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特開2024-85856情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085856
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240620BHJP
   G06Q 30/0645 20230101ALI20240620BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240620BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q30/0645
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200632
(22)【出願日】2022-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久布白 兼弘
(72)【発明者】
【氏名】中山 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】瓜谷 敏行
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L010
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L030BB68
5L049AA06
5L049BB68
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】空きを待たれる物件の利用機会の損失を抑える。
【解決手段】本実施形態では、情報処理装置は制御部を備え、制御部は、退去データに含まれる物件情報が示す物件と同じ物件を示す空き待ち物件情報と、当該空き待ち物件情報が示す物件の契約予定者情報とを、空き待ちデータから抽出する抽出手段と、抽出手段で抽出された契約予定者情報が示す者を契約者とし、抽出手段で抽出された空き待ち物件情報が示す物件を当該契約者が契約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを契約データに追加する契約データ更新手段と、契約データ更新手段で追加された物件情報が示す物件の契約に係る請求金額を算出し、当該請求金額と、前記契約データ更新手段で追加された契約者情報とを含む請求データを作成する請求処理手段と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える情報処理装置であって、
契約者を示す契約者情報と、当該契約者が契約中の物件を示す物件情報とを含む契約データと、
契約者を示す契約者情報と、当該契約者情報が示す契約者が解約を申し出た物件を示す物件情報とを含む退去データと、
契約予定者を示す契約予定者情報と、当該契約予定者が希望する物件を示す空き待ち物件情報とを含む空き待ちデータと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記退去データに含まれる物件情報が示す物件と同じ物件を示す空き待ち物件情報と、当該空き待ち物件情報が示す物件の契約予定者情報とを、前記空き待ちデータから抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出された契約予定者情報が示す者を契約者とし、前記抽出手段で抽出された前記空き待ち物件情報が示す物件を当該契約者が契約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを前記契約データに追加する契約データ更新手段と、
前記契約データ更新手段で追加された物件情報が示す物件の契約に係る請求金額を算出し、当該請求金額と、前記契約データ更新手段で追加された契約者情報とを含む請求データを作成する請求処理手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記契約データ更新手段で追加される前記契約者情報が、前記契約データ更新手段で追加前に前記契約データにある場合、当該契約者情報が示す者を契約者とし、追加前にある前記契約者情報に対応付けられた物件情報が示す物件を、当該契約者が解約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを前記退去データに追加する退去データ更新手段
を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記抽出手段で抽出された契約予定者情報が示す契約予定者と、前記抽出手段で抽出された空き待ち物件情報が示す物件とを表示する物件表示手段
を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
契約者を示す契約者情報と、当該契約者が契約中の物件を示す物件情報とを含む契約データと、契約者を示す契約者情報と、当該契約者情報が示す契約者が解約を申し出た物件を示す物件情報とを含む退去データと、契約予定者を示す契約予定者情報と、当該契約予定者が希望する物件を示す空き待ち物件情報とを含む空き待ちデータと、にアクセス可能な制御部を備える情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
前記退去データに含まれる物件情報が示す物件と同じ物件を示す空き待ち物件情報と、当該空き待ち物件情報が示す物件の契約予定者情報とを、前記空き待ちデータから抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出された契約予定者情報が示す者を契約者とし、前記抽出ステップで抽出された前記空き待ち物件情報が示す物件を当該契約者が契約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを前記契約データに追加する契約データ更新ステップと、
前記契約データ更新ステップで追加された物件情報が示す物件の契約に係る請求金額を算出し、当該請求金額と、前記契約データ更新ステップで追加された契約者情報とを含む請求データを作成する請求処理ステップと、
を備える情報処理方法。
【請求項5】
契約者を示す契約者情報と、当該契約者が契約中の物件を示す物件情報とを含む契約データと、契約者を示す契約者情報と、当該契約者情報が示す契約者が解約を申し出た物件を示す物件情報とを含む退去データと、契約予定者を示す契約予定者情報と、当該契約予定者が希望する物件を示す空き待ち物件情報とを含む空き待ちデータと、にアクセス可能なコンピュータに、
前記退去データに含まれる物件情報が示す物件と同じ物件を示す空き待ち物件情報と、当該空き待ち物件情報が示す物件の契約予定者情報とを、前記空き待ちデータから抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出された契約予定者情報が示す者を契約者とし、前記抽出ステップで抽出された前記空き待ち物件情報が示す物件を当該契約者が契約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを前記契約データに追加する契約データ更新ステップと、
前記契約データ更新ステップで追加された物件情報が示す物件の契約に係る請求金額を算出し、当該請求金額と、前記契約データ更新ステップで追加された契約者情報とを含む請求データを作成する請求処理ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
契約済みの物件の利用の予約を受け付け、予約された物件が空きとなった場合、予約した顧客へ物件が空きとなったことを通知する技術として、例えば特許文献1、2に開示された技術がある。特許文献1に開示された不動産賃貸借物件取引システムは、物件の予約申し込みを受け付けて一覧表で管理し、将来空き予定状態の物件が現在空き状態に移行した場合、当該物件を予約した顧客にその旨をメールで通知し、取引を進めるべきかの返答を求める。特許文献2に開示された審査サーバは、駐車場が埋まり状態である場合に、利用者から利用申し込みの予約を受け付け、駐車場の空き待ち予約をしている利用者に関する情報を予約テーブルで管理し、駐車場が空き状態に変わった場合に、予約を行った利用者へ利用申し込みが可能となったことを通知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-323484号公報
【特許文献2】特開2020-160861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、2に開示された技術では、物件の予約をした者に対し、予約した物件が解約されて空きになってから通知を送るに止まり、物件が空いてから次の利用者が契約するまでは、物件は未利用の状態となり、物件の利用機会の損失となる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、空きを待たれる物件の利用機会の損失を抑える情報処理装置、情報処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、制御部を備える情報処理装置であって、契約者を示す契約者情報と、当該契約者が契約中の物件を示す物件情報とを含む契約データと、契約者を示す契約者情報と、当該契約者情報が示す契約者が解約を申し出た物件を示す物件情報とを含む退去データと、契約予定者を示す契約予定者情報と、当該契約予定者が希望する物件を示す空き待ち物件情報とを含む空き待ちデータと、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記退去データに含まれる物件情報が示す物件と同じ物件を示す空き待ち物件情報と、当該空き待ち物件情報が示す物件の契約予定者情報とを、前記空き待ちデータから抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された契約予定者情報が示す者を契約者とし、前記抽出手段で抽出された前記空き待ち物件情報が示す物件を当該契約者が契約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを前記契約データに追加する契約データ更新手段と、前記契約データ更新手段で追加された物件情報が示す物件の契約に係る請求金額を算出し、当該請求金額と、前記契約データ更新手段で追加された契約者情報とを含む請求データを作成する請求処理手段と、を備える。
【0007】
また、本発明に係る情報処理装置は、前記契約データ更新手段で追加される前記契約者情報が、前記契約データ更新手段で追加前に前記契約データにある場合、当該契約者情報が示す者を契約者とし、追加前にある前記契約者情報に対応付けられた物件情報が示す物件を、当該契約者が解約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを前記退去データに追加する退去データ更新手段を備えていてもよい。
【0008】
また、本発明に係る情報処理装置は、前記抽出手段で抽出された契約予定者情報が示す契約予定者と、前記抽出手段で抽出された空き待ち物件情報が示す物件とを表示する物件表示手段を備えていてもよい。
【0009】
また、本発明に係る情報処理方法は、契約者を示す契約者情報と、当該契約者が契約中の物件を示す物件情報とを含む契約データと、契約者を示す契約者情報と、当該契約者情報が示す契約者が解約を申し出た物件を示す物件情報とを含む退去データと、契約予定者を示す契約予定者情報と、当該契約予定者が希望する物件を示す空き待ち物件情報とを含む空き待ちデータと、にアクセス可能な制御部を備える情報処理装置で実行される情報処理方法であって、前記退去データに含まれる物件情報が示す物件と同じ物件を示す空き待ち物件情報と、当該空き待ち物件情報が示す物件の契約予定者情報とを、前記空き待ちデータから抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出された契約予定者情報が示す者を契約者とし、前記抽出ステップで抽出された前記空き待ち物件情報が示す物件を当該契約者が契約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを前記契約データに追加する契約データ更新ステップと、前記契約データ更新ステップで追加された物件情報が示す物件の契約に係る請求金額を算出し、当該請求金額と、前記契約データ更新ステップで追加された契約者情報とを含む請求データを作成する請求処理ステップと、を備える。
【0010】
また、本発明に係るプログラムは、契約者を示す契約者情報と、当該契約者が契約中の物件を示す物件情報とを含む契約データと、契約者を示す契約者情報と、当該契約者情報が示す契約者が解約を申し出た物件を示す物件情報とを含む退去データと、契約予定者を示す契約予定者情報と、当該契約予定者が希望する物件を示す空き待ち物件情報とを含む空き待ちデータと、にアクセス可能なコンピュータに、前記退去データに含まれる物件情報が示す物件と同じ物件を示す空き待ち物件情報と、当該空き待ち物件情報が示す物件の契約予定者情報とを、前記空き待ちデータから抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出された契約予定者情報が示す者を契約者とし、前記抽出ステップで抽出された前記空き待ち物件情報が示す物件を当該契約者が契約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを前記契約データに追加する契約データ更新ステップと、前記契約データ更新ステップで追加された物件情報が示す物件の契約に係る請求金額を算出し、当該請求金額と、前記契約データ更新ステップで追加された契約者情報とを含む請求データを作成する請求処理ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、空きを待たれる物件の利用機会の損失を抑えることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態に係る契約データの一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る空き待ちデータの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る退去データの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る請求データの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る解約情報入力画面の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る変更可能区画一覧の画面の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る区画変更画面の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る契約データの一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る退去データの一例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る空き待ちデータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法およびプログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0014】
[1.概要]
例えば、駐車場や駐輪場などの賃貸契約を行った契約者は、契約した物件を使用しつつ、他の利用しやすい物件が空くのを待つ場合がある。また、レンタルオフィスの契約者は、例えば人員の増減に伴って他のオフィスへ移動する必要が生じ、人員数に合った広さのオフィスが空くのを待つ場合がある。これらの物件を仲介する仲介業者は、空くのを待っていた物件が空いて契約者が利用する物件を変更する場合、契約していた物件の解約処理、新たに契約する物件の契約処理、解約や契約に伴う事務手数料の請求処理を行う必要がある。
【0015】
物件の空きを待っていた者に対し、物件が空いてから空きを案内するとなると、物件が空いてから新たな契約をするまでは物件は未利用の状態となり、物件の利用機会の損失となる。そこで本実施形態においては、契約中の物件の利用を希望する空き待ちの利用希望者を管理し、効率良く物件を提供することができる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供している。以下、具体的な構成及び動作について説明する。
【0016】
[2.構成]
本実施形態にかかる情報処理装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、実施形態にかかる情報処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置100は、例えば、駐車場、駐輪場、レンタルオフィスなどの物件の契約状況を管理する装置である。情報処理装置100は、例えば物件の仲介を行う仲介業者の事業所に設置される。
【0017】
情報処理装置100は、例えば、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。ただし、情報処理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0018】
情報処理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。情報処理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0019】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、情報処理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、情報処理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0020】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0021】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106には、例えば、契約データ106a、空き待ちデータ106b、退去データ106c、及び請求データ106dが格納されている。
【0022】
図2は、契約データ106aの内容の一例を示す図である。契約データ106aは、物件の契約に係る情報を含むデータである。契約データ106aは、契約番号、契約者、物件、区画、契約日、及び契約状態の情報を含む。契約番号の情報は、物件の契約者との契約を一意に識別する番号である。契約者の情報は、物件の契約者の氏名と、当該契約者を一意に識別する番号を含む。契約者の情報は、本発明に係る契約者情報の一例である。物件の情報は、契約者が契約している物件の物件名と、当該物件を一意に識別する番号を含む。区画の情報は、契約者が契約している物件で契約者が契約している区画を示す。物件の情報と区画の情報の組は、本発明に係る物件情報の一例である。契約日の情報は、契約者が物件を契約した日付を示す。契約状態の情報は、物件の契約状態を示す。契約状態は、物件の契約を申込中であるときは「0:申込中」、物件を契約中であるときは「1:入居中」、物件の解約を申し出て解約がされるまでは「2:解約中」となる。
【0023】
図3は、空き待ちデータ106bの内容の一例を示す図である。空き待ちデータ106bは、物件の空きを待つクライアントの情報を含むデータである。クライアントは、既に物件を契約している者と物件を契約していない者の両方を含む。空き待ちデータ106bは、空き待ち番号、契約者、現契約番号、希望物件、希望区画、申込日、入居希望日、希望順位、希望理由、及びステータスの情報を含む。空き待ち番号の情報は、クライアントからの物件の空きを待つ旨の申し出を一意に識別する番号である。契約者の情報は、物件の空きを待つ契約予定者としてのクライアントの氏名と、当該クライアントを一意に識別する番号を含む。現契約番号の情報は、物件の空きを待つクライアントが既に契約している物件の契約番号である。希望物件の情報は、クライアントが空きを待っている物件名と、当該物件を一意に識別する番号を含む。希望区画の情報は、クライアントが空きを待っている物件において、空きを待っている区画を示す。希望物件の情報と希望区画の情報の組は、本発明に係る空き待ち物件情報の一例である。申込日の情報は、物件の空きを待つクライアントが空きを待つ旨を申し出た日を示す。入居希望日の情報は、物件の空きを待つクライアントが空きを待つ物件の使用の開始希望日を示す。希望順位の情報は、物件の空きを待つクライアントが複数の物件の空きを待つときの物件の希望順位を示す。希望理由の情報は、物件の空きを待つクライアントが当該物件の使用を希望する理由を示す。希望理由は、クライアントとの契約が新規契約の場合は「001:新規契約」となり、クライアントが他の物件を契約していて区画の移動を希望している場合は「002:区画移動」となる。ステータスの情報は、クライアントから受けた物件の空きを待つ旨の申し出の状態を示すものである。ステータスは、希望物件及び希望区画で特定される物件が契約中のときは「000:空き待ち」となり、希望物件及び希望区画で特定される物件の契約を契約者の情報が示すクライアントがしたときは「001:完了」となり、契約者の情報が示すクライアントが、複数の物件の空きを待っていたときに、希望物件及び希望区画で特定される物件以外の契約をしたときは「002:他希望完了」となり、希望物件及び希望区画で特定される物件の空きを待つことを、契約者の情報が示すクライアントが中止した場合には「003:キャンセル」となる。
【0024】
図4は、退去データ106cの内容の一例を示す図である。退去データ106cは、契約中の物件のうち解約を申し込まれた物件に係る情報を含むデータである。退去データ106cは、契約番号、契約者、物件、区画、解約申込日、解約日の情報を含む。契約番号の情報は、解約を申し込んだ物件の契約者との契約を一意に識別する番号である。契約者の情報は、物件の解約を申し込んだ契約者の氏名と、当該契約者を一意に識別する番号を含む。物件の情報は、契約者が解約を申し込んだ物件の物件名と、当該物件を一意に識別する番号を含む。区画の情報は、契約者が解約を申し込んだ物件で契約者が使用していた区画を示す。解約申込日の情報は、物件の解約を申し込んだ日付を示す。解約日の情報は、物件の解約日を示す。
【0025】
図5は、請求データ106dの内容の一例を示す図である。請求データ106dは、物件の契約者へ請求する請求金額に係る情報を含むデータである。請求データ106dは、請求番号、契約番号、請求年月日、物件、区画、請求項目、本体金額、消費税額、及び請求金額の情報を含む。請求番号の情報は、物件の契約や解約に伴う契約者への金銭支払請求を一意に識別する番号である。契約番号の情報は、金銭支払請求に係る契約を一意に識別する番号である。請求年月日の情報は、金銭支払請求の請求日を示す。物件の情報は、金銭支払請求に係る物件の物件名と、当該物件を一意に識別する番号を含む。区画の情報は、金銭支払請求に係る物件の区画を示す。請求項目の情報は、金銭支払請求の請求名目を示す。本体金額の情報は、契約者へ請求する金額のうち税金額を除いた金額を示す。消費税額の情報は、契約者へ請求する金額に含まれる消費税額を示す。請求金額の情報は、契約者へ請求する金額を示す。
【0026】
制御部102は、情報処理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラムや各種の処理手順等を規定したプログラム、所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、抽出部102a、契約データ更新部102b、請求処理部102c、退去データ更新部102d及び物件表示部102eを備えている。
【0027】
抽出手段としての抽出部102aは、退去データ106cに含まれる物件と同じ物件を示す希望物件の情報と、当該希望物件の契約予定者としてのクライアントの情報を、空き待ちデータ106bから抽出する。
【0028】
契約データ更新手段としての契約データ更新部102bは、抽出部102aで抽出された契約予定者情報としてのクライアントを契約者とし、抽出部102aで抽出された希望物件の情報が示す物件を当該契約者が契約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを契約データ106aに追加する。
【0029】
請求処理手段としての請求処理部102cは、契約データ更新部102bで追加された物件情報が示す物件の契約に係る請求金額を算出し、当該請求金額と、契約データ更新部102bで追加された契約者情報とを含む請求データ106dを作成する。
【0030】
退去データ更新手段としての退去データ更新部102dは、契約データ更新部102bで追加される契約者情報が、追加前に契約データ106aにある場合、当該契約者情報が示す者を契約者とし、追加前にある契約者情報に対応付けられた物件情報が示す物件を、当該契約者が解約する物件として、当該契約者の契約者情報と、当該物件の物件情報とを退去データ106cに追加する。
【0031】
物件表示手段としての物件表示部102eは、抽出部102aで抽出された契約予定者情報が示す契約予定者と、抽出部102aで抽出された希望物件の情報が示す物件とを出力装置114に表示させる。
【0032】
[3.処理の具体例]
ここでは、情報処理装置100で実行される処理の具体例について、図面を参照して説明する。
【0033】
(3-1)空き待ちデータを更新するときの処理例
まず、物件の一例として駐車場の区画を例にして、区画の空きを待つクライアントから当該区画の契約の申し出をされた場合の処理例について説明する。オペレータは、例えば、ある契約者が契約中の駐車場の区画について、当該区画の空きを待つクライアントから空きを待つ旨の申し出をされた場合、入力装置112を操作し、空き待ちデータ106bを更新する。オペレータは、空き待ちデータ106bの更新に際し、出力装置114で表示される入力画面において、クライアントの契約者番号、クライアントの氏名、希望物件、希望区画、申込日、入居希望日、希望理由を入力する。なお、区画の空きを待つクライアントが既に別の区画を契約中であり、契約中の区画からの移動の希望である場合、オペレータは、契約中の区画に係る契約の契約番号を現契約番号として入力画面で入力する。また、区画の空きを待つクライアントが、複数の区画の空きを待つ場合、オペレータは、空きを待つ区画の優先順位を入力する。
【0034】
オペレータが、入力した情報を登録する操作を行うと、制御部102は、空き待ち番号を新規に生成し、空き待ちデータ106bにおいて、生成した空き待ち番号と、入力された情報とを含む行を追加する。なお、区画の空きを待つクライアントが、区画を指定せずに物件のいずれかの区画の空きを待つ場合、追加した行の希望区画はnullとなる。また、区画の空きを待つクライアントが別の区画を契約中ではない場合、追加した現契約番号はnullとなる。また、区画の空きを待つクライアントが入居希望日を指定しない場合、追加した行の入居希望日はnullとなる。
【0035】
図3に示す空き待ちデータ106bの1行目と2行目は、契約者番号が「KOK001」で既に駐車場「Aガレージ」の区画「001」を契約しているクライアントが、駐車場「Aガレージ」の区画「003」と、駐車場「Aガレージ」の区画「004」の空きを待ち、区画「003」の優先順位を「1」とし、区画「004」の優先順位を「2」とした場合のデータである。このクライアントの場合、空き待つ区画とは別の区画を既に契約中であるため、希望理由は区画を移動する「002:区画移動」となる。また、空き待ちデータ106bの1行目と2行目は、空き待ちの区画の契約が行われるまでは、区画の空きを待つ状態である「000:空き待ち」となる。
【0036】
図3に示す空き待ちデータ106bの6行目は、別の区画を契約中ではないクライアントが駐車場「Aガレージ」について、区画と入居希望日を指定せずに空きを待つ場合のデータである。このクライアントの場合、空き待ちの区画とは別の区画を契約中ではないため、希望理由は新規の契約である「001:新規契約」となる。また、このクライアントの場合、別の区画を契約中ではないため、現契約番号はnullとなる。また、このクライアントの場合、希望区画と入居希望日を指定していないため、希望区画と入居希望日はnullとなる。
【0037】
(3-2)退去データを更新するときの処理例
次に、契約中の物件について、契約者が契約を解約するときの処理例に説明する。オペレータは、例えば、契約中の駐車場の区画について、当該区画を契約中の契約者から解約の申し出を受けた場合、入力装置112を操作し、退去データ106cを更新する。オペレータは、退去データ106cの更新に際し、出力装置114で表示される図6に例示する解約情報入力画面において、契約者が契約していた区画に係る契約番号、契約者の契約者番号、契約者の氏名、契約者が契約していた物件、契約者が契約していた区画、解約申込日、及び解約日を入力する。
【0038】
駐車場「Aガレージ」の区画「003」を契約していた契約者番号が「KOK008」の契約者が解約の申し出を行った場合、この解約に係るデータは、図4に示す退去データ106cの1行目のものとなり、駐車場「Aガレージ」の区画「004」を契約していた契約者番号が「KOK009」の契約者が解約の申し出を行った場合、この解約に係るデータは、図4に示す退去データ106cの2行目のものとなる。また、駐車場「Cガレージ」の区画「005」を契約していた契約者番号が「KOK010」の契約者が解約の申し出を行った場合、この解約に係るデータは、図4に示す退去データ106cの3行目のものとなる。
【0039】
制御部102は、退去データ106cを更新すると、解約の申し出があった区画について空きを待つクライアントが存在するか確認する。ここで制御部102は、空き待ちデータ106bの「物件」及び「区画」をキーにして退去データ106cを検索する。制御部102は、検索キーとした「物件」及び「区画」を含む行が退去データ106cにあり、この行の解約日が空き待ちデータ106bの入居希望日に近い場合、解約の申し出によって空きを待つクライアントへ物件を提供可能な状態になったことを出力装置114でオペレータへ通知する。通知を見たオペレータが、解約される区画の空きを待つクライアントの一覧の表示を指示する操作を行うと、制御部102は、変更可能な区画の一覧画面を出力装置114に表示させる。
【0040】
図7は、変更可能な区画の一覧画面の一例を示す図である。制御部102は、退去データ106cに含まれる区画の空きを待っているクライアントのデータであって、ステータスが「000:空き待ち」であるデータを空き待ちデータ106bから抽出する。
【0041】
例えば、図3に示す空き待ちデータ106bにおいて、ステータスが「000:空き待ち」である空き待ち番号「AK001」の行は、物件「Aガレージ」の区画「003」の空きを待つクライアントのデータである。制御部102は、物件「Aガレージ」と区画「003」の組が退去データ106cの1行目に含まれており、解約日が入居希望日に近いため、空き待ちデータ106bの1行目のデータを抽出して表示する。
【0042】
また、図3に示す空き待ちデータ106bにおいて、ステータスが「000:空き待ち」である空き待ち番号「AK002」の行は、物件「Aガレージ」の区画「004」の空きを待つクライアントのデータである。制御部102は、物件「Aガレージ」と区画「004」の組が退去データ106cの2行目に含まれており、解約日が入居希望日に近いため、空き待ちデータ106bの2行目のデータを抽出して表示する。
【0043】
また、図3に示す空き待ちデータ106bにおいて、ステータスが「000:空き待ち」である空き待ち番号「AK006」の行は、物件「Aガレージ」の区画の空きを待つクライアントのデータである。制御部102は、物件「Aガレージ」が退去データ106cの1、2行目に含まれており、解約日が入居希望日に近いため、空き待ちデータ106bの6行目のデータを抽出して表示する。なお、制御部102は、図3に示す空き待ちデータ106bにおいて、空き待ち番号「AK006」の行については、空き待ちデータ106bにおいて希望区画がnullであり、希望する区画が指定されていないため、解約により物件「Aガレージ」で空いた区画「003」と区画「004」を希望区画として表示する。
【0044】
また、図3に示す空き待ちデータ106bにおいて、ステータスが「000:空き待ち」である空き待ち番号「AK007」の行は、物件「Cガレージ」の区画の空きを待つクライアントのデータである。制御部102は、物件「Cガレージ」が退去データ106cの3行目に含まれているため、空き待ちデータ106bの7行目のデータを抽出して表示する。なお、制御部102は、図3に示す空き待ちデータ106bにおいて、空き待ち番号「AK007」の行については、空き待ちデータ106bにおいて希望区画がnullであり、希望する区画が指定されていないため、解約により物件「Cガレージ」で空いた区画「005」を希望区画として表示する。
【0045】
オペレータは、出力装置114で表示される図7の変更可能区画一覧の画面により、区画の空きを待つクライアントと、物件の解約により当該クライアントへ提供可能となる区画を容易に知ることができる。
【0046】
オペレータは、図7の変更可能区画一覧で表示されたデータを確認し、区画の空きを待つクライアントに対して、希望していた区画が空くため当該区画を契約するか問い合わせを行う。例えば、図7に示された画面では、契約者番号「KOK001」のクライアントと契約者番号「KOK004」のクライアントとが、物件「Aガレージ」の区画「003」の空きを待つ状態であることが示されている。この場合、オペレータは、例えば、申込日の早い契約者を優先し、契約者番号「KOK001」のクライアントに対し、物件「Aガレージ」の区画「003」の契約を行うか問い合わせを行う。また、図7に示された画面では、契約者番号「KOK005」のクライアントが、物件「Cガレージ」の区画「005」の空きを待つ状態であることが示されている。この場合、オペレータは、この区画の空きを待つ他のクライアントが変更可能区画一覧に表示されていないため、契約者番号「KOK005」のクライアントに対し、物件「Cガレージ」の区画「005」の契約を行うか問い合わせを行う。
【0047】
なお、変更可能区画一覧の画面においては、空き待ち番号、契約者、物件、申込日、入居希望日、ステータス等をオペレータが指定し、解約される区画の空きを待つクライアントの一覧を表示してもよい。
【0048】
(3-3)区画変更を行うときの処理例
オペレータは、希望していた区画の契約を行うか問い合わせをされたクライアントから、当該区画の契約を行う旨の返答を得た場合、入力装置112を操作し、区画変更の画面を表示させる操作を行う。具体的には、オペレータは、例えば、契約者番号が「KOK001」のクライアントから、空いた区画の契約を行う旨の返答を得た場合、図7の変更可能区画一覧の画面において、契約者番号「KOK001」の行を選択し、区画変更の画面を出力装置114に表示させる操作を入力装置112で行う。
【0049】
図8は、出力装置114で表示される区画変更画面の一例を示す図である。オペレータが、図7の変更可能区画一覧の画面において、契約者番号が「KOK001」で空き待ち番号が「AK001」の行を選択して区画変更の画面の表示操作を行った場合、制御部102は、契約データ106aにおいて契約者番号が「KOK001」の行の現契約番号「KEI00001」を取得する。また、制御部102は、契約データ106aにおいて、取得した契約番号「KEI0001」を含む行から、契約者、物件、区画、契約日の情報を取得し、取得した情報を現在の契約の情報として区画変更画面で表示する。
【0050】
制御部102は、変更可能区画一覧の画面でオペレータが選択した行の希望物件と希望区画の情報を取得し、取得した物件と区画の情報を新区画契約情報の欄に表示する。また、制御部102は、契約者番号が「KOK001」でステータスが「000:空き待ち」であって、空き待ち番号が「AK001」以外の行が空き待ちデータ106bにある場合、この行の情報を空き待ちデータ106bから取得し、図8に示すように、取得した空き待ち番号、物件、区画、現契約番号、申込日、希望順位を同一契約者空き待ち情報の欄に表示する。なお、制御部102は、同一契約者空き待ち情報の欄において、入居希望日をnullとし、ステータスを他希望完了とする。
【0051】
オペレータは、契約者が契約中の区画について、区画変更画面で解約申込日と解約日を入力し、新たに契約する物件の区画について、契約日を入力する。制御部102は、区画変更に必要な情報が入力されると、区画変更に伴う事務手数料を手数料情報の欄に表示する。オペレータは、表示されている情報を確認し、区画変更の実行を指示する操作を入力装置112で行う。
【0052】
制御部102は、区画変更の実行を指示する操作が行われると、各種データの更新を行う。具体的には、制御部102は、区画変更画面で表示されている契約番号を取得し、契約データ106aにおいて、取得した契約番号「KEI0001」の行の契約状態のカラムを「1:入居中」から「3:解約中」へ更新する。
【0053】
また、制御部102は、新規に作成した契約番号、区画変更画面で表示されている契約者、新区画契約情報の欄に表示されている新物件、新区画、及び契約日を含む行を契約データ106aに追加し、この行の契約状態を「0:申込中」とする。これにより、契約データ106aは、図9に示すものとなる。
【0054】
また、制御部102は、区画変更画面表示されている契約番号、契約者、物件、及び区画の情報を含む行を退去データ106cに追加し、この行の解約申込日を、入力されている「2022/11/22」とし、解約日を入力されている「2022/12/31」とする。これにより、退去データ106cは、図10に示すものとなる。なお、制御部102は、新たに契約がされた物件「Aガレージ」の区画「003」について、この物件と区画の組を含む行を退去データ106cから削除してもよい。
【0055】
また、制御部102は、区画変更画面で表示されている契約者、新物件、新区画の情報を取得し、空き待ちデータ106bにおいて取得したこれらの情報を含む行のステータスを「001:完了」に更新する。また、制御部102は、区画変更画面で表示されている同一契約者空き待ち情報の欄の空き待ち番号の情報を取得し、空き待ちデータ106bにおいて取得した空き待ち番号の情報を含む行のステータスを「002:他希望完了」に更新する。これにより、空き待ちデータ106bの1行目と2行目は、図11に示すものとなる。
【0056】
また、制御部102は、区画変更入力画面に表示されている情報に基づいて、請求データ106dを作成する。これにより、図5に示す請求データ106dが生成される。なお、制御部102は、契約データ106aについて、「0:申込中」の情報を契約日に「1:入居中」に更新する。
【0057】
[4.実施形態の効果]
本実施形態によれば、仲介業者のオペレータは、物件の解約の申し出に応じて退去データ106cを更新し、空き待ちデータ106bに基づいて変更可能区画一覧を表示することにより、区画の空きを待つクライアントと、物件の解約によりクライアントへ提供可能となる区画を容易に知ることができる。また、本実施形態によれば、物件の解約の申し出を受けた段階で、空きを待つクライアントと物件の契約を行うことができるため、予約した物件が空く前に次の使用者と契約を行うことができ、空きを待たれる物件の利用機会の損失を抑えることができる。また、本実施形態によれば、物件の空きを待つクライアントへ当該物件を効率良く提供し、当該物件の契約に係る手数料の請求までの処理までを効率良く行うことができる。また、本実施形態によれば、空き待ちデータ106bを分析することにより、使用を希望される物件を仲介業者が知ることができ、営業や募集をかける物件を判断することができる。
【0058】
[5.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0059】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0060】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0061】
[6.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0062】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0063】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0064】
また、情報処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0065】
例えば、情報処理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を業務支援装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて情報処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部102を構成する。
【0066】
また、このコンピュータプログラムは、情報処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0067】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0068】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0069】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0070】
また、情報処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の業務支援装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置100として構成してもよい。また、情報処理装置100は、当該情報処理装置100に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0071】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能付加に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、物件の契約を仲介する仲介業者において有用である。
【符号の説明】
【0073】
100 情報処理装置
102 制御部
102a 抽出部
102b 契約データ更新部
102c 請求処理部
102d 退去データ更新部
102e 物件表示部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 契約データ
106b 空き待ちデータ
106c 退去データ
106d 請求データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置(キーボード)
114 出力装置(モニタ)
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11