(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085832
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】音声ガイドシステム、及び、音声ガイド生成方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240620BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200589
(22)【出願日】2022-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】599176997
【氏名又は名称】株式会社ジェイエスコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】米田 英一
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC17
5L050CC17
(57)【要約】
【課題】所望の音声ガイドデータを早急に提供可能とする。
【解決手段】音声ガイドシステム100は、原稿作成装置1と、サーバ3と、を備える。原稿作成装置1は、音声ガイドを文字情報として表した音声ガイド原稿の入力を受け付ける。サーバ3は、原稿作成装置1から音声ガイド原稿を受信し、受信した音声ガイド原稿を音声データに変換することで、音声ガイドの音声データである音声ガイドデータDA1を生成する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声により所定の案内を行うための音声ガイドを提供する音声ガイドシステムであって、
前記音声ガイドを文字情報として表した音声ガイド原稿の入力を受け付ける原稿作成装置と、
前記原稿作成装置から前記音声ガイド原稿を受信し、受信した前記音声ガイド原稿を音声データに変換することで、前記音声ガイドの音声データである音声ガイドデータを生成するサーバと、
を備える、音声ガイドシステム。
【請求項2】
前記サーバは、前記原稿作成装置に、前記音声ガイドデータを作成するための音声ガイドデータ作成インタフェースを提供し、
前記原稿作成装置は、前記音声ガイドデータ作成インタフェースを表示し、前記音声ガイドデータ作成インタフェースへの前記音声ガイド原稿の入力を受け付ける、
請求項1に記載の音声ガイドシステム。
【請求項3】
前記音声ガイド原稿は第1言語で作成され、
前記サーバは、
前記第1言語で作成された前記音声ガイド原稿を前記第1言語とは異なる第2言語に翻訳して翻訳原稿を作成し、
前記翻訳原稿を音声データに変換することで前記音声ガイドデータを生成する、
請求項1に記載の音声ガイドシステム。
【請求項4】
前記サーバは、読み間違えやすい難読単語と、当該難読単語の読み方と、を関連付けて記憶する記憶部を有し、
前記サーバは、前記音声ガイド原稿に前記難読単語が含まれている場合に、前記音声ガイド原稿の前記難読単語の読み方として、前記記憶部に記憶された読み方を選択可能とする、
請求項1に記載の音声ガイドシステム。
【請求項5】
音声により所定の案内を行うための音声ガイドを生成する音声ガイド生成方法であって、
前記音声ガイドを文字情報として表した音声ガイド原稿の入力を受け付けるステップと、
入力された前記音声ガイド原稿を音声データに変換することで、前記音声ガイドの音声データである音声ガイドデータを生成するステップと、
を備える、音声ガイド生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声により所定の案内を行うための音声ガイドを提供する音声ガイドシステム、及び、音声ガイドを生成する音声ガイド生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
美術館、博物館、観光地などにおいて、美術館や博物館に展示される展示物、観光地の観光スポットなどの説明(案内、ガイド)を音声で行う場合がある。音声を用いて行うこのような説明(案内、ガイド)を「音声ガイド」と呼ぶ。近年、ユーザが用いる所定の端末(例えば、ユーザが所有する携帯端末など)に音声ガイドの音声データである音声データを提供することが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、ユーザに提供される音声ガイドは、音声ガイドの文字原稿をナレータが読むときの音声を録音することで生成されていた。従って、音声ガイドの内容を変更したい場合には、新たな音声ガイドの文字原稿をナレータに読ませてそれを録音する必要があった。そのため、新たな音声ガイドを早急に用意できず、状況に応じた適切な音声ガイドを提供できなかった。また、新たな音声ガイドを作成するためのコストが必要であった。
【0005】
上記を鑑みて、本発明の目的は、音声ガイドを提供するシステムにおいて、所望の音声ガイドを早急に提供可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る音声ガイドシステムは、音声により所定の案内を行うための音声ガイドを提供するシステムである。音声ガイドシステムは、原稿作成装置と、サーバと、を備える。原稿作成装置は、音声ガイドを文字情報として表した音声ガイド原稿の入力を受け付ける。サーバは、原稿作成装置から音声ガイド原稿を受信し、受信した音声ガイド原稿を音声データに変換することで、音声ガイドの音声データである音声ガイドデータを生成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る音声ガイドシステムによれば、音声ガイドの内容を文字情報として表した音声ガイド原稿を原稿作成装置により作成すれば、その内容を音声として発する音声ガイドデータが直ちに生成される。この結果、所望の音声ガイドデータを早急に提供可能とできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】音声ガイドデータ作成インタフェースの一例を示す図。
【
図3】音声ガイドデータ表示インタフェースの一例を示す図。
【
図5】音声ガイドデータの生成動作を示すフローチャート。
【
図7】音声ガイドデータの提供動作を示すフローチャート。
【
図13】クイズの解答を表示した状態のクイズ表示画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<1.実施の形態1>
<1-1.概略>
以下、音声ガイドシステム100を説明する。音声ガイドシステム100は、音声によって所定の案内(ガイド)を行うための音声ガイドを提供するシステムである。音声ガイドシステム100において、音声ガイドは、音声ガイドの音声データである音声ガイドデータDA1として提供される。音声ガイドシステム100は、例えば、大学のオープンキャンパスなどで学校案内を行うための音声ガイドを提供できる。その他、音声ガイドシステム100は、例えば、美術館、博物館などの展示物の説明を行うための音声ガイド、水族館、動物園の魚類や動物の説明を行うための音声ガイド、観光地における観光スポットの説明を行うための音声ガイド、工場見学などにおいて工場の説明を行うための音声ガイドなど、任意の種類の音声ガイドを提供できる。
【0010】
音声ガイドシステム100では、音声ガイドの内容を文字情報として表した音声ガイド原稿を作成し、作成した音声ガイド原稿を音声データに変換することで音声ガイドデータDA1を生成する。これにより、音声ガイドシステム100では、所望の音声ガイド(音声ガイドデータDA1)を、音声ガイド原稿を作成後直ちに提供できる。
【0011】
<1-2.音声ガイドシステムの構成>
図1を用いて、音声ガイドシステム100の構成を説明する。
図1は、音声ガイドシステム100の構成を示す図である。音声ガイドシステム100は、原稿作成装置1と、サーバ3と、を備える。
【0012】
原稿作成装置1は、例えば、音声ガイドの作成/編集等を行う作業者が配置された場所に配置され、作業者によって操作される。原稿作成装置1は、当該作業者による操作に従って音声ガイド原稿を作成する。原稿作成装置1は、作成した音声ガイド原稿を、サーバ3に送信する。
【0013】
サーバ3は、イントラネット又はインターネットを介して、原稿作成装置1と接続される。サーバ3は、例えば、音声ガイドを提供する事業者の拠点等に配置される。サーバ3は、原稿作成装置1から音声ガイド原稿を受信し、受信した音声ガイド原稿を音声データに変換して音声ガイドデータDA1を生成する。また、サーバ3は、ユーザ端末5から音声ガイドデータDA1の提供要求があった場合に、当該提供要求に示された音声ガイドデータDA1をユーザ端末5に送信する。
【0014】
図1の音声ガイドシステム100は、1つのサーバ3のみを備えるが、サーバ3の数は複数であってもよい。複数のサーバ3を備える場合、各サーバ3は、異なる拠点に配置されていてもよい。また、稼働中のサーバ3が異常等により動作しない場合には、他のサーバ3が稼働を開始するようにしてもよい。さらに、1つのサーバ3に処理が集中した場合には、処理を他のサーバ3に分散可能としてもよい。
【0015】
ユーザ端末5は、CPU、記憶装置(例えば、RAM、ROM、ハードディスク、SSDなど)、各種インタフェース、ディスプレイ、音発生装置(例えば、スピーカなど)などにより構成されるタブレット端末、携帯端末などの端末であり、音声ガイドにより案内を受けるユーザにより使用される。なお、ユーザ端末5は、ユーザが保有する端末であってもよいし、音声ガイドを提供する事業者がユーザに貸し出す端末であってもよい。
【0016】
ユーザ端末5は、有線又は無線により、インターネットを介してサーバ3に接続され、サーバ3から受信した音声ガイドデータDA1を音声としてユーザに提供する。具体的には、ユーザがユーザ端末5を用いてサーバ3にアクセスして所望の音声ガイドを要求することで、サーバ3からユーザ端末5に、要求した音声ガイドの音声ガイドデータDA1が送信される。ユーザ端末5は、受信した音声ガイドデータDA1を音声として発することで、ユーザに音声ガイドを提供する。
【0017】
<1-3.原稿作成装置>
以下、音声ガイド原稿を作成するための原稿作成装置1の構成を説明する。原稿作成装置1は、CPU、記憶装置(例えば、RAM、ROM、ハードディスク、SSDなど)、各種インタフェースにより構成されるパーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯端末などの端末である。原稿作成装置1は、入力部11と、表示部13と、通信部15を有する。
【0018】
入力部11は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置である。音声ガイドを作成/編集する作業者は、入力部11を操作して、音声ガイド原稿を入力する。
【0019】
表示部13は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの表示装置である。表示部13は、音声ガイドに関する各種インタフェースを表示する。音声ガイド原稿を入力して音声ガイドデータDA1を生成する際、表示部13は、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1(図)を表示する。作業者は、表示部13に表示された音声ガイドデータ作成インタフェースIF1上で音声ガイド原稿を入力する。
【0020】
通信部15は、原稿作成装置1と外部の装置との間の通信を行う。具体的には、通信部15は、原稿作成装置1とサーバ3との間の通信を行う。通信部15は、例えば、有線又は無線によってサーバ3等との通信を行うネットワークインタフェースである。
【0021】
<1-4.サーバ>
以下、音声ガイド原稿から音声ガイドデータDA1を生成するサーバ3の構成を説明する。サーバ3は、CPU、記憶装置(例えば、RAM、ROM、ハードディスク、SSDなど)、各種インタフェースにより構成されるコンピュータシステムである。サーバ3は、情報処理部31と、通信部33と、記憶部35と、を備える。
【0022】
情報処理部31は、サーバ3を構成するCPU、記憶装置等により構成され、サーバ3における各種情報処理を実行する。情報処理部31は、サーバ3の記憶装置に記憶されたプログラムを実行することで各種情報処理を実行する。また、情報処理部31は、情報処理の一部を、外部のサーバ等から供給されたプログラム(例えば、API(Application Programming Interface)など)を実行することで実現してもよい。
【0023】
通信部33は、サーバ3と外部の装置との間の通信を行う。具体的には、通信部33は、原稿作成装置1とサーバ3との間、ユーザ端末5とサーバ3との間の通信を行う。通信部33は、例えば、有線又は無線によって外部との通信を行うネットワークインタフェースである。
【0024】
記憶部35は、サーバ3の記憶装置により構成され、サーバ3で実行されるプログラム、各種パラメータ、各種データなどを記憶する。記憶部35は、情報処理部31により生成された音声ガイドデータDA1、難読単語登録データDA2などのデータを記憶する。
【0025】
難読単語登録データDA2は、音声ガイド原稿を音声データに変換する際に誤変換(読み間違い)が発生しやすい単語(難読単語と呼ぶ)と、当該単語の読み方(の候補)と、を関連付けて記憶したデータである。音声ガイド原稿に難読単語が含まれている場合、情報処理部31は、音声ガイド原稿に含まれる難読単語を難読単語登録データDA2に記憶された読み方にて音声データ変換するか、又は、当該難読単語に難読単語登録データDA2に記憶された読み方の候補があることを通知する。自動変換するか読み方の候補があることを通知するかは、ユーザにより設定できる。
【0026】
記憶部35は、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1と、音声ガイドデータ表示インタフェースIF2と、難読単語登録インタフェースIF3などのインタフェースを記憶する。音声ガイドデータ作成インタフェースIF1は、音声ガイドを作成する際に原稿作成装置1の表示部13に表示され、音声ガイド原稿の入力を受け付け、入力された音声ガイド原稿を音声データに変換するためのユーザインタフェースである。音声ガイドデータ表示インタフェースIF2は、サーバ3にて生成された音声ガイドデータDA1をリスト表示するためのユーザインタフェースである。難読単語登録インタフェースIF3は、難読単語とその読み方(の候補)とを難読単語登録データDA2に登録するためのユーザインタフェースである。
【0027】
<1-5.音声ガイドデータ作成インタフェース>
以下、
図2を用いて、音声ガイドデータDA1を生成するための音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の構成を説明する。
図2は、音声ガイドデータ作成インタフェースの一例を示す図である。音声ガイドデータ作成インタフェースIF1は、状態設定ボタンRB11と、番号設定フィールドF11と、名称設定フィールドF12と、音声ガイド原稿入力フィールドF13と、音声ガイド試聴ボタンB11と、戻るボタンB12と、原稿保存ボタンB13と、公開依頼ボタンB14と、を有する。
【0028】
状態設定ボタンRB11は、生成した音声ガイドデータDA1を提供可能(すなわち、有効)にするか提供不能(すなわち、無効)にするかを設定するためのラジオボタンである。ここで、音声ガイドデータDA1を提供不能(無効)にするとは、音声ガイドデータDA1の生成と記憶は行うが、ユーザ端末5への提供をしないようにすることを意味する。
【0029】
番号設定フィールドF11は、生成する音声ガイドデータDA1の識別番号を入力するためのフィールドである。名称設定フィールドF12は、生成する音声ガイドデータDA1に付する名称を入力するためのフィールドである。音声ガイド原稿入力フィールドF13は、音声ガイド原稿を入力するためのフィールドである。音声ガイド原稿入力フィールドF13では、第1言語(例えば、日本語)にて音声ガイド原稿が入力される。
【0030】
音声ガイド原稿入力フィールドF13の上部には、難読単語表示部D131が設けられている。難読単語表示部D131は、音声ガイド原稿入力フィールドF13に入力された音声ガイド原稿に難読単語が含まれている場合に、当該難読単語の読み方として、難読単語登録データDA2に登録された読み方があることを表示する。これにより、音声ガイド原稿に含まれる単語(特に、難読単語)が意図した読み方で音声データに変換されるかを確認できる。
【0031】
音声ガイド原稿入力フィールドF13に音声ガイド原稿が入力されると、入力された音声ガイド原稿を音声データに変換して、音声ガイドデータDA1を生成する。このとき、音声ガイドデータDA1が生成されるとともに、作成された音声ガイド原稿も、当該音声ガイドデータDA1と関連付けられて記憶部35に記憶される。このように、音声ガイドデータDA1とともに、それに対応する音声ガイド原稿を記憶部35に記憶しておくことにより、音声ガイドデータDA1の内容を変更したい場合に、記憶部35に記憶した音声ガイド原稿を呼び出して、音声ガイド原稿の必要な箇所の内容を変更することで、内容を変更した新たな音声ガイドデータDA1を容易に作成できる。
【0032】
音声ガイド試聴ボタンB11は、音声ガイド原稿入力フィールドF13に入力された音声ガイド原稿を音声データに変換し、原稿作成装置1に変換後の音声データを発するよう指令するためのボタンである。音声ガイド試聴ボタンB11を設けることにより、正式に音声ガイドデータDA1を生成する前に、入力した音声ガイド原稿を実際に音声として聞くことができるので、適切な音声ガイドデータDA1が生成されるか否かを事前に確認できる。
【0033】
戻るボタンB12は、原稿作成装置1の表示部13の表示状態を、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1を表示する前の状態に戻すためのボタンである。例えば、戻るボタンB12を押すと、音声ガイドデータインタフェースIF1の前のページに戻る。
【0034】
原稿保存ボタンB13は、現在作成中の音声ガイド原稿を記憶部35に記憶するためのボタンである。作成中の音声ガイド原稿を記憶部35に記憶可能とすることで、例えば、音声ガイドデータDA1の生成を途中でやめて、後ほど音声ガイドデータDA1の生成を再開できる。
【0035】
公開依頼ボタンB14は、公開権限を有さない作業者が音声ガイド原稿を生成した場合に、当該音声ガイド原稿に基づいて生成した音声ガイドデータDA1を公開可能な状態にするよう公開権限を有するユーザに承認を受けるためのボタンである。
【0036】
音声ガイドデータ作成インタフェースIF1は、翻訳原稿作成ボタンB15~B17と、翻訳原稿表示フィールドF14~F16と、翻訳音声ガイド試聴ボタンB18~B20と、を有する。
【0037】
翻訳原稿作成ボタンB15~B17は、音声ガイド原稿入力フィールドF13に入力された日本語(第1言語)の音声ガイド原稿を、他の言語(第2言語の一例)に翻訳することを指令するためのボタンである。翻訳原稿作成ボタンB15は、日本語の音声ガイド原稿を、英語に翻訳するためのボタンである。翻訳原稿作成ボタンB15が押されると、音声ガイド原稿入力フィールドF13に入力された音声ガイド原稿が英語に翻訳され、英語に翻訳された音声ガイド原稿(翻訳原稿)が、翻訳原稿表示フィールドF14に表示される。翻訳音声ガイド試聴ボタンB18は、翻訳原稿表示フィールドF14に表示された英語の翻訳原稿を音声データに変換し、原稿作成装置1に変換後の音声データを発するよう指令するためのボタンである。
【0038】
翻訳原稿作成ボタンB16は、日本語の音声ガイド原稿を、中国語に翻訳するためのボタンである。翻訳原稿作成ボタンB16が押されると、音声ガイド原稿入力フィールドF13に入力された音声ガイド原稿が中国語に翻訳され、中国語に翻訳された音声ガイド原稿(翻訳原稿)が、翻訳原稿表示フィールドF15に表示される。翻訳音声ガイド試聴ボタンB19は、翻訳原稿表示フィールドF15に表示された中国語の翻訳原稿を音声データに変換し、原稿作成装置1に変換後の音声データを発するよう指令するためのボタンである。
【0039】
翻訳原稿作成ボタンB17は、日本語の音声ガイド原稿を、ハングルに翻訳するためのボタンである。翻訳原稿作成ボタンB17が押されると、音声ガイド原稿入力フィールドF13に入力された音声ガイド原稿がハングルに翻訳され、ハングルに翻訳された音声ガイド原稿(翻訳原稿)が、翻訳原稿表示フィールドF16に表示される。翻訳音声ガイド試聴ボタンB20は、翻訳原稿表示フィールドF16に表示されたハングルの翻訳原稿を音声データに変換し、原稿作成装置1に変換後の音声データを発するよう指令するためのボタンである。
【0040】
なお、
図2に示す音声ガイドデータ作成インタフェースIF1では、翻訳原稿の言語(第2言語)として、英語、中国語、ハングルが存在するが、第2言語はこれに限られない。これら3つの言語以外の言語(例えば、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、など)を第2言語としてもよい。また、音声ガイド原稿は日本語としていたが、音声ガイド原稿を日本語以外の言語で作成し、それを日本語、日本語以外の言語に翻訳して翻訳原稿を生成してもよい。すなわち、第2言語に日本語が含まれていてもよい。
【0041】
音声ガイドデータ作成インタフェースIF1は、表示原稿設定フィールドF17を有する。表示原稿設定フィールドF17は、音声ガイドデータDA1を発するときに音声とともにユーザ端末5に表示される音声ガイドの内容を表示する。音声ガイド原稿入力フィールドF13に音声ガイド原稿が入力されると、その内容がそのまま表示原稿設定フィールドF17に表示される。表示原稿設定フィールドF17に表示された音声ガイド原稿は、入力部11を用いて、適宜編集できる。
【0042】
音声ガイドデータ作成インタフェースIF1は、掲載期間設定フィールドF18をさらに有する。掲載期間設定フィールドF18は、現在作成中の音声ガイドデータDA1を公開する期間を設定するためのフィールドである。
図2に示すように、掲載期間設定フィールドF18は、例えば、掲載期間の年月日と時刻とをリストから選択するプルダウンメニューにより構成できる。
【0043】
音声ガイドデータ作成インタフェースIF1は、画像設定フィールドF19と、画像表示フィールドF20と、をさらに有する。画像設定フィールドF19は、音声ガイドデータDA1をユーザ端末5から出力している間、ユーザ端末5に表示する画像のファイル名を指定するフィールドである。画像表示フィールドF20は、画像設定フィールドF19で指定された画像を表示する。
【0044】
上記のように、音声ガイドシステム100では、音声ガイドデータDA1に、当該音声ガイドデータDA1の出力中にユーザ端末5にて表示させる画像を関連付けることができる。これにより、音声ガイドの内容を表す音声だけでなく、音声ガイドに関する視覚的な情報もユーザに提供できる。
【0045】
<1-6.音声ガイドデータ表示インタフェース>
以下、
図3を用いて、生成された音声ガイドデータDA1をリスト表示するための音声ガイドデータ表示インタフェースIF2の構成を説明する。
図3は、音声ガイドデータ表示インタフェースの一例を示す図である。音声ガイドデータ表示インタフェースIF2は、新規作成ボタンB21と、検索ボタンB22と、音声ガイド番号表示欄LI21と、音声ガイド名表示欄LI22と、ステータス表示欄LI23と、状態表示欄LI24と、登録変更表示欄LI25と、設定表示欄LI26と、を有する。
【0046】
新規作成ボタンB21は、新しい音声ガイドデータDA1を生成するためのボタンである。新規作成ボタンB21が押されると、ユーザ端末5には、上記の音声ガイドデータ作成インタフェースIF1が表示される。
【0047】
検索ボタンB22は、設定された条件に合致した音声ガイドデータDA1を抽出するためのボタンである。音声ガイドデータDA1の抽出条件は、音声ガイド番号設定フィールドF21と、音声ガイド名設定フィールドF22と、ステータス設定ボタンRB21と、状態設定ボタンRB22と、を用いて設定される。
【0048】
音声ガイド番号設定フィールドF21は、抽出する音声ガイドデータDA1の音声ガイド番号を検索条件として設定するためのフィールドである。音声ガイド名設定フィールドF22は、抽出する音声ガイドデータDA1の音声ガイド名を検索条件として設定するためのフィールドである。
【0049】
ステータス設定ボタンRB21は、抽出する音声ガイドデータDA1のステータスを検索条件として設定するためのラジオボタンである。音声ガイドデータDA1のステータスには、音声ガイド原稿を作成中であることを表す「編集中」、音声ガイドデータDA1の公開の依頼をしている途中であることを表す「公開依頼中」、音声ガイドデータDA1が公開されていることを表す「公開」、音声ガイドデータDA1の公開を取り消したことを表す「取消」がある。状態設定ボタンRB22は、抽出する音声ガイドデータDA1の状態(有効、無効)を検索条件として設定するためのラジオボタンである。
【0050】
なお、音声ガイド番号設定フィールドF21、音声ガイド名設定フィールドF22、ステータス設定ボタンRB21、状態設定ボタンRB22、を用いて設定された検索条件は、クリアボタンB23を押すことでリセットできる。
【0051】
音声ガイド番号表示欄LI21は、検索により抽出された音声ガイドデータDA1の音声ガイド番号をリスト表示する欄である。音声ガイド名表示欄LI22は、検索により抽出された音声ガイドデータDA1の音声ガイド名をリスト表示する欄である。ステータス表示欄LI23は、検索により抽出された音声ガイドデータDA1のステータスをリスト表示する欄である。ステータス表示欄LI23にステータスとして「公開依頼中」が表示された場合、その表示の下に「音声ガイドの公開」とのリンクが表示される。このリンクを押すことにより、対応する音声ガイドデータDA1の公開を依頼できる。
【0052】
状態表示欄LI24は、検索により抽出された音声ガイドデータDA1の状態をリスト表示する欄である。登録変更表示欄LI25には、「原稿登録・変更」とのリンクが表示される。このリンクが押されると、対応する音声ガイドデータDA1の音声ガイド原稿(及び翻訳原稿)等が表示された音声ガイドデータ作成インタフェースIF1が原稿作成装置1の表示部13に表示される。これにより、作業者は、既に作成された音声ガイドデータDA1の内容を変更できる。
【0053】
設定表示欄LI26には、各種設定を行うためのリンクが表示される。具体的には、設定表示欄LI26には、「クイズの設定」とのリンク、「スタンプラリーの設定」とのリンク、「評価の設定」とのリンクが表示される。「クイズの設定」とのリンクが押されると、対応する音声ガイドデータDA1に付随して提供されるクイズに関する設定(例えば、クイズ内容とその解答など)を原稿作成装置1で行うことができる。「スタンプラリーの設定」とのリンクが押されると、対応する音声ガイドデータDA1に付随して提供されるスタンプラリーに関する設定を原稿作成装置1で行うことができる。「評価の設定」とのリンクが押されると、対応する音声ガイドデータDA1の評価に関する設定(例えば、評価を行うためのインタフェースの設定など)を原稿作成装置1で行うことができる。
【0054】
音声ガイドデータ表示インタフェースIF2は、ページ表示フィールドF23と、表示件数設定フィールドF24と、を有する。ページ表示フィールドF23は、表示ページ数を表示する。抽出された音声ガイドデータDA1の数が、音声ガイドデータ表示インタフェースIF2に表示できる数を超えているときに、音声ガイドデータDA1を複数ページにわたって表示する。ページ表示フィールドF23は、その場合の表示ページ数を表示する。表示件数設定フィールドF24は、音声ガイドデータ表示インタフェースIF2に表示できる音声ガイドデータDA1の数を設定するためのフィールドである。
【0055】
<1-7.難読単語登録インタフェース>
以下、
図4を用いて、難読単語とその読み方とを登録するための難読単語登録インタフェースIF3の構成を説明する。
図4は、難読単語登録インタフェース一例を示す図である。難読単語登録インタフェースIF3は、難読単語設定フィールドF31と、読み方設定フィールドF32と、自動変換可否設定ボタンRB31と、登録ボタンB31と、戻るボタンB32と、を有する。
【0056】
難読単語設定フィールドF31は、登録したい難読単語を入力するためのフィールドである。読み方設定フィールドF32は、対応する難読単語設定フィールドF31に入力された難読単語の読み方を入力するためのフィールドである。自動変換可否設定ボタンRB31は、対応する難読単語設定フィールドF31に入力された難読単語が音声ガイド原稿に含まれる場合に、対応する読み方設定フィールドF32に入力された読み方に自動的に変換するか否かを設定するためのラジオボタンである。自動変換しない設定をした場合(
図4では、「入力画面に注意書きを表示する」を選択した場合)に、音声ガイド原稿に登録した難読単語が含まれている場合、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の難読単語表示部D131に、登録された難読単語の読み方として、難読単語登録データDA2に登録されている読み方があることが表示される。
【0057】
登録ボタンB31は、難読単語設定フィールドF31に入力された難読単語と、対応する読み方設定フィールドF32に入力された読み方と、自動変換するか否かの設定(例えば、フラグ)と、を関連付けて難読単語登録データDA2に登録するためのボタンである。戻るボタンB32は、原稿作成装置1の表示部13の表示状態を、難読単語登録インタフェースIF3を表示する前の状態に戻すためのボタンである。例えば、戻るボタンB32を押すと、難読単語登録インタフェースIF3の前のページに戻る。
【0058】
<2.音声ガイドシステムの動作>
<2-1.音声ガイドデータ生成動作>
以下、音声ガイドシステム100の動作を説明する。まず、
図5を用いて、音声ガイドシステム100を用いた音声ガイドデータDA1の生成動作を説明する。
図5は、音声ガイドデータの生成動作を示すフローチャートである。音声ガイドデータDA1を作成/編集する作業者が、音声ガイドデータDA1の作成のために、原稿作成装置1のWebブラウザを用いてサーバ3にアクセスする。
【0059】
原稿作成装置1からサーバ3にアクセスがあると、サーバ3の情報処理部31は、原稿作成装置1を用いる作業者に対してログインを要求する(ステップS1)。具体的には、情報処理部31が、通信部33を介して、原稿作成装置1にログイン画面(図示せず)を送信する。原稿作成装置1の通信部15がログイン画面を受信すると、当該ログイン画面が原稿作成装置1の表示部13に表示される。
【0060】
作業者が、入力部11を用いて、ログイン画面上で当該作業者のユーザIDとパスワードとを入力すると、通信部15が、入力されたユーザIDとパスワードとをサーバ3に送信する。サーバ3の通信部33がユーザIDとパスワードとを入力すると、情報処理部31が、当該ユーザIDとパスワードとを用いてユーザ認証を行い、ユーザ認証が成功した場合にログインを許可する。
【0061】
なお、ステップS1において、サーバ3の情報処理部31は、音声ガイドデータDA1の公開権限を有するユーザとして作業者のログインを許可するか、又は、公開権限を有さないユーザとして作業者のログインを許可する。公開権限があるか否かは、例えば、ユーザIDによって管理できる。
【0062】
作業者のログインを許可した後、サーバ3の通信部33は、音声ガイドデータ表示インタフェースIF2を、当該作業者が使用する原稿作成装置1に提供(送信)する。原稿作成装置1の通信部15が音声ガイドデータ表示インタフェースIF2を受信すると、音声ガイドデータ表示インタフェースIF2が原稿作成装置1の表示部13に表示される。
【0063】
作業者が、入力部11を用いて、音声ガイドデータ表示インタフェースIF2の新規作成ボタンB21、又は、登録変更表示欄LI25の「原稿登録・変更」とのリンクを押す操作をすると、当該操作に応答して、サーバ3の通信部33が、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1を、当該作業者が使用する原稿作成装置1に提供(送信)する。原稿作成装置1の通信部15が音声ガイドデータ作成インタフェースIF1を受信すると、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1が原稿作成装置1の表示部13に表示される(ステップS2)。
【0064】
表示部13に音声ガイドデータ作成インタフェースIF1が表示されると、作業者は、入力部11を用いて、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の音声ガイド原稿入力フィールドF13に、所望の音声ガイド原稿を入力する(ステップS3)。または、既に作成された音声ガイド原稿が音声ガイド原稿入力フィールドF13に表示され、入力部11を用いて、音声ガイド原稿の内容を変更する。音声ガイド原稿入力フィールドF13に入力された音声ガイド原稿は、サーバ3に送信される。
【0065】
サーバ3の通信部33が音声ガイド原稿を受信すると、情報処理部31が、受信した音声ガイド原稿を解析し、当該音声ガイド原稿に難読単語登録データDA2に登録された難読単語が含まれているか否かを判定する(ステップS4)。音声ガイド原稿に難読単語が含まれていない場合(ステップS4で「No」)、音声ガイドデータDA1の生成動作は、後述するステップS8に進む。
【0066】
一方、音声ガイド原稿に難読単語が含まれている場合(ステップS4で「Yes」)、情報処理部31は、難読単語登録データDA2において、音声ガイド原稿に含まれる難読単語を、難読単語登録データDA2に登録された読み方に自動変換するよう設定されているか否かを判定する(ステップS5)。
【0067】
難読単語を自動変換しないように設定されている場合(ステップS5で「No」)、情報処理部31は、原稿作成装置1の表示部13に表示されている音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の難読単語表示部D131に、音声ガイド原稿に含まれる難読単語の読み方として、難読単語登録データDA2に登録された読み方がある旨を表示させる(ステップS6)。
【0068】
一方、難読単語を自動変換するように設定されている場合(ステップS5で「Yes」)、情報処理部31は、音声ガイド原稿入力フィールドF13に入力された音声ガイド原稿の難読単語の記載部分を難読単語登録データDA2において登録された読み方に自動変換する(ステップS7)。
【0069】
このように、サーバ3は、音声ガイド原稿に難読単語が含まれている場合に、当該難読単語の読み方として、難読単語登録データDA2に登録された読み方を選択可能とできる。例えば、難読単語とその読み方を難読単語登録データDA2に予め登録し当該難読単語を自動変換可能としておくことで、音声ガイド原稿の当該難読単語の記載部分を登録させた読み方に自動的に変更することができる。また、難読単語を自動変換可能としなくとも、難読単語を登録させた読み方に変換したい場合には、作業者は、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の音声ガイド原稿入力フィールドF13上で、音声ガイド原稿の当該難読単語の記載部分を登録させた読み方に変更することができる。一方、登録させた読み方に変換したくない場合には、音声ガイド原稿の難読単語の記載部分を変更しないでおく。
【0070】
このように、音声ガイドシステム100においては、音声ガイド原稿に難読単語が含まれている場合に、当該難読単語を作業者が意図したように音声として読ませることができる。この結果、作業者が意図した内容の音声ガイドデータDA1を生成できる。
【0071】
音声ガイド原稿入力フィールドF13に音声ガイド原稿を入力後、情報処理部31は、入力されている日本語の音声ガイド原稿を他の言語に翻訳するか否かを決定する(ステップS8)。具体的には、情報処理部31は、原稿作成装置1の表示部13に表示中の音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の翻訳原稿作成ボタンB15~B17のいずれかが押されたときに、音声ガイド原稿を他の言語に翻訳すると決定する。
【0072】
音声ガイド原稿を他の言語に翻訳しないと決定した場合(ステップS8で「No」)、音声ガイド原稿を翻訳することなく、音声ガイドデータDA1の生成動作は、後述するステップS10に進む。
【0073】
一方、音声ガイド原稿を他の言語に翻訳すると決定した場合(ステップS8で「Yes」)、サーバ3の情報処理部31は、外部のAI翻訳APIなどの翻訳ソフトウェアを用いて、日本語の音声ガイド原稿を翻訳し、当該翻訳ソフトウェアによる翻訳結果を翻訳原稿とする(ステップS9)。音声ガイドデータ作成インタフェースIF1において、翻訳原稿作成ボタンB15が押された場合は、音声ガイド原稿が英語に翻訳される。翻訳原稿作成ボタンB16が押された場合は、音声ガイド原稿が中国語に翻訳される。翻訳原稿作成ボタンB17が押された場合は、音声ガイド原稿がハングルに翻訳される。このようにして、情報処理部31は、日本語(第1言語)の音声ガイド原稿を他の言語(第2言語)に翻訳した翻訳原稿を作成できる。
【0074】
情報処理部31は、翻訳ソフトウェアで生成された翻訳原稿を、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の対応する翻訳原稿表示フィールドF14~F16に表示させる。これにより、作業者は、翻訳原稿表示フィールドF14~F16上で、原稿作成装置1の入力部11を用いて、翻訳原稿を編集できる。
【0075】
その他、音声ガイド原稿の他の言語への翻訳は、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の提供を受けたユーザ端末5により実行されてもよい。
【0076】
このように、音声ガイドシステム100においては、日本語で作成された音声ガイド原稿を他の言語に翻訳して翻訳原稿を作成し、翻訳原稿を音声データに変換することで翻訳された音声ガイドデータを生成できる。これにより、音声ガイドシステム100は、日本語を理解しない外国人のユーザに対しても、当該ユーザが理解しやすい音声ガイドを提供できる。
【0077】
翻訳原稿を作成することなく日本語の音声ガイド原稿のみを作成後、及び/又は、音声ガイド原稿を翻訳して翻訳原稿を作成後、サーバ3の情報処理部31は、例えば音声変換APIなどを用いて、音声ガイド原稿及び/又は翻訳原稿を音声データに変換することで音声ガイドデータDA1を生成し、記憶部35に記憶する(ステップS10)。
【0078】
また、情報処理部31は、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の画像設定フィールドF19にて設定された画像を、音声ガイドデータDA1に関連付ける。さらに、音声ガイドデータ表示インタフェースIF2を用いて、クイズに関する設定、スタンプラリーに関する設定、評価に関する設定がなされた場合には、これら設定を音声ガイドデータDA1に関連付ける。
【0079】
なお、作業者が音声ガイドデータDA1の公開権限を有するユーザIDでログインしている場合には、ステップS10で生成された音声ガイドデータDA1は自動的に公開可能な状態となる。一方、音声ガイドデータDA1の公開権限を有しないユーザIDでログインしている場合には、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の公開依頼ボタンB14を押して、生成した音声ガイドデータDA1を公開可能とするための承認を依頼する。公開権限を有する他の作業者が音声ガイドデータDA1の確認などを行い公開の承認をしたときに、当該音声ガイドデータDA1は公開可能となる。
【0080】
このように、音声ガイドシステム100においては、音声ガイドの内容を文字情報として表した音声ガイド原稿を原稿作成装置1により作成すれば、その内容を音声として発する音声ガイドデータDA1が直ちに生成される。すなわち、音声ガイドシステム100では、所望の音声ガイドデータDA1を早急に提供可能とできる。
【0081】
また、音声ガイドシステム100においては、音声ガイドデータDA1の生成時に、サーバ3から原稿作成装置1に音声ガイドデータ作成インタフェースIF1を提供している。原稿作成装置1は、表示部13に音声ガイドデータ作成インタフェースIF1を表示させ、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の音声ガイド原稿入力フィールドF13への音声ガイド原稿の入力を受け付けている。音声ガイドデータ作成インタフェースIF1は視覚的なユーザインタフェースであるので、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1を用いて音声ガイド原稿の入力が可能であることにより、作業者は、音声ガイド原稿の入力、及び、音声ガイドデータDA1の生成を早急、容易に行うことができる。
【0082】
<2-2.難読単語の登録動作>
次に、
図6を用いて、難読単語の登録動作を説明する。
図6は、難読単語の登録動作を示すフローチャートである。まず、作業者が、難読単語の登録のために、原稿作成装置1のWebブラウザを用いてサーバ3にアクセスし、当該作業者のユーザIDを用いてログインする(ステップS11)。
【0083】
ログイン許可後、サーバ3の通信部33が、原稿作成装置1に難読単語登録インタフェースIF3を送信する。原稿作成装置1の通信部15が難読単語登録インタフェースIF3を受信すると、難読単語登録インタフェースIF3が表示部13に表示される(ステップS12)。
【0084】
表示部13に難読単語登録インタフェースIF3が表示されると、作業者は、入力部11を用いて、難読単語登録インタフェースIF3の難読単語設定フィールドF31に登録したい難読単語を入力し、対応する読み方設定フィールドF32に当該難読単語の読み方を入力する(ステップS13)。また、自動変換可否設定ボタンRB31により、当該難読単語を登録した読み方に自動変換するか否かを設定する。原稿作成装置1の通信部15は、入力された難読単語とその読み方、及び、自動変換するか否かの設定(フラグ)をサーバ3に送信する。
【0085】
サーバ3の通信部33が、難読単語とその読み方、及び、自動変換するか否かの設定を受信すると、情報処理部31が、難読単語と、その読み方と、自動変換するか否かの設定と、を関連付けて難読単語登録データDA2に登録する(ステップS14)。
【0086】
<2-3.音声ガイドデータの提供動作>
以下、
図7を用いて、サーバ3の記憶部35に記憶された音声ガイドデータDA1をユーザ端末5に提供する動作(音声ガイドデータの提供動作)を説明する。
図7は、音声ガイドデータの提供動作を示すフローチャートである。音声ガイドデータDA1の提供は、ユーザ端末5で音声ガイドアプリケーションを実行することで行われる。音声ガイドデータDA1の提供を受けたいユーザのユーザ端末5に音声ガイドアプリケーションがインストールされていない場合(ステップS21で「No」)には、音声ガイドアプリケーションのインストールが実行される(ステップS22)。
【0087】
具体的には、ユーザがユーザ端末5を用いてサーバ3又は外部のアプリケーション提供サイトにアクセスし、音声ガイドアプリケーションをダウンロードしインストールする。音声ガイドアプリケーション(音声ガイドデータDA1の提供)が有料である場合には、ユーザは、ユーザ端末5の決済手段を使用するか、又は、ユーザ端末5を用いて外部のクレジットカード決済手段にアクセスして、音声ガイドアプリケーションの利用料金(すな音声ガイドデータDA1の提供料金)を支払う。なお、音声ガイドデータDA1の提供料金は、音声ガイドデータDA1を提供する事業者が支払うことができる。この場合、ユーザは、無料で音声ガイドアプリケーションを使用できる。
【0088】
音声ガイドアプリケーションをユーザ端末5にて実行できるようにした後、ユーザは、ユーザ端末5を用いて音声ガイドアプリケーションを実行する(ステップS23)。音声ガイドアプリケーションを実行すると、ユーザ端末5に、
図8に示すような施設検索画面D1が表示される。
図8は、施設検索画面の一例を示す図である。施設検索画面D1は、音声ガイドの提供を受けたい対象の施設を検索するための画面である。施設検索画面D1では、対象の施設の具体的な施設名/施設番号、対象の施設がある都道府県、又は、対象の施設の種類を条件として、対象の施設を検索できる。
【0089】
対象の施設の検索を実行すると、ユーザ端末5に、
図9に示すような検索結果表示画面D2が表示され、検索により見つかった施設の施設名LN1が検索結果として検索結果表示画面D2に表示される。
図9は、検索結果表示画面の一例を示す図である。検索結果表示画面D2に表示されている各施設名LN1には、当該施設のために生成された音声ガイドデータDA1の提供を受けるためのリンクが張られている。
【0090】
ユーザが、ユーザ端末5を用いて、検索結果表示画面D2に表示されている施設名LN1のいずれかを選択すると、
図10に示すような、音声ガイド選択画面D3がユーザ端末5に表示される。音声ガイド選択画面D3は、選択した施設により提供可能な音声ガイド名LN2がリスト表示される。
図10は、音声ガイド選択画面の一例を示す図である。リスト表示された音声ガイド名LN2のそれぞれには、当該音声ガイドのための音声ガイドデータDA1へのリンクが張られている。
【0091】
ユーザが、ユーザ端末5を用いて、音声ガイド選択画面D3に表示されている音声ガイド名LN2のいずれかを選択すると、
図11に示すような、音声ガイド提供画面D4がユーザ端末5に表示される。音声ガイド提供画面D4は、選択した音声ガイドを提供するための画面である。
図11は、音声ガイド提供画面の一例を示す図である。
【0092】
音声ガイド提供画面D4は、画像表示領域IM1と、音声ガイド出力ボタンB1と、を有する。画像表示領域IM1には、音声ガイドデータDA1を作成時に音声ガイドデータ作成インタフェースIF1の画像設定フィールドF19を用いて指定され、音声ガイドデータDA1に関連付けられた画像が表示される。音声ガイド出力ボタンB1は、音声ガイドデータDA1を音声としてユーザ端末5に出力させるためのボタンである。
【0093】
音声ガイド出力ボタンB1が押されると、サーバ3からユーザ端末5に音声ガイドデータDA1が送信され、ユーザ端末5が受信した音声ガイドデータDA1を音声として出力する(ステップS24)。このようにして、ユーザ端末5に所望の音声ガイドデータDA1(音声ガイド)が提供される。
【0094】
音声ガイドデータDA1が提供された後、音声ガイドデータ表示インタフェースIF2の設定表示欄LI26を用いて原稿作成装置1により設定された各種サービス(クイズ、スタンプラリー、音声ガイド評価)がユーザ端末5に提供される。
【0095】
例えば、ユーザ端末5に、
図12に示すようなクイズ問題を表示するクイズ表示画面D5を表示させることで、音声ガイドに関するクイズ問題をユーザに提供できる。
図12は、クイズ表示画面の一例を示す図である。クイズ表示画面D5の解答閲覧ボタンB2を押すことで、
図13に示すように、表示されているクイズの解答が、クイズ表示画面D5の解答表示領域A1に表示される。
図13は、クイズの解答を表示した状態のクイズ表示画面の一例を示す図である。
【0096】
また、ユーザ端末5に、
図14に示すようなスタンプラリーを表示するスタンプラリー画面D6を表示させることで、音声ガイドに関するスタンプラリーをユーザに提供できる。
図14は、スタンプラリー画面の一例を示す図である。スタンプラリー画面D6の「未」と表示されているスタンプST1を押すことで、施設に設定された所定の場所を訪れたことを記録できる。なお、スタンプラリー画面D6の「済」と表示されているスタンプST2は、当該スタンプの配置位置を既に訪れたことを示している。
【0097】
さらに、ユーザ端末5に表示中の音声ガイド提供画面D4の評価表示領域EV1を押し、
図15に示すような評価設定画面D7をユーザ端末5に表示させることで、提供された音声ガイドデータDA1の評価をすることができる。
図15は、評価設定画面の一例を示す図である。評価設定画面D7に表示された評価値設定領域V1の図形(
図15では星形)の塗り潰し個数により、音声ガイドデータDA1の評価値(例えば、1~5の範囲の値)を設定できる。
【0098】
音声ガイドデータDA1を提供する際に、音声ガイドデータDA1に加えて上記の様なサービスをユーザに提供することで、音声ガイドシステム100による音声ガイドの提供の利用者を増加させることができる。
【0099】
<3.他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(A)
図5~
図7のフローチャートに示した各処理の内容及び/又は処理の順番は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更できる。
【0100】
(B)特定の施設に対して複数の音声ガイドデータDA1が生成されている場合には、当該複数の音声ガイドデータDA1を一括してサーバ3からユーザ端末5に送信してもよい。これにより、サーバ3とユーザ端末5との間の通信が不安定になった場合でも、所望の音声ガイドデータDA1を安定してユーザ端末5から出力できる。
【0101】
また、サーバ3及び/又はユーザ端末5(音声ガイドアプリケーション)は、サーバ3とユーザ端末5との通信が不安定になったことを検知する機能を有してもよい。この場合、サーバ3とユーザ端末5との間の通信が不安定になったら、例えば、「通信が安定している場所にて音声ガイドを一括ダウンロードしてください」などの通知をユーザ端末5に表示して、ユーザに対して音声ガイドデータDA1の一括ダウンロードを促すことができる。
【0102】
(C)時間帯や曜日などで提供する音声ガイドデータDA1を切り替え可能としてもよい。例えば、切り替えて提供したい複数の音声ガイドデータDA1を生成し記憶部35に記憶しておき、提供時の時間帯や曜日などに応じて複数の音声ガイドデータDA1から所望の音声ガイドデータDA1を選択してユーザに提供できる。
【0103】
また、例えば、音声ガイドデータDA1がイベントの案内に関するものであれば、当該イベント開催中以外にはこの音声ガイドデータDA1を提供せず、その代わりに、イベント開催期間外であることを通知する音声ガイドデータDA1をユーザに提供することができる。さらに、例えば、特定の施設において平日と休日とで展示内容が違う場合には、展示内容に応じた音声ガイドデータDA1を選択してユーザに提供できる。
【0104】
(D)上記の音声ガイドシステム100と地図アプリケーションとを連携させることもできる。例えば、地図アプリケーションに表示された地図上に、当該地図の所定の施設及び/又は場所にて提供される音声ガイドデータDA1の識別情報(例えば、音声ガイドデータDA1の番号など)を表示させてもよい。これにより、広い施設(例えば、学校など)に対して音声ガイドデータDA1が提供される場合に、どの場所でどの音声ガイドデータDA1が提供されるかを視覚的に確認できる。
【0105】
(E)上記で説明した音声ガイドデータ表示インタフェースIF2を用いて、音声ガイドデータDA1の世代管理を行うことができる。例えば、ある特定の案内をするために過去に生成された複数の音声ガイドデータDA1をサーバ3の記憶部35に記憶しておき、音声ガイドデータ表示インタフェースIF2上で、過去に生成された複数の音声ガイドデータDA1のうち特定の1つを有効とし他を無効とするなどして、過去に作成した音声ガイドデータDA1を再度提供可能とすることができる。
【0106】
(F)上記の音声ガイドシステム100では、ユーザ端末5を用いた検索により音声ガイドデータDA1を提供可能な施設を見つけ、当該検索により見つかった施設のリンクを選択することで、当該施設で提供可能な音声ガイドデータDA1のリストをユーザ端末5に表示させていた。特定の施設で提供可能な音声ガイドデータDA1のリストをユーザ端末5に表示させる方法は、これに限られない。
【0107】
例えば、特定の施設で配布されている広告、パンフレット等に表示された所定のコード(例えば、QRコード(登録商標)、バーコードなど)をユーザ端末5により読み取り、当該コードを読み取ることで得られた情報に基づいて、ユーザ端末5が、当該特定の施設で提供可能な音声ガイドデータDA1のリストを表示させるページ(すなわち、音声ガイド選択画面D3)にアクセスするようにしてもよい。
【0108】
その他、例えば、特定の施設の音声ガイド選択画面D3にアクセスするためのパスワードを当該特定の施設で配布されている広告、パンフレット等に表示させておき、ユーザ端末5が当該音声ガイド選択画面D3にアクセスしようとする際にパスワードを入力させ、入力したパスワードと音声ガイド選択画面D3にアクセスするためのパスワードとが一致したときに、ユーザ端末5に特定の施設の音声ガイド選択画面D3を表示させるようにしてもよい。
【0109】
以上のように、特定の施設の広告、パンフレット等に表示された所定のコードやパスワードを用いて音声ガイド選択画面D3へのアクセス可否を決定することにより、例えば、当該特定の施設を訪問していない第三者に対して音声ガイドデータDA1が提供されることを防止できる。
【0110】
<4.実施形態の特徴>
上記実施形態は以下のようにも説明できる。
(1)音声ガイドシステム(例えば、音声ガイドシステム100)は、音声により所定の案内を行うための音声ガイドを提供するシステムである。音声ガイドシステムは、原稿作成装置(例えば、原稿作成装置1)と、サーバ(例えば、サーバ3)と、を備える。原稿作成装置は、音声ガイドを文字情報として表した音声ガイド原稿の入力を受け付ける。サーバは、原稿作成装置から音声ガイド原稿を受信し、受信した音声ガイド原稿を音声データに変換することで、音声ガイドの音声データである音声ガイドデータ(例えば、音声ガイドデータDA1)を生成する。
【0111】
上記の音声ガイドシステムによれば、音声ガイドの内容を文字情報として表した音声ガイド原稿を原稿作成装置により作成すれば、その内容を音声として発する音声ガイドデータが直ちに生成される。この結果、所望の音声ガイドデータを早急に提供可能とできる。
【0112】
(2)上記(1)の音声ガイドシステムにおいて、サーバは、原稿作成装置に、音声ガイドデータを作成するための音声ガイドデータ作成インタフェース(例えば、音声ガイドデータ作成インタフェースIF1)を提供してもよい。この場合、原稿作成装置は、音声ガイドデータ作成インタフェースを表示し、音声ガイドデータ作成インタフェースへの音声ガイド原稿の入力を受け付ける。これにより、音声ガイド原稿の入力、及び、音声ガイドデータDA1の生成を早急、容易に行うことができる。
【0113】
(3)上記(1)又は(2)の音声ガイドシステムにおいて、音声ガイド原稿は第1言語で作成されてもよい。この場合、サーバは、第1言語で作成された音声ガイド原稿を第1言語とは異なる第2言語に翻訳して翻訳原稿を作成し、翻訳原稿を音声データに変換することで音声ガイドデータを生成してもよい。これにより、日本語を理解しない外国人のユーザに対しても、当該ユーザが理解しやすい音声ガイドを提供できる。
【0114】
(4)上記(1)~(3)のいずれかの音声ガイドシステムにおいて、サーバは、読み間違えやすい難読単語と、当該難読単語の読み方と、を関連付けて記憶する記憶部(例えば、記憶部35)を有してもよい。この場合、サーバは、音声ガイド原稿に難読単語が含まれている場合に、音声ガイド原稿の難読単語の読み方として、記憶部に記憶された読み方を選択可能としてもよい。これにより、音声ガイド原稿に難読単語が含まれている場合に、当該難読単語を作業者が意図したように音声として読ませることができる。この結果、作業者が意図した内容の音声ガイドデータを生成できる。
【0115】
(5)音声ガイド生成方法は、音声により所定の案内を行うための音声ガイドを生成する方法である。音声ガイド生成方法は、以下のステップを備える。
◎音声ガイドを文字情報として表した音声ガイド原稿の入力を受け付けるステップ。
◎入力された音声ガイド原稿を音声データに変換することで、音声ガイドの音声データである音声ガイドデータを生成する。
【0116】
上記の音声ガイド生成方法によれば、音声ガイドの内容を文字情報として表した音声ガイド原稿を作成すれば、その内容を音声として発する音声ガイドデータが直ちに生成される。この結果、所望の音声ガイドデータを早急に提供可能とできる。
【符号の説明】
【0117】
100 :音声ガイドシステム
1 :原稿作成装置
11 :入力部
13 :表示部
15 :通信部
3 :サーバ
31 :情報処理部
33 :通信部
35 :記憶部
5 :ユーザ端末