(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086604
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】治具
(51)【国際特許分類】
F24F 7/06 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
F24F7/06 101B
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023199340
(22)【出願日】2023-11-24
(31)【優先権主張番号】P 2022201480
(32)【優先日】2022-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】301071893
【氏名又は名称】株式会社ハーマン
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】垣内 資正
(72)【発明者】
【氏名】山東 伸二
【テーマコード(参考)】
3L058
【Fターム(参考)】
3L058BJ04
3L058BJ06
(57)【要約】
【課題】レンジフードを壁に容易に取り付けることが可能な治具を提供する。
【解決手段】治具(100)は、レンジフード(200)を壁に取り付けるために用いられる。レンジフード(200)は、頂面(30a)を有し、かつファンが収納されている本体部(30)を備える。治具は、壁(W)に取り付けられる第1部材(10)と、本体部に取り付けられる第2部材(20)とを備える。第1部材は、第1方向(DR1)に沿って延在しており、かつ第1方向が水平方向に沿うように壁に取り付けられる。第1部材は、上端部(12)を有する。第2部材は、本体部に取り付けられた状態で頂面から突出しており、かつ上端部に係合される係合部(22)を有する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンジフードを壁に取り付けるために用いられる治具であって、
前記レンジフードは、頂面を有し、かつファンが収納されている本体部を備え、
前記治具は、前記壁に取り付けられる第1部材と、前記本体部に取り付けられる第2部材とを備え、
前記第1部材は、第1方向に沿って延在しており、かつ前記第1方向が水平方向に沿うように前記壁に取り付けられ、
前記第1部材は、上端部を有し、
前記第2部材は、前記本体部に取り付けられた状態で前記頂面から突出しており、かつ前記上端部に係合される係合部を有する、治具。
【請求項2】
前記係合部は、前記第1方向に沿ってスライド可能に前記上端部に係合される、請求項1に記載の治具。
【請求項3】
前記第1部材は、板状部を有し、かつ前記板状部において前記壁に取り付けられ、
前記板状部は、前記第1方向に直交する第2方向において、第1端と前記第1端の反対側の端であり、かつ前記壁に取り付けられた状態で前記第1端よりも上方にある第2端とを有し、
前記上端部は、前記第2端に接続されており、
前記板状部は、前記係合部が前記上端部に係合されている状態で、前記本体部と前記壁との間に挟み込まれる、請求項1又は請求項2に記載の治具。
【請求項4】
前記上端部には、切り欠きが形成されており、
前記切り欠きに前記係合部が嵌ることで、前記第2部材の前記第1部材に対する前記第1方向における位置決めが行われる、請求項1又は請求項2に記載の治具。
【請求項5】
固定部材をさらに備え、
前記固定部材は、前記係合部が前記上端部に係合されている状態で、前記第2部材を前記第1部材に固定する、請求項1又は請求項2に記載の治具。
【請求項6】
前記第1部材は、板状部を有し、かつ前記板状部において前記壁に取り付けられ、
前記板状部は、前記第1方向に直交する第2方向において、第1端と前記第1端の反対側の端であり、かつ前記壁に取り付けられた状態で前記第1端よりも上方にある第2端とを有し、
前記上端部は、前記第2端に接続されており、
前記上端部は、第1部分と、第2部分とを有し、
前記第1部分は、前記第2端に接続されており、かつ前記第1部材が前記壁に取り付けられている状態で前記壁から離れるように前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に沿って延在しており、
前記第2部分は、前記第2端とは反対側の前記第1部分の端に接続されており、かつ前記第1部材が前記壁に取り付けられた状態で上方に向かって前記第2方向に沿って延在しており、
前記係合部には、凹部が形成されており、
前記凹部は、第1側面と、前記第1側面と対向している第2側面とを有し、
前記係合部は、前記第2部分が前記第1側面と接触することで前記上端部に係合され、
前記第2側面は、前記第2部分が前記第1側面と接触している状態で、前記第1部分と対向している、請求項1又は請求項2に記載の治具。
【請求項7】
前記係合部の数は、複数である、請求項1又は請求項2に記載の治具。
【請求項8】
前記第1部材は、前記第1方向において、第3端と前記第3端の反対側の端である第4端とを有し、
前記第1部材の前記第1方向に直交する断面における断面形状は、前記第3端と前記第4端との間にわたって一定になっている、請求項1に記載の治具。
【請求項9】
前記第1部材は、板状部を有し、かつ前記板状部において前記壁に取り付けられ、
前記板状部は、前記第1方向に直交する第2方向において、第1端と前記第1端の反対側の端であり、かつ前記壁に取り付けられた状態で前記第1端よりも上方にある第2端とを有し、
前記上端部は、前記第2端に接続されており、
前記第1部材は、前記第2方向に沿って前記第2端から前記第1端とは反対側に延在しており、かつ前記第1部材が前記壁に取り付けられている状態で前記上端部よりも上方に突出する支持部をさらに有し、
前記支持部は、前記壁に取り付けられる、請求項8に記載の治具。
【請求項10】
前記第1部材は、前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に延在して前記支持部と前記上端部とを接続している補強部をさらに有する、請求項9に記載の治具。
【請求項11】
前記板状部、前記上端部、前記支持部及び前記補強部は、一体成形されている、請求項10に記載の治具。
【請求項12】
前記第1部材は、板状部を有し、かつ前記板状部において前記壁に取り付けられ、
前記板状部は、前記第1方向に直交する第2方向において、第1端と前記第1端の反対側の端であり、かつ前記壁に取り付けられた状態で前記第1端よりも上方にある第2端とを有し、
前記上端部は、前記第2端に接続されており、
前記第1部材は、第1分割部材と、第2分割部材とを有し、
前記第1分割部材は、前記板状部と、前記上端部とを有し、
前記上端部は、第1部分と、第2部分とを有し、
前記第1部分は、前記第2端に接続されており、かつ前記第1部材が前記壁に取り付けられている状態で前記壁から離れるように前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に沿って延在しており、
前記第2部分は、前記第2端とは反対側の前記第1部分の端に接続されており、かつ前記第1部材が前記壁に取り付けられた状態で上方に向かって前記第2方向に沿って延在しており、
前記第2分割部材は、第3部分と、第4部分と、第5部分とを有し、
前記第3部分及び前記第4部分は、前記第3方向において対向しながら、前記第1方向に沿って延在しており、
前記第3部分は、前記第2部分に固定され、
前記第4部分は、前記壁に取り付けられ、
前記第5部分は、前記第3方向に沿って延在して前記第3部分と前記第4部分とを接続している、請求項1又は請求項2に記載の治具。
【請求項13】
前記第1部材は、前記第1方向において、第3端と前記第3端の反対側の端である第4端とを有し、
前記第1部材の前記第1方向に直交する断面における断面形状は、前記第3端と前記第4端との間にわたって一定になっている、請求項12に記載の治具。
【請求項14】
前記第2部材は、第3分割部材と、第4分割部材とを有し、
前記第4分割部材は、前記係合部を有しており、
前記第4分割部材の板厚は、前記第3分割部材の板厚よりも大きい、請求項1又は請求項2に記載の治具。
【請求項15】
前記第2部材は、第3分割部材と、第4分割部材とを有し、
前記第4分割部材は、前記係合部を有し、
前記係合部は、前記係合部が前記頂面から突出しないように前記本体部の側面に取り付け可能である、請求項1又は請求項2に記載の治具。
【請求項16】
前記第2部材は、第3分割部材と、第4分割部材とを有し、
前記第4分割部材は、前記係合部を有し、
前記第4分割部材は、前記係合部が前記頂面から突出するように前記本体部の側面に取り付けられた状態で、前記係合部の前記頂面からの突出長さを調整可能である、請求項1又は請求項2に記載の治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治具に関する。より特定的には、本発明は、レンジフードを壁に取り付けるために用いられる治具に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2014-173796号(特許文献1)には、レンジフードが記載されている。特許文献1に記載のレンジフードは、排気ファンが収納される本体部を有している。特許文献1に記載のレンジフードは、設置固定用治具を用いて、壁に取り付けられる。設置固定用治具は、矩形状であり、長手方向が水平方向に沿うように壁に取り付けられる。設置用固定治具は、切り起こし部を有している。特許文献1に記載のレンジフードは、本体部の背面に形成されている係合穴に切り起こし部を挿入することにより、設置用固定治具を用いて壁に取り付けられることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の記載のレンジフードを壁に取り付けようとする際、作業者は切り起こし部及び係合穴を目視することができないため、特許文献1に記載のレンジフードは、壁に取り付ける際の作業性に改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。より具体的には、本発明は、レンジフードを壁に容易に取り付けることが可能な治具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の治具は、レンジフードを壁に取り付けるために用いられる。レンジフードは、頂面を有し、かつファンが収納されている本体部を備えている。治具は、壁に取り付けられる第1部材と、本体部に取り付けられる第2部材とを備えている。第1部材は、第1方向に沿って延在しており、かつ第1方向が水平方向に沿うように壁に取り付けられる。第1部材は、上端部を有する。第2部材は、本体部に取り付けられた状態で頂面から突出しており、かつ上端部に係合される係合部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の治具によると、レンジフードを壁に容易に取り付けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図6】
図5とは反対側から見た第2部材20の側面図である。
【
図7】レンジフード200に取り付けられた状態の第2部材20の側面図である。
【
図8】
図7とは反対側から見たレンジフード200に取り付けられた状態の第2部材20の側面図である。
【
図11】治具110における第1部材10の平面図である。
【
図13】
図11中のXIII-XIIIにおける断面図である。
【
図14】治具120における第1部材10の平面図である。
【
図17】治具130における第2部材20の分解斜視図である。
【
図18】レンジフード200に取り付けられた状態の治具130における第2部材20の斜視図である。
【
図19】レンジフード200に取り付けられた状態の第4分割部材28の第1斜視図である。
【
図20】レンジフード200に取り付けられた状態の第4分割部材28の第2斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態の詳細を、図面を参照しながら説明する。以下の図面では、同一又は相当する部分に同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さないものとする。第1実施形態に係る治具を、治具100とする。第2実施形態に係る治具を治具110とし、第3実施形態に係る治具を治具120とし、第4実施形態に係る治具を治具130とし、第5実施形態に係る治具を治具140とする。
【0010】
(治具100の構成)
以下に、治具100の構成を説明する。
【0011】
治具100は、第1部材10を有している。第1部材10は、壁W(
図2参照)に取り付けられる。
図1は、第1部材10の平面図である。
図2は、
図1中のII-IIにおける断面図である。
図1及び
図2に示されるように、第1部材10は、第1方向DR1に沿って延在している。第1部材10は、板状部11と、上端部12とを有している。
【0012】
板状部11は、平板状の部分である。板状部11は、例えば、長手方向が第1方向DR1に沿っている矩形状である。板状部11は、第1端11aと、第2端11bとを有している。第1端11a及び第2端11bは、第2方向DR2における板状部11の両端を構成している。第2端11bは、第1端11aの反対側の端である。第2方向DR2は、第1方向DR1に直交する方向である。
【0013】
板状部11は、第1面11cと、第2面11dとを有している。第1面11c及び第2面11dは、第3方向DR3における板状部11の両端面を構成している。第3方向DR3は、第1方向DR1及び第2方向DR2に直交する方向である。つまり、第1面11c及び第2面11dは、板状部11の厚さ方向における両端面を構成している。第1面11cは、第1部材10が壁Wに取り付けられた際に、壁Wと接触する面である。第2面11dは、第1面11cの反対面である。
【0014】
板状部11には、複数の貫通穴11eが形成されている。貫通穴11eは、板状部11を第3方向DR3に沿って貫通している。すなわち、貫通穴11eは、板状部11を厚さ方向に沿って貫通している。第1部材10は、板状部11において、壁Wに取り付けられる。より具体的には、第1部材10は、ねじ等の固定部材(図示せず)を貫通穴11eに挿通するとともに、貫通穴11eに挿通されたねじ等の固定部材を壁Wの内部にある間柱(補強桟)に螺合することで、壁Wに取り付けられる。複数の貫通穴11eのうちのどれを用いるかは、壁Wの内部にある間柱の位置に応じて適宜選択される。
【0015】
第1部材10が壁Wに取り付けられた状態で、第1方向DR1は、水平方向に沿っている。また、第2端11bは、第1部材10が壁Wに取り付けられた状態で、第1端11aよりも上方にある。
【0016】
上端部12は、第1部分12aと第2部分12bとを有している。第1部分12aは、第2端11bに接続されている。第1部分12aは、板状部11が壁Wに取り付けられた状態で壁Wから離れるように第3方向DR3に沿って延在している。すなわち、第1部分12aは、第1面11cから第2面11dに向かう方向に沿って延在している。第2部分12bは、第2端11bとは反対側の第1部分12aの端に接続されている。第2部分12bは、板状部11が壁Wに取り付けられた状態で、上方に向かって第2方向DR2に沿って延在している。すなわち、第2部分12bは、第2端11bから離れるように第2方向DR2に沿って延在している。このように、上端部12は、第1方向DR1に直交する断面視において、L字状になっている。
【0017】
第2部分12bには、ねじ穴12cが形成されている。ねじ穴12cは、第3方向DR3に沿って第2部分12bを貫通している。つまり、ねじ穴12cは、第2部分12bを厚さ方向に沿って貫通している。第1部分12aとは反対側の第2部分12bの端には、2つの切り欠き12dが形成されている。2つの切り欠き12dは、第1方向DR1において、間隔を空けて配置されている。
【0018】
第1部材10の第1方向DR1における幅を、幅WDとする。幅WDは、レンジフード200(
図7参照)が取り付けられる場所のスペースに合わせて適宜選択される。幅WDは、例えば、600mm、750mm又は900mmである。
【0019】
治具100は、さらに第2部材20を有している。第2部材20は、レンジフード200の本体部30(
図7及び
図8参照)に取り付けられる。
図3は、第2部材20の平面図である。
図4は、第2部材20の斜視図である。
図5は、第2部材20の側面図である。
図6は、
図5とは反対側から見た第2部材20の側面図である。
図3、
図4、
図5及び
図6に示されるように、第2部材20は、板状部21と、2つの係合部22と、2つの固定部23とを有している。
【0020】
板状部21は、平板状の部分である。板状部21は、例えば、長手方向が第4方向DR4に沿っている矩形状である。板状部21は、第1端21aと、第2端21bとを有している。第1端21a及び第2端21bは、第4方向DR4における板状部21の両端を構成している。第2端21bは、第1端21aの反対側の端である。
【0021】
2つの係合部22は、それぞれ、第1端21a及び第2端21bに接続されている。係合部22は、第5方向DR5に沿って延在している。第5方向DR5は、第4方向DR4に直交する方向である。係合部22には、貫通穴22aが形成されている。貫通穴22aは、第4方向DR4に沿って係合部22を貫通している。すなわち、貫通穴22aは、係合部22を厚さ方向に沿って貫通している。
【0022】
図7は、レンジフード200に取り付けられた状態の第2部材20の側面図である。
図8は、
図7とは反対側から見たレンジフード200に取り付けられた状態の第2部材20の側面図である。
図7及び
図8に示されるように、レンジフード200は、本体部30を有している。本体部30は、頂面30aと、側面30bと、側面30cと、背面30dとを有している。本体部30には、ファン(図示せず)が収納されている。
【0023】
係合部22のうちの1つは、貫通穴22aに固定部材24が挿通されるとともに、挿通された固定部材24が側面30bに形成されているねじ穴(図示せず)に螺合されることにより本体部30に取り付けられている。係合部22のうちの他の1つは、貫通穴22aに固定部材25が挿通されるとともに、挿通された固定部材24が側面30cに形成されているねじ穴(図示せず)に螺合されることにより本体部30に取り付けられている。固定部材24及び固定部材25は、例えば、ねじである。
【0024】
板状部21は、第1面21cと、第2面21dとを有している。第1面21c及び第2面21dは、第6方向DR6における板状部21の両端面を構成している。第6方向DR6は、第4方向DR4及び第5方向DR5に直交する方向である。すなわち、第1面21c及び第2面21dは、板状部21の厚さ方向における両端面を構成している。第1面21cは、第2部材20が本体部30に取り付けられ、かつ第1部材10に取り付けられた状態で第1部材10(板状部11)と対向している。第2面21dは、第1面21cの反対面である。第1面21cは、例えば背面30dと面一になっている。第1面21cは、第2部材20が本体部30に取り付けられた状態で背面30dよりも突出した位置になければよい。
【0025】
係合部22は、第2部材20が本体部30に取り付けられた状態で、頂面30aから上方に突出している。係合部22には、凹部22bが形成されている。凹部22bは、本体部30に取り付けられた状態で頂面30aよりも上方に突出している係合部22の部分に形成されている。凹部22bは、側面22cと、側面22dと、底面22eとを有している。側面22c及び側面22dは、第5方向DR5において間隔を空けて対向している。底面22eは、側面22c及び側面22dに連なっている。側面22cは、凸部22caを有している。側面22cは、側面22d側に向かって突出している。凸部22caは、第6方向DR6において、底面22eと間隔を空けて配置されている。
【0026】
第2部分12bが側面22cと接触することで、係合部22が上端部12に係合されることになる。より具体的には、第2部分12bが凸部22caと底面22eとの間に挿入されることで、係合部22が上端部12に係合される。係合部22が上端部12に係合された状態で、第4方向DR4は第1方向DR1(水平方向)に沿うようになり、第5方向DR5が第2方向DR2(鉛直方向)に沿うようになり、第6方向DR6が第3方向DR3に沿うようになる。係合部22が上端部12に係合された状態で、第2部材20は、第1部材10に対して第1方向DR1(第4方向DR4、水平方向)に沿ってスライド可能である。第2部材20を第1部材10に対して第1方向DR1に沿ってスライドさせることにより、係合部22が切り欠き12dと係合する。係合部22が上端部12に係合された状態で、側面22dは、第1部分12aと対向している。
【0027】
固定部23は、底面22eに接続されている。1つの係合部22に接続されている固定部23は、他の1つの係合部22に向かって、第4方向DR4に沿って延在している。固定部23の厚さ方向は、第6方向DR6に沿っている。固定部23には、貫通穴23aが形成されている。貫通穴23aは、第6方向DR6に沿って固定部23を貫通している。すなわち、貫通穴23aは、固定部23を厚さ方向に沿って貫通している。
図9は、治具100の分解斜視図である。
図9に示されるように、係合部22が上端部12に係合された状態で固定部材26が貫通穴23aに挿通されるとともに、挿通された固定部材26がねじ穴12cに螺合される。
【0028】
図10は、治具100の断面図である。
図10に示されるように、板状部11は、第1部材10が壁に取り付けられ、第2部材20が本体部30に取り付けられ、かつ係合部22が上端部12に係合されている状態で、壁Wと本体部30(背面30d)との間に挟み込まれている。
【0029】
<治具100の使用方法>
以下に、治具100の使用方法を説明する。
【0030】
治具100を用いたレンジフード200の取り付けでは、第1に、第1部材10が壁Wに取り付けられるとともに、第2部材20が本体部30に取り付けられる。第2に、係合部22が上端部12に係合される。この際、係合部22は、切り欠き12dに係合される必要はない。すなわち、この段階における係合部22の上端部12への係合は、仮置きで足りる。
【0031】
第3に、第2部材20が、レンジフード200とともに、第1方向DR1(第4方向DR4、水平方向)に沿ってスライドされる。これにより、係合部22が切り欠き12dに嵌り、レンジフード200の位置決めが行われる。第4に、固定部材26が貫通穴23aに挿通されるとともに、貫通穴23aに挿通された固定部材26がねじ穴12cに螺合され、第2部材20が第1部材10に固定される。以上により、レンジフード200の壁Wへの取り付けが完了する。
【0032】
<治具100の効果>
以下に、治具100の効果を説明する。
【0033】
本体部30に取り付けられている第2部材20は、係合部22が上端部12に係合されることにより、壁Wに取り付けられている第1部材10に取り付けられる。この際、係合部22が頂面30aよりも上方に突出しているため、作業者は係合部22と上端部12との係合箇所を左右同時に目視しながら作業を進めることができる。そのため、治具100によると、レンジフード200を壁Wに容易かつ確実に取り付けることが可能である。
【0034】
係合部22を上端部12に係合させる際、当初の係合は仮置きで足り、当該仮置きが行われた後に第2部材20を第1方向DR1に沿ってスライドさせて、係合部22を切り欠き12dに嵌めればよい。そのため、作業者は、係合部22を上端部12に係合させる際に、当初は慎重に位置合わせを行う必要がない。このような観点からも、治具100によると、レンジフード200を壁Wに容易に取り付けることが可能である。
【0035】
レンジフード200が設置される場所の状況は様々である。そのため、レンジフード200が設置される場所の状況に合わせて、異なる幅WDを有する第1部材10を用いる必要がある。治具100では、幅WDが異なる第1部材10を用いる場合でも、第2部材20に変更をきたすことなく、係合部22を上端部12に係合することにより、第2部材20を第1部材10に取り付けることが可能である。
【0036】
治具100では、係合部22を上端部12に係合されている状態で、側面22dが第1部分12aと対向している。そのため、係合部22を上端部12に係合されている状態でレンジフード200に対して下方から上方への力が不意に加わっても、側面22dと第1部分12aとが接触し、係合部22が上端部12から外れにくい。そのため、治具100によると、レンジフード200の取り付けを安全に進めることが可能である。
【0037】
第2部材20が第1部材10に取り付けられている状態において、第1部材10には、レンジフード200の重量により上端部12側が壁Wから離れるようなモーメントが作用する。治具100では、板状部11が本体部30(背面30d)と壁Wとの間に挟み込まれているため、上記のモーメントを打ち消す方向の反力が、壁W(板状部11)から作用する。そのため、治具100では、レンジフード200の重量に起因した第1部材10の変形及び当該変形に伴うレンジフード200の垂れ下がりを抑制可能である。
【0038】
(治具110の構成)
以下に、治具110の構成を説明する。ここでは、治具100の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0039】
図11は、治具110における第1部材10の平面図である。
図12は、
図11中のXII-XIIにおける断面図である。
図13は、
図11中のXIII-XIIIにおける断面図である。
図11、
図12及び
図13に示されているように、第1方向DR1における第1部材10の両端を、それぞれ第3端10a及び第4端10bとする。治具110では、第1部材10が、支持部13と、補強部14とをさらに有している。支持部13は、第1方向DR1に直交する断面視において、第2方向DR2に沿って第2端11bから第1端11aとは反対側に延在している。支持部13は、第1部材10が壁Wに取り付けられた状態で、上端部12よりも上方に突出している。
【0040】
治具110では、第1部材10が、板状部11に加えて、支持部13においても壁Wに取り付けられる。より具体的には、支持部13には、第3方向DR3に沿って支持部13を貫通している貫通穴13aが形成されている。貫通穴13aにねじ等の固定部材が挿通されるとともに当該固定部材が壁Wに螺合されることにより、支持部13が壁Wに取り付けられる。
【0041】
補強部14は、第1方向DR1に直交する断面視において第3方向DR3に沿って延在しており、支持部13と上端部12とを接続している。
【0042】
治具110では、第1方向DR1に直交する断面視において、第1部材10の断面形状が、第3端10aと第4端10bとの間にわたって一定になっている。なお、ある断面において貫通穴11e(ねじ穴12c、貫通穴13a)が形成されており、他の断面において貫通穴11e(ねじ穴12c、貫通穴13a)が形成されていなくても、貫通穴11e(ねじ穴12c、貫通穴13a)以外の点に関して当該ある断面における第1部材10の断面形状と当該他の断面における第1部材10の断面形状が同一であれば、第1部材10の断面形状が第3端10aと第4端10bとの間にわたって一定になっているものと見做される。
【0043】
治具110では、第1部材10が、例えば押し出し成形により形成される。すなわち、治具110では、板状部11、上端部12、支持部13及び補強部14が、一体成形されている。治具110では、第1部材10の構成材料が、押し出し成形が容易な材料であることが好ましい。治具110では、第1部材10の構成材料が、例えばアルミニウム合金である。但し、第1部材10の構成材料は、これに限られるものではない。
【0044】
(治具110の効果)
以下に、治具110の効果を説明する。ここでは、治具100の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0045】
治具110では、第1部材10が第3端10aと第4端10bとの間にわたって一定の断面形状を有しているため、第1部材10を押し出し成形により形成することが可能となる。その結果、加工対象部材を押し出し成形で長く形成しておき、当該加工対象部材を所望の第1部材10の長さに応じて切断すればよいため、製造工程が簡略化されるとともに様々な長さの第1部材10を自在に形成可能である。
【0046】
治具110において第1部材10が支持部13を有している場合、第1部材10が板状部11に加えて支持部13でも壁Wに取り付けられる。そして、支持部13は板状部11よりも上方にあるため、この場合には、レンジフード200の自重に起因した垂れ下がりを抑制可能となる。治具110において第1部材10が補強部14をさらに有している場合、第1部材10の剛性が改善されるため、レンジフード200の自重に起因した垂れ下がりをさらに抑制可能となる。
【0047】
(治具120の構成)
以下に、治具120の構成を説明する。ここでは、治具100の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0048】
図14は、治具120における第1部材10の平面図である。
図15は、
図14中のXV-XVにおける断面図である。
図16は、
図14中のXVI-XVIにおける断面図である。
図14、
図15及び
図16に示されているように、治具120は、第1分割部材15と、第2分割部材16とを有している。第1分割部材15は、板状部11と、上端部12とを有している。第2分割部材16は、第3部分16aと、第4部分16bと、第5部分16cとを有している。
【0049】
第3部分16a及び第4部分16bは、第3方向DR3において対向しながら、第1方向DR1に沿って延在している。第3部分16aは、第2部分12bに固定されている。第3部分16aと第2部分12bとの固定は、スポット溶接又はかしめにより行われている。第4部分16bは、壁Wに取り付けられる。より具体的には、第4部分16bには第3方向DR3に沿って第4部分16bを貫通している貫通穴16bcが形成されており、貫通穴16bcにねじ等の固定部材が挿通されるとともに当該固定部材が壁Wに螺合されることにより、第4部分16bが壁Wに取り付けられる。
【0050】
第3部分16aは、第2方向DR2において、第5端16aaと第6端16abとを有している。第4部分16bは、第2方向DR2において、第7端16baと第8端16bbとを有している。第5端16aa及び第7端16baは、第3方向DR3において間隔を空けて対向している。第6端16abは第5端16aaの反対側の端であり、第8端16bbは第7端16baの反対側の端である。第8端16bbは、第1部材10が壁Wに取り付けられた状態で、第6端16abよりも上方にある。第8端16bbは、第1部材10が壁Wに取り付けられた状態で、上端部12よりも上方にある。
【0051】
第5部分16cは、第3方向DR3に沿って延在している。第3方向DR3における第5部分16cの一方端及び他方端は、それぞれ、第5端16aa及び第7端16baに接続されている。これにより、第3部分16a及び第4部分16bは、第5部分16cにより接続されている。このことを別の観点から言えば、第2分割部材16は、第1方向DR1に直交する断面視において、J字形になっている。
【0052】
治具120では、第1方向DR1に直交する断面における第1部材10(第1分割部材15、第2分割部材16)の断面形状は、第3端10aと第4端10bとの間にわたって一定となっている。治具120では、第1分割部材15及び第2分割部材16は、例えば板状の加工対象部材に対してブレーキ曲げを行うことで成形される。なお、治具120では、第1分割部材15の板厚及び第2分割部材16の板厚が、治具120における第1部材10の板厚よりも小さい。
【0053】
(治具120の効果)
以下に、治具120の効果を説明する。ここでは、治具100の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0054】
治具120では、第1分割部材15及び第2分割部材16が第3端10aと第4端10bとの間にわたって一定の断面形状を有しているため、板状の加工対象部材に対してブレーキ曲げを行うことにより第1分割部材15及び第2分割部材16を形成することが可能となる。その結果、第1分割部材15及び第2分割部材16を形成するために金型が不要となる。
【0055】
治具120では、係合部22が係合される部分が第2部分12b及び第3部分16aが重ねて構成されているため、第1分割部材15の板厚及び第2分割部材16の板厚が治具120における第1部材10の板厚よりも小さくても、当該部分における強度及び剛性を確保することが可能である。このことを別の観点から言えば、治具120によると、第1部材10を形成するために要する部材コストを低減しつつ、係合部22が係合される部分の強度及び剛性を向上可能である。
【0056】
(治具130の構成)
以下に、治具130の構成を説明する。ここでは、治具100の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0057】
図17は、治具130における第2部材20の分解斜視図である。
図17に示されているように、治具130では、第2部材20が、第3分割部材27と、2つの第4分割部材28とを有している。第3分割部材27は、板状部21を有している。第4分割部材28は、係合部22と固定部23とを有している。2つの第4分割部材28の各々は、それぞれ、板状部21(第3分割部材27)の第1端21a側の端部及び板状部21(第3分割部材27)の第2端21b側の端部に分離可能に取り付けられる。
【0058】
第4分割部材28の板厚は、第3分割部材27の板厚よりも大きい。
図18は、レンジフード200に取り付けられた状態の治具130における第2部材20の斜視図である。
図18に示されているように、第3分割部材27は、固定部材29により、第4分割部材28とともに本体部30(頂面30a)に取り付けられる。
【0059】
(治具130の効果)
以下に、治具130の効果を説明する。ここでは、治具100の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0060】
第2部材20において最も強度及び剛性が要求されるのは、係合部22である。治具100では、係合部22における強度及び剛性を向上させるためには、係合部22における板厚のみならず、その他の部分における板厚も大きくする必要がある。他方で、治具130では、第2部材20が第3分割部材27と第4分割部材28とに分割されているため、係合部22における強度及び剛性を向上させる際、係合部22を有する第4分割部材28の板厚のみを大きくすればよい。
【0061】
また、治具130では、第2部材20が第3分割部材27と第4分割部材28とに分割されているため、治具100のように第2部材20を1枚の加工対象部材から成形する場合と比較して成形工程が容易になり、製造コスト(金型費)を抑制可能である。さらに、治具130では、第3分割部材27が第4分割部材28と共通する固定部材(固定部材29)を用いて本体部30に取り付けることが可能であるため、部品点数を減少させることが可能である。
【0062】
(治具140の構成)
以下に、治具140の構成を説明する。ここでは、治具130の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0063】
図19は、レンジフード200に取り付けられた状態の第4分割部材28の第1斜視図である。
図20は、レンジフード200に取り付けられた状態の第4分割部材28の第2斜視図である。
図19及び
図20に示されているように、治具140では、第4分割部材28が、係合部22が頂面30aから突出しないように本体部30(側面30b、側面30c)に取り付け可能である。
【0064】
より具体的には、治具140では、貫通穴22aが、第1穴部22aaと第2穴部22abとを有している。第1穴部22aaは、第2穴部22abよりも開口面積が大きくなっている。そのため、側面30b(側面30c)に螺合されている固定部材24(固定部材25)が第2穴部22abに通されている状態では固定部材24(固定部材25)が第4分割部材28から外れないが、固定部材24(固定部材25)が第1穴部22aaを通るように第4分割部材28をスライドさせると、固定部材24(固定部材25)から第4分割部材28が外れる。第4分割部材28の上下を逆にして取り付けると、係合部22が頂面30aから突出することになる。
【0065】
治具140では、貫通穴23aの第4方向DR4における幅が、貫通穴23aの第5方向DR5における幅よりも大きくてもよい。この場合、貫通穴23aの第4方向DR4における幅の範囲内(例えば2mm程度)で、係合部22が上端部12に係合された状態でレンジフード200を水平方向に沿ってスライドさせ、設置位置を微調整することが可能である。
【0066】
治具140では、第2穴部22abの第5方向DR5における幅が、第2穴部22abの第6方向DR6における幅よりも大きくてもよい。この場合、第2穴部22abの第5方向DR5における幅の範囲内(例えば2mm程度)で係合部22の頂面30aからの突出長さを微調整可能であるため、係合部22が上端部12に係合された状態でレンジフード200の鉛直方向における位置を微調整することが可能である。なお、この高さ位置の微調整は、側面30bに取り付けられている第4分割部材28及び側面30cに取り付けられている第4分割部材28のいずれか一方に関して行われてもよい。
【0067】
(治具140の効果)
以下に、治具140の効果を説明する。ここでは、治具130の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0068】
第4分割部材28を予め本体部30に取り付けておけば、レンジフード200の設置現場における作業工程が減る。しかしながら、係合部22が頂面30aから突出するように第4分割部材28が取り付けられていると、レンジフード200を梱包する梱包材が大きくなってしまう。しかしながら、治具140では、係合部22が頂面30aから突出しないように第4分割部材28を本体部30に取り付け可能であり、かつ係合部22が頂面30aから突出するように第4分割部材28を取り付け直すことが容易であるため、梱包材を小型化しつつ、設置現場における作業を簡略化することが可能である。
【0069】
<付記>
本実施形態には、以下の構成が含まれている。
【0070】
<付記1>
レンジフードを壁に取り付けるために用いられる治具であって、
前記レンジフードは、頂面を有し、かつファンが収納されている本体部を備え、
前記治具は、前記壁に取り付けられる第1部材と、前記本体部に取り付けられる第2部材とを備え、
前記第1部材は、第1方向に沿って延在しており、かつ前記第1方向が水平方向に沿うように前記壁に取り付けられ、
前記第1部材は、上端部を有し、
前記第2部材は、前記本体部に取り付けられた状態で前記頂面から突出しており、かつ前記上端部に係合される係合部を有する、治具。
【0071】
<付記2>
前記係合部は、前記第1方向に沿ってスライド可能に前記上端部に係合される、付記1に記載の治具。
【0072】
<付記3>
前記第1部材は、板状部を有し、かつ前記板状部において前記壁に取り付けられ、
前記板状部は、前記第1方向に直交する第2方向において、第1端と前記第1端の反対側の端であり、かつ前記壁に取り付けられた状態で前記第1端よりも上方にある第2端とを有し、
前記上端部は、前記第2端に接続されており、
前記板状部は、前記係合部が前記上端部に係合されている状態で、前記本体部と前記壁との間に挟み込まれる、付記1又は付記2に記載の治具。
【0073】
<付記4>
前記上端部には、切り欠きが形成されており、
前記切り欠きに前記係合部が嵌ることで、前記第2部材の前記第1部材に対する前記第1方向における位置決めが行われる、付記1から付記3のいずれか1項に記載の治具。
【0074】
<付記5>
固定部材をさらに備え、
前記固定部材は、前記係合部が前記上端部に係合されている状態で、前記第2部材を前記第1部材に固定する、付記1から付記4のいずれか1項に記載の治具。
【0075】
<付記6>
前記第1部材は、板状部を有し、かつ前記板状部において前記壁に取り付けられ、
前記板状部は、前記第1方向に直交する第2方向において、第1端と前記第1端の反対側の端であり、かつ前記壁に取り付けられた状態で前記第1端よりも上方にある第2端とを有し、
前記上端部は、前記第2端に接続されており、
前記上端部は、第1部分と、第2部分とを有し、
前記第1部分は、前記第2端に接続されており、かつ前記第1部材が前記壁に取り付けられている状態で前記壁から離れるように前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に沿って延在しており、
前記第2部分は、前記第2端とは反対側の前記第1部分の端に接続されており、かつ前記第1部材が前記壁に取り付けられた状態で上方に向かって前記第2方向に沿って延在しており、
前記係合部には、凹部が形成されており、
前記凹部は、第1側面と、前記第1側面と対向している第2側面とを有し、
前記係合部は、前記第2部分が前記第1側面と接触することで前記上端部に係合され、
前記第2側面は、前記第2部分が前記第1側面と接触している状態で、前記第1部分と対向している、付記1又は付記2に記載の治具。
【0076】
<付記7>
前記係合部の数は、複数である、付記1から付記6のいずれか1項に記載の治具。
【0077】
<付記8>
前記第1部材は、前記第1方向において、第3端と前記第3端の反対側の端である第4端とを有し、
前記第1部材の前記第1方向に直交する断面における断面形状は、前記第3端と前記第4端との間にわたって一定になっている、付記1に記載の治具。
【0078】
<付記9>
前記第1部材は、板状部を有し、かつ前記板状部において前記壁に取り付けられ、
前記板状部は、前記第1方向に直交する第2方向において、第1端と前記第1端の反対側の端であり、かつ前記壁に取り付けられた状態で前記第1端よりも上方にある第2端とを有し、
前記上端部は、前記第2端に接続されており、
前記第1部材は、前記第2方向に沿って前記第2端から前記第1端とは反対側に延在しており、かつ前記第1部材が前記壁に取り付けられている状態で前記上端部よりも上方に突出する支持部をさらに有し、
前記支持部は、前記壁に取り付けられる、付記8に記載の治具。
【0079】
<付記10>
前記第1部材は、前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に延在して前記支持部と前記上端部とを接続している補強部をさらに有する、付記9に記載の治具。
【0080】
<付記11>
前記板状部、前記上端部、前記支持部及び前記補強部は、一体成形されている、付記10に記載の治具。
【0081】
<付記12>
前記第1部材は、板状部を有し、かつ前記板状部において前記壁に取り付けられ、
前記板状部は、前記第1方向に直交する第2方向において、第1端と前記第1端の反対側の端であり、かつ前記壁に取り付けられた状態で前記第1端よりも上方にある第2端とを有し、
前記上端部は、前記第2端に接続されており、
前記第1部材は、第1分割部材と、第2分割部材とを有し、
前記第1分割部材は、前記板状部と、前記上端部とを有し、
前記上端部は、第1部分と、第2部分とを有し、
前記第1部分は、前記第2端に接続されており、かつ前記第1部材が前記壁に取り付けられている状態で前記壁から離れるように前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に沿って延在しており、
前記第2部分は、前記第2端とは反対側の前記第1部分の端に接続されており、かつ前記第1部材が前記壁に取り付けられた状態で上方に向かって前記第2方向に沿って延在しており、
前記第2分割部材は、第3部分と、第4部分と、第5部分とを有し、
前記第3部分及び前記第4部分は、前記第3方向において対向しながら、前記第1方向に沿って延在しており、
前記第3部分は、前記第2部分に固定され、
前記第4部分は、前記壁に取り付けられ、
前記第5部分は、前記第3方向に沿って延在して前記第3部分と前記第4部分とを接続している、付記1又は付記2に記載の治具。
【0082】
<付記13>
前記第1部材は、前記第1方向において、第3端と前記第3端の反対側の端である第4端とを有し、
前記第1部材の前記第1方向に直交する断面における断面形状は、前記第3端と前記第4端との間にわたって一定になっている、付記12に記載の治具。
【0083】
<付記14>
前記第2部材は、第3分割部材と、第4分割部材とを有し、
前記第4分割部材は、前記係合部を有しており、
前記第4分割部材の板厚は、前記第3分割部材の板厚よりも大きい、付記1又は付記2に記載の治具。
【0084】
<付記15>
前記第2部材は、第3分割部材と、第4分割部材とを有し、
前記第4分割部材は、前記係合部を有し、
前記係合部は、前記係合部が前記頂面から突出しないように前記本体部の側面に取り付け可能である、付記1又は付記2に記載の治具。
【0085】
<付記16>
前記第2部材は、第3分割部材と、第4分割部材とを有し、
前記第4分割部材は、前記係合部を有し、
前記第4分割部材は、前記係合部が前記頂面から突出するように前記本体部の側面に取り付けられた状態で、前記係合部の前記頂面からの突出長さを調整可能である、付記1又は付記2に記載の治具。
【0086】
以上のように本発明の実施形態について説明を行ったが、上記の実施形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は、上記の実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むことが意図される。
【符号の説明】
【0087】
100,110,120,130,140 治具、200 レンジフード、10 第1部材、10a 第3端、10b 第4端、11 板状部、11a 第1端、11b 第2端、11c 第1面、11d 第2面、11e 貫通穴、12 上端部、12a 第1部分、12b 第2部分、12c ねじ穴、12d 切り欠き、13 支持部、14 補強部、15 第1分割部材、16 第2分割部材、16a 第3部分、16aa 第5端、16ab 第6端、16b 第2部分、16ba 第7端、16bb 第8端、16bc 貫通穴、16c 第3部分、20 第2部材、21 板状部、21a 第1端、21b 第2端、21c 第1面、21d 第2面、22 係合部、22a 貫通穴、22aa 第1穴部、22ab 第2穴部、22b 凹部、22c 側面、22ca 凸部、22d 側面、22e 底面、23 固定部、23a 貫通穴、24 固定部材、25 固定部材、26 固定部材、27 第3分割部材、28 第4分割部材、29 固定部材、30 本体部、30a 頂面、30b,30c 側面、30d 背面、DR1 第1方向、DR2 第2方向、DR3 第3方向、DR4 第4方向、DR5 第5方向、DR6 第6方向、W 壁、WD 幅。