(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086469
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】非化石価値取引システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20240101AFI20240620BHJP
【FI】
G06Q50/06
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201609
(22)【出願日】2022-12-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】516227607
【氏名又は名称】株式会社Grid Solutions
(74)【代理人】
【識別番号】100104776
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100119194
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 明夫
(72)【発明者】
【氏名】丸谷 佳久
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L050CC06
(57)【要約】
【課題】ブロックチェーンの技術を用いて、非化石価値のトレードを安全に行う非化石価値取引システムを提供することである。
【解決手段】この非化石価値取引システム1は、取引管理サーバ2、分散データベース3、口座管理サーバ4、認定機関7、非化石発電施設9を含むように構成される。取引管理サーバ2では、非化石発電施設9で発電された電力量を含む非化石価値の情報や、非化石価値を認定機関7が認定し証書として発行された非化石証書の情報に基づいて非代替性トークンが発行させる。発行させた非代替性トークンは、分散データベース3を構成するブロックチェーンの台帳に記録される。非化石価値のトレードは、この非代替性トークンを用いて行われる。取引管理サーバ2は、非代替性トークンの売却要求と購入要求を受け付けて売買取引を成立させる。売買取引が成立すると、非代替性トークンの所有の移転がブロックチェーンの台帳に記録される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化石燃料を使用せずに発電する非化石電源により二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値である非化石の価値を取引する非化石価値取引システムであって、
非化石発電設備による発電に基づいて生成され、前記非化石発電設備で発電された電力量を含む非化石価値の情報、または、該非化石価値を認定機関が認定し証書として発行された非化石証書の情報、を含む非化石情報に基づいて非代替性トークンを発行させる発行部と、
該発行部で発行させた前記非代替性トークンの売却要求を受け付ける売却要求受付部と、
前記非代替性トークンの購入要求を受け付ける購入要求受付部と、
前記売却要求受付部で受け付けられた前記非代替性トークンの前記売却要求と、前記購入要求受付部で受け付けられた前記購入要求とに基づいて売買取引を成立させる取引生成部と、
分散データベースを構成するブロックチェーンの台帳に前記非代替性トークンを記録させる台帳記録部とを備え、
該台帳記録部は、
前記発行部が前記非代替性トークンを発行させると、前記非代替性トークンの発行を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、
前記取引生成部で前記非代替性トークンの前記売買取引が成立すると、前記非代替性トークンの所有の移転を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする非化石価値取引システム。
【請求項2】
前記非化石価値の情報に含まれるデータ、または、前記非化石証書の情報に含まれるデータに基づいて、自動的に画像を生成する画像生成部を備え、
前記非化石情報には、前記画像生成部で生成された生成画像を含み、
前記発行部は、
前記非化石情報に含まれる、前記非化石価値の情報または前記非化石証書の情報と、前記生成画像と、に基づいて前記非代替性トークンを発行させることを特徴とする請求項1に記載の非化石価値取引システム。
【請求項3】
前記非代替性トークンを消滅させる消費要求を受け付ける消費要求受付部を備え、
該消費要求受付部で前記消費要求を受け付けると、前記台帳記録部は、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンの消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする請求項1又は2に記載の非化石価値取引システム。
【請求項4】
前記非化石価値を管理する非化石価値口座と、
前記非化石証書を管理する非化石証書口座と、
前記非代替性トークンを管理するNFT口座とを有し、
前記非化石価値口座、前記非化石証書口座及び前記NFT口座を管理する口座管理部を備え、
前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、
前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書を前記非化石証書口座での管理から外し、
前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値が前記認定機関に申請され、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理するとともに、申請に用いた前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外すことを特徴とする請求項1又は2に記載の非化石価値取引システム。
【請求項5】
前記取引生成部が成立させた前記売買取引において前記売却要求が成立したとき、前記口座管理部は、
前記売却要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、
前記売買取引において前記購入要求が成立したとき、前記口座管理部は、
前記購入要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理することを特徴とする請求項4に記載の非化石価値取引システム。
【請求項6】
前記非化石価値を管理する非化石価値口座と、
前記非化石証書を管理する非化石証書口座と、
前記非代替性トークンを管理するNFT口座とを有し、
前記非化石価値口座、前記非化石証書口座及び前記NFT口座を管理する口座管理部と、
前記非化石価値を前記認定機関に申請する非化石価値申請部とを備え、
前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、
前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書を前記非化石証書口座での管理から外し、
前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値が前記認定機関に申請され、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理するとともに、申請に用いた前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、
前記消費要求受付部で前記消費要求を受け付けると、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンが前記非化石証書の情報に基づいて発行されている場合、前記口座管理部は、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンが前記非化石価値の情報に基づいて発行されている場合、
前記口座管理部は、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、
前記非化石価値申請部が、前記消費要求のあった前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記認定機関に申請し、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理することを特徴とする請求項3に記載の非化石価値取引システム。
【請求項7】
前記取引生成部が成立させた前記売買取引において前記売却要求が成立したとき、前記口座管理部は、
前記売却要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、
前記売買取引において前記購入要求が成立したとき、前記口座管理部は、
前記購入要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理することを特徴とする請求項6に記載の非化石価値取引システム。
【請求項8】
外部の取引所に設けられる取引所非化石証書管理口座にアクセスして口座内容を前記非化石証書口座と前記NFT口座に連動するように変更させる口座連動部を備え、
前記口座管理部が前記非化石証書口座または前記NFT口座の管理に変更を加えた際に、前記口座連動部は、
前記取引所非化石証書管理口座に格納されている前記非化石証書が、変更後の、前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書のすべてと前記NFT口座で管理されている前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書のすべてとを合わせたすべての前記非化石証書に一致するように、前記取引所非化石証書管理口座の口座内容を変更させるように動作することを特徴とする請求項7に記載の非化石価値取引システム。
【請求項9】
前記台帳記録部は、
前記非化石価値の情報や前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、
前記非化石価値口座において前記非化石価値の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石価値の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石価値の管理が前記非化石価値口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石価値の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、
前記非化石証書口座において前記非化石証書の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書の管理が前記非化石証書口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石証書の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする請求項4に記載の非化石価値取引システム。
【請求項10】
前記台帳記録部は、
前記非化石価値の情報や前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、
前記非化石価値口座において前記非化石価値の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石価値の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石価値の管理が前記非化石価値口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石価値の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、
前記非化石証書口座において前記非化石証書の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書の管理が前記非化石証書口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石証書の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする請求項6に記載の非化石価値取引システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、化石燃料を使用せずに発電する非化石電源によって、二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値である非化石の価値を取引する非化石価値取引システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素排出量削減の要請から、非化石電源によって発電される電気について、電気そのものの価値に加えて、二酸化炭素を排出せずに発電されたという非化石価値にも注目が集まっている。従来、この非化石価値に関する様々な提案がなされており、例えば、下記特許文献1に記載されている非化石証書管理装置が知られている。この非化石証書管理装置は、ブロックチェーンの技術を用いて、非化石証書を安全に管理する。また、この非化石証書管理装置では、非化石証書を購入することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、非化石価値をトレードの対象として売買取引を行う試みが行われている。ブロックチェーンの技術を利用すれば、データの改ざんが非常に困難であり、安全な取引システムを構築するのに好都合である。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の非化石証書管理装置には、非化石価値を自由に売買する仕組みが組み込まれておらず、この装置を用いて非化石価値の売買を繰り返すような自由なトレードを行うことができなかった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、この発明の目的は、ブロックチェーンの技術を用いて、非化石価値のトレードを安全に行う非化石価値取引システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、化石燃料を使用せずに発電する非化石電源により二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値である非化石の価値を取引する非化石価値取引システムであって、非化石発電設備による発電に基づいて生成され、前記非化石発電設備で発電された電力量を含む非化石価値の情報、または、該非化石価値を認定機関が認定し証書として発行された非化石証書の情報、を含む非化石情報に基づいて非代替性トークンを発行させる発行部と、該発行部で発行させた前記非代替性トークンの売却要求を受け付ける売却要求受付部と、前記非代替性トークンの購入要求を受け付ける購入要求受付部と、前記売却要求受付部で受け付けられた前記非代替性トークンの前記売却要求と、前記購入要求受付部で受け付けられた前記購入要求とに基づいて売買取引を成立させる取引生成部と、分散データベースを構成するブロックチェーンの台帳に前記非代替性トークンを記録させる台帳記録部とを備え、該台帳記録部は、前記発行部が前記非代替性トークンを発行させると、前記非代替性トークンの発行を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記取引生成部で前記非代替性トークンの前記売買取引が成立すると、前記非代替性トークンの所有の移転を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の構成に加えて、前記非化石価値の情報に含まれるデータ、または、前記非化石証書の情報に含まれるデータに基づいて、自動的に画像を生成する画像生成部を備え、前記非化石情報には、前記画像生成部で生成された生成画像を含み、前記発行部は、前記非化石情報に含まれる、前記非化石価値の情報または前記非化石証書の情報と、前記生成画像と、に基づいて前記非代替性トークンを発行させることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の構成に加えて、前記非代替性トークンを消滅させる消費要求を受け付ける消費要求受付部を備え、該消費要求受付部で前記消費要求を受け付けると、前記台帳記録部は、前記消費要求のあった前記非代替性トークンの消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に記載の構成に加えて、前記非化石価値を管理する非化石価値口座と、前記非化石証書を管理する非化石証書口座と、前記非代替性トークンを管理するNFT口座とを有し、前記非化石価値口座、前記非化石証書口座及び前記NFT口座を管理する口座管理部を備え、前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書を前記非化石証書口座での管理から外し、前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値が前記認定機関に申請され、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理するとともに、申請に用いた前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外すことを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の構成に加えて、前記取引生成部が成立させた前記売買取引において前記売却要求が成立したとき、前記口座管理部は、前記売却要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、前記売買取引において前記購入要求が成立したとき、前記口座管理部は、前記購入要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理することを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項3に記載の構成に加えて、前記非化石価値を管理する非化石価値口座と、前記非化石証書を管理する非化石証書口座と、前記非代替性トークンを管理するNFT口座とを有し、前記非化石価値口座、前記非化石証書口座及び前記NFT口座を管理する口座管理部と、前記非化石価値を前記認定機関に申請する非化石価値申請部とを備え、前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書を前記非化石証書口座での管理から外し、前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値が前記認定機関に申請され、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理するとともに、申請に用いた前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、前記消費要求受付部で前記消費要求を受け付けると、前記消費要求のあった前記非代替性トークンが前記非化石証書の情報に基づいて発行されている場合、前記口座管理部は、前記消費要求のあった前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、前記消費要求のあった前記非代替性トークンが前記非化石価値の情報に基づいて発行されている場合、前記口座管理部は、前記消費要求のあった前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、前記非化石価値申請部が、前記消費要求のあった前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記認定機関に申請し、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理する
ことを特徴とする。
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の構成に加えて、前記取引生成部が成立させた前記売買取引において前記売却要求が成立したとき、前記口座管理部は、前記売却要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、前記売買取引において前記購入要求が成立したとき、前記口座管理部は、前記購入要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理することを特徴とする。
【0014】
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の構成に加えて、外部の取引所に設けられる取引所非化石証書管理口座にアクセスして口座内容を前記非化石証書口座と前記NFT口座に連動するように変更させる口座連動部を備え、前記口座管理部が前記非化石証書口座または前記NFT口座の管理に変更を加えた際に、前記口座連動部は、前記取引所非化石証書管理口座に格納されている前記非化石証書が、変更後の、前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書のすべてと前記NFT口座で管理されている前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書のすべてとを合わせたすべての前記非化石証書に一致するように、前記取引所非化石証書管理口座の口座内容を変更させるように動作することを特徴とする。
【0015】
請求項9に係る発明は、請求項4に記載の構成に加えて、前記台帳記録部は、前記非化石価値の情報や前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、前記非化石価値口座において前記非化石価値の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石価値の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石価値の管理が前記非化石価値口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石価値の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書口座において前記非化石証書の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書の管理が前記非化石証書口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石証書の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする。
【0016】
請求項10に係る発明は、請求項6に記載の構成に加えて、前記台帳記録部は、前記非化石価値の情報や前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、前記非化石価値口座において前記非化石価値の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石価値の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石価値の管理が前記非化石価値口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石価値の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書口座において前記非化石証書の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書の管理が前記非化石証書口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石証書の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、非化石価値のトレードを行うことができる。
【0018】
また、非化石価値の情報に基づいて発行させた非代替性トークンと、非化石証書の情報に基づいて発行させた非代替性トークンのどちらもトレード可能である。すなわち、非化石証書を発行する前の段階の非化石価値についてもトレード可能である。
【0019】
また、非化石価値の情報または非化石証書の情報に基づいて発行させる非代替性トークンを用いてトレードが行われ、非代替性トークンはブロックチェーンの技術を利用し、複製や改ざんが極めて困難であるため、安全性の高い取引を実現できる。また、購入した非代替性トークンを再度、売却するというように、非代替性トークンの売買を繰り返す二次流通ができる。
【0020】
請求項2の発明によれば、非化石価値や非化石証書の情報だけでなく、非化石価値や非化石証書の情報に基づいて生成される画像も含まれるように非代替性トークンが発行され、この非代替性トークンを用いてトレードが行われる。この画像を参照することにより、それぞれの非代替性トークンを容易にかつ明確に見分けることができ、円滑に取引が行われる。
【0021】
また、生成される画像は、ユニーク、すなわち一意であり、同一の画像が他に存在しないため、希少性が生まれ、画像自体の価値が評価される可能性がある。
【0022】
請求項3の発明によれば、非代替性トークンを消滅させる消費という機能が含まれており、消費により消滅させた非代替性トークンを発行させた元の非化石価値や非化石証書を炭素会計に計上するようにしてもよい。また、非化石価値に基づいて発行させた非代替性トークンを消費して、その非代替性トークンに対応する非化石価値を認定機関に申請し非化石証書を発行させるようにしてもよい。このように、消費の機能を様々な用途に応用できる。
【0023】
請求項4の発明によれば、非化石価値口座、非化石証書口座及びNFT口座に区分して管理しているため、ユーザは自らの非化石価値などの保有状態を把握しやすい。
【0024】
また、トレードの結果が自動的に各口座に反映されるため、煩雑な作業をすることなく快適にトレードを行うことができる。
【0025】
請求項5の発明によれば、非代替性トークンのトレードの結果がNFT口座に反映される。
【0026】
請求項6の発明によれば、非化石価値口座、非化石証書口座及びNFT口座に区分して管理しているため、ユーザは自らの非化石価値などの保有状態を把握しやすい。また、トレードの結果が自動的に各口座に反映されるため、煩雑な作業をすることなく快適にトレードを行うことができる。
【0027】
また、消費の機能に対しても、各口座が適正に管理されるため、手間なく安心して消費の機能を活用できる。
【0028】
請求項7の発明によれば、非代替性トークンのトレードの結果がNFT口座に反映される。
【0029】
請求項8の発明によれば、非化石証書口座及びNFT口座の管理状態と、取引所非化石証書管理口座の口座内容とが一致するため、口座間の内容の同期が実現され、本取引システムと外部の取引所のシステムと間に矛盾が生じない。
【0030】
請求項9及び10の発明によれば、非化石価値口座で管理されている非化石価値の情報がブロックチェーンの台帳に記録されるため、非化石価値の情報の改ざんが極めて困難であり、非化石価値を安全に管理できる。同様に、非化石証書口座で管理されている非化石証書の情報がブロックチェーンの台帳に記録されるため、非化石証書の情報の改ざんが極めて困難であり、非化石証書を安全に管理できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】この発明の実施の形態に係る非化石価値取引システムの構成ブロック概略図である。
【
図2】同実施の形態に係る取引管理サーバの機能ブロック概略図である。
【
図3】同実施の形態に係る口座管理サーバの機能ブロック概略図である。
【
図4】同実施の形態に係る口座管理サーバの口座内容を示す概略図である。
【
図5】同実施の形態に係る口座管理サーバの画像生成部で生成される画像の例を示す図である。
【
図6】同実施の形態に係る非化石価値取引システムにおいて非代替性トークンを購入するオークション入札画面の概略図の一例である。
【
図7】同実施の形態に係る非化石価値取引システムにおいて非代替性トークンを購入するオークション入札画面の概略図の一例である。
【
図8】同実施の形態に係る外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバの機能ブロック概略図である。
【
図9】同実施の形態に係る非化石価値取引システムの動作を説明する図であり、口座管理サーバの口座で管理される情報の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
[発明の実施の形態]
この発明の実施の形態について、
図1~
図9を用いて説明する。
【0033】
図1は、本発明の実施の形態に係る非化石価値取引システム1の構成ブロック概略図である。この非化石価値取引システム1では、化石燃料を使用せずに発電する非化石電源により二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値である非化石の価値を取引する。
【0034】
この非化石価値取引システム1は、取引管理サーバ2、分散データベース3、口座管理サーバ4、発電ユーザ端末51,52,…,5j、一般ユーザ端末61,62,…,6n、認定機関7、外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバ8、「非化石発電設備」としての非化石発電施設91,92,…,9k、デジタルデータ保存サーバ11を含むように構成され、それぞれの要素がインターネットなどの通信回線10で接続されている。
【0035】
取引管理サーバ2は、非化石価値に基づいて非代替性トークン(Non-Fungible Token:NFT)(以下、NFTと称する。)を発行させ、このNFTの売却要求や購入要求を受け付けて、売買取引を成立させる。
【0036】
非化石価値とは、化石燃料を使用せずに発電する非化石電源により二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値のことをいう。非化石価値の内容を表す非化石価値の情報としては、発電された電力量、太陽光発電や水力発電、潮力発電などの発電種別(発電設備)、発電施設ID(Identification)、発電者(生産者)、発電日付(発電日時)、発電場所(位置情報、緯度経度)、天候などを含めるようにしてもよい。非化石価値の情報はデジタルデータとして取り扱える。
【0037】
また、この非化石価値が認定機関7に申請され、認定機関7により認定されると非化石証書が発行される。この非化石証書も非化石価値と同様、非化石電源により発電された電気の環境価値を示すものである。非化石価値と非化石証書の相違点は、証書化されていないか、証書化されているかの違いである。非化石証書の内容を表す非化石証書の情報としては、非化石価値と同様、発電された電力量、太陽光発電などの発電種別(発電設備)、発電施設ID、発電者(生産者)、発電日付(発電日時)、発電場所(位置情報、緯度経度)、天候などを含めるようにしてもよい。非化石証書の情報もデジタルデータとして取り扱える。
【0038】
上述のように非化石価値と非化石証書との相違は、証書化の成否の違いであり、非化石価値の情報と、非化石証書の情報は、同様の項目により構成されている。このために、非化石価値の情報と、非化石証書の情報のどちらもまとめて非化石情報と呼ぶことにする。この非化石情報には、証書化の成否の情報も含まれる。すなわち、非化石情報に含まれる証書化の成否の情報により、非化石価値の情報か、非化石証書の情報かを識別できる。
【0039】
NFTは、偽造や改ざん不能なデジタルデータであり、ブロックチェーン上で、デジタルデータに唯一性(非代替性)を付与して真正性を証明する機能や、取引履歴を追跡できる機能を有する。NFTは、購入、売却、転売することができ、ブロックチェーンによって取引履歴を確認できる。また、NFTに関する標準化がなされおり、本実施形態は、ERC(Ethereum Request for Commnets)-721という規格に基づいている。
【0040】
分散データベース3は、ブロックチェーンにより構成されており、多数のコンピュータがP2P(Peer to Peer)ネットワークを形成し、デジタル署名されたデータを所定数まとめたものをブロックとし、このブロックが連続的に接続されてチェーンを構成する台帳データがP2Pネットワークに含まれるコンピュータのそれぞれに保存される。連続するブロックには直前のブロックのハッシュ値が埋め込まれるため、改ざんが極めて困難な分散データベースが構築される。
【0041】
口座管理サーバ4は、ユーザの非化石価値に関する口座を管理する。ユーザは端末からこの口座管理サーバ4にアクセスし、口座を参照したり、非化石価値のトレードに参加したりする。
【0042】
発電ユーザ端末51,52,…,5jは、非化石発電施設を保有する発電ユーザが操作する情報通信端末であり、図示しない制御部、記憶部、通信部、入力部、表示部などを備えている。PC(Personal Computer)やスマートフォンなどを用いることができる。以下、複数ある発電ユーザ端末51,52,…,5jを代表して符号の5を付して、発電ユーザ端末5のように表示する。
【0043】
一般ユーザ端末61,62,…,6nは、非化石発電施設を保有していない一般ユーザが操作する情報通信端末であり、図示しない制御部、記憶部、通信部、入力部、表示部などを備えている。PCやスマートフォンなどが使用される。以下、複数ある一般ユーザ端末61,62,…,6nを代表して符号の6を付して、一般ユーザ端末6のように表示する。
【0044】
なお、発電ユーザ端末5と一般ユーザ端末6は、端末を使用するユーザにより便宜上、分けているものであり、実際には、同様の情報通信端末であり、同様の機能を有する。また、この非化石価値取引システム1における使用方法もほぼ同様である。
【0045】
認定機関7は、申請された非化石価値を認定する機関であり、この認定機関7により非化石価値が認定されると非化石証書が発行される。非化石価値の申請は、例えば1か月間などの所定期間ごとに行われる。
【0046】
外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバ8は、外部の取引所に設けられている取引所非化石証書管理口座86を保持している。認定機関7で認定されて発行された非化石証書は、この取引所非化石証書管理口座86で管理される。なお、外部の取引所として、現状では、一般社団法人 日本卸電力取引所(Japan Electric Power Exchange、略称 JEPX)が該当する。
【0047】
非化石発電施設9は、化石燃料を使用せずに発電する施設であり、例えば、太陽光発電施設、風力発電施設、潮力発電施設などである。この非化石発電施設9からの電力生成量に基づいて、非化石価値が生成される。
【0048】
非化石発電施設9の電力生成量などのデータが、30分間など所定時間毎に口座管理サーバ4に送られ、口座管理サーバ4では、その非化石発電施設9を保有する発電ユーザの口座に非化石価値を蓄積していく。
【0049】
発電ユーザが発電ユーザ端末5から口座管理サーバ4にアクセスして、非化石価値からNFTを発行させたり、非化石価値を認定機関7に申請して非化石証書を発行させたりする。
【0050】
発電ユーザや一般ユーザがトレードをするときには、発電ユーザ端末5や一般ユーザ端末6から口座管理サーバ4にアクセスして、NFTの売注文や買注文を発注する。この注文情報は、口座管理サーバ4から取引管理サーバ2に送られ、取引管理サーバ2においてで売買が成立する。トレードの形式は、相対取引の形式としてもよいし、オークション形式を採用してもよい。オークション形式では、売却要求のあったNFTの応募期間に、複数の購入要求があれば、その中の最も高い金額を提示した購入要求と取引が成立する。
【0051】
デジタルデータ保存サーバ11は、デジタルデータを保存するサーバであり、図示しない制御部、デジタルデータを保存する記憶要素であるデジタルデータ保存部112、通信部などを備えている。NFTに紐づけられるデジタルデータのデータサイズが大きい場合、例えば、画像データなどの場合、ブロックチェーン上にサイズの大きいデジタルデータを記録するようにしてもよいが、ブロックチェーン上には記録せず、外部のサーバ等にサイズの大きいデジタルデータを保存させることが行われる。このデジタルデータ保存サーバ11は、NFTに紐づくデジタルデータ等を保存するためのサーバである。このデジタルデータ保存サーバ11の構成として、データの改ざんや消失リスクを防ぐために、分散ストレージの一種であるIPFS(InterPlanetary File System)を用いるようにしてもよい。
【0052】
図2は、取引管理サーバ2の機能ブロック概略図である。この取引管理サーバ2は、制御部20、非化石情報受付部21、発行部22、台帳記録部23、売却要求受付部24、購入要求受付部25、取引生成部26、取引情報通知部27、通信部29を含むように構成されている。この取引管理サーバ2には、サーバ装置やPCなどが用いられる。
【0053】
制御部20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、不揮発性記憶装置である補助記憶装置、揮発性メモリのRAM(Random Access Memory)を含むように構成される。CPUは、プログラムの実行、演算処理、このサーバ2を構成する各要素の制御などを行う。補助記憶装置には、CPUが実行するプログラムや登録データなどが記憶され、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などが用いられる。RAMは、CPUによるプログラムの実行や演算処理のワークエリアとして使用される。
【0054】
非化石情報受付部21は、電力量、生産者、発電日時、発電場所、発電方法(発電設備)などを含む非化石情報を受け付ける。非化石情報には、非化石価値の情報、又は、非化石証書の情報などが含まれる。さらに、非化石情報には、非化石価値の情報や非化石証書の情報以外の画像などの情報を含めるようにしてもよい。この非化石情報受付部21で受け付ける情報が、NFTを発行する際の元データとなる。
【0055】
発行部22は、非化石情報受付部21で受け付けた非化石情報に基づいてNFTを発行させる。非化石情報に画像が含まれていれば、非化石価値または非化石証書の情報とその画像とに基づいてNFTを発行させる。NFTが発行されると、NFTの発行情報が、口座管理サーバ4に通知される。
【0056】
上述のようにNFTは、ブロックチェーン上に記録される一意で代替不可能なデジタル資産である。NFTは、ブロックチェーンの技術を利用しているため、改ざんが極めて困難あり、NFTを用いることにより安全な取引が可能となる。
【0057】
NFTを発行させる際、NFTの所有者の情報を含む取引情報と、非化石情報に含まれる非化石価値の情報または非化石証書の情報と、非化石情報に含まれる証書化の成否の情報と、をブロックチェーン上に記録されるデジタルデータとし、非化石情報に含まれる画像情報は、NFTに紐づくデジタルデータとしてデジタルデータ保存サーバ11に保存させる。NFTと非化石情報に含まれる画像データとが紐づいている、すなわち、一対一に対応付けられているため、NFTから紐づけられている画像データを参照できる。また、NFTに含まれる証書化の成否の情報を参照することにより、NFTを構成した元データが非化石価値の情報に基づくものか、非化石証書の情報に基づくものであるかを識別できる。
【0058】
また、NFTの構成として、NFTの所有者の情報を含む取引情報をブロックチェーン上に記録されるデジタルデータとし、非化石情報に含まれる非化石価値の情報または非化石証書の情報、証書化の成否の情報及び画像情報をNFTに紐づくデジタルデータとしてデジタルデータ保存サーバ11に保存させるようにしてもよい。このようにNFTを構成すると、ブロックチェーンに記録されるデータ量を小さく抑えることできる。
【0059】
また、NFTの構成として、NFTの所有者の情報を含む取引情報、非化石情報に含まれる非化石価値の情報または非化石証書の情報、証書化の成否の情報、及び、画像情報の全てをデジタルデータとしてブロックチェーンに記録させるようにしてもよい。このようにすると、ブロックチェーンに記録されるデータ量が大きくなるものの、全てのデジタルデータがブロックチェーン上に記録されるため、改ざんや消失の発生を防止できる。
【0060】
台帳記録部23は、分散データベース3を構成するブロックチェーンの台帳にNFTを記録させる。ブロックチェーンの台帳に記録する流れとしては、NFTを構成するデジタルデータをハッシュ関数に入力してハッシュ値を算出し、算出されたハッシュ値を秘密鍵でデジタル署名する。そして、このデジタル署名したデータを、ブロックチェーンのP2Pネットワークを構成しているコンピュータに送信する。台帳記録部23は、発行部22がNFTを発行させると、そのNFTの発行をブロックチェーンの台帳に記録させる。
【0061】
売却要求受付部24は、発行部22で発行させたNFTの売却要求を受け付ける。売却要求に対応するNFTがトレードの売り対象となる。
【0062】
購入要求受付部25は、NFTの購入要求を受け付ける。この購入要求に対応するNFTがトレードの買い対象となる。トレードがオークション形式で行われる場合、売却要求受付部24で受け付けられる1個の売り対象のNFTに対して、複数の購入要求が受け付けられることもある。NFTをトレードの対象とすることで、一旦購入したNFTを再度、売却するというように、NFTの売買を繰り返す二次流通が容易に実現される。
【0063】
取引生成部26は、売却要求受付部24で受け付けられたNFTの売却要求と、購入要求受付部25で受け付けられた購入要求とに基づいて売買取引を成立させる。トレードがオークション形式であれば、取引生成部26は最も高い金額を提示した購入要求との間で売買取引を成立させる。また、オークション形式において、応募期間内にあった複数の購入要求の中から、売却要求を発注したユーザに選択させてどの購入要求と取引を成立させるのか決定させるようにしてもよい。この取引生成部26でNFTの売買取引が成立すると、取引管理サーバ2の台帳記録部23は、NFTの所有の移転をブロックチェーンの台帳に記録させる。すなわち、NFTの所有者の情報を含む取引情報をブロックチェーン上に記録させる。
【0064】
取引情報通知部27は、トレードの結果である取引情報を外部に通知する。売買取引が成立した場合、取引が成立したことや購入金額などを通知する。売買取引が成立しなかった場合、取引が成立しなかったことを通知する。
【0065】
通信部29は、通信回線10を介して外部との送受信を行う。
【0066】
図3は、口座管理サーバ4の機能ブロック概略図である。この口座管理サーバ4は、制御部30、口座保持部31、口座管理部36、発電情報受付部37、NFT発行要求受付部38、画像生成部39、非化石情報通知部40、NFT発行情報受付部41、非化石価値申請受付部42、非化石価値申請部43、外部口座変更情報受付部44、消費要求受付部45、台帳記録部46、口座連動部47、売注文受付部48、売却要求通知部49、買注文受付部50、購入要求通知部51、取引情報受付部52、決済情報保持部53、通信部59を含むように構成されている。この口座管理サーバ4には、サーバ装置やPCなどが用いられる。
【0067】
制御部30は、図示しないCPU、補助記憶装置、RAMを含むように構成される。
【0068】
口座保持部31は、ユーザごとの口座32を保持する。
【0069】
図4は、口座保持部31に保持されている口座32の内容を示す概略図である。口座32は、非化石価値を管理する非化石価値口座33と、非化石証書を管理する非化石証書口座34と、NFTを管理するNFT口座35の3個に区分されている。
【0070】
図3に示す口座管理部36は、非化石価値口座33、非化石証書口座34及びNFT口座35を管理する。
【0071】
非化石価値口座33で管理されている非化石価値の情報を取引管理サーバ2の非化石情報受付部21に通知して、この非化石価値の情報に基づいて発行部22がNFTを発行させると、口座管理部36は、発行されたNFTをNFT口座35で管理するとともに、そのNFTを発行する元となった非化石価値を非化石価値口座33での管理から外す。
【0072】
非化石証書口座34で管理されている非化石証書の情報を非化石情報受付部21に通知して、この非化石証書の情報に基づいて発行部22がNFTを発行させると、口座管理部36は、発行されたNFTをNFT口座35で管理するとともに、そのNFTを発行する元となった非化石証書を非化石証書口座34での管理から外す。
【0073】
非化石価値口座33で管理されている非化石価値が認定機関7に申請され、認定機関7に認定されて非化石証書が発行されると、口座管理部36は、発行された非化石証書を非化石証書口座34で管理するとともに、申請に用いた非化石価値を非化石価値口座33での管理から外す。
【0074】
発電情報受付部37は、非化石発電施設9から送られてくる発電された電力量、生産者、発電日時、発電場所、発電方法(発電設備)などを含む発電情報を受け付ける。本実施形態において、この発電情報は、所定時間間隔で送られてくる。発電情報受付部37で受け付けたこの発電情報に基づいて非化石価値が生成され、生成された非化石価値は非化石発電施設9を保有する発電ユーザの非化石価値口座33に自動的に蓄積されていくように構成されている。口座管理部36は、発電情報に基づいて生成され自動的に蓄積されるこの非化石価値を非化石価値口座33で管理する。
【0075】
NFT発行要求受付部38は、非化石価値口座33で管理されている非化石価値や、非化石証書口座34で管理されている非化石証書について、NFTを発行する要求を受け付ける。このNFT発行要求には、NFTを発行する元となる非化石価値や非化石証書が指定される。NFT発行要求は、多くの場合、発電ユーザの発電ユーザ端末5から通知される。指定された非化石価値や非化石証書の情報が、取引管理サーバ2に送信され、その非化石価値や非化石証書の情報に基づいてNFTが発行される。ただし、一般ユーザ端末6からもNFT発行要求を通知可能である。
【0076】
画像生成部39は、非化石価値の情報に含まれるデータ、または、非化石証書の情報に含まれるデータに基づいて、自動的に画像を生成する。例えば、非化石価値や非化石証書の情報に含まれる発電された電力量(非化石価値量)、太陽光発電などの発電種別(発電設備のタイプ)、発電日付(発電日時、季節)、発電場所(位置情報、緯度経度)、天候などのデータに基づいて、画像が生成される。この画像生成は、人工知能を用いた処理により行われる。また、この画像生成は、公開されているAPI(Application Programming Interface)を利用するようにしてもよい。
【0077】
この画像生成部39では、例えば、非化石価値の情報に含まれるデータである、太陽光発電や風力発電などの発電設備のタイプ(文字)、発電場所(文字)、天候(文字)、季節(文字)、非化石価値量(数値)のデータを入力することにより1枚のユニークな画像、すなわち一意な画像が生成される。
【0078】
図5(a)から
図5(c)は、画像生成部39で生成される画像の例を示す図である。画像生成部39で生成される画像は、例えば、入力する季節により画像の背景が変化したり、発電設備のタイプによりキャラクターや画像の輝度が変化したりする。
図5(a)と
図5(b)を比較すると、背景の画像は同じであるが、キャラクターの画像が異なっている。また、
図5(a)と
図5(c)を比較すると、キャラクターの画像は同じであるが、背景の画像が異なっている。このように、入力するデータによって画像が変化し、生成される全ての画像がそれぞれ相違する。同じキャラクターでも、表情、体勢、髪型、服装などを変化させることにより、一意な画像が生成される。また、潮力発電など希少な発電方法により発生した非化石価値や非化石証書の場合には、希少性の高いキャラクターが割り当てられるように生成画像を構成するようにしてもよい。
【0079】
そして、NFTを発行させる非化石情報に、この生成画像を含めることができる。すなわち、非化石価値の情報または非化石証書の情報に、生成画像を加えてNFTを発行させる。生成画像は一意であるため、画像を参照して容易にかつ明確にNFTを見分けることができる。また、生成画像の希少性が評価されて、画像自体に価値が発生することも期待される。
【0080】
なお、画像生成の処理は、人工知能を用いる処理以外のアルゴリズムに基づいて、発電設備のタイプや非化石価値量などのデータを入力することにより1枚のユニークな画像を生成するように実現してもよい。
【0081】
図3に示す非化石情報通知部40は、NFTを発行させる非化石情報を取引管理サーバ2に通知する。非化石情報には、非化石価値の情報または非化石証書の情報の他に画像生成部39で生成された生成画像を付加してもよく、本実施形態は、非化石情報に生成画像を含むように構成されている。
【0082】
NFT発行情報受付部41は、取引管理サーバ2の発行部22がNFTを発行させると通知してくるNFT発行情報を受け付ける。口座管理部36は、受け取ったこのNFT発行情報に基づいて、口座保持部31に保持されている口座32の内容を管理する。なお、口座保持部31が、NFTの内容を取得するには、ブロックチェーンに記録されているNFTを参照するとともに、そのNFTに紐づけられた画像データなどデジタルデータ保存サーバ11に保存されているデジタルデータを参照する。
【0083】
非化石価値申請受付部42は、非化石価値口座33で管理されている非化石価値について、認定機関7に申請する要求を受け付ける。
【0084】
非化石価値申請部43は、非化石価値申請受付部42で受け付けた申請の要求に基づいて、非化石価値口座33で管理されている非化石価値を認定機関7に申請する。申請した非化石価値が認定機関7で認定されると非化石証書が発行される。
【0085】
外部口座変更情報受付部44は、外部の取引所の取引所非化石証書管理口座86に変更が発生したときに送信されてくる通知を受け付ける。非化石価値が認定機関7で認定されると非化石証書が発行され、その非化石証書が外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバ8が保持するそのユーザの取引所非化石証書管理口座86で管理される。このように、取引所非化石証書管理口座86に変更が発生すると、外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバ8から通知が送信される。外部口座変更情報受付部44は、その通知を受け付ける。外部口座変更情報受付部44が通知を受け付けると、口座管理部36はそのユーザの非化石証書口座34の内容が取引所非化石証書管理口座86の変更内容と同期するように、非化石証書口座34を変更する。
【0086】
消費要求受付部45は、NFTを消滅させる消費要求を受け付ける。この消費要求は、発電ユーザ端末5又は一般ユーザ端末6から送信される。この消費要求受付部45で消費要求を受け付けると、口座管理サーバ4の台帳記録部46は、消費要求のあったNFTの消滅をブロックチェーンの台帳に記録させる。
【0087】
また、消費要求受付部45で消費要求を受け付けると、消費要求のあったNFTが非化石証書の情報に基づいて発行されている場合、口座管理部36は、消費要求のあったNFTをNFT口座35での管理から外す。また、それに伴い口座管理部36が、消費された非化石証書として非化石証書口座34で管理を開始するようにしてもよい。
【0088】
一方、消費要求のあったNFTが非化石価値の情報に基づいて発行されている場合、口座管理部36は、消費要求のあったNFTをNFT口座35での管理から外すとともに、非化石価値として非化石価値口座33での管理を開始する。その後、非化石価値申請部43が、消費要求のあったNFTを発行する元となったこの非化石価値を認定機関7に申請し、認定機関7に認定されて非化石証書が発行されると、口座管理部36は、申請されたこの非化石価値について非化石価値口座33での管理から外し、発行された非化石証書を非化石証書口座34で管理する。
【0089】
なお、NFTが、非化石証書の情報に基づいて発行されたものであるか、あるいは、非化石価値の情報に基づいて発行されたものであるかの判定は、上述したようにNFTに含まれる証書化の成否の情報を参照して行われる。証書化の成否の情報が、証書化されていないという情報であれば、そのNFTは非化石価値の情報に基づいて発行されており、証書化されているという情報であれば、非化石証書の情報に基づいて発行されたことが検出される。
【0090】
台帳記録部46は、分散データベース3を構成するブロックチェーンの台帳にNFTを記録させる。
【0091】
また、この台帳記録部46は、非化石価値の情報や非化石証書の情報を示すデジタルデータを、分散データベース3を構成するブロックチェーンの台帳に記録させる。ブロックチェーンの台帳への記録は、非化石価値の情報を示すデジタルデータ、または、非化石証書の情報を示すデジタルデータをデジタル署名し、このデジタル署名したデータを、ブロックチェーンを構成しているコンピュータに送信することにより行う。非化石価値口座33において非化石価値の管理が開始される際に、この台帳記録部46が、非化石価値の情報をブロックチェーンの台帳に記録させる。一方、非化石価値の管理が非化石価値口座33から外れる際に、台帳記録部46は、管理開始の際に記録させた非化石価値の消滅をブロックチェーンの台帳に記録させる。同じように、非化石証書口座34において非化石証書の管理が開始される際に、この台帳記録部46が、非化石証書の情報をブロックチェーンの台帳に記録させる。そして、非化石証書の管理が非化石証書口座34から外れる際に、台帳記録部46は、管理開始の際に記録させた非化石証書の消滅をブロックチェーンの台帳に記録させる。
【0092】
なお、非化石価値の情報や非化石証書の情報を示すデジタルデータをブロックチェーンに記憶させるのでなく、ブロックチェーンには履歴情報などの基本情報のみを記録させ、非化石価値の情報や非化石証書の情報を示すデジタルデータは、ブロックチェーンに記録される基本情報に紐づけられてデジタルデータ保存サーバ11に保存するようにしてもよい。そして、非化石価値の情報や非化石証書の情報を示すデジタルデータを読み出す際に、ブロックチェーンに記録されている基本情報を参照し、その基本情報に紐づけられた非化石価値の情報や非化石証書の情報を示すデジタルデータを取得するようにしてもよい。
【0093】
口座連動部47は、外部の取引所に設けられる取引所非化石証書管理口座86にアクセスして口座内容を非化石証書口座34とNFT口座35に連動するように変更させる。口座管理部36が非化石証書口座34またはNFT口座35の管理に変更を加えた際に、口座連動部47は、取引所非化石証書管理口座86に格納されている非化石証書が、変更後の、非化石証書口座34で管理されている非化石証書のすべてとNFT口座35で管理されているNFTを発行する元となった非化石証書のすべてとを合わせたすべての非化石証書に一致するように、取引所非化石証書管理口座86の口座内容を変更させるように動作する。
【0094】
口座連動部47がこのように動作するため、非化石証書口座34及びNFT口座35の管理状態と、取引所非化石証書管理口座86の口座内容とが一致し、口座間の内容の同期が実現される。
【0095】
売注文受付部48は、発電ユーザ端末5や一般ユーザ端末6からそのユーザのNFT口座35で管理されているNFTを売却する注文を受け付ける。
【0096】
売却要求通知部49は、売注文受付部48で受け付けた売注文に基づいて、取引管理サーバ2に向けてNFTの売却要求を通知する。すなわち、売却するためにNFTを出品する。このNFTの売却要求に基づいて取引生成部26が売買取引を成立させると、口座管理部36は、この売却要求に対応するNFTをNFT口座35の管理から外す。
【0097】
買注文受付部50は、取引管理サーバ2に売却要求が通知され、出品されたNFTに対する、発電ユーザ端末5や一般ユーザ端末6からの買注文を受け付ける。この買注文には、ユーザの提示する購入金額(入札金額)の情報も含まれる。
【0098】
図6と
図7には、NFTを購入するオークション入札画面60、61の概略図の一例が示されている。これらのオークション入札画面60、61は、NFTの売買取引がオークション形式のときに表示される画面であり、オークションに出品(売注文)されているNFTを購入しようとするユーザの発電ユーザ端末5や一般ユーザ端末6に表示される。
【0099】
図6に示すオークション入札画面60には、出品されているNFT一覧の中の一部である6個のNFTの内容が表示されている。画像とその画像の下部に表示されている文字の配列により、1個のNFTの内容が示される。上部の画像はそのNFTに紐づけられている画像であり、上述のように口座管理サーバ4の画像生成部39において非化石価値の情報や非化石証書の情報を示すデジタルデータに基づいて生成された画像である。下部の文字の配列は、非化石価値の情報や非化石証書の情報を表している。文字の配列の最上段には、そのNFTが非化石価値の情報に基づいて発行されたものか(<非化石価値>と表示)、非化石証書の情報に基づいて発行されたものか([非化石証書]と表示)が表示されている。その下方には、発電量、発電種別、現在価格、入札期限(応募期限)が表示されている。このように、非化石価値や非化石証書の情報を示す文字の配列だけでなく画像も表示されるため、それぞれのNFTを視覚的に区別して認識できる。
【0100】
また、NFTの表示方法としては、
図6に示すように上部が画像で下部が文字になるように構成してもよいし、例えば、画像の上に重ね合わせるように文字を表示するようにしてもよい。
【0101】
ユーザがNFTの購入を希望する場合、
図6に示すオークション入札画面60から入札するNFTの画像をクリックして選択する。そうすると、
図7に示すようにそのNFTの入札期限(入札期限表示欄63に表示)や現在価格(現在価格欄64に表示)、詳細情報(詳細情報表示欄67に表示)、入札価格入力欄65、「入札する」ボタン66、NFTに紐づけられている画像(画像表示欄62に表示)などが画面に表示される。
【0102】
ユーザが、入札価格入力欄65に入札金額(購入金額)を入力し、「入札する」ボタン66をクリックして押下すると入札(買注文)が確定する。この入札(買注文)情報は、買注文として口座管理サーバ4に送信され、口座管理サーバ4の買注文受付部50で受け付けられる。
【0103】
図3に示す購入要求通知部51は、買注文受付部50で受け付けた買注文に基づいて、取引管理サーバ2に向けてNFTの購入要求を通知する。すなわち、出品されたNFTを購入するオークションに参加する。この購入要求に基づいて取引生成部26が売買取引を成立させると、口座管理部36は、この購入要求に対応するNFTを、入札(買注文)したユーザのNFT口座35で管理する。
【0104】
取引情報受付部52は、取引管理サーバ2から通知される取引情報を受け付ける。この取引情報から取引の成否や、購入金額などのトレードの結果を取得する。
【0105】
決済情報保持部53には、各ユーザの決済情報が保持されており、トレードの決済はこの情報に基づいて実行される。
【0106】
通信部59は、通信回線10を介して外部との送受信を行う。
【0107】
図8は、外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバ8の機能ブロック概略図である。この非化石証書管理口座保持サーバ8は、制御部80、非化石証書管理口座保持部81、認定非化石証書情報受付部82、非化石証書管理口座変更情報通知部83、通信部89を含むように構成されている。
【0108】
制御部80は、図示しないCPU、補助記憶装置、RAMを含むように構成される。
【0109】
非化石証書管理口座保持部81は、ユーザごとの取引所非化石証書管理口座86を保持する。非化石価値が認定機関7で認定されると非化石証書が発行され、その非化石証書がそのユーザの取引所非化石証書管理口座86で管理される。
【0110】
認定非化石証書情報受付部82は、非化石価値が認定機関7により認定され非化石証書が発行されたことを知らせる認定機関7からの通知を受け付ける。
【0111】
非化石証書管理口座変更情報通知部83は、認定非化石証書情報受付部82で受け付けた認定機関7からの通知に基づいて、発行された非化石証書を取引所非化石証書管理口座86に追加して、この管理口座86に変更が生じたことを知らせる管理口座変更情報を口座管理サーバ4に通知する。
【0112】
通信部89は、通信回線10を介して外部との送受信を行う。
【0113】
次に、本実施の形態に係る非化石価値取引システム1の動作について説明する。
【0114】
図9は、本実施の形態に係る非化石価値取引システム1の動作を説明する図であり、口座管理サーバ4の口座32で管理される情報の流れの一例を示す図である。
【0115】
この図に示す動作の流れの概要は、次のようになる。
【0116】
発電ユーザが、発電ユーザ端末5を操作して口座管理サーバ4にアクセスし、非化石価値に基づいてNFTを発行する。その後、発行したNFTを売却するトレードに参加する。一方、一般ユーザが、一般ユーザ端末6を操作して口座管理サーバ4にアクセスし、発電ユーザが売却しようとするNFTを購入するトレードに参加する。オークションの結果、NFTを購入した一般ユーザは、購入したNFTを消費する。
【0117】
図9には、非化石価値の情報に基づいてNFTを発行する場合と、非化石証書の情報に基づいてNFTを発行する場合が記載されている。
【0118】
先に、非化石価値の情報に基づいてNFTを発行する場合の流れを説明し、その次に、
非化石証書の情報に基づいてNFTを発行する場合の流れを説明する。
【0119】
[非化石価値の情報に基づいてNFTを発行する場合]
発電ユーザは、非化石発電施設9を保有しているため、非化石発電施設9が発電した電力量などの発電情報が口座管理サーバ4の発電情報受付部37に受け付けられる(ステップS700)。受け付けられた電力量などの発電情報に基づいて非化石価値が生成され、発電ユーザの非化石価値口座33には、非化石価値が蓄積される。非化石価値口座33に非化石価値が蓄積される際、口座管理サーバ4の台帳記録部46が、非化石価値の情報を、分散データベース3を構成するブロックチェーンの台帳に記録させる。
【0120】
発電ユーザが、発電ユーザ端末5から口座管理サーバ4にアクセスし、非化石価値口座33で管理されている非化石価値の一部についてNFTを発行する要求を送信する。この要求は、口座管理サーバ4のNFT発行要求受付部38に受け付けられ、非化石価値口座33で管理されている非化石価値の情報から非化石情報が作成される。この非化石情報には、非化石価値の情報に基づいて画像生成部39で自動生成させた画像が含まれる。口座管理サーバ4の非化石情報通知部40から取引管理サーバ2に向けて、非化石情報を送信する。この非化石情報は、取引管理サーバ2の非化石情報受付部21で受け付けられ、発行部22では、受け付けられた非化石情報に基づいてNFTを発行させる。取引管理サーバ2の台帳記録部23は、NFTが発行されたことを、分散データベース3を構成するブロックチェーンの台帳に記録させる。また、発行部22からは、NFT発行情報が口座管理サーバ4に向けて送信され、口座管理サーバ4のNFT発行情報受付部41で受け付けられる。このNFT発行情報に基づいて、口座管理部36は、発行されたNFTをNFT口座35で管理し、このNFTを発行する元となった非化石価値について非化石価値口座33での管理を外す(ステップS705)。非化石価値口座33での管理が外されると、口座管理サーバ4の台帳記録部46は、非化石価値口座33で管理されていた非化石価値の消滅をブロックチェーンの台帳に記録させる。
【0121】
発電ユーザが、発電ユーザ端末5から口座管理サーバ4にアクセスし、NFT口座35で管理されているNFTの売注文を送信する。この売注文は、口座管理サーバ4の売注文受付部48で受け付けられ、この売注文に対応する売却要求が売却要求通知部49から取引管理サーバ2に向けて通知される。この売却要求は、取引管理サーバ2の売却要求受付部24で受け付けられる(ステップS706)。
【0122】
一方、発電ユーザからの売却要求により出品されたNFTを購入しようとする一般ユーザは、一般ユーザ端末6から口座管理サーバ4にアクセスし、買注文を送信する。この買注文は、口座管理サーバ4の買注文受付部50で受け付けられ、この買注文に対応する購入要求が購入要求通知部51から取引管理サーバ2に通知される。
【0123】
取引管理サーバ2でオークションが行われ、取引生成部26では、発電ユーザからの売却要求と一般ユーザからの購入要求との売買取引を成立させる(ステップS707)。取引管理サーバ2の台帳記録部23は、売買取引が成立したNFTの所有の移転をブロックチェーンの台帳に記録させる。また、トレードの結果を示す取引情報が、取引情報通知部27から口座管理サーバ4に向けて送信される。この取引情報は、口座管理サーバ4の取引情報受付部52で受け付けられる。口座管理部36は、トレードが成立したNFTについて、発電ユーザのNFT口座35から管理を外し、このNFTを一般ユーザのNFT口座35で管理する(ステップS708)。
【0124】
一般ユーザが、一般ユーザ端末6から口座管理サーバ4にアクセスし、購入したNFTの消費要求を通知すると、この消費要求は、口座管理サーバ4の消費要求受付部45で受け付けられる。消費の対象となるNFTは、非化石価値の情報に基づいて発行されたため、この例では消費をすると非化石価値が認定機関7に申請され、非化石証書が発行されるようになっている。口座管理サーバ4の台帳記録部46は、NFTの消滅をブロックチェーンの台帳に記録させる。口座管理部36は、消費したNFTのNFT口座35での管理を外し、消費したNFTに対応する非化石価値を非化石価値口座33で管理する(ステップS709)。非化石価値の非化石価値口座33での管理が開始されると、口座管理サーバ4の台帳記録部46が、非化石価値の情報をブロックチェーンの台帳に記録させる。また、非化石価値申請部43から認定機関7に向けて、消費したNFTに対応する非化石価値の申請を行う(ステップS710)。
【0125】
申請した非化石価値が認定機関7で認定されると非化石証書が発行され、この非化石証書は外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバ8の取引所非化石証書管理口座86で管理される(ステップS711)。非化石証書管理口座保持サーバ8の非化石証書管理口座変更情報通知部83は、口座管理サーバ4に向けて通知をする。この通知は、口座管理サーバ4の外部口座変更情報受付部44で受け付けられ、口座管理部36が、発行された非化石証書の内容が非化石証書口座34に反映するように変更する。非化石価値口座33で管理されていた非化石価値の管理が外れ、新たに非化石証書口座34で非化石証書の管理が開始されるため、口座管理サーバ4の台帳記録部46は、管理されていた非化石価値の消滅をブロックチェーンの台帳に記録させるとともに、管理が開始された非化石証書の情報をブロックチェーンの台帳に記録させる。
【0126】
[非化石証書の情報に基づいてNFTを発行する場合]
発電ユーザが、発電ユーザ端末5から口座管理サーバ4にアクセスし、非化石価値口座33で管理されている非化石価値について、認定機関7に申請する要求を送信する。この要求は、非化石価値申請受付部42で受け付けられ、非化石価値申請部43から認定機関7に申請が行われる(ステップS701)。発電ユーザの非化石価値口座33で管理されていた非化石価値の管理が外れるため、口座管理サーバ4の台帳記録部46は、管理されていた非化石価値の消滅をブロックチェーンの台帳に記録させる。
【0127】
申請した非化石価値が認定機関7で認定されると非化石証書が発行され、この非化石証書は外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバ8の取引所非化石証書管理口座86で管理される(ステップS702)。非化石証書管理口座保持サーバ8の非化石証書管理口座変更情報通知部83は、取引所非化石証書管理口座86の変更情報を口座管理サーバ4に向けて通知をする。この通知は、口座管理サーバ4の外部口座変更情報受付部44で受け付けられ、口座管理部36は、この通知に基づいて、発行された非化石証書の内容が非化石証書口座34に反映し同期するように変更する(ステップS703)。非化石証書口座34での非化石証書の管理が開始するため、口座管理サーバ4の台帳記録部46は、発行された非化石証書の情報をブロックチェーンの台帳に記録させる。
【0128】
発電ユーザが、発電ユーザ端末5から口座管理サーバ4にアクセスし、非化石証書口座34で管理されている非化石証書の一部についてNFTを発行する要求を送信する。この要求は、口座管理サーバ4のNFT発行要求受付部38に受け付けられ、非化石証書口座34で管理されている非化石証書の情報から非化石情報が作成される。この非化石情報には、非化石証書の情報に基づいて画像生成部39で自動生成させた画像が含まれる。口座管理サーバ4の非化石情報通知部40から取引管理サーバ2に向けて、非化石情報を送信する。この非化石情報は、取引管理サーバ2の非化石情報受付部21で受け付けられ、発行部22では、受け付けられた非化石情報に基づいてNFTを発行させる。取引管理サーバ2の台帳記録部23は、NFTが発行されたことをブロックチェーンの台帳に記録させる。また、発行部22からは、NFT発行情報が口座管理サーバ4に向けて送信され、口座管理サーバ4のNFT発行情報受付部41で受け付けられる。このNFT発行情報に基づいて、口座管理部36は、発行されたNFTをNFT口座35で管理し、このNFTを発行する元となった非化石証書の非化石証書口座34での管理を外す(ステップS704)。並行して口座管理サーバ4の台帳記録部46は、非化石証書口座34で管理されていた非化石証書の消滅をブロックチェーンの台帳に記録させる。
【0129】
発電ユーザが、発電ユーザ端末5から口座管理サーバ4にアクセスし、NFT口座35で管理されているNFTの売注文を送信する。この売注文は、口座管理サーバ4の売注文受付部48で受け付けられ、この売注文に対応する売却要求が売却要求通知部49から取引管理サーバ2に向けて通知される。この売却要求は、取引管理サーバ2の売却要求受付部24で受け付けられる(ステップS706)。
【0130】
一方、売却要求により出品されたNFTを購入しようとする一般ユーザは、一般ユーザ端末6から口座管理サーバ4にアクセスし、買注文を送信する。この買注文は、口座管理サーバ4の買注文受付部50で受け付けられ、この買注文に対応する購入要求が購入要求通知部51から取引管理サーバ2に通知される。
【0131】
取引管理サーバ2でオークションが行われ、取引生成部26では、発電ユーザからの売却要求と一般ユーザからの購入要求との売買取引を成立させる(ステップS707)。取引管理サーバ2の台帳記録部23は、売買取引が成立したNFTの所有の移転をブロックチェーンの台帳に記録させる。また、トレードの結果を示す取引情報が、取引情報通知部27から口座管理サーバ4に向けて送信される。この取引情報は、口座管理サーバ4の取引情報受付部52に受け付けられる。口座管理部36は、トレードが成立したNFTについて、発電ユーザのNFT口座35から管理を外し、このNFTを一般ユーザのNFT口座35で管理する(ステップS708)。また、トレードによって移転されたNFTは、非化石証書の情報に基づいて発行されたものであるため、外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバ8の取引所非化石証書管理口座86についても、移転されたNFTに対応する非化石証書を発電ユーザの取引所非化石証書管理口座86から一般ユーザの取引所非化石証書管理口座86に移転させる。この動作は、口座管理サーバ4の口座連動部47により実行される。
【0132】
一般ユーザが、一般ユーザ端末6から口座管理サーバ4にアクセスし、購入したNFTの消費要求を通知すると、この消費要求は、口座管理サーバ4の消費要求受付部45で受け付けられる。消費の対象となるNFTは、非化石証書の情報に基づいて発行されたため、口座管理部36は、消費されたNFTのNFT口座35での管理を外し、非化石証書口座34において、消費された非化石証書として管理する(ステップS713)。この非化石証書は、消費によって非化石証書口座34で管理が開始された直後にこの非化石証書口座34からの管理が外される(有効な非化石証書としてではなく、消費された非化石証書としての管理はされる)。この動きを反映するように、口座管理サーバ4の台帳記録部46は、非化石証書の情報をブロックチェーンの台帳に記録させた直後に、この非化石証書の消滅を台帳に記録させる。そして、口座連動部47は、消費の効果を外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバ8の取引所非化石証書管理口座86に反映させるため、消費した量の非化石証書について一般ユーザの取引所非化石証書管理口座86の管理から除外させる(ステップS712)。
【0133】
次に、本実施の形態の効果について説明する。
【0134】
本実施の形態によれば、非化石価値のトレードを行うことができる。
【0135】
また、本実施の形態によれば、非化石価値の情報に基づいて発行させたNFTと、非化石証書の情報に基づいて発行させたNFTのどちらもトレード可能である。すなわち、非化石証書を発行する前の段階の非化石価値についてもトレード可能である。
【0136】
また、本実施の形態によれば、非化石価値の情報または非化石証書の情報に基づいて発行させる非代替性トークン(Non-Fungible Token:NFT)を用いてトレードが行われ、NFTはブロックチェーンの技術を利用し、複製や改ざんが極めて困難であるため、安全性の高い取引を実現できる。
【0137】
また、本実施の形態によれば、購入したNFTを再度、売却するというように、NFTの売買を繰り返す二次流通ができる。
【0138】
また、本実施の形態によれば、非化石価値や非化石証書の情報だけでなく、非化石価値や非化石証書の情報に基づいて生成される画像も含まれるようにNFTが発行され、このNFTを用いてトレードが行われる。この画像を参照することにより、それぞれのNFTを容易にかつ明確に見分けることができ、円滑に取引が行われる。
【0139】
また、本実施の形態によれば、生成される画像は、ユニーク、すなわち一意であり、同一の画像が他に存在しないため、希少性が生まれ、画像自体の価値が評価される可能性がある。
【0140】
また、本実施の形態によれば、NFTを消滅させる消費という機能が含まれており、消費により消滅させたNFTを発行させた元の非化石価値や非化石証書を炭素会計に計上するようにしてもよい。また、非化石価値に基づいて発行させたNFTを消費して、そのNFTに対応する非化石価値を認定機関7に申請し非化石証書を発行させるようにしてもよい。このように、消費の機能を様々な用途に応用できる。
【0141】
また、本実施の形態によれば、NFTのトレードの結果がNFT口座35に反映される。
【0142】
また、本実施の形態によれば、非化石価値口座33、非化石証書口座34及びNFT口座35に区分して管理しているため、ユーザは自らの非化石価値などの保有状態を把握しやすい。また、トレードの結果が自動的に各口座33、34、35に反映されるため、煩雑な作業をすることなく快適にトレードを行うことができる。
【0143】
また、本実施の形態によれば、消費の機能に対しても、各口座33、34、35が適正に管理されるため、手間なく安心して消費の機能を活用できる。
【0144】
また、本実施の形態によれば、非化石証書口座34及びNFT口座35の管理状態と、取引所非化石証書管理口座86の口座内容とが一致するため、口座間の内容の同期が実現され、本取引システム1と外部の取引所のシステムと間に矛盾が生じない。
【0145】
また、本実施の形態によれば、非化石価値口座33で管理されている非化石価値の情報がブロックチェーンの台帳に記録されるため、非化石価値の情報の改ざんが極めて困難であり、非化石価値を安全に管理できる。同様に、非化石証書口座34で管理されている非化石証書の情報がブロックチェーンの台帳に記録されるため、非化石証書の情報の改ざんが極めて困難であり、非化石証書を安全に管理できる。
【0146】
[発明のその他の実施の形態]
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、適宜変更可能である。例えば、取引管理サーバ2と口座管理サーバ4を1つのサーバとして構成してもよい。また、取引管理サーバ2と口座管理サーバ4をそれぞれ複数設けてもよい。
【0147】
また、実施形態では、NFTの発行やブロックチェーンに記録させる処理を、取引管理サーバ2で行っているが、この処理を口座管理サーバ4やそれ以外のサーバを設けて行うようにしてもよい。また、NFTの発行やブロックチェーンに記録させる処理を、発電ユーザ端末5や一般ユーザ端末6などで行うようにしてもよい。
【0148】
また、実施形態において口座管理サーバ4で実現している機能を、発電ユーザ端末5や一般ユーザ端末6に持たせるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0149】
1…非化石価値取引システム、2…取引管理サーバ、3…分散データベース(ブロックチェーン)、4…口座管理サーバ、5,51,52,5j…発電ユーザ端末、6,61,62,6n…一般ユーザ端末、7…認定機関、8…外部の取引所の非化石証書管理口座保持サーバ、9,91,92,9k…非化石発電施設(非化石発電設備)、10…通信回線、11…デジタルデータ保存サーバ、20…制御部、21…非化石情報受付部、22…発行部、23…台帳記録部、24…売却要求受付部、25…購入要求受付部、26…取引生成部、27…取引情報通知部、30…制御部、31…口座保持部、32…口座、33…非化石価値口座、34…非化石証書口座、35…NFT口座、36…口座管理部、37…発電情報受付部、38…NFT発行要求受付部、39…画像生成部、40…非化石情報通知部、41…NFT発行情報受付部、42…非化石価値申請受付部、43…非化石価値申請部、44…外部口座変更情報受付部、45…消費要求受付部、46…台帳記録部、47…口座連動部、48…売注文受付部、49…売却要求通知部、50…買注文受付部、51…購入要求通知部、52…取引情報受付部、53…決済情報保持部、80…制御部、81…非化石証書管理口座保持部、82…認定非化石証書情報受付部、83…非化石証書管理口座変更情報通知部、86…取引所非化石証書管理口座
【手続補正書】
【提出日】2024-01-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化石燃料を使用せずに発電する非化石電源により二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値である非化石の価値を取引する非化石価値取引システムであって、
非化石発電設備による発電に基づいて生成され、前記非化石発電設備で発電された電力量を含む非化石価値の情報、または、該非化石価値を認定機関が認定し証書として発行された非化石証書の情報、を含む非化石情報に基づいて非代替性トークンを発行させる発行部と、
前記非化石価値の情報に含まれるデータ、または、前記非化石証書の情報に含まれるデータに基づいて、自動的に画像を生成する画像生成部と、
前記発行部で発行させた前記非代替性トークンの売却要求を受け付ける売却要求受付部と、
前記非代替性トークンの購入要求を受け付ける購入要求受付部と、
前記売却要求受付部で受け付けられた前記非代替性トークンの前記売却要求と、前記購入要求受付部で受け付けられた前記購入要求とに基づいて売買取引を成立させる取引生成部と、
分散データベースを構成するブロックチェーンの台帳に前記非代替性トークンを記録させる台帳記録部とを備え、
前記非化石情報には、前記画像生成部で生成された生成画像を含み、
前記発行部は、
前記非化石情報に含まれる、前記非化石価値の情報または前記非化石証書の情報と、前記生成画像と、に基づいて前記非代替性トークンを発行させ、
前記台帳記録部は、
前記発行部が前記非代替性トークンを発行させると、前記非代替性トークンの発行を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、
前記取引生成部で前記非代替性トークンの前記売買取引が成立すると、前記非代替性トークンの所有の移転を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする非化石価値取引システム。
【請求項2】
化石燃料を使用せずに発電する非化石電源により二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値である非化石の価値を取引する非化石価値取引システムであって、
非化石発電設備による発電に基づいて生成され、前記非化石発電設備で発電された電力量を含む非化石価値の情報、または、該非化石価値を認定機関が認定し証書として発行された非化石証書の情報、を含む非化石情報に基づいて非代替性トークンを発行させる発行部と、
該発行部で発行させた前記非代替性トークンの売却要求を受け付ける売却要求受付部と、
前記非代替性トークンの購入要求を受け付ける購入要求受付部と、
前記売却要求受付部で受け付けられた前記非代替性トークンの前記売却要求と、前記購入要求受付部で受け付けられた前記購入要求とに基づいて売買取引を成立させる取引生成部と、
分散データベースを構成するブロックチェーンの台帳に前記非代替性トークンを記録させる台帳記録部とを備え、
該台帳記録部は、
前記発行部が前記非代替性トークンを発行させると、前記非代替性トークンの発行を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、
前記取引生成部で前記非代替性トークンの前記売買取引が成立すると、前記非代替性トークンの所有の移転を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、
さらに、
前記非化石価値を管理する非化石価値口座と、
前記非化石証書を管理する非化石証書口座と、
前記非代替性トークンを管理するNFT口座とを有し、
前記非化石価値口座、前記非化石証書口座及び前記NFT口座を管理する口座管理部を備え、
前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、
前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書を前記非化石証書口座での管理から外し、
前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値が前記認定機関に申請され、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理するとともに、申請に用いた前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外すことを特徴とする非化石価値取引システム。
【請求項3】
前記非代替性トークンを消滅させる消費要求を受け付ける消費要求受付部を備え、
該消費要求受付部で前記消費要求を受け付けると、前記台帳記録部は、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンの消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする請求項1又は2に記載の非化石価値取引システム。
【請求項4】
前記非化石価値を管理する非化石価値口座と、
前記非化石証書を管理する非化石証書口座と、
前記非代替性トークンを管理するNFT口座とを有し、
前記非化石価値口座、前記非化石証書口座及び前記NFT口座を管理する口座管理部を備え、
前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、
前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書を前記非化石証書口座での管理から外し、
前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値が前記認定機関に申請され、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理するとともに、申請に用いた前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外すことを特徴とする請求項1に記載の非化石価値取引システム。
【請求項5】
前記非化石価値の情報に含まれるデータ、または、前記非化石証書の情報に含まれるデータに基づいて、自動的に画像を生成する画像生成部を備え、
前記非化石情報には、前記画像生成部で生成された生成画像を含み、
前記発行部は、
前記非化石情報に含まれる、前記非化石価値の情報または前記非化石証書の情報と、前記生成画像と、に基づいて前記非代替性トークンを発行させることを特徴とする請求項2に記載の非化石価値取引システム。
【請求項6】
化石燃料を使用せずに発電する非化石電源により二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値である非化石の価値を取引する非化石価値取引システムであって、
非化石発電設備による発電に基づいて生成され、前記非化石発電設備で発電された電力量を含む非化石価値の情報、または、該非化石価値を認定機関が認定し証書として発行された非化石証書の情報、を含む非化石情報に基づいて非代替性トークンを発行させる発行部と、
該発行部で発行させた前記非代替性トークンの売却要求を受け付ける売却要求受付部と、
前記非代替性トークンの購入要求を受け付ける購入要求受付部と、
前記売却要求受付部で受け付けられた前記非代替性トークンの前記売却要求と、前記購入要求受付部で受け付けられた前記購入要求とに基づいて売買取引を成立させる取引生成部と、
分散データベースを構成するブロックチェーンの台帳に前記非代替性トークンを記録させる台帳記録部と、
前記非代替性トークンを消滅させる消費要求を受け付ける消費要求受付部とを備え、
前記台帳記録部は、
前記発行部が前記非代替性トークンを発行させると、前記非代替性トークンの発行を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、
前記取引生成部で前記非代替性トークンの前記売買取引が成立すると、前記非代替性トークンの所有の移転を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、
前記消費要求受付部で前記消費要求を受け付けると、前記台帳記録部は、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンの消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、
さらに、
前記非化石価値を管理する非化石価値口座と、
前記非化石証書を管理する非化石証書口座と、
前記非代替性トークンを管理するNFT口座とを有し、
前記非化石価値口座、前記非化石証書口座及び前記NFT口座を管理する口座管理部と、
前記非化石価値を前記認定機関に申請する非化石価値申請部とを備え、
前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、
前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書を前記非化石証書口座での管理から外し、
前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値が前記認定機関に申請され、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理するとともに、申請に用いた前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、
前記消費要求受付部で前記消費要求を受け付けると、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンが前記非化石証書の情報に基づいて発行されている場合、前記口座管理部は、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンが前記非化石価値の情報に基づいて発行されている場合、
前記口座管理部は、
前記消費要求のあった前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、
前記非化石価値申請部が、前記消費要求のあった前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記認定機関に申請し、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、
発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理することを特徴とする非化石価値取引システム。
【請求項7】
前記取引生成部が成立させた前記売買取引において前記売却要求が成立したとき、前記口座管理部は、
前記売却要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、
前記売買取引において前記購入要求が成立したとき、前記口座管理部は、
前記購入要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理することを特徴とする請求項2、4又は6に記載の非化石価値取引システム。
【請求項8】
外部の取引所に設けられる取引所非化石証書管理口座にアクセスして口座内容を前記非化石証書口座と前記NFT口座に連動するように変更させる口座連動部を備え、
前記口座管理部が前記非化石証書口座または前記NFT口座の管理に変更を加えた際に、前記口座連動部は、
前記取引所非化石証書管理口座に格納されている前記非化石証書が、変更後の、前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書のすべてと前記NFT口座で管理されている前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書のすべてとを合わせたすべての前記非化石証書に一致するように、前記取引所非化石証書管理口座の口座内容を変更させるように動作することを特徴とする請求項7に記載の非化石価値取引システム。
【請求項9】
前記台帳記録部は、
前記非化石価値の情報や前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、
前記非化石価値口座において前記非化石価値の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石価値の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石価値の管理が前記非化石価値口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石価値の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、
前記非化石証書口座において前記非化石証書の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書の管理が前記非化石証書口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石証書の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする請求項2、4又は6に記載の非化石価値取引システム。
【請求項10】
前記台帳記録部は、
前記非化石価値の情報や前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、
前記非化石価値口座において前記非化石価値の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石価値の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石価値の管理が前記非化石価値口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石価値の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、
前記非化石証書口座において前記非化石証書の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書の管理が前記非化石証書口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石証書の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする請求項7に記載の非化石価値取引システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
かかる課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、化石燃料を使用せずに発電する非化石電源により二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値である非化石の価値を取引する非化石価値取引システムであって、非化石発電設備による発電に基づいて生成され、前記非化石発電設備で発電された電力量を含む非化石価値の情報、または、該非化石価値を認定機関が認定し証書として発行された非化石証書の情報、を含む非化石情報に基づいて非代替性トークンを発行させる発行部と、前記非化石価値の情報に含まれるデータ、または、前記非化石証書の情報に含まれるデータに基づいて、自動的に画像を生成する画像生成部と、前記発行部で発行させた前記非代替性トークンの売却要求を受け付ける売却要求受付部と、前記非代替性トークンの購入要求を受け付ける購入要求受付部と、前記売却要求受付部で受け付けられた前記非代替性トークンの前記売却要求と、前記購入要求受付部で受け付けられた前記購入要求とに基づいて売買取引を成立させる取引生成部と、分散データベースを構成するブロックチェーンの台帳に前記非代替性トークンを記録させる台帳記録部とを備え、前記非化石情報には、前記画像生成部で生成された生成画像を含み、前記発行部は、前記非化石情報に含まれる、前記非化石価値の情報または前記非化石証書の情報と、前記生成画像と、に基づいて前記非代替性トークンを発行させ、前記台帳記録部は、前記発行部が前記非代替性トークンを発行させると、前記非代替性トークンの発行を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記取引生成部で前記非代替性トークンの前記売買取引が成立すると、前記非代替性トークンの所有の移転を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、化石燃料を使用せずに発電する非化石電源により二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値である非化石の価値を取引する非化石価値取引システムであって、非化石発電設備による発電に基づいて生成され、前記非化石発電設備で発電された電力量を含む非化石価値の情報、または、該非化石価値を認定機関が認定し証書として発行された非化石証書の情報、を含む非化石情報に基づいて非代替性トークンを発行させる発行部と、該発行部で発行させた前記非代替性トークンの売却要求を受け付ける売却要求受付部と、前記非代替性トークンの購入要求を受け付ける購入要求受付部と、前記売却要求受付部で受け付けられた前記非代替性トークンの前記売却要求と、前記購入要求受付部で受け付けられた前記購入要求とに基づいて売買取引を成立させる取引生成部と、分散データベースを構成するブロックチェーンの台帳に前記非代替性トークンを記録させる台帳記録部とを備え、該台帳記録部は、前記発行部が前記非代替性トークンを発行させると、前記非代替性トークンの発行を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記取引生成部で前記非代替性トークンの前記売買取引が成立すると、前記非代替性トークンの所有の移転を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、さらに、前記非化石価値を管理する非化石価値口座と、前記非化石証書を管理する非化石証書口座と、前記非代替性トークンを管理するNFT口座とを有し、前記非化石価値口座、前記非化石証書口座及び前記NFT口座を管理する口座管理部を備え、前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書を前記非化石証書口座での管理から外し、前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値が前記認定機関に申請され、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理するとともに、申請に用いた前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外すことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、化石燃料を使用せずに発電する非化石電源により二酸化炭素を排出せずに発電された電気の環境価値である非化石の価値を取引する非化石価値取引システムであって、非化石発電設備による発電に基づいて生成され、前記非化石発電設備で発電された電力量を含む非化石価値の情報、または、該非化石価値を認定機関が認定し証書として発行された非化石証書の情報、を含む非化石情報に基づいて非代替性トークンを発行させる発行部と、該発行部で発行させた前記非代替性トークンの売却要求を受け付ける売却要求受付部と、前記非代替性トークンの購入要求を受け付ける購入要求受付部と、前記売却要求受付部で受け付けられた前記非代替性トークンの前記売却要求と、前記購入要求受付部で受け付けられた前記購入要求とに基づいて売買取引を成立させる取引生成部と、分散データベースを構成するブロックチェーンの台帳に前記非代替性トークンを記録させる台帳記録部と、前記非代替性トークンを消滅させる消費要求を受け付ける消費要求受付部とを備え、前記台帳記録部は、前記発行部が前記非代替性トークンを発行させると、前記非代替性トークンの発行を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記取引生成部で前記非代替性トークンの前記売買取引が成立すると、前記非代替性トークンの所有の移転を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、前記消費要求受付部で前記消費要求を受け付けると、前記台帳記録部は、前記消費要求のあった前記非代替性トークンの消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、さらに、前記非化石価値を管理する非化石価値口座と、前記非化石証書を管理する非化石証書口座と、前記非代替性トークンを管理するNFT口座とを有し、前記非化石価値口座、前記非化石証書口座及び前記NFT口座を管理する口座管理部と、前記非化石価値を前記認定機関に申請する非化石価値申請部とを備え、前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書を前記非化石証書口座での管理から外し、前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値が前記認定機関に申請され、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理するとともに、申請に用いた前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、前記消費要求受付部で前記消費要求を受け付けると、前記消費要求のあった前記非代替性トークンが前記非化石証書の情報に基づいて発行されている場合、前記口座管理部は、前記消費要求のあった前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、前記消費要求のあった前記非代替性トークンが前記非化石価値の情報に基づいて発行されている場合、前記口座管理部は、前記消費要求のあった前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、前記非化石価値申請部が、前記消費要求のあった前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記認定機関に申請し、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
請求項5に係る発明は、請求項2に記載の構成に加えて、前記非化石価値の情報に含まれるデータ、または、前記非化石証書の情報に含まれるデータに基づいて、自動的に画像を生成する画像生成部を備え、前記非化石情報には、前記画像生成部で生成された生成画像を含み、前記発行部は、前記非化石情報に含まれる、前記非化石価値の情報または前記非化石証書の情報と、前記生成画像と、に基づいて前記非代替性トークンを発行させることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の構成に加えて、前記非化石価値を管理する非化石価値口座と、前記非化石証書を管理する非化石証書口座と、前記非代替性トークンを管理するNFT口座とを有し、前記非化石価値口座、前記非化石証書口座及び前記NFT口座を管理する口座管理部を備え、前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外し、前記非化石証書口座で管理されている前記非化石証書に基づいて前記非代替性トークンが発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理するとともに、前記非代替性トークンを発行する元となった前記非化石証書を前記非化石証書口座での管理から外し、前記非化石価値口座で管理されている前記非化石価値が前記認定機関に申請され、前記認定機関に認定されて前記非化石証書が発行されると、前記口座管理部は、発行された前記非化石証書を前記非化石証書口座で管理するとともに、申請に用いた前記非化石価値を前記非化石価値口座での管理から外すことを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項2、4又は6に記載の構成に加えて、前記取引生成部が成立させた前記売買取引において前記売却要求が成立したとき、前記口座管理部は、前記売却要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座での管理から外し、前記売買取引において前記購入要求が成立したとき、前記口座管理部は、前記購入要求に対応する前記非代替性トークンを前記NFT口座で管理することを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
請求項9に係る発明は、請求項2、4又は6に記載の構成に加えて、前記台帳記録部は、前記非化石価値の情報や前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、前記非化石価値口座において前記非化石価値の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石価値の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石価値の管理が前記非化石価値口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石価値の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書口座において前記非化石証書の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書の管理が前記非化石証書口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石証書の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
請求項10に係る発明は、請求項7に記載の構成に加えて、前記台帳記録部は、前記非化石価値の情報や前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させるようになっており、前記非化石価値口座において前記非化石価値の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石価値の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石価値の管理が前記非化石価値口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石価値の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書口座において前記非化石証書の管理が開始される際に、前記台帳記録部が、前記非化石証書の情報を前記ブロックチェーンの台帳に記録させ、前記非化石証書の管理が前記非化石証書口座から外れる際に、前記台帳記録部が、管理開始の際に記録をした前記非化石証書の消滅を前記ブロックチェーンの台帳に記録させることを特徴とする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
請求項1、2及び6の発明によれば、非化石価値のトレードを行うことができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
請求項1及び5の発明によれば、非化石価値や非化石証書の情報だけでなく、非化石価値や非化石証書の情報に基づいて生成される画像も含まれるように非代替性トークンが発行され、この非代替性トークンを用いてトレードが行われる。この画像を参照することにより、それぞれの非代替性トークンを容易にかつ明確に見分けることができ、円滑に取引が行われる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
請求項2及び4の発明によれば、非化石価値口座、非化石証書口座及びNFT口座に区分して管理しているため、ユーザは自らの非化石価値などの保有状態を把握しやすい。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】削除
【補正の内容】