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特開2024-86204プログラム、及び間欠性外斜視判定装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086204
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】プログラム、及び間欠性外斜視判定装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/113 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
A61B3/113
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201221
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】399086263
【氏名又は名称】学校法人帝京大学
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】広田 雅和
【テーマコード(参考)】
4C316
【Fターム(参考)】
4C316AA16
4C316AA22
4C316FA01
4C316FA19
4C316FZ01
(57)【要約】
【課題】被検査者が間欠性外斜視であるかを容易に判定できるAPP111、及び間欠性外斜視判定装置1を提供する。
【解決手段】APP111は、プロセッサ100を、記号列を有する行Gを複数読み進める際の被検査者Pの眼球運動に、行頭から行末へ向かう方向への視線移動であって且つ行幅に対応する大きさの視線移動である順行を含む場合、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する判定部103として機能させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを、
記号列を有する行を複数読み進める際の被検査者の眼球運動に、行頭から行末へ向かう方向への視線移動であって且つ行幅に対応する大きさの視線移動である順行が含まれる場合、前記被検査者が間欠性外斜視であると判定する判定部として機能させる、
プログラム。
【請求項2】
前記判定部は、
前記被検査者の眼球運動にN(Nは2以上の整数)つ以上の前記順行が含まれる場合、前記被検査者が間欠性外斜視であると判定する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プロセッサを、複数の前記行を表示する表示制御部としてさらに機能させる、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
プロセッサを、
記号列を有する行を複数読み進める際の被検査者の眼球運動に含まれる、行末から行頭へのサッケード中の眼位ずれ量に基づいて、前記被検査者が間欠性外斜視であると判定する判定部として機能させる、
プログラム。
【請求項5】
記号列を有する行を複数読み進める際の被検査者の眼球運動に、行頭から行末へ向かう方向への視線移動であって且つ行幅に対応する大きさの視線移動である順行が含まれる場合、前記被検査者が間欠性外斜視であると判定する判定部を備える、
間欠性外斜視判定装置。
【請求項6】
記号列を有する行を複数読み進める際の被検査者の眼球運動に含まれる、行末から行頭へのサッケード中の眼位ずれ量に基づいて、前記被検査者が間欠性外斜視であると判定する判定部を備える、
間欠性外斜視判定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、及び間欠性外斜視判定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被検査者が斜視であるかを判定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1が開示する技術は、眼の基準点と眼上の光源の反射部との距離である反射オフセット距離と、光源、対象、及び被験者の頭部の相対位置に基づいて判定された基準反射オフセット距離との差が、しきい値未満であるか否かで被験者が斜視を有するか否かを判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2015-525597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、斜視には、間欠性外斜視と呼ばれる斜視がある。間欠性外斜視は、外斜視が出現するときと出現しないときとの2つの状態を有する斜視であり、隠れ斜視とも呼ばれる。間欠性外斜視では疲労時や眠たい時などに外斜視が出現することが多いため、間欠性外斜視の患者は、第三者が気づくまで、自身が間欠性外斜視を患っているかどうかを把握することが難しい。そのため、従来から、遮蔽試験によって被検査者が間欠性外斜視であるかの判定が行われている。しかしながら、遮蔽試験は、片眼を遮蔽されたり検査場が医療機関であったりと、非日常的な状況で行われる。そのため、遮蔽試験では、被検査者が緊張状態となって眼の筋肉が収縮して外斜視が出現し難く、被検査者が間欠性外斜視であるかの判定が難しい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、被検査者が間欠性外斜視であるかを容易に判定できるプログラム、及び間欠性外斜視判定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、プロセッサを、記号列を有する行を複数読み進める際の被検査者の眼球運動に、行頭から行末へ向かう方向への視線移動であって且つ行幅に対応する大きさの視線移動である順行が含まれる場合、前記被検査者が間欠性外斜視であると判定する判定部として機能させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、被検査者が間欠性外斜視であるかを容易に判定できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】間欠性外斜視判定装置の使用態様の一例を示す図である。
図2】間欠性外斜視判定装置が表示する複数の行の一例を示す図である。
図3】間欠性外斜視判定装置の構成を示す図である。
図4】視線位置の単位を説明するための図である。
図5】文書を読み進めた際の両眼の視線位置の時間変化の一例を示す図表である。
図6】文書を読み進めた際の両眼の視線位置の時間変化の一例を示す図表である。
図7】行反復の回数の計測結果を示す図表である。
図8】間欠性外斜視判定装置の動作を示すフローチャートである。
図9】逆行におけるサッケード中の眼位ずれの一例を示す図表である。
図10】逆行におけるサッケード中の眼位ずれの一例を示す図表である。
図11】眼位ずれ量の計測結果を示す図表である。
図12】間欠性外斜視判定装置の動作を示すフローチャートである。
図13】健常者の視線位置の時間変化の一例を示す図表である。
図14】患者の視線位置の時間変化の一例を示す図表である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[1.第1実施形態]
図1は、間欠性外斜視の判定時における間欠性外斜視判定装置1の使用態様の一例を示す図である。本実施形態では、間欠性外斜視判定装置1として、スマートフォンやタブレット端末などの携帯型のPC(Personal Computer)を例示する。間欠性外斜視判定装置1は、被検査者Pが間欠性外斜視であるか否か、すなわち被検査者Pが間欠性外斜視を患っているか否かを判定する。
【0009】
間欠性外斜視判定装置1は、間欠性外斜視の判定の際、タッチパネル11によって複数の行Gを表示する。被検査者Pは、間欠性外斜視の判定の際、間欠性外斜視判定装置1が表示する複数の行Gを一行ずつ読み進める。間欠性外斜視判定装置1は、複数の行Gを読み進める際の被検査者Pの両眼Eをカメラ12によって撮影し、右眼RE及び左眼LEの各々について、複数の行Gを読み進める際の被検査者Pの眼球運動を取得する。そして、間欠性外斜視判定装置1は、取得した被検査者Pの眼球運動に基づいて、被検査者Pが間欠性外斜視をあるか否かを判定する。
【0010】
図2は、間欠性外斜視判定装置1が表示する複数の行Gの一例を示す図である。
複数の行Gは、1行ごとに図中Y方向に並んで表示される。Y方向は、被検査者Pがタッチパネル11の表示面11Aを視認した際の表示面11Aの側辺と略平行な方向である。行Gの各々は、記号が図中X方向に並んだ記号列を有する。X方向は、Y方向と直交する方向である。本実施形態において記号は、文字や、数字、符号、標章を総称したものを指す。そのため、行Gは、例えば、文字だけで構成されてもよいし、文字と文字以外の記号とで構成されてもよいし、文字以外の記号で構成されてもよい。なお、記号が文字である場合、文字は、被検査者Pが理解できる言語の文字で示される。本実施形態では、最も-X側に位置する記号が行頭であり、最も+X側に位置する記号が行末である。なお、本実施形態の複数の行Gは、文書BSを構成している。
【0011】
図3は、間欠性外斜視判定装置1の構成を示す図である。
間欠性外斜視判定装置1は、制御装置10、タッチパネル11、及びカメラ12を備える。
【0012】
制御装置10は、間欠性外斜視判定装置1の各部を制御する装置である。制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ100と、メモリ110と、他の装置やセンサ類を接続するためのインターフェース回路とを備え、間欠性外斜視判定装置1の各部を制御する。
【0013】
メモリ110は、プログラムやデータを記憶する記憶装置である。メモリ110は、APP111(プログラム)や、プロセッサ100に処理されるデータなどを記憶する。メモリ110は、不揮発性の記憶領域を有する。また、メモリ110は、揮発性の記憶領域を備え、プロセッサ100のワークエリアを構成してもよい。メモリ110は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)によって構成される。
【0014】
APP111は、間欠性外斜視であるか否かを判定するためのアプリケーションプログラムである。APP111は、間欠性外斜視判定装置1が予め記憶するアプリケーションプログラムでもよいし、間欠性外斜視判定装置1がネットワークからインストールしたアプリケーションプログラムでもよい。
【0015】
タッチパネル11は、液晶表示パネル等の表示パネルと、表示パネルに重ねて、或いは一体に設けられたタッチセンサとを備える。表示パネルは、制御装置10の制御に従って、各種の情報を表示する。タッチセンサは、タッチ操作を検出し、制御装置10に出力する。制御装置10は、タッチセンサからの入力に基づいて、タッチ操作に対応する処理を実行する。
【0016】
カメラ12は、制御装置10の制御に従って撮影を行う。カメラ12は、撮影により得られた撮影画像を制御装置10に出力する。
【0017】
プロセッサ100は、APP111をメモリ110から読み出して実行することで、表示制御部101、取得部102、及び判定部103として機能する。
【0018】
表示制御部101は、文書BSをタッチパネル11によって表示する。
【0019】
取得部102は、表示されている文書BSを読み進める際の被検査者Pの眼球運動を取得する。取得部102は、被検査者Pの視線位置を検出する公知のアイトラッキングを用いて、左眼LE及び右眼REの各々について被検査者Pの眼球運動を取得する。
【0020】
眼球運動の取得に際し、取得部102は、カメラ12が撮影した撮影画像に基づいて、左眼LE及び右眼REの各々の、X方向における表示面11A上の視線位置を検出する。上述の通り、視線位置の検出方法は、公知のアイトラッキングが用いられる。例えば、取得部102は、撮影画像に写る目頭の位置に対する虹彩の位置に基づいて、撮影画像と表示面11Aとの対応関係から表示面11A上の視線位置を検出する。この例の場合、カメラ12は、可視光カメラが採用される。また、例えば、取得部102は、赤外光の照射によりできる角膜反射の位置を基準とした瞳孔の位置に基づいて、撮影画像と表示面11Aとの対応関係から表示面11A上の視線位置を検出する。なお、この例の場合、カメラ12は、赤外線カメラが採用される。
取得部102は、X方向における被検査者Pの視線位置を「度」という単位で取得する。
【0021】
図4は、視線位置の単位を説明するための図である。
取得部102は、表示面11AのX方向の中央を0度とし、X方向において表示面11A上の単位当たりの所定距離を1度とし、0度を基準に-X側をマイナスとし、0度を基準に+X側をプラスとして、視線位置を「度」という単位で取得する。
例えば、X方向における右眼REの視線位置が位置P1である場合、取得部102は、X方向における右眼REの視線位置を-2度と取得する。また、例えば、X方向における左眼LEの視線位置が位置P2である場合、取得部102は、X方向における左眼LEの視線位置を+6度として取得する。
【0022】
取得部102は、左眼LE及び右眼REの各々について視線位置を検出すると、検出した両眼Eの視線位置の時間変化を示すグラフを生成し、生成したグラフを被検査者Pの眼球運動として取得する。取得部102は、横軸に時間、縦軸にX方向における視線位置を定義したグラフに、左眼LE及び右眼REの各々の視線位置をプロットすることで、両眼Eの視線位置の時間変化を示すグラフを生成する。
【0023】
判定部103は、取得部102が取得した被検査者Pの眼球運動に、順行が2つ以上含まれるか否かを判定する。順行については、後述する。判定部103は、被検査者Pの眼球運動に、順行が2つ以上含まれると判定した場合、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する。一方で、判定部103は、取得部102が取得した被検査者Pの眼球運動に、順行が2つ以上含まれないと判定した場合、被検査者Pが間欠性外斜視でないと判定する。
【0024】
ここで、判定部103の判定精度について説明する。
本願発明の発明者(以下、「本願発明者」という)は、間欠性外斜視を患っている者(以下、「患者」という)に外斜視が出現しなくても、間欠性外斜視を患っていない者(以下、「健常者」という)と患者との間で、文書BSを読み進めた際の眼球運動が相違するとの知見を得ている。この相違について、図5及び図6を参照して説明する。
【0025】
図5及び図6は、文書BSを読み進めた際の視線位置の時間変化の一例を示す図表である。図5に示すグラフGF1、及び図6に示すグラフGF2は、本願発明者が実験で得た実験結果である。本願発明者が得た実験結果は、健常者と患者とが、行幅が15度で行数が42行の文書BSを読んだ場合の実験結果である。
【0026】
図5に示すグラフGF1は、文書BSを読み進めた際の健常者の視線位置の時間変化を示している。図6に示すグラフGF2は、文書BSを読み進めた際の患者の視線位置の時間変化を示している。図5及び図6において、横軸は、時間を示し、単位は秒である。図5及び図6において、縦軸は、X方向における視線位置を示し、単位は度である。なお、縦軸のマイナスは、視線位置が-X側であることを指し、縦軸のプラスは、視線位置が+X側であることを指す。
【0027】
図5のグラフGF1で示すように、健常者が1つの行Gを行頭から行末に向かって読み進めると、X方向における健常者の視線位置は、階段状にマイナス側からプラス側に移動する。1つの行Gの行末まで読み進めると、次の行Gを読み始めるために、健常者の視線位置は、読み進めた行Gの行末から次の行Gの行頭に向かって移動する。この際、健常者の眼球運動には、逆行が発生する。逆行とは、行末から行頭へ向かう視線移動である。図5に示すグラフGF1において、逆行に該当する箇所は、枠FL1で示した箇所である。そして、グラフGF1で示すように、文書BSを読み進めた際の健常者の眼球運動においては、マイナス側からプラス側に階段状に移動する視線移動と、逆行とがこの順で繰り返される。
【0028】
図6のグラフGF2で示すように、患者が1つの行Gを行頭から行末に向かって読み進めると、X方向における患者の視線位置は、健常者と同様、階段状にマイナス側からプラス側に向かって移動する。1つの行Gの行末まで読み進めて次の行Gを読み始める際、患者の眼球運動には、逆行が発生する。図6に示すグラフGF2において、逆行に該当する箇所は、枠FL2で示した箇所である。
【0029】
図6に示すグラフGF2で示すように、患者の眼球運動には、停留が含まれる。停留とは、X方向における視線位置が一時的に停止する眼球運動である。図6に示すグラフGF2において、停留に該当する箇所は、枠FL3で示した箇所である。なお、患者の眼球運動に停留が含まれるのは、読み進めにおける改行時に改行前の行Gの内容と改行後の行Gの内容との辻褄が合わないためでないかと本願発明者が考察している。
【0030】
図6に示すグラフGF2で示すように、患者の眼球運動には、順行が含まれる。順行は、行頭から行末へ向かう方向への視線移動であって、且つ、行幅に対応する大きさの視線移動である。図6に示すグラフGF2において、順行に該当する箇所は、枠FL4で示した箇所である。なお、患者の眼球運動に順行が含まれるのは、読み進めにおける改行時に改行前の行Gの内容と改行後の行Gの内容との辻褄が合わないために、患者が改行前の行末を確認するためでないかと本願発明者が考察している。
【0031】
図5図6とで示すように、健常者と患者との間では、文書BSを読み進めた際の被検査者Pの眼球運動が相違する。すなわち、患者の眼球運動には、停留と順行とが含まれる。以上のように、本願発明者が、文書BSを読み進めた際の患者の眼球運動には停留と順行とが含まれるとの知見を得ている。そのため、順行が眼球運動に含まれるか否かで被検査者Pが間欠性外斜視であるか否かを判定することで、判定部103が、精度良く、被検査者Pが間欠性外斜視であるか否かを判定できることがわかる。
【0032】
本願発明者は、上記の知見に加えて、文書BSを読み進めた際の眼球運動に含まれる行反復の回数が健常者と患者との間で相違するとの知見を得ている。行反復とは、隣合う行Gにおいて順行と逆行とが生じることである。図6では、枠FL5で示す箇所が、行反復に該当する箇所である。1回の行反復は、1回の順行と1回の逆行とによって構成される。
【0033】
図7は、本願発明者により得られた行反復の回数の計測結果である。本願発明者が得た計測結果は、健常者と患者とが、行幅が15度で行数が42行の文書BSを読んだ場合の計測結果である。図7において、縦軸は、行反復の回数を示している。
【0034】
図7において、左側の丸のプロットは、健常者の眼球運動に発生した行反復の回数を示している。また、図7において、右側の三角のプロットは、患者の眼球運動に発生した行反復の回数を示している。図7で示すように、健常者においては、平均0.2回の標準偏差0.4の範囲の回数で、行反復が発生している。また、図7で示すように、患者においては、平均4.9回の標準偏差2.3回の範囲の回数で、行反復が発生している。
【0035】
このように、健常者と患者との間では、文書BSを読み進めた際の眼球運動に含まれる行反復の回数が相違していることがわかる。また、健常者は、2回以上の行反復が発生しないことが示されていて、患者は、2回以上の行反復が発生することが示されている。
【0036】
以上のように、本願発明者は、健常者と患者との間で、文書BSを読み進めた際の患者の眼球運動に含まれる行反復の回数が相違するとの知見を得ている。行反復は順行によって発生するため、文書BSを読み進めた際の患者の眼球運動に含まれる行反復の回数は、文書BSを読み進めた際の患者の眼球運動に含まれる順行の回数と同じである。そのため、間欠性外斜視であるか否かの判定基準である順行の数を2以上に設定することで、判定部103が、精度良く、被検査者Pが間欠性外斜視であるかを判定ができることがわかる。
【0037】
判定部103の説明に戻り、判定部103は、取得部102が取得した眼球運動から、所定時間未満に+X側へ向かう視線移動の箇所を抽出し、抽出した箇所が順行であるか否かを判定する。この所定時間は、少なくとも、被検査者Pが1つの行Gを行頭から行末へ読み進めている際の時間よりも短く設定され、例えば、0.7秒である。判定部103は、抽出した箇所の視線移動が行幅に対応する大きさである場合、抽出した箇所が順行であると判定する。なお、行幅の大きさは、予めメモリ110にデータとして記録されている。
そして、判定部103は、順行が2つ以上含まれるか否かを判定することで、被検査者Pが間欠性外斜視であるか否かを判定する。
【0038】
図8は、本実施形態に係わる間欠性外斜視判定装置1の動作を示すフローチャートFAである。
図8に示すフローチャートFAの開始条件は、APP111が立ち上がった場合や、APP111が立ち上がった後に、間欠性外斜視の判定を開始する入力があった場合などが例に挙げられる。
【0039】
表示制御部101は、文書BSをタッチパネル11により表示する(ステップSA1)。
【0040】
次いで、取得部102は、被検査者Pの眼球運動を取得する(ステップSA2)。
【0041】
次いで、判定部103は、ステップSA2で取得された被検査者Pの眼球運動に順行が2つ以上含まれるか否かを判定する(ステップSA3)。
【0042】
判定部103は、順行が2つ以上含まれると判定した場合(ステップSA3:YES)、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する(ステップSA4)。
【0043】
一方、判定部103は、順行が2つ以上含まれていないと判定した場合(ステップSA3:NO)、被検査者Pが間欠性外斜視でないと判定する(ステップSA5)。
【0044】
以上、説明したように、APP111は、プロセッサ100を、記号列を有する行Gを複数読み進める際の被検査者Pの眼球運動に、行頭から行末へ向かう方向への視線移動であって且つ行幅に対応する大きさの視線移動である順行が含まれる場合、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する判定部103として機能させる。また、間欠性外斜視判定装置1は、記号列を有する行Gを複数読み進める際の被検査者Pの眼球運動に、行頭から行末へ向かう方向への視線移動であって且つ行幅に対応する大きさの視線移動である順行が含まれる場合、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する判定部103を備える。
【0045】
これによれば、複数の行Gを読み進めた際の患者の眼球運動に順行が含まれることを用いて、被検査者Pが間欠性外斜視であるかを判定するため、外斜視が出現しなくても被検査者Pが間欠性外斜視であると判定ができる。よって、被検査者Pが間欠性外斜視であるかを容易に判定できる。また、被検査者Pが間欠性外斜視であるかを容易に判定できるため、間欠性外斜視判定装置1は、被検査者Pが間欠性外斜視であるか否かの早期発見に寄与できる。また、被検査者Pは複数の行Gを読み進めることを行うだけで、自身が間欠性外斜視であるか否かを把握できるため、被検査者Pは、第三者の発見前に、自身が間欠性外斜視であるか否かを把握できる。よって、間欠性外斜視判定装置1は、被検査者Pが間欠性外斜視であるか否かの早期発見に寄与できる。
【0046】
判定部103は、被検査者Pの眼球運動に2つ以上の順行が含まれる場合、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する。
【0047】
これによれば、被検査者Pの眼球運動に含まれる順行の数によって被検査者Pが間欠性外斜視であるか否かを判定するため、被検査者Pが間欠性外斜視であるかを精度良く判定できる。
【0048】
APP111は、プロセッサ100を、複数の行Gを表示する表示制御部101としてさらに機能させる。
【0049】
これによれば、複数の行Gを表示する機能をAPP111が有することで、被検査者Pが読み進める行Gを間欠性外斜視の判定用の行Gとして表示できる。そのため、間欠性外斜視であるか否かの判定精度の向上を図ることができる。
【0050】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、第1実施形態と比較して判定部103の判定方法が異なる。
本実施形態の判定部103は、逆行におけるサッケード中の眼位ずれ量に基づいて、被検査者Pが間欠性外斜視であるか否かを判定する。サッケードとは、高速且つ跳躍的な眼球運動である。
【0051】
より詳細に、本実施形態の判定部103は、逆行が開始する直近1秒間の眼位ずれ量の平均と、当該逆行中の眼位ずれ量の平均とを求め、求めた2種の平均の差を逆行におけるサッケード中の眼位ずれ量として取得する。そして、判定部103は、取得した眼位ずれ量が0.5度以上であると判定した場合、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する。一方で、判定部103は、取得した眼位ずれ量が0.5未満であると判定した場合、被検査者Pが間欠性外斜視でないと判定する。
【0052】
ここで、本実施形態の判定部103の判定精度について説明する。
本願発明者は、患者に外斜視が出現しなくても、健常者と患者との間で、逆行におけるサッケード中の眼位ずれの大きさが相違するとの知見を得ている。この相違について、図9及び図10を参照して説明する。
【0053】
図9及び図10は、逆行におけるサッケード中の眼位ずれを示す図表である。
図9及び図10は、ある行Gの行末から当該ある行Gの次の行Gの行頭に視線移動した際のX方向における視線位置の時間変化を示している。図9は、健常者の視線位置の時間変化を示している。図10は、患者の視線位置の時間変化を示している。図9に示すグラフGF3、及び図10に示すグラフGF4は、本願発明者が実験により得られた実験結果である。
【0054】
図9及び図10において、横軸は、時間を示し、単位は秒である。図9及び図10では、サッケード開始時を0秒として各グラフが図示されている。また、図9及び図10において、縦軸は、X方向における視線位置を示し、単位は度である。なお、縦軸のマイナスは、視線位置が-X側であることを指し、縦軸のプラスは、視線位置が+X側であることを指す。
【0055】
図9のグラフGF3と図10のグラフGF4とを比較して明らかな通り、逆行におけるサッケード中の患者の眼位ずれは、逆行におけるサッケード中の健常者の眼位ずれと比べて、ずれが大きいことがわかる。
【0056】
以上のように、本願発明者は、文書BSを読み進めた際の逆行におけるサッケード中の眼位ずれの大きさが、健常者と患者との間で相違するとの知見を得ている。そのため、逆行におけるサッケード中の眼位ずれ量に基づくことで、被検査者Pが間欠性外斜視であるか否かを、判定部103が精度良く判定できることがわかる。
【0057】
図11は、逆行におけるサッケード中の眼位ずれ量の計測結果である。図11は、本願発明者が実験で得た実験結果である。図11に示す眼位ずれ量は、逆行が開始する直近1秒間の眼位ずれ量の平均から、逆行中における眼位ずれ量の平均の引いた差である。図11において、縦軸は、眼位ずれ量を示している。
【0058】
図11において、左側の三角のプロットは、患者に発生した眼位ずれ量を示している。また、図11において、右側の丸のプロットは、健常者に発生した眼位ずれ量を示している。図11で示すように、患者においては、平均-1.70度の標準偏差0.72度の範囲で、眼位ずれ量が発生している。また、図11では、健常者においては、平均-0.40回の標準偏差0.30の範囲で、眼位ずれ量が発生している。また、患者は、0.5度以上の眼位ずれ量が発生していることが示されている。
【0059】
以上のように、本願発明者は、患者において、逆行におけるサッケード中の眼位ずれ量が0.5度以上であるとの知見を得ている。そのため、間欠性外斜視であるか否かの判定基準の眼位ずれ量を0.5度以上に設定することで、判定部103が精度良く判定ができることがわかる。
【0060】
本実施形態の判定部103の説明に戻り、本実施形態の判定部103は、取得部102が取得した眼球運動から、所定時間未満に-X側へ向かう視線移動の箇所を抽出し、抽出した箇所が逆行であるか否かを判定する。逆行の箇所を特定し、特定した逆行におけるサッケード中の眼位ずれ量を取得する。判定部103は、抽出した箇所の視線移動が行幅に対応する大きさである場合、抽出した箇所が逆行であると判定する。なお、行幅の大きさは、予めメモリ110にデータとして記録されている。次いで、判定部103は、特定した逆行におけるサッケード中の眼位ずれ量を取得し、取得した眼位ずれ量が0.5度以上であるか否かを判定することで、被検査者Pが間欠性外斜視であるか否かを判定する。
【0061】
図12は、本実施形態に係わる間欠性外斜視判定装置1の動作を示すフローチャートFBである。
なお、図12に示すフローチャートFBにおいて、図7に示すフローチャートFAと同じステップについては同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略する。
図12に示すフローチャートFBの開始条件は、APP111が立ち上がった場合や、APP111が立ち上がった後に、間欠性外斜視の判定を開始する入力があった場合などが例に挙げられる。
【0062】
次いで、判定部103は、ステップSA2で取得された被検査者Pの眼球運動に含まれる逆行において、サッケード中の眼位ずれ量が0.5度以上であるか否かを判定する(ステップSB1)。
【0063】
判定部103は、眼位ずれ量が0.5度以上であると判定した場合(ステップSB1:YES)、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する(ステップSA4)。
【0064】
一方、判定部103は、眼位ずれ量が0.5度未満であると判定した場合(ステップSB1:NO)、被検査者Pが間欠性外斜視でないと判定する(ステップSA5)。
【0065】
以上、説明したように、本実施形態のAPP111は、プロセッサ100を、記号列を有する行Gを複数読み進める際の被検査者Pの眼球運動に含まれる、行末から行頭へのサッケード中の眼位ずれ量に基づいて、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する判定部103として機能させる。また、本実施形態の間欠性外斜視判定装置1は、記号列を有する行Gを複数読み進める際の被検査者Pの眼球運動に含まれる、行末から行頭へのサッケード中の眼位ずれ量に基づいて、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する判定部103を備える。
【0066】
これによれば、複数の行Gを読み進めた際の眼球運動に含まれる逆行におけるサッケード中の眼位ずれ量を用いて、被検査者Pが間欠性外斜視であるかを判定する。そのため、外斜視が出現しなくても被検査者Pが間欠性外斜視であると判定ができる。よって、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0067】
[3.第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
上述した第1実施形態及び第2実施形態と比較し、本実施形態の判定部103は、さらに、どちらの眼に外斜視が出現するかを判定する。この判定は、間欠性外斜視であるか否かの判定と共に行われる。
【0068】
本願発明者は、文書BSを読み進める際に外斜視が出現した場合、外斜視が出現した眼の視線位置が、他方の眼の視線位置から大きくずれるとの知見を得ている。
【0069】
図13及び図14は、文書BSを読み進めた際Sの視線位置の時間変化の一例を示す図表である。図13に示すグラフGF5、及び図14に示すグラフGF6は、本願発明者が実験で得た実験結果である。
【0070】
図13に示すグラフGF5は、健常者が文書BSを読み進めた際の両眼Eの視線位置の時間変化を示している。図14に示すグラフGF6は、患者が文書BSを読み進めた際の両眼Eの視線位置の時間変化を示している。また、図14に示すグラフGF6は、右眼REに外斜視が出現した場合の両眼Eの視線位置の時間変化を示している。図13及び図14において、横軸は、時間を示し、単位は秒である。図13及び図14において、縦軸は、X方向における視線位置を示し、単位はmm(ミリメートル)である。なお、縦軸の0mmは、表示面11Aの-X側の側辺の位置を示している。なお、縦軸のプラス側は、視線位置が+X側であることを指す。
【0071】
図13のグラフGF5で示すように、健常者の場合、左眼LEの視線位置と、右眼REの視線位置とは、大きくずれることないことがわかる。つまり、図13では、患者において外斜視が出現しない場合、文書BSを読み進めた際の患者の左眼LEの視線位置と、文書BSを読み進めた際の患者の右眼REの視線位置と、が大きくずれないことを示している。
図14では、外斜視が出現した眼の視線位置を、点線の枠FL5で示している。図14のグラフGF6で示すように、外斜視が出現した右眼REの視線位置は、外斜視が出現しない左眼LEの視線位置から大きくずれていることがわかる。
【0072】
以上のように、本願発明者は、患者に外斜視が出現した場合、外斜視が出現した眼の視線位置が、他方の眼の視線位置から大きくずれるとの知見を得ている。そのため、本実施形態の判定部103は、視線位置が大きくずれた眼がどちらであるかを判定することで、外斜視が出現する眼がどちらの眼であるかを判定できる。
【0073】
本実施形態の判定部103は、具体的に次のようにして、どちらの眼に外斜視が出現したかを判定する。すなわち、判定部103は、取得部102が取得した被検査者Pの眼球運動を参照し、一方の眼の単位期間における視線位置の平均が、他方の眼の単位期間における視線位置の平均よりも+X側(取得部102が生成するグラフにおいて縦軸プラス側)に所定量以上ずれているか否かを判定する。判定部103は、一方の眼の単位期間における視線位置の平均が、他の眼の単位期間における視線位置の平均よりも+X側に所定量以上ずれていると判定した場合、一方の眼に外斜視が出現すると判定し、プロットの種類から一方の眼が左眼LEであるか右眼REであるかを判定する。
【0074】
[4.他の実施形態]
上述した各実施形態は、あくまでも一態様を示すものであり任意に変形及び応用が可能である。
【0075】
他の実施形態では、文書BSを構成する行Gの行幅は、15度でなくてもよい。例えば、行幅は、12度から18度の範囲の幅としてもよい。また、他の実施形態では、文書BSを構成する行数は、42行に限定されず、42行以上でもよい。
【0076】
上述した第1実施形態では、被検査者Pの眼球運動に2つ以上の順行が含まれる場合に、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定するが、間欠性外斜視であるとの判定基準である順行の個数は、2つに限定されない。間欠性外斜視であるとの判定基準である順行の個数は、被検査者Pが読み進める行Gの数に応じてさらに多くてよい。
【0077】
上述した実施形態では、間欠性外斜視判定装置1を携帯型のPCとして例示した。しかしながら、間欠性外斜視判定装置1は、携帯型のPCに限定されず、デスクトップ型のPCでも、ラップトップ型のPCでもよい。
【0078】
上述した実施形態では、間欠性外斜視判定装置1が文書BSを表示し且つカメラ12によって被検査者Pの両眼Eを撮影する構成であるが、間欠性外斜視判定装置1は、文書BSの表示機能、及び、カメラ12の撮影機能の少なくともいずれかを有さない装置であってもよい。なお、撮影機能12を有さない構成の場合、間欠性外斜視判定装置1は、別体のカメラ12から、被検査者Pの両眼Eが写った撮影画像を受信する。
【0079】
上述した実施形態では、プロセッサ100が、表示制御部101、取得部102、及び判定部103として機能する構成である。すなわち、上述した実施形態では、APP111が、文書BSを表示する機能、被検査者Pの眼球運動を取得する機能、及び被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する機能を有する構成である。他の実施形態では、APP111は、少なくとも、被検査者Pが間欠性外斜視であると判定する機能を有していればよい。すなわち、他の実施形態では、間欠性外斜視判定装置1は、APP111と異なるプログラムによって、文書BSを表示する機能、及び被検査者Pの眼球運動を取得する機能の少なくともいずれかを実現する。この他の実施形態の場合、APP111は、APP111と異なるプログラムとプロセス間通信を実行する。
【0080】
上述した実施形態では、本発明の「プログラム」をアプリケーションプログラムとして例示したが、本発明の「プログラム」は、間欠性外斜視判定装置1のOS(Operating System)の一部のプログラムで構成されてもよい。
【0081】
プロセッサ100は、複数のプロセッサにより構成されてもよいし、単一のプロセッサで構成されてもよい。プロセッサ100は、上述した機能部を実現するようプログラムされたハードウェアでもよい。この場合、プロセッサ100は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成される。
【0082】
また、図3に示した間欠性外斜視判定装置1の各部の構成は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、1つのプロセッサがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上述した実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
【0083】
また、図8、及び図12に示す動作のステップ単位は、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本発明の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【0084】
間欠性外斜視を判定する方法をプロセッサ100によって実現する場合では、プロセッサ100に実行させるプログラムを、記録媒体、又はこのプログラムを伝送する伝送媒体で構成できる。すなわち、本発明の「プログラム」を可搬型の情報記録媒体に記録させた状態で、当該方法を実現することも可能である。情報記録媒体は、ハードディスク等の磁気的記録媒体、CD等の光学的記録媒体、USB(Universal Serial Bus)メモリやSSD(Solid State Drive)等の半導体記憶デバイスが挙げられるが、その他の記録媒体を用いることも可能である。
【0085】
なお、上述の実施形態は、本発明における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【符号の説明】
【0086】
1 間欠性外斜視判定装置
100 プロセッサ
101 表示制御部
103 判定部
111 APP(プログラム)
P 被検査者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14