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特開2024-86454フォーム作成システムおよびフォーム作成システムの規定作成処理方法
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  • 特開-フォーム作成システムおよびフォーム作成システムの規定作成処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086454
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】フォーム作成システムおよびフォーム作成システムの規定作成処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240620BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240620BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201587
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】522490996
【氏名又は名称】リピエノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】半田 龍俊
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L049AA11
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】 質問に回答するという簡単な操作で、総務や法務に専門的な知識や経験がなくても、短時間に規定フォーム書面を作成すること。
【解決手段】 サーバ装置は、データ端末3に規定作成のための質問情報を提供し、該質問情報に対する回答情報を解析して回答者の企業の属性を判定する属性判定部13-1と、属性判定部13-1が判定した企業の属性に基づいて、規定フォームに記載すべき複数の規定を作成し、該作成した各規定に対して担当者に問合せる設問をデータ端末に転送し、該転送した各規定に対応づけた各設問に対する回答を回収し、該回収した各設問に対する回答に基づいてきて規定フォームを作成する作成部13-6と、該作成した規定フォームに記載すべき各規定における整合性を判定する整合性判定13-5と、該判定した結果に基づいて、データ端末3に最適な規定フォームを提案する構成を特徴とする。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の通信媒体を介して、企業が作成すべき規定フォームを提案するサーバ装置と、前記規定フォームを作成する担当者が操作するデータ端末とが通信するフォーム作成システムであって、
前記サーバ装置は、
前記データ端末に規定作成のための問合わせ情報を提供する提供手段と、
前記提供手段が提供した問合わせ情報に対する回答情報を解析して回答者の企業の属性を判定する属性判定手段と、
前記属性判定手段が判定した企業の属性に基づいて、前記規定フォームに記載すべき複数の規定を作成し、該作成した各規定に対して前記担当者に問い合わせる設問を前記データ端末に転送する転送手段と、
前記転送手段が転送した各規定に対応づけられた各設問に対する回答を前記データ端末から回収する回収手段と、
前記回収手段が回収した各設問に対する回答に基づいてきて規定フォームを作成する作成手段と、
前記作成手段が作成した規定フォームに記載すべき各規定における整合性を判定する整合性判定手段と、
前記整合性判定手段が判定した結果に基づいて、前記データ端末に最適な規定フォームを提案する提案手段と、
を備えることを特徴とするフォーム作成システム。
【請求項2】
前記提案手段が提案した規定フォームを累積的に蓄積し、かつ、各企業の属性に基づいて分析した設問を類型化して学習する規定学習手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のフォーム作成システム。
【請求項3】
前記提案手段が提案した規定フォームを参照して、法務担当者によるアドバイスする専門アドバイザサービスを提供することを特徴とする請求項1または2に記載のフォーム作成システム。
【請求項4】
前記規定学習手段は、蓄積された規定フォームに対して定期的メンテナンスを実行して修正すべき規定を抽出する機能を備えることを特徴とする請求項2に記載のフォーム作成システム。
【請求項5】
前記規定学習手段は、前記抽出された修正すべき規定を前記データ端末に通知する機能を備えることを特徴とする請求項4に記載のフォーム作成システム。
【請求項6】
所定の通信媒体を介して、企業が作成すべき規定フォームを提案するサーバ装置と、前記規定フォームを作成する担当者が操作するデータ端末とが通信するフォーム作成システムの規定作成処理方法であって、
前記サーバ装置は、
前記データ端末に規定作成のための質問情報を提供する提供ステップと、
前記提供ステップで提供した質問情報に対する回答情報を解析して回答者の企業の属性を判定する属性判定ステップと、
前記属性判定ステップが判定した企業の属性に基づいて、前記規定フォームに記載すべき複数の規定を作成し、該作成した各規定に対して前記担当者に問い合わせる設問を前記データ端末に転送する転送ステップと、
前記転送ステップで転送した各規定に対応づけられた各設問に対する回答を前記データ端末から回収する回収ステップと、
前記回収ステップで回収した各各設問に対する回答に基づいてきて規定フォームを作成する作成ステップと、
前記作成ステップで作成した規定フォームに記載すべき各規定における整合性を判定する整合性判定ステップと、
前記整合性判定ステップで判定した結果に基づいて、前記データ端末に最適な規定フォームを提案する提案ステップと、
を備えることを特徴とするフォーム作成システムの規定作成処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、法人が書面化する規定を所定のフォームとして編集作成処理を行うフォーム作成システムおよびフォーム作成システムの規定作成処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
法人として決まり事を書面化する際、担当者は、コンピュータにインストールされた文書処理機能を利用して、記載すべき規定の内容を上司と相談等しながら編集する作業を行う。
この際、法人の業種によっては、記載すべき規定の範囲と内容が高度化、専門化するため、法務情報に熟知した総務関係者が作成するのが一般的である。
【0003】
下記特許文献1には「自計化において簿記や仕訳入力の知識が乏しい者が入力を行うと、入力される摘要とそれに基づいて提示される勘定科目が必ずしも適切でない場合がある。具体的には、例えば例えば「○月×日に会議での弁当代として50,000円支払った」という事象がある場合、ユーザが摘要欄に「会議の弁当代」と入力すると、会計ソフトは「会議」の文字列から類推して勘定科目として「会議費」を提示し、ユーザは特に疑うことなくそれを選択決定する場合がある。」が記載され、フォーム作成自動処理において発生しうる課題が指摘されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6179848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、法人における規定書面作成において、以下の課題が指摘されていた。
(1)企業につき各規定は1度しか作成しないにもかかわらず作成には専門性が必要であり、規定作成の難易度が高い。
(2)多くの規定を作成する場合に、全ての規定の整合性を合わせる必要がある。
【0006】
(3)各規定の作成部署が異なる場合や担当者が異なる場合には、規定間の整合性のチェックに時間を要する。
(4)部署名の変更や責任者の役職名を変更した場合に作成済みの規定の対象箇所の修正が必要であり、規定が増えれば増えるほど工数がかかる。
【0007】
(5)作成担当者も承認者も規定の知識がない為、チェックに工数がかかり、場合によっては外部専門家への確認依頼によりコストが発生する。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明は、提示される規定に関する質問に回答するという簡単な操作で、一定法務レベルに対応した規定フォームを自動作成して、総務や法務に専門的な知識や経験を伴うことなく、短時間に規定フォーム書面を作成できるフォーム作成システムおよびフォーム作成システムの規定作成処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るフォーム作成システムは、所定の通信媒体を介して、企業が作成すべき規定フォームを提案するサーバ装置と、前記規定フォームを作成する担当者が操作するデータ端末とが通信するフォーム作成システムであって、前記サーバ装置は、前記データ端末に規定作成のための問合わせ情報を提供する提供手段と、前記提供手段が提供した問合わせ情報に対する回答情報を解析して回答者の企業の属性を判定する属性判定手段と、前記属性判定手段が判定した企業の属性に基づいて、前記規定フォームに記載すべき複数の規定を作成し、該作成した各規定に対して前記担当者に問い合わせる設問を前記データ端末に転送する転送手段と、前記転送手段が転送した各規定に対応づけられた各設問に対する回答を前記データ端末から回収する回収手段と、前記回収手段が回収した各設問に対する回答に基づいてきて規定フォームを作成する作成手段と、前記作成手段が作成した規定フォームに記載すべき各規定における整合性を判定する整合性判定手段と、前記整合性判定手段が判定した結果に基づいて、前記データ端末に最適な規定フォームを提案する提案手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、提示される規定に関する質問に回答するという簡単な操作で、一定法務レベルに対応した規定フォームを自動作成して、総務や法務に専門的な知識や経験を伴うことなく、短時間に規定フォーム書面を作成できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本実施形態を示すフォーム作成システムの構成を説明するブロック図。
図2図1に示したメモリ部に展開される機能処理アプリケーションの構成を説明するブロック図。
図3】本実施形態を示すフォーム作成システムの一例を示すブロック図。
図4】本実施形態を示すフォーム作成システムにおけるフォーム作成処理手順の一例を示すフローチャート。
図5】本実施形態を示すフォーム作成システムにおけるフォーム作成処理手順の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。下記の実施の形態は、図1図5に示すフォーム作成システムに関し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
【0013】
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態を示すフォーム作成システムの構成を説明するブロック図である。本システムは、所定の通信媒体を介して、規定フォームを提案するサーバ装置と、前記規定フォームを作成する担当者が操作するデータ端末とが通信するフォーム作成システムを一例とする。
【0014】
図1において、1は所定のオペレーティングシステムがインストールされたサーバであり、ネットワーク2を介して、規定フォームを新規作成するためにWEBアプリケーションに接続するデータ端末3と通信可能に構成されている。
【0015】
11は入出力インタフェース(入出力I/F)で、表示部4、入力部5とのデータ入出力を制御する。12はCPUで、SSD15に記憶されたアプリケーションをメモリ部13に展開して実行することで、各種のデータ処理、表示制御、印刷制御、メール送受信制御を総括的に制御する。14は通信部で、ネットワーク2を介して所定のプロトコルでデータ端末3と通信可能に構成されている。
なお、SSD15は、いわゆるハードディスク装置で構成されていてもよく、記憶容量も拡張可能であるものとする。
【0016】
入力部5は、一般的なキーボード装置、ポインティングデバイス等から構成されている。表示部4は、液晶パネルとタッチパネルとが連動する表示デバイスで構成されていてもよい。
【0017】
また、SSD15は、本システムが採用する規定作成プログラムを実行することで、複数の企業(法人)が既に実行したQ/Aの回答結果を企業の属性、規模に応じて分類、分析した最適な設問を各規定毎に学習した規定作成AIが更新可能に記憶されているものとする。
【0018】
図2は、図1に示したメモリ部13に展開される機能処理アプリケーションの構成を説明するブロック図である。
図2において、13-1は属性判定部で、図示しないUI画面を表示部4に表示して、企業C-NEWの規定作成者が入力した企業の属性(事業、従業員数を含む)を判定する。13-2は設問検索部で、属性判定部13-1が判定した企業の属性に基づいて、一般的に法務上必要とされている規定1~N(数は任意)に対して適切な設問を設問データ部から検索する。13-3は設問出力部で、設問検索部13-2が検索して選択した設問情報を表示部4に表示される回答画面に出力する。
【0019】
13-4は回答解析部で、規定作成者が選択した回答と、SSD15に蓄積されている同類に属する企業が選択した規定項目とを対比して分析し、規定すべき項目を推奨する。
13-5は整合判定部で、規定間の文言の相違がないかどうかを比較して、整合性するように、規定の文言を補正するアドバイスを出力する。
【0020】
13-6は規定確定部で、整合判定部13-5による規定整合性判定の結果、補正すべき、あるいは修正すべき規定がないと判断した場合、規定フォームを確定して、SSD15に登録する。
13-7は規定学習部で、複数の企業が採用している確定済の規定に関する回答情報を分類してSSD15の規定情報を拡充する。
具体的には、規定確定部13-6が各企業から回収した入力データを蓄積し、各設問に対する回答の統計を業種別・従業員数別・段階別など多角的に集計して統計を用いて採用率が高いものが設問の参考データとして推測させる構成を採用している。
その際、規定確定部13-6は、各規定間の整合性を自動的にチェックするため、正しい規定を作成する機能として、AとBの規定で同担当者の呼称が統一されていないとか、AとBの規定の記載内容が整合性取れない等の問題が発生することを確実に防止できる。
具体的には、整合判定部13-5が各規定の整合性チェックを行い、記載の不一致を防止する。また、部門名の変更や役職名の変更による過去の規定の修正必要性なども判断する。
より具体的には、整合判定部13-5が規定上イコールとなるべき項目を紐づけて管理し、新規で規定の作成をされた場合や規定の更新行う場合に都度整合性チェックを行う。
【0021】
図3は、本実施形態を示すフォーム作成システムの一例を示すブロック図である。
【0022】
図3において、51~54はフォーム書類として必要な規定を示し、規定51はA規定設問が登録され、規定52はB規定設問が登録され、規定53はC規定設問が登録され、規定54はD規定設問が登録されているものとする。
【0023】
なお、各規定51~54には、企業C-NEWの規定作成者に問い合わせ設問A~Dのうち、必要な設問が図示される如く対応付けられているものとする。
【0024】
上記のように構成されたフォーム作成システムは、所定の通信媒体を介して、企業が作成すべき規定フォームを提案するサーバ装置と、規定フォームを作成する担当者が操作するデータ端末とが通信するフォーム作成システムであって、サーバ装置は、データ端末に規定作成のための質問情報を提供する提供する機能と、該提供した質問情報に対する回答情報を解析して回答者の企業の属性を判定する属性判定機能と、該判定した企業の属性に基づいて、規定フォームに記載すべき複数の規定を作成し、該作成した各規定に対して担当者に問い合わせる設問を前記データ端末に転送する転送機能と、該転送した各規定に対応づけられた各設問に対する回答を前記データ端末から回収する回収機能と、該回収した各各設問に対する回答に基づいてきて規定フォームを作成する作成機能と、該作成した規定フォームに記載すべき各規定における整合性を判定する整合性判定機能と、該判定した結果に基づいて、前記データ端末に最適な規定フォームを提案する提案機能を備える。
【0025】
また、フォーム作成システムは、上記提案した規定フォームを累積的に蓄積し、かつ、各企業の属性に基づいて分析した設問を類型化して学習する規定学習手段を備えることを特徴とする。
【0026】
なお、フォーム作成システムは、上述した各機能に加えて、フォーム作成処理を軽減する機能であれば、音声ガイダンス機能、チャット機能を組み入れる構成としてもよい。
【0027】
図4は、本実施形態を示すフォーム作成システムの規定作成処理方法の一例を示すフローチャートである。なお、(1)~(6)は図1に示したデータ端末3のCPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することで実現されるステップを示す。
【0028】
まず、データ端末3は、図示しないURLに接続して、フォーム作成システムが提供するWEBサービス画面を表示して、規定フォームを作成するための前準備として、サーバ装置1から通知される問合せ画面を受領したら(1)、企業の規模を回答するための問い合わせに回答する(2)。この回答事項がサーバ装置1に通知される。
次に、サーバ装置1から回答した企業の規模に最適な規定フォームを受領したら(3)、図示しない表示デバイス上で規定フォームを出力する(4)。
【0029】
ここで、データ端末3の担当者は、受領した規定フォームに所定の登録情報を入力して、図示しない外部メモリに登録する。ここで、登録する規定フォームには、作成日、バージョン情報が含まれていてもよい。
【0030】
次に、今回作成した規定フォームをサーバ装置1へ登録して規定フォームのデータベースに蓄積させるかどうか、登録の可否を判断する(5)。ここで、担当者が作成した規定フォームを登録しない場合、その旨をサーバ装置1に通知して、本処理を終了する。
【0031】
一方、ステップ(5)で、担当者が規定フォームを登録する旨の通知を受け取った場合、規定フォームをSSD15上に確保される規定データベースに登録して(6)、処理を終了する。
【0032】
図5は、本本実施形態を示すフォーム作成システムの規定作成処理方法の一例を示すフローチャートである。なお、(11)~(19)は図1に示したサーバ装置1のCPU12がメモリ部13に記憶されたプログラムを実行することで実現されるステップを示す。
【0033】
CPU12は、ネットワーク2を介してデータ端末3が本システムを開示するWEBページに接続したことを確認したら、属性情報に関するお問い合わせ情報をデータ端末3に送信する(11)。ここで、WEBページでは、図示しないサービスプログラムを実行して、データ端末3の企業登録に必要な接続アカウントを発行する処理を組み入れてもよい。
【0034】
次に、ステップ(11)で通知したお問い合わせに対して、データ端末3から属性を特定するための回答を受領したことを確認したら(12)、回答された属性を判定する(13)。ここで、属性とは、企業の事業内容、従業員数が含まれているものとする。
【0035】
次に、CPU12は、データ端末3から受領した属性情報を解析して規定フォームを作成するために回答を得るため、規定学習部13-7が蓄積している規定データベースを設問検索部13-2が検索して、データ端末3に通知する各規定毎に設問とすべき設問を選別する(14)。
次に、CPU12は設問出力部13-3を起動して、各規定毎に選別して質問情報をデータ端末3に転送する(15)。
【0036】
次に、CPU12は、データ端末3から上記質問情報に対する回答を回収したら(16)、CPU12は、解凍解析部13-4を起動して、規定学習部13-7が規定データベース上に蓄積している規定フォームに適合する規定フォームを自動作成する。
【0037】
そして、CPU12は、整合判定部13-5を起動して、作成された規定フォームにおける各規定との齟齬がないかどうか、すなわち、各規定間の文言を含む整合性を判定して(17)、問題がなければ、CPU12は規定確定部13-6を起動して、自動作成した規定フォームをデータ端末3に提案して(19)、処理を終了する。
【0038】
一方、ステップ(18)で、CPU12は、整合判定部13-5を起動して、データ端末3に提示する規定フォームの内容を調整(修正、追記、変更を含む)して(18)、本処理を終了する。
【0039】
〔第1の効果〕
これにより、データ端末3を操作する担当者が負担すべき規定作成時における心理的・時間的負担を削減する補助機能を提供することができるため、誰でも整合性に優れた規定フォームを短時間に作成可能となる。
しかも、各規定に用意されている設問に答えることにより半自動的に、知識が無くとも、それなりの規定を自動作成できる。具合的には、企業の属性に準じて、設問の回答に対応した文章や記載箇所が準備されておくことにより、その文章を組み合わせることで規定を容易に作成できる。なお、作成した規定は最終的にワードまたはPDFで出力することができる。
【0040】
〔第2の効果〕
AIにより規定を提案することにより、設問への回答や作成すべき規定を自動的に判断するので、設問の回答から他設問に対する回答を推測して、例えばAの設問で○○を選択した企業は、Bの設問でこのような回答をしていることが多いという学習した情報に基づいて、各設問内にAIにより推測された回答を参考として表示することもできる。
【0041】
また、業種から設問に対する回答と選択肢について適切なものを推測することに加えて、重要な複数選択式の設問に対しても同様に推測することができるので、規定に必要な章が作成されない等の問題を解決できる。
【0042】
さらに、業種によって必要な規定を推測して提案するため、規定の作成漏れを防止することができる。
【0043】
〔第2実施形態〕
また、図3に示した回答実績の連携による他規定自動作成機能と、残工数の表示機能を第1の実施形態に組み入れた構成としてもよい。
【0044】
具体的には、複数の規定を作成することで規定データが規定データベースに蓄積され、他規定で同一設問がある場合には内容を連携させることで、その過程ですべての設問の回答を満たしていた場合には規定が自動作成するように構成してもよい。
これにより、複数の規定を作成することでデータが連携され、未作成の規定が自動作成させることで、他規定を手間なく作成したり、作成のハードルを下げたりすることも可能となる。
【0045】
ここで、自動作成処理には、各規定間で回答がイコールとなるべき設問を紐づけし、いずれかの規定作成によって回答されたものは他規定の同設問に回答が連携させることで、全ての設問の回答を満たした場合には、未着手の規定でも作成済みのステータスとして処理することができる。
【0046】
また、規定データベース上で紐づけされた設問が回答された場合には進捗率が増加し、未着手の規定においての残工数を表示することも可能である。
【0047】
上記本発明は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。
(1)所定の通信媒体を介して、企業が作成すべき規定フォームを提案するサーバ装置と、前記規定フォームを作成する担当者が操作するデータ端末とが通信するフォーム作成システムであって、前記サーバ装置は、前記データ端末に規定作成のための問合わせ情報を提供する提供手段と、前記提供手段が提供した問合わせ情報に対する回答情報を解析して回答者の企業の属性を判定する属性判定手段と、前記属性判定手段が判定した企業の属性に基づいて、前記規定フォームに記載すべき複数の規定を作成し、該作成した各規定に対して前記担当者に問い合わせる設問を前記データ端末に転送する転送手段と、前記転送手段が転送した各規定に対応づけられた各設問に対する回答を前記データ端末から回収する回収手段と、前記回収手段が回収した各設問に対する回答に基づいてきて規定フォームを作成する作成手段と、前記作成手段が作成した規定フォームに記載すべき各規定における整合性を判定する整合性判定手段と、前記整合性判定手段が判定した結果に基づいて、前記データ端末に最適な規定フォームを提案する提案手段と、
を備えることを特徴とする。
【0048】
(2)前記提案手段が提案した規定フォームを累積的に蓄積し、かつ、各企業の属性に基づいて分析した設問を類型化して学習する規定学習手段を備えることを特徴とする。
【0049】
(3)前記提案手段が提案した規定フォームを参照して、法務担当者によるアドバイスする専門アドバイザサービスを提供することを特徴とする。
【0050】
(4)前記規定学習手段は、蓄積された規定フォームに対して定期的メンテナンスを実行して修正すべき規定を抽出する機能を備えることを特徴とする。
【0051】
(5)前記規定学習手段は、前記抽出された修正すべき規定を前記データ端末に通知する機能を備えることを特徴とする。
【0052】
(6)所定の通信媒体を介して、企業が作成すべき規定フォームを提案するサーバ装置と、前記規定フォームを作成する担当者が操作するデータ端末とが通信するフォーム作成システムの規定作成処理方法であって、前記サーバ装置は、前記データ端末に規定作成のための質問情報を提供する提供ステップと、前記提供手段が提供した質問情報に対する回答情報を解析して回答者の企業の属性を判定する属性判定ステップと、前記属性判定ステップが判定した企業の属性に基づいて、前記規定フォームに記載すべき複数の規定を作成し、該作成した各規定に対して前記担当者に問い合わせる設問を前記データ端末に転送する転送ステップと、前記転送ステップで転送した各規定に対応づけられた各設問に対する回答を前記データ端末から回収する回収ステップと、前記回収ステップで回収した各各設問に対する回答に基づいてきて規定フォームを作成する作成ステップと、前記作成ステップで作成した規定フォームに記載すべき各規定における整合性を判定する整合性判定ステップと、前記整合性判定ステップで判定した結果に基づいて、前記データ端末に最適な規定フォームを提案する提案ステップと、を備えることを特徴とする。
【符号の説明】
【0053】
1 サーバ
2 ネットワーク
3 データ端末
12 CPU
13 メモリ部
14 通信部
15 SSD
図1
図2
図3
図4
図5