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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086642
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
H01L27/146 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023209591
(22)【出願日】2023-12-12
(31)【優先権主張番号】10-2022-0177538
(32)【優先日】2022-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】印 成峻
(72)【発明者】
【氏名】金 成▲ちゅる▼
(72)【発明者】
【氏名】金 宰浩
【テーマコード(参考)】
4M118
【Fターム(参考)】
4M118AA05
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA04
4M118CA07
4M118CA09
4M118CA22
4M118CB13
4M118DD04
4M118FA06
4M118FA27
4M118FA28
4M118FA33
4M118FA38
4M118GC07
4M118GD04
4M118HA25
4M118HA30
(57)【要約】
【課題】イメージセンサを提供する。
【解決手段】イメージセンサは、複数のピクセルを有する基板を含み、複数のピクセルそれぞれは、基板内に配置された光電変換領域とフローティング拡散領域;基板の第1面上に配置されるピクセルゲートを含むピクセルトランジスタ;光電変換領域とフローティング拡散領域との間に配置され、基板内部に延びて水平方向に第1幅を有する第1伝送ゲート;及び光電変換領域とフローティング拡散領域との間に配置され、平面視において、ピクセルゲートと第1伝送ゲートとの間に配置され、水平方向に第1幅より狭い第2幅を有する第2伝送ゲート;を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のピクセルを有する基板を含み、前記複数のピクセルそれぞれは、
前記基板内に配置された光電変換領域とフローティング拡散領域と、
前記基板の第1面上に配置されるピクセルゲートを含むピクセルトランジスタと、
前記光電変換領域と前記フローティング拡散領域との間に配置され、前記基板内部に延び、前記基板に平行に延びる水平方向に第1幅を有する第1伝送ゲートと、
前記光電変換領域と前記フローティング拡散領域との間に配置され、平面視において、前記ピクセルゲートと前記第1伝送ゲートとの間に配置され、前記水平方向に第1幅より狭い第2幅を有する第2伝送ゲートと、を含む、イメージセンサ。
【請求項2】
前記第2幅は、前記第1幅の30~80%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記第1伝送ゲートは、前記フローティング拡散領域に対面する第1側面を含み、
前記第2伝送ゲートは、前記フローティング拡散領域に対面する第2側面を含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記第1伝送ゲートは、前記基板に垂直に延びる垂直方向に第1高さを有し、
前記第2伝送ゲートは、前記垂直方向に第2高さを有し、
前記第2高さは、前記第1高さの80~120%であることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記第2高さは、0.1~0.9mmの範囲であることを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記第2高さは、0.3~0.5mmの範囲であることを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記第2伝送ゲートの面積は、前記第1伝送ゲートの面積よりさらに小さいことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記第1伝送ゲートは、前記ピクセルゲートから第1距離だけ離隔され、
前記第2伝送ゲートは、前記ピクセルゲートから第2距離だけ離隔され、
前記第2距離は、前記第1距離より小さいことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記基板の前記第1面から前記第1面に反対となる前記基板の第2面まで延びるピクセル素子分離トレンチ内に配置され、前記複数のピクセルそれぞれを取り囲むピクセル素子分離膜をさらに含み、
前記複数のピクセルのそれぞれのピクセル内で、
前記第2伝送ゲートは、前記第1伝送ゲートより前記ピクセル素子分離膜からさらに遠く配置されることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記複数のピクセルのそれぞれのピクセル内で、
前記第1伝送ゲートは、前記ピクセルの周辺領域に配置され、
前記第2伝送ゲートは、前記ピクセルの中央領域に配置されることを特徴とする請求項9に記載のイメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに係り、さらに詳細には、フォトダイオード(photodiode)を含むイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、光学イメージ信号を電気信号に変換させる装置である。イメージセンサは、複数のピクセルを有し、それぞれのピクセルは、入射される光を受光して電気信号に切り換え、フォトダイオード領域と、フォトダイオード領域で生成された電荷を用いてピクセル信号を出力するピクセル回路を含む。イメージセンサの集積度が増加することにより、それぞれのピクセルの大きさが小さくなり、ピクセル回路のそれぞれの構成要素の大きさも小さくなるので、ピクセル回路を介した漏れ電流などが発生してイメージセンサの品質が低下する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、ピクセル回路のノイズが減少して向上したイメージ品質を有するイメージセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記技術的課題を達成するための本発明の技術的思想によるイメージセンサは、複数のピクセルを有する基板を含み、前記複数のピクセルそれぞれは、前記基板内に配置された光電変換領域とフローティング拡散領域;前記基板の第1面上に配置されるピクセルゲートを含むピクセルトランジスタ;前記光電変換領域と前記フローティング拡散領域との間に配置され、前記基板内部に延びて水平方向に第1幅を有する第1伝送ゲート;及び前記光電変換領域と前記フローティング拡散領域との間に配置され、平面視において、前記ピクセルゲートと前記第1伝送ゲートとの間に配置され、前記水平方向に第1幅より狭い第2幅を有する第2伝送ゲート;を含む。
【0005】
前記技術的課題を達成するための本発明の技術的思想によるイメージセンサは、複数のピクセルを有する基板を含み、前記複数のピクセルそれぞれは、前記基板のそれぞれのピクセル内に配置された光電変換領域とフローティング拡散領域;前記基板の第1面上に配置されるピクセルゲートを含むピクセルトランジスタ;前記光電変換領域と前記フローティング拡散領域との間に配置され、前記基板内部から延びる第1伝送ゲート;及び前記光電変換領域と前記フローティング拡散領域との間に配置され、平面視において、前記ピクセルゲートと前記第1伝送ゲートとの間に配置される第2伝送ゲート;を含み、前記第2伝送ゲートの面積は、前記第1伝送ゲートの面積よりさらに小さい。
【0006】
前記技術的課題を達成するための本発明の技術的思想によるイメージセンサは、それぞれがピクセル素子分離膜によって取り囲まれる複数のピクセルを有する基板を含み、前記複数のピクセルそれぞれは、前記基板のそれぞれのピクセル内に配置された光電変換領域とフローティング拡散領域;前記基板の第1面上に配置されるピクセルゲートを含むピクセルトランジスタ;前記光電変換領域に隣接して配置され、前記基板内部に延びて水平方向に第1幅を有する第1伝送ゲート;前記光電変換領域に隣接して配置され、平面視において、前記ピクセルゲートと前記第1伝送ゲートとの間に配置され、前記水平方向に第1幅より狭い第2幅を有する第2伝送ゲート;及び前記基板の第2面上に配置されるカラーフィルタ;を含み、前記第1伝送ゲートは、垂直方向に第1高さを有し、前記第2伝送ゲートは、前記垂直方向に前記第1高さの80~120%である第2高さを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の技術的思想によるイメージセンサは、相対的に大型のピクセルゲートを有することにより、ピクセルのノイズが減少するか、ソースフォロワゲイン(gain)特性が向上しうる。また、ピクセルゲートと第2伝送ゲートとの離隔距離が短くても、ピクセル内部に不純物イオンを注入するためのイオン注入工程でのドープ剤の局所的な妨害現象が防止され、基板内にポテンシャルハンプ(potential hump)のないポテンシャルプロファイルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】例示的な実施例によるイメージセンサを示すレイアウト図である。
図2図1のピクセルの拡大レイアウトである。
図3図2のA1-A1’線に沿って見た断面図である。
図4図2のA2-A2’線に沿って見た断面図である。
図5図2のCX1部分の拡大図である。
図6】例示的な実施例によるイメージセンサのピクセルの等価回路図である。
図7】例示的な実施例によるイメージセンサを示す平面図である。
図8】例示的な実施例によるイメージセンサを示す平面図である。
図9】例示的な実施例によるイメージセンサを示す平面図である。
図10図9の第1垂直レベルLV1での拡大レイアウト図である。
図11図9の第2垂直レベルLV2での拡大レイアウト図である。
図12】例示的な実施例によるイメージセンサを示す拡大レイアウト図である。
図13】例示的な実施例によるイメージセンサを示す拡大レイアウト図である。
図14】例示的な実施例によるイメージセンサの印加電圧に対するNIT(non-effective integration time)区間での残留電子を示すグラフである。
図15】例示的な実施例によるイメージセンサのドーピングプロファイルを示すマッピングイメージである。
図16】例示的な実施例によるイメージセンサの基板深さによるポテンシャルを示すグラフである。
図17】例示的な実施例によるイメージセンサの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面に基づいて本発明の技術的思想の望ましい実施例を詳細に説明する。
【0010】
図1は、例示的な実施例によるイメージセンサ100を示すレイアウト図である。図2は、図1のピクセルPXの拡大レイアウトである。図3は、図2のA1-A1’線に沿って見た断面図である。図4は、図2のA2-A2’線に沿って見た断面図である。図5は、図2のCX1部分の拡大図である。
【0011】
図1ないし図5を参照すれば、イメージセンサ100は、垂直方向に積層された第1チップC1と第2チップC2とを含む積層型イメージセンサでもある。第1チップC1は、アクティブピクセル領域APR及び第1パッド領域PDR1を含み、第2チップC2は、周辺回路領域PCR及び第2パッド領域PDR2を含みうる。
【0012】
第1パッド領域PDR1の複数の第1パッドPAD1は、外部装置などと電気的信号を送受信するように構成されうる。周辺回路領域PCRは、ロジック回路ブロックLCを含み、複数のCMOSトランジスタを含みうる。周辺回路領域PCRは、アクティブピクセル領域APRの各ピクセルPXに一定の信号を提供するか、各アクティブピクセルPXでの出力信号を制御しうる。第1パッド領域PDR1内の第1パッドPAD1は、第2パッド領域PDR2内の第2パッドPAD2と、ビア構造物VSによって電気的に連結されうる。
【0013】
アクティブピクセル領域APRは、複数のピクセルPXを含み、複数のピクセルPX内にそれぞれ複数の光電変換領域PDが配置されうる。アクティブピクセル領域APRにおいて、複数のピクセルPXが基板110の上面に平行な第1方向Xと、前記第1方向に垂直な基板110の上面に平行な第2方向Yに沿って列と行をなしてマトリックス状に配列されうる。
【0014】
基板110は、互いに反対となる第1面110F1及び第2面110F2を含みうる。ここでは、便宜上、上部にカラーフィルタ186が配置される基板110の表面を第2面110F2と指称し、第2面110F2に反対となる面を第1面110F1と指称した。しかし、本発明の技術的思想が、それに限定されるものではない。
【0015】
例示的な実施例において、基板110は、p型基板を含みうる。例えば、基板110はSi、Ge、SiGe、SiC、GaAs、InAs、及びInPのうち、いずれか1つを含みうる。例えば、基板110は、p型シリコン基板から構成される。例示的な実施例において、基板110は、p型バルク基板とその上に成長したp型またはn型エピタキシャル層を含みうる。他の実施例において、基板110は、n型バルク基板と、その上に成長したp型またはn型エピタキシャル層を含みうる。または、基板110は、有機(organic)プラスチック基板から構成される。基板110の第1面110F1に隣接した基板110の内部には、ウェル領域114が配置されうる。ウェル領域114は、p型不純物がドーピングされた領域でもある。
【0016】
アクティブピクセル領域APRにおいて、基板110内に複数のピクセルPXがマトリックス状に配列されうる。複数のピクセルPX内には、それぞれ複数の光電変換領域PDが配置されうる。複数のピクセルPXのそれぞれのピクセルPXは、少なくとも1つの個別的な光電変換領域PDを含みうる。複数のピクセルPXのそれぞれのピクセルPXは、少なくとも1つの光電変換領域PD及び少なくとも1つのフローティング拡散領域FDを含みうる。複数のピクセルPXのそれぞれのピクセルPXは、光電変換領域PD及びフローティング拡散領域FDのセット(例えば、少なくとも1つの光電変換領域PD及び少なくとも1つのフローティング拡散領域FDのセット)を含みうる。複数の光電変換領域PDは、基板110の第2面110F2から入射された光が電気的信号に変換される領域でもある。複数の光電変換領域PDは、n型不純物を含む領域でもある。
【0017】
アクティブピクセル領域APRにおいて、基板110内にピクセル素子分離膜120が配置され、ピクセル素子分離膜120によって基板110内に複数のピクセルPXが定義されうる。ピクセル素子分離膜120は、複数の光電変換領域PDのうち1つと、それに隣接した光電変換領域PDの間に配置されうる。1つの光電変換領域PDと、それと隣接する他の1つの光電変換領域PDは、ピクセル素子分離膜120によって物理的に、そして、電気的に分離されうる。ピクセル素子分離膜120は、マトリックス状に配列された複数の光電変換領域PDのそれぞれの間に配置され、平面図においてグリッドまたはメッシュ状を有することができる。
【0018】
ピクセル素子分離膜120は、基板110の第1面110F1から第2面110F2まで基板110を貫通するピクセルトレンチ1220T内部に形成されうる。ピクセル素子分離膜120は、ピクセルトレンチ120T側壁上にコンフォーマルに形成される絶縁層122と、絶縁層122上でピクセルトレンチ120T内部を満たす導電層124と、上部絶縁層126を含みうる。
【0019】
例示的な実施例において、絶縁層122は、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物のような金属酸化物を含みうる。このような場合、絶縁層122は、負の固定電荷層(negative fixed charge layer)として作用可能であるが、本発明の技術的思想がそれに限定されるものではない。他の実施例において、絶縁層122は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの絶縁物質を含みうる。導電層124は、ドーピングされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、または金属含有膜のうち少なくとも1つを含みうる。
【0020】
図3に例示的に図示されたように、基板110の第1面110F1上には、第1活性領域AC1、第2活性領域AC2、及びグラウンド領域GNDを定義する素子分離膜112が形成されうる。素子分離膜112は、基板110の第1面110F1に所定深さに形成された素子分離トレンチ112T内に配置され、絶縁物質を含みうる。
【0021】
第1活性領域AC1上には、ピクセル回路を構成するピクセルトランジスタPXTが配置されうる。ピクセルトランジスタPXTは、ピクセルゲートPXGと、ピクセルゲートPXG両側の第1活性領域AC1内に配置されるソース/ドレイン領域SDを含みうる。図2図3図5に図示されたように、それぞれのピクセルPXは、基板110の第1面110F1上に少なくとも1つのピクセルゲートPXGを含む少なくとも1つのピクセルトランジスタPXTを含みうる。ピクセルゲートPXGは、ソースフォロワゲートSFG、選択ゲートSEL、リセットゲートRGを含みうる。
【0022】
一部例示的な実施例において、図2に図示されたように、第1ピクセルPX-1、第2ピクセルPX-2、第3ピクセルPX-3、及び第4ピクセルPX-4がマトリックス状に配置され、第2方向Yに並んで配置される第1ピクセルPX-1と第3ピクセルPX-3は、互いに鏡面対称形状を有し、第1方向Xに並んで配置される第1ピクセルPX-1と第2ピクセルPX-2は、互いに鏡面対称形状を有する。
【0023】
一部例示的な実施例において、第1ピクセルPX-1及び第2ピクセルPX-2は、第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2及びソースフォロワゲートSFGを含み、第3ピクセルPX-3は、第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2及びリセットゲートRGを含み、第4ピクセルPX-4は、第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2及び選択ゲートSELを含みうる。しかし、図2に図示されたところは、一部実施例によるトランジスタのレイアウトに該当し、トランジスタのレイアウトまたは活性領域の形状が、それに限定されるものではない。
【0024】
例示的な実施例において、第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2は、伝送トランジスタTX(図5参照)を構成することができる伝送ゲートTGを構成し、伝送トランジスタTXは、光電変換領域PDで生成された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送するように構成されうる。それぞれのピクセルPX内の第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2は、ピクセルPXの光電変換領域PDとフローティング拡散領域FDとの間に位置していると理解されうる。リセットゲートRGは、リセットトランジスタRX(図5参照)を構成し、リセットトランジスタRXは、フローティング拡散領域FDに保存されている電荷を周期的にリセットさせるように構成されうる。ソースフォロワゲートSFGは、ソースフォロワトランジスタSFX(図5参照)を構成し、ソースフォロワトランジスタSFXは、ソースフォロワバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)の役割を行い、前記フローティング拡散領域に充電された電荷による信号をバッファリングするように構成されうる。選択ゲートSELは、選択トランジスタSX(図5参照)を構成し、選択トランジスタSXは、ピクセルPXを選択するためのスイッチング及びアドレッシングの役割を行うことができる。
【0025】
ピクセルトランジスタPXTは、基板110の第1面110F1上に配置されたゲート絶縁層142と、ゲート絶縁層142上に配置されるピクセルゲートPXGと、ソース/ドレイン領域SDを含みうる。ピクセルゲートPXGの側壁上には、スペーサ144が配置されうる。ピクセルゲートPXGの両側に配置される基板110内部に(または、ピクセルゲートPXGの両側に(例えば、互いに対向する両側に)配置される第1活性領域AC1の内部に)ソース/ドレイン領域SDが配置されうる。
【0026】
例示的な実施例において、ピクセルゲートPXGは、ドーピングされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、または金属含有膜のうち少なくとも1つを含みうる。ゲート絶縁層142は、シリコン酸化物または金属酸化物を含みうる。ソース/ドレイン領域SDは、n型不純物がドーピングされた領域でもある。
【0027】
それぞれのピクセルPXは、互いに異なる大きさの垂直埋込みゲート構造を有する第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2を含みうる。第2活性領域AC2上に第1伝送ゲートTG1と第2伝送ゲートTG2とが互いに離隔されて(例えば、基板110の第1面110F1に平行な水平方向に離隔されて)配置されうる。
【0028】
例えば、第1伝送ゲートTG1は、ピクセルゲートPXGから相対的に遠い第1距離d11に配置され(基板110の第1面110F1または第2面110F2に平行な第1水平方向、例えば、図2及び図5に図示されたようにY方向に)、第2伝送ゲートTG2は、ピクセルゲートPXGに隣接した位置に、ピクセルゲートPXGから相対的に小さな第2距離d12に配置されうる(基板110の第1面110F1または第2面110F2に平行な第1水平方向、例えば、図2及び図5に図示されたようにY方向に)。例えば、第2伝送ゲートTG2は、ピクセルゲートPXGと第1伝送ゲートTG1との間に配置されうる(基板110の第1面110F1または第2面110F2に平行な第1水平方向、例えば、図2及び図5に図示されたようにY方向に)。例えば、図2に図示されたように、第1伝送ゲートTG1は、ピクセル素子分離膜120に隣接した位置に、例えば、ピクセルPXの周辺領域に近い位置に配置されうる(例えば、基板110の第1面110F1または第2面110F2に平行に延びる水平面において、例えば、図2及び図5に図示されたようにX-Y面において、ピクセルPXの外側エッジを含む領域に)。第2伝送ゲートTG2は、ピクセル素子分離膜120から相対的に遠い位置に、例えば、ピクセルPXの中央領域に近い位置に配置されうる(例えば、基板110の第1面110F1または第2面110F2に平行に延びる水平面において、例えば、図2及び図5に図示されたようにX-Y面において、ピクセルPXの中央を含む領域に)。
【0029】
図5に図示されたように、第2伝送ゲートTG2は、第1伝送ゲートTG1の水平方向に沿う第1幅w1より狭い第2幅w2を有しうる。ここで、水平方向は、基板110の第1面110F1に平行に延びる方向でもある。第1及び第2幅w1、w2が測定される水平方向は、X方向でもあり、これは、ピクセルゲートPXGから第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2が離隔される第1水平方向と交差する(または、垂直な)第2水平方向でもある。一部例示的な実施例において、第2伝送ゲートTG2の第2幅w2は、第1幅w1の30~80%の範囲を有しうる。また、第2伝送ゲートTG2の面積は(例えば、基板110の第1面110F1または第2面110F2に平行に延びる水平面において、例えば、図2及び図5に図示されたようにX-Y面において、第2伝送ゲートTG2の面積は、第1伝送ゲートTG1の面積(例えば、基板110の第1面110F1または第2面110F2に平行に延びる水平面において、例えば、図2及び図5に図示されたようにX-Y面において、第1伝送ゲートTG1の面積)、例えば、基板110の第1面110F1と同じ垂直レベルにおける第1伝送ゲートTG1の面積より小さい。
【0030】
図5に例示的に図示された実施例において第1伝送ゲートTG1と第2伝送ゲートTG2は、角丸三角形、例えば、角丸直角三角形を有し、例えば、第1伝送ゲートTG1の斜辺が第2伝送ゲートTG2の斜辺と対面するように配置され、例えば、第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2の個別的な斜辺によって定義される側面TGS1、TGS2が平面図において少なくとも部分的に対面する側面でもある。
【0031】
平面視において、第1伝送ゲートTG1と第2伝送ゲートTG2との間の第2活性領域AC2内にフローティング拡散領域FDが配置されうる。フローティング拡散領域FDは、第1伝送ゲートTG1と第2伝送ゲートTG2から類似した距離だけ離隔されるように配置されうる。例えば、第1伝送ゲートTG1は、フローティング拡散領域FDに対面する第1側面TGS1を含み、第2伝送ゲートTG2は、フローティング拡散領域FDに対面する第2側面TGS2を含み、第1側面TGS1とフローティング拡散領域FDとの離隔距離が第2側面TGS2とフローティング拡散領域FDとの離隔距離と類似してフローティング拡散領域FDが第1伝送ゲートTG1と第2伝送ゲートTG2との間に配置されうる。
【0032】
図3に図示されたように、基板110の第1面110F1から基板110の内部に向かって基板110に垂直に延びる垂直方向Zに延びる第1伝送ゲートトレンチTGH1と第2伝送ゲートトレンチTGH2内にそれぞれ第1伝送ゲートTG1と第2伝送ゲートTG2が配置されうる。第1伝送ゲートTG1と第2伝送ゲートTG2の底部は、光電変換領域PDによって取り囲まれる。ゲート絶縁層142が基板110の第1面110F1上から第1伝送ゲートトレンチTGH1の内壁上と、第2伝送ゲートトレンチTGH2の内壁上に延びうる。第1伝送ゲートトレンチTGH1の内壁上と第2伝送ゲートトレンチTGH2の内壁上に配置されるゲート絶縁層142部分を伝送ゲート絶縁層TGIと指称しうる。
【0033】
例示的な実施例において、第1伝送ゲートTG1は、垂直方向Zに第1高さh1を有し、第2伝送ゲートTG2は、垂直方向Zに第2高さh2を有しうる。例示的な実施例において、第2高さh2は、第1高さh1の50%~150%に該当しうる。一部望ましい実施例において、第2高さh2は、第1高さh1の80%~120%に該当しうる。
【0034】
一部例示的な実施例において、第1伝送ゲートTG1の第1高さh1は、0.2~0.6mmの範囲でもあり、第2伝送ゲートTG2の第2高さh2は、0.1~0.9mmの範囲でもある。一部実施例において、第2伝送ゲートTG2の第2高さh2は、0.1~0.5mmの範囲を有し、一部実施例において第2伝送ゲートTG2の第2高さh2は、0.3~0.5mmの範囲を有する。
【0035】
第2伝送ゲートTG2の第2高さh2が0.9mmよりさらに大きければ、第2伝送ゲートトレンチTGH2の縦横比が増加して第2伝送ゲートトレンチTGH2内部に、第2伝送ゲートTG2を形成するための工程での不良が発生しうる。逆に、第2伝送ゲートTG2の第2高さh2が0.1mmよりさらに小さければ、光電変換領域PDからの離隔距離が増加し、第2伝送ゲートTG2によるゲート性能が減少しうる。
【0036】
例示的な実施例において、第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2の一部分が基板110の第1面110F1上に突出してピクセルゲートPXGの上面と同じレベルに配置される上面を有し、第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2の側壁にもスペーサ144が配置されうる。
【0037】
例示的な実施例によれば、ピクセルゲートPXGが相対的に大きいサイズを有し(例えば、基板110の第1面110F1または第2面110F2に平行に延びる平面図または水平面において相対的に大きい体積及び/または相対的に大きい面積a_pを有し、ここで、ピクセルゲートPXGの体積及び/または面積a_pは、第1伝送ゲートTG1の対応する体積及び/または面積よりさらに大きくもなる)、ピクセルゲートPXGと第1伝送ゲートTG1との間に配置される第2伝送ゲートTG2が第1伝送ゲートTG1より小型(小さいサイズ)(例えば、平面図において、または水平面においてさらに小さな体積及び/またはさらに小さな面積)を有しうる。例えば、第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2は、基板110の第1面110F1または第2面110F2に平行に延びる水平面でそれぞれ面積a1、a2を有し、a2は、a1よりさらに小さい。これにより、ピクセルPXのノイズが減少するか、ソースフォロワゲイン(gain)特性が向上し、第2伝送ゲートTG2が第1伝送ゲートTG1よりさらに小さなサイズを有することにより、そして、さらに小さなサイズは、第2伝送ゲートTG2が第1伝送ゲートTG1の対応する寸法(例えば、X方向への幅w1、X-Y面での面積a1、体積など)よりさらに小さい、少なくとも1つの寸法(例えば、X方向への幅w2、X-Y面での面積a2、体積など)を有することにより、ピクセルPXの性能及びそれを含むイメージセンサまたは電子素子の性能が向上しうる。また、ピクセルゲートPXGと第2伝送ゲートTG2との離隔距離が小さくても、ピクセルPX内部に不純物イオンを注入するためのイオン注入工程でのドープ剤の局所的な妨害現象が防止され、ピクセルPX内部に光電変換領域PDを介してポテンシャルハンプ(potential hump)のないポテンシャルプロファイルが得られる。したがって、ピクセルPX内の光電変換領域PDからフローティング拡散領域FDまでの電子移動がポテンシャルハンプによって妨害されず、第2伝送ゲートTG2が第1伝送ゲートTG1よりさらに小さなサイズを有することにより、ピクセルPXの性能及びそれを含むイメージセンサまたは電子素子の性能が向上しうる。
【0038】
基板110の第1面110F1上には、埋込み絶縁層160が配置されうる。埋込み絶縁層160は、グラウンド領域GND、フローティング拡散領域FD、素子分離膜112、ピクセルゲートPXG、及び伝送ゲートTGをカバーすることができる。例示的な実施例において、埋込み絶縁層160は、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物を含みうる。
【0039】
基板110の第1面110F1上には、埋込み絶縁層160を貫通するコンタクト162が配置されうる。例えば、コンタクト162は、埋込み絶縁層160を貫通して活性領域ACT、伝送ゲートTG、及びピクセルゲートPXGに電気的に連結されうる。
【0040】
例示的な実施例において、伝送ゲートTGの上面上に1つのコンタクト162が配置されうる。コンタクト162は、第2埋込みゲートGB2と垂直オーバーラップされる位置に配置されるように例示的に図示されたが、他の実施例において、第1埋込みゲートGB1上に配置されても、他の実施例においてゲート連結部GC上に配置されてもよい。
【0041】
埋込み絶縁層160上には、上部配線構造物170が配置されうる。上部配線構造物170は、複数層の積層構造から構成される。上部配線構造物170は、配線層172及び配線層172を取り囲む絶縁層174を含みうる。配線層172は不純物がドーピングされるか、ドーピングされていないポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、または金属含有膜のうち少なくとも1つを含みうる。例えば、配線層172は、タングステン、アルミニウム、銅、タングステンシリサイド、チタンシリサイド、タングステン窒化物、チタン窒化物、ドーピングされたポリシリコンなどを含みうる。絶縁層174は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの絶縁物質を含みうる。
【0042】
基板110の第2面110F2上には、背面絶縁層182が配置されうる。背面絶縁層182は、基板110の第2面110F2の実質的に面積全体に配置され、背面絶縁層182が基板110の第2面110F2と同一レベルに配置されるピクセル素子分離膜120の上面と接触しうる。例示的な実施例において、背面絶縁層182は、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物のような金属酸化物を含みうる。他の実施例において、背面絶縁層182は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、低誘電率物質などの絶縁物質を含みうる。
【0043】
背面絶縁層182上にパッシベーション層184が配置され、パッシベーション層184上には、カラーフィルタ186とマイクロレンズ188が配置されうる。選択的に、基板110の第1面110F1上には、支持基板(図示せず)がさらに配置されうる。
【0044】
一般的にピクセルサイズが小さくなることにより、ピクセルゲートのサイズが減少し、ピクセルゲートと伝送ゲートとの距離も減少する。これにより、ピクセルのノイズが増加するか、ピクセルゲートの性能(例えば、ソースフォロワゲイン(gain)など)が減少する問題がある。また、ピクセル内部に不純物イオンを注入するためのイオン注入工程において、伝送ゲートまたはピクセルゲートがバリアとして作用することにより、光電変換領域内に不均一なドープ剤分布が得られる。
【0045】
しかし、例示的な実施例によれば、ピクセルゲートPXGが相対的に大きいサイズを有し、これにより、ピクセルPXのノイズが減少するか、ソースフォロワゲイン(gain)特性が向上しうる。また、ピクセルゲートPXGと第1伝送ゲートTG1との間に配置される第2伝送ゲートTG2が第1伝送ゲートTG1より小さいサイズを有しうる。これにより、ピクセルゲートPXGと第2伝送ゲートTG2との離隔距離が小さくても、ピクセルPX内部に不純物イオンを注入するためのイオン注入工程でのドープ剤の局所的な妨害現象が防止され、ピクセルPX内部の光電変換領域PD内でポテンシャルハンプ(potential hump)のないポテンシャルプロファイルが得られる。したがって、ピクセルPX内の光電変換領域PDからフローティング拡散領域FDまでの電子移動がポテンシャルハンプによって妨害されず、第2伝送ゲートTG2が第1伝送ゲートTG1よりさらに小さなサイズを有することにより、ピクセルPXの性能及びそれを含むイメージセンサまたは電子素子の性能が向上しうる。
【0046】
図6は、例示的な実施例によるイメージセンサ100のピクセルPXの等価回路図である。
【0047】
図6を参照すれば、複数のピクセルPXは、マトリックス状に配列されうる。複数のピクセルPXそれぞれは、伝送トランジスタTXとロジックトランジスタとを含みうる。ここで、ロジックトランジスタは、リセットトランジスタRX、選択トランジスタSX、及びソースフォロワトランジスタSFXを含みうる。リセットトランジスタRXは、リセットゲートRGを含み、選択トランジスタSXは、選択ゲートSELを含み、ソースフォロワトランジスタSFXは、ソースフォロワゲートSFGを含み、伝送トランジスタTXは、伝送ゲートTGを含みうる。
【0048】
複数のピクセルPXそれぞれは、光電変換領域PD及びフローティング拡散領域FDをさらに含みうる。光電変換領域PDは、外部から入射された光量に比例して光電荷を生成及び蓄積し、フォトダイオード、フォトトランジスタ(photo transistor)、フォトゲート、PINフォトダイオード(Pinned Photo Diode;PPD)及びそれらの組合せが使用されうる。
【0049】
伝送ゲートTGは、光電変換領域PDで生成された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送しうる。フローティング拡散領域FDは、光電変換領域PDで生成された電荷を伝送されて蓄積しうる。フローティング拡散領域FDに蓄積された光電荷量によってソースフォロワトランジスタSFXが制御されうる。
【0050】
リセットトランジスタRXは、フローティング拡散領域FDに蓄積された電荷を周期的にリセットさせうる。リセットトランジスタRXのドレイン電極は、フローティング拡散領域FDと連結され、ソース電極は、電源電圧VDD1に連結される。リセットトランジスタRXがターンオン(turn-on)されれば、リセットトランジスタRXのソース電極と連結された電源電圧VDD1が前記フローティング拡散領域FDに伝達される。リセットトランジスタRXがターンオンされるとき、フローティング拡散領域FDに蓄積された電荷が排出されてフローティング拡散領域FDがリセットされうる。
【0051】
ソースフォロワトランジスタSFXは、複数のピクセルPX外部に位置する電流源(図示せず)と連結されてソースフォロワバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)として機能し、フローティング拡散領域FDでの電位変化を増幅し、これを出力ラインVOUTに出力する。
【0052】
選択トランジスタSXは、選択信号に応答してソースフォロワトランジスタSFXの出力信号(例えば、アナログピクセル信号)をカラムラインに出力しうる。
【0053】
図7ないし図9は、例示的な実施例によるイメージセンサを示す平面図である。
【0054】
図7を参照すれば、イメージセンサ100Aにおいて、第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2は、角丸長方形の水平断面形状を有する。例えば、第1伝送ゲートTG1は、第1水平方向Xに延びる角丸長方形の水平断面形状を有し、第1水平方向Xに沿って第1幅w1を有する。第2伝送ゲートTG2は、第1水平方向Xに延びる角丸長方形の水平断面形状を有し、第2伝送ゲートTG2は、第1水平方向Xに沿って第1幅w1より狭い第2幅w2を有する。
【0055】
図8を参照すれば、イメージセンサ100Bにおいて、第1及び第2伝送ゲートTG1、TG2は、楕円形水平断面形状を有する。例えば、第1伝送ゲートTG1は、第1水平方向Xに長軸を有して延びる楕円形水平断面形状を有し、第1水平方向Xに沿って第1幅w1を有しうる。第2伝送ゲートTG2は、第1水平方向Xに長軸を有しつつ延びる楕円形水平断面形状を有し、第2伝送ゲートTG2は、第1水平方向Xに沿って第1幅w1より狭い第2幅w2を有しうる。
【0056】
図9を参照すれば、イメージセンサ100Cにおいて、ピクセルゲートPXGは、相対的に大きいサイズと相対的に大きい面積を有する。一部実施例において、ピクセルゲートPXGと第1活性領域AC1とが構成するピクセルトランジスタPXTの面積A_PXTは、ピクセルPXの面積A_PXの50%以上でもある。一部実施例において、ピクセルゲートPXGと第1活性領域AC1とが構成するピクセルトランジスタPXTの面積A_PXTは、ピクセルPXの面積A_PXの50%~80%の範囲、または60%~70%の範囲でもある。ここで、ピクセルPXの面積A_PXは、ピクセル素子分離膜120によって取り囲まれる基板110部分の面積を定義し、ピクセルトランジスタPXTの面積A_PXTは、素子分離膜112によって取り囲まれる第1活性領域ACT1の面積を定義しうる。
【0057】
例示的な実施例によれば、ピクセルゲートPXGが相対的に大きいサイズを有し、これにより、ピクセルPXのノイズが減少するか、ソースフォロワゲイン(gain)特性が向上しうる。また、ピクセルゲートPXGと第1伝送ゲートTG1との間に配置される第2伝送ゲートTG2が第1伝送ゲートTG1より小さいサイズを有する。これにより、ピクセルゲートPXGと第2伝送ゲートTG2との離隔距離が小さくても、ピクセルPX内部に不純物イオンを注入するためのイオン注入工程でのドープ剤の局所的な妨害現象が防止され、ピクセルPX内部の光電変換領域PD内においてポテンシャルハンプ(potential hump)のないポテンシャルプロファイルが得られる。
【0058】
図10及び図11は、例示的な実施例によるイメージセンサ100Dを示す断面図である。
【0059】
図10及び図11を参照すれば、第1伝送ゲートTG1及び第2伝送ゲートTG2は、ピクセルゲートPXGの上面より低いレベルに配置される上面を有することができる。例えば、第1伝送ゲートTG1は、基板110の第1面110F1と同じ垂直レベルに配置されるか、基板110の第1面110F1より低い垂直レベルに配置される上面を有する。また、第2伝送ゲートTG2は、基板110の第1面110F1と同じ垂直レベルに配置されるか、基板110の第1面110F1より低い垂直レベルに配置される上面を有する。例えば、第1伝送ゲートトレンチTGH1内に、第1伝送ゲートTG1の上面をカバーする絶縁層またはスペーサ層がさらに配置され、第2伝送ゲートトレンチTGH2内に、第2伝送ゲートTG2の上面をカバーする絶縁層またはスペーサ層がさらに配置されうる。
【0060】
例示的な実施例において、第1伝送ゲートTG1は、垂直方向Zに第1高さh1を有し、第2伝送ゲートTG2は、垂直方向Zに第2高さh2を有する。例示的な実施例において、第2高さh2は、第1高さh1の80~120%に該当しうる。一部例示的な実施例において、第1伝送ゲートTG1の第1高さh1は、0.3~0.5mmの範囲でもあり、第2伝送ゲートTG2の第2高さh2は、0.2~0.6mmの範囲でもある。一部実施例において、第2伝送ゲートTG2の第2高さh2は、0.3~0.5mmの範囲を有しうる。
【0061】
図12は、例示的な実施例によるイメージセンサ100Eを示す平面図である。
【0062】
図12を参照すれば、ピクセル素子分離膜120によって取り囲まれる1つのピクセルPX内に複数個の光電変換領域PDが配置されうる。例えば、1つのピクセルPXは、第1ないし第4サブピクセル領域SPX-1、SPX-2、SPX-3、SPX-4を含み、第1ないし第4サブピクセル領域SPX-1、SPX-2、SPX-3、SPX-4内にそれぞれ第1ないし第4光電変換領域PD1、PD2、PD3、PD4が配置されうる。1つのピクセルPXの中心領域には、フローティング拡散領域FDが配置されうる。第1ないし第4サブピクセル領域SPX-1、SPX-2、SPX-3、SPX-4は、1つのフローティング拡散領域FDを共有し、フローティング拡散領域FDに隣接して4個の光電変換領域PDが配置されうる。
【0063】
例示的な実施例において、ピクセル素子分離膜120は、ピクセルPXの中心部に向かって第1方向X及び第2方向Yに延びる側方向延長部120eを含みうる。第1方向Xに沿って配置される2個のサブピクセル領域SPXの間に、及び第2方向Yに沿って配置される2個のサブピクセル領域SPXの間に側方向延長部120eが配置されうる。例示的な実施例において、ピクセルPXの中心領域に配置される側方向延長部120e部分は、基板110を完全に貫通せず、基板110の第2面110F2から基板110の第1面110F1より低いレベルまで延びうる。
【0064】
図13は、例示的な実施例によるイメージセンサの基板深さによるポテンシャルを示すグラフである。
【0065】
図13において、比較例1 CO1は、単一伝送ゲートを有し、相対的に小型のピクセルゲートを有するイメージセンサに対応し、比較例2 CO2は、単一伝送ゲートを有し、相対的に大型のピクセルゲートを有するイメージセンサに対応し、比較例3 CO3は、デュアル伝送ゲートを有し、相対的に大型のピクセルゲートを有するイメージセンサに対応する。実施例11 EX11は、非対称伝送ゲートを有し、相対的に大型のピクセルゲートを有するイメージセンサに対応し、ここで、イメージセンサは、広幅を有する第1伝送ゲートTG1と狭幅を有する第2伝送ゲートTG2を具備する。
【0066】
図13に図示されたように、比較例1ないし比較例3 CO1、CO2、CO3は、基板深さが-3mmから0mmまで減少することにより、概してポテンシャルが増加する(または、グラフにおいて下向き変化する)傾向を示すが、一部位置において(例えば、-0.5mmまたは-0.25mmの深さにおいて)ポテンシャルプロファイルが逆転される(または、グラフでさらに小さな値に変化するか、上向き変化する)現象を示す。このような現象をポテンシャルハンプ(potential hump)と指称する。例えば、基板内にポテンシャルハンプが発生する場合、光電変換領域からフローティング拡散領域に向かう電子の移動が、前記ポテンシャルハンプによって妨害され、これにより、ピクセルのノイズが大きくもなる。
【0067】
一方、実施例11 EX11は、基板深さが-3mmから0mmまで減少することにより、全領域においてポテンシャルが増加する(または、グラフにおいて下向き変化する)傾向を示し、ポテンシャルハンプが観察されない。これは、実施例11 EX11において光電変換領域からフローティング拡散領域FDまで電子移動がポテンシャルハンプによって妨害されないので、実施例11 EX11を含むイメージセンサまたは電子素子が向上した性能(例えば、減少したピクセルノイズ、向上したソースフォロワゲイン特性)を示すということを示す。
【0068】
図14は、例示的な実施例によるイメージセンサの印加電圧に対するNIT(non-effective integration time)区間での残留電子を示すグラフである。
【0069】
図14に図示されたように、比較例1ないし比較例3 CO1、CO2、CO3は、相対的に高い印加電圧でNIT区間の残留電子が開始され(onset)、印加電圧が低くなるほど、NIT区間の残留電子が増加するが、実施例11 EX11は、相対的に低い印加電圧(例えば、約1.2V)でNIT区間の残留電子が開始され、比較例1ないし比較例3 CO1、CO2、CO3よりさらに減少した残留電子値を有する。
【0070】
図15は、例示的な実施例によるイメージセンサのドーピングプロファイルを示すマッピングイメージである。図14では、比較例3 CO3と実施例11 EX11の基板内部のドープ剤濃度をグレースケールで表示した。
【0071】
図15を参照すれば、比較例3 CO3において、2個の同サイズの伝送ゲートTG1c、TG2cが形成される場合、2個の伝送ゲートTG1c、TG2cの間に、及び/または、2個の伝送ゲートTG1c、TG2c下に(例えば、第2伝送ゲートTG2c下に)局所的に低いドープ剤含量を有する不均質部分NHPが形成されうる。これは、ピクセルの中央領域に配置される第2伝送ゲートTG2cによってイオン注入工程で不純物イオンの注入が妨害される現象に起因するものと推測される。一方、実施例11 EX11において、第2伝送ゲートTG2eが第1伝送ゲートTG1eより狭幅を有するように形成される場合、第1伝送ゲートTG1e及び第2伝送ゲートTG2eの間に及び/または第1伝送ゲートTG1e及び第2伝送ゲートTG2e下に相対的に均一なドープ剤含量分布が得られる。これは、ピクセルの中央領域に配置される第2伝送ゲートTG2eが相対的に狭幅を有するように形成されることにより、イオン注入工程で、不純物イオンの注入の妨害される現象が防止されるためであると推測される。
【0072】
図16は、例示的な実施例によるイメージセンサの基板深さによるポテンシャルを示すグラフである。図16では、第2伝送ゲートの高さを異ならせた実施例について基板深さによるポテンシャルプロファイルがプロットされた。
【0073】
図16を参照すれば、実施例21ないし実施例25 EX21、EX22、EX23、EX24、EX25は、非対称デュアル伝送ゲート構造を有する。例えば、実施例21ないし実施例25 EX21、EX22、EX23、EX24、EX25は、それぞれ0.1、0.2、0.3、0.4、及び0.5mmの第2高さh2(図4参照)を有する第2伝送ゲートを具備し、第1伝送ゲートの第1高さh1は、0.4mmと設定された。
【0074】
実施例23 EX23、実施例24 EX24、及び実施例25 EX25は、基板深が-3mmから0mmまで減少することにより、全領域においてポテンシャルが増加する(または、グラフで下向き変化する)傾向を示し、ポテンシャルハンプが観察されない。
【0075】
図13ないし図16に基づいて説明したシミュレーション結果によれば、例示的な実施例によるイメージセンサは、ノイズが減少し、優秀な動作特性(例えば、向上したゲイン)を有することができるということを確認しうる。
【0076】
図17は、例示的な実施例によるイメージセンサ1100の構成を示すブロック図である。
【0077】
図17を参照すれば、イメージセンサ1100は、ピクセルアレイ1110、コントローラ1130、ロウドライバ1120及びピクセル信号処理部1140を含みうる。イメージセンサ1100は、図1ないし図12で説明したイメージセンサ100、100A、100B.100C、100D、100Eのうちの少なくとも1つを含む。
【0078】
ピクセルアレイ1110は、2次元的に配列された複数の単位ピクセルを含み、各単位ピクセルは、光電変換素子を含みうる。光電変換素子は、光を吸収して電荷を生成し、生成された電荷による電気的信号(出力電圧)は、垂直信号ラインを介してピクセル信号処理部1140に提供されうる。ピクセルアレイ1110が含む単位画素は、ロウ(row)単位で一回に1つずつ出力電圧を提供し、これにより、ピクセルアレイ1110の1つのロウに属する単位ピクセルは、ロウドライバ1120が出力する選択信号によって同時に活性化されうる。選択されたロウに属する単位ピクセルは、吸収した光による出力電圧に対応するカラムの出力ラインに提供しうる。
【0079】
コントローラ1130は、ピクセルアレイ1110が光を吸収して電荷を蓄積させるか、蓄積された電荷を臨時に保存させ、保存された電荷による電気的信号をピクセルアレイ1110の外部に出力するように、ロウドライバ1120を制御することができる。また、コントローラ1130は、ピクセルアレイ1110が提供する出力電圧を測定するように、ピクセル信号処理部1140を制御することができる。
【0080】
ピクセル信号処理部1140は、相関二重サンプラ(CDS)1142、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)1144及びバッファ1146を含みうる。相関二重サンプラ1142は、ピクセルアレイ1110によって提供された出力電圧をサンプリング及びホールドしうる。相関二重サンプラ1142は、特定のノイズレベルと生成された出力電圧によるレベルを二重サンプリングし、その違いに該当するレベルを出力しうる。また、相関二重サンプラ1142は、ランプ信号生成器1148が生成したランプ信号を入力されて互いに比較して比較結果を出力することができる。
【0081】
アナログ-デジタルコンバータ1144は、相関二重サンプラ1142から受信するレベルに対応するアナログ信号をデジタル信号に変換しうる。バッファ1146は、デジタル信号をラッチ(latch)することができ、ラッチされた信号は、順次にイメージセンサ1100の外部に出力されてイメージプロセッサ(図示せず)に伝達されうる。
【0082】
前述したように図面と明細書において例示的な実施例が開示された。本明細書において特定の用語を使用して実施例が説明されたが、これは、単に本開示の技術的思想を説明するための目的で使用されたものであって、意味限定や特許請求の範囲に記載された本開示の範囲を制限するために使用されたものではない。したがって、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。よって、本開示の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【符号の説明】
【0083】
100 イメージセンサ
PXT ピクセルトランジスタ
TG1 第1伝送ゲート
TG2 第2伝送ゲート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17