(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086620
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】車両用照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 43/245 20180101AFI20240620BHJP
F21S 43/241 20180101ALI20240620BHJP
F21S 43/249 20180101ALI20240620BHJP
F21S 43/50 20180101ALI20240620BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240620BHJP
F21W 104/00 20180101ALN20240620BHJP
【FI】
F21S43/245
F21S43/241
F21S43/249
F21S43/50
F21S2/00 412
F21S2/00 418
F21S2/00 411
F21W104:00
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023204918
(22)【出願日】2023-12-04
(31)【優先権主張番号】22213945.3
(32)【優先日】2022-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクトル レニッキー
(72)【発明者】
【氏名】マリオ スバジ
(72)【発明者】
【氏名】ツサバ ベデク
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA09
3K244BA18
3K244CA02
3K244EA04
3K244EA06
3K244EA16
3K244EC23
3K244ED24
(57)【要約】
【課題】被照射形状の生成が改善された照明装置の提供。
【解決手段】車両用の照明装置(1)はとりわけ3次元の被照射形状を生成するよう構成される。照明装置(1)は光学要素(2)、第1ベゼル要素(3)、第2ベゼル要素(4)、光源(5)及び拡散装置(6)を含む。光学要素(2)、第1ベゼル要素(3)及び第2ベゼル要素(4)は拡散装置(6)の下流に配置される。照明装置(1)により生成される被照射形状は被照射領域と暗い領域から構成される。被照射領域は照射された光学要素(2)の光放出面によって生成され、暗い領域は第1ベゼル要素(3)と第2ベゼル要素(4)が光を遮断/吸収することによって生成される。第1ベゼル要素(3)はアパーチャ(7)を含み、光学要素(2)と第2ベゼル要素(4)はアパーチャ(7)を貫通通過する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用の照明装置であって、
前記照明装置(1)は被照射形状を生成するよう構成されており、
前記照明装置(1)は光学要素(2)、第1ベゼル要素(3)及び第2ベゼル要素(4)を含み、
前記被照射形状は前記光学要素(2)と前記第1ベゼル要素(3)と前記第2ベゼル要素(4)との間の光学的相互作用によって生成され、
前記照明装置(1)は、
*主方向(x)に沿って光を放出するよう構成された光源(5)、
*前記主方向(x)に沿って前記光源(5)の下流に配置された拡散装置(6)であって、前記光源(5)からの光を当該拡散装置(6)の光入射面(6a)を介して受光し、受光した光を当該拡散装置(6)の光出射面(6b)を介して放出するよう構成された拡散装置(6)、但し前記拡散装置(6)は前記光源(5)から受光した光を前記主方向(x)に沿って散乱及び/又は拡散し、散乱/拡散された光で前記光学要素(2)を照射するよう構成されている、
を更に含み、
前記光学要素(2)は前記拡散装置(6)からの散乱/拡散された光を当該光学要素(2)の受光面(2a)を介して受光し、受光した光を前記主方向(x)に沿って当該光学要素(2)の光放出面(2b)を介して放出し、前記光放出面(2b)は前記主方向(x)に沿って長手延伸を有し、
前記光学要素(2)、前記第1ベゼル要素(3)及び前記第2ベゼル要素(4)は前記主方向(x)に沿って前記拡散装置(6)の下流に配置されており、前記照明装置(1)によって生成される前記被照射形状は照射され光を放出する領域(以下「被照射領域」という。)と光を放出しない暗い領域から構成され、前記被照射領域は照射された光学要素(2)の前記光放出面によって形成され、前記暗い領域は前記拡散装置(6)によって放出された光を前記第1ベゼル要素(3)が遮断/吸収しかつ前記拡散装置(6)によって放出された光を前記第2ベゼル要素(4)が遮断/吸収することによって形成されること、
前記第1ベゼル要素(3)は当該第1ベゼル要素(3)の縁部分(7a)によって規定かつ限定される形状を有しかつアパーチャ面(A)に位置するアパーチャ(7)を含み、前記第1ベゼル要素(3)と前記光学要素(2)は、前記光学要素(2)の前記受光面(2a)が前記第1ベゼル要素(3)の前記拡散装置(6)を指向する側に配されかつ前記光学要素(2)の前記光放出面(2b)が前記第1ベゼル要素(3)の前記拡散装置(6)から離隔する側に少なくとも部分的に配されるよう、前記アパーチャ面(A)と重なる断面(S)において前記光学要素(2)が前記アパーチャ(7)を貫通通過するよう、互いに対し配置されていること、
前記第2ベゼル要素(4)は前記主方向(x)に沿って長手延伸を有し、前記第1ベゼル要素(3)と前記第2ベゼル要素(4)は、前記第2ベゼル要素(4)が前記断面(S)において前記アパーチャを貫通通過するよう、互いに対し配置されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載の照明装置において、
前記第1ベゼル要素(3)の前記拡散装置(6)から離隔する側において、前記第2ベゼル要素(4)の長手延伸は前記光学要素(2)の長手延伸よりも短いこと
を特徴とする、照明装置。
【請求項3】
請求項1に記載の照明装置において、
前記光学要素(2)と前記第2ベゼル要素(4)が前記アパーチャ面(A)と交差する面として規定される前記断面(S)において、前記光学要素(2)と前記アパーチャ面(A)の交差は第1形状を規定し、前記第2ベゼル要素(4)と前記アパーチャ面(A)の交差は第2形状を規定し、前記第1ベゼル要素(3)の前記縁部分(7a)は前記アパーチャ面(A)内における第3形状を規定すること、前記第1形状、前記第2形状及び前記第3形状は全部合わせて前記被照射形状の2次元投影を表すこと
を特徴とする、照明装置。
【請求項4】
請求項1に記載の照明装置において、
前記光学要素(2)は前記被照射形状の照射され光を放出する領域に対応する外面を有すること、前記第2ベゼル要素(4)は前記被照射形状の光を放出しない暗い領域の第1部分に対応する外面を有すること、前記第1ベゼル要素(3)の前記縁部分(7a)は前記被照射形状の光を放出しない暗い領域の第2部分に対応すること、前記第1部分と前記第2部分は前記被照射形状の光を放出しない暗い領域を形成すること
を特徴とする、照明装置。
【請求項5】
請求項1に記載の照明装置において、
前記断面(S)における前記光学要素(2)の外周面の交線は、前記光学要素(2)が前記アパーチャ(7)を貫通通過している場合において前記光学要素(2)の外周面が少なくとも部分的に又は完全に前記縁部分(7a)と接触するように、前記アパーチャ(7)の形状に対応すること
を特徴とする、照明装置。
【請求項6】
請求項1に記載の照明装置において、
前記光学要素(2)の形状と前記アパーチャ(7)の形状は、前記光学要素(2)が前記アパーチャ(7)に挿通されている状態において前記第1ベゼル要素(3)に対する相対的な前記光学要素(2)の運動が前記主方向(x)に沿った一方向に限定されるように、相互に依存して形成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項7】
請求項1に記載の照明装置において、
前記光学要素(2)は前記主方向(x)に沿った長手延伸を有する光学透明体であること、前記第2ベゼル要素(4)は前記主方向(x)に沿った長手延伸を有する光学非透明体を含むこと
を特徴とする、照明装置。
【請求項8】
請求項7に記載の照明装置において、
前記光学非透明体は、前記拡散装置(6)から前記主方向(x)に沿って放出された光を吸収及び/又は遮断するよう構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項9】
請求項1に記載の照明装置において、
前記アパーチャ(7)を包囲する前記第1ベゼル要素(3)の前記拡散装置(6)を指向する面は、前記拡散装置(6)から前記主方向(x)に沿って放出された光を吸収及び/又は遮断するよう構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項10】
請求項1に記載の照明装置において、
前記第1ベゼル要素(3)は前記アパーチャ(7)を含むフレーム要素として構成されていること、前記フレーム要素は前記光学要素(2)及び前記第2ベゼル要素(4)を実質的に包囲すること
を特徴とする、照明装置。
【請求項11】
請求項1に記載の照明装置において、
前記第2ベゼル要素(4)と前記光学要素(2)は、前記第2ベゼル要素(4)と前記光学要素(2)が前記アパーチャ(7)を通って突出し、前記アパーチャ(7)内の所定の位置内において固定的に保持されるよう、前記第1ベゼル要素(3)に取り付けられていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項12】
請求項1に記載の照明装置において、
前記光学要素(2)は前記受光面(2a)及び/又は前記光放出面(2b)に配置された光散乱及び/又は光拡散要素を含むこと、前記光散乱及び/又は光拡散要素は、拡散された光が前記光学要素(2)から放出されるように、前記拡散装置(6)から受光した光を前記光学要素(2)を通って進行する際に散乱及び/又は拡散するよう構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項13】
請求項1に記載の照明装置において、
前記光放出面(2b)は1つのメイン面(2b1)と少なくとも2つの又は3つ以上のサイド面(2b2)を含むこと、前記メイン面(2b1)は前記主方向(x)に対し実質的に直角に配向されており、前記主方向(x)に沿って前記光源(5)から前記サイド面(2b2)よりもより遠くに配されていること、前記サイド面(2b2)は前記メイン面(2b1)から前記光源(5)へ向かって延在して、前記光放出面(2b)を形成すること
を特徴とする、照明装置。
【請求項14】
請求項1に記載の照明装置において、
前記照明装置(1)は、更に、前記光源(5)と前記拡散装置(6)との間に配置される第2光学要素(8)を含むこと、前記第2光学要素(8)は側面(8a)を含み、前記側面(8a)は前記光源(5)から放出され前記側面(8a)に衝突する光を拡散的に散乱及び/又は反射するよう構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項15】
請求項14に記載の照明装置において、
前記第2光学要素(8)は中空体要素を含み、前記中空体要素は、当該中空体要素を限定し、かつ、当該中空体要素の長手軸が前記主方向(x)に対し実質的に平行となるよう前記光源(5)と前記拡散装置(6)の間に延在する側面(8a)を備えること、
前記光源(5)から前記拡散装置(6)の方へ放出された光は、前記中空体要素の前記側面(8a)によって限定される空間内において、前記中空体要素を通って横断すること、前記側面(8a)又はその内部部分は、前記光源(5)から放出され前記側面(8a)又はその内側部分に衝突する光を拡散的に散乱及び/又は反射するよう構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項16】
請求項1に記載の照明装置において、
前記拡散装置(6)と前記第2ベゼル要素(4)は1つの一体部材として構築されること、前記拡散装置(6)と前記第2ベゼル要素(4)は、前記第2ベゼル要素(4)が前記主方向(x)に沿って前記拡散装置(6)の前記光出射面(6b)から離れるように延伸するよう構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項17】
請求項1~16の何れかに記載の照明装置(1)を含む、車体部品。
【請求項18】
請求項17に記載の車体部品において、
前記車体部品は前照灯又は尾灯が取り付けられるよう構成されているか、又は、前記車体部品は前照灯又は尾灯を更に含むこと
を特徴とする、車体部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2022年12月15日に出願された欧州特許出願第22213945.3号についてのパリ条約上の優先権の利益を主張するものであり、当該出願の全内容は引照を以って本書に繰り込みここに記載されているものとする。
【0002】
本発明は、車両用の照明装置であって、
前記照明装置は、とりわけ3次元の、被照射形状を生成するよう構成されており、
前記照明装置は光学要素、第1ベゼル要素及び第2ベゼル要素を含み、
前記被照射形状は前記光学要素と前記第1ベゼル要素と前記第2ベゼル要素との間の光学的相互作用によって生成され、
前記照明装置は、
*主方向に沿って光を放出するよう構成された光源、
*前記主方向に沿って前記光源の下流に配置された拡散装置であって、前記光源からの光を当該拡散装置の光入射面を介して受光し、受光した光を当該拡散装置の光出射面を介して放出するよう構成された拡散装置、但し前記拡散装置は前記光源から受光した光を前記主方向に沿って散乱及び/又は拡散し、散乱/拡散された光で前記光学要素を照射するよう構成されている、
を更に含み、
前記(被照射)光学要素は前記拡散装置からの散乱/拡散され光を当該光学要素の受光面を介して受光し、受光した光を前記主方向に沿って当該光学要素の光放出面を介して放出し、前記光放出面は前記主方向に沿って長手延伸を有する(形成する)、
照明装置に関する。
【0003】
本発明は、更に、照明装置を備える車体部品に関する。
【背景技術】
【0004】
従来技術において、とりわけ3次元(3D)の、被照射(照射された:illuminated)形状を生成するための照明装置は知られている。とりわけ、自動車業界では、3次元のロゴは、通常、3D被照射形状を実現するために(例えば標準レンズと比較して)細長い形状を有する肉厚光学系を介して生成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】JP 2015 069862 A
【特許文献2】WO 2022/082117 A1
【特許文献3】JP 2015 008056 A
【特許文献4】US 2009/237939 A1
【特許文献5】US 2015/356895 A1
【特許文献6】JP 2014 004956 A
【特許文献7】US 2019/337448 A1
【特許文献8】JP H09 30325 A
【特許文献9】US 2019/359123 A1
【特許文献10】US 2005/213351 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そのような肉厚光学系は、通常、その裏側から照射され、光はその表側から放出される。肉厚光学系は細長いため、被照射形状のコントラストと光学系からの放出光の均一性は理想的ではない。
【0007】
結果として、均一な照射と、それと同時に、一緒に特定の形状を形成する照明装置の光放出部分と光非放出部分との間のクリアかつシャープなコントラストは、従来技術では達成されていなかった。
【0008】
本発明の目的は、被照射形状、とりわけ3D形状の形成を改善する照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の視点により、車両用の照明装置が提供される。
前記照明装置は被照射形状を生成するよう構成されており、
前記照明装置は光学要素、第1ベゼル要素及び第2ベゼル要素を含み、
前記被照射形状は前記光学要素と前記第1ベゼル要素と前記第2ベゼル要素との間の光学的相互作用によって生成され、
前記照明装置は、
*主方向に沿って光を放出するよう構成された光源、
*前記主方向に沿って前記光源の下流に配置された拡散装置であって、前記光源からの光を当該拡散装置の光入射面を介して受光し、受光した光を当該拡散装置の光出射面を介して放出するよう構成された拡散装置、但し前記拡散装置は前記光源から受光した光を前記主方向に沿って散乱及び/又は拡散し、散乱/拡散された光で前記光学要素を照射するよう構成されている、
を更に含み、
前記(被照射)光学要素は前記拡散装置からの散乱/拡散された光を当該光学要素の受光面を介して受光し、受光した光を前記主方向に沿って当該光学要素の光放出面を介して放出し、前記光放出面は前記主方向に沿って長手延伸を有する(形成する)。
前記照明装置は、前記光学要素、前記第1ベゼル要素及び前記第2ベゼル要素が前記主方向に沿って前記拡散装置の下流に配置されるよう構成されており、前記照明装置によって生成される前記被照射形状は照射され光を放出する領域(以下「被照射領域」という。)と光を放出しない暗い領域から構成され、前記被照射領域は照射された光学要素の前記光放出面によって形成され、前記暗い領域は前記拡散装置によって放出された光を前記第1ベゼル要素が遮断/吸収しかつ前記拡散装置によって放出された光を前記第2ベゼル要素が遮断/吸収することによって形成され、
前記第1ベゼル要素は当該第1ベゼル要素の縁部分によって規定かつ限定される形状を有しかつアパーチャ面に位置するアパーチャを含み、前記第1ベゼル要素と前記光学要素は、前記光学要素の前記受光面が前記第1ベゼル要素の前記拡散装置を指向する側に配されかつ前記光学要素の前記光放出面が前記第1ベゼル要素の前記拡散装置から離隔する側に少なくとも部分的に配されるよう、前記アパーチャ面と重なる(一致する)断面において前記光学要素が前記アパーチャを貫通通過するよう、互いに対し配置されており、
前記第2ベゼル要素は前記主方向に沿って長手延伸(長い伸び)を有し、前記第1ベゼル要素と前記第2ベゼル要素は、前記第2ベゼル要素が前記断面において前記アパーチャを貫通通過するよう、互いに対し配置されている。
本発明の第2の視点により、本発明の第1の視点による照明装置を含む車体部品が提供される。
本発明の第3の視点により、本発明の第1の視点による照明装置を含む車両用前照灯又は尾灯が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(形態1)上記本発明の第1の視点参照。
(形態2)形態1に記載の照明装置において、
前記第1ベゼル要素の前記拡散装置から離隔する側において、前記第2ベゼル要素の長手延伸は前記光学要素の長手延伸よりも短いことが好ましい。
(形態3)形態1に記載の照明装置において、
前記光学要素と前記第2ベゼル要素が前記アパーチャ面と交差する面として規定される前記断面において、前記光学要素と前記アパーチャ面の交差は第1形状を規定し、前記第2ベゼル要素と前記アパーチャ面の交差は第2形状を規定し、前記第1ベゼル要素の前記縁部分は前記アパーチャ面内における第3形状を規定すること、前記第1形状、前記第2形状及び前記第3形状は全部合わせて前記被照射形状の2次元投影を表すことが好ましい。
(形態4)形態1に記載の照明装置において、
前記光学要素は前記被照射形状の照射され光を放出する領域に対応する外面を有すること、前記第2ベゼル要素は前記被照射形状の光を放出しない暗い領域の第1部分に対応する外面を有すること、前記第1ベゼル要素の前記縁部分は前記被照射形状の光を放出しない暗い領域の第2部分に対応すること、前記第1部分と前記第2部分は前記被照射形状の光を放出しない暗い領域を形成することが好ましい。
(形態5)形態1に記載の照明装置において、
前記断面における前記光学要素の外周面の交線は、前記光学要素が前記アパーチャを貫通通過している場合において前記光学要素の外周面が少なくとも部分的に又は完全に前記縁部分と接触するように、前記アパーチャの形状に対応することが好ましい。
(形態6)形態1に記載の照明装置において、
前記光学要素の形状と前記アパーチャの形状は、前記光学要素が前記アパーチャに挿通されている状態において前記第1ベゼル要素に対する相対的な前記光学要素の運動が前記主方向に沿った一方向に限定されるように、相互に依存して形成されていることが好ましい。
(形態7)形態1に記載の照明装置において、
前記光学要素は前記主方向に沿った長手延伸(部)を有する光学透明体であること、前記第2ベゼル要素は前記主方向に沿った長手延伸(部)を有する光学非透明体を含むことが好ましい。
(形態8)形態7に記載の照明装置において、
前記光学非透明体は、前記拡散装置から前記主方向に沿って放出された光を吸収及び/又は遮断するよう構成されていることが好ましい。
(形態9)形態1に記載の照明装置において、
前記アパーチャを包囲する前記第1ベゼル要素の前記拡散装置を指向する面は、前記拡散装置から前記主方向に沿って放出された光を吸収及び/又は遮断するよう構成されていることが好ましい。
(形態10)形態1に記載の照明装置において、
前記第1ベゼル要素は前記アパーチャを含むフレーム要素として構成されていること、前記フレーム要素は前記光学要素及び前記第2ベゼル要素を実質的に包囲する(よう構成されている)ことが好ましい。
(形態11)形態1に記載の照明装置において、
前記第2ベゼル要素と前記光学要素は、前記第2ベゼル要素と前記光学要素が前記アパーチャを通って突出し、前記アパーチャ内の所定の位置内において固定的に保持されるよう、前記第1ベゼル要素に取り付けられていることが好ましい。
(形態12)形態1に記載の照明装置において、
前記光学要素は前記受光面及び/又は前記光放出面に配置された光散乱及び/又は光拡散要素を含むこと、前記光散乱及び/又は光拡散要素は、拡散された光が前記光学要素から放出されるように、前記拡散装置から受光した光を前記光学要素を通って進行する際に散乱及び/又は拡散するよう構成されていることが好ましい。
(形態13)形態1に記載の照明装置において、
前記光放出面は1つのメイン面と少なくとも2つの又は3つ以上のサイド面を含むこと、前記メイン面は前記主方向に対し実質的に直角に配向されており、前記主方向に沿って前記光源から前記サイド面よりもより遠くに配されていること、前記サイド面は前記メイン面から前記光源へ向かって延在して、前記光放出面を形成することが好ましい。
(形態14)形態1に記載の照明装置において、
前記照明装置は、更に、前記光源と前記拡散装置との間に配置される第2光学要素を含むこと、前記第2光学要素は側面を含み、前記側面は前記光源から放出され前記側面に衝突(入射)する光を拡散的に散乱及び/又は反射するよう構成されていることが好ましい。
(形態15)形態14に記載の照明装置において、
前記第2光学要素は中空体要素を含み、前記中空体要素は、当該中空体要素を限定(画成)し、かつ、当該中空体要素の長手軸が前記主方向に対し実質的に平行となるよう前記光源と前記拡散装置の間に延在する側面を備えること、
前記光源から前記拡散装置の方へ放出された光は、前記中空体要素(構造)の前記側面によって限定(画成)される空間内において、前記中空体要素(構造)を通って横断(進行)すること、前記側面又はその内部部分は、前記光源から放出され前記側面又はその内側部分に衝突(入射)する光を拡散的に散乱及び/又は反射するよう構成されていることが好ましい。
(形態16)形態1に記載の照明装置において、
前記拡散装置と前記第2ベゼル要素は1つの一体(単一)部材として構築されること、前記拡散装置と前記第2ベゼル要素は、前記第2ベゼル要素が前記主方向に沿って前記拡散装置の前記光出射面から離れるように延伸するよう構成されていることが好ましい。
(形態17)上記本発明の第2の視点参照。
(形態18)形態17に記載の車体部品において、
前記車体部品は前照灯又は尾灯が取り付けられるよう構成されているか、又は、前記車体部品は前照灯又は尾灯を更に含むことが好ましい。
【0011】
本発明は、第1ベゼル要素及び第2ベゼル要素の減光(shading)(又は遮光:light blocking)が、被照射光学要素に対してシャープなコントラストを作り出し、それと同時に、光学要素がその光放出面全体にわたって均一に光を放出するという利点を有する(本開示において、「均一(homogeneous)」は、光学要素によって放出される光の強度又は光束が光放出面全体にわたって実質的に一定(constant)であることを意味する。そのような均一な光放出は、照明装置の観察者に対して非常に一様な(even)(または均質な(uniform))照明を作り出し、これによって、被照射形状の可読性又は認識性を改善することができる)。従って、照射された(及び光を放出する)光学要素と第1ベゼル要素及び第2ベゼル要素との協働によって(記号、文字等のような)3Dロゴを作り出すことができる。光学要素と第2ベゼル要素の両方が第1ベゼル要素のアパーチャを貫通通過する(permeate)という事実により、コンパクトな構造を達成することができる。更に、第2ベゼル要素の長手延伸(長い伸び)(又は長い形状)のために、光が光学要素の光放出面の第1部分から光学要素の光放出面の第2部分へ(横切り)移行するのを阻止することができる。ここで、当該第1部分と当該第2部分は、例えば、垂直方向において上下に配置され得る。例えば、光学要素は3D文字のように形成され得るが、この場合、第2ベゼル要素は、当該文字の内部を減光する(shade)/暗化する(暗くする:darken)ために、当該文字の非被照射内部部分(例えば、文字「A」の内側部分)のように形成されることができ、第1ベゼル要素は、当該文字の側面又は外部を減光する/暗化するために、当該3D文字の周囲(例えば、文字「A」の外部形状)のように、従って、光学要素を取り囲むように形成されることができる。拡散装置(diffuser device)は、光を受光し、受光した光を拡散光として放出するよう構成された装置である。拡散装置(これは光拡散器又は光学拡散器とも称される)は、光を何らかの方法で拡散(又は散乱)していわゆるソフト光(soft light)を送出する任意の装置又は材料である。ソフト光(又は拡散光)は、例えば、白色の表面から光を反射することによって得ることができるが、他の拡散器は、すりガラス、白乳ガラス及びグレーガラスを含む半透明材料を使用してもよく、又は、電気光学装置を使用してもよい。好ましくは、アパーチャ面は、アパーチャの縁部分によって取り囲まれる(又は限定ないし画成される)。換言すれば、アパーチャ面は開口(opening)によって規定(記述)可能な仮想面であり、当該開口はアパーチャ自体を規定する2次元の面によって規定される。照明装置の運転の一状態では、光学要素と第2ベゼル要素は、取付け位置において第1ベゼル要素に対し相対的に配置されることが好ましい。該取付け位置においては、第1ベゼル要素に対する光学要素及び第2ベゼル要素の相対位置は固定される。とりわけ、取付け位置では、光学要素及び第2ベゼル要素は、部分的に、アパーチャを通って突出する。好ましくは、第2ベゼル要素は、入射する光を遮断する(ブロックする)よう構成された光遮断要素(light blocking element)、例えば減光要素(shade element)である。
【0012】
有利には、第1ベゼル要素の拡散装置から離隔する側において、第2ベゼル要素の長手延伸は光学要素の長手延伸よりも短い。換言すれば、断面から出発すると、第2ベゼル要素は主方向において光学要素よりも短い。これは、照明装置によって生成される3D効果を改善するという利点を有する。
【0013】
有利には、光学要素と第2ベゼル要素がアパーチャ面と交差する面として規定される断面において、光学要素とアパーチャ面の交差は第1形状を規定し、第2ベゼル要素とアパーチャ面の交差は第2形状を規定し、第1ベゼル要素の縁部分はアパーチャ面内における第3形状を規定し、第1形状、第2形状及び第3形状は全部合わせて被照射形状の2次元投影を表す。
【0014】
有利には、光学要素は被照射形状の照射され光を放出する領域に対応する外面を有し、第2ベゼル要素は被照射形状の光を放出しない暗い領域の第1部分に対応する外面を有し、第1ベゼル要素の縁部分は被照射形状の光を放出しない暗い領域の第2部分に対応し、第1部分と第2部分は被照射形状の光を放出しない暗い領域を形成する。好ましくは、第1ベゼル要素は被照射形状の光を放出しない暗い領域の外側部分に対応し、第2ベゼル要素は被照射形状の光を放出しない暗い領域の内側部分に対応する。
【0015】
有利には、断面における光学要素の外周面の交線は、光学要素がアパーチャを貫通通過している場合において光学要素の外周面が少なくとも部分的に又は完全に縁部分と接触するように(接触する仕方で)、アパーチャの形状に対応する。この接触によって、被照射形状のコントラストは改善されることができる。
【0016】
有利には、光学要素の形状とアパーチャの形状は、光学要素がアパーチャに挿通されている状態において第1ベゼル要素に対する相対的な光学要素の運動が主方向に沿った一方向に限定されるように、相互に依存して形成される。好ましくは、第1ベゼル要素のアパーチャにおける光学要素及び/又は第2ベゼル要素の挿通は主方向に沿って行われる。
【0017】
有利には、光学要素は主方向に沿った長手延伸(部)を有する光学透明体であり、第2ベゼル要素は主方向に沿った長手延伸(部)を有する光学非透明体を含む。好ましくは、光学透明体は、例えば透明なポリマを含む、中実体(full body)である。
【0018】
有利には、アパーチャを包囲する第1ベゼル要素の拡散装置を指向する面は、拡散装置から主方向に沿って放出された光を吸収及び/又は遮断するよう構成される。
【0019】
有利には、第2ベゼル要素は拡散装置から主方向に沿って放出された光を吸収及び/又は遮断するよう構成された光学非透明体を含む。
【0020】
有利には、第1ベゼル要素はアパーチャを含むフレーム要素として構成され、フレーム要素は光学要素及び第2ベゼル要素を実質的に包囲する。好ましくは、光学要素及び/又は第2ベゼル要素はフレーム要素に締付(ないし結合:fastening)手段を介して取り付けられる。
【0021】
有利には、第2ベゼル要素と光学要素は、第2ベゼル要素と光学要素がアパーチャを通って突出し、アパーチャ内の所定の位置内において固定的に保持されるよう、第1ベゼル要素に取り付けられる。
【0022】
有利には、光学要素は受光面及び/又は光放出面に配置された光散乱及び/又は光拡散要素を含み、光散乱及び/又は光拡散要素は、拡散された光が光学要素から放出されるように、拡散装置から受光した光を光学要素を通って進行する際に散乱及び/又は拡散するよう構成される。これは、光学要素による均一な光放出を提供するという利点を有する。
【0023】
有利には、光放出面は1つのメイン面と少なくとも2つの、好ましくは3つ以上の、サイド面を含み、メイン面は主方向に対し実質的に直角に配向され、主方向に沿って光源からサイド面よりもより遠くに配され、サイド面はメイン面から光源へ向かって延在して、光放出面を形成する。
【0024】
有利には、照明装置は、更に、光源と拡散装置との間に配置される第2光学要素を含み、第2光学要素は側面を含み、側面は光源から放出され側面に衝突(入射)する光を拡散的に散乱及び/又は反射するよう構成される。
【0025】
有利には、第2光学要素は中空体要素を含み、中空体要素は、当該中空体要素を限定(画成)し、かつ、当該中空体要素の長手軸が主方向に対し実質的に平行となるよう光源と拡散装置の間に延在する側面を備え、光源から拡散装置の方へ放出された光は、中空体要素(構造)の側面によって限定(画成)される空間内において、中空体要素(構造)を通って横断(通過・進行)し、側面、好ましくはその内部部分は、光源から放出され側面又はその内側部分に衝突(入射)する光を拡散的に散乱及び/又は反射するよう構成される。
【0026】
有利には、拡散装置と第2ベゼル要素は、好ましくは2成分射出成形プロセスによって、1つの一体(単一)部材として構築され、拡散装置と第2ベゼル要素は、第2ベゼル要素が主方向に沿って拡散装置の光出射面から離れるように延伸するよう構成される。
【0027】
有利には、車体部品は(当該車体部品に)前照灯又は尾灯が取り付けられるよう構成されるか、又は、車体部品は前照灯又は尾灯を更に含む。車体部品は、例えばトランクリッド(蓋)(boot lid)又はリア若しくはフロントバンパとすることができる。
【0028】
以下に、本発明を更に説明するために、図面に示されるような、例示的かつ非限定的な実施例について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一形態による照明装置の一例の断面図。
【
図2】第1ベゼル要素を備えない、
図1の照明装置。
【
図4】
図1の照明装置の光学要素の一例と第2ベゼル要素の一例。
【
図5】
図1の照明装置の第2ベゼル要素の一例と拡散装置の一例。
【
図6】
図1の照明装置の光学要素の一例と第1ベゼル要素の一例。
【実施例0030】
図1は車両用照明装置1の一例の(垂直断面に沿った)断面図を示し、
図1aはその正面図を示す。該照明装置1は、とりわけ3次元の、被照射(illuminated)形状を生成するよう構成されている。図示の例では、照明装置1は6つの被照射形状、とりわけ文字Z、I、Z、A、L、Aを生成する。
【0031】
照明装置1は光学要素2、第1ベゼル要素3及び第2ベゼル要素4を含み、被照射形状は光学要素2と第1ベゼル要素3と第2ベゼル要素4との間の光学的相互作用によって生成される。
【0032】
照明装置1は、更に、主方向xに沿って光を放出するよう構成された光源5(図示の例では、2つの光源が主方向xの周りで対称的に配置された(2つの)卵形形状によって示されている)、及び、主方向xに沿って光源5の下流側に配置された拡散装置6を含む。
【0033】
図2から分かるように、拡散装置6は、光源5(
図2に不図示)からの光を拡散装置6の光入射面6aを介して受光し、受光した光を拡散装置6の光出射面6bを介して放出するよう構成されている。拡散装置6は、光源5から受光した光を主方向xに沿って散乱及び/又は拡散し、散乱/拡散した光によって光学要素2を照射するよう構成されている。
【0034】
光学要素2は、光学拡散器6からの散乱/拡散した光を光学要素2の受光面2aを介して受光し(このため、被照射(照射された)光学要素2となる)、受光した光を光学要素2の光放出面2bを介して主方向xに沿って放出する。光放出面2bは主方向xに沿って長い(長手)延伸を有する(形成する)。光放出面2bはメイン面2b1とサイド面2b2を含み(図示の例では、各文字がメイン面とサイド面を有する)、メイン面2b1は主方向xに対し実質的に直角に配向されており、光源5から主方向xに沿ってサイド面2b2よりもより遠くに配されている。サイド面2b2はメイン面2b1から光源5へ向かって延在して、光放出面2bを形成する。
【0035】
図2において見出すことができるように、光学要素2は、共通の基底プレートを介して相互に結合されている6つの光放出面2b(各文字は(1つの)光放出面2bによって代表されている)を含む。該基底プレートは拡散装置6の光出射面6bに対し実質的に平行に配向されている。図示の例では、6つの光放出面2bは、夫々、異なる被照射形状を生成する。各光放出面2bのメイン面2b1及びこれに対応するサイド面2b2は特有の文字を形成する。種々の異なる形状が形成可能であることは当業者であれば分かる。
【0036】
光学要素2、第1ベゼル要素3及び第2ベゼル要素4は、主方向xに沿って拡散装置6の下流に配置されている(
図1参照)。照明装置1によって生成される被照射形状は、照射され光を放出する領域(被照射領域)と、光を放出しない暗い領域とから構成される。被照射領域は照射された光学要素(被照射光学要素)2の光放出面2bによって形成され、暗い領域は、拡散装置6によって放出された光を第1ベゼル要素3が遮断/吸収しかつ拡散装置6によって放出された光を第2ベゼル要素4が遮断/吸収することによって形成される。
【0037】
図3に示されているように、第1ベゼル要素3は、第1ベゼル要素3の縁部分7aによって規定かつ限定される形状を有しかつアパーチャ面Aに存在するアパーチャ7を含む。アパーチャ面Aは主方向xに対し実質的に直角をなしている。第1ベゼル要素3と光学要素2は、光学要素2の受光面2aが第1ベゼル要素3の拡散装置6を指向する側に配置されかつ光学要素2の光放出面2bが第1ベゼル要素3の拡散装置6から離隔する側に少なくとも部分的に配置されるよう、アパーチャ面Aと重なる(一致する)断面Sにおいて光学要素2が当該アパーチャ7を貫通通過するような形で、互いに対し配置されている。
【0038】
光学要素2がアパーチャ7に挿通されている状態は
図6において見出すことができる。断面Sにおける光学要素2の外周面の交線は、光学要素2がアパーチャ7を貫通通過する場合において光学要素2の外周面が少なくとも部分的に又は完全にアパーチャ7の縁部分7aと接触するような形で、アパーチャ7の形状に相当する。アパーチャ7を包囲する第1ベゼル要素3の拡散装置6を指向する面は、拡散装置6から主方向xに沿って放出された光を吸収及び/又は遮断するよう構成されている。第1ベゼル要素3は、実質的に、アパーチャ7を含むフレーム要素として構成されており、該フレーム要素は、光学要素2及び第2ベゼル要素4を実質的に包囲する。
【0039】
光学要素2は被照射形状の照射され光を放出する領域に対応する外面を有する。第2ベゼル要素4は被照射形状の光を放出しない暗い領域の第1部分に対応する外面を有し、第1ベゼル要素3の縁部分7aは被照射形状の光を放出しない暗い領域の第2部分に対応する。第1部分と第2部分は、両者合わせて、被照射形状の光を放出しない暗い領域を形成する。
【0040】
図1に(及び
図5及び
図6には詳細に)見られるように、第2ベゼル要素4は主方向xに沿って長手延伸(長い伸び)を有する。第1ベゼル要素3と第2ベゼル要素4は、第2ベゼル要素4が断面Sにおけるアパーチャを貫通通過するように、互いに対し配置されている。第2ベゼル要素4と光学要素2は、第2ベゼル要素4と光学要素2がアパーチャ7を通って突出し、アパーチャ7内の所定の位置内において固定的に(しっかりと)保持されるように、第1ベゼル要素3に取り付けられている。
【0041】
図1及び
図2に示されるように、第1ベゼル要素3の拡散装置6から離隔する側では、第2ベゼル要素4の長手延伸は光学要素2の長手延伸よりも短い。
【0042】
光学要素2及び第2ベゼル要素4がアパーチャ面Aと交差する面として規定される、断面Sにおいて、光学要素2とアパーチャ面Aとの交差は第1形状を規定し、第2ベゼル要素4とアパーチャ面Aとの交差は第2形状を規定し、第1ベゼル要素3の縁部分7aはアパーチャ面A内における第3形状を規定する。第1形状、第2形状及び第3形状は、全部合わせて、被照射形状の2次元投影を表す。
【0043】
光学要素2の形状とアパーチャ7の形状は、光学要素2がアパーチャ7に挿通されている状態において第1ベゼル要素3に対する相対的な光学要素2の運動が主方向xに沿った一方向に限定されるように、相互に依存して形成されている。
【0044】
図4は、分離された光学要素2と第2ベゼル要素4の一例を示す。光学要素2と第2ベゼル要素4がアパーチャ7から突出するよう
図4に示されている部分が
図3に示されている第1ベゼル要素3に取り付けられている場合、上述したように光学要素2を照射することによって被照射形状(複数)を形成することができる。
【0045】
図5は他の構成要素を備えない分離された第2ベゼル要素4の一例を示す。
図5に見られるように、拡散装置6及び第2ベゼル要素4は、好ましくは2成分射出成形プロセスによって、1つの一体部材として構築される。拡散装置6と第2ベゼル要素4は、第2ベゼル要素4が主方向xに沿って拡散装置6の光出射面6bから離れるように延伸するよう構成されている。拡散装置6と第2ベゼル要素4は2つの別体の部分とすることも可能である。
【0046】
光学要素2は主方向xに沿った長手延伸(部)を有する光学透明体であり、第2ベゼル要素4は主方向xに沿った長手延伸(部)を有する光学非透明体を含む。第2ベゼル要素4は拡散装置6から主方向xに沿って放出された光を吸収及び/又は遮断するよう構成された光学非透明体を含む。
【0047】
光学要素2は、その受光面2a及び/又は光放出面2bに配置された光散乱及び/又は光拡散要素を含むことが好ましい。光散乱及び/又は光拡散要素は、拡散された光が光学要素2から放出されるように、拡散装置6から受光した光を光学要素2を通って進行する際に散乱及び/又は拡散するよう構成されている。
【0048】
照明装置1は、更に、光源5と拡散装置6との間に配置される任意的な第2光学要素8(
図1及び
図6参照)を含むことができる。第2光学要素8は側面(lateral surface)8aを含み、側面8aは光源5から放出され当該側面8aに衝突(入射)する光を拡散的に散乱及び/又は反射するよう構成されている。第2光学要素8は、当該中空体要素を限定(画成)しかつ当該中空体要素の長手軸が主方向xに対し実質的に平行となるよう光源5と拡散装置6の間に延在する側面8aを備えた中空体要素を含む。光源5から拡散装置6の方へ放出された光は、中空体要素(構造)の側面8aによって限定(画成)される空間(volume)(即ちキャビティないし中空空間)内において、中空体要素(構造)を通って横断(通過)する。好ましくは、側面8aの内部部分は、光源5から放出され側面8a(ないしその内側部分)に衝突(入射)する光を拡散的に散乱及び/又は反射するよう構成される。
【0049】
上記の実施形態及び実施例の全部又は一部は以下の付記として記載可能であるが、それらに限定されない。
[付記1]車両用の照明装置。
前記照明装置は、とりわけ3次元の、被照射形状を生成するよう構成されている。
前記照明装置は光学要素、第1ベゼル要素及び第2ベゼル要素を含む。
前記被照射形状は前記光学要素と前記第1ベゼル要素と前記第2ベゼル要素との間の光学的相互作用によって生成される。
前記照明装置は、
*主方向に沿って光を放出するよう構成された光源、
*前記主方向に沿って前記光源の下流に配置された拡散装置であって、前記光源からの光を当該拡散装置の光入射面を介して受光し、受光した光を当該拡散装置の光出射面を介して放出するよう構成された拡散装置、但し前記拡散装置は前記光源から受光した光を前記主方向に沿って散乱及び/又は拡散し、散乱/拡散された光(散乱/拡散光)で前記光学要素を照射するよう構成されている、
を更に含む。
前記光学要素は前記拡散装置からの散乱/拡散された光(散乱/拡散光)を当該光学要素の受光面を介して受光し、受光した光を前記主方向に沿って当該光学要素の光放出面を介して放出し、前記光放出面は前記主方向に沿って長手延伸を有する(形成する)。
前記光学要素、前記第1ベゼル要素及び前記第2ベゼル要素は前記主方向に沿って前記拡散装置の下流に配置されている。
前記照明装置によって生成される前記被照射形状は照射され光を放出する領域(「被照射領域」)と光を放出しない暗い領域から構成される。
前記被照射領域は照射された光学要素の前記光放出面によって形成され、前記暗い領域は前記拡散装置によって放出された光を前記第1ベゼル要素が遮断/吸収しかつ前記拡散装置によって放出された光を前記第2ベゼル要素が遮断/吸収することによって形成される。
前記第1ベゼル要素は当該第1ベゼル要素の縁部分によって規定かつ限定される形状を有しかつアパーチャ面に位置するアパーチャを含む。
前記第1ベゼル要素と前記光学要素は、前記光学要素の前記受光面が前記第1ベゼル要素の前記拡散装置を指向する側に配されかつ前記光学要素の前記光放出面が前記第1ベゼル要素の前記拡散装置から離隔する側に少なくとも部分的に配されるよう、前記アパーチャ面と重なる(一致する)断面において前記光学要素が前記アパーチャを貫通通過するよう、互いに対し配置されている。
前記第2ベゼル要素は前記主方向に沿って長手延伸(長い伸び)を有する。
前記第1ベゼル要素と前記第2ベゼル要素は、前記第2ベゼル要素が前記断面において前記アパーチャを貫通通過するよう、互いに対し配置されている。
[付記2]上記の照明装置、とりわけ付記1に記載の照明装置において、
前記第1ベゼル要素の前記拡散装置から離隔する側において、前記第2ベゼル要素の長手延伸は前記光学要素の長手延伸よりも短い。
[付記3]上記の照明装置、とりわけ付記1又は2に記載の照明装置において、
前記光学要素と前記第2ベゼル要素が前記アパーチャ面と交差する面として規定される前記断面において、前記光学要素と前記アパーチャ面の交差は第1形状を規定し、前記第2ベゼル要素と前記アパーチャ面の交差は第2形状を規定し、前記第1ベゼル要素の前記縁部分は前記アパーチャ面内における第3形状を規定する。
前記第1形状、前記第2形状及び前記第3形状は全部合わせて前記被照射形状の2次元投影を表す。
[付記4]上記の照明装置、とりわけ付記1~3の何れかに記載の照明装置において、
前記光学要素は前記被照射形状の照射され光を放出する領域に対応する外面を有する。
前記第2ベゼル要素は前記被照射形状の光を放出しない暗い領域の第1部分に対応する外面を有する。
前記第1ベゼル要素の前記縁部分は前記被照射形状の光を放出しない暗い領域の第2部分に対応する。
前記第1部分と前記第2部分は前記被照射形状の光を放出しない暗い領域を形成する。
[付記5]上記の照明装置、とりわけ付記1~4の何れかに記載の照明装置において、
前記断面における前記光学要素の外周面の交線は、前記光学要素が前記アパーチャを貫通通過している場合において前記光学要素の外周面が少なくとも部分的に又は完全に前記縁部分と接触するように(接触する仕方で)、前記アパーチャの形状に対応する。
[付記6]上記の照明装置、とりわけ付記1~5の何れかに記載の照明装置において、
前記光学要素の形状と前記アパーチャの形状は、前記光学要素が前記アパーチャに挿通されている状態において前記第1ベゼル要素に対する相対的な前記光学要素の運動が前記主方向に沿った一方向に限定されるように、相互に依存して形成されている。
[付記7]上記の照明装置、とりわけ付記1~6の何れかに記載の照明装置において、
前記光学要素は前記主方向に沿った長手延伸(部)を有する光学透明体である。
前記第2ベゼル要素は前記主方向に沿った長手延伸(部)を有する光学非透明体を含む。
好ましくは、前記光学非透明体は、前記拡散装置から前記主方向に沿って放出された光を吸収及び/又は遮断するよう構成されている。
[付記8]上記の照明装置、とりわけ付記1~7の何れかに記載の照明装置において、
前記アパーチャを包囲する前記第1ベゼル要素の前記拡散装置を指向する面は、前記拡散装置から前記主方向に沿って放出された光を吸収及び/又は遮断するよう構成されている。
[付記9]上記の照明装置、とりわけ付記1~8の何れかに記載の照明装置において、
前記第1ベゼル要素は前記アパーチャを含むフレーム要素として構成されている。
前記フレーム要素は前記光学要素及び前記第2ベゼル要素を実質的に包囲する。
[付記10]上記の照明装置、とりわけ付記1~9の何れかに記載の照明装置において、
前記第2ベゼル要素と前記光学要素は、前記第2ベゼル要素と前記光学要素が前記アパーチャを通って突出し、前記アパーチャ内の所定の位置内において固定的に保持されるよう、前記第1ベゼル要素に取り付けられている。
[付記11]上記の照明装置、とりわけ付記1~10の何れかに記載の照明装置において、
前記光学要素は前記受光面及び/又は前記光放出面に配置された光散乱及び/又は光拡散要素を含む。
前記光散乱及び/又は光拡散要素は、拡散された光が前記光学要素から放出されるように、前記拡散装置から受光した光を前記光学要素を通って進行する際に散乱及び/又は拡散するよう構成されている。
[付記12]上記の照明装置、とりわけ付記1~11の何れかに記載の照明装置において、
前記光放出面は1つのメイン面と少なくとも2つの、好ましくは3つ以上の、サイド面を含む。
前記メイン面は前記主方向に対し実質的に直角に配向されており、前記主方向に沿って前記光源から前記サイド面よりもより遠くに配されている。
前記サイド面は前記メイン面から前記光源へ向かって延在して、前記光放出面を形成する。
[付記13]上記の照明装置、とりわけ付記1~12の何れかに記載の照明装置において、
前記照明装置は、更に、前記光源と前記拡散装置との間に配置される第2光学要素を含む。
前記第2光学要素は側面を含み、前記側面は前記光源から放出され前記側面に衝突(入射)する光を拡散的に散乱及び/又は反射するよう構成されている。
好ましくは、前記第2光学要素は中空体要素を含み、前記中空体要素は、当該中空体要素を限定(画成)し、かつ、当該中空体要素の長手軸が前記主方向に対し実質的に平行となるよう前記光源と前記拡散装置の間に延在する側面(lateral surface)を備える。
前記光源から前記拡散装置の方へ放出された光は、前記中空体要素(構造)の前記側面によって限定(画成)される空間内において、前記中空体要素(構造)を通って横断(進行する)する。
前記側面又は好ましくはその内部部分は、前記光源から放出され前記側面又はその内側部分に衝突(入射)する光を拡散的に散乱及び/又は反射するよう構成されている。
[付記14]上記の照明装置、とりわけ付記1~13の何れかに記載の照明装置において、
前記拡散装置と前記第2ベゼル要素は、好ましくは2成分射出成形プロセスによって、1つの一体(単一)部材として構築される。
前記拡散装置と前記第2ベゼル要素は、前記第2ベゼル要素が前記主方向に沿って前記拡散装置の前記光出射面から離れるように延伸するよう構成されている。
[付記15]付記1~14の何れかに記載の照明装置を含む、車体部品。
好ましくは、前記車体部品は(当該車体部品に)前照灯又は尾灯が取り付けられるよう構成されているか、又は、前記車体部品は前照灯又は尾灯を更に含む。
【0050】
本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択(「非選択」を含む。)が可能である。すなわち、本発明は、特許請求の範囲及び図面を含む全開示、本発明の技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
【0051】
更に、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を実施形態及び図示の実施例に限定することは意図していない。
【0052】
更に、上記の各文献の全内容は引照を以って本書に繰り込みここに記載されているものとする。