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特開2024-85609情報処理システム、情報処理装置、端末装置、プログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085609
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、端末装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/36 20120101AFI20240620BHJP
【FI】
G06Q20/36 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200208
(22)【出願日】2022-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】522268638
【氏名又は名称】PassPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141427
【弁理士】
【氏名又は名称】飯村 重樹
(72)【発明者】
【氏名】北野 義勝
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 幸治
(72)【発明者】
【氏名】千葉 大志
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA68
5L055AA68
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を損なわないでトークンの管理を行うことができる情報処理システム、情報処理装置、端末装置、プログラム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】ユーザが保有するトークンに関する情報を、トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶してトークンを管理する管理処理と、管理処理で管理するトークンをプラットフォームごとに分類して端末装置に表示する表示処理と、を実行し、表示処理は、管理処理で管理する一のトークンが複数のプラットフォームで発行されたものである場合に一のトークンをプラットフォームごとに分類しないで一のトークンを単一のトークンとして表示する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが保有するトークンに関する情報を、該トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶して前記トークンを管理する管理処理と、
該管理処理で管理する前記トークンを前記プラットフォームごとに分類して端末装置に表示する表示処理と、を実行し、
前記表示処理は、
前記管理処理で管理する一の前記トークンが複数の前記プラットフォームで発行されたものである場合に一の前記トークンを前記プラットフォームごとに分類しないで一の前記トークンを単一の前記トークンとして表示する、
情報処理システム。
【請求項2】
前記表示処理は、
前記端末装置への操作の入力に基づいて一の前記トークンに関する単一の前記トークンとしての表示を前記プラットフォームごとに分類して前記ユーザ端末に表示する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示処理は、
前記トークンを前記端末装置に表示するに際して前記プラットフォームのアイコンを前記トークンの表示に近接させて表示する、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記トークンは、
法定通貨、暗号資産その他の資産を含む価値交換物と連動して市場での取引価値が変動するステーブルコインである、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
プロセッサ、プログラムが記憶されたメモリ、及び記憶部を備える情報処理装置であって、
前記プロセッサにより前記プログラムが実行されることによって、
ユーザが保有するトークンに関する情報を、該トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶して前記トークンを管理する管理処理と、
該管理処理で管理する前記トークンを前記プラットフォームごとに分類して端末装置に表示する表示処理と、を実行し、
前記表示処理は、
前記管理処理で管理する一の前記トークンが複数の前記プラットフォームで発行されたものである場合に一の前記トークンを前記プラットフォームごとに分類しないで一の前記トークンを単一の前記トークンとして表示する処理を実行する、
情報処理装置。
【請求項6】
ユーザが保有するトークンに関する情報を、該トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶して前記トークンを管理する管理処理に基づいて前記トークンを前記プラットフォームごとに分類して表示部に表示する表示処理を実行し、
前記表示処理は、
前記管理処理で管理する一の前記トークンが複数の前記プラットフォームで発行されたものである場合に一の前記トークンを前記プラットフォームごとに分類しないで一の前記トークンを単一の前記トークンとして表示する、
端末装置。
【請求項7】
コンピュータによって実装される情報処理装置に、
ユーザが保有するトークンに関する情報を、該トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶して前記トークンを管理する管理処理と、
該管理処理で管理する前記トークンを前記プラットフォームごとに分類して端末装置に表示する表示処理と、を実行させ、
前記表示処理において、
前記管理処理で管理する一の前記トークンが複数の前記プラットフォームで発行されたものである場合に一の前記トークンを前記プラットフォームごとに分類しないで一の前記トークンを単一の前記トークンとして表示する処理を実行させる、
プログラム。
【請求項8】
コンピュータによって実装される情報処理装置を用いて、
ユーザが保有するトークンに関する情報を、該トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶して前記トークンを管理する管理処理と、
該管理処理で管理する前記トークンを前記プラットフォームごとに分類して端末装置に表示する表示処理と、を実行し、
前記表示処理において、
前記管理処理で管理する一の前記トークンが複数の前記プラットフォームで発行されたものである場合に一の前記トークンを前記プラットフォームごとに分類しないで一の前記トークンを単一の前記トークンとして表示する処理を実行する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、端末装置、プログラム及び情報処理方法、特に、トークンを保管するウォレットを管理する情報処理システム、情報処理装置、端末装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介して取引される、例えば暗号資産等のトークンは、ウォレットとも称されるネットワーク上のストレージソフトウェアに保管されて管理される場合がある(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
ユーザが、例えばスマートフォン等のユーザ端末でトークンの取引を実行する場合は、ユーザ端末にダウンロード可能なアプリケーションソフトウェアとして実装されたウォレットアプリを介して、トークンの取引を実行する。
【0004】
このようなウォレットアプリは、一般的に、トークンを発行するプラットフォームごとに分類して、ウォレットアプリで管理しているトークンを列挙してユーザ端末に表示するように設計されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2022-536445公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、法定通貨や暗号資産、あるいは市場で取引される貴金属等と連動して価値が変動するステーブルコインのようなトークンは、今後、互いに異なる複数のプラットフォームで発行されることが想定される。
【0007】
そうとすれば、上記のようなウォレットアプリでトークンを管理する場合は、そのトークンを発行する複数のプラットフォームごとに分類してトークンを列挙してユーザ端末に表示することから、同じトークンであるにも関わらず、プラットフォームごとにトークンが複数、表示されることになる。
【0008】
したがって、ユーザ端末におけるトークンの表示が煩雑となって、ウォレットアプリの操作性が低下して、ユーザの利便性が損なわれることが懸念される。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの利便性を損なわないでトークンの管理を行うことができる情報処理システム、情報処理装置、端末装置、プログラム及び情報処理方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明に係る情報処理システムは、ユーザが保有するトークンに関する情報を、トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶してトークンを管理する管理処理と、管理処理で管理するトークンをプラットフォームごとに分類して端末装置に表示する表示処理と、を実行し、表示処理は、管理処理で管理する一のトークンが複数のプラットフォームで発行されたものである場合に一のトークンをプラットフォームごとに分類しないで一のトークンを単一のトークンとして表示するものである。
【0011】
これによれば、管理処理で管理する一のトークンが、複数のプラットフォームによって発行されている場合は、そのトークンをプラットフォームごとに分類しないで、単一のトークンとして端末装置に表示することから、端末装置におけるトークンの表示が整理されることとなり、ユーザの利便性を損なわないでトークンの管理を行うことができる。
【0012】
この情報処理システムで実行する表示処理は、端末装置への操作の入力に基づいて一のトークンに関する単一のトークンとしての表示をプラットフォームごとに分類してユーザ端末に表示し、さらに、トークンを端末装置に表示するに際してプラットフォームのアイコンをトークンの表示に近接させて表示するものである。
【0013】
この情報処理システムで管理されるトークンは、法定通貨、暗号資産その他の資産を含む価値交換物と連動して市場での取引価値が変動するステーブルコインであってもよい。
【0014】
上記目的を達成するための本発明に係る情報処理装置は、プロセッサ、プログラムが記憶されたメモリ、及び記憶部を備える情報処理装置であって、プロセッサによりプログラムが実行されることによって、ユーザが保有するトークンに関する情報を、トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶してトークンを管理する管理処理と、管理処理で管理するトークンをプラットフォームごとに分類して端末装置に表示する表示処理と、を実行し、表示処理は、管理処理で管理する一のトークンが複数のプラットフォームで発行されたものである場合に一のトークンをプラットフォームごとに分類しないで一のトークンを単一のトークンとして表示する処理を実行するものである。
【0015】
上記目的を達成するための本発明に係る端末装置は、ユーザが保有するトークンに関する情報を、トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶してトークンを管理する管理処理に基づいてトークンをプラットフォームごとに分類して表示部に表示する表示処理を実行し、表示処理は、管理処理で管理する一のトークンが複数のプラットフォームで発行されたものである場合に一のトークンをプラットフォームごとに分類しないで一のトークンを単一のトークンとして表示するものである。
【0016】
上記目的を達成するための本発明に係るプログラムは、コンピュータによって実装される情報処理装置に、ユーザが保有するトークンに関する情報を、トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶してトークンを管理する管理処理と、管理処理で管理するトークンをプラットフォームごとに分類して端末装置に表示する表示処理と、を実行させ、表示処理において、管理処理で管理する一のトークンが複数のプラットフォームで発行されたものである場合に一のトークンをプラットフォームごとに分類しないで一のトークンを単一のトークンとして表示する処理を実行させるものである。
【0017】
上記目的を達成するための本発明に係る情報処理方法は、コンピュータによって実装される情報処理装置を用いて、ユーザが保有するトークンに関する情報を、トークンを発行したプラットフォームごとに記憶部に記憶してトークンを管理する管理処理と、管理処理で管理するトークンをプラットフォームごとに分類して端末装置に表示する表示処理と、を実行し、表示処理において、管理処理で管理する一のトークンが複数のプラットフォームで発行されたものである場合に一のトークンをプラットフォームごとに分類しないで一のトークンを単一のトークンとして表示する処理を実行するものである。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、ユーザの利便性を損なわないでトークンの管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施の形態に係る情報処理システムの構成の概略を説明するブロック図である。
図2】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置の構成の概略を説明するブロック図である。
図3】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置の機能の概略を説明するブロック図である。
図4】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで処理される管理情報の概略を説明する図である。
図5】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの表示処理の概略を説明する図である。
図6】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの表示処理の概略を説明する図である。
図7】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの表示処理の概略を説明する図である。
図8】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムのユーザ端末の構成の概略を説明するブロック図である。
図9】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムのユーザ端末の機能の概略を説明するブロック図である。
図10】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの処理の概略を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図1図10に基づいて、本発明の実施の形態に係る情報処理システムについて説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムの構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報処理システム10は、情報処理装置20及び端末装置である複数のユーザ端末30を主要構成として備え、これらが互いにインターネット網等のネットワークNを介して接続される。
【0022】
本実施の形態では、情報処理装置20は、情報処理システム10を用いたサービスを提供する事業者1に管理され、ユーザ端末30は、情報処理システム10を用いたサービスを利用する複数のユーザ2に保有される。
【0023】
ここで、事業者1が提供するサービスは、本実施の形態では、ユーザ2が保有するトークンを保管するウォレットを管理するサービスであって、ウォレットを管理するに際して、ユーザ2にウォレットアプリを提供している。
【0024】
次に、情報処理システム10の各部の具体的な構成について説明する。
【0025】
情報処理装置20は、本実施の形態では、コンピュータ、例えばデスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装される。
【0026】
図2は、情報処理装置20の構成の概略を説明するブロック図である。
【0027】
図示のように、情報処理装置20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、送受信部24及び入出力部25を主要構成として備え、これらが互いにバス26を介して電気的に接続される。
【0028】
プロセッサ21は、情報処理装置20の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御や、アプリケーションプログラムの実行に必要な処理等を行う演算装置である。
【0029】
このプロセッサ21は、本実施の形態では例えばCPU(Central Processing Unit)であり、次述するメモリ22に展開されたアプリケーションプログラムを実行して各処理を行う。
【0030】
メモリ22は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置によって実装される。
【0031】
このメモリ22は、プロセッサ21の作業領域として使用される一方、情報処理装置20の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種の設定情報等が格納される。
【0032】
ストレージ23には、アプリケーションプログラム等による各種の処理に用いられるデータ等が格納されている。
【0033】
送受信部24は、情報処理装置20をネットワークNに接続するものである。この送受信部24は、Wi-Fi等の無線通信規格に対応するものであってもよいし、Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)といった近距離通信インターフェースを具備するものであってもよい。
【0034】
入出力部25には、必要に応じて、キーボードやマウスといった情報入力機器やディスプレイ等の出力機器が接続される。本実施の形態では、キーボード、マウス及びディスプレイがそれぞれ接続される。
【0035】
バス26は、接続したプロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、送受信部24及び入出力部25の間において、例えばアドレス信号、データ信号及び各種の制御信号を伝達する。
【0036】
図3は、情報処理システム10の情報処理装置20の機能の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報処理装置20は、記憶部20a、入力受付部20b、管理処理部20c及び表示処理部20dを備える。
【0037】
記憶部20aは、ストレージ23の記憶領域が区画されることによって実現される。この記憶部20aには、本実施の形態では、管理情報Dがデータベース化されて記憶される。
【0038】
図4は、管理情報Dの構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、管理情報Dは、ユーザ2が保有するトークンをユーザ2ごとに管理する情報であって、本実施の形態では、トークン、トークン量、レート、プラットフォーム等といった各種のデータによって構成される。
【0039】
トークンに関するデータは、ユーザ2が保有するトークンをその種別ごとに管理するデータである。本実施の形態では、トークンは、任意の通信手段で決済可能な電磁的な前払式支払手段であって、法定通貨、暗号資産あるいは貴金属等といった価値交換物と連動して市場での取引価格が変動するステーブルコインを含むものである。
【0040】
トークン量に関するデータは、ユーザ2が保有するトークンの量をトークンの種別ごとに管理するデータであり、レートに関するデータは、ユーザ2が保有するトークンのレート(換価率)をトークンの種別ごとに管理するデータである。
【0041】
プラットフォームに関するデータは、トークンを発行した発行主体であるプラットフォームに関するデータであり、発行したトークンの種別ごとに、例えばプラットフォームの名称(略称)、プラットフォームのID等によってプラットフォームを識別可能に記述される。
【0042】
この管理情報Dは、本実施の形態では、ユーザ端末30との通信によってトークン、トークン量及びプラットフォームに関するデータが更新され、各種のトークンのレートを算出する図示しない外部の装置との通信によってレートに関するデータが更新される。
【0043】
図3で示す入力受付部20b、管理処理部20c及び表示処理部20dは、メモリ22に記憶されたプログラムをプロセッサ21で実行することによって実現される。
【0044】
入力受付部20bは、本実施の形態では、ユーザ端末30を介したユーザ2による操作の入力を受け付けるものである。
【0045】
管理処理部20cは、本実施の形態では、ユーザ端末30との通信に基づいて、トークンの取引やトークンを用いた決済等といったトークン処理を管理情報Dとして記憶部21に記憶させるものである(管理処理)。
【0046】
例えば、任意の一のプラットフォームを介して任意のユーザ2にトークンが発行されてユーザ2のトークン量が増加したり、そのユーザ2がトークンを用いて決済を行うことによってトークン量が減少したり、あるいは任意の他の新たなプラットフォームを介してそのユーザ2に新たな種別のトークンが発行されてユーザ2のトークンの種別及びトークン量が増加したりした場合等に、管理処理を実行する。
【0047】
表示処理部20dは、本実施の形態では、管理処理で管理するユーザ2の保有するトークンに関する情報をユーザ端末30に表示する処理を実行するものである(表示処理)。
【0048】
図5は、表示処理部20dによる表示処理の概略を説明する図である。図示のように、表示処理部20dは、ユーザ2が保有するトークンを、そのトークンを発行したプラットフォームごとに分類して、ユーザ端末30の表示部(ディスプレイ)に表示する処理を実行する。
【0049】
具体的には、例えば、ユーザ2が保有するトークンA~EをトークンアイコンTa~Teとして並べて表示するとともに、トークンアイコンTa~Teをそれぞれ発行したプラットフォームa~eを、プラットフォームアイコンPa~PeとしてトークンアイコンTa~Teに近接させて表示する。
【0050】
なお、それぞれのトークンアイコンTa~Teに対応して、各トークンアイコンTa~Teの保有量あるいは各トークンアイコンTa~Teの換算後の保有総額が表示されるものであってもよい。
【0051】
一方、図6で示すように、表示処理部20dは、任意の一の種類のトークンを複数のプラットフォームがそれぞれ発行している場合であって、各プラットフォームが発行した一の種類のトークンをユーザ2が保有している場合に、その一の種類のトークンをプラットフォームごとに分類しないで、単一のトークンとしてユーザ端末30のディスプレイに表示する処理を実行する。
【0052】
具体的には、例えば、トークンCをプラットフォームc、d及びeがそれぞれ発行しており、これらをユーザ2が保有している場合は、プラットフォームc、d及びeごとに分類してトークンアイコンTcを表示することはしないで、トークンCについて単一のトークンアイコンTcをユーザ端末30のディスプレイに表示する処理を実行する。
【0053】
すなわち、トークンアイコンTcをプラットフォームc、d及びeごとに分類しないで、複数のプラットフォームが発行した単一のトークンアイコンTcとして集約して表示する。
【0054】
このとき、本実施の形態では、トークンCを発行したプラットフォームc、d及びeのプラットフォームアイコンPc、Pd及びPeをそれぞれ、トークンアイコンTcに近接させて表示する。
【0055】
さらに、表示処理部20dは、ユーザ端末30のディスプレイに表示された単一のトークンの表示を、ユーザ端末30を介したユーザ2による操作の入力に基づいて、図7で示すように、プラットフォームごとに分類して表示する処理を実行する。
【0056】
具体的には、例えば、図6で示したように、トークンCをプラットフォームc、d及びeがそれぞれ発行しており、単一のトークンアイコンTcがユーザ端末30のディスプレイに表示されていた場合において、ユーザ2がユーザ端末30に任意の操作を入力すると、図7で示すように、トークンアイコンTcを発行する複数のプラットフォームc、d及びeごとに分類して並べて表示する。
【0057】
すなわち、複数のプラットフォームが発行した単一のトークンアイコンTcとして集約された表示から、プラットフォームc、d及びeごとに分類されて展開されて、単一のトークンアイコンTcの直下で階層的に表示される。
【0058】
図1で示すユーザ端末30は、本実施の形態では、携帯型情報端末であるスマートフォンで実装されるが、例えばタブレット型のコンピュータ、デスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装されるものであってもよい。
【0059】
図8は、ユーザ端末30の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、ユーザ端末30は、制御部31及び表示部であるディスプレイ32を主要構成として備える。
【0060】
制御部31は、本実施の形態では、ディスプレイ32や図示しないカメラ等のユーザ端末30の各部を制御するものであって、例えばプロセッサ、メモリ、ストレージ、送受信部等によって構成される。
【0061】
この制御部31には、本実施の形態では、情報処理システム10で提供されるサービスを実行するアプリケーションあるいはウェブサイトを閲覧可能なブラウザが格納され、情報処理装置20におけるプログラムの処理に基づいて、アプリケーションあるいはブラウザを介してユーザ端末30においてサービスが実行される。
【0062】
ディスプレイ32には、本実施の形態では、ユーザ端末30で実行されるサービスの各種の画面インターフェース等が表示される。
【0063】
このディスプレイ32は、表示面への接触によって情報の入力を受け付けるいわゆるタッチパネルであって、抵抗膜方式や静電容量方式といった各種の技術によって実装される。
【0064】
本実施の形態では、このディスプレイ32を介して、サービスを実行するアプリケーションを操作する情報が入力される。この情報は、ディスプレイ32に対するユーザ2の任意の動作(例えば画面をタップあるいはスワイプする動作や、画面に表示されるアイコン等をドラッグしてドロップする動作等)に基づいて入力される。
【0065】
図9は、ユーザ端末30の機能の概略を説明するブロック図である。図示のように、ユーザ端末30は、通信処理部41及びウォレット管理部42を備える。
【0066】
これら通信処理部41及びウォレット管理部42は、制御部31のメモリに記憶されたプログラムをプロセッサで実行することによって実現される。
【0067】
通信処理部41は、本実施の形態では、情報処理装置20及びプラットフォームが管理する図示しない情報処理装置等との間での情報通信を実行するものである。
【0068】
ウォレット管理部42は、本実施の形態では、プラットフォームが発行するトークンを保管するウォレットを管理するものであって、事業者1が提供するサービスを実行するウォレットアプリとして、ユーザ端末30を機能させるものである。
【0069】
次に、図10に基づいて、本実施の形態に係る情報処理システム10の処理について説明する。
【0070】
図10は、情報処理システム10の処理の概略を説明するフローチャートである。図示のように、まず、ステップS1において、ユーザ端末30を介したユーザの操作に基づいてトークンの取引やトークンを用いた決済等といったトークン処理がなされた場合は、ユーザ端末30との通信によって、トークン処理を管理情報Dとして記憶する(管理処理)。
【0071】
続くステップS2において、管理処理で管理する一の種類のトークンを複数のプラットフォームがそれぞれ発行している場合は、ステップS3において、その一の種類のトークンをプラットフォームごとに分類しないで、単一のトークンとしてユーザ端末30のディスプレイ32に表示する処理を実行する(表示処理)。
【0072】
本実施の形態では、図6で示したように、単一のトークンアイコン(トークンアイコンTc)としてトークンを表示する。
【0073】
その後、ステップS4において、ユーザ2がユーザ端末30のディスプレイを介して単一のトークンアイコンをタップすることによって操作を入力すると、ステップS5において、単一のトークンの表示をプラットフォームごとに分類して表示する処理を実行する(表示処理)。
【0074】
本実施の形態では、図7で示したように、単一のトークンアイコン(トークンアイコンTc)として表示されたトークン(トークンC)を発行する複数のプラットフォーム(プラットフォームc、d及びe)ごとに分類したトークンアイコンを表示する。
【0075】
一方、ステップS2において、管理処理で管理する一の種類のトークンを複数のプラットフォームが発行していない場合は、ステップS6において、ユーザ2が保有するトークンを、そのトークンを発行したプラットフォームごとに分類して、ユーザ端末30のディスプレイ32に表示する処理を実行する(表示処理)。
【0076】
このように、管理処理で管理する一の種類のトークンが、複数のプラットフォームによって発行されている場合は、そのトークンをプラットフォームごとに分類しないで、単一のトークンとしてユーザ端末30に表示することから、ユーザ端末30におけるトークンの表示が整理されることとなり、ユーザ2の利便性を損なわないでトークンの管理を行うことができる。
【0077】
さらに、ユーザ端末30への操作の入力によって、単一のトークンの表示をプラットフォームごとに分類して表示することから、ユーザ2は、要望に基づいて、複数のプラットフォームが発行している一の種類のトークンについて、発行しているプラットフォームの属性(名称等)及び保有しているトークン量をプラットフォームごとに容易に確認することができる。
【0078】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0079】
上記実施の形態では、プラットフォームがユーザ2に発行したトークンを事業者1が管理する情報処理装置20で管理する場合を説明したが、情報処理装置20においてもトークンを発行するように構成してもよい。
【0080】
この場合、事業者1は、トークンを発行する発行主体であるプラットフォームとしても機能することになる。
【0081】
上記実施の形態では、情報処理装置20にアクセスしたユーザ端末30で表示処理を実行する場合を説明したが、プログラムをダウンロードしたユーザ端末30に表示処理を実行させるように構成してもよい。
【0082】
上記実施の形態では、情報処理装置20が事業者1に管理されるコンピュータで実装される場合を説明したが、情報処理装置20はクラウド環境で実装されるコンピュータであってもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 事業者
2 ユーザ
10 情報処理システム
20 情報処理装置
30 ユーザ端末(端末装置)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10