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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086052
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/17 20060101AFI20240620BHJP
   B41J 2/175 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
B41J2/17 203
B41J2/175 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200936
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】木村 尚己
(72)【発明者】
【氏名】工藤 聖真
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA16
2C056EA19
2C056EA20
2C056EB20
2C056EB50
2C056EC26
2C056JC13
2C056KC02
(57)【要約】
【課題】リサイクル性を向上させることができる液体吐出装置を提供する。
【解決手段】制御部は、廃棄に関する指示が入力されていない場合には、液体収容体に収容されている液体の残量が第1閾値を下回ったことを検出した後の液体吐出ヘッドからの液体の排出を規制し、廃棄に関する指示が入力されている場合には、液体収容体に収容されている液体の残量が第1閾値を下回ったことを検出した後の液体吐出ヘッドからの液体の排出を許容する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体収容体に収容されている液体を吐出するように構成される液体吐出ヘッドと、
前記液体収容体に収容されている液体の残量を検出するように構成される残量検出部と、
所定の指示を入力可能である入力部と、
前記入力部により入力された指示に基づく制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記入力部により廃棄に関する指示が入力されていない場合には、前記液体収容体に収容されている液体の残量が第1閾値を下回ったことを前記残量検出部が検出した後の前記液体吐出ヘッドからの液体の排出を規制し、
前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合には、前記液体収容体に収容されている液体の残量が前記第1閾値を下回ったことを前記残量検出部が検出した後の前記液体吐出ヘッドからの液体の排出を許容する、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合、前記制御部は、前記入力部により廃棄に関する指示が入力されていない場合と比較して多い吐出量の液体を前記液体吐出ヘッドから媒体の所定領域に吐出させる制御を実行可能である、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項3】
請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記液体吐出ヘッドから強制的に液体を排出可能であるクリーニング部と、
前記クリーニング部によって前記液体吐出ヘッドから排出された廃液としての液体を収容可能な廃液収容体が着脱可能である廃液装着部と、
を更に備える、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項4】
請求項3に記載の液体吐出装置において、
前記廃液収容体に収容された廃液の収容量を検出可能である廃液検出部を更に備え、
前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合、前記制御部は、
前記廃液収容体に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回ったことを前記廃液検出部が検出するまでは、前記廃液収容体による廃液の収容を許容し、
前記廃液収容体に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回ったことを前記廃液検出部が検出した後は、前記廃液収容体による廃液の収容を規制する、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の液体吐出装置において、
前記廃液装着部は、廃棄用の廃液収容体が着脱可能であり、
前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合、前記制御部は、前記廃液装着部に前記廃棄用の廃液収容体を装着することを促す報知を報知部に行わせる、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の液体吐出装置において、
前記廃液装着部は、廃液を硬化させる成分を有する硬化剤が予め内部に入っている前記廃棄用の廃液収容体が着脱可能である、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の液体吐出装置において、
前記液体吐出ヘッドから強制的に液体を排出可能であるクリーニング部と、
前記クリーニング部によって前記液体吐出ヘッドから排出された廃液としての液体を収容可能である廃液収容体と、
前記廃液収容体に収容された廃液の収容量を検出可能である廃液検出部と、
を更に備え、
前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合、前記制御部は、
前記廃液収容体に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回ったことを前記廃液検出部が検出するまでは、前記廃液収容体による廃液の収容を許容し、
前記廃液収容体に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回ったことを前記廃液検出部が検出した後は、前記廃液収容体による廃液の収容を規制する、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項8】
請求項1~請求項4のうち何れか一項に記載の液体吐出装置において、
前記液体収容体が着脱可能である装着部を更に備え、
前記装着部は、液体を硬化させる成分を有する硬化液体が収容されている廃棄用の液体収容体を着脱可能である、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項9】
請求項1~請求項4のうち何れか一項に記載の液体吐出装置において、
前記液体収容体を更に備え、
前記液体収容体は、液体を注入可能である注入口を有し、
前記注入口は、液体を硬化させる成分を有する硬化液体が収容されている硬化液体容器の挿入口を挿入可能である、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を吐出可能である液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、液体収容体から供給された液体を液体吐出ヘッドから吐出することにより媒体に記録を行う液体吐出装置が開示されている。また、このような液体吐出装置は、液体収容体に収容されている液体の残量が閾値を下回った場合に、液体吐出ヘッドからの液体の吐出を規制するとともに、液体の残量が閾値を下回ったことを報知するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-168723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような液体吐出装置において、液体収容体から供給される液体が液体吐出装置内に残存しているため、液体吐出装置を廃棄する際に、残存した液体により液体吐出装置が汚れてしまう。したがって、液体吐出装置のリサイクル性が損なわれてしまうおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する液体吐出装置は、液体収容体に収容されている液体を吐出するように構成される液体吐出ヘッドと、前記液体収容体に収容されている液体の残量を検出するように構成される残量検出部と、所定の指示を入力可能である入力部と、前記入力部により入力された指示に基づく制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記入力部により廃棄に関する指示が入力されていない場合には、前記液体収容体に収容されている液体の残量が第1閾値を下回ったことを前記残量検出部が検出した後の前記液体吐出ヘッドからの液体の排出を規制し、前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合には、前記液体収容体に収容されている液体の残量が前記第1閾値を下回ったことを前記残量検出部が検出した後の前記液体吐出ヘッドからの液体の排出を許容する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】液体吐出装置の模式図である。
図2】廃棄モード制御処理を示すフローチャートである。
図3】残量監視処理を示すフローチャートである。
図4】収容体監視処理を示すフローチャートである。
図5】廃液収容量監視処理を示すフローチャートである。
図6】液体吐出装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[第1実施形態]
以下、図面を参照して液体吐出装置の一実施形態を説明する。
<液体吐出装置11の構成>
図1に示すように、液体吐出装置11は、媒体90に液体を吐出することにより印刷を行うように構成される。液体吐出装置11は、液体の一例であるインクを媒体90に吐出することにより印刷を行うインクジェット式のプリンターであってもよい。媒体90は、例えば、用紙、布帛、ビニール、プラスチック部品、金属部品などであってもよい。
【0008】
液体吐出装置11は、液体吐出ヘッド12を備える。液体吐出ヘッド12は、媒体90に液体を吐出するように構成される。液体吐出ヘッド12は、後述する液体収容体91に収容される液体を吐出するように構成される。
【0009】
液体吐出ヘッド12は、複数のノズル13を備える。液体吐出ヘッド12は、複数のノズル13のそれぞれから媒体90に液体を吐出して印刷を行う。液体吐出ヘッド12は、シリアルタイプとしてもよく、ラインタイプとしてもよい。シリアルタイプは、液体吐出ヘッド12が移動しながら媒体90に液体を吐出することにより印刷を行う。ラインタイプは、液体吐出ヘッド12が媒体90の幅方向に長尺に設けられており、媒体90に液体を吐出することにより印刷を行う。
【0010】
液体吐出装置11は、搬送部14を備えてもよい。搬送部14は、媒体90を搬送するように構成される。搬送部14は、不図示の媒体収容部から液体吐出ヘッド12まで媒体90を搬送する。搬送部14は、液体吐出ヘッド12によって印刷された媒体90を液体吐出装置11の外部に搬送する。搬送部14は、ローラーを備えてもよい。
【0011】
液体吐出装置11は、装着部20を備えてもよい。装着部20は、液体収容体91が着脱可能である。装着部20は、液体の色に対応する複数の液体収容体91が装着可能であってもよい。液体収容体91は、液体吐出ヘッド12に供給する液体を収容する。液体収容体91は、インクカートリッジであってもよい。
【0012】
液体吐出装置11は、残量検出部21を備えてもよい。液体吐出装置11は、液体の色に対応する複数の残量検出部21を備えてもよい。残量検出部21は、液体収容体91に収容されている液体の残量を検出するように構成される。残量検出部21は、センサー類であってもよい。
【0013】
液体吐出装置11は、供給流路22を備えてもよい。液体吐出装置11は、液体の色に対応する複数の供給流路22を備えてもよい。供給流路22は、液体収容体91が装着部20に装着されている場合に、液体収容体91から液体吐出ヘッド12に液体を供給するための流路である。供給流路22は、液体収容体91が装着部20に装着されている場合に、液体収容体91に上流端が接続される。供給流路22は、液体吐出ヘッド12に下流端が接続される。
【0014】
供給流路22は、装着部20に装着される液体収容体91に供給針23が挿し込まれることにより、液体収容体91に収容されている液体を導出可能になってもよい。供給流路22は、水頭により液体を供給してもよい。液体吐出装置11は、液体収容体91から液体吐出ヘッド12に液体を供給する図示しないポンプを備えてもよい。
【0015】
液体吐出装置11は、キャップ30を備えてもよい。キャップ30は、液体吐出ヘッド12から排出される液体を受容可能である。キャップ30は、図1に示す接触位置と不図示の離間位置との間で移動可能であってもよい。接触位置は、キャップ30が液体吐出ヘッド12に接触する位置である。離間位置は、キャップ30が液体吐出ヘッド12から離れる位置である。
【0016】
キャップ30は、接触位置に位置するときに、複数のノズル13のそれぞれが開口する閉空間31を形成する。キャップ30が複数のノズル13を囲むように閉空間31を形成するnナンスは、キャッピングともいう。
【0017】
キャップ30は、離間位置に位置する場合に、液体吐出ヘッド12から吐出された液体を受容してもよい。液体吐出ヘッド12から液体を吐出するメンテナンスは、フラッシングともいう。
【0018】
液体吐出装置11は、クリーニング部32を備えてもよい。クリーニング部32は、クリーニングを実行可能である。クリーニングは、閉空間31を介して複数のノズル13のそれぞれから強制的に液体を排出させるメンテナンスである。このように、クリーニング部32は、液体吐出ヘッド12から強制的に液体を排出可能である。
【0019】
クリーニング部32は、廃液流路33と、吸引ポンプ34とを備えてもよい。廃液流路33は、後述する廃液収容体92が廃液装着部35に装着されている場合に、キャップ30から廃液収容体92に廃液としての液体を排出するための流路である。廃液流路33は、キャップ30に上流端が接続される。廃液流路33は、廃液収容体92が廃液装着部35に装着されている場合に、廃液収容体92に下流端が接続される。廃液流路33は、廃液装着部35に装着される廃液収容体92に排出針36が挿し込まれることにより、廃液としての液体を廃液収容体92に導出可能になってもよい。
【0020】
吸引ポンプ34は、廃液流路33を介してキャップ30内の空間を減圧可能である。クリーニング部32は、キャップ30を接触位置に位置させた状態で吸引ポンプ34を駆動することでクリーニングを行う。すなわち、クリーニング部32は、閉空間31を減圧する。これにより、複数のノズル13のそれぞれから液体が排出されるとともに、供給流路22から液体吐出ヘッド12に液体が供給される。
【0021】
クリーニング部32は、キャップ30を離間位置に位置させた状態で吸引ポンプ34を駆動することでキャップ30内の液体を排出してもよい。キャップ30内の液体を後述する廃液収容体92に送るメンテナンスを空吸引ともいう。
【0022】
液体吐出装置11は、廃液装着部35を備えてもよい。廃液装着部35は、廃液収容体92が着脱可能である。廃液収容体92は、クリーニング部32によって液体吐出ヘッド12から排出された廃液としての液体を収容可能である。
【0023】
液体吐出装置11は、廃液検出部37を備えてもよい。廃液検出部37は、廃液収容体92に収容された廃液の収容量を検出可能である。廃液検出部37は、センサー類であってもよい。
【0024】
液体吐出装置11は、収容種類検出部38を備えてもよい。収容種類検出部38は、廃液装着部35に廃液収容体92が装着されているか否かを検出可能である。収容種類検出部38は、廃液装着部35に装着されている廃液収容体92の種類を検出可能である。収容種類検出部38は、センサー類であってもよい。
【0025】
液体吐出装置11は、制御部40と、入力部41とを備える。液体吐出装置11は、報知部42を備えてもよい。制御部40は、液体吐出装置11における各機構の駆動を統括的に制御し、液体吐出装置11で実行される各種動作を制御する。
【0026】
制御部40は、α:コンピュータープログラムに従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサー、β:各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1つ以上の専用のハードウェア回路、或いはγ:それらの組み合わせ、を含む回路として構成し得る。ハードウェア回路は、例えば特定用途向け集積回路である。プロセッサーは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリーを含み、メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリーすなわちコンピューター可読媒体は、汎用又は専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる可読媒体を含む。
【0027】
入力部41は、所定の指示を入力可能である。入力部41は、液体吐出装置11に関する各種の指示を入力可能である。入力部41は、ユーザーにより操作可能な操作部として構成されるが、不図示の端末装置において入力された所定の指示が入力されるように構成されてもよい。この場合、入力部41は制御部40とは別に構成されてもよいし、制御部40に含まれるように構成されてもよい。
【0028】
報知部42は、液体吐出装置11に関する報知を行う。報知部42は、画像を表示可能である表示部、音声を出力可能である音声出力部、及び、所定の発光態様で発光可能である発光部のうち少なくとも何れかであればよい。報知部42は、液体吐出装置11に設けられなくても、不図示の端末装置に設けられていてもよい。この場合、制御部40は、不図示の端末装置に報知指示を出力することにより、報知部42は、報知指示に基づく報知を行ってもよい。
【0029】
本実施形態において、制御部40は、液体吐出ヘッド12、搬送部14、キャップ30及びクリーニング部32を制御してもよい。また、制御部40は、残量検出部21、廃液検出部37及び収容種類検出部38からの検出信号に基づいて、検出結果を認識することができる。制御部40は、入力部41により入力された指示に基づく制御を行う。制御部40は、液体吐出装置11に関する報知を報知部42に行わせる。
【0030】
特に、制御部40は、入力部41によって廃棄指示が入力された場合に、制御モードを廃棄モードに設定する。廃棄指示は、廃棄に関する指示である。廃棄指示は、ユーザー又はサービスマンによって指示される。制御モードは、通常モードと、廃棄モードとを含む。通常モードは、印刷を行うための制御モードである。廃棄モードは、通常モードとは異なり、液体吐出装置11を廃棄するための制御モードである。
【0031】
制御部40は、制御モードとして廃棄モードを設定した場合に、排出制御を実行可能である。排出制御は、液体収容体91及び液体吐出装置11に残留する液体を排出するための制御である。
【0032】
詳しくは、制御部40は、制御モードを廃棄モードに設定した場合に、排出制御として重ね打ち制御を実行してもよい。重ね打ち制御は、通常モードに設定されている場合と比較して多い吐出量の液体を、液体吐出ヘッド12から媒体90の所定領域に吐出させる制御である。所定領域は、制御モードを通常モードに設定した場合と、制御モードを廃棄モードに設定した場合とで同じ面積となる領域である。重ね打ち制御は、通常モードでは行われない制御であってもよい。
【0033】
具体的な一例をあげると、制御部40は、通常モードにおいては、印刷指示に含まれる画像データに対応する吐出量で液体を吐出する。一方、制御部40は、廃棄モードにおいては、媒体90の所定領域に液体を重ねて吐出することにより、通常モードと比較して吐出量の多い液体を吐出してもよい。制御部40は、廃棄モードにおいては、媒体90の所定領域を液体で覆うベタ印刷を行ってもよい。制御部40は、廃棄モードにおいては、媒体90の所定領域に複数回液体を重ねて吐出してもよい。
【0034】
また、重ね打ち制御を行う際に、重ね打ち用の媒体90が用いられてもよいが、通常の媒体90が用いられてもよい。重ね打ち用の媒体90は、通常の媒体90よりも液体を吸収する吸収量が多い媒体である。
【0035】
このように、制御部40は、制御モードを廃棄モードに設定した場合に、重ね打ち制御を実行することにより、液体収容体91及び液体吐出装置11に残留する液体を液体吐出ヘッド12から吐出するように制御する。
【0036】
<廃棄モード制御処理>
ここで、図2を参照して廃棄モード制御処理について説明する。廃棄モード制御処理は、所定周期毎に制御部40により実行される処理である。
【0037】
図2に示すように、ステップS10において、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力されたか否かを判定する。制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力されていないと判定した場合、ステップS11~S14を実行することなく、廃棄モード制御処理を終了する。一方、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力されたと判定した場合、ステップS11に処理を移行する。
【0038】
ステップS11において、制御部40は、廃棄モード設定処理を実行する。この処理において、制御部40は、制御モードを廃棄モードに設定する。また、制御部40は、制御モードが廃棄モードに設定されているときに、制御モードが廃棄モードに設定されていることを報知部42に報知させてもよい。この処理が終了した場合、ステップS12に処理を移行する。
【0039】
ステップS12において、制御部40は、排出準備報知処理を実行する。この処理において、制御部40は、排出制御の準備に関する報知を報知部42に報知させる。詳しくは、制御部40は、排出制御の準備に関する報知として、重ね打ち用の媒体90又は通常の媒体90を媒体収容部に載置することを促す報知を報知部42に行わせてもよい。この処理が終了した場合、制御部40は、ステップS13に処理を移行する。
【0040】
ステップS13において、制御部40は、入力部41により開始指示が入力されたか否かを判定する。開始指示は、排出制御を開始させるための指示である。制御部40は、入力部41により開始指示が入力されていないと判定した場合、再度、ステップS13に処理を移行する。一方、制御部40は、入力部41により開始指示が入力されたと判定した場合、ステップS14に処理を移行する。つまり、ステップS13において、制御部40は、開始指示の入力待ちを行う。
【0041】
ステップS14において、制御部40は、排出制御処理を実行する。制御部40は、排出制御を実行する。詳しくは、制御部40は、媒体収容部に載置された重ね打ち用の媒体90又は通常の媒体90を搬送するように搬送部14を制御するとともに、重ね打ち制御を行うように液体吐出ヘッド12を制御する。これにより、制御部40は、制御モードを廃棄モードに設定した場合、制御モードを廃棄モードに設定していない場合と比較して多くの吐出量の液体を、液体吐出ヘッド12から媒体90の所定領域に吐出させる制御を実行可能である。
【0042】
そして、制御部40は、排出制御の終了条件が成立したときに、排出制御処理を終了する。排出制御の終了条件は、搬送する媒体90がない場合に成立してもよい。排出制御の終了条件は、液体収容体91に収容されている液体の残量がなくなったことを契機として成立してもよい。排出制御の終了条件は、液体収容体91に収容されている液体の残量がなくなった後、予め定めた吐出量の液体を吐出したときに成立してもよい。排出制御の終了条件は、液体収容体91に収容されている液体の残量がなくなった後、予め定めた吐出量の液体を吐出するために必要な規定時間が経過したときに成立してもよい。排出制御の終了条件は、ユーザー又はサービスマンから排出制御の終了指示がなされたときに成立してもよい。排出制御の終了条件は、液体吐出装置11の電源オフ指示がなされたときに成立してもよい。排出制御の終了条件が成立し、排出制御処理が終了した場合、制御部40は、廃棄モード制御処理を終了する。
【0043】
<残量監視処理>
次に、図3を参照して残量監視処理について説明する。残量監視処理は、所定周期毎に制御部40により実行される処理である。特に、残量監視処理は、通常モードにおいて印刷が行われているときと、廃棄モードにおいて排出制御が行われているときとの両方において、所定周期毎に制御部40により実行される処理である。
【0044】
図3に示すように、ステップS20において、制御部40は、残量検出部21からの信号に基づいて、液体収容体91に収容されている液体の残量が第1閾値を下回ったか否かを判定する。第1閾値は、通常モードにおいて印刷時に必要となる液体の残量に相当する。制御部40は、液体収容体91に収容されている液体の残量が第1閾値を下回っていないと判定した場合、ステップS21,S22を実行することなく、残量監視処理を終了する。一方、制御部40は、液体収容体91に収容されている液体の残量が第1閾値を下回ったと判定した場合、ステップS21に処理を移行する。
【0045】
ステップS21において、制御部40は、制御モードが廃棄モードに設定されているか否かを判定する。制御部40は、制御モードが廃棄モードに設定されていると判定した場合、ステップS22を実行することなく、残量監視処理を終了する。一方、制御部40は、制御モードが廃棄モードに設定されていないと判定した場合、ステップS22に処理を移行する。
【0046】
ステップS22において、制御部40は、排出規制処理を実行する。この処理において、制御部40は、液体吐出ヘッド12からの液体の排出を規制する。具体的な一例としては、制御部40は、通常モードにおいて印刷が行われている場合に、搬送部14による媒体90の搬送と、液体吐出ヘッド12の液体の吐出とを規制することにより、印刷を規制する。一方、制御部40は、廃棄モードにおいて排出制御が行われている場合に、搬送部14による媒体90の搬送と、液体吐出ヘッド12の液体の吐出とを規制せずに、排出制御を許容することとなる。排出規制処理が終了した場合、制御部40は、残量監視処理を終了する。
【0047】
このように、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力されていない場合、制御モードを廃棄モードに設定しない。制御部40は、制御モードを廃棄モードに設定していない場合、液体収容体91に収容される液体の残量が第1閾値を下回ったことを残量検出部21が検出すると、液体吐出ヘッド12からの液体の吐出を規制する。つまり、制御部40は、液体吐出ヘッド12からの液体の排出を許容しない。
【0048】
一方、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力された場合、制御モードを廃棄モードに設定する。制御部40は、制御モードを廃棄モードに設定した場合、液体収容体91に収容される液体の残量が第1閾値を下回ったことを残量検出部21が検出しても、液体吐出ヘッド12からの液体の吐出を規制しない。つまり、制御部40は、液体吐出ヘッド12からの液体の排出を許容する。
【0049】
<第1実施形態の作用及び効果>
第1実施形態の作用及び効果について説明する。
(1-1)従来においては、例えば、液体吐出装置11に液体が残存していると、液体吐出装置11を粉砕したときに、液体吐出装置11に残存している液体で粉砕部品や周囲が汚れてしまう。このため、液体吐出装置11をリサイクル業者に受け取ってもらえなかった。そこで、本実施形態のように、廃棄指示が入力されることにより、液体収容体91に収容されている液体の残量が第1閾値を下回っても液体吐出ヘッド12からの液体の排出が許容されるようにした。このため、廃棄指示が入力されることにより、液体吐出装置11をリサイクルする際に、液体吐出装置11の粉砕部品や周囲が液体で汚れることを抑制することができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。
【0050】
(1-2)廃棄指示が入力されている場合、廃棄指示が入力されていない場合と比較して多い吐出量の液体を液体吐出ヘッド12から媒体90の所定領域に吐出させる重ね打ち制御が実行可能である。このため、廃棄指示が入力されることにより、液体吐出装置11に残存している液体を効率的に排出することができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。
【0051】
(1-3)廃棄指示が入力されている場合、液体吐出ヘッド12から吐出される液体を吸収するための媒体90を媒体収容部に載置することが報知される。このため、廃棄指示が入力されることにより、媒体90を媒体収容部に載置することをユーザーに認識させることができる。これにより、液体吐出ヘッド12から吐出される液体を媒体90吸収させることができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。特に、重ね打ち用の媒体90が用いられる場合、通常の媒体90が用いられる場合よりも大量の液体を吸収することができる。
【0052】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、排出制御として液体吐出ヘッド12から廃液収容体92に液体を排出する制御が実行されるように構成されてもよい。以下の説明では、既に説明した実施形態と同じ構成について同一符号を付し、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0053】
第2実施形態において、廃液装着部35は、通常時の廃液収容体92が着脱可能であるが、廃棄用の廃液収容体92も着脱可能である。廃棄用の廃液収容体92は、通常時の廃液収容体92とは異なり、廃液を硬化させる成分を有する硬化剤が予め内部に入っている。廃棄用の廃液収容体92には、通常時の廃液収容体92とは異なり、廃棄時専用であることが視認可能に表示されていてもよい。硬化剤は、高分子吸収剤及びゼラチンの何れかであってもよい。硬化剤は、液体の種類に応じた反応液であってもよい。
【0054】
収容種類検出部38は、廃液装着部35に装着されている廃液収容体92の種類として、通常時の廃液収容体92が装着されているか、廃棄用の廃液収容体92が着脱されているかを検出可能である。
【0055】
<収容体監視処理>
ここで、図4を参照して収容体監視処理について説明する。収容体監視処理は、所定周期毎に制御部40により実行される処理である。
【0056】
図4に示すように、ステップS30において、制御部40は、収容種類検出部38からの信号に基づいて、廃液装着部35に廃棄用の廃液収容体92が装着されているか否かを判定する。制御部40は、廃液装着部35に廃棄用の廃液収容体92が装着されていないと判定した場合、ステップS31~S33を実行することなく、収容体監視処理を終了する。一方、制御部40は、廃液装着部35に廃棄用の廃液収容体92が装着されていると判定した場合、ステップS31に処理を移行する。
【0057】
ステップS31において、制御部40は、制御モードが廃棄モードに設定されているか否かを判定する。制御部40は、制御モードが廃棄モードに設定されていると判定した場合、ステップS32に処理を移行する。一方、制御部40は、制御モードが廃棄モードに設定されていると判定した場合、ステップS33に処理を移行する。
【0058】
ステップS32において、制御部40は、装着報知処理を実行する。この処理において、制御部40は、廃液装着部35に廃棄用の廃液収容体92が装着されていることを報知部42に報知させる。装着報知処理が終了した場合、制御部40は、収容体監視処理を終了する。
【0059】
ステップS33において、制御部40は、警告処理を実行する。この処理において、制御部40は、廃棄モードではない場合において、廃液装着部35に廃棄用の廃液収容体92が装着されていることを報知部42に報知させる。つまり、制御部40は、廃液装着部35に廃棄用の廃液収容体92を装着すべきではなく、廃棄用の廃液収容体92を離脱させる警告を行う。警告処理が終了した場合、制御部40は、収容体監視処理を終了する。
【0060】
<廃棄モード制御処理>
次に、図2に示すように、廃棄モード制御処理では、ステップS12において、制御部40は、排出制御の準備に関する報知として、廃液装着部35に廃棄用の廃液収容体92を装着することを促す報知を報知部42に行わせる。つまり、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力された場合、廃液装着部35に廃棄用の廃液収容体92を装着することを促す報知を報知部42に行わせる。但し、通常の廃液収容体92が装着されており、通常の廃液収容体92が収容可能な量にまだ余裕がある場合には、報知部42が報知を行っている状態でも、そのまま通常の廃液収容体92の使用を継続することが可能である。また、通常の廃液収容体92の使用を継続し、その後、廃棄用の廃液収容体92に交換することも可能である。この処理が終了した場合、制御部40は、ステップS13に処理を移行する。
【0061】
ステップS14において、制御部40は、排出制御として、液体吐出ヘッド12のクリーニングをクリーニング部32に行わせる。詳しくは、制御部40は、キャップ30を接触位置に位置させた状態で吸引ポンプ34を駆動する。
【0062】
そして、制御部40は、排出制御の終了条件が成立したときに、排出制御を終了する。排出制御の終了条件は、液体収容体91に収容されている液体の残量がなくなったことを契機として成立してもよい。排出制御の終了条件は、液体収容体91に収容されている液体の残量がなくなった後、予め定めた吐出量の液体を吐出したときに成立してもよい。排出制御の終了条件は、液体収容体91に収容されている液体の残量がなくなった後、予め定めた吐出量の液体を吐出するために必要な規定時間が経過したときに成立してもよい。排出制御の終了条件は、ユーザー又はサービスマンから排出制御の終了指示がなされたときに成立してもよい。排出制御の終了条件は、液体吐出装置11の電源オフ指示がなされたときに成立してもよい。排出制御の終了条件が成立し、排出制御処理が終了した場合、制御部40は、廃棄モード制御処理を終了する。
【0063】
<残量監視処理>
次に、図3に示すように、残量監視処理では、ステップS22において、制御部40は、廃棄モードにおいて排出制御が行われている場合に、液体吐出ヘッド12のクリーニングを規制せずに、排出制御を許容する。つまり、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力された場合、液体収容体91に収容される液体の残量が第1閾値を下回ったことを残量検出部21が検出しても、液体吐出ヘッド12からの液体の排出を許容する。
【0064】
<廃液収容量監視処理>
次に、図5を参照して廃液収容量監視処理について説明する。廃液収容量監視処理は、所定周期毎に制御部40により実行される処理である。
【0065】
図5に示すように、ステップS40において、制御部40は、廃液検出部37からの信号に基づいて、廃液収容体92に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回ったか否かを判定する。
【0066】
第2閾値は、廃液収容体92にある程度の余裕をもって収容可能である収容量に相当する。第2閾値は、一定値であってもよい。第2閾値は、廃液収容体92の収容量に対応する値であってもよい。この場合、制御部40は、収容種類検出部38からの信号に基づいて廃液収容体92の種類を特定する。制御部40は、特定した廃液収容体92の種類に対応する廃液収容体92の収容量を第2閾値として特定してもよい。
【0067】
制御部40は、廃液収容体92に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回っていないと判定した場合、ステップS41,S42を実行することなく、廃液収容量監視処理を終了する。一方、制御部40は、廃液収容体92に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回ったと判定した場合、ステップS41に移行する。
【0068】
ステップS41において、制御部40は、排出規制処理を実行する。この処理において、制御部40は、液体吐出ヘッド12からの液体の排出を規制する。具体的な一例としては、制御部40は、液体吐出ヘッド12のクリーニングを規制するようにクリーニング部32を制御する。この処理が終了した場合、制御部40は、ステップS42に処理を移行する。
【0069】
ステップS42において、制御部40は、収容体交換報知処理を実行する。この処理において、制御部40は、廃液装着部35に装着される廃液収容体92の交換を促す報知を報知部42に行わせる。つまり、制御部40は、廃液装着部35に装着されている廃液収容体92を外し、別の廃液収容体92を廃液装着部35に装着することを促す報知を報知部42に行わせる。この処理が終了した場合、制御部40は、廃液収容量監視処理を終了する。
【0070】
このように、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力された場合、廃液収容体92に収容される廃液の収容量が第2閾値を上回ったことを廃液検出部37が検出するまでは、廃液収容体92による廃液の収容を許容する。言い換えると、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力された場合、廃液収容体92に収容される廃液の収容量が第2閾値を上回ったことを廃液検出部37が検出するまでは、液体吐出ヘッド12からの液体の排出を許容する。一方、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力された場合、廃液収容体92に収容される廃液の収容量が第2閾値を上回ったときには、廃液収容体92による廃液の収容を規制する。また、廃液収容量監視処理とは別の処理において、制御部40は、入力部41により再開指示が入力された場合、排出制御を再開させてもよい。
【0071】
<第2実施形態の作用及び効果>
第2実施形態の作用及び効果について説明する。
(2-1)液体吐出ヘッド12から排出された廃液としての液体を収容可能な廃液収容体92が廃液装着部35に着脱可能である。このため、液体吐出ヘッド12からの廃液を廃液収容体92に排出することができる。そして、これに加えて、1つの廃液収容体92に液体吐出ヘッド12からの廃液を収容できない場合であっても、別の廃液収容体92を装着することにより、装着した別の廃液収容体92にも液体吐出ヘッド12からの廃液を収容することができる。このように、液体吐出ヘッド12から大量の廃液を排出することができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。
【0072】
(2-2)廃棄指示が入力された場合、廃液収容体92に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回るまでは、廃液収容体92による廃液の収容が許容される。このため、廃棄指示が入力されることにより、液体吐出ヘッド12からの廃液を効率的に廃液収容体92に排出することができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。
【0073】
(2-3)廃棄指示が入力された場合、廃棄用の廃液収容体92を装着することを促す報知が行われる。このため、廃棄指示が入力されることにより、廃棄用の廃液収容体92を装着することをユーザーに認識させることができる。これにより、廃棄用の廃液収容体92に廃液を収容する可能性を高めることができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。
【0074】
(2-4)廃棄用の廃液収容体92には、廃液を硬化させる成分を有する硬化剤が予め内部に入っている。このため、廃棄用の廃液収容体92を装着することにより、廃棄用の廃液収容体92に収容された廃液を硬化剤により硬化させることができる。これにより、液体吐出装置11をリサイクルする際に、液体吐出装置11の粉砕部品や周囲が液体で汚れることを抑制することができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。
【0075】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態に加えて、廃棄用の液体収容体91を装着部20に装着可能なように構成されてもよい。
【0076】
第3実施形態において、装着部20は、通常時の液体収容体91が着脱可能であるが、廃棄用の液体収容体91も着脱可能である。廃棄用の液体収容体91は、通常時の廃液収容体92とは異なり、廃液を硬化させる成分を有する硬化液体が予め内部に入っている。廃棄用の液体収容体91には、通常時の液体収容体91とは異なり、廃棄時専用であることが視認可能に表示されていてもよい。
【0077】
硬化液体は、液体の種類に応じた反応液であってもよい。硬化液体は、液体と混合した後にある程度の時間で液体を硬化させるように配合されている。ある程度の時間としては、供給流路22及び液体吐出ヘッド12まで十分に硬化液体を供給できる時間が好ましく、数時間程度であってもよく、少なくとも約1時間であってもよい。
【0078】
<廃棄モード制御処理>
図2に示すように、廃棄モード制御処理では、ステップS12において、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力された場合、排出制御の準備に関する報知として、廃棄用の液体収容体91を装着することを促す報知を報知部42に行わせる。この処理が終了した場合、制御部40は、ステップS13に処理を移行する。
【0079】
<第3実施形態の作用及び効果>
第3実施形態の作用及び効果について説明する。
(3-1)液体を硬化させる成分を有する硬化液体が収容されている廃棄用の液体収容体91を装着部20に着脱可能である。このため、廃棄用の液体収容体91を装着部20に装着することにより、廃棄用の液体収容体91から液体吐出ヘッド12までの液体を硬化させる可能性を高めることができる。これにより、液体吐出装置11をリサイクルする際に、液体吐出装置11の粉砕部品や周囲が液体で汚れることを抑制することができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。
【0080】
(3-2)廃棄指示が入力された場合、廃棄用の液体収容体91を装着することを促す報知が行われる。このため、廃棄指示が入力されることにより、廃棄用の液体収容体91を装着することをユーザーに認識させることができる。このように、廃棄用の液体収容体91を装着部20に装着することにより、硬化液体が供給流路22及び液体吐出ヘッド12に供給される。そして、供給流路22及び液体吐出ヘッド12における液体を硬化液体により硬化させることができる。これにより、液体吐出装置11をリサイクルする際に、液体吐出装置11の粉砕部品や周囲が液体で汚れることを抑制することができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。
【0081】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、第3実施形態とは異なり、液体収容体91が装着部20に装着される構成ではなく、液体吐出装置11が液体収容体24を備えるように構成されてもよい。
【0082】
図6に示すように、第4実施形態において、液体吐出装置11は、装着部20を備えず、液体収容体24を備えてもよい。供給流路22は、液体収容体24から液体吐出ヘッド12に液体を供給する。
【0083】
液体収容体24は、注入口25を備える。注入口25は、液体容器93の挿入口94を挿入可能である。液体収容体24は、注入口25を介して液体容器93から液体を注入可能である。液体収容体24は、インクタンクであってもよい。
【0084】
液体容器93は、液体収容体24に注入する液体を収容する容器である。液体容器93としては、通常の液体が収容される液体容器93と、硬化液体が収容されている液体容器93とがある。このように、液体容器93は、硬化液体が収容されている硬化液体容器を含む。液体容器93は、硬化液体が収容可能であれば、ボトルタイプの容器であっても、パックタイプの容器であってもよい。
【0085】
液体吐出装置11は、廃液装着部35及び収容種類検出部38を備えず、廃液収容体39を備えてもよい。この場合、液体吐出装置11は、廃棄用の廃液収容体39を備えていなくても、通常時の廃液収容体39を備えていればよい。排出制御の終了条件は、第1実施形態から第3実施形態に記載する排出制御の終了条件だけでなく、廃液収容体39の廃液の収容量が第2閾値を上回ったときに成立してもよい。
【0086】
<廃棄モード制御処理>
図2に示すように、廃棄モード制御処理では、ステップS12において、制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力された場合、排出制御の準備に関する報知として、液体収容体24に硬化液体を注入することを促す報知を報知部42に行わせる。この処理が終了した場合、制御部40は、ステップS13に処理を移行する。
【0087】
<第4実施形態の作用及び効果>
第4実施形態の作用及び効果について説明する。
(4-1)液体収容体24は、液体を注入可能である注入口25を備える。注入口25は、硬化液体が収容されている液体容器93の挿入口94を挿入可能である。このため、液体容器93から液体収容体24に硬化液体を注入することにより、液体収容体24から液体吐出ヘッド12までの液体を硬化させる可能性を高めることができる。これにより、液体吐出装置11をリサイクルする際に、液体吐出装置11の粉砕部品や周囲が液体で汚れることを抑制することができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。
【0088】
(4-2)廃棄指示が入力された場合、液体容器93から液体収容体24に硬化液体を注入することを促す報知が行われる。このため、廃棄指示が入力されることにより、液体容器93から液体収容体24に硬化液体を注入することをユーザーに認識させることができる。このように、液体容器93から液体収容体24に硬化液体を注入することにより、硬化液体が供給流路22及び液体吐出ヘッド12に供給される。そして、供給流路22及び液体吐出ヘッド12における液体を硬化液体により硬化させることができる。これにより、液体吐出装置11をリサイクルする際に、液体吐出装置11の粉砕部品や周囲が液体で汚れることを抑制することができる。したがって、液体吐出装置11のリサイクル性を向上させることができる。
【0089】
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0090】
・液体容器93から液体収容体24に注入される硬化液体の代わりに、例えばゼラチンの粉、高分子吸収剤など、硬化剤そのものを注入するよう、報知部42は、報知してもよい。
【0091】
・排出制御は、重ね打ち及びクリーニング以外に、印刷用の吐出、フラッシング及び空吸引を含んでもよく、これらの少なくとも何れかであればよい。つまり、排出制御は、液体吐出装置11の内部に残留する液体を排出する制御であればよい。印刷用の吐出としては、通常モードよりも液体の吐出量が多ければよい。液体吐出ヘッド12がシリアルタイプである場合、通常モードにおいては、一方向のみで液体吐出ヘッド12から液体が吐出されるが、廃棄モードにおいては、双方向で液体吐出ヘッド12から液体が吐出されてもよい。
【0092】
・第2実施形態において、最初の廃液収容体として、通常時の廃液収容体92に廃液が収容されても、廃棄用の廃液収容体92に廃液が収容されてもよい。第2実施形態において、最初の廃液収容体に廃液が収容された後に、廃棄用の廃液収容体92に交換する方法で排出制御が行われてもよく、通常時の廃液収容体92に交換する方法で排出制御が行われてもよい。つまり、廃棄用の廃液収容体92が用いられても用いられなくてもよい。
【0093】
・排出制御として、重ね打ち制御、廃液収容体92への廃液の収容及び液体収容体24,91からの硬化液体の供給のうち少なくとも何れかが採用されてもよく、これらの組み合わせであってもよい。また、複数種類の排出制御の実行順序も問わず、同時に実行してもよい。
【0094】
具体的な一例をあげると、制御部40は、廃液収容体92における廃液の収容量が第2閾値となった後に、排出制御の準備に関する報知として、重ね打ち用の媒体90を媒体収容部に載置することを促す報知を報知部42に行わせてもよい。そして、制御部40は、入力部41によって開始指示が入力された場合に、重ね打ち制御を実行してもよい。
【0095】
また、制御部40は、廃液収容体92における廃液の収容量が第2閾値となるまでの廃液の分量を算出し、液体吐出装置11内に残存する液体の量が、算出した廃液の分量となるまで、重ね打ち制御を実行してもよい。そして、制御部40は、重ね打ち制御を実行した後に、廃液収容体92に廃液を収容させてもよい。
【0096】
また、制御部40は、液体収容体24,91からの硬化液体の供給後に、重ね打ち制御を実行してもよい。制御部40は、液体収容体24,91からの硬化液体の供給後に、通常時の印刷を行ってもよい。制御部40は、液体収容体24,91からの硬化液体の供給後に、液体吐出ヘッド12から液体を吐出しなくてもよい。制御部40は、液体収容体24,91からの硬化液体の供給後に、クリーニング、印刷用の吐出、フラッシング及び空吸引を行わなくてもよい。
【0097】
・制御部40は、入力部41により選択指示が入力された場合に、排出制御の種類を選択可能としてもよい。具体的な一例をあげると、制御部40は、排出制御の準備に関する報知として、排出制御の種類の選択を促す報知を報知部42に行わせてもよい。そして、制御部40は、入力部41により選択指示が入力された場合に、選択指示により選択された排出制御の種類に対応するように排出制御の準備に関する報知を報知部42に行わせてもよい。
【0098】
・制御部40は、印刷時及びメンテナンス時において、液体吐出ヘッド12から排出する液体の排出量を算出することにより、液体収容体24,91における液体の残量を検出してもよい。つまり、液体吐出ヘッド12から排出する液体の排出量を算出する制御部40が残量検出部の一例であってもよい。また、制御部40は、残量検出部21からの信号に基づいて、液体収容体24,91における液体の残量を算出することにより、液体収容体24,91における液体の残量を検出してもよい。つまり、残量検出部21と制御部40とが残量検出部の一例であってもよい。
【0099】
・制御部40は、メンテナンス時において、液体吐出ヘッド12から廃液収容体92に排出された液体の排出量を算出することにより、廃液収容体92における廃液の収容量を検出してもよい。つまり、液体吐出ヘッド12から廃液収容体92に排出された液体の排出量を算出する制御部40が廃液検出部の一例であってもよい。言い換えると、液体吐出ヘッド12から廃液収容体92に収容された液体の排出量を算出する制御部40が廃液検出部の一例であってもよい。また、制御部40は、廃液検出部37からの信号に基づいて、廃液収容体92における廃液の収容量を算出することにより、廃液収容体92における廃液の収容量を検出してもよい。つまり、廃液検出部37と制御部40とが廃液検出部の一例であってもよい。
【0100】
・制御部40は、廃棄指示が入力された場合、液体収容体24,91における液体の残量の検出自体を行わなくてもよい。この場合、制御部40は、残量検出部21からの信号を無視してもよい。
【0101】
・残量検出部21は、接続端子であってもよい。接続端子は、液体収容体91に内蔵される記憶素子と電気的に接続可能である。記憶素子は、液体収容体91における液体の残量を記憶可能である。制御部40は、廃棄指示が入力された場合、記憶素子と電気的に接続しなくてもよい。
【0102】
・制御部40は、廃棄指示が入力された場合、廃液収容体92における廃液の収容量の検出自体を行わなくてもよい。この場合、制御部40は、廃液検出部37からの信号を無視してもよい。
【0103】
・廃液検出部37は、接続端子であってもよい。接続端子は、廃液収容体92に内蔵される記憶素子と電気的に接続可能である。記憶素子は、廃液収容体92における液体の収容量を記憶可能である。そして、制御部40は、廃棄指示が入力された場合、記憶素子と電気的に接続しなくてもよい。
【0104】
・制御部40は、廃棄モードから通常モードに制御しないが、入力部41による指示があった場合に、廃棄モードから通常モードに制御してもよい。この場合、制御部40は、規制条件が成立した場合に、廃棄モードから通常モードへの制御を規制してもよい。規制条件は、液体収容体24,91から液体吐出ヘッド12に硬化液体が供給される場合に成立してもよい。規制条件は、液体収容体24,91から液体吐出ヘッド12に硬化液体が供給される排出制御の指示があった場合に成立してもよい。
【0105】
・液体吐出装置11は、装着部20に装着されている液体収容体91の種類を検出可能である検出部を備えてもよい。これにより、制御部40は、装着部20に装着されている液体収容体91が通常時の液体収容体91であるか廃棄用の液体収容体91であるかが検出可能となる。制御部40は、廃棄モードではない場合において、装着部20に廃棄用の液体収容体91が装着されていることを報知部42に報知させてもよい。つまり、制御部40は、装着部20に廃棄用の液体収容体91を装着すべきではなく、廃棄用の液体収容体91を離脱させる警告を行ってもよい。
【0106】
・制御部40は、入力部41により廃棄指示が入力された場合に、液体収容体24,91に収容されている液体の残量を報知部42に報知させなくてもよく、液体の残量の代わりに、廃棄モードが設定されていることなどを報知部42に報知させてもよい。
【0107】
・液体吐出装置11は、供給流路22とは別の流路を備えてもよい。液体吐出装置11は、回収流路を備えてもよい。回収流路は、液体吐出ヘッド12から液体収容体24,91に液体を回収する流路である。
【0108】
・媒体90を載置する媒体収容部としては、媒体90を収容可能である収容トレイと、媒体90を手差しする手差しトレイとの何れであってもよい。
・重ね打ち用の媒体90、廃棄用の廃液収容体92、廃棄用の液体収容体91、硬化用の液体容器93及び硬化剤の少なくとも何れかは、液体吐出装置11に同梱されていてもよく、量販店や通信販売などで別途入手してもよい。また、入手方法としては、有償であるか無償であるかを問わない。
【0109】
・本実施形態においては、本発明が液体吐出装置11に採用されたが、これに限らず、例えば、本発明が液体吐出装置11の制御方法及びプログラムの少なくとも何れかに採用されてもよい。液体吐出装置11の制御方法は、1又は複数のコンピューターが各種処理を実行する方法である。プログラムは、1又は複数のコンピューターに各種処理を実行させるものである。
【0110】
・本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、所望の選択肢の1つ以上を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が2つであれば1つの選択肢のみ又は2つの選択肢の双方を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば1つの選択肢のみ又は2つ以上の任意の選択肢の組み合わせを意味する。
【0111】
[付記]
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0112】
(A)液体吐出装置は、液体収容体に収容されている液体を吐出するように構成される液体吐出ヘッドと、前記液体収容体に収容されている液体の残量を検出するように構成される残量検出部と、所定の指示を入力可能である入力部と、前記入力部により入力された指示に基づく制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記入力部により廃棄に関する指示が入力されていない場合には、前記液体収容体に収容されている液体の残量が第1閾値を下回ったことを前記残量検出部が検出した後の前記液体吐出ヘッドからの液体の排出を規制し、前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合には、前記液体収容体に収容されている液体の残量が前記第1閾値を下回ったことを前記残量検出部が検出した後の前記液体吐出ヘッドからの液体の排出を許容する。
【0113】
この構成によれば、廃棄に関する指示が入力されることにより、液体吐出装置をリサイクルする際に、液体吐出装置の粉砕部品や周囲が液体で汚れることを抑制することができる。したがって、液体吐出装置のリサイクル性を向上させることができる。
【0114】
(B)上記液体吐出装置において、前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合、前記制御部は、前記入力部により廃棄に関する指示が入力されていない場合と比較して多い吐出量の液体を前記液体吐出ヘッドから媒体の所定領域に吐出させる制御を実行可能であってもよい。
【0115】
この構成によれば、廃棄に関する指示が入力されることにより、液体吐出装置に残存している液体を効率的に排出することができる。したがって、液体吐出装置のリサイクル性を向上させることができる。
【0116】
(C)上記液体吐出装置は、前記液体吐出ヘッドから強制的に液体を排出可能であるクリーニング部と、前記クリーニング部によって前記液体吐出ヘッドから排出された廃液としての液体を収容可能な廃液収容体が着脱可能である廃液装着部と、を更に備えてもよい。
【0117】
この構成によれば、液体吐出ヘッドからの廃液を廃液収容体に排出することができる。そして、これに加えて、1つの廃液収容体に液体吐出ヘッドからの廃液を収容できない場合であっても、別の廃液収容体を装着することにより、装着した別の廃液収容体にも液体吐出ヘッドからの廃液を収容することができる。このように、廃棄に関する指示が入力されることにより、液体吐出ヘッドから大量の廃液を排出することができる。したがって、液体吐出装置のリサイクル性を向上させることができる。
【0118】
(D)上記液体吐出装置は、前記廃液収容体に収容された廃液の収容量を検出可能である廃液検出部を更に備え、前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合、前記制御部は、前記廃液収容体に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回ったことを前記廃液検出部が検出するまでは、前記廃液収容体による廃液の収容を許容し、前記廃液収容体に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回ったことを前記廃液検出部が検出した後は、前記廃液収容体による廃液の収容を規制してもよい。
【0119】
この構成によれば、廃棄に関する指示が入力されることにより、液体吐出ヘッドからの廃液を効率的に廃液収容体に排出することができる。したがって、液体吐出装置のリサイクル性を向上させることができる。
【0120】
(E)上記液体吐出装置において、前記廃液装着部は、廃棄用の廃液収容体が着脱可能であり、前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合、前記制御部は、前記廃液装着部に前記廃棄用の廃液収容体を装着することを促す報知を報知部に行わせてもよい。
【0121】
この構成によれば、廃棄に関する指示が入力されることにより、廃棄用の廃液収容体を装着することをユーザーに認識させることができる。これにより、廃棄用の廃液収容体に廃液を収容する可能性を高めることができる。したがって、液体吐出装置のリサイクル性を向上させることができる。
【0122】
(F)上記液体吐出装置において、前記廃液装着部は、廃液を硬化させる成分を有する硬化剤が予め内部に入っている前記廃棄用の廃液収容体が着脱可能であってもよい。
この構成によれば、廃棄用の廃液収容体を装着することにより、廃棄用の廃液収容体に収容された廃液を硬化剤により硬化させることができる。これにより、液体吐出装置をリサイクルする際に、液体吐出装置の粉砕部品や周囲が液体で汚れることを抑制することができる。したがって、液体吐出装置のリサイクル性を向上させることができる。
【0123】
(G)上記液体吐出装置は、前記液体吐出ヘッドから強制的に液体を排出可能であるクリーニング部と、前記クリーニング部によって前記液体吐出ヘッドから排出された廃液としての液体を収容可能である廃液収容体と、前記廃液収容体に収容された廃液の収容量を検出可能である廃液検出部と、を更に備え、前記入力部により廃棄に関する指示が入力されている場合、前記制御部は、前記廃液収容体に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回ったことを前記廃液検出部が検出するまでは、前記廃液収容体による廃液の収容を許容し、前記廃液収容体に収容されている廃液の収容量が第2閾値を上回ったことを前記廃液検出部が検出した後は、前記廃液収容体による廃液の収容を規制してもよい。
【0124】
この構成によれば、廃棄に関する指示が入力されることにより、液体吐出ヘッドからの廃液を効率的に廃液収容体に排出することができる。したがって、液体吐出装置のリサイクル性を向上させることができる。
【0125】
(H)上記液体吐出装置は、前記液体収容体が着脱可能である装着部を更に備え、前記装着部は、液体を硬化させる成分を有する硬化液体が収容されている廃棄用の液体収容体を着脱可能であってもよい。
【0126】
この構成によれば、廃棄用の液体収容体を装着することにより、液体収容体から液体吐出ヘッドまでの液体を硬化させる可能性を高めることができる。これにより、液体吐出装置をリサイクルする際に、液体吐出装置の粉砕部品や周囲が液体で汚れることを抑制することができる。したがって、液体吐出装置のリサイクル性を向上させることができる。
【0127】
(I)上記液体吐出装置は、前記液体収容体を更に備え、前記液体収容体は、液体を注入可能である注入口を有し、前記注入口は、液体を硬化させる成分を有する硬化液体が収容されている硬化液体容器の挿入口を挿入可能であってもよい。
【0128】
この構成によれば、硬化液体容器から液体収容体に硬化液体を注入することにより、液体収容体から液体吐出ヘッドまでの液体を硬化させる可能性を高めることができる。これにより、液体吐出装置をリサイクルする際に、液体吐出装置の粉砕部品や周囲が液体で汚れることを抑制することができる。したがって、液体吐出装置のリサイクル性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0129】
11…液体吐出装置、12…液体吐出ヘッド、13…ノズル、14…搬送部、20…装着部、21…残量検出部、22…供給流路、23…供給針、24…液体収容体、25…注入口、30…キャップ、31…閉空間、32…クリーニング部、33…廃液流路、34…吸引ポンプ、35…廃液装着部、36…排出針、37…廃液検出部、38…収容種類検出部、39…廃液収容体、40…制御部、41…入力部、42…報知部、90…媒体、91…液体収容体、92…廃液収容体、93…液体容器、94…挿入口。
図1
図2
図3
図4
図5
図6