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特開2024-86479制御装置、制御プログラム、送出装置、及び画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086479
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】制御装置、制御プログラム、送出装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/46 20060101AFI20240620BHJP
   B65H 5/00 20060101ALI20240620BHJP
   B65H 43/02 20060101ALI20240620BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
B65H3/46 E
B65H5/00 B
B65H43/02
G03G21/00 386
G03G21/00 370
G03G21/00 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201623
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】糸崎 佑甫
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 嘉昭
(72)【発明者】
【氏名】足立 雄一
(72)【発明者】
【氏名】貫井 哲雄
【テーマコード(参考)】
2H270
3F048
3F101
3F343
【Fターム(参考)】
2H270LA64
2H270LA75
2H270LA76
2H270LA79
2H270LC09
2H270LD03
2H270LD04
2H270LD09
2H270NC01
2H270NC14
2H270NC23
2H270NE08
2H270NE17
2H270PA22
2H270PA81
2H270QA23
2H270RC11
2H270RC13
2H270RC17
2H270ZC03
2H270ZC04
3F048AA01
3F048BA02
3F048BB02
3F048BC09
3F048CB03
3F101AB01
3F101AB05
3F101LA02
3F101LB03
3F343FA02
3F343FB01
3F343FC03
3F343FC24
3F343FC30
3F343HA33
3F343KB03
3F343KB04
3F343KB05
3F343KB20
3F343LA02
3F343MA02
3F343MA09
3F343MA22
3F343MA23
3F343MB02
3F343MC02
3F343MC28
(57)【要約】
【課題】送出部の送出不良を抑制する。
【解決手段】制御装置は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、を備える送出装置において、前記送出対象が前記積載部から送り出されて無くなる前に前記積載部へ前記送出対象が追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して前記積載部から前記送出対象を取り出すことを促す通知をさせる通知制御を通知部に対して行う。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、を備える送出装置において、前記送出対象が前記積載部から送り出されて無くなる前に前記積載部へ前記送出対象が追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して前記積載部から前記送出対象を取り出すことを促す通知をさせる通知制御を通知部に対して行う
制御装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記送出対象が前記積載部に積載された状態を維持したまま、前記積載部の最大積載数より多い数の送出対象が送り出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記清掃部によって前記送出部が清掃されないまま、前記積載部の最大積載数より多い数の送出対象が送り出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記送出対象が前記積載部に積載された状態を維持したまま、前記積載部が引き出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記送出対象が前記積載部に積載された状態を維持したまま、前記積載部が予め定められた複数回引き出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記清掃部によって前記送出部が清掃されないまま、前記積載部が引き出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記清掃部によって前記送出部が清掃されないまま、前記積載部が予め定められた複数回引き出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記送出対象が前記送出部に詰まった状態において、前記積載部が引き出された場合は、前記積載部の引出回数に含まない
請求項5又は7に記載の制御装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記通知制御を前記通知部に対して行った後、前記積載部から前記送出対象が無くなった場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記通知制御を前記通知部に対して行った後、前記清掃部によって前記送出部が清掃された場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合に、前記通知制御を通知部に対して行うと共に、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記通知制御を前記通知部に対して行うと共に、前記禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記積載部から前記送出対象が無くなった場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行うと共に、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う
請求項11に記載の制御装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記通知制御を前記通知部に対して行うと共に、前記禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記清掃部によって前記送出部が清掃された場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行い、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う
請求項11に記載の制御装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記通知制御を前記通知部に対して行った後、さらに前記積載部へ前記送出対象が追加された状態が生じた場合に、前記通知部に対する前記通知制御の実行に加えて、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、
前記通知部に対する前記通知制御の実行に加えて、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記積載部から前記送出対象が無くなった場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行い、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う
請求項14に記載の制御装置。
【請求項16】
前記プロセッサは、
前記通知部に対する前記通知制御の実行に加えて、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記清掃部によって前記送出部が清掃された場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行い、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う
請求項14に記載の制御装置。
【請求項17】
コンピュータに、
積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、を備える送出装置において、前記送出対象が前記積載部から無くなる前に前記積載部へ前記送出対象が追加された追加状態が生じた場合に、前記積載部から前記送出対象を取り出すことを促す通知をさせる通知制御を通知部に対して行う処理
を実行させるための制御プログラム。
【請求項18】
積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、
前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、
前記送出対象が前記積載部から無くなる前に前記積載部へ前記送出対象が追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して前記積載部から前記送出対象を取り出すことを促す通知を実行する通知部と、
を備える送出装置。
【請求項19】
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
積載部に積載された記録媒体を前記画像形成部へ向けて送り出す送出部と、
前記記録媒体が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、
前記記録媒体が前記積載部から無くなる前に前記積載部へ前記記録媒体が追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して前記積載部から前記記録媒体を取り出すことを促す通知を実行する通知部と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、制御プログラム、送出装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、本体に対して挿脱自在な給紙容器と、該給紙容器内に収容される用紙を給紙位置の方へと導くリフトプレートと、リフトプレートにより案内されてきた用紙を給紙位置へと繰り出すピックアップローラと、を備えた給紙ユニットにおいて、前記リフトプレートはピックアップローラとの対向部分に、ピックアップローラ表面の摩擦力を回復させる摩擦力回復部材を備えたことを特徴とする給紙ユニットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-193466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
送出装置としては、積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、を備える送出装置が考えられる。
【0005】
当該送出装置において、送出対象が積載部から無くなる前に積載部へ送出対象が追加されると、清掃部による送出部の清掃が実行できず、送出部の送出不良が生じる場合がある。
【0006】
本発明は、送出対象が積載部から無くなる前に積載部へ送出対象が追加された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、を備える送出装置において、前記送出対象が前記積載部から送り出されて無くなる前に前記積載部へ前記送出対象が追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して前記積載部から前記送出対象を取り出すことを促す通知をさせる通知制御を通知部に対して行う。
【0008】
第2態様では、第1態様において、前記プロセッサは、前記追加状態が生じた場合として、前記送出対象が前記積載部に積載された状態を維持したまま、前記積載部の最大積載数より多い数の送出対象が送り出された場合に、前記通知制御を前記通知部に対して行う。
【0009】
第3態様では、第1態様において、前記プロセッサは、前記追加状態が生じた場合として、前記清掃部によって前記送出部が清掃されないまま、前記積載部の最大積載数より多い数の送出対象が送り出された場合に、前記通知制御を前記通知部に対して行う。
【0010】
第4態様では、第1態様において、前記プロセッサは、前記追加状態が生じた場合として、前記送出対象が前記積載部に積載された状態を維持したまま、前記積載部が引き出された場合に、前記通知制御を前記通知部に対して行う。
【0011】
第5態様では、第4態様において、前記プロセッサは、前記追加状態が生じた場合として、前記送出対象が前記積載部に積載された状態を維持したまま、前記積載部が予め定められた複数回引き出された場合に、前記通知制御を前記通知部に対して行う。
【0012】
第6態様では、第1態様において、前記プロセッサは、前記追加状態が生じた場合として、前記清掃部によって前記送出部が清掃されないまま、前記積載部が引き出された場合に、前記通知制御を前記通知部に対して行う。
【0013】
第7態様では、第6態様において、前記プロセッサは、前記追加状態が生じた場合として、前記清掃部によって前記送出部が清掃されないまま、前記積載部が予め定められた複数回引き出された場合に、前記通知制御を前記通知部に対して行う請求項6に記載の制御装置。
【0014】
第8態様では、第5態様又は第7態様において、前記プロセッサは、前記送出対象が前記送出部に詰まった状態において、前記積載部が引き出された場合は、前記積載部の引出回数に含まない。
【0015】
第9態様では、第1態様において、前記プロセッサは、前記通知制御を前記通知部に対して行った後、前記積載部から前記送出対象が無くなった場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行う。
【0016】
第10態様では、第1態様において、前記プロセッサは、前記通知制御を前記通知部に対して行った後、前記清掃部によって前記送出部が清掃された場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行う。
【0017】
第11態様では、第1態様において、前記プロセッサは、前記追加状態が生じた場合に、前記通知制御を通知部に対して行うと共に、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行う。
【0018】
第12態様では、第11態様において、前記プロセッサは、前記通知制御を前記通知部に対して行うと共に、前記禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記積載部から前記送出対象が無くなった場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行うと共に、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う。
【0019】
第13態様では、第11態様において、前記プロセッサは、前記通知制御を前記通知部に対して行うと共に、前記禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記清掃部によって前記送出部が清掃された場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行い、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う。
【0020】
第14態様では、第1態様において、前記プロセッサは、前記通知制御を前記通知部に対して行った後、さらに前記積載部へ前記送出対象が追加された状態が生じた場合に、前記通知部に対する前記通知制御の実行に加えて、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行う。
【0021】
第15態様では、第14態様において、前記プロセッサは、前記通知部に対する前記通知制御の実行に加えて、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記積載部から前記送出対象が無くなった場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行い、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う。
【0022】
第16態様では、第14態様において、前記プロセッサは、前記通知部に対する前記通知制御の実行に加えて、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記清掃部によって前記送出部が清掃された場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行い、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う。
【0023】
第17態様は、コンピュータに、積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、を備える送出装置において、前記送出対象が前記積載部から無くなる前に前記積載部へ前記送出対象が追加された追加状態が生じた場合に、前記積載部から前記送出対象を取り出すことを促す通知をさせる通知制御を通知部に対して行う処理を実行させるための制御プログラムである。
【0024】
第18態様は、積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、前記送出対象が前記積載部から無くなる前に前記積載部へ前記送出対象が追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して前記積載部から前記送出対象を取り出すことを促す通知を実行する通知部と、を備える。
【0025】
第19態様は、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、積載部に積載された記録媒体を前記画像形成部へ向けて送り出す送出部と、前記記録媒体が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、前記記録媒体が前記積載部から無くなる前に前記積載部へ前記記録媒体が追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して前記積載部から前記記録媒体を取り出すことを促す通知を実行する通知部と、を備える。
【発明の効果】
【0026】
第1態様の構成によれば、送出対象が積載部から無くなる前に積載部へ送出対象が追加された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0027】
第2態様の構成によれば、送出対象が積載部に積載された状態を維持したまま、積載部の最大積載数より多い数の送出対象が送り出された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0028】
第3態様の構成によれば、清掃部によって送出部が清掃されないまま、積載部の最大積載数より多い数の送出対象が送り出された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0029】
第4態様の構成によれば、送出対象が積載部に積載された状態を維持したまま、積載部が引き出された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0030】
第5態様の構成によれば、積載部が1回引き出された場合に、プロセッサが通知制御を通知部に対して行う場合に比べ、通知部による通知頻度が低減される。
【0031】
第6態様の構成によれば、清掃部によって送出部が清掃されないまま、積載部が引き出された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0032】
第7態様の構成によれば、積載部が1回引き出された場合に、プロセッサが通知制御を通知部に対して行う場合に比べ、通知部による通知頻度が低減される。
【0033】
第8態様の構成によれば、プロセッサが、送出対象が送出部に詰まった状態において積載部が引き出された場合を、積載部の引出回数に含める場合に比べ、通知部による通知頻度が低減される。
【0034】
第9態様の構成によれば、通知部による通知に係る送出対象の取り出しが実行されたことをユーザに認識させることができる。
【0035】
第10態様の構成によれば、通知部による通知に係る送出対象の取り出しが実行されたことをユーザに認識させることができる。
【0036】
第11態様の構成によれば、プロセッサが、追加状態が生じた場合に、通知部に対する通知制御のみを行う場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0037】
第12態様の構成によれば、通知部による通知に係る送出対象の取り出しが実行されたことをユーザに認識させることができる。
【0038】
第13態様の構成によれば、通知部による通知に係る送出対象の取り出しが実行されたことをユーザに認識させることができる。
【0039】
第14態様の構成によれば、プロセッサが、通知制御を通知部に対して行った後、さらに積載部へ送出対象が追加された状態が生じた場合に、通知部に対する通知制御のみを行う場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0040】
第15態様の構成によれば、積載部から送出対象が取り出されたことをユーザに認識させることができる。
【0041】
第16態様の構成によれば、積載部から送出対象が取り出されたことをユーザに認識させることができる。
【0042】
第17態様の構成によれば、送出対象が積載部から無くなる前に積載部へ送出対象が追加された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0043】
第18態様の構成によれば、送出対象が積載部から無くなる前に積載部へ送出対象が追加された場合において、通知部が通知を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0044】
第19態様の構成によれば、記録媒体が積載部から無くなる前に積載部へ記録媒体が追加された場合において、通知部が通知を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】本実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
図2】本実施形態に係る画像形成装置を示す正断面図である。
図3】本実施形態に係る画像形成装置において、送出ロールを清掃する状態を示す正断面図である。
図4】第一実施形態に係る送出装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5】第一実施形態に係る制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図6】第一実施形態に係る制御装置によって実行される制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】第一実施形態の第一変形例に係る制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】第一実施形態の第二変形例に係る制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】第二実施形態に係る送出装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図10】第二実施形態に係る制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図11】第二実施形態に係る制御装置によって実行される制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12】第二実施形態の第一変形例に係る制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13】第二実施形態の第二変形例に係る制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0047】
<画像形成装置10>
まず、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。図1は、画像形成装置10を示す斜視図である。図2は、画像形成装置10を示す正断面図である。
【0048】
なお、図中に示す矢印UPは、装置の上方を示し、矢印DOは、装置の下方を示す。また、図中に示す矢印LHは、装置の左方を示し、矢印RHは、装置の右方を示す。また、図中に示す矢印FRは、装置の前方を示し、矢印RRは、装置の後方を示す。これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。なお、装置の各方向において、「装置」の語を省略して示す場合がある。すなわち、例えば、「装置の上方」を、単に「上方」と示す場合がある。
【0049】
また、下記の説明では、「上下方向」を、「上方及び下方の両方」又は「上方及び下方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。「左右方向」を、「右方及び左方の両方」又は「右方及び左方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「左右方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。「前後方向」を、「前方及び後方の両方」又は「前方及び後方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「前後方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。また、上下方向、左右方向、前後方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
【0050】
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。また、各図に示す各部分同士の上下方向、左右方向、前後方向の寸法比は、実際の寸法比と異なる場合がある。
【0051】
図1及び図2に示される画像形成装置10は、画像を形成する装置である。具体的には、画像形成装置10は、図1及び図2に示されるように、画像形成装置本体11と、表示部18と、送出装置20と、を備えている。また、画像形成装置10は、図2に示されるように、媒体排出部13と、画像形成部14と、搬送機構16と、を備えている。以下、画像形成装置10の各部について説明する。
【0052】
<画像形成装置本体11>
図1及び図2に示される画像形成装置本体11は、画像形成装置10の各構成部が設けられる部分である。この画像形成装置本体11は、箱状に形成された筐体11Aを有している。
【0053】
本実施形態では、図2に示されるように、例えば、送出装置20と、画像形成部14、及び搬送機構16が、画像形成装置本体11の内部に設けられている。媒体排出部13は、図2に示されるように、画像形成装置本体11の右方側の側面に設けられている。
【0054】
<画像形成部14>
図2に示される画像形成部14は、送出装置20から送り出された記録媒体Pに画像を形成する機能を有している。画像形成部14としては、例えば、トナーを用いて記録媒体Pに画像を形成する電子写真式の画像形成部が用いられる。
【0055】
電子写真式の画像形成部では、例えば、帯電、露光、現像、転写及び定着の各工程を行い、記録媒体Pに画像を形成する。電子写真式の画像形成部としては、帯電、露光、現像、転写の各工程を行って転写体に画像を形成し、当該画像を転写体から記録媒体Pに転写した後、当該画像を記録媒体Pに定着することで、記録媒体Pに画像を形成してもよい。
【0056】
なお、画像形成部の一例としては、前述の電子写真式の画像形成部に限られず、例えば、インクジェット式の画像形成部であってもよく、種々の画像形成部を用いることが可能である。インクジェット式の画像形成部では、例えば、吐出部から記録媒体Pにインク滴を吐出して記録媒体Pに画像を形成する。
【0057】
<搬送機構16>
図2に示される搬送機構16は、記録媒体Pを搬送する機構である。搬送機構16は、一例として、搬送ロール等の搬送部材17によって、記録媒体Pを搬送する。なお、搬送部材17としては、搬送ベルト等であってもよく、記録媒体Pに搬送力を付与して、記録媒体Pを搬送可能な部材であればよい。
【0058】
本実施形態では、搬送機構16は、送出装置20から送り出された記録媒体Pを画像形成部14へ搬送する。さらに、搬送機構16は、画像形成部14から媒体排出部13へ記録媒体Pを搬送する。なお、送出装置20の具体的な構成については、後述する。
【0059】
<媒体排出部13>
図2に示される媒体排出部13は、画像形成装置10において、記録媒体Pが排出される部分である。この媒体排出部13には、画像形成部14によって画像が形成された記録媒体Pが排出される。
【0060】
<表示部18>
表示部18は、通知部の一例であり、ユーザに対して提示する提示情報を表示することで、ユーザへ提示情報を通知する。この表示部18は、一例として、液晶ディスプレイ及び有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどで構成される。
【0061】
本実施形態では、表示部18は、画像形成装置本体11における上面の前方側に配置されている。したがって、表示部18は、例えば、画像形成装置本体11に対する前方側に位置するユーザに視認される。
【0062】
なお、表示部18は、ユーザによる指示が入力される入力部を有していてもよい。この場合では、当該入力部は、一例として、抵抗膜方式及び静電容量方式などのタッチパネルで構成され、ユーザの接触操作により、ユーザによる指示が入力される。
【0063】
<第一実施形態に係る送出装置20>
図2及び図3には、送出装置20の概略図が示されている。また、図4には、送出装置20のハードウェア構成の一例を示すブロック図が示されている。
【0064】
図2図3及び図4に示される送出装置20は、記録媒体Pを送り出す装置である。記録媒体Pは送出対象の一例である。送出装置20は、図2及び図3に示されるように、送出装置本体21と、積載部22と、昇降機構24と、送出ロール26と、清掃パッド28と、を備えている。また、送出装置20は、図4に示されるように、積載検知部31と、送出検知部32と、制御装置50と、を備えている。
【0065】
送出装置本体21は、記録媒体Pが収容される構成部である。この送出装置本体21は、例えば、上方側が開口する筐体で構成されている。本実施形態では、送出装置本体21は、画像形成装置本体11に対して前方側へ引き出し可能に取り付けられている。
【0066】
送出装置本体21は、画像形成装置本体11から引き出された状態において、上方側から記録媒体Pが収容される。画像形成装置本体11から引き出された送出装置本体21は、後方側へ移動されることで、画像形成装置本体11に対して装着される。
【0067】
積載部22は、記録媒体Pが積載される構成部であり、送出装置本体21の内部に設けられている。したがって、積載部22は、送出装置本体21が引き出された場合に、送出装置本体21と共に引き出される。この積載部22は、上面に記録媒体Pが積載される板状の積載部材22Aを有している。本実施形態では、積載部材22Aの一端部(具体的には右端部)は、支持部23によって回転可能に支持されている。積載部22では、積載部材22Aの一端部を支点に積載部材22Aの他端部(具体的には左端部)が上下方向へ昇降可能とされている。
【0068】
なお、積載部材22Aは、上面が水平方向に沿った状態で昇降可能な構成であってもよい。
【0069】
昇降機構24は、積載部22(具体的には積載部材22A)を昇降させる機構である。昇降機構24は、積載部22に積載された最上の記録媒体Pが送出ロール26に接触する接触位置まで、積載部22を上昇させる。また、昇降機構24は、送出装置本体21が画像形成装置本体11から引き出されると、積載部22を降下させる。昇降機構24としては、例えば、ラック及びピニオンを用いた機構、圧縮バネ等の弾性体、その他の機械要素を用いた機構を用いることが可能である。
【0070】
送出ロール26は、送出部の一例であり、積載部22に積載された記録媒体Pを送り出すロールである。具体的には、送出ロール26は、積載部22に積載された記録媒体Pのうち、最上の記録媒体Pの上面に接触した状態で回転することで、当該記録媒体Pを画像形成部14へ向けて送り出す。
【0071】
なお、送出部の一例としては、送出ベルト等であってもよく、記録媒体Pを送り出す構成部であればよい。
【0072】
清掃パッド28は、清掃部の一例であり、送出ロール26を清掃するパッドである。この清掃パッド28は、例えば、積載部22(具体的には積載部材22Aの上面)に設けられている。清掃パッド28では、積載部22に記録媒体Pが積載されていない状態において、送出ロール26に接触し、この状態で送出ロール26が回転することで送出ロール26の外周面が清掃される。清掃パッド28は、例えば、ゴム材料、コルク、フェルトなどで構成されている。
【0073】
なお、清掃部の一例としては、清掃ブラシなどであってもよく、送出ロール26等の送出部を清掃する構成部であればよい。
【0074】
積載検知部31は、積載部22への記録媒体Pの積載の有無を検知する構成部である。積載検知部31は、例えば、積載部22を積載された記録媒体Pを検知する検知センサで構成されている。当該検知センサとしては、例えば、透過型又は反射型の光センサなどの非接触型のセンサが用いられる。当該検知センサとしては、例えば、積載部22を積載された記録媒体Pに接触することで、当該記録媒体Pを検知する接触型のセンサなどであってもよく、種々のセンサを用いることが可能である。
【0075】
積載検知部31は、例えば、積載部22を積載された記録媒体Pを検知した場合に、記録媒体Pが積載部22へ積載されたことを示す積載情報(すなわち積載信号)を制御装置50へ送信する。
【0076】
送出検知部32は、送出装置20から記録媒体Pが送り出されたことを検知する構成部である。この送出検知部32は、例えば、送出ロール26に対する搬送方向下流側であって、搬送部材17Aに対する搬送方向上流側に配置されており、この位置を通過する記録媒体Pを検知する。なお、搬送部材17Aは、搬送部材17のうち、送出ロール26に対する搬送方向下流側の最も近い位置に配置された搬送部材17である。
【0077】
本実施形態では、送出検知部32は、例えば、送出装置20から送り出された記録媒体Pを検知する検知センサで構成されている。当該検知センサとしては、例えば、透過型又は反射型の光センサなどの非接触型のセンサが用いられる。当該検知センサとしては、例えば、送出装置20から送り出された記録媒体Pに接触することで、当該記録媒体Pを検知する接触型のセンサなどであってもよく、種々のセンサを用いることが可能である。
【0078】
送出検知部32は、例えば、送出装置20から送り出された記録媒体Pを検知した場合に、記録媒体Pが送出装置20から送り出されたことを示す送出情報(すなわち送出信号)を制御装置50へ送信する。したがって、本実施形態では、送出装置20から記録媒体Pが送り出される毎に、送出情報が制御装置50へ送信される。
【0079】
<制御装置50>
図4に示される制御装置50は、表示部18、昇降機構24及び送出ロール26を含む各部を制御する装置である。具体的には、制御装置50は、コンピュータとしての機能を備え、図4に示されるように、CPU(Central Processing Unit)51と、ROM(Read Only Memory)52と、RAM(Random Access Memory)53と、ストレージ54と、を備えている。
【0080】
CPU51、ROM52、RAM53、及びストレージ54の各々は、バス59により相互に接続されている。CPU51は、制御装置50の全体を統括し、制御する。ROM52は、本実施形態で用いる制御プログラムを含む各種プログラム及び各種データ等を記憶している。RAM53は、各種プログラムの実行時のワークエリアとして用いられるメモリである。CPU51は、ROM52に記憶されたプログラムをRAM53に展開して実行することにより、各種処理を行う。なお、制御プログラムは、実行プログラムの一例である。
【0081】
ストレージ54は、一例としてHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等で構成され、各種プログラム及び各種データ等を記憶している。なお、制御プログラムは、ストレージ54に記憶されていてもよい。
【0082】
制御装置50において、CPU51は制御プログラムを実行することにより、表示部18を含む各部を、以下のように制御する。すなわち、CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、清掃パッド28によって送出ロール26を清掃する清掃動作を実行させる制御(以下、清掃制御という)を送出ロール26及び昇降機構24に対して行う。
【0083】
また、CPU51は、記録媒体Pが積載部22から送り出されて無くなる前に積載部22へ記録媒体Pが追加された状態(以下、追加状態という)が生じた場合に、ユーザに対して積載部22から記録媒体Pを取り出すことを促す表示をさせる制御(以下、表示制御という)を表示部18に対して行う。
【0084】
本実施形態では、CPU51は、追加状態が生じた場合として、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したまま、積載部22の最大積載数より多い数の記録媒体Pが送り出された場合に、表示制御を表示部18に対して行う。
【0085】
具体的には、CPU51は、追加状態が生じた場合として、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃されないまま、積載部22の最大積載数より多い数の記録媒体Pが送り出された場合に、表示制御を表示部18に対して行う。
【0086】
さらに、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行う。
【0087】
具体的には、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行う。
【0088】
ここで、本実施形態では、制御装置50において、CPU51は制御プログラムを実行することにより、表示部18を制御する各種の機能を実現する。以下、ハードウェア資源としてのCPU51とソフトウェア資源としての制御プログラムの協働によって実現される機能構成について説明する。図5は、本実施形態に係る制御装置50の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0089】
制御装置50は、一例として、図5に示されるように、取得部61と、制御部62と、計測部63と、判定部64と、表示制御部65と、備えている。
【0090】
取得部61は、記録媒体Pが積載部22へ積載されたことを示す積載情報を、積載検知部31から取得する。また、取得部61は、記録媒体Pが送出装置20から送り出されたことを示す送出情報を、送出検知部32から取得する。
【0091】
制御部62は、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に(具体的には、取得部61が積載情報を取得した状態から積載情報を取得しなくなった場合に)、清掃パッド28によって送出ロール26を清掃する清掃動作を実行させる清掃制御を送出ロール26及び昇降機構24に対して行う。
【0092】
昇降機構24における清掃動作は、昇降機構24が、清掃パッド28が送出ロール26に接触する位置まで積載部22を上昇させる動作である。送出ロール26における清掃動作は、清掃パッド28が送出ロール26に接触している状態において、送出ロール26が回転する動作である。
【0093】
計測部63は、積載部22から送り出された記録媒体Pの送出回数を計測する。具体的には、計測部63は、取得部61が送出情報を取得する取得回数を計測する。計測部63は、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に(具体的には、取得部61が積載情報を取得した状態から積載情報を取得しなくなった場合に)、計測していた送出回数を0にリセットし、0から計測を再開する。本実施形態では、計測部63は、制御部62が清掃制御を実行した場合に、計測していた送出回数を0にリセットし、0から計測を再開する。
【0094】
判定部64は、計測部63が計測した回数(具体的には取得回数)が、積載部22の最大積載数を超えるか否かを判定する。当該最大積載数の情報は、ストレージ54に予め記憶されており、判定部64は、当該情報を参照する。
【0095】
表示制御部65は、計測部63が計測した送出回数が、積載部22の最大積載数を超えると、判定部64が判定した場合に、表示制御を表示部18に対して行う。表示制御に係る表示は、具体的には、例えば、「送出ロール26を清掃するため、積載部22に積載された記録媒体Pを全て取り出して下さい」などのメッセージを表示部18に表示することで行われる。
【0096】
表示制御部65は、表示制御を表示部18に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に(具体的には、取得部61が積載情報を取得した状態から積載情報を取得しなくなった場合に)、表示制御に係る表示を終了させる制御(以下、終了制御という)を表示部18に対して行う。
【0097】
本実施形態では、表示制御部65は、表示制御を表示部18に対して行った後、制御部62が清掃制御を実行した場合に、終了制御を表示部18に対して行う。
【0098】
<本実施形態に係る制御処理>
次に、本実施形態に係る制御処理の一例について説明する。図6は、制御装置50によって実行される制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0099】
本実施形態では、CPU51がROM52又はストレージ54から制御プログラムを読み出して実行することによって、本制御処理が実行される。本制御処理は、一例として、送出装置20を含む画像形成装置10が稼働を開始した場合に(すなわち画像形成装置10の電源が投入された場合に)、実行が開始される。
【0100】
CPU51は、図6に示されるように、本制御処理を開始すると、積載部22から送り出された記録媒体Pの送出回数の計測を開始する(ステップS101)。CPU51は、記録媒体Pが積載部22から送り出される毎に、記録媒体Pの送出回数を計測(すなわち加算)する。
【0101】
次に、CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったか否かを判定する(ステップS102)。
【0102】
CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定した場合には(ステップS102:YES)、清掃動作を実行させる清掃制御を送出ロール26及び昇降機構24に対して行い(ステップS103)、計測していた送出回数を0にリセットし(ステップS104)、ステップS102へ戻る。
【0103】
一方、CPU51は、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したままであると判定した場合には(ステップS102:NO)、計測した送出回数が、積載部22の最大積載数を超えるか否かを判定する(ステップS105)。
【0104】
CPU51は、計測した送出回数が、積載部22の最大積載数以下であると判定した場合は(ステップS105:NO)、ステップS102へ戻る。なお、このときは、計測した送出回数の0へのリセットは行わない。
【0105】
一方、CPU51は、計測した送出回数が、積載部22の最大積載数を超えると判定した場合は(ステップS105:YES)、表示制御を表示部18に対して行う(ステップS106)。表示制御に係る表示は、具体的には、例えば、「送出ロール26を清掃するため、積載部22に積載された記録媒体Pを全て取り出して下さい」などのメッセージを表示部18に表示することで行われる。なお、画像形成の動作中(すなわち、記録媒体Pの送出動作中)である場合には、当該動作が終了した後に、当該表示を行ってもよい。
【0106】
次に、CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったか否かを判定する(ステップS107)。
【0107】
CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定した場合には(ステップS107:YES)、清掃動作を実行させる清掃制御を送出ロール26及び昇降機構24に対して行い(ステップS108)、ステップS106の表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行って(ステップS109)、ステップS104へ移行する。なお、本制御処理では、ステップS109の後に、ステップS108を実行してもよい。
【0108】
一方、CPU51は、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したままであると判定した場合には(ステップS107:NO)、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定するまで、ステップS107を繰り返す。
【0109】
なお、本制御処理では、画像形成装置10の稼働が停止した場合(すなわち画像形成装置10の電源のオフ操作が行われた場合)に、いずれのステップを実行しているかに関わらず、本制御処理を終了する。
【0110】
<本実施形態に係る作用>
CPU51は、記録媒体Pが積載部22から送り出されて無くなる前に積載部22へ記録媒体Pが追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して積載部22から記録媒体Pを取り出すことを促す表示をさせる表示制御を表示部18に対して行う。
【0111】
この表示に基づき、ユーザが、積載部22から記録媒体Pを取り出せば、本実施形態では、送出ロール26及び昇降機構24が、送出ロール26を清掃する清掃動作を実行する。
【0112】
したがって、本実施形態によれば、記録媒体Pが積載部22から無くなる前に積載部22へ記録媒体Pが追加された場合において、CPU51が表示部18に対する表示制御を不実行である場合に比べ、送出ロール26の送出不良が抑制される。
【0113】
本実施形態では、CPU51は、追加状態が生じた場合として、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したまま、積載部22の最大積載数より多い数の記録媒体Pが送り出された場合に、表示制御を表示部18に対して行う。
【0114】
この表示に基づき、ユーザが、積載部22から記録媒体Pを取り出せば、本実施形態では、送出ロール26及び昇降機構24が、送出ロール26を清掃する清掃動作を実行する。
【0115】
したがって、本実施形態によれば、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したまま、積載部22の最大積載数より多い数の記録媒体Pが送り出された場合において、CPU51が表示部18に対する表示制御を不実行である場合に比べ、送出ロール26の送出不良が抑制される。
【0116】
具体的には、CPU51は、追加状態が生じた場合として、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃されないまま、積載部22の最大積載数より多い数の記録媒体Pが送り出された場合に、表示制御を表示部18に対して行う。
【0117】
この表示に基づき、ユーザが、積載部22から記録媒体Pを取り出せば、本実施形態では、送出ロール26及び昇降機構24が、送出ロール26を清掃する清掃動作を実行する。
【0118】
したがって、本実施形態によれば、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃されないまま、積載部22の最大積載数より多い数の記録媒体Pが送り出された場合において、CPU51が表示部18に対する表示制御を不実行である場合に比べ、送出ロール26の送出不良が抑制される。
【0119】
さらに、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0120】
具体的には、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0121】
<第一変形例>
本実施形態では、CPU51は、追加状態が生じた場合に、表示制御のみを表示部18に対して行っていたが、これに限られない。例えば、CPU51は、追加状態が生じた場合に、表示制御を表示部18に対して行うと共に、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行ってもよい(図7参照)。
【0122】
さらに、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行うと共に、禁止制御を送出ロール26に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行ってもよい。
【0123】
具体的には、例えば、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。
【0124】
第一変形例では、具体的には、例えば、図7に示されるように、制御処理が実行される。なお、図7では、図6に示される制御処理と同一部分については、同一符号を付して、以下、適宜、説明を省略する。
【0125】
CPU51は、計測した送出回数が、積載部22の最大積載数を超えると判定した場合は(ステップS105:YES)、表示制御を表示部18に対して行うと共に、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行う(ステップS116)。
【0126】
表示制御に係る表示は、具体的には、例えば、「送出ロール26を清掃するため、積載部22に積載された記録媒体Pを全て取り出して下さい」などのメッセージを表示部18に表示することで行われる。禁止制御に係る送出動作の禁止は、送出ロール26を駆動する駆動源を停止させることで、実行される。なお、画像形成の動作中(すなわち、記録媒体Pの送出動作中)である場合には、当該動作が終了した後に、当該表示及び当該禁止を行ってもよい。
【0127】
CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定した場合には(ステップS107:YES)、清掃動作を実行させる清掃制御を送出ロール26及び昇降機構24に対して行い(ステップS108)、ステップS106の表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行うと共に、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行って(ステップS119)、ステップS104へ移行する。なお、本制御処理では、ステップS119の後に、ステップS108を実行してもよい。
【0128】
<第一変形例の作用>
CPU51は、追加状態が生じた場合に、表示制御を表示部18に対して行うと共に、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行う。
【0129】
これにより、積載部22から記録媒体Pを取り出すことがユーザに対して強制されるため、CPU51が、追加状態が生じた場合に、表示部18に対する表示制御のみを行う場合に比べ、送出ロール26の送出不良が抑制される。
【0130】
さらに、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行うと共に、禁止制御を送出ロール26に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0131】
具体的には、例えば、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0132】
<第二変形例>
本実施形態では、CPU51は、追加状態が生じた場合に、表示制御のみを表示部18に対して行っていたが、これに限られない。例えば、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、さらに積載部22へ記録媒体Pが追加された状態が生じた場合に、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行ってもよい(図8参照)。
【0133】
さらに、CPU51は、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行ってもよい。
【0134】
具体的には、例えば、CPU51は、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。
【0135】
第二変形例では、具体的には、例えば、図8に示されるように、制御処理が実行される。なお、図8では、図6に示される制御処理と同一部分については、同一符号を付して、以下、適宜、説明を省略する。
【0136】
ステップS107において、CPU51は、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したままであると判定した場合に(ステップS107:NO)、計測した送出回数が、さらに、規定回数を超えるか否かを判定する(ステップS121)。規定回数は、最大積載数を超える数として、予め設定された回数である。
【0137】
CPU51は、計測した送出回数が、規定回数以下であると判定した場合は(ステップS121:NO)、ステップS107へ戻る。なお、このときは、計測した送出回数の0へのリセットは行わない。
【0138】
一方、CPU51は、計測した送出回数が、規定回数を超えると判定した場合は(ステップS121:YES)、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行う(ステップS122)。禁止制御に係る送出動作の禁止は、送出ロール26を駆動する駆動源を停止させることで、実行される。
【0139】
次に、CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったか否かを判定する(ステップS123)。
【0140】
CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定した場合には(ステップS123:YES)、清掃動作を実行させる清掃制御を送出ロール26及び昇降機構24に対して行い(ステップS124)、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行うと共に、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行い(ステップS125)、ステップS104へ移行する。
【0141】
一方、CPU51は、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したままであると判定した場合には(ステップS123:NO)、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定するまで、ステップS123を繰り返す。
【0142】
<第二変形例の作用>
CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、さらに積載部22へ記録媒体Pが追加された状態が生じた場合に、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行う。
【0143】
これより、積載部22から記録媒体Pを取り出すことがユーザに対して強制されるため、CPU51が、表示制御を表示部18に対して行った後、さらに積載部22へ記録媒体Pが追加された状態が生じた場合に、表示部18に対する表示制御のみを行う場合に比べ、送出ロール26の送出不良が抑制される。
【0144】
さらに、本変形例では、CPU51は、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0145】
具体的には、例えば、CPU51は、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0146】
<他の変形例>
本実施形態では、送出対象の一例として、記録媒体Pを用いたが、これに限られない。送出対象としては、例えば、画像が読み取られる原稿などであってもよく、送り出すことが可能な対象であればよい。
【0147】
したがって、送出装置の一例としては、記録媒体Pを送り出す装置に限られず、原稿等を送り出す装置であってもよく、種々の装置を用いることが可能である。また、画像形成装置10自体を、送出装置の一例と把握してもよい。また、原稿を送り出す場合には、原稿の画像を読み取るスキャナ等の画像読取部を有する画像読取装置を、送出装置の一例と把握してもよい。
【0148】
また、本実施形態では、通知の一例として、表示部18による表示を行ったが、これに限られない。通知の一例としては、例えば、ユーザ端末(通知部の一例)による表示であってもよい。ユーザ端末は、例えば、ユーザ所有のスマートフォン、タブレット、及びパーソナルコンピュータ等の端末である。この場合では、メールなどを用いた通知が可能である。また、通知の一例としては、例えば、スピーカ(通知部の一例)から発せられる音声による通知であってもよい。
【0149】
また、本実施形態では、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行っていたが、これに限られない。CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、当該終了制御を行わない構成であってもよい。この場合では、例えば、表示制御に係る表示は、例えば、ユーザが表示を終了させる操作を行うことで、終了する。
【0150】
また、上記実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば、前述のCPU等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0151】
また、上記実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0152】
<第二実施形態に係る送出装置220>
次に、第二実施形態に係る送出装置220について説明する。図9は、送出装置220のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一に構成された部分については、同一符号を付して、適宜、説明を省略する。
【0153】
図9に示される送出装置220は、記録媒体Pを送り出す装置である。送出装置220は、第一実施形態に係る送出装置20の構成要素に加えて、ジャム検知部33と、引出検知部34と、を備えている。
【0154】
ジャム検知部33は、記録媒体Pの詰まり(いわゆるジャム)を検知するための構成部である。このジャム検知部33は、例えば、送出ロール26に対する搬送方向下流側であって、搬送部材17Aに対する搬送方向上流側に配置されている。
【0155】
本実施形態では、ジャム検知部33は、例えば、送出ロール26と搬送部材17Aとの間に存在する記録媒体Pを検知する検知センサで構成されている。当該検知センサとしては、例えば、透過型又は反射型の光センサなどの非接触型のセンサが用いられる。当該検知センサとしては、例えば、送出ロール26と搬送部材17Aとの間に存在する記録媒体Pに接触することで、当該記録媒体Pを検知する接触型のセンサなどであってもよく、種々のセンサを用いることが可能である。なお、ジャム検知部33は、送出検知部32と共通の検知部で構成されていてもよい。
【0156】
ジャム検知部33は、送出ロール26と搬送部材17Aとの間に存在する記録媒体Pを検知した場合に、記録媒体Pが送出ロール26と搬送部材17Aとの間に存在することを示す存在情報(すなわち存在信号)を制御装置50へ送信する。したがって、本実施形態では、送出ロール26と搬送部材17Aとの間に記録媒体Pが留まっている状態では、存在情報が制御装置50へ継続して送信される。
【0157】
引出検知部34は、送出装置本体21が画像形成装置本体11から引き出されたことを検知する構成部である。この引出検知部34は、例えば、画像形成装置本体11に装着された状態の送出装置本体21を検知する検知センサで構成されている。当該検知センサとしては、例えば、透過型又は反射型の光センサなどの非接触型のセンサが用いられる。当該検知センサとしては、例えば、画像形成装置本体11に装着された状態の送出装置本体21に接触することで、当該送出装置本体21を検知する接触型のセンサなどであってもよく、種々のセンサを用いることが可能である。
【0158】
引出検知部34は、例えば、送出装置本体21が画像形成装置本体11から引き出された場合に、送出装置本体21が画像形成装置本体11から引き出されたことを示す引出情報(すなわち引出信号)を制御装置50へ送信する。
【0159】
また、送出装置220の制御装置50では、CPU51の機能が、以下のように、送出装置20におけるCPU51と異なっている。
【0160】
本実施形態では、CPU51は、追加状態が生じた場合として、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したまま、積載部22を含む送出装置本体21が複数回引き出された場合に、表示制御を表示部18に対して行う。
【0161】
具体的には、CPU51は、追加状態が生じた場合として、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃されないまま、送出装置本体21が複数回引き出された場合に、表示制御を表示部18に対して行う。
【0162】
また、CPU51は、記録媒体Pが送出ロール26に詰まった状態において、送出装置本体21が引き出された場合は、送出装置本体21の引出回数に含まない。
【0163】
さらに、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行う。
【0164】
具体的には、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行う。
【0165】
ここで、本実施形態では、制御装置50において、CPU51は制御プログラムを実行することにより、表示部18を制御する各種の機能を実現する。以下、ハードウェア資源としてのCPU51とソフトウェア資源としての制御プログラムの協働によって実現される機能構成について説明する。
【0166】
制御装置50は、一例として、図10に示されるように、取得部71と、制御部72と、計測部73と、判定部74と、表示制御部75と、備えている。
【0167】
取得部71は、記録媒体Pが積載部22へ積載されたことを示す積載情報を、積載検知部31から取得する。取得部71は、記録媒体Pが送出ロール26と搬送部材17Aとの間に存在することを示す存在情報を、ジャム検知部33から取得する。取得部71は、送出装置本体21が画像形成装置本体11から引き出されたことを示す引出情報を、引出検知部34から取得する。
【0168】
制御部72は、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に(具体的には、取得部71が積載情報を取得した状態から積載情報を取得しなくなった場合に)、清掃パッド28によって送出ロール26を清掃する清掃動作を実行させる清掃制御を送出ロール26及び昇降機構24に対して行う。
【0169】
昇降機構24における清掃動作は、昇降機構24が、清掃パッド28が送出ロール26に接触する位置まで積載部22を上昇させる動作である。送出ロール26における清掃動作は、清掃パッド28が送出ロール26に接触している状態において、送出ロール26が回転する動作である。
【0170】
計測部73は、送出装置本体21が画像形成装置本体11から引き出された引出回数を計測する。具体的には、計測部73は、取得部71が引出情報を取得する取得回数を計測する。
【0171】
本実施形態では、計測部73は、記録媒体Pが送出ロール26に詰まった状態において(具体的には、取得部71が存在情報を取得した状態において)、送出装置本体21が引き出された場合は、送出装置本体21の引出回数に含まない。
【0172】
また、計測部73は、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に(具体的には、取得部71が積載情報を取得した状態から積載情報を取得しなくなった場合に)、計測していた引出回数を0にリセットし、0から計測を再開する。本実施形態では、計測部73は、制御部72が清掃制御を実行した場合に、計測していた引出回数を0にリセットし、0から計測を再開する。
【0173】
判定部74は、計測部73が計測した回数(具体的には取得回数)が、予め定められた設定回数を超えるか否かを判定する。当該設定回数の情報は、ストレージ54に予め記憶されており、判定部74は、当該情報を参照する。設定回数は、2以上の回数である。設定回数は、一例して、2以上10以下の範囲の回数で定められる。
【0174】
表示制御部75は、計測部73が計測した引出回数が、設定回数を超えると、判定部74が判定した場合に、表示制御を表示部18に対して行う。表示制御に係る表示は、具体的には、例えば、「送出ロール26を清掃するため、積載部22に積載された記録媒体Pを全て取り出して下さい」などのメッセージを表示部18に表示することで行われる。
【0175】
表示制御部75は、表示制御を表示部18に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に(具体的には、取得部71が積載情報を取得した状態から積載情報を取得しなくなった場合に)、表示制御に係る表示を終了させる制御(以下、終了制御という)を表示部18に対して行う。
【0176】
本実施形態では、表示制御部75は、表示制御を表示部18に対して行った後、制御部72が清掃制御を実行した場合に、終了制御を表示部18に対して行う。
【0177】
<本実施形態に係る制御処理>
次に、本実施形態に係る制御処理の一例について説明する。図11は、制御装置50によって実行される制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0178】
本実施形態では、CPU51がROM52又はストレージ54から制御プログラムを読み出して実行することによって、本制御処理が実行される。本制御処理は、一例として、送出装置20を含む画像形成装置10が稼働を開始した場合に(すなわち画像形成装置10の電源が投入された場合に)、実行が開始される。
【0179】
CPU51は、図11に示されるように、本制御処理を開始すると、送出装置本体21が画像形成装置本体11から引き出された引出回数の計測を開始する(ステップS201)。CPU51は、送出装置本体21が画像形成装置本体11から引き出される毎に、送出装置本体21の引出回数を計測(すなわち加算)する。なお、記録媒体Pが送出ロール26に詰まった状態において、送出装置本体21が引き出された場合は、送出装置本体21の引出回数に含まない。
【0180】
次に、CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったか否かを判定する(ステップS202)。
【0181】
CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定した場合には(ステップS202:YES)、清掃動作を実行させる清掃制御を送出ロール26及び昇降機構24に対して行い(ステップS203)、計測していた引出回数を0にリセットし(ステップS204)、ステップS202へ戻る。
【0182】
一方、CPU51は、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したままであると判定した場合には(ステップS202:NO)、計測した引出回数が、予め定められた設定回数を超えるか否かを判定する(ステップS205)。
【0183】
CPU51は、計測した引出回数が、設定回数以下であると判定した場合は(ステップS205:NO)、ステップS202へ戻る。なお、このときは、計測した引出回数の0へのリセットは行わない。
【0184】
一方、CPU51は、計測した引出回数が、設定回数を超えると判定した場合は(ステップS205:YES)、表示制御を表示部18に対して行う(ステップS206)。表示制御に係る表示は、具体的には、例えば、「送出ロール26を清掃するため、積載部22に積載された記録媒体Pを全て取り出して下さい」などのメッセージを表示部18に表示することで行われる。なお、画像形成の動作中(すなわち、記録媒体Pの送出動作中)である場合には、当該動作が終了した後に、当該表示を行ってもよい。
【0185】
次に、CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったか否かを判定する(ステップS207)。
【0186】
CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定した場合には(ステップS207:YES)、清掃動作を実行させる清掃制御を送出ロール26及び昇降機構24に対して行い(ステップS208)、ステップS206の表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行って(ステップS209)、ステップS204へ移行する。なお、本制御処理では、ステップS209の後に、ステップS208を実行してもよい。
【0187】
一方、CPU51は、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したままであると判定した場合には(ステップS207:NO)、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定するまで、ステップS207を繰り返す。
【0188】
なお、本制御処理では、画像形成装置10の稼働が停止した場合(すなわち画像形成装置10の電源のオフ操作が行われた場合)に、いずれのステップを実行しているかに関わらず、本制御処理を終了する。
【0189】
<本実施形態に係る作用>
CPU51は、記録媒体Pが積載部22から送り出されて無くなる前に積載部22へ記録媒体Pが追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して積載部22から記録媒体Pを取り出すことを促す表示をさせる表示制御を表示部18に対して行う。
【0190】
この表示に基づき、ユーザが、積載部22から記録媒体Pを取り出せば、本実施形態では、送出ロール26及び昇降機構24が、送出ロール26を清掃する清掃動作を実行する。
【0191】
したがって、本実施形態によれば、記録媒体Pが積載部22から無くなる前に積載部22へ記録媒体Pが追加された場合において、CPU51が表示部18に対する表示制御を不実行である場合に比べ、送出ロール26の送出不良が抑制される。
【0192】
本実施形態では、CPU51は、追加状態が生じた場合として、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したまま、積載部22を含む送出装置本体21が複数回引き出された場合に、表示制御を表示部18に対して行う。
【0193】
この表示に基づき、ユーザが、積載部22から記録媒体Pを取り出せば、本実施形態では、送出ロール26及び昇降機構24が、送出ロール26を清掃する清掃動作を実行する。
【0194】
したがって、本実施形態によれば、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したまま、送出装置本体21が引き出された場合において、CPU51が表示部18に対する表示制御を不実行である場合に比べ、送出ロール26の送出不良が抑制される。
【0195】
具体的には、CPU51は、追加状態が生じた場合として、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃されないまま、積載部22を含む送出装置本体21が複数回引き出された場合に、表示制御を表示部18に対して行う。
【0196】
この表示に基づき、ユーザが、積載部22から記録媒体Pを取り出せば、本実施形態では、送出ロール26及び昇降機構24が、送出ロール26を清掃する清掃動作を実行する。
【0197】
したがって、本実施形態によれば、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃されないまま、送出装置本体21が複数回引き出された場合において、CPU51が表示部18に対する表示制御を不実行である場合に比べ、送出ロール26の送出不良が抑制される。
【0198】
また、CPU51は、記録媒体Pが送出ロール26に詰まった状態において、送出装置本体21が引き出された場合は、送出装置本体21の引出回数に含まない。
【0199】
このため、CPU51が、記録媒体Pが送出ロール26に詰まった状態において、送出装置本体21が引き出された場合を、送出装置本体21の引出回数に含める場合に比べ、表示部18による表示頻度が低減される。
【0200】
さらに、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0201】
具体的には、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0202】
<第一変形例>
本実施形態では、CPU51は、追加状態が生じた場合に、表示制御のみを表示部18に対して行っていたが、これに限られない。例えば、CPU51は、追加状態が生じた場合に、表示制御を表示部18に対して行うと共に、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行ってもよい(図12参照)。
【0203】
さらに、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行うと共に、禁止制御を送出ロール26に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行ってもよい。
【0204】
具体的には、例えば、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。
【0205】
第一変形例では、具体的には、例えば、図12に示されるように、制御処理が実行される。なお、図12では、図11に示される制御処理と同一部分については、同一符号を付して、以下、適宜、説明を省略する。
【0206】
CPU51は、計測した引出回数が、設定回数を超えると判定した場合は(ステップS205:YES)、表示制御を表示部18に対して行うと共に、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行う(ステップS216)。
【0207】
表示制御に係る表示は、具体的には、例えば、「送出ロール26を清掃するため、積載部22に積載された記録媒体Pを全て取り出して下さい」などのメッセージを表示部18に表示することで行われる。禁止制御に係る送出動作の禁止は、送出ロール26を駆動する駆動源を停止させることで、実行される。なお、画像形成の動作中(すなわち、記録媒体Pの送出動作中)である場合には、当該動作が終了した後に、当該表示及び当該禁止を行ってもよい。
【0208】
CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定した場合には(ステップS207:YES)、清掃動作を実行させる清掃制御を送出ロール26及び昇降機構24に対して行い(ステップS208)、ステップS206の表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行うと共に、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行って(ステップS219)、ステップS204へ移行する。なお、本制御処理では、ステップS219の後に、ステップS208を実行してもよい。
【0209】
<第一変形例の作用>
CPU51は、追加状態が生じた場合に、表示制御を表示部18に対して行うと共に、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行う。
【0210】
これにより、積載部22から記録媒体Pを取り出すことがユーザに対して強制されるため、CPU51が、追加状態が生じた場合に、表示部18に対する表示制御のみを行う場合に比べ、送出ロール26の送出不良が抑制される。
【0211】
さらに、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行うと共に、禁止制御を送出ロール26に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0212】
具体的には、例えば、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0213】
<第二変形例>
本実施形態では、CPU51は、追加状態が生じた場合に、表示制御のみを表示部18に対して行っていたが、これに限られない。例えば、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、さらに積載部22へ記録媒体Pが追加された状態が生じた場合に、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行ってもよい(図13参照)。
【0214】
さらに、CPU51は、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行ってもよい。
【0215】
具体的には、例えば、CPU51は、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。
【0216】
第二変形例では、具体的には、例えば、図13に示されるように、制御処理が実行される。なお、図13では、図11に示される制御処理と同一部分については、同一符号を付して、以下、適宜、説明を省略する。
【0217】
ステップS207において、CPU51は、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したままであると判定した場合に(ステップS207:NO)、計測した引出回数が、さらに、規定回数を超えるか否かを判定する(ステップS221)。規定回数は、設定回数を超える数として、予め設定された回数である。
【0218】
CPU51は、計測した引出回数が、規定回数以下であると判定した場合は(ステップS221:NO)、ステップS207へ戻る。なお、このときは、計測した引出回数の0へのリセットは行わない。
【0219】
一方、CPU51は、計測した引出回数が、規定回数を超えると判定した場合は(ステップS221:YES)、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行う(ステップS222)。禁止制御に係る送出動作の禁止は、送出ロール26を駆動する駆動源を停止させることで、実行される。
【0220】
次に、CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったか否かを判定する(ステップS223)。
【0221】
CPU51は、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定した場合には(ステップS223:YES)、清掃動作を実行させる清掃制御を送出ロール26及び昇降機構24に対して行い(ステップS224)、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行うと共に、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行い(ステップS225)、ステップS204へ移行する。
【0222】
一方、CPU51は、記録媒体Pが積載部22に積載された状態を維持したままであると判定した場合には(ステップS223:NO)、積載部22から記録媒体Pが無くなったと判定するまで、ステップS223を繰り返す。
【0223】
<第二変形例の作用>
CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、さらに積載部22へ記録媒体Pが追加された状態が生じた場合に、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行う。
【0224】
これより、積載部22から記録媒体Pを取り出すことがユーザに対して強制されるため、CPU51が、表示制御を表示部18に対して行った後、さらに積載部22へ記録媒体Pが追加された状態が生じた場合に、表示部18に対する表示制御のみを行う場合に比べ、送出ロール26の送出不良が抑制される。
【0225】
さらに、本変形例では、CPU51は、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0226】
具体的には、例えば、CPU51は、表示部18に対する表示制御の実行に加えて、記録媒体Pの送出動作を禁止させる禁止制御を送出ロール26に対して行った後、清掃パッド28によって送出ロール26が清掃された場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行い、記録媒体Pの送出動作の禁止を解除する解除制御を送出ロール26に対して行う。これにより、表示部18による表示に係る記録媒体Pの取り出しが実行されたことをユーザに認識させられる。
【0227】
<他の変形例>
本実施形態では、送出装置本体21が複数回引き出された場合に、通知制御などを行っていたが、これに限られない。例えば、送出装置本体21が1回引き出された場合に、通知制御などを行ってもよい。
【0228】
また、本実施形態では、CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、表示制御に係る表示を終了させる終了制御を表示部18に対して行っていたが、これに限られない。CPU51は、表示制御を表示部18に対して行った後、積載部22から記録媒体Pが無くなった場合に、当該終了制御を行わない構成であってもよい。この場合では、例えば、表示制御に係る表示は、例えば、ユーザが表示を終了させる操作を行うことで、終了する。
【0229】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0230】
<付記>
(((1)))
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、を備える送出装置において、前記送出対象が前記積載部から送り出されて無くなる前に前記積載部へ前記送出対象が追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して前記積載部から前記送出対象を取り出すことを促す通知をさせる通知制御を通知部に対して行う
制御装置。
【0231】
(((2)))
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記送出対象が前記積載部に積載された状態を維持したまま、前記積載部の最大積載数より多い数の送出対象が送り出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
(((1)))に記載の制御装置。
【0232】
(((3)))
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記清掃部によって前記送出部が清掃されないまま、前記積載部の最大積載数より多い数の送出対象が送り出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
(((1)))又は(((2)))に記載の制御装置。
【0233】
(((4)))
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記送出対象が前記積載部に積載された状態を維持したまま、前記積載部が引き出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
(((1)))~(((3)))のいずれか1つに記載の制御装置。
【0234】
(((5)))
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記送出対象が前記積載部に積載された状態を維持したまま、前記積載部が予め定められた複数回引き出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
(((4)))に記載の制御装置。
【0235】
(((6)))
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記清掃部によって前記送出部が清掃されないまま、前記積載部が引き出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
(((1)))~(((5)))のいずれか1つに記載の制御装置。
【0236】
(((7)))
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合として、
前記清掃部によって前記送出部が清掃されないまま、前記積載部が予め定められた複数回引き出された場合に、
前記通知制御を前記通知部に対して行う
(((6)))に記載の制御装置。
【0237】
(((8)))
前記プロセッサは、
前記送出対象が前記送出部に詰まった状態において、前記積載部が引き出された場合は、前記積載部の引出回数に含まない
(((5)))又は(((7)))に記載の制御装置。
【0238】
(((9)))
前記プロセッサは、
前記通知制御を前記通知部に対して行った後、前記積載部から前記送出対象が無くなった場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行う
(((1)))~(((8)))のいずれか1つに記載の制御装置。
【0239】
(((10)))
前記プロセッサは、
前記通知制御を前記通知部に対して行った後、前記清掃部によって前記送出部が清掃された場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行う
(((1)))~(((9)))のいずれか1つに記載の制御装置。
【0240】
(((11)))
前記プロセッサは、
前記追加状態が生じた場合に、前記通知制御を通知部に対して行うと共に、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行う
(((1)))~(((10)))のいずれか1つに記載の制御装置。
【0241】
(((12)))
前記プロセッサは、
前記通知制御を前記通知部に対して行うと共に、前記禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記積載部から前記送出対象が無くなった場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行うと共に、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う
(((11)))に記載の制御装置。
【0242】
(((13)))
前記プロセッサは、
前記通知制御を前記通知部に対して行うと共に、前記禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記清掃部によって前記送出部が清掃された場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行い、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う
(((11)))に記載の制御装置。
【0243】
(((14)))
前記プロセッサは、
前記通知制御を前記通知部に対して行った後、さらに前記積載部へ前記送出対象が追加された状態が生じた場合に、前記通知部に対する前記通知制御の実行に加えて、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行う
(((1)))~(((13)))のいずれか1つに記載の制御装置。
【0244】
(((15)))
前記プロセッサは、
前記通知部に対する前記通知制御の実行に加えて、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記積載部から前記送出対象が無くなった場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行い、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う
(((14)))に記載の制御装置。
【0245】
(((16)))
前記プロセッサは、
前記通知部に対する前記通知制御の実行に加えて、前記送出対象の送出動作を禁止させる禁止制御を前記送出部に対して行った後、前記清掃部によって前記送出部が清掃された場合に、前記通知を終了させる制御を前記通知部に対して行い、前記送出対象の送出動作の禁止を解除する制御を前記送出部に対して行う
(((14)))に記載の制御装置。
【0246】
(((17)))
コンピュータに、
積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、を備える送出装置において、前記送出対象が前記積載部から無くなる前に前記積載部へ前記送出対象が追加された追加状態が生じた場合に、前記積載部から前記送出対象を取り出すことを促す通知をさせる通知制御を通知部に対して行う処理
を実行させるための制御プログラム。
【0247】
(((18)))
積載部に積載された送出対象を送り出す送出部と、
前記送出対象が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、
前記送出対象が前記積載部から無くなる前に前記積載部へ前記送出対象が追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して前記積載部から前記送出対象を取り出すことを促す通知を実行する通知部と、
を備える送出装置。
【0248】
(((19)))
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
積載部に積載された記録媒体を前記画像形成部へ向けて送り出す送出部と、
前記記録媒体が前記積載部から無くなった状態にて前記送出部を清掃する清掃部と、
前記記録媒体が前記積載部から無くなる前に前記積載部へ前記記録媒体が追加された追加状態が生じた場合に、ユーザに対して前記積載部から前記記録媒体を取り出すことを促す通知を実行する通知部と、
を備える画像形成装置。
【0249】
(((1)))の構成によれば、送出対象が積載部から無くなる前に積載部へ送出対象が追加された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0250】
(((2)))の構成によれば、送出対象が積載部に積載された状態を維持したまま、積載部の最大積載数より多い数の送出対象が送り出された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0251】
(((3)))の構成によれば、清掃部によって送出部が清掃されないまま、積載部の最大積載数より多い数の送出対象が送り出された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0252】
(((4)))の構成によれば、送出対象が積載部に積載された状態を維持したまま、積載部が引き出された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0253】
(((5)))の構成によれば、積載部が1回引き出された場合に、プロセッサが通知制御を通知部に対して行う場合に比べ、通知部による通知頻度が低減される。
【0254】
(((6)))の構成によれば、清掃部によって送出部が清掃されないまま、積載部が引き出された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0255】
(((7)))の構成によれば、積載部が1回引き出された場合に、プロセッサが通知制御を通知部に対して行う場合に比べ、通知部による通知頻度が低減される。
【0256】
(((8)))の構成によれば、プロセッサが、送出対象が送出部に詰まった状態において積載部が引き出された場合を、積載部の引出回数に含める場合に比べ、通知部による通知頻度が低減される。
【0257】
(((9)))の構成によれば、通知部による通知に係る送出対象の取り出しが実行されたことをユーザに認識させることができる。
【0258】
(((10)))の構成によれば、通知部による通知に係る送出対象の取り出しが実行されたことをユーザに認識させることができる。
【0259】
(((11)))の構成によれば、プロセッサが、追加状態が生じた場合に、通知部に対する通知制御のみを行う場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0260】
(((12)))の構成によれば、通知部による通知に係る送出対象の取り出しが実行されたことをユーザに認識させることができる。
【0261】
(((13)))の構成によれば、通知部による通知に係る送出対象の取り出しが実行されたことをユーザに認識させることができる。
【0262】
(((14)))の構成によれば、プロセッサが、通知制御を通知部に対して行った後、さらに積載部へ送出対象が追加された状態が生じた場合に、通知部に対する通知制御のみを行う場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0263】
(((15)))の構成によれば、積載部から送出対象が取り出されたことをユーザに認識させることができる。
【0264】
(((16)))の構成によれば、積載部から送出対象が取り出されたことをユーザに認識させることができる。
【0265】
(((17)))の構成によれば、送出対象が積載部から無くなる前に積載部へ送出対象が追加された場合において、プロセッサが通知部に対する通知制御を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0266】
(((18)))の構成によれば、送出対象が積載部から無くなる前に積載部へ送出対象が追加された場合において、通知部が通知を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【0267】
(((19)))の構成によれば、記録媒体が積載部から無くなる前に積載部へ記録媒体が追加された場合において、通知部が通知を不実行である場合に比べ、送出部の送出不良が抑制される。
【符号の説明】
【0268】
10 画像形成装置
11 画像形成装置本体
11A 筐体
13 媒体排出部
14 画像形成部
16 搬送機構
17、17A 搬送部材
18 表示部(通知部の一例)
20 送出装置
21 送出装置本体
22 積載部
22A 積載部材
23 支持部
24 昇降機構
26 送出ロール(送出部の一例)
28 清掃パッド(清掃部の一例)
31 積載検知部
32 送出検知部
33 ジャム検知部
34 引出検知部
50 制御装置
51 CPU(プロセッサの一例)
52 ROM
53 RAM
54 ストレージ
59 バス
61 取得部
62 制御部
63 計測部
64 判定部
65 表示制御部
71 取得部
72 制御部
73 計測部
74 判定部
75 表示制御部
220 送出装置
P 記録媒体(送出対象の一例)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13