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特開2024-86693センサの有効性検証装置およびセンサの有効性検証方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086693
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】センサの有効性検証装置およびセンサの有効性検証方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240620BHJP
   G06N 7/01 20230101ALI20240620BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06N7/01
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023212116
(22)【出願日】2023-12-15
(31)【優先権主張番号】10-2022-0177319
(32)【優先日】2022-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】507002918
【氏名又は名称】ドゥサン エナービリティー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジュン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ユ、ジュン サン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】分析対象センサと比較対象センサとの間の相関関係の管理限界を提示することによって、センサの有効性を直観的にモニタリングできる、センサの有効性検証装置を提供する。
【解決手段】センサの有効性検証装置は、分析対象センサの過去データおよび比較対象センサの過去データの選定を行い、ベイジアンモデルのパラメータの初期値の最適化および多項回帰モデルの次数を選定し、分析対象センサの過去データと比較対象センサの過去データとの関係を示す、回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の推論により、分析対象センサの過去データと比較対象センサの過去データとの関係を示す、回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の検証により信頼区間を設定し、設定した信頼区間を利用して分析対象センサデータの管理限界線を設定し、分析対象センサの現在データと設定した前記管理限界線に基づいて分析対象センサの有効性検証を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサの有効性検証装置において、
少なくとも一つのプロセッサを含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
分析対象センサの過去データおよび比較対象センサの過去データに基づいて、ベイジアンモデルのパラメータの初期値の最適化および多項回帰モデルの次数を選定し、
前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに基づいて、最適化した前記ベイジアンモデルおよび次数を選定した前記多項回帰モデルを利用して、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論し、
前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布に基づいて信頼区間を設定し、設定した前記信頼区間を利用して前記分析対象センサのデータの管理限界線を設定し、
前記分析対象センサの現在データと設定した前記管理限界線に基づいて、前記分析対象センサの有効性を検証する、
センサの有効性検証装置。
【請求項2】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記分析対象センサの過去データおよび複数の分析対象外センサの過去データに基づいて、距離相関関係(distance correlation)を利用して、前記比較対象センサのデータを選定する、
請求項1に記載のセンサの有効性検証装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記多項回帰モデルに基づいて設定した事前分布を以前多項回帰モデルの事後分布に代替し、
可能度函数を設定する、
請求項1に記載のセンサの有効性検証装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
あらかじめ設定された方法に基づいて、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を検証する、
請求項1に記載のセンサの有効性検証装置。
【請求項5】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の期待値を基準に、あらかじめ設定された%を持つHPD(Highest Posterior Density)値を適用して前記信頼区間を設定し、
前記信頼区間に対応する、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の両側の境界値を利用して、前記分析対象センサのデータの管理限界線を設定する、
請求項1に記載のセンサの有効性検証装置。
【請求項6】
分析対象センサの過去データおよび比較対象センサの過去データに基づいて、ベイジアンモデルのパラメータの初期値の最適化および多項回帰モデルの次数を選定する段階;
前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに基づいて最適化した前記ベイジアンモデルおよび次数を選定した前記多項回帰モデルを利用して、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論する段階;
前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布に基づいて信頼区間を設定し、設定した前記信頼区間を利用して前記分析対象センサのデータの管理限界線を設定する段階;および
前記分析対象センサの現在データと設定した前記管理限界線に基づいて前記分析対象センサの有効性を検証する段階;を含む、
センサの有効性検証方法。
【請求項7】
前記センサの有効性検証方法は、
前記分析対象センサの過去データおよび複数の分析対象外センサの過去データに基づいて、距離相関関係(distance correlation)を利用して前記比較対象センサのデータを選定する段階を含む、
請求項6に記載のセンサの有効性検証方法。
【請求項8】
最適化した前記ベイジアンモデルおよび次数を選定した前記多項回帰モデルを利用して、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論する段階は、
前記多項回帰モデルに基づいて設定した事前分布を以前モデルの事後分布に代替する段階;および
可能度函数を設定する段階;を含む、
請求項6に記載のセンサの有効性検証方法。
【請求項9】
最適化した前記ベイジアンモデルおよび次数を選定した前記多項回帰モデルを利用して、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論する段階は、
あらかじめ設定された方法に基づいて、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を検証する段階を含む、
請求項6に記載のセンサの有効性検証方法。
【請求項10】
設定した前記信頼区間を利用して、前記分析対象センサのデータの管理限界線を設定する段階は、
前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の期待値を基準に、あらかじめ設定された%を持つHPD(Highest Posterior Density)値を適用して、前記信頼区間を設定する段階;および
前記信頼区間に対応する、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の両側の境界値を利用して、前記分析対象センサのデータの管理限界線を設定する段階;を含む、
請求項6に記載のセンサの有効性検証方法。
【請求項11】
請求項6から10のいずれか1項に記載のセンサの有効性検証方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、センサの有効性検証装置およびセンサの有効性検証方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、センサは、限界寿命または外部衝撃などによって、性能の劣化や故障が発生する可能性がある。もし、センサに問題が発生すると、測定データの正確度が低くなり、これによって測定データの信頼性が低下するため、センサの交換または修理が要求される。
【0003】
また、センサデータの信頼性の低下は、センサの性能が低下したか、あるいは故障が発生したことを意味することができる。 したがって、センサが装着された設備の連続性を保障するためには、センサデータのリアルタイムモニタリングと分析を通じて、センサ自体が有効かどうかを検証する過程が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許文献1:韓国特許登録第10―1866491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、分析対象センサと比較対象センサとの間の相関関係の管理限界を提示することによって、センサの有効性を直観的にモニタリングできる、センサの有効性検証装置およびセンサの有効性検証方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例によれば、センサの有効性検証装置において、少なくとも一つのプロセッサを含み、前記少なくとも一つのプロセッサは、分析対象センサの過去データおよび比較対象センサの過去データに基づいて、ベイジアンモデルのパラメータの初期値の最適化および多項回帰モデルの次数を選定し、前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに基づいて最適化した前記ベイジアンモデルおよび次数を選定した前記多項回帰モデルを用いて、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布に基づいて信頼区間を設定し、設定した前記信頼区間を利用して分析対象センサデータの管理限界線を設定し、前記分析対象センサの現在データと設定した前記管理限界線に基づいて、前記分析対象センサの有効性を検証する。
【0007】
また、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記分析対象センサの過去データおよび複数の分析対象外センサの過去データに基づいて、距離相関関係(distance correlation)を利用して、前記比較対象センサデータを選定することができる。
【0008】
また、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記多項回帰モデルに基づいて設定した事前分布を以前多項回帰モデルの事後分布に代替し、可能度函数を設定することができる。
【0009】
また、前記少なくとも一つのプロセッサは、あらかじめ設定された方法に基づいて、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を検証することができる。
【0010】
また、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の期待値に基づいて、あらかじめ設定された%を有するHPD(Highest Posterior Density)値を適用して前記信頼区間を設定し、前記信頼区間に対応する前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の両側の境界値を利用して、前記分析対象センサデータの管理限界線を設定することができる。
【0011】
本発明の他の実施例によれば、分析対象センサの過去データおよび比較対象センサの過去データに基づいて、ベイジアンモデルのパラメータの初期値の最適化および多項回帰モデルの次数を選定する段階;前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに基づいて最適化した前記ベイジアンモデルおよび次数を選定した前記多項回帰モデルを用いて、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論する段階;前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布に基づいて信頼区間を設定し、設定した前記信頼区間を利用して前記分析対象センサデータの管理限界線を設定する段階;および前記分析対象センサの現在データと設定した前記管理限界線に基づいて、前記分析対象センサの有効性を検証する段階を含む。
【0012】
また、前記センサの有効性検証方法は、前記分析対象センサの過去データおよび複数の分析対象外センサの過去データに基づいて、距離相関関係(distance correlation)を利用して、前記比較対象センサデータを選定する段階を含むことができる。
【0013】
また、最適化した前記ベイジアンモデルおよび次数を選定した前記多項回帰モデルを利用して、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論する段階は、前記多項回帰モデルに基づいて設定した事前分布を以前モデルの事後分布に代替する段階;および可能度函数を設定する段階を含むことができる。
【0014】
また、最適化した前記ベイジアンモデルおよび次数を選定した前記多項回帰モデルを利用して、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論する段階は、あらかじめ設定された方法に基づいて、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を検証する段階を含むことができる。
【0015】
また、設定した前記信頼区間を利用して前記分析対象センサデータの管理限界線を設定する段階は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の期待値に基づいて、あらかじめ設定された%を持つHPD(Highest Posterior Density)値を適用して前記信頼区間を設定する段階;および前記信頼区間に対応する前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の両側の境界値を利用して、前記分析対象センサデータの管理限界線を設定する段階を含むことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、分析対象センサと比較対象センサとの間の相関関係の管理限界を提示することによって、センサの有効性を直観的にモニタリングできる効果がある。
【0017】
また、以前モデルの事後分布を事前分布に設定して、管理限界をチューニングすることができる効果がある。
【0018】
また、分析対象センサデータの母数の事後分布を検証することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示の一実施例による、センサの有効性検証装置を示す図面である。
図2】本開示の一実施例による、センサの有効性検証方法を示す、フローチャートである。
図3】本開示の他の実施例による、センサの有効性検証方法を示す、フローチャートである。
図4】本開示の一実施例により、センサの有効性検証装置が多項回帰モデルのパラメータの初期値を最適化する方法を示す、フローチャートである。
図5a】本開示の一実施例により、安全領域、注意領域および管理限界線を例示的に示した図面である。
図5b】本開示の一実施例により、安全領域、注意領域および管理限界線を例示的に示した図面である。
図5c】本開示の一実施例により、安全領域、注意領域および管理限界線を例示的に示した図面である。
図6】本開示の一実施例により、多項回帰モデルを適用したセンサの有効性検証技法を説明する図面である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を明確に説明するために、本発明と関係のない部分は説明を省略し、明細書全体を通じて同一または類似の構成要素に対しては同一の符号を付けることにする。
【0021】
また、明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されていると記載されている場合、これは「直接的に連結」されている場合のみならず、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。 また、ある部分がある構成要素を「含む」と記載されている場合、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0022】
また、ある部分が他の部分の「上に」あると記載されている場合、これは、ある部分が他の部分のすぐ上にあることのみならず、その間に他の部分が介入していることも含む。 また、これとは対照的に、ある部分が他の部分の「真上に」あると記載されている場合、これは、その間には他の部分が介入していないことを意味する。
【0023】
また、「第1」、「第2」および「第3」などの用語は、多様な部分、成分、領域、層および/またはセクションを説明するために使われるが、これに限定されない。 これらの用語は、ある部分、ある成分、ある領域、ある層またはあるセクションを他の部分、他の成分、他の領域、他の層または他のセクションと区別するためにのみ使用される。 したがって、以下に記述する、「第1部分」、「第1成分」、「第1領域」、「第1層」または「第1セクション」は、本発明を逸脱しない範囲内で、「第2部分」、「第2成分」、「第2領域」、「第2層」または「第2セクション」とも記載できる。
【0024】
また、ここで使われる専門用語は、単に特定の実施例を説明するためのものであり、本発明を限定する意図は持っていない。 ここで使われる単数形態は、文句がこれと明確に反対の意味を示さない限り、複数形態も含む。 そして、明細書で使われる「含む」の意味は、特定の特性、特定の領域、特定の整数、特定の段階、特定の動作、特定の要素および/または特定の成分を具体化し、他の特性、他の領域、他の整数、他の段階、他の動作、他の要素および/または他の成分の存在や付加を除外することではない。
【0025】
また、「下」、「上」などの相対的な空間を示す用語は、図面で図示された、ある部分の他の部分に対する関係をより理解しやすく説明するために使用できる。 このような用語は、図面で意図した意味とともに、使用中の装置の他の意味や動作も含むように意図される。 例えば、図面中の装置がひっくり返される場合を想定してみると、他の部分の「下」にあると説明された部分は、他の部分の「上」にあるものとも説明できる。 したがって、「下」という例示的な用語は、「上」と「下」の両方を含む。 また、装置は、90度または他の角度で回転でき、相対的な空間を示す用語もこれによって解釈できる。
【0026】
また、ここに使われる技術用語および科学用語を含むすべての用語は、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者が一般的に理解する意味と同じ意味を持つ。 通常使われ、かつ辞書に定義されている用語は、明細書に開示されている内容に符合する意味を持つものと追加的に解釈でき、特に定義されない限り、理想的または非常に公式的な意味には解釈されない。
【0027】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施例について、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるよう詳細に説明する。 しかし、本発明は、多様な形態で具現でき、ここで説明する実施例に限定されない。
【0028】
図1は、一実施例による、センサの有効性検証装置の構成を示す図面である。
【0029】
図1を参照すれば、一実施例による前記センサの有効性検証装置100は、プロセッサ110、入出力インタフェースモジュール120およびメモリ130を含む。
【0030】
前記センサの有効性検証装置100に含まれる、前記プロセッサ110、前記入出力インタフェースモジュール120および前記メモリ130は、互いに連結されており、かつ互いにデータを伝送することができる。
【0031】
様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記メモリ130に保存されたプログラムまたはコマンドを実行させることができる。 このとき、前記メモリ130には、前記センサの有効性検証装置100を動作させるための動作プログラム(例えば、OS)が保存される。
【0032】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記センサの有効性検証装置100に関する情報を管理するためのプログラムを実行させることができる。
【0033】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記センサの有効性検証装置100の動作を管理するためのプログラムを実行させることができる。
【0034】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記入出力インタフェースモジュール120の動作を管理するためのプログラムを実行させることができる。
【0035】
i)比較対象センサデータの選定
【0036】
様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記入出力インタフェースモジュール120を通じて、前記分析対象センサの過去データおよび複数の分析対象外センサの過去データが取得できる。
【0037】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布を設定することができる。 ここで、前記事前分布は、前記分析対象センサの過去データと複数の前記分析対象外のセンサの過去データとの関係を示す、回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事前分布でありうるが、前記事前分布はこれに限定されない。
【0038】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、複数の前記分析対象外センサの過去データに対する事前分布を設定することができる。 ここで、前記事前分布は、前記分析対象センサの過去データと複数の前記分析対象外センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事前分布でありうるが、前記事前分布はこれに限定されない。
【0039】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、距離相関関係(distance correlation)を用いて、複数の前記分析対象外のセンサの過去データのうち、前記分析対象センサの過去データと相関関係の高いデータを選定することができるが、複数の前記分析対象外のセンサの過去データのうち、前記分析対象センサの過去データと相関関係の高いデータを選定する方法はこれに限定されない。
【0040】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、選定した前記分析対象センサの過去データと相関関係の高いデータを前記比較対象センサデータとして選定できる。
【0041】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記比較対象センサの過去のデータに対する事前分布を設定することができる。 ここで、前記事前分布は、前記分析対象センサの過去データと比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事前分布でありうるが、前記事前分布はこれに限定されない。
【0042】
ii)ベイジアンモデルのパラメータの初期値の最適化
【0043】
1.分析対象センサおよび比較対象センサの過去データのみを取得した場合
【0044】
様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記入出力インタフェースモジュール120を通じて、前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データが取得できる。
【0045】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび比較対象センサの過去データに対する事前分布に基づいて、ベイジアンモデルのパラメータの初期値を最適化することができる。
【0046】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布に基づいて、前記ベイジアンモデルを用いて分析対象センサの過去データおよび比較対象センサの過去データに対する事後分布が取得できる。
【0047】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルのパラメータの初期値を最適化するために、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布に基づいて、前記ベイジアンモデルを学習させることができる。
【0048】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布から、サンプリングを遂行することができる。
【0049】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布のそれぞれから、各データに対応する多項式の係数および標準偏差がサンプリングできるが、前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データのそれぞれからサンプリングできることは、これに限定されない。
【0050】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布から、500回から1000回の間でサンプリングを遂行することができるが、前記サンプリングの回数はこれに限定されない。
【0051】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルのパラメータの初期値を最適化するために、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布からサンプリングして生成した学習データに基づいて、前記ベイジアンモデルを学習させることができる。
【0052】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルを利用して取得した事後分布をあらかじめ設定された基準と比較して、前記ベイジアンモデルの学習状態を検証することができる。 このとき、あらかじめ設定された前記基準は、Acceptance rateおよびAutocorrelationでありうるが、あらかじめ設定された前記基準はこれに限定されない。
【0053】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満たしていない場合、前記ベイジアンモデルの再学習を決定することができる。
【0054】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満足するまで、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布からサンプリングした新しい学習データに基づいて、前記ベイジアンモデルを繰り返し学習させることができる。
【0055】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満たす場合、前記ベイジアンモデルの学習を中止することができる。
【0056】
2.分析対象センサの過去データおよび比較対象センサの過去データに対する事前分布も取得した場合
【0057】
様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記入出力インタフェースモジュール120を通じて、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布が取得できる。 ここで、前記事前分布は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事前分布でありうるが、前記事前分布はこれに限定されない。
【0058】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布に基づいて、前記ベイジアンモデルのパラメータの初期値を最適化することができる。
【0059】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布に基づいて、前記ベイジアンモデルを用いて、前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事後分布が取得できる。
【0060】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルのパラメータの初期値を最適化するために、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布に基づいて、前記ベイジアンモデルを学習させることができる。
【0061】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布から、サンプリングを遂行することができる。
【0062】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布のそれぞれから、各データに対応する多項式の係数および標準偏差をサンプリングすることができるが、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサに対する事前分布のそれぞれからサンプリングできることは、これに限定されない。
【0063】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布から、500回から1000回の間でサンプリングを遂行することができるが、前記サンプリングの回数はこれに限定されない。
【0064】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルのパラメータの初期値を最適化するために、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布からサンプリングして生成した学習データに基づいて、前記ベイジアンモデルを学習させることができる。
【0065】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルを利用して取得した事後分布をあらかじめ設定された基準と比較して、前記ベイジアンモデルの学習状態を検証することができる。 このとき、あらかじめ設定された前記基準は、Acceptance rateおよびAutocorrelationでありうるが、あらかじめ設定された前記基準はこれに限定されない。
【0066】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満たしていない場合、前記ベイジアンモデルの再学習を決定することができる。
【0067】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満足するまで、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布からサンプリングした新しい学習データに基づいて、前記ベイジアンモデルを繰り返し学習させることができる。
【0068】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満たす場合、前記ベイジアンモデルの学習を中止することができる。
【0069】
iii)多項回帰モデルの次数選定
【0070】
様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データを、学習データセットと検証データセットとに分離できる。
【0071】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、下記の「数1」に対応する多項式の次数を決定するために、探索する多項回帰の次数範囲を設定することができる。 このとき、前記次数範囲は1~10次の中で一つでありうるが、前記次数範囲はこれに限定されない。
【0072】
【数1】
【0073】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、各次数別の学習データで、多項回帰モデルをモデリングすることができる。
【0074】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、検証データを用いて各次数別の学習データでモデリングした、前記多項回帰モデルの平均平方根誤差(Root Mean Square Error;RMSE、以下「RMSE」という。)を算出することができる。
【0075】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、以前次数と現在の次数とのRMSEの差が「0」より小さい場合、その差(difference)を保存することができる。
【0076】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、以前次数と現在の次数とのRMSEの差が「0」より大きい場合、「0」を保存することができる。
【0077】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、各差(difference)を全体の差(difference)の和に正規化できる。
【0078】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、累積和(Cumulative Sum)があらかじめ設定されたしきい値(threshold)以上であれば、前記多項回帰モデルの適正な次数として選定できる。 このとき、前記しきい値(threshold)は0.7でありうるが、前記しきい値(threshold)はこれに限定されない。
【0079】
iv)分析対象センサデータの事後分布の推論
【0080】
様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、選定した前記多項回帰モデルの次数に基づいて、係数/標準偏差の事前分布を設定することができる。
【0081】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、最初の多項回帰式の回帰係数を、回帰係数の事前分布の平均値に設定できる。
【0082】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、設定した前記事前分布、前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データを最適化した前記ベイジアンモデルに入力し、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論することができる。
【0083】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布に基づいて、前記多項回帰モデルの回帰係数を推論することができる。
【0084】
v)管理限界のチューニング
【0085】
様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサがデータを取得する機器の置かれている状況(整備、季節要因、老朽化等)が変化することにより、前記相関関係の管理限界を更新することができる。
【0086】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記管理限界をチューニングするために、前記多項回帰モデルの事後分布を更新することができる。
【0087】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、以前モデルの事後分布を事前分布にし、前記多項回帰モデルに対するベイジアンサンプリング推論を利用して、前記多項回帰モデルの事後分布を更新することができる。 ここで、前記以前モデルの事後分布は、前記管理限界を構成する前記多項回帰モデルの回帰係数および誤差項(標準偏差)に対する事後分布を意味することができるが、前記以前モデルの事後分布の意味はこれに限定されない。
【0088】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、可能度函数を設定することができる。 このとき、前記可能度函数は正規分布の函数でありうるが、前記可能度函数はこれに限定されない。
【0089】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記可能度函数を設定することができる。 このとき、前記可能度函数は、分析対象センサの過去データに対応する函数でありうるが、前記可能度函数はこれに限定されない。
【0090】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、選定した前記多項回帰モデルの次数に基づいて設定した係数/標準偏差の事前分布を代替するために、選定した前記多項回帰モデルの次数に基づいて設定した係数/標準偏差の事前分布を代替した、以前モデルの事後分布および設定した前記可能度函数を最適化した前記ベイジアンモデルに入力できる。
【0091】
vi)事後分布の検証
【0092】
様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、あらかじめ設定された方法に基づいて、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を検証することができる。
【0093】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、Burn-in、Thinning後のR-hat値(例えば、0.95<R-hat<1.05)とESS(Effective Sample Size)値(例えば、ESS>500)に基づいて、収斂性を検証することができる。
【0094】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布が基準(R-hat値(例えば、0.95<R-hat<1.05)とESS値(例えば、ESS>500))に未収斂するとき、最初のDraw sizeほど等差でDraw sizeを増加させた後、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を再検証することができる。
【0095】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記Draw sizeが増加すると、Burn-in以前のサンプルは捨て、増加した前記Draw sizeのBurn-in期間の直後のサンプルからマルコフ連鎖(Markov chain)を継続できる。
【0096】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布が基準(R-hat値(例えば、0.95<R-hat<1.05)およびESS値(例えば、ESS>500))に収斂すると、MCSE(Monte Carlo Standard Error)値が最も低いマルコフ連鎖(Markov chain)により、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推定することができる。
【0097】
vii)管理限界線の設定
【0098】
様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、推論された分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布に対して目標とする信頼区間(Credible Interval)を設定し、設定した前記信頼区間を利用して前記分析対象センサデータの管理限界線を設定することができる。
【0099】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の領域の特定%(例えば、50%、95%)を前記信頼区間に設定できる。 ここで、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の領域の特定%はHPD(Highest Posterior Density、以下「HPD」という。)値と関連し、状況に応じて変更できる。
【0100】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、設定した前記信頼区間に対応した、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の境界値を利用して、前記分析対象センサデータの管理限界線を設定することができる。
【0101】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布とHPDの統計量を利用して、確率的管理限界線を設定することができる。 ここで、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布は平均および標準偏差を含むため、平均および標準偏差のそれぞれの事後分布に対する特定%の信頼区間を設定し、各信頼区間の両端に該当する、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の値を組み合わせて、前記分析対象センサデータの管理限界線を設定することができる。
【0102】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の中間値に基づいて、あらかじめ設定された%(例えば、25%、75%、2.5%、97.5%)を有するHPD値を用いて、安全領域(Safe Region)、注意領域(Attention Region)および管理限界線(Control Line)を設定することができる。
【0103】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の平均と標準偏差が、下記の「数2」および「数3」を満たし、かつ前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の領域を安全領域(Safe Region)に設定できる。
【0104】
【数2】
【0105】
【数3】
【0106】
ここで、μν cl50%は、回帰における従属変数の50%信用区間を意味し、Xν cl50%は、HPDの統計量の組み合わせで作り出した新しい基準を示す。
【0107】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の平均と標準偏差が、下記の「数4」および「数5」を満し、かつ前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の領域を注意領域(Attention Region)に設定できる。
【0108】
【数4】
【0109】
【数5】
【0110】
ここで、μν Cl95%とXν Cl95%は、それぞれ95%信頼区間における平均と標準偏差を示す。
【0111】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、下記の「数6」を満足し、かつ前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の領域の境界値を管理限界線(Control Line)に設定できる。
【0112】
【数6】
【0113】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサデータが管理限界線(Control Line)の間の領域である、安全領域(Safe Region)および注意領域(Attention Region)に存在する場合、前記分析対象センサは正常であると判断できる。
【0114】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサデータが、管理限界線(Control Line)の上限より高い領域に存在するか、または管理限界線(Control Line)の下限より低い領域に存在する場合、前記分析対象センサが非正常(センサの異常)であると判断できる。
【0115】
viii)分析対象センサの有効性検証
【0116】
様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記入出力インタフェースモジュール120を通じて、前記分析対象センサの現在データが取得できる。
【0117】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの現在データと管理限界線(Control Line)を比較して、前記分析対象センサの有効性が検証できる。
【0118】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの現在データが管理限界線(Control Line)の間の領域である、安全領域(Safe Region)および注意領域(Attention Region)に存在する場合、前記分析対象センサは有効(正常)であると判断できる。
【0119】
また、様々な実施例によれば、前記プロセッサ110は、前記分析対象センサの現在データが管理限界線(Control Line)の上限より高い領域に存在するか、または管理限界線(Control Line)の下限より低い領域に存在する場合、前記分析対象センサが有効でない(センサの異常)と判断できる。
【0120】
前記入出力インタフェースモジュール120は、ネットワークを通じて、外部装置(例えば、サーバ)と連結できる。
【0121】
また、前記入出力インタフェースモジュール120は、外部装置からデータが取得できる。
【0122】
また、前記入出力インタフェースモジュール120は、前記分析対象センサの過去データが取得できる。
【0123】
また、前記入出力インタフェースモジュール120は、前記比較対象センサの過去データが取得できる。
【0124】
また、前記入出力インタフェースモジュール120は、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布が取得できる。
【0125】
また、前記入出力インタフェースモジュール120は、前記比較対象センサの過去データに対する事前分布が取得できる。
【0126】
また、前記入出力インタフェースモジュール120は、使用者の入力ができる。
【0127】
また、前記入出力インタフェースモジュール120は、前記分析対象センサの有効性検証結果が出力できる。
【0128】
また、前記入出力インターフェースモジュール120は、前記センサの有効性検証装置100と一体で提供できる。
【0129】
また、前記入出力インタフェースモジュール120は、前記センサの有効性検証装置100から分離して提供できる。
【0130】
また、前記入出力インタフェースモジュール120は、前記センサの有効性検証装置100と通信連結される、別途の装置でありうる。
【0131】
また、前記入出力インタフェースモジュール120は、外部装置と連結されるためのポート(例えば、USBポート)を含むことができる。
【0132】
前記入出力インターフェースモジュール120は、モニター、タッチスクリーン、マウス、電子ペン、マイクロホン、キーボード、スピーカー、イヤホン、ヘッドホンまたはタッチパッド等を含むことができる。
【0133】
前記メモリ130は、前記入出力インタフェースモジュール120を通じて取得したデータが保存できる。
【0134】
また、前記メモリ130は、前記プロセッサ110が取得したデータを保存することができる。
【0135】
また、前記メモリ130は、前記プロセッサ110が設定した安全領域を保存することができる。
【0136】
また、前記メモリ130は、前記プロセッサ110が設定した注意領域を保存することができる。
【0137】
また、前記メモリ130は、前記プロセッサ110が設定した管理限界線を保存することができる。
【0138】
また、前記メモリ130は、前記分析対象センサの有効性検証結果が保存できる。
【0139】
図2は、一実施例による、センサの有効性検証方法を示す、フローチャートである。
【0140】
図2を参照すれば、前記センサの有効性検証方法は、前記比較対象センサデータを選定する段階S200、前記ベイジアンモデルのパラメータの初期値の最適化および前記多項回帰モデルの次数を選定する段階S210、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論する段階S220、前記事後分布を検証する段階S230、前記分析対象センサデータの管理限界線を設定する段階S240および前記分析対象センサの有効性を検証する段階S250を含む。
【0141】
前記段階S200において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データおよび複数の分析対象外センサの過去データが取得できる。
【0142】
また、前記段階S200において、前記センサの有効性検証装置は、距離相関関係(distance correlation)を利用して、複数の前記分析対象外センサの過去データの中で前記分析対象センサの過去データと相関関係が高いデータを選定し、選定したデータを前記比較対象センサデータに選定できる。
【0143】
また、前記段階S200において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去のデータに対する事前分布を設定することができる。 ここで、前記事前分布は、前記分析対象センサの過去データと複数の前記分析対象外センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事前分布でありうるが、前記事前分布はこれに限定されない。
【0144】
また、前記段階S200において、前記センサの有効性検証装置は、前記比較対象センサの過去のデータに対する事前分布を設定することができる。 ここで、前記事前分布は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事前分布でありうるが、前記事前分布はこれに限定されない。
【0145】
前記段階S210において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布から、サンプリングを遂行することができる。
【0146】
また、前記段階S210において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布からサンプリングした学習データに基づいて、前記ベイジアンモデルを学習させることができる。
【0147】
また、前記段階S210において、前記センサの有効性検証装置は、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満足するまで、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布からサンプリングした新しい学習データに基づいて、前記ベイジアンモデルを繰り返し学習させることができる。
【0148】
また、前記段階S210において、前記センサの有効性検証装置は、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満たす場合、前記ベイジアンモデルの学習を中止することができる。
【0149】
また、前記段階S210において、前記センサの有効性検証装置は、多項式の次数を決定するために、探索する多項回帰の次数範囲を設定することができる。
【0150】
また、前記段階S210において、前記センサの有効性検証装置は、各次数別の学習データで、前記多項回帰モデルをモデリングすることができる。
【0151】
また、前記段階S210において、前記センサの有効性検証装置は、前記多項回帰モデルのRMSEを算出し、算出したRMSEを利用して前記多項回帰モデルの適正な次数を選定することができる。
【0152】
前記段階S220において、前記センサの有効性検証装置は、選定した前記多項回帰モデルの次数に基づいて、係数/標準偏差の事前分布を設定することができる。
【0153】
また、前記段階S220において、前記センサの有効性検証装置は、最初の多項回帰式の回帰係数を、回帰係数の事前分布の平均値に設定できる。
【0154】
また、前記段階S220において、前記センサの有効性検証装置は、設定した前記事前分布、前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データを最適化した前記ベイジアンモデルに入力し、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論することができる。
【0155】
また、前記段階S220において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布に基づいて、前記多項回帰モデルの回帰係数を推論することができる。
【0156】
前記段階S230において、前記センサの有効性検証装置は、Burn-in、Thinning後のR-hat値(例えば、0.95<R-hat<1.05)とESS値(例えば、ESS>500)を基準に、収斂性を検証することができる。
【0157】
また、前記段階S230において、前記センサの有効性検証装置は、Draw sizeが増加すると、Burn-in以前のサンプルは捨て、増加した前記Draw sizeのBurn-in期間の直後のサンプルから、マルコフ連鎖(Markov chain)を継続することができる。
【0158】
また、前記段階S230において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布が基準(R-hat値(例えば、0.95<R-hat<1.05)とESS値(例えば、ESS>500))に収斂すると、MCSE値が最も低いマルコフ連鎖で前記分析対象センサデータの母数の事後分布を推定することができる。
【0159】
前記段階S240において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の領域の特定%(例えば、50%、95%)を信頼区間に設定できる。
【0160】
また、前記段階S240において、前記センサの有効性検証装置は、設定した前記信頼区間に対応した、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の境界値を利用して、前記分析対象センサデータの管理限界線を設定することができる。
【0161】
前記段階S250において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの現在データが管理限界線(Control Line)の間の領域である、安全領域(Safe Region)および注意領域(Attention Region)に存在する場合、前記分析対象センサは有効(正常)であると判断できる。
【0162】
また、前記段階S250において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの現在データが管理限界線(Control Line)の上限より高い領域に存在するか、または管理限界線(Control Line)の下限より低い領域に存在する場合、前記分析対象センサが有効でない(センサの異常)と判断できる。
【0163】
図3は、他の実施例による、センサの有効性検証方法を示す、フローチャートである。
【0164】
図3を参照すれば、前記センサの有効性検証方法は、比較対象センサデータを選定する段階S300、ベイジアンモデルのパラメータの初期値の最適化および多項回帰モデルの次数を選定する段階S310、管理限界をチューニングする段階S320、分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論する段階S330、前記事後分布を検証する段階S340、前記分析対象センサデータの管理限界線を設定する段階S350および前記分析対象センサの有効性を検証する段階S360を含む。
【0165】
前記段階S300において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データおよび複数の分析対象外センサの過去データが取得できる。
【0166】
また、前記段階S300において、前記センサの有効性検証装置は、距離相関関係(distance correlation)を利用して、複数の前記分析対象外センサの過去データの中で前記分析対象センサの過去データと相関関係が高いデータを選定し、選定したデータを前記比較対象センサデータに選定できる。
【0167】
また、前記段階S300において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去のデータに対する事前分布を設定することができる。 ここで、前記事前分布は、前記分析対象センサの過去データと複数の前記分析対象外センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事前分布でありうるが、前記事前分布はこれに限定されない。
【0168】
また、前記段階S300において、前記センサの有効性検証装置は、前記比較対象センサの過去のデータに対する事前分布を設定することができる。 ここで、前記事前分布は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事前分布でありうるが、前記事前分布はこれに限定されない。
【0169】
前記段階S310において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布から、サンプリングを遂行することができる。
【0170】
また、前記段階S310において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布からサンプリングした学習データに基づいて、前記ベイジアンモデルを学習させることができる。
【0171】
また、前記段階S310において、前記センサの有効性検証装置は、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満足するまで、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布からサンプリングした新しい学習データに基づいて、前記ベイジアンモデルを繰り返し学習させることができる。
【0172】
また、前記段階S310において、前記センサの有効性検証装置は、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満たす場合、前記ベイジアンモデルの学習を中止することができる。
【0173】
また、前記段階S310において、前記センサの有効性検証装置は、多項式の次数を決定するために、探索する多項回帰の次数範囲を設定することができる。
【0174】
また、前記段階S310において、前記センサの有効性検証装置は、各次数別の学習データで、前記多項回帰モデルをモデリングすることができる。
【0175】
また、前記段階S310において、前記センサの有効性検証装置は、前記多項回帰モデルのRMSEを算出し、算出したRMSEを利用して前記多項回帰モデルの適正な次数を選定することができる。
【0176】
前記段階S320において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサがデータを取得する機器の置かれている状況(整備、季節要因、老朽化等)が変化するにつれて、前記相関関係の管理限界を更新することができる。
【0177】
また、前記段階S320において、前記センサの有効性検証装置は、前記管理限界をチューニングするために、前記多項回帰モデルの事後分布を更新することができる。
【0178】
また、前記段階S320において、前記センサの有効性検証装置は、以前モデルの事後分布を事前分布にし、前記多項回帰モデルに対するベイジアンサンプリング推論を利用して、前記多項回帰モデルの事後分布を更新することができる。 ここで、前記以前モデルの事後分布は、前記管理限界を構成する前記多項回帰モデルの回帰係数および誤差項(標準偏差)に対する事後分布を意味することができるが、前記以前モデルの事後分布の意味はこれに限定されない。
【0179】
また、前記段階S320において、前記センサの有効性検証装置は、可能度函数を設定することができる。 このとき、前記可能度函数は正規分布の函数でありうるが、前記可能度函数はこれに限定されない。
【0180】
また、前記段階S320において、前記センサの有効性検証装置は、選定した前記多項回帰モデルの次数に基づいて設定した係数/標準偏差の事前分布を代替するために、選定した前記多項回帰モデルの次数に基づいて設定した係数/標準偏差の事前分布を代替した、以前モデルの事後分布および設定した前記可能度函数を、最適化した前記ベイジアンモデルに入力できる。
【0181】
前記段階S330において、前記センサの有効性検証装置は、選定した前記多項回帰モデルの次数に基づいて、係数/標準偏差の事前分布を設定することができる。
【0182】
また、前記段階S330において、前記センサの有効性検証装置は、設定した前記事前分布、前記分析対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データを最適化した前記ベイジアンモデルに入力し、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布を推論することができる。
【0183】
また、前記段階S330において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布に基づいて、前記多項回帰モデルの回帰係数を推論することができる。
【0184】
前記段階S340において、前記センサの有効性検証装置は、Burn-in、Thinning後のR-hat値(例えば、0.95<R-hat<1.05)とESS値(例えば、ESS>500)を基準に、収斂性を検証することができる。
【0185】
また、前記段階S340において、前記センサの有効性検証装置は、Draw sizeが増加すると、Burn-in以前のサンプルは捨て、増加した前記Draw sizeのBurn-in期間の直後のサンプルから、マルコフ連鎖(Markov chain)を継続することができる。
【0186】
また、前記段階S340において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布が基準(R-hat値(例えば、0.95<R-hat<1.05)とESS値(例えば、ESS>500))に収斂すると、MCSE値が最も低いマルコフ連鎖で、前記分析対象センサデータの母数の事後分布を推定することができる。
【0187】
前記段階S350において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の領域の特定%(例えば、50%、95%)を信頼区間に設定できる。
【0188】
また、前記段階S350において、前記センサの有効性検証装置は、設定した前記信頼区間に対応した、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布の境界値を利用して、前記分析対象センサデータの管理限界線を設定することができる。
【0189】
前記段階S360において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの現在データが管理限界線(Control Line)の間の領域である、安全領域(Safe Region)および注意領域(Attention Region)に存在する場合、前記分析対象センサは有効(正常)であると判断できる。
【0190】
また、前記段階S360において、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの現在データが管理限界線(Control Line)の上限より高い領域に存在するか、または管理限界線(Control Line)の下限より低い領域に存在する場合、前記分析対象センサが有効でない(センサの異常)と判断できる。
【0191】
図4は、一実施例により、前記センサの有効性検証装置が前記多項回帰モデルのパラメータの初期値を最適化する方法を示す、フローチャートである。
【0192】
図4を参照すれば、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データ401および前記比較対象センサの過去データ402が取得できる。
【0193】
様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、段階S410において、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布を設定することができる。 ここで、前記事前分布は、前記分析対象センサの過去データと複数の前記分析対象外センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事前分布でありうるが、前記事前分布はこれに限定されない。
【0194】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、前記比較対象センサの過去データに対する事前分布を設定することができる。 ここで、前記事前分布は、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事前分布でありうるが、前記事前分布はこれに限定されない。
【0195】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、段階S410において、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布からサンプリングを遂行し、学習データを生成することができる。
【0196】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、段階S410において、前記分析対象センサの過去データを利用して可能度(尤度、likelihood)を計算することができる。 前記可能度の計算方法は、既に公知になった方法であるので、ここで詳細な説明は省略する。
【0197】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、段階S410において、前記比較対象センサの過去データを利用して可能度(尤度、likelihood)を計算することができる。 前記可能度の計算方法は、既に公知になった方法であるので、ここで詳細な説明は省略する。
【0198】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、段階S420において、サンプリングで生成した学習データに基づいて、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布が取得できる。
【0199】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置が取得した、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布は、学習データ、前記分析対象センサの過去データの可能度、前記比較対象センサの過去データの可能度、設定した前記分析対象センサの過去データに対する事前分布および設定した前記比較対象センサの過去データに対する事前分布に基づいて、以下の「数7」を用いて表現できる。
【0200】
【数7】
【0201】
ここで、P(H|D)は事後分布であり、P(D|H)は可能度であり、P(H)はデータに対する事前分布であり、P(D)はデータに対する確率である。
【0202】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、段階S430において、前記ベイジアンモデルを利用して取得した事後分布を、あらかじめ設定された基準と比較して、前記ベイジアンモデルの学習状態を検証することができる。 このとき、あらかじめ設定された前記基準は、Acceptance rateおよびAutocorrelationでありうるが、あらかじめ設定された前記基準はこれに限定されない。
【0203】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、段階S430において、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満たしていない場合、前記ベイジアンモデルの再学習を決定することができる。
【0204】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、段階S430において、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満足するまで、前記分析対象センサの過去データ、前記分析対象センサの過去データに対する事前分布、前記比較対象センサの過去データおよび前記比較対象センサの過去データに対する事前分布からサンプリングした新しい学習データに基づいて、前記ベイジアンモデルを繰り返し学習させることができる。
【0205】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、段階S430において、前記ベイジアンモデルを用いて取得した事後分布が、Acceptance rate(例えば、0.2<=Acceptance rate<=0.5)とAutocorrelation(例えば、サンプルの50%が信頼区間95%以内にある場合)の両方を満たす場合、前記ベイジアンモデルの学習を中止することができる。
【0206】
図5aから図5cは、一実施例により、安全領域、注意領域および管理限界線を例示的に示した図面である。
【0207】
図5aを参照すれば、図5aには管理限界線の上限と下限が示されている。
【0208】
図5aの中央に図示された領域は、図5bにおいて、平均に対する事後分布の期待値を示す。
【0209】
図5aにおいて、線500は、下記の「数8」で管理限界線の上限であるμν avg+3σν avgを示し、線510は、下記の「数8」で管理限界線の下限であるμν avg―3σν avgを示す。
【0210】
【数8】
【0211】
図5bは、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布のグラフの例を図示した図面である。すなわち、Y=w+wr0x+wrl+σにおける、各回帰曲線の回帰係数(w,wr0,wrl)および誤差項(σ)に対する事後分布のグラフの例を図示したものである。
【0212】
図5bを参照すれば、左列は、各回帰曲線の回帰係数および誤差項の事後分布を示し、右列は、ベイジアンサンプリング推論で得られたサンプルの例を示している。
【0213】
図5cは、下記の「数9」から「数13」の領域を示したものである。
【0214】
【数9】
【0215】
【数10】
【0216】
【数11】
【0217】
【数12】
【0218】
【数13】
【0219】
図5cの上部530に対する拡大図である右側の一番上にある図のうち、531は、管理限界線の上限(μν avg+3σν avg)と注意領域の標準偏差の上限(μν 97.5%+3σν hpd97.5%)を示す。 なお、532は、安全領域の標準偏差の上限(μν hpd75%+3σν hpd75%)の一部を示す。
【0220】
図5cの中央部540に対する拡大図である右側の中央にある図のうち、541は、安全領域の標準偏差の上限(μν hpd75%+3σν hpd75%)の一部を示し、542および544は、注意領域の平均の上限(μν hpd97.5%)542および平均の下限(μν hpd2.5%)544を示す。 また、543は「数8」を示し、545 は安全領域の標準偏差の下限(μν hpd2.5%-3σν hpd97.5%)の一部を示す。
【0221】
図5cの下部550に対する拡大図である右側の一番下の図のうち、551は、安全領域の標準偏差の下限(μν hpd25%-3σν hpd75%)の一部を示す。 なお、右側の一番下の図のうち、552は、管理限界線の下限(μν avg-3σν avg)と注意領域の標準偏差の下限(μν hpd2.5%-3σν hpd97.5%)の一部を示す。
【0222】
図6は、一実施例により、前記多項回帰モデルを適用したセンサの有効性検証技法を説明する図面である。
【0223】
図6を参照すれば、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データ601および前記比較対象センサの過去データ602を取得して、前記ベイジアンモデルのパラメータの初期値を最適化することができる(段階S610)。
【0224】
様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの過去データ601および前記比較対象センサの過去データ602を取得して、前記多項回帰モデルの次数を設定することができる(段階S620)。
【0225】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、前記多項回帰モデルの次数に基づいて設定した、係数/標準偏差の事前分布、前記分析対象センサの過去データ601および前記比較対象センサの過去データ602を、最適化した前記ベイジアンモデル631に入力し、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布が推論(632)できる(段階S630)。
【0226】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、前記多項回帰モデルの次数に基づいて設定した係数/標準偏差の事前分布を以前モデルの事後分布に代替(641)し、可能度函数を設定(642)して管理限界をチューニングすることができる(段階S640)。
【0227】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、Burn-in、Thinning後のR-hat値(例えば、0.95<R-hat<1.05)とESS値(例えば、ESS>500)を基準に、前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線回帰係数および誤差項に対する事後分布の収斂性を検証することができる(段階S650)。
【0228】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、推論された前記分析対象センサの過去データと前記比較対象センサの過去データとの関係を示す、前記回帰曲線の回帰係数および誤差項に対する事後分布に対して目標とする信頼区間(Credible Interval)を設定し、設定した前記信頼区間を利用して前記分析対象センサデータの管理限界線を設定することができる(段階S660)。
【0229】
また、様々な実施例によれば、前記センサの有効性検証装置は、前記分析対象センサの現在データ680を設定した前記管理限界線と比較して、前記分析対象センサの有効性を検証することができる(段階S670)。
【0230】
本開示は、図面に示した実施例を参照に説明したが、これは例示的なものに過ぎず、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形および均等な他の実施例が可能であるという点を理解するだろう。 したがって、本開示の真の技術的保護範囲は、添付された請求範囲の技術的思想によって定められなければならない。
【符号の説明】
【0231】
100…センサの有効性検証装置
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図6
【外国語明細書】