(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086644
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】ワイヤレスイヤーコンピュータのアンテナアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/24 20060101AFI20240620BHJP
H01Q 9/04 20060101ALI20240620BHJP
H04B 1/3827 20150101ALI20240620BHJP
【FI】
H01Q1/24 Z
H01Q9/04
H04B1/3827
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023209761
(22)【出願日】2023-12-13
(31)【優先権主張番号】63/433393
(32)【優先日】2022-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/480872
(32)【優先日】2023-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503473149
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス アンプ コリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics AMP Korea Co.,Ltd
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】ジョンフン キム
(72)【発明者】
【氏名】ドン ウク パク
(72)【発明者】
【氏名】シィン ジェーン ユィン
【テーマコード(参考)】
5J047
5K011
【Fターム(参考)】
5J047AA03
5J047AA07
5J047BG06
5J047EF02
5K011AA06
5K011DA02
5K011DA29
5K011JA01
5K011KA13
5K011KA18
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ワイヤレスヘッドホンなどの一部のウェアラブルデバイスは、スモールフォームファクタを有する。導電性部品をコンパクトな空間に高密度に集積することにより、アンテナが効果的に放射するための限られた空間が可能になる。
【解決手段】ワイヤレスイヤーコンピュータ100は、アンテナ要素を有するアンテナ200を備え、アンテナ要素は、ケーシング110に沿って延び、フレキシブル回路から離間し、フレキシブル回路の外方に配置されている。アンテナは、アンテナフィードと、フレキシブル回路のグランド面に接続されたアンテナグランドと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスイヤーコンピュータであって、
キャビティを形成するケーシングと、
前記キャビティに受け入れられたフレキシブル回路であり、前記フレキシブル回路は、少なくとも1つの電気部品を受け入れるように構成されている部品ポケットを取り囲み、前記フレキシブル回路は電源回路を有し、前記フレキシブル回路はグランド面を含む、フレキシブル回路と、
前記部品ポケットに受け入れられたバッテリであり、前記バッテリは、バッテリ回路に動作可能に結合されて、前記少なくとも1つの電気部品に電力を供給し、前記バッテリは、前記フレキシブル回路の前記グランド面に接続されている、バッテリと、
前記ケーシングに沿って延びるアンテナ要素を有するアンテナであり、前記アンテナ要素は、前記フレキシブル回路から離間し、前記フレキシブル回路の外方に配置され、前記アンテナは、アンテナフィードとアンテナグランドとを含み、前記アンテナグランドは、前記フレキシブル回路の前記グランド面に接続されている、アンテナと
を備える、ワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項2】
前記ケーシングは内面と外面とを含み、前記アンテナ要素は、前記内面に沿って延びる内側部分と前記外面に沿って延びる外側部分とを含み、前記アンテナ要素は、前記内側部分と前記外側部分との間の接続部分を含む、請求項1に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項3】
前記接続部分は、前記内面から前記外面まで前記ケーシングの側部を回り込む側部トレースを含む、請求項2に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項4】
前記接続部分は、前記内面と前記外面との間で前記ケーシングを通って延びる貫通トレースを含む、請求項2に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項5】
前記アンテナフィードは、伝送線路に接続されたフィードポストを含み、前記アンテナグランドは、前記フレキシブル回路の前記グランド面に接続されたグランドポストを含み、前記接続部分は、前記アンテナフィードと前記グランドフィードとを直接接続する、前記フィードポストと前記グランドポストとの間の接続線路を含む、請求項2に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項6】
前記接続部分は、前記接続線路と前記アンテナの前記外側部分とを接続する貫通線路を含む、請求項5に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項7】
前記フレキシブル回路は、前記部品ポケットの周りで周方向に延びる、請求項1に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項8】
前記アンテナ要素は、給電線路と、分岐線路と、前記給電線路と前記分岐線路との間の主線路とを含み、前記給電線路は、前記アンテナフィードおよび前記アンテナグランドを前記主線路に接続し、前記主線路は、前記ケーシングの上部と下部との間に延び、前記分岐線路は、前記主線路から前記ケーシングの外端部と内端部との間に延びる、請求項1に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項9】
前記分岐線路は、第1の分岐と、前記第1の分岐から離間し、前記ケーシングの前記外端部と前記内端部との間に延びる第2の分岐とを含む、請求項8に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項10】
前記フレキシブル回路はトランシーバを含み、RFフロントエンドモジュールが、前記トランシーバに動作可能に結合され、前記アンテナの前記アンテナフィードは、前記RFフロントエンドモジュールに接続されている、請求項1に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項11】
前記アンテナは、前記RFフロントエンドモジュールと前記アンテナフィードとの間の伝送線路をさらに含み、前記伝送線路は、同軸ケーブル、フレキシブル回路、またはばねコンタクトのうちの1つである、請求項10に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項12】
前記アンテナグランドは、前記RFフロントエンドモジュールに接続されている、請求項10に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項13】
前記アンテナ要素は、前記ケーシングの第1の側に配置され、前記RFフロントエンドモジュールは、前記ケーシングの異なる第2の側に配置されている、請求項10に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項14】
前記アンテナは、前記アンテナグランドと前記グランド面との間のグランド導体を含み、前記グランド導体は、はんだ接続部、ばねコンタクト、導電性発泡体、または導電性テープのうちの1つである、請求項1に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項15】
前記ケーシングは、前記キャビティを画定する主ハウジングと、前記キャビティを閉じるカバーとを含み、前記カバーは、留め具によって前記主ハウジングに結合され、前記留め具は、前記部品ポケット内へ延び、前記留め具は、前記グランド面に電気的に接続されている、請求項1に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項16】
ワイヤレスイヤーコンピュータであって、
キャビティを形成するケーシングであり、前記ケーシングは、内面と外面とを含む、ケーシングと、
前記キャビティに受け入れられたフレキシブル回路であり、前記フレキシブル回路は、少なくとも1つの電気部品を受け入れるように構成されている部品ポケットを取り囲み、前記フレキシブル回路は、電源回路とスピーカ回路とを有し、前記フレキシブル回路はグランド面を含む、フレキシブル回路と、
前記部品ポケットに受け入れられたバッテリであり、前記バッテリは、バッテリ回路に動作可能に結合されて、前記少なくとも1つの電気部品に電力を供給し、前記バッテリは、前記フレキシブル回路の前記グランド面に接続されている、バッテリと、
スピーカであり、前記スピーカを制御するための前記スピーカ回路に動作可能に結合され、前記スピーカは、前記フレキシブル回路の前記グランド面に接続されている、スピーカと、
前記ケーシングに沿って延びるアンテナであり、アンテナ要素は、前記フレキシブル回路から離間し、前記フレキシブル回路の外方に配置され、前記アンテナは、前記ケーシングの前記内面に沿って延びる内側部分を含み、前記アンテナは、前記ケーシングの前記外面に沿って延びる外側部分を含み、前記アンテナは、前記内側部分と前記外側部分との間の接続部分を含み、前記アンテナの前記内側部分は、伝送線路に接続されたアンテナフィードを含み、前記アンテナの前記内側部分は、前記フレキシブル回路の前記グランド面に接続されたアンテナグランドを含む、アンテナと
を備える、ワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項17】
前記接続部分は、前記内面から前記外面まで前記ケーシングの側部を回り込む側部トレースと、前記内面と前記外面との間で前記ケーシングを通って延びる貫通トレースとのうちの少なくとも一方を含む、請求項16に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項18】
ワイヤレスイヤーコンピュータであって、
キャビティを形成するケーシングであり、前記ケーシングは、内面と外面とを含む、ケーシングと、
前記キャビティに受け入れられたフレキシブル回路であり、前記フレキシブル回路は、少なくとも1つの電気部品を受け入れるように構成されている部品ポケットを取り囲み、前記フレキシブル回路は電源回路を有し、前記フレキシブル回路はトランシーバを含み、前記フレキシブル回路はグランド面を含む、フレキシブル回路と、
前記部品ポケットに受け入れられたバッテリであり、前記バッテリは、バッテリ回路に動作可能に結合されて、前記少なくとも1つの電気部品に電力を供給し、前記バッテリは、前記フレキシブル回路の前記グランド面に接続されている、バッテリと、
前記フレキシブル回路に結合されたRFフロントエンドモジュールであり、前記RFフロントエンドモジュールは、前記トランシーバに動作可能に結合されている、RFフロントエンドモジュールと、
前記ケーシングに沿って延びるアンテナ要素を有するアンテナであり、前記アンテナ要素は、前記フレキシブル回路から離間し、前記フレキシブル回路の外方に配置され、前記アンテナは、アンテナフィードとアンテナグランドとを含み、前記アンテナフィードは、前記RFフロントエンドモジュールに接続され、前記アンテナグランドは、前記フレキシブル回路の前記グランド面に接続されている、アンテナと
を備える、ワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項19】
前記アンテナは、前記RFフロントエンドモジュールと前記アンテナフィードとの間の伝送線路をさらに含み、前記伝送線路は、同軸ケーブル、フレキシブル回路、またはばねコンタクトのうちの1つである、請求項18に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【請求項20】
前記アンテナ要素は、前記ケーシングの第1の側に配置され、前記RFフロントエンドモジュールは、前記ケーシングの異なる第2の側に配置されている、請求項18に記載のワイヤレスイヤーコンピュータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、主題全体が参照により本明細書に組み込まれている、2022年12月16日に出願された、「ANTENNA ASSEMBLY FOR A WIRELESS EAR COMPUTER」という名称の米国仮特許出願第63/433,393号の優先権を主張する。
【0002】
本明細書に記載の主題は、一般に、ワイヤレスイヤーコンピュータ(wireless ear computer)に関する。
【背景技術】
【0003】
スマートフォンなどの携帯型デバイスに接続可能な、ワイヤレスヘッドホンなどのウェアラブルデバイスが増加する傾向にある。しかしながら、ワイヤレスヘッドホンなどの一部のウェアラブルデバイスは、スモールフォームファクタを有する。ウェアラブルデバイスと携帯型デバイスとの間のワイヤレス接続を提供するためのアンテナ構造体の設計が、問題となり得る。例えば、ウェアラブルデバイスは、通常、ウェアラブルデバイスのハウジングに高密度に集積された、バッテリ、マイク、スピーカ、運動タッチセンサ、回路基板アセンブリ、およびその他の部品などの多くの電気部品を備える。導電性部品をコンパクトな空間に高密度に集積することにより、アンテナが効果的に放射するための限られた空間が可能になる。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態において、ワイヤレスイヤーコンピュータが提供され、ワイヤレスイヤーコンピュータは、キャビティを形成するケーシングを備える。ワイヤレスイヤーコンピュータは、キャビティに受け入れられたフレキシブル回路を備える。フレキシブル回路は、少なくとも1つの電気部品を受け入れるように構成されている部品ポケットを取り囲む。フレキシブル回路は、電源回路とスピーカ回路とを有する。フレキシブル回路はグランド面(グランド平面、ground plane)を含む。ワイヤレスイヤーコンピュータは、部品ポケットに受け入れられたバッテリを備える。バッテリは、バッテリ回路に動作可能に結合されて、少なくとも1つの電気部品に電力を供給する。バッテリは、フレキシブル回路のグランド面に接続されている。ワイヤレスイヤーコンピュータは、スピーカを備え、スピーカは、スピーカを制御するためのスピーカ回路に動作可能に結合されている。
スピーカは、フレキシブル回路のグランド面に接続されている。ワイヤレスイヤーコンピュータは、ケーシングに沿って延びるアンテナ要素を有するアンテナを備える。アンテナ要素は、フレキシブル回路から離間し、フレキシブル回路の外方に配置されている。アンテナは、アンテナフィード(アンテナ給電部、antenna feed)とアンテナグランドとを含む。アンテナグランドは、フレキシブル回路のグランド面に接続されている。
【0005】
別の実施形態において、ワイヤレスイヤーコンピュータが提供され、ワイヤレスイヤーコンピュータは、キャビティを形成するケーシングを備える。ケーシングは、内面と外面とを含む。ワイヤレスイヤーコンピュータは、キャビティに受け入れられたフレキシブル回路を備える。フレキシブル回路は、少なくとも1つの電気部品を受け入れるように構成されている部品ポケットを取り囲む。フレキシブル回路は、電源回路とスピーカ回路とを有する。フレキシブル回路はグランド面を含む。ワイヤレスイヤーコンピュータは、部品ポケットに受け入れられたバッテリを備える。バッテリは、バッテリ回路に動作可能に結合されて、少なくとも1つの電気部品に電力を供給する。バッテリは、フレキシブル回路のグランド面に接続されている。
ワイヤレスイヤーコンピュータは、スピーカを備え、スピーカは、スピーカを制御するためのスピーカ回路に動作可能に結合されている。スピーカは、フレキシブル回路のグランド面に接続されている。ワイヤレスイヤーコンピュータは、ケーシングに沿って延びるアンテナを備える。アンテナ要素は、フレキシブル回路から離間し、フレキシブル回路の外方に配置されている。アンテナは、ケーシングの内面に沿って延びる内側部分を含む。アンテナは、ケーシングの外面に沿って延びる外側部分を含む。アンテナは、内側部分と外側部分との間の接続部分を含む。アンテナの内側部分は、伝送線路に接続されたアンテナフィードを含む。アンテナの内側部分は、フレキシブル回路のグランド面に接続されたアンテナグランドを含む。
【0006】
さらなる実施形態において、ワイヤレスイヤーコンピュータが提供され、ワイヤレスイヤーコンピュータは、キャビティを形成するケーシングを備える。ケーシングは、内面と外面とを含む。ワイヤレスイヤーコンピュータは、キャビティに受け入れられたフレキシブル回路を備える。フレキシブル回路は、少なくとも1つの電気部品を受け入れるように構成されている部品ポケットを取り囲む。フレキシブル回路は、電源回路とスピーカ回路とを有する。フレキシブル回路はトランシーバを含む。フレキシブル回路はグランド面を含む。ワイヤレスイヤーコンピュータは、部品ポケットに受け入れられたバッテリを備える。バッテリは、バッテリ回路に動作可能に結合されて、少なくとも1つの電気部品に電力を供給する。バッテリは、フレキシブル回路のグランド面に接続されている。
ワイヤレスイヤーコンピュータは、スピーカを備え、スピーカは、スピーカを制御するためのスピーカ回路に動作可能に結合されている。スピーカは、フレキシブル回路のグランド面に接続されている。ワイヤレスイヤーコンピュータは、フレキシブル回路に結合されたRFフロントエンドモジュールを備える。RFフロントエンドモジュールは、トランシーバに動作可能に結合されている。ワイヤレスイヤーコンピュータは、ケーシングに沿って延びるアンテナ要素を有するアンテナを備える。アンテナ要素は、フレキシブル回路から離間し、フレキシブル回路の外方に配置されている。アンテナは、アンテナフィードとアンテナグランドとを含む。アンテナフィードは、RFフロントエンドモジュールに接続されている。アンテナグランドは、フレキシブル回路のグランド面に接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータの正面斜視図である。
【
図2】例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータの後面斜視図である。
【
図3】例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータの内部電子部品の斜視図である。
【
図4】例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータの内部電子部品の端面図である。
【
図5】例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータの内部電子部品の側面図である。
【
図6】例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータの側面(例えば前面)の概略図である。
【
図7】例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータの端部(例えば上端部)の概略図である。
【
図8】例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータの端部(例えば上端部)の概略図である。
【
図9】アンテナの接続を示す、例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータの一部の概略図である。
【
図10】例示的な実施形態による内部電子部品およびアンテナを示す、ワイヤレスイヤーコンピュータの一部の端面図である。
【
図11】例示的な実施形態によるアンテナにおける内部電子部品を示す、ワイヤレスイヤーコンピュータの一部の正面図である。
【
図12】例示的な実施形態によるアンテナの概略図である。
【
図13】例示的な実施形態によるアンテナの概略図である。
【
図14】例示的な実施形態によるアンテナの概略図である。
【
図15】例示的な実施形態によるアンテナの概略図である。
【
図16】例示的な実施形態によるアンテナを示す、ケーシングの一部の外面図である。
【
図17】例示的な実施形態によるアンテナを示す、ケーシングの一部の内面図である。
【
図18】例示的な実施形態によるアンテナを示す、ワイヤレスイヤーコンピュータの一部の拡大図である。
【
図19】例示的な実施形態によるアンテナを示す、ワイヤレスイヤーコンピュータの一部の拡大図である。
【
図20】例示的な実施形態によるアンテナを示す、ワイヤレスイヤーコンピュータの一部の外端面図である。
【
図21】例示的な実施形態によるアンテナを示す、ワイヤレスイヤーコンピュータの一部の内端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータ100の正面斜視図である。
図2は、例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータ100の後面斜視図である。ワイヤレスイヤーコンピュータ100は、使用者の耳に装着するように構成されているウェアラブルデバイスである。例えば、様々な実施形態において、ワイヤレスイヤーコンピュータ100は、ワイヤレスイヤホンである。ワイヤレスイヤーコンピュータ100は、スマートフォンまたは他のハンドヘルドデバイスのような携帯型デバイスなどとのワイヤレス通信を提供するアンテナ200を備える。アンテナ200は、携帯型デバイスとの安定したワイヤレス接続を提供する。アンテナの設計は、携帯型デバイスとのワイヤレス接続のための良好なアンテナ性能を提供するために、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の複雑なデバイス構造、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の小型サイズの制約、およびワイヤレスイヤーコンピュータ100の人の耳に近い状態を考慮している。
【0009】
ワイヤレスイヤーコンピュータ100はケーシング110を備え、ケーシング110は、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の内部電子機器を保持するキャビティ112を形成する。例示的な実施形態において、ケーシング110は、キャビティ112を形成する本体114と、キャビティ112を閉じるための少なくとも1つのカバー116とを含む。アンテナ200を、本体114および/またはカバー116に設けることができる。ケーシング110は、上部120と下部122との間に延びる。ケーシング110は、内端部124と外端部126との間に延びる。カバー116を外端部126に設けることができる。差込部128が、内端部124に設けられ、使用者の耳に差し込むように構成されている。使用者の耳に差し込むために、ゴム先端部を差込部128に設けることができる。
ケーシング110は、前部136と後部138との間に延びる。ケーシング110は、クラムシェル型ケーシングなどの多部品ケーシングであってよい。留め具を使用して、部品を互いに固定することができる。代替実施形態において、クリップ、ラッチ、接着剤、またはその他の固定機構などの他の種類の固定機構を使用してもよい。
【0010】
図示のケーシング110は、全体的に箱形で、そこから差込部128が、例えば下方および内方に角度を有して延びているが、代替実施形態において、ケーシング110は他の形状を有してもよいことを理解されたい。例えば、ケーシング110を、使用者の耳に収まるような外形に形成することができる。ワイヤレスイヤーコンピュータ100の内部電子部品は、ケーシング110のキャビティ112に収まるように、かつ差込部128内へ延びて使用者の耳に音を伝達するように設計されている。アンテナ200は、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の内部電子機器と一体化され、パターン付けされ、ロバスト性能を提供するように位置決めされている。図示の実施形態において、アンテナ200は、アンテナ200を使用者の耳から最も遠くに配置するように、ケーシング110の外端部126に沿って延びる。アンテナ200のパターンの形状は、ロバスト性能を提供するための内部電子機器の位置決めに基づいて配置されている。
【0011】
図3は、例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータ100の内部電子部品102の斜視図である。
図4は、例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータ100の内部電子部品102の端面図である。
図5は、例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータ100の内部電子部品102の側面図である。ケーシング110(
図1、
図2)は、内部電子部品102を示すために取り外されている。内部電子部品102は、ケーシング110内に密にパッケージされるように構成されている。
【0012】
例示的な実施形態において、内部電子部品102は、バッテリ104とスピーカ106とを含む。加えて、マイク、センサ(例えば、タッチセンサ、運動センサなど)、インジケータ、またはその他の種類の電子部品などの他の種類の内部電子部品102が含まれていてもよい。
【0013】
例示的な実施形態において、ワイヤレスイヤーコンピュータ100は、電子部品102の動作を制御するための制御モジュール150を備える。制御モジュール150は、ワイヤレスイヤーコンピュータ100を制御するための様々な回路部品154を有するフレキシブル回路152を含む。バッテリ104は、バッテリ104から他の部品に電力を供給するバッテリ回路などのフレキシブル回路152に接続されている。スピーカ106は、スピーカ106の動作を制御するスピーカ回路などのフレキシブル回路152に接続されている。例示的な実施形態において、アンテナ200(
図5)は、制御モジュール150に接続されている。例えば、アンテナ200を、回路部品154のトランシーバ156に接続することができる。アンテナ200を、回路部品154のRFフロントエンドモジュール158に接続することができる。
【0014】
例示的な実施形態において、フレキシブル回路152はグランド面160を含む。アンテナ200を、グランド面160に電気的に接続することができる。電子部品102を、グランド面160に電気的に接続することができる。回路部品154を、グランド面160に電気的に接続することができる。様々な部品をグランド面160に電気的に接続することにより、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の導電性部品のすべてにコモン(common)またはグランドを提供するなど、アンテナ200の性能を高めることができる。
【0015】
例示的な実施形態において、フレキシブル回路152は部品ポケット162を取り囲む。例えば、フレキシブル回路152は、部品ポケット162の複数の側部(側面、sides)に沿って延びて、ケーシング110内の様々な位置に配置された様々な部品を接続することができる。例示的な実施形態において、フレキシブル回路152は、フレキシブル回路152の別個の部分を画定する様々なパネル164を含む。パネル164を、トレース、コンタクト、または他の接続構造体166によって電気的に接続することができる。パネル164のうちの1つまたは複数が、互いに連続していてもよい。図示の実施形態において、フレキシブル回路152は、内側部分152a、外側部分152b、上側部分152c、下側部分152d、および前側部分152eを含む。
代替実施形態において、フレキシブル回路152は、より多いまたは少ない部分を含むことができ、後側部分(図示せず)などを含むことができる。例示的な実施形態において、パネル164および接続構造体166は、フレキシブルプリント回路基板などの単一の基板から製造され、基板は、パネル164および接続構造体166に形成された様々な回路を有する。
【0016】
例示的な実施形態において、様々な部品が、部品ポケット162内に配置されている。例えば、バッテリ104を、部品ポケット162内に配置することができる。RFフロントエンドモジュール158および/またはトランシーバ156を、部品ポケット162内に配置することができる。したがって、フレキシブル回路152のグランド面160は、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の部品を取り囲むことができる。様々な実施形態において、フレキシブル回路152は、ケーシング110の内面に沿って延びるようにケーシング110に装着されて、実用的であるような大きい部品ポケット162を画定する。しかしながら、他の実施形態において、他の部品を、フレキシブル回路152とケーシング110の内面との間に配置することができる。
【0017】
図6は、例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータ100の側面(例えば前面)の概略図である。
図7は、例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータ100の端部(例えば上端部)の概略図である。
図6および
図7は、例示的な実施形態による内部電子部品102およびアンテナ200を示す。
【0018】
フレキシブル回路152は、部品ポケット162を取り囲む。部品は、部品ポケット162内に配置されている。例えば、バッテリ104は、部品ポケット162内に配置されている。バッテリ104の端子を、フレキシブル回路152に電気的に接続することができる。加えて、他の部品が部品ポケット162内に配置されていてもよい。アンテナ200は、フレキシブル回路152に接続されている。例えば、アンテナ200を、フレキシブル回路152のグランド面に電気的に接続することができる。
【0019】
例示的な実施形態において、アンテナ200は、信号を受信および/または送信するように構成されているアンテナ要素210に接続された、アンテナフィード202とアンテナグランド204とを含む。例示的な実施形態において、伝送線路168が、アンテナ200のアンテナフィード202に接続されている。例示的な実施形態において、アンテナ200は、逆Fアンテナ(IFA)である。IFAは、アンテナ要素210によって画定され、グランド面160に平行に延び、アンテナグランド204によって一端部で接地されたモノポールアンテナを含む。グランド面160は、外層または内層などのフレキシブル回路152の層であってよい。アンテナ要素210は、アンテナグランド204から距離を置いた中間点で、アンテナフィード202によって給電される。
アンテナ200は短くコンパクトで、アンテナ200をワイヤレスイヤーコンピュータ100のケーシング110内に収容することができる。例示的な実施形態において、アンテナ200は、内部電子部品102に対して位置決めされ、アンテナ回路内にインピーダンス整合をもたらすようにパターン付けされまたは形作られている。アンテナ200は、外部の整合部品を必要とすることなく効率的に放射する。アンテナ200は、ケーシング110にマイクロストリップ形式(microstrip format)でプリントされ得る平面逆Fアンテナ(PIFA)であってもよい。
【0020】
図8は、例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータ100の端部(例えば上端部)の概略図である。
図9は、アンテナ200の接続を示す、例示的な実施形態によるワイヤレスイヤーコンピュータ100の一部の概略図である。
図8は、例示的な実施形態による内部電子部品102およびアンテナ200を示す。
【0021】
例示的な実施形態において、伝送線路168は、アンテナ200とRFフロントエンドモジュール158との間に接続されている。例えば、伝送線路168は、RFフロントエンドモジュール158とアンテナ200との間に延びるフレキシブル回路または同軸ケーブルであってよい。アンテナフィード202は、伝送線路168の伝送フィードに接続されている。アンテナグランド204は、伝送線路168の伝送グランドに接続されている。例えば、伝送フィードは、同軸ケーブルの内部導体であってよく、伝送グランドは、同軸ケーブルの外部導体であってよい。他の実施形態において、伝送フィードは、伝送フレキシブル回路の第1のトレースまたはパッドであってよく、伝送グランドは、伝送フレキシブル回路の第2のトレースまたはパッドであってよい。
【0022】
例示的な実施形態において、グランド導体170が、アンテナグランド204とグランド面160との間に設けられている。グランド導体170は、伝送グランドとグランド面160および/またはアンテナグランド204との間のはんだ接続部であってよい。他の様々な実施形態において、グランド導体170は、伝送グランドとグランド面160および/またはアンテナグランド204との間の、ばねコンタクトなどの打抜き形成されたコンタクトであってよい。他の様々な実施形態において、グランド導体170は、伝送グランドとグランド面160および/またはアンテナグランド204との間で圧縮可能な導電性発泡体であってよい。さらなる実施形態において、グランド導体170は、伝送グランドとグランド面160および/またはアンテナグランド204との間の導電性テープであってよい。
【0023】
図10は、例示的な実施形態による内部電子部品102およびアンテナ200を示す、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の一部の外端面図である。
図11は、例示的な実施形態によるアンテナ200における内部電子部品102を示す、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の一部の正面図である。アンテナ200を内部電子部品102に対して示すために、ケーシング110(
図1)は取り外されている。
【0024】
フレキシブル回路152は、部品ポケット162を取り囲む。部品が部品ポケット162内に配置されている。例えば、バッテリ104、トランシーバ156、およびRFフロントエンドモジュール158が、部品ポケット162内に配置されている。例えば、バッテリ104を、フレキシブル回路152の内側部分152aと外側部分152bとの間に配置することができる。バッテリ104の端子を、フレキシブル回路152に電気的に接続することができる。トランシーバ156を、フレキシブル回路152の上側部分152cに配置することができる。RFフロントエンドモジュール158を、フレキシブル回路152の内側部分152aに配置することができる。
【0025】
例示的な実施形態において、伝送線路168は、RFフロントエンドモジュール158とアンテナ200との間に接続されている。図示の実施形態において、伝送線路168は、フレキシブル回路152の一部である。しかしながら、代替実施形態において、伝送線路168は、別個のフレキシブル回路であってもよい。他の様々な実施形態において、伝送線路168は、RFフロントエンドモジュール158とアンテナ200との間に引き回された同軸ケーブルを含むことができる。他の様々な実施形態において、伝送線路168は、RFフロントエンドモジュール158とアンテナ200との間に、ばねコンタクトなどの打抜き形成されたコンタクトを含むことができる。
代替実施形態において、伝送線路168は、ばね、導電性発泡体、導電性ガスケット、導電性テープ、導電性ポリマーコンタクト、ワイヤコンタクト、ピンコンタクト、もしくは他の種類の導体などの、他の種類のコンタクトまたは導体を含むことができる。図示の実施形態において、伝送線路168は、フレキシブル回路152の前側部分152eに設けられている。伝送線路168は、内端部と外端部との間に延びて、RFフロントエンドモジュール158とアンテナ200とを接続する。代替実施形態において、他の位置が可能である。
【0026】
例示的な実施形態において、アンテナ200は、信号を受信および/または送信するように構成されているアンテナ要素210に接続されたアンテナフィード202およびアンテナグランド204を含む。アンテナフィード202は、伝送線路168に接続するように構成されている。例えば、アンテナフィード202は、伝送線路168に電気的に接続されたフィードポスト206を含む。アンテナグランド204は、フレキシブル回路152のグランド面160に電気的に接続するように構成されている。例えば、アンテナグランド204は、グランド面160に電気的に接続されたグランドポスト208を含む。
【0027】
例示的な実施形態において、アンテナ200は、ケーシング110のキャビティ112内に配置されるように構成されている内側部分と、ケーシング110の外側に配置されるように構成されている外側部分222と、内側部分220と外側部分222との間の接続部分224とを含む。例えば、接続部分224は、ケーシング110を通って、またはケーシング110の縁面の周りに延びて、内側部分220と外側部分222とを接続することができる。内側部分220は、フレキシブル回路152に近接して配置されて、フレキシブル回路152に電気的に接続する。例えば、アンテナフィード202およびアンテナグランド204を、内側部分220に沿って設けることができる。外側部分222は、フレキシブル回路152から離れて配置されている。
外側部分222は、フレキシブル回路152のグランド面160から離間して、干渉を減らし、アンテナ200のアンテナ信号伝達(例えば、送信および受信)を向上させる。様々な実施形態において、内側部分220は、ケーシング110および/またはカバー116の内面に沿って延び、外側部分222は、ケーシング110および/またはカバー116の外面に沿って延びる。
【0028】
例示的な実施形態において、グランド導体170が、アンテナグランド204とグランド面160との間に設けられている。グランド導体170は、グランドポスト208と、グランド面160に接続されたフレキシブル回路152のパッドまたは導体との間のはんだ接続部であってよい。他の様々な実施形態において、グランド導体170は、フレキシブル回路152とグランドポスト208との間の、ばねコンタクトなどの打抜き形成されたコンタクトであってよい。他の様々な実施形態において、グランド導体170は、グランドポスト208とフレキシブル回路152との間で圧縮可能な導電性発泡体であってよい。さらなる実施形態において、グランド導体170は、グランドポスト208とフレキシブル回路152との間の導電性テープであってよい。他の様々な実施形態において、グランド導体170は、アンテナグランド204とフレキシブル回路152またはRFフロントエンドモジュール158などの別の部品との間に接続された同軸導体のケーブルシールドまたは外部導体であってよい。
【0029】
例示的な実施形態において、アンテナ200は逆Fアンテナ(IFA)である。IFAは、アンテナ要素210によって画定され、グランド面160に平行に延び、アンテナグランド204によって一端部で接地されたモノポールアンテナを含む。アンテナ要素210は、アンテナグランド204から距離を置いた中間点で、アンテナフィード202によって給電される。アンテナ200は短くコンパクトで、アンテナ200をワイヤレスイヤーコンピュータ100のケーシング110内に収容することができる。例示的な実施形態において、アンテナ200は、内部電子部品102に対して位置決めされ、アンテナ回路内にインピーダンス整合をもたらすようにパターン付けされまたは形作られている。アンテナ200は、外部の整合部品を必要とすることなく効率的に放射する。アンテナ200は、ケーシング110にマイクロストリップ形式でプリントされ得る平面逆Fアンテナ(PIFA)であってもよい。
【0030】
図12は、例示的な実施形態によるアンテナ200の概略図である。
図12は、アンテナフィード202と、アンテナグランド204と、アンテナフィード202およびアンテナグランド204から延びるアンテナ要素210とを示す。アンテナフィード202およびアンテナグランド204は、アンテナ200の内側部分220に設けられている。アンテナ要素210は、アンテナ200の外側部分222に設けられている。
【0031】
例示的な実施形態において、アンテナ200は、給電線路230と、主線路232と、分岐線路234とを含む。主線路232は、給電線路230と分岐線路234との間に延びる。給電線路230は、アンテナフィード202およびアンテナグランド204を主線路232に接続する。例示的な実施形態において、給電線路230は、フィードポスト206とグランドポスト208とを直接接続する接続線路231を含む。接続線路231は、フィードポスト206とグランドポスト208とを直接接続する。様々な実施形態において、主線路232は、アンテナ200の一側に沿って(例えば、前側に沿って)延びるが、給電線路230は、アンテナ200の下部に設けられ、分岐線路234は、アンテナの上部に設けられている。主線路232は、分岐線路234を給電線路230から離間させる。分岐線路234は、アンテナ200の前部と後部との間に延びる。代替実施形態において、他の向きが可能である。
【0032】
例示的な実施形態において、分岐線路234は、第1の分岐236と、第1の分岐236の遠位端から延びる後端部235と、第2の分岐238とを含む。後端部235は、第1の分岐236と第2の分岐238とを接続する。図示の実施形態において、第1の分岐236は第2の分岐238に平行である。第1の分岐236と第2の分岐238との間に、スロット237が形成されている。スロット237は、主線路232と後端部235との間の幅を有する。分岐236、238の幅および長さは、アンテナ200の動作周波数などの、アンテナ200のアンテナ特性を制御する。スロット237の幅および長さは、アンテナ200の動作周波数などの、アンテナ200のアンテナ特性を制御する。代替実施形態において、分岐線路234は、追加の分岐を含むことができる。代替実施形態において、分岐236および/または238は、蛇行経路などの非直線状の経路をたどることができる。
【0033】
図13は、例示的な実施形態によるアンテナ200の概略図である。
図13は、アンテナフィード202と、アンテナグランド204と、アンテナフィード202およびアンテナグランド204から延びるアンテナ要素210とを示す。図示の実施形態において、アンテナ200は、
図12に示すアンテナと同様であるが、アンテナ200には、第2の分岐238が設けられておらず、異なるアンテナ特性をもたらす。代わりに、分岐線路234は、第1の分岐236と後端部235とを含む。第2の分岐238を除去して、アンテナ200を、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の内部部品のうちの1つなどの別の構造体から遠くに位置決めすることができる。例えば、第2の分岐238を除去して、アンテナ200をグランド面から遠くに位置決めすることができる。
【0034】
図14は、例示的な実施形態によるアンテナ200の概略図である。
図14は、アンテナフィード202と、アンテナグランド204と、アンテナフィード202およびアンテナグランド204から延びるアンテナ要素210とを示す。図示の実施形態において、アンテナ200は、
図12に示すアンテナと同様であるが、アンテナ200には、第2の分岐238および後端部235が設けられておらず、異なるアンテナ特性をもたらす。代わりに、分岐線路234は第1の分岐236を含む。
【0035】
図15は、例示的な実施形態によるアンテナ200の概略図である。
図15は、アンテナフィード202と、アンテナグランド204と、アンテナフィード202およびアンテナグランド204から延びるアンテナ要素210とを示す。図示の実施形態において、アンテナ200は、
図12に示すアンテナと同様であるが、アンテナ200には、第1の分岐236および後端部235が設けられておらず、異なるアンテナ特性をもたらす。代わりに、分岐線路234は第2の分岐238を含む。第1の分岐236を除去して、アンテナ200を、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の内部部品のうちの1つなどの別の構造体から遠くに位置決めすることができる。例えば、第1の分岐236を除去して、アンテナ200をグランド面から遠くに位置決めすることができる。
【0036】
図16は、例示的な実施形態によるアンテナ200を示す、ケーシング110の一部の外面図である。
図17は、例示的な実施形態によるアンテナ200を示す、ケーシング110の一部の内面図である。
図16および
図17は、ケーシング110のカバー116を示し、カバー116におけるアンテナ200の位置決めを示す。
【0037】
例示的な実施形態において、アンテナ200は、カバー116の表面に直接設けられている。例えば、アンテナ200を、カバー116に直接付けることができる。様々な実施形態において、アンテナ200を、カバー116にめっきまたはコーティングすることができる。様々な実施形態において、アンテナ200を、レーザ直接構造化(LDS)(laser direct structuring(LDS))プロセスによって付けることができる。アンテナ200は、カバー116に付けられたマイクロストリップであってもよい。様々な実施形態において、アンテナ200またはアンテナ200の一部が、カバー116内に埋め込まれていても、かつ/またはカバー116を貫通してもよい。
【0038】
カバー116は、内面140(
図17)と外面142(
図16)とを含む。アンテナ200の内側部分220は、内面140に設けられている。アンテナ200の外側部分222は、外面142に設けられている。接続部分224は、内側部分220と外側部分222とを接続する。例示的な実施形態において、接続部分224は、内側部分220と外側部分222とを接続する側部トレース(側面トレース、side trace)226を含む。例えば、接続部分224は、カバー116の内面140と外面142との間に延びる縁部144に沿って延びる。側部トレース226は、カバー116の表面(内面/縁面/外面)に沿って引き回されている。様々な実施形態において、接続部分224は、加えてまたは代わりに、内側部分220と外側部分222とを接続する貫通トレース(図示せず)を含むことができる。貫通トレースは、カバー116を通って内部へ延びることができる。例えば、貫通トレースを、カバー116を貫通することによってめっきまたは充填することができる。
【0039】
アンテナ200の給電線路230は、フィードポスト206(
図11)とグランドポスト208(
図11)との間で内面140に沿って延びる。フィードポスト206およびグランドポスト208を、カバー116に成形または形成されたポスト状構造体によって画定することができる。あるいは、フィードポスト206および/またはグランドポスト208を、給電線路230に結合されたコンタクトまたはワイヤによって画定することができる。図示の実施形態において、給電線路230は、カバー116の下部に近接して配置されている。主線路232は、カバー116の外面142に沿って、例えば側部(側面、side)146に沿って延びる。分岐線路234は、主線路232から外面142に沿って延びる。分岐線路234は、カバー116の側部146から2つの両側(対向する側部、opposite sides)148に延びることができる。
例示的な実施形態において、カバー116の大部分にはアンテナ構造体がない。代わりに、アンテナ200のパターンは、カバー116のある一定の領域に沿って延び、かつカバー116の他の領域を避けるように設計され、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の内部の内部電子部品102による干渉を避けるようになっている。
【0040】
図18は、例示的な実施形態によるアンテナ200を示す、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の一部の拡大図である。アンテナ200の内側部分220は、ケーシング110の内部へ延び(
図16および
図17に示す)、アンテナ200の外側部分222は、ケーシング110の外部に沿って延びる。接続部分224は、内側部分220と外側部分222との間に延びる。
【0041】
アンテナフィード202のフィードポスト206は、伝送線路168に接続される。アンテナグランド204のグランドポスト208は、グランド導体170に接続される。給電線路230の接続線路231は、グランドポスト208とフィードポスト206とを直接接続する。接続部分224の貫通トレース228は、給電線路230から主線路232へ延びる。したがって、主線路232は、給電線路230および貫通トレース228によって、アンテナフィード202およびアンテナグランド204に接続される。貫通トレース228は、内側部分220と外側部分222とを接続する。貫通トレース228は、カバー116を通って内部に延びることができる。例えば、貫通トレース228を、カバー116を貫通することによってめっきまたは充填することができる。
任意選択で、貫通トレース228を、フィードポスト206とグランドポスト208との間の略中央で接続線路231に接続することができる。接続線路231に沿った接続の位置は、アンテナ200のアンテナ特性を制御することができる。例えば、フィードポスト206に近い接続かグランドポスト208に近い接続かは、アンテナ200の動作周波数に影響し得る。アンテナフィード202のフィードポスト206を、接続線路231によってアンテナグランド204のグランドポスト208に接続することができる。接続線路231を、接続部分224の貫通トレース228によって主線路232に接続することができる。
【0042】
図19は、例示的な実施形態によるアンテナ200を示す、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の一部の拡大図である。
図19に示すアンテナ200は、
図18に示すアンテナと同様であるが、接続部分224が、側部トレース226に加えて貫通トレース228を含む。貫通トレース228は、ケーシングの開口部またはビア180を通って、内側部分220と外側部分222との間に延びる。貫通トレース228は、内側部分220の接続線路231に電気的に接続されている。任意選択で、貫通トレース228を、フィードポスト206とグランドポスト208との間の略中央で接続線路231に接続することができる。接続線路231に沿った接続の位置は、アンテナ200のアンテナ特性を制御することができる。例えば、フィードポスト206に近い接続かグランドポスト208に近い接続かは、アンテナ200の動作周波数に影響し得る。
アンテナフィード202のフィードポスト206を、接続部分224の側部トレース226によって外側部分222に接続することができる。グランドフィード202のグランドポスト208を、接続部分224の貫通トレース228によって外側部分222に接続することができる。
【0043】
図20は、例示的な実施形態によるアンテナ200を示す、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の一部の外端面図である。
図21は、例示的な実施形態によるアンテナ200を示す、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の一部の内端面図である。アンテナ200は、伝送線路168に電気的に接続された状態で示されている。図示の実施形態において、伝送線路168はフレキシブル回路である。伝送線路168を、ワイヤレスイヤーコンピュータ100の1つの部分または領域からアンテナ200の終端領域へ引き回すことができる。例示的な実施形態において、伝送線路168は、RFフロントエンドモジュール158に電気的に接続され、アンテナ終端領域に引き回されている。アンテナフィード202は、伝送線路168のフィード回路に電気的に接続されている。任意選択で、アンテナグランド204を、伝送線路168のグランド回路に電気的に接続することができる。
【0044】
様々な実施形態において、グランド導体170は、伝送線路168とグランド面160との間に設けられている。グランド導体170を、伝送線路168のグランド回路に電気的に接続することができる。グランド導体170を、伝送線路168によって、RFフロントエンドモジュール158に電気的に接続することができる。図示の実施形態において、グランド導体170は、伝送線路168とフレキシブル回路152のグランド面160との間の、ばねコンタクトなどの打抜き形成されたコンタクトである。加えて、グランド導体170を、アンテナ200のアンテナグランド204に電気的に接続することができる。代替実施形態において、グランド導体170はフレキシブル回路であってよい。他の様々な実施形態において、グランド導体170は、導電性発泡体または導電性テープであってもよい。
【0045】
上記の説明は例示的なものであり、限定的なものではないことを理解されたい。例えば、上記の実施形態(および/またはその態様)を互いに組み合わせて使用することができる。加えて、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に適応させるように多くの修正を行うことができる。本明細書に記載の様々な部品の寸法、材料の種類、向き、および様々な部品の数および位置は、ある実施形態のパラメータを定義するためのものであり、決して限定的なものではなく、例示的な実施形態に過ぎない。上記の説明を検討すれば、特許請求の範囲の趣旨および範囲内の多くの他の実施形態および修正が、当業者に明らかになろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲と、そのような特許請求の範囲に包含される均等物の全範囲とを参照して決定されるべきである。
添付の特許請求の範囲において、「含む(including)」および「において(in which)」という用語は、それぞれ「備える(comprising)」および「において(wherein)」という用語の平易な英語の同義語として使用される。さらに、以下の特許請求の範囲において、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は、単に標示として使用され、それらの対象物に数値的な要件を付与するものではない。さらに、以下の特許請求の範囲の限定は、ミーンズプラスファンクション形式で書かれておらず、そのような特許請求の範囲の限定が、「~のための手段(means for)」の後にさらなる構造のない機能の記述が続く言い回しを明示的に使用しない限り、そして使用するまでは、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることを意図するものではない。
【外国語明細書】