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特開2024-86655弾性リングベースオーナメント製作装置、弾性リング、及び複数のオーナメント部材を含むパーツキット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086655
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】弾性リングベースオーナメント製作装置、弾性リング、及び複数のオーナメント部材を含むパーツキット
(51)【国際特許分類】
   A44C 27/00 20060101AFI20240620BHJP
   A44C 5/04 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
A44C27/00
A44C5/04 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023210664
(22)【出願日】2023-12-14
(31)【優先権主張番号】18/082,372
(32)【優先日】2022-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519080528
【氏名又は名称】スピン マスター リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】モリー ビー. ジェイムソン
(72)【発明者】
【氏名】グラハム ディー ブラウニング
(72)【発明者】
【氏名】エマ ピート
(72)【発明者】
【氏名】マシュー レンティーニ
(72)【発明者】
【氏名】セイジ ムラカミ
【テーマコード(参考)】
3B114
【Fターム(参考)】
3B114BD06
3B114JB00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】新しいタイプのジュエリー、及びそれらの製作を支援する新しい道具を提供する。
【解決手段】弾性リングベースオーナメント製作装置10は、格納位置と突出位置との間で可動な複数の突出アーム52を含む弾性リング支持物50を含む。突出アーム52が格納されているときには、弾性リング支持物50は、少なくとも1つの弾性リングを第1の状態で支持する。突出アーム52が突出しているときには、弾性リング支持物50は、少なくとも1つの弾性リングを第2の状態で支持する。少なくとも1つの弾性リングは、第2の状態では、第1の状態よりも伸ばされている。突出アーム52は、突出しているときには、互いに、突出アーム52間でオーナメント部材16を少なくとも1つの弾性リングにマウントすることを可能にするのに十分な間隔を置いて配置されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性リングベースオーナメントを製作するための弾性リングベースオーナメント製作装置であって、前記弾性リングベースオーナメントは、少なくとも1つの弾性リングと、前記少なくとも1つの弾性リングの上に配置される複数のオーナメント部材とを含み、前記弾性リングベースオーナメント製作装置は、
格納位置と突出位置との間で可動な複数の突出アームを含む弾性リング支持物であって、前記突出アームが前記格納位置にあるときには、前記弾性リング支持物は、前記少なくとも1つの弾性リングを、前記少なくとも1つの弾性リングにとっての第1の状態で支持し、前記突出アームが前記突出位置にあるときには、前記弾性リング支持物は、前記少なくとも1つの弾性リングを、前記少なくとも1つの弾性リングにとっての第2の状態で支持し、前記少なくとも1つの弾性リングは、前記第2の状態では前記第1の状態よりも伸ばされており、前記突出位置にある前記複数の突出アームは、互いに、前記複数の突出アームの間で前記複数のオーナメント部材を前記少なくとも1つの弾性リングにマウントすることを可能にするのに十分な間隔を置いて配置されている、前記弾性リング支持物
を含む、
弾性リングベースオーナメント製作装置。
【請求項2】
前記弾性リング支持物は、前記少なくとも1つの弾性リングを保持するための少なくとも1つの壁溝を含む支持壁を含み、前記複数の突出アームが前記格納位置にあるときには、前記少なくとも1つの壁溝は、前記少なくとも1つの弾性リングを支持するように配置され、前記複数の突出アームが前記突出位置にあるときには、前記複数の突出アームは、前記少なくとも1つの弾性リングを、前記少なくとも1つの壁溝から離して保持するように配置される、請求項1に記載の弾性リングベースオーナメント製作装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの弾性リングは、第1の弾性リング及び第2の弾性リングを含み、前記少なくとも1つの壁溝は、前記第1の弾性リングを保持するために配置された第1の壁溝と、前記第2の弾性リングを保持するために配置された第2の壁溝と、を含む、請求項2に記載の弾性リングベースオーナメント製作装置。
【請求項4】
前記複数の突出アームは、装置軸から半径方向に離れるように前記格納位置から前記突出位置まで可動である、請求項1に記載の弾性リングベースオーナメント製作装置。
【請求項5】
前記複数の突出アームは、それぞれが、前記第1の弾性リングを保持するために配置された第1のアーム溝と、前記第2の弾性リングを保持するために配置された第2のアーム溝と、を有し、前記第1及び第2のアーム溝は、前記第1及び第2の弾性リングが互いに向かって動くのを抑制する、請求項3に記載の弾性リングベースオーナメント製作装置。
【請求項6】
前記複数のオーナメント部材のそれぞれは、第1のリング貫通アパーチャ及び第2のリング貫通アパーチャを含み、前記第1及び第2のアーム溝は、前記第1及び第2の弾性リングが、前記複数のオーナメント部材のそれぞれの前記第1のリング貫通アパーチャ及び前記第2のリング貫通アパーチャにぴったり収まるように選択された間隔で、前記第1及び第2の弾性リングを互いに隔てて保持するように配置されている、請求項5に記載の弾性リングベースオーナメント製作装置。
【請求項7】
アーム突出ボタン位置とアーム格納ボタン位置との間で可動なアーム駆動ボタンを更に含み、前記アーム駆動ボタンは前記複数の突出アームと作用的につながっており、前記アーム駆動ボタンを前記アーム突出ボタン位置まで動かすと、それによって、前記複数の突出アームが前記突出位置まで動き、前記アーム駆動ボタンを前記アーム格納ボタン位置まで動かすと、それによって、前記複数の突出アームが前記格納位置まで動く、請求項1に記載の弾性リングベースオーナメント製作装置。
【請求項8】
前記アーム駆動ボタンを前記アーム突出ボタン位置及び前記アーム格納ボタン位置のいずれかに駆り立てるアーム駆動ボタン付勢部材と、
前記アーム駆動ボタンが前記アーム突出ボタン位置及び前記アーム格納ボタン位置の前記いずれかに動くことによって第1のボタンロック位置に位置することが可能なボタンロックであって、前記ボタンロックは、前記第1のボタンロック位置にあるときには、前記アーム駆動ボタン付勢部材が前記アーム駆動ボタンを前記アーム突出ボタン位置及び前記アーム格納ボタン位置の前記いずれかに駆動することを可能にする、前記ボタンロックと、
を更に含み、
前記ボタンロックは、前記アーム駆動ボタンが前記アーム突出ボタン位置及び前記アーム格納ボタン位置の他方に動くことによって前記第2のボタンロック位置に位置することが可能であり、前記ボタンロックは、前記第2のボタンロック位置にあるときには、前記アーム駆動ボタンを前記アーム突出ボタン位置及び前記アーム格納ボタン位置の他方に保持する、
請求項7に記載の弾性リングベースオーナメント製作装置。
【請求項9】
弾性リングベースオーナメントを製作するためのパーツキットであって、
少なくとも1つの弾性リングと、
複数のオーナメント部材と、
弾性リング支持物を含む弾性リングベースオーナメント製作装置であって、前記弾性リング支持物は、格納位置と突出位置との間で可動な複数の突出アームを含み、前記突出アームが前記格納位置にあるときには、前記弾性リング支持物は、前記少なくとも1つの弾性リングを、前記少なくとも1つの弾性リングにとっての第1の状態で支持し、前記突出アームが前記突出位置にあるときには、前記弾性リング支持物は、前記少なくとも1つの弾性リングを、前記少なくとも1つの弾性リングにとっての第2の状態で支持し、前記少なくとも1つの弾性リングは、前記第2の状態では前記第1の状態よりも伸ばされており、前記突出位置にある前記複数の突出アームは、互いに、前記複数の突出アームの間で前記複数のオーナメント部材を前記少なくとも1つの弾性リングにマウントすることを可能にするのに十分な間隔を置いて配置されている、前記弾性リングベースオーナメント製作装置と、
を含むパーツキット。
【請求項10】
前記弾性リング支持物は、前記少なくとも1つの弾性リングを保持するための少なくとも1つの壁溝を含む支持壁を含み、前記複数の突出アームが前記格納位置にあるときには、前記少なくとも1つの壁溝は、前記少なくとも1つの弾性リングを支持するように配置され、前記複数の突出アームが前記突出位置にあるときには、前記複数の突出アームは、前記少なくとも1つの弾性リングを、前記少なくとも1つの壁溝から離して保持するように配置される、請求項9に記載のパーツキット。
【請求項11】
前記少なくとも1つの弾性リングは、第1の弾性リング及び第2の弾性リングを含み、前記少なくとも1つの壁溝は、前記第1の弾性リングを保持するために配置された第1の壁溝と、前記第2の弾性リングを保持するために配置された第2の壁溝と、を含む、請求項10に記載のパーツキット。
【請求項12】
前記複数の突出アームは、装置軸から半径方向に離れるように前記格納位置から前記突出位置まで可動である、請求項9に記載のパーツキット。
【請求項13】
前記複数の突出アームは、それぞれが、前記第1の弾性リングを保持するために配置された第1のアーム溝と、前記第2の弾性リングを保持するために配置された第2のアーム溝と、を有し、前記第1及び第2のアーム溝は、前記第1及び第2の弾性リングが互いに向かって動くのを抑制する、請求項11に記載のパーツキット。
【請求項14】
前記複数のオーナメント部材のそれぞれは、第1のリング貫通アパーチャ及び第2のリング貫通アパーチャを含み、前記第1及び第2のアーム溝は、前記第1及び第2の弾性リングが、前記複数のオーナメント部材のそれぞれの前記第1のリング貫通アパーチャ及び前記第2のリング貫通アパーチャにぴったり収まるように選択された間隔で、前記第1及び第2の弾性リングを互いに隔てて保持するように配置されている、請求項13に記載のパーツキット。
【請求項15】
アーム突出ボタン位置とアーム格納ボタン位置との間で可動なアーム駆動ボタンを更に含み、前記アーム駆動ボタンは前記複数の突出アームと作用的につながっており、前記アーム駆動ボタンを前記アーム突出ボタン位置まで動かすと、それによって、前記複数の突出アームが前記突出位置まで動き、前記アーム駆動ボタンを前記アーム格納ボタン位置まで動かすと、それによって、前記複数の突出アームが前記格納位置まで動く、請求項9に記載のパーツキット。
【請求項16】
前記アーム駆動ボタンを前記アーム突出ボタン位置及び前記アーム格納ボタン位置のいずれかに駆り立てるアーム駆動ボタン付勢部材と、
前記アーム駆動ボタンが前記アーム突出ボタン位置及び前記アーム格納ボタン位置の前記いずれかに動くことによって第1のボタンロック位置に位置することが可能なボタンロックであって、前記ボタンロックは、前記第1のボタンロック位置にあるときには、前記アーム駆動ボタン付勢部材が前記アーム駆動ボタンを前記アーム突出ボタン位置及び前記アーム格納ボタン位置の前記いずれかに駆動することを可能にする、前記ボタンロックと、
を更に含み、
前記ボタンロックは、前記アーム駆動ボタンが前記アーム突出ボタン位置及び前記アーム格納ボタン位置の他方に動くことによって前記第2のボタンロック位置に位置することが可能であり、前記ボタンロックは、前記第2のボタンロック位置にあるときには、前記アーム駆動ボタンを前記アーム突出ボタン位置及び前記アーム格納ボタン位置の他方に保持する、
請求項10に記載のパーツキット。
【請求項17】
第1の弾性リング及び第2の弾性リングにマウントされる複数のオーナメント部材であって、前記オーナメント部材のそれぞれは、
オーナメント部材ボディと、
前記第1の弾性リングを保持するようにサイズ決定された第1のリング貫通アパーチャを画定している第1のリングホルダと、前記第1のリング貫通アパーチャへの第1の通路であって、前記第1の弾性リングの最小ニュートラル断面寸法より狭い間隔を有する第1の狭窄を含む前記第1の通路と、
前記第2の弾性リングを保持するようにサイズ決定された第2のリング貫通アパーチャを画定している第2のリングホルダと、前記第2のリング貫通アパーチャへの第2の通路であって、前記第2の弾性リングの最小ニュートラル断面寸法より狭い間隔を有する第2の狭窄を含む前記第2の通路と、
を含み、
直接互いに向かう方向の、前記第1及び第2の弾性リングにかかる圧迫力が、前記第1及び第2の弾性リングを前記第1及び第2の通路に向けて駆り立てるのを防ぐように、前記第1及び第2の通路が方向付けられている、
複数のオーナメント部材。
【請求項18】
直接互いに離れる方向の、前記第1及び第2の弾性リングにかかる広げる力が、前記第1及び第2の弾性リングを前記第1及び第2の通路に向けて駆り立てるのを防ぐように、前記第1及び第2の通路が方向付けられている、請求項17に記載の複数のオーナメント部材。
【請求項19】
前記複数のオーナメント部材のそれぞれは第1の端面及び第2の端面を有し、前記複数のオーナメント部材のうちの第1のオーナメント部材の前記第1の端面は、前記複数のオーナメント部材のうちの第2のオーナメント部材の前記第2の端面と係合し、前記複数のオーナメント部材のそれぞれは、装着者の手首と係合するように配置された近位面を有し、前記第1及び第2の端面のそれぞれが遠位端部及び近位端部を有し、前記遠位端部及び前記近位端部の形状は、使用時に、前記少なくとも1つの弾性リングにマウントされて弾性リングベースオーナメントが形成されて、前記弾性リングベースオーナメントが前記装着者の前記手首に装着されたときに、前記オーナメント部材のうちの前記第1のオーナメント部材の前記第1の端面の前記遠位端部が、前記オーナメント部材のうちの前記第2のオーナメント部材の前記第2の端面の前記遠位端部と係合し、前記オーナメント部材のうちの前記第1のオーナメント部材の前記第1の端面の前記近位端部が、前記オーナメント部材のうちの前記第2のオーナメント部材の前記第2の端面の前記近位端部から間隔を置いて配置されるように決定されている、請求項17に記載の複数のオーナメント部材。
【請求項20】
前記第1の狭窄は、前記第1のリング貫通アパーチャの最小断面寸法より狭い間隔を有し、
前記第2の狭窄は、前記第2のリング貫通アパーチャの最小断面寸法より狭い間隔を有する、
請求項17に記載の複数のオーナメント部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、全般的には形態変化玩具に関し、特に、第1の状態のときに転がすことが可能な形態変化玩具に関する。
【0002】
本開示は、弾性リングベースのオーナメント、及びそのようなオーナメントを製作するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ブレスレットや他のジュエリーのようなクラフトを自宅で製作することが知られている。又、そのようなクラフトの製作を支援する道具を提供することも知られている。しかしながら、新しいタイプのジュエリー、及びそれらの製作を支援する新しい道具を提供することが常に求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来の技術における課題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、弾性リングベースオーナメントを製作するための弾性リングベースオーナメント製作装置が提供され、これは、少なくとも1つの弾性リングと、その上に配置される複数のオーナメント部材とを含む。弾性リングベースオーナメント製作装置は、格納位置と突出位置との間で可動な複数の突出アームを含む弾性リング支持物を含む。突出アームが格納位置にあるときには、弾性リング支持物は少なくとも1つの弾性リングを、少なくとも1つの弾性リングにとっての第1の状態で支持する。突出アームが突出位置にあるときには、弾性リング支持物は、少なくとも1つの弾性リングを、少なくとも1つの弾性リングにとっての第2の状態で支持し、少なくとも1つの弾性リングは、第2の状態では第1の状態よりも伸ばされており、突出位置にある複数の突出アームは、互いに、複数の突出アームの間で複数のオーナメント部材を少なくとも1つの弾性リングにマウントすることを可能にするのに十分な間隔を置いて配置されている。
【0006】
別の態様では、弾性リングベースオーナメントを製作するためのパーツキットが提供される。パーツキットは、少なくとも1つの弾性リングと、複数のオーナメント部材と、弾性リングベースオーナメント製作装置とを含む。弾性リングベースオーナメント製作装置は、格納位置と突出位置との間で可動な複数の突出アームを含む弾性リング支持物を含む。突出アームが格納位置にあるときには、弾性リング支持物は少なくとも1つの弾性リングを、少なくとも1つの弾性リングにとっての第1の状態で支持する。突出アームが突出位置にあるときには、弾性リング支持物は少なくとも1つの弾性リングを、少なくとも1つの弾性リングにとっての第2の状態で支持する。少なくとも1つの弾性リングは、第2の状態では、第1の状態よりも伸ばされている。突出位置にある複数の突出アームは、互いに、複数の突出アームの間で複数のオーナメント部材を少なくとも1つの弾性リングにマウントすることを可能にするのに十分な間隔を置いて配置されている。
【0007】
更に別の態様では、第1の弾性リング及び第2の弾性リングにマウントされる複数のオーナメント部材が提供される。各オーナメント部材は、オーナメント部材ボディ、第1のリングホルダ、及び第2のリングホルダを含む。第1のリングホルダは、第1の弾性リングを保持するようにサイズ決定された第1のリング貫通アパーチャと、第1のリング貫通アパーチャへの第1の通路とを画定している。第1の通路は、第1の弾性リングの最小ニュートラル断面寸法より狭い間隔を有する第1の狭窄を含む。第2のリングホルダは、第2の弾性リングを保持するようにサイズ決定された第2のリング貫通アパーチャと、第2のリング貫通アパーチャへの第2の通路とを画定している。第2の通路は、第2の弾性リングの最小ニュートラル断面寸法より狭い間隔を有する第2の狭窄を含む。直接互いに向かう方向の、第1及び第2の弾性リングにかかる圧迫力が、第1及び第2の弾性リングを第1及び第2の通路に向けて駆り立てるのを防ぐように、第1及び第2の通路が方向付けられている。
【0008】
当業者であれば、以下の図面及び説明を精査することにより、他の技術的利点も容易に明らかになるであろう。
【0009】
本明細書に記載の実施形態がよりよく理解されるように、且つ、それらの実施形態がいかにして実施されうるかをより明らかに示すために、以下では、あくまで例として、添付図面を参照する。
【0010】
特に断らない限り、図面に描かれた物は必ずしも正しい縮尺では描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施形態による弾性リングベースオーナメント製作装置の、第1の状態での斜視図を示す。
図2図1に示した弾性リングベースオーナメント製作装置で製作可能な弾性リングベースオーナメントの斜視図を示す。
図3】複数の弾性リング及び複数のオーナメント部材を含む、図2に示した弾性リングベースオーナメントの構成要素の斜視図を示す。
図4図3に示したオーナメント部材のうちの1つの側面立面図である。
図5】任意選択のフィーチャを有する、図3に示したオーナメント部材のうちの2つの側面立面図である。
図6図1に示した弾性リングベースオーナメント製作装置の、第2の状態での斜視図である。
図7図1に示した弾性リングベースオーナメント製作装置の一部分の、第1の状態での断面側面立面図である。
図8図1に示した弾性リングベースオーナメント製作装置の一部分の、第2の状態での断面側面立面図である。
図9】弾性リングベースオーナメント製作装置を第1の状態に保持するために使用される、第1の状態のボタンロックの側面立面図である。
図10】弾性リングベースオーナメント製作装置を第2の状態に保持するために使用される、第2の状態のボタンロックの側面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
説明を簡潔且つ明確にするために、適切と考えられた場合には、対応する要素又は類似の要素であることを示すために、複数の図面の間で同じ参照符号を使用することがある。更に、本明細書に記載の1つ以上の実施形態が十分に理解されるように、様々な具体的詳細を明記している。しかしながら、当業者であれば理解されるように、本明細書に記載の実施形態は、これらの具体的詳細がなくても実施可能である。又、場合によっては、本明細書に記載の実施形態が曖昧にならないように、よく知られた方法、手順、及び構成要素については詳細に説明していない。以下では例示的実施形態を図示及び説明するが、本開示の原理を実施する為に用いる技法は、既知であれ未知であれ幾つでもありうることを最初に理解されたい。本開示は、以下で図示及び説明する例示的実施態様及び技法に限定されるべきでは全くない。
【0013】
本明細書を通して使用している様々な語句は、文脈上矛盾する場合を除き、以下のように読まれてよく、且つ解釈されてよい。全体を通して使用している「又は(or)」は、「及び/又は(and/or)」と書かれているかのように包括的である。全体を通して使用している単数の冠詞及び代名詞は、それぞれの複数形を包含し、逆もまた同様である。同様に、代名詞が、本明細書に記載のいかなるものも、単一の性による使用、実装、実施等に限定するものとして解釈されるべきでないように、性別代名詞はそれぞれの反対の性別代名詞を包含する。「例示的(exemplary)」は、「例示的(illustrative)」又は「例示的(exemplifying)」として解釈されるべきであって、必ずしも他の実施形態より「好ましい(preferred)」として解釈されるべきではない。語句の別の定義を本明細書で提示することがあるが、それらの定義はそれらの語句が前又は後に出てきた場合にも適用されてよく、これは、本明細書を読むことにより理解されよう。更に、単語「a」又は「an」の使用は、明示的に別段の定めをした場合を除き、又は明らかに「1つの(one)」を意味すべきであると理解されるのでない限り、あらゆる場合において「少なくとも1つの(at least one)」を意味するものと理解されたい。
【0014】
本開示の範囲から逸脱しない限り、本明細書に記載のシステム、装置、及び方法に対して修正、追加、又は省略が行われてよい。例えば、本システム及び装置の構成要素が統合されたり分離されたりしてよい。更に、本明細書に開示のシステム及び装置の動作は、より多い構成要素、より少ない構成要素、又は別の構成要素によって実施されてよく、記載の方法は、より多いステップ、より少ないステップ、又は別のステップを含んでよい。更に、各ステップは任意の適切な順序で実施されてよい。本文書で用いる「それぞれの(each)」は、1つのセットの中の各部材、又は1つのセットのサブセットの中の各部材を参照する。
【0015】
図1を参照すると、本開示の一実施形態による弾性リングベースオーナメント製作装置10が示されている。弾性リングベースオーナメント製作装置10は、図2に示した弾性リングベースオーナメント12を製作するために使用される。弾性リングベースオーナメント12は、図3に示したような少なくとも1つの弾性リング14を含む。図3に示した例では、少なくとも1つの弾性リング14は、第1の弾性リング14a及び第2の弾性リング14bを含む。追加として、弾性リングベースオーナメント12は更に、少なくとも1つの弾性リング14上に配置される複数のオーナメント部材16を含む。
【0016】
図4は、オーナメント部材16の1つをより詳細に示しており、第1及び第2の弾性リング14a及び14b上にどのように配置されるかを示している。各オーナメント部材16は、オーナメント部材ボディ18、第1のリングホルダ20a、及び第2のリングホルダ20bを含む。オーナメント部材ボディ18は、オーナメントフィーチャ24を有する。オーナメントフィーチャ24は、オーナメント部材16の外面26上のイメージ、オーナメント部材ボディ18の外面26の一部である3次元形状、オーナメント部材ボディ18の外面26の色、及びオーナメント部材ボディ18の外面26にある溝のうちの任意の1つ以上、又は他の任意の、外面26のフィーチャであってよい。
【0017】
各弾性リング14はニュートラル長さL(図3)を有してよく、これは、弾性リング14がニュートラルな(即ち、伸ばされていない)位置にあるときの弾性リング14の長さである。各弾性リング14は更に、最小ニュートラル断面寸法Dを有する。最小ニュートラル断面寸法Dは、弾性リング14がニュートラル位置にあるときの、弾性リング14の断面にまたがる最短寸法である。各弾性リング14は、任意の適切な断面形状を有してよい。図示の実施形態では、弾性リングは円形の断面形状を有する。従って、最小ニュートラル断面寸法Dは、断面にまたがる全ての方向で同じ値である。
【0018】
図4に更に示すように、オーナメント部材16の第1のリングホルダ20aは、第1の弾性リング14aを保持するようにサイズ決定された第1のリング貫通アパーチャ28aと、第1のリング貫通アパーチャ28aへの第1の通路30aとを画定している。第1の通路30aは、第1の弾性リング14aの最小ニュートラル断面寸法Dより狭い間隔を有する第1の狭窄32aを含む。幾つかの実施形態では、第1の狭窄32aは、(図4に示すように)第1の通路30aの全長にわたって延びている。従って、図4に示した実施形態では、第1の通路30aの全長が第1の狭窄32aを構成しており、これは、第1の通路30aの全長にわたる間隔が第1の弾性リング14aの最小ニュートラル断面寸法Dより小さいためである。別の実施形態では、第1の狭窄32aは、第1の通路30aの長さの一部にのみわたって延びている。
【0019】
図4に更に示すように、オーナメント部材16の第2のリングホルダ20bは、第2の弾性リング14bを保持するようにサイズ決定された第2のリング貫通アパーチャ28bと、第2のリング貫通アパーチャ28bへの第2の通路30bとを画定している。第2の通路30bは、第2の弾性リング14bの最小ニュートラル断面寸法Dより狭い間隔を有する第2の狭窄32bを含む。幾つかの実施形態では、第2の狭窄32bは、(図4に示すように)第2の通路30bの全長にわたって延びている。従って、図4に示した実施形態では、第2の通路30bの全長が第2の狭窄32bを構成しており、これは、第2の通路30bの全長にわたる間隔が第2の弾性リング14bの最小ニュートラル断面寸法Dより小さいためである。別の実施形態では、第2の狭窄32bは、第2の通路30bの長さの一部にのみわたってのみ延びている。
【0020】
図4に示したような)幾つかの実施形態では、第1の狭窄32aの間隔は、第1のリング貫通アパーチャ28aの最小断面寸法DA1より小さく、第2の狭窄32bの間隔は、第2のリング貫通アパーチャ28bの最小断面寸法DA2より小さい。図示の実施形態では、第1及び第2のリング貫通アパーチャ28a及び28bのそれぞれの断面形状が円形であるため、最小断面寸法DA1及びDA2は、断面の任意の方向にまたがる寸法であってよく、これは、第1及び第2の弾性リング14a及び14bの場合の最小ニュートラル断面寸法Dと同様である。当然のことながら、第1及び第2のリング貫通アパーチャ28a及び28bについては円形以外の他の形状も可能である。
【0021】
図示の実施形態では、第1及び第2のリング貫通アパーチャ28a及び28bは、第1及び第2の弾性リング14a及び14bにぴったりとフィットするサイズを有するが、第1及び第2の弾性リング14a及び14bが圧迫されないことを可能にする。これに対し、別の実施形態では、オーナメント部材を第1及び第2の弾性リング14a及び14b上の定位置に保持することに役立つように、第1及び第2の弾性リング28a及び28bをある程度圧迫するように、第1及び第2のリング貫通アパーチャ28a及び28bのサイズを決定することが可能である。
【0022】
図4から分かるように、(方向矢印T1及びT2で示されている)直接互いに向かう方向の、第1及び第2の弾性リング14a及び14bにかかる圧迫力が、第1及び第2の弾性リング14a及び14bを第1及び第2の通路30a及び30bに向けて駆り立てるのを防ぐように、第1及び第2の通路30a及び30bが方向付けられている。図4に示した実施形態では、このことは、第1及び第2の通路30a及び30bの出口(これらの出口は、それぞれ、第1及び第2のリング貫通アパーチャ28a及び28bの中に向かって開いている、第1及び第2の通路30a及び30bの端部である)を、それぞれ、方向矢印T1及びT2に対して約70度の角度に方向付けることによって達成される。
【0023】
やはり図4から分かるように、(方向矢印T3及びT4で示されている)直接互いに離れる方向の、第1及び第2の弾性リング14a及び14bにかかる広げる力が、第1及び第2の弾性リング14a及び14bを第1及び第2の通路30a及び30bに向けて駆り立てるのを防ぐように、第1及び第2の通路30a及び30bが方向付けられている。図4に示した実施形態では、このことは、第1及び第2の通路30a及び30bの出口を、それぞれ、方向矢印T3及びT4に対して約110度の角度に方向付けることによって達成される。
【0024】
なお、第1の弾性リング14aだけが与えられて、各オーナメント部材16が第1のリング貫通アパーチャ28aだけを含む実施形態も可能である。
【0025】
図5を参照すると、オーナメント部材16の任意選択のフィーチャが示されている。幾つかの実施形態では、複数のオーナメント部材16のそれぞれが、第1の端面34及び第2の端面36を有する。複数のオーナメント部材16のうちの(16aに示された)第1のオーナメント部材16の第1の端面34と、複数のオーナメント部材16のうちの(16bに示された)第2のオーナメント部材16の第2の端面36とが、弾性リング14上で互いに近接して配置されたときに係合する。複数のオーナメント部材16のそれぞれは、(40に示された)装着者の手首と係合するように配置された近位面38を有する。第1及び第2の端面34及び36のそれぞれが遠位端部42及び近位端部44を有し、これらの形状は、使用時に、少なくとも1つの弾性リング14にマウントされて弾性リングベースオーナメント12が形成されて、弾性リングベースオーナメント12が装着者の手首40に装着されたときに、複数のオーナメント部材16のうちの第1のオーナメント部材16aの第1の端面34の遠位端部42が、複数のオーナメント部材16のうちの第2のオーナメント部材16bの第2の端面36の遠位端部42と係合し、複数のオーナメント部材16のうちの第1のオーナメント部材16aの第1の端面34の近位端部44が、複数のオーナメント部材16のうちの第2のオーナメント部材16bの第2の端面36の近位端部44から間隔を置いて配置されるように決定されている。
【0026】
オーナメント部材16の第1及び第2の端面34及び36が上述のように協働するようにオーナメント部材16を形成することにより、装着者の髪や皮膚を挟んで締めつけることがなくなる。
【0027】
図1及び6を参照して、弾性リングベースオーナメント製作装置10について更に詳しく述べる。弾性リングベースオーナメント製作装置10は、複数の突出アーム52を含む弾性リング支持物50を含む。突出アーム52は、格納位置(図1)と突出位置(図6)との間で可動である。突出アーム52が格納位置にあるときには、弾性リング支持物50は少なくとも1つの弾性リング14を、少なくとも1つの弾性リング14にとっての第1の状態で支持する。図1では、弾性リング支持物50上で支持されている第1の弾性リング14a及び第2の弾性リング14bが一部切り取られた形で示されているが、これは、弾性リング支持物50の選択された構成要素をはっきり見せるためである。
【0028】
突出アーム52が突出位置にあるときには、弾性リング支持物50は少なくとも1つの弾性リング14を、少なくとも1つの弾性リング14にとっての第2の状態で支持する。少なくとも1つの弾性リング14は、第2の状態では、第1の状態よりも伸ばされている。少なくとも1つの弾性リング14を第2の状態に置くことにより、(54に示された)ユーザは、より容易にオーナメント部材16を少なくとも1つの弾性リング14上に設置することが可能である。突出位置にある複数の突出アーム52は、互いに、複数の突出アーム52の間で複数のオーナメント部材を少なくとも1つの弾性リングにマウントすることを可能にするのに十分な間隔を置いて配置されている。図6に示した実施形態では、ユーザ54は、複数の突出アーム52のうちの隣接する突出アーム52の各ペアの間に2つのオーナメント部材16をマウントしている。しかしながら、複数の突出アーム52のうちの隣接する突出アーム52の各ペアの間の少なくとも1つの弾性リング14上にはわずか1つのオーナメント部材16がマウントされてもよく、或いは、複数の突出アーム52のうちの隣接する突出アーム52の各ペアの間の少なくとも1つの弾性リング14上に3つ以上のオーナメント部材16がマウントされてもよい。
【0029】
弾性リング支持部50は支持壁56を含んでよく、これは、少なくとも1つの弾性リング14を保持する少なくとも1つの壁溝58を含む。図示の実施形態では、第1の弾性リング14a及び第2の弾性リング14bをそれぞれ保持する第1の壁溝58a及び第2の壁溝58bがある。複数の突出アーム52が格納位置にあるときには、少なくとも1つの壁溝58は、少なくとも1つの弾性リング14を支持するように配置され、複数の突出アーム52が突出位置にあるときには、複数の突出アーム52は、少なくとも1つの弾性リング14を、少なくとも1つの壁溝58から離して保持するように配置される。複数のアーム52は、それぞれが、第1の弾性リング14aを保持するために配置された第1のアーム溝60aと、第2の弾性リング14bを保持するために配置された第2のアーム溝60bと、を有してよい。第1及び第2のアーム溝60a及び60bは、第1及び第2の弾性リング14a及び14bが互いに向かって動くのを抑制する。
【0030】
図6から分かるように、第1及び第2のアーム溝60a及び60bは、第1及び第2の弾性リング14a及び14bが、それぞれ、各オーナメント部材16の第1及び第2のリング貫通アパーチャ28a及び28bにぴったり収まるように選択された間隔で、第1及び第2の弾性リング14a及び14bを互いに隔てて保持するように配置されている。
【0031】
複数の突出アーム52、並びに複数の突出アーム52を格納位置と突出位置との間で動かす機構について以下で述べる。複数の突出アーム52は、装置軸Aから半径方向に離れるように格納位置から突出位置まで可動であってよい。
【0032】
図1、6、7、及び8に示すように、弾性リングベースオーナメント製作装置10は、アーム突出ボタン位置(図6及び8)とアーム格納ボタン位置(図1及び7)との間で可動であるアーム駆動ボタン62を含む。アーム駆動ボタン62は複数の突出アーム52と作用的につながっており、アーム駆動ボタン62をアーム突出ボタン位置まで動かすと、それによって、複数の突出アーム52が突出位置まで動き(図6)、アーム駆動ボタン62をアーム格納ボタン位置まで動かすと、それによって、複数の突出アーム52が格納位置まで動く。アーム駆動ボタン62は、リンク64で、複数の突出アーム52のそれぞれと作用的につながっていてよい。リンク64は、アーム駆動ボタン62に枢動可能に接続されている第1の端部66と、突出アーム52の1つに枢動可能に接続されている第2の端部68と、を有してよい。突出アーム52は、アームガイドアパーチャ70内を摺動するように拘束されている。アーム駆動ボタン62は、ボタンガイドアパーチャ72内を摺動するように拘束されている。
【0033】
アーム駆動ボタン付勢部材74が設けられてよく、これは、アーム駆動ボタン62をアーム突出ボタン位置及びアーム格納ボタン位置のいずれかに駆り立てる。図示の例では、アーム駆動ボタン付勢部材74は、アーム駆動ボタン62をアーム格納ボタン位置に駆り立てる。アーム駆動ボタン付勢部材74は、任意の適切なタイプの付勢部材であってよく、例えば、図示のような圧縮コイルばね、又は他の任意の適切なタイプのばね等であってよい。
【0034】
ボタンロックが設けられてよく、これを図9及び10の76に示す。ボタンロック76は、アーム駆動ボタン62がアーム突出ボタン位置及びアーム格納ボタン位置の上記いずれかに動くことによって第1のボタンロック位置(図9)に位置することが可能であり、アーム駆動ボタン62がアーム突出ボタン位置及びアーム格納ボタン位置の他方に動くことによって第2のボタンロック位置(図10)に位置することが可能である。
【0035】
ボタンロック76は、第1のボタンロック位置にあるときには、アーム駆動ボタン付勢部材74がアーム駆動ボタン62をアーム突出ボタン位置及びアーム格納ボタン位置の上記いずれかに駆動することを可能にする。図示の例では、ボタンロック76は、第1のボタンロック位置にあるときには、アーム駆動ボタン付勢部材74がアーム駆動ボタン62をアーム格納ボタン位置に駆動することを可能にする。
【0036】
ボタンロック76は、第2のボタンロック位置にあるときには、アーム駆動ボタン62をアーム突出ボタン位置及びアーム格納ボタン位置の他方に保持する。図示の例では、ボタンロックは、第2のボタンロック位置にあるときには、アーム駆動ボタン62をアーム突出ボタン位置に保持する。
【0037】
ボタンロック76は、任意の適切な構造を有してよい。例えば、ボタンロック76は、バリア78及びバリアホルダ79を含んでよい。バリア78は、アーム駆動ボタン62、及び弾性リングベースオーナメント製作装置10のハウジング11のいずれかに接続されており、バルブホルダ79は、アーム駆動ボタン62、及び弾性リングベースオーナメント製作装置10のハウジング11の他方に接続されている。図示の例では、バリアホルダ79はアーム駆動ボタン62(例えば、アーム駆動ボタン62の一部である、垂直方向に延びる突起部62a)に接続されており、バリア78はハウジング11に接続されている。
【0038】
図示の例では、バリアホルダ79は、マウント用端部79aがアーム駆動ボタン62内(例えば、垂直方向に延びる突起部62a内)に摩擦枢動可能に保持されている、比較的剛直な部材である。バリアホルダ79は、弾力のあるワイヤで作られてよく、係合端部79bを更に含み、係合端部79bは、図9及び10に示した見え方ではページの奥に向かって延びているが、これは、バリアホルダ79自体の他の部分によって多少分かりにくくなっている。係合端部79bは、図9及び10ではニュートラル位置にあるように示されており、(図9及び10に示した見え方で)この位置から左右に弾性的に動かされることが可能である。
【0039】
バリア78自体は、80、82、84、86、及び88に示された幾つかの(例えば、第1、第2、第3、第4、及び第5の)バリアホルダガイド面を含む。アーム駆動ボタン62がアーム格納ボタン位置にあり、ボタンロック76が第1のボタンロック位置(図9)にあるときに、アーム駆動ボタン62が第1の方向に(例えば、図9に示した見え方で下向きに)アーム突出ボタン位置に向かって押されると、それによって、バリアホルダ79が、ロック用突起部90上にある第1のバリアホルダガイド面80と係合するように駆動され、それによって、バリアホルダ79の係合端部79bが、図9に示した見え方で左方向に駆動される。図示の例では、係合端部79bと第1のバリアホルダガイド面80との係合によって、係合端部79bが左方向に動かされる。これが達成されるのは、マウント用端部79aが、係合端部79bの左方向の動きを吸収するように枢動するためである。アーム駆動ボタン62及びバリアホルダ79が第1の方向に更に動くと、係合端部79bがロック用突起部90の周囲に達する。バリアホルダ79が第1の方向に更に動くと、係合端部79bが第2のバリアホルダガイド面82と係合し、それによって、係合端部79bがニュートラル位置に戻るように駆り立てられる。この時点でアーム駆動ボタン62が解放されると、アーム駆動ボタン付勢部材74がアーム駆動ボタン62を、第1の方向とは反対の第2の方向(即ち、上向き)に駆動することが可能になり、任意選択で設けられたバリアホルダ付勢部材94がバリアホルダ79を第2の方向に駆り立てることが可能になる。これによって、係合端部79bは第3のバリアホルダガイド面84と係合する。アーム駆動ボタン62及びバリアホルダ79が第2の方向に更に動くと、係合端部79bは、92に示したロック用ノッチと係合し(即ち、図10に示した位置になり)、この時点で、アーム駆動ボタン62はアーム突出ボタン位置にあり、ボタンロック76は第2のボタンロック位置にある。
【0040】
図10に示したようにボタンロック76が第2のボタンロック位置にあるときに、アーム駆動ボタン62が第1の方向に(即ち、図10に示した見え方で下向きに)再度押されると、バリアホルダ79(即ち、その係合端部79b)は、第4のバリアホルダガイド面86と係合し、それによって、係合端部79bは、ロック用突起部90の上を通ってその右側までガイドされる。この時点でアーム駆動ボタン62が解放されると(従って、バリアホルダ79が解放されると)、アーム駆動ボタン付勢部材74及び任意選択で設けられたバリアホルダ付勢部材94がアーム駆動ボタン62及びバリアホルダ79を第2の方向に(即ち、図示の見え方で上向きに)駆動することが可能になり、この時点で、係合端部79bは、ロック用突起部90の右側をぐるりと通って、第5のバリアホルダガイド面88と係合し、それによって、係合端部79bは、図9及び10の両方に示されたニュートラル位置(即ち、ほぼ中央の位置)に戻るようにガイドされる。
【0041】
任意選択で、弾性リングベースオーナメント製作装置10、少なくとも1つの弾性リング14、及び複数のオーナメント部材16が全て含まれたパーツキットが提供されてよく、このキットがユーザ(例えば、ユーザ54)に販売される。
【0042】
ここまで特定の有利点を列挙してきたが、様々な実施形態がこれらの列挙された有利点の幾つかを含んでよく、全く含まなくてもよく、全てを含んでもよい。
当業者であれば理解されるように、更に多くの代替実施態様及び修正形態が可能であり、上述の各実施例は、1つ以上の実施態様の例示に過ぎない。従って、本発明の範囲は、本明細書に添付の特許請求項、並びにそれらに対して行われた全ての補正によってのみ限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】