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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086462
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】コネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/533 20060101AFI20240620BHJP
   H01R 13/639 20060101ALN20240620BHJP
【FI】
H01R13/533 D
H01R13/639 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201596
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】竹下 隆広
(72)【発明者】
【氏名】中島 広敦
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FB07
5E021FC36
5E021HC11
5E021HC16
5E021HC31
5E087HH04
5E087MM05
5E087MM17
5E087RR15
(57)【要約】
【課題】振動条件下での使用の際に、互いに嵌合した第1コネクタ及び第2コネクタの部品同士がガタつかないコネクタ組立体を提供する。
【解決手段】コネクタ組立体100は、第1コネクタ100と、第2コネクタ400とを備えている。第2コネクタ400は、第2ハウジング500と、第2軸部及び係止部620が設けられているロックレバー600と、バネ700とを備えている。第1コネクタ100と第2コネクタ400とが互いに嵌合した嵌合状態において、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき、係止部620は、被係止部210の第1方向側に位置している。バネ700は、第2ハウジング500と、ロックレバー600とに取り付けられている。バネ700は、ロックレバー600をロック位置LPに向けて移動させようとすると共に、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき第2軸部を第2方向に移動させようとする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コネクタと、第2コネクタとを備えるコネクタ組立体であって、
前記第2コネクタは、前記第1コネクタに対して第1方向に沿って嵌合可能であると共に前記第1方向の逆方向である第2方向に沿って前記第1コネクタから抜去可能であり、
前記第1コネクタは、第1ハウジングを備えており、
前記第1ハウジングには、被係止部が設けられており、
前記第2コネクタは、第2ハウジングと、ロックレバーと、バネとを備えており、
前記第2ハウジングには、第1軸部が設けられており、
前記ロックレバーは、ロック位置とアンロック位置との間で回動可能となるように、前記第2ハウジングに対して取り付けられており、
前記ロックレバーには、第2軸部と、係止部とが設けられており、
前記第2軸部は、前記第1軸部と組み合わせられており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとが互いに嵌合した嵌合状態において、前記ロックレバーが前記ロック位置にあるとき、前記係止部は、前記被係止部の前記第1方向側に位置しており、
前記嵌合状態において、前記ロックレバーが前記アンロック位置にあるとき、前記第2コネクタは前記第1コネクタから抜去可能であり、
前記バネは、前記第2ハウジングと、前記ロックレバーとに取り付けられており、
前記バネは、前記ロックレバーを前記ロック位置に向けて移動させようとすると共に、前記ロックレバーが前記ロック位置にあるとき前記第2軸部を前記第2方向に移動させようとする
コネクタ組立体。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタ組立体であって、
前記第2ハウジングには、保持部が更に設けられており、
前記ロックレバーには、第1被押圧部と、第2被押圧部とが更に設けられており、
前記第2ハウジング及び前記ロックレバーの一方には、規制部が設けられており、
前記バネは、被保持部と、被規制部と、第1押圧部と、第2押圧部と、腕部とを有しており、
前記被保持部は、前記保持部に保持されており、
前記被規制部は、少なくとも前記ロックレバーが前記ロック位置から前記アンロック位置に向けて移動するとき、前記規制部により移動を規制されており、
前記ロックレバーが前記ロック位置にあるときの前記第2方向における前記保持部と前記第1被押圧部との間の距離を第1距離とし、
前記バネを単体で見たときの前記第2方向における前記被保持部と前記第1押圧部との間の距離を第2距離とすると、
前記ロックレバーが前記ロック位置にあり、且つ、前記被保持部が前記第1押圧部よりも前記第1方向側にある場合、前記第1距離は前記第2距離よりも小さく、
前記ロックレバーが前記ロック位置にあり、且つ、前記被保持部が前記第1押圧部よりも前記第2方向側にある場合、前記第1距離は前記第2距離よりも大きく、
前記ロックレバーが前記ロック位置にあるとき、前記第1押圧部は、前記第1被押圧部の前記第1方向側に位置しており、且つ、前記第1被押圧部を前記第2方向に向けて押圧しており、
前記腕部は、前記第2押圧部と前記被規制部とを互いに連結しており、
前記第2押圧部は、前記第1方向と直交する方向において前記第2被押圧部と隣接しており、
前記ロックレバーが前記ロック位置から前記アンロック位置に向けて移動すると、前記第2押圧部は前記第2被押圧部と共に移動し、主として前記腕部が弾性変形し、
前記腕部の弾性変形の復元力を利用して、前記第2押圧部は、前記第2被押圧部を押圧し、前記ロックレバーを前記ロック位置に向けて移動させる
コネクタ組立体。
【請求項3】
請求項2記載のコネクタ組立体であって、
前記ロックレバーには、被フック部が更に設けられており、
前記第1被押圧部及び前記第2被押圧部の夫々は、前記被フック部に設けられており、
前記バネは、押圧部を更に有しており、
前記第1押圧部及び前記第2押圧部の夫々は、前記押圧部の一部であり、
前記押圧部は、前記被フック部に引っ掛けられている
コネクタ組立体。
【請求項4】
請求項3記載のコネクタ組立体であって、
前記バネは、連結部を更に有しており、
前記連結部は、前記被規制部と前記被保持部とを互いに連結している
コネクタ組立体。
【請求項5】
請求項1記載のコネクタ組立体であって、
前記第1軸部は、軸受であり、
前記第2軸部は、軸であり、
前記第2ハウジングには、溝が形成されており、
前記溝は、前記軸受と連通して前記第1方向に延びている
コネクタ組立体。
【請求項6】
請求項1記載のコネクタ組立体であって、
前記ロックレバーには、第1突当部が更に設けられており、
前記第1突当部は、前記係止部の前記第1方向側に位置しており、
前記第1ハウジングには、第2突当部が更に設けられており、
前記第2突当部は、前記被係止部の前記第2方向側に位置しており、
前記第1突当部及び前記第2突当部の少なくとも一方は、前記第1方向と斜交する斜面であり、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとを嵌合する際、前記第1突当部が前記第2突当部に突き当たり、一時的に前記ロックレバーが前記ロック位置から前記アンロック位置に移動し、
前記第1突当部が前記第2突当部を乗り越えると、前記係止部が前記被係止部の前記第1方向側に移動する。
コネクタ組立体。
【請求項7】
請求項1記載のコネクタ組立体であって、
前記第1ハウジングには、交差部が更に設けられており、
前記交差部は、前記第2方向と交差する面を有しており、
前記交差部の前記面は、前記被係止部と隣接している
コネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1コネクタと、第2コネクタとを備えるコネクタ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
図40及び図41に示されるように、特許文献1には、レセプタクル(第1コネクタ)910と、プラグ(第2コネクタ)920とを備えるレバー式コネクタ(コネクタ組立体)900が開示されている。第1コネクタ910は、レセプタクルシェル912を有している。レセプタクルシェル912の外面には、ラック9122が形成されている。第2コネクタ920は、プラグハウジング922と、レバー924とを有している。レバー924は、プラグハウジング922に回転可能に取り付けられている。図42に示されるように、レバー924は、ピニオン9242を有している。図40から図42までを参照して、第2コネクタ920を第1コネクタ910に挿入し、レバー924を反時計回りに回転させると、ラック9122とピニオン9242とが所謂ラック・アンド・ピニオン機構として協働し、第2コネクタ920と第1コネクタ910とが互いに引き寄せられて嵌合するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-91594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のコネクタ組立体900を振動条件下で使用する場合、互いに嵌合した第1コネクタ910及び第2コネクタ920の部品同士がガタついて、騒音や共振が発生しやすいという問題がある。
【0005】
よって本発明は、振動条件下での使用の際に、互いに嵌合した第1コネクタ及び第2コネクタの部品同士がガタつかないコネクタ組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1のコネクタ組立体として、
第1コネクタと、第2コネクタとを備えるコネクタ組立体であって、
前記第2コネクタは、前記第1コネクタに対して第1方向に沿って嵌合可能であると共に前記第1方向の逆方向である第2方向に沿って前記第1コネクタから抜去可能であり、
前記第1コネクタは、第1ハウジングを備えており、
前記第1ハウジングには、被係止部が設けられており、
前記第2コネクタは、第2ハウジングと、ロックレバーと、バネとを備えており、
前記第2ハウジングには、第1軸部が設けられており、
前記ロックレバーは、ロック位置とアンロック位置との間で回動可能となるように、前記第2ハウジングに対して取り付けられており、
前記ロックレバーには、第2軸部と、係止部とが設けられており、
前記第2軸部は、前記第1軸部と組み合わせられており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとが互いに嵌合した嵌合状態において、前記ロックレバーが前記ロック位置にあるとき、前記係止部は、前記被係止部の前記第1方向側に位置しており、
前記嵌合状態において、前記ロックレバーが前記アンロック位置にあるとき、前記第2コネクタは前記第1コネクタから抜去可能であり、
前記バネは、前記第2ハウジングと、前記ロックレバーとに取り付けられており、
前記バネは、前記ロックレバーを前記ロック位置に向けて移動させようとすると共に、前記ロックレバーが前記ロック位置にあるとき前記第2軸部を前記第2方向に移動させようとする
コネクタ組立体を提供する。
【0007】
また、本発明は、第2のコネクタ組立体として、第1のコネクタ組立体であって、
前記第2ハウジングには、保持部が更に設けられており、
前記ロックレバーには、第1被押圧部と、第2被押圧部とが更に設けられており、
前記第2ハウジング及び前記ロックレバーの一方には、規制部が設けられており、
前記バネは、被保持部と、被規制部と、第1押圧部と、第2押圧部と、腕部とを有しており、
前記被保持部は、前記保持部に保持されており、
前記被規制部は、少なくとも前記ロックレバーが前記ロック位置から前記アンロック位置に向けて移動するとき、前記規制部により移動を規制されており、
前記ロックレバーが前記ロック位置にあるときの前記第2方向における前記保持部と前記第1被押圧部との間の距離を第1距離とし、
前記バネを単体で見たときの前記第2方向における前記被保持部と前記第1押圧部との間の距離を第2距離とすると、
前記ロックレバーが前記ロック位置にあり、且つ、前記被保持部が前記第1押圧部よりも前記第1方向側にある場合、前記第1距離は前記第2距離よりも小さく、
前記ロックレバーが前記ロック位置にあり、且つ、前記被保持部が前記第1押圧部よりも前記第2方向側にある場合、前記第1距離は前記第2距離よりも大きく、
前記ロックレバーが前記ロック位置にあるとき、前記第1押圧部は、前記第1被押圧部の前記第1方向側に位置しており、且つ、前記第1被押圧部を前記第2方向に向けて押圧しており、
前記腕部は、前記第2押圧部と前記被規制部とを互いに連結しており、
前記第2押圧部は、前記第1方向と直交する方向において前記第2被押圧部と隣接しており、
前記ロックレバーが前記ロック位置から前記アンロック位置に向けて移動すると、前記第2押圧部は前記第2被押圧部と共に移動し、主として前記腕部が弾性変形し、
前記腕部の弾性変形の復元力を利用して、前記第2押圧部は、前記第2被押圧部を押圧し、前記ロックレバーを前記ロック位置に向けて移動させる
コネクタ組立体を提供する。
【0008】
また、本発明は、第3のコネクタ組立体として、第2のコネクタ組立体であって、
前記ロックレバーには、被フック部が更に設けられており、
前記第1被押圧部及び前記第2被押圧部の夫々は、前記被フック部に設けられており、
前記バネは、押圧部を更に有しており、
前記第1押圧部及び前記第2押圧部の夫々は、前記押圧部の一部であり、
前記押圧部は、前記被フック部に引っ掛けられている
コネクタ組立体を提供する。
【0009】
また、本発明は、第4のコネクタ組立体として、第3のコネクタ組立体であって、
前記バネは、連結部を更に有しており、
前記連結部は、前記被規制部と前記被保持部とを互いに連結している
コネクタ組立体を提供する。
【0010】
また、本発明は、第5のコネクタ組立体として、第1のコネクタ組立体であって、
前記第1軸部は、軸受であり、
前記第2軸部は、軸であり、
前記第2ハウジングには、溝が形成されており、
前記溝は、前記軸受と連通して前記第1方向に延びている
コネクタ組立体を提供する。
【0011】
また、本発明は、第6のコネクタ組立体として、第1のコネクタ組立体であって、
前記ロックレバーには、第1突当部が更に設けられており、
前記第1突当部は、前記係止部の前記第1方向側に位置しており、
前記第1ハウジングには、第2突当部が更に設けられており、
前記第2突当部は、前記被係止部の前記第2方向側に位置しており、
前記第1突当部及び前記第2突当部の少なくとも一方は、前記第1方向と斜交する斜面であり、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとを嵌合する際、前記第1突当部が前記第2突当部に突き当たり、一時的に前記ロックレバーが前記ロック位置から前記アンロック位置に移動し、
前記第1突当部が前記第2突当部を乗り越えると、前記係止部が前記被係止部の前記第1方向側に移動する。
コネクタ組立体を提供する。
【0012】
また、本発明は、第7のコネクタ組立体として、第1のコネクタ組立体であって、
前記第1ハウジングには、交差部が更に設けられており、
前記交差部は、前記第2方向と交差する面を有しており、
前記交差部の前記面は、前記被係止部と隣接している
コネクタ組立体を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明のコネクタ組立体は、以下のように構成されている:第1コネクタと第2コネクタとが互いに嵌合した嵌合状態において、ロックレバーがロック位置にあるとき、ロックレバーの係止部は、第1ハウジングの被係止部の第1方向側に位置している;バネは、第2ハウジングと、ロックレバーとに取り付けられている;バネは、ロックレバーをロック位置に向けて移動させようとすると共に、ロックレバーがロック位置にあるとき第2軸部を第2方向に移動させようとする。これにより、第1コネクタと第2コネクタとが互いに嵌合した嵌合状態においてロックレバーがロック位置にあるとき、ロックレバーの係止部が第1コネクタの第1ハウジングの被係止部に押し付けられることから、第1コネクタ及び第2コネクタの部品同士にガタつきが生じない。即ち、本発明のコネクタ組立体においては、振動条件下での使用の際に、互いに嵌合した第1コネクタ及び第2コネクタの部品同士がガタつかないようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1の実施の形態によるコネクタ組立体を示す上側斜視図である。図において、第1コネクタと第2コネクタとは互いに嵌合した嵌合状態にあり、ロックレバーは、ロック位置に位置している。
図2図1のコネクタ組立体を示す正面図である。
図3図1のコネクタ組立体を示す底面図である。
図4図3のコネクタ組立体をA-A線に沿って示す断面図である。図において、コネクタ組立体の一部を拡大して示している。
図5図3のコネクタ組立体をB-B線に沿って示す断面図である。
図6図1のコネクタ組立体を示す側面図である。
図7図2のコネクタ組立体を示す別の正面図である。図において、第1コネクタと第2コネクタとは互いに嵌合した嵌合状態にあり、ロックレバーは、アンロック位置に位置している。
図8図7のコネクタ組立体を示す断面図である。図において、コネクタ組立体の一部を拡大して示している。
図9図2のコネクタ組立体を示す別の正面図である。図において、第1コネクタと第2コネクタとは未嵌合状態にあり、ロックレバーは、ロック位置に位置している。
図10図9のコネクタ組立体を示す底面図である。
図11図10のコネクタ組立体をC-C線に沿って示す断面図である。図において、第1コネクタの一部及び第2コネクタの一部を拡大して示している。
図12図10のコネクタ組立体をD-D線に沿って示す断面図である。
図13図9のコネクタ組立体に含まれる第2コネクタを示す正面図である。
図14図13の第2コネクタをE-E線に沿って示す断面図である。図において、第2コネクタの一部を拡大して示している。
図15図13の第2コネクタを示す底面図である。
図16図13の第2コネクタを示す側面図である。
図17図16の第2コネクタをF-F線に沿って示す断面図である。図において、第2コネクタの一部を拡大して示している。
図18図7のコネクタ組立体に含まれる第2コネクタを示す正面図である。
図19図18の第2コネクタを示す底面図である。
図20図18の第2コネクタを示す側面図である。
図21図20の第2コネクタをG-G線に沿って示す断面図である。図において、第2コネクタの一部を拡大して示している。
図22図13の第2コネクタに含まれる第2ハウジングの一部を示す上側斜視図である。
図23図22の第2ハウジングを示す正面図である。
図24図22の第2ハウジングを示す側面図である。
図25図13の第2コネクタに含まれるロックレバー及びバネを示す斜視図である。
図26図25のロックレバー及びバネを示す図である。
図27図25のロックレバー及びバネを示す別の図である。
図28図13の第2コネクタに含まれるロックレバーを示す図である。
図29図28のロックレバーを示す別の図である。
図30図13の第2コネクタに含まれるバネを示す斜視図である。図示されたバネは、第2ハウジング及びロックレバーに取り付けられる前の状態である。
図31図30のバネを示す図である。
図32図30のバネを示す別の図である。
図33図1のコネクタ組立体に含まれる第1コネクタを示す上側斜視図である。
図34図33の第1コネクタを示す上面図である。
図35図33の第1コネクタを示す側面図である。
図36】本発明の第2の実施の形態によるコネクタ組立体に含まれる第2コネクタを示す正面図である。
図37図36の第2コネクタをH-H線に沿って示す断面図である。図において、第2コネクタの一部を拡大して示している。
図38図37の第2コネクタに含まれるバネを示す図である。
図39図38のバネの変形例を示す図である。
図40】特許文献1のレバー式コネクタを示す正面図である。図において、レセプタクルとプラグとは未嵌合状態にあり、ロックレバーは、アンロック位置に位置している。
図41図40のレバー式コネクタを示す別の正面図である。図において、レセプタクルとプラグとは互いに嵌合した嵌合状態にあり、ロックレバーは、ロック位置に位置している。
図42図41のレバー式コネクタに含まれるレバーを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
図9に示されるように、本発明の第1の実施の形態によるコネクタ組立体10は、第1コネクタ100と、第2コネクタ400とを備えている。
【0016】
図2及び図9を参照して、本実施の形態の第1コネクタ100は、第2コネクタ400に対して第2方向に沿って嵌合可能であると共に第2方向の逆方向である第1方向に沿って第2コネクタ400から抜去可能である。本実施の形態において、第1方向は下方であり、第2方向は上方である。図において、下方は-Z方向、上方は+Z方向として表示される。
【0017】
図33に示されるように、第1コネクタ100は、第1ハウジング200と、複数の第1コンタクト300とを備えている。
【0018】
図33を参照して、本実施の形態の第1ハウジング200は、絶縁体からなる。図11に示されるように、第1ハウジング200には、2つの被係止部210が設けられている。
【0019】
図11に示されるように、本実施の形態の被係止部210は、第1方向と直交する幅方向において第1ハウジング200の両側に夫々位置している。本実施の形態において、幅方向はY方向である。被係止部210の夫々は、第1方向を向いた面である。即ち、被係止部210の夫々は、上下方向において下方を向いた面である。本実施の形態において、上下方向はZ方向である。
【0020】
図11に示されるように、第1ハウジング200には、2つの交差部230が更に設けられている。
【0021】
図11に示されるように、本実施の形態の交差部230の夫々は、第2方向と交差する面232を有している。交差部230の上記面232は、被係止部210と隣接している。交差部230は、被係止部210と夫々対応している。交差部230の夫々の上記面232は、幅方向において対応する被係止部210と隣接している。交差部230の夫々の上記面232は、対応する被係止部210の幅方向における外側に位置している。
【0022】
図33に示されるように、第1ハウジング200には、2つの第2突当部220が更に設けられている。
【0023】
図11に示されるように、本実施の形態の第2突当部220の夫々は、第2方向を向いている。即ち、第2突当部220の夫々は、上下方向において上方を向いている。第2突当部220の夫々は、第2方向と直交する平面である。第2突当部220は、被係止部210の第2方向側に位置している。2つの第2突当部220は、2つの被係止部210に夫々対応している。第2突当部220の夫々は、対応する被係止部210の幅方向外側に位置している。
【0024】
図33に示されるように、第1ハウジング200は、嵌合部収容部240を有している。
【0025】
図33に示されるように、本実施の形態の嵌合部収容部240は、第1方向に凹んだ凹部である。図11に示されるように、嵌合部収容部240は、幅方向において2つの被係止部210の間に位置している。嵌合部収容部240は、幅方向において2つの交差部230の間に位置している。嵌合部収容部240は、幅方向において2つの第2突当部220の間に位置している。
【0026】
図34を参照して、本実施の形態の第1コンタクト300の夫々は、金属製である。第1コンタクト300の夫々は、第1ハウジング200に保持されている。第1コンタクト300の一部は、嵌合部収容部240内に露出している。図11に示されるように、被係止部210の夫々は、第1コンタクト300の第2方向側に位置している。即ち、被係止部210の夫々は、第1コンタクト300の上下方向における上方に位置している。交差部230の夫々は、第1コンタクト300の第2方向側に位置している。即ち、交差部230の夫々は、第1コンタクト300の上下方向における上方に位置している。第2突当部220は、第1コンタクト300の第2方向側に位置している。即ち、第2突当部220は、第1コンタクト300の上下方向における上方に位置している。
【0027】
図2及び図9を参照して、本実施の形態の第2コネクタ400は、第1コネクタ100に対して第1方向に沿って嵌合可能であると共に第1方向の逆方向である第2方向に沿って第1コネクタ100から抜去可能である。図13に示されるように、第2コネクタ400は、嵌合部410を有している。
【0028】
図13に示されるように、本実施の形態の嵌合部410は、第2コネクタ400の第1方向における端部に位置している。即ち、嵌合部410は、第2コネクタ400の上下方向における下端に位置している。図4及び図11を参照して、第1コネクタ100と第2コネクタ400とが互いに嵌合した際に、嵌合部410は、第1コネクタ100の嵌合部収容部240に収容される。
【0029】
図13及び図17に示されるように、第2コネクタ400は、第2ハウジング500と、2つのロックレバー600と、2つのバネ700と、複数の第2コンタクト800とを備えている。
【0030】
図22を参照して、本実施の形態の第2ハウジング500は、絶縁体からなる。図14及び図23を参照して、第2ハウジング500には、4つの第1軸部510が設けられている。
【0031】
図14及び図22を参照して、本実施の形態の第1軸部510の夫々は、軸受510である。第1軸部510の夫々は、第1方向と直交する前後方向に延びる孔である。本実施の形態において、前後方向はX方向である。ここで、前方を+X方向とし、後方を-X方向とする。図23に示されるように、第1軸部510の夫々は、第2ハウジング500の幅方向外端付近に位置している。4つの第1軸部510は、各組が2つの第1軸部510で構成される2組に分けられる。各組の2つの第1軸部510は、上下方向において同じ位置に位置している。各組の2つの第1軸部510は、幅方向において同じ位置に位置している。
【0032】
図14及び図23を参照して、第2ハウジング500には、4つの保持部520が更に設けられている。
【0033】
図14及び図23を参照して、本実施の形態の保持部520の夫々は、第1方向と直交する前後方向に延びる孔である。4つの保持部520は、各組が2つの保持部520で構成される2組に分けられる。各組の2つの保持部520は、上下方向において同じ位置に位置している。各組の2つの保持部520は、幅方向において同じ位置に位置している。
【0034】
図23及び図24を参照して、第2ハウジング500には、4つの溝540が形成されている。溝540の夫々は、前後方向に延びる孔である。溝540は、軸受510と連通して第1方向に延びている。溝540は、保持部520の第2方向側に位置している。4つの溝540は、4つの軸受510と夫々対応している。溝540の夫々は、対応する軸受510と連通して第1方向に延びている。
【0035】
図23及び図24を参照して、4つの保持部520、4つの第1軸部510及び4つの溝540は、各セットが2つの保持部520、2つの第1軸部510及び2つの溝540で構成される2セットに分けられる。各セットにおいて、保持部520の夫々は、第1軸部510の何れよりも第1方向側に位置している。各セットにおいて、保持部520の夫々は、第1軸部510の何れよりも幅方向外側に位置している。各セットにおいて、溝540の夫々は、第1軸部510の何れよりも第1方向側に位置している。各セットにおいて、溝540の夫々は、保持部520の何れよりも第2方向側に位置している。各セットにおいて、溝540の夫々は、保持部520の何れよりも幅方向内側に位置している。
【0036】
図8及び図24を参照して、第2ハウジング500は、2つのロックレバー収容部550を有している。
【0037】
図8及び図24を参照して、本実施の形態のロックレバー収容部550は、第2ハウジング500の幅方向両側に夫々位置している。ロックレバー収容部550の夫々は、幅方向内側に凹んでいる。2つのロックレバー収容部550は、各セットが2つの第1軸部510、2つの保持部520及び2つの溝540で構成される上記2セットと、夫々対応している。図14に示されるように、ロックレバー収容部550の夫々は、前後方向において、対応するセットの2つの第1軸部510の間に位置している。ロックレバー収容部550の夫々は、前後方向において、対応するセットの2つの保持部520の間に位置している。図24に示されるように、ロックレバー収容部550の夫々は、前後方向において、対応するセットの2つの溝540の間に位置している。
【0038】
図17に示されるように、第2ハウジング500は、第1コネクタ収容部560を有している。
【0039】
図11に示されるように、本実施の形態の第1コネクタ収容部560は、第2方向に凹んでいる。図4及び図11を参照して、第1コネクタ100と第2コネクタ400とが互いに嵌合した際に、第1コネクタ収容部560は、第1コネクタ100の一部を収容する。
【0040】
図7及び図13から理解されるように、本実施の形態のロックレバー600の夫々は、ロック位置LPとアンロック位置ULPとの間で回動可能となるように、第2ハウジング500に対して取り付けられている。2つのロックレバー600は、各セットが2つの第1軸部510、2つの保持部520及び2つの溝540で構成される上記2セットと、夫々対応している。2つのロックレバー600は、2つのロックレバー収容部550と、夫々対応している。図14に示されるように、ロックレバー600の夫々は、対応するロックレバー収容部550に収容されている。
【0041】
図28及び図29に示されるように、ロックレバー600の夫々には、2つの第2軸部610と、係止部620とが設けられている。
【0042】
図28に示されるように、本実施の形態の第2軸部610の夫々は、軸である。第2軸部610の夫々は、前後方向に延びている。第2軸部610の夫々は、ロックレバー600の第2方向における端部付近に位置している。即ち、第2軸部610の夫々は、ロックレバー600の上下方向における上端付近に位置している。図14に示されるように、第2軸部610は、第1軸部510と組み合わせられている。即ち、ロックレバー600の2つの第2軸部610は、対応するセットの2つの第1軸部510と、夫々組み合わせられている。
【0043】
図29に示されるように、本実施の形態の係止部620は、第2方向を向いている。即ち、係止部620は、上下方向における上方を向いている。係止部620は、第2方向と交差する面である。係止部620は、第2軸部610の第1方向側に位置している。即ち、係止部620は、第2軸部610の上下方向における下方に位置している。
【0044】
図4に示されるように、第1コネクタ100と第2コネクタ400とが互いに嵌合した嵌合状態において、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき、係止部620は、被係止部210の第1方向側に位置している。即ち、第1コネクタ100と第2コネクタ400とが互いに嵌合した嵌合状態において、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき、係止部620は、被係止部210と共に、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合をロックしている。
【0045】
図8に示されるように、上記嵌合状態において、ロックレバー600がアンロック位置ULPにあるとき、第2コネクタ400は第1コネクタ100から抜去可能である。即ち、上記嵌合状態において、ロックレバー600がアンロック位置ULPにあるとき、係止部620及び被係止部210は、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合をロックしていない。
【0046】
図29に示されるように、ロックレバー600には、第1被押圧部632と、第2被押圧部634とが更に設けられている。
【0047】
図29に示されるように、本実施の形態の第1被押圧部632は、第1方向を向いている。即ち、第1被押圧部632は、上下方向における下方を向いている。第1被押圧部632は、第2軸部610の第1方向側に位置している。即ち、第1被押圧部632は、第2軸部610の上下方向における下方に位置している。第1被押圧部632は、第2軸部610の幅方向外側に位置している。第1被押圧部632は、係止部620の第2方向側に位置している。即ち、第1被押圧部632は、係止部620の上下方向における上方に位置している。第1被押圧部632は、係止部620の幅方向内側に位置している。第1被押圧部632は、第2被押圧部634の第2方向側に位置している。即ち、第1被押圧部632は、第2被押圧部634の上下方向における上方に位置している。第1被押圧部632は、第2被押圧部634の幅方向外側に位置している。図14に示されるように、第1被押圧部632は、保持部520の第2方向側に位置している。即ち、第1被押圧部632は、保持部520の上下方向における上方に位置している。
【0048】
図11及び図23を参照して、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき、ロックレバー600の第1被押圧部632は、幅方向において、対応するセットの保持部520と同じ位置に位置している。図8及び図23を参照して、ロックレバー600がアンロック位置ULPにあるとき、ロックレバー600の第1被押圧部632は、対応するセットの保持部520の幅方向における外側に位置している。
【0049】
図14に示されるように、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき、保持部520と第1被押圧部632とは、第2方向において第1距離D1だけ離れている。即ち、ロックレバー600がロック位置LPにあるときの第2方向における保持部520と第1被押圧部632との間の距離は、第1距離D1である。
【0050】
図29に示されるように、本実施の形態の第2被押圧部634は、幅方向外側を向いている。第2被押圧部634は、第2軸部610の第1方向側に位置している。即ち、第2被押圧部634は、第2軸部610の上下方向における下方に位置している。第2被押圧部634は、第2軸部610の幅方向外側に位置している。第2被押圧部634は、係止部620の第2方向側に位置している。即ち、第2被押圧部634は、係止部620の上下方向における上方に位置している。第2被押圧部634は、係止部620の幅方向内側に位置している。第2被押圧部634は、第1被押圧部632の第1方向側に位置している。即ち、第2被押圧部634は、第1被押圧部632の上下方向における下方に位置している。第2被押圧部634は、第1被押圧部632の幅方向内側に位置している。図4及び図14を参照して、第2被押圧部634は、保持部520の第2方向側に位置している。即ち、第2被押圧部634は、保持部520の上下方向における上方に位置している。
【0051】
図28に示されるように、ロックレバー600には、2つの規制部650が設けられている。なお、本発明はこれに限定されず、規制部650が第2ハウジング500に設けられていてもよい。即ち、第2ハウジング500及びロックレバー600の一方には、規制部650が設けられていればよい。
【0052】
図29に示されるように、本実施の形態の規制部650の夫々は、幅方向内側に向いた面である。規制部650の夫々は、第2軸部610の第1方向側に位置している。即ち、規制部650の夫々は、第2軸部610の上下方向における下方に位置している。規制部650の夫々は、第2軸部610の幅方向外側に位置している。規制部650の夫々は、係止部620の第2方向側に位置している。即ち、規制部650の夫々は、係止部620の上下方向における上方に位置している。規制部650の夫々は、係止部620の幅方向内側に位置している。図18図21及び図29を参照して、ロックレバー600の規制部650の夫々は、幅方向において対応するセットの第1軸部510の外側に位置している。
【0053】
図28に示されるように、ロックレバー600には、被フック部630が更に設けられている。
【0054】
図28に示されるように、本実施の形態の被フック部630は、ロックレバー600の前後方向における中央に位置している。被フック部630は、前後方向において、2つの第2軸部610の間に位置している。被フック部630は、ロックレバー600の上下方向における中央付近に位置している。図29に示されるように、被フック部630は、第2軸部610の第1方向側に位置している。即ち、被フック部630は、第2軸部610の上下方向における下方に位置している。被フック部630は、係止部620の第2方向側に位置している。即ち、被フック部630は、係止部620の上下方向における上方に位置している。被フック部630は、凹部631を有している。凹部631は、第2方向に凹んでいる。即ち、凹部631は、上下方向において上方に凹んでいる。凹部631は、前後方向において被フック部630の外部と連通している。第1被押圧部632及び第2被押圧部634の夫々は、被フック部630に設けられている。より詳しくは、被フック部630の凹部631の第1方向を向いた面が、第1被押圧部632として機能し、被フック部630の凹部631の幅方向外側に向いた面が、第2被押圧部634として機能する。
【0055】
上述のように、本実施の形態の被フック部630は、凹部631を有していたが、本発明はこれに限定されず、被フック部630は、凹部631に代えて、前後方向に貫通する孔を有していてもよい。この場合、被フック部630の上記孔の第1方向を向いた内面が、第1被押圧部632として機能し、被フック部630の上記孔の幅方向外側に向いた内面が、第2被押圧部634として機能する。
【0056】
図29に示されるように、ロックレバー600には、第1突当部640が更に設けられている。即ち、本実施の形態のコネクタ組立体10において、ロックレバー600、係止部620、第1突当部640、バネ700、被係止部210及び第2突当部220の組み合わせは、2組ある。なお、本発明はこれに限定されず、コネクタ組立体10において、ロックレバー600、係止部620、第1突当部640、バネ700、被係止部210及び第2突当部220の組み合わせが1組であってもよい。
【0057】
図29に示されるように、本実施の形態の第1突当部640は、係止部620の第1方向側に位置している。即ち、第1突当部640は、係止部620の上下方向における下方に位置している。第1突当部640は、ロックレバー600の第1方向における端部に位置している。即ち、第1突当部640は、ロックレバー600の上下方向における下端に位置している。第1突当部640は、第1方向と斜交する斜面である。第1突当部640は、第1方向及び幅方向内側を向いている。即ち、第1突当部640は、上下方向における下方及び幅方向における内側を向いている。
【0058】
上述のように、本実施の形態のコネクタ組立体10において、第2突当部220は、第1方向と直交する平面であり、第1突当部640は、第1方向と斜交する斜面であったが、本発明はこれに限定されず、第2突当部220が、第1方向と斜交する斜面であり、第1突当部640が、第1方向と直交する平面であってもよい。即ち、第1突当部640及び第2突当部220の少なくとも一方が、第1方向と斜交する斜面であればよい。
【0059】
図29に示されるように、ロックレバー600は、主部660を更に有している。
【0060】
図29に示されるように、本実施の形態の主部660は、ロックレバー600の幅方向外端を規定している。主部660は、内面662を有している。内面662は、幅方向内側を向いている。内面662は、第2軸部610の幅方向外側に位置している。内面662は、被フック部630の幅方向外側に位置している。被フック部630は、主部660から幅方向内側に突出している。図28に示されるように、規制部650の夫々は、主部660に設けられている。より詳しくは、規制部650の夫々は、主部660の内面662の一部である。
【0061】
図31を参照して、本実施の形態のバネ700は、金属製である。バネ700は、金属の丸棒を曲げて形成されている。図14に示されるように、バネ700は、第2ハウジング500と、ロックレバー600とに取り付けられている。
【0062】
図11図14及び図21を参照して、バネ700は、ロックレバー600をロック位置LPに向けて移動させようとすると共に、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき第2軸部610を第2方向に移動させようとするものである。即ち、バネ700は、ロックレバー600をロック位置LPに向けて移動させようとすると共に、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき第2軸部610を上下方向における上方に移動させようとするものである。
【0063】
上述のように、本実施の形態のコネクタ組立体10は、以下のように構成されている:第1コネクタ100と第2コネクタ400とが互いに嵌合した嵌合状態において、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき、ロックレバー600の係止部620は、第1ハウジング200の被係止部210の第1方向側に位置している;バネ700は、第2ハウジング500と、ロックレバー600とに取り付けられている;バネ700は、ロックレバー600をロック位置LPに向けて移動させようとすると共に、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき第2軸部610を第2方向に移動させようとする。これにより、第1コネクタ100と第2コネクタ400とが互いに嵌合した嵌合状態においてロックレバー600がロック位置LPにあるとき、ロックレバー600の係止部620が第1コネクタ100の第1ハウジング200の被係止部210に押し付けられることから、第1コネクタ100及び第2コネクタ400の部品同士にガタつきが生じないようになっている。即ち、本実施の形態のコネクタ組立体10においては、振動条件下での使用の際に、互いに嵌合した第1コネクタ100及び第2コネクタ400の部品同士がガタつかないようになっている。
【0064】
図31に示されるように、バネ700を単体で幅方向から見た場合、バネ700は、概ねM字状の形状を有している。バネ700は、2つの被保持部710と、2つの被規制部720と、第1押圧部732と、第2押圧部734と、2つの腕部750とを有している。なお、本発明はこれに限定されず、被保持部710、被規制部720及び腕部750の数は、夫々一つであってもよい。即ち、バネ700は、1つの被保持部710と、1つの被規制部720と、第1押圧部732と、第2押圧部734と、1つの腕部750とを有していればよい。
【0065】
図31に示されるように、本実施の形態の被保持部710は、バネ700の前後方向における両端を夫々規定している。図14に示されるように、被保持部710は、保持部520に保持されている。図26に示されるように、被フック部630は、前後方向において2つの被保持部710の間に位置している。
【0066】
図31に示されるように、本実施の形態の被規制部720は、バネ700の第2方向側の端部に位置している。即ち、被規制部720は、バネ700の上下方向における上端に位置している。図17及び図21を参照して、被規制部720は、少なくともロックレバー600がロック位置LPからアンロック位置ULPに向けて移動するとき、規制部650により移動を規制されている。図26に示されるように、被フック部630は、前後方向において2つの被規制部720の間に位置している。
【0067】
上述のように、本実施の形態の規制部650は、幅方向内側に向いた面であり、少なくともロックレバー600がロック位置LPからアンロック位置ULPに向けて移動するときに被規制部720の移動を規制するものであるが、本発明はこれに限定されない。規制部650は、少なくともロックレバー600がロック位置LPからアンロック位置ULPに向けて移動するときに被規制部720の移動を規制する限り、特に構造は限定されず、例えば、第2方向、即ち上下方向における上方に凹んだ凹部であって、被規制部720を少なくとも部分的に収容するような凹部であってもよい。
【0068】
図31に示されるように、本実施の形態の第1押圧部732は、第2方向を向いている。即ち、第1押圧部732は、上下方向における上方を向いている。第1押圧部732は、バネ700の前後方向における中央に位置している。第1押圧部732は、被規制部720の第1方向側に位置している。即ち、第1押圧部732は、被規制部720の上下方向における下方に位置している。第1押圧部732は、被保持部710の第2方向側に位置している。即ち、第1押圧部732は、被保持部710の上下方向における上方に位置している。バネ700を単体で見たとき、被保持部710と第1押圧部732とは、第2方向において第2距離D2だけ離れている。即ち、バネ700を単体で見たときの第2方向における被保持部710と第1押圧部732との間の距離は、第2距離D2である。
【0069】
図13及び図14に示されるように、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき、被保持部710は、第1押圧部732よりも第1方向側に位置している。即ち、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき、被保持部710は、第1押圧部732よりも上下方向において下方に位置している。
【0070】
図14を参照して、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき、第1押圧部732は、第1被押圧部632の第1方向側に位置しており、且つ、第1被押圧部632を第2方向に向けて押圧している。即ち、ロックレバー600がロック位置LPにあるとき、第1押圧部732は、第1被押圧部632の上下方向における下方に位置しており、且つ、第1被押圧部632を上下方向における上方に向けて押圧している。
【0071】
図14及び図31を参照して、本実施の形態の第2コネクタ400において、第1距離D1は第2距離D2よりも小さい。即ち、ロックレバー600がロック位置LPにあり、且つ、被保持部710が第1押圧部732よりも第1方向側にある場合、第1距離D1は第2距離D2よりも小さい。これにより、バネ700を第2ハウジング500及びロックレバー600に取り付けた際に、ロックレバー600の第1被押圧部632は、バネ700の第1押圧部732を第1方向側、即ち、上下方向における下方に押し付けてバネ700が弾性変形し、バネ700の上記弾性変形の復元力により、バネ700の第1押圧部732は、ロックレバー600の第1被押圧部632に対して第2方向、即ち、上下方向における上方に移動させようとする力を加えることとなる。
【0072】
なお、図13を参照して、第2コネクタ400のロックレバー600は、自然状態においては、ロック位置LPに位置するようになっている。また、自然状態にあるロックレバー600の第1方向における端部、即ち、上下方向における下端を操作者が引っ張ると、バネ700が弾性変形すると共に、第2軸部610は第1軸部510から溝540内に移動し、ロックレバー600は第2ハウジング500に対して第1方向側、即ち、上下方向における下方に僅かに移動する。また、操作者が上記端部を引っ張るのを止めると、バネ700の上記弾性変形の復元力により、第2軸部610は、溝540から第1軸部510内に移動し、ロックレバー600は、第2方向、即ち、上下方向における上方に移動して元の位置に戻るようになっている。
【0073】
図31に示されるように、本実施の形態の第2押圧部734は、バネ700の前後方向における中央に位置している。第2押圧部734は、被規制部720の第1方向側に位置している。即ち、第2押圧部734は、被規制部720の上下方向における下方に位置している。第2押圧部734は、被保持部710の第2方向側に位置している。即ち、第2押圧部734は、被保持部710の上下方向における上方に位置している。図11に示されるように、第2押圧部734は、幅方向内側を向いている。第2押圧部734は、第1方向と直交する方向において第2被押圧部634と隣接している。即ち、第2押圧部734は、第1方向と直交する幅方向において第2被押圧部634と隣接している。第2押圧部734は、幅方向において第2被押圧部634の外側に位置している。
【0074】
図31に示されるように、本実施の形態の腕部750は、被規制部720から第1方向に延びている。即ち、腕部750は、被規制部720から上下方向における下方に延びている。腕部750は、第2押圧部734から第2方向に延びている。即ち、腕部750は、第2押圧部734から上下方向における上方に延びている。腕部750は、第2押圧部734と被規制部720とを互いに連結している。図26に示されるように、被フック部630は、前後方向において2つの腕部750の間に位置している。
【0075】
図8図11図17及び図21を参照して、ロックレバー600がロック位置LPからアンロック位置ULPに向けて移動すると、第2押圧部734は第2被押圧部634と共に移動し、主として腕部750が弾性変形する。また、腕部750の上記弾性変形の復元力を利用して、第2押圧部734は、第2被押圧部634を押圧し、ロックレバー600をロック位置LPに向けて移動させる。
【0076】
図31に示されるように、バネ700は、押圧部730を更に有している。
【0077】
図31に示されるように、本実施の形態の押圧部730は、バネ700の前後方向における中央に位置している。押圧部730は、被規制部720の第1方向側に位置している。即ち、押圧部730は、被規制部720の上下方向における下方に位置している。押圧部730は、被保持部710の第2方向側に位置している。即ち、押圧部730は、被保持部710の上下方向における上方に位置している。第1押圧部732及び第2押圧部734の夫々は、押圧部730の一部である。図25に示されるように、押圧部730は、被フック部630に引っ掛けられている。即ち、押圧部730は、被フック部630の凹部631に引っ掛けられている。
【0078】
上述のように、本実施の形態のコネクタ組立体10において、被フック部630は、第2方向に凹む凹部631を有しており、バネ700を単体で幅方向から見た場合、バネ700は、概ねM字状の形状を有しており、バネ700の押圧部730は、被フック部630の凹部631に引っ掛けられている。これにより、本実施の形態の第2コネクタ400の組立の際に、バネ700のロックレバー600への組付けが容易となっている。
【0079】
図31に示されるように、バネ700は、2つの連結部760を更に有している。
【0080】
図31に示されるように、本実施の形態の連結部760は、被規制部720から第1方向に延びている。即ち、連結部760は、被規制部720から上下方向における下方に延びている。連結部760は、被保持部710から第2方向に延びている。即ち、連結部760は、被保持部710から上下方向における上方に延びている。連結部760は、被規制部720と被保持部710とを互いに連結している。図26に示されるように、被フック部630は、前後方向において2つの連結部760の間に位置している。
【0081】
図11を参照して、本実施の形態の第2コンタクト800の夫々は、金属製である。図4に示されるように、第1コネクタ100と第2コネクタ400とが嵌合した嵌合状態において、第2コネクタ400の第2コンタクト800は、第1コネクタ100の第1コンタクト300と夫々接続される。
【0082】
(嵌合操作)
第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合操作について、以下詳述する。
【0083】
まず、図9及び図11を参照して、第2コネクタ400を、第1コネクタ100の第2方向側、即ち上下方向における上方に配置する。この状態で、第2コネクタ400を第1コネクタ100に対して第1方向、即ち上下方向における下方に移動する。すると、第2コネクタ400の嵌合部410の一部が、第1コネクタ100の嵌合部収容部240に収容されると共に、第2コネクタ400のロックレバー600の第1突当部640が、第1コネクタ100の第2突当部220に突き当たる。
【0084】
この状態で、第2コネクタ400を第1コネクタ100に対して更に第1方向側に更に移動させると、第1方向と斜交する斜面である第1突当部640は、第2突当部220から幅方向外側に向かう力を受け、ロックレバー600は、ロック位置LPからアンロック位置ULPに移動する。このとき、第2押圧部734は第2被押圧部634と共に移動し、主として腕部750が弾性変形し、第2軸部610は、バネ700に抗って、軸受510から溝540内に僅かに移動する。
【0085】
その後、第2コネクタ400を第1コネクタ100に対して更に第1方向側に更に移動させると、第1突当部640は、第2突当部220を乗り越えて第1方向側に移動し、係止部620は、被係止部210の第1方向側に移動する。すると、溝540内に移動していた第2軸部610は、バネ700から、第2方向、即ち、上下方向における上方に向かう力を受ける。また、このとき、腕部750の上記弾性変形の復元力を利用して、第2押圧部734は、第2被押圧部634を押圧し、ロックレバー600をアンロック位置ULPからロック位置LPに移動させる。これにより、コネクタ組立体10は、第1コネクタ100と第2コネクタ400とが互いに嵌合し、且つ、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合状態がロックされた、図4の状態となる。この状態において、ロックレバー600は、ロック位置LPに位置しており、第2コンタクト800は、第1コンタクト300と夫々接続されている。また、この状態において、係止部620は、被係止部210に対して第2方向、即ち、上下方向における上方に押し付けられている。
【0086】
纏めると、第1コネクタ100と第2コネクタ400とを嵌合する際、第1方向と斜交する斜面である第1突当部640が第2突当部220に突き当たり、一時的にロックレバー600がロック位置LPからアンロック位置ULPに移動し、また、第1突当部640が第2突当部220を乗り越えると、係止部620が被係止部210の第1方向側に移動することとなる。
【0087】
上述のように、本実施の形態のコネクタ組立体10においては、第1突当部640が第1方向と斜交する斜面であることにより、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合の際に第2コネクタ400を第1コネクタ100に対して第1方向に移動させるだけで、ロックレバー600が一時的にロック位置LPからアンロック位置ULPに自動的に移動するようになっている。換言すれば、操作者は、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合時にロックレバー600を操作する必要がない。
【0088】
また、上述のように、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合の際に、第2軸部610は、軸受510に受容されるだけではなく、軸受510と連通した溝540内にも移動可能となっている。これにより、ロックレバー600がロック位置LPからアンロック位置ULPに移行した際に、一時的にロックレバー600を第1方向側、即ち上下方向における下方に移動させることができると共に、一時的にバネ700を更に弾性変形させることができるようになっている。従って、本実施の形態のコネクタ組立体10においては、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合が完了した際に、バネ700の上記弾性変形の復元力により、係止部620を被係止部210に対して、第2方向、即ち上下方向における上方に、より強く押し付けることができるようになっている。
【0089】
(嵌合解除操作)
第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合を解除する操作について、以下詳述する。
【0090】
図4の状態のコネクタ組立体10において、第2コネクタ400のロックレバー600の第1方向における端部を幅方向外側に引っ張ると、第2押圧部734が第2被押圧部634と共に移動して主として腕部750が弾性変形し、ロックレバー600の係止部620は、幅方向において被係止部210と隣接する交差部230の面232と接触する。
【0091】
この状態で、ロックレバー600の第1方向における端部を幅方向外側に軽く引っ張ると、主として腕部750が更に弾性変形し、ロックレバー600の係止部620が幅方向外側に移動すると共に、ロックレバー600はアンロック位置ULPに移動する。これにより、コネクタ組立体10は、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合のロックが解除された、図8の状態となる。
【0092】
なお上述のように、本実施の形態の第1コネクタ100は、幅方向において被係止部210と隣接する交差部230であって、その面232が第2方向と交差している交差部230を有している。これにより、本実施の形態のコネクタ組立体10においては、ロックレバー600の第1方向における端部を幅方向外側に軽く引っ張ることにより、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合のロックの解除が容易にできるようになっている。
【0093】
最後に、図8の状態のコネクタ組立体10において、第2コネクタ400を第1コネクタ100に対して第2方向、即ち上下方向における上方に移動させると、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合が解除される。この状態で、操作者がロックレバー600から手を離すと、バネ700の腕部750の上記弾性変形の復元力により、ロックレバー600はアンロック位置ULPからロック位置LPに移動する。これにより、コネクタ組立体10は図9の状態となり、第1コネクタ100と第2コネクタ400との嵌合を解除する操作が終了する。
【0094】
(第2の実施形態)
図36を参照して、本発明の第2の実施の形態によるコネクタ組立体(図示せず)は、第1コネクタ(図示せず)と、第2コネクタ400Aとを備えている。本実施の形態の第1コネクタは、上述の第1の実施の形態の第1コネクタ100と同じ構造を有するものであり、詳細な説明は省略する。また、本実施の形態における方位及び方向は、第1の実施の形態のものと同じ表現を以下において使用する。
【0095】
図36を参照して、本実施の形態の第2コネクタ400Aは、第1コネクタ100に対して第1方向に沿って嵌合可能であると共に第1方向の逆方向である第2方向に沿って第1コネクタ100から抜去可能である。図36に示されるように、第2コネクタ400Aは、嵌合部410を有している。本実施の形態の嵌合部410は、上述の第1の実施の形態の嵌合部410と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0096】
図36を参照して、第2コネクタ400Aは、第2ハウジング500Aと、2つのロックレバー600Aと、2つのバネ700Aと、複数の第2コンタクト(図示せず)とを備えている。ここで、本実施の形態の第2コンタクトは、上述の第1の実施の形態の第2コンタクト800と同様であり、詳細な説明は省略する。また、本実施の形態の第2ハウジング500Aは、上述の第1の実施の形態の第2ハウジング500と同様な構造を備えている。そのため、図36及び図37に示される第2ハウジング500Aの構成要素のうち、第1の実施の形態の第2ハウジング500と同様の構成要素に対しては同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。なお、本実施の形態の第2コネクタ400Aにおいても、上述の第1の実施の形態の第2コネクタ400と同様に、4つの第1軸部510、4つの保持部520及び4つの溝540は、各セットが2つの第1軸部510、2つの保持部520及び2つの溝540で構成される2セットに分けられる。
【0097】
図36を参照して、本実施の形態のロックレバー600Aの夫々は、ロック位置LPとアンロック位置(図示せず)との間で回動可能となるように、第2ハウジング500Aに対して取り付けられている。2つのロックレバー600Aは、各セットが2つの第1軸部510、2つの保持部520及び2つの溝540で構成される上記2セットと、夫々対応している。
【0098】
図36及び図37を参照して、実施の形態のロックレバー600Aは、被フック部630Aを除いて、上述の第1の実施の形態のロックレバー600と同様な構造を備えている。そのため、図36及び図37に示されるロックレバー600Aの構成要素のうち、第1の実施の形態のロックレバー600と同様の構成要素に対しては同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0099】
図36を参照して、第1コネクタと第2コネクタ400Aとが互いに嵌合した嵌合状態において、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき、ロックレバー600Aの係止部620は、第1コネクタの被係止部の第1方向側に位置している。上記嵌合状態において、ロックレバー600Aがアンロック位置にあるとき、第2コネクタ400Aは第1コネクタから抜去可能である。
【0100】
図36を参照して、本実施の形態のコネクタ組立体において、ロックレバー600A、係止部620、第1突当部640、バネ700A、第1コネクタの被係止部、及び第1コネクタの第2突当部の組み合わせは、2組ある。なお、本発明はこれに限定されず、コネクタ組立体において、ロックレバー600A、係止部620、第1突当部640、バネ700A、被係止部及び第2突当部の組み合わせが1組であってもよい。
【0101】
図37に示されるように、本実施の形態の被フック部630Aは、ロックレバー600Aの前後方向における中央に位置している。被フック部630Aは、前後方向において、2つの第2軸部610の間に位置している。被フック部630Aは、ロックレバー600Aの上下方向における中央付近に位置している。図36及び図37を参照して、被フック部630Aは、第2軸部610の第1方向側に位置している。即ち、被フック部630Aは、第2軸部610の上下方向における下方に位置している。被フック部630Aは、係止部620の第2方向側に位置している。即ち、被フック部630Aは、係止部620の上下方向における上方に位置している。被フック部630Aは、凹部631Aを有している。凹部631Aは、第2方向に凹んでいる。即ち、凹部631Aは、上下方向において上方に凹んでいる。凹部631Aは、前後方向において被フック部630Aの外部と連通している。被フック部630Aには、第1被押圧部632Aと第2被押圧部(図示せず)とが設けられている。より詳しくは、被フック部630Aの凹部631Aの第1方向を向いた面が、第1被押圧部632Aとして機能し、被フック部630Aの凹部631Aの幅方向外側に向いた面が、第2被押圧部として機能する。本実施の形態の第2被押圧部は、上述の第1の実施の形態の第2被押圧部634と同様の構造を有しているため、詳細な説明は省略する。
【0102】
上述のように、本実施の形態の被フック部630Aは、凹部631Aを有していたが、本発明はこれに限定されず、被フック部630Aは、凹部631Aに代えて、前後方向に貫通する孔を有していてもよい。この場合、被フック部630Aの上記孔の第1方向を向いた面が、第1被押圧部632Aとして機能し、被フック部630Aの上記孔の幅方向外側に向いた面が、第2被押圧部として機能する。
【0103】
図37に示されるように、本実施の形態の第1被押圧部632Aは、第1方向を向いている。即ち、第1被押圧部632Aは、上下方向における下方を向いている。第1被押圧部632Aは、第2軸部610の第1方向側に位置している。即ち、第1被押圧部632Aは、第2軸部610の上下方向における下方に位置している。第1被押圧部632Aは、係止部620の第2方向側に位置している。即ち、第1被押圧部632Aは、係止部620の上下方向における上方に位置している。第1被押圧部632Aは、保持部520の第1方向側に位置している。即ち、第1被押圧部632Aは、保持部520の上下方向における下方に位置している。図37を参照して、第1被押圧部632Aは、第2被押圧部の第2方向側に位置している。即ち、第1被押圧部632Aは、第2被押圧部の上下方向における上方に位置している。図36及び図37を参照して、第1被押圧部632Aは、第2軸部610の幅方向外側に位置している。第1被押圧部632Aは、係止部620の幅方向内側に位置している。第1被押圧部632Aは、第2被押圧部の幅方向外側に位置している。
【0104】
図36及び図37を参照して、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき、ロックレバー600Aの第1被押圧部632Aは、幅方向において対応するセットの保持部520と同じ位置に位置している。ロックレバー600Aがアンロック位置ULPにあるとき、ロックレバー600Aの第1被押圧部632Aは、幅方向において対応するセットの保持部520の外側に位置している。
【0105】
図37に示されるように、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき、保持部520と第1被押圧部632Aとは、第2方向において第1距離D1だけ離れている。即ち、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるときの第2方向における保持部520と第1被押圧部632Aとの間の距離は、第1距離D1である。
【0106】
図38を参照して、本実施の形態のバネ700Aは、金属製である。バネ700Aは、金属の丸棒を曲げて形成されている。図37に示されるように、バネ700Aは、第2ハウジング500Aと、ロックレバー600Aとに取り付けられている。
【0107】
図36及び図37を参照して、バネ700Aは、ロックレバー600Aをロック位置LPに向けて移動させようとすると共に、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき第2軸部610を第2方向に移動させようとするものである。即ち、バネ700Aは、ロックレバー600Aをロック位置LPに向けて移動させようとすると共に、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき第2軸部610を上下方向における上方に移動させようとするものである。
【0108】
上述のように、本実施の形態のコネクタ組立体は、以下のように構成されている:第1コネクタと第2コネクタ400Aとが互いに嵌合した嵌合状態において、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき、ロックレバー600Aの係止部620は、第1ハウジングの被係止部の第1方向側に位置している;バネ700Aは、第2ハウジング500Aと、ロックレバー600Aとに取り付けられている;バネ700Aは、ロックレバー600Aをロック位置LPに向けて移動させようとすると共に、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき第2軸部610を第2方向に移動させようとする。これにより、第1コネクタと第2コネクタ400Aとが互いに嵌合した嵌合状態においてロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき、ロックレバー600Aの係止部620が第1コネクタの第1ハウジングの被係止部に押し付けられることから、第1コネクタ及び第2コネクタ400Aの部品同士にガタつきが生じないようになっている。即ち、本実施の形態のコネクタ組立体10においても、振動条件下での使用の際に、互いに嵌合した第1コネクタ及び第2コネクタ400Aの部品同士がガタつかないようになっている。
【0109】
図38に示されるように、バネ700Aを単体で幅方向から見た場合、バネ700Aは、概ねM字状の形状を有している。バネ700Aは、2つの被保持部710と、2つの被規制部720と、第1押圧部732Aと、第2押圧部734Aと、2つの腕部750Aを有している。なお、本発明はこれに限定されず、被保持部710、被規制部720及び腕部750Aの数は、夫々一つであってもよい。即ち、バネ700Aは、1つの被保持部710と、1つの被規制部720と、第1押圧部732Aと、第2押圧部734Aと、1つの腕部750Aとを有していればよい。
【0110】
本実施の形態のバネ700Aは、第1押圧部732A、第2押圧部734A及び腕部750Aを除いて、上述の第1の実施の形態のバネ700と同様な構造を備えている。そのため、第1押圧部732A、第2押圧部734A及び腕部750A以外の構成要素については、詳細な説明を省略する。
【0111】
図38に示されるように、本実施の形態の第1押圧部732Aは、第2方向を向いている。即ち、第1押圧部732Aは、上下方向における上方を向いている。第1押圧部732Aは、バネ700Aの前後方向における中央に位置している。第1押圧部732Aは、被規制部720Aの第1方向側に位置している。即ち、第1押圧部732Aは、被規制部720Aの上下方向における下方に位置している。第1押圧部732Aは、被保持部710Aの第1方向側に位置している。即ち、第1押圧部732Aは、被保持部710の上下方向における下方に位置している。バネ700Aを単体で見たとき、被保持部710と第1押圧部732Aとは、第2方向において第2距離D2だけ離れている。即ち、バネ700Aを単体で見たときの第2方向における被保持部710と第1押圧部732Aとの間の距離は、第2距離D2である。
【0112】
図37に示されるように、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき、被保持部710は、第1押圧部732Aよりも第2方向側に位置している、即ち、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき、被保持部710は、第1押圧部732Aよりも上下方向において上方に位置している。
【0113】
図37を参照して、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき、第1押圧部732Aは、第1被押圧部632Aの第1方向側に位置しており、且つ、第1被押圧部632Aを第2方向に向けて押圧している。即ち、ロックレバー600Aがロック位置LPにあるとき、第1押圧部732Aは、第1被押圧部632Aの上下方向における下方に位置しており、且つ、第1被押圧部632Aを上下方向における上方に向けて押圧している。
【0114】
図37及び図38を参照して、本実施の形態の第2コネクタ400Aにおいて、第1距離D1は第2距離D2よりも大きい。即ち、ロックレバー600Aがロック位置LPにあり、且つ、被保持部710が第1押圧部732Aよりも第2方向側にある場合、第1距離D1は第2距離D2よりも大きい。これにより、バネ700Aを第2ハウジング500A及びロックレバー600Aに取り付けた際に、ロックレバー600Aの第1被押圧部632Aは、バネ700Aの第1押圧部732Aを第1方向側、即ち、上下方向における下方に押し付けてバネ700Aが弾性変形し、バネ700Aの上記弾性変形の復元力により、バネ700Aの第1押圧部732Aは、ロックレバー600Aの第1被押圧部632Aに対して第2方向、即ち、上下方向における上方に移動させようとする力を加えることとなる。
【0115】
図38に示されるように、本実施の形態の第2押圧部734Aは、バネ700Aの前後方向における中央に位置している。第2押圧部734Aは、被規制部720の第1方向側に位置している。即ち、第2押圧部734Aは、被規制部720の上下方向における下方に位置している。第2押圧部734Aは、被保持部710の第1方向側に位置している。即ち、第2押圧部734Aは、被保持部710の上下方向における下方に位置している。図37を参照して、第2押圧部734Aは、幅方向内側を向いている。第2押圧部734Aは、第1方向と直交する方向において第2被押圧部と隣接している。即ち、第2押圧部734Aは、第1方向と直交する幅方向において第2被押圧部と隣接している。第2押圧部734Aは、幅方向において第2被押圧部の外側に位置している。
【0116】
図38に示されるように、本実施の形態の腕部750Aは、被規制部720から第1方向に延びている。即ち、腕部750Aは、被規制部720から上下方向における下方に延びている。腕部750Aは、第2押圧部734Aから第2方向に延びている。即ち、腕部750Aは、第2押圧部734Aから上下方向における上方に延びている。腕部750Aは、第2押圧部734Aと被規制部720とを互いに連結している。図37及び図38を参照して、被フック部630Aは、前後方向において2つの腕部750Aの間に位置している。なお、本実施の形態の腕部750Aは、上述の第1の実施の形態の腕部750と比べて、第1方向の長さが長くなっている。
【0117】
図36及び図37を参照して、ロックレバー600Aがロック位置LPからアンロック位置に向けて移動すると、第2押圧部734Aは第2被押圧部と共に移動し、主として腕部750Aが弾性変形する。また、腕部750Aの上記弾性変形の復元力を利用して、第2押圧部734Aは、第2被押圧部を押圧し、ロックレバー600Aをロック位置LPに向けて移動させる。
【0118】
図38に示されるように、バネ700Aは、2つの連結部760を更に有している。本実施の形態の連結部760は、上述の第1の実施の形態の連結部760と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0119】
第1コネクタと第2コネクタ400Aとの嵌合操作、及び第1コネクタと第2コネクタ400Aとの嵌合を解除する操作については、上述の第1の実施の形態のコネクタ組立体10と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0120】
第2コネクタ400Aのバネ700Aの構成は、上述したものに限定されない。例えば、腕部750A及び連結部760の代わり、腕部750Aよりも短い腕部750と、連結部760よりも短い連結部760Bとを備えた、図39のバネ700Bのように構成してもよい。
【0121】
以上、本発明について、実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、種々の変形が可能である。また、以上の実施の形態及び変形例を複数組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0122】
10 コネクタ組立体
100 第1コネクタ
200 第1ハウジング
210 被係止部
220 第2突当部
230 交差部
232 面
240 嵌合部収容部
300 第1コンタクト
400,400A 第2コネクタ
410 嵌合部
500,500A 第2ハウジング
510 第1軸部(軸受)
520 保持部
540 溝
550 ロックレバー収容部
560 第1コネクタ収容部
600,600A ロックレバー
610 第2軸部(軸)
620 係止部
630,630A 被フック部
631,631A 凹部
632,632A 第1被押圧部
634 第2被押圧部
640 第1突当部
650 規制部
660 主部
662 内面
700,700A,700B バネ
710 被保持部
720 被規制部
730,730A 押圧部
732,732A 第1押圧部
734,734A 第2押圧部
750,750A 腕部
760,760B 連結部
800 第2コンタクト
D1 第1距離
D2 第2距離
LP ロック位置
ULP アンロック位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42