(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086708
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】靴紐用テンションガイド
(51)【国際特許分類】
A43C 7/00 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
A43C7/00
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023213325
(22)【出願日】2023-12-18
(31)【優先権主張番号】10-2022-0176861
(32)【優先日】2022-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523476281
【氏名又は名称】金鎭鎬
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】金鎭鎬
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050MA05
(57)【要約】
【課題】弾性が付与されず、靴紐の締め付け力が緩むにつれて、靴内部の足が当初締められた状態より緩くなる感じを未然に遮断でき、従来の靴紐が緩んで基本的に着用感が不便になり、ユーザーの足が靴内部で流動したり、靴から外部に離脱することによる様々な状況に露出される可能性を防止し、ユーザーに安定感を付与できる。
【解決手段】
本発明は、靴紐用テンションガイドに関し、スプリングポケット15を有するガイドベース10と、スプリングポケットに配置されて両端部が靴紐5の引っ張りおよび引っ張り解除によって前後に弾性移動されるテンションスプリング20と、スプリングポケットのテンションスプリングを覆うガイドカバー30とを含み、縛られている靴紐に持続的な弾性を付与して、靴紐が最初の締め付け状態を維持できる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴紐用テンションガイドであって、
上面一側に形成された床面、
前記床面の前端部に配置されるベース前壁体、
前記ベース前壁体の所定距離隔離された後方に配置されるベース後壁体、および、
前記ベース前壁体と前記ベース後壁体との両端部を連結し、前記床面から所定距離上向き延長され、上向き延長端部に靴紐の両端が前記床面を通じて外部に経由されるようにする一対のベース側壁体を含み、上方が開放されたスプリングポケットを有するガイドベースと、
前記スプリングポケットの床面に配置されて内部貫通孔に前記靴紐が貫通され、中央部が前記ベースの前壁体と後壁体との間に密着固定され、両端部が前記靴紐の引っ張りおよび引っ張り解除によって前後に弾性移動されるテンションスプリングと、並びに、
底面一側に形成された天井面、
前記ベースの前、後壁体に対応配置され、互いに相接して結合されるカバー前、後壁体、および、
前記ベース側壁体に対応して互いに所定距離隔離された紐経由流路を形成するカバー側壁体を備えて、前記スプリングポケットのテンションスプリングを覆うガイドカバーを含むことを特徴とする、前記靴紐用テンションガイド。
【請求項2】
前記スプリングポケットのベース前壁体は、両端部に行くほど前記ベース後壁体と間隔が広がる曲壁構造となり、これに対応する前記ガイドカバーのカバー前壁体も、両端部に行くほど前記カバー後壁体と間隔が広がる曲壁構造となることを特徴とする、
請求項1に記載の靴紐用テンションガイド。
【請求項3】
前記スプリングポケットのベース前壁体は、両端部に前記テンションスプリングを通じて引っ張られた状態の前記靴紐によって前記ベース前壁体の両端部が損傷されることを防止するために、前記ベース側壁体の中心方向に所定の長さ突出された損傷防止顎がさらに設けられることを特徴とする、
請求項1に記載の靴紐用テンションガイド。
【請求項4】
前記スプリングポケットのベース後壁体は、両端部に前記引っ張りが解除された状態の前記靴紐が前記ベース後壁体の後方に引っ張られるにつれて、前記ベース後壁体の両端部が損傷されることを防止するために、前記ベース側壁体の中心方向に所定の長さ突出された損傷防止顎がさらに設けられることを特徴とする、
請求項1に記載の靴紐用テンションガイド。
【請求項5】
前記ガイドカバーのカバー前壁体は、両端部に前記テンションスプリングを通じて引っ張られた状態の前記靴紐によって前記カバー前壁体の両端部が損傷されることを防止するために、前記カバー側壁体の中心方向に所定の長さ突出された損傷防止顎がさらに設けられることを特徴とする、
請求項1に記載の靴紐用テンションガイド。
【請求項6】
前記ガイドカバーのカバー後壁体は、両端部に前記引っ張りが解除された状態の前記靴紐が前記カバー後壁体の後方に引っ張られるにつれて、前記カバー後壁体の両端部が損傷されることを防止するために、前記カバー側壁体の中心方向に所定の長さ突出された損傷防止顎がさらに設けられることを特徴とする、
請求項1に記載の靴紐用テンションガイド。
【請求項7】
前記テンションスプリングは、リング状の単位リングが螺旋方向に連続して密着されるコイル構造の引張スプリングであることを特徴とする、
請求項1に記載の靴紐用テンションガイド。
【請求項8】
前記ガイドベースは、前記ベースの前、後壁体の上面一側に下方に凹んで凹んだ定位置案内溝が設けられ、
これに対応する前記ガイドカバーは、前記カバー前、後壁体の底面一側に下方に凸に突出して前記定位置案内溝に挿入されながら、前記ガイドベースとガイドカバーとが定位置で互いに相接して結合されるようにする定位置案内突起が設けられることを特徴とする、
請求項1に記載の靴紐用テンションガイド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴紐用テンションガイドに関し、より具体的には、靴紐に適切なテンションを付与できるようにする靴紐用テンションガイドに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に靴等の紐(ワイヤー)は、着用者が直接手で縛る場合がほとんどである。
【0003】
このように手で縛るとどうしても不便な点があるため、最近では、ダイヤル方式を利用して紐を縛るリールシステムが多様に提示されている。
【0004】
現在、紐締め付け用リールシステムで使用するワイヤー(ケーブル、紐)は、高い摩擦係数および弾性係数を有し、高い引張強度を有する非常に滑らかな糸として、ナイロン繊維やポリエチレン繊維で形成された紐である。
【0005】
このような紐は、重量に対して高い強度比を備え、耐久性に優れ、非常に低い弾性を有する。
【0006】
好ましい紐は、タイトに編まれて締められて織られたものである。タイトに編まれて締められた紐は、完成した紐に剛性を加えることになる。
【0007】
締められ、編まれながら提供される追加の剛性は、押圧性能を高め、紐は、紐ガイドを通じて容易に縫い付けられてスプールに挿入されるか、またはガイドを通じてユーザーが容易に把持できる紐の輪を形成する。
【0008】
しかし、このような従来技術の紐ガイドには、別途の弾性手段が全く設けられていないため、紐ガイドを通過してスプールにまかれた紐は、締められた後に使用時間が経過するにつれて、締め付け力が緩み、靴の甲皮内部で足の動き、足の体積変化、加えられた衝撃等により、甲皮が最初の体積よりも、ある程度膨張することになる。
【0009】
この場合、ユーザーは、紐が当初締められた圧力を維持できないことを認識する。
【0010】
即ち、紐がリールシステムから緩められて、靴内部の足が当初締められた状態よりも緩くなる感じを与えるようになる等の問題点があった。
【0011】
また、この場合、靴紐が緩んで基本的に着用感が不便になることはもちろん、一例として、ユーザーの足が靴内部で流動したり靴から外部に離脱したりすることによる様々な状況に露出される可能性のある等の問題点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
韓国公開特許第10-2016-0027989号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、このような問題点解決するために案出されたものであり、スプリングポケットを有するガイドベースと、前記スプリングポケットに配置されて両端部が靴紐の引っ張りおよび引っ張り解除によって前後に弾性移動されるテンションスプリングと、前記スプリングポケットのテンションスプリングを覆うガイドカバーとを設けて、縛られている靴紐に持続的な弾性を付与して、靴紐が最初の締め付け状態を維持できるようにする靴紐用テンションガイドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このような前記目的を達成するための本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドは、上面一側に形成された床面、前記床面の前端部に配置されるベース前壁体、前記ベース前壁体の所定距離隔離された後方に配置されるベース後壁体、および前記ベース前壁体と前記ベース後壁体との両端部を連結し、前記床面から所定距離上向き延長され、前記上向き延長端部に靴紐の両端が前記床面を通じて外部に経由されるようにする一対のベース側壁体を含み、上方が開放されたスプリングポケットを有するガイドベースと、前記スプリングポケットの床面に配置されて内部貫通孔に前記靴紐が貫通され、中央部が前記ベースの前壁体と後壁体との間に密着固定され、両端部が前記靴紐の引っ張りおよび引っ張り解除によって前後に弾性移動されるテンションスプリングと、ならびに底面一側に形成された天井面、前記ベースの前、後壁体に対応配置され、互いに相接して結合されるカバー前、後壁体、および前記ベース側壁体に対応して互いに所定距離隔離された紐経由流路を形成するカバー側壁体を備えて、前記スプリングポケットのテンションスプリングを覆うガイドカバーとを含む。
【0015】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記スプリングポケットのベース前壁体は、両端部に行くほど前記ベース後壁体と間隔が広がる曲壁構造となり、これに対応する前記ガイドカバーのカバー前壁体も、両端部に行くほど前記カバー後壁体と間隔が広がる曲壁構造となることができる。
【0016】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記スプリングポケットのベース前壁体は、両端部に前記テンションスプリングを通じて引っ張られた状態の前記靴紐によって前記ベース前壁体の両端部が損傷されることを防止するために、前記ベース側壁体の中心方向に所定の長さ突出された損傷防止顎がさらに設けられていてもよい。
【0017】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記スプリングポケットのベース後壁体は、両端部に前記引っ張りが解除された状態の前記靴紐が前記ベース後壁体の後方に引っ張られるにつれて、前記ベース後壁体の両端部が損傷されることを防止するために、前記ベース側壁体の中心方向に所定の長さ突出された損傷防止顎がさらに設けられていてもよい。
【0018】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記ガイドカバーのカバー前壁体は、両端部に前記テンションスプリングを通じて引っ張られた状態の前記靴紐によって前記カバー前壁体の両端部が損傷されることを防止するために、前記カバー側壁体の中心方向に所定の長さ突出された損傷防止顎がさらに設けられていてもよい。
【0019】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記ガイドカバーのカバー後壁体は、両端部に前記引っ張りが解除された状態の前記靴紐が前記カバー後壁体の後方に引っ張られるにつれて、前記カバー後壁体の両端部が損傷されることを防止するために、前記カバー側壁体の中心方向に所定の長さ突出された損傷防止顎がさらに設けられていてもよい。
【0020】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記テンションスプリングは、リング状の単位リングが螺旋方向に連続して密着されるコイル構造の引張スプリングであり得る。
【0021】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記スプリングポケットは、前記床面の一側に前記ベースの前壁体と後壁体との間に密着されて前記床面に置かれる前記テンションスプリングの単位リング間に掘り込んで、前記テンションスプリングが前記スプリングポケットの両側に移動されることを防止するための移動防止突起がさらに設けられていてもよい。
【0022】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記スプリングポケットは、前記ベース前壁体の一側に前記ベースの前壁体と後壁体との間に密着されて前記床面に置かれる前記テンションスプリングの単位リング間に掘り込んで、前記テンションスプリングが前記スプリングポケットの両側に移動されることを防止するための移動防止突起がさらに設けられていてもよい。
【0023】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記スプリングポケットは、前記ベース後壁体の一側に前記ベースの前壁体と後壁体との間に密着されて前記床面に置かれる前記テンションスプリングの単位リング間に掘り込んで、前記テンションスプリングが前記スプリングポケットの両側に移動されることを防止するための移動防止突起がさらに設けられていてもよい。
【0024】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記ガイドカバーは、前記天井面の一側に前記カバーの前壁体と後壁体との間に密着されて前記天井面に密着される前記テンションスプリングの単位リング間に掘り込んで、前記テンションスプリングが前記スプリングポケットの両側に移動されることを防止するための移動防止突起がさらに設けられていてもよい。
【0025】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記ガイドカバーは、前記カバー前壁体の一側に前記カバーの前壁体と後壁体との間に密着されて前記天井面に密着される前記テンションスプリングの単位リング間に掘り込んで、前記テンションスプリングが前記スプリングポケットの両側に移動されることを防止するための移動防止突起がさらに設けられていてもよい。
【0026】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記ガイドカバーは、前記カバー後壁体の一側に前記カバーの前壁体と後壁体との間に密着されて前記天井面に密着される前記テンションスプリングの単位リング間に掘り込んで、前記テンションスプリングが前記スプリングポケットの両側に移動されることを防止するための移動防止突起がさらに設けられていてもよい。
【0027】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記ガイドベースは、前記ベースの前、後壁体の上面一側に下方に凹んで凹んだ定位置案内溝が設けられ、これに対応する前記ガイドカバーは、前記カバー前、後壁体の底面一側に下方に凸に突出して前記定位置案内溝に挿入されながら、前記ガイドベースとガイドカバーとが定位置で互いに相接して結合されるようにする定位置案内突起が設けられていてもよい。
【0028】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記スプリングポケットの床面および前記ガイドカバーの天井面は、前記テンションスプリングの前記靴紐による人為的な引っ張り前には前記テンションスプリングの上、下方を加圧して動きを抑制し、前記テンションスプリングの前記靴紐による人為的な引っ張り後には前記テンションスプリングの上、下方に対する加圧が解除されるようにする加圧制御手段がさらに設けられていてもよい。
【0029】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記加圧制御手段は、前記ガイドベースおよびガイドカバーのそれぞれに対して、前記靴紐による人為的な引っ張り前には前記テンションスプリングの上、下方を加圧するために相互間の間隔が小幅調整される小幅床面および小幅天井面が設けられ、前記靴紐による人為的な引っ張り後には前記テンションスプリングの上、下方に対する加圧が解除されて、元の状態に復元されるように相互間の間隔が大幅拡張される拡張床面および拡張天井面が設けられていてもよい。
【0030】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記小幅床面と拡張床面との間には、可動中の前記テンションスプリングがスムーズに進行されるようにする傾斜面構造のスライディング部がさらに設けられていてもよい。
【0031】
また、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドにおいて、前記小幅天井面と拡張天井面との間には、可動中の前記テンションスプリングがスムーズに進行されるようにする傾斜面構造のスライディング部がさらに設けられていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドを示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドのガイドカバーを剥がした状態の斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドのガイドベースを示す斜視図である。
【
図4】本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドのガイドカバーを示す斜視図である。
【
図5】本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドの作動過程を概略的に示す投影平面図である。
【
図6】本発明の別の実施例による靴紐用テンションガイドの作動過程を概略的に示す投影平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付図面に基づいて本発明を説明すると、次の通りである。
【0034】
図1~5に示すように、本発明の一実施例による靴紐用テンションガイドは、ガイドベース10と、テンションスプリング20と、ガイドカバー30とを含む。
【0035】
ここで、前記靴紐用テンションガイドは、一般の靴の靴紐がかかるようにする紐掛けまたは貫通孔が形成されている靴甲皮(図示せず)の両側にそれぞれ複数個が設けられることが好ましい。
【0036】
ガイドベース10は、上面一側に形成された床面11、床面11の前端部に配置されるベース前壁体12、ベース前壁体12の所定距離隔離された後方に配置されるベース後壁体13およびベース前壁体12とベース後壁体13との両端部を連結し、床面11から所定距離、上向き延長され、前記上向き延長端部に靴紐5の両端が床面11を通じて外部に経由されるようにする一対のベース側壁体を含み、上方が開放されたスプリングポケット15を有する板材構造となっている。
【0037】
テンションスプリング20は、スプリングポケット15の床面11に配置されて内部貫通孔21に靴紐5が貫通され、中央部が前記ベースの前壁体12と後壁体13との間に密着固定され、両端部が靴紐5の引っ張りおよび引っ張り解除によって前後に弾性移動されるコイル状の引張スプリング構造となっている。
【0038】
ガイドカバー30は、底面一側に形成された天井面31と、前記ベースの前、後壁体12、13に対応配置され、互いに相接して結合されるカバー前、後壁体32、33、およびベース側壁体14に対応して互いに所定距離隔離された紐経由流路40を形成するカバー側壁体34を備えて、スプリングポケット15のテンションスプリング20を覆うカバー構造となっている。
【0039】
より具体的には、スプリングポケット15のベース前壁体12は、両端部に行くほどベース後壁体13と間隔が広がる曲壁構造となり、これに対応するガイドカバー30のカバー前壁体32も、両端部に行くほど直壁構造を有する前記カバー後壁体と間隔が広がる曲壁構造となっている。
【0040】
そして、スプリングポケット15のベース前壁体12は、両端部にテンションスプリング20を通じて引っ張られた状態の靴紐5によってベース前壁体12の両端部が損傷されることを防止するために、ベース側壁体14の中心方向に所定の長さ突出された突起状の損傷防止顎16が設けられている。
【0041】
そして、スプリングポケット15のベース後壁体13は、両端部に前記引っ張りが解除された状態の靴紐5がベース後壁体13の後方に引っ張られるにつれて、ベース後壁体13の両端部が損傷されることを防止するために、ベース側壁体14の中心方向に所定の長さ突出された突起状の損傷防止顎17が設けられている。
【0042】
そして、ガイドカバー30のカバー前壁体32は、両端部にテンションスプリング20を通じて引っ張られた状態の靴紐5によってカバー前壁体32の両端部が損傷されることを防止するために、カバー側壁体34の中心方向に所定の長さ突出された突起状の損傷防止顎35が設けられている。
【0043】
そして、ガイドカバー30のカバー後壁体33は、両端部に前記引っ張りが解除された状態の靴紐5がカバー後壁体33の後方に引っ張られるにつれて、カバー後壁体33の両端部が損傷されることを防止するために、カバー側壁体34の中心方向に所定の長さ突出された突起状の損傷防止顎36が設けられている。
【0044】
そして、テンションスプリング20は、リング状の単位リング22が螺旋方向に連続して密着されるコイル構造の引張スプリングとなっている。
【0045】
そして、スプリングポケット15は、床面11の一側に前記ベースの前壁体12と後壁体13との間に密着されて床面11に置かれるテンションスプリング20の単位リング22の間に掘り込んで、テンションスプリング20がスプリングポケット15の両側に移動されることを防止するための複数の移動防止突起11aが設けられている。
【0046】
そして、スプリングポケット15は、ベース前壁体12の一側に前記ベースの前壁体12と後壁体13との間に密着されて床面11に置かれるテンションスプリング20の単位リング22の間に掘り込んで、テンションスプリング20がスプリングポケット15の両側に移動されることを防止するための複数の移動防止突起12aが設けられている。
【0047】
そして、スプリングポケット15は、ベース後壁体13の一側に前記ベースの前壁体12と後壁体13との間に密着されて床面11に置かれるテンションスプリング20の単位リング22の間に掘り込んで、テンションスプリング20がスプリングポケット15の両側に移動されることを防止するための複数の移動防止突起13aが設けられている。
【0048】
そして、ガイドカバー30は、天井面31の一側に前記カバー前、後壁体32、33の間に密着されて天井面31に密着されるテンションスプリング20の単位リング22の間に掘り込んで、テンションスプリング20がスプリングポケット15の両側に移動されることを防止するための複数の移動防止突起31aが設けられている。
【0049】
そして、ガイドカバー30は、カバー前壁体32の一側に前記カバー前、後壁体32、33の間に密着されて天井面31に密着されるテンションスプリング20の単位リング22の間に掘り込んで、テンションスプリング20がスプリングポケット15の両側に移動されることを防止するための複数の移動防止突起32aが設けられている。
【0050】
そして、ガイドカバー30は、カバー後壁体33の一側に前記カバー前、後壁体32、33の間に密着されて天井面31に密着されるテンションスプリング20の単位リング22の間に掘り込んで、テンションスプリング20がスプリングポケット15の両側に移動されることを防止するための複数の移動防止突起33aが設けられている。
【0051】
そして、ガイドベース10は、前記ベースの前、後壁体12、13の上面一側に下方に凹んで凹んだ定位置案内溝12b、13bが設けられ、これに対応するガイドカバー30は、前記カバー前、後壁体32、33の底面一側に下方に凸に突出して定位置案内溝12b、13bに挿入されながら、ガイドベース10とガイドカバー30とが定位置で互いに相接して結合されるようにする定位置案内突起33bが設けられている。
【0052】
未説明符号41は、ガイドベース10が靴の甲皮上に密着配置されるようにする甲皮密着板を示したものである。
【0053】
このような構成による本発明の一実施例である靴紐用テンションガイドの使用例を見ると、次のとおりである。
【0054】
まず、靴の甲皮両側に固定配置されているガイドベース10のスプリングポケット15にテンションスプリング20を配置する。
【0055】
この時、テンションスプリング20は、その中央部がベース前壁体12とベース後壁体13との間に密着された状態で、スプリングポケット15の移動防止突起11a、12a、13aがテンションスプリング20の単位リング22の間を掘り込んで、テンションスプリング20が左右に傾けることなく安定的に固定されることができるようにする。
【0056】
次に、テンションスプリング20の内部貫通孔21に靴紐5を貫通させた後、ガイドカバー30でガイドベース10を覆う。
【0057】
ここでも、ガイドカバー30の移動防止突起31a、32a、33aがテンションスプリング20の単位リング22の間を掘り込んで、テンションスプリング20が左右に傾けることなくより安定的に固定されることができるようにする。
【0058】
ここで、ガイドカバー30は、定位置案内突起32b、33bがガイドベース10の定位置案内溝12b、13bに挿入されて、互いに定位置組立が完成されるようにする。
【0059】
このような状態であっても、ガイドベース10とガイドカバー30との間の組立がある程度完成されるが、より堅固な組立のために別途の追加接合作業を行ってもよい。
【0060】
このように組立が完成されたテンションガイドを利用して、ユーザーが靴を履いて靴紐5を締めようとする場合、ユーザーが靴紐5を締め付けられる方向に引っ張るようになる。
【0061】
すると、
図5のように、靴紐5は、紐経由流路40の先端部に移動することになり、これによりテンションスプリング20もV字状に丸みを帯びて曲げられ、靴紐5に弾性を付与できるようになる。
【0062】
このようにして、靴紐5は、締め付けが解除されるまで持続的な弾性を付与され、靴紐5の最初の締め付け状態を維持できるようになる。
【0063】
一方、
図6に示された本発明の別の実施例において、スプリングポケットの床面50およびガイドカバーの天井面60は、テンションスプリング20の靴紐5による人為的な引っ張り前にはテンションスプリング20の上、下方を加圧して動きを抑制し、テンションスプリング20の靴紐5による人為的な引っ張り後にはテンションスプリング20の上、下方に対する加圧が解除されるようにする加圧制御手段が設けられている。
【0064】
ここで、前記加圧制御手段は、前記ガイドベースおよびガイドカバーのそれぞれに対して、靴紐5による人為的な引っ張り前にはテンションスプリング20の上、下方を加圧するために相互間の間隔が小幅調整される小幅床面51および小幅天井面61が設けられ、靴紐5による人為的な引っ張り後にはテンションスプリング20の上、下方に対する加圧が解除されて、元の状態に復元されるように相互間の間隔が大幅拡張される拡張床面52および拡張天井面62が設けられた構造となっている。
【0065】
そして、小幅床面51と拡張床面52との間には、可動中のテンションスプリング20がスムーズに進行されるようにする傾斜面構造のスライディング部53が設けられている。
【0066】
そして、小幅天井面61と拡張天井面62との間には、可動中のテンションスプリング20がスムーズに進行されるようにする傾斜面構造のスライディング部63が設けられている。
【0067】
このような構成による本発明の別の実施例である靴紐用テンションガイドの使用例を見ると、次のとおりである。
【0068】
ここでは、靴紐5の締め付け過程と全般的に同じであり、ただし靴紐5の締め付け前段階でテンションスプリング20が小幅床面51と小幅天井面61との間で押されている状態になり、テンションスプリング20が望ましくない靴紐5の引っ張りにしっかりと対応できるようにしてから、靴紐5を締め付ける方向に引っ張ると、テンションスプリング20がスライディング部53、63に乗って滑って拡張床面52および拡張天井面62に移動すると、元の状態に復帰し、靴紐5に弾性を付与できるようになるのである。
【0069】
このように、本発明の靴紐用テンションガイドは、スプリングポケット15を有するガイドベース10と、スプリングポケット15に配置されて両端部が靴紐5の引っ張りおよび引っ張り解除によって前後に弾性移動されるテンションスプリング20と、スプリングポケット15のテンションスプリング20を覆うガイドカバー30とを設けて、縛られている靴紐5に持続的な弾性を付与して、靴紐5が最初の締め付け状態を維持できるようにすることにより、従来に弾性が付与されず、靴紐の締め付け力が緩むにつれて、靴内部の足が当初締められた状態より緩くなる感じを未然に遮断できるようになり、また、もちろん、従来の靴紐が緩んで基本的に着用感が不便になることはもちろん、一例として、ユーザーの足が靴内部で流動したり靴から外部に離脱したりすることによる様々な状況に露出される可能性を事前に防止できるようになり、その結果、ユーザーに安定感を付与できるようになる。
【符号の説明】
【0070】
5 靴紐
10 ガイドベース
11 床面
11a 移動防止突起
11a、12a 移動防止突起
12 ベース前壁体
12 前壁体
12、13 後壁体
12a 移動防止突起
12b、13b 定位置案内溝
13 ベース後壁体
13 後壁体
13a 移動防止突起
14 ベース側壁体
15 スプリングポケット
16 損傷防止顎
17 損傷防止顎
20 テンションスプリング
21 内部貫通孔
22 単位リング
30 ガイドカバー
31 天井面
31a 移動防止突起
31a、32a 移動防止突起
32 カバー前壁体
32、33 後壁体
32a 移動防止突起
32b、33b 定位置案内突起
33 カバー後壁体
33a 移動防止突起
33b 定位置案内突起
34 カバー側壁体
35 損傷防止顎
36 損傷防止顎
40 紐経由流路
41 未説明符号
50 床面
51 小幅床面
52 拡張床面
53 スライディング部
53、63 スライディング部
60 天井面
61 小幅天井面
62 拡張天井面
63 スライディング部