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特開2024-86490情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086490
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20240620BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201647
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】516193162
【氏名又は名称】株式会社MCデータプラス
(74)【代理人】
【識別番号】100127384
【弁理士】
【氏名又は名称】坊野 康博
(74)【代理人】
【識別番号】100152054
【弁理士】
【氏名又は名称】仲野 孝雅
(72)【発明者】
【氏名】市川 高史
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 勝路
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】建設工事の現場において情報を表示する技術の利便性を高める。
【解決手段】情報処理システム1は、元請用端末10と、表示情報提供サーバ20と、表示管理用端末30と、サイネージ端末40と、システム管理用端末50と、を含む。表示管理用端末30は、サイネージ端末40に所定情報を表示させるための要求を表示情報提供サーバ20に送信する。表示情報提供サーバ20は、表示管理用端末30からの要求に基づいて、建設現場に表示すべき所定情報のデータを、異なる種類のサイネージ端末40それぞれに適合させた表示形態、または、異なる表示形態で表示させる表示用情報を送信する。サイネージ端末40は、表示用情報に基づいて、異なる種類のサイネージ端末それぞれに適合する表示形態、または、異なる表示形態で、建設現場に表示すべき所定情報を表示する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子的に情報を表示するサイネージ端末と、前記サイネージ端末に表示させる情報を管理する表示管理用端末と、前記サイネージ端末に表示される情報を提供する表示情報提供サーバとを含む情報処理システムであって、
前記表示管理用端末は、
前記サイネージ端末に建設現場に表示すべき所定情報を表示させるための要求を前記表示情報提供サーバに送信する要求手段を備え、
前記表示情報提供サーバは、
前記表示管理用端末からの要求に基づいて、建設現場に表示すべき所定情報のデータを、異なる種類の前記サイネージ端末それぞれに適合させた表示形態、または、異なる表示形態で表示させる表示用情報を送信する表示用情報送信手段を備え、
前記サイネージ端末は、
前記表示用情報に基づいて、前記異なる種類のサイネージ端末それぞれに適合する表示形態、または、異なる表示形態で、建設現場に表示すべき所定情報を表示する表示制御手段を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記表示情報提供サーバの前記表示用情報送信手段は、
前記表示管理用端末からの要求に基づいて、建設現場に表示すべき所定情報のデータが、異なる種類の前記サイネージ端末に対応する形態に適合された種類別データを、前記サイネージ端末において表示可能とするための前記表示用情報を送信し、
前記サイネージ端末の前記表示制御手段は、
前記種類別データに基づいて、当該サイネージ端末に適合する表示形態で、建設現場に表示すべき所定情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示情報提供サーバの前記表示用情報送信手段は、
前記表示管理用端末からの要求に基づいて、建設現場に表示すべき所定情報のデータが表示される際の表示形態を設定する属性情報を含む実体データの格納場所と、当該属性情報の有効または無効を指定する制御情報とを含む前記表示用情報を送信し
前記サイネージ端末の前記表示制御手段は、
前記表示用情報における前記格納場所に基づいて、前記実データを表示すると共に、当該実データに設定された前記属性情報を前記制御情報に従って有効化または無効化することにより、建設現場に表示すべき所定情報を前記制御情報に応じた表示形態で表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記種類別データには、少なくとも一部が自動的にスクロールするスクロール表示用の所定情報のデータと、自動的にスクロール表示されることなく、操作に応じてスクロールされる非スクロール表示用の所定情報のデータと、が含まれることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記スクロール表示用の所定情報のデータは、表示画面における縦方向及び横方向のうち、一方にのみスクロールし、スクロールしない方向に広がる情報はスクロール領域の範囲に含めて表示される表示形態となるデータであることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記表示情報提供サーバは、
前記要求に応じて、異なる全ての種類の前記サイネージ端末に対応する前記種類別データの前記表示用情報を送信することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記表示情報提供サーバは、前記表示管理用端末からの要求に基づいて、前記種類別データの格納場所を示す情報を送信することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記表示情報提供サーバは、前記表示管理用端末からの要求に基づいて、前記種類別データの実データを送信することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記表示情報提供サーバは、設定されたタイミングで、前記種類別データを更新する更新手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記更新手段は、現在日時及び前記建設現場に表示すべき所定情報に記載されている進捗予定を表す日付情報に基づいて、前記所定情報において完了した工程の情報を識別表示することを特徴とする請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記更新手段は、現在日時及び前記建設現場に表示すべき所定情報に記載されている進捗予定を表す日付情報に基づいて、前記所定情報において完了した工程の情報が表示されない状態に更新することを特徴とする請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記種類別データは、現在日時及び前記建設現場に表示すべき所定情報に記載されている進捗予定を表す日付情報に基づいて、前記所定情報において完了した工程の情報を識別表示する属性情報を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記種類別データは、現在日時及び前記建設現場に表示すべき所定情報に記載されている進捗予定を表す日付情報に基づいて、前記所定情報において完了した工程の情報が表示されなくなる属性情報を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項14】
電子的に情報を表示するサイネージ端末と、前記サイネージ端末に表示させる情報を管理する表示管理用端末と、前記サイネージ端末に表示される情報を提供する表示情報提供サーバとを含む情報処理システムにおける表示情報提供サーバを構成する情報処理装置であって、
前記サイネージ端末に建設現場に表示すべき所定情報を表示させるための要求が行われることに応じて、建設現場に表示すべき所定情報のデータを、異なる種類の前記サイネージ端末それぞれに適合させた表示形態、または、異なる表示形態で表示させる表示用情報を送信する表示用情報送信手段を備え、
前記表示用情報に基づいて表示を行う前記サイネージ端末において、前記異なる種類のサイネージ端末それぞれに適合する表示形態、または、異なる表示形態で、建設現場に表示すべき所定情報を表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項15】
電子的に情報を表示するサイネージ端末と、前記サイネージ端末に表示させる情報を管理する表示管理用端末と、前記サイネージ端末に表示される情報を提供する表示情報提供サーバとを含む情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
前記表示管理用端末が、
前記サイネージ端末に建設現場に表示すべき所定情報を表示させるための要求を前記表示情報提供サーバに送信する要求ステップを含み、
前記表示情報提供サーバが、
前記表示管理用端末からの要求に基づいて、建設現場に表示すべき所定情報のデータを、異なる種類の前記サイネージ端末それぞれに適合させた表示形態、または、異なる表示形態で表示させる表示用情報を送信する表示用情報送信ステップを含み、
前記サイネージ端末が、
前記表示用情報に基づいて、前記異なる種類のサイネージ端末それぞれに適合する表示形態、または、異なる表示形態で、建設現場に表示すべき所定情報を表示する表示制御ステップを含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項16】
電子的に情報を表示するサイネージ端末と、前記サイネージ端末に表示させる情報を管理する表示管理用端末と、前記サイネージ端末に表示される情報を提供する表示情報提供サーバとを含む情報処理システムにおける表示情報提供サーバを構成するコンピュータに、
前記サイネージ端末に建設現場に表示すべき所定情報を表示させるための要求が行われることに応じて、建設現場に表示すべき所定情報のデータを、異なる種類の前記サイネージ端末それぞれに適合させた表示形態、または、異なる表示形態で表示させる表示用情報を送信する表示用情報送信機能を実現させ、
前記表示用情報に基づいて表示を行う前記サイネージ端末において、前記異なる種類のサイネージ端末それぞれに適合する表示形態、または、異なる表示形態で、建設現場に表示すべき所定情報を表示することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築工事あるいは土木工事等の建設工事が行われる場合、一般に、元請会社から一次協力会社への下請けが発注され、さらに、一次協力会社から二次協力会社への下請けが行われる等、階層的な協力関係の下、建設工事が遂行される。
建設業法では、建設工事における施工分担を体系的に表した施工体系図を工事現場の見易い場所等に掲示することが、元請会社に義務付けられている。
施工体系図の掲示方法としては、施工現場の外壁に看板を掲示したり、施工現場内の事務所に印刷物を掲示したりする方法が取られている。また、情報伝達を確実にする観点等から、施工体系図を印刷し、各業者に受け渡すことも適宜行われている。
なお、近年、建設工事の現場において、デジタルサイネージ等の表示装置によって情報を表示する技術も用いられるようになっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-152274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、施工体系図に記載される内容は、建設工事が大規模になるほど増大すると共に、建設工事の途中で変更されること等があるため、看板や紙等の媒体で掲示する場合、情報の視認性や変更の容易性等の観点から利便性が高いものとは言えなかった。
また、デジタルサイネージ等を用いて表示したとしても、表示画面のサイズには限りがあると共に、異なる機種のデジタルサイネージデバイスに表示する場合、それぞれのデバイスにおいて適切に施工体系図が表示されるとは限らず、充分に利便性が高いものとはなっていなかった。
即ち、従来の技術においては、建設工事の現場において情報を表示する技術の利便性が高いものではなかった。
【0005】
本発明の課題は、建設工事の現場において情報を表示する技術の利便性を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、
電子的に情報を表示するサイネージ端末と、前記サイネージ端末に表示させる情報を管理する表示管理用端末と、前記サイネージ端末に表示される情報を提供する表示情報提供サーバとを含む情報処理システムであって、
前記表示管理用端末は、
前記サイネージ端末に建設現場に表示すべき所定情報を表示させるための要求を前記表示情報提供サーバに送信する要求手段を備え、
前記表示情報提供サーバは、
前記表示管理用端末からの要求に基づいて、建設現場に表示すべき所定情報のデータを、異なる種類の前記サイネージ端末それぞれに適合させた表示形態、または、異なる表示形態で表示させる表示用情報を送信する表示用情報送信手段を備え、
前記サイネージ端末は、
前記表示用情報に基づいて、前記異なる種類のサイネージ端末それぞれに適合する表示形態、または、異なる表示形態で、建設現場に表示すべき所定情報を表示する表示制御手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、建設工事の現場において情報を表示する技術の利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係る情報処理システム1全体のシステム構成を示す模式図である。
図2】非タッチパネル用施工体系図データの表示例を示す模式図である。
図3】各装置を構成する情報処理装置800のハードウェア構成を示す図である。
図4】元請用端末10の機能的構成を示すブロック図である。
図5】表示情報提供サーバ20の機能的構成を示すブロック図である。
図6】表示管理用端末30の機能的構成を示すブロック図である。
図7】表示情報提供サーバ20に要求の内容を送信するためのリクエスト画面の一例を示す模式図である。
図8】表示情報提供サーバ20から送信される表示用情報を表示する画面(表示用情報提示画面)の一例を示す模式図である。
図9】サイネージ端末40の機能的構成を示すブロック図である。
図10】システム管理用端末50の機能的構成を示すブロック図である。
図11】情報登録用サーバ60の機能的構成を示すブロック図である。
図12】情報処理システム1が実行する施工体系図提示処理の流れを示すフローチャートである。
図13】情報処理システム1が実行する施工体系図提示処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[構成]
[システム構成]
図1は、本発明に係る情報処理システム1全体のシステム構成を示す模式図である。
情報処理システム1は、建設工事の現場で掲示すべき施工体系図をデジタルサイネージによって表示するシステムであり、デジタルサイネージデバイスの種類が異なったり、デジタルサイネージデバイスそれぞれにおいて求められる表示形態が異なったりする場合であっても、施工体系図の内容を適切な表示形態で表示するものである。
また、情報処理システム1は、施工体系図を表示するためのデータをより簡単な手順で作成することを可能としている。
したがって、情報処理システム1によれば、建設工事の現場において情報を表示する技術の利便性を高めることができる。
【0010】
図1に示すように、情報処理システム1は、元請用端末10と、表示情報提供サーバ20と、表示管理用端末30と、サイネージ端末40と、システム管理用端末50と、情報登録用サーバ60と、を含んで構成され、これらの情報処理装置は、ネットワーク70を介して通信可能に構成されている。なお、説明の便宜のため、図1においては、表示情報提供サーバ20、表示管理用端末30、システム管理用端末50及び情報登録用サーバ60をそれぞれ1つのみ示しているが、情報処理システム1には、これらの情報処理装置を複数含むことができる。また、サイネージ端末40についても、情報処理システム1に種々の種類のものを複数含むことが可能である。さらに、以下の説明において、ネットワーク70がインターネットで構成される例について説明するが、情報処理システム1に含まれる各情報処理装置が通信可能な構成であれば、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)等の各種ネットワークによって構成することが可能である。
【0011】
元請用端末10は、元請会社によって使用される端末装置であり、各協力会社への通知あるいは施工体系図の作成管理等の処理を実行する。例えば、元請用端末10は、情報登録用サーバ60に登録された各協力会社に関する情報を、必要に応じて補完したり、情報処理システム1にアクセスできない協力会社から提供される情報を情報登録用サーバ60に追加して登録したりする。また、元請用端末10は、当該建設工事に関連する全ての協力会社に関する情報が情報登録用サーバ60に登録された後、施工体系図のデータ(後述する種類別施工体系図データ)の作成を情報登録用サーバ60に指示する。なお、以下、全ての協力会社に関する情報が登録された情報登録用サーバ60の原データを適宜「オリジナルデータ」と称する。
【0012】
表示情報提供サーバ20は、情報登録用サーバ60から送信される施工体系図のデータ(後述する種類別施工体系図データ)をデータベースに記憶する。種類別施工体系図データは、サイネージ端末40の種類やサイネージ端末40毎に求められる表示形態に応じて、オリジナルデータから作成されたデータであり、サイネージ端末40からアクセスして閲覧することが可能となっている。
【0013】
本実施形態においては、種類別施工体系図データとして、タッチ操作に対応したサイネージ端末40で表示するために作成されたタッチパネル用施工体系図データと、タッチ操作に対応していないサイネージ端末40で表示するために作成された非タッチパネル用施工体系図データとが用意されている。これらは、サイネージ端末40の種類に応じた種類別施工体系図データの一例であるが、サイネージ端末40毎に求められる表示形態に応じた種類別施工体系図データを用意しておくことも可能である。
タッチパネル用施工体系図データは、タッチ操作によって閲覧者がスクロールして全体を閲覧することを想定したデータ構造となっており、ページにおいて閲覧者が確認したい部分を自由にスクロールして表示させることが可能となっている。ただし、タッチパネル用施工体系図データにおいて、重要性あるいは視認性等の観点から常時表示しておく設定となっている項目(発注者名、工事名称、施工主等)は固定的に表示される。また、表示の当初に表示される位置は、施工体系図の冒頭部分(施工全体に関する各種管理情報が含まれるページ)に設定されている。
【0014】
また、非タッチパネル用施工体系図データは、タッチ操作等によって閲覧者がスクロールを行えないことを想定したデータ構造となっており、非タッチパネル用施工体系図データの一部が自動的にスクロールされるデータとなっている。具体的には、非タッチパネル用施工体系図データにおいて、重要性あるいは視認性等の観点から常時表示しておく設定となっている項目(発注者名、工事名称、施工主等)は固定的に表示され、その他の項目はスクロール表示されるように属性が設定されている。本実施形態において、その他の項目をスクロール表示する形態として、縦方向のみへのスクロールが行われる属性が設定されている。即ち、例えば、協力会社が第n次(nは自然数)まで存在する場合、一次協力会社からn次協力会社までの階層的な情報全体をスクロール領域の横方向に表示し、縦方向にスクロールすることで、一次協力会社からn次協力会社までの情報を閲覧することが可能となっている。このような表示形態は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)形式で記述された非タッチパネル用施工体系図データにおいて、項目毎に、固定表示の属性と、スクロール表示の属性(自動スクロール表示の属性)を設定すると共に、スクロール表示の属性が設定された項目の表示幅をスクロール表示領域の幅に設定することで実現することができる。
【0015】
なお、タッチパネル用施工体系図データの場合、非タッチパネル用施工体系図データと固定表示される項目及びスクロール表示される項目は同様であるが、自動スクロールではなく、手動スクロールされる点が異なっている。そのため、タッチパネル用施工体系図データにおいては、自動スクロール表示の属性ではなく、スクロール表示の属性(手動操作でスクロールされる領域)とされている。
また、種類別施工体系図データは、HTML形式で構成することの他、XML(Extensible Markup Language)形式あるいはPDF(Portable Document Format)形式等の各種データ形式で構成することができる。
【0016】
本実施形態において、オリジナルデータから種類別施工体系図データを作成する処理を情報登録用サーバ60が実行するものとして説明するが、表示情報提供サーバ20がオリジナルデータから種類別施工体系図データを作成することとしてもよい。この場合、表示情報提供サーバ20が施工体系図の項目を判定して自動的に作成することが可能である。なお、元請用端末10あるいはシステム管理用端末50から編集者が表示情報提供サーバ20あるいは情報登録用サーバ60にアクセスして、手動で種類別施工体系図データを作成することも可能である。
そして、表示情報提供サーバ20は、表示管理用端末30から施工体系図をサイネージ端末40で表示するための要求が行われた場合、サイネージ端末40の種類やサイネージ端末40毎に求められる表示形態に対応する種類別施工体系図データにアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)を表示管理用端末30に提示する。
【0017】
図2は、非タッチパネル用施工体系図データの表示例を示す模式図である。
図2に示すように、固定表示の属性が設定された項目は、画面の上部及び左端部(固定表示領域)に固定的に表示される。
一方、スクロール表示の属性が設定された項目は、画面の右下の領域(スクロール表示領域)において、横方向には項目全体が表示されると共に、縦方向にはスクロールして項目全体が表示される。本実施形態においては、スクロール表示領域に表示される情報は、表示当初に所定時間(例えば、3秒)停止表示され、その後、下から上に一定の速度でスクロール表示(循環表示)されるものとする。
なお、タッチパネル用施工体系図データの場合、図2におけるスクロール表示領域を自由に上下方向にスクロール操作することができる。
【0018】
図2に示す表示例において、スクロール表示領域には、協力会社の所定データを表すブロックが関係性を表すリンクと共に表示されているが、スクロール表示領域が縦方向(ここでは下から上の方向)にスクロールされることから、ブロックの関係性を表すリンクが横方向または下方向に延びるように情報が配置されている。
これにより、例えば、1次協力会社に対して2次協力会社が上方向に伸びないようにし、下方向にのみ伸びるようにすることで、スクロール領域を閲覧している閲覧者が、スクロールによって表示領域から離脱しつつある情報を急いで閲覧しなければならない状況、あるいは、充分に内容を確認できない状況等が発生することを抑制できる。
【0019】
即ち、スクロール表示領域は、非タッチパネル用施工体系図データについても、タッチパネル用施工体系図データについても、上記スクロールされる方向との関係で、スクロールされる際の階層的な協力会社間の関係性を視認しやすくするために次のような表示とするとすることが好ましい。
例えば、同じ階層の協力会社(一次の協力会社どうし、二次の協力会社どうし、・・・五次の協力会社どうし)は、その縦方向(図2の上下方向)において、互いに同じ領域(列)に縦に並ぶようにブロックを表示してもよい。
また、一次協力会社を共通にする二次以降の協力会社の全部または一部は、その横方向(図2の左右方向)において、当該一次協力会社と同じ領域(行)に横に並ぶようにブロックを表示してもよい。なお、一次協力会社を共通にする複数の二次協力会社がある場合には、そのうちの一つの二次協力会社のブロックだけが一次協力会社のブロックと同じ領域(行)に横に並ぶようになる。
【0020】
さらに、ある一次協力会社が一次の階層として作るブロック群(当該一次協力会社のブロックとその二次以降の協力会社のブロックからなるブロック群)の表示領域と他の一次協力会社が一次の階層として作るブロック群の表示領域を縦方向(図2の上下方向)において区別して表示してもよく、また、この関係を二次以降でも同様としてよく、例えば一次協力会社は共通するが二次協力会社が異なる場合、ある二次協力会社が二次の階層として作るブロック群の表示領域と他の二次協力会社が二次の階層として作るブロック群の表示領域を縦方向(図2の上下方向)において区別して表示してもよい。すなわち、階層的な協力会社間の関係性をブロックとリンクを用いた樹形図で表すに際し、単純に樹形図を(図2の)上下方向にランダムに広げて表示するのではなく、スクロールしていく方向(図2の下方向)にだけ延びるように表示し、また、あるブロック群にブロックが存在しない領域(協力会社の所定データが存在しない領域)が生じたとしても、そこに他のブロック群のブロックを表示しないようにする(ブロックが存在しない領域はそのままとする。)。これは、例えば、スクロール表示領域を下から上にスクロールさせながら表示することを想定した場合、あるブロック群の表示領域の中に他のブロック群が表示される場合があると、当該他の領域の上位の協力会社のブロックよりも下位の協力会社のブロックが(スクロールされる方向との関係で)先に表示されることになるためである。施工体系図における協力会社間の関係性は、上位の協力会社から下位の協力会社に向けて把握するのが通常であるため、スクロールされる方向との関係で、上位の協力会社のブロックよりも下位の協力会社のブロックが先に表示されないようにすることが望ましい。
【0021】
図1に戻り、表示管理用端末30は、サイネージ端末40に施工体系図を表示させる立場の業者(施工主)等によって使用され、施工体系図をサイネージ端末40に表示させるための要求を表示情報提供サーバ20に送信する。また、表示管理用端末30は、要求に応じて、表示情報提供サーバ20から提示されたURL(タッチパネル用施工体系図データのURLまたは非タッチパネル用施工体系図データのURL)をサイネージ端末40に送信する。
【0022】
サイネージ端末40は、表示管理用端末30の管理に従って、所定の種類別施工体系図データを表示する。具体的には、サイネージ端末40は、表示管理用端末30から送信されたURLにアクセスし、タッチパネル用施工体系図データまたは非タッチパネル用施工体系図データ(またはサイネージ端末40毎に求められる表示形態に応じた種類別施工体系図データ)を表示する。このとき表示される種類別施工体系図データは、表示管理用端末30によって、サイネージ端末40の種類に応じたもの等が選択されている。
【0023】
システム管理用端末50は、情報処理システム1全体を管理し、ユーザとして新たな元請会社あるいは協力会社を登録したり、情報処理システム1の運用のための処理を行ったりする。本実施形態において、システム管理用端末50は、施工体系図のオリジナルデータから、種類別施工体系図データを手動で作成(HTMLデータの編集等)する処理を実行可能となっている。なお、システム管理用端末50を元請用端末10と共通の端末として情報処理システム1を構成してもよい。
【0024】
情報登録用サーバ60は、建設工事に関連する元請会社及び各協力会社に関する情報をデータベースに登録する。具体的には、情報登録用サーバ60は、元請会社及び各協力会社自体の属性を表す情報と、階層的な協力会社間の関係性を表す情報とをデータベースに登録する。本実施形態において、元請会社及び各協力会社に関する情報は、それぞれの会社が自社の情報を情報登録用サーバ60にアップロードするものとする。なお、協力会社の情報については、上位の協力会社が下位の協力会社に関する情報を取りまとめて登録することとしてもよい。
また、情報登録用サーバ60は、建設工事に関連する全ての協力会社に関する情報が登録された後、施工体系図のデータ(種類別施工体系図データ)の作成が指示された場合に、種類別施工体系図データを作成する。そして、情報登録用サーバ60は、作成した種類別施工体系図データを表示情報提供サーバ20に送信する。
【0025】
[ハードウェア構成]
次に、情報処理システム1における各装置のハードウェア構成を説明する。
情報処理システム1において、各装置はPC、サーバコンピュータ、タブレット端末あるいはデジタルサイネージ端末等の情報処理装置によって構成され、その基本的構成は同様である。
【0026】
図3は、各装置を構成する情報処理装置800のハードウェア構成を示す図である。
図3に示すように、各装置を構成する情報処理装置800は、CPU(Central Processing Unit)811と、ROM(Read Only Memory)812と、RAM(Random Access Memory)813と、バス814と、入力部815と、出力部816と、記憶部817と、通信部818と、ドライブ819と、撮像部820と、を備えている。
【0027】
CPU811は、ROM812に記録されているプログラム、または、記憶部817からRAM813にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM813には、CPU811が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0028】
CPU811、ROM812及びRAM813は、バス814を介して相互に接続されている。バス814には、入力部815、出力部816、記憶部817、通信部818、ドライブ819及び撮像部820が接続されている。
【0029】
入力部815は、各種ボタン等で構成され、指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部816は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部817は、ハードディスクあるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各サーバで管理される各種データを記憶する。
通信部818は、ネットワークを介して他の装置との間で行う通信を制御する。
【0030】
ドライブ819には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア831が適宜装着される。ドライブ819によってリムーバブルメディア831から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部817にインストールされる。
撮像部820は、レンズ及び撮像素子等を備えた撮像装置によって構成され、被写体のデジタル画像を撮像する。
なお、情報処理装置800が表示情報提供サーバ20として構成される場合には、撮像部820を省略した構成とすることも可能である。また、情報処理装置800がタブレット端末として構成される場合には、入力部815をタッチセンサによって構成し、出力部816のディスプレイに重ねて配置することにより、タッチパネルを備える構成とすることも可能である。また、情報処理装置800がサイネージ端末40として構成される場合、主として表示装置として機能し、他の装置から受信した表示用のデータを表示したり、表示用のデータのURLにアクセスしてWebページを表示したりする。また、情報処理装置800におけるハードウェア構成は、上述の構成例以外にも、目的に応じて適宜変更することが可能であり、例えば、ドライブ819を備えない構成とすること等が可能である。
【0031】
[機能的構成]
次に、情報処理システム1における各装置の機能的構成について説明する。
[元請用端末10の構成]
図4は、元請用端末10の機能的構成を示すブロック図である。
図4に示すように、元請用端末10のCPU811においては、UI制御部111と、データ管理部112と、が機能する。
【0032】
UI制御部111は、元請会社の担当者が各協力会社への通知あるいは施工体系図の作成管理等の処理を行う際の各種入出力画面(以下、「UI画面」と称する。)の表示を制御する。例えば、UI制御部111は、各協力会社から提供された施工体系図のための情報を集約し、建設工事の現場で表示される情報として整えたり、情報処理システム1にアクセスできない協力会社から提供される情報を施工体系図に追加したりするためのUI画面を表示する。
【0033】
データ管理部112は、当該建設工事に関連する全ての協力会社に関する情報が情報登録用サーバ60に登録された後、施工体系図のデータ(種類別施工体系図データ)の作成を情報登録用サーバ60に指示する。
【0034】
[表示情報提供サーバ20の構成]
図5は、表示情報提供サーバ20の機能的構成を示すブロック図である。
図5に示すように、表示情報提供サーバ20のCPU811においては、施工体系図データ取得部211と、施工体系図閲覧情報提示部212と、閲覧用ページ提示部213と、が機能する。また、表示情報提供サーバ20の記憶部817には、種類別施工体系図データベース(種類別施工体系図DB)221と、履歴データベース(履歴DB)222と、が形成される。
【0035】
種類別施工体系図DB221には、オリジナルデータから作成された種類別施工体系図データが、オリジナルデータと対応付けて記憶される。種類別施工体系図DB221に記憶された種類別施工体系図データは、サイネージ端末40等の各種端末装置からアクセスされた場合に、Webページとして閲覧可能に提示される。
【0036】
履歴DB222には、表示情報提供サーバ20において実行された各種処理の履歴データ(種類別施工体系図データの受信履歴、種類別施工体系図データの閲覧履歴等)が格納される。
【0037】
施工体系図データ取得部211は、情報登録用サーバ60から送信された種類別施工体系図データを取得し、オリジナルデータを識別する情報(発注者名、工事名称、施工主等)と対応付けて種類別施工体系図DB221に記憶する。
【0038】
施工体系図閲覧情報提示部212は、表示管理用端末30から施工体系図をサイネージ端末40で表示するための要求が行われた場合に、サイネージ端末40の種類やサイネージ端末40毎に求められる表示形態に対応する施工体系図のデータ(種類別施工体系図データ)にアクセスするための表示用情報(URL)を表示管理用端末30に送信する。
なお、施工体系図閲覧情報提示部212は、表示管理用端末30から種類別施工体系図データをWebページとして閲覧するための実データ(HTMLデータ)のダウンロードが要求された場合、サイネージ端末40の種類やサイネージ端末40毎に求められる表示形態に対応する種類別施工体系図データのWebページデータを表示管理用端末30に送信する。
【0039】
閲覧用ページ提示部213は、サイネージ端末40等の各種端末装置からのアクセスに応じて、種類別施工体系図DB221に記憶された種類別施工体系図データをWebページとして閲覧可能に提示する。
また、閲覧用ページ提示部213は、設定されたタイミングで、種類別施工体系図データを更新する。例えば、種類別施工体系図データの更新は、「毎日午前2時」あるいは「日付更新直後」等に設定することができる。本実施形態において、閲覧用ページ提示部214は、現在日時及び種類別施工体系図データに記載されている進捗予定を表す日付情報(工程管理のための日付や期間等)に基づいて、種類別施工体系図において完了した工程の情報を識別表示(例えば、グレーアウト等)する。これにより、建設工事の工程が進むにつれて、自動的に種類別施工体系図の中で完了した工程に関わる部分を識別表示することができるため、閲覧者に工事の進捗状況をわかり易く伝えることができる。
ただし、種類別施工体系図データは、元請用端末10あるいはシステム管理用端末50によってオリジナルデータまたは種類別施工体系図データが更新された場合に、逐次更新することも可能である。
【0040】
なお、種類別施工体系図において完了した工程の情報を識別表示することの他、完了した工程に関わる部分を表示しないこととしてもよい。
これら種類別施工体系図において完了した工程の情報をグレーアウトする制御や、表示しない(非表示とする)制御は、表示情報提供サーバ20が対象となる項目に「グレーアウト」する属性あるいは「非表示」とする属性を設定することで実現可能である。ただし、元請用端末10から表示情報提供サーバ20にアクセスし、請負会社の担当者が手動で種類別施工体系図を編集することとしてもよい。
閲覧用ページ提示部214は、種類別施工体系図データの提示を終了する終了条件に適合した場合(例えば、情報登録用サーバ60においてオリジナルデータが削除された場合、建設工事の全ての工程が完了した場合、元請用端末10あるいはシステム管理用端末50から終了を指示する操作が行われた場合等)に、種類別施工体系図データの提示を終了する。
【0041】
[表示管理用端末30の構成]
図6は、表示管理用端末30の機能的構成を示すブロック図である。
図6に示すように、表示管理用端末30のCPU811においては、UI制御部311と、表示用情報要求部312と、表示情報管理部313と、が機能する。
UI制御部311は、表示管理用端末30において、サイネージ端末40に施工体系図を表示させる立場の担当者が各種処理を行う際の入出力画面(UI画面)の表示を制御する。例えば、UI制御部311は、表示用情報要求部312が施工体系図をサイネージ端末40に表示させるための要求を行う際に、要求の内容を送信するためのリクエスト画面を表示したり、その要求に応じて、表示情報提供サーバ20から送信された表示用情報を表示する表示用情報提示画面を表示したりする。また、UI制御部311は、表示管理用端末30が管理するサイネージ端末40に種類別施工体系図を表示させる際に、サイネージ端末40の一覧を表示し、それぞれのサイネージ端末40に表示させる種類別施工体系図データの表示用情報(URL)を設定するための表示画面を表示する。
【0042】
表示用情報要求部312は、種類別施工体系図データをサイネージ端末40に表示させるための要求を表示情報提供サーバ20に送信する。この要求に対して、表示情報提供サーバ20から送信された表示用情報を表示する画面は、上述のように、UI制御部311によって表示される。
【0043】
図7は、表示情報提供サーバ20に要求の内容を送信するためのリクエスト画面の一例を示す模式図である。
リクエスト画面においては、施工体系図における空白枠の表示の要否、タッチ操作対応のサイネージ端末40が対象であるか(即ち、タッチパネル用施工体系図データを要求するか)/タッチ操作非対応のサイネージ端末40が対象であるか(即ち、非タッチパネル用施工体系図データを要求するか)を選択するメニューが表示されている。なお、ここでは、一例として、サイネージ端末40が、タッチ操作対応であるか、タッチ操作非対応であるかを選択するメニューが表示される場合を示しているが、選択されるメニューとして、サイネージ端末40毎に求められる表示形態(例えば、カラー表示/モノクロ表示、ズーム表示を可能とするか/ズーム表示を可能としないか等)を選択するメニューを表示することとしてもよい。
表示管理用端末30を操作する担当者は、これらのメニューから目的に適合する選択肢を選択した上で、要求の内容を確定して送信するための「登録」ボタンをクリックする。
【0044】
また、図8は、表示情報提供サーバ20から送信される表示用情報を表示する画面(表示用情報提示画面)の一例を示す模式図である。
図8に示すように、表示用情報提示画面においては、施工体系図における空白枠の表示の選択結果(ここでは、「表示」)、種類別施工体系図の作成状況(ここでは、「完了」)、タッチ操作対応のサイネージ端末40のためのアクセス用URL(タッチパネル用施工体系図データの閲覧用URL)、タッチ操作非対応のサイネージ端末40のためのアクセス用URL(非タッチパネル用施工体系図データの閲覧用URL)、これらのURLを表す二次元コード等が表示されている。
【0045】
表示情報管理部313は、表示管理用端末30が管理するサイネージ端末40に種類別施工体系図を表示させる際に、各サイネージ端末40に表示させる種類別施工体系図データの表示用情報(URL)を設定する。例えば、表示情報管理部313は、担当者の操作に応じて、タッチ操作対応のサイネージ端末40のためのアクセス用URL(タッチパネル用施工体系図データの閲覧用URL)、または、タッチ操作非対応のサイネージ端末40のためのアクセス用URL(非タッチパネル用施工体系図データの閲覧用URL)を各サイネージ端末40に設定する。そして、表示情報管理部313は、設定したURLを各サイネージ端末40に送信し、それぞれのサイネージ端末40において、タッチパネル用施工体系図データまたは非タッチパネル用施工体系図データ等の種類別施工体系図データを表示させる。なお、上述したように、種類別施工体系図データとしては、サイネージ端末40の種類やサイネージ端末40毎に求められる表示形態に応じたもの等、種々の目的に対応したものを用意し、表示させることができる。また、空白枠の表示については、空白枠を表示する種類別施工体系図データ及び空白枠を表示しない種類別施工体系図データを作成し、要求に応じたものを閲覧させる方法によって実現することができる。また、空白枠の表示/非表示を制御可能なコードを種類別施工体系図データのURLに付加して参照することで、同一の種類別施工体系図データの表示形態を参照方法によって切り替える方法で実現することもできる。
【0046】
[サイネージ端末40の構成]
図9は、サイネージ端末40の機能的構成を示すブロック図である。
図9に示すように、サイネージ端末40のCPU811においては、表示用情報受信部411と、表示制御部412と、が機能する。本実施形態においては、サイネージ端末40は、Webブラウザを実装し、Webページとして提供される情報を表示するものとする。ただし、サイネージ端末40は、Webブラウザ以外の表示手段を備える構成とすることが可能であり、例えば、XML形式のデータあるいはPDF形式のデータを表示する手段を備え、これらのデータ形式で提供される情報を表示するものとしてもよい。
【0047】
表示用情報受信部411は、表示管理用端末30から送信された表示用情報を受信する。また、表示用情報受信部411は、受信した表示用情報に含まれるURLを表示制御部412に受け渡す。
表示制御部412は、表示用情報受信部411から受け渡されたURLにアクセスし、種類別施工体系図のWebページを読み込み、Webページに記載されているHTMLに基づいて、表示画面の表示を制御する。例えば、表示制御部412は、アクセスしたURLがタッチパネル用施工体系図データの閲覧用URLである場合、Webページをスクロールすることなく表示すると共に、閲覧者がタッチ操作を行った場合には、その操作に応じてWebページをスクロールさせて表示する。また、アクセスしたURLが非タッチパネル用施工体系図データの閲覧用URLである場合、固定表示の属性が設定された項目を固定的に表示すると共に、スクロール表示の属性が設定された項目を下から上にスクロールさせて表示する(図2参照)。
【0048】
[システム管理用端末50の構成]
図10は、システム管理用端末50の機能的構成を示すブロック図である。
図10に示すように、システム管理用端末50のCPU811においては、UI制御部511と、システム管理部512と、が機能する。
UI制御部511は、システム管理用端末50において、システムの管理を行う担当者が各種処理を行う際の入出力画面(UI画面)の表示を制御する。例えば、UI制御部511は、ユーザとして新たな元請会社あるいは協力会社を登録する処理のための表示画面や、情報処理システム1の運用に関する各種表示画面を表示する。また、UI制御部511は、情報登録用サーバ60に登録されたオリジナルデータから、種類別施工体系図データを手動で作成(HTMLデータの編集等)する処理のための表示画面を表示する。
【0049】
システム管理部512は、情報処理システム1の機能及び運用等に関する各種管理を実行する。例えば、システム管理部512は、表示情報提供サーバ20の稼動状態を監視し、サイネージ端末40からのアクセスに対して適切な応答を返していない場合に、UI制御部512等を介して、システムの管理を行う担当者にアラートを通知する。
【0050】
[情報登録用サーバ60の構成]
図11は、情報登録用サーバ60の機能的構成を示すブロック図である。
図11に示すように、情報登録用サーバ60のCPU811においては、登録情報取得部611と、データベース管理部612と、種類別施工体系図作成部613と、が機能する。また、情報登録用サーバ60の記憶部817には、建設工事関連会社データベース(建設工事関連会社DB)621が形成される。
【0051】
建設工事関連会社DB621には、建設工事毎に、当該建設工事に関連する会社(元請会社及び協力会社)に関する情報が記憶される。建設工事に関連する会社に関する情報には、元請会社及び各協力会社自体の属性を表す情報と、階層的な協力会社間の関係性を表す情報とが含まれている。
【0052】
登録情報取得部611は、建設工事に関連する会社に関する情報として、元請会社及び各協力会社の属性を表す情報と、建設工事における元請会社及び各協力会社の階層的な関係性を表す情報とを取得する。建設工事に関連する会社に関する情報は、例えば、それぞれの会社が自社の情報をアップロードすることで、情報登録用サーバ60において取得される。
データベース管理部612は、登録情報取得部611によって取得された建設工事に関連する会社に関する情報を、建設工事を識別する情報(工事名称等)と対応付けて、建設工事関連会社DB621に記憶する。なお、建設工事関連会社DB621に記憶された建設工事に関連する会社に関する情報は、元請用端末10(担当者)において内容が管理されている。
【0053】
種類別施工体系図作成部613は、元請用端末10から施工体系図のデータ(種類別施工体系図データ)の作成が指示された場合に、種類別施工体系図のデータを作成する。本実施形態においては、当該建設工事に関連する全ての協力会社に関する情報が情報登録用サーバ60に登録された後、元請用端末10から施工体系図のデータ(種類別施工体系図データ)の作成指示が送信される。
そして、種類別施工体系図作成部613は、作成した種類別施工体系図データを表示情報提供サーバ20に送信する。
【0054】
[動作]
次に、情報処理システム1の動作を説明する。
[施工体系図提示処理]
図12及び図13は、情報処理システム1が実行する施工体系図提示処理の流れを示すフローチャートである。
施工体系図提示処理は、システム管理用端末50の入力部815を介して施工体系図提示処理の実行が指示入力されることに対応して開始される。
【0055】
施工体系図提示処理が開始されると、ステップS1において、情報登録用サーバ60の種類別施工体系図作成部613は、元請用端末10の指示に応じて、施工体系図のデータ(種類別施工体系図データ)を作成する。作成された種類別施工体系図データは、表示情報提供サーバ20に送信される。
ステップS2において、表示情報提供サーバ20の施工体系図データ取得部211は、情報登録用サーバ60から送信された種類別施工体系図データを受信する。
【0056】
ステップS3において、施工体系図データ取得部211は、種類別施工体系図データを取得し、取得した種類別施工体系図データを種類別施工体系図DB221に格納する。このとき、種類別施工体系図データは、オリジナルデータを識別する情報(発注者名、工事名称、施工主等)と対応付けて種類別施工体系図DB221に記憶される。
【0057】
ステップS4において、表示情報提供サーバ20の施工体系図データ取得部211は、施工体系図のオリジナルデータに対する編集が行われたか否かの判定を行う。
施工体系図のオリジナルデータに対する編集が行われていない場合、ステップS4においてNOと判定されて、処理はステップS7に移行する。
一方、施工体系図のオリジナルデータに対する編集が行われた場合、ステップS4においてYESと判定されて、処理はステップS5に移行する。
【0058】
ステップS5において、情報登録用サーバ60の種類別施工体系図作成部613は、編集後の施工体系図のオリジナルデータに基づいて、種類別施工体系図データを作成する。作成された種類別施工体系図データは、表示情報提供サーバ20に送信される。
ステップS6において、表示情報提供サーバ20の施工体系図データ取得部211は、情報登録用サーバ60から受信した種類別施工体系図データに更新する。
ステップS6の後、処理はステップS3に移行する。
【0059】
ステップS7において、表示情報提供サーバ20の閲覧用ページ提示部214は、種類別施工体系図データの更新を行うために設定されたタイミングとなっているか否かの判定を行う。
種類別施工体系図データの更新を行うために設定されたタイミングとなっていない場合、ステップS7においてNOと判定されて、処理はステップS9に移行する。
一方、種類別施工体系図データの更新を行うために設定されたタイミングとなっている場合、ステップS7においてYESと判定されて、処理はステップS8に移行する。
【0060】
ステップS8において、表示情報提供サーバ20の閲覧用ページ提示部214は、設定された更新のタイミングに従って、種類別施工体系図データを更新する。
ステップS9において、閲覧用ページ提示部214は、施工体系図提示処理の終了条件に適合しているか否かの判定を行う。
施工体系図提示処理の終了条件に適合している場合、ステップS9においてYESと判定されて、施工体系図提示処理は終了する。
一方、施工体系図提示処理の終了条件に適合していない場合、ステップS9においてNOと判定されて、処理はステップS10に移行する。
【0061】
ステップS10において、表示管理用端末30のUI制御部311は、サイネージ端末40に施工体系図を表示させる立場の担当者によって、施工体系図をサイネージ端末40で表示するための操作が行われたか否かの判定を行う。
サイネージ端末40に施工体系図を表示させる立場の担当者によって、施工体系図をサイネージ端末40で表示するための操作が行われていない場合、ステップS10においてNOと判定されて、処理はステップS7に移行する。
一方、サイネージ端末40に施工体系図を表示させる立場の担当者によって、施工体系図をサイネージ端末40で表示するための操作が行われた場合、ステップS10においてYESと判定されて、処理はステップS11に移行する。
【0062】
ステップS11において、表示管理用端末30のUI制御部311は、表示情報提供サーバ20に要求の内容を送信するためのリクエスト画面を表示する。
ステップS12において、表示管理用端末30のUI制御部311は、リクエスト画面への入力を受け付ける。このとき、施工体系図における空白枠の表示の要否、タッチ操作対応のサイネージ端末40が対象であるか(即ち、タッチパネル用施工体系図データを要求するか)/タッチ操作非対応のサイネージ端末40が対象であるか(即ち、非タッチパネル用施工体系図データを要求するか)等が選択される。
【0063】
ステップS13において、表示管理用端末30のUI制御部311は、要求の内容を確定して送信するための操作が行われたか否かの判定を行う。
要求の内容を確定して送信するための操作が行われていない場合、ステップS13においてNOと判定されて、処理はステップS12に移行する。
一方、要求の内容を確定して送信するための操作が行われた場合、ステップS13においてYESと判定されて、処理はステップS14に移行する。
【0064】
ステップS14において、表示用情報要求部312は、施工体系図をサイネージ端末40に表示させるための要求を表示情報提供サーバ20に送信する。
ステップS15において、施工体系図閲覧情報提示部213は、サイネージ端末40の種類に対応する施工体系図のデータ(種類別施工体系図データ)にアクセスするための表示用情報(URL)を表示管理用端末30に送信する。
【0065】
ステップS16において、施工体系図閲覧情報提示部213は、表示管理用端末30から種類別施工体系図データをWebページとして閲覧するための実データ(HTMLデータ)のダウンロードが要求されたか否かの判定を行う。
表示管理用端末30から種類別施工体系図データをWebページとして閲覧するための実データ(HTMLデータ)のダウンロードが要求されていない場合、ステップS16においてNOと判定されて、処理はステップS18に移行する。
一方、表示管理用端末30から種類別施工体系図データをWebページとして閲覧するための実データ(HTMLデータ)のダウンロードが要求された場合、ステップS16においてYESと判定されて、処理はステップS17に移行する。
【0066】
ステップS17において、施工体系図閲覧情報提示部213は、サイネージ端末40の種類に対応する種類別施工体系図データのWebページデータを表示管理用端末30に送信する。
ステップS18において、施工体系図閲覧情報提示部213は、表示管理用端末30からのアクセスが完了したか否かの判定を行う。
表示管理用端末30からのアクセスが完了していない場合、ステップS18においてNOと判定されて、処理はステップS16に移行する。
一方、表示管理用端末30からのアクセスが完了した場合、ステップS18においてYESと判定されて、処理はステップS4に移行する。
【0067】
このような処理により、本実施形態に係る情報処理システム1は、施工体系図のオリジナルデータに基づいて、種類別施工体系図データを取得(作成または受信)する。
そして、表示管理用端末30から施工体系図をサイネージ端末40で表示するための要求が行われると、表示情報提供サーバ20は、表示管理用端末30からの要求に示される選択に応じて、種類別施工体系図データのいずれかまたは全てを表示管理用端末30に送信する。
【0068】
表示管理用端末30は、施工体系図を表示させるサイネージ端末40の種類に応じて、種類別施工体系図データ(タッチパネル用施工体系図データまたは非タッチパネル用施工体系図データ等)の一方にアクセスするための表示用情報(URL)を各サイネージ端末40に送信する。
この結果、各サイネージ端末40では、タッチ操作非対応であるかタッチ操作対応であるか等のサイネージ端末40の種類や、サイネージ端末40毎に求められる表示形態に応じて、一部が自動的にスクロールする施工体系図またはタッチ操作でスクロールさせる施工体系図等、異なる表示形態で表示される種類別施工体系図データを表示する。
したがって、建設工事の現場において情報(施工体系図)を表示する技術の利便性を高めることが可能となる。
【0069】
[変形例1]
上述の実施形態において、オリジナルデータから、サイネージ端末40の種類やサイネージ端末40毎に求められる表示形態に応じた複数の種類別施工体系図データを作成するものとして説明したが、これに限られない。
即ち、複数の表示形態に対応可能な単一の施工体系図データ(実データ)を作成し、単一の施工体系図データにおいて、スクロール表示の対象となる項目にスクロール表示に関する属性を設定しておくことができる。そして、スクロール表示を制御可能なコード(スクロール表示の属性を有効化/無効化する制御情報)を施工体系図データのURLに付加して参照することで、同一の施工体系図データの表示形態を参照方法によって切り替えることとしてもよい。
例えば、図2に示す非タッチパネル用施工体系図データには、一部の項目(画面の右下に表示される項目群)に自動スクロール表示する属性が設定されている。
図2に示す非タッチパネル用施工体系図データを参照するためのURLにおいて、末尾にスクロール表示の属性を無効とする制御コード(例えば、「-scrolloff」等)を付加することができる。
これにより、サイネージ端末40が非タッチパネル用施工体系図データを参照する際に、スクロール属性を無効なものとしてデータを読み込むことになり、非タッチパネル用施工体系図データを読み込んだとしても、自動スクロールが行われない表示形態となる。
このような方法により、種々の表示形態に対応する種類別施工体系図データを作成することなく、同一の施工体系図データの参照方法を切り換えることにより、異なる表示形態で施工体系図データを表示させることができる。
したがって、このような方法によっても、サイネージ端末40の種類やサイネージ端末40毎に求められる表示形態に応じて、適切な表示形態を実現することができる。
即ち、建設工事の現場において情報(施工体系図)を表示する技術の利便性を高めることが可能となる。
なお、ここでは、スクロール表示に関する属性を例に挙げて説明したが、スクロール表示以外の属性(例えば、色の表示、文字サイズの表示、アニメーションの表示に関する属性等)を対象として、制御コードによる有効化/無効化を切り換えることとしてもよい。
【0070】
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム1は、元請用端末10と、表示情報提供サーバ20と、表示管理用端末30と、サイネージ端末40と、システム管理用端末50と、を含む。
表示管理用端末30は、サイネージ端末40に所定情報を表示させるための要求を表示情報提供サーバ20に送信する。
表示情報提供サーバ20は、表示管理用端末30からの要求に基づいて、建設現場に表示すべき所定情報のデータを、異なる種類のサイネージ端末40それぞれに適合させた表示形態、または、異なる表示形態で表示させる表示用情報を送信する。
サイネージ端末40は、表示用情報に基づいて、異なる種類のサイネージ端末それぞれに適合する表示形態、または、異なる表示形態で、建設現場に表示すべき所定情報を表示する。
そのため、サイネージ端末40の種類に応じた種類別データにアクセスするための表示用情報またはサイネージ端末40の種類に関わらず、建設現場に表示すべき所定情報を異なる表示形態で表示するための表示用情報を各サイネージ端末40に簡単に設定することができる。
したがって、建設工事の現場において情報を表示する技術の利便性を高めることが可能となる。
【0071】
表示情報提供サーバ20は、表示管理用端末30からの要求に基づいて、建設現場に表示すべき所定情報のデータが、異なる種類のサイネージ端末40に対応する形態に適合された種類別データを、サイネージ端末40において表示可能とするための表示用情報を送信する。
サイネージ端末40は、種類別データに基づいて、当該サイネージ端末40に適合する表示形態で、建設現場に表示すべき所定情報を表示する。
これにより、サイネージ端末40の種類に適合する種類別データに基づいて、それぞれのサイネージ端末40において適切な表示形態で建設現場に表示すべき所定情報を表示することができる。
【0072】
表示情報提供サーバ20は、表示管理用端末30からの要求に基づいて、建設現場に表示すべき所定情報のデータが表示される際の表示形態を設定する属性情報を含む実体データの格納場所と、当該属性情報の有効または無効を指定する制御情報とを含む表示用情報を送信する。
サイネージ端末40は、表示用情報における格納場所に基づいて、実データを表示すると共に、当該実データに設定された属性情報を制御情報に従って有効化または無効化することにより、建設現場に表示すべき所定情報を制御情報に応じた表示形態で表示する。
これにより、単一の実データの格納場所を参照する際の参照方法によって、当該単一の実データを表示する表示形態を変化させることができる。
したがって、サイネージ端末40の種類やサイネージ端末40毎に求められる表示形態に応じて、適切な表示形態を実現することができる。
【0073】
種類別データには、少なくとも一部が自動的にスクロールするスクロール表示用の所定情報のデータと、自動的にスクロール表示されることなく、操作に応じてスクロールされる非スクロール表示用の所定情報のデータと、が含まれる。
【0074】
スクロール表示用の所定情報のデータは、表示画面における縦方向及び横方向のうち、一方にのみスクロールし、スクロールしない方向に広がる情報はスクロール領域の範囲に含めて表示される表示形態となるデータである。
【0075】
表示情報提供サーバ20は、要求に応じて、異なる全ての種類のサイネージ端末40に対応する種類別データの表示用情報を送信する。
【0076】
表示情報提供サーバ20は、表示管理用端末30からの要求に基づいて、種類別データの格納場所(URL)を示す情報を送信する。
【0077】
表示情報提供サーバ20は、表示管理用端末30からの要求に基づいて、種類別データの実データを送信する。
【0078】
表示情報提供サーバ20は、設定されたタイミングで、種類別データを更新する。
【0079】
表示情報提供サーバ20は、現在日時及び建設現場に表示すべき所定情報に記載されている進捗予定を表す日付情報に基づいて、所定情報において完了した工程の情報を識別表示する。
【0080】
表示情報提供サーバ20は、現在日時及び建設現場に表示すべき所定情報に記載されている進捗予定を表す日付情報に基づいて、所定情報において完了した工程の情報が表示されない状態に更新する。
【0081】
種類別データは、現在日時及び建設現場に表示すべき所定情報に記載されている進捗予定を表す日付情報に基づいて、所定情報において完了した工程の情報を識別表示する属性情報を含む。
【0082】
種類別データは、現在日時及び建設現場に表示すべき所定情報に記載されている進捗予定を表す日付情報に基づいて、所定情報において完了した工程の情報が表示されなくなる属性情報を含む。
【0083】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上述の実施形態における情報処理システム1のシステム構成は一例であり、情報処理システム1の機能が全体として実現されていれば、より多くのサーバに機能を分散して実装したりすることが可能である。また、情報処理システム1における複数の情報処理装置の機能をより少ない数の情報処理装置にまとめて実装することも可能であり、例えば、元請用端末10、表示管理用端末30及びシステム管理用端末50等の端末装置の機能を1つの端末装置に実装することも可能である。
また、上述の実施形態における情報処理システム1は、クラウドサーバを利用してクラウドシステムとして実現することや、オンプレミスサーバを利用してオンプレミスシステムとして実現することが可能であり、これらの組み合わせで実現することも可能である。
【0084】
また、上述の実施形態において、スクロール表示領域を拡大または縮小する場合、スクロールしない方向に広がる情報はスクロール領域の範囲に収まることを維持しつつ、スクロール表示領域に含まれるブロック等のオブジェクト全体を同一の比率で拡大または縮小することができる。
これにより、施工体系図のオリジナルデータから種類別施工体系図データを作成する際に、オブジェクトの縦及び横の比率を個々に調整する必要がなくなり、種々のサイズのサイネージ端末40に合わせた種類別施工提携図データを容易に作成することができる。
また、上述の実施形態では、スクロール表示領域の情報が縦方向(下から上)にスクロール表示されるものとして説明したが、これに限られない。即ち、スクロール表示領域の情報は、横方向(左から右または右から左)にスクロール表示することとしてもよい。
【0085】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、上述の実施形態における機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システム1を構成するいずれかのコンピュータに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に示した例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0086】
また、上述した一連の処理を実行するためのプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0087】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0088】
1 情報処理システム、10 元請用端末、20 表示情報提供サーバ、30 表示管理用端末、40 サイネージ端末、50 システム管理用端末、60 情報登録用サーバ、70 ネットワーク、800 情報処理装置、811 CPU、812 ROM、813 RAM、814 バス、815 入力部、816 出力部、817 記憶部、818 通信部、819 ドライブ、820 撮像部、831 リムーバブルメディア、111,311,511 UI制御部、112 データ管理部、211 施工体系図データ取得部、212 種類別施工体系図データ取得部、213 施工体系図閲覧情報提示部、214 閲覧用ページ提示部、221 種類別施工体系図データベース(種類別施工体系図DB)、222 履歴データベース(履歴DB)、312 表示用情報要求部、313 表示情報管理部、411 表示用情報受信部、412 表示制御部、512 システム管理部、611 登録情報取得部、612 データベース管理部、613 種類別施工体系図作成部、621 建設工事関連会社データベース(建設工事関連会社DB)
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