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特開2024-86495充電施設予約システムおよび電気自動車
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086495
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】充電施設予約システムおよび電気自動車
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240620BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20240620BHJP
   B60L 53/68 20190101ALI20240620BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/02
B60L53/68
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201653
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】加藤 英明
【テーマコード(参考)】
5H125
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5H125AA01
5H125AC11
5H125AC22
5H125CA18
5H125CC04
5H125EE27
5H125EE55
5L010AA03
5L049AA03
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】充電施設の稼働効率を向上させる充電施設予約システムおよび電気自動車を提供する。
【解決手段】充電施設予約システム1は、自車両の航続可能距離に基づいて充電施設300を経由した走行ルートを算出するルート算出部120と、自車両の現在位置を取得する現在位置取得部130と、現在位置から充電施設300までの距離に基づいて、自車両が充電施設300に到着する到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出部140と、ルート算出部120において経由地に設定された充電施設300の仮予約を行い、到着予想時刻が仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、仮予約の少なくとも一部をキャンセルする制御部150と、を備えた電気自動車100と、充電施設300の利用予約を管理するサーバ装置200と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車と、前記電気自動車と通信により接続されたサーバ装置とにより構成された充電施設予約システムであって、
前記電気自動車は、
自車両の航続可能距離に基づいて充電施設を経由地に設定した走行ルートを算出するルート算出部と、
前記自車両の現在位置を取得する現在位置取得部と、
前記現在位置に基づいて、前記自車両が前記充電施設に到着する到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出部と、
前記ルート算出部において経由地に設定された前記充電施設の仮予約を行い、前記到着予想時刻が前記仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、前記仮予約の少なくとも一部をキャンセルする制御部と、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記充電施設の前記仮予約に関する予約情報を送受信する送受信部と、
前記予約情報に基づいて、前記充電施設の利用予約を管理する予約管理部と、
を備えることを特徴とする充電施設予約システム。
【請求項2】
自車両の航続可能距離に基づいて充電施設を経由地に設定した走行ルートを算出するルート算出部と、
前記自車両の現在位置を取得する現在位置取得部と、
前記現在位置に基づいて、前記自車両が前記充電施設に到着する到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出部と、
前記ルート算出部において経由地に設定された前記充電施設の仮予約を行い、前記到着予想時刻が前記仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、前記仮予約の少なくとも一部をキャンセルする制御部と、
を備えることを特徴とする電気自動車。
【請求項3】
電気自動車と、前記電気自動車と通信により接続されたサーバ装置とにより構成された充電施設予約システムであって、
前記電気自動車は、
自車両の現在位置を取得する現在位置取得部を備え、
前記サーバ装置は、
前記電気自動車の航続可能距離および前記現在位置に関する情報を受信する送受信部と、
前記航続可能距離に基づいて充電施設を経由地に設定した走行ルートを算出するルート算出部と、
前記現在位置に基づいて、前記電気自動車が前記充電施設に到着する到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出部と、
前記ルート算出部において経由地に設定された前記充電施設の仮予約を行い、前記到着予想時刻が前記仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、前記仮予約の少なくとも一部をキャンセルするサーバ制御部と、
前記サーバ制御部からの前記仮予約に関する予約情報に基づいて、前記充電施設の利用予約を管理する予約管理部と、
を備えることを特徴とする充電施設予約システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電施設予約システムおよび電気自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から、外部電源より充電可能な蓄電池を備えた電気自動車やプラグインハイブリッド車が普及している。
電気自動車等による長距離のドライブを楽しむためには、蓄電池への充電が必要となることがあるが、充電施設の場所や数に制限があるため、運転者は予め充電施設の利用予約を行う必要がある。
【0003】
例えば、充電施設の利用予約に関する技術として、電気自動車の現在位置情報や蓄電池の充電残量等の情報に基づいて充電施設の仮予約を行い、電気自動車の現在位置と仮予約した充電施設との距離が所定の距離以内に近づいた場合に予約を確定する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-190407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、例えば、道路の渋滞、事故等により、仮予約した利用開始時刻までに充電施設に近づくことができなかった場合であっても、充電施設の仮予約はキャンセルされないため、仮予約した充電施設の稼働効率が下がってしまうという課題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、充電施設の稼働効率を向上させる充電施設予約システムおよび電気自動車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
形態1;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、電気自動車と、前記電気自動車と通信により接続されたサーバ装置とにより構成された充電施設予約システムであって、前記電気自動車は、自車両の航続可能距離に基づいて充電施設を経由地に設定した走行ルートを算出するルート算出部と、前記自車両の現在位置を取得する現在位置取得部と、前記現在位置に基づいて、前記自車両が前記充電施設に到着する到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出部と、前記ルート算出部において経由地に設定された前記充電施設の仮予約を行い、前記到着予想時刻が前記仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、前記仮予約の少なくとも一部をキャンセルする制御部と、を備え、前記サーバ装置は、前記充電施設の前記仮予約に関する予約情報を送受信する送受信部と、前記予約情報に基づいて、前記充電施設の利用予約を管理する予約管理部と、を備えることを特徴とする充電施設予約システムを提案している。
【0008】
形態2;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、自車両の航続可能距離に基づいて充電施設を経由地に設定した走行ルートを算出するルート算出部と、前記自車両の現在位置を取得する現在位置取得部と、前記現在位置に基づいて、前記自車両が前記充電施設に到着する到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出部と、前記ルート算出部において経由地に設定された前記充電施設の仮予約を行い、前記到着予想時刻が前記仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、前記仮予約の少なくとも一部をキャンセルする制御部と、を備えることを特徴とする電気自動車を提案している。
【0009】
形態3;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、電気自動車と、前記電気自動車と通信により接続されたサーバ装置とにより構成された充電施設予約システムであって、前記電気自動車は、自車両の現在位置を取得する現在位置取得部を備え、前記サーバ装置は、前記電気自動車の航続可能距離および前記現在位置に関する情報を受信する送受信部と、前記航続可能距離に基づいて充電施設を経由地に設定した走行ルートを算出するルート算出部と、前記現在位置に基づいて、前記電気自動車が前記充電施設に到着する到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出部と、前記ルート算出部において経由地に設定された前記充電施設の仮予約を行い、前記到着予想時刻が前記仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、前記仮予約の少なくとも一部をキャンセルするサーバ制御部と、前記サーバ制御部からの前記仮予約に関する予約情報に基づいて、前記充電施設の利用予約を管理する予約管理部と、を備えることを特徴とする充電施設予約システムを提案している。
【発明の効果】
【0010】
本発明の1またはそれ以上の実施形態によれば、充電施設の稼働効率を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施形態に係る充電施設予約システムの構成を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る電気自動車の構成を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る電気自動車の構成を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る充電施設の仮予約の予約枠を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係る充電施設予約システムの処理のフローを示した図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る充電施設予約システムの構成を示す図である。
図7】本発明の第2の実施形態に係る電気自動車の構成を示す図である。
図8】本発明の第2の実施形態に係るサーバ装置の構成を示す図である。
図9】本発明の第2の実施形態に係る充電施設予約システムの処理のフローを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態>
図1から図9を用いて、本実施形態に係る充電施設予約システムについて説明する。
【0013】
<第1の実施形態>
図1から図5を用いて、本実施形態に係る充電施設予約システム1について説明する。
<充電施設予約システム1の構成>
図1に示すように、本実施形態に係る充電施設予約システム1は、自車両としての電気自動車100_1~100_Mと、サーバ装置200と、充電施設300_1~300_Nと、ネットワーク400と、を含んで構成されている。
なお、以下では、電気自動車100_1~100_Mを「電気自動車100」と総称し、充電施設300_1~300_Nを「充電施設300」と総称する。
電気自動車100は、外部電源より充電可能な蓄電池を備えており、充電施設300において蓄電池への充電を行う。
サーバ装置200は、ネットワーク400を介して、電気自動車100と、充電施設300と互いに通信可能に接続され、充電施設300の利用予約を管理する。
ここで、ネットワーク400は、複数の装置間で通信を行うためのネットワークであり、例えばインターネット網を例示することができる。
なお、電気自動車100およびサーバ装置200の構成については、後述する。
【0014】
<電気自動車100の構成>
図2に示すように、電気自動車100は、通信部110と、ルート算出部120と、現在位置取得部130と、到着予想時刻算出部140と、制御部150と、を含んで構成されている。
【0015】
通信部110は、例えば、公知の無線通信モジュールであって、電気自動車100がネットワーク400を介してサーバ装置200と通信するためのインタフェースとして機能する。
【0016】
ルート算出部120は、電気自動車100の航続可能距離に基づいて充電施設を経由地にした走行ルートを算出する。
具体的には、ルート算出部120は、例えば、運転者が設定した目的地までの走行ルートを設定するときに、現在の蓄電池の充電状態では目的地まで走行することができない場合に、現在の蓄電池の充電状態において航続可能な距離内にある充電施設300を経由地に設定して、目的地までの走行ルートを算出する。
なお、ルート算出部120は、サーバ装置200から取得した、現在の蓄電池の充電状態で航続可能な距離内にある充電施設300に関する情報(例えば、充電施設の位置情報、現在の予約状況等)に基づいて、経由地に設定する充電施設300を決定し、走行ルートを算出する。
ルート算出部120は、経由地に設定した充電施設300に関する情報(例えば、充電施設の個体識別番号、充電施設の位置情報等)を後述する到着予想時刻算出部140および制御部150に送信する。
ここで、ルート算出部120は、例えば、電気自動車100に備えられたナビゲーション装置や運転者が携帯するスマートフォン等であってもよい。
【0017】
現在位置取得部130は、電気自動車100の現在位置を取得する。
具体的には、現在位置取得部130は、例えば、GPS受信装置であって、電気自動車100の現在位置を取得し、取得した現在位置情報を後述する到着予想時刻算出部140に送信する。
【0018】
到着予想時刻算出部140は、電気自動車100の現在位置に基づいて、電気自動車100が充電施設300に到着する到着予想時刻を算出する。
具体的には、到着予想時刻算出部140は、現在位置取得部130から受信した電気自動車100の現在位置情報と、ルート算出部120が経由地に設定した充電施設300の位置情報とから算出した、電気自動車100の現在位置から充電施設300までのルートの走行距離と通行状況とを加味した走行速度とに基づいて、電気自動車100が充電施設300に到着する時刻を算出する。
到着予想時刻算出部140は、算出した到着予想時刻の情報を後述する制御部150に送信する。
なお、到着予想時刻算出部140は、定期的(例えば、3分毎)に到着予想時刻を算出し、算出した到着予想時刻を制御部150に送信する。
【0019】
制御部150は、図示しないROM等に格納された制御プログラムに従って、電気自動車100の全体の動作を制御する。
本実施形態においては、制御部150は、ルート算出部120において経由地に設定された充電施設300の仮予約を行い、到着予想時刻が仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、仮予約の少なくとも一部をキャンセルする。
ここで、充電施設300の仮予約について説明する。
仮予約とは、充電施設300_1~300_Nのいずれかの充電施設を指定して、電気自動車100の充電予定を後述するサーバ装置200に登録することをいう。
図4に示すように、仮予約は、例えば、10分間が1コマの予約枠となっており、仮予約する充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、予定利用時間、利用者の個人識別番号等の情報をサーバ装置200に送信することにより、充電施設300の仮予約を行うことができる。
【0020】
制御部150は、ルート算出部120が目的地までの走行ルートを算出した時に、到着予想時刻算出部140が算出した到着予想時刻に基づいて決定した利用開始時刻と、電気自動車100が、経由地として設定された充電施設300に向う走行ルートを走行中に、到着予想時刻算出部140において、改めて算出された到着予想時刻とを比較し、到着予想時刻が利用開始時刻を超える場合には、仮予約の少なくとも一部をキャンセルする処理を実行する。
つまり、制御部150は、事故や道路の渋滞等により、仮予約時に設定した利用開始時刻までに充電施設300に到着できないと判断する場合に、経由地に設定した充電施設300の仮予約を全てキャンセル、または、時間変更等の一部キャンセルを実行する。
ここで、制御部150は、例えば、ルート算出部120が走行ルートを算出したときに(運転者が目的地を設定したときに)、到着予想時刻算出部140が算出した到着予想時刻を利用開始時刻として設定して、仮予約を実行する。
なお、利用開始時刻は、到着予想時刻算出部140が算出した到着予想時刻に対して、時間的な余裕を持った時刻に設定してもよく、例えば、到着予想時刻算出部140が算出した到着予想時刻の10分後を利用開始時刻として設定してもよい。
【0021】
<サーバ装置200の構成>
図4に示すように、サーバ装置200は、送受信部210と、予約管理部220と、を含んで構成されている。
【0022】
送受信部210は、充電施設300の仮予約に関する予約情報を送受信する。
具体的には、送受信部210は、電気自動車100と接続し、充電施設300の仮予約に関する予約情報を送受信する。
ここで、充電施設300の仮予約に関する予約情報としては、仮予約する充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、利用時間、利用者の個人識別番号、ルート算出部120が走行ルートを算出するときに参照する充電施設300の空き情報等を例示することができる。
【0023】
予約管理部220は、予約情報に基づいて、充電施設300の利用予約情報を管理する。
具体的には、予約管理部220は、電気自動車100_1から100_Mの制御部150から受信した、充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、予定利用時間、利用者の個人識別番号等の仮予約に関する予約情報を図示しないメモリに格納し、充電施設300_1~300_Nごとの利用予約情報を更新する。
また、予約管理部220は、電気自動車100_1から100_Mの制御部150から仮予約の少なくとも一部をキャンセルする旨の指示を受信したときに、メモリに格納された充電施設300の利用予約情報を更新する。
なお、予約管理部220は、仮予約時に登録した利用開始時刻の、例えば、15分前には、仮予約を本予約とする処理を実行し、これ以降の利用予約のキャンセルは受け付けないようにしてもよい。
【0024】
<充電施設予約システム1の処理>
図5を用いて、充電施設予約システム1の処理について説明する。
【0025】
制御部150は、電気自動車100の乗員が目的地を設定したか否かを判定する(ステップS110)。
制御部150は、電気自動車100の乗員が目的地を設定していないと判定する場合(ステップS110の「NO」)には、処理を戻し、待機状態に移行する。
【0026】
一方で、制御部150において、電気自動車100の乗員が目的地を設定したと判定された場合(ステップS110の「YES」)には、ルート算出部120は、充電施設300を経由地に設定した走行ルートを算出する(ステップS120)。
【0027】
制御部150は、ルート算出部120が経由地に設定した充電施設300の仮予約を実行する(ステップS130)。
具体的には、制御部150は、経由地として設定された充電施設300の仮予約を行うために、到着予想時刻算出部140から取得した充電施設300への到着予想時刻に基づいて、充電施設300の利用開始時刻を決定する。
そして、制御部150は、経由地に設定された充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、予定利用時間、利用者の個人識別番号等の仮予約に関する情報をサーバ装置200に送信し、仮予約を実行する。
なお、サーバ装置200は、受信した仮予約に関する情報に基づいて、図示しないメモリに格納された充電施設300の利用予約情報を更新する。
【0028】
制御部150は、到着予想時刻が仮予約したときに設定した充電施設300の利用開始時刻を超えたか否かを判定する(ステップS140)。
制御部150は、到着予想時刻が仮予約したときに設定した充電施設300の利用開始時刻を超えたと判定する場合(ステップS140の「YES」)には、仮予約をキャンセルする処理を実行し(ステップS150)、処理を終了させる。
具体的には、制御部150は、仮予約をキャンセルする旨の指示と、キャンセルする仮予約情報(充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、予定利用時間、利用者の個人識別番号等)とをサーバ装置200に送信する。
そして、サーバ装置200は、受信した仮予約情報に基づいて、充電施設300の仮予約情報を更新する。
【0029】
制御部150は、到着予想時刻が仮予約したときに設定した充電施設300の利用開始時刻を超えていないと判定する場合(ステップS140の「NO」)には、電気自動車100が充電施設300に近づいたか否かを判定する(ステップS160)。
制御部150は、例えば、電気自動車100の現在位置から経由地に設定された充電施設300までの走行ルートの距離が所定の距離以内となった場合、または、電気自動車100の現在位置から経由地に設定された充電施設300までに要する時間が所定の時間以内となった場合に、電気自動車100が充電施設300に近づいたと判定する。
制御部150は、電気自動車100が充電施設300に近づいていないと判定する場合(ステップS160の「NO」)には、処理をステップS140に戻し、処理を継続する。
【0030】
一方で、制御部150は、電気自動車100が充電施設300に近づいたと判定する場合(ステップS160の「YES」)には、仮予約を確定する処理を実行し(ステップS170)、処理を終了させる。
すなわち、電気自動車100が充電施設300に十分近づき、仮予約したときに設定した利用開始時刻から予定通りに充電施設を使用できると判定したときに、制御部150は、仮予約を本予約とする処理を実行する。
具体的には、制御部150は、本予約を行う旨の指示と、本予約を行う仮予約情報(本予約する充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、予定利用時間、利用者の個人識別番号等)とをサーバ装置200に送信する。
そして、サーバ装置200は、受信した情報に基づいて、充電施設300の利用予約情報を更新し、これ以降の充電施設300の利用キャンセルを受け付けないようにする。
【0031】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る充電施設予約システム1の制御部150は、ルート算出部120において経由地に設定された充電施設300の仮予約を行い、電気自動車100の充電施設300への到着予想時刻が仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、仮予約の少なくとも一部をキャンセルする。
つまり、制御部150は、充電施設300への到着予想時刻を常に算出し、仮予約時に設定した利用開始時刻までに、電気自動車100が充電施設300に到着できないと判定した場合に、経由地に設定した充電施設300の仮予約をキャンセルする処理を実行する。
これにより、キャンセルした充電施設300を他の電気自動車100が利用することができるため、充電施設300の稼働効率を向上させることができる。
【0032】
また、制御部150は、仮予約時に設定した利用開始時刻までに到着できることを常に監視し、さらに、電気自動車100が仮予約した充電施設300に十分近づいたときに仮予約を本予約にする処理を実行する。
これにより、充電施設300が利用開始時刻から予定通りに利用される確率が非常に高くなることから、充電施設300の稼働効率を向上させることができる。
【0033】
<第2の実施形態>
図6から図9を用いて、本実施形態に係る充電施設予約システム1Aについて説明する。
なお、第1の実施形態と同一の符号を付す構成要素については、同一の機能を有することから、その詳細な説明は省略する。
【0034】
<充電施設予約システム1Aの構成>
図6に示すように、本実施形態に係る充電施設予約システム1Aは、自車両としての電気自動車100A_1~100A_Mと、サーバ装置200Aと、充電施設300_1~300_Nと、ネットワーク400と、を含んで構成されている。
なお、以下では、電気自動車100A_1~100A_Mを「電気自動車100A」と総称する。
【0035】
<電気自動車100Aの構成>
図7に示すように、電気自動車100Aは、通信部110と、現在位置取得部130Aと、車両制御部160と、を含んで構成されている。
【0036】
現在位置取得部130Aは、電気自動車100Aの現在位置を取得する。
具体的には、現在位置取得部130Aは、例えば、GPS受信装置であって、電気自動車100Aの現在位置を取得し、取得した現在位置情報をサーバ装置200Aに送信する。
【0037】
車両制御部160は、図示しないROM等に格納された制御プログラムに従って、電気自動車100Aの全体の動作を制御する。
本実施形態においては、車両制御部160は、電気自動車100Aの運転者が目的地を設定したときに、その目的地の位置情報をサーバ装置200Aに送信する。
また、車両制御部160は、現在の充電池の充電状態に基づいて、電気自動車100Aの航続可能距離を算出し、その算出結果をサーバ装置200Aに送信する。
【0038】
<サーバ装置200Aの構成>
図8に示すように、サーバ装置200Aは、ルート算出部120Aと、到着予想時刻算出部140Aと、送受信部210Aと、予約管理部220Aと、サーバ制御部230と、を含んで構成されている。
【0039】
ルート算出部120Aは、電気自動車100Aの航続可能距離にある充電施設を経由地に設定した走行ルートを算出する。
具体的には、ルート算出部120Aは、電気自動車100Aの航続可能距離、現在位置情報および目的地の位置情報を電気自動車100Aから受信し、現在位置から目的地までの走行距離が航続可能距離より遠い場合に、航続可能な距離内にある充電施設300を経由地に設定して、目的地までの走行ルートを算出する。
ルート算出部120Aは、経由地に設定した充電施設300に関する情報(例えば、充電施設の個体識別番号、充電施設の位置情報等)を後述する到着予想時刻算出部140Aおよびサーバ制御部230に送信する。
【0040】
到着予想時刻算出部140Aは、電気自動車100Aから受信した現在位置情報に基づいて、電気自動車100Aが充電施設300に到着する到着予想時刻を算出する。
到着予想時刻算出部140Aは、算出した到着予想時刻を後述するサーバ制御部230に送信する。
【0041】
送受信部210Aは、電気自動車100Aの航続可能距離および現在位置に関する情報を受信する。
具体的には、送受信部210Aは、電気自動車100Aと接続し、航続可能距離、現在位置、目的地に関する情報を受信し、その情報をルート算出部120Aに送信する。
また、送受信部210Aは、ルート算出部120Aから受信した目的地までの走行ルートに関する情報を電気自動車100Aに送信する。
【0042】
予約管理部220Aは、後述するサーバ制御部230から受信した仮予約に関する予約情報に基づいて、充電施設300の利用予約情報を管理する。
具体的には、予約管理部220Aは、サーバ制御部230から受信した、充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、予定利用時間、利用者の個人識別番号等の仮予約に関する予約情報を図示しないメモリに格納し、充電施設300_1~300_Nごとの利用予約情報を更新する。
また、予約管理部220Aは、サーバ制御部230から仮予約をキャンセルする旨の指示を受信したときに、メモリに格納された充電施設300の利用予約情報を更新する。
【0043】
サーバ制御部230は、図示しないROM等に格納された制御プログラムに従って、サーバ装置200Aの全体の動作を制御する。
本実施形態においては、サーバ制御部230は、ルート算出部120Aにおいて経由地に設定された充電施設300の仮予約を行い、到着予想時刻が仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、仮予約の少なくとも一部をキャンセルする。
サーバ制御部230は、例えば、経由地に設定された充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、予定利用時間、利用者の個人識別番号等の情報を予約管理部220Aに送信して、充電施設の仮予約を行う。
また、サーバ制御部230は、ルート算出部120Aが目的地までの走行ルートを算出した時に、到着予想時刻算出部140Aが算出した到着予想時刻に基づいて決定した利用開始時刻と、電気自動車100が、経由地として設定された充電施設300に向う走行ルートを走行中に、到着予想時刻算出部140Aにおいて、改めて算出された到着予想時刻とを比較し、到着予想時刻が利用開始時刻を超える場合には、予約管理部220Aに仮予約の少なくとも一部をキャンセルする旨の指示を送信する。
ここで、サーバ制御部230は、例えば、ルート算出部120Aが走行ルートを算出したときに(運転者が目的地を設定したときに)、到着予想時刻算出部140Aが算出した到着予想時刻を利用開始時刻に設定して、仮予約を実行する。
【0044】
<充電施設予約システム1Aの処理>
図9を用いて、充電施設予約システム1Aの処理について説明する。
【0045】
車両制御部160は、電気自動車100Aの乗員が目的地を設定したか否かを判定する(ステップS210)。
車両制御部160は、電気自動車100Aの乗員が目的地を設定していないと判定する場合(ステップS210の「NO」)には、処理を戻し、待機状態に移行する。
【0046】
一方で、車両制御部160は、電気自動車100Aの乗員が目的地を設定したと判定する場合(ステップS210の「YES」)には、乗員が設定した目的地情報および航続可能距離をサーバ装置200Aに送信する(ステップS220)。
【0047】
ルート算出部120Aは、電気自動車100Aから受信した、目的地情報/航続可能距離情報に基づいて、充電施設300を経由地に設定した走行ルートを算出する(ステップS230)。
【0048】
サーバ制御部230は、ルート算出部120Aが経由地に設定した充電施設300の仮予約を実行する(ステップS240)。
具体的には、サーバ制御部230は、経由地として設定された充電施設300の仮予約を行うために、到着予想時刻算出部140Aから取得した充電施設300への到着予想時刻に基づいて、充電施設300の利用開始時刻を決定する。
そして、サーバ制御部230は、経由地に設定された充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、予定利用時間、利用者の個人識別番号等の仮予約に関する情報を予約管理部220Aに送信し、仮予約を実行する。
なお、予約管理部220Aは、受信した仮予約に関する予約情報に基づいて、図示しないメモリに格納された充電施設300の利用予約情報を更新する。
【0049】
サーバ制御部230は、到着予想時刻算出部140Aから受信した到着予想時刻が、仮予約したときに設定した充電施設300の利用開始時刻を超えたか否かを判定する(ステップS250)。
サーバ制御部230は、到着予想時刻が仮予約したときに設定した充電施設300の利用開始時刻を超えたと判定する場合(ステップS250の「YES」)には、仮予約をキャンセルする処理を実行し(ステップS260)、処理を終了させる。
具体的には、サーバ制御部230は、仮予約をキャンセルする旨の指示と、キャンセルする仮予約情報(充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、予定利用時間、利用者の個人識別番号等)とを予約管理部220Aに送信する。
そして、予約管理部220Aは、受信した仮予約情報に基づいて、メモリに格納された充電施設300の利用予約情報を更新する。
【0050】
サーバ制御部230は、到着予想時刻が仮予約したときに設定した充電施設300の利用開始時刻を超えていないと判定する場合(ステップS250の「NO」)には、電気自動車100Aが充電施設300に近づいたか否かを判定する(ステップS270)。
サーバ制御部230は、例えば、電気自動車100Aの現在位置から経由地に設定された充電施設300までの走行ルートの距離が所定の距離以内となった場合、または、電気自動車100Aの現在位置から経由地に設定された充電施設300までに要する時間が所定の時間以内となった場合に、電気自動車100Aが充電施設300に近づいたと判定する。
サーバ制御部230は、電気自動車100Aが充電施設300に近づいていないと判定する場合(ステップS270の「NO」)には、処理をステップS250に戻し、処理を継続する。
【0051】
一方で、サーバ制御部230は、電気自動車100Aが充電施設300に近づいたと判定する場合(ステップS270の「YES」)には、仮予約を確定する処理を実行し(ステップS280)、処理を終了させる。
具体的には、サーバ制御部230は、本予約を行う旨の指示と、本予約を行う仮予約情報(本予約する充電施設300の個体識別番号、利用開始時刻、予定利用時間、利用者の個人識別番号等)とを予約管理部220Aに送信する。
【0052】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る充電施設予約システム1Aのサーバ制御部230は、ルート算出部120Aにおいて経由地に設定された充電施設300の仮予約を行い、電気自動車100Aの充電施設300への到着予想時刻が仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超えた場合に、仮予約の少なくとも一部をキャンセルする。
つまり、サーバ制御部230は、充電施設300への到着予想時刻を常に算出し、仮予約時に設定した利用開始時刻までに、電気自動車100Aが充電施設300に到着できないと判定した場合に、経由地に設定した充電施設300の仮予約をキャンセルする処理を実行する。
これにより、キャンセルした充電施設300を他の電気自動車100Aが利用することができるため、充電施設300の稼働効率を向上させることができる。
【0053】
また、サーバ制御部230は、仮予約時に設定した利用開始時刻までに到着できることを常に監視し、さらに、電気自動車100Aが仮予約した充電施設300に十分近づいたときに仮予約を本予約にする処理を実行する。
これにより、充電施設300が利用開始時刻から予定通りに利用される確率が非常に高くなることから、充電施設300の稼働効率を向上させることができる。
【0054】
また、前述した充電施設予約システム1において、ルート算出部120、到着予想時刻算出部140および制御部150は、電気自動車100に備えられていたが、充電施設予約システム1Aにおいては、電気自動車100Aではなく、サーバ装置200Aに備えられている。
これにより、ルート算出部120、到着予想時刻算出部140および制御部150を各電気自動車100Aに備える必要がなくなるため、電気自動車100Aのコストダウンを図ることができる。
また、ルート算出部120、到着予想時刻算出部140および制御部150において消費される電力が削減できることから、電気自動車100Aの航続可能距離をのばすことができる。
【0055】
<変形例1>
上述した充電施設予約システム1、1Aの処理において、仮予約をキャンセルした場合に、ルート算出部120、120Aにおいて、充電施設300を経由地として設定した走行ルートを再度算出し、新たな経由地として設定された充電施設300を仮予約する処理を実行するようにしてもよい。
これにより、仮予約をキャンセルしたときの航続可能距離にある別の充電施設300が再度仮予約されることから、運転者は充電状態を気にすることなく運転を継続することができる。
また、新たな仮予約を行うときには、仮予約をキャンセルしたときの充電池の充電状態に基づいて、充電施設300の利用予定時間(充電時間)が変更されるため、仮予約をキャンセルした分の充電を補う充電時間を確保することができる。
【0056】
<変形例2>
上述した充電施設予約システム1の処理の説明においては、到着予想時刻算出部140において、算出された到着予想時刻が仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻を超える場合に、制御部150が仮予約の全てをキャンセルする処理を例示して説明したが、制御部150が仮予約の一部をキャンセルする処理を実行するようにしてもよい。
具体的には、例えば、図4に示すように、0時40分から1時40分まで充電施設300_1の仮予約がされているときに、到着予想時刻算出部140において、算出された到着予想時刻が1時00分となった場合には、制御部150は、利用開始時刻を1時00分以降に変更する処理を実行する(例えば、仮予約を1時00分から1時40分の時間帯に変更する)。
つまり、制御部150は、到着予想時刻算出部140において算出された到着予想時刻以前の予約枠をキャンセルする処理を実行する。
これにより、渋滞等により仮予約した利用開始時刻までに充電施設300に到着できない場合であっても、電気自動車100は、仮予約した充電施設300において充電を行うことができる。
また、仮予約していた予約枠の一部を他の電気自動車100が利用することができるため、充電施設300の稼働効率を向上させることができる。
【0057】
<変形例3>
上述した充電施設予約システム1の処理において、到着予想時刻算出部140において、算出された到着予想時刻が、仮予約を行ったときに設定した利用開始時刻より早いときに、制御部150が充電施設300の予約状況を確認し、利用開始時刻の前倒しが可能であった場合には、予約枠を前倒しする処理を実行するようにしてもよい。
具体的には、例えば、図4に示すように、0時40分から1時40分まで充電施設300_1の仮予約がされているときに、到着予想時刻算出部140において、算出された到着予想時刻が0時10分となった場合に、制御部150は、充電施設300_1の予約状況を確認し、利用開始時刻の前倒しが可能であった場合には、予約枠を前倒しする処理を実行する(例えば、仮予約を0時10分から1時10分の時間帯に前倒しする)。
これにより、充電施設300における無駄な待ち時間が発生しないため、電気自動車100の乗員は、目的地に早く到着することができる。
【0058】
なお、ルート算出部120、到着予想時刻算出部140、制御部150の処理をコンピュータシステムが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをルート算出部120、到着予想時刻算出部140、制御部150に読み込ませ、実行することによって本発明の電気自動車100を実現することができる。ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0059】
また、「コンピュータシステム」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0060】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0061】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0062】
1;充電施設予約システム
1A;充電施設予約システム
100;電気自動車
100A;電気自動車
110;通信部
120;ルート算出部
120A;ルート算出部
130;現在位置取得部
130A;現在位置取得部
140;到着予想時刻算出部
140A;到着予想時刻算出部
150;制御部
160;車両制御部
200;サーバ装置
200A;サーバ装置
210;送受信部
210A;送受信部
220;予約管理部
220A;予約管理部
230;サーバ制御部
300;充電施設
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9