(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086376
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】管理装置及び管理方法
(51)【国際特許分類】
G05D 1/43 20240101AFI20240620BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
G05D1/02 P
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201470
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000149790
【氏名又は名称】株式会社大気社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 慶一
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 秀久
【テーマコード(参考)】
3C100
5H301
【Fターム(参考)】
3C100AA48
3C100BB13
3C100BB24
3C100EE03
5H301AA10
5H301BB05
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301DD01
5H301DD06
5H301DD07
5H301DD15
5H301FF11
5H301GG08
5H301GG09
5H301GG10
5H301KK02
5H301KK03
5H301KK04
5H301KK08
5H301KK09
5H301KK19
5H301QQ04
(57)【要約】
【課題】無人搬送車のバッテリの交換頻度を低減可能な技術を提供すること。
【解決手段】生産設備内において搬送対象物を搬送する複数の無人搬送車の運転を管理する管理装置であって、前記複数の無人搬送車から選択された選択搬送車が備えるバッテリの残量情報を取得する残量情報取得手段と、搬送先を特定する情報を含む、搬送対象物の搬送条件を取得する搬送条件取得手段と、前記残量情報と前記搬送条件とに基づいて、前記搬送対象物が前記搬送先に搬送された際の前記バッテリの残量を推定する推定手段と、前記推定手段の推定結果に基づいて前記選択搬送車の運転態様を決定する決定手段と、を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産設備内において搬送対象物を搬送する複数の無人搬送車の運転を管理する管理装置であって、
前記複数の無人搬送車から選択された選択搬送車が備えるバッテリの残量情報を取得する残量情報取得手段と、
搬送先を特定する条件を含む、搬送対象物の搬送条件を取得する搬送条件取得手段と、
前記残量情報と前記搬送条件とに基づいて、前記搬送対象物が前記搬送先に搬送された際の前記バッテリの残量を推定する推定手段と、
前記推定手段の推定結果に基づいて前記選択搬送車の運転態様を決定する決定手段と、を備える、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の管理装置であって、
前記決定手段は、
前記推定結果が示す残量が下限閾値以上である場合は第一の運転態様を決定し、
前記推定結果が示す残量が前記下限閾値未満である場合は第二の運転態様を決定する、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の管理装置であって、
前記生産設備には、前記バッテリを充電する充電領域が設けられており、
前記第一の運転態様とは、前記充電領域において前記バッテリを充電せずに、前記搬送対象物を前記選択搬送車により前記搬送先に搬送することである、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の管理装置であって、
前記生産設備には、前記バッテリを充電する充電領域が設けられており、
前記第二の運転態様とは、前記充電領域において前記バッテリを充電した後に、前記搬送対象物を前記選択搬送車により前記搬送先に搬送することである、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項5】
請求項2に記載の管理装置であって、
前記第二の運転態様とは、前記バッテリが前記選択搬送車によって前記搬送対象物を前記搬送先に搬送可能な残量を有する場合であっても、前記搬送対象物を前記選択搬送車では前記搬送先に搬送しないことである、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の管理装置であって、
前記搬送条件は、前記搬送対象物の搬送元を特定する条件を含み、
前記推定手段は、前記搬送元から前記搬送先までの搬送距離が長いほど、前記バッテリの残量を少なく推定する、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の管理装置であって、
前記搬送条件は、前記搬送対象物の重量を特定する条件を含み、
前記推定手段は、前記重量が重いほど、前記バッテリの残量を少なく推定する、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項8】
請求項1に記載の管理装置であって、
前記生産設備には、相対的に温度が高い高温領域が設けられており、
前記搬送条件は、前記搬送対象物の搬送元を特定する条件を含み、
前記推定手段は、前記搬送元から前記搬送先の経路中に前記高温領域が存在する場合は、存在しない場合よりも前記バッテリの残量を少なく推定する、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項9】
請求項1に記載の管理装置であって、
前記生産設備には、相対的に温度が低い低温領域が設けられており、
前記搬送条件は、前記搬送対象物の搬送元を特定する条件を含み、
前記推定手段は、前記搬送元から前記搬送先の経路中に前記低温領域が存在する場合は、存在しない場合よりも前記バッテリの残量を少なく推定する、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項10】
請求項2に記載の管理装置であって、
前記残量を百分率で特定する場合、前記下限閾値は、20%を超える値である、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項11】
請求項1に記載の管理装置であって、
前記生産設備は、車体の塗装処理に関する設備であり、
前記搬送対象物は、車体である、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項12】
生産設備内において搬送対象物を搬送する複数の無人搬送車の運転を管理する管理方法であって、
前記複数の無人搬送車から選択された選択搬送車が備えるバッテリの残量情報を取得する残量情報取得工程と、
搬送先を特定する情報を含む、搬送対象物の搬送条件を取得する搬送条件取得工程と、
前記残量情報と前記搬送条件とに基づいて、前記搬送対象物が前記搬送先に搬送された際の前記バッテリの残量を推定する推定工程と、
前記推定工程の推定結果に基づいて前記選択搬送車の運転態様を決定する決定工程と、を備える、
ことを特徴とする管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人搬送車の運転管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
生産設備における搬送対象物の搬送に、無人搬送車を利用する技術が知られている。特許文献1には自動車の車体の塗装設備において、車体の搬送に無人搬送車(無軌道式搬送台車28)を用いた技術が開示されている。また、特許文献2には生産設備内に充電エリアを設け、無人搬送車(車両100)のバッテリを充電領域で充電する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2020-524109号公報
【特許文献2】特表2022-517314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バッテリは過放電状態になると劣化が急速に進行する。搬送開始の段階で無人搬送車を搬送先まで搬送するに足るバッテリ残量があったとしても、搬送先で過放電状態に陥るとバッテリの寿命が低下し、新しいバッテリと交換する頻度が高くなる。
【0005】
本発明の目的は、無人搬送車のバッテリの交換頻度を低減可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
生産設備内において搬送対象物を搬送する複数の無人搬送車の運転を管理する管理装置であって、
前記複数の無人搬送車から選択された選択搬送車が備えるバッテリの残量情報を取得する残量情報取得手段と、
搬送先を特定する情報を含む、搬送対象物の搬送条件を取得する搬送条件取得手段と、
前記残量情報と前記搬送条件とに基づいて、前記搬送対象物が前記搬送先に搬送された際の前記バッテリの残量を推定する推定手段と、
前記推定手段の推定結果に基づいて前記選択搬送車の運転態様を決定する決定手段と、を備える、
ことを特徴とする管理装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、無人搬送車のバッテリの交換頻度を低減可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明が適用可能な生産設備の例を示すレイアウト図。
【
図4】(A)はAGV管理データベースに蓄積される情報の例を示す図、(B)及び(C)は搬送経路データベースに蓄積される情報の例を示す図。
【
図7】(A)はバッテリ残量の推定処理の説明図、(B)は管理装置の処理例を示すフローチャート。
【
図8】(A)及び(B)は無人搬送車の運転態様の例を示す図。
【
図9】(A)及び(B)は管理装置の処理例を示すフローチャート。
【
図10】(A)及び(B)は無人搬送車の運転態様の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
<生産設備の概要>
図1は本発明が適用可能な生産設備の例を示すレイアウト図である。図示の例は、自動車の車体200の塗装処理設備であり、作業を行う複数の領域101~132を含む。図中、領域間を結ぶ矢印は搬送対象物である車体200の搬送順序を示しており、実線は無人搬送車(AGV)10による車体200の搬送経路を、破線は不図示のコンベアによる車体200の搬送経路を、それぞれ示している。AGV待機領域W1~W5(総称する場合待機領域Wと呼ぶ)は、搬送待機中のAGV10が配置される領域である。一つの待機領域Wは複数のAGV10が待機可能な面積を有している。充電領域E1~E5(総称する場合充電領域Eと呼ぶ)はAGV10のバッテリを充電するための領域であり、充電設備が配備される。
【0011】
各領域での作業について作業順に説明する。入庫領域100には、前工程から未塗装の車体200が入庫される。車体200は入庫領域100から治具セット領域101を介して電着塗装領域102に搬送される。治具セット領域101では、車体200がAGV10に搭載された状態で作業者によって、その後の塗装処理に必要な治具が車体200にセットされる。電装塗装領域102には、車体200を搬送するコンベア、電着塗装の前処理設備、電着塗装設備が配備され、車体200に対して電着塗装が行われる。
【0012】
車体200は電着塗装領域102から乾燥領域103及び冷却領域104に搬送される。乾燥領域103には車体200の乾燥設備が配備され、車体200を加熱して電着塗装を乾燥させる。冷却領域104には車体200の冷却設備が配備され、乾燥領域103で加熱された車体200が冷却される。乾燥領域103及び冷却領域104の周辺は、乾燥領域103の発熱の影響で生産設備の他の領域よりも相対的に温度が高い高温領域となる。
【0013】
車体200は、冷却領域104からストレージ領域105又は検査領域106へ搬送される。ストレージ領域105は、電着塗装済みの車体200を一時的に保管する領域であり、複数の車体200を保管可能である。保管後の車体200は検査領域106へ搬送される。検査領域106では、電着塗装の検査が行われる。検査は作業者又は検査装置で行うことができる。検査領域106に続く補修領域107では、検査結果に基づいて電着塗装の補修が行われる。
【0014】
シーラ領域108では、車体200のアンダーコートの前処理として、車体200のエッジ部分等に充填剤の充填作業が行われる。シーラ領域108からアンダーコート領域109へ車体200は搬送される。アンダーコート領域109では、車体200の床裏のマスキング、アンダーコート塗装、マスキングの除去等が行われる。車体200はアンダーコート領域109から清掃領域110へ搬送され、車体200の清掃が行われる。
【0015】
車体200は清掃領域110から乾燥領域111及び冷却領域112に搬送される。乾燥領域111には車体200の乾燥設備が配備され、車体200を加熱してシーラ領域108で充填した充填剤を乾燥させる。冷却領域112には車体200の冷却設備が配備され、乾燥領域111で加熱された車体200が冷却される。乾燥領域111及び冷却領域112の周辺は、乾燥領域111の発熱の影響で生産設備の他の領域よりも相対的に温度が高い高温領域となる。
【0016】
車体200は冷却領域112から研ぎ領域113を介して補修領域114又は上塗準備領域に搬送される。研ぎ領域113では車体200がAGV10に搭載された状態で電着塗装の表面のゴミ等を除去する研磨作業が行われる。電着塗装表面の状態が研磨では改善しない場合、車体200は補修領域114へ搬送されて補修される。上塗準備領域115では、車体200の表面の清掃等が行われる。
【0017】
車体200は上塗準備領域115から中塗領域116、ベース塗装領域117に順次搬送される。中塗領域116、ベース塗装領域117には、それぞれ塗装ブースが配備され、車体200に中塗り、ベース塗装が行われる。塗装後の車体200は、フラッシュオフ(FO)領域118に搬送される。本実施形態では水性塗料の使用を想定しており、FO領域118では、車体200に塗装された水性塗料から水分を飛ばす処理を行う。続いて車体200はクリア塗装領域119に搬送される。クリア塗装領域119には塗装ブースが配備され、車体200にクリア塗装が行われる。
【0018】
車体200はクリア塗装領域119から乾燥領域120A及び冷却領域121A又は乾燥領域120B及び冷却領域121Bに搬送される。乾燥領域120A、120Bには車体200の乾燥設備が配備され、車体200を加熱して上塗りを乾燥させる。冷却領域121A、121Bには車体200の冷却設備が配備され、乾燥領域120A、120Bで加熱された車体200が冷却される。乾燥領域120A、120B及び冷却領域121A、121Bの周辺は、乾燥領域120A及び120Bの発熱の影響で生産設備の他の領域よりも温度が相対的に高い高温領域となる。
【0019】
車体200は冷却領域121A、121Bからストレージ領域122又は検査領域123に搬送される。ストレージ領域122は、上塗り済みの車体200を一時的に保管する領域であり、複数の車体200を保管可能である。保管後の車体200は検査領域123へ搬送される。検査領域123では、上塗りの検査が行われる。検査は作業者又は検査装置で行うことができる。検査領域123での検査結果に基づいて、車体200は簡易補修領域124又は重補修領域125へ搬送される。簡易補修領域124では、上塗りの比較的簡易な補修が行われ、重補修領域125では、比較的重度の補修が行われる。簡易補修領域124で不十分であった場合、車体200を重補修領域125へ搬送して補修する。
【0020】
車体200は簡易補修領域124又は重補修領域125から2トーン塗装領域126、再塗装準備領域130又は後処理領域131へ搬送される。車体200の上塗りが補修では対応できない不具合を有していた場合、車体200は再塗装準備領域130へ搬送され、その後、上塗り準備領域115へ搬送される。再塗装準備領域130では、塗膜の研磨等が行われる。車体200の上塗りが、2トーン塗装である場合、車体200は2トーン塗装領域126に搬送される。
【0021】
2トーン塗装領域126では、マスキング、及び、塗装ブースでの塗装が行われる。その後、車体200は乾燥領域127及び冷却領域128に搬送される。乾燥領域127には車体200の乾燥設備が配備され、車体200を加熱して2トーン塗装を乾燥させる。冷却領域128には車体200の冷却設備が配備され、乾燥領域127で加熱された車体200が冷却される。乾燥領域127及び冷却領域128の周辺は、乾燥領域127の発熱の影響で生産設備の他の領域よりも相対的に温度が高い高温領域となる。車体200は冷却領域128から後処理領域129を介して、2トーン塗装の検査のため、検査領域123へ搬送される。後処理領域129ではAGV10に車体200を搭載した状態でマスキングの除去作業等が行われる。
【0022】
後処理領域131では、上塗り後の後処理が行われる。例えば、電着塗装のために形成された床穴に対するプラグの埋設、車体200の一部の黒塗り、車体200の袋部分の錆の除去といった各種の作業が行われる。後処理後、車体200は出庫領域132に搬送され、次工程(例えば組立工程)に出庫される。
【0023】
<AGVの搬送経路>
AGV10による車体200の搬送経路について説明する。
図1において、「○」で示す始点C1~C17(総称するときは始点Cと呼ぶ)は、AGV10による車体200の搬送開始地点(搬送元)であり、ここでAGV10に車体200が移載される。「●」で示す終点D1~D16(総称するときは終点D)は、AGV10による車体200の搬送終了地点(搬送先)であり、ここでAGV10から車体200がコンベア等に移載される。車体100を搬送する際、AGV10は、待機領域W→始点C→終点D→待機領域Wという経路で移動する。
【0024】
各始点Cには、特定の終点Dが対応しており、これにより車体200の搬送経路(AGV10の移動経路)、特に一単位の搬送区間が規定される。始点C1には終点D1が対応している。始点C2には終点D2及びD3が対応している。始点C3には終点D3が対応している。始点Cには始点D4が対応しており、この搬送経路中には乾燥領域111に起因する高温領域が存在する。始点C5には終点D5及びD6が対応しており、この搬送経路中にも乾燥領域111に起因する高温領域が存在する。始点C6には終点D6が対応している。
【0025】
始点C7には終点D7が対応している。始点C8及びC9には終点D8及びD9が対応しており、この搬送経路には乾燥領域120A、120Bに起因する高温領域が存在する。始点C10には終点D9が対応している。始点C11には、終点D10及びD11が対応している。始点C12には、終点D11、D12、D14及びD15が対応している。始点C13には終点D12、D14及びD15が対応している。
【0026】
始点C14には終点D13が対応しており、この搬送経路には乾燥領域127に起因する高温領域が存在する。始点C15には、終点D9が対応しており、この搬送経路にも乾燥領域127に起因する高温領域が存在する。始点C16には終点D6が対応している。始点C17には終点D16が対応している。
【0027】
<AGVの構成例>
図2(A)及び
図2(B)はAGV10の構成例を示す説明図であり、
図2(A)はAGV10の側面視図、
図2(B)は走行ユニット11の内部構造を模式的に示す平面図である。
【0028】
AGV10は、走行ユニット11と、車体200を支持する支持ユニット12と、走行ユニット11に対して支持ユニット12を昇降する複数の昇降ユニット13とを含む。複数の昇降ユニット13は例えば電動シリンダであり、同期的に駆動されて車体200の移載時に支持ユニット12を昇降する。
【0029】
走行ユニット11は、左右一対の駆動輪14を備え、各駆動輪14は対応するモータ14aを駆動源として駆動される。走行ユニット11の四隅には自由輪15が配置されている。走行ユニット11はモータ14aによって駆動輪14を駆動することで、直進、旋回が可能であり、AGV10は無軌道式の自動走行車である。
【0030】
走行ユニット11には、AGV10の電源としてバッテリ16が設けられている。バッテリ16は例えばリチウムイオンバッテリである。バッテリ16は受電部17によって充電可能である。本実施形態の場合、非接触充電方式によりバッテリ16を充電可能である。充電領域Eの床内には給電部30が設置されている。充電領域Eに停車したAGV10のバッテリ16は、給電部30と受電部17の無線給電によって充電される。なお、バッテリ16の充電方式は、接触充電方式でもよく、充電領域EとAGV10には、互いに接触する電気接続端子を設けてもよい。
【0031】
バッテリ16の残量は残量センサ18aにより検出される。残量センサ18aは例えば電圧センサ及び/又は電流センサである。バッテリ16の残量とは本実施形態の場合SOC(State of Charge)であり、0~100%の百分率で特定される。
【0032】
走行ユニット11には、また、GNSS(Global Navigation Satellite System)センサ18b、外界センサ18cが設けられている。GNSSセンサ18bによりAGV10の現在の位置を検出することができる。外界センサ18cは、AGV10の周辺の物標を検出する1又は複数のセンサである。AGV10の移動経路を床上のラインで定義する場合、外界センサ18cには設備の床上のラインを光学的又は磁気的に検出するラインセンサが含まれる。また、外界センサ18cには、例えば撮像センサ(カメラ)や超音波センサ等が含まれ得る。制御ユニット20はAGV10の動作を制御する電気回路であり、詳細は後述する。
【0033】
<システム>
図3は、
図1の生産設備における制御系のシステムを示すブロック図であり、特に、AGV10の運転制御に関わる構成のブロック図である。システムは、上位サーバ300、管理装置1を備え、管理装置1は生産設備に備えられた複数のAGV10を管理する。なお、
図3では便宜的に1つのAGV10の制御ユニット20が図示されている。
【0034】
上位サーバ300は、生産設備全体の制御を司るサーバコンピュータであり、生産計画にしたがって各領域に設置された設備や管理装置1に対して指示を行う。
【0035】
管理装置1は、処理部2、記憶部3、通信部4、RTC(リアルタイムクロック)5を含む。処理部2は、CPUに代表されるプロセッサであり、記憶部3に記憶されたプログラムを実行する。記憶部3は、RAM、ROM、HDDなどの1又は複数の記憶デバイスで構成される。通信部4は、上位サーバ300との通信インタフェースを含み、無線又は有線により上位サーバ300と通信を行う。通信部4は、また、AGV10の制御ユニット20との無線通信インタフェースを含む。RTC5は時刻を計時するICである。
【0036】
記憶部22には、データベース(DB)31及び32が記憶されている。DB31はAGV管理DBであり、DB32は搬送経路DBである。
【0037】
図4(A)はAGV管理DB31に蓄積される情報の例を示す。AGV管理DB31は、各AGV10を特定する識別子である「ID」毎に、「待機領域」、「バッテリ残量」、「ステータス」の各情報を有する。「待機領域」は、そのAGV10のホームポジションとなる待機領域Wを特定する情報である。本実施形態では、AGV10は、車体200の搬送の際、ホームポジションとなる待機領域Wから移動し、搬送後に同じ待機領域Wに戻ることを基本としている。「バッテリ残量」は、そのAGV10のバッテリ16の残量の検出結果を示す情報である。「ステータス」は、そのAGV10が待機領域Wに待機中か、車体200の搬送動作中かを示す情報である。
【0038】
図4(B)は搬送経路DB32に蓄積される情報の例を示す。搬送経路DB32は、AGV10による車体200の搬送経路の情報を蓄積している。
図4(B)の例では、一単位の搬送区間毎に、「始点」、「終点」、「距離」、「高温領域」の各情報が含まれる。「始点」、「終点」はその搬送区間の始点Cと終点Dを特定する情報であり、「距離」は、「始点」と「終点」間の距離の情報であり、その搬送区間での搬送距離を示す。「高温情報」はその搬送区間に高温領域を含むか否かの情報であり、含む場合は温度情報(摂氏温度)も含まれる。例えば、
図1において、始点C5-終点D6の搬送区間は、乾燥領域111に起因した高温領域を含むため、「高温情報」が”有”に設定される。
図4(C)もまた、搬送経路DB32に蓄積される情報の例を示す。
図4(C)に例示する情報は、待機領域Wから始点Cまでの移動距離の情報である。
【0039】
図3に戻ってAGV10の制御ユニット20について説明する。制御ユニット20は、処理部21、記憶部22、通信部23、及び、入出力インタフェース(I/F)部24を含む。処理部21は、CPUに代表されるプロセッサであり、記憶部22に記憶されたプログラムを実行してAGV10全体の制御を行う。記憶部22は、RAM、ROM、HDDなどの1又は複数の記憶デバイスで構成される。通信部23は、管理装置1との無線通信インタフェースを含む。処理部21にはI/F部24を介してセンサ25の検出結果が入力され、また、処理部21からの制御指令がI/F部を介して受電部17やアクチュエータ26に出力される。センサ25は
図2(B)の残量センサ18a、GNSSセンサ18b、外界センサ18cを含む。アクチュエータ26は、
図2(B)のモータ14a、昇降ユニット13を含む。
【0040】
<管理装置の処理例>
管理装置1の処理部2が実行する処理例について説明する。
図5は各AGB10のバッテリ16の残量を監視する処理の例を示しており、全てのAGV10を対象として周期的に実行される。S1~S6が管理装置1の処理部2の処理であり、S11~S15はAGV10の制御ユニット20の処理部21の処理である。
【0041】
S1で管理装置1はAGV管理DB31に登録されているAGV10の中から、待機領域Wに存在し、今回の処理で監視対象とするAGV10を選択する。S2ではS1で選択したAGV10に対してバッテリ16の残量検出指示を送信する。
【0042】
S11で制御ユニット20は残量検出指示を受信し、S12でバッテリ16の残量を残量検出センサ18aで検出する。S13で制御ユニット20は検出結果を残量情報として管理装置1に送信する。
【0043】
S3で管理装置1は残量情報を受信する。S4でAGV管理DB31に登録されている、今回選択したAGV10の「バッテリ残量」を受信した残量情報に基づき更新する。S5で、受信した残量情報が示すバッテリ残量が下限閾値TH1未満か否かを判定する。ここで、リチウムイオンバッテリ等のバッテリは、バッテリ残量が20%~80%の間に維持されることが望ましく、20%を下回ると寿命が短くなることが知られている。したがって、下限閾値TH1は20%を超える値に設定する。その際、待機領域Wに存在するAGV10は、その後、搬送に用いるために電力を消費することも考慮する。具体的には、例えば、下限閾値TH1は30%~40%の範囲内の値に設定する。
【0044】
残量情報が示すバッテリ残量が下限閾値未満の場合は、S6で管理装置1はAGV10の制御ユニット20に対して充電指示を送信する。制御ユニット20はAGV10を充電領域Eへ移動し、バッテリ16を充電する。残量情報が示すバッテリ残量が下限閾値以上の場合は、処理を終了する。その後、S1において別のAGV10を選択して同様の処理を繰り返す。
【0045】
なお、本実施形態では、管理装置1においてバッテリ16の残量が下限閾値TH1未満か否かを判定し、充電するか否かを判定することとしたが、AGV10の制御ユニット20の側で判定し、バッテリ16の残量が下限閾値TH1を下回っていたならば自発的に充電を行うようにしてもよい。
【0046】
次に、管理装置1の処理部2が実行する別の処理例について説明する。
図6は車体200を始点Cから終点Dに搬送する際の処理の例を示す。S21は上位サーバ300の処理であり、S31~S35は管理装置1の処理である。
【0047】
S21で上位サーバ300は、管理装置1に車体200の搬送指示を送信する。搬送指示には搬送条件301が含まれる。搬送条件301は、例えば、始点C、終点D、搬送物重量(車体200の重量)及び始点Cでの搬送開始の時刻(開始時刻)が含まれる。
【0048】
S31で管理装置1は搬送指示を受信する。S32では搬送に用いるAGV10を選択する。AGV10の選択は、例えば、AGV管理DB31に登録されているAGV10の中から、搬送条件301で特定された始点Cに近い待機領域Wに存在する一のAGV10を選択する。選択したAGV10を選択AGV(又は選択搬送車)と呼ぶ。S33ではAGV管理DB31から選択AGVの「バッテリ残量」の情報(残量情報)を取得する。
【0049】
S34では搬送条件301とS33で取得した残量情報とに基づいて、車体200が終点D(搬送先)まで搬送された際の選択AGVのバッテリ16の残量を推定する。推定残量は、複数の要素から演算することができる。複数の要素は、例えば、選択AGVの移動距離、選択AGVの搬送負荷(車体200の重量)、及び、選択AGVの移動環境(高温領域の有無)を挙げることができる。
【0050】
選択AGVの移動距離が長ければモータ14aの消費電力が大きくなるため、バッテリの消費量が多くなり移動後のバッテリ残量が少なくなる。移動距離は、始点Cから終点Dまでの搬送距離が含まれる。移動距離は、また、待機領域Wから始点Cまでの距離や、終点Dから待機領域Wまでの距離も含むことができる。本実施形態では待機領域Wから始点Cまでの距離を含む。こうした移動距離は、搬送条件301で特定された始点C、終点Dと搬送経路DB32に蓄積された情報とから演算できる。
【0051】
車体200の重量が重ければモータ14aの消費電力が大きくなるため、バッテリの消費量が多くなり移動後のバッテリ残量が少なくなる。車体200の重量は搬送条件301から特定できる。
図1の生産設備が多品種(複数車種の車体)が混在する設備であった場合、車体200の種類によってその重量が異なる場合がある。バッテリ16の温度特性により、選択AGVが高温領域を通過する場合、通過しない場合よりもバッテリの消費量が多くなり移動後のバッテリ残量が少なくなる。高温領域を通過するか否かは、搬送条件301で特定された始点C、終点Dと搬送経路DB32に蓄積された情報とから判断することができる。
【0052】
以上の観点で、推定残量は例えば以下の式から演算できる。
推定残量=現在の残量-移動距離係数×重量係数×温度係数
ここで、移動距離係数とは選択AGVの移動距離に応じた係数であり、移動距離が長いほど、大きな値をもつ。重量係数は車体200の重量に応じた係数であり、重量が重い程、大きな値をもつ。温度係数は、高温領域を通過するか否かに応じた係数であり、高温領域を通過する場合は通過しない場合よりも大きな値をもつ。
【0053】
また、別の例として、高温領域の移動距離と、通常温度領域の移動距離とを区別して以下の式としてもよい。
推定残量=現在の残量-重量係数×(通常温度領域の移動距離係数×通常温度領域の温度係数+高温領域の移動距離係数×高温領域の温度係数)
ここで、通常温度領域の移動距離係数とは、上記の移動距離係数であって高温領域以外の領域の移動距離に応じた係数であり、高温領域の移動距離係数は高温領域の移動距離に応じた係数である。通常温度領域の温度係数は高温領域の温度係数よりも小さな値をもつ。高温領域の温度係数は、実際の温度に応じて個別に設定されてもよい。推定残量の演算は、こうした方程式の他、機械学習結果を利用した演算であってもよい。
【0054】
図7(A)はバッテリ16の残量の推定例を模式的に示している。図示の例では、選択AGVの移動距離として、待機領域Wから始点Cまでの距離と始点Cから終点Dまでの搬送距離とを含めた例を想定している。待機領域Wにおいて選択AGV10のバッテリ16の残量(現在の残量)は60%である。待機領域Wから始点Cに移動して、終点Dに到達して搬送を完了した時点での推定残量は40%である。
【0055】
次に、
図6のS35で管理装置1はS34の残量推定結果に基づいて選択AGV10の運転態様を決定する。ここで、上記のとおり、リチウムイオンバッテリ等のバッテリは、バッテリ残量が20%~80%の間に維持されることが望ましく、20%を下回ると寿命が短くなることが知られている。選択AGVのバッテリ16が、車体200を始点Cから終点Dまで搬送するに足る残量を有していたとしても、搬送の結果、バッテリ16の残量が20%を下回るとバッテリ16の寿命短縮の要因となり、その交換頻度が増加する。本実施形態では、残量推定結果に応じて充電の有無を切り替えることで、搬送後に選択AGVのバッテリ16の残量が20%未満となることを防止する。
【0056】
図7(B)はS35の処理の例を示すフローチャートである。S41ではS34の推定残量が下限閾値TH2以上か否かを判定する。推定残量が下限閾値TH2以上であればS42へ進み、推定残量が下限閾値TH2未満であればS43へ進む。下限閾値TH2は20%を超える値に設定する。具体的には、例えば、23%~35%の範囲内の値に設定し、特に、25%~30%の範囲内の値に設定してもよい。TH2<TH1の関係であってもよい。
【0057】
S42では、選択AGVの運転態様を、「充電なしで運転」に設定し、S43では選択AGVの運転態様を「充電して運転」に設定する。
図8(A)は「充電なしで運転」の場合の運転態様を模式的に示している。選択AGV10は充電領域Eを経由することなく、待機領域Wから始点Cへ移動し、車体200を搬送する。
図8(B)は「充電して運転」の場合の運転態様を模式的に示している。選択AGV10は待機領域Wから充電領域Eへ移動してバッテリ16を充電し、その後、始点Cへ移動して、車体200を搬送する。このようにすることで、いずれの運転態様においても、車体200の搬送後にバッテリ16の残量が20%を下回ることを防止できる。
【0058】
図6に戻り、管理装置1はS36で選択AGVに対して運転指示を送信する。運転指示は、始点C、終点D、開始時時刻、S35で決定した運転態様の各情報を含む。運転指示を受信した選択AGVは指示内容にしたがって搬送動作を実行する。
【0059】
<運転態様決定の別の処理例1>
図7(B)の例では推定残量が下限閾値TH2未満の場合、選択AGVを充電して搬送に用いたが、充電時間によっては搬送開始時刻に間に合わない場合がある。そこで別のAGV10を選択してもよい。
図9(A)はその一例を示すフローチャートであり、S35の別の処理の例を示すフローチャートである。
【0060】
S41ではS34の推定残量が下限閾値TH2以上か否かを判定する。推定残量が下限閾値TH2以上であればS44へ進み、推定残量が下限閾値TH2未満であればS45へ進む。S44では選択AGVの運転態様として、「そのまま運転」を設定し、選択AGVが充電領域Eを経由することなく、待機領域Wから始点Cへ移動し、車体200を搬送する。
【0061】
S45では選択AGVの運転態様として、「運転しない」を設定する。続いてS46へ進み、別のAGV10を選択して
図6のS33~S35の処理を行う。推定残量が下限閾値TH2以上のAGV10が選択されるまで同様の処理を繰り返す。
【0062】
図10(A)及び
図10(B)は本例における運転態様を模式的に示している。
図10(A)は「そのまま運転」の場合の運転態様を模式的に示している。選択AGV10Aは充電領域Eを経由することなく、待機領域Wから始点Cへ移動し、車体200を搬送する。
図10(B)は選択AGV10Aについて「運転しない」が設定され、かつ、次に選択されたAGV10Bについて「そのまま運転」が設定された場合を模式的に示している。最初の選択AGV10Aは待機領域Wで待機する。次の選択AGV10Bが充電領域Eを経由することなく、待機領域Wから始点Cへ移動し、車体200を搬送する。
【0063】
<運転態様決定の別の処理例2>
図7(B)と
図9(A)の例を組み合わせてもよい。
図9(B)はその一例を示すフローチャートであり、S35の別の処理の例を示すフローチャートである。
【0064】
S41ではS34の推定残量が下限閾値TH2以上か否かを判定する。推定残量が下限閾値TH2以上であればS42へ進み、推定残量が下限閾値TH2未満であればS51へ進む。S42では、選択AGVの運転態様を、「充電なしで運転」に設定する。この場合、
図8(A)の例と同様に選択AGV10は充電領域Eを経由することなく、待機領域Wから始点Cへ移動し、車体200を搬送する。
【0065】
S51では、搬送条件301の開始時間と、推定残量とに基づいて、充電領域Eで選択AGVのバッテリ16を充電した場合に、開始時間に間に合うか否かを判定する。間に合う場合はS52へ進み、間に合わない場合はS53へ進む。S52では選択AGVの運転態様を「充電して運転」に設定する。この場合、
図8(B)の例と同様に、選択AGV10は待機領域Wから充電領域Eへ移動してバッテリ16を充電し、その後、始点Cへ移動して、車体200を搬送する。
【0066】
S53では選択AGVの運転態様として、「運転しない」を設定する。続いてS54へ進み、別のAGV10を選択して
図6のS33~S35の処理を行う。推定残量が下限閾値TH2以上のAGV10が選択されるまで同様の処理を繰り返す。この場合、
図10(B)の例と同様に、推定残量が下限閾値TH2以上の別の選択AGVが充電領域Eを経由することなく、待機領域Wから始点Cへ移動し、車体200を搬送する。
【0067】
<他の実施形態>
上記実施形態では、
図6のS33の残量情報の取得に際し、AGV管理DB31から残量情報を取得する形態としたが、選択AGVに残量検出指示を送信し、選択AGVから返信された残量情報を取得してもよい。
【0068】
上記実施形態では、生産設備が他の領域よりも相対的に温度が高い高温領域が設けられており、選択AGVが高温領域を移動する場合にバッテリの消費量が多くなる構成を説明した。AGVが保管されるストレージ領域、AGV10による車体200の搬送経路のうち作業者が不在の領域は、他の領域よりも相対的に温度が低い低温領域が設けられる。選択AGVが低温領域を通過する場合は、通過しない場合よりもバッテリの消費量が多くなる。選択AGVの移動環境として低温領域の有無を判断し、低温領域を通過する場合は通過しない場合よりも温度係数を大きな値とする構成としてもよい。さらに、冬の季節、あるいは生産設備が緯度の高い領域にある場合は通常よりも低温となる。また、夜間あるいは休日に生産設備を稼働する場合には通常よりも低温となる。このようなときも、温度係数を通常よりも大きな値とする構成としてもよい。このように低温領域を考慮する場合、
図4(B)の搬送経路DB32には、一単位の搬送区間毎の情報として「低温領域」の情報を含めればよい。生産設備内の温度については、常温領域、高温領域、低温領域に分けてもよく、常温領域と高温領域に分けてもよく、或いは、常温領域と低温領域に分けてもよい。
【0069】
上記実施形態では、生産設備として自動車の車体の塗装処理設備を例示し、搬送対象物を車体としたが、本発明は他の種類の生産設備や搬送対象物にも適用可能である。
【0070】
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 管理装置、10 無人搬送車、16 バッテリ、200 車体