(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086368
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】システム、色見本帳
(51)【国際特許分類】
G09F 5/04 20060101AFI20240620BHJP
H04N 1/32 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
G09F5/04 Z
H04N1/32 037
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201459
(22)【出願日】2022-12-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】597089956
【氏名又は名称】株式会社中川ケミカル
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】中川 浩一
(57)【要約】
【課題】色見本帳の色見本がカラーチャートのどの位置にあるのかを容易に把握できるようにする技術を提供すること。
【解決手段】色見本(11)を表示する複数のカード(12)を備え、URLが暗号化されたシンボル(13)を表示する色見本帳(1)と、前記シンボル(13)を撮像する端末(2)に、前記色見本帳(1)の全掲載色よりも多い数の色の各位置が定められ、前記全掲載色を一覧表示し、かつ、前記全掲載色以外の色を表示しない、またはマスクをかけて表示するカラーチャートを含むウェブサイトを表示するためのデータを送信するサーバ(3)と、を備えるシステム(100)。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
色見本を表示する複数のカードを備え、URLが暗号化されたシンボルを表示する色見本帳と、
前記シンボルを撮像する端末に、前記色見本帳の全掲載色よりも多い数の色の各位置が定められ、前記全掲載色を一覧表示し、かつ、前記全掲載色以外の色を表示しない、またはマスクをかけて表示するカラーチャートを含むウェブサイトを表示するためのデータを送信するサーバと、
を備えるシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記サーバは、前記シンボルを撮像する前記端末に、前記カラーチャートを含むウェブページを表示するためのデータを送信するシステム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のシステムにおいて、
前記カラーチャートを含むウェブページは、前記全掲載色以外の色を表示しない、またはマスクをかけて表示する態様と、前記マスクをかけずに前記全掲載色以外の色を表示する態様と、をユーザの入力により切り替え可能になっているシステム。
【請求項4】
請求項1、請求項2、請求項1に従属する請求項3のいずれか一つに記載のシステムにおいて、
前記カラーチャートは、直交する2軸に沿って、前記全掲載色を一覧表示するシステム。
【請求項5】
色見本を表示する複数のカードを備え、暗号化したURLを含むシンボルであって、前記シンボルを撮像する端末が、前記URLに基づいて通信し、前記色見本帳の全掲載色よりも多い数の色の各位置が定められ、前記全掲載色を一覧表示し、かつ、前記全掲載色以外の色を表示しない、またはマスクをかけて表示するカラーチャートを含むウェブサイトを表示するためのシンボル、を表示する色見本帳。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、色見本帳及びサーバを備えるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、色見本を表示する複数のカードを備え、色の選定に用いられる色見本帳がある(例えば、特許文献1)。この色見本帳では、カード毎にQRコード(登録商標)が表示される。端末によってこのQRコード(登録商標)を撮像することで、カードに表示される色見本と相性のいい色の情報が端末に表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、色見本帳では、色見本がカラーチャートにおけるどの位置にあるのかが把握しづらい。この問題は、同じカードに掲載される色合いの近い色同士でも、それらの各色がカラーチャートのどの位置にあるのかが把握できないため、それらの中間色がどの程度あるのかや、中間色の色合いが把握できないという問題を生じさせる。
【0005】
色見本帳の色見本がカラーチャートのどの位置にあるのかを容易に把握できるようにする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の要旨は、参考のため図面の符号を付して説明すると、以下の通りである。
(1)色見本(11)を表示する複数のカード(12)を備え、URLが暗号化されたシンボル(13)を表示する色見本帳(1)と、
前記シンボル(13)を撮像する端末(2)に、前記色見本帳(1)の全掲載色よりも多い数の色の各位置が定められ、前記全掲載色を一覧表示し、かつ、前記全掲載色以外の色を表示しない、またはマスクをかけて表示するカラーチャート(41)を含むウェブサイトを表示するためのデータを送信するサーバ(3)と、
を備えるシステム(100)。
(2)(1)に記載のシステム(100)において、
前記サーバ(3)は、前記シンボル(13)を撮像する前記端末(2)に、前記カラーチャート(41)を含むウェブページ(4)を表示するためのデータを送信するシステム(100)。
(3)(1)または(2)に記載のシステム(100)において、
前記カラーチャート(41)を含むウェブページ(4)は、前記全掲載色以外の色を表示しない、またはマスクをかけて表示する態様と、前記マスクをかけずに前記全掲載色以外の色を表示する態様と、をユーザの入力により切り替え可能になっているシステム(100)。
(4)(1)~(3)のいずれか一つに記載のシステム(100)において、
前記カラーチャート(41)は、直交する2軸に沿って、前記全掲載色を一覧表示するシステム(100)。
(5)色見本(11)を表示する複数のカード(12)を備え、暗号化したURLを含むシンボル(13)であって、前記シンボル(13)を撮像する端末(2)が、前記URLに基づいて通信し、前記色見本帳(1)の全掲載色よりも多い数の色の各位置が定められ、前記全掲載色を一覧表示し、かつ、前記全掲載色以外の色を表示しない、またはマスクをかけて表示するカラーチャート(41)を含むウェブサイトを表示するためのシンボル(13)、を表示する色見本帳(1)。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】色見本帳を利用するシステムの構成を示す図である。
【
図2】端末に表示されるウェブページの例を示す図である。
【
図3】トグルボタンをOFFに位置づけた場合のカラーチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、色見本帳1を利用するシステム100の構成を示す図である。
システム100は、色見本帳1、端末2、サーバ3を含んで構成される。
【0009】
色見本帳1は、色見本11を表示する複数のカード12を備え、シンボル13を表示する。カード12の形状は、縦に細長い短冊状であってもよく、適宜の形状でよい。複数のカード12は、適宜の態様で連結されてよく、例えば、各カード12の右下の孔に通される連結部材により、該連結部材を中心に周方向に回転可能に連結される。
【0010】
カード12には、一つまたは複数の色見本11が表示される。例えば、短冊状のカード12の表面に、複数の色見本11が縦に間隔を空けて表示される。例えば、色見本11は、横に長く、横幅がカード12の幅に亘る長方形であってもよい。1枚のカード12に、同じ属性、例えば同じ色相、の複数の色見本11が表示されてもよい。1枚のカード12に、当該カード12の複数の色見本11が属する同じ属性、例えば5Y、5GY、5G・・等の色相、が表示されてもよい。複数の色見本11が属する同じ属性、例えば色相、の表示位置は、適宜であるが、最上段の色見本11よりも上方であってもよい。色見本11と、その直下の色見本11との隙間に、当該上側の色見本11に関連する情報、例えば色座標が表示されてもよい。
【0011】
1枚のカード12において、直交する2軸に沿って色の各位置が定められたカラーチャート41(
図2)におけるある列の上方側の色から下方側の色の順に、色見本11が表示されてもよい。1枚のカード12に7つ程度の色見本11を表示することで、3つまたは4つ程度の異なるサチュレーション(大まかなトーン)に属する色を表示できる。カラーチャート41が例えば1200色を表示し、そのうち、色見本帳1には、例えば330色が掲載されてもよい。
【0012】
1枚のカード12には、同じ色相に属する複数の色見本11が、明度(またはブラックネス、またはライトネス)の高いまたは低い順に表示されてもよい。1枚のカード12には、同じ色相に属する複数の色見本11が、彩度(またはサチュレーション)の高いまたは低い順に表示されてもよい。1枚のカード12には、同一の明度または彩度において、異なる色相の色が表示されてもよい。1枚のカード12には、適宜のカラーチャート41中の適宜の色が適宜の順で表示されてもよい。
【0013】
色見本帳1は、多数の色見本11を体系的に掲載でき、各色に色座標を付すことができるので、建築物の設計者が着色のプランを考える際に利用したり、設計者が施行者に建築物やその資材へ塗布する色を指示したり、遠隔地同士で色のイメージを共有したりすることに利用できる。
【0014】
シンボル13は、色見本帳1の適宜の場所に表示でき、例えば、表紙に表示できる。シンボル13は、URL(Uniform Resource Locator)を含むデータが暗号化されたものであり、2次元コードでも1次元コードでもよく、例えばQRコード(登録商標)である。
【0015】
サーバ3は、コンピュータであり、メモリ、プロセッサを備え、ユーザの入力を受け付けるマウス等の入力装置やディスプレイと接続してそれらと通信可能である。サーバ3は、インターネット9に接続しており、シンボル13に含まれるURLが示す後述のウェブページ4(
図2)を含むウェブサイトをインターネット9に公開しており、ウェブサイトおよびウェブページ4を表示するためのデータを端末2に送信する。
【0016】
端末2は、カメラ付きのコンピュータであり、メモリ、プロセッサ、ユーザの入力を受け付けるタッチパネル等の入力装置、ディスプレイを備え、ウェブサイトおよびウェブページ4を閲覧するためのブラウザを実装する。端末2は、色見本帳1のシンボル13を撮像し、撮像画像からシンボル13を復号したデータに含まれるURLを取得する。端末2は、ユーザからURLへアクセスする指示を受け付けると、URLが示すサーバ3とインターネット9を介して通信し、URLのウェブサイトおよびウェブページ4を表示するためのデータをサーバ3から取得し、ウェブサイトおよびウェブページ4を表示する。
【0017】
図2は、端末2に表示されるウェブページ4の例を示す図である。
ウェブページ4は、コンテンツとして、色見本帳1の全掲載色(色見本11の色)よりも多い数の色の各位置が定められたカラーチャート41を表示する。本実施形態では、カラーチャート41には、NOCS(Nakagawa Original Color System)により定まる色が配置される。
図2は、端末2がカラーチャート41の上側を表示する例を示しており、端末2の表示領域を下方へ移動させることで、カラーチャート41の下側が表示される。
【0018】
本実施形態では、色見本帳1のシンボル13から直接、カラーチャート41を含むウェブページ4を表示する例を説明する。しかし、シンボル13が含むURLのウェブページと、カラーチャート41のウェブページ4と、その他のウェブページを含んでウェブサイトが構築されていてもよい。そして、カラーチャート41のウェブページ4は、シンボル13が含むURLのウェブページ内のリンクを踏むことで表示されてもよいし、シンボル13が含むURLのウェブページから、上記ウェブサイトの他のウェブページを経由してカラーチャート41のウェブページ4が表示されてもよい。なお、ウェブサイトとは、例えばシンボル13が含むURLのウェブページのURLが「http://www.××○△□/page1」であり、カラーチャート41のウェブページ4のURLが「http://www.××○△□/page2」であり、ウェブサイトの他のウェブページのURLが「http://www.××○△□/page3」である場合におけるドメイン「××○△□」が共通のウェブページ群を指す。
【0019】
カラーチャート41では、縦軸横軸が直交しており、縦軸がトーン、横軸が色相であり、縦軸横軸に沿って色(色票)が配置される。配置される色は、それぞれ自身の色座標に基づく色合いをしている。横方向に並ぶ各色は、色相が異なる。縦一列に並ぶ同一色相の色群の上側には、色相の値が表示される。縦方向に並ぶ各色は、トーンが異なる。トーンは、サチュレーション(彩度に対応)とブラックネス(明度に対応)との複合概念であり、色の調子を表す。トーンは、サチュレーションとライトネスとにより定まってもよい。横一列に並ぶ同一トーンの色群の左側には、トーンの値が表示される。トーンは、サチュレーション-ハイフン-ブラックネスの順に表示される。例えば、
図2の上から1行目のトーン群の左側には、トーンとして9-1と表示される。この表示は、トーン群のサチュレーションが9であり、ブラックネスが1であることを示す。サチュレーションの値が高い程、鮮やかであり、ブラックネスの値が高い程、黒みがある。
【0020】
NOCSでは、各色相における各色のトーンは、アルゴリズムにより、同一の理論の下で系統的に設定され、詳しくは、本出願人による特許第5941041号、特許第6006177号、特許第6470379号、特開2021-010085号公報に記載される。NOCSでは、アルゴリズムにより、詳細な色相、トーンにまで系統的に特定でき、例えばカラーチャート41を構成する1200色程度の色を特定できる。
【0021】
カラーチャート41の各色は、縁取りの無い四角形で表示されるが、各色に縁取りがあってもよい。上下左右の色間には隙間がある。縦方向の色は、サチュレーションが大きい順に配置され、かつ同一サチュレーションの色は、ブラックネスが小さい順に配置される。色は、上側からサチュレーションが小さい順に配置されてもよい。同一サチュレーションの色は、ブラックネスが大きい順に配置されてもよい。異なるサチュレーションの色群の間には、大きな隙間が挿入されてもよい。
【0022】
このように、カラーチャート41では、色を、まずサチュレーションで大きく区分けし、さらに同一サチュレーションの色をブラックネスで区分けし、色を階層化させて配置してもよい。ここで、大まかには、同一サチュレーションの色は、同一トーンと捉えることができ、色相が異なっていても共通の印象を与える色彩効果を有する。また、調和のとれた色の組み合わせである配色調和を考える上でも、色相およびサチュレーションが同一の色は、同じものとみなせる。色彩効果や配色調和については理論化されている。
【0023】
カラーチャート41において、非常に多数の色を上記のように2軸に沿って配置することで、ユーザは、構成色全体を俯瞰的に見渡して色相とサチュレーションで色を検討し、理論的に色彩効果や配色調和を考慮して配色できる。詳細な色を検討したい場合、同一サチュレーションの色群内からブラックネスによって色を検討できる。また、各色には、サチュレーション-ブラックネスという基準値そのものが付されているので、これに色相を足して指定することで、正確に色を指定できる。
【0024】
このようなカラーチャート41は、本実施形態では、色見本帳1の全掲載色を一覧表示し、かつ、全掲載色以外の色にマスクをかけて表示する。
図2では、色相5RP、トーン9-1の色が色見本帳1の掲載色である。その右隣の色相10RP、トーン9-1の色には、マスクがかけられている。マスクは、色見本帳1の全掲載色が、色見本帳1の全掲載色以外の色に対して強調されるように、色見本帳1の全掲載色以外の色の表示を補正するものであれば適宜の技術を適用できる。マスクは、例えば、不透明マスクであり、色見本帳1の全掲載色以外の色を薄く表示する。カラーチャート41において、色見本帳1の全掲載色以外の色は表示されずに、色見本帳1の全掲載色以外の色の位置は空白となっていてもよい。
【0025】
色見本帳1に掲載される同一色相の色見本11の色群は、カラーチャート41の同一色相の色群において、各サチュレーション(例えば9、7、5、3、2、1)の色群の少なくとも1つを含んでもよい。例えば、カラーチャート41において、色相5RPの色群は、サチュレーション9の色は1つ、サチュレーション7の色は2つ、サチュレーション5の色は3つ、サチュレーション3の色は7つ・・含む。色見本帳1に掲載される色相5RPの色見本11の色群は、
図2に示すように、カラーチャート41上に強調表示され、カラーチャート41の色相5RPのサチュレーション9、7、5の色を全て含み、サチュレーション3の7つの色のうちブラックネスの低い色から飛び飛びに3つの色(ブラックネス1.0、5.0、9.0)を含む。色見本帳1の色見本11として、カラーチャート41の適宜の色を利用できるが、色相、トーン共に、カラーチャート41中の広範囲の色を利用するのが好ましい。
【0026】
カラーチャート41内の色を入力装置を介して選択すると、色に枠42が付され、カラーチャート41の上側の領域43に、選択色に関連する情報が表示されてもよい。関連する情報として、選択色の色座標を、例えばHVC、CIELAB、sRGB、AdobeRGB等のカラーシステム毎に表示してもよい。関連する情報として、カラーチャート41中の選択色を拡大して表示したり、選択色に対する近似色の色座標を表示したりしてもよい。
【0027】
本実施形態のシステム100では、色見本帳1のシンボル13を端末2で撮像することで、端末2にカラーチャート41を表示できる。カラーチャート41では、色相とトーンの2軸により、色見本帳1の全掲載色(全色見本11)よりも多くの色の位置が設定されているので、色見本11がカラーチャート41のどの位置にあるのかが容易に把握できる。
【0028】
カラーチャート41を見ることで、色見本11間の中間色の有無を把握でき、中間色の色合いを推定できる。カラーチャート41において、色見本帳1の掲載色以外の色にマスクをかけることで、中間色の色合いを把握できる。また、カラーチャート41を見ることで、端末2で表示される色と、実際の色見本11の色の違いを確認できる。色見本帳1における色見本11の掲載数は、コスト等の制約から抑えられるが、本実施形態のシステム100では、カラーチャート41により多数の色を表示でき、色見本帳1を補完できる。本実施形態のシステム100では、このようなカラーチャート41を、色見本帳1のシンボル13を端末2で撮像するだけで表示できるので、有用である。
【0029】
なお、本実施形態のカラーチャート41では、色相とトーンを直角に交わる軸方向にとったが、90度より小さい角度または大きい角度で交わる軸方向に色相とトーンをとってもよいし、色相を周方向、トーンを径方向にとって各色を配置してもよい。カラーチャート41は、独自の規則により、多数の色を配置したものであってもよい。多数の色を、直交するまたは交差する2軸に沿って配置してもよいし、円環状に配置してもよく、適宜の方法で配置してよい。カラーチャート41に配置する色の形状は、四角でも丸でもよく、適宜でよい。カラーチャート41の軸方向には、それぞれ、属性値(例えば色相、彩度、明度)が付されることが好ましい。
【0030】
カラーチャート41では、各色が、例えば、PCCS(Practical Color Co-ordinate System)、マンセルシステム(マンセル立体)、NCS(Natural Color System)、オストワルトシステム、DIN(Deutsche Industre Norm)システム、およびCIE(Commission Internationale d'Eclairage) システムの配列規則で配置されてもよい。カラーチャート41では、各色が、PANTONE(登録商標)の色見本帳やDIC(登録商標)の色見本帳のような既知の色見本帳の配列規則で配置されてもよいし、人が適宜に決めた配列規則で配置されてもよい。カラーチャート41は、色を2D(2軸)表示するほか、3D(3軸)表示してもよい。
【0031】
ウェブページ4には、トグルボタン44が含まれていてもよい。トグルボタン44をONに位置づけることで、カラーチャート41に、色見本帳1の全掲載色が強調表示されてもよい。この際、カラーチャート41にて、色見本帳1の全掲載色以外の色が、マスクをかけられる、または表示されない。
【0032】
図3は、トグルボタン44をOFFに位置づけた場合のカラーチャート41を示す図である。
トグルボタン44をOFFに位置づけることで、トグルボタン44のON時にはマスクがかけられていた、または表示されていなかった色見本帳1の全掲載色以外の色が、色見本帳1の掲載色と同様に通常通り表示される。これにより、色見本帳1の全掲載色以外の色の色合いを簡単に確認できる。
【0033】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0034】
1…色見本帳、2…端末、3…サーバ、4…ウェブページ、11…色見本、12…カード、41…カラーチャート、100…システム。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
色見本を表示する複数のカードを備えた色見本帳に表示されてURLが暗号化されたシンボルを撮像する端末に、前記色見本帳の全掲載色よりも多い数の色の各位置が定められ、前記全掲載色を一覧表示し、かつ、前記全掲載色以外の色を表示しない、またはマスクをかけて表示するカラーチャートを含むウェブサイトを表示するためのデータを送信するサーバ。
【請求項2】
請求項1に記載のサーバにおいて、
前記サーバは、前記シンボルを撮像する前記端末に、前記カラーチャートを含むウェブページを表示するためのデータを送信するサーバ。
【請求項3】
請求項1に記載のサーバにおいて、
前記カラーチャートを含むウェブサイトは、前記全掲載色以外の色を表示しない、またはマスクをかけて表示する態様と、前記マスクをかけずに前記全掲載色以外の色を表示する態様と、をユーザの入力により切り替え可能になっているサーバ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一つに記載のサーバにおいて、
前記カラーチャートは、直交する2軸に沿って、前記全掲載色を一覧表示するサーバ。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一つに記載のサーバと、
前記シンボルを表示する前記色見本帳と、
を備えるシステム。
【請求項6】
色見本を表示する複数のカードを備えた色見本帳に表示されてURLが暗号化されたシンボルを撮像する端末に、前記色見本帳の全掲載色よりも多い数の色の各位置が定められ、前記全掲載色を一覧表示し、かつ、前記全掲載色以外の色を表示しない、またはマスクをかけて表示するカラーチャートを含むウェブサイトを表示するためのデータを送信する表示データの送信方法。