(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085766
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】ゲーム装置及び抽選ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240620BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
A63F7/02 312C
A63F9/00 508H
A63F7/02 301B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200480
(22)【出願日】2022-12-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100080953
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 克郎
(72)【発明者】
【氏名】杉田 勇人
(72)【発明者】
【氏名】土井 聡
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 陽太郎
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA72
2C088EA02
(57)【要約】
【課題】簡易な構成を用いて、コリントゲームに係る遊戯媒体の落下態様に変化を与え、遊戯媒体の動きに興趣性の高い時間を延長させ、プレイヤの抽選に対する期待感及び抽選ゲームの興趣性を向上させることができるゲーム装置及び抽選ゲーム装置を提供する。
【解決手段】ゲーム装置の一例である第1抽選ゲーム部10は、ベース部100と、ベース部100に複数行に設けられた複数の案内ピン110と、を有する、遊戯盤11と、ベース部100に設けられ、複数の案内ピン110によって跳ねられた遊戯媒体を受け付ける受付部12と、遊戯媒体が受付部12に到達するように、遊戯媒体を複数の案内ピン110に向かって投入する投入部13と、を備える。複数の案内ピン110は、少なくとも1つの案内ピンの弾性が他の案内ピンの弾性と異なる、及び/又は、複数行間の少なくとも1つの行間距離が他の行間距離と異なるように構成されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部と、前記ベース部の所定方向に沿って複数行に亘って前記ベース部に設けられ、遊戯媒体との接触によって遊戯媒体を跳ねさせながら遊戯媒体の移動態様を変化させる複数の案内ピンと、を有する、遊戯盤と、
前記ベース部に設けられ、前記複数の案内ピンによって跳ねられた遊戯媒体を受け付ける受付部と、
遊戯媒体が前記受付部に到達するように、遊戯媒体を前記複数の案内ピンに向かって投入する投入部と、
を備え、
前記複数の案内ピンは、少なくとも1つの案内ピンの弾性が他の案内ピンの弾性と異なる、及び/又は、前記複数行間の少なくとも1つの行間距離が他の行間距離と異なるように構成されている、
ゲーム装置。
【請求項2】
前記複数の案内ピンは、第1弾性を有する第1案内ピンと、前記第1弾性よりも大きい第2弾性を有する第2案内ピンと、を少なくとも有し、
前記第2案内ピンは、前記所定方向に、前記第1案内ピンのうちの一部又は全部よりも前記第1端側に配置されている、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記複数行のうち、前記所定方向の少なくとも前記投入部に最も近い第1行は、前記第1案内ピンによって構成されている、
請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
遊戯媒体の最大径をdとし、前記投入部と前記第1行との最も近い距離をlとする場合、
d及びlは、d<l≦2dの関係を有する、
請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記複数行のうち、前記第2案内ピンによって構成された行の行数は、前記第1案内ピンによって構成された行の行数よりも多い、
請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記複数行によって構成された複数の行間距離のうち、少なくとも1つの行間距離は、他の行間距離よりも大きく形成されている、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの行間距離は、前記所定方向の前記第2端に近い側にある第2行よりも前記第1端に近い側に形成されている、
請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記複数の案内ピンの各々は、取付部を介して前記ベース部に設けられており、
前記取付部は、前記複数の案内ピンの各々よりも硬度が低い材料によって構成され、かつ、前記複数の案内ピンの各々が前記ベース部と直接接触しないように構成されている、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のゲーム装置を含む、コリントゲームを行うための第1抽選ゲーム部と、
メダル及びボールを用いてプッシャゲームを行うための第2抽選ゲーム部と、
プレイヤの操作により、遊戯開始媒体を受け付ける開始媒体受付部と、
遊戯結果媒体をプレイヤに払い出す払出部と、
前記開始媒体受付部が前記遊戯開始媒体を受け付けることにより開始された前記第1抽選ゲーム部によるコリントゲームの抽選結果、前記第2抽選ゲーム部によるメダルプッシャゲームのメダル抽選結果、及び、前記第2抽選ゲーム部によるボールプッシャゲームのボール抽選結果に基づいて開始された前記第1抽選ゲーム部によるコリントゲームの抽選結果、のいずれか1つの結果に基づいて、前記1つの結果に対応する遊戯結果媒体を前記払出部に払い出すように構成された制御部と、
を備える、
抽選ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及び抽選ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数ピンによって、落下してくるボールの落下経路を変更させる抽選ゲーム装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示された従来の抽選ゲーム装置では、複数ピンの各々は同じ構成を有するものであるため、ボール(遊戯媒体)がそれらのピンに通過するとき受けた弾力は同じである。このため、ボールの跳ね態様が単一であるとともに、ボールの落下速度が速い。その結果、抽選ゲームの続く時間が短くなり、プレイヤの抽選ゲームへの期待感や抽選ゲーム自体の興趣性に影響を与えるおそれがある。
【0005】
本発明は、簡易な構成を用いて、コリントゲームに係るボール等の遊戯媒体の落下態様に変化を与え、遊戯媒体の動きに興趣性の高い時間を延長させ、プレイヤの抽選に対する期待感及び抽選ゲームの興趣性を向上させることができるゲーム装置及び抽選ゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明に係るゲーム装置は、ベース部と、ベース部の所定方向に沿って複数行に亘ってベース部に設けられ、遊戯媒体との接触によって遊戯媒体を跳ねさせながら遊戯媒体の移動態様を変化させる複数の案内ピンと、を有する、遊戯盤と、ベース部に設けられ、複数の案内ピンによって跳ねられた遊戯媒体を受け付ける受付部と、遊戯媒体が受付部に到達するように、遊戯媒体を複数の案内ピンに向かって投入する投入部と、を備え、複数の案内ピンは、少なくとも1つの案内ピンの弾性が他の案内ピンの弾性と異なる、及び/又は、複数行間の少なくとも1つの行間距離が他の行間距離と異なるように構成されているものである。
【0007】
かかる構成を採用すると、簡易な構成を用いて、コリントゲームに係る遊戯媒体の落下態様の多様化及び落下時間の延長を実現できる。
【0008】
本発明に係るゲーム装置において、複数の案内ピンは、第1弾性を有する第1案内ピンと、第1弾性よりも大きい第2弾性を有する第2案内ピンと、を少なくとも有し、第2案内ピンは、所定方向に、第1案内ピンのうちの一部又は全部よりも第1端側に配置されてもよい。
【0009】
かかる構成を採用すると、抽選部と相対的に早く接触する案内ピンの弾性を大きくし、抽選部と相対的に遅く接触する案内ピンの弾性を小さくすることで、落下当初の遊戯媒体の動きの範囲をその後の遊戯媒体の動きの範囲よりも狭くすることができる。
【0010】
本発明に係るゲーム装置において、複数行のうち、所定方向の少なくとも投入部に最も近い第1行は、第1案内ピンによって構成されてもよい。
【0011】
かかる構成を採用すると、プレイヤが簡単に目指している案内ピンの列に遊戯媒体を投入することができる。
【0012】
本発明に係るゲーム装置において、遊戯媒体の最大径をdとし、投入部と第1行との最も近い距離をlとする場合、d及びlは、d<l≦2dの関係を有してもよい。
【0013】
かかる構成を採用すると、投入部から投入された直後の遊戯媒体の跳ね状態を抑えることができ、より容易に遊戯媒体を目標の案内ピンの列に投入することを実現できる。
【0014】
本発明に係るゲーム装置において、複数行のうち、第2案内ピンによって構成された行の行数は、第1案内ピンによって構成された行の行数よりも多くてもよい。
【0015】
かかる構成を採用すると、弾性が大きい案内ピンの数を弾性が小さい案内ピンの数よりも多くすることで、遊戯媒体の落下時間を確実に延長させることができる。
【0016】
本発明に係るゲーム装置において、複数行によって構成された複数の行間距離のうち、少なくとも1つの行間距離は、他の行間距離よりも大きく形成されてもよい。
【0017】
かかる構成を採用すると、行間距離の調整により、遊戯媒体が跳ねられる範囲を調整することができる。
【0018】
本発明に係るゲーム装置において、他の行間距離よりも大きく形成された少なくとも1つの行間距離は、所定方向の第2端に近い側にある第2行よりも第1端に近い側に形成されてもよい。
【0019】
かかる構成を採用すると、受付部に近づくことにより遊戯媒体の跳ね範囲を増大することができ、遊戯媒体の落下時間を延長できるとともに、プレイヤのゲームへの期待感を向上させることができる。
【0020】
本発明に係るゲーム装置において、複数の案内ピンの各々は、取付部を介してベース部に設けられており、取付部は、複数の案内ピンの各々よりも硬度が低い材料によって構成され、かつ、複数の案内ピンの各々がベース部と直接接触しないように構成されてもよい。
【0021】
かかる構成を採用すると、案内ピンを直接ベース部に取り付けることに比較して、案内ピンの振動を吸収できるとともに、ベース部の材料よりも硬度が低い材料を採用することで、取付部が振動してベース部を削ることを軽減することができる。その結果、案内ピンのベース部に対する姿勢及び取付精度を容易に維持することができる。
【0022】
本発明に係る抽選ゲーム装置において、上述したいずれか一つのゲーム装置を含む、コリントゲームを行うための第1抽選ゲーム部と、メダル及びボールを用いてプッシャゲームを行うための第2抽選ゲーム部と、プレイヤの操作により、遊戯開始媒体を受け付ける開始媒体受付部と、遊戯結果媒体をプレイヤに払い出す払出部と、開始媒体受付部が遊戯開始媒体を受け付けることにより開始された第1抽選ゲーム部によるコリントゲームの抽選結果、第2抽選ゲーム部によるメダルプッシャゲームのメダル抽選結果、及び、第2抽選ゲーム部によるボールプッシャゲームのボール抽選結果に基づいて開始された第1抽選ゲーム部によるコリントゲームの抽選結果、のいずれか1つの結果に基づいて、前記1つの結果に対応する遊戯結果媒体を前記払出部に払い出すように構成された制御部と、を備えるものである。
【0023】
かかる構成を採用すると、コリントゲームを行うと同時に、プッシャゲームを行うことができ、コリントゲームに係る遊戯媒体の落下態様の多様化及び落下時間の延長を実現できるとともに、両ゲームの関連性によりプレイヤの抽選に対する期待感及び抽選ゲームの興趣性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、簡易な構成を用いて、コリントゲームに係る遊戯媒体の落下態様に変化を与え、遊戯媒体の動きに興趣性の高い時間を延長させ、プレイヤの抽選に対する期待感及び抽選ゲームの興趣性を向上させることができるゲーム装置及び抽選ゲーム装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の構成を示す斜視図である。
【
図2】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の使用状態を示す模式図である。
【
図3】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の内部構造を示す斜視図である。
【
図4】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の正面側の構成を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の背面側の構成を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の取付部の構成を示す断面図である。
【
図7】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第2抽選ゲーム部の構成を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第2抽選ゲーム部の搬送部を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第2抽選ゲーム部の搬送部の上端部分を示す図である。
【
図10】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の制御部による抽選ゲームへの制御を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、各図を参照しながら、本実施形態について説明する。なお、図面の上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。さらに、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施形態のみに限定する趣旨ではない。またさらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。
【0027】
<抽選ゲーム装置1の概要>
まず、
図1及び
図2を参照しつつ、本実施形態に係る抽選ゲーム装置1の構成の概要及び抽選ゲーム装置1によって行われる抽選ゲームについて説明する。
図1は、抽選ゲーム装置1の構成を示す斜視図である。
図2は、抽選ゲーム装置1の使用状態を示す模式図である。
【0028】
本実施形態に係る抽選ゲーム装置1は、複数のプレイヤが各自の抽選ゲームを同時に行うことができる遊戯装置の一例である。ここで、抽選ゲームは、例えば、後述する第1抽選ゲーム部10において行われるコリントゲームと、後述する第2抽選ゲーム部20において行われるプッシャゲームと、を含む。コリントゲームは、コリントゲーム用の遊戯媒体の一例であるボールを用いて行われている。なお、コリントゲーム用の遊戯媒体は、メダルや立方体等の、ボール以外の物であってもよく、2種類以上の遊戯媒体を含んでもよい。プッシャゲームは、ボールを用いて行われるボールプッシャゲームと、メダルを用いて行われるメダルプッシャゲームと、を含む。ボールプッシャゲーム及びメダルプッシャゲームは、同時に行われる。コリントゲームは、プッシャゲームと同時に行われることができる。
【0029】
抽選ゲーム装置1は、4人用の抽選装置である。抽選ゲーム装置1は、
図2に示すように、ゲーム装置1A~1Dを備える。ゲーム装置1A~1Dの各々は、同じ構成を有する。このため、抽選ゲーム装置1を構成するゲーム装置の数を変更させることで、抽選ゲーム装置1の利用可能なプレイヤ数を、1人又は4人以外の人数に変更することができる。以下の説明では、ゲーム装置1Aの構成を中心に説明する。
【0030】
<ゲーム装置1Aの詳細>
続いて、
図1乃至
図9を参照しつつ、本実施形態に係るゲーム装置1Aの重要構成の詳細について説明する。
図3は、抽選ゲーム装置の内部構造を示す斜視図である。
図4~
図6は、第1抽選ゲーム部10の構成を説明する図である。
図6~
図9は、第2抽選ゲーム部20の構成を説明する図である。
【0031】
ゲーム装置1Aは、
図1及び
図3に示すように、コリントゲームを行うための第1抽選ゲーム部10と、プッシャゲームを行うための第2抽選ゲーム部20と、プレイヤからの操作を受け付ける操作部30と、抽選ゲームの結果に対応するメダル等の遊戯結果媒体をプレイヤに払い出す払出部40と、抽選ゲームに関する情報を表示する表示部50と、第1抽選ゲーム部10、第2抽選ゲーム部20、操作部30、払出部40、及び表示部50のそれぞれの動作を制御することで抽選ゲームを実行させる制御部60と、前述した構成を支持又は収容する筐体70と、を備える。
【0032】
第1抽選ゲーム部10及び表示部50は、
図3に示すように、第2抽選ゲーム部20の上方リア側に、第2抽選ゲーム部20の上面に対して垂直に配置されている。なお、第1抽選ゲーム部10及び表示部50は、第2抽選ゲーム部20の上面に対して傾斜又は水平に配置されてもよい。操作部30及び払出部40は、筐体70に取り付けられている。表示部50は、筐体70の内部に配置されている。
【0033】
[第1抽選ゲーム部10]
次に、
図4~6を参照しつつ、第1抽選ゲーム部10の構成について説明する。第1抽選ゲーム部10は、
図4及び
図5に示すように、ベース部100及びベース部100に設けられた複数の案内ピン110を有する遊戯盤11と、ベース部100の第1端100a側に設けられた受付部12と、ベース部100の第2端100b側に設けられ、ボールが受付部12に到達するように、ボールを複数の案内ピン110に向かって投入する投入部13と、ボールを投入部13に搬送する搬送部14と、受付部12から落下するボールを収容する収容部15と、を備える。
【0034】
(ベース部100)
ベース部100は、
図4~
図6に示すように、コリントゲームに関する情報が印刷された装飾板101と、装飾板101の背面に設けられた案内ピン110を取り付けるための取付板102と、取付板102に取り付けられた案内ピン110を固定するためのカバー103と、を有する。装飾板101には、案内ピン110を通過させるための複数の孔部105が設けられており、取付板102には、案内ピン110を取り付けるための複数の孔部107が設けられている。孔部107は、
図6に示すように、段差部106を有する。
【0035】
(案内ピン110)
案内ピン110は、遊戯媒体の一例であるボールとの接触によって、ボールを跳ねさせながらボールの移動態様を変化させるための構成である。案内ピン110は、例えば、金属材料によって構成されている。案内ピン110は、
図6に示すように、取付部16を介して、ベース部100と直接接触せずにベース部100に取り付けられている。
【0036】
ここで、取付部16は、樹脂等の案内ピン110よりも硬度が低い材料によって構成されている。このような取付部16によれば、案内ピン110を直接ベース部100に取り付けることに比較して、案内ピン110の振動を吸収できるとともに、ベース部100の材料よりも硬度が低い材料を採用することで、取付部16が振動してベース部100を削ることを軽減することができる。その結果、案内ピン110のベース部100に対する姿勢及び取付精度を容易に維持することができる。
【0037】
取付部16は、保持孔161と、径大部162と、径小部163と、を有する。案内ピン110は、保持孔161に取り付けられることで、取付部16と一体に固定されている。一体となった案内ピン110及び取付部16は、径大部162が、取付板102の孔部107の段差部106及びカバー103によって挟まれてベース部100に対する位置が固定されている。このように、案内ピン110の振動を吸収できるとともに、案内ピン110のベース部100に対する姿勢及び取付精度を容易に維持することができる。
【0038】
複数の案内ピン110は、
図4に示すように、ベース部100の長手方向に沿って、複数行に亘ってベース部100に設けられている。
図4に示す例では、複数行は、第1行L1~第7行L7の7行である。また、ベース部100の長手方向は、ベース部100の所定方向の一例である。なお、所定方向は、ベース部100の配置方法及びベース部100の形状の変化よって、長手方向以外の方向であってもよい。
【0039】
複数の案内ピン110は、ボールの移動態様を変化させて調整するために、少なくとも1つの案内ピンの弾性が他の案内ピンの弾性と異なる、及び/又は、複数行間の少なくとも1つの行間距離が他の行間距離と異なるように構成されている。ここで、案内ピンの弾性が大きくなるほど、その案内ピンと接触するボールに与える力(跳ねさせる力)が大きい。その結果、ボールの跳ねる距離が大きい。一方、案内ピンの弾性が小さいとき、その案内ピンと接触するボールに与える力(跳ねさせる力)が小さい。その結果、ボールの跳ねる距離が小さい。また、行間距離が大きくなるほど、ボールの跳ねる範囲への拘束が小さい。その結果、ボールの跳ねる範囲が大きい。一方、行間距離が小さいとき、ボールの跳ねる範囲への拘束が大きい。その結果、ボールの跳ねる範囲が小さい。
【0040】
ここで、案内ピン110の弾性は、様々な方法によって異ならせることができる。例えば、案内ピン110の直径(すなわち、太さ)を異ならせるように構成してもよい。この場合、直径が大きくなるほど、案内ピン110の弾力が小さくなる。また、例えば、案内ピン110の材質を異ならせるように構成してもよい。この場合、案内ピン110を構成する材質の弾性が大きくなるほど、案内ピン110の弾力が大きくなる。また、例えば、案内ピン110のベース部100から突出する部分の長さ、すなわち、ゲーム中の実際使用される部分の長さを異ならせるように構成してもよい。この場合、案内ピン110の実際使用される部分の長さが長くなるほど、ボールと接触するときに、案内ピン110がボールからの衝突によってしなりやすくなり、案内ピン110の弾力が小さくなる。さらに、それらの方法のいくつか又は全部を組み合わせて案内ピン110を構成してもよい。
【0041】
例えば、複数の案内ピン110は、第1弾性を有する第1案内ピン111と、第1弾性よりも大きい第2弾性を有する第2案内ピン112と、の少なくとも2種類の案内ピンを有する。複数行のうち、第2案内ピン112は、第1案内ピン111よりもベース部100の第1端100a側に配置されている。また、第2案内ピンによって構成された行の行数は、第1案内ピンによって構成された行の行数よりも多くなってもよい。
【0042】
図4に示す例では、第1案内ピン111は、投入部13に最も近い第1行L1を構成し、第2案内ピン112は、第2行L2~第7行L7を構成している。このように、プレイヤが簡単に目指している案内ピン110の間の列にボールを投入することができる。
【0043】
また、例えば、複数行によって構成された複数の行間距離のうち、少なくとも1つの行間距離は、他の行間距離よりも大きく形成されている。また、その少なくとも1つの行間距離は、ベース部100の第2端100bに近い側にある第2行L2よりも第1端100aに近い側に形成されてもよい。
【0044】
図4に示す例では、第1行L1と第2行L2との間の行間距離はD1であり、第2行L2~第7行L7の各々の行間距離ともD2である。また、行間距離D1は、行間距離D2よりも小さい。すなわち、複数行によって構成された複数の行間距離のうち、投入部13に最も近い行間距離は、一番小さい。このように、受付部12に近づくことによりボールの跳ね範囲を増大することができ、ボールの落下時間を延長できるとともに、プレイヤの抽選ゲームへの期待感を向上させることができる。
【0045】
(投入部13)
投入部13は、ボールが受付部12に到達するように、ボールを複数の案内ピン110に向かって投入するための構成である。投入部13は、
図4及び
図5に示すように、先端部131と、先端部131が取り付けられた基部132と、基部132を
図4に示す方向に往復回転させる駆動力を基部132に伝達するための駆動部133と、を有する。先端部131は、回転することで、ボールを第1行L1の案内ピン110の各列に投入することができる。
【0046】
また、先端部131と第1行L1との最も近い距離を「l」とし、ボールの直径を「d」とする場合、「d」及び「l」は、d<l≦2dの関係を有する。このように配置された投入部13によれば、投入部13から投入された直後のボールの跳ね状態を抑えることができ、より容易にボールを目標の案内ピン110の間の列に投入することを実現できる。
【0047】
(搬送部14)
搬送部14は、搬送路P1を介して、ボールを1つずつ投入部13に搬送するための構成である。搬送部14は、
図4に示すように、搬送板141と、搬送板141の回転を駆動する駆動部143と、を有する。搬送板141には、5つの凹部142が設けられている。凹部142は、ボールの外形に対応する形状を有する。ここで、搬送路P1は、上流側の入口P11が収容部15に接続されており、下流側の出口P12が投入部13に接続されている。
【0048】
駆動部143は、制御部60の制御のもとで動作し、搬送板141を回転させる。搬送板141の上方には、搬送板141の回転有無を検知する入口センサS11が設けられている。入口センサS11は、例えば、搬送板141が破損や詰まり等の理由によって搬送板141が回転しないとき、その情報を検出して制御部60に送信することができる。また、搬送路P1の全体がボールによって詰まられたとき、搬送板141がボールをさらに搬送路P1に搬送することで、搬送路P1の最も出口P12側に位置するボールを投入部13に押し出すことができる。
【0049】
(受付部12)
受付部12は、ボールを感知することで、抽選ゲームを進めさせるためのトリガの一例である。受付部12は、
図4及び
図5に示すように、複数の案内ピン110の下方かつ収容部15の上方に設けられている。なお、複数の案内ピン110の構成に応じて、受付部12は、ベース部100の複数の案内ピン110が設けられた領域内に設けられてもよく、また、複数の案内ピン110よりも上方に設けられてもよい。受付部12は、7つの欄R1~欄R7を規定する案内板121と、欄R2~欄R6の下方に設けられた、上下移動可能なボール支持部122と、欄R1~欄R7の各々にボールの有無若しくはボールの通過の有無を検知するできるボールセンサ124と、ボール支持部122の上下移動を駆動する駆動部123と、を有する。
【0050】
欄R1~欄R7の各々は、第1行L1の各第1案内ピン111によって構成された列の各々に対して、上下方向に対応する位置に設けられている。コリントゲームに係る抽選が行われるとき、ボール支持部122は、まず欄R2~欄R6の出口に位置する。そして、投入部13によって投入されたボールが欄R1及び欄R7に入ると、ボールは、そのまま欄R1及び欄R7に通過して収容部15に落下する。一方、投入部13によって投入されたボールが欄R2~欄R6に入ると、ボールは、ボール支持部122によって欄R2~欄R6内に位置するように支持される。
【0051】
複数のボールセンサ124の各々は、欄R1~欄R7の各々に受け付けられたボールのボール情報、例えば、欄R1及び欄R7に通過したボールの有無、欄R2~欄R6おn各々に格納されたボールの有無、欄R2~欄R6の各々に格納されたボールの数や種類の同否等、を検出することができる。また、複数のボールセンサ124の各々は、ボール情報を検出するとき、その検出したボール情報を制御部60に送信して、制御部60の制御のもとで、上下移動可能なボール支持部122と、抽選(物理的な抽選及びプログラム上の抽選)又はゲーム装置1Aの他の構成(例えば、第2抽選ゲーム部20)を動作させることとを行わせることができる。
【0052】
上下移動可能なボール支持部122は、制御部60の制御のもとで上下方向に移動して、欄R2~欄R6の出口を開閉する。具体的には、制御部60は、複数のボールセンサ124による欄R1~欄R7のボール情報に基づいて、ボール支持部122の下方への移動を起動させることができる。ここで、複数のボールセンサ124の各々は、例えば、1つ目のボールが欄R2~欄R6のいずれかに入ったときであっても、その後のほかのボールがその欄に通過を検知し、そして、欄R2~欄R6の一部又は全部においてボールが2つ重なった状態になるとき、制御部60は、同一ゲーム内でボールセンサ124が過去のボールと同じ欄に入ったことの有無と、ボールセンサ124がボールを検知し続けているとき、ボールが2つ重なった状態であるか否かについて判断する。それらの判断結果とも「あり」の場合、制御部60は、欄に格納しているボールを収容部15に落下させるように、ボール支持部122を下方へ移動させることができる。
【0053】
(収容部15)
収容部15は、
図4及び
図5に示すように、第1案内板151と、第2案内板152と、を有する。第1案内板151が搬送部14の上方に設けられている。こうして、第1案内板151は、欄R1~欄R3から落下したボールが搬送部14の搬送板141と直接衝突しないように、それらのボールを第2案内板152に案内することができる。第2案内板152は、収容部15に落下したボールを搬送部14に案内するように、傾斜して配置されている。
【0054】
[第2抽選ゲーム部20]
次に、
図3,7~9を参照しつつ、第2抽選ゲーム部20の構成について説明する。第2抽選ゲーム部20は、
図3及び
図7に示すように、メダル及びボールを載置する載置面21と、載置面21に載置されたメダル及びボールを移動するプッシャテーブル22と、載置面21に載置されたメダル及びボールが落下する落下口23と、メダルを載置面21に供給するメダル供給部24と、ボールを載置面21に供給するボール供給部25と、を備える。
【0055】
(載置面21)
載置面21は、プッシャゲームに使用される構成である。載置面21は、
図3に示すように、その長手方向がゲーム装置1Aの幅方向に沿うように設けられている。また、載置面21は、メダル供給部24によって供給されたメダルと、ボール供給部25によって供給されたボールと、を載置することができる。
【0056】
(プッシャテーブル22)
プッシャテーブル22は、メダルプッシャゲーム及びボールプッシャゲームに使用される構成である。プッシャテーブル22は、載置面21の上方かつ載置面21の長手方向の一端側に設けられている。また、プッシャテーブル22は、制御部60の制御によって、
図7の矢印に示す載置面21の長手方向に沿う方向において、往復に水平移動することができる。
【0057】
(落下口23)
落下口23は、プッシャゲームに使用される構成である。落下口23は、載置面21の長手方向の他端側に設けられている。プッシャテーブル22によってプッシュされたメダル及びボールは、落下口23を介して載置面21から落下することができる。落下口23は、落下したメダル及びのボールの移動を案内する回収経路231を有する。回収経路231は、メダル供給部24及びボール供給部25に接続されている。
【0058】
(メダル供給部24)
メダル供給部24は、載置面21にメダルプッシャゲーム用のメダルを供給するための構成である。メダル供給部24は、
図3に示すように、メダル収容部241と、メダル収容部241にあるメダルを載置面21に搬送する搬送部242と、を有する。落下口23から落下したメダルは、回収経路231を介して、メダル収容部241に搬送される。
【0059】
(ボール供給部25)
ボール供給部25は、載置面21にボールプッシャゲーム用のボールを供給するための構成である。ボール供給部25は、
図3、7~9に示すように、螺旋状の搬送リフト251と、搬送リフト251から搬送されたボールを載置面21のプッシャテーブル22の移動範囲と干渉しない位置に案内する案内部252と、を有する。
【0060】
搬送リフト251は、
図8及び
図9に示すように、その下方側にある搬送入口253と、その上方側にある搬送出口254と、を有する。搬送リフト251は、中心軸259を中心に回転することで、搬送入口253にあるボールを搬送出口254に搬送することができる。また、搬送入口253は、回収経路231と直接接続されている。このため、落下口23から落下したボールは、回収経路231を介して直接搬送リフト251の下方側にある搬送入口253に搬送されてから、そのまま搬送リフト251によって、搬送入口253に搬送される。
【0061】
案内部252は、
図7及び
図9に示すように、一端255及び他端256を有する。一端255は、搬送入口253に接続されている。他端256は、ボールが載置面21のプッシャテーブル22の移動範囲と干渉しない位置に落下できるように、載置面21の上方に配置されている。こうして、搬送入口253から搬送されたボールは、一端255に入ってから、他端256から、プッシャテーブル22の上面と衝突せずに載置面21に供給されることができる。
【0062】
[操作部30]
操作部30は、プレイヤからの様々な操作を受け付けるための構成である。操作部30は、
図3に示すように、投入部13の回転方向を制御する第1操作部31と、投入部13によってボールを遊戯盤11に投入する第2操作部32と、抽選ゲームの結果に対応するメダルを払い戻すための第2操作部33と、プレイヤからの抽選ゲームを開始させるための遊戯開始媒体の一例であるメダルを受け付けるための開始媒体受付部34と、プレイヤが所持するメダル等を載置するためのマネーボウル35と、を備える。
【0063】
[払出部40]
払出部40は、プレイヤの抽選ゲームの結果に対応する遊戯結果媒体の一例であるメダルをプレイヤに払い出すための構成である。払出部40は、
図3に示すように、プレイヤが投入されたメダルを収容するメダル及びプレイヤに払い出すためのメダルを収容する収容部41と、払出口42と、収容部41に収容されたメダルを払出口42に搬送する搬送部43と、を備える。
【0064】
ここで、開始媒体受付部34と払出部40との間に循環しているメダルと、上述したメダルプッシャゲームに使用されるメダルとは、異なる循環システムにあるメダルである。言い換えれば、プッシャゲームに使用されるメダルは、プレイヤに払い出すことがない。また、コリントゲームに使用されるボールと、ボールプッシャゲームに使用されるボールとのそれぞれの循環システムは、独立している。
【0065】
[表示部50]
表示部50は、抽選ゲームに関する様々なゲーム内容やゲーム情報等の表示を行うための構成である。本実施形態に係るゲーム内容は、メダルプッシャゲームの一部の表示等を含み、本実施形態に係るゲーム情報は、例えば、プレイヤにより開始媒体受付部34に入れたメダルの枚数及びその枚数の変化、及び払出メダルの枚数情報等を含む。
【0066】
[制御部60による制御]
続いて、
図10を参照しつつ、制御部60による制御、すなわち、制御部60がメモリに記憶されたデータ及びプログラムに基づいて行う抽選ゲームに係る処理の一例について詳細に説明する。なお、設定によって、制御部60は、異なる抽選ゲームに係る処理を行うことができる。
図10は、制御部60による抽選ゲームへの制御を説明するためのフローチャートである。
【0067】
(ステップS11,S21,S31)
まず、制御部60は、第2抽選ゲーム部20を介してメダルプッシャゲーム及びボールプッシャゲームを開始させる(ステップS21,S31)とともに、プレイヤからのコリントゲームを開始させる入力の有無を判断する(ステップS11)。
【0068】
(ステップS13,S14,S22)
プレイヤからのコリントゲームを開始させる入力がある場合(ステップS11のYES)、制御部60は、第1抽選ゲーム部10を介してコリントゲームを開始させる(ステップS12)。その次に、制御部60は、第1抽選ゲーム部10の受付部12の欄R2~欄R6のいずれか一つに2つのボールが入ったか否かを判断する(ステップS13)。受付部12の欄R2~欄R6のいずれか一つに2つのボールが入った場合(ステップS13のYES)、制御部60は、ボール支持部122を下降させて、ボールを収容部15に落下させてから(ステップS14)、ボールを落下させる前の各欄のボール格納状況(例えば、ボールが各欄に並んだ個数)に応じて、払出部40へのメダルの払い出しを行う。その後、制御部60は、進行中のメダルプッシャゲームにおいて、プッシャテーブル22の押付によって、落下口23に落下したメダルの有無を判断する(ステップS22)。
【0069】
ここで、本実施例では、制御部60は、受付部12に実際に格納されたボールの格納状態に基づいて、抽選ゲームに係る物理的な抽選を開始させることとして説明したが、これに限定されることがない。例えば、制御部60は、受付部12のボールの格納状態に依拠せず、予め記憶されたプログラムに基づいて非物理的な抽選(プログラム上の抽選)を行ってもよく。この場合、制御部60は、例えば、ボールが入った欄に応じて、メダルの払い出し枚数が異なる抽選を開始することができる。具体的には、制御部60は、ボールが欄R4に入った場合、最大100枚のメダルを払い出し、一方、ボールが欄2に入った場合、最大500枚のメダルを払い出すことができる。また、制御部60は、例えばいずれかの欄にボールが2つ重なったことを条件として、メダルの払い出し枚数を決める抽選を開始することができる。具体的には、制御部60は、欄R2~欄R6のうちの3つの欄にボールが入っている場合、最大100枚の抽選を開始し、一方、欄R2~欄R6のうちの4つの欄にポケットにボールが入っている場合、最大500枚の抽選を開始することができる。
【0070】
(ステップS32,S33)
落下口23に落下したメダルがない場合(ステップS22のNO)、制御部60は、進行中のボールプッシャゲームにおいて、プッシャテーブル22の押付によって、落下口23に落下したボールの有無を判断する(ステップS32)。落下口23に落下したボールがある場合(ステップS32のYES)、制御部60は、ジャンボ抽選を開始する(ステップS33)。
【0071】
ここで、ステップS33において、行われたジャンボ抽選は、ステップS11~S14に行われるコリントゲームと同じ抽選でゲームであるが、抽選結果に対応する払出メダルの枚数は異なるだけである。このため、ジャンボ抽選の詳細の説明を省略する。なお、ジャンボ抽選は、コリントゲーム以外の抽選ゲームであってもよい。
【0072】
(ステップS34,S41,S51)
続いて、制御部60は、ジャンボ抽選が終了したか否かを判断する(ステップS34)。ジャンボ抽選が終了した場合(ステップS34のYES)、制御部60は、プレイヤからのメダルを払い出すための操作の有無を判断する(ステップS41)。プレイヤからのメダルを払い出すための操作がある場合(ステップS41のYES)、制御部60は、コリントゲームの抽選結果と、ボールプッシャゲームのボール抽選結果、すなわち、ジャンボ抽選の抽選結果と、の両方に対応する枚数のメダルを払出口42に払い出して(ステップS51)、抽選ゲームを終了する。
【0073】
一方、プレイヤからのコリントゲームを開始させる入力がない場合(ステップS11のNO)、制御部60は、処理をステップS11へ戻す。受付部12の欄R2~欄R6のいずれか一つに2つのボールが入っていない場合(ステップS13のNO)、制御部60は、処理をステップS13へ戻す。
【0074】
一方、落下口23に落下したメダルがある場合(ステップS22のYES)、制御部60は、処理をステップS41へ進めて、プレイヤからのメダルを払い出すための操作の有無を判断する(ステップS41)。この場合、プレイヤからのメダルを払い出すための操作がある場合(ステップS41のYES)、制御部60は、コリントゲームの抽選結果、及びメダル抽選の抽選結果、及び/又はボールプッシャゲームのボール抽選結果に対応する枚数のメダルを払出口42に払い出して(ステップS51)、抽選ゲームを終了する。
【0075】
一方、落下口23に落下したボールがない場合(ステップS32のNO)、制御部60は、処理をステップS41へ進めて、プレイヤからのメダルを払い出すための操作の有無を判断する(ステップS41)。この場合、プレイヤからのメダルを払い出すための操作がある場合(ステップS41のYES)、制御部60は、コリントゲームの抽選結果及びメダル抽選の抽選結果に対応する枚数のメダルを払出口42に払い出して(ステップS51)、抽選ゲームを終了する。
【0076】
一方、プレイヤからのメダルを払い出すための操作がない場合(ステップS41のNO)、制御部60は、処理をステップS11へ戻す。すなわち、プレイヤからのメダルを払い出すための操作がない場合、制御部60は、コリントゲーム、メダルプッシャゲーム、及びボールプッシャゲームを繰り返して行うことができる。
【0077】
以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、ベース部100と、ベース部100の所定方向の一例である長手方向に沿って複数行に亘ってベース部100に設けられ、遊戯媒体の一例であるボールとの接触によってボールを跳ねさせながらボールの移動態様を変化させる複数の案内ピン110と、を有する、遊戯盤11と、ベース部100の長手方向の第1端100a側に設けられた受付部12と、ベース部100の第1端100aに対向する第2端100b側に設けられ、ボールが受付部12に到達するように、ボールを複数の案内ピン110に向かって投入する投入部13と、を備え、複数の案内ピン110は、少なくとも1つの案内ピンの弾性が他の案内ピンの弾性と異なる、及び/又は、複数行間の少なくとも1つの行間距離が他の行間距離と異なるように構成されている。その結果、簡易な構成を用いて、コリントゲームに係る遊戯媒体の一例であるボールの落下態様の多様化及び落下時間の延長を実現できる。
【0078】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、複数の案内ピン110は、第1弾性を有する第1案内ピン111と、第1弾性よりも大きい第2弾性を有する第2案内ピン112と、を少なくとも有し、第2案内ピン112は、長手方向に、第1案内ピン111のうちの一部又は全部よりも第1端100a側に配置されることができる。その結果、ボールと相対的に早く接触する案内ピン110の弾性を大きくし、ボールと相対的に遅く接触する案内ピン110の弾性を小さくすることで、落下当初のボールの動きの範囲をその後のボールの動きの範囲よりも拘束することができる。
【0079】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、複数行のうち、長手方向の少なくとも投入部13に最も近い第1行L1は、第1案内ピン111によって構成されることができる。その結果、プレイヤが簡単に目指している第1案内ピン111の列にボールを投入することができる。
【0080】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、ボールの最大径をdとし、投入部13と第1行L1との最も近い距離をlとする場合、d及びlは、d<l≦2dの関係を有することができる。その結果、投入部13から投入された直後のボールの跳ね状態を抑えることができ、より容易にボールを目標の案内ピン110の列に投入することを実現できる。
【0081】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、複数行のうち、第2案内ピン112によって構成された行の行数は、第1案内ピン111によって構成された行の行数よりも多くすることができる。その結果、弾性が大きい第2案内ピン112の数を弾性が小さい第1案内ピン111の数よりも多くすることで、ボールの落下時間を確実に延長させることができる。
【0082】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、複数行によって構成された複数の行間距離のうち、少なくとも1つの行間距離D1は、他の行間距離D2よりも大きく形成することができる。その結果、行間距離の調整により、ボールが跳ねられる範囲を調整することができる。
【0083】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、少なくとも1つの行間距離は、長手方向の第2端に近い側にある第2行L2よりも第1端100aに近い側に形成されることができる。その結果、受付部12に近づくことによりボールの跳ね範囲を増大することができ、ボールの落下時間を延長できるとともに、プレイヤの抽選ゲームへの期待感を向上させることができる。
【0084】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、複数の案内ピン110の各々は、取付部16を介してベース部100に設けられており、取付部16は、複数の案内ピン110の各々よりも硬度が低い材料によって構成され、かつ、複数の案内ピン110の各々がベース部100と直接接触しないように構成されることができる。その結果、案内ピン110の振動を吸収できるとともに、案内ピン110のベース部100に対する姿勢を容易に維持することができる。
【0085】
また、以上説明した実施形態に係る抽選ゲーム装置1においては、上述したいずれか一つのコリントゲームを行うための第1抽選ゲーム部10と、メダル及びボールを用いてプッシャゲームを行うための第2抽選ゲーム部20と、プレイヤの操作により、遊戯媒体の一例であるメダルを受け付ける開始媒体受付部34と、遊戯結果媒体の一例であるメダルをプレイヤに払い出す払出部40と、開始媒体受付部34がメダルを受け付けることにより開始された第1抽選ゲーム部10によるコリントゲームの抽選結果、第2抽選ゲーム部20によるメダルプッシャゲームのメダル抽選結果、及び、第2抽選ゲーム部20によるボールプッシャゲームのボール抽選結果に基づいて開始された第1抽選ゲーム部10によるコリントゲームの抽選結果、のいずれか1つの結果に基づいて、その1つの結果に対応する遊戯結果媒体であるメダルを払出部40に払い出すように構成された制御部60と、その結果、コリントゲームを行う同時に、プッシャゲームを行うことができ、コリントゲームに係るボールの落下態様の多様化及び落下時間の延長を実現できるとともに、両ゲームの関連性によりプレイヤの抽選に対する期待感及び抽選ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0086】
本発明は、以上の各実施形態に限定されるものではなく、これら実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、コリントゲーム以外の遊技機やスマートボール筐体等、案内ピンと遊戯盤と遊戯媒体を使用するゲーム装置であれば、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0087】
10…第1抽選ゲーム部
11…遊戯盤
12…受付部
13…投入部
16…取付部
20…第2抽選ゲーム部
34…開始媒体受付部
40…払出部
100…ベース部
110…案内ピン
111…第1案内ピン
112…第2案内ピン
【手続補正書】
【提出日】2023-10-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部と、前記ベース部の所定方向に沿って複数行に亘って前記ベース部に設けられ、遊戯媒体との接触によって遊戯媒体を跳ねさせながら遊戯媒体の移動態様を変化させる複数の案内ピンと、を有する、遊戯盤と、
前記ベース部の前記所定方向の第1端に設けられ、前記複数の案内ピンによって跳ねられた遊戯媒体を受け付ける受付部と、
遊戯媒体が前記受付部に到達するように、前記ベース部の前記第1端に対向する第2端に設けられ、遊戯媒体を前記複数の案内ピンに向かって投入する投入部と、
を備え、
前記複数の案内ピンは、第1弾性を有する第1案内ピンと、前記第1弾性よりも大きい第2弾性を有する第2案内ピンと、を少なくとも有し、
前記第2案内ピンによって構成された行は、前記第1案内ピンによって構成された行よりも前記第1端側に配置されている、
ゲーム装置。
【請求項2】
ベース部と、前記ベース部の所定方向に沿って複数行に亘って前記ベース部に設けられ、遊戯媒体との接触によって遊戯媒体を跳ねさせながら遊戯媒体の移動態様を変化させる複数の案内ピンと、を有する、遊戯盤と、
前記ベース部の前記所定方向の第1端に設けられ、前記複数の案内ピンによって跳ねられた遊戯媒体を受け付ける受付部と、
遊戯媒体が前記受付部に到達するように、前記ベース部の前記第1端に対向する第2端に設けられ、遊戯媒体を前記複数の案内ピンに向かって投入する投入部と、
を備え、
前記複数行によって構成された複数の行間距離のうち、前記投入部に最も近い行間距離は、他の行間距離よりも小さい、
ゲーム装置。
【請求項3】
遊戯媒体の最大径をdとし、前記投入部と前記第1行との最も近い距離をlとする場合、
d及びlは、d<l≦2dの関係を有する、
請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記複数行のうち、前記第2案内ピンによって構成された行の行数は、前記第1案内ピンによって構成された行の行数よりも多い、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記複数の案内ピンの各々は、取付部を介して前記ベース部に設けられており、
前記取付部は、前記複数の案内ピンの各々よりも硬度が低い材料によって構成され、かつ、前記複数の案内ピンの各々が前記ベース部と直接接触しないように構成されている、
請求項1~4のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載のゲーム装置を含む、コリントゲームを行うための第1抽選ゲーム部と、
メダル及びボールを用いてプッシャゲームを行うための第2抽選ゲーム部と、
プレイヤの操作により、遊戯開始媒体を受け付ける開始媒体受付部と、
遊戯結果媒体をプレイヤに払い出す払出部と、
前記開始媒体受付部が前記遊戯開始媒体を受け付けることにより開始された前記第1抽選ゲーム部によるコリントゲームの抽選結果、前記第2抽選ゲーム部によるメダルプッシャゲームのメダル抽選結果、及び、前記第2抽選ゲーム部によるボールプッシャゲームのボール抽選結果に基づいて開始された前記第1抽選ゲーム部によるコリントゲームの抽選結果、のいずれか1つの結果に基づいて、前記1つの結果に対応する遊戯結果媒体を前記払出部に払い出すように構成された制御部と、
を備える、
抽選ゲーム装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
かかる構成を採用すると、遊戯媒体と相対的に早く接触する案内ピンの弾性を小さくし、遊戯媒体と相対的に遅く接触する案内ピンの弾性を大きくすることで、落下当初の遊戯媒体の動きの範囲をその後の遊戯媒体の動きの範囲よりも狭くすることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
ここで、案内ピン110の弾性は、様々な方法によって異ならせることができる。例えば、案内ピン110の直径(すなわち、太さ)を異ならせるように構成してもよい。この場合、直径が大きくなるほど、案内ピン110の弾力が小さくなる。また、例えば、案内ピン110の材質を異ならせるように構成してもよい。この場合、案内ピン110を構成する材質の弾性が大きくなるほど、案内ピン110の弾力が大きくなる。また、例えば、案内ピン110のベース部100から突出する部分の長さ、すなわち、ゲーム中の実際使用される部分の長さを異ならせるように構成してもよい。この場合、案内ピン110の実際使用される部分の長さが長くなるほど、ボールと接触するときに、案内ピン110がボールからの衝突によってしなりやすくなり、案内ピン110の弾力が大きくなる。さらに、それらの方法のいくつか又は全部を組み合わせて案内ピン110を構成してもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0078】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、複数の案内ピン110は、第1弾性を有する第1案内ピン111と、第1弾性よりも大きい第2弾性を有する第2案内ピン112と、を少なくとも有し、第2案内ピン112は、長手方向に、第1案内ピン111のうちの一部又は全部よりも第1端100a側に配置されることができる。その結果、ボールと相対的に早く接触する案内ピン110の弾性を小さくし、ボールと相対的に遅く接触する案内ピン110の弾性を大きくすることで、落下当初のボールの動きの範囲をその後のボールの動きの範囲よりも拘束することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0082】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、複数行によって構成された複数の行間距離のうち、少なくとも1つの行間距離は、他の行間距離よりも大きく形成することができる。その結果、行間距離の調整により、ボールが跳ねられる範囲を調整することができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部と、前記ベース部の所定方向に沿って複数行に亘って前記ベース部に設けられ、遊戯媒体との接触によって遊戯媒体を跳ねさせながら遊戯媒体の移動態様を変化させる複数の案内ピンと、を有する、遊戯盤と、
前記ベース部の前記所定方向の第1端に設けられ、前記複数の案内ピンによって跳ねられた遊戯媒体を受け付ける受付部と、
遊戯媒体が前記受付部に到達するように、前記ベース部の前記第1端に対向する第2端に設けられ、遊戯媒体を前記複数の案内ピンに向かって投入する投入部と、
を備え、
前記複数の案内ピンは、第1弾性を有する第1案内ピンと、前記第1弾性よりも大きい第2弾性を有する第2案内ピンと、を少なくとも有し、
前記第2案内ピンによって構成された行は、前記第1案内ピンによって構成された行よりも前記第1端側に配置されている、
ゲーム装置。
【請求項2】
ベース部と、前記ベース部の所定方向に沿って複数行に亘って前記ベース部に設けられ、遊戯媒体との接触によって遊戯媒体を跳ねさせながら遊戯媒体の移動態様を変化させる複数の案内ピンと、を有する、遊戯盤と、
前記ベース部の前記所定方向の第1端に設けられ、前記複数の案内ピンによって跳ねられた遊戯媒体を受け付ける受付部と、
遊戯媒体が前記受付部に到達するように、前記ベース部の前記第1端に対向する第2端に設けられ、遊戯媒体を前記複数の案内ピンに向かって投入する投入部と、
を備え、
前記複数行によって構成された複数の行間距離のうち、前記投入部に最も近い行間距離は、他の行間距離よりも小さい、
ゲーム装置。
【請求項3】
遊戯媒体の最大径をdとし、前記投入部と、前記所定方向の少なくとも前記投入部に最も近い第1行との最も近い距離をlとする場合、
d及びlは、d<l≦2dの関係を有する、
請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記複数行のうち、前記第2案内ピンによって構成された行の行数は、前記第1案内ピンによって構成された行の行数よりも多い、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記複数の案内ピンの各々は、取付部を介して前記ベース部に設けられており、
前記取付部は、前記複数の案内ピンの各々よりも硬度が低い材料によって構成され、かつ、前記複数の案内ピンの各々が前記ベース部と直接接触しないように構成されている、
請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のゲーム装置を含む、コリントゲームを行うための第1抽選ゲーム部と、
メダル及びボールを用いてプッシャゲームを行うための第2抽選ゲーム部と、
プレイヤの操作により、遊戯開始媒体を受け付ける開始媒体受付部と、
遊戯結果媒体をプレイヤに払い出す払出部と、
前記開始媒体受付部が前記遊戯開始媒体を受け付けることにより開始された前記第1抽選ゲーム部によるコリントゲームの抽選結果、前記第2抽選ゲーム部によるメダルプッシャゲームのメダル抽選結果、及び、前記第2抽選ゲーム部によるボールプッシャゲームのボール抽選結果に基づいて開始された前記第1抽選ゲーム部によるコリントゲームの抽選結果、のいずれか1つの結果に基づいて、前記1つの結果に対応する遊戯結果媒体を前記払出部に払い出すように構成された制御部と、
を備える、
抽選ゲーム装置。