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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086381
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】電気機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/03 20060101AFI20240620BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20240620BHJP
   H01M 50/202 20210101ALI20240620BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20240620BHJP
【FI】
H05K5/03 B
H01M50/244 Z
H01M50/202 501B
H01M50/271 S
H01M50/271 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201477
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】322003732
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】豊田 雄大
(72)【発明者】
【氏名】清水 秀規
【テーマコード(参考)】
4E360
5H040
【Fターム(参考)】
4E360AB08
4E360AB51
4E360BA08
4E360BB02
4E360BB20
4E360BB22
4E360BC05
4E360BD03
4E360BD05
4E360CA02
4E360EA11
4E360EA18
4E360EA24
4E360EC04
4E360EC11
4E360EC12
4E360ED02
4E360ED12
4E360ED13
4E360ED17
4E360FA02
4E360FA12
4E360GA07
4E360GA12
4E360GA47
4E360GB22
4E360GB99
4E360GC08
4E360GC14
5H040AA12
5H040AS11
5H040AT03
5H040AY14
5H040CC03
5H040CC44
5H040CC53
5H040GG27
(57)【要約】
【課題】ボタン電池の取り外しが工具無しで容易に行える電気機器を提供する。
【解決手段】電気機器100は、ハウジング1と、ハウジング1の内部に収納された回路基板2と、ハウジング1の内部に設けられ、回路基板2に電力を供給するボタン電池3が取り付けられる電池取付部4と、電池取付部4を覆うように、ハウジング1に着脱自在に取り付けられる蓋5と、を備える。蓋5は、電池取付部4に取り付けられたボタン電池3を取り外すためのフック51を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングの内部に収納された回路基板と、
前記ハウジングの内部に設けられ、前記回路基板に電力を供給するボタン電池が取り付けられる電池取付部と、
前記電池取付部を覆うように、前記ハウジングに着脱自在に取り付けられる蓋と、
を備え、
前記蓋は、前記電池取付部に取り付けられた前記ボタン電池を取り外すためのフックを有する、
ことを特徴とする電気機器。
【請求項2】
前記ハウジングの内部には、前記蓋を前記ハウジングに取り付けた状態において前記フックが収納されるフック収納部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気機器。
【請求項3】
前記蓋は、前記電池取付部を覆う蓋本体と、前記蓋本体から延出した前記フックと、を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気機器。
【請求項4】
前記フックは、延出した方向の先端部に、屈曲した引っ掛け部を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の電気機器。
【請求項5】
前記ハウジングには、前記フックを前記ボタン電池に引っ掛かる位置へとガイドするフックガイド溝が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気機器に関し、より詳細には、ボタン電池が取り付けられる電池取付部と、電池取付部を覆う蓋とを備える電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ボタン電池を収納する電池収納ケースと、電池蓋と、の実装構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-115496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般的な電気機器では、ボタン電池はケースにしっかりと固定されるため、電池交換等の際には、ボタン電池を取り外すためにドライバー等の工具が必要となることが多く、適切な工具を探す手間がかかるといった問題がある。
【0005】
上記事情に鑑みて、本開示の目的は、ボタン電池の取り外しが工具無しで容易に行える電気機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る電気機器は、ハウジングと、前記ハウジングの内部に収納された回路基板と、前記ハウジングの内部に設けられ、前記回路基板に電力を供給するボタン電池が取り付けられる電池取付部と、を備える。この電気機器は更に、前記電池取付部を覆うように、前記ハウジングに着脱自在に取り付けられる蓋を備える。前記蓋は、前記電池取付部に取り付けられた前記ボタン電池を取り外すためのフックを有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様に係る電気機器では、ボタン電池の取り外しが工具無しで容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1A図1Bは、本開示の一実施形態に係る電気機器を示す斜視図であり、図1Aは、同上の電気機器からボタン電池を取り外すときの様子を示す図であり、図1Bは、同上の電気機器に蓋を取り付けた状態を示す図である。
図2図2は、同上の電気機器から蓋を取り外した状態を示す分解斜視図である。
図3図3Aは、同上の蓋を表側から見た状態を示す正面図であり、図3Bは、同上の蓋を側方から見た状態を示す側面図であり、図3Cは、同上の蓋を裏側から見た状態を示す背面図である。
図4図4Aは、同上の電気機器に対して蓋を着脱するときの様子を示す側断面図であり、図4Bは、同上の電気機器に蓋を取り付けた状態を示す側断面図である。
図5図5は、同上の電気機器からボタン電池を取り外すときの様子を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1から図5に示す本開示の一実施形態に係る電気機器100について、図面を参照して詳細に説明する。各図は、模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さの比は、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0010】
(一実施形態)
(1)概要
図1A,Bに示す一実施形態に係る電気機器100は、ハウジング1と、ハウジング1の内部に収納された回路基板2と、ハウジング1の内部に設けられ、回路基板2に電力を供給するボタン電池3が取り付けられる電池取付部4と、を備える。この電気機器100は更に、電池取付部4を覆うように、ハウジング1に着脱自在に取り付けられる蓋5を備える。蓋5は、電池取付部4に取り付けられたボタン電池3を取り外すためのフック51を有する。
【0011】
上記構成を備える一実施形態の電気機器100では、蓋5が有するフック51を利用して、電池取付部4に取り付けられたボタン電池3を取り外すことができる。そのため、一実施形態の電気機器100では、ボタン電池3の取り外しがドライバー等の工具無しで容易に行える。
【0012】
(2)詳細
続いて、図1から図5に示す一実施形態の電気機器100について更に詳しく説明する。本実施形態では、電気機器100は、アンテナ101を有する受信機である。電気機器100は、少なくとも、ハウジング1、回路基板2、電池取付部4、及び蓋5を備える。以下では、図1Bに示す状態を基準として、ハウジング1に対して蓋5が位置する側を上方とし、その反対側を下方と定義して、各構成について説明する。
【0013】
(2-1)蓋
まず、図2及び図3A~Cに示す蓋5について説明する。
【0014】
蓋5は、板状の蓋本体50と、蓋本体50から延長されたフック51と、を有する。本実施形態では、蓋5は、ガラス繊維強化ナイロンで形成されている。そのため、蓋5は、剛性、機械強度、硬度、靱性、クリープ強度等が優れており、フック51がボタン電池3の取り外しの際に変形や破損をしにくくなっている。
【0015】
蓋本体50は、本実施形態では、略矩形の板状である。蓋本体50の四辺のうちの一つには、切欠き形状の操作部52が設けられている。操作部52は、蓋5を開閉する操作を行う際に、使用者が指を引っ掛ける部分である。
【0016】
蓋本体50には更に、蓋本体50をハウジング1に固定するねじ53(図1B参照)が挿通される一対の突出部54と、ボタン電池3を押さえる押さえ部材55が取り付けられる押さえ取付部56と、蓋本体50を補強するリブ57と、が設けられている。
【0017】
蓋本体50と一対の突出部54のそれぞれには、ねじ53が挿通される挿通孔540が設けられている。リブ57は、切欠き形状の操作部52に沿うように設けられた断面U字状のリブ57aと、互いに平行に延びた突条の3つのリブ57bと、3つのリブ57bの端部を接続するリブ57cと、を含む。
【0018】
3つのリブ57bは、蓋本体50の四辺のうち、操作部52が設けられていない互いに平行な二辺に沿って延びている。3つのリブ57bは、リブ57aから離れて位置している。リブ57cは、蓋本体50の四辺のうち、操作部52が設けられた一辺に対して平行な一辺に沿って延びている。このリブ57cからフック51が操作部52とは反対側に向けて突出している。
【0019】
フック51は、本実施形態では、側面視略L字状に設けられている。フック51は、リブ57cから突出した矩形板状の基部510と、基部510の突出方向の先端部から屈曲して基部510の厚み方向に突出した引っ掛け部511と、を含む。言い換えると、フック51は、延出した方向の先端部に、屈曲した引っ掛け部511を含んでいる。
【0020】
引っ掛け部511は、板状であり、突出方向の先端部512がテーパー状に設けられている。引っ掛け部511の厚み(最大厚み)は、例えば、2mm程度である。
【0021】
押さえ部材55は、弾性変形可能な部材であり、本実施形態では、ゴム製である。押さえ部材55は、蓋5をハウジング1に取り付けた状態において、ボタン電池3に当たってボタン電池3の外れを防ぐ。
【0022】
(2-2)ハウジング
続いて、図1A,B、図2及び図4A,Bに示すハウジング1について説明する。
【0023】
ハウジング1は、本実施形態では、略矩形の箱状である。ハウジング1は、第一部材1aと、第一部材1aと組み合わされる第二部材1bと、を含む。
【0024】
第一部材1aと第二部材1bのそれぞれは、一面が開口した略矩形の箱型である。第一部材1aと第二部材1bのそれぞれは、本実施形態では、ガラス繊維強化ナイロンで形成されている。つまり、ハウジング1と蓋5とは同じ材料で形成されている。そのため、ハウジング1は、落下時の破損を抑制することができる。
【0025】
第一部材1aと第二部材1bは、略矩形板状の本体部10a,10bと、本体部10a,10bの外周部から立ち上がった周壁部11a,11bとを有する。第一部材1aと第二部材1bは、周壁部11a,11b同士が突き合わさるように、組み合わされる。第一部材1aの本体部10aと第二部材1bの本体部10bは、互いに平行であり、かつ間隔をおいて位置する。
【0026】
第一部材1aの本体部10aに、回路基板2が取り付けられている。回路基板2の一部には、ボタン電池3が取り付けられる電池ホルダー40が取り付けられている。この電池ホルダー40が、電池取付部4を構成している。電池ホルダー40は、ボタン電池3を径方向に挟むように位置する一対の保持部41と、一対の保持部41のそれぞれから突出した複数の爪部42と、を有する。複数の爪部42のそれぞれは、ボタン電池3の厚み方向の片側(第二部材1bの本体部10b側)の面に当たるように設けられている。
【0027】
電池ホルダー40に取り付けられたボタン電池3の外周部の一部と回路基板2との間には、蓋5のフック51の引っ掛け部511の先端部を挿入可能な隙間S1が設けられている。
【0028】
第二部材1bの本体部10bの一部には、蓋取付部6、フック挿入孔7、電池挿通部8、及びフックガイド溝9が設けられている。蓋取付部6、フック挿入孔7、電池挿通部8、及びフックガイド溝9は、一体に設けられており、蓋5の蓋本体50によって覆い隠すことができる。
【0029】
蓋取付部6は、本体部10bのうち、周囲の部分よりも、第一部材1aの本体部10a側に一段凹んだ部分であり、蓋5の蓋本体50が収容される。蓋取付部6に蓋5の蓋本体50を収容した状態では、蓋本体50の表面は、その周囲の本体部10aの表面に対して略面一に並ぶ。
【0030】
蓋取付部6は、図2に示すように、外形が平面視矩形状の底壁60と、底壁60の外周縁部から立ち上がった段部61とを有する。段部61によって、蓋5の蓋本体50の外周部が支持される。
【0031】
段部61の一部に、フック挿入孔7が設けられている。フック挿入孔7は、蓋取付部6に対して蓋5の蓋本体50を着脱する際に、蓋5のフック51が挿通される部分である。フック挿入孔7は、段部61の一部を貫通している。フック挿入孔7の奥側に、蓋5をハウジング1に取り付けた状態において、フック51が収納されるフック収納部70が形成されている。フック収納部70は、図4A,Bに示すように、ハウジング1の第一部材1aの本体部10aと第二部材1bの本体部10bの間のスペースの一部である。
【0032】
フック51は、フック収納部70内に回転可能に収納される。これにより、蓋取付部6に対して蓋5を着脱(開閉)する際に、フック51が邪魔になることが抑制される。
【0033】
電池挿通部8は、ボタン電池3が挿通される略筒状の部分である。電池挿通部8は、電池ホルダー40へとボタン電池3を案内する、または、電池ホルダー40から外れたボタン電池3をハウジング1の外側へと案内する。
【0034】
電池挿通部8は、周方向の一部が欠けた筒状であり、より詳しくは、平断面C字状である。電池挿通部8は、蓋取付部6の底壁60の一部から第一部材1aの本体部10aに向けて延びている。電池挿通部8は、図4A,Bに示すように、ボタン電池3の外周面に対向する位置まで延びている。電池ホルダー40から外れたボタン電池3は、電池挿通部8によって水平方向の移動が規制されるため、第一部材1aと第二部材1bの間のスペースへと入り込むことが防がれる。
【0035】
フックガイド溝9は、図1Aに示すように、電池ホルダー40に取り付けられたボタン電池3を取り外す際に、フック51の挿入位置をガイドする部分である。蓋5は、フック51に対して蓋本体50が上側に位置する起立姿勢で、フックガイド溝9によって挿入位置がガイドされる。
【0036】
フックガイド溝9は、図2に示すように、底壁60の一部から第一部材1aの本体部10aに向けて延び、かつ、ボタン電池3側に開口した溝である。フックガイド溝9は、平断面U字状のガイド壁91,90,91で囲まれている。
【0037】
ガイド壁90は、フック51の基部510に対して、基部510の厚み方向に対向する壁である。一対のガイド壁91は、基部510を挟むように互いに対向して位置する壁である。フックガイド溝9は、第一部材1aの本体部10aに向けても開口している。一対のガイド壁91,91は、電池挿通部8の周方向の両端とつながっている。
【0038】
本実施形態では、第二部材1bの本体部10bの一部には、起立姿勢の蓋5の蓋本体50の下端部が挿入される一対の蓋本体ガイド溝92が更に設けられている。
【0039】
一対の蓋本体ガイド溝92は、平面視において、フックガイド溝9を挟むように位置する。一対の蓋本体ガイド溝92のそれぞれは、底壁60の一部を第一部材1aの本体部10a側に凹ませた溝である。一対の蓋本体ガイド溝92のそれぞれは、上側に開口している。一対の蓋本体ガイド溝92のそれぞれの幅は、蓋5の蓋本体50の厚みよりも広い。
【0040】
(2-3)ボタン電池の取り外し方法
続いて、電池ホルダー40に装着されたボタン電池3を取り外す方法について説明する。
【0041】
まず、図1Bに示す電気機器100の蓋5からねじ53を取り外して、蓋5の蓋本体50の操作部52に指を引っ掛けて、蓋本体50の操作部52側を持ち上げる。このとき、蓋5のフック51が、図4Aに示すように、ハウジング1の本体部10a,10b間のスペース(つまりフック収納部70)で回転移動することで、蓋5の開閉動作がフック51によって妨げられることを抑制できる。
【0042】
次いで、蓋5を斜め上方に持ち上げて、フック51をフック収納部70及びフック挿入孔7から抜き出す。
【0043】
次いで、図2及び図1Aに示すように、蓋5をフック51の上側に蓋本体50が位置する起立姿勢にして、蓋5のフック51を、フックガイド溝9に差し込み、蓋本体50の下端部を、一対の蓋本体ガイド溝92に挿入する。このとき、蓋5のフック51の先端の引っ掛け部511が、ボタン電池3と回路基板2との間の隙間S1に対して臨む位置に配置される。
【0044】
次いで、起立姿勢の蓋5の蓋本体50を、一対の蓋本体ガイド溝92の幅方向の片側(ボタン電池3側)に移動させることによって、蓋5のフック51の先端の引っ掛け部511を、ボタン電池3と回路基板2との間の隙間S1に挿入する。
【0045】
次いで、図5に示すように、起立姿勢の蓋5を回路基板2から離れる方向に移動させて、フック51の先端の引っ掛け部511をボタン電池3に引っ掛けて、ボタン電池3を電池ホルダー40から引き抜く。このとき、引っ掛け部511によってボタン電池3の回路基板2側の面が押されることで、ボタン電池3は電池ホルダー40の複数の爪部42を乗り越えることができ、電池ホルダー40からボタン電池3を取り外すことができる。
【0046】
(3)作用効果
以上説明した本実施形態の電気機器100では、図5に示すように、蓋5が有するフック51を利用して、電池取付部4に取り付けられたボタン電池3を取り外すことができるため、ボタン電池3の取り外しがドライバー等の工具無しで容易に行える。
【0047】
また、本実施形態の電気機器100では、図4Bに示すように、蓋5をハウジング1の蓋取付部6に取り付けた状態で、フック51をハウジング1の内部のフック収納部70に収納することができる。そのため、本実施形態の電気機器100では、フック51の露出を抑えて、フック51の破損を抑制できる。
【0048】
また、本実施形態の電気機器100では、蓋5が、電池取付部4を覆う蓋本体50と、蓋本体50から延出したフック51と、を有するため、使用者が蓋5を見たときに、フック51があることを理解しやすい。そのため、本実施形態の電気機器100では、使用者に、蓋5を利用してボタン電池3を取り外すことを促しやすい。
【0049】
また、本実施形態の電気機器100では、フック51が、延出した方向の先端部に、屈曲した引っ掛け部511を含むため、蓋本体50から延出した部分が、ボタン電池3に引っ掛けて取り出すためのフック51であることを、使用者が理解しやすい。
【0050】
また、本実施形態の電気機器100では、図2に示すように、ハウジング1にフックガイド溝9が設けられている。そのため、本実施形態の電気機器100では、フック51をボタン電池3に引っ掛けやすいうえ、フック51がボタン電池3に引っ掛けて取り出すための部分であることを、使用者が理解しやすい。
【0051】
また、本実施形態の電気機器100では、蓋本体50の一端部に切欠き形状の操作部52があり、フック51が蓋本体50の前記一端部と反対側の端部から操作部52から離れる方向に延出している。そのうえ、本実施形態の電気機器100では、図4Aに示すように、フック51がフック収納部70内に回転可能に収納されている。そのため、本実施形態の電気機器100では、蓋5の操作部52に指をかけて、蓋5を開く操作をする際に、フック51がその他の部品に当たって、破損することを抑制できる。
【0052】
また、本実施形態の電気機器100では、図2に示すように、フックガイド溝9に加えて一対の蓋本体ガイド溝92を有する。そのため、本実施形態の電気機器100では、ボタン電池3を取り外す際に、フック51に加えて蓋本体50の位置決めも行いやすくて、フック51をボタン電池3に対して引っ掛けやすい。
【0053】
また、本実施形態の電気機器100では、図1Aに示すように、フックガイド溝9が起立姿勢の蓋5のフック51を囲む形状であるため、ボタン電池3を取り出す際に、フック51をフックガイド溝9に沿って移動させやすくて、ボタン電池3を抜き出しやすい。このとき、本実施形態の電気機器100では、フック51に、てこの原理による局所的な負荷がかかりにくくて、フック51が破損しにくい。
【0054】
また、本実施形態の電気機器100では、図3Cに示すように、蓋本体50に複数のリブ57a,57b,57cが設けられており、リブ57cがフック51にもつながっている。そのため、本実施形態の電気機器100では、蓋本体50及びフック51の強度を確保しやすくて、蓋5をドライバー等の工具の代わりとして利用しやすい。
【0055】
また、本実施形態の電気機器100では、蓋5がガラス繊維強化ナイロンで形成されているため、ボタン電池3を取り外すときにかかる負荷によってフック51に変形や破損が生じることを抑制できる。
【0056】
(4)変形例
続いて、上述した一実施形態の電気機器100の変形例について説明する。なお、以下に示す各変形例は、適宜組み合わせ可能である。
【0057】
ハウジング1の内部には、フック収納部70が設けられなくてもよく、フック収納部70は、例えば、ハウジング1の外面に設けた凹みで構成されてもよい。
【0058】
蓋5は、図2等に示す構造に限定されない。フック51は、例えば、蓋本体50から蓋本体50の厚み方向に突出してもよい。
【0059】
また、フック51は、延出した方向の先端部に、屈曲した引っ掛け部511を含む構造に限定されない。フック51は、例えば、延出した方向の先端部に、折れ曲がった形状の引っ掛け部を含んでもよい。
【0060】
また、ハウジング1には、フック51をボタン電池3に引っ掛かる位置へとガイドするフックガイド溝9が設けられなくてもよい。例えば、電池挿通部8とボタン電池3との間の隙間にフック51を差し込んで、ボタン電池3を取り外しできるように、電池挿通部8を形成してもよい。
【0061】
また、電気機器100は、ハウジング1、回路基板2、電池取付部4、及び蓋5を備えるものであればよく、受信機に限定されない。例えば、電気機器100は、電動工具であってもよい。
【0062】
(まとめ)
以上説明した一実施形態及びその変形例のように、第一態様の電気機器(100)は、下記の構成を備える。
【0063】
すなわち、第一態様の電気機器(100)は、ハウジング(1)と、ハウジング(1)の内部に収納された回路基板(2)と、ハウジング(1)の内部に設けられ、回路基板(2)に電力を供給するボタン電池(3)が取り付けられる電池取付部(4)と、を備える。この電気機器(100)は更に、電池取付部(4)を覆うように、ハウジング(1)に着脱自在に取り付けられる蓋(5)を備える。蓋(5)は、電池取付部(4)に取り付けられたボタン電池(3)を取り外すためのフック(51)を有する。
【0064】
上記構成を備える第一態様の電気機器(100)では、蓋(5)が有するフック(51)を利用して、電池取付部(4)に取り付けられたボタン電池(3)を取り外すことができる。そのため、第一態様の電気機器(100)では、ボタン電池(3)の取り外しがドライバー等の工具無しで容易に行える。
【0065】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第二態様の電気機器(100)は、第一態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0066】
すなわち、第二態様の電気機器(100)では、ハウジング(1)の内部には、蓋(5)をハウジング(1)に取り付けた状態においてフック(51)が収納されるフック収納部(70)が設けられている。
【0067】
上記構成を備える第二態様の電気機器(100)では、蓋(5)をハウジング(1)に取り付けた状態において、ハウジング(1)の内部のフック収納部(70)にフック(51)を収納できるため、フック(51)が露出せず、フック(51)の破損を抑制できる。
【0068】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第三態様の電気機器(100)は、第一又は第二態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0069】
すなわち、第三態様の電気機器(100)では、蓋(5)は、電池取付部(4)を覆う蓋本体(50)と、蓋本体(50)から延出したフック(51)と、を有する。
【0070】
上記構成を備える第三態様の電気機器(100)では、蓋(5)にボタン電池(3)を取り外すためのフック(51)があることを、使用者が理解しやすい。
【0071】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第四態様の電気機器(100)は、第三態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0072】
すなわち、第四態様の電気機器(100)では、フック(51)は、延出した方向の先端部に、屈曲した引っ掛け部(511)を含む。
【0073】
上記構成を備える第四態様の電気機器(100)では、フック(51)がボタン電池(3)に引っ掛けて取り出すための部分であることを、使用者が理解しやすい。
【0074】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第五態様の電気機器(100)は、第一から第四のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0075】
すなわち、第五態様の電気機器(100)では、ハウジング(1)には、フック(51)をボタン電池(3)に引っ掛かる位置へとガイドするフックガイド溝(9)が設けられている。
【0076】
上記構成を備える第五態様の電気機器(100)では、ハウジング(1)にフックガイド溝(9)があることで、蓋(5)のフック(51)をボタン電池(3)に引っ掛けやすい。そのうえ、第五態様の電気機器(100)では、フックガイド溝(9)があることで、フック(51)がボタン電池(3)に引っ掛けて取り出すための部分であることを、使用者が理解しやすい。
【0077】
以上、本開示を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本開示は上記の実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、本開示の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0078】
1 ハウジング
2 回路基板
3 ボタン電池
4 電池取付部
5 蓋
50 蓋本体
51 フック
511 引っ掛け部
70 フック収納部
9 フックガイド溝
100 電気機器
図1
図2
図3
図4
図5