IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オートモーティブエナジーサプライ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-バッテリーパック 図1
  • 特開-バッテリーパック 図2
  • 特開-バッテリーパック 図3
  • 特開-バッテリーパック 図4
  • 特開-バッテリーパック 図5
  • 特開-バッテリーパック 図6
  • 特開-バッテリーパック 図7
  • 特開-バッテリーパック 図8
  • 特開-バッテリーパック 図9
  • 特開-バッテリーパック 図10
  • 特開-バッテリーパック 図11
  • 特開-バッテリーパック 図12
  • 特開-バッテリーパック 図13
  • 特開-バッテリーパック 図14
  • 特開-バッテリーパック 図15
  • 特開-バッテリーパック 図16
  • 特開-バッテリーパック 図17
  • 特開-バッテリーパック 図18
  • 特開-バッテリーパック 図19
  • 特開-バッテリーパック 図20
  • 特開-バッテリーパック 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086555
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】バッテリーパック
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/507 20210101AFI20240620BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20240620BHJP
   H01M 50/514 20210101ALI20240620BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20240620BHJP
   H01M 50/503 20210101ALI20240620BHJP
   H01M 50/358 20210101ALI20240620BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20240620BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20240620BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20240620BHJP
   H01M 10/6556 20140101ALI20240620BHJP
   H01M 10/6567 20140101ALI20240620BHJP
   H01M 50/293 20210101ALI20240620BHJP
   H01M 10/653 20140101ALI20240620BHJP
   H01M 50/35 20210101ALI20240620BHJP
【FI】
H01M50/507
H01M50/271 Z
H01M50/514
H01M50/289 101
H01M50/503
H01M50/358
H01M50/342 101
H01M50/204 401H
H01M10/613
H01M10/6556
H01M10/6567
H01M50/204 401F
H01M50/293
H01M10/653
H01M50/35 201
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023143384
(22)【出願日】2023-09-05
(31)【優先権主張番号】202211615917.3
(32)【優先日】2022-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】507357232
【氏名又は名称】株式会社AESCジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】何 亞飛
【テーマコード(参考)】
5H012
5H031
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H012AA07
5H012BB02
5H012CC10
5H012DD05
5H031AA09
5H031BB02
5H031CC07
5H031KK08
5H040AA03
5H040AA07
5H040AS07
5H040AT02
5H040AT06
5H040AY04
5H040AY08
5H040CC05
5H040CC13
5H040CC35
5H040CC36
5H040DD03
5H040DD13
5H040DD23
5H040JJ03
5H040LL06
5H043AA19
5H043BA11
5H043CA04
5H043CA05
5H043FA04
5H043HA06F
5H043JA29F
(57)【要約】      (修正有)
【課題】維持費を削減することのできるバッテリーパックを提供する。
【解決手段】バッテリーパックは、トレイ10、セル20、および上部カバー30を備える。複数のセルは、アレイ状に配置されるとともに、着脱可能な方法でトレイに収容され、上部カバーは、トレイに着脱可能に接続される。バッテリーパックは、さらに、上部カバーに統合されたバスバーアセンブリ40を含み、バスバーアセンブリは、導電シート、弾性部材、および接触部材を含む。弾性部材の2つの端部は、それぞれ導電シートおよび接触部材に電気的に接続される。接触部材は、セルの電極端子21に着脱可能に、かつ電気的に接続される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレイと、
前記トレイに着脱可能に接続された上部カバーと、
アレイ状に配置されるとともに、前記トレイに着脱可能な方法で収容され、それぞれがトップカバーを備え、前記トップカバーが前記上部カバーに面する電極端子を備えた複数のセルと、
を含むバッテリーパックであって、
さらに、バスバーアセンブリを含み、前記バスバーアセンブリが、前記上部カバーに統合され、前記バスバーアセンブリが、導電シート、弾性部材、および接触部材を含み、前記弾性部材の2つの端部が、それぞれ前記導電シートおよび前記接触部材に電気的に接続され、前記接触部材が、前記セルの前記電極端子に着脱可能に、かつ電気的に接続されたバッテリーパック。
【請求項2】
前記上部カバーの下表面にセル位置制限部が設けられ、前記セル位置制限部が、前記セルの前記トップカバーと係合する請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記トレイが、セル位置制限溝を備え、各前記セルが、前記対応するセル位置制限溝に収容された請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記トレイが、さらに、前記セルの前記アレイ間に配置された中間ビームを含み、前記中間ビームの高さが、前記セルの高さよりも低く、前記上部カバーの前記中間ビームに対応する位置に前記中間ビームに面する隆起構造が形成され、前記隆起構造が、前記中間ビームと着脱可能に接続された請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記接触部材にプローブが設けられ、前記プローブが、前記セルの前記電極端子に貫入する請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記上部カバーの下表面に前記セルから離れた方向に凹部が設けられ、前記凹部と前記セルの上部の間に排気流路が形成され、前記排気流路が、少なくとも前記セルの中の一部の爆発防止弁の上方の部分を覆う請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記上部カバーの内部に冷却流路が設けられ、前記冷却流路が、前記導電シートおよび/または前記電極端子および/または前記排気流路の上方の部分を少なくとも部分的に通過し、前記冷却流路の液体入口および液体出口が、いずれも前記上部カバーの上表面に位置する請求項6に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記排気流路と前記冷却流路の間に脆弱部が設けられ、前記脆弱部が、前記セルの前記爆発防止弁の上方に位置し、前記セルの前記爆発防止弁が破裂した際に衝撃を受けると破壊され、前記冷却流路と前記排気流路が連通するように構成された請求項7に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記上部カバーおよび前記トレイのうちの少なくとも1つが、事前位置決め装置を備え、前記事前位置決め装置が、前記上部カバーを前記トレイに対して特定の位置に保持するように構成された請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記上部カバーの前記下表面と前記セルの間に弾性熱伝導材料で作られた緩衝パッドが設けられ、前記セルの底面と前記トレイの間に前記弾性熱伝導材料で作られた緩衝媒体が設けられた請求項2に記載のバッテリーパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力バッテリーの分野に属し、特に、バッテリーパックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気自動車の急速な発展に伴い、バッテリーモジュールのエネルギー密度および安全性に対する要求も高く設定されている。現在の大型バッテリーモジュール製造の傾向は、バッテリーモジュールのエネルギー密度を高め、コストを削減することを目的としている。バッテリーモジュールのエネルギー密度を向上させるために、通常、バッテリーモジュールは、複数のセルを含み、これらのセルを順番に積み重ねて、エンドプレートとサイドプレートおよびエンドプレートとストラップにより固定して組み立てることによって、モジュールを形成する。モジュールを吊り具によりバッテリーパックに組み立てて、モジュールを構造用接着剤によりバッテリーパックの底部に接合することによって、高い集積度および高いエネルギー密度に対する要求が満たされる。しかし、モジュールの構造部品の強度は、底部の導電構造用接着剤の品質に依存しているため、接着剤の強度に対する要求が高い。同時に、セルは、接続シートにより溶接で接続され、モジュールは、高電圧銅バーにより接続される。セルが故障しても、モジュールを1つずつ着脱て交換することができないため、バッテリーパック全体を廃棄しなければならず、それにより、メンテナンスおよび販売後のコストが高くなり、資源の無駄が生じる。さらに、既知のバッテリーパックのパッケージング方法には、以下のような欠陥も見つかっている。接続シートとセル電極端子は、溶接により接続されるが、溶接強度が十分ではない。セルがサイクル後に膨張したとき、膨張力を解放することができず、結果的に、構造部品が故障する。高速充放電セル電極端子の冷却が困難である。セルの熱暴走に対する効果的な保護がなく、熱拡散せずにセルのレベルを達成することができない。バッテリーパックの内部空間利用率が低い。モジュールの加熱および冷却効率が低く、冷却および加熱流路をセルの底部でしか設定することができない。振動および衝撃構造部品の設計は、エネルギーを吸収できないため、構造部品には高い強度が必要である。溶接プロセスに対する要求が高く、製造コストが高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
先行文献の上記の欠点を考慮して、本発明の目的は、維持費を削減することのできるバッテリーパックを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的および関連するその他の目的を達成するために、本発明は、トレイと、アレイ状に配置されるとともに、着脱可能な方法でトレイに収容され、それぞれがトップカバーを備えた複数のセルと、着脱可能にトレイに接続された上部カバーと、を含むバッテリーパックを提供する。トップカバーは、上部カバーに面する電極端子を備える。バッテリーパックは、さらに、バスバーアセンブリを含む。バスバーアセンブリは、上部カバーに統合され、バスバーアセンブリは、導電シート、弾性部材、および接触部材を含む。弾性部材の2つの端部は、それぞれ導電シートおよび接触部材に電気的に接続される。接触部材は、セルの電極端子に着脱可能に、かつ電気的に接続される。
【0005】
本発明の1つの選択的な実施形態において、上部カバーの下表面には、セル位置制限部が設けられ、セル位置制限部は、セルのトップカバーと係合する。
【0006】
本発明の1つの選択的な実施形態において、トレイは、セル位置制限溝を備え、各セルは、対応するセル位置制限溝に収容される。
【0007】
本発明の1つの選択的な実施形態において、トレイは、さらに、セルのアレイ間に配置された中間ビームを含み、中間ビームの高さは、セルの高さよりも低い。上部カバーの中間ビームに対応する位置には、中間ビームに面する隆起構造が形成され、隆起構造は、中間ビームと着脱可能に接続される。
【0008】
本発明の1つの選択的な実施形態において、接触部材には、プローブが設けられ、プローブは、セルの電極端子に貫入する。
【0009】
本発明の1つの選択的な実施形態において、上部カバーの下表面には、セルから離れる方向に凹部が設けられ、凹部とセルの上部の間には、排気流路が形成される。排気流路は、少なくともセルの中の一部の爆発防止弁の上方の部分を覆う。
【0010】
本発明の1つの選択的な実施形態において、上部カバーの内部には、冷却流路が設けられ、冷却流路は、導電シートおよび/または電極端子および/または排気流路の上方の部分を少なくとも部分的に通過する。冷却流路の液体入口および液体出口は、いずれも上部カバーの上表面に位置する。
【0011】
本発明の1つの選択的な実施形態において、排気流路と冷却流路の間には、脆弱部(fragile portion)が設けられる。脆弱部は、セルの爆発防止弁の上方に位置し、脆弱部は、セルの爆発防止弁が爆発した際に衝撃を受けることで破壊され、冷却流路と排気流路が連通するように構成される。
【0012】
本発明の1つの選択的な実施形態において、上部カバーおよびトレイのうちの少なくとも1つは、事前位置決め(pre-positioning)装置を備え、事前位置決め装置は、上部カバーをトレイに対して特定の位置で保持するように構成される。
【0013】
本発明の1つの選択的な実施形態において、上部カバーの下表面とセルの間には、弾性熱伝導材料で作られた緩衝パッドが設けられ、セルの底面とトレイの間には、弾性熱伝導材料で作られた緩衝媒体が設けられる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の技術効果は、本発明のセルとトレイとの間に接着接続がないことである。セル間の圧搾によって水平方向の固定が実現され、同時に、上部カバーの圧搾によってセルの垂直方向の固定が実現される。セルとバスバーアセンブリの間に溶接フリー設計を採用し、上部カバーの下向きの圧力によって、バスバーアセンブリとセルの電極端子の間の接触が実現される。いずれかのセルが故障したとき、単にトレイから上部カバーを分離することで、トレイから任意のセルを着脱することができるため、バッテリーパックの維持費を効果的に削減することができる。本発明の上部カバーをトレイに接続したとき、接触部材を弾性部材の弾性力でセルの電極端子に当接させることができるため、弾性部材をある程度変形させることができる。弾性部材の弾性力は、接触部材が常に電極端子と信頼性の高い接触状態にあることを保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】先行文献における一般的なバッテリーパックのパッケージング構造の概略図である。
図2】本発明の1つの実施形態におけるバッテリーパックの透視図である。
図3】本発明の1つの実施形態におけるバッテリーパックの分解図である。
図4】本発明の1つの実施形態におけるバッテリーパックの部分分解図である。
図5】本発明の1つの実施形態におけるバッテリーパックの平面図である。
図6図5の線A-Aに沿った断面図である。
図7図6のI部分の部分拡大図である。
図8】本発明の1つの実施形態における上部カバーの透視図である。
図9図8のII部分の部分拡大図である。
図10】本発明の1つの実施形態における上部カバーの平面図である。
図11図10の線B-Bに沿った断面図である。
図12図11のIII部分の部分拡大図である。
図13】本発明の別の実施形態における弾性組立体の原理図である。
図14】本発明のさらに別の実施形態における弾性組立体の原理図である。
図15】本発明のさらに別の実施形態における弾性組立体の原理図である。
図16図11のIV部分の部分拡大図である。
図17】本発明の1つの実施形態におけるバスバーアセンブリの透視図である。
図18図17のG部分の部分拡大図である。
図19】本発明の1つの実施形態における弾性部材と接触部材の組立構造の概略図である。
図20】本発明の1つの実施形態におけるトレイの透視図である。
図21図20のI部分の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、具体例を挙げながら本発明の実施形態について説明するが、当業者であれば、本明細書に開示された内容から、本発明の他の利点および効果を容易に理解することができる。本発明は、異なる具体的な実施方式を通して実施または応用することもでき、本明細書における詳細は、本発明の精神から逸脱しない限り、異なる観点および応用に基づいて様々な修正や変更が可能である。説明すべきこととして、矛盾することがない場合、下記の実施形態および実施形態中の特徴を互いに組み合わせることができる。
【0017】
説明すべきこととして、下記の実施形態において提供する図面は、単に本発明の基本的概念を概略的に示したものであるため、図面には、実際に実施するときの構成要素の数、形状、大きさではなく、本発明に関連する構成要素のみを図示する。各構成要素の種類、数量、および比率は、実際に実施している間に自由に変更することができ、構成要素のレイアウトは、実際にはより複雑であってもよい。
【0018】
本発明が提供するバッテリーパックは、例えば、電気自動車の動力用バッテリーに適用することができる。この種のバッテリーパックは、エネルギー密度および安全性能に関してより高い要求が課せられる。例えば、図1は、既存の動力用バッテリーのパッケージング方法を示したものである。まず、セルをモジュール2にパッケージングしてから、複数のモジュール2をPACK(バッテリーパック)1にパッケージングする。このパッケージング方法は、CTM(Cell to Module)と呼ばれる。CTMパッケージングの欠点は、モジュール2の筐体やその付属品が多くの空間を占有するため、空間利用率が低いことである。また、モジュール2を配線により接続する必要があるため、これも一定量の空間を占有する。この欠陥を克服するために、セルを直接PACKに統合して、中間のモジュールユニットを排除する新しいパッケージング方法が提供された。このパッケージング方法は、CTP(Cell to Pack)と呼ばれる。CTPパッケージングは、空間利用率を効果的に向上させ、それにより、動力用バッテリーのエネルギー密度を増加させることができる。本発明が提供するバッテリーパックは、CTPパッケージング技術の一種である。本発明は、既存のCTPパッケージング技術を基にして、セルの組立構造および組立方法を改善したため、各セルを個別に着脱させると同時に、バッテリーパックの構造強度を確保し、動力用バッテリーの維持費を効果的に下げることができる。
【0019】
図2から図16を参照すると、バッテリーパックは、トレイ10、セル20、上部カバー30、およびバスバーアセンブリ40を含む。理解すべきこととして、本発明において列挙した部品は、動力用バッテリーのすべての部品を含むのではなく、本発明によって改善された部分のみを含む。実際には、バッテリーパックは、固有に必要な電気システム60や、車体を接続するための接続構造なども含むべきであるが、ここでは詳細を繰り返し説明しない。
【0020】
図3を参照すると、トレイ10は、収容空間11を備える。具体的な実施形態において、トレイ10は、例えば、サイドビームおよびボトムプレートを含むことができ、サイドビームおよびボトムプレートは、一体型の構造であっても、別々の構造であってもよい。例えば、サイドビームは、アルミニウム合金プロファイルで作ることができ、ボトムプレートは、例えば、リベット留め、溶接、またはボルト締めによってサイドビームの底面に構成される。他のいくつかの実施形態において、トレイ10は、例えば、ワンピースダイキャスト(one-piece die-casting)によって形成されてもよい。
【0021】
図20および図21を参照すると、具体的な実施形態において、収容空間11は、完全に連続した領域であってもよく、または複数の分離した領域に分割されてもよい。例えば、収容空間11内に水平ビームまたは縦ビームが配置され、収容空間11を2つまたはそれ以上の領域に分割することによって、バッテリーパックの全体的な構造強度を向上させることができる。さらなる実施形態において、収容空間11の底壁は、各種セル20に対応して分布された複数のセル位置制限溝111を備え、各種セル20の底部をそれぞれ各種セル位置制限溝111に収容することにより、セル20の底部の位置を制限する。
【0022】
図3および図4を参照すると、複数のセル20は、アレイ状に配置され、各セル20は、着脱可能に収容空間11に収容される。セル20は、トップカバーを備え、トップカバーは、上部カバー30に面する電極端子を備える。具体的な実施形態において、各セル20は、矩形のアレイ状に配置され、各セル20の大表面は、バッテリーパックの前後方向に面してもよく、またはバッテリーパックの左右方向に面してもよい。注意すべきこととして、本発明の説明において、「前後」、「左右」といった方向を示す表現は、当該技術分野の一般的な理解に基づいて解釈される。すなわち、前後左右は、バッテリーパックが車両に搭載された後の車両の前後左右方向を指す。理解すべきこととして、具体的な実施形態において、各種セル20の側面は、必ずしも互いに完全にフィットしない。例えば、弾性熱伝導材料で作られたスペーサーを各種セル20の間に配置してもよい。一方で、スペーサーは、セル20の側面からの熱をトレイ10または上部カバー30に伝達することができ、他方で、スペーサーは、セル20の膨張のための動作マージンを可能にすることができる。
【0023】
図2図3および図4を参照すると、上部カバー30は、トレイ10の上端に着脱可能に取り付けられ、上部カバー30は、絶縁材料で作られる。具体的な実施形態において、上部カバー30の辺縁は、例えば、ボルトによってトレイ10のサイドビームに接続することができる。理解すべきこととして、上部カバー30とトレイ10の間の接続方式は、1つだけではない。例えば、他の実施形態において、上部カバー30が確実にセル20およびセル20の電極端子21上で十分な押圧力を発生させることさえできれば、留め具やその他の構造を使用することによって上部カバー30とトレイ10の間の迅速な接続を実現することもできる。
【0024】
図3図4図17図18、および図19を参照すると、具体的な実施形態において、バスバーアセンブリ40は、高電圧出力用の統合バスバーを含み、バスバーアセンブリ40は、上部カバー30に統合される。具体的に説明すると、バスバーアセンブリ40は、導電シート41、弾性部材42、および接触部材43を含む。導電シート41は、上部カバー30内に部分的に予め埋め込まれ、弾性部材42の2つの端部は、それぞれ導電シート41および接触部材43に電気的に接続され、接触部材43は、セル20の電極端子に着脱可能に、かつ電気的に接続される。上部カバー30がトレイ10に接続されたとき、バスバーアセンブリ40は、セル20の電極端子21と導通することができる。具体的な実施形態において、例えば、導電シート41は、上部カバー30に統合され、上部カバー30に導電シート41を統合する方法は、導電シート41を上部カバー30の内部に予め直接埋め込むこと、または導電シート41を上部カバー30の下表面に固定することを含むが、本発明はこれに限定されない。例えば、導電シート41は、上部カバー30の射出成形プロセス中にインサートとして上部カバー30に予め埋め込まれてもよく、または上部カバー30の下表面に導電シート41を収容するための凹溝を保有してもよい。導電シート41を凹溝に配置した後、導電シート41をカバープレートで覆い、セル20に接続させたい領域だけを露出する。あるいは、導電シート41を留め具、ねじ、接着等によって上部カバー30の下表面に配置してもよい。他のいくつかの実施形態において、例えば、バッテリーパックの低電圧サンプリングバスバーを上部カバーに統合して、ケーブル構造をさらに簡易化してもよい。
【0025】
本発明のセル20とトレイ10の間には接着接続がなく、セル20間の圧搾によって水平方向の固定が実現され、同時に、上部カバー30の圧搾によってセル20の垂直方向の固定が実現される。その一方で、各セル20とバスバーアセンブリ40の間に溶接フリー設計を採用し、上部カバー30の下向きの圧力によってバスバーアセンブリ40とセル20の電極端子21の間の接触が実現される。いずれかのセル20が故障したとき、単にトレイ10から上部カバー30を分離することで、トレイ10から任意のセル20を着脱することができるため、バッテリーパックの維持費を効果的に削減することができる。本発明の上部カバー30をトレイ10に接続したとき、接触部材43を弾性部材42の弾性力でセル20の電極端子21に当接させることができるため、弾性部材42をある程度変形させることができる。弾性部材42の弾性力は、接触部材43が常に電極端子21と信頼性の高い接触状態にあることを保証することができる。
【0026】
図7図9、および図12を参照すると、具体的な実施形態において、弾性部材42は、圧縮ばねであり、弾性部材42と導電シート41の間には、信頼性の高い電気的接続が必要とされるため、例えば、弾性部材42と導電シート41の間の線形接続は、溶接、ねじ接続、またはリベット留めによって実現することができる。あるいは、まず、弾性部材42を上部カバー30の下表面に配置してから、ケーブルを介して弾性部材42と導電シート41を電気的に接続することができる。
【0027】
理解すべきこととして、弾性部材42が電極端子21に接触し、両者の間に一定の弾性プリロードがあることを保証できる限り、弾性部材42の具体的な構造形態は、1つだけではない。図13に示すように、弾性部材42は、導電シート41から突出する弾性接触片44であってもよく、弾性接触片44は、ある程度湾曲し、ある程度変形することができる。別の例として、図14に示すように、弾性部材42は、弾性材料で作られたブロック45を含むことができ、ブロック45の下表面に導電層46の層が貼り付けられ、導電層46は、ワイヤを介して導電シート41に接続される。
【0028】
図7図9、および図12を参照すると、さらに好ましい実施形態において、接触部材43の底面にプローブ431が設けられ、弾性部材42の弾性力は、セル20の電極端子21に貫入するようにプローブ431を駆動することができる。セル20がわずかに揺れても、接触部材43および電極端子21を常に固定状態に保つことができる。注意すべきこととして、プローブ431の長さが長くなりすぎないようにすることで、プローブ431が電極端子21に挿入された後に、接触片44を電極端子21の上表面に取り付けることができる。プローブ431の長さは、例えば、0.5mm~1mmであってもよい。理解すべきこととして、プローブ431を設置する目的は、接触部材43と電極端子21の間の接続信頼性を向上させて、接触部材43と電極端子21の間の相対変位を防ぐことである。いくつかの実施形態において、プローブ431を他の構造に置き換えてもよい。例えば、接触部材43の辺縁に、下方に突出する遮断壁432を設ける。接触部材43を電極端子21の上表面に取り付けたとき、遮断壁432は、電極端子21の側壁をクランプすることができる。このようにして、電極端子21と接触部材43の間の相対変位を防ぐことができる。さらに、遮断壁432に弾性を持たせて、電極端子21に一定のクランプ力を発生させてもよい。
【0029】
図8図9、および図16を参照すると、本発明の代替の実施形態において、上部カバー30の下表面にセルから離れた方向に凹部が配置され、凹部とセル20の上部の間に排気流路32が形成される。排気流路32は、少なくともセル20の中の一部の爆発防止弁の上方の部分を覆う。セル20の爆発防止弁が破裂したとき、排気流路32を介して高圧ガスをバッテリーパックの外部に排出することによって、バッテリーパック内に高圧ガスが蓄積されて引火するリスクを回避することができる。
【0030】
図7図12、および図16を参照すると、さらなる実施形態において、上部カバー30の内部には、冷却流路31が設けられる。理解すべきこととして、本発明において、冷却流路31は、上部カバー30に統合されるため、バスバーアセンブリ40およびセル20の電極端子21の温度を制御し、さらに、電力バッテリーの作業効率を向上させることができる。具体的に説明すると、冷却流路31は、例えば、上部カバー30に予め埋め込まれたコイルパイプであってもよく、または上部カバー30の内部に直接開けられた穴であってもよい。
【0031】
図7図12、および図16を参照すると、好ましい実施形態において、冷却流路31は、バスバーアセンブリ40の上方の部分、電極端子21、および排気流路32を少なくとも通過する。具体的に説明すると、冷却流路31は、例えば、バスバーアセンブリ40の配線経路に沿って配置することができ、セル20の電極端子21は、一般的にバスバーアセンブリ40の配線経路の下に位置し、冷却流路31は、電極端子21とバスバーアセンブリ40の温度を同時に調節することができる。
【0032】
具体的な実施形態において、冷却流路31の液体入口および液体出口は、例えば、上部カバー30の上表面に位置することができる。バッテリーパックを車両本体に接続した後、液体入口および液体出口は、車両温度制御パイプラインと直接連通することができる。理解すべきこととして、例えば、本発明のバッテリーパックに温度センサーを設けてもよく、車両温度制御システムは、バッテリーパックの各領域のリアルタイム温度に応じて冷却流路31の作業状態を制御することができる。周囲の温度が低すぎるときには、セル20を加熱することができ、周囲の温度が高すぎるときには、車両の空調システムを使用してセル20を冷却し、バッテリーが理想的な周囲温度で動作することを保証することができる。
【0033】
さらなる実施形態において、排気流路32と冷却流路31の間には、脆弱部が設けられ、脆弱部は、セル20の爆発防止弁の上方に位置する。脆弱部は、セル20の爆発防止弁が爆発する際に衝撃を受けると破壊されて、冷却流路31と排気流路32が連通するように構成される。このようにして、冷却液は、セル20が位置する空間に流れ込んで消火し、セル20を冷却することによって、熱が拡散するのを防ぐことができる。具体的な実施形態において、脆弱部は、例えば、上部カバー30の底面に設けられたマーク、または冷却流路31と排気流路32の間の材料の厚さを減らすために使用される盲孔、または冷却流路31と排気流路32の間に設置された着脱可能なシーリングキャップであってもよい。
【0034】
図2図3図4図9、および図10を参照すると、上部カバー30とトレイ10の間には、事前位置決め装置が設けられ、事前位置決め装置は、上部カバー30をトレイ10に対して特定の位置に保持するように組み立てられる。理解すべきこととして、事前位置決め装置は、上部カバー30とトレイ10が接続される前に、上部カバー30の位置を一時的に制限することができる。一方では、上部カバー30とトレイ10の迅速な位置決めを実現することができるため、その後のボルト配置が便利に行うことができ、他方では、ボルト配置プロセス中の組付応力(assembly stress)による上部カバー30の変形や変位を防ぐこともできる。具体的な実施形態において、事前位置決め装置は、例えば、突起33および位置決め溝13であり、一方は、上部カバー30に配置され、他方は、トレイ10のサイドビームに配置される。図2および図3の実施形態に示すように、突起33は、上部カバー30に位置し、位置決め溝13は、トレイ10に位置する。本実施形態において、突起33は、例えば、上部カバー30と一体的に射出成形されてもよく、突起33は、例えば、筐体状の構造であり、材料を節約して、バッテリーパックの重量を軽減することができる。
【0035】
図9を参照すると、具体的な実施形態において、上部カバー30の下表面には、セル位置制限部35が設けられ、セル位置制限部35は、セル20のトップカバーと係合する。セル位置制限部35は、例えば、上部カバー30の下表面から突出する環状の突起であってもよく、上部カバー30の下表面とセル20の間には、弾性熱伝導材料で作られた緩衝パッドが設けられる。理解すべきこととして、セル位置制限部35とセル20のトップカバーの係合により、セル20の上部の変位を抑制し、セル20の安定性をさらに向上させることができる。上部カバー30をトレイ10に接続したとき、隆起構造は、セル20の上表面により押圧されて変形するため、セル20の位置をある程度制限することができる。セル20の底面とトレイ10の間には、弾性熱伝導材料で作られた緩衝媒体が設けられる。緩衝媒体は、例えば、熱伝導性接着剤であってもよいが、説明すべきこととして、熱伝導性接着剤は、熱を放散させて弾性支持を提供するためのみに使用され、セル20とトレイ10をくっつけるために使用されるものではない。
【0036】
図3を参照すると、本発明の1つの選択的な実施形態において、トレイ10は、さらに、セル20のアレイ間に配置された中間ビーム14を含み、中間ビーム14の高さは、セル20の高さよりも低い。上部カバー30の中間ビーム14に対応する位置には、中間ビーム14に面する隆起構造34が形成され、隆起構造34は、中間ビーム14と着脱可能に接続される。中間ビーム14は、上部カバー30の固定点のスパンを減らすのに役立つため、バスバーアセンブリ40およびセル20の電極端子21を密接に取り付けて、接続システムの信頼性の高い接続を保証する。隆起構造34と中間ビーム14は、例えば、リベット留めやボルト締めなどによって接続することができる。
【0037】
図2を参照すると、トレイ10は、さらに、電気システム収容溝12を備え、電気システム60は、収容溝内に配置される。電気システム収容溝12の上端は、別々に着脱することのできる電気システムカバープレート50を備える。電気システムカバープレート50および収容空間11のカバープレートを別々に設計することによって、各種モジュールのメンテナンスや交換が互いに影響しないことを保証する。
【0038】
以上のように、本発明のセル20とトレイ10の間には接着接続がない。セル20間の圧搾によって水平方向の固定が実現され、同時に、上部カバー30の圧縮によってセル20の垂直方向の固定が実現される。その一方で、セル20とバスバーアセンブリの間に溶接フリー設計を採用し、上部カバー30の下向きの圧力によってバスバーアセンブリとセル20の電極端子21との接触が実現される。いずれかのセル20が故障したとき、単にトレイ10から上部カバー30を分離するだけで、トレイ10から任意のセル20を着脱することができるため、バッテリーパックの維持費を効果的に削減することができる。
【0039】
本発明の上部カバー30をトレイ10に接続したとき、弾性部材42を介して接触部材43をセル20の電極端子21に当接させることができるため、弾性部材42をある程度変形させることができる。弾性部材42の弾性力は、接触部材43が常に電極端子21と信頼性の高い接触状態にあることを保証することができる。
【0040】
本発明のプローブ431は、接触部材43と電極端子21の間の接続信頼性を向上させ、接触部材43と電極端子21の間の相対変位を防ぐことができる。
【0041】
本発明のセル20の爆発防止弁が爆発したとき、排気流路32を介して高圧ガスをバッテリーパックの外部に排出することによって、バッテリーパック内に高圧ガスが蓄積されて引火するリスクを回避することができる。
【0042】
本発明の冷却流路31は、上部カバー30に統合されるため、それにより、電極端子21およびバスバーアセンブリ40の温度を調節することができる。
【0043】
本発明の冷却流路31の液体入口および液体出口は、例えば、上部カバー30の上表面にそれぞれ位置することができる。バッテリーパックを車両本体に接続した後、液体入口および液体出口は、車両温度制御パイプラインと直接連通することができる。
【0044】
本発明の脆弱部は、セル20の爆発防止弁が爆発した際に衝撃を受けると破壊され、冷却流路31と排気流路32が連通するように構成される。このようにして、冷却液は、セル20が位置する空間に流れ込んで消火し、セル20を冷却することによって、熱が拡散するのを防ぐことができる。
【0045】
本発明の事前位置決め装置は、上部カバー30とトレイ10が接続される前に、上部カバー30の位置を一時的に制限することができる。一方では、上部カバー30とトレイ10の迅速な位置決めを実現することができるため、その後のボルト配置を便利に行うことができ、他方では、ボルト配置プロセス中の組付応力による上部カバー30の変形や変位を防ぐこともできる。
【0046】
本発明のセル20の上部の一部の領域は、位置制限部37に収容されるため、セル20の上部の変位を抑制し、セル20の安定性をさらに向上させるのに役立つ。上部カバー30をトレイ10に接続したとき、緩衝パッドがセル20の上表面により押圧されて変形するため、セル20の位置をある程度制限することができる。
【0047】
本発明の中間ビーム14は、凹溝に接続されるため、上部カバー30の固定点のスパンを減らすのに役立ち、それにより、バスバーアセンブリ40およびセル20の電極端子21を密接に取り付けて、接続システムの信頼性の高い接続を保証する。
【0048】
本発明の電気システムカバープレート50と収容空間11のカバープレートを別々に設計することによって、各種モジュールのメンテナンスや交換が互いに影響しないことを保証する。
【0049】
上述した実施形態は、本発明の原理およびその効果を説明するための単なる例示であり、本発明を限定する意図はない。当業者であれば、本発明の精神および範囲から逸脱することなく上記実施形態を修正または変更することができる。そのため、当業者によって本発明の精神および範囲から逸脱することなく行われる同等の修正または変更は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0050】
本明細書の説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するために、構成要素および/または方法の例等の多数の具体的な詳細が提供される。しかしながら、当業者であれば、本発明の実施形態が、具体的な詳細の1つまたは複数を伴わずに、あるいは他の装置、システム、アセンブリ、方法、構成要素、材料、部品等を介して実施され得ることを認識するであろう。他の例において、周知の構造、材料、または動作は、本発明の実施形態の態様を曖昧にすることを避けるために、具体的に示されないか、詳細には説明されない。
【0051】
本明細書の全体を通した「1つの実施形態」、「ある実施形態」、または「具体的実施形態」は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ずしも全実施形態に存在しなくてもよいことを意味する。したがって、本明細書の全体を通した様々な段落における語句「1つの実施形態において」、「ある実施形態において」、または「具体的実施形態において」は、必ずしも同一の実施形態を参照するわけではない。さらに、本発明において開示された任意の特定の実施形態の特定の特徴、構造、または特性は、任意の好適な様式において、1つまたはそれ以上の他の実施形態と組み合わせることができる。理解すべきこととして、本明細書において説明および図示される実施形態の他の変形例および修正も、本明細書の教示に照らして可能であり、本発明の精神および範囲の一部として見なされるべきである。
【0052】
理解すべきこととして、特定の用途によって有用であるように、図面に描かれた要素の1つまたは複数は、より分離され、または統合された方法で実施されてもよく、あるいは特定の場合には動作不能として取り除かれ、または見なされる可能性さえもある。
【0053】
また、図面のいかなる信号矢印も、他に具体的に指定されない限り、例示としてのみ考慮されるべきであり、限定として考慮されるべきではない。さらに、本明細書で使用される「または」という用語は、特に明記しない限り、一般に「および/または」を意味することを意図している。用語が、分離または組み合わせを示すのが不明確であるために予測される場合には、構成要素またはステップの組み合わせも明記されていると見なされる。
【0054】
本明細書の説明および以下の特許請求の範囲全体で使用されるように、「a」および「the」は、特に明記しない限り、複数の参照を含む。同様に、本明細書の説明および以下の特許請求の範囲全体で使用されるように、「において(in)」の意味は、特に明記しない限り、「の中に(in)」および「の上に(on)」を含む。
【0055】
要約に記載されているものを含む本発明の例示的実施形態の前述の説明は、網羅的であること、または本発明を本明細書に開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。本発明の具体的な実施形態および本発明の実例は、例示の目的でのみ本明細書に記載されているが、当業者が認識および理解するように、本発明の精神および範囲内で様々な同等の修正が可能である。示されるように、これらの修正は、本発明の例示された実施形態の前述の説明に照らして本発明に対して行うことができ、本発明の精神および範囲内に含まれるものとする。
【0056】
本明細書において、本発明の理解を助けるために、システムおよび方法について一般的に詳しく説明した。さらに、本発明の一般的な理解を提供するために、様々な具体的な詳細を提供した。しかしながら、当業者であれば、本発明の実施形態が、具体的な詳細の1つまたは複数を伴わずに、または他の装置、システム、アセンブリ、方法、構成要素、材料、部品等を介して実施され得ることを認識するであろう。他の例において、周知の構造、材料、および/または操作は、本発明の実施形態の態様を曖昧にすることを回避するために、具体的に示されないか、詳細には説明されない。
【0057】
したがって、本発明は、その具体的な実施形態を参照して本明細書に記載されているが、修正の許容範囲、変更、および置換は、前述の開示において意図されており、場合によっては、本発明の範囲および精神から逸脱することなく達成できることを理解されたい。本発明のいくつかの特徴は、本発明の精神における他の特徴を対応して使用することなく採用される。したがって、特定の状況または材料を本発明の本質的な範囲および精神に適合させるために、多くの修正を行うことができる。本発明は、以下の特許請求の範囲で使用される特定の用語および/または本発明を実施するために企図される最良の様式として開示される具体的な実施形態に限定されないが、本発明は、添付の特許請求の範囲内にある任意のすべての実例および同等物を含む。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ決定されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明のバッテリーパックは、電池の技術分野に適用することができる。
【符号の説明】
【0059】
1 パック
2 モジュール
10 トレイ
11 収容空間
111 セル位置制限溝
12 電気システム収容溝
13 位置決め溝
14 中間ビーム
20 セル
21 電極端子
30 上部カバー
31 冷却流路
32 排気流路
33 突起
34 隆起構造
35 セル位置制限部
40 バスバーアセンブリ
41 導電シート
42 弾性部材
43 接触部材
431 プローブ
432 遮断壁
44 接触片
45 ブロック
46 導電層
50 電気システムカバープレート
60 電気システム


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【外国語明細書】