(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086646
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】弾性部材およびリレー
(51)【国際特許分類】
H01H 50/54 20060101AFI20240620BHJP
H01H 50/14 20060101ALI20240620BHJP
H01H 1/20 20060101ALI20240620BHJP
H01H 1/50 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
H01H50/54 D
H01H50/54 E
H01H50/14 C
H01H1/20
H01H1/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】25
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023209770
(22)【出願日】2023-12-13
(31)【優先権主張番号】202211622725.5
(32)【優先日】2022-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】ヂュイン トッド チェン
(72)【発明者】
【氏名】シィーシィオン ステファン カオ
【テーマコード(参考)】
5G051
【Fターム(参考)】
5G051EA02
5G051EA10
5G051NB03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】リレーの安全性および信頼性を向上する。
【解決手段】弾性部材(9)は、リレーの可動台座に固定されるように用いられる固定部(90)と、固定部(90)の両側にそれぞれ接続されている一対の弾性アーム(91)とを備える。一対の弾性アーム(91)の末端部(9a)は、それぞれリレーの可動端子の2つの端部に寄り掛かることで、可動端子の2つの端部の各々に所定の接触力を印加するために用いられる。本発明においては、弾性部材の2つの弾性アームの末端部が、それぞれ可動端子の2つの端部に押し付けられ、それぞれ可動端子の2つの端部に所定の接触力を印加し、それにより、可動端子の両端部に配置される可動コンタクトが跳ね返らない、または溶着しない。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リレーの可動端子(2)に接触力(F)を印加するための弾性部材であって、
前記弾性部材(9)は、
- 前記リレーの可動台座(3)に固定されるように用いられる固定部(90)と、
- 前記固定部(90)の両側にそれぞれ接続されている一対の弾性アーム(91)と
を備え、
前記一対の弾性アーム(91)は、前記弾性部材(9)がヘリンボーン形状となるように、前記固定部(90)の両側から前方に傾斜することにより所定の長さで延び、
前記一対の弾性アーム(91)の末端部(9a)は、それぞれ前記リレーの前記可動端子(2)の2つの端部に寄り掛かることで、前記可動端子(2)の前記2つの端部の各々に所定の接触力を印加するために用いられる、
弾性部材。
【請求項2】
前記一対の弾性アーム(91)の前記末端部(9a)は、前記可動端子(2)の両端部の表面に対して摺動するのに適しており、前記弾性アーム(91)が弾性変形する際に前記弾性アーム(91)の前記末端部(9a)が前記可動端子(2)の表面において摺動するように構成されている、
請求項1に記載の弾性部材。
【請求項3】
可動台座(3)に形成されている突出部(311)と係合するために用いられる固定孔(901)が、前記固定部(90)に形成されている、
請求項1に記載の弾性部材。
【請求項4】
前記固定部(90)に接続されている弾性スナップ片(92)
をさらに備え、
前記弾性スナップ片(92)は、前記可動台座(3)に形成されているスナップスロット(312)に係合するように構成されている、
請求項1に記載の弾性部材。
【請求項5】
前記固定部(90)はプレート形状であり、前記一対の弾性アーム(91)は、前記固定部(90)の左側および右側にそれぞれ接続され、
前記弾性部材(9)は、前記固定部(90)の上側および下側にそれぞれ接続されている一対の弾性スナップ片(92)を含む、
請求項4に記載の弾性部材。
【請求項6】
- 請求項1から5のいずれか一項に記載の前記弾性部材(9)と、
- 可動端子(2)、および前記可動端子(2)の両端部に対称に配置される一対の静止端子(1)を含む端子アセンブリ(1、2)と、
- 前記静止端子(1)が固定されている固定台座(6)と、
- 前記固定台座(6)に移動可能に設置され、前記固定台座(6)に対して第1の方向(Y)において前後に移動することが可能な可動台座(3)と
を備え、
前記可動端子(2)および前記弾性部材(9)は、前記可動台座(3)に設置され、前記弾性部材(9)は、前記可動端子(2)が前記可動台座(3)に対して前記第1の方向(Y)に浮動可能であるように、前記可動台座(3)と前記可動端子(2)との間で圧縮される、
リレー。
【請求項7】
前記静止端子(1)は、
「n」字形状の静止端子本体(10)であって、
第1のサイドプレート(11)、
前記第1のサイドプレート(11)から離隔し前記第1のサイドプレート(11)とは反対側にある第2のサイドプレート(12)、および
前記第1のサイドプレート(11)と前記第2のサイドプレート(12)との間に接続されている第3のサイドプレート(13)
を備える静止端子本体(10)と、
前記第1のサイドプレート(11)に固定されている静止コンタクト(110)と、
主回路への電気的接続のために前記第2のサイドプレート(12)の底部から下方に延びる電気接続部(14)と
を備える、
請求項6に記載のリレー。
【請求項8】
前記可動端子(2)は、
可動端子本体(20)と、
前記可動端子本体(20)の両端部にそれぞれ固定されている2つの可動コンタクト(210)と
を備え、
前記静止端子本体(10)は、収容空間(101)を画定し、前記可動端子(2)の前記2つの可動コンタクト(210)は、それぞれ2つの前記静止端子(1)の前記収容空間(101)に配置され、それぞれ2つの前記静止端子(1)の前記静止コンタクト(110)に対向する、
請求項7に記載のリレー。
【請求項9】
前記可動台座(3)は、前記静止端子(1)と電気的に接触する閉位置と、前記静止端子(1)から電気的に分離する開位置との間で移動するように前記可動端子(2)を押し動かすために用いられ、
前記可動端子(2)が前記閉位置に押し動かされると、前記可動コンタクト(210)は前記静止コンタクト(110)と電気的に接触し、前記弾性部材(9)は、前記可動コンタクト(210)と前記静止コンタクト(110)との間の信頼性のある電気的接触を確実にするために、所定の接触力(F1)を前記可動端子(2)に印加し、
前記可動端子(2)が前記開位置に押し動かされると、前記可動コンタクト(210)は前記静止コンタクト(110)から電気的に分離する、
請求項8に記載のリレー。
【請求項10】
前記可動端子(2)が前記閉位置に押し動かされると、主回路電流(I)が「n」字形状の前記静止端子本体(10)に沿って流れ、磁界を生成し、
前記磁界により前記可動端子(2)に印加される電気力学的な力(F’)の方向が、前記弾性部材(9)により前記可動端子(2)に印加される前記接触力(F)の方向と同じであることにより、共に前記静止コンタクト(110)と前記可動コンタクト(210)との間のHohm反発力(F3)に打ち勝つ、
請求項9に記載のリレー。
【請求項11】
前記可動台座(3)は、前記第1の方向(Y)に沿って延びる本体(30)を有し、受け入れチャンバ(302)が、前記可動台座(3)の前記本体(30)に形成され、前記可動台座(3)の前記本体(30)を通って横方向に延び、
前記弾性部材(9)の前記固定部(90)および前記可動端子本体(20)の設置部(222)が、前記可動台座(3)の前記受け入れチャンバ(302)に収容され、
前記弾性部材(9)の前記固定部(90)は、前記受け入れチャンバ(302)の後壁に固定され、前記可動端子本体(20)の前記設置部(222)は、前記受け入れチャンバ(302)の頂壁および底壁と摺動可能に嵌合する、
請求項9に記載のリレー。
【請求項12】
前記一対の弾性アーム(91)は、それぞれ前記固定部(90)の左側および右側から前記受け入れチャンバ(302)の外側へと斜め前方に延び、
前記可動端子本体(20)の2つの端部(221)は、それぞれ前記設置部(222)の左側および右側から前記受け入れチャンバ(302)の外側へと延びる、
請求項11に記載のリレー。
【請求項13】
突出部(311)が、前記可動台座(3)の前記受け入れチャンバ(302)の後壁に形成され、前記突出部(311)は、前記弾性部材(9)に形成されている固定孔(901)に係合し、
スナップスロット(312)が、前記可動台座(3)の前記受け入れチャンバ(302)の頂壁および底壁の各々に形成され、前記スナップスロット(312)は、前記弾性部材(9)における弾性スナップ片(92)と係合する、
請求項11に記載のリレー。
【請求項14】
案内スロット(201)が、前記可動端子本体(20)の上側および下側の各々に形成され、前記可動端子本体(20)の上側および下側における前記案内スロット(201)は、それぞれ前記受け入れチャンバ(302)の頂壁および底壁と摺動可能に嵌合して、前記可動端子本体(20)を前記第1の方向(Y)において前記可動台座(3)に対して浮動するように案内する、
請求項11に記載のリレー。
【請求項15】
凸状支持部(32)が、前記可動台座(3)の前記受け入れチャンバ(302)の前壁の左側および右側の各々に形成され、
前記可動端子(2)が前記開位置に押し動かされると、前記弾性部材(9)の前記末端部(9a)は前記可動端子本体(20)の背面に寄り掛かり、前記凸状支持部(32)は前記可動端子本体(20)の前面に寄り掛かり、
前記可動端子(2)が前記閉位置に押し動かされると、前記弾性部材(9)の前記末端部(9a)は前記可動端子本体(20)の背面に寄り掛かり、前記凸状支持部(32)は前記可動端子本体(20)と接触しない、
請求項11に記載のリレー。
【請求項16】
前記可動端子(2)の一端部における前記可動コンタクト(210)が前記静止コンタクト(110)と溶着すると、前記可動端子(2)が前記開位置に向かって移動する間に、前記可動端子本体(20)は、前記可動台座(3)の一方側における前記凸状支持部(32)を旋回軸として回転し、
前記可動端子(2)の一端部における前記可動コンタクト(210)から前記凸状支持部(32)までの距離L2は、前記可動端子(2)の他端部における前記可動コンタクト(210)から前記凸状支持部(32)までの距離L1よりも小さく、
前記弾性部材(9)により前記可動端子(2)の他端部に印加される前記弾性力F1および前記距離L1の積が、溶着した前記可動コンタクト(210)と前記静止コンタクト(110)との間の溶着力F2および前記距離L2の積よりも大きい場合、溶着した前記可動コンタクト(210)および前記静止コンタクト(110)は引き離される、
請求項15に記載のリレー。
【請求項17】
複数の受け入れチャンバ(302)が、前記可動台座(3)に形成され、前記複数の受け入れチャンバ(302)は、前記第1の方向(Y)に沿って均等に離隔し、
前記リレーは、複数の端子アセンブリ(1、2)、および、それぞれ前記複数の端子アセンブリ(1、2)における前記可動端子(2)に対応する複数の弾性部材(9)を備え、
1つの可動端子(2)および1つの弾性部材(9)が、前記可動台座(3)の各受け入れチャンバ(302)に設置されている、
請求項11に記載のリレー。
【請求項18】
前記固定台座(6)の頂部に設置されているブラケット(7)と、
前記ブラケット(7)の頂部に設置され、前記可動台座(3)を前記第1の方向(Y)に沿って前方および後方に移動するように駆動するために用いられるコイル駆動アセンブリ(4)と
をさらに備える、請求項6に記載のリレー。
【請求項19】
前記コイル駆動アセンブリ(4)は、
コイル骨組(41)と、
前記コイル骨組(41)の外側に巻回されているコイル(42)と、
前記コイル骨組(41)の内側に配置されている磁心(43)と、
前記磁心(43)の端部に固定され、前記コイル(42)の外側に配置されている磁気ヨーク(44)と、
前記磁気ヨーク(44)に対して回転することが可能なように前記磁気ヨーク(44)に移動可能に接続されているアーマチュア(45)と、
前記アーマチュア(45)に弾性復元力を印加するために前記磁気ヨーク(44)と前記アーマチュア(45)との間に設けられているばね(46)と
を備える、
請求項18に記載のリレー。
【請求項20】
前記アーマチュア(45)は、前記可動台座(3)を前記第1の方向(Y)に沿って前方および後方に駆動するために前記可動台座(3)に移動可能に接続され、
前記コイル(42)が通電されると、前記アーマチュア(45)は、電磁的引力の作用下で回転して、前記可動端子(2)が前記静止端子(1)と電気的に接触する閉位置へと前記可動台座(3)を前方に駆動し、
前記コイル(42)が通電解除されると、前記アーマチュア(45)は、前記ばね(46)の弾性復元力の作用下で回転して、前記可動端子(2)が前記静止端子(1)から電気的に分離する開位置へと前記可動台座(3)を後方に駆動する、
請求項19に記載のリレー。
【請求項21】
スロット(301)が前記可動台座(3)の前記本体(30)の頂部に形成され、脚部(451)が前記アーマチュア(45)に形成され、前記脚部(451)は、前記アーマチュア(45)が前記可動台座(3)に移動可能に接続されるように、前記スロット(301)に移動可能に挿入されている、
請求項20に記載のリレー。
【請求項22】
前記固定台座(6)に固定されている補助静止コンタクト(51)と、
前記固定台座(6)に固定され、コンタクトばね(52b)を有する補助可動コンタクト(52)と
を含む補助コンタクト(51、52)
をさらに備え、
前記コンタクトばね(52b)を前記補助静止コンタクト(51)との電気的接触位置または前記補助静止コンタクト(51)からの電気的分離位置へと押し動かすために用いられる押し部(35)が、前記可動台座(3)の前記本体(30)の頂部に形成されている、
請求項6に記載のリレー。
【請求項23】
前記可動台座(3)が前記可動端子(2)を前記閉位置に押し動かすと、前記可動台座(3)の前記押し部(35)は、前記補助可動コンタクト(52)の前記コンタクトばね(52b)を前記電気的分離位置に押し動かし、
前記可動台座(3)が前記可動端子(2)を前記開位置に押し動かすと、前記押し部(35)は、前記コンタクトばね(52b)が前記電気的接触位置へと自動的に復帰することが可能となるように、前記コンタクトばね(52b)に接触しない、
請求項22に記載のリレー。
【請求項24】
前記可動台座(3)が前記可動端子(2)を前記閉位置に押し動かすと、前記可動台座(3)の前記押し部(35)は、前記補助可動コンタクト(52)の前記コンタクトばね(52b)を前記電気的接触位置に押し動かし、
前記可動台座(3)が前記可動端子(2)を前記開位置に押し動かすと、前記押し部(35)は、前記コンタクトばね(52b)が前記電気的分離位置へと自動的に復帰することが可能となるように、前記コンタクトばね(52b)に接触しない、
請求項22に記載のリレー。
【請求項25】
前記リレーの前記端子アセンブリ(1、2)、前記可動台座(3)、前記コイル駆動アセンブリ(4)、前記補助コンタクト(51、52)、前記固定台座(6)、および前記ブラケット(7)を収容するためのハウジング(8)
をさらに備え、
前記静止端子(1)の前記電気接続部(14)、前記コイル駆動アセンブリ(4)の前記コイル端子(412)の電気接続ピン(412a)、および前記補助コンタクト(51、52)のピン(51a、52a)は、前記固定台座(6)の底部から延出する、
請求項6に記載のリレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、中国国家知識産権局において2022年12月16日に出願された中国特許出願第CN202211622725.5号の利益を主張し、その全開示が本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本発明は、リレー用の弾性部材、および弾性部材を備えるリレーに関する。
【背景技術】
【0003】
先行技術において、リレーにおけるコンタクトばねは通常、可動端子の中間部に配置され、所定の接触力を可動端子の中間部に印加する。しかしながら、可動端子の2つの可動コンタクトは、可動端子の中間部ではなく可動端子の両端部に配置されるため、可動端子と静止端子との間での接続および接続解除の過程で可動コンタクトが跳ね返る場合がある。
【0004】
加えて、先行技術において、可動コンタクトおよび静止コンタクトが互いに溶着すると、溶着した可動コンタクトおよび静止コンタクトを適時に分離することができず、その結果、主回路を適時に切断することが不可能となり、それにより、リレーの安全性および信頼性が低下する。
【0005】
加えて、先行技術において、リレーの可動コンタクトおよび静止コンタクトが接触して短絡電流が流れると、短絡電流の増大に伴って、可動コンタクトと静止コンタクトとの間のHohm反発力(Hohm repulsion)が増大する。コイルシステムにより生成される電磁的引力はHohm反発に打ち勝つことができず、そのため、可動コンタクトが跳ね返る場合があり、可動コンタクトおよび静止コンタクトがそれらの間の電気アークにより互いに溶着する場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の難点のうちの少なくとも1つの側面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、リレーの可動端子に接触力を印加するための弾性部材が提供される。弾性部材は、リレーの可動台座に固定されるように用いられる固定部と、固定部の両側にそれぞれ接続されている一対の弾性アームとを備える。一対の弾性アームは、弾性部材がヘリンボーン形状となるように、固定部の両側から前方に傾斜することにより所定の長さで延び、一対の弾性アームの末端部は、それぞれリレーの可動端子の2つの端部に寄り掛かることで、可動端子の2つの端部の各々に所定の接触力を印加するために用いられる。
【0008】
本発明の例示的実施形態によれば、一対の弾性アームの末端部は、可動端子の両端部の表面に対して摺動するのに適しており、弾性アームが弾性変形する際に弾性アームの末端部が可動端子の表面において摺動するように構成されている。
【0009】
本発明の別の例示的実施形態によれば、可動台座に形成されている突出部と係合するために用いられる固定孔が、固定部に形成される。
【0010】
本発明の別の例示的実施形態によれば、弾性部材は、固定部に接続されている弾性スナップ片をさらに備え、弾性スナップ片は、可動台座に形成されているスナップスロットに係合するように構成される。
【0011】
本発明の別の例示的実施形態によれば、固定部はプレート形状であり、一対の弾性アームは、固定部の左側および右側にそれぞれ接続され、弾性部材は、固定部の上側および下側にそれぞれ接続されている一対の弾性スナップ片を含む。
【0012】
本発明の別の態様によれば、リレーが提供される。リレーは、上記の弾性部材と、可動端子、および可動端子の両端部に対称に配置される一対の静止端子を含む端子アセンブリと、静止端子が固定されている固定台座と、固定台座に移動可能に設置され、固定台座に対して第1の方向において前後に移動することが可能な可動台座とを備え、可動端子および弾性部材は、可動台座に設置され、弾性部材は、可動端子が可動台座に対して第1の方向に浮動可能であるように、可動台座と可動端子との間で圧縮される。
【0013】
本発明の例示的実施形態によれば、静止端子は、静止端子本体、静止コンタクトおよび電気接続部を備える。静止端子本体は、「n」字形状であり、第1のサイドプレート、第1のサイドプレートから離隔し第1のサイドプレートとは反対側にある第2のサイドプレート、および、第1のサイドプレートと第2のサイドプレートとの間に接続されている第3のサイドプレートを備える。静止コンタクトは、第1のサイドプレートに固定される。電気接続部は、主回路への電気的接続のために第2のサイドプレートの底部から下方に延びる。
【0014】
本発明の別の例示的実施形態によれば、可動端子は、可動端子本体と、可動端子本体の両端部にそれぞれ固定されている2つの可動コンタクトとを備える。静止端子本体は、収容空間を画定し、可動端子の2つの可動コンタクトは、それぞれ2つの静止端子の収容空間に配置され、それぞれ2つの静止端子の静止コンタクトに対向する。
【0015】
本発明の別の例示的実施形態によれば、可動台座は、静止端子と電気的に接触する閉位置と、静止端子から電気的に分離する開位置との間で移動するように可動端子を押し動かすために用いられ、可動端子が閉位置に押し動かされると、可動コンタクトは静止コンタクトと電気的に接触し、弾性部材は、可動コンタクトと静止コンタクトとの間の信頼性のある電気的接触を確実にするために、所定の接触力を可動端子に印加し、可動端子が開位置に押し動かされると、可動コンタクトは静止コンタクトから電気的に分離する。
【0016】
本発明の別の例示的実施形態によれば、可動端子が閉位置に押し動かされると、主回路電流が「n」字形状の静止端子本体に沿って流れ、磁界を生成し、磁界により可動端子に印加される電気力の方向が、弾性部材により可動端子に印加される接触力の方向と同じであることにより、共に静止コンタクトと可動コンタクトとの間のHohm反発力に打ち勝つ。
【0017】
本発明の別の例示的実施形態によれば、可動台座は、第1の方向に沿って延びる本体を有し、受け入れチャンバが、可動台座の本体に形成され、可動台座の本体を通って横方向に延び、弾性部材の固定部および可動端子本体の設置部が、可動台座の受け入れチャンバに収容され、弾性部材の固定部は、受け入れチャンバの後壁に固定され、可動端子本体の設置部は、受け入れチャンバの頂壁および底壁と摺動可能に嵌合する。
【0018】
本発明の別の例示的実施形態によれば、一対の弾性アームは、それぞれ固定部の左側および右側から受け入れチャンバの外側へと斜め前方に延び、可動端子本体の2つの端部は、それぞれ設置部の左側および右側から受け入れチャンバの外側へと延びる。
【0019】
本発明の別の例示的実施形態によれば、突出部が、可動台座の受け入れチャンバの後壁に形成され、突出部は、弾性部材に形成されている固定孔に係合し、スナップスロットが、可動台座の受け入れチャンバの頂壁および底壁の各々に形成され、スナップスロットは、弾性部材における弾性スナップ片と係合する。
【0020】
本発明の別の例示的実施形態によれば、案内スロットが、可動端子本体の上側および下側の各々に形成され、可動端子本体の上側および下側における案内スロットは、それぞれ受け入れチャンバの頂壁および底壁と摺動可能に嵌合して、可動端子本体を第1の方向において可動台座に対して浮動するように案内する。
【0021】
本発明の別の例示的実施形態によれば、凸状支持部が、可動台座の受け入れチャンバの前壁の左側および右側の各々に形成され、可動端子が開位置に押し動かされると、弾性部材の末端部は可動端子本体の背面に寄り掛かり、凸状支持部は可動端子本体の前面に寄り掛かり、可動端子が閉位置に押し動かされると、弾性部材の末端部は可動端子本体の背面に寄り掛かり、凸状支持部は可動端子本体と接触しない。
【0022】
本発明の別の例示的実施形態によれば、可動端子の一端部における可動コンタクトが静止コンタクトと溶着すると、可動端子が開位置に向かって移動する間に、可動端子本体は、可動台座の一方側における凸状支持部を旋回軸として回転し、可動端子の一端部における可動コンタクトから凸状支持部までの距離L2は、可動端子の他端部における可動コンタクトから凸状支持部までの距離L1よりも小さく、弾性部材により可動端子の他端部に印加される弾性力F1および距離L1の積が、溶着した可動コンタクトと静止コンタクトとの間の溶着力F2および距離L2の積よりも大きい場合、溶着した可動コンタクトおよび静止コンタクトは引き離される。
【0023】
本発明の別の例示的実施形態によれば、複数の受け入れチャンバが、可動台座に形成され、複数の受け入れチャンバは、第1の方向に沿って均等に離隔し、リレーは、複数の端子アセンブリ、および、それぞれ複数の端子アセンブリにおける可動端子に対応する複数の弾性部材を備え、1つの可動端子および1つの弾性部材が、可動台座の各受け入れチャンバに設置される。
【0024】
本発明の別の例示的実施形態によれば、リレーは、固定台座の頂部に設置されているブラケットと、ブラケットの頂部に設置され、可動台座を第1の方向に沿って前方および後方に移動するように駆動するために用いられるコイル駆動アセンブリとをさらに備える。
【0025】
本発明の別の例示的実施形態によれば、コイル駆動アセンブリは、コイル骨組と、コイル骨組の外側に巻回されているコイルと、コイル骨組の内側に配置されている磁心と、磁心の端部に固定され、コイルの外側に配置されている磁気ヨークと、磁気ヨークに対して回転することが可能なように磁気ヨークに移動可能に接続されているアーマチュアと、アーマチュアに弾性復元力を印加するために磁気ヨークとアーマチュアとの間に設けられているばねとを備える。
【0026】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アーマチュアは、可動台座を第1の方向に沿って前方および後方に駆動するために可動台座に移動可能に接続され、コイルが通電されると、アーマチュアは、電磁的引力の作用下で回転して、可動端子が静止端子と電気的に接触する閉位置へと可動台座を前方に駆動し、コイルが通電解除されると、アーマチュアは、ばねの弾性復元力の作用下で回転して、可動端子が静止端子から電気的に分離する開位置へと可動台座を後方に駆動する。
【0027】
本発明の別の例示的実施形態によれば、スロットが可動台座の本体の頂部に形成され、脚部がアーマチュアに形成され、脚部は、アーマチュアが可動台座に移動可能に接続されるように、スロットに移動可能に挿入される。
【0028】
本発明の別の例示的実施形態によれば、リレーは、補助コンタクトをさらに備える。補助コンタクトは、固定台座に固定されている補助静止コンタクトと、固定台座に固定され、コンタクトばねを有する補助可動コンタクトとを含む。コンタクトばねを補助静止コンタクトとの電気的接触位置または補助静止コンタクトからの電気的分離位置へと押し動かすために用いられる押し部が、可動台座の本体の頂部に形成される。
【0029】
本発明の別の例示的実施形態によれば、可動台座が可動端子を閉位置に押し動かすと、可動台座の押し部は、補助可動コンタクトのコンタクトばねを電気的分離位置に押し動かし、可動台座が可動端子を開位置に押し動かすと、押し部は、コンタクトばねが電気的接触位置へと自動的に復帰することが可能となるように、コンタクトばねに接触しない。
【0030】
本発明の別の例示的実施形態によれば、可動台座が可動端子を閉位置に押し動かすと、可動台座の押し部は、補助可動コンタクトのコンタクトばねを電気的接触位置に押し動かし、可動台座が可動端子を開位置に押し動かすと、押し部は、コンタクトばねが電気的分離位置へと自動的に復帰することが可能となるように、コンタクトばねに接触しない。
【0031】
本発明の別の例示的実施形態によれば、リレーは、リレーの端子アセンブリ、可動台座、コイル駆動アセンブリ、補助コンタクト、固定台座、およびブラケットを収容するためのハウジングをさらに備える。静止端子の電気接続部、コイル駆動アセンブリのコイル端子の電気接続ピン、および補助コンタクトのピンは、固定台座の底部から延出する。
【0032】
本発明に係る上述の例示的実施形態においては、弾性部材の2つの弾性アームの末端部が、それぞれ可動端子の2つの端部に寄り掛かり、それぞれ可動端子の2つの端部に所定の接触力を印加し、それにより、可動端子の両端部に配置される可動コンタクトが跳ね返らない、または溶着しない。
【0033】
加えて、本発明のいくつかの例示的実施形態においては、コイルアセンブリにより印加される電磁的引力を増大させることなく、溶着した可動コンタクトおよび静止コンタクトを適時に分離することができ、それにより、リレーの安全性および信頼性が向上する。
【0034】
加えて、本発明に係るいくつかの例示的実施形態においては、静止端子を通して流れる主回路電流が所定の磁界を生成し、磁界により可動端子に印加される電気力の方向が、弾性部材により可動端子に印加される接触力の方向と同じであることで、共に可動コンタクトと静止コンタクトとの間のHohm反発力に打ち勝ち、それにより、可動コンタクトが跳ね返って溶着するという問題を効果的に防止する。
【0035】
本発明の上記および他の特徴が、添付の図面を参照してその例示的実施形態を詳細に説明することによって、より明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明の例示的実施形態に係るリレーの説明斜視図である。
【
図2】ハウジングが開かれている、本発明の例示的実施形態に係るリレーの説明斜視図である。
【
図3】ハウジングが取り除かれている、本発明の例示的実施形態に係るリレーの説明斜視図である。
【
図4】本発明の例示的実施形態に係るリレーのコイル駆動アセンブリ、可動台座、および端子アセンブリの説明斜視図である。
【
図5】コイル駆動アセンブリが可動台座から分離している、本発明の例示的実施形態に係るリレーのコイル駆動アセンブリ、可動台座、および端子アセンブリの説明斜視図である。
【
図6】本発明の例示的実施形態に係るリレーの固定台座、可動台座、端子アセンブリ、および弾性部材の説明斜視図である。
【
図7】本発明の例示的実施形態に係るリレーの固定台座、可動台座、端子アセンブリ、および弾性部材の断面図である。
【
図8】本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動台座、端子アセンブリ、および弾性部材の断面図である。
【
図9】本発明の例示的実施形態に係るリレーの静止端子の説明斜視図である。
【
図10】可動端子および弾性部材が可動台座から分離している、本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動台座、可動端子、および弾性部材の説明斜視図である。
【
図11】本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動台座、可動端子、および弾性部材の局所拡大図である。
【
図12】弾性部材が可動台座から分離している、本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動台座、可動端子、および弾性部材の部分拡大図である。
【
図13】本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動端子および弾性部材の説明斜視図である。
【
図14】可動端子および静止端子が開位置にある、本発明の例示的実施形態に係るリレーの静止端子、可動端子、および弾性部材の平面図である。
【
図15】可動端子および静止端子が閉位置にある、本発明の例示的実施形態に係るリレーの説明斜視図である。
【
図16】可動端子および静止端子が閉位置にある、本発明の例示的実施形態に係るリレーの静止端子、可動端子、および弾性部材の説明斜視図である。
【
図17】可動端子および静止端子が閉位置にある、本発明の例示的実施形態に係るリレーの静止端子、可動端子、および弾性部材の平面図である。
【
図18】本発明の例示的実施形態に係るリレーの静止端子および可動端子を通して流れる主回路電流の説明図である。
【
図19】本発明の例示的実施形態に係る、可動コンタクトおよび静止コンタクトが溶着したリレーの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
添付の図面を参照して、本開示の例示的実施形態を以下で詳細に説明する。図面において、同様の参照符号は同様の要素を指す。しかしながら、本開示は、多数の異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように提供されており、本開示の概念を当業者に十分に伝達するであろう。
【0038】
以下の詳細な説明においては、説明の目的で、多数の具体的な詳細事項が、開示の実施形態の完全な理解をもたらすために記載されている。しかしながら、1つまたは複数の実施形態がこれらの具体的な詳細事項なしで実施されてもよいことは明らかであろう。他の例において、図面を簡略化するために、周知の構造および装置は模式的に示されている。
【0039】
本発明の一般概念によれば、リレーの可動端子に接触力を印加するための弾性部材が提供される。弾性部材は、リレーの可動台座に固定されるように用いられる固定部と、固定部の両側にそれぞれ接続されている一対の弾性アームとを備える。一対の弾性アームは、弾性部材がヘリンボーン形状となるように、固定部の両側から前方に傾斜することにより所定の長さで延び、一対の弾性アームの末端部は、それぞれリレーの可動端子の2つの端部に寄り掛かることで、可動端子の2つの端部の各々に所定の接触力を印加するために用いられる。
【0040】
本発明の別の態様によれば、リレーが提供される。リレーは、上記の弾性部材と、可動端子、および可動端子の両端部に対称に配置される一対の静止端子を含む端子アセンブリと、静止端子が固定されている固定台座と、固定台座に移動可能に設置され、固定台座に対して第1の方向において前後に移動することが可能な可動台座とを備え、可動端子および弾性部材は、可動台座に設置され、弾性部材は、可動端子が可動台座に対して第1の方向に浮動可能であるように、可動台座と可動端子との間で圧縮される。
【0041】
本発明の別の一般概念によれば、リレー静止端子が提供される。リレー静止端子は、静止端子本体、静止コンタクトおよび電気接続部を備える。静止端子本体は、「n」字形状であり、第1のサイドプレート、第1のサイドプレートから離隔し第1のサイドプレートとは反対側にある第2のサイドプレート、および、第1のサイドプレートと第2のサイドプレートとの間に接続されている第3のサイドプレートを備える。静止コンタクトは、第1のサイドプレートに固定される。電気接続部は、第2のサイドプレートの底部から下方に延び、主回路への電気的接続のために用いられる。静止端子本体の第1のサイドプレート、第2のサイドプレートおよび第3のサイドプレートは、収容空間を画定し、静止コンタクトは、収容空間に配置される可動端子の可動コンタクトとの電気的接触のために用いられる。
【0042】
本発明の別の一般概念によれば、端子アセンブリが提供される。端子アセンブリは、可動端子および2つの上記のリレー静止端子を備える。可動端子は、可動端子本体と、可動端子本体の両端部にそれぞれ固定されている2つの可動コンタクトとを備える。2つの静止端子は、可動端子本体の両端部に対称に配置される。2つの可動コンタクトは、それぞれ2つの静止端子の収容空間に配置され、それぞれ2つの静止端子の静止コンタクトに対向する。
【0043】
本発明の別の一般概念によれば、リレーが提供される。リレーは、上記の端子アセンブリと、固定台座と、固定台座に移動可能に設置され、固定台座に対して第1の方向において前後に移動可能な可動台座と、可動台座に設置される弾性部材とを備える。静止端子は、固定台座に固定され、弾性部材は、可動台座と可動端子との間で圧縮され、それにより、可動端子は、可動台座に対して第1の方向に浮動可能である。
【0044】
図6は、本発明の例示的実施形態に係るリレーの固定台座6、可動台座3、端子アセンブリ4、および弾性部材9の説明斜視図を示す。
図7は、本発明の例示的実施形態に係るリレーの固定台座6、可動台座3、端子アセンブリ4、および弾性部材9の断面図を示す。
図8は、本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動台座3、端子アセンブリ1、2、および弾性部材9の断面図を示す。
図9は、本発明の例示的実施形態に係るリレーの静止端子1の説明斜視図を示す。
【0045】
図6~
図9に示すように、本発明の例示的実施形態においては、リレーの静止端子1が開示される。静止端子1は、静止端子本体10、静止コンタクト110、および電気接続部14を含む。静止端子本体10は、「n」字形状であり、静止端子本体10は、第1のサイドプレート11、第1のサイドプレート11から離隔し第1のサイドプレート11とは反対側にある第2のサイドプレート12、および、第1のサイドプレート11と第2のサイドプレート12との間に接続される第3のサイドプレート13を含む。静止コンタクト110は、第1のサイドプレート11に固定され、例えば第1のサイドプレート11に溶接またはリベット留めされる。電気接続部14は、主回路(不図示)への電気的接続のために第2のサイドプレート12の底部から下方に延びる。
【0046】
図6~
図9に示すように、例示の実施形態において、静止端子本体10の第1のサイドプレート11、第2のサイドプレート12、および第3のサイドプレート13は、収容空間101を画定し、静止コンタクト110は、収容空間101に配置される可動端子2の可動コンタクト210との電気的接触のために用いられる。
【0047】
図10は、可動端子2および弾性部材9が可動台座3から分離している、本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動台座3、可動端子2、および弾性部材9の説明斜視図を示す。
図11は、本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動台座3、可動端子2、および弾性部材9の部分拡大図を示す。
図12は、1つの弾性部材9が可動台座3から分離している、本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動台座3、可動端子2、および弾性部材9の部分拡大図を示す。
図13は、本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動端子2および弾性部材9の説明斜視図を示す。
【0048】
図6~
図13に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、リレー用の端子アセンブリ1および2も開示される。端子アセンブリ1および2は、可動端子2および2つの静止端子1を含む。可動端子2は、可動端子本体20および2つの可動コンタクト210を含む。2つの可動コンタクト210は、可動端子本体20の両端部に固定され、例えば可動端子本体20の両端部に溶接またはリベット留めされる。2つの静止端子1は、可動端子本体20の両端部に対称に配置される。2つの可動コンタクト210は、それぞれ2つの静止端子1の収容空間101に配置され、それぞれ2つの静止端子1の静止コンタクト110に対向する。
【0049】
図1は、本発明の例示的実施形態に係るリレーの説明斜視図を示す。
図2は、ハウジング8が開かれている、本発明の例示的実施形態に係るリレーの説明斜視図を示す。
図3は、ハウジング8が取り除かれている、本発明の例示的実施形態に係るリレーの説明斜視図を示す。
図4は、本発明の例示的実施形態に係るリレーのコイル駆動アセンブリ4、可動台座3、ならびに端子アセンブリ1および2の説明斜視図を示す。
図5は、コイル駆動アセンブリ4が可動台座3から分離している、本発明の例示的実施形態に係るリレーのコイル駆動アセンブリ4、可動台座3、ならびに端子アセンブリ1および2の説明斜視図を示す。
【0050】
図1~
図13に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、リレーも開示される。リレーは、端子アセンブリ1および2、可動台座3、固定台座6、および弾性部材9を備える。可動台座3は、固定台座6に移動可能に設置され、固定台座6に対して第1の方向Yにおいて前後に移動することができる。弾性部材9は、可動台座3に設置される。静止端子1は、固定台座6に固定される。弾性部材9は、可動台座3と可動端子2との間で圧縮され、それにより、可動端子2が可動台座3に対して第1の方向Yに浮動することが可能となる。
【0051】
図14は、可動端子2および静止端子1が開位置にある、本発明の例示的実施形態に係るリレーの静止端子1、可動端子2、および弾性部材9の平面図を示す。
図15は、可動端子2および静止端子1が閉位置にある、本発明の例示的実施形態に係るリレーの説明斜視図を示す。
図16は、可動端子2および静止端子1が閉位置にある、本発明の例示的実施形態に係るリレーの静止端子1、可動端子2、および弾性部材9の説明斜視図を示す。
図17は、可動端子2および静止端子1が閉位置にある、本発明の例示的実施形態に係るリレーの静止端子1、可動端子2、および弾性部材9の平面図を示す。
図18は、本発明の例示的実施形態に係るリレーの静止端子1および可動端子2を通して流れる主回路電流Iの説明図を示す。
【0052】
図1~
図18に示すように、例示の実施形態において、可動台座3は、静止端子1と電気的に接触する閉位置と、静止端子1から電気的に分離する開位置との間で可動端子2を押し動かすために用いられる。可動端子2が閉位置に押し動かされると、可動コンタクト210は静止コンタクト110と電気的に接触し、弾性部材9は、可動コンタクト210と静止コンタクト110との間の信頼性のある電気的接触を確実にするために、所定の接触力F(
図18参照)を可動端子2に印加する。可動端子2が開位置に押し動かされると、可動コンタクト210は静止コンタクト110から電気的に分離する。
【0053】
図1~
図18に示すように、例示の実施形態において、可動端子2が閉位置に押し動かされると、主回路電流Iが「n」字形状の静止端子本体10に沿って流れ、磁界を生成する。磁界により可動端子2に印加される電気力学的な力F’の方向が、弾性部材9により可動端子2に印加される接触力Fの方向と同じであることにより、共に静止コンタクト110と可動コンタクト210との間のHohm反発F3に打ち勝つ。よって、それにより、可動コンタクト210が跳ね返って溶着するという問題を効果的に防止することができる。
【0054】
図1~
図18に示すように、例示の実施形態において、弾性部材9は、ヘリンボーン形状である。弾性部材9は、固定部90および一対の弾性アーム91を含む。固定部90は、可動台座3に固定される。一対の弾性アーム91は、固定部90の両側にそれぞれ接続される。一対の弾性アーム91の末端部9aは、弾性アーム91が弾性変形する際にそれらの末端部9aが可動端子本体20において摺動することができるように、それぞれ可動コンタクト210とは反対側にある可動端子本体20の2つの端部221の背面に対して摺動する。
【0055】
図1~
図18に示すように、例示の実施形態において、可動台座3は、第1の方向Yに延びる細長形状の本体30を有し、横方向に貫通する受け入れチャンバ302が、可動台座3の本体30に形成される。弾性部材9の固定部90および可動端子本体20の設置部222が、可動台座3の受け入れチャンバ302に収容される。弾性部材9の固定部90は、受け入れチャンバ302の後壁に固定され、可動端子本体20の設置部222は、受け入れチャンバ302の頂壁および底壁と摺動可能に嵌合する。
【0056】
図1~
図18に示すように、例示の実施形態において、一対の弾性アーム91は、固定部90の左側および右側から受け入れチャンバ302の外側へと前方に傾斜する。可動端子本体20の2つの端部221は、それぞれ設置部222の左側および右側から受け入れチャンバ302の外側へと延びる。
【0057】
図1~
図18に示すように、例示の実施形態において、固定孔901が固定部90に形成され、固定孔901に係合する突出部311が、可動台座3の受け入れチャンバ302の後壁に形成される。
【0058】
図1~
図18に示すように、例示の実施形態において、弾性部材9は、固定部90の上側および下側にそれぞれ接続される一対の弾性スナップ片92をさらに含む。スナップスロット312が、可動台座3の受け入れチャンバ302の頂壁および底壁の各々に形成され、弾性スナップ片92は、スナップスロット312に係合する。
【0059】
図1~
図18に示すように、例示の実施形態において、案内スロット201が、可動端子本体20の上側および下側の各々に形成される。可動端子本体20の上側および下側における案内スロット201は、受け入れチャンバ302の頂壁および底壁と摺動可能に嵌合して、可動端子本体20を可動台座3に対して第1の方向Yに浮動するように案内する。
【0060】
図1~
図18に示すように、例示の実施形態において、凸状支持部32が、それぞれ可動台座3の受け入れチャンバ302の前壁の左側および右側に形成される。可動端子2が開位置に押し動かされると、弾性部材9の末端部9aは可動端子本体20の背面に押し付けられ、凸状支持部32は可動端子本体20の前面に押し付けられる。可動端子2が閉位置に押し動かされると、弾性部材9の末端部9aは可動端子本体20の背面に押し付けられ、凸状支持部32は可動端子本体20と接触しない。
【0061】
図19は、本発明の例示的実施形態に係るリレーの可動コンタクト210および静止コンタクト110の、それらが溶着した場合における説明図を示す。
【0062】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、可動端子2の一端部における可動コンタクト210が静止コンタクト110と溶着すると、可動端子2が開位置に向かって移動する間に、可動端子本体20が可動台座3の一方側における凸状支持部32を旋回軸として回転する。可動端子2の一端部における可動コンタクト210から凸状支持部32までの距離L2は、可動端子2の他端部における可動コンタクト210から凸状支持部32までの距離L1よりも小さい。弾性部材9により可動端子2の他端部に印加される弾性力F1および距離L1の積が、溶着した可動コンタクト210と静止コンタクト110との間の溶着力F2および距離L2の積よりも大きい場合、溶着した可動コンタクト210および静止コンタクト110は引き離される。
したがって、本発明の上述の実施形態においては、コイルアセンブリにより印加される電磁的引力を増大させることなく、溶着した可動コンタクト210および静止コンタクト110を適時に分離することができ、それにより、リレーの安全性および信頼性が向上する。
【0063】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、複数の受け入れチャンバ302が可動台座3に形成され、複数の受け入れチャンバ302は、第1の方向Yに沿って均等に離隔する。リレーは、複数の端子アセンブリ1および2、ならびに、それぞれ複数の端子アセンブリ1および2の可動端子2に対応する複数の弾性部材9を含む。1つの可動端子2および1つの弾性部材9が、可動台座3の各受け入れチャンバ302に設置される。これにより、複数の主回路を同じリレーにより同時に制御することができる。
【0064】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、リレーは、ブラケット7およびコイル駆動アセンブリ4をさらに備える。ブラケット7は、固定台座6の頂部に設置される。コイル駆動アセンブリ4は、可動台座3を第1の方向Yにおいて前方および後方に移動するように駆動するために、ブラケット7の頂部に設置される。
【0065】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、コイル駆動アセンブリ4は、コイル骨組41、コイル骨組41の外側に巻回されるコイル42、コイル骨組41の内側に配置される磁心43、磁心43の端部に固定され、コイル42の外側に配置される磁気ヨーク44、磁気ヨーク44に対して回転することが可能なように磁気ヨーク44に移動可能に接続されるアーマチュア45、および、磁気ヨーク44とアーマチュア45との間に配置され、アーマチュア45に弾性復元力を印加するために用いられるばね46を含む。
【0066】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、アーマチュア45は、可動台座3に移動可能に接続され、それにより、可動台座3がアーマチュア45を介して第1の方向Yにおいて前方および後方に移動することが可能となる。コイル42が通電されると、アーマチュア45は、電磁的引力の作用下で回転して、可動端子2が静止端子1と電気的に接触する閉位置へと可動台座3を前方に駆動する。コイル42が通電解除されると、アーマチュア45は、ばね46の弾性復元力下で回転して、可動端子2が静止端子1から電気的に分離する開位置へと可動台座3を後方に移動するように駆動する。
【0067】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、スロット301が可動台座3の本体30の頂部に形成され、脚部451がアーマチュア45に形成される。脚部451は、スロット301に移動可能に(movably)挿入されてよく、それにより、アーマチュア45を可動台座3に移動可能に接続することが可能となる。
【0068】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、リレーは、補助コンタクト51および52をさらに含む。補助コンタクト51および52は、リレーの可動端子2と静止端子1との間の状態を検出するために用いられる。例示の実施形態において、補助コンタクト(51および52)は、固定台座6に固定される補助静止コンタクト51、および、固定台座6に固定され、コンタクトばね52bを有する補助可動コンタクト52を含む。コンタクトばね52bを補助静止コンタクト51との電気的接触位置または補助静止コンタクト51からの電気的分離位置へと押し動かすために用いられる、突出する押し部35が、可動台座3の本体30の頂部に形成される。
【0069】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、可動台座3が可動端子2を閉位置に押し動かすと、可動台座3の押し部35は、補助可動コンタクト52のコンタクトばね52bを電気的分離位置に押し動かす。可動台座3が可動端子2を開位置に押し動かすと、押し部35はコンタクトばね52bに接触せず、それにより、コンタクトばね52bが電気的接触位置へと自動的に復帰することが可能となる。
【0070】
ただし、本発明は、例示の実施形態に限定されない。例えば、本発明の別の例示的実施形態においては、可動台座3が可動端子2を閉位置に押し動かすと、可動台座3の押し部35は、補助可動コンタクト52のコンタクトばね52bを電気的接触位置に押し動かし、可動台座3が可動端子2を開位置に押し動かすと、押し部35はコンタクトばね52bに接触せず、それにより、コンタクトばね52bが電気的分離位置へと自動的に復帰することが可能となる。
【0071】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、リレーは、リレーの端子アセンブリ1、2、可動台座3、コイル駆動アセンブリ4、補助コンタクト51、52、固定台座6、およびブラケット7を収容するために用いられるハウジング8をさらに含む。静止端子1の電気接続部14、コイル駆動アセンブリ4のコイル端子412の電気接続ピン412a、ならびに補助コンタクト51および52のピン51aおよび52aは、固定台座6の底部から延びて、それぞれ対応する回路に接続する。特に、静止端子1の電気接続部14は、主回路への電気的接続のために用いられ、コイル端子412の電気接続ピン412aは、コイル回路への電気的接続のために用いられ、補助コンタクト51および52のピン51aおよび52aは、検出回路への電気的接続のために用いられる。
【0072】
図1~
図19に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、リレーの可動端子2に接触力Fを印加するために用いられる弾性部材9も開示される。例示の実施形態において、弾性部材9は、固定部90および一対の弾性アーム91を含む。固定部90は、リレーの可動台座3に固定される。一対の弾性アーム91は、固定部90の両側にそれぞれ接続される。一対の弾性アーム91は、弾性部材9がヘリンボーン形状となるように、固定部90の両側から前方に傾斜することにより所定の長さで延びる。一対の弾性アーム91の末端部9aは、それぞれリレーの可動端子2の2つの端部に寄り掛かって、可動端子2の2つの端部に所定の接触力を印加するために用いられる。
【0073】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、一対の弾性アーム91の末端部9aは、可動端子2の両端部の表面に対して摺動するのに適しており、弾性アーム91が弾性変形する際に弾性アーム91の末端部9aが可動端子2の表面において摺動することができるように構成されている。
【0074】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、可動台座3に形成される突出部311と係合するために用いられる固定孔901が、弾性部材9の固定部90に形成される。
【0075】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、弾性部材9は、固定部90に接続される弾性スナップ片92をさらに含む。弾性スナップ片92は、可動台座3に形成されるスナップスロット312にスナップ留めされる。
【0076】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、固定部90はプレート形状であり、一対の弾性アーム91が固定部90の左側および右側にそれぞれ接続される。弾性部材9は、固定部90の上側および下側にそれぞれ接続される一対の弾性スナップ片92を含む。
【0077】
図1~
図19に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、リレーも開示される。リレーは、弾性部材9、端子アセンブリ1および2、固定台座6、ならびに可動台座3を備える。端子アセンブリ1および2は、可動端子2、および可動端子2の両端部に対称に配置される一対の静止端子1を含む。静止端子1は、固定台座6に固定される。可動台座3は、固定台座6に移動可能に設置され、固定台座6に対して第1の方向Yにおいて前後に移動することができる。可動端子2および弾性部材9は、可動台座3に設置され、弾性部材9は、可動台座3と可動端子2との間で圧縮され、それにより、可動端子2は、可動台座3に対して第1の方向Yに浮動することができる。
【0078】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、静止端子1は、静止端子本体10、静止コンタクト110、および電気接続部14を含む。静止端子本体10は、「n」字形状であり、静止端子本体10は、第1のサイドプレート11、第1のサイドプレート11から離隔し第1のサイドプレート11とは反対側にある第2のサイドプレート12、および、第1のサイドプレート11と第2のサイドプレート12との間に接続される第3のサイドプレート13を含む。静止コンタクト110は、第1のサイドプレート11に固定される。電気接続部14は、主回路への電気的接続のために第2のサイドプレート12の底部から下方に延びる。
【0079】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、可動端子2は、可動端子本体20および2つの可動コンタクト210を含む。2つの可動コンタクト210は、それぞれ可動端子本体20の両端部に固定される。静止端子本体10は、収容空間101を画定し、可動端子2の2つの可動コンタクト210は、それぞれ2つの静止端子1の収容空間101に配置され、それぞれ2つの静止端子1の静止コンタクト110に対向する。
【0080】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、可動台座3は、静止端子1と電気的に接触する閉位置と、静止端子1から電気的に分離する開位置との間で移動するように可動端子2を押し動かすために用いられる。可動端子2が閉位置に押し動かされると、可動コンタクト210は静止コンタクト110と電気的に接触し、弾性部材9は、可動コンタクト210と静止コンタクト110との間の信頼性のある電気的接触を確実にするために、所定の接触力F1を可動端子2に印加する。可動端子2が開位置に押し動かされると、可動コンタクト210は静止コンタクト110から電気的に分離する。
【0081】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、可動端子2が閉位置に押し動かされると、主回路電流Iが「n」字形状の静止端子本体10に沿って流れ、磁界を生成する。磁界により可動端子2に印加される電気力学的な力F’の方向が、弾性部材9により可動端子2に印加される接触力Fの方向と同じであることにより、共に静止コンタクト110と可動コンタクト210との間のHohm反発F3に打ち勝つ。
【0082】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、可動台座3は、第1の方向Yに延びる細長形状の本体30を有し、横方向に貫通する受け入れチャンバ302が、可動台座3の本体30に形成される。弾性部材9の固定部90および可動端子本体20の設置部222が、可動台座3の受け入れチャンバ302に収容される。弾性部材9の固定部90は、受け入れチャンバ302の後壁に固定され、可動端子本体20の設置部222は、受け入れチャンバ302の頂壁および底壁と摺動可能に嵌合する。
【0083】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、一対の弾性アーム91は、固定部90の左側および右側から受け入れチャンバ302の外側へと前方に傾斜する。可動端子本体20の2つの端部221は、それぞれ設置部222の左側および右側から受け入れチャンバ302の外側へと延びる。
【0084】
図1~
図19に示すように、例示の実施形態において、突出部311が可動台座3の受け入れチャンバ302の後壁に形成され、突出部311は、弾性部材9に形成される固定孔901に係合する。スナップスロット312が可動台座3の受け入れチャンバ302の頂壁および底壁の各々に形成され、スナップスロット312は、弾性部材9における弾性スナップ片92と係合する。
【0085】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的ではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0086】
いくつかの例示的な実施形態について図示および説明したが、本開示の原理および精神から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0087】
本明細書で用いられるように、単数形で記載され、「1つの(a)」または「1つの(an)」という語で始まる要素は、特に明記しない限り、この要素またはステップの複数形を除外しないものとして理解されるべきである。さらに、本開示の「一実施形態」に対する参照は、記載した特徴も組み込んだ追加の実施形態の存在を除外するものと解釈されることを意図してはいない。さらに、特に断りのない限り、特定の特性を有する要素または複数の要素を「備える(comprising)」、または「有する(having)」実施形態は、その特性を有さない追加のこのような要素を含んでもよい。
【外国語明細書】