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  • 特開-茎葉処理機 図1
  • 特開-茎葉処理機 図2
  • 特開-茎葉処理機 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085804
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】茎葉処理機
(51)【国際特許分類】
   A01D 23/02 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
A01D23/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200544
(22)【出願日】2022-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】508320941
【氏名又は名称】キャタピラー九州株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001601
【氏名又は名称】弁理士法人英和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西原 卓生
【テーマコード(参考)】
2B072
【Fターム(参考)】
2B072AA03
2B072DA01
2B072DA04
2B072DA08
2B072DA09
2B072DA10
2B072DA12
2B072DA19
(57)【要約】
【課題】 茎葉部を切断する切断刃の回転による吸引力を効率よく発生させること及びフードを小型化するとともに、切断された茎葉部をスムーズに装置の外に排出させること。
【解決手段】 水平に回転し茎葉部を切断する2つの切断刃6と、切断刃6の回転による吸引力で茎葉部を起立させ、切断された茎葉を捕集し吹き出すフード7と、フード7から吹き出された茎葉を排出するダクト8と、一対の後輪支持フレーム12及び後輪13と、フード7の両側部の下端に設けられている下部側面板14と、フード7の前部に設けられている保護板17と、保護板17及びフード7の側面に固定されている2つの円弧状の板体18と、フード7の後方側に設けられている2つの円弧状の壁部20とを備えている茎葉処理機1。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
畝に跨って走行しながら、畝に植え付けられている根菜類の茎葉部を切断し、切断した茎葉を畝の脇へ排出するための茎葉処理機において、
上下方向に延びる回転軸を中心に回転し、茎葉部を切断する切断刃と、
前記切断刃を収容し、前記切断刃の回転により発生する吸引力で前記茎葉部を起立させ、前記切断刃で切断された茎葉を捕集し、吹出口から前記茎葉を吹き出すフードと、
前記吹出口に連通し、吹き出された茎葉を排出するダクトと、
前記フードの後部の両側に固定されている一対の後輪支持フレームと、
前記一対の後輪支持フレームの先端に軸着されている後輪と、
前記切断刃の周囲から前記フードの下端部付近まで延びる円弧状部を備えており、
前記円弧状部における円弧の全長は、前記切断刃の周囲の全長の7割以上である
ことを特徴とする茎葉処理機。
【請求項2】
前記切断刃は、前記フードの左右方向に複数配置されており、
前記円弧状部は、前記切断刃の隣接部には設置されていない
ことを特徴とする請求項1に記載の茎葉処理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、畝に跨って前進しながら、畝に植え付けられている根菜類(馬鈴薯、甘藷、玉葱等)の茎葉部を切断し、切断した茎葉を畝の脇へ排出する茎葉処理機に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチフィルムを使用して根菜類を栽培し収穫するに際しては、マルチフィルム上にある茎葉部を切断してから畝を覆っているマルチフィルムを剥がし、その後収穫機を用いて畝から成長した根菜類を掘り起こしている。
本発明者は、特許文献1(特開2017-205077号公報)に記載されているように、マルチフィルム上に倒伏した状態となっている玉葱の茎葉部を、垂直の軸周りに回転する切断刃(10)の回転で発生する吸引力によって起立させ、起立した茎葉部を高速回転する切断刃(10)により次々と切断することができる茎葉部切断装置(1)を発明した。
また、特許文献2(特開2020-28283号公報)には、特許文献1記載の茎葉部切断装置の改良発明であって、畝を覆うマルチフィルムが浮き上がることを抑制するため、回転刃(40)(50)を収容するメインチャンバー(61)の下方に押さえロール部(80)を備えたものが記載されている(特に、段落0006、0066~0068及び図8を参照)。
特許文献3(特開2020-28284号公報)には、同じく特許文献1記載の茎葉部切断装置の改良発明であって、回転刃(40)(50)を収容するチャンバー(60)への小石等の衝突による衝撃音の低減と、チャンバー(60)の損傷を抑制するため、メインチャンバー(61)の内側面に揺動可能な垂下部材を取り付けることが記載されている(特に、段落0004~0006、0073~0077及び図9を参照)。
さらに、特許文献4(特開2021-168643号公報)には、同じく特許文献1記載の茎葉部切断装置の改良発明であって、畝の中央へ向けて倒れた茎葉部も良好に切断・除去できるようにするため、第1回転刃(40)及び第2回転刃(50)よりも前方かつ左右方向の中央に位置し、畝の上面に倒れた茎葉部を左右に分ける分草部(80)を設けたものが記載されている(特に、段落0004~0006、0058~0059及び図2を参照)。
【0003】
特許文献1記載の茎葉部切断装置及び特許文献2~4記載の茎葉処理装置は、いずれも切断刃や回転刃を回転させることで発生する吸引力で茎葉部を起立させ、茎葉部を切断するとともに、切断された茎葉が装置の外に排出されるようになっている。
しかし、特許文献1には、切断刃(10)が2つ配置されているフード(16)の前部であって、切断されて吹き飛ばされる茎葉が衝突する部分にゴム製の干渉板が配置されている旨記載されているが、その長さや硬さ等は不明である(特に、段落0028を参照)。
また、特許文献2及び3には、回転刃(40)(50)を収容するチャンバー(60)の裾から下方へ向けて垂れ下がるゴム板等のカバー(100)を備えることが記載されているが(特に、特許文献2の段落0084~0085及び図2、4並びに特許文献3の段落0083~0084及び図2、4を参照)、カバー(100)の構造と回転刃(40)(50)の回転によって発生する吸引力との関係は不明である。そして、特許文献2~4の図2、4は、ほぼ同じ図面であるが、特許文献4にはカバーに相当する部分の説明は記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-205077号公報
【特許文献2】特開2020-28283号公報
【特許文献3】特開2020-28284号公報(特許第7014429号)
【特許文献4】特開2021-168643号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の茎葉部切断装置は、玉葱のような茎葉部がそれほど大きくならない作物に対しては、支障なく作動して茎葉を吸引して起立させ、切断した茎葉を装置の外に排出することができる。しかし、馬鈴薯のような茎葉部が大きく成長する作物に適用すると、茎葉部が大きい場合には吸引力及び切断力を高める必要があるため、ゴム製の干渉板がフード(16)の内部に引き込まれ、切断刃(10)に触れて切れてしまうことがある。
そして、本発明者は、フード(16)の前部に配置されているゴム製の干渉板が切れてしまうと、フード(16)の内部に発生する吸引力が弱まり茎葉の切り残しが多く発生することになって、その後のマルチフィルム除去作業に支障を生じるという問題点を見出した。
【0006】
本発明の課題は、このような問題点を解決し、茎葉部を切断する切断刃の回転による吸引力を効率よく発生させることを第1の課題とし、フードを小型化するとともに、切断された茎葉部をスムーズに装置の外に排出させることを第2の課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、畝に跨って走行しながら、畝に植え付けられている根菜類の茎葉部を切断し、切断した茎葉を畝の脇へ排出するための茎葉処理機において、
上下方向に延びる回転軸を中心に回転し、茎葉部を切断する切断刃と、
前記切断刃を収容し、前記切断刃の回転により発生する吸引力で前記茎葉部を起立させ、前記切断刃で切断された茎葉を捕集し、吹出口から前記茎葉を吹き出すフードと、
前記吹出口に連通し、吹き出された茎葉を排出するダクトと、
前記フードの後部の両側に固定されている一対の後輪支持フレームと、
前記一対の後輪支持フレームの先端に軸着されている後輪と、
前記切断刃の周囲から前記フードの下端部付近まで延びる円弧状部を備えており、
前記円弧状部における円弧の全長は、前記切断刃の周囲の全長の7割以上であることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の茎葉処理機において、
前記切断刃は、前記フードの左右方向に複数配置されており、
前記円弧状部は、前記切断刃の隣接部には設置されていないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によれば、切断刃の周囲からフードの下端部付近まで延びる円弧状部を備えているので、茎葉部を切断する切断刃の回転による吸引力を効率よく発生させることができる。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明による効果に加えて、切断刃がフードの左右方向に複数配置されているので、幅が広い割にフードの奥行きを小さくすることができる。また、円弧状部が切断刃の隣接部には設置されておらず、切断された茎葉部が複数配置されている切断刃の隣接部において円弧状部にぶつかることがないので、切断された茎葉部をスムーズに装置の外に排出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例に係る茎葉処理機とトラクターを接続した状態の側面図。
図2】実施例に係る茎葉処理機の正面図。
図3】実施例に係る茎葉処理機の底面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施例によって本発明の実施形態を説明する。
【実施例0013】
図1は、実施例に係る茎葉処理機1とトラクター2を接続した状態の側面図であり、図2及び図3は、それぞれ実施例に係る茎葉処理機1の正面図及び底面図である。
実施例に係る茎葉処理機1は、図1に示すように、前部側がトラクター2の後部に対して一対の連結シリンダ3及び一本の連結部材4により切り離し可能に連結される。
また、茎葉処理機1は、図3に示すように、上下方向に延びる2本の回転軸5を中心に回転する2つの切断刃6と、両切断刃6を収容するフード7と、フード7の右側面にある吹出口(図示せず)に連通し、右側面に固定されているダクト8等からなっている。
そして、茎葉処理機1は、一対の連結シリンダ3を伸長させることにより、路上走行や点検の際に地面から持ち上げることができるようになっている。
【0014】
図1~3に示すように、フード7の前部(トラクター2側)の中央やや左側には、前部支持フレーム9が固定されており、前部支持フレーム9の先端にはトラクター2に連結されているときには地面から浮いており、トラクター2から切り離されているときには地面に接する脚部10が設けてある。
そして、フード7の後部(トラクター2の反対側)の両側中央付近には一対のフレーム固定部材11が設けられ、それぞれのフレーム固定部材11には、後輪支持フレーム12が上下方向に摺動可能、かつ、複数の位置において固定可能に取り付けられており、各後輪支持フレーム12の先端には後輪13が固定されている。
そのため、後輪支持フレーム12の上下位置を、畝の高さや茎葉部の大きさに合わせて調整し固定することによって、切断刃6の高さを最適化することができ、畝の高さや茎葉部の大きさが多少変動しても、スムーズに茎葉部を通過させることができる。
さらに、図2に示すように、フード7の前部の中央付近には、トラクター2の駆動装置により回転する回転駆動軸15を連結する連結部16が設けてあり、フード7の内部にある駆動機構(図示せず)によって回転駆動軸15からの回転力を伝達し、図3に示す2本の回転軸5及び2つの切断刃6を回転させることができるようになっている。
このような構造になっているので、フード7及びダクト8は、トラクター2と後輪支持フレーム12との間で支持され、畝を跨いで両側の通路を後輪13がトラクター2に引かれて転がることによって、畝の上を移動していくことができ、かつ、移動しながら2つの切断刃6を回転させて各種根菜類の茎葉部を切断することができる。
【0015】
図1の右下に示すように、フード7の両側部の下端にはゴム製の下部側面板14が設けられている。また、図3に示すように、フード7の前部(図3では上側)には金属製の保護板17が設けられており、保護板17の内側(図3では下側)には2つの切断刃6の周囲からフード7の下端部付近まで延びる2つの円弧状の板体18が保護板17及びフード7の側面に固定されている。そのため、茎葉部が直接2つの円弧状の板体18にぶつかることがないので、円弧状の板体18が傷ついたり変形したりすることがない。
さらに、保護板17と前部支持フレーム9との間には、保護板17の前面を保護するゴム製の前面板19が設けてあり、前面板19は適宜交換することが可能である。
また、フード7の後方側(図3では下方側)には、2つの切断刃6の周囲を取り巻くようにフード7の下端部付近まで延びる2つの円弧状の壁部20が設けられている。そして、以下では2つの円弧状の板体18及び円弧状の壁部20を合わせて円弧状部という。
上記のとおり、2つの切断刃6は、その周囲からフード7の下端部付近まで延びる円弧状部で取り囲まれるので、両切断刃6が回転すると円弧状部の内部のみに上昇気流が発生し、吸引力を効率よく発生させることができる。
ただし、必ずしも切断刃6の周囲を全て円弧状部で取り囲む必要は無く、特に複数の切断刃を有している場合には、むしろ円弧状部を切断刃6の隣接部には設置しない方が、切断された茎葉部が切断刃6の隣接部において円弧状部にぶつかることがないので、切断された茎葉部をスムーズに装置の外に排出させることができる。
すなわち、切断刃6の周囲のうちフード7の内壁面から離れている部分及び他の切断刃6と隣接していない部分を円弧状部とすれば、吸引力を効率よく発生させることができるので、円弧状部における円弧の全長は切断刃6の周囲の全長の7割以上あれば良い。
【0016】
実施例に係る茎葉処理機1を用いて畝に植え付けられている根菜類の茎葉部を切断し、切断した茎葉を畝の脇へ排出する作業を行う際の手順及び各作業における茎葉処理機1の動作は、以下のとおりである。
(1)トラクター2を茎葉処理機1の前に移動させ、一対の連結シリンダ3及び一本の連結部材4を、茎葉処理機1の対応する連結金具に連結する。
(2)回転駆動軸15と連結部16とを連結し、回転駆動軸15を回転させて、2本の回転軸5及び2つの切断刃6が正常に回転するか確認する。
(3)トラクター2を運転し、茎葉処理機1を作業開始位置に移動させる。
(4)2つの切断刃6の高さを畝の高さや茎葉部の大きさに合わせるため、後輪支持フレーム12の上下位置を調整し固定する(この作業は、予め畝の高さや茎葉部の大きさが分かっている場合、茎葉処理機1を作業開始位置に移動させる前に行っても良い)。
【0017】
(5)根菜類の条植された畝を跨いだ状態で直進するトラクター2により、後輪13が畝の両側の通路を転がるように茎葉処理機1を牽引し、茎葉処理機1が畝の上に進入する前に回転駆動軸15を回転させ、2つの切断刃6を回転させる。
2つの切断刃6が回転すると上昇気流が発生するので、その状態でフード7及びダクト8を畝の上に進入させると、上昇気流に伴う吸引力によって茎葉部が起立していくとともに、起立した茎葉部は高速回転する2つの切断刃6により次々と切断されていく。
(6)切断された茎葉は、2つの切断刃6の回転に伴う上昇気流によって切断刃6の上方に飛ばされ、図2の上部に点線で示すフード7の内部に設けられている斜面壁21に沿って上昇し、フード7の右側面に設けられている吹出口(図示せず)を通過してダクト8に送られ、ダクト8の下面及び後面に設けられている排出口22から畝の脇へ排出される。
【0018】
(7)トラクター2が直進を続け、茎葉処理機1が畝の上から外れたら、回転駆動軸15の回転を停止させる。
さらに、別の畝に植え付けられている根菜類の茎葉部を切断する場合は、トラクター2及び茎葉処理機1をUターンさせ、上記(5)及び(6)の手順及び動作を繰り返す。
(8)植え付けられている根菜類の茎葉部を切断する作業及び動作が終了したら、回転駆動軸15の回転を停止させた後に、回転駆動軸15と連結部16との連結を解除する。
さらに、一対の連結シリンダ3及び一本の連結部材4と、茎葉処理機1の対応する連結金具との連結を解除し、茎葉処理機1を保管場所に移動させる。
【0019】
実施例の変形例を列記する。
(1)実施例の切断刃6は、図3に示すように、フード7の下方に配置される回転軸5を中心に回転する2枚の刃からなるものであったが、回転軸5を中心に回転する3枚又は4枚の刃からなるものであっても良い。
(2)実施例の茎葉処理機1は、図3に示すように、上下方向に延びる2本の回転軸5を中心に回転する2つの切断刃6を有していたが、上下方向に延びる3本以上の回転軸を中心に回転する複数組の切断刃を有するものとしても良く、フード7の中央に配置され上下方向に延びる1本の回転軸を中心に回転する1つの切断刃を有するものとしても良い。
そして、左右に並べる切断刃の数を増やすほど、幅が広い割にフード7の奥行きを小さくすることができ、切断刃の数を減らすほど、茎葉処理機1の構造を簡素化できる。
(3)実施例においては、フード7の下部に2つの切断刃6が収容され、両切断刃6の周囲からフード7の下端部付近まで延びる円弧状部(2つの円弧状の板体18及び2つの円弧状の壁部20)が設けられ、両切断刃6の隣接部には何も設けなかったが、同隣接部に円弧状部又は板体18の中央と壁部20の中央とを接続する矩形の板を設けても良い。
また、実施例の説明においては、円弧状部における円弧の全長は切断刃6の周囲の全長の7割以上あれば良いとしたが、図3に示すように、前面側の円弧の全長は切断刃6の周囲の全長の38%以上(左右の円弧状部が135度以上)、後面側の円弧の全長は切断刃6の周囲の全長の40%以上(左右の円弧状部が145度以上)あるとより良い。
(4)実施例の茎葉処理機1は、図1~3に示すように、フード7の前部の中央やや左側に前部支持フレーム9が固定され、その先端にはトラクター2に連結されているときには地面から浮いており、トラクター2から切り離されているときには地面に接する脚部10が設けてあったが、フード7の前部の両側に、一対の前輪支持フレームを固定し、その先端にトラクター2に連結されているときには地面から浮いており、トラクター2から切り離されているときには地面に接する前輪を設けても良い。そうすると、茎葉処理機1をトラクター2から切り離しても、容易に茎葉処理機1を移動させることができる。
【0020】
(5)実施例の下部側面板14及び前面板19はゴム製であったが、下部側面板14及び前面板19の材質はゴム製に限らず、柔軟性とある程度の耐久性があれば、布製、プラスチック製等どんなものでも良い。
また、下部側面板14は畝のすぐ外側に位置する場合が多く、前面板19は保護板17の前面を保護するものであって、いずれも切断刃6の回転による上昇気流の発生にそれほど寄与するものではないので設けなくても良い。
さらに、保護板17も2つの円弧状の板体18の前部を保護するものであって、切断刃6の回転による上昇気流の発生に直接寄与するものではないので設けなくても良い。
ただし、保護板17及び前面板19を設けない場合には、2つの円弧状の板体18の前面部分を補強するなどして、同板体18の耐久性を上げる必要がある。
(6)実施例においては、フード7の後部には後面板を設けなかったが、フード7の後部にゴム製等の柔軟性のある後面板を設けても良い。そして、後面板を設ける場合には畝の形状を考慮した形状(中央にアーチ状の切欠き部を有する形状)とするのが望ましい。
【符号の説明】
【0021】
1 茎葉処理機 2 トラクター 3 連結シリンダ
4 連結部材 5 回転軸 6 切断刃 7 フード
8 ダクト 9 前部支持フレーム 10 脚部
11 フレーム固定部材 12 後輪支持フレーム 13 後輪
14 下部側面板 15 回転駆動軸 16 連結部
17 保護板 18 円弧状の板体 19 前面板
20 円弧状の壁部 21 斜面壁 22 排出口
図1
図2
図3