(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086040
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】車両用ワイヤハーネスおよびそれを備えた鞍乗型車両
(51)【国際特許分類】
H01R 13/56 20060101AFI20240620BHJP
H01R 4/18 20060101ALI20240620BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
H01R13/56
H01R4/18 A
B60R16/02 621C
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200903
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100218084
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊光
(72)【発明者】
【氏名】猪股 友貴
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 誠
【テーマコード(参考)】
5E021
5E085
【Fターム(参考)】
5E021FA04
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB20
5E021FC02
5E021GA03
5E021GA08
5E021GB10
5E085BB02
5E085BB12
5E085BB21
5E085CC03
5E085CC08
5E085DD13
5E085JJ06
(57)【要約】
【課題】設置箇所の制約を受けにくく、かつ、車両走行時であっても他のワイヤハーネスとの良好な接続を維持できる車両用ワイヤハーネスを提供すること。
【解決手段】車両用ワイヤハーネス30は、第1端子51と、第1端子51が圧着された第1先端部41Aと第1先端部41Aに連続する第1中途部41Bとを有する第1電線41と、第1方向Xに開口する第1挿入口56が形成され、第1端子51が挿入されたコネクタ55と、コネクタ55の第1挿入口56よりも第1方向X側に配置され、第1電線41の第1中途部41Bを第1方向Xに延びるようにガイドする第1電線ガイド61と、を備えている。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端子と、
前記第1端子が圧着された第1先端部と前記第1先端部に連続する第1中途部とを有する第1電線と、
第1方向に開口する第1挿入口が形成され、前記第1端子が挿入されたコネクタと、
前記コネクタの前記第1挿入口よりも前記第1方向側に配置され、前記第1電線の前記第1中途部を前記第1方向に延びるようにガイドする第1電線ガイドと、
を備えた車両用ワイヤハーネス。
【請求項2】
前記コネクタには、前記第1方向と逆方向に開口する接続口が形成され、
前記第1端子は、前記接続口を通じて接続される他の端子に対して、前記第1方向と垂直な第2方向に重なるように構成されている、請求項1に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項3】
前記第1電線ガイドは、前記第1電線の前記第1中途部が前記第2方向に動くことを抑制するように構成されている、請求項2に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項4】
前記コネクタには、前記第1方向と逆方向に開口する接続口が形成され、
前記第1端子は、前記接続口を通じて接続される他の端子に対して、前記第1方向と垂直な方向の押圧力を付与する板バネ部を有している、請求項1に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項5】
前記第1電線の前記第1中途部を前記第1電線ガイドに固定する第1バンドを備えている、請求項1に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項6】
前記第1電線ガイドは、前記第1方向に垂直な断面形状が円弧状に形成された部分を有している、請求項1に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項7】
前記第1電線ガイドは、前記第1方向に延びる半円筒状の部分を有している、請求項1に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項8】
前記第1電線ガイドは、前記第1電線の前記第1中途部を支持するガイド本体部と、前記ガイド本体部に設けられた前記第1方向に延びる1または複数のリブと、を有している、請求項1に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項9】
前記第1端子の前記第1方向に垂直な第2方向の寸法は、前記第1端子の前記第1方向および前記第2方向に対して垂直な第3方向の寸法よりも小さく、
前記第1電線ガイドと前記第1電線の前記第1中途部とは、前記第2方向に隣り合っている、請求項1に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項10】
前記コネクタには、前記第1方向に開口する第2挿入口が形成され、
前記第2挿入口に挿入された第2端子と、
前記第2端子が圧着された第2先端部と前記第2先端部に連続する第2中途部とを有する第2電線と、
前記コネクタの前記第2挿入口よりも前記第1方向側に配置され、前記第2電線の前記第2中途部を前記第1方向に延びるようにガイドする第2電線ガイドと、を備え、
前記第1電線ガイドと前記第1電線の前記第1中途部とは、前記第1方向に垂直な第2方向に隣り合っており、
前記第2電線ガイドと前記第2電線の前記第2中途部とは、前記第2方向に隣り合っている、請求項1に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項11】
前記第1電線ガイドを有し、前記コネクタと別体のカバーを備え、
前記カバーは前記コネクタに取り付けられている、請求項1に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項12】
前記第1電線ガイドおよび前記第2電線ガイドを有し、前記コネクタと別体のカバーを備え、
前記カバーは前記コネクタに取り付けられている、請求項10に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項13】
前記第1電線の外径は3~6mmである、請求項1に記載の車両用ワイヤハーネス。
【請求項14】
請求項1に記載の車両用ワイヤハーネスを備えた鞍乗型車両。
【請求項15】
請求項1に記載の車両用ワイヤハーネスと、
他の端子と、前記他の端子が圧着された他の電線と、前記他の端子が挿入された他のコネクタと、を有する他の車両用ワイヤハーネスと、を備え、
前記コネクタには、前記第1方向と逆方向に開口する接続口が形成され、
前記他の端子は、前記コネクタと前記他のコネクタとが接続されることにより前記接続口を通じて前記端子に接続され、
前記端子と前記他の端子とは、前記第1方向と垂直な第2方向に重なっている、鞍乗型車両。
【請求項16】
前記第1電線ガイドは、前記第1電線の前記第1中途部が前記第2方向に動くことを抑制するように構成されている、請求項15に記載の鞍乗型車両。
【請求項17】
コントローラと、
モータと、
前記コントローラと前記モータとを接続する給電回路と、を備え、
前記車両用ワイヤハーネスは、前記給電回路に備えられている、請求項14に記載の鞍乗型車両。
【請求項18】
自動二輪車である、請求項14~17のいずれか一つに記載の鞍乗型車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ワイヤハーネスおよびそれを備えた鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、鞍乗型車両等の車両において、ワイヤハーネスが用いられている(例えば特許文献1参照)。ワイヤハーネスとして、電線と、電線の先端部に圧着された端子と、端子が挿入されたコネクタとを有するものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ワイヤハーネスの設置箇所によっては、
図11に模式的に示すように、電線101がコネクタ103の近傍で急激に曲がってしまう場合がある。この場合、電線101に曲げに対する復元力Faが発生するので、電線101の先端部に圧着された端子102は、電線101から力Fbを受ける。ワイヤハーネスが他のワイヤハーネスと接続されている場合、端子102は他のワイヤハーネスの端子102Bと接触している。端子102と端子102Bとの間には接触圧が発生する。特に、端子102Bが折り曲げられた部分(以下、板バネ部という)102bを有する場合、板バネ部102bはバネ力を発揮するので端子102を強く押圧する。端子102が電線101から力Fbを受けると、端子102が端子102Bから受ける接触圧が局所的に大きくなったり小さくなったりする。このように、電線101がコネクタ103の近傍で急激に曲がってしまうと、端子102の接触圧が大きくなったり小さくなったりする場合がある。
【0005】
車両用のワイヤハーネスは車両の走行中に振動する。車両の停止時には端子102の接触圧が良好であったとしても、車両の走行時に端子102の接触圧が大きくなったり小さくなったりする場合がある。端子102と端子102Bとを良好に接続するためには、車両の走行時においても、端子102の接触圧を良好に保つことが好ましい。
【0006】
電線101がコネクタ103の近傍で曲がらないように、ワイヤハーネスの設置箇所に制約を設けることが考えられる。しかし、設置箇所に制約のあるワイヤハーネスは、利便性が低い。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設置箇所の制約を受けにくく、かつ、車両走行時であっても他のワイヤハーネスとの良好な接続を維持できる車両用ワイヤハーネスおよびそれを備えた鞍乗型車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ここに開示される車両用ワイヤハーネスは、第1端子と、前記第1端子が圧着された第1先端部と前記第1先端部に連続する第1中途部とを有する第1電線と、第1方向に開口する第1挿入口が形成され、前記第1端子が挿入されたコネクタと、前記コネクタの前記第1挿入口よりも前記第1方向側に配置され、前記第1電線の前記第1中途部を前記第1方向に延びるようにガイドする第1電線ガイドと、を備える。
【0009】
上記車両用ワイヤハーネスによれば、第1電線がコネクタの近傍において急激に曲がってしまう場合であっても、第1先端部に連続する第1中途部は、第1電線ガイドにガイドされることによって第1方向に延びる。そのため、第1先端部に圧着された第1端子は、第1電線から第1方向に垂直な方向の力を受けにくい。よって、第1端子が他の端子と接続されているときに、第1端子が他の端子から受ける接触圧(以下、第1端子の接触圧という)を良好に保つことができる。上記車両用ワイヤハーネスによれば、車両走行時であっても他のワイヤハーネスとの良好な接続を維持することができる。また、上記車両用ワイヤハーネスによれば、コネクタの近傍における第1電線の曲がりを許容することができるので、設置場所の制約を受けにくい。
【0010】
前記コネクタには、前記第1方向と逆方向に開口する接続口が形成されていてもよい。前記第1端子は、前記接続口を通じて接続される他の端子に対して、前記第1方向と垂直な第2方向に重なるように構成されていてもよい。
【0011】
このことにより、前記車両用ワイヤハーネスの第1端子と他の車両用ワイヤハーネスの他の端子とが第1方向に垂直な方向に重なり、電気的に接続される。前述したように、第1端子は第1電線から第1方向に垂直な方向の力を受けにくいので、第1端子の接触圧を良好に保つことができる。
【0012】
前記第1電線ガイドは、前記第1電線の前記第1中途部が前記第2方向に動くことを抑制するように構成されていてもよい。
【0013】
前記コネクタには、前記第1方向と逆方向に開口する接続口が形成されていてもよい。前記第1端子は、前記接続口を通じて接続される他の端子に対して、前記第1方向と垂直な方向の押圧力を付与する板バネ部を有していてもよい。
【0014】
前記車両用ワイヤハーネスは、前記第1電線の前記第1中途部を前記第1電線ガイドに固定する第1バンドを備えていてもよい。
【0015】
このことにより、第1電線の第1中途部は第1電線ガイドに堅固に固定される。よって、第1端子の接触圧を良好に保つことができる。
【0016】
前記第1電線ガイドは、前記第1方向に垂直な断面形状が円弧状に形成された部分を有していてもよい。前記第1電線ガイドは、前記第1方向に延びる半円筒状の部分を有していてもよい。
【0017】
このことにより、第1電線ガイドは第1電線の第1中途部を良好にガイドすることができる。
【0018】
前記第1電線ガイドは、前記第1電線の前記第1中途部を支持するガイド本体部と、前記ガイド本体部に設けられた前記第1方向に延びる1または複数のリブと、を有していてもよい。
【0019】
このことにより、第1電線ガイドの剛性を高めることができる。第1電線ガイドは第1電線の第1中途部を良好にガイドすることができる。
【0020】
前記第1端子の前記第1方向に垂直な第2方向の寸法は、前記第1端子の前記第1方向および前記第2方向に対して垂直な第3方向の寸法よりも小さくてもよい。前記第1電線ガイドと前記第1電線の前記第1中途部とは、前記第2方向に隣り合っていてもよい。
【0021】
第2方向の寸法が第3方向の寸法よりも小さい端子では、第2方向の力を受けると、他の端子との接触圧が大きくなったり、小さくなったりする傾向がある。しかし、上記によれば、第1電線ガイドと第1電線の第1中途部とは第2方向に隣り合っているので、第1中途部に加わる第2方向の力は第1電線ガイドによって受け止められる。よって、第1端子は第2方向の力を受けにくい。第1端子の接触圧を良好に保つことができる。
【0022】
前記コネクタには、前記第1方向に開口する第2挿入口が形成されていてもよい。前記車両用ワイヤハーネスは、前記第2挿入口に挿入された第2端子と、前記第2端子が圧着された第2先端部と前記第2先端部に連続する第2中途部とを有する第2電線と、前記コネクタの前記第2挿入口よりも前記第1方向側に配置され、前記第2電線の前記第2中途部を前記第1方向に延びるようにガイドする第2電線ガイドと、を備えていてもよい。前記第1電線ガイドと前記第1電線の前記第1中途部とは、前記第1方向に垂直な第2方向に隣り合っていてもよい。前記第2電線ガイドと前記第2電線の前記第2中途部とは、前記第2方向に隣り合っていてもよい。
【0023】
このことにより、単一のコネクタに第1端子および第2端子が挿入された車両用ワイヤハーネスにおいて、第1端子の接触圧および第2端子の接触圧を良好に保つことができる。第1電線および第2電線を備えた車両用ワイヤハーネスにおいて、設置場所の制約の低減、および、車両走行時における他のワイヤハーネスとの良好な接続を実現することができる。
【0024】
前記車両用ワイヤハーネスは、前記第1電線ガイドを有し、前記コネクタと別体のカバーを備えていてもよい。前記カバーは前記コネクタに取り付けられていてもよい。
【0025】
このことにより、カバーをコネクタに取り付けることにより、第1電線ガイドを配置することができる。
【0026】
前記車両用ワイヤハーネスは、前記第1電線ガイドおよび前記第2電線ガイドを有し、前記コネクタと別体のカバーを備えていてもよい。前記カバーは前記コネクタに取り付けられていてもよい。
【0027】
このことにより、カバーをコネクタに取り付けることにより、第1電線ガイドおよび第2電線ガイドを配置することができる。
【0028】
前記第1電線の外径は3~6mmであってもよい。
【0029】
ここに開示される鞍乗型車両は、前記車両用ワイヤハーネスを備えたものである。
【0030】
前記鞍乗型車両は、前記の車両用ワイヤハーネスに加えて、他の端子と、前記他の端子が圧着された他の電線と、前記他の端子が挿入された他のコネクタと、を有する他の車両用ワイヤハーネスを備えていてもよい。前記コネクタには、前記第1方向と逆方向に開口する接続口が形成されていてもよい。前記他の端子は、前記コネクタと前記他のコネクタとが接続されることにより前記接続口を通じて前記端子に接続されていてもよい。前記端子と前記他の端子とは、前記第1方向と垂直な第2方向に重なっていてもよい。
【0031】
前記第1電線ガイドは、前記第1電線の前記第1中途部が前記第2方向に動くことを抑制するように構成されていてもよい。
【0032】
前記鞍乗型車両は、コントローラと、モータと、前記コントローラと前記モータとを接続する給電回路と、を備えていてもよい。前記車両用ワイヤハーネスは前記給電回路に備えられていてもよい。
【0033】
前記鞍乗型車両は自動二輪車であってもよい。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、設置箇所の制約を受けにくく、かつ、車両走行時であっても他のワイヤハーネスとの良好な接続を維持できる車両用ワイヤハーネスおよびそれを備えた鞍乗型車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】
図1は実施形態に係る自動二輪車の側面図である。
【
図2】
図2は前記自動二輪車に備えられる給電回路の回路図である。
【
図3】
図3は第1電線および第1端子の斜視図である。
【
図8】
図8はワイヤハーネスの主要部の斜視図である。
【
図9】
図9は、カバーが無い場合のワイヤハーネスの一部を示す断面図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るワイヤハーネスの一部を示す断面図である。
【
図11】
図11は、従来のワイヤハーネスの一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照しながら、車両用ワイヤハーネスおよび鞍乗型車両の実施形態について説明する。
【0037】
図1は、鞍乗型車両の一例である自動二輪車1の側面図である。自動二輪車1は、車体フレーム5と、乗員が座るシート9と、前輪6と、後輪7と、走行用駆動源の一例である内燃機関8と、ハンドル11とを備えている。車体フレーム5は、ヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から後方に延びるメインフレーム4とを有している。ヘッドパイプ3にはステアリング軸10が左右に回転可能に支持されている。ハンドル11はステアリング軸10に接続されている。
【0038】
図2に示すように、自動二輪車1は、バッテリ(図示せず)に接続されたコントローラ20と、モータ21と、コントローラ20とモータ21とを接続する給電回路25とを備えている。給電回路25はコントローラ20からモータ21に電力を供給する。
【0039】
給電回路25は、ワイヤハーネス90と、ワイヤハーネス90に接続されたワイヤハーネス30とを備えている。ワイヤハーネス90はコントローラ20に直接的または間接的に接続されている。ワイヤハーネス30はモータ21に直接的または間接的に接続されている。
【0040】
ワイヤハーネス90は、電線41Aと、電線42Aと、電線43Aと、電線41Aに圧着された端子51Aと、電線42Aに圧着された端子52Aと、電線43Aに圧着された端子53Aと、端子51A~53Aが挿入されたコネクタ55Aとを備えている。
【0041】
次に、ワイヤハーネス30について詳細に説明する。ワイヤハーネス30は、第1電線41、第2電線42、および第3電線43を備えている。ワイヤハーネス30は、第1電線41に圧着された第1端子51、第2電線42に圧着された第2端子52、および第3電線43に圧着された第3端子53を備えている。ワイヤハーネス30は、第1端子51、第2端子52、および第3端子53が挿入されたコネクタ55と、コネクタ55に取り付けられたカバー60とを備えている。
【0042】
図3は、第1電線41および第1端子51の斜視図である。第1電線41は、金属等の導電体からなる複数の芯線45と、それら芯線45を囲む円筒状の被覆材46とを有している。被覆材46は、樹脂等の絶縁材からなっている。第2電線42および第3電線43は、第1電線41と同様の構成を有している。ただし、第1電線41、第2電線42、および第3電線43の構成は特に限定されない。第1電線41、第2電線42、および第3電線43の寸法も特に限定されない。ここでは、第1電線41、第2電線42、および第3電線43の外径D40は3~6mmである。
【0043】
第1電線41は、第1端子51が圧着された第1先端部41Aと、第1先端部41Aに連続する第1中途部41Bとを有している。第2電線42は、第2端子52が圧着された第2先端部42Aと、第2先端部42Aに連続する第2中途部42Bとを有している。第3電線43は、第3端子53が圧着された第3先端部43Aと、第3先端部43Aに連続する第3中途部43Bとを有している。第1中途部41B、第2中途部42B、および第3中途部43Bの長さは、例えば3cmである。
【0044】
第1端子51と第1電線41の第1中途部41Bとは第1方向Xに並んでいる。第2端子52および第2電線42の第2中途部42Bも第1方向Xに並んでおり、第3端子53および第3電線43の第3中途部43Bも第1方向Xに並んでいる。
図2に示すように、第1電線41の第1中途部41B、第2電線42の第2中途部42B、および第3電線43の第3中途部43Bは、第1方向Xに垂直な第2方向Yに並んでいる。第3電線43の第3中途部43Bは、第1電線41の第1中途部41Bと第2電線42の第2中途部42Bとの間に配置されている。
【0045】
第1端子51、第2端子52、および第3端子53は、金属等の導電体からなっている。第1端子51、第2端子52、および第3端子53は、第2方向Yに並んでいる。第3端子53は、第1端子51と第2端子52との間に配置されている。
図3に示すように、第1方向Xおよび第2方向Yに対して垂直な方向を第3方向Zとする。第1端子51の第2方向Yの寸法LYは、第1端子51の第3方向Zの寸法LZよりも小さい。第1端子51は薄板状に形成されている。第2端子52および第3端子53は、第1端子51と同様の構成を有している。ただし、第1端子51、第2端子52、および第3端子53の構成は特に限定されない。
【0046】
図4はコネクタ55の斜視図である。コネクタ55は樹脂等の絶縁体からなっている。コネクタ55には、それぞれ第1方向Xに開口する第1挿入口56、第2挿入口57、および第3挿入口58が形成されている。第1挿入口56、第2挿入口57、および第3挿入口58は、第2方向Yに並んでいる。第3挿入口58は、第1挿入口56と第2挿入口57との間に形成されている。第1挿入口56には第1端子51が挿入され、第2挿入口57には第2端子52が挿入され、第3挿入口58には第3端子53が挿入される。また、コネクタ55には、第1方向Xと逆方向XBに開口する接続口59が形成されている。接続口59には、他のワイヤハーネス90のコネクタ55A(
図2参照)が接続される。
【0047】
図5はカバー60の斜視図である。
図6はカバー60の平面図であり、カバー60を第1方向Xと逆方向から見た図である。
図7は
図6のVII-VII線断面図である。カバー60の材料は特に限定されないが、本実施形態では樹脂製である。カバー60は、コネクタ55に嵌め込まれるカバー本体65と、カバー本体65に設けられた第1電線ガイド61および第2電線ガイド62と、を有している。
【0048】
カバー本体65の形状は特に限定されないが、本実施形態では略箱状に形成されている。カバー本体65には、コネクタ55が挿入される開口65Aと、第1方向Xに開口する開口65Bとが形成されている。
【0049】
第1電線ガイド61は、第1電線41の第1中途部41Bを第1方向Xに延びるようにガイドする部材である。第1電線ガイド61は、第1電線41の第1中途部41Bが第1方向Xと垂直な第2方向Yに動くことを抑制するように構成されている。第1電線ガイド61は、コネクタ55の第1挿入口56よりも第1方向X側に配置されている。第1電線ガイド61は、カバー本体65の開口65Bの周縁部から第1方向Xに延びている。第1電線ガイド61は、半円筒状のガイド本体部61aと、ガイド本体部61aの第1方向Xの端部から第2方向Yに延びる一対のバー61bとを有している。一対のバー61bは第3方向Zに並んでいる。
図8に示すように、第1電線41の第1中途部41Bは、ガイド本体部61aおよびバー61bに支持されることにより、第1方向Xにガイドされる。
【0050】
第2電線ガイド62は、第2電線42の第2中途部42Bを第1方向Xに延びるようにガイドする部材である。第2電線ガイド62は、コネクタ55の第2挿入口57よりも第1方向X側に配置されている。第2電線ガイド62は第1電線ガイド61と同様の構成を有している。詳しくは、第2電線ガイド62は、カバー本体65の開口65Bの周縁部から第1方向Xに延びている。第2電線ガイド62は、半円筒状のガイド本体部62aと、ガイド本体部62aの第1方向Xの端部から第2方向Yに延びる一対のバー62bとを有している。一対のバー62bは第3方向Zに並んでいる。
図8に示すように、第2電線42の第2中途部42Bは、ガイド本体部62aおよびバー62bに支持されることにより、第1方向Xにガイドされる。
【0051】
図5に示すように、第1電線ガイド61にはリブ63が設けられている。リブ63は、第1電線ガイド61のガイド本体部61aに設けられており、ガイド本体部61aの径方向の外側部分に繋がっている。リブ63の本数は何ら限定されないが、ここでは3本のリブ63が第1電線ガイド61に設けられている。第2電線ガイド62にも3本のリブ63が同様に設けられている。リブ63は第2電線ガイド62のガイド本体部62aに設けられており、ガイド本体部62aの径方向の外側部分に繋がっている。
【0052】
なお、カバー60の上述の構成は一例に過ぎない。カバー60の構成は特に限定されない。
【0053】
前述したように、カバー60はコネクタ55に嵌め込まれる。
図8に示すように、第1電線41は、コネクタ55の第1挿入口56(
図4参照)からカバー60を通って第1方向Xに延びている。第2電線42は、コネクタ55の第2挿入口57からカバー60を通って第1方向Xに延びている。第3電線43は、コネクタ55の第3挿入口58からカバー60を通って第1方向Xに延びている。
【0054】
第1電線ガイド61と第1電線41の第1中途部41Bとは、第2方向Yに隣り合っている。第1電線41の第1中途部41Bは、第1電線ガイド61の一対のバー61bの間に挿入されている。また、第1電線41の第1中途部41Bは、第1バンド71によって第1電線ガイド61に固定されている。詳しくは、第1バンド71は、第1電線ガイド61のガイド本体部61aと第1電線41の第1中途部41Bとに巻き付けられている。これにより、第1電線41の第1中途部41Bが大きく曲がってしまうことが防止される。第1電線ガイド61により、第1電線41の第1中途部41Bが第1方向Xから大きくずれることが防止される。
【0055】
同様に、第2電線ガイド62と第2電線42の第2中途部42Bとは、第2方向Yに隣り合っている。第2電線42の第2中途部42Bは、第2電線ガイド62の一対のバー62bの間に挿入されている。また、第2電線42の第2中途部42Bは、第2バンド72によって第2電線ガイド62に固定されている。詳しくは、第2バンド72は、第2電線ガイド62のガイド本体部62aと第2電線42の第2中途部42Bとに巻き付けられている。これにより、第2電線42の第2中途部42Bが大きく曲がってしまうことが防止される。第2電線ガイド62により、第2電線42の第2中途部42Bが第1方向Xから大きくずれることが防止される。
【0056】
図2に示すように、コネクタ55とコネクタ55Aとを接続すると、第1端子51はワイヤハーネス90の端子51Aと接触し、第2端子52はワイヤハーネス90の端子52Aと接触し、第3端子53はワイヤハーネス90の端子53Aと接触する。これにより、ワイヤハーネス30とワイヤハーネス90とが接続される。モータ21は、ワイヤハーネス30およびワイヤハーネス90を介してコントローラ20に接続される。ワイヤハーネス90およびワイヤハーネス30を通じて、コントローラ20からモータ21に電力が供給される。
【0057】
本実施形態では、第1端子51はオス型端子であり、他の端子51Aはメス型端子である。
図9に示すように、第1端子51は、接続口59(
図8参照)を通じて接続される他の端子51Aに対して、第1方向Xと垂直な方向に重なることにより、端子51Aと電気的に接続される。本実施形態では、端子51Aは、折り曲げられた板バネ部51bを有する。板バネ部51bはバネ力を発揮し、第1端子51を第1方向Xと垂直な方向に押圧する。
【0058】
給電回路25の配置によっては、ワイヤハーネス30の第1電線41が急激に曲がってしまう場合があり得る。例えば
図9に示すように、第1電線41が急激に曲がってしまった場合、第1電線41には曲げを回復するような復元力F1が発生する。カバー60が無い場合、第1端子51は第1電線41から、第1方向Xと垂直な方向の力F2を受ける。そのため、第1端子51がワイヤハーネス90の端子51Aから受ける接触圧が、局所的に大きくなったり小さくなってしまう場合がある。特に自動二輪車1の走行中にワイヤハーネス30が振動する場合、第1端子51の接触圧に過不足が生じる場合がある。
【0059】
しかし、本実施形態によれば、コネクタ55には、第1電線ガイド61を有するカバー60が取り付けられている。
図10に示すように、第1電線41の第1中途部41Bは、第1電線ガイド61によって支持され、第1方向Xに延びるようにガイドされている。第1電線ガイド61によって第1中途部41Bの曲がりが防止または抑制されるので、第1電線41に復元力F1が発生しても、第1端子51が第1電線41から受ける力F2は零になるか、または小さくなる。したがって、第1端子51の接触圧を良好に保つことができる。
【0060】
詳細な説明は省略するが、第2電線42および第2端子52についても同様である。第2電線ガイド62が第2電線42の第2中途部42Bを第1方向Xに延びるようにガイドするので、第2端子52の接触圧を良好に保つことができる。
【0061】
以上のように、本実施形態に係るワイヤハーネス30によれば、第1電線41がコネクタ55の近傍において急激に曲がってしまう場合であっても、第1電線41の第1先端部41Aに連続する第1中途部41Bは、第1電線ガイド61にガイドされることによって第1方向Xに延びる。そのため、第1先端部41Aに圧着された第1端子51は、第1電線41から第1方向Xに垂直な方向の力を受けにくい。よって、第1端子51がワイヤハーネス90の端子51Aから受ける接触圧を良好に保つことができる。同様に、第2電線ガイド62が第2電線42の第2中途部42Bをガイドするので、第2端子52がワイヤハーネス90の端子52Aから受ける接触圧を良好に保つことができる。したがって、ワイヤハーネス30によれば、自動二輪車1の走行時であっても、他のワイヤハーネス90との良好な接続を維持することができる。また、本実施形態に係るワイヤハーネス30によれば、コネクタ55の近傍における第1電線41および第2電線42の曲がりを許容することができるので、設置箇所の制約を受けにくい。
【0062】
本実施形態によれば、第1電線41の第1中途部41Bは、第1バンド71により第1電線ガイド61に固定されている。第1中途部41Bは第1電線ガイド61に堅固に固定される。よって、第1端子41の接触圧が不均一になることを更に抑制することができる。また、第2電線42の第2中途部42Bは、第2バンド72により第2電線ガイド62に固定されている。第2中途部42Bは第2電線ガイド62に堅固に固定される。よって、第2端子52の接触圧が不均一になることを更に抑制することができる。
【0063】
本実施形態によれば、第1電線ガイド61はガイド本体部61aを有しており、ガイド本体部61aの第1方向Xに垂直な断面形状は円弧状に形成されている。ガイド本体部61aは、第1方向Xに延びる半円筒状に形成されている。そのため、ガイド本体部61aにおける第1電線41の第1中途部41Bとの接触面積を大きくすることができる。第1電線ガイド61がガイド本体部61aを有していることにより、第1電線ガイド61は第1電線41の第1中途部41Bを良好にガイドすることができる。同様に、第2電線ガイド62がガイド本体部62aを有していることにより、第2電線ガイド62は第2電線42の第2中途部42Bを良好にガイドすることができる。
【0064】
本実施形態によれば、第1電線ガイド61のガイド本体部61aおよび第2電線ガイド62のガイド本体部62aにリブ63が設けられているので、第1電線ガイド61および第2電線ガイド62の剛性を高めることができる。よって、第1電線ガイド61により第1電線41の第1中途部41Bを良好にガイドすることができ、第2電線ガイド62により第2電線42の第2中途部42Bを良好にガイドすることができる。
【0065】
図3に示すように、第1端子51の第2方向Yの寸法LYは、第3方向Zの寸法LZよりも小さい。第1端子51は、第2方向Yの力を受けると、ワイヤハーネス90の端子51Aから受ける接触圧に過不足が生じやすい傾向がある。しかし、本実施形態によれば、第1電線41の第1中途部41Bに加わる第2方向Yの力は、第1電線ガイド61によって受け止められる。よって、第1端子51は第2方向Yの力を受けにくい。したがって、第1端子51の接触圧を良好に保つことができる。
【0066】
第1電線ガイド61および第2電線ガイド62を有するカバー60は、コネクタ55に一体化されていてもよいが、本実施形態ではコネクタ55と別体である。カバー60をコネクタ55に取り付けることにより、第1電線ガイド61および第2電線ガイド62を配置することができる。
【0067】
以上、車両用ワイヤハーネスおよび鞍乗型車両の一実施形態について説明した。しかし、前記実施形態は一例に過ぎず、他にも様々な実施形態が可能である。
【0068】
前記実施形態では、カバー60はコネクタ55に取り付けられ、コネクタ55Aには取り付けられていない。しかし、コネクタ55Aにも同様のカバー60が取り付けられていてもよいことは勿論である。
【0069】
前記実施形態では、端子51Aは、端子51に対して第1方向Xと垂直な方向の押圧力を付与する板バネ部51bを有しているが、板バネ部51bは無くてもよい。
【0070】
前記実施形態では、端子51はオス型端子であり、端子51Aはメス型端子である。しかし、ワイヤハーネス30の端子51はオス型端子に限らず、メス型端子であってもよい。端子51がメス型端子であり、端子51Aがオス型端子であってもよい。端子51は、端子51Aに対して第1方向Xと垂直な方向の押圧力を付与する板バネ部51bを有していてもよい。また、端子51および端子51Aの形状は、互いに嵌合する形状に限られない。端子51および端子51Aの形状は、第1方向Xに垂直な方向に互いに重なることによって電気的に接続される他の形状であってもよい。
【0071】
前記実施形態では、ワイヤハーネス30は給電回路25に備えられているが、ワイヤハーネス30の設置箇所は何ら限定されない。ワイヤハーネス30は、例えば、コントローラと走行用駆動源とを接続する電気回路、コントローラとアクチュエータとを接続する電気回路、または、コントローラとセンサとを接続する電気回路に備えられていてもよい。
【0072】
前記実施形態では、第1電線41の第1中途部41Bと第1電線ガイド61とは第1バンド71により固定されているが、第1中途部41Bと第1電線ガイド61とを固定する部材は第1バンド71に限定されない。第2電線42の第2中途部42Bと第2電線ガイド62とは第2バンド72により固定されているが、第2中途部42Bと第2電線ガイド62とを固定する部材は第2バンド72に限定されない。また、第1中途部41Bと第1電線ガイド61とを固定する部材は必ずしも必要ではなく、第1電線ガイド61が第1中途部41Bをガイドできる限り省略することも可能である。同様に、第2中途部42Bと第2電線ガイド62とを固定する部材は必ずしも必要ではなく、第2電線ガイド62が第2中途部42Bをガイドできる限り省略することも可能である。
【0073】
第1電線ガイド61および第2電線ガイド62のリブ63の形状および寸法は特に限定されない。第1電線ガイド61および第2電線ガイド62のリブ63の本数は3本に限らず、1本でもよく、2本でもよく、4本以上であってもよい。また、リブ63は必ずしも必要ではなく、無くてもよい。
【0074】
第1電線ガイド61と第1電線41の第1中途部41Bとが隣り合う方向は、第1方向Xに垂直な方向であればよく、第2方向Yに限られない。第2電線ガイド62と第2電線42の第2中途部42Bとが隣り合う方向は、第1方向Xに垂直な方向であればよく、第2方向Yに限られない。
【0075】
カバー60は、第3電線43の第3中途部43Bを第1方向Xに延びるようにガイドする他の電線ガイドを有していてもよい。第1電線ガイド61および第2電線ガイド62は必ずしも両方設けられていなくてもよく、ワイヤハーネス30の設置箇所に応じて、カバー60は第1電線ガイド61および第2電線ガイド62のいずれか一方のみを備えていてもよい。
【0076】
ワイヤハーネスには、電気部品同士を接続する各種の電線が含まれる。ワイヤハーネスには、いわゆるサブリード線も含まれる。
【0077】
鞍乗型車両とは、乗員が跨がって乗車する車両のことである。鞍乗型車両は自動二輪車1に限定されない。鞍乗型車両は、例えば、自動三輪車、ATV(All Terrain vehicle)、スノーモービルであってもよい。ワイヤハーネス30は、自動二輪車1以外の鞍乗型車両に備えられていてもよい。また、ワイヤハーネス30は、鞍乗型車両以外の車両に備えられていてもよい。
【0078】
ここに用いられた用語及び表現は、説明のために用いられたものであって限定的に解釈するために用いられたものではない。ここに示されかつ述べられた特徴事項の如何なる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されなければならない。本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。この開示は本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。それらの実施形態は、本発明をここに記載しかつ/又は図示した好ましい実施形態に限定することを意図するものではないという了解のもとで、実施形態がここに記載されている。ここに記載した実施形態に限定されるものではない。本発明は、この開示に基づいて当業者によって認識され得る、均等な要素、修正、削除、組み合わせ、改良及び/又は変更を含むあらゆる実施形態をも包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。
【符号の説明】
【0079】
1…自動二輪車(鞍乗型車両)、20…コントローラ、21…モータ、25…給電回路、30…ワイヤハーネス(車両用ワイヤハーネス)、41…第1電線、41A…第1先端部、41B…第1中途部、42…第2電線、42A…第2先端部、42B…第2中途部、51…第1端子、52…第2端子、55…コネクタ、56…第1挿入口、57…第2挿入口、60…カバー、61…第1電線ガイド、61a…ガイド本体部、62…第2電線ガイド、63…リブ、71…第1バンド、X…第1方向、Y…第2方向、Z…第3方向