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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086455
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】給電ユニット
(51)【国際特許分類】
   B60K 11/06 20060101AFI20240620BHJP
   B60K 1/04 20190101ALI20240620BHJP
【FI】
B60K11/06 ZHV
B60K1/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201588
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福田 浩一
【テーマコード(参考)】
3D038
3D235
【Fターム(参考)】
3D038AA09
3D038AB01
3D038AC04
3D235BB22
3D235BB36
(57)【要約】
【課題】電池パックを冷却するブロワが液体を吸い込みにくい構造の給電ユニットを提供する。
【解決手段】本発明に係る給電ユニットは、車両の床面上に搭載され、電池パックとブロワと吸気ベースとフィルターとフィルタケースと吸気カバーと排水溝とを備える。吸気ベースは、ブロワを覆うものであって、外面が傾斜した部分を有し、当該傾斜した部分に、空気を取り込むための開口部があけられている。フィルターは、開口部を覆い、空気から塵埃を取り除く。フィルタケースは、フィルターを吸気ベースに押さえ付けて固定する。吸気カバーは、フィルターおよびフィルタケースに隙間をあけて対向する天面部と当該天面部と吸気ベースとの間を囲む側面部とを有し、空気を吸い込むための吸気孔を側面部に有する。排水溝は、吸気ベースの外面における開口部の周囲のうち、開口部よりも高い位置に設けられ、開口部への浸入経路を横断する凹み形状である。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の床面上に搭載される給電ユニットであって、
前記車両に電気を供給する電池パックと、
前記電池パックを冷却する空気を吹き付けるブロワと、
前記ブロワを覆うものであって、外面が傾斜した部分を有し、当該傾斜した部分に、前記空気を取り込むための開口部があけられた吸気ベースと、
前記開口部を覆い、前記空気から塵埃を取り除くフィルターと、
前記フィルターを前記吸気ベースに押さえ付けて固定するフィルタケースと、
前記フィルターおよび前記フィルタケースに隙間をあけて対向する天面部と当該天面部と前記吸気ベースとの間を囲む側面部とを有し、前記空気を吸い込むための吸気孔を前記側面部に有する吸気カバーと、
前記吸気ベースの外面における前記開口部の周囲のうち、前記開口部よりも高い位置に設けられ、前記開口部への浸入経路を横断する凹み形状である排水溝と、
を備える給電ユニット。
【請求項2】
前記フィルタケースの前記吸気ベースに対向する側の面である底面には、前記フィルタケースが前記フィルターを前記吸気ベースに固定する状態で前記排水溝内に位置するリブが、前記底面から突出して設けられている
請求項1に記載の給電ユニット。
【請求項3】
前記吸気ベースから上向きに突出し、前記排水溝を挟んで前記開口部の反対側に位置する縦リブをさらに備える
請求項1に記載の給電ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の給電ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド車(HV:Hybrid Vehicle)や電気自動車(EV:Electric Vehicle)などの車両は、車両に電気を供給する電池パックや、電池パックに空気を吹き付けて冷却するブロワを、備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
電池パックは、水などの液体が浸入すると故障してしまうため、ブロワが空気を取り込むための構造には、ブロワに液体が吸い込まれないよう工夫が必要である。
【0004】
例えば、電池パックやブロワを含むユニットが車両室内床面上に設置され、当該車両室内に置かれたクーラーボックスが倒れて内部の水が流出したような場合には、ブロワへの吸気経路が被水(瞬間的な水没)状態となる事態も想定される。このような事態に際してもブロワから空気とともに水が吸い込まれる不都合が起こりにくい構造が、車両の給電ユニットには要求される。さらには、既存の構造を温存しての低コストの要求達成が望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-092907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電池パックを冷却するブロワが液体を吸い込みにくい構造の給電ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る給電ユニットは、車両の床面上に搭載される給電ユニットであって、前記車両に電気を供給する電池パックと、前記電池パックを冷却する空気を吹き付けるブロワと、吸気ベースと、フィルターと、フィルタケースと、吸気カバーと、排水溝と、を備える。吸気ベースは、前記ブロワを覆うものであって、外面が傾斜した部分を有し、当該傾斜した部分に、前記空気を取り込むための開口部があけられている。フィルターは、前記開口部を覆い、前記空気から塵埃を取り除く。フィルタケースは、前記フィルターを前記吸気ベースに押さえ付けて固定する。吸気カバーは、前記フィルターおよび前記フィルタケースに隙間をあけて対向する天面部と当該天面部と前記吸気ベースとの間を囲む側面部とを有し、前記空気を吸い込むための吸気孔を前記側面部に有する。排水溝は、前記吸気ベースの外面における前記開口部の周囲のうち、前記開口部よりも高い位置に設けられ、前記開口部への浸入経路を横断する凹み形状である。
【0008】
この構成によれば、浸入経路を横断する排水溝により、当該浸入経路から流入する液体を他へ排出されるように導いたので、開口部からブロワに至る液体が減り、ブロワが液体を吸い込みにくい構造とすることができるので、電池パックの故障等を防止することができる。
【0009】
また、本発明に係る給電ユニットにおいて、前記フィルタケースの前記吸気ベースに対向する側の面である底面には、前記フィルタケースが前記フィルターを前記吸気ベースに固定する状態で前記排水溝内に位置するリブが、前記底面から突出して設けられている。
【0010】
この構成によれば、フィルタケースの底面を伝って開口部方向へ向かう液体の進行方向が、リブにより排水溝へ向けて変わるので、フィルタケースの底面を伝って排水溝を超える液体をなくすことができる。
【0011】
また、本発明に係る給電ユニットにおいて、前記フィルタケースは、前記フィルターに接する範囲の周囲の部分である外周部に、前記吸気ベースを貫通して係合する爪を備え、前記吸気ベースは、前記排水溝を挟んで前記開口部の反対側に、前記爪が貫通する係合孔を備える。
【0012】
この構成によれば、係合孔により排水溝の機能を損なうことがない。
【0013】
また、本発明に係る給電ユニットにおいて、前記係合孔は、前記ブロワの外側面に対向する位置に配置されている。
【0014】
この構成によれば、係合孔から液体が浸入しても、当該液体はブロワの外側面に滴下するので、ブロワに吸い込まれにくい。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる給電ユニットは、電池パックを冷却するブロワが液体を吸い込みにくい構造を提供する、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、実施形態にかかる給電ユニットが搭載される車両の概形を示す図である。
図2図2は、実施形態にかかる給電ユニットの外観および構成の一例を示す斜視図である。
図3図3は、実施形態にかかる給電ユニット1の内部の構成の一例を示す斜視図である。
図4図4は、実施形態にかかる吸気カバーの外観を示す斜視図である。
図5図5は、実施形態にかかる吸気ベースの外観を示す斜視図である。
図6図6は、実施形態にかかるフィルタケースの外観を示す斜視図である。
図7図7は、実施形態にかかるフィルターの外観を示す斜視図である。
図8図8は、実施形態にかかる吸気カバーを取り除いた状態の給電ユニットの一部分を拡大して示す斜視図である。
図9図9は、実施形態にかかる吸気ベースの一部の外観を拡大して示す斜視図である。
図10図10は、実施形態にかかる排水溝とフィルタケースおよび吸気ベースとの位置関係を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明にかかる給電ユニットの一例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、実施形態にかかる給電ユニット1が搭載される車両100の、概形を示す図である。車両100は、室内101の床面102上に、フロントシート103、リアシート104、および給電ユニット1を備えている。給電ユニット1は、フロントシート103の下に設置されている。
【0018】
図2は、実施形態にかかる給電ユニット1の外観および構成の一例を示す斜視図である。図3は、給電ユニット1の内部の構成の一例を示す斜視図である。なお、図2図3とは異なる方向から見た斜視図である。理解を助けるため、各図面には、三次元座標系を併せて示している。三次元座標系は、車両100および給電ユニット1の奥行方向(前後方向)をX軸方向、幅方向(左右方向)をY軸方向、高さ方向(上下方向)をZ軸方向とした。また、X軸の正方向は、車両100のハンドルを握る運転者にとっての前から後に向かう方向であって、X軸の正方向を「後方」或いは「後ろ側」、負方向を「前方」或いは「前側」とする。また、Y軸の正方向は運転者にとっての左から右に向かう方向であり、Z軸の正方向は下から上へ向かう方向である。
【0019】
給電ユニット1は、保護カバー2、ブロワ3、吸気ベース4、ダクト5、フィルター6、フィルタケース7および吸気カバー8を備える。図3では、吸気カバー8がなく、フィルター6およびフィルタケース7が露出している。図4は、吸気カバー8の外観を示す斜視図である。図5は、吸気ベース4の外観を示す斜視図である。図6は、フィルタケース7の外観を示す斜視図である。図7は、フィルター6の外観を示す斜視図である。
【0020】
保護カバー2は、電池パックを上から覆うものである。電池パックは、車両100に電気を供給する二次電池(バッテリー)であって、例えばリチウムイオン電池である。ブロワ3は、電池パックを冷却するための空気を、保護カバー2内の電池パックに吹き付ける。
【0021】
吸気ベース4は、ブロワ3およびダクト5を上から覆って、被水を防ぎ、防塵する。吸気ベース4には、外部から空気を取り込むための開口部41があけられている。吸気ベース4は、外面40に傾斜した部分を有し、当該傾斜した部分に、開口部41は設けられている。ブロワ3が電池パックに吹き付ける空気は、開口部41から取り込まれる。ダクト5は、開口部41の縁とブロワ3の吸込口31縁とを接続する、ベル状の形状を有し、開口部41からブロワ3まで空気を導く(図3参照)。
【0022】
本実施形態では、車両100の室内101に置かれたクーラーボックスが倒れて内部の水が流出したような、ブロワ3への吸気経路が瞬間的に水没する程度の被水を想定した、浸水対策を提供する。本実施形態は、瞬間的な水没による被水時の、液体の浸入を少なくとも部分的に防いで、給電ユニット1の故障を起こりにくくする。
【0023】
フィルター6は、開口部41を覆って、通過する空気から塵埃を取り除く。ダクト5内の空気は、開口部41を通過するとき、フィルター6により塵埃を取り除かれる。フィルタケース7は、フィルター6を吸気ベース4に押さえ付けて、開口部41の縁に固定する。
【0024】
フィルター6は、除塵部61と外周部62とを有する(図7参照)。除塵部61は、開口部41に嵌り込む寸法の、蛇腹折り(アコーディオン折り)された部分であって、通過する空気が運ぶ塵埃を除去する。外周部62は、除塵部61を囲む平面状の部分であって、開口部41の縁とフィルタケース7との間に挟まれる。
【0025】
吸気カバー8は、天面部81と、側面部82,83,84と、を有する。天面部81は、フィルター6およびフィルタケース7に隙間をあけて対向する。側面部82,83,84は、天面部81と連続し、天面部81と吸気ベース4との隙間を囲む。そして、側面部82,83,84のうち、吸気ベース4の左側端部に最も近い側面部84には、空気を吸い込むための吸気孔841が設けられている。吸気孔841は、側面部84と一体の網状のものである。
【0026】
図8は、吸気カバー8を取り除いた状態の給電ユニット1の一部分を拡大して示す斜視図である。フィルター6の外周部62は、上述のように、フィルタケース7の底面と吸気ベース4の外面40との間に挟まれている。このため、フィルタケース7の底面と吸気ベース4の外面40との間の、フィルター6の周囲には、外周部62の厚さ分だけの隙間が生じる。
【0027】
ここで、フィルタケース7の底面と、外面40のうちに対向する範囲とは、車両100の前方ほど低いように傾斜している。このため、底面と外面40との隙間に入り込んだ液体は、車両100の前方へ向かって移動する。したがって、開口部41よりも車両100の後方で浸入した液体は、対策がなければ開口部41に流入してしまう。しかしながら本実施形態では、排水溝42を設けることにより、液体の浸入を防いでいる。これについて次に説明する。
【0028】
給電ユニット1が被水すると、ダクト5内に浸入することがある。しかしながら、この後に説明する排水溝42により、当該排水溝42が設けられた箇所において、浸水を起こす浸入経路を遮断することができる。
【0029】
従来の構成において開口部41の後方で起こり得た浸水は、本実施形態の排水溝42により、広がり(下垂)を抑えられる。仮に、排水溝42が設けられない場合、浸水の範囲は、外面40の傾斜に従って下って開口部41へ拡大し、液体がブロワ3の上から吸込口31の前に滴下したり、ダクト5内に広がったりするので、ブロワ3に液体が吸い込まれやすくなってしまう。しかしながら本実施形態の構成によれば、ブロワ3の吸込口31への滴下が防がれ、ブロワ3が液体を吸い込みにくくすることができ、よって、電池パックに液体が吹き付けられるという不都合が起こりにくくすることができる。
【0030】
図9は、吸気ベース4の一部の外観を拡大して示す斜視図である。吸気ベース4の外面40の所定位置には、排水溝42が形成されている。排水溝42は、細長い凹み形状である。排水溝42が設けられる位置は、開口部41の周囲(縁部の近傍)の、少なくとも一部領域である。開口部41は、吸気ベース4の外面40の、傾斜した部分に設けられているので、開口部41の周囲の高さは均一ではなく、傾斜している。この傾斜は、本実施形態では、車両100の後ろ側ほど高い。排水溝42は、開口部41よりも高い位置(つまり外面40を液体が流れる際の、開口部41の上流側の位置)に設けられている。排水溝42は、開口部41への液体の浸入経路を横断して、設けられる。排水溝42の底は、排水溝42が受けた液体が吸気ベース4の外側へ向かうように、傾斜している。つまり、排水溝42の底の高さ(Z軸の値)は、吸気ベース4の内側よりも外側で低い(Z軸の値が小さい)。
【0031】
図10は、排水溝42とフィルタケース7および吸気ベース4との位置関係を示す縦断面図である。この図に示す符号70は、フィルタケース7の底面70を示す。また、この図に示す符号71は、底面70と吸気ベース4の外面40との間の隙間71を示す。当該隙間71は、上述のように、フィルター6の外周部62の厚さに相当する。
【0032】
フィルタケース7は、さらに、フィルター6に接する範囲の周囲の部分である外周部72に、吸気ベース4を貫通して係合する爪73を備えている。吸気ベース4は、爪73が係合する係合孔43を有している。係合孔43は、排水溝42を挟んで開口部41の反対側に、位置している。
【0033】
また、フィルタケース7には、リブ74が、底面70から突出して設けられている。リブ74は、フィルタケース7がフィルター6を吸気ベース4に固定する状態にあるときに、排水溝42内に位置する。リブ74の長手方向は、排水溝42の長手方向に沿う。
【0034】
さらに、吸気ベース4は、縦リブ44を備えている。縦リブ44は、吸気ベース4の外面40から上向きに突出して設けられ、排水溝42を挟んで開口部41の反対側に位置する。縦リブ44が設けられた位置は、排水溝42や係合孔43よりも高い(Z軸の値が大きい)位置であり、また、排水溝42や係合孔43よりも後方(X軸の値が大きい)の位置である。
【0035】
このような構成において、液体(例えば水など)は、吸気カバー8の吸気孔841を経由して、或いは吸気ベース4の外面40を伝って、吸気カバー8の内側に入り込む。当該液体は、フィルタケース7の底面70と吸気ベース4の外面40との間の隙間71に入り込むと、吸気ベース4の外面40の傾斜等により、開口部41へ向かって進む。この液体が進む経路(浸入経路)を、排水溝42が横切っているので、液体は排水溝42に流れ込む。このように、液体は排水溝42に阻まれて排水溝42の対岸に至らないので、当該浸入経路による浸水が防がれる。排水溝42の底の傾斜により、液体は、排水溝42内で一方向へ導かれる。そして液体は排水溝42の傾斜の最下部から排出される。本実施形態では、ブロワ3の上方からダクト5の内壁を伝って垂れる液体の浸入経路である位置に排水溝42が設けられ、当該浸入経路が遮断されており、これにより、ダクト5やブロワ3への液体の滴下(浸入)を防いでいる。
【0036】
リブ74(図10参照)は、フィルタケース7の底面70を伝って開口部41に近づく向きに進む液体の進行方向を、下向きに変える。液体は、リブ74の突出方向に沿って移動し、排水溝42内に滴下する。
【0037】
また、縦リブ44は、外面40上の水が後方へ進むことを防止する。縦リブ44は、外面40上を伝って後方へ向かう水を跳ね返す。跳ね返された水のうち、隙間71に入り込んだものは、上述のように、排水溝42に流れ込んで排出される。
【0038】
以上のように、本実施形態の給電ユニット1によれば、浸入経路を横切るように排水溝42を設け、開口部41に流入しそうな液体が他へ排出されるように導いたので、ブロワ3が液体を吸い込みにくい構造とすることができ、これにより、電池パックの故障等を防止することができる。
【0039】
本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0040】
例えば、上記実施形態の給電ユニット1は、図示の位置にのみ排水溝42を備えるが、実施にあたっては、他の位置にも、開口部41への浸入経路を横断する排水溝が設けられていてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、開口部41の縁とブロワ3の縁とを接続するベル形状のダクト5が設けられているが、実施にあたって、ダクト5を備えない場合には、係合孔43を、ブロワ3の外側面32(図3参照)に対向する位置に配置する。外側面32は、吸込口31を有する円筒容器状のブロワ3の、円筒部分の外側の面である。なお、実施にあたっては、円筒部分は、円筒でなく角筒であっても構わない。このような構成によれば、外面40を伝った液体が、係合孔43から吸気ベース4内に浸入したとしても、当該液体は、係合孔43からブロワ3の外側面32に滴下するので、ブロワ3に入ることはない。
【符号の説明】
【0042】
1 …給電ユニット、
2 …保護カバー、
3 …ブロワ、31…吸込口、32…外側面
4 …吸気ベース、
40…外面、41…開口部、42…排水溝、43…係合孔、44…縦リブ、
5 …ダクト、
6 …フィルター、61…除塵部、62…外周部、
7 …フィルタケース、
70…底面、71…隙間、72…外周部、73…爪、74…リブ、
8 …吸気カバー、81…天面部、82~84…側面部、841…吸気孔、
100…車両、
101…室内、102…床面、103…フロントシート、104…リアシート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10