(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086481
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】肌の状態を改善するための、クロマメノキおよびアムラの組み合わせ
(51)【国際特許分類】
A61K 36/47 20060101AFI20240620BHJP
A61K 8/9789 20170101ALI20240620BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240620BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20240620BHJP
A61K 36/45 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
A61K36/47
A61K8/9789
A61Q19/00
A61P17/00
A61K36/45
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201627
(22)【出願日】2022-12-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100187159
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 英明
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100126099
【弁理士】
【氏名又は名称】反町 洋
(72)【発明者】
【氏名】内山 太郎
【テーマコード(参考)】
4C083
4C088
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083CC02
4C083EE12
4C088AB44
4C088AB46
4C088AC01
4C088MA07
4C088MA35
4C088MA52
4C088NA05
4C088NA14
4C088ZA89
(57)【要約】
【課題】肌の状態を改善するための、クロマメノキおよびアムラの組み合わせを提供する。
【解決手段】肌の状態を改善するための、クロマメノキおよびアムラの組み合わせ。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロマメノキを含んでなる、肌の状態を改善するための組成物であって、アムラを含んでなる組成物と組み合わせて使用するための、組成物。
【請求項2】
アムラを含んでなる、肌の状態を改善するための組成物であって、クロマメノキを含んでなる組成物と組み合わせて使用するための、組成物。
【請求項3】
クロマメノキおよびアムラを含んでなる、肌の状態を改善するための組成物。
【請求項4】
肌の状態の改善が、肌荒れの改善、肌のかゆみの抑制、およびニキビの改善からなる群から選択される1種以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
クロマメノキの乾燥重量をCA、アムラの乾燥重量をCBとした場合、CA/CBが0.2~2になるように使用するための、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
経口用組成物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肌の状態を改善するための、クロマメノキおよびアムラの組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
女性の美容上の悩みとして、加齢に伴う皮膚のしわやたるみの増加があり、顔はもちろんのこと全身の肌のはりやなめらかさを向上し、しわやほうれい線を目立たなくさせることができるような、肌の状態を改善する効果の高い、肌改善剤の開発が従来より求められてきた。
【0003】
このような肌改善剤として、例えば、特許文献1では、コラーゲンの産生を促進するために各種植物抽出物を配合した皮膚外用剤が開示されている。皮膚のしわやたるみが生じる原因の1つとして知られる皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産生能の低下を改善することによる肌の状態の改善が期待できるが、一方で、有効成分によっては皮膚への吸収性が問題となり、必ずしも十分な効果が得られるとはいえなかった。
【0004】
また、肌の状態を改善するために西洋医薬を適用することも可能ではあるが、予防薬または改善薬として長期間に適用した場合には副作用等による弊害が生じる危険性も考えられるため日常的に適用することは困難である。
【0005】
このため、すぐれた効果を有するとともに、継続的に適用することが可能な安全性の高い有効成分を配合した肌改善剤が現在でも求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【0007】
本発明者らは、クロマメノキおよびアムラの組み合わせにより、肌の状態が効果的に改善されることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
【0008】
よって、本発明は、肌の状態を改善するための、クロマメノキおよびアムラの組み合わせを提供する。
【0009】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)クロマメノキを含んでなる、肌の状態を改善するための組成物であって、アムラを含んでなる組成物と組み合わせて使用するための、組成物。
(2)アムラを含んでなる、肌の状態を改善するための組成物であって、クロマメノキを含んでなる組成物と組み合わせて使用するための、組成物。
(3)クロマメノキおよびアムラを含んでなる、肌の状態を改善するための組成物。
(4)肌の状態の改善が、肌荒れの改善、肌のかゆみの抑制、およびニキビの改善からなる群から選択される1種以上である、(1)~(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)クロマメノキの乾燥重量をCA、アムラ抽出物の乾燥重量をCBとした場合、CA/CBが0.2~2になるように使用するための、(1)~(4)のいずれかに記載の組成物。
(6)経口用組成物である、(1)~(5)のいずれかに記載の組成物。
(7)肌の状態の改善を目的とする薬剤の製造のための、クロマメノキとアムラとの組み合わせの使用。
(8)肌の状態の改善が、肌荒れの改善、肌のかゆみの抑制、およびニキビの改善からなる群から選択される1種以上である、(7)に記載の使用
(9)クロマメノキの乾燥重量をCA、アムラの乾燥重量をCBとした場合、CA/CBが0.2~2になるように使用するための、(7)または(8)に記載の使用。
(10)クロマメノキまたはアムラが経口用組成物の形態である、(7)~(9)のいずれかに記載の使用。
(11)クロマメノキとアムラとの組み合わせの、肌の状態を改善するための使用。
(12)肌の状態の改善が、肌荒れの改善、肌のかゆみの抑制、およびニキビの改善からなる群から選択される1種以上である、(11)に記載の使用
(13)クロマメノキの乾燥重量をCA、アムラの乾燥重量をCBとした場合、CA/CBが0.2~2になるように使用するための、(11)または(12)に記載の使用。
(14)クロマメノキまたはアムラが経口用組成物の形態である、(11)~(13)のいずれかに記載の使用。
(15)肌の状態を改善するための、クロマメノキとアムラとの組み合わせ。
(16)肌の状態の改善が、肌荒れの改善、肌のかゆみの抑制、およびニキビの改善からなる群から選択される1種以上である、(15)に記載のクロマメノキとアムラとの組み合わせ。
(17)クロマメノキの乾燥重量をCA、アムラの乾燥重量をCBとした場合、CA/CBが0.2~2になるように使用するための、(15)または(16)に記載のクロマメノキとアムラとの組み合わせ。
(18)クロマメノキまたはアムラが経口用組成物の形態である、(15)~(17)のいずれかに記載のクロマメノキとアムラとの組み合わせ。
(19)被験体において、肌の状態を改善するための方法であって、クロマメノキとアムラとの組み合わせの有効量を投与することを含む、方法。
(20)肌の状態の改善が、肌荒れの改善、肌のかゆみの抑制、およびニキビの改善からなる群から選択される1種以上である、(19)に記載の方法。
(21)クロマメノキの乾燥重量をCA、アムラの乾燥重量をCBとした場合、CA/CBが0.2~2になるように投与するための、(19)または(20)に記載の方法。
(22)クロマメノキまたはアムラが経口用組成物の形態である、(19)~(21)のいずれかに記載の方法。
【0010】
本発明によれば、肌の状態を改善するための、クロマメノキおよびアムラの組み合わせが提供される。本発明の組み合わせを用いることにより、効果的に肌の状態を改善することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、肌荒れの改善効果を示すグラフである。
【
図2】
図2は、肌のかゆみの改善効果を示すグラフである。
【
図3】
図3は、ニキビ跡の目立ちの改善効果を示すグラフである。
【発明の具体的説明】
【0012】
本発明の一つの態様によれば、アムラを含んでなる組成物と組み合わせて使用するための、クロマメノキを含んでなる肌改善剤が提供される。このようなクロマメノキを含んでなる肌改善剤は、肌の状態を改善するための、クロマメノキを含んでなる組成物であってもよい。本発明の別の一つの態様によれば、クロマメノキ、またはクロマメノキを含んでなる組成物と組み合わせて使用するための、アムラを含んでなる肌改善剤が提供される。このようなアムラを含んでなる肌改善剤は、肌の状態を改善するための、アムラを含んでなる組成物であってもよい。本発明のさらに別の一つの態様によれば、クロマメノキおよびアムラを含んでなる肌改善剤が提供される。このようなクロマメノキおよびアムラを含んでなる肌改善剤は、肌の状態を改善するための、クロマメノキおよびアムラを含んでなる組成物であってもよい。
【0013】
本発明における肌の状態が改善される対象としては、限定されるわけではないが、例えば、ヒト、チンパンジーを含む霊長類、イヌ、ネコなどのペット動物、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギなどの家畜動物、マウス、ラットなどの齧歯類等の哺乳動物等が挙げられる。
【0014】
本発明のクロマメノキおよびアムラの組み合わせにより改善される肌の状態としては、限定されるわけではないが、例えば、肌荒れ、肌のかゆみ、ニキビ跡の目立ち、肌の色の黒さ、肌の脂っぽさ・べたつき、ニキビの出来やすさ、肌のしわ、髪のはり・こし、肌のすべすべ感・なめらかさ、二枚爪・爪の割れ等が挙げられ、これらは、顔、額、手、足、腕、胸、腹、背中等、全身のいずれにおいて生じていてもよい。本発明における肌の状態の改善は、好ましくは、肌荒れの改善、肌のかゆみの抑制、およびニキビの改善からなる群から選択される1種以上である。
【0015】
本発明の肌の状態を改善するための、クロマメノキを含んでなる組成物におけるクロマメノキの使用量は、用途に応じて適宜決定できるが、1日当たり、乾燥質量換算で、好ましくは、20~200mgであり、より好ましくは40~120mgであり、より好ましくは50~70mgである。本発明におけるクロマメノキの乾燥重量の値は、限定されるわけではないが、例えば、クロマメノキ果汁のBrix(クロマメノキ果汁100g当たりの可溶性固形物重量)を換算すること等により得てもよい。Brixから乾燥重量への換算は以下の式1を用いて行うことができる。
【数1】
例えば、Brix60のエキス100gの乾燥重量は、100×60/100=60gと求めることができる。
【0016】
本発明の肌の状態を改善するための、アムラを含んでなる組成物におけるアムラの使用量は、用途に応じて適宜決定できるが、1日当たり、乾燥質量換算で、好ましくは、20~200mgであり、より好ましくは30~120mgであり、より好ましくは40~60mgである。本発明におけるアムラの乾燥重量の値は、限定されるわけではないが、例えば、アムラの乾燥粉末を直接測定すること等により得てもよい。
【0017】
本発明の肌の状態を改善するための組成物におけるクロマメノキおよびアムラの使用量は、用途に応じて適宜決定できるが、好ましくは、アムラの乾燥重量をCA、クロマメノキの乾燥重量をCBとした場合、CA/CBが0.2~2であり、より好ましくは、CA/CBが0.5~1.5であり、より好ましくは0.8~1である。
【0018】
本発明の「クロマメノキ」は、ツツジ科スノキ属の植物である「Vaccinium uliginosum」を意味し、俗称として、bog bilberry、great bilberryと呼ばれることもあり、また、日本ではアサマブドウ、コウザン(高山)ブドウと呼ばれることもある。本発明の「クロマメノキ」は、好ましくはその一部であり、例えば、果実であってもよく、必要に応じてそのもの(例えば、生果)または乾燥させたもの(例えば、乾燥粉末)を使用することができる。本発明の一つの態様によれば「クロマメノキ」は、クロマメノキ果汁であり、これは果実を搾汁することにより得てもよい。このクロマメノキ果実由来の果汁は、例えば、英語ではWild blueberry juice concentrate(Vaccinium uliginosum)と表記されることもあり、また、中国語では
と表記されることもある。また、本発明の別の一つの態様によれば「クロマメノキ」は、クロマメノキの全体またはその一部を使用して製造したクロマメノキエキスである。
【0019】
本発明の「アムラ」は、トウダイグサ科コミカンソウ属(Emblica)の植物である「Phyllanthus emblicaまたはEmblica officinale」を意味する。アムラは各地方または言語によりそれぞれ固有の名称を有しており、限定されるわけではないが、例えば、余柑子、油柑、アンマロク、マラッカノキ、インディアングーズベリー等とも称されている。本発明の「アムラ」は、好ましくはその一部であり、例えば、果実(未熟果実、完熟果実、乾燥果実)、葉、塊根、花、種子等であってもよく(好ましくは果実)、必要に応じてそのもの(例えば、生果)または乾燥させたもの(例えば、乾燥粉末)を使用することができる。本発明の一つの態様によれば「アムラ」は、アムラ果汁であり、これは果実を搾汁することにより得てもよい。また、本発明の別の一つの態様によれば「アムラ」は、アムラの全体またはその一部を使用して製造したアムラエキスである。
【0020】
本発明におけるクロマメノキエキスまたはアムラエキスの製造方法は、特に制限されず、当該技術分野において通常使用される方法に応じて製造することができ、例えば、エキスの原料を抽出することにより行ってもよい。前記抽出方法としては、限定されるわけではないが、例えば、熱水抽出法、超音波抽出法、ろ過法、還流抽出法、溶媒(例えばエタノール)抽出法等が挙げられる。これらは単独で実行、または2種以上の方法を併用して行ってもよい。また、高純度の抽出物を得るために抽出物を同様の方法で1回以上ずつさらに抽出してもよい。また、抽出を経ないエキスの製造方法としては、限定されるわけではないが、例えば、果実の搾汁と濃縮が挙げられ、当該技術分野において通常使用される任意の方法で行うことが可能である。
【0021】
本発明におけるクロマメノキエキスまたはアムラエキスの製造のために使用される溶媒の種類は特に制限されず、本発明の目的効果を有するエキスが得られるものであれば、当該技術分野において公知となっている任意の溶媒を使用してもよい。そのような溶媒の例としては、限定されるわけではないが、例えば、水、炭素数1~4のアルコール、酢酸エチル、アセトン、クロロホルム等が挙げられ、これらは2つ以上組み合わせて使用してもよい。
【0022】
クロマメノキ(果汁、乾燥粉末、エキス等を含む)またはアムラ(果汁、乾燥粉末、エキス等を含む)が市販されている場合、本発明の目的効果を有するものが得られるのであれば、それを使用してもよい。
【0023】
本発明の組成物は、限定されるわけではないが、医薬組成物、化粧用組成物、食品組成物のいずれであってもよい。
【0024】
本発明の組成物は、経口用組成物、局所用組成物のいずれであってもよい。本発明におけるクロマメノキおよびアムラは、好ましくは、経口摂取により消化管より吸収されて、その有効成分が体内で作用すると考えられる。したがって、本発明の1つの好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、経口用組成物である。
【0025】
本発明の組成物を経口用組成物とする場合、経口用組成物に配合される公知の成分(添加剤)をさらに配合することができる。このような成分としては、特に限定されるわけではないが、例えば、乳化剤、水和剤、溶媒、エモリエント、安定剤、増粘剤、保存剤、滑沢剤、キレート剤、充填剤、賦形剤、粉末、芳香剤、香料、吸収剤、染料、乳白剤、抗酸化剤、防腐剤、ビタミン、アミノ酸、栄養剤、鉱物(電解質)、合成風味剤および天然風味剤等の風味剤、ペクチン酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、pH調節剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に用いられる炭酸化剤等が挙げられる。
【0026】
本発明における経口用組成物は、液体、半固体、固体のいずれであってもよい。
【0027】
本発明の組成物を局所用組成物とする場合、局所用組成物に配合される公知の成分(添加剤)をさらに配合することができる。このような成分としては、限定されるわけではないが、例えば、乳化剤、水和剤、溶媒、エモリエント、安定剤、増粘剤、保存剤、滑沢剤、キレート剤、充填剤、賦形剤、粉末、芳香剤、香料、吸収剤、染料、乳白剤、抗酸化剤、ビタミン、アミノ酸等が挙げられる。
【0028】
本発明における局所用組成物は、液体、半固体、固体のいずれであってもよい。
【実施例0029】
以下の例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。含有量は特記しない限り、質量%で示す。
【0030】
クロマメノキおよびアムラの肌の状態の改善効果の評価
パネラーによる連用テストを行い、以下に示す試験により本発明の効果を確認した。連用テストは、4種類の試験試料(錠剤)を用意し、A~D群に分かれて実施した。パネラーの数は、A群20名(プラセボ群)、B群20名(クロマメノキ果汁170mg/日)、C群20名(アムラ乾燥粉末100mg/日)、D群20名(クロマメノキ果汁85mg+アムラ乾燥粉末50mg/日)である。パネラーは全員35~50歳の女性である。各パネラーは試験試料(錠剤)を1日4錠、4週間毎日、経口摂取により服用した。錠剤には、クロマメノキとしてはクロマメノキ果汁(Brix:65)を用い、アムラとしてはアムラの果実の乾燥粉末を用いた。
【0031】
試験1:アンケート評価
(試験方法)
連用テスト開始前と連用テスト開始1日後、3日後、7日後、14日後、21日後、28日後において、肌の状態に関する複数項目についてアンケート調査を実施した。
【0032】
アンケートは、評価尺度として汎用されているVAS(視覚的アナログ尺度(visual analogue scale)の略称)により評価した。すなわち、それぞれの調査日に、被験者に10cmの横一直線に引いた直線を記載した用紙を配布し、直線の左端を「一番悪い状態」、右端を「一番良い状態」として、実感できる程度を直線上の位置として記入(被験者が線分上の一箇所に印を付す)してもらい、試験開始の位置を基準として右側(又は左側)に移動した距離を尺度値として評価した。「肌荒れ」の結果を
図1に、「肌のかゆみ」の結果を
図2に、「ニキビ跡の目立ち」の結果を
図3にそれぞれ示す。群間差を検証するための統計解析はTukeyにて実施した。
【0033】
「肌荒れ」、「肌のかゆみ」、「ニキビ跡の目立ち」の3項目について、D群(クロマメノキ+アムラ)およびA群(プラセボ)の群間比較を行い、p値を算出した結果を表1に、D群(クロマメノキ+アムラ)およびB群(クロマメノキ)の群間比較を行い、p値を算出した結果を表2に、D群(クロマメノキ+アムラ)およびC群(アムラ)の群間比較を行い、p値を算出した結果を表3にそれぞれ示す。
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
以上の結果より、D群(クロマメノキ+アムラ)はA群(プラセボ)、B群(クロマメノキ)およびC群(アムラ)のいずれと比較しても、「肌荒れ」、「肌のかゆみ」、「ニキビ跡の目立ち」に対して優れた改善効果を有することが示された。また、D群(クロマメノキ+アムラ)の改善効果は、B群(クロマメノキ)の改善効果およびC群(アムラ)の改善効果を単純に合計したものよりも高く、クロマメノキおよびアムラの組み合わせは、肌の状態の改善に対して相乗効果を有することが示された。
クロマメノキ果汁を含んでなる、肌の状態を改善するための経口用組成物であって、前記肌の状態の改善が、肌荒れの改善、肌のかゆみの抑制、およびニキビの改善からなる群から選択される1種以上であり、アムラ果実の乾燥粉末を含んでなる経口用組成物と組み合わせて使用するための、経口用組成物。