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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086256
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】複合型リアクトル
(51)【国際特許分類】
   H01F 37/00 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
H01F37/00 C
H01F37/00 M
H01F37/00 F
H01F37/00 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201287
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】390005223
【氏名又は名称】株式会社タムラ製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 雄貴
(57)【要約】
【課題】複数のリアクトル部が電気的に対称となる複合型リアクトルを提供する。
【解決手段】複合型リアクトル10は、電気的に並列の第1及び第2リアクトル部1,2を有する。第1及び第2リアクトル部1,2は、電気的に直列の小コイル12,21と大コイル11,21を各々有する。小コイル12,21は、全て同長及び同巻数である。大コイル11,21は、全て同長及び同巻数である。第1リアクトル部1の小コイル12と第2リアクトル部2の大コイル11とが組み合わされ、第2リアクトル部2の小コイル22と第1リアクトル部1の大コイル21とが組み合わされ、同心で重ねて巻回される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に並列のリアクトル部を複数有する複合型リアクトルであって、
前記リアクトル部は、電気的に直列の小コイルと大コイルを各々有し、
前記小コイルは、全て同長及び同巻数であり、
前記大コイルは、全て同長及び同巻数であり、
異なる前記リアクトル部の前記小コイルと前記大コイルとが組み合わされ、同心で重ねて巻回されていること、
を特徴とする複合型リアクトル。
【請求項2】
複数の前記リアクトル部として、並列の第1リアクトル部と第2リアクトル部とを少なくとも有し、
前記第1リアクトル部の前記小コイルと前記第2リアクトル部の前記大コイルとが、同心で重ねて巻回され、
前記第1リアクトル部の前記大コイルと前記第2リアクトル部の前記小コイルとが、同心で重ねて巻回されていること、
を特徴とする請求項1記載の複合型リアクトル。
【請求項3】
複数の前記リアクトル部として、並列の第1リアクトル部と第2リアクトル部と第3リアクトル部を少なくとも有し、
前記第1リアクトル部の前記小コイルと前記第2リアクトル部の前記大コイルとが、同心で重ねて巻回され、
前記第1リアクトル部の前記大コイルと前記第3リアクトル部の前記小コイルとが、同心で重ねて巻回され、
前記第2リアクトル部の前記小コイルと前記第3リアクトル部の前記大コイルとが、同心で重ねて巻回されていること、
を特徴とする請求項1記載の複合型リアクトル。
【請求項4】
前記リアクトル部は、1本の導電線の離間した2箇所が前記小コイルと前記大コイルとして巻回されて成ること、
を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の複合型リアクトル。
【請求項5】
前記リアクトル部は、前記小コイルと前記大コイルとの間に溶接部を有すること、
を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の複合型リアクトル。
【請求項6】
同一の前記リアクトル部が有する前記小コイルと前記大コイルは、巻軸が横並びに並列配置され、
前記リアクトル部は、前記小コイルと前記大コイルとの間に延在する連結部を有し、
前記連結部は、
前記小コイルと前記大コイルとの間に架け渡された架線部と、
前記小コイルの端部から引き出されて、前記架線部の一端に到る余長部と、
を有し、
前記余長部は、当該余長部が引き出される前記小コイルと同心の前記大コイルの端面外縁に収まる範囲内で引き回されていること、
を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の複合型リアクトル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的に並列なリアクトル部を複数有する複合型リアクトルに関する。
【背景技術】
【0002】
リアクトルは主としてコイルとコアとから成る。コイルは、通電により巻数に従って磁束を発生させる。コアは、コイルが発生させた磁束を真空よりも高い透磁率に従って通す閉磁路となる。即ち、リアクトルは、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品である。
【0003】
このようなリアクトルは、多種多様の用途に使用されている。代表的なリアクトルとして、昇圧リアクトル、直列リアクトル、並列リアクトル、限流リアクトル、始動リアクトル、分路リアクトル、中性点リアクトル及び消弧リアクトル等が挙げられる。
【0004】
昇圧リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等の車載用の昇圧回路に組み込まれる。直列リアクトルは、電動機回路に直列に接続し短絡時の電流を制限する。並列リアクトルは、並列回路間の電流分担を安定させる。限流リアクトルは、短絡時の電流を制限しこれに接続される。始動リアクトルは、機械を保護する電動機回路に直列に接続して始動電流を制限する。分路リアクトルは、送電線路に並列接続されて進相無効電力の補償や異常電圧を抑制する。中性点リアクトルは、中性点と大地間に接続して電力系統の地絡事故時に流れる地絡電流を制限するために使用する。消弧リアクトルは、三相電力系統の1線地絡時に発生するアークを自動的に消滅させる。
【0005】
リアクトルの層間短絡事故等の事故から保護するために、複合型リアクトルがあり、特に限流リアクトルの分野で提案されている(特許文献1参照)。複合型リアクトルは、電気的に対称な複数のリアクトル部を電気的に並列接続して備えている。各々のリアクトルのリードに変流器を挿入し、変流器の2次回路間に比率差動継電器を接続し、変流器の各々に出力差が生じたときこれら出力に応動するようにする。この複合型リアクトルでは、電気的に並列接続されているリアクトル部が電気的に対称に設定され、リアクトル内部が健全な場合には、リアクトル部の各々に流れる電流が平衡となる必要がある。
【0006】
複合型リアクトルにおいて、各々のリアクトル部が1本のコイルにより成り立つ場合、巻数によっては、複合型リアクトルの巻軸方向が長大化してしまい、複合型リアクトルの大型化を招く。そこで、リアクトル部を電気的に直列な2個のコイルに分け、2個のコイルを巻軸が横並びとなる並列配置する方法が考えられる(例えば、特許文献2参照)。この方法によれば、1本のコイルの場合と比べて、複合型リアクトルの巻軸方向長さが半分になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭50-111553号公報
【特許文献2】特許第4482477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献2では、複合型リアクトルは2個のリアクトル部を有している。第1リアクトル部は、巻軸と直交する径方向が小さい小コイルを2個備えている。第2リアクトル部は、巻き軸と直交する径方向が大きい大コイルを2個備えている。大コイルの内径は、小コイルの外径より大きい。第1リアクトル部の小コイルと第2リアクトル部の大コイルがペアとなり、第1リアクトル部の小コイルの周囲に第2リアクトル部の大コイルが巻回されている。
【0009】
第1リアクトル部が2個の小コイルを備え、第2リアクトル部が2個の大コイルを備えている場合、第1リアクトル部を構成する巻線の長さと第2リアクトル部を構成する巻線の長さが異なる。そうすると、第1リアクトル部が相対的に小抵抗で、第2リアクトル部が相対的に大抵抗となり、第1リアクトル部に大電流が流れて偏流が生じてしまう。即ち、第1リアクトル部と第2リアクトル部は、電気的に対称にならない。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、複数のリアクトル部が電気的に対称となる複合型リアクトルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため、本発明の実施形態に係る複合型リアクトルは、電気的に並列のリアクトル部を複数有する複合型リアクトルであって、前記リアクトル部は、電気的に直列の小コイルと大コイルを各々有し、前記小コイルは、全て同長及び同巻数であり、前記大コイルは、全て同長及び同巻数であり、異なる前記リアクトル部の前記小コイルと前記大コイルとが組み合わされ、同心で重ねて巻回されている。
【0012】
複数の前記リアクトル部として、並列の第1リアクトル部と第2リアクトル部とを少なくとも有し、前記第1リアクトル部の前記小コイルと前記第2リアクトル部の前記大コイルとが、同心で重ねて巻回され、前記第1リアクトル部の前記大コイルと前記第2リアクトル部の前記小コイルとが、同心で重ねて巻回されているようにしてもよい。
【0013】
複数の前記リアクトル部として、並列の第1リアクトル部と第2リアクトル部と第3リアクトル部を少なくとも有し、前記第1リアクトル部の前記小コイルと前記第2リアクトル部の前記大コイルとが、同心で重ねて巻回され、前記第1リアクトル部の前記大コイルと前記第3リアクトル部の前記小コイルとが、同心で重ねて巻回され、前記第2リアクトル部の前記小コイルと前記第3リアクトル部の前記大コイルとが、同心で重ねて巻回されているようにしてもよい。
【0014】
前記リアクトル部は、1本の導電線の離間した2箇所が前記小コイルと前記大コイルとして巻回されて成るようにしてもよい。
【0015】
前記リアクトル部は、前記小コイルと前記大コイルとの間に溶接部を有するようにしてもよい。
【0016】
同一の前記リアクトル部が有する前記小コイルと前記大コイルは、巻軸が横並びに並列配置され、前記リアクトル部は、前記小コイルと前記大コイルとの間に延在する連結部を有し、前記連結部は、前記小コイルと前記大コイルとの間に架け渡された架線部と、前記小コイルの端部から引き出されて、前記架線部の一端に到る余長部と、を有し、前記余長部は、当該余長部が引き出される前記小コイルと同心の前記大コイルの端面外縁に収まる範囲内で引き回されているようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電気的に並列なリアクトル部が電気的に対称になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】複合型リアクトルの等価回路を示す模式図である。
図2】複合型リアクトルの斜視図である。
図3】複合型リアクトルのリアクトル部を示す斜視図である。
図4】各リアクトル部を分離して示す斜視図である。
図5】電気的に並列のリアクトル部をコイル端面側から見た正面図である。
図6】他の複合型リアクトルを示し、(a)は等価回路を示し、(b)は電気的に並列なリアクトル部を示す。
図7】各リアクトル部の横並びにした模式図である。
図8】2個のリアクトル部と3個のリアクトル部を組にした模式図である。
図9】各リアクトル部を縦横に並べた模式図である。
図10】3個のリアクトル部の組を含む場合に縦横に並べた模式図である。
図11】各リアクトル部を対角線に並べた模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の複合型リアクトルについて説明する。各図面においては、理解容易のため、厚み、寸法、位置関係、比率又は形状等を強調して示している場合があり、本発明は、それら強調に限定されるものではない。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の複合型リアクトルの等価回路を示す模式図である。複合型リアクトル10は、電気的に並列接続された第1リアクトル部1及び第2リアクトル部2を備えている。第1及び第2リアクトル部1,2は、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品である。第1リアクトル部1は、直列接続された大コイル11と小コイル12を備えており、第2リアクトル部2は、直列接続された大コイル21と小コイル22を備えている。
【0021】
図2は、複合型リアクトル10の主構成を示す斜視図であり、第1リアクトル部1と第2リアクトル部2の識別を容易にする観点から、第1リアクトル部1の画像部分にドットを描画している。図2に示すように、複合型リアクトル10は、環状のコア4を備えている。そして、第1リアクトル部1は、環状のコア4と、このコア4に巻回された大コイル11と小コイル12を備えている。また、第2リアクトル部2は、環状のコア4と、このコア4に巻回された大コイル21と小コイル22を備えている。
【0022】
第1リアクトル部1及び第2リアクトル部2の大コイル11,21及び小コイル12,22は、通電により巻数に従って磁束を発生させる。コア4は、大コイル11,21及び小コイル12,22が発生させた磁束を真空よりも高い透磁率に従って通す閉磁路となる。これにより、第1リアクトル部1及び第2リアクトル部2は、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する。
【0023】
コア4は、圧粉磁心、フェライト磁心、メタルコンポジットコア又は積層鋼板等の磁性体を含んでいる。圧粉磁心は、磁性粉末を押し固めた圧粉成形体を焼鈍したものである。磁性粉末は、鉄を主成分とし、純鉄粉、鉄を主成分とするパーマロイ(Fe-Ni合金)、Si含有鉄合金(Fe-Si合金)、センダスト合金(Fe-Si-Al合金)、アモルファス合金、ナノ結晶合金粉末、又はこれら2種以上の粉末の混合粉などが挙げられる。メタルコンポジットコアは、磁性粉末と樹脂とが混練され成型されて成るコアである。
【0024】
コア4は、横並びで概略同一方向に延びる同長の2本の脚部4a,4bと、2本の脚部の両側を連結する2個のヨーク部4c,4dとが閉環状一繋ぎになった環形状を有する。脚部4aには、第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の小コイル22が巻回されて同心円状に配置されている。脚部4bには、第1リアクトル部1の小コイル12と第2リアクトル部2の大コイル21が巻回されて同心円状に配置されている。脚部4aでは、第1リアクトル部1の大コイル11が外殻側に位置し、脚部4bでは、第2リアクトル部2の大コイル21が外殻側に位置する。そして、脚部4aでは、第2リアクトル部2の小コイル22が第1リアクトル部1の大コイル11に内包され、脚部4bでは、第1リアクトル部1の小コイル12が第2リアクトル部2の大コイル21に内包されている。
【0025】
図3は、第1及び第2リアクトル部1,2を示す斜視図であり、図4では各リアクトル部1,2を分離して示してある。図3及び図4に示すように、大コイル11,21及び小コイル12,22は、巻軸5に沿って1ターンごとに巻位置をずらしながら螺旋状に導電線を巻回することで形成される。導電線は平角線であり、大コイル11,21及び小コイル12,22は、導電線の幅広面がコイルの巻軸5との直交方向に拡がるエッジワイズコイルであるが、導電線に限定はなく、丸線等の他種線でもよく、コイルの巻回態様に限定はなく、導電線の幅広面が巻軸5に沿って拡がるようにフラットワイズコイルであってもよい。
【0026】
第1リアクトル部1の大コイル11と小コイル12は、巻軸5を平行にし、双方を流れる電流の方向が巻軸5方向において逆向きになるように連結されており、巻回方向は同一になっている。第2リアクトル部2の大コイル21と小コイル22についても、巻軸5を平行にし、双方を流れる電流の方向が巻軸5方向に関して逆向きになるように連結されており、巻回方向は同一になっている。同心配置される第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の小コイル22は、双方を流れる電流の方向が巻軸5方向に関して同じ向きであり、同心配置される第2リアクトル部2の大コイル21と第1リアクトル部1の小コイル12は、双方を流れる電流の方向が巻軸5方向に関して同じ向きである。
【0027】
この第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の大コイル21は同一であり、即ち、導電線の線材種が同一、導電線の断面が同形同大、巻線の長さが同長、巻線の巻数が同数、巻線の巻軸5の方向に沿った長さが同長、巻線の巻軸5と直交する方向に沿った断面が同形同大である。また、第1リアクトル部1の小コイル12と第2リアクトル部2の小コイル22は同一であり、即ち、導電線の線材種が同一、導電線の断面が同形同大、巻線の長さが同長、巻線の巻数が同数、巻線の巻軸5の方向に沿った長さが同長、巻線の巻軸5と直交する方向に沿った断面が同大である同形同大である。
【0028】
図5は、第1及び第2リアクトル部1,2をコイル端面側から見た正面図である。図5に示すように、第1リアクトル部1の大コイル11と小コイル12は、大コイル11と小コイル12と同じ線材である連結部13を介して直列接続されている。また、第2リアクトル部2の大コイル21と小コイル22は、大コイル21と小コイル22と同じ線材である連結部23を介して直列接続されている。
【0029】
第1リアクトル部1が大コイル11から小コイル12まで連結部13を含めて一本の導電線を折り曲げて作製され、また第2リアクトル部2が大コイル21から小コイル22まで連結部13を含めて一本の導電線を折り曲げて作製される場合、連結部13,23は、コイル間を接続すると共に、大コイル11、小コイル12、大コイル21及び小コイル22の間隔や向き等の配置精度を高めるために、導電線送り誤差を吸収するオフセット部としても機能している。オフセット部としての連結部13,23は、間隔や向き等の配置を整えるために必要な導電線が足らなくならないように、長めに設定されている。
【0030】
そのため、連結部13は、大コイル11と小コイル12との間に架け渡される架線部131と、配置を整えるために用いられなかった余長部132とを有する。また、連結部23は、大コイル21と小コイル22との間に架け渡される架線部231と、配置を整えるために用いられなかった余長部232とを有する。
【0031】
連結部13について更に詳細に説明する。第1及び第2リアクトル部1,2は同一構成及び同形同大であり、連結部23も連結部13と同一である。連結部13は、大コイル11の端部11tと小コイル12の端部12tとの間を接続している。大コイル11の端部11tと小コイル12の端部12tは、螺旋状の巻回軌跡に沿った巻回の端部である。
【0032】
余長部132は、小コイル12の端部12tを基端として、小コイル12の端面12eと平行に引き出され、他端が架線部131に到る。余長部132の引き出し基端側は、大コイル11に向かう方向とは異なる方向に引き出される。ここで、大コイル11とは異なる方向は、大コイル11とは正反対の方向であったり、または大コイル11に向かう方向に対して90度ズレた方向でもよい。余長部132の引き出し基端側は、大コイル11とは正反対の方向に引き出された場合、途中で90度屈曲し、架線部131と直角に接続される。架線部131は、大コイル11の端面11eから平行に引き出されている。
【0033】
余長部132は、当該余長部132が引き出された小コイル12と同心配置される第2リアクトル部2の大コイル21の端面外縁21oに収まる範囲内で引き回される。従って、連結部13全線が、複合型リアクトル10を巻軸5の方向に沿って投影した投影領域内に収まっている。尚、架線部231と余長部232も、架線部131と余長部132と同様である。
【0034】
(作用効果)
以上のように、複合型リアクトル10は、第1リアクトル部1及び第2リアクトル部2を電気的に並列して備えている。第1リアクトル部1及び第2リアクトル部2は、小コイル12,22、及び大コイル11,21を電気的直列にして有する。そして、これら小コイル12,22は、全て同長及び同巻数であり、これら大コイル11,21は、全て同長及び同巻数であり、異なるリアクトル部の小コイルと大コイルとが組み合わされ、同心で重ねて巻回されているようにした。
【0035】
このように、電気的に並列接続された第1リアクトル部1及び第2リアクトル部2は、同一の大コイルと同一の小コイルを直列接続して備えるため、抵抗等の電気特性は同一となる。換言すると、電気的に並列接続された第1リアクトル部1及び第2リアクトル部2は、電気的に対称になっている。そのため、第1リアクトル部1と第2リアクトル部2との間の偏流は抑制され、電気的に並列接続された第1リアクトル部1及び第2リアクトル部2を流れる電流値は、複合型リアクトル10が健全な状態では同値となる。
【0036】
また、電気的に対称になっていることにより、第1リアクトル部1及び第2リアクトル部2の漏れ磁束による交流損のアンバランス、交流損による熱上昇がおよぼす抵抗値変化による偏流のアンバランス、及び漏れ電流のよる渦電流発生の際の交流抵抗による偏流のアンバランスが防止される。
【0037】
また、複合型リアクトル10を冷却するために、大コイル11,21の周面11s,21sに面して、冷却シート等の冷却システムが敷設される場合がある。第1及び第2リアクトル部1,2は、同心配置の最外殻に位置する大コイル11,21を有し、大コイル11,21は同形同大である。そのため、第1及び第2リアクトル部1,2は、冷却システムからの距離が同長となり、同一の冷却効果を受ける。従って、第1及び第2リアクトル部1,2を均等に冷却することができる。
【0038】
また、各リアクトル部が単一のコイルのみを有し、各コイルが同長及び同巻数の場合、この複合型リアクトルについても電気的な対称性は高くなる。しかし、本実施形態の複合型リアクトル10は、各リアクトル部が単一のコイルのみを有する場合と比べて、巻軸5方向の長さが約半分となる。
【0039】
また、第1及び第2リアクトル部1,2等のリアクトル部は、1本の導電線の離間した2箇所が小コイル12,22と大コイル11,21として巻回されて成るようにした。これにより、第1及び第2リアクトル部1,2は、配置向きを変えただけの同一部品となる。従って、複合型リアクトル10の製造工数を削減でき、生産効率が高まる。
【0040】
1本の導電線から第1及び第2リアクトル部1,2の各々を作製する場合、第1リアクトル部1の連結部13は、小コイル12と大コイル11との間に架け渡された架線部131と、小コイル12の端部12tから引き出されて、架線部131の一端に到る余長部132とを有するようにした。そして、余長部132は、当該余長部132が引き出される小コイル12と同心の大コイル21の端面外縁21oに収まる範囲内で引き回されているようにした。第2リアクトル部2についても、連結部23は架線部231と余長部232とを有するようにした。そして、余長部232は、大コイル21の端面外縁21oに収まる範囲内で引き回されているようにした。
【0041】
このように、第1及び第2リアクトル部1,2が小コイル12,22と大コイル11,21を有することで、余長部132,232を有していても、複合型リアクトル10の巻軸5に沿った投影面積を小さくすることができる。尚、第1及び第2リアクトル部1,2は1本の導電線から作製するのみならず、小コイル12,22と大コイル11,21とを分けて作製し、小コイル12,22と大コイル11,21との間に連結部13,23を溶接するようにしてもよい。
【0042】
(変形例)
尚、本実施形態では2個の第1リアクトル部1及び第2リアクトル部2が配置される例を説明したが、これに限られない。図6は、他の例の複合型リアクトル10を示し、(a)は複合型リアクトル10の等価回路を示す模式図であり、(b)はコイル端面側から見た正面図である。図6に示すように、複合型リアクトル10は、第1リアクトル部1、第2リアクトル部2及び第3リアクトル部3を電気的に並列させて備えている。
【0043】
第3リアクトル部3は、第1リアクトル部1の大コイル11及び第2リアクトル部2の大コイル21と同一の大コイル31を有する。大コイル11、大コイル21及び大コイル31は、導電線の線材種が同一、導電線の断面が同形同大、巻線の長さが同長、巻線の巻数が同数、巻線の巻軸5の方向に沿った長さが同長、巻線の巻軸5と直交する方向に沿った断面が同形同大である。
【0044】
また、第3リアクトル部3は、第1リアクトル部1の小コイル12及び第2リアクトル部2の小コイル22と同一の小コイル32を有する。小コイル12、小コイル22及び小コイル32は、導電線の線材種が同一、導電線の断面が同形同大、巻線の長さが同長、巻線の巻数が同数、巻線の巻軸5の方向に沿った長さが同長、巻線の巻軸5と直交する方向に沿った断面が同形同大である。
【0045】
第3リアクトル部3についても大コイル31と小コイル32は直列接続されている。そして、第1リアクトル部1の小コイル12と第2リアクトル部2の大コイル21とが、同心で重ねて巻回されている。第1リアクトル部1の大コイル11と第3リアクトル部3の小コイル32とが、同心で重ねて巻回されている。第2リアクトル部2の小コイル22と第3リアクトル部3の大コイル31とが、同心で重ねて巻回されている。
【0046】
このように、3個の第1乃至3リアクトル部1,2,3が電気的に並列に配されたとしても、また4個以上が配置されたとしても、複合型リアクトル10の電気的な対称性を高めることができる。例えば、図7の(a)は、第1乃至第4リアクトル部1,2,3,41の配置を示す模式図であり、(b)は、第1乃至第5リアクトル部1,2,3,41,51の配置を示す模式図である。図7に示すように、4個の第1乃至第4リアクトル部1,2,3,41又は5個の第1乃至第5リアクトル部1,2,3,41,51を電気的に並列に備える複合型リアクトル10についても、電気的な対称性を高めることができる。
【0047】
尚、3個以上の第1乃至3リアクトル部1,2,3の物理的な配置構造には、特に限定はなく電気的な対称性を高めることができ、例えば、図7の(a)に示すように、第1乃至第4リアクトル部1,2,3,41を巻軸5と直交する方向に横並びにすればよい。また、図7の(b)に示すように、第1乃至第5リアクトル部1,2,3,41,51を巻軸5と直交する方向に横並びにすればよい。
【0048】
図7の(a)に示すように、第4リアクトル部41は、第1リアクトル部1等と同一の大コイル42及び小コイル43を有する。大コイル42及び小コイル43は直列接続されている。第1リアクトル部1の大コイル11と第4リアクトル部41の小コイル43とが、同心で重ねて巻回されている。また、第4リアクトル部41の大コイル42と第3リアクトル部3の小コイル32とが、同心で重ねて巻回されている。その他、第2リアクトル部2の大コイル21と第1リアクトル部1の小コイル12とが、同心で重ねて巻回されている。第3リアクトル部3の大コイル31と第2リアクトル部2の小コイル22とが、同心で重ねて巻回されている。
【0049】
図7の(b)に示すように、第5リアクトル部51は、第1リアクトル部1等と同一の大コイル52及び小コイル53を有する。大コイル52及び小コイル53は直列接続されている。第1リアクトル部1の大コイル11と第5リアクトル部51の小コイル53とが、同心で重ねて巻回されている。また、第5リアクトル部51の大コイル52と第4リアクトル部41の小コイル43とが、同心で重ねて巻回されている。その他、第2リアクトル部2の大コイル21と第1リアクトル部1の小コイル12とが、同心で重ねて巻回されている。第3リアクトル部3の大コイル31と第2リアクトル部2の小コイル22とが、同心で重ねて巻回されている。第4リアクトル部41の大コイル42と第3リアクトル部3の小コイル32とが、同心で重ねて巻回されている。
【0050】
また、4個以上の第1リアクトル部1,2,3,41において同心配置するペアの組み合わせに特に限定はなく電気的な対称性を高めることができる。図8の(a)は、第1リアクトル部1と第2リアクトル部2をペアにし、第3リアクトル部3と第4リアクトル部41をペアにした複合型リアクトル10の模式図である。図8の(b)は、第1リアクトル部1と第2リアクトル部2をペアにし、第3リアクトル部3と第4リアクトル部41と第5リアクトル部51を組にした複合型リアクトル10の模式図である。
【0051】
図8の(a)に示すように、第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の小コイル22とが、同心で重ねて巻回されている。第2リアクトル部2の大コイル21と第1リアクトル部1の小コイル12とが、同心で重ねて巻回されている。また、第3リアクトル部3の大コイル31と第4リアクトル部41の小コイル43とが、同心で重ねて巻回されている。第4リアクトル部41の大コイル42と第3リアクトル部3の小コイル32とが、同心で重ねて巻回されている。
【0052】
図8の(b)に示すように、第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の小コイル22とが、同心で重ねて巻回されている。第2リアクトル部2の大コイル21と第1リアクトル部1の小コイル12とが、同心で重ねて巻回されている。また、第3リアクトル部3の大コイル31と第5リアクトル部51の小コイル53とが、同心で重ねて巻回されている。第4リアクトル部41の大コイル42と第3リアクトル部3の小コイル32とが、同心で重ねて巻回されている。第5リアクトル部51の大コイル52と第4リアクトル部41の小コイル43とが、同心で重ねて巻回されている。
【0053】
3個以上の第1乃至3リアクトル部1,2,3を横並び配置する他、互いに直交する2次元方向に配置位置を拡げてもよい。例えば、図9の(a)及び(b)に示すように、ペアの並びと直交する方向に別ペアを並べる。
【0054】
図9の(a)は、第1リアクトル部1と第2リアクトル部2をペアにし、第3リアクトル部3と第4リアクトル部41をペアにした複合型リアクトル10の模式図である。第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の小コイル22とが、同心で重ねて巻回されている。第2リアクトル部2の大コイル21と第1リアクトル部1の小コイル12とが、同心で重ねて巻回されている。また、第3リアクトル部3の大コイル31と第4リアクトル部41の小コイル43とが、同心で重ねて巻回されている。第4リアクトル部41の大コイル42と第3リアクトル部3の小コイル32とが、同心で重ねて巻回されている。
【0055】
第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の大コイル21とが並ぶ方向に対して直交する方向に、第3リアクトル部3と第4リアクトル部41のペアを並べる。第3リアクトル部3の大コイル31と第4リアクトル部41の大コイル42の並びは、第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の大コイル21の並び方向と平行にする。
【0056】
図9の(b)は、第1リアクトル部1と第2リアクトル部2をペアにし、第3リアクトル部3と第4リアクトル部41をペアにし、第5リアクトル部51と第6リアクトル部61をペアにした複合型リアクトル10の模式図である。第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の小コイル22とが、同心で重ねて巻回されている。第2リアクトル部2の大コイル21と第1リアクトル部1の小コイル12とが、同心で重ねて巻回されている。また、第3リアクトル部3の大コイル31と第4リアクトル部41の小コイル43とが、同心で重ねて巻回されている。第4リアクトル部41の大コイル42と第3リアクトル部3の小コイル32とが、同心で重ねて巻回されている。
【0057】
また、第5リアクトル部51の大コイル52と第6リアクトル部61の小コイル63とが、同心で重ねて巻回されている。第6リアクトル部61の大コイル62と第5リアクトル部51の小コイル53とが、同心で重ねて巻回されている。
【0058】
第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の大コイル21とが並ぶ方向に対して直交する方向に、第3リアクトル部3と第4リアクトル部41のペアを並べる。第3リアクトル部3の大コイル31と第4リアクトル部41の大コイル42の並びは、第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の大コイル21の並び方向と平行にする。
【0059】
更に、第5リアクトル部51と第6リアクトル部61のペアは、第3リアクトル部3と第4リアクトル部41のペアの隣に並べる。第5リアクトル部51の大コイル52と第6リアクトル部61の大コイル62の並びは、第1リアクトル部1の大コイル11と第2リアクトル部2の大コイル21の並び方向、及び第3リアクトル部3の大コイル31と第4リアクトル部41の大コイル42の並び方向と平行にする。
【0060】
また、図10に示すように、3個の第1乃至3リアクトル部1,2,3を組にして配置する場合、第1リアクトル部1,2,3の各々を正三角形の辺に沿って延在させるようにしてもよい。例えば、図10の(a)に示すように、複合型リアクトル10は、第1乃至3リアクトル部1,2,3を有する。第1リアクトル部1の大コイル11、第2リアクトル部1の大コイル21及び第3リアクトル部3の大コイル31は、同一正三角形の各角に分かれて配置される。正三角形が拡がる平面に対して、第1リアクトル部1の大コイル11、第2リアクトル部1の大コイル21及び第3リアクトル部3の大コイル31の巻軸5は直交して延びる。
【0061】
そして、正三角形の第1の角にある第1リアクトル部1の大コイル11に対して、第2リアクトル部2の小コイル22が同心配置される。正三角形の第2の角にある第2リアクトル部2の大コイル21に対して、第3リアクトル部3の小コイル32が同心配置される。正三角形の第3の角にある第3リアクトル部3の大コイル31に対して、第1リアクトル部1の小コイル12が同心配置される。
【0062】
図10の(b)は、複合型リアクトル10が5個の第1乃至5リアクトル部1,2,341,51を備える場合を示す模式図である。第4及び第5リアクトル部41,51のペアは、正三角形状に配置された第1乃至3リアクトル部1,2,3の組の隣に近接して配置すればよい。第4及び第5リアクトル部41,51の並び方向は、第1及び2リアクトル部1,2の並び方向と平行にする。
【0063】
尚、大コイル11、小コイル12等が角筒形状を有する場合、図9の(a)及び図10の(a)に示すように、大コイル11、小コイル12等の側平面を平行にして並べるようにしているが、これに限られない。図11に示すように、正多角形の異なる角に分けて配置される大コイル11及び小コイル12は、1枚の側平面が正多角形の中心に向く。
【0064】
例えば、図11の(a)に示すように、複合型リアクトル10は、3個の第1乃至3リアクトル部1,2,3を備える。第1リアクトル部1の大コイル11は、正三角形の第1の角に配置されている。第2リアクトル部2の大コイル21は、正三角形の第2の角に配置されている。第3リアクトル部3の大コイル31は、正三角形の第3の角に配置されている。大コイル11、21、31は、角筒形状を有し、1枚の側平面が正三角形の中心に向いている。
【0065】
また、第1リアクトル部1の小コイル12は、正三角形の第2の角に、第2リアクトル部2の大コイル21と同心配置されている。第2リアクトル部2の小コイル22は、正三角形の第3の角に、第3リアクトル部3の大コイル31と同心配置されている。第3リアクトル部3の小コイル32は、正三角形の第1の角に、第1リアクトル部1の大コイル11と同心配置されている。小コイル12、22、32は、角筒形状を有し、1枚の側平面が正三角形の中心に向いている。
【0066】
また、図11の(b)に示すように、複合型リアクトル10は、4個の第1乃至4リアクトル部1,2,3,41を備える。第1リアクトル部1の大コイル11は、正方形の第1の角に配置されている。第2リアクトル部2の大コイル21は、正方形の第2の角に配置されている。第3リアクトル部3の大コイル31は、正方形の第3の角に配置されている。第4リアクトル部41の大コイル42は、正方形の第4の角に配置されている。大コイル11、21、31,42は、角筒形状を有し、1枚の側平面が正方形の中心に向いている。
【0067】
また、第1リアクトル部1の小コイル12は、正方形の第2の角に、第2リアクトル部2の大コイル21と同心配置されている。第2リアクトル部2の小コイル22は、正方形の第3の角に、第3リアクトル部3の大コイル31と同心配置されている。第3リアクトル部3の小コイル32は、正方形の第4の角に、第4リアクトル部41の大コイル42と同心配置されている。第4リアクトル部41の小コイル43は、正方形の第1の角に、第1リアクトル部1の大コイル11と同心配置されている。小コイル12、22、32,43は、角筒形状を有し、1枚の側平面が正方形の中心に向いている。
【0068】
尚、コア4は、複数のリアクトル部の数に応じて脚部4a,4b・・・を有し、その脚部を繋ぐヨーク部4c,4dを有する。また、第3リアクトル部3、第4リアクトル部41、第5リアクトル部51、第6リアクトル部61も各々が連結部13及び連結部23と同じ連結部を有し、架線部131と架線部231と同じ架橋部を有し、余長部132と余長部232と同じ余長部を有する。
【0069】
(他の実施形態)
以上の本発明の実施形態は例として提示したものであって、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。そして、実施形態やその変形は本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0070】
10 複合型リアクトル
1 第1リアクトル部
2 第2リアクトル部
3 第3リアクトル部
11,21,31 大コイル
11s,21s 周面
11e 端面
11t 端部
21o 端面外縁
12,22,32 小コイル
12e 端面
12t 端部
13,23 連結部
131,231 架線部
132,232 余長部
4 コア
5 巻軸
41 第4リアクトル部
42 大コイル
43 小コイル
51 第5リアクトル部
52 大コイル
53 小コイル
61 第6リアクトル部
62 大コイル
63 小コイル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11