(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086635
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】イメージセンサー
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
H01L27/146 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023208749
(22)【出願日】2023-12-11
(31)【優先権主張番号】10-2022-0177007
(32)【優先日】2022-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 大 炯
(72)【発明者】
【氏名】オ 官 泳
【テーマコード(参考)】
4M118
【Fターム(参考)】
4M118AA03
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA04
4M118CA07
4M118CA09
4M118CA22
4M118CA34
4M118CB13
4M118DD04
4M118FA06
4M118FA33
4M118FA38
4M118GC08
4M118GC09
4M118GC14
4M118GC20
4M118GD04
4M118HA25
4M118HA30
(57)【要約】
【課題】イメージ伝送能力が向上された高品質イメージセンサーを提供する。
【解決手段】本発明によるイメージセンサーは、少なくとも1つの画素を含むイメージセンサーであって、画素は、互いに対向する第1面と第2面を有する半導体基板内に形成される光電変換領域と、半導体基板内に光電変換領域から離隔して形成されるフローティング拡散領域と、半導体基板の第1面から半導体基板の内部に延長されたリセスの内部に形成され、光電変換領域とフローティング拡散領域との間に伝送チャンネルを形成する垂直伝送ゲートと、を有し、垂直伝送ゲートは、平面視において、フローティング拡散領域の周辺に沿ってフローティング拡散領域を取り囲む環形状にて提供され、光電変換領域からフローティング拡散領域への電荷伝送経路に配置される開口部を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの画素を含むイメージセンサーであって、
前記画素は、
互いに対向する第1面と第2面を有する半導体基板内に形成される光電変換領域と、
前記半導体基板内に前記光電変換領域から離隔して形成されるフローティング拡散領域と、
前記半導体基板の前記第1面から前記半導体基板の内部に延長されたリセスの内部に形成され、前記光電変換領域と前記フローティング拡散領域との間に伝送チャンネルを形成する垂直伝送ゲートと、を有し、
前記垂直伝送ゲートは、平面視において、前記フローティング拡散領域の周辺に沿って前記フローティング拡散領域を取り囲む環形状にて提供され、前記光電変換領域から前記フローティング拡散領域への電荷伝送経路に配置される開口部を含むことを特徴とするイメージセンサー。
【請求項2】
前記開口部は、前記前記フローティング拡散領域と前記光電変換領域内の最大電位値を示す地点との間に重畳することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項3】
前記最大電位値を示す地点は、平面視において、前記光電変換領域の中心部に位置することを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサー。
【請求項4】
前記環形状の垂直伝送ゲートは、円形環形状を有することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項5】
前記環形状の垂直伝送ゲートは、四角形環形状を有することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項6】
前記少なくとも1つの画素に隣接して前記半導体基板の前記第1面から前記半導体基板の前記第2面方向に延長される分離膜をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項7】
前記フローティング拡散領域は、前記垂直伝送ゲートの側壁の一部に沿って延長され、
前記フローティング拡散領域の下面は、前記垂直伝送ゲートの下面と離隔されることを特徴とする請求項6に記載のイメージセンサー。
【請求項8】
前記分離膜は、平面視において、前記少なくとも1つの画素の周辺の少なくとも一部を取り囲むことを特徴とする請求項6に記載のイメージセンサー。
【請求項9】
前記半導体基板の前記第2面上に提供されるマイクロレンズをさらに有することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項10】
前記イメージセンサーは、前記少なくとも1つの画素を含む複数の画素を含み、
前記マイクロレンズは、互いに隣接する少なくとも2つの画素によって共有されることを特徴とする請求項9に記載のイメージセンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサーに関し、特に、フォトダイオードを含むイメージセンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサーは、光学イメージ信号を電気信号に変換させる装置として、CCD(charge coupled device)イメージセンサーとCMOS(complementary metal oxide semiconductor)イメージセンサー等がある。
このようなイメージセンサーは複数の画素を含み、各々の画素は入射される光を受光して電気信号に転換したフォトダイオード領域と、フォトダイオード領域で生成された電荷を利用して画素信号を出力する画素回路を含む。
【0003】
しかし、イメージセンサーの集積度が増加することによって、各々の画素のサイズが小さくなり、これを具現するための画素内の構成要素の配置及び形状に応じてイメージ伝送遅延等が生じてイメージセンサーの品質が低下されるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第11,121,158号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来のイメージセンサーにおける問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、イメージ伝送能力が向上された高品質イメージセンサーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明によるイメージセンサーは、少なくとも1つの画素を含むイメージセンサーであって、前記画素は、互いに対向する第1面と第2面を有する半導体基板内に形成される光電変換領域と、前記半導体基板内に前記光電変換領域から離隔して形成されるフローティング拡散領域と、前記半導体基板の前記第1面から前記半導体基板の内部に延長されたリセスの内部に形成され、前記光電変換領域と前記フローティング拡散領域との間に伝送チャンネルを形成する垂直伝送ゲートと、を有し、前記垂直伝送ゲートは、平面視において、前記フローティング拡散領域の周辺に沿って前記フローティング拡散領域を取り囲む環形状にて提供され、前記光電変換領域から前記フローティング拡散領域への電荷伝送経路に配置される開口部を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明の一実施形態において、前記開口部は前記前記フローティング拡散領域と前記光電変換領域内の最大電位値を示す地点をつなぐ直線と重畳して提供されることが好ましい。
本発明の一実施形態において、垂直伝送ゲートは、円形や四角形の環形状を有することが好ましい。
本発明の一実施形態において、前記光電変換領域は前記半導体基板の前記第2面を通じて入射光を受光することが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るイメージセンサーによれば、電荷の主要伝送経路に該当する領域に垂直伝送ゲートが提供されないので、垂直伝送ゲートの伝送特性が向上され、伝送遅延及びイメージラグ(image lag)が防止される。
また、電荷伝送能力向上による高い全体容量(full well capacity)及び低い伝送ゲートオン電圧を確保することができるので、高品質のイメージセンサーの具現が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示すレイアウト図である。
【
図2】
図1においての1つの画素の概略構成を示す平面図である。
【
図3a】
図2のA-A’線に沿って切断した断面図である。
【
図3b】
図2のB-B’線に沿って切断した断面図である。
【
図4a】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの画素を示した平面図である。
【
図4b】
図4aのC-C’線に沿って切断した断面図である。
【
図5】イメージセンサーの画素で電荷伝送経路の電位レベルを示すグラフである。
【
図6a】本発明の他の実施形態による垂直伝送ゲートの形状を異なって形成したものを示す平面図である。
【
図6b】
図6aのD-D’線に沿って切断した断面図である。
【
図7】
図1のP1領域に対応する複数の画素を示した図であって、追加的なトランジスタ等を含むことを一例として示したものである。
【
図8】
図7のE-E’線に沿って切断した断面図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの画素PXの等価回路図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示す平面図である。
【
図11a】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示す平面図である。
【
図12】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示す平面図である。
【
図13】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明に係るイメージセンサーを実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0011】
本発明は、様々な変更を加えることができ、様々な形状を有することができるので、特定実施形態を図面に例示し、本文で詳細に説明する。
しかし、これは本発明を特定の開示形態に対して限定しようすることがなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むことと理解されなければならない。
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示すレイアウト図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態によるイメージセンサー100は、活性領域AA、周辺領域PA、及びパッド領域PDAを有する半導体基板110を含む。
半導体基板110は、第1面110Fと第1面110Fに対向する第2面110Rを有する。
本発明の一実施形態において、第1面110Fは前面、第1面110Fを背面又は後面であるが、これに限定されることではなく、イメージセンサーの配置に応じて異なって設定されてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態によるイメージセンサーは、半導体基板110の背面、即ち第2面110Rを通じて外部の光を受信して光電変換を実行する。
この場合、後述する垂直伝送ゲートVTG又は他のトランジスタが半導体基板110の第1面110F上に形成され、入射光は半導体基板110の第2面110Rを通じて光電変換領域PDに到達する。
【0014】
本発明の一実施形態において、半導体基板110は、半導体素材、例えばSi、Ge、SiGe、SiC、GaAs、InAs、InP等で形成され得る。
半導体基板110は、所定の不純物でドーピングされた半導体基板110であるので、例えば、半導体基板110は、第1導電形(例えばp型)シリコン基板であり得る。
本発明の実施形態において、半導体基板110は、エピタキシャル(epitaxial)工程を通じて形成された半導体層を含む。
【0015】
例えば、半導体基板110はp型バルク基板とその上に成長されたp型又はn型エピタキシャル層を含む。
他の実施形態で、半導体基板110は、n型バルク基板と、その上に成長されたp型又はn型エピタキシャル層を含む。
しかし、半導体基板110の材料はこれに限定されることではなく、基板は有機高分子基板又は他のタイプの基板で形成することもあり得る。
【0016】
本発明の一実施形態によるイメージセンサーは、光電変換をための少なくとも1つ以上の画素PXを含み、活性領域AAは画素PXが提供された領域に該当する。
活性領域AAは、半導体基板110の中央部に配置される。
活性領域AAには複数の画素PXがマトリックス形状に提供される。
例えば、イメージセンサーの一方向とこれと垂直になる他の方向を各々第1方向D1(又は、x方向)及び第2方向D2(又は、y方向)とする時、複数の画素PXは、第1方向D1と第2方向D2を行と列とするマトリックス形状に配列される。
説明されない第3方向D3は、第1及び第2方向(D1、D2)に対して垂直になる方向を意味する。
【0017】
周辺領域PAは、活性領域AAに隣接して配置され、活性領域AAの少なくとも一側、例えば、両側に配置される。
周辺領域PAには活性領域AAの画素PXを制御する画素回路が配置される。
しかし、周辺領域PAの配置位置は、これに限定されることではなく、活性領域AAの全体を取り囲むか、一側のみに提供されるか、又は、他の基板に形成されてスタック形状に接続されてもよい。
【0018】
パッド領域PDAは、他の構成要素、例えば、他の素子との接続のためのものであって、活性領域AAと周辺領域PAが提供されない縁に配置される。
パッド領域PDAは、他の構成要素との接続のために図に示した位置と異なる他の位置に提供してもよい。
パッド領域PDAは、イメージセンサーと他の素子との電気的/物理的接続のためのパッドが配置される。
【0019】
図2は、
図1においての1つの画素の概略構成を示した平面図であり、
図3aは、
図2のA-A’線に沿って切断した断面図であり、
図3bは、
図2のB-B’線に沿って切断した断面図である。
図1、
図2、
図3a、及び
図3bを参照すると、画素は、半導体基板110内に形成された光電変換領域PD、半導体基板110内に光電変換領域PDから離隔されて提供されたフローティング拡散領域FD、及び光電変換領域PDとフローティング拡散領域FDとの間に提供された垂直伝送ゲートVTGを含む。
【0020】
光電変換領域PDは、半導体基板110内に形成され、受信した入射光に基づいて電荷(例えば、光電荷(photo charge))を生成する。
例えば、入射光に応答して電子-正孔対(electron-hole pair)が生成され、光電変換領域PDはこのような電子又は正孔を蓄積する。
【0021】
フローティング拡散領域FDは、光電変換領域PDから離隔されて提供される。
光電変換領域PDで生成された電荷が垂直伝送ゲートVTGによって伝送されて格納される領域である。
フローティング拡散領域FDは、第2導電型(例えば、n型)の不純物がドーピングされた領域であり得る。
フローティング拡散領域FDは、光電変換領域PDと離隔されて提供される。
フローティング拡散領域FDは、垂直伝送ゲートVTGの側壁の一部に沿って延長され、フローティング拡散領域VTGの下面は、垂直伝送ゲートVTGの下面と離隔される。
フローティング拡散領域FDは、光電変換領域PDで生成された電荷が垂直伝送ゲートVTGによって伝送されて格納される領域である。
フローティング拡散領域FDは、第2導電型(例えば、n型)不純物がドーピングされた領域である。
【0022】
垂直伝送ゲートVTGは、半導体基板110の第1面110Fから半導体基板110の内部に延長されたリセスRCSの内部に形成される。
垂直伝送ゲートVTGは、光電変換領域PDに生成された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送するように、伝送信号に応答して光電変換領域PDとフローティング拡散領域FDとの間に伝送チャンネルを形成する。
伝送チャンネルは、リセスRCSの側面に隣接する垂直伝送チャンネルを含む。
垂直伝送ゲートVTGは、フローティング拡散領域FDが垂直方向に延長され、垂直ゲート電極がフローティング拡散領域FDを取り囲むゲート-オール-アラウンド(gate-all-around)構造を有する。
言い換えれば、垂直伝送ゲートVTGは、フローティング拡散領域FDの周辺に沿ってフローティング拡散領域FDを取り囲む中空のシリンダー形状に提供される。
したがって、垂直伝送ゲートVTGは、平面視において、環形状を有する。
例えば、環形状の垂直伝送ゲートVTGは、平面視において円形又は楕円形であり得る。
【0023】
本発明の一実施形態において、垂直伝送ゲートVTGは、全体的には中空のシリンダー形状(平面視において、環形状)に提供されるが、一方向に開いた開口部OPNを有する。
開口部OPNは、光電変換領域PDからフローティング拡散領域FDへの電荷伝送経路に配置される。
【0024】
本発明の一実施形態において、光電変換領域PDで最大電位値PDmaxを示す地点からフローティング拡散領域FDへの伝送経路が電荷の主要伝送経路になるので、電荷伝送経路は、フローティング拡散領域FDと光電変換領域PD内の最大電位値PDmaxを示す地点をつなぐ経路である。
例えば、主要伝送経路は、フローティング拡散領域FDの任意の地点から、光電変換領域PDの最大電位値PDmaxを示す地点をつなぐ直線経路、又はフローティング拡散領域FDの中心から光電変換領域PDの最大電位値PDmaxを示す地点をつなぐ直線経路である。
【0025】
本発明の一実施形態において、開口部OPNは、フローティング拡散領域FDから光電変換領域PD内で最大電位値PDmaxに対向する方向に沿って提供される。
本発明の一実施形態では、一例として、フローティング拡散領域FDから光電変換領域PD内で最大電位値PDmaxを有する地点をつなぐ直線と重畳する。
フローティング拡散領域FDと上記地点を接続する直線は、フローティング拡散領域FDと上記地点との間の最短線形距離である。
したがって、開口部OPNは、直線上に該当する部分又は直線に隣接する部分を含むようになり、このような部分には垂直伝送ゲートVTGが提供されない。
【0026】
開口部OPNのサイズと形状は、電荷伝送経路を確保できる限度内で多様に変形され得る。
開口部OPNは、フローティング拡散領域FD方に行くほど、さらに幅が広くなってもよく、又は同一の幅を維持してもよい。
開口部OPNのサイズは、垂直伝送ゲートVTGがフローティング拡散領域FDに接する面積が開口部OPNによって接しない面積より大きく形成される限度内で直線上の電荷伝送経路を確保できるようにすれば、小さく形成されても構わない。
例えば、垂直伝送ゲートVTGが円形ドーナツ形状とする時、開口された部分は、円の中心を基準に180°より小さいサイズであり、例えば、約120°以下、約30°以下、約15°以下、約10°以下、さらには約5°以下の角度に該当する部分が切断された形状であり得る。
又は、平面視においてフローティング拡散領域FDの外周と対向する垂直伝送ゲートVTGの部分が全体フローティング拡散領域FDの外周対比約50%以上、例えば、約80%以上、約90%以上、さらには約95%以上であり得る。
【0027】
半導体基板110の第1面110F、そして、垂直伝送ゲートVTGと半導体基板110との間にはゲート絶縁膜GIが提供される。
ゲート絶縁膜GIは、リセスRCSの表面に沿って形成される。
ゲート絶縁膜GIは、半導体基板110と垂直伝送ゲートVTGを電気的に絶縁される。
垂直伝送ゲートVTGには配線に接続されるコンタクト部CTが提供される。
本実施形態による垂直伝送ゲートVTGは、説明の便宜のために半導体基板110の第1面110Fと垂直伝送ゲートVTGの上面が同一であるものとして図に示したが、これに限定されることではなく、一実施形態において、垂直伝送ゲートVTGは、半導体基板110の第1面110F上に突出される形状、例えば、「T」字形状に形成することもできる。
【0028】
本発明の一実施形態において、光電変換領域PDの上面(top surface)が垂直伝送ゲートVTGの底面(bottom surface)より高く配置されることによって、垂直伝送ゲートVTGの少なくとも一部が光電変換領域PD内に形成される。
しかし、光電変換領域PDと垂直伝送ゲートVTGの配置は、これに限定されるものではなく、これと異なって形成してもよい。
また、
図3a及び
図3bでは、光電変換領域PDが半導体基板110の第2面110Rから離隔された例を図に示してあるが、実施形態によって、光電変換領域PDは、半導体基板110の第2面110Rまで延長することもできる。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、画素には、背面絶縁膜121、カラーフィルターCF、及びマイクロレンズMLがさらに提供される。
カラーフィルターCFは、半導体基板110の第2面110R上に光電変換領域PDに対応して形成される。
カラーフィルターCFは、マトリックス形状に配列されたカラーフィルターCFアレイに含まれる。
一実施形態で、カラーフィルターCFアレイは、レッドフィルター、グリーンフィルター、及びブルーフィルターを含むベイヤーパターン(Bayer pattern)を有する。
他の実施形態で、カラーフィルターCFアレイは、イエローフィルター、マゼンタフィルター、及びシアンフィルターを含む。
また、カラーフィルターCFアレイは、ホワイトフィルターを追加的に具備することもできる。
一方、実施形態にしたがって、半導体基板110の第2面110RとカラーフィルターCFとの間には反射防止層、少なくとも1つの絶縁膜等がさらに形成される。
【0030】
背面絶縁膜121は、カラーフィルターCFと半導体基板110の第2面110Rとの間に提供される。
マイクロレンズMLは、カラーフィルターCF上に提供され、光電変換領域PDに対応して形成される。
マイクロレンズMLは、マイクロレンズMLに入射される入射光が光電変換領域PDに集光されるように入射光の経路を調節する。
また、マイクロレンズMLは、マトリックス形状に配列されたマイクロレンズMLアレイに含まれる。
【0031】
本発明の一実施形態において、各画素PXが提供される画素領域及びこれにしたがう画素PXは、分離膜WLによって定義される。
分離膜WLは、複数の光電変換領域PDの中の1つと、これに隣接する光電変換領域PDとを物理的に、そして電気的に分離する。
より詳細に説明すれば、分離膜WLは、マトリックス形状に配列された複数の画素PXの間に配置され、平面視において、画素PXの配置に対応してグリッド又はメッシュ形状を有する。
分離膜WLは、半導体基板110の第1面110Fから第2面110Rまで半導体基板110を貫通するトレンチTCHの内部に形成される。
分離膜WLは、第1面110Fから第2面110Rの方向に延長されるものであって、半導体基板110の第1面110Fと第2面110Rを貫通するか、又は貫通しなくとも所定の深さで提供される。
分離膜WLは、平面視において、画素PXの周辺の少なくとも一部を取り囲む。
【0032】
上述した構造を有するイメージセンサーは、「ゲート-オール-アラウンド」構造のゲートを有しながらも、電子の移動する時、電位障壁を下げて電子の流れを容易にすることによって高品質のイメージセンサーを提供する。
これを図面と共に説明すると、以下の通りである。
【0033】
図4aは、本発明の一実施形態によるイメージセンサーの画素を示した平面図であり、
図4bは
図4aのC-C’線に沿って切断した断面図である。
図2及び
図3aに示した本発明の一実施形態によるイメージセンサーと、
図4a及び
図4bに示したイメージセンサーの画素を比較すると、垂直伝送ゲートVTGの形状において開口部OPNの存在に応じて電子の伝送経路に差があることを確認することができる。
【0034】
光電変換領域PDで発生した電荷がフローティング拡散領域FDに移動する時、垂直伝送ゲートVTGが電荷伝送経路上に位置することによって電荷の移動を遅延させる。
これは垂直伝送ゲートVTGの物理的な形状自体によるものであるが、垂直伝送ゲートVTGを形成する時、半導体基板110上に注入した不純物(例えば、第1導電型/p型)によるものであり得る。
別に図に示さなかったが、ゲート絶縁膜GIと半導体基板110との間、即ち、垂直伝送ゲートVTGに隣接する半導体基板110のリセスRCSの表面付近は、第1導電型(例えば、p型)の不純物がドーピングされて形成された不純物領域が提供される。
【0035】
垂直伝送ゲートVTGのためのリセスRCS形成工程ではエッチングの後、第1導電型の不純物を注入する工程を経るので、その結果、リセスRCSの付近に不純物領域が提供される。
第1導電型の不純物でよって電荷伝送経路で電位障壁(potential barrier)が発生する。
このような電位障壁の存在によって、光電変換領域PDでフローティング拡散領域FDへの電荷伝送が遅延される。
しかし、本発明の一実施形態において、電荷の主要伝送経路に該当する部分に開口部OPNが提供される。
本発明の一実施形態による開口部OPNは、変換領域内の最大電位値PDmaxを示す地点、即ち電荷量が最大である地点からフローティング拡散領域FDへの電荷が移動する時、上述した電位障壁を除去し、したがって、光電変換領域PDでの電荷のフローティング拡散領域FDへの効率的な移動を最大に確保する。
【0036】
光電変換領域PDの最大電位値PDmaxを示す地点は、光電変換領域PD内の不純物ドーピング量や光電変換領域PDの面積形状等に応じて異なり得るが、平面視において、光電変換領域PDの中心部に該当する。
また、最大電位値PDmaxを示す地点は、断面から見る時、光電変換領域PDの上側、即ち、光電変換領域PDの上部縁と中心部との間に位置する。
これは光電変換領域PDにおいて電荷の発生程度は、不純物(例えば、第2導電型/n型)の濃度に応じて異なり得るが、不純物は、光電変換領域PDの上部で相対的に高い濃度を有する。
したがって、光電変換領域PDの最大電位値PDmaxを示す地点は、不純物の濃度が最も高い地点を意味する。
【0037】
図5は、イメージセンサーの画素で電荷伝送経路の電位レベルを示すグラフである。
ここで、ケース1(Case1)は、「ゲート-オール-アラウンド」構造の円形の垂直伝送ゲートVTGを採用したイメージセンサーを示したものであり、ケース2(Case2)は、「ゲート-オール-アラウンド」構造を採用し、電荷伝送経路に開口部を有する本発明の一実施形態によるイメージセンサーを示したものであり、ケース3(Case3)は、デュアルゲートを採用したイメージセンサーを示したものである。
ケース1~3は、電極形状を除いて全て同一の条件に設定され、ケース1は、平面視において、円形環形状の垂直伝送ゲート、ケース2は、一側が開口された円形環形状の垂直伝送ゲート、ケース3は、電荷伝送経路の両側に互いに分離されたデュアル垂直伝送ゲートが形成されフローティング拡散領域FDと接する面が平面視において50%未満である場合の垂直伝送ゲートに該当する。
【0038】
図5を参照すると、垂直伝送ゲートがターンオンされる時、光電変換領域で生成される電荷は、光電変換領域からフローティング拡散領域までの電荷伝送経路に沿ってフローティング拡散領域に移動し、図に示したような電位を示した。
しかし、従来のイメージセンサーの中で、ケース1の場合、垂直伝送ゲートによる電位障壁がB1で現れることを確認することができる。
また、従来のイメージセンサーの中で、ケース3の場合、B2領域で電荷移動が遅延されることを確認でき、このことは、電荷伝送経路に該当する部分が開口されているが、フローティング拡散領域と垂直伝送ゲートとの間の接する面積が狭いためと判断される。
これに比べて、本発明の一実施形態に該当するケース2の場合、ケース1の電位障壁及びケース3の電荷移動遅延が観察されなかった。
【0039】
上述した内容を通じて、本発明の実施形態によるイメージセンサーの画素では、「ゲート-オール-アラウンド」構造を具現しながらも、電荷の主要伝送経路に該当する領域に垂直伝送ゲートが提供されないので、上述した電位障壁が除去することができ、垂直伝送ゲートの伝送特性が向上され、伝送遅延及びイメージラグ(image lag)を防止することを確認することができる。
また、本発明の一実施形態によれば、電荷伝送能力の向上による高い全体容量(full well capacity)及び低い伝送ゲートオン電圧を確保することができるので、高品質のイメージセンサーの具現が可能である。
本発明の一実施形態において、イメージセンサーの垂直伝送ゲートVTGは、様々な形状に変形することもできる。
【0040】
図6aは、本発明の他の実施形態による、平面視において、垂直伝送ゲートの形状を異なって形成したものを示す平面図であり、
図6bは、
図6aのD-D’線に沿って切断した断面図である。
図6a及び
図6bを参照すると、垂直伝送ゲートVTGは、平面視において、四角形環形状に提供される。
本実施形態では垂直伝送ゲートVTGが四角形環形状であることを開示したが、垂直伝送ゲートVTGの形状は、本発明の概念から逸脱しない限度内で多様に変更され得ることは勿論である。
このような垂直伝送ゲートVTGの形状の変更を通じて画素内での設計自由度を高めることができる。
【0041】
本発明の一実施形態によるイメージセンサーは、上述した構成の外に追加的な構成をさらに含むことができ、複数の画素を有する様々な変形例として具現することができる。
図7は、
図1のP1領域に対応する複数の画素を示した図であって、追加的なトランジスタ等を含むことを一例として示したものであり、
図8は、
図7のE-E’線に沿って切断した断面図である。
ここで、一例として、互いに隣接する第1~第4画素(PX1、PX2、PX3、PX4)を開示した。
以下の実施形態では説明の便宜化のために上述した内容と異なる点を主に説明する。
【0042】
図7及び
図8を参照すると、半導体基板110上には多数の画素、例えば、第1画素PX1、第2画素PX2、第3画素PX3、及び第4画素PX4がマトリックス形状に配置される。
第1画素~第4画素(PX1、PX2、PX3、PX4)は、様々な形状に配置することができ、例えば、第1画素~第4画素(PX1、PX2、PX3、PX4)は、行と列方向、即ち第1方向D1と第2方向D2に沿って互いに同一の形状に配置されるか、或いは、互いにミラー対称に配置することができる。
本発明の一実施形態で、第1方向D1に並んで配置される第1画素PX1と第2画素PX2は、互いにミラー対称形状を有し、第2方向D2に並んで配置される第1画素PX1と第3画素PX3は、互いにミラー対称形状を有するものを一例として図に示した。
【0043】
本発明の一実施形態において、各画素は、イメージセンサーを様々な方式に駆動するのに必要である追加的な構成をさらに含む。
例えば、第1画素PX1及び第2画素PX2は、伝送ゲートTG及びソースフォロワーゲートSFを含み、第3画素PX3は、伝送ゲートTG及びリセットゲートRGを含み、第4画素PX4は、伝送ゲートTG及び選択ゲートSELを含む。
しかし、これは一実施形態によるトランジスタのレイアウトに該当し、トランジスタのレイアウト又は活性領域AAの形状がこれに限定されるものではない。
【0044】
本発明の一実施形態において、伝送ゲートTGは、伝送トランジスタTX(
図9参照)を構成し、伝送トランジスタTXは、光電変換領域120で生成された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送するように構成される。
リセットゲートRGは、リセットトランジスタRX(
図9参照)を構成し、リセットトランジスタRXは、フローティング拡散領域FDに格納されている電荷を周期的にリセットさせるように構成される。
ソースフォロワーゲートSFは、ドライブトランジスタDX(
図9参照)を構成し、ドライブトランジスタDXは、ソースフォロワーバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)の役割をし、フローティング拡散領域FDに充電された電荷に応じて信号をバッファリングするように構成される。
【0045】
選択ゲートSELは、選択トランジスタSX(
図9参照)を構成し、選択トランジスタSXは、画素PXを選択するためのスイッチング及びアドレッシングの役割をする。
伝送ゲートTGは、上述した実施形態のように一側が開口された環形状の垂直伝送ゲート電極VTGで具現される。
垂直伝送ゲート電極VTGは、半導体基板110の第1面110Fから半導体基板110の内部に延長されるリセスRCSの内部に配置される。
リセスRCS上にはゲート絶縁膜GIがコンフォーマルに配置され、垂直伝送ゲート電極VTGは、ゲート絶縁膜GI上でリセスRCSの内部を満たす。
例えば、垂直伝送ゲート電極VTGの上面は、半導体基板110の第1面110Fより高いレベルに配置され、垂直伝送ゲート電極VTGの側壁上には伝送ゲートスペーサーSPが配置される。
【0046】
本発明の一実施形態において、垂直伝送ゲート電極VTGは、ドーピングされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、又は金属含有膜の中の少なくとも1つを含み得る。
ゲート絶縁膜GIは、シリコン酸化物、又は金属酸化物を含み、伝送ゲートスペーサーSPは、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、又はシリコン酸化物を含み得る。
リセットゲートRG、ソースフォロワーゲートSF、及び選択ゲートSELは、第1ゲート電極GE1と称され、第1ゲート電極GE1は、半導体基板110の第1面110F上に配置される半導体パターンAPの側壁を取り囲むように配置される。
半導体パターンAPとこれを取り囲む第1ゲート電極GE1は、「ゲート-オール-アラウンド」(gate all-around)タイプのトランジスタを構成する。
半導体パターンAPは、半導体基板110の第1面110Fから垂直方向Zに沿って延長される。
例えば、半導体パターンAPは、Si、Ge、SiGe、SiC、GaAs、InAs、及びInPの中のいずれか1つを含み得る。
【0047】
本発明の一実施形態において、半導体パターンAPは、半導体基板110の第1面110Fをシード層としてエピタキシャル成長された物質層を含む。
他の実施形態で、半導体パターンAPは、半導体基板110の一部分であり、半導体基板110の第1面110F上にマスクパターン(図示省略)を形成した後、半導体基板110を所定の厚さ程度エッチングすることによって形成され、半導体基板110の第1面から第3方向D3(垂直方向)に突出するように残留する半導体基板110の一部分であり得る。
【0048】
本発明の一実施形態において、半導体パターンAPは、円形である水平断面を有する。
しかし、他の実施形態で、異なる形状の水平断面を有することもできる。
例えば、他の実施形態で、半導体パターンAPは、楕円や四角形形状の水平断面を有してもよい。
このように、半導体パターンAPの水平断面形状が上述したものに限定されるものではない。
【0049】
第1ゲート電極GE1は、半導体基板110の第1面110F上で半導体パターンAPの側壁を取り囲む。
例えば、第1ゲート電極GE1は、半導体パターンAPの側壁を取り囲む主要電極部MPと、主要電極部MPから水平方向に延長されて半導体基板110の第1面110F上に配置される延長部EXPを含む。
平面図で、主要電極部MPは、リング形状を有し、主要電極部MPの側壁全体を包囲する。
延長部EXPは、半導体基板110の第1面110F上で平坦な上面レベルを有し、所定の幅で形成される。
延長部EXPの上部にコンタクト(例えば、第2コンタクト部CT2)が配置され、したがってコンタクトを通じて第1ゲート電極GE1に電気的信号が印加される。
第1ゲート電極GE1が主要電極部MPから延長される平坦な上面を有する延長部EXPを含むことによって、第1ゲート電極GE1に対するコンタクトを形成するための工程不良が防止される。
本発明の一実施形態において、延長部EXPの上面は、垂直伝送ゲート電極VTGの上面と同一のレベルに配置されるが、これに限定されるものではない。
【0050】
第1ゲート絶縁膜GI1は、半導体パターンAPと第1ゲート電極GE1との間に介在し、半導体パターンAPの側壁を取り囲む。
第1ゲート絶縁膜GI1は、半導体パターンAPの側壁上から半導体基板110の第1面110F上に延長されるが、これに限定されるものではない。
第1ゲート絶縁膜GI1は、リセスRCSの内部まで延長されてゲート絶縁膜GIと接続される連続的な物質層で形成してもよい。
これとは異なって、第1ゲート絶縁膜GI1は、半導体基板110の第1面110F上に延長され、リセスRCSの内部まで延長されなくともよく、ゲート絶縁膜GIとは別個の物質層で形成してもよい。
【0051】
半導体パターンAPは、第1ソース/ドレーン領域SD1上に配置され、半導体パターンAPの上側は、主要電極部MPによってカバーされなく、半導体パターンAPの上側に第2ソース/ドレーン領域SD2が配置される。
第1ソース/ドレーン領域SD1及び第2ソース/ドレーン領域SD2は、不純物が高濃度でドーピングされた領域である。
例えば、半導体パターンAPと、第1ゲート電極GE1の主要電極部MP、第1ソース/ドレーン領域SD1、及び第2ソース/ドレーン領域SD2は、「ゲート-オール-アラウンド」タイプのトランジスタを構成する。
【0052】
本発明の一実施形態において、第1ゲート電極GE1は、ドーピングされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、又は金属含有膜の中の少なくとも1つを含み得る。
第1ゲート絶縁膜GI1は、シリコン酸化物、又は金属酸化物を含み得るが、これに限定されるものではない。
半導体基板110の第1面110F上には垂直絶縁膜124が配置される。
垂直絶縁膜124は、グラウンド領域GND、フローティング拡散領域FD、素子分離膜112、垂直伝送ゲート電極VTG、半導体パターンAP、及び第1ゲート電極GE1をカバーする。
垂直絶縁膜124は、半導体パターンAP及び第1ゲート電極GE1の上面を覆うのに充分な高さで形成される。
【0053】
本発明の一実施形態において、垂直絶縁膜124は、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物を含む。
一例として、垂直絶縁膜124は、第1絶縁膜(図示省略)と第2絶縁膜(図示省略)の積層構造で形成することができる。
他の例として、垂直絶縁膜124と半導体基板110の第1面110Fとの間にエッチング停止層(図示省略)を介在させることもでき、エッチング停止層は、垂直絶縁膜124に対してエッチング選択比を有する物質を含む。
【0054】
半導体基板110の第1面110F上には垂直絶縁膜124を貫通するコンタクトが配置される。
例えば、コンタクトは、垂直絶縁膜124を貫通して活性領域AA(図示省略)、垂直伝送ゲート電極VTG、及び第1ゲート電極GE1に電気的に接続される。
コンタクトは、第1コンタクト部CT1、第2コンタクト部CT2、及び第3コンタクトCT3を含む。
第1コンタクト部CT1は、垂直絶縁膜124を貫通する第1コンタクトホールCH1内に配置される。
第1コンタクトホールCH1は、半導体基板110の第1面110Fの上面を露出し、例えば、グラウンド領域GND及びフローティング拡散領域FDを露出する。
第1コンタクト部CT1は、第1コンタクトホールCH1の内部を満たし、グラウンド領域GND及びフローティング拡散領域FDと接続される。
【0055】
第2コンタクト部CT2は、垂直絶縁膜124を貫通する第2コンタクトホールCH2内に配置される。
第2コンタクトホールCH2は、垂直伝送ゲート電極VTGの上面及び第1ゲート電極GE1の上面を露出する。
例えば、第2コンタクトホールCH2は、第1ゲート電極GE1の延長部EXPの上面を露出する。
第2コンタクト部CT2は、第2コンタクトホールCH2の内部を満たし、垂直伝送ゲート電極VTGの上面及び第1ゲート電極GE1の延長部EXPの上面と接続される。
第3コンタクトCT3は、垂直絶縁膜124を貫通する第3コンタクトホールCH3内に配置される。
第3コンタクトホールCH3は、半導体パターンAPの上面、又は第2ソース/ドレーン領域SD2の上面を露出する。
第3コンタクトCT3は、第3コンタクトホールCH3の内部を満たし、第2ソース/ドレーン領域SD2と接続される。
【0056】
垂直絶縁膜124上には上部配線構造物(図示せず)が配置される。
上部配線構造物は、複数の層の積層構造で形成される。
上部配線構造物は、配線層及び配線層を取り囲む絶縁膜を含む。
配線層は、不純物がドーピングされるか、或いはドーピングされないポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、又は金属含有膜の中の少なくとも1つを含み得る。
例えば、配線層は、タングステン、アルミニウム、銅、タングステンシリサイド、チタニウムシリサイド、タングステン窒化物、チタニウム窒化物、ドーピングされたポリシリコン等を含み得る。
絶縁膜125は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物等の絶縁材料を含み得る。
【0057】
分離膜WLは、半導体基板110の第1面110Fから第2面110Rまで半導体基板110を貫通するトレンチTCHの内部に形成される。
分離膜WLは、トレンチTCHの側壁上にコンフォーマルに形成される分離絶縁膜122と、分離絶縁膜122上でトレンチTCHの内部を満たす導電層CLと、上部絶縁膜123を含む。
上部絶縁膜123は、半導体基板110の第1面110Fに隣接するトレンチTCHの一部分内に配置される。
本発明の一実施形態において、上部絶縁膜123は、トレンチTCHの入口に配置される分離絶縁膜122、及び導電層CLの一部分をエッチバックし、残りの空間を絶縁物質で満たす工程によって形成される。
【0058】
本発明の一実施形態において、分離絶縁膜122は、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物等のような金属酸化物を含み得る。
このような場合に、分離絶縁膜122は、負の固定電荷層(negative fixed charge layer)として作用するが、本発明の技術的思想がこれに限定されるものではない。
他の実施形態で、分離絶縁膜122は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物等の絶縁材料を含み得る。
導電層CLは、ドーピングされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、又は金属含有膜の中の少なくとも1つを含み得る。
【0059】
本発明の一実施形態では、分離膜WLが半導体基板110の第1面110Fから第2面110Rまで半導体基板110を貫通して延長されることを例示的に図に示したが、他の実施形態で、分離膜WLは、半導体基板110の第2面110Rから半導体基板110の内部に向かって延長され、半導体基板110の第1面110Fに露出されなくともよい。
このような場合に、半導体基板110の第1面110Fと隣接する分離膜WLの一端と第1面110Fとの間にはバリアードーピング領域(図示省略)が形成され、バリアードーピング領域は、p型不純物が高濃度でドーピングされた領域であり得る。
【0060】
本発明の一実施形態において、半導体基板110の第1面110F上には活性領域AA(図示省略)を定義する素子分離膜112が形成される。
素子分離膜112は、半導体基板110の第1面110Fに所定の深さで形成された素子分離トレンチ(図示省略)内に配置され、絶縁材料を含む。
素子分離膜112は、分離膜WLの上部側壁(例えば、上部絶縁膜123の側壁)を取り囲むように配置される。
【0061】
半導体基板110の第2面110R上には背面絶縁膜121が配置される。
背面絶縁膜121は、半導体基板110の第2面110Rの実質的に全体面積上に配置され、背面絶縁膜121が半導体基板110の第2面110Rと同一レベルに配置される分離膜WLの上面と接触する。
本発明の一実施形態において、背面絶縁膜121は、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物等のような金属酸化物を含み得る。
他の実施形態で、背面絶縁膜121は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、低誘電率物質等の絶縁材料を含み得る。
【0062】
背面絶縁膜121上にはカラーフィルターCFとマイクロレンズMLが配置される。
選択的に、半導体基板110の第1面110F上には支持基板(図示省略)がさらに配置され得る。
【0063】
一般的に画素PXに配置されるリセットゲートRG、選択ゲートSEL、及びソースフォロワーゲートSFのような画素回路は、画素内で水平方向に互いに離隔されて配置される。
イメージセンサーの集積度が増加するにつれ、単位画素のサイズが小さくなり、画素回路の各々の構成要素のサイズもまた小さくなるので、画素回路を通じた漏洩電流又は画素回路のリードノイズ(read noise)等が発生してイメージセンサーの品質が低下するという問題がある。
【0064】
しかし、本発明の実施形態によれば、半導体パターンAPが第3方向D3に延長され、第1ゲート電極GE1が半導体パターンAPの側壁を取り囲む「ゲート-オール-アラウンド」構造を有する。
したがって、上述した構造を有するイメージセンサーは、上述した実施形態に開示したような垂直伝送ゲートが有する長所に加えて、リセットゲートRG、選択ゲートSEL、及びソースフォロワーゲートSFのような画素回路の漏洩電流が減少し、リードノイズ発生を防止することができる。
したがって、イメージセンサーは、優れたイメージ品質を有することができる。
また、半導体パターンAPと第1ゲート電極GE1が垂直方向D3に延長されることによって、単位画素の面積が減少され、イメージセンサーの小型化を具現することができる。
【0065】
図9は、本発明の一実施形態によるイメージセンサーの画素PXの等価回路図である。
図9を参照すると、複数の画素PXは、マトリックス形状に配列される。
複数の画素PXの各々は、伝送トランジスタTXとロジックトランジスタを含む。
ここで、ロジックトランジスタは、リセットトランジスタRX、選択トランジスタSX、及びドライブトランジスタDX(又はソースフォロワートランジスタ)を含む。
リセットトランジスタRXは、リセットゲートRGを含み、選択トランジスタSXは、選択ゲートSGを含み、ドライブトランジスタDXは、ソースフォロワーゲートSFを含み、伝送トランジスタTXは、伝送ゲートTGを含む。
【0066】
複数の画素PXの各々は、光電変換素子PD及びフローティング拡散領域FDをさらに含む。
光電変換素子PDは、上述した光電変換領域に対応する。
光電変換素子PDは、外部から入射された光の量に比例して光電荷を生成及び蓄積し、フォトダイオード、フォトトランジスタ(phototransistor)、フォトゲート、ピンドフォトダイオード(Pinned Photo Diode:PPD)、及びこれらの組み合わせが使用される。
【0067】
伝送ゲートTGは、光電変換素子で生成された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送する。
フローティング拡散領域FDは、光電変換素子PDで生成された電荷が伝送されて累積的に格納する。
フローティング拡散領域FDに蓄積された光電荷の量に応じてドライブトランジスタDXが制御される。
【0068】
リセットトランジスタRXは、フローティング拡散領域FDに蓄積された電荷を周期的にリセットさせる。
リセットトランジスタRXのドレーン電極は、フローティング拡散領域FDと接続され、ソース電極は、電源電圧VDD1に接続される。
リセットトランジスタRXがターンオン(turn-on)されれば、リセットトランジスタRXのソース電極と接続された電源電圧VDD1がフローティング拡散領域FDに伝達される。
リセットトランジスタRXがターンオンされる時、フローティング拡散領域FDに蓄積された電荷が排出されてフローティング拡散領域FDがリセットされる。
【0069】
ドライブトランジスタDXは、複数の画素PXの外部に位置する電流源(図示省略)と接続されてソースフォロワーバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)として機能し、フローティング拡散領域FDでの電位変化を増幅し、これを出力ラインVOUTに出力する。
選択トランジスタSXは、行単位に複数の画素PXを選択し、選択トランジスタSXがターンオンされる時、電源電圧VDD2がドライブトランジスタDXのソース電極に伝達される。
【0070】
図10は、本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示す平面図である。
図10を参照すると、平面図で、分離膜WLは、画素(PX1、PX2、PX3、PX4)の各々を完全に取り囲むように配置されなくともよい。
分離膜WLが画素(PX1、PX2、PX3、PX4)を囲まない半導体基板110の部分を共有領域と称する。
共有領域内にはグラウンド領域GNDが配置され、例えば、グラウンド領域GNDが第1画素PX1と第2画素PX2によって共有されるか、或いは、第3画素PX3と第4画素PX4によって共有される。
【0071】
図11aは、本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示す平面図であり、
図11bは、
図11aのF-F’線に沿って切断した断面図である。
図11a及び
図11bを参照すると、イメージセンサーのマイクロレンズは、互いに隣接する少なくとも2つの画素によって共有される。
例えば、第1~第4画素(PX1、PX2、PX3、PX4)は、1つのマイクロレンズMLによってカバーされる。
【0072】
本発明の一実施形態において、イメージセンサーは、オートフォーカス機能を具現するためのものであって、例えば、第1~第4画素(PX1、PX2、PX3、PX4)は、位相検出画素であり得る。
第1~第4画素(PX1、PX2、PX3、PX4)は、イメージの間の位相差を算出するために利用される位相信号を生成する。
第1~第4画素(PX1、PX2、PX3、PX4)は、客体に対して焦点を合わせるために利用され、位相信号は、イメージセンサー300に結ばれたイメージの位置に関する情報を含み、位相信号は、イメージ間の位相差を算出するために利用される。
算出された位相差に基づいて、イメージセンサー300が具備された電子装置のレンズの焦点位置が算出される。
【0073】
図12は、本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示す平面図である。
図12を参照すると、フローティング拡散領域FD及び垂直伝送ゲートVTGは、少なくとも2つの画素で共有される。
図12では、一例として、フローティング拡散領域FD及び垂直伝送ゲートVTGが第1画素PX1、第2画素PX2、第3画素PX3、及び第4画素PX4によって共有されたものを図に示した。
【0074】
図13は、本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示すブロック図である。
図13を参照すると、イメージセンサー1000は、画素アレイ1110及びコントローラ1130、ロードライバー1120、及び画素信号処理部1140を含む制御部を含む。
イメージセンサー1100は、上述した本発明の一実施形態によるイメージセンサーの中の少なくとも1つを含む。
【0075】
画素アレイ1110は、2次元的に配列された複数の単位画素を含み、各単位画素は、有機光電変換素子を含み得る。
光電変換素子は、光を吸収して電荷を生成し、生成された電荷に応じる電気的信号(出力電圧)は、垂直信号ラインを通じて画素信号処理部1140に提供される。
画素アレイ1110が含む単位画素は、ロー(row)単位に一度に1つずつ出力電圧を提供し、したがって、画素アレイ1110の1つのローに属する単位画素は、ロードライバー1120が出力する選択信号によって同時に活性化される。
選択されたローに属する単位画素は、吸収した光に応じた出力電圧を対応するカラムの出力ラインに提供する。
コントローラ1130は、画素アレイ1110が光を吸収して電荷を蓄積するようにするか、又は蓄積された電荷を一時的に格納するようにし、格納された電荷に応じた電気的信号を画素アレイ1110の外部に出力するように、ロードライバー1120を制御する。
また、コントローラ1130は、画素アレイ1110が提供する出力電圧を測定するように、画素信号処理部1140を制御する。
【0076】
画素信号処理部1140は、相関二重サンプラー(CDS)1142、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)1144、及びバッファ1146を含む。
相関二重サンプラー1142は、画素アレイ1110で提供された出力電圧をサンプリング及びホールドする。
相関二重サンプラー1142は、特定の雑音レベルと生成された出力電圧に応じたレベルを二重にサンプリングして、その差に該当するレベルを出力する。
また、相関二重サンプラー1142は、ランプ信号生成器1148が生成したランプ信号が入力され、互いに比較して比較結果を出力する。
アナログ-デジタルコンバータ1144は、相関二重サンプラー1142から受信したレベルに対応するアナログ信号をデジタル信号に変換する。
バッファ1146は、デジタル信号をラッチ(latch)し、ラッチされた信号は、順次にイメージセンサー1100の外部に出力されてイメージプロセッサ(図示省略)に伝達される。
【0077】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0078】
100、1000 イメージセンサー
110 半導体基板
112 素子分離膜
122 分離絶縁膜
123 上部絶縁膜
124 垂直絶縁膜
125 絶縁膜
1110 画素アレイ
1120 ロードライバー
1130 コントローラ
1140 画素信号処理部
1142 相関二重サンプラー(CDS)
1144 アナログ-デジタルコンバータ(ADC)
1146 バッファ
1148 ランプ信号生成器
AP 半導体パターン
CF カラーフィルター
CH1~CH3 (第1~第3)コンタクトホール
CL 導電層
CT コンタクト部
CT1~CT3 (第1~第3)コンタクト部
EXP 延長部
FD フローティング拡散領域
GE1 第1ゲート電極
GI ゲート絶縁膜
GND グラウンド領域
ML マイクロレンズ
MP 主要電極部
OPN 開口部
PD 光電変換領域
PX 画素
RCS リセス
RG リセットゲート
SD1、SD2 (第1、第2)ソース/ドレーン領域
SEL 選択ゲート
SF ソースフォロワーゲート
SP 伝送ゲートスペーサー
TCH トレンチ
VTG 垂直伝送ゲート
WL 分離膜