(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086617
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】ロボットアームシステムによって第2の構成要素に対して第1の構成要素を位置決めするための方法
(51)【国際特許分類】
B25J 13/08 20060101AFI20240620BHJP
B25J 9/10 20060101ALI20240620BHJP
B23K 9/12 20060101ALN20240620BHJP
【FI】
B25J13/08 A
B25J9/10 A
B23K9/12 331K
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023204003
(22)【出願日】2023-12-01
(31)【優先権主張番号】10 2022 213 715.9
(32)【優先日】2022-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】523456560
【氏名又は名称】ペリー エスイー
【氏名又は名称原語表記】PERI SE
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】シュミット, アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ストローベル, ヴォルフガング
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS11
3C707BS09
3C707DS01
3C707KS36
3C707KT12
3C707KV11
3C707KX05
3C707LT12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ロボットアームシステムによって第2の構成要素に対して第1の構成要素を位置決めする方法を提供する。
【解決手段】第2の構成要素(B2)に対して第1の構成要素(B1)を保持し移動させるように配置された第1のロボットアームが、座標基準で移動されるように配置されているステップと、第1の構成要素(B1)と第2の構成要素(B2)との間の距離を検出するように適合されたレーザ走査ユニット(11)を設けるステップと、第1のロボットアームによって第1の構成要素(B1)をピックアップし、座標基準計算位置に従って第2の構成要素(B2)に対して第1の構成要素(B1)を移動させるステップと、レーザ走査ユニット(11)によって、第1の構成要素(B1)の第2の構成要素(B2)までの距離を検出するステップと、検出された距離に基づいて構成要素(B1、B2)の少なくとも1つを最終位置に移動させるステップとを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアームシステムによって第2の構成要素(B2)に対して第1の構成要素(B1)を位置決めするための方法であって、
第2の構成要素(B2)に対して第1の構成要素(B1)を保持し、移動させるように配置された少なくとも第1のロボットアーム(R1)を提供するステップであって、前記第1のロボットアーム(R1)が、座標基準で移動されるようにさらに配置されている、ステップと、
前記第1の構成要素(B1)と前記第2の構成要素(B2)との間の距離を検出するように適合された少なくとも1つのレーザ走査ユニット(11)を設けるステップと、
前記第1のロボットアーム(R1)によって前記第1の構成要素(B1)をピックアップし、座標基準計算位置に従って前記第2の構成要素(B2)に対して前記第1の構成要素(B1)を移動させるステップと、
前記レーザ走査ユニット(11)によって、前記第1の構成要素(B1)の、前記第1の構成要素(B1)の座標基準計算位置における前記第2の構成要素(B2)までの距離を検出するステップと、
前記第1の構成要素(B1)から前記第2の構成要素(B2)までの検出された前記距離に基づいて、位置補正値を提供するステップと、
提供された前記位置補正値に基づいて、前記構成要素(B1、B2)の少なくとも1つを最終位置に移動させるステップと
を含む、方法。
【請求項2】
少なくとも前記第2の構成要素(B2)が、保持デバイス内に配置されている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ロボットアームシステムが、前記第2の構成要素(B2)を保持し、移動させるように配置された少なくとも第2のロボットアーム(R2)を備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の構成要素(B1)および/または前記第2の構成要素(B2)がそれぞれ、提供された前記位置補正値に基づいて、前記第1のロボットアーム(R1)および/または前記第2のロボットアーム(R2)によって最終位置に移動される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ロボットアームシステムが、前記最終位置で前記第1の構成要素(B1)と前記第2の構成要素(B2)とを接続するように構成された少なくとも第3のロボットアーム(R3)を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ロボットアームシステムが、少なくとも2つのレーザ走査ユニット(11)を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも2つのレーザ走査ユニットが、互いに対して固定的に配置されている、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも2つのレーザ走査ユニット(11)が、前記放出されるレーザビームが互いに対してある角度で放出され得るように配置されている、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記放出されるレーザビームが、80°~25°の角度、好ましくは60°~35°の角度、特に好ましくは50°~40°の角度を包含する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも2つの前記レーザ走査ユニット(11)が、互いに対して移動可能に配置されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記レーザ走査ユニット(11)が、走査によって2つの平面を決定し、前記2つの平面の交線を計算するように構成される、請求項6~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の第2の構成要素(B2)に対して第1の構成要素(B1)を位置決めするためのロボットアームシステムであって、
前記第2の構成要素(B2)に対して前記第1の構成要素(B1)を保持し、移動させるように構成された少なくとも第1のロボットアーム(R1)であって、座標基準で移動されるようにさらに構成される、第1のロボットアーム(R1)と、
前記第1の構成要素(B1)と前記第2の構成要素(B2)との間の距離を検出するように構成された少なくとも1つのレーザ走査ユニット(11)と
を備える、ロボットアームシステム。
【請求項13】
命令を含むコンピュータプログラム要素であって、前記命令は、コンピュータ環境のコンピュータデバイス上で実行されたとき、請求項12に記載のロボットアームシステムにおいて、請求項1~11に記載の方法のステップを実行するように構成されている、コンピュータプログラム要素。
【請求項14】
請求項1~11に記載の方法および/または請求項12に記載のロボットアームシステムにおけるロボットアームおよび/または少なくとも1つのレーザ走査ユニット(11)の使用。
【請求項15】
請求項1~11に記載の方法に従って製造された鋼フレーム、特に型枠要素のための鋼フレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、ロボットアームシステムによって第2の構成要素に対して第1の構成要素を位置決めするための方法に関する。さらに、本発明は、第2の構成要素に対して第1の構成要素を位置決めするためのロボットアームシステム、対応するコンピュータプログラム要素、使用、および鋼フレームに関する。
【背景】
【0002】
[0002]ロボットは、自動車産業、航空宇宙産業、電気産業、機械およびプラント建設、金属産業、精密機械および他の分野などの産業の多くの異なる分野で使用される。これらのすべての分野において、所定の寸法および公差の遵守は、2つの構成要素を互いに対して位置決めするときに重要な役割を果たす。公差が満たされない場合、製造中の完全なプロセスステップまたは製品全体が無効になる可能性がある。
【0003】
[0003]2つの構成要素を互いに対して位置決めするための方法を提供する必要があることが分かった。
【0004】
[0004]本発明の目的は、ロボットアームシステムによって第2の構成要素に対して第1の構成要素を位置決めするための方法を提供することである。さらに、本発明の目的は、第2の構成要素に対して第1の構成要素を位置決めするためのロボットアームシステム、コンピュータプログラム要素、使用、および鋼フレームを提供することである。
【0005】
[0005]以下の説明を読む際に当業者によって言及または認識され得るこれらおよび他の目的は、独立請求項の主題によって解決される。従属請求項は、本発明のコア概念を特に有効な方法で発展させる。
【発明の概要】
【0006】
[0006]本発明の第1の態様は、ロボットアームシステムによって第2の構成要素に対して第1の構成要素を位置決めするための方法であって、
第2の構成要素に対して第1の構成要素を保持し、移動させるように構成された少なくとも第1のロボットアームを提供するステップであって、ロボットアームが、座標に基づいて移動されるようにさらに構成される、ステップと、第1の構成要素と第2の構成要素との間の距離を検出するように構成された少なくとも1つのレーザ走査ユニットを設けるステップと、第1のロボットアームによって第1の構成要素をピックアップし、座標基準計算位置に従って第2の構成要素に対して第1の構成要素を移動させるステップと、レーザ走査ユニットによって、第1の構成要素の、その座標基準計算位置における第2の構成要素までの距離を検出するステップと、第1の構成要素から第2の構成要素までの検出された距離に基づいて、位置補正値を提供するステップと、提供された位置補正値に基づいて、構成要素の少なくとも1つを最終位置に移動させるステップと
を含む、方法に関する。
【0007】
[0007]本方法は、第2の構成要素に対して第1の構成要素を位置決めするステップを含む。第1の構成要素および第2の構成要素は、例えば、足場構成要素または型枠構成要素である。互いに対して位置決めされる必要がある他のタイプの部品および/または構成要素が可能である。例えば、車両の車体部品も構成要素として考えられる。
【0008】
[0008]ロボットアームシステムは、少なくとも第1のロボットアームを備える。第1のロボットアームは、第1の構成要素に割り当てられる。これは、第1のロボットアームが第1の構成要素を保持または操作するように構成されることを意味する。ロボットアームは、座標に基づいて第2の構成要素に対して移動されるようにさらに構成される。これは、ロボットアームのツール位置が、基準点および/または基準平面、いわゆるツール中心点を使用して記述されるか、または記述され得ることを意味する。
【0009】
[0009]第1の構成要素は、位置決めのために第1のロボットアームによってピックアップされ、保持される。次いで、第1の構成要素は、第2の構成要素に対して移動される。第1の構成要素は、座標に基づいて計算された位置に従って移動される。座標基準計算位置は、座標系における予め定められた位置である。この位置において、2つの構成要素間の距離が、レーザ走査ユニットを使用して測定または検出され得る。位置補正値は、この検出された距離に基づいて決定することができる。次いで、提供または決定された位置補正値に基づいて、第1の構成要素は、意図された最終位置に移送または移動され得る。
【0010】
[0010]本発明による方法の利点は、異なるタイプの構成要素または物体に柔軟に適用することができることである。換言すれば、基準物体の位置とは無関係に、ロボットによって物体を正確に位置決めすることが可能である。換言すれば、1つの特定の位置に対してのみ有効な静的オフセット値はもはや必要ではない。この意味で、決定された位置補正値は、動的オフセット値として説明することができる。したがって、例えば、構成要素の固定された位置決めを不要にすることが可能である。さらに、上記の方法は、基準物体に対するロボットの絶対精度を向上させる。
【0011】
[0011]一実施形態では、少なくとも1つのレーザ走査ユニットは、2D線形レーザ走査ユニットである。他のレーザベースの走査ユニットも可能である。
【0012】
[0012]一実施形態では、少なくとも第2の構成要素は、保持デバイス内に配置されている。換言すれば、第2の構成要素は、保持デバイス内に固定される。その結果、第2の構成要素は、方法の間に位置を変更することができないため、第1の構成要素のみが移動される。
【0013】
[0013]一実施形態では、ロボットアームシステムは、第2の構成要素を保持し、移動させるように構成された少なくとも第2のロボットアームを備える。これにより、第1の構成要素に対して第2の構成要素を移動および位置決めすることが可能になる。これは、例えば、2つの構成要素がその後に一緒に接合されることが意図されている場合に特に有効である。
【0014】
[0014]一実施形態では、第1の構成要素および/または第2の構成要素はそれぞれ、提供された位置補正値に基づいて、第1のロボットアームおよび/または第2のロボットアームによって最終位置に移動される。
【0015】
[0015]一実施形態では、ロボットアームシステムは、最終位置で第1の構成要素と第2の構成要素とを接続するように構成された少なくとも第3のロボットアームを備える。「接合」という用語は、ここでは広く理解されるべきである。接合は、例えば、溶接、ろう付け、接着、リベット、または本明細書で言及されていない他のタイプの接合を含むことができる。
【0016】
[0016]したがって、一実施形態では、本方法は、第3のロボットアームによって最終位置において第1の構成要素と第2の構成要素とを溶接するステップをさらに含むことが可能である。溶接は、例えば、スポット溶接またはレーザ溶接によって行うことができる。他の溶接プロセスも使用することができる。ロボットアームシステムはまた、同じまたは異なる機能を実行する3つ以上または4つ以上のロボットアームを含むことができる。
【0017】
[0017]第1の構成要素と第2の構成要素とは、必ずしも同じ構成要素である必要はない。例えば、さらなる第3の構成要素が、既に互いに接続されている第1の構成要素および第2の構成要素上に配置されており、第1の構成要素および第2の構成要素に接続されることが可能である。この場合、既に接続されている2つの構成要素が新たな第1の構成要素を形成し、第3の構成要素が新たな第2の構成要素を形成する。
【0018】
[0018]一実施形態では、システムは、少なくとも2つのレーザ走査ユニットを備える。これにより、いくつかの走査が同時に実行され得るため、走査プロセスを高速化することができる。2つのレーザ走査ユニットは、1つのロボットアーム上に一緒に配置され得るか、またはそれぞれ別個のロボットアーム上にされ得る。さらなる追加のレーザ走査ユニットを使用することは不可能ではない。
【0019】
[0019]一実施形態では、少なくとも2つのレーザ走査ユニットは、互いに対して固定的に配置されている。さらに、2つのレーザ走査ユニットは、互いに直線状、直交状、または半径方向に配置することができる。レーザ走査ユニットはそれぞれ、意図された機能に従って配置されている。整列は、走査される構成要素に依存する。
【0020】
[0020]一実施形態では、少なくとも2つのレーザ走査ユニットは、放出されるレーザビームが互いに対してある角度で放出され得るように配置されている。これにより、より大きな表面がレーザビームによって走査されることが可能になる。レーザビームの角度は、それぞれ1つのレーザ走査ユニットで収束面を走査することを可能にする。次いで、これらの走査された表面を評価することができ、これらの表面の交線が形成され得る。これは、測定精度にプラスの効果をもたらす。
【0021】
[0021]一実施形態では、放出されるレーザビームは、80°~25°の角度、好ましくは60°~35°の角度、特に好ましくは50°~40°の角度を包含する。放出されるレーザビームのフレーム内角度が走査される構成要素に適合される場合、有効である。
【0022】
[0022]一実施形態では、少なくとも2つのレーザ走査ユニットは、互いに対して移動することができるように配置されている。
【0023】
[0023]レーザ走査ユニットが互いに対して移動することができるように配置されている場合、ロボットアームシステムは、柔軟に使用することができる。例えば、この実施形態では、ロボットアームシステムは、変換手段を必要とせずに、より大きなまたはより複雑な構成要素にも使用することができる。2つのレーザ走査ユニットは、例えば、互いに対して直線移動、半径方向移動、または他の移動を実行するように構成することができる。
【0024】
[0024]一実施形態では、少なくとも1つのレーザ走査ユニットまたは少なくとも2つのレーザ走査ユニットは、ロボットアーム上に配置されている。これにより、走査される構成要素に対してレーザ走査ユニットを移動させることが可能になる。このようにして、本方法は、加速することができる。
【0025】
[0025]一実施形態では、少なくとも1つのレーザ走査ユニットまたは少なくとも2つのレーザ走査ユニットは、ロボット(robotic/robot)アームシステムに設けられた可動または可動自在ユニット上に配置されている。
【0026】
[0026]一実施形態では、レーザ走査ユニットは、走査によって2つの平面を決定し、それらの(仮想)交線を計算するように構成される。手順は以下の通りである。2つの平面は、構成要素の2つの表面をレーザ走査することによって決定される。次いで、2つの平面の交線が計算される。これらの平面の交線は、距離測定に使用される。構成要素は、角または縁を有する。これらの領域は、通常、半径(角半径)を有する。これらの半径では、レーザ走査デバイスのレーザビームが制御不能に反射されるため、正確な測定ができない。平面を決定し、それらの(仮想)交線を計算することによって、この問題は回避され、角半径を有する構成要素であっても、距離の正確な測定が可能である。さらに、構成要素を可能な限り均一に設ける必要はなく、すなわち、異なる角半径を有する構成要素を使用することができ、構成要素の製造における対応する公差は、それに応じて大きくすることができる。
【0027】
[0027]一実施形態では、構成要素は、鋼フレーム、特に型枠要素のための鋼フレームの個々の要素および/または既に溶接された要素である。代替的に、他の要素、例えば本体要素、足場要素などが考えられる。本方法は、本明細書に開示された実施形態に限定されず、様々な産業用途に適している。したがって、構成要素の材料および幾何学的形状が用途に応じて変化し得ることが可能である。例えば、金属またはプラスチック、ならびに角形材または他の形材が考えられる。
【0028】
[0028]本発明の別の態様は、先行する実施形態の1つによる、第2の構成要素に対して第1の構成要素を位置決めするためのロボット(robot/robotic)アームシステムであって、第2の構成要素に対して第1の構成要素を保持し、移動させるように構成された少なくとも第1のロボットアームであって、座標基準式に移動されるようにさらに構成される、第1のロボットアームと、第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の距離を検出するように構成された少なくとも1つのレーザ走査ユニットとを備える、ロボット(robot/robotic)アームシステムに関する。
【0029】
[0029]本発明のさらなる態様は、コンピュータ環境のコンピュータデバイス上で実行されたとき、先行の実施形態のいずれかによる方法のステップを実行するように構成された命令を含む、コンピュータプログラム要素に関する。
【0030】
[0030]本発明のさらなる態様は、先行の実施形態のいずれかによる方法におけるロボットアームおよび/または少なくとも1つのレーザ走査ユニットの使用に関する。
【0031】
[0031]本発明のさらなる態様は、先行の実施形態の1つによる方法に従って製造された鋼フレーム、特に型枠要素のための鋼フレームに関する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
[0032]以下では、図面の詳細な説明が与えられる。
【
図1】
図1は、2つのレーザ走査ユニットの配置の上面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す2つのレーザ走査ユニットの斜視図である。
【
図3】
図3は、記載された方法によって製造された要素(鋼フレーム)の斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明による方法の一実施形態のフローチャートである。
【
図5】
図5は、システムの一実施形態の概略図である。
【0033】
[0033]
図1および
図2は、それぞれ、2つのレーザ走査ユニット11の配置を示す。レーザ走査ユニット11は、好ましくは、ロボットアームR1(参考、
図5)に配置または取り付けられる。2つのレーザ走査ユニット11は、互いに対して固定的にまたは移動可能に配置することができる。
【0034】
[0034]レーザ走査ユニット11はそれぞれ、第1の構成要素B1および第2の構成要素B2と整列されている。より正確には、レーザ走査ユニット11はそれぞれ、互いに対角線上に配置された第1の構成要素B1または第2の構成要素B2と整列されている。2つの構成要素B1、B2はそれぞれ、中空形材として形成される。他のタイプの構成要素または構造要素が可能である。
【0035】
[0035]2つのレーザ走査ユニット11によって放出されるレーザビームはそれぞれ、ある角度に及ぶ。例えば、2つのレーザ走査ユニット11の放出レーザビームはそれぞれ、80°~25°の角度、好ましくは60°~35°の角度、特に好ましくは50°~40°の角度に及ぶことができる。
【0036】
[0036]放出されるレーザビームの角度は、第1の構成要素または第2の構成要素の2つの表面を走査することを可能にする。レーザ走査ユニットは、2つの平面を走査することによってこれらの2つの平面の交線を決定するように構成される。これらの仮想平面または仮想線の交線または交点は、距離測定に使用することができる。レーザ走査ユニット11は、例えば、2Dレーザ走査ユニットまたは3Dレーザ走査ユニットとして設計することができる。
【0037】
[0037]構成要素または構造要素は、角または縁を有する。これらの領域は、通常、半径(角半径)を有する。これらの半径では、レーザ走査ユニット11のレーザビームが制御不能に反射されるため、正確な測定ができない。平面を決定し、交線を計算することによって、この問題は回避され、その結果、距離のより正確な測定が可能になり、したがって構成要素の互いに対するより正確な再配置も可能になる。
【0038】
[0038]
図3は、本明細書に記載の方法を使用して製造された構成要素を示す。本構成要素は、型枠要素12である。製造された状態では、型枠要素12は、フレームと、いくつかの内側支柱とを備える。フレームは、長手方向要素13と、横方向要素14とを備える。例えば、横方向要素14は、第1の構成要素B1として、長手方向要素13は、第2の構成要素B2として定義することができる。
【0039】
[0039]第2の構成要素B2は、例えば、保持デバイス内に配置することができる。代替的に、第2の構成要素B2が第2のロボットアームR2によって保持されることが考えられる。次いで、2つの構成要素B1およびB2は、記載の方法に従って互いに対して位置決めすることができる。次いで、2つの構成要素B1およびB2は、互いに接合することができる。1つの可能な実施形態では、溶接デバイスが配置された第3のロボットアームR3が、この目的のために使用され得る。
【0040】
[0040]
図4は、ロボットアームシステムを使用して第2の構成要素B2に対して第1の構成要素B1を位置決めするための方法を概略的に示す。
【0041】
[0041]第1のステップS1では、第1の構成要素B1を保持し、第1の構成要素B1を第2の構成要素B2に対して移動させるように構成された少なくとも第1のロボットアームR1が設けられる。ロボットアームR1は、座標に基づいて移動されるように構成される。
【0042】
[0042]第2のステップS2では、第1の構成要素B1と第2の構成要素B2との間の距離を検出するように構成された少なくとも1つのレーザ走査ユニット11が設けられる。
【0043】
[0043]第3のステップS3では、第1の構成要素B1が、第1のロボットアームR1によってピックアップされ、座標に基づいて計算された位置に従って、第2の構成要素B2に対して移動される。
【0044】
[0044]第4のステップS4では、第1の構成要素B1の、その座標基準計算位置における第2の構成要素B2までの距離が、レーザ走査ユニット11によって検出される。
【0045】
[0045]第5のステップS5では、第1の構成要素B1から第2の構成要素B2までの検出された距離に基づいて、位置補正値が提供される。
【0046】
[0046]第6のステップS6では、提供された位置補正値に基づいて、構成要素B1、B2の少なくとも1つが、最終位置に移動される。
【0047】
[0047]
図5は、ロボットアームシステムの可能な実施形態を示す。ロボットアームシステムは、第1のロボットアームR1と、第2のロボットアームR2と、第3のロボットアームR3とを備える。ロボットアームR1およびロボットアームR2は、第1の構成要素B1および第2の構成要素B2をピックアップして位置決めするように意図されている。第3のロボットアームは、第1の構成要素B1を第2の構成要素B2に接続するように意図されている。この目的のために、第3のロボットアームは、例えば溶接デバイスを備えることができる。
【0048】
[0048]しかしながら、本発明は、特許請求の範囲の主題によって包含される限り、先行する好ましい実施形態に限定されない。さらに、「を含む(comprising)」および「を含み(comprising)」という用語は、他の要素またはステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(one)」または「1つの(a)」は、複数を排除するものではないことに留意されたい。さらに、上記の実施形態の1つを参照して説明された特徴またはステップはまた、上記の他の実施形態の他の特徴またはステップと組み合わせて使用され得ることに留意されたい。
【符号の説明】
【0049】
[0049]
11…レーザ走査ユニット、
12…型枠要素、
13…長手方向要素、
14…横方向要素、
R1…第1のロボットアーム、
R2…第2のロボットアーム、
R3…第3のロボットアーム、
B1…第1の構成要素、
B2…第2の構成要素
【外国語明細書】