(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086038
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】スケートボード用アタッチメント
(51)【国際特許分類】
A63C 17/26 20060101AFI20240620BHJP
A47C 13/00 20060101ALI20240620BHJP
A47C 9/10 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
A63C17/26
A47C13/00 Z
A47C9/10 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200900
(22)【出願日】2022-12-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】319007066
【氏名又は名称】佐藤 周防
(74)【代理人】
【識別番号】100155158
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 仁
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 周防
【テーマコード(参考)】
3B095
【Fターム(参考)】
3B095EA00
3B095EB00
3B095FA00
(57)【要約】
【課題】 比較的高い位置に座面等の支持面を有するとともに比較的省スペースな設置面積の支持構造体を形成できるスケートボード用アタッチメントを提供する。
【解決手段】 スケートボード用アタッチメントは、スケートボード30を構成するデッキ31のテール31t側の部分と係合して、デッキ31のノーズ31n側をテール31t側よりもデッキ裏面31b側に所定傾斜角度で傾斜した起立姿勢で支持するボード支持部品10と、被支持体を載置する載置面22Sを有し、デッキ表面31s側に載置面22Sが位置するようにデッキ31のノーズ31n側に装着した場合にノーズ31n側においてデッキ表面31s及びデッキ裏面31bを挟んでこれらに支持される載置面形成部品20とを備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スケートボードと組み合わせることで支持構造体を構成可能なスケートボード用アタッチメントであって、
デッキの長手方向の一端側において当該デッキの裏面及び車軸を支持することにより、当該デッキの上端が下端よりも裏面側に傾斜した起立状態でスケートボードを支持する支持部と、
被支持体を載置するための載置面を有し、デッキの表面側に載置面が位置するように当該デッキの長手方向の他端側に装着した場合に当該他端側において表面及び裏面を挟んでこれらに支持される載置部と、を備えることを特徴とするスケートボード用アタッチメント。
【請求項2】
請求項1において、
前記載置部は、前記デッキの表面側に載置面が位置するように装着した状態において、当該デッキを左右に挟んで対向して配置されるとともに長手方向の一端側が当該デッキの裏面側に、長手方向の他端側が当該デッキの表面側に突出するとともに当該他端側が当該一端側よりも長尺となるように配置された2枚の側板部と、当該2枚の側板部の前記表面側の上部に架設されて前記載置面を形成する1又は複数の天板部及び前記裏面側の上部に架設され前記デッキの表面側と当接する支持天板部と、当該1又は複数の天板部のうちデッキと隣接する部分と当該支持天板部との間に設けられ当該デッキの他端部が挿通されたデッキ挿通部と、前記2枚の側板部の下部の前記デッキの表面側に架設され前記デッキの表面と当接する支持底板部とを備え、当該支持底板部と前記支持天板部とで当該デッキの表面及び裏面を挟んでこれらに支持されることを特徴とするスケートボード用アタッチメント。
【請求項3】
請求項1において、
前記載置部は、前記デッキの表面側に載置面が位置するように装着した状態において、板面を上下に向けた状態で当該デッキを左右に挟んで対向して配置されるとともに長手方向の一端側が前記デッキの裏面側に、長手方向の他端側が当該デッキの表面側に突出するとともに当該他端側が当該一端側よりも長尺となるように配置された2枚の側板部と、当該2枚の側板部の前記デッキの表面側の上部に架設され前記載置面を形成する1又は複数の天板部と、前記2枚の側板部の向かい合う端面に互いに対向して設けられ、当該デッキの他端側において当該デッキの左右端部の表面及び裏面を挟み込む一対の切欠き部とを備えることを特徴とするスケートボード用アタッチメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スケートボードと組み合わせることで椅子やテーブル等として利用できる支持構造体を形成可能なスケートボード用アタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スケートボードを用いて椅子等の支持構造体を形成する技術として、例えば、特許文献1の椅子が開示されている。かかる椅子は、スケートボードのデッキ下面のノーズ側及びテール側にそれぞれ設けられたトラックに脚部を取り付けることで、スケートボードのデッキ上面(足を載せる側の面)を座面とした椅子を形成するようになっている。また、脚部が着脱自在となっており、椅子から脚部を取り外すことでスケートボードとして使用できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の技術は、デッキ上面を座面とした椅子を形成するため、座面の高さを確保する場合に脚部を長くする必要がありこの場合の脚部の大型化が免れない。また、水平方向にデッキ面積分の面積を占有することになるため狭い場所や人が大勢いる場所などでは利用しにくい。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、比較的高い位置に座面等の支持面を有するとともに比較的省スペースな設置面積の支持構造体を構成できるスケートボード用アタッチメントを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1のスケートボード用アタッチメントは、スケートボードと組み合わせることで支持構造体を構成可能なスケートボード用アタッチメントであって、デッキの長手方向の一端側において当該デッキの裏面及び車軸を支持することにより、当該デッキの上端が下端よりも裏面側に傾斜した起立状態でスケートボードを支持する支持部と、被支持体を載置するための載置面を有し、デッキの表面側に載置面が位置するように当該デッキの長手方向の他端側に装着した場合に当該他端側において表面及び裏面を挟んでこれらに支持される載置部と、を備える。
【0006】
〔発明2〕 さらに、発明2のスケートボード用アタッチメントは、発明1のスケートボード用アタッチメントにおいて、前記載置部は、前記デッキの表面側に載置面が位置するように装着した状態において、当該デッキを左右に挟んで対向して配置されるとともに長手方向の一端側が当該デッキの裏面側に、長手方向の他端側が当該デッキの表面側に突出するとともに当該他端側が当該一端側よりも長尺となるように配置された2枚の側板部と、当該2枚の側板部の前記表面側の上部に架設されて前記載置面を形成する1又は複数の天板部及び前記裏面側の上部に架設され前記デッキの表面側と当接する支持天板部と、当該1又は複数の天板部のうちデッキと隣接する部分と当該支持天板部との間に設けられ当該デッキの他端部が挿通されたデッキ挿通部と、前記2枚の側板部の下部の前記デッキの表面側に架設され前記デッキの表面と当接する支持底板部とを備え、当該支持底板部と前記支持天板部とで当該デッキの表面及び裏面を挟んでこれらに支持される。
【0007】
〔発明3〕 さらに、発明3のスケートボード用アタッチメントは、発明1のスケートボード用アタッチメントにおいて、前記載置部は、前記デッキの表面側に載置面が位置するように装着した状態において、板面を上下に向けた状態で当該デッキを左右に挟んで対向して配置されるとともに長手方向の一端側が前記デッキの裏面側に、長手方向の他端側が当該デッキの表面側に突出するとともに当該他端側が当該一端側よりも長尺となるように配置された2枚の側板部と、当該2枚の側板部の前記デッキの表面側の上部に架設され前記載置面を形成する1又は複数の天板部と、前記2枚の側板部の向かい合う端面に互いに対向して設けられ、当該デッキの他端側において当該デッキの左右端部の表面及び裏面を挟み込む一対の切欠き部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、発明1のスケートボード用アタッチメントによれば、ボード支持部品10によって、スケートボード30をそのノーズ31n側端部をテール31t側端部よりもデッキ裏面31b側に傾斜した起立姿勢で支持することができる。加えて、載置面形成部品20によって、ノーズ31n側においてデッキ表面31s側に位置する載置面22Sを形成することができる。これにより、傾斜起立状態のスケートボード30の上側に載置面22Sを形成することができるので、比較的省スペースで且つ比較的高い位置に載置面を有する支持構造体を構成することができる。
【0009】
さらに、発明2のスケートボード用アタッチメントによれば、装着状態において、載置部の載置面に荷重がかかると、裏面側の支持板部がデッキの裏面に且つこの端面よりも低い位置に設けられた底板部がデッキの表面に押し付けられ、載置部が荷重に応じた力でスケートボードに固定(支持)された状態となる。これにより、載置面に載置された被支持体を安定して支持することができる。
さらに、発明3のスケートボード用アタッチメントによれば、載置部の2枚の側板部のデッキの表面側の上面及び天板部の上面を載置面とすることができるとともに、2枚の側板部にデッキを挟み込む切欠き部を形成する構成としたので、シンプル且つ総重量が比較的小さい載置部を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】(a)~(c)は、本発明の第1の実施の形態に係るスケートボード用アタッチメントの構成部品であるボード支持部品10を示す図であり、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は右側面図である。
【
図2】(a)は、スケートボード30をボード支持部品10にて傾斜起立姿勢で支持した状態を示す全体斜視図であり、(b)は、テール側の部分斜視図であり、(c)は、テール側の部分側面図である。
【
図3】(a)及び(b)は、本発明の第1の実施の形態に係るスケートボード用アタッチメントの構成部品である載置面形成部品20を示す斜視図であり、(a)は平面、背面及び左側面側から視た斜視図、(b)は底面、背面及び右側面側から視た斜視図である。
【
図4】(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る支持構造体200を示す全体斜視図であり、(b)は、支持構造体200の載置面形成部品20を含む部分側面図であり、(c)は、支持構造体200の載置面形成部品20を含む部分背面図である。
【
図5】(a)~(c)は、本発明の第2の実施の形態に係るスケートボード用アタッチメントの構成部品である載置面形成部品40を示す図であり、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は切欠き部45を含む部分拡大側面図である。
【
図6】(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る支持構造体201を示す全体斜視図であり、(b)は、支持構造体201の載置面形成部品40を含む平面側から視た部分斜視図であり、(c)は、支持構造体201の載置面形成部品40を含む底面側から視た部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1~
図4は、第1の実施の形態に係るスケートボード用アタッチメントの第1の実施の形態を示す図である。
ここで、
図1(a)~(c)は、第1の実施の形態に係るスケートボード用アタッチメントの構成部品であるボード支持部品10を示す図であり、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は右側面図である。また、
図2(a)は、スケートボード30をボード支持部品10にて傾斜起立姿勢で支持した状態を示す全体斜視図であり、(b)は、テール側の部分斜視図であり、(c)は、テール側の部分側面図である。
【0012】
以下、正面から視て平面側を上側、底面側を下側、左側面側を左側、右側面側を右側として説明する。
〔スケートボード30〕
まず、
図2(a)~(c)に基づいて、スケートボード30の構成について説明する。
スケートボード30は、
図2(a)~(c)に示すように、デッキ31と、デッキ31にそれぞれ取り付けられたトラック32n及び32tと、トラック32n及び32tにそれぞれ取り付けられた各一対の車輪33n及び33tとを備える。
【0013】
デッキ31は、平面視で略矩形板状を成しており、その長手方向の両端の角にはそれぞれ丸みが設けられている。デッキ31には、その長手方向の一端部を一方の面31s(以下、「デッキ表面31s」と称す)側に反り返らせてなるノーズ31nが設けられ、さらに、その長手方向の他端部をデッキ表面31s側に反り返らせてなるテール31tが設けられている。
トラック32nは、デッキ31のノーズ31n及びテール31tに挟まれた中間部分31cのノーズ31n側の他方の面31b(以下、「デッキ裏面31b」と称す)に取り付けられ、トラック32tは、中間部分31cのテール31t側のデッキ裏面31bに取り付けられている。
【0014】
トラック32nは、ベースプレート32bn及びハンガー32hnを備え、トラック32tは、ベースプレート32bt及びハンガー32htを備える。
ハンガー32hn及び32htは、全体が略T字状をなしており、縦棒部分の先端部(ピボット)がピボットブッシュ(不図示)を介してベースプレート32bn及び32btに固定されている。ハンガー32hn及び32htの横棒部分は、それぞれ長手方向(左右方向)の中央部を境に左腕部32ALn及び右腕部32ARn並びに左腕部32ALt及び右腕部32ARtを構成している。また、中央部は、キングピン、キングピンナット及びブッシュラバーを介してベースプレート32bn及び32btに固定されている。なお、図示省略するが左腕部32ALn及び右腕部32ARn並びに左腕部32ALt及び右腕部32ARtの各先端部には一対の車輪33n及び33tを軸支するための軸が設けられている。
【0015】
一対の車輪33nは、トラック32nのハンガー32hnの左腕部32ALn及び右腕部32ARnの先端部の軸に回転自在に軸支され、一対の車輪33tは、トラック32tのハンガー32htの左腕部32ALt及び右腕部32ARtの先端部の軸に回転自在に軸支されている。
このようにして、トラック32n及び一対の車輪33n並びにトラック32t及び一対の車輪33tからスケートボード30の走行部が構成されている。
【0016】
〔ボード支持部品10〕
次に、
図1及び
図2に基づいて、ボード支持部品10について説明する。
図2(a)~(c)に示すように、ボード支持部品10は、スケートボード30を接地面に対して所定傾斜角度θ(例えば、85°~75°)で傾斜した姿勢で起立するように支持する部品である。以下、スケートボード30が所定傾斜角度θで傾斜した姿勢で起立した状態を「傾斜起立状態」と称する。
ボード支持部品10は、例えば、木材、金属材、樹脂材等から構成されている。なお、金属材から構成する場合、持ち運びのし易さを考慮して、例えば、アルミニウム、マグネシウム、チタンなどの軽くて丈夫な金属材を用いることが望ましい。但し、支持安定性の確保に重量が必要な場合は、他の種類の金属材から又は他の種類の金属材と組み合わせて構成してもよい。または、例えば強風対策として、金属製の重りを着脱可能に付加できる構成としてもよい。
【0017】
ボード支持部品10は、
図1(a)~(c)及び
図2(a)~(c)に示すように、左脚板部11a及び右脚板部11bと、これら左脚板部11a及び右脚板部11bを接続する接続板部12と、左脚板部11a及び右脚板部11bの下端部の左右外側の面に取り付けられた左補助板部13a及び右補助板部13bとを備える。なお、左補助板部13a及び右補助板部13bの取り付けは、材料が木材の場合は、例えばネジ、釘、接着剤等により行い、材料が金属材や樹脂材の場合は、例えばネジ、ボルト、ナット、接着剤等を用いて行う。
【0018】
左脚板部11a及び右脚板部11bは、それぞれ板面矩形状の厚板材(例えば、厚さ18mm)の長手方向の両端部を幅方向に斜めにカットした形状を有している。左脚板部11aは、上側の端面(カット面)である左上傾斜面11aT及び下側の端面(カット面)である左下傾斜面11aBを備え、右脚板部11bは、上側の端面である右上傾斜面11bT及び下側の端面である右下傾斜面11bBを備える。加えて、左脚板部11aは、背面側の上側の一部を略直角三角柱形状に切り欠いて形成された左切欠き部15aを備え、右脚板部11bは、背面側の上側の一部を略直角三角柱形状に切り欠いて形成された右切欠き部15bを備える。
【0019】
左上傾斜面11aT及び左下傾斜面11aB並びに右上傾斜面11bT及び右下傾斜面11bBは、
図2(a)~(c)に示すように、それぞれ左上傾斜面11aT及び右上傾斜面11bTが傾斜起立状態のデッキ裏面31bに当接している状態で左下傾斜面11aB及び右下傾斜面11bBが接地面に当接する傾斜角度の傾斜面に構成されている。すなわち、各傾斜面の傾斜角度は、所定傾斜角度θに応じて異なるものとなる。
接続板部12は、板面矩形状の厚板材(例えば、厚さ18mm)から構成されており、左脚板部11a及び右脚板部11bを、これらを重ね合わせたときに形状が一致する姿勢で所定間隔を空けて対向させ、この対向状態を維持するように両者を接続するものである。具体的に、対向させる間隔は、一対の車輪33tの左右内側の範囲内でトラック32tのベースプレート32btを左右内側に挟み込める間隔に構成されている。また、接続位置は、ボード支持部品10をスケートボード30のテール31t側の端部に係合したときに、トラック32tの下側となる位置となる。より具体的には、係合状態において、少なくともハンガー32htに干渉しない位置となる。また、接続板部12による左脚板部11a及び右脚板部11bの接続は、材料が木材の場合は、例えばネジ、釘、接着剤等により行い、材料が金属材や樹脂材の場合は、例えばネジ、ボルト、ナット、接着剤等を用いて行う。
【0020】
左切欠き部15a及び右切欠き部15bは、それぞれ背面視で上部から正面側下部に向かって傾斜する傾斜面15sa及び15sbと傾斜面15sa及び15sbの下端から背面側に向かう平坦面15fa及び15fbとを有している。傾斜面15sa及び15sbと平坦面15fa及び15fbとの接続位置には湾曲面15ca及び15cbが設けられており、ハンガー32htの左腕部32ALt及び右腕部32ARtを切欠き内に挿入したときにその湾曲面15ca及び15cbに各腕部の曲面がぴったりと当接するように構成されている。なお、左切欠き部15a及び右切欠き部15bは、この形状に限らず、左腕部32ALt及び右腕部32ARtを支持できる形状であれば他の形状に構成してもよい。
【0021】
左補助板部13a及び右補助板部13bは、スケートボード30が短手方向(左右方向)に傾いた際にかかる荷重の支持を補助するものであり、それぞれ矩形状の板材(例えば、厚さ18mm)の長手方向の一端部を幅方向に斜めにカットした形状を有している。
具体的に、左補助板部13aは、平坦な左上端面13aTと、左脚板部11aの左下傾斜面11aBと面一且つ同じ傾斜角度の左下傾斜面13aSとを備え、右補助板部13bは、平坦な右上端面13bTと、右脚板部11bの右下傾斜面11bBと面一且つ同じ傾斜角度の右下傾斜面13bSとを備える。
【0022】
以上説明した構成のボード支持部品10にてスケートボード30を、傾斜起立状態を維持するように支持する場合は、まず、スケートボード30を、そのテール31tの先端部を地面や床面等の接地面に接地させ、接地させた状態でノーズ31n側を引き上げて起立させる。続いて、デッキ31を手で押さえながら起立状態のスケートボード30のノーズ31n側をデッキ表面31s側に傾ける。引き続き、この状態でトラック32tの下側からボード支持部品10の上端部を、左上傾斜面11aT及び右上傾斜面11bTがデッキ裏面31b側に向く姿勢でハンガー32htの左腕部32ALt及び右腕部32ARtとデッキ裏面31bとの間に挿し込む。このとき、挿し込むとともに、左腕部32ALt及び右腕部32ARtを左切欠き部15a及び右切欠き部15bの内側にそれぞれ嵌め込む。これにより、左上傾斜面11aT及び右上傾斜面11bTがデッキ裏面31bに当接する。具体的に、デッキ裏面31bのハンガー32htのベースプレート32btを間に挟んだその左右位置に当接する。この状態でスケートボード30を現在の傾斜側(デッキ表面31s側)とは逆側(デッキ裏面31b側)に傾けてボード支持部品10の左下傾斜面11aB及び右下傾斜面11bBを接地させる。接地後は、支えている手を離すことで、
図2(a)~(c)に示すように、ボード支持部品10によってスケートボード30が傾斜起立状態を維持した(自立した)状態となる。このとき、ボード支持部品10とテール31t側の端部とによって側面視で上下逆V字状となる脚部が形成される。
【0023】
〔載置面形成部品20〕
次に、
図3(a)及び(b)並びに
図4(a)~(c)に基づいて、載置面形成部品20について説明する。
図3(a)及び(b)は、第1の実施の形態に係るスケートボード用アタッチメントの構成部品である載置面形成部品20を示す斜視図であり、(a)は平面、背面及び左側面側から視た斜視図、(b)は底面、背面及び右側面側から視た斜視図である。また、
図4(a)は、第1の実施の形態に係る支持構造体200を示す全体斜視図であり、(b)は、支持構造体200の載置面形成部品20を含む部分側面図であり、(c)は、支持構造体200の載置面形成部品20を含む部分背面図である。以下、正面から視て平面側を上側、底面側を下側、左側面側を左側、右側面側を右側として説明する。
【0024】
載置面形成部品20は、例えば、木材、金属材、樹脂材等から形成されている。なお、金属材から構成する場合、持ち運びのし易さを考慮して、例えば、アルミニウム、マグネシウム、チタンなどの軽くて丈夫な金属材を用いることが望ましい。このことは、以下の構成部品についても同様である。
載置面形成部品20は、
図3(a)及び(b)に示すように、板面を対向させて間隔を空けて配置された矩形板状の左側板部21a及び右側板部21bと、左側板部21a及び右側板部21bの上面に固定された矩形板状の第1天板部22a、第2天板部22b及び第3天板部22cとを備える。加えて、左側板部21a及び右側板部21bの上面に固定された矩形板状の支持天板部23と、左側板部21a及び右側板部21bの下面に固定された矩形板状の支持底板部24とを備える。
【0025】
具体的に、左側板部21aの上面には、その正面側端部から背面側に向かって第1天板部22a、第2天板部22b及び第3天板部22cの左端部がこの順番で等間隔に固定されている。
右側板部21bの上面には、正面側端部から背面側に向かって第1天板部22a、第2天板部22b及び第3天板部22cの右端部がこの順番で等間隔に固定されている。
左側板部21aの背面側端部の上面には支持天板部23の左端部が固定され、右側板部21bの背面側端部の上面には支持天板部23の右端部が固定されている。
【0026】
左側板部21aの下面の正面寄りの位置には、支持底板部24の左端部が固定されており、右側板部21bの下面の正面側端部寄りの位置には、支持底板部24の右端部が固定されている。
すなわち、第1~第3天板部22a~22c、支持天板部23及び支持底板部24は、左側板部21a及び右側板部21bに架け渡された状態で固定されている。
また、左側板部21a及び右側板部21bへの第1~第3天板部22a~22c、支持天板部23及び支持底板部24の固定は、材料が木材の場合は、例えばネジ、釘、接着剤等により行い、材料が金属材や樹脂材の場合は、例えばネジ、ボルト、ナット、接着剤等を用いて行う。
【0027】
なお、第1~第3天板部22a~22c及び支持天板部23は、支持天板部23と第3天板部22cとの間の間隔d1が、第1天板部22aと第2天板部22bとの間の間隔d2及び第2天板部22bと第3天板部22cとの間の間隔d2よりも広い間隔となるように固定されている。この構成に限らず、全て間隔d1で構成してもよいし、それぞれ異なる間隔で構成してもよい。
また、支持天板部23と第3天板部22cとの間の隙間は、スケートボード30のノーズ31n側の部分に載置面形成部品20を装着するための挿通隙間25を形成している。すなわち、挿通隙間25の間隔d1及び長手方向の長さは、
図4(a)に示すように、スケートボード30のデッキ31のノーズ31n側の部分を挿通可能な間隔及び長さに形成されている。
【0028】
また、支持天板部23の下面には、左右中央の挿通隙間25側の端部に矩形の窪み27が形成されている。この窪み27は、載置面形成部品20をスケートボード30に装着したときにトラック32nのベースプレート32bnと当接する部分となる。
また、支持天板部23及び支持底板部24は、載置面形成部品20を、スケートボード30のノーズ31n側の部分に装着した場合に、
図4(b)中の丸で囲んだ部分に示すように、載置面22Sへの少なくとも同図中の矢印に示す方向の荷重に対して支持天板部23の正面側の端面23sの上端部がデッキ裏面31bに当接し、支持底板部24の背面側の端面24sの下端部がデッキ表面31sに当接するように構成されている。
【0029】
また、左側板部21a及び右側板部21bの上下方向の長さは、
図4(c)に示すように、スケートボード30のノーズ31n側の部分に載置面形成部品20を装着した場合に、一対の車輪33nの左右外側部分を覆うことが可能な長さに構成されている。
以上説明した構成の載置面形成部品20をスケートボード30に装着して載置面を形成する場合は、
図4(a)~(c)に示すように、ボード支持部品10によって傾斜起立状態となっているスケートボード30のデッキ31のノーズ31nを、載置面形成部品20の挿通隙間25内に挿通することで装着する。具体的に、傾斜起立状態のスケートボード30に対して、載置面形成部品20の支持天板部23がデッキ裏面31b側に、第1~第3天板部22a~22cがデッキ表面31s側に位置するように、挿通隙間25内にノーズ31n側の端部を挿通する。これにより、支持天板部23の窪み27が、トラック32nのベースプレート32bnの上端部と当接することでこの当接位置で挿通が止まる。この状態で手を離すと、載置面形成部品20の第1~第3天板部22a~22c側の方が重いため載置面形成部品20が挿通隙間25の幅の範囲で僅かに前傾する。これにより、支持天板部23の端面23sの上端部がデッキ裏面31bと当接し、支持底板部24の端面24sの下端部がデッキ表面31sと当接する位置で姿勢が安定する。これにより、物を載せたり、人が座ったりすることが可能な載置面22Sが形成される。
【0030】
〔支持構造体200〕
次に、
図4(a)~(c)に基づいて、支持構造体200について説明する。
支持構造体200は、
図4(a)に示すように、スケートボード30のテール31t側端部のデッキ裏面31b側の部分にボード支持部品10を係合させてスケートボード30を傾斜起立状態で支持し、この状態のスケートボード30のノーズ31n側の端部に載置面形成部品20を装着することで構成される。
支持構造体200は、
図4(b)に示すように、載置面22Sに物を載せることで荷重(
図4(b)の下矢印を参照)がかかると、荷重がかかる点を力点として、同図中の丸で囲った部分に示すように、支持底板部24の端面24sのデッキ表面31sとの当接部を支点、この当接部よりも上側にある支持天板部23の端面23sのデッキ裏面31bとの当接部を作用点として載置面形成部品20が支持される。これにより、端面23sがデッキ裏面31bに且つ端面24sがデッキ表面31sに押し付けられ、載置面形成部品20が荷重に応じた力でスケートボード30に固定(支持)された状態となる。
【0031】
また、支持構造体200は、ボード支持部品10とスケートボード30のテール31t側の端部とが形成する側面視上下逆V字状の脚部にて支持される。この状態では、トラック32tの左腕部32ALt及び右腕部32ARtがボード支持部品10の左切欠き部15a及び右切欠き部15bの内側にそれぞれ嵌め込まれた状態となっており、デッキ表面31s側及びデッキ裏面31b側へとかかる荷重を支持することができる。また、デッキ31の短手方向(左右方向)へとかかる荷重については、ボード支持部品10の左補助板部13a及び右補助板部13bによって支持を補助する(倒れにくくする)ことができる。
【0032】
かかる構成の支持構造体200は、例えば、載置面22Sをテーブルの天面として物を載せたり、椅子の座面として座ったりすることが可能である。また、支持構造体200を椅子として利用した場合、ノーズ31nの載置面形成部品20よりも上側に突出する部分が背もたれ又は腰もたれの役割を果たす。
〔第1の実施の形態の効果〕
第1の実施の形態では、スケートボード用アタッチメントを、スケートボード30を構成するデッキ31のテール31t側の部分と係合して、デッキ31のノーズ31n側をテール31t側よりもデッキ裏面31b側に所定傾斜角度で傾斜した起立姿勢で支持するボード支持部品10と、被支持体を載置する載置面22Sを有し、デッキ表面31s側に載置面22Sが位置するようにデッキ31のノーズ31n側に装着した場合にノーズ31n側においてデッキ表面31s及びデッキ裏面31bを挟んでこれらに支持される載置面形成部品20とを備える構成とした。
【0033】
このような構成であれば、ボード支持部品10によって、スケートボード30をそのノーズ31n側端部をテール31t側端部よりもデッキ裏面31b側に傾斜した起立姿勢で支持することができる。加えて、載置面形成部品20によって、ノーズ31n側においてデッキ表面31s側に位置する載置面22Sを形成することができる。
これにより、傾斜起立状態のスケートボード30の上側に載置面22Sを形成することができるので、比較的省スペースで且つ比較的高い位置に載置面を有する支持構造体を構成することができる。その結果、高さ方向の専有面積は増加するが水平方向の専有面積は従来のものよりも小さくできるため、狭い場所や人が多い場所などでの使い勝手がよく、また、ある程度の高さを確保できるため椅子として使用した場合に視界の確保もし易い。
【0034】
また、第1の実施の形態では、載置面形成部品20を、デッキ31のノーズ31n側に正しい向きで装着した状態において、デッキ31を左右に挟んで対向して配置されるとともに長手方向の一端側がデッキ裏面31b側に、長手方向の他端側がデッキ表面31s側に突出するとともに他端側が一端側よりも長尺となるように配置された左側板部21a及び右側板部21bと、左側板部21a及び右側板部21bのデッキ表面31s側の上部にこれらの長手方向に沿って所定間隔を空けて架設された載置面22Sを形成する第1~第3天板部22a~22c及びデッキ裏面31b側の上部に架設されデッキ裏面31bと当接する支持天板部23と、第3天板部22cと支持天板部23との間に設けられデッキ31のノーズ31n側の端部が挿通された挿通隙間25と、左側板部21a及び右側板部21bの下部のデッキ表面31s側に設けられデッキ表面31sと当接する支持底板部24とを備え、支持天板部23のデッキ表面31s側の端面23s及び支持底板部24のデッキ裏面31b側の端面24sとでデッキ裏面31b及びデッキ表面31sを挟むことでこれらに支持されるように構成した。
【0035】
このような構成であれば、載置面22Sに荷重がかかると、支持天板部23の端面23sがデッキ裏面31bに且つ端面23sよりも低い位置に設けられた支持底板部24の端面24sがデッキ表面31sに押し付けられ、載置面形成部品20が荷重に応じた力でスケートボード30に固定(支持)された状態となる。これにより、載置面22Sに載置された被支持体を安定して支持することができる。
また、第1の実施の形態では、ボード支持部品10を、係合状態において、デッキ31のテール31t側端部のデッキ裏面31b部分に当接し、この当接位置からデッキ31の接地部と離間する方向に斜め下方に伸びた位置で接地してスケートボード30の傾斜起立状態を支持する左脚板部11a及び右脚板部11bを備える構成とした。加えて、左脚板部11a及び右脚板部11bの上部背面にそれぞれ設けられた、トラック32tのハンガー32htの左腕部32ALt及び右腕部32ARtを支持する左切欠き部15a及び右切欠き部15bを備える構成とした。
【0036】
このような構成であれば、デッキ31のテール31t側の端部と、ボード支持部品10の左脚板部11a及び右脚板部11bとで側面視上下逆V字状の脚部を構成することができる。加えて、デッキ31のテール31t側端部のデッキ裏面31b及びトラック32tの左脚板部11a及び右脚板部11bを支持する構成としたので、デッキ31のノーズ31n側にかかるデッキ表面31s側及びデッキ裏面31b側の荷重を支持することができる。
【0037】
また、第1の実施の形態では、ボード支持部品10を、左脚板部11a及び右脚板部11bの下端部の左右外側の面に取り付けられた左補助板部13a及び右補助板部13bとを備える構成とした。
このような構成であれば、デッキ31のノーズ31n側にかかるデッキ31の短手方向の荷重の支持を左補助板部13a及び右補助板部13bで補助することができるので、短手方向への荷重に対してより強固に支持することができる。
〔対応関係〕
第1の実施の形態において、ボード支持部品10が、発明1の支持部に対応し、載置面形成部品20が、発明1及び2の載置部に対応し、トラック32tの左腕部32ALt及び右腕部32ARtが、発明1の車軸に対応し、挿通隙間25が、発明2のデッキ挿通部に対応している。
【0038】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図5及び
図6は、第2の実施の形態を示す図である。
第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態の載置面形成部品20と比較して小型軽量化された構成の載置面形成部品40からスケートボード用アタッチメントが構成されている点が上記第1の実施の形態と異なる。
以下、上記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については説明を省略する。
【0039】
図5(a)~(c)は、第2の実施の形態に係るスケートボード用アタッチメントの構成部品である載置面形成部品40を示す図であり、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は切欠き部45を含む部分拡大側面図である。また、
図6(a)は、第2の実施の形態に係る支持構造体201を示す全体斜視図である。また、
図6(b)は、支持構造体201の載置面形成部品40を含む平面側から視た部分斜視図であり、
図6(c)は、支持構造体201の載置面形成部品40を含む底面側から視た部分斜視図である。以下、正面から視て平面側を上側、底面側を下側、左側面側を左側、右側面側を右側として説明する。
【0040】
〔載置面形成部品40〕
載置面形成部品40は、例えば、木材、金属材、樹脂材等から形成されている。載置面形成部品40は、
図5(a)~(c)に示すように、板面を上下に向けて側面を対向させて間隔を空けて配置された矩形板状の左側板部41a及び右側板部41bと、左側板部41a及び右側板部41bの上面に固定された矩形板状の天板部43とを備える。加えて、左側板部41aは、対向面の一部を斜角柱形状に切り欠いて形成された左切欠き部45aを備え、右側板部41bは、左切欠き部45aと対向する部分を斜角柱形状に切り欠いて形成された右切欠き部45bを備える。
【0041】
具体的に、左側板部41aの上面の長手方向の中央部には、天板部43の左端部が固定され、右側板部41bの上面の長手方向の中央部には、天板部43の右端部が固定されている。すなわち、天板部43は、左側板部41a及び右側板部41bに架け渡された状態で固定されている。
左側板部41a及び右側板部41bへの天板部43の固定は、材料が木材の場合は、例えばネジ、釘、接着剤等により行い、材料が金属材や樹脂材の場合は、例えばネジ、ボルト、ナット、接着剤等を用いて行う。
左切欠き部45aは、
図5(a)に示すように、正面側の前側傾斜面45af及び背面側の後側傾斜面45abと、切欠きの奥側の面である奥端面45acとを有している。
【0042】
右切欠き部45bは、
図5(a)及び(c)に示すように、正面側の前側傾斜面45bf及び背面側の後側傾斜面45bbと、切欠きの奥側の面である奥端面45bcとを有している。
前側傾斜面45af及び45bf並びに後側傾斜面45ab及び45bbは、上部から下部へと背面側から正面側に向かってそれぞれ同じ傾斜角度で傾斜する傾斜面となっている。
また、左切欠き部45a及び右切欠き部45bは、
図5(a)及び(b)に示すように、左側板部41a及び右側板部41bの平面視で天板部43と背面側に隣接する位置に設けられている。
【0043】
なお、載置面形成部品40を、スケートボード30のノーズ31n側の部分に装着した場合に、
図5(a)及び
図6(b)に示すように、天板部43の上面だけではなく、左側板部41a及び右側板部41bの上面の正面側(デッキ表面31s側)の部分も載置面46を形成する。
以上説明した構成の載置面形成部品40をスケートボード30に装着して載置面を形成する場合は、
図6(a)~(c)に示すように、ボード支持部品10によって傾斜起立状態となっているスケートボード30のデッキ31のノーズ31n側の短手方向の両端部を、載置面形成部品40の左切欠き部45a及び右切欠き部45b内に挿通することで装着する。具体的に、傾斜起立状態のスケートボード30に対して、左切欠き部45a及び右切欠き部45bを境に載置面形成部品40の左側板部41a及び右側板部41bの背面側の部分がデッキ裏面31b側に、左側板部41a及び右側板部41bの正面側の部分及び天板部43がデッキ表面31s側に位置するように、左切欠き部45a及び右切欠き部45b内にノーズ31n側の端部の短手方向の両端部を挿通する。
【0044】
これにより、左側板部41a及び右側板部41bの背面側の部分の下面が一対の車輪33nの上端に当接する位置で挿通が止まる。この状態で手を離すと、載置面形成部品40の天板部43側の方が重いため載置面形成部品40が左切欠き部45a及び右切欠き部45bの幅の範囲で僅かに前傾する。その結果、左切欠き部45a及び右切欠き部45bの後側傾斜面45ab及び45bbの上端部がデッキ裏面31bと当接し、左切欠き部45a及び右切欠き部45bの前側傾斜面45af及び45bfの下端部がデッキ表面31sと当接する位置で姿勢が安定する。これにより、天板部43、左側板部41a及び右側板部41bの上面によって、物を載せたり、座ったりすることが可能な載置面46が形成される。
【0045】
〔支持構造体201〕
次に、
図6(a)~(c)に基づいて、支持構造体201について説明する。
支持構造体201は、
図6(a)に示すように、スケートボード30のテール31t側端部のデッキ裏面31b側の部分にボード支持部品10を係合させてスケートボード30を傾斜起立状態で支持し、この状態のスケートボード30のノーズ31n側の端部に載置面形成部品40を装着することで構成される。
支持構造体201は、
図6(b)に示すように、載置面46に物を載せることで荷重(
図6(b)の下矢印を参照)がかかると、荷重がかかる点を力点として、左切欠き部45a及び右切欠き部45bの前側傾斜面45af及び45bfのデッキ表面31sとの当接部を支点、この当接部よりも上側にある左切欠き部45a及び右切欠き部45bの後側傾斜面45ab及び45bbのデッキ裏面31bとの当接部を作用点として載置面形成部品40が支持される。これにより、後側傾斜面45ab及び45bbがデッキ裏面31bに且つ前側傾斜面45af及び45bfがデッキ表面31sに押し付けられ、載置面形成部品40が荷重に応じた力でスケートボード30に固定(支持)された状態となる。
【0046】
かかる構成の支持構造体201は、例えば、載置面46をテーブルの天面として物を載せたり、載置面46を椅子の座面として座ったりすることが可能である。
〔第2の実施の形態の効果〕
第2の実施の形態では、載置面形成部品40を、長手方向の一端側がデッキ裏面31b側に他端側がデッキ表面31s側に突出するとともに他端側が一端側よりも長尺となるように且つ板面を上下に向けて側面を対向させて間隔を空けて配置された矩形板状の左側板部41a及び右側板部41bと、左側板部41a及び右側板部41bの上面に固定された矩形板状の天板部43とを備える構成とした。加えて、左側板部41a及び右側板部41bの向かい合う面に互いに対向して設けられ、デッキ31のテール31t側においてデッキ31の左右端部の表面及び裏面を挟み込むように設けられた左切欠き部45a及び右切欠き部45bを備える構成とした。
【0047】
このような構成であれば、左側板部41a及び右側板部41bのデッキ表面31s側の上面及び天板部43の上面を載置面46とすることができるとともに、左側板部41a及び右側板部41bに左切欠き部45a及び右切欠き部45bを形成するようにしたので、シンプル且つ総重量が比較的小さい載置面形成部品を構成することができる。
〔対応関係〕
第2の実施の形態において、ボード支持部品10が、発明1の支持部に対応し、載置面形成部品40が、発明1及び3の載置部に対応し、トラック32tの左腕部32ALt及び右腕部32ARtが、発明1の車軸に対応し、左切欠き部45a及び右切欠き部45bが、発明3の一対の切欠き部に対応している。
【0048】
〔変形例〕
なお、上記実施の形態において、載置面形成部品20の載置面22Sを複数の天板部にてすのこ形状に形成した構成を例に挙げて説明したが、この構成に限らず、例えば、第1~第3天板部22a~22cを1枚板から形成する構成としてもよい。また、載置面22Sを形成する天板部の数を3枚に限らず、2枚以下又は4枚以上から形成する構成としてもよい。また、載置面22Sのサイズや形状も傾斜起立状態を安定して保てる範囲内で他のサイズや形状に構成してもよい。
【0049】
また、上記実施の形態及びその変形例において、載置面形成部品40の載置面46を左側板部41a及び右側板部41bの板面と、1枚の天板部43の板面とから形成する構成を例に挙げて説明したがこの構成に限らない。例えば、複数の天板部から形成する構成としてもよい。また、天板部43のサイズも、支持構造体201のバランスの取れる範囲内でより大きなサイズに構成してもよい。すなわち、一般的な体形の人物が載置面46に座った場合に、支持構造体201が傾斜起立状態を保てる程度のバランスを維持できる範囲内にサイズ変更してもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例において、ボード支持部品10の各脚部及び各補助板部の接地面を傾斜面とする構成(ボード支持部品10単体で自立できない構成)としたが、この構成に限らず、接地面を平坦面に形成して自立できる構成としてもよい。この場合、例えば、ボード支持部品の左右の脚板部及び補助板部を、四角錐台を左右半分に縦に切った形状(以下、「半台形錐台」という)に構成し、その切断面側端部の上部にボード裏面31b及びハンガー32tの左右腕部32ALt及び32ARt(車軸)を支持する支持部を設ける構成としてもよい。
【符号の説明】
【0050】
10…ボード支持部品、 11a…左脚板部、 11aT…左上傾斜面、 11aB,13aS…左下傾斜面、 11b…右脚板部、 11bT…右上傾斜面、 11bB,13bS…右下傾斜面、 12…接続板部、 13a…左補助板部、 13aT…左上端面、 13b…右補助板部、 13bT…右上端面、 15a,45a…左切欠き部、 15sa,15sb…傾斜面、 15ca,15cb…湾曲面、 15fa,15fb…平坦面、 15b,45b…右切欠き部、 20,40…載置面形成部品、 21a,41a…左側板部、 21b,41b…右側板部、 22a…第1天板部、 22b…第2天板部、 22c…第3天板部、 22S,46…載置面、 23…支持天板部、 23s,24s…端面、 24…支持底板部、 25…挿通隙間、 27…窪み、 30…スケートボード、 31…デッキ、 31n…ノーズ、 31t…テール、 31c…中間部分、 31s…デッキ表面、 31b…デッキ裏面、 32n,32t…トラック、 32hn,32ht…ハンガー、 32bn,32bt…ベースプレート、 32ALn,32ALt…左腕部、 32ARn,32ARt…右腕部、 33n,33t…車輪、 43…天板部、 45af,45bf…前側傾斜面、 45ab,45bb…後側傾斜面、 45ac,45bc…奥端面、 200,201…支持構造体
【手続補正書】
【提出日】2023-03-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
スケートボードと組み合わせることで支持構造体を構成可能なスケートボード用アタッチメントであって、
デッキの長手方向の一端側において当該デッキの裏面及び車軸を支持することにより、当該デッキの裏面側が下側となるように傾斜した起立状態でスケートボードを支持する支持部と、
当該支持部とは別体に構成され、被支持体を載置するための載置面を有し、デッキの表面側に載置面が位置するように当該デッキの長手方向の他端側に装着した場合に当該他端側において表面及び裏面を挟んでこれらに支持される載置部と、を備えることを特徴とするスケートボード用アタッチメント。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
以上説明したように、発明1のスケートボード用アタッチメントによれば、ボード支持部品によって、スケートボードをそのノーズ側端部をテール側端部よりもデッキ裏面側に傾斜した起立姿勢で支持することができる。加えて、載置面形成部品によって、ノーズ側においてデッキ表面側に位置する載置面を形成することができる。これにより、傾斜起立状態のスケートボードの上側に載置面を形成することができるので、比較的省スペースで且つ比較的高い位置に載置面を有する支持構造体を構成することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
このような構成であれば、ボード支持部品10によって、スケートボード30をそのデッキ裏面31b側が下側となるように傾斜した起立姿勢で支持することができる。加えて、載置面形成部品20によって、ノーズ31n側においてデッキ表面31s側に位置する載置面22Sを形成することができる。
これにより、傾斜起立状態のスケートボード30の上側に載置面22Sを形成することができるので、比較的省スペースで且つ比較的高い位置に載置面を有する支持構造体を構成することができる。その結果、高さ方向の専有面積は増加するが水平方向の専有面積は従来のものよりも小さくできるため、狭い場所や人が多い場所などでの使い勝手がよく、また、ある程度の高さを確保できるため椅子として使用した場合に視界の確保もし易い。