(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086756
(43)【公開日】2024-06-28
(54)【発明の名称】フロセミドの濃縮液体医薬製剤及びそれを投与する方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/341 20060101AFI20240621BHJP
A61P 7/10 20060101ALI20240621BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240621BHJP
A61P 9/12 20060101ALI20240621BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20240621BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20240621BHJP
A61K 47/22 20060101ALI20240621BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240621BHJP
A61K 47/40 20060101ALI20240621BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20240621BHJP
A61K 47/02 20060101ALI20240621BHJP
A61K 47/18 20170101ALI20240621BHJP
【FI】
A61K31/341
A61P7/10
A61P9/00
A61P9/12
A61K9/08
A61K47/10
A61K47/22
A61K47/26
A61K47/40
A61K47/32
A61K47/02
A61K47/18
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024059099
(22)【出願日】2024-04-01
(62)【分割の表示】P 2021542438の分割
【原出願日】2020-01-30
(31)【優先権主張番号】62/799,215
(32)【優先日】2019-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515272327
【氏名又は名称】エスシーファーマシューティカルズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】グロッシ,アルフレード
(72)【発明者】
【氏名】コストラバ,ブリット
(72)【発明者】
【氏名】オグンレイエ,オラントクンボ オー.ルカ
(72)【発明者】
【氏名】テリー,シャノン
(72)【発明者】
【氏名】コペンハーゲン,フランシスカス
(57)【要約】
【課題】フロセミドの濃縮液体医薬製剤及びそれを投与する方法の提供。
【解決手段】一部には、フロセミド又はその薬学的に許容される塩、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤及び薬学的に許容される緩衝液を含む液体医薬製剤が本明細書に開示される。うっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧の治療を、それを必要とする患者において行う方法も提供される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含む液体医薬製剤であって、前記液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである、液体医薬製剤。
【請求項2】
前記1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、エタノール、ベンジルアルコール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項3】
前記液体医薬製剤中の前記1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約0.1%(w/w)~約30%(w/w)である、請求項1又は2に記載の液体医薬製剤。
【請求項4】
前記1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、ベンジルアルコールを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項5】
前記1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、NMPを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項6】
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)ベンジルアルコール;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含む液体医薬製剤であって、前記液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである、液体医薬製剤。
【請求項7】
前記液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である、請求項6に記載の液体医薬製剤。
【請求項8】
前記液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である、請求項6又は7に記載の液体医薬製剤。
【請求項9】
N-メチル-ピロリドン(NMP)をさらに含む、請求項6~8のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項10】
前記液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である、請求項9に記載の液体医薬製剤。
【請求項11】
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)ベンジルアルコール;
(iii)N-メチル-ピロリドン(NMP);及び
(iv)薬学的に許容される緩衝液
を含む液体医薬製剤であって、前記液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである、液体医薬製剤。
【請求項12】
前記液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である、請求項11に記載の液体医薬製剤。
【請求項13】
前記液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である、請求項11又は12に記載の液体医薬製剤。
【請求項14】
前記液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である、請求項11~13のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項15】
前記液体医薬製剤中の前記薬学的に許容される緩衝液の濃度は、約25mM~約500mMである、請求項1~14のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項16】
前記薬学的に許容される緩衝液は、ヒスチジン、クエン酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される緩衝剤を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項17】
前記緩衝剤は、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩である、請求項16に記載の液体医薬製剤。
【請求項18】
前記液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM~約250mMである、請求項17に記載の液体医薬製剤。
【請求項19】
前記液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM~約100mMである、請求項17又は18に記載の液体医薬製剤。
【請求項20】
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約30%(w/w)の、エタノール、ベンジルアルコール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)約25mM~約500mMの、ヒスチジン、クエン酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される薬学的に許容される緩衝液
を含む液体医薬製剤であって、前記液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLであり、前記液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である、液体医薬製剤。
【請求項21】
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iii)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含む液体医薬製剤であって、前記液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである、液体医薬製剤。
【請求項22】
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;
(iii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のN-メチル-ピロリドン;及び
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含む液体医薬製剤であって、前記液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである、液体医薬製剤。
【請求項23】
前記液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である、請求項21又は22に記載の液体医薬製剤。
【請求項24】
前記液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の量は、約25mM~約100mMである、請求項21~23のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項25】
前記液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である、請求項1~24のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項26】
前記液体医薬製剤のpHは、約7.0~約8.0である、請求項1~25のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項27】
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)ベンジルアルコール;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含む液体医薬製剤であって、前記液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び前記液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である、液体医薬製剤。
【請求項28】
前記液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である、請求項27に記載の液体医薬製剤。
【請求項29】
前記液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である、請求項27又は28に記載の液体医薬製剤。
【請求項30】
N-メチル-ピロリドン(NMP)をさらに含む、請求項27~29のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項31】
前記液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である、請求項30に記載の液体医薬製剤。
【請求項32】
前記薬学的に許容される緩衝液は、ヒスチジン、クエン酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される緩衝剤を含む、請求項27~31のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【請求項33】
前記緩衝剤は、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩である、請求項32に記載の液体医薬製剤。
【請求項34】
前記液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM~約250mMである、請求項33に記載の液体医薬製剤。
【請求項35】
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約30%(w/w)の、エタノール、ベンジルアルコール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)約25mM~約500mMの、ヒスチジン、クエン酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される薬学的に許容される緩衝液
を含む単位液体医薬製剤であって、前記液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLであり、前記液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である、単位液体医薬製剤。
【請求項36】
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iii)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含む単位液体医薬製剤であって、前記単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約200mg/mLである、単位液体医薬製剤。
【請求項37】
前記液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である、請求項36に記載の単位液体医薬製剤。
【請求項38】
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iii)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含む単位液体医薬製剤であって、前記単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び前記液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である、単位液体医薬製剤。
【請求項39】
前記単位液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である、請求項36~38のいずれか一項に記載の単位液体医薬製剤。
【請求項40】
約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のN-メチル-ピロリドンをさらに含む、請求項36~39のいずれか一項に記載の単位液体医薬製剤。
【請求項41】
水;pH調整剤;及び容積オスモル濃度調整剤の1つ以上をさらに含む、請求項1~34のいずれか一項に記載の液体医薬製剤又は請求項35~40のいずれか一項に記載の単位液体医薬製剤。
【請求項42】
前記pH調整剤は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩酸及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;及び前記容積オスモル濃度調整剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項41に記載の液体医薬製剤又は単位液体医薬製剤。
【請求項43】
うっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧の治療を、それを必要とする患者において行う方法であって、請求項1~34、41若しくは42のいずれか一項に記載の液体医薬製剤又は請求項35~42のいずれか一項に記載の単位液体医薬製剤を前記患者に投与することを含む方法。
【請求項44】
前記液体医薬製剤は、皮下注射又は皮下注入によって前記患者に投与される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記液体医薬製剤は、オンボディ型皮下送達システムを使用する皮下注入によって前記患者に投与される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記オンボディ型皮下送達システムは、ポンプ装置である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記単位液体医薬製剤は、皮下注射又は皮下注入によって前記患者に投与される、請求項43に記載の方法。
【請求項48】
前記単位液体医薬製剤は、オンボディ型皮下送達システムを使用する皮下注入によって前記患者に投与される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記オンボディ型皮下送達システムは、ポンプ装置である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
請求項1~34、41若しくは42のいずれか一項に記載の液体医薬製剤又は請求項35~42のいずれか一項に記載の単位液体医薬製剤を含む、うっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧の治療のためのキット。
【請求項51】
1単位、2単位、3単位又はそれを超える単位を含む、請求項50に記載のキット。
【請求項52】
オンボディ型皮下送達システムをさらに含む、請求項50又は51に記載のキット。
【請求項53】
前記オンボディ型皮下送達システムは、ポンプ装置である、請求項52に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年1月31日に出願された米国仮特許出願第62/799,215号の利益及びそれに対する優先権を主張し、その内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
背景
典型的なループ利尿薬であるフロセミドは、非代償性心不全を含む高血圧、浮腫及び関連疾患の治療で用いることができる。フロセミドは、通常、心臓、腎臓及び肝臓の機能不全又は不全、例えば鬱血性心不全に関連する浮腫の治療及び/又は管理で使用される。H. Bundgaard, T. Norgaard, N. M.Nielsen,"Photodegradation and hydrolysis of furosemide and furosemide esters in aqueous solutions,"International Journal of Pharmaceutics 42, 217 (1988)。
【0003】
フロセミドの経口生物学的利用能及び従って経口効能は、制限されている。酸性pHにおける制限された溶解性及び減少した安定性の組み合わされた効果のため、高度に変化しやすい経口吸収が観察されるが、フロセミドは、通常、非経口及び経口の両方で投与される。B. Devarakonda, D. P. Otto, A. Judefeind, R. A.Hill, M. M. de Villiers,"Effect of pH on the solubility and release of furosemide from polyamidoamine (PAMAM) dendrimer complexes,"International Journal of Pharmaceutics 345, 142 (Dec. 10, 2007)。従って、フロセミドは、典型的には、非代償性心不全又は他の形態のより進行した浮腫に罹ったほとんどの患者に対して、静脈内又は筋肉内投与される。
【0004】
フロセミドのような医薬品の静脈内投与は、カテーテルの設置及び薬物溶液の投与について訓練された医療専門家を必要とする。対照的に、医薬品の皮下投与は、自動注射装置及び/又はミニポンプ、又は皮下注射若しくは注入を用いて達成することができ、これは、投与が例えば家庭において患者又は介護者によって行われることを可能にする。患者又は介護者によるフロセミドの皮下投与は、より最適な治療的投与及び全用量を可能にして、より適切な薬物動態及び薬力学プロフィール並びに患者の転帰を提供することもできる。
【0005】
皮下投与では、患者の治療計画遵守の不良を回避するように、投与中の不快及び痛みを最小化すべきである。皮下投与時、その間又はその後、患者が感知する痛み及び不快に寄与し得る因子は、注射容量、製剤のpH及び製剤の浸透圧性又は等張性を含む。さらに、そのような製剤は、それが使用のために容易に入手でき、及び/又は様々な分注装置に予め充填できるように溶液中で安定なものであるべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、十分な濃度のフロセミドを含有し、適切なpH及び重量オスモル濃度であり、例えばフロセミドの皮下投与を可能にする、フロセミドを含有する改良された医薬製剤が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
一態様において、本発明は、フロセミド又はその薬学的に許容される塩の液体医薬製剤を提供する。
【0008】
本発明の様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。特定の実施形態において、液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である。
【0009】
本発明の特定の実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約30%(w/w)の、エタノール、ベンジルアルコール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)約25mM~約500mMの、ヒスチジン、クエン酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLであり、及び液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である。
【0010】
本発明の特定の実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)ベンジルアルコール;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0011】
本発明の特定の実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)N-メチル-ピロリドン(NMP);及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0012】
本発明の特定の実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)ベンジルアルコール;
(iii)N-メチル-ピロリドン(NMP);及び
(iv)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0013】
本発明の特定の実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iii)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0014】
本発明の特定の実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のN-メチル-ピロリドン;
(iii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0015】
別の態様において、本発明は、フロセミド又はその薬学的に許容される塩の単位液体医薬製剤を提供する。
【0016】
本発明の特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約30%(w/w)の、エタノール、ベンジルアルコール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)約25mM~約500mMの、ヒスチジン、クエン酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLであり、液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である。
【0017】
本発明の特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iii)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約200mg/mLである。
【0018】
本発明の特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のN-メチル-ピロリドン;
(iii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約200mg/mLである。
【0019】
特定の実施形態において、液体医薬製剤又は単位液体医薬製剤は、水;pH調整剤;及び容積オスモル濃度調整剤の1つ以上を含む。
【0020】
本発明の別の態様は、うっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧の治療を、それを必要とする患者において行う方法を提供し、この方法は、本明細書に記載の液体医薬製剤又は単位液体医薬製剤を患者に投与することを含む。
【0021】
本発明の別の態様は、本明細書に記載の液体医薬製剤又は単位液体医薬製剤を含む、うっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧の治療のためのキットを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
詳細な説明
本発明は、医学的障害、例えばうっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧の治療を、それを必要とする患者において行うための、フロセミドを含有する液体医薬製剤及び単位液体医薬製剤、それを含む医療キット並びに液体医薬製剤及び単位液体医薬製剤を使用する方法を提供する。特に、本発明は、患者への投与に適切なpHを維持することができる薬学的に許容される緩衝液と共に1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を使用する、増加した濃度のフロセミド又はその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤を提供することができる。
【0023】
定義
本発明の理解を容易にするために、いくつかの用語及び句が以下に定義される。
【0024】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される略語は、化学及び生物学の分野におけるそれらの通常の意味を有する。本明細書に記載の化学構造及び式は、化学技術分野で公知の化学原子価の標準規則に従って構築されている。
【0025】
本明細書で使用される場合、「1つの(a)」及び「1つの(an)」という用語は、「1つ以上」を意味し、文脈が不適切でない限り、複数形を含む。
【0026】
本出願において、要素又は構成要素が引用された要素又は構成要素のリストに含まれ、及び/又はそれから選択されると言われる場合、要素若しくは構成要素は、引用された要素若しくは構成要素のいずれか1つであり得るか、又は要素若しくは構成要素は、引用された要素若しくは構成要素の2つ以上からなる群から選択され得ることが理解されるべきである。
【0027】
さらに、本明細書中に記載された組成物又は方法の要素及び/又は特徴は、本明細書中において明示的であるか又は黙示的であるかを問わず、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく様々な方法で組み合わされ得ることが理解されるべきである。例えば、特定の化合物に言及する場合、その化合物は、文脈から別段に理解されない限り、本発明の組成物の様々な実施形態及び/又は本発明の方法で使用することができる。換言すれば、本出願内において、実施形態は、明確で簡潔な出願を記述及び描画することを可能にする方法で説明及び描写されてきたが、本教示及び本発明から逸脱することなく、実施形態を様々に組み合わせるか又は分離し得ることが意図されており、且つ理解されるであろう。例えば、本明細書に記載及び表現されている全ての特徴は、本明細書に記載及び表現されている本発明の全ての態様に適用できることが理解されるであろう。
【0028】
「少なくとも1つ」という表現は、文脈及び使用から別段に理解されない限り、表現の後に列挙された対象のそれぞれ及び2つ以上の列挙された対象の様々な組み合わせを個別に含むことを理解されたい。3つ以上の列挙された対象に関連する「及び/又は」という表現は、文脈から別段に理解されない限り、同じ意味を有することが理解されるべきである。
【0029】
「包含する(include)」、「包含する(includes)」、「包含している」、「有する(have)」、「有する(has)」、「有している」、「含有する(contain)」、「含有する(contains)」又は「含有している」という用語(これらの文法的均等物を含む)の使用は、一般に、オープンエンドであり、限定しないものとして理解されるべきであり、例えば特に明記されるか又は文脈から別段に理解されない限り、追加の引用されていない要素又はステップを除外するものではない。
【0030】
用語「約」の使用が定量的な値の前にある場合、本発明は、具体的にそうでないことが述べられているのでなければ、具体的な定量値自体も含む。本明細書で使用される場合、用語「約」とは、文脈からそうでないことが示されているか又は導かれるのでなければ、公称値から±10%の変動を指す。
【0031】
本明細書中の様々な箇所において、値は、群又は範囲において開示される。記載は、そのような群及び範囲のメンバーのそれぞれの及びあらゆる個々の部分的組み合わせを含むことが具体的に意図されている。例えば、0~40の範囲の整数は、個々に、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39及び40を開示することが具体的に意図されており、1~20の範囲の整数は、個々に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19及び20を開示することが具体的に意図されている。
【0032】
任意の全ての例又は本明細書の例示的な言語、例えば「など」又は「含む」の使用は、単に本発明をよりよく説明することを意図しており、特許請求されない限り、本発明の範囲に限定を課すものではない。本明細書のいかなる文言も、特許請求されていない要素を本発明の実施に必須であるとして示すと解釈されるべきではない。
【0033】
本明細書で使用される場合、(具体的に名称が与えられた化合物、例えばフロセミドを含む)「化合物」とは、記載の文脈からそうでないことが理解されるか、又は化合物の1つの特別な形態、例えば化合物自体又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくはエステルに明示的に限定されているのでなければ、化合物自体及びその薬学的に許容される塩を指す。
【0034】
本明細書で使用される場合、「フロセミド」とは、式:
【化1】
を有する化合物及びその薬学的に許容される塩を指す。そのような塩には、フロセミドナトリウム塩及びフロセミド第四級アンモニウム塩が含まれ得るが、これらに限定されない。フロセミドは、他の名称、例えばフルセミド、5-(アミノスルホニル)-4-クロロ-2-[(2-フラニル-メチル)アミノ]安息香酸又はそのIUPAC名称、4-クロロ-2-(フラン-2-イルメチルアミノ)-5-スルファモイル-安息香酸又はその通常の商品名、ラシックス(Lasix)(登録商標)によって言及され得る。
【0035】
本明細書で使用される場合、「対象」及び「患者」という用語は、本明細書に記載の方法及び/又は組成物によって治療される生物を指す。そのような生物は、好ましくは、哺乳動物(例えば、ネズミ、サル、ウマ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコなど)、より好ましくはヒトである。
【0036】
本明細書で使用される場合、「緩衝液」とは、pHの変化に対して抵抗性である水性溶液を指す。緩衝液は、弱酸及びその塩又は弱塩基及びその塩などの「緩衝剤」を含み得、これは、pHの安定性の維持を促進する。医薬製剤で用いる緩衝液の例としては、炭酸水素塩緩衝液、炭酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、ヒスチジン緩衝液、リン酸塩緩衝液、酒石酸塩緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(又は2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-プロパン-1,3-ジオール[(HOCH2)3CNH2])緩衝液及びその組み合わせが挙げられる。ある種のこれらの緩衝液は、皮下投与される医薬製剤に適している。
【0037】
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン又はトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝液は、「トリス(TRIS)」、「トリス(Tris)」、「トリス緩衝液」、「トリスアミン」、「THAM」、「トロメタミン」及び他の名称として言及することができる。さらに、多くの緩衝液及び/又は緩衝液系は、トリス又はその薬学的に許容される塩を含むことができ、本教示において使用することができる。例えば、トリス-緩衝化生理食塩水(「TBS」)、トリス-塩酸塩緩衝液(「トリス-HCl」)、トリス塩基(pH10.6)、トリス/ホウ酸塩/エチレンジアミンテトラ酢酸塩(「EDTA」)緩衝液(「TBE」)及びトリス/酢酸塩/EDTA緩衝液(「TAE」)である。トリス塩基は、多くの場合、所望のpHのトリス緩衝液を調製するためにトリス-HClと共に用いられる。加えて、本教示は、トリス-関連化合物、例えば緩衝液として作用することができる、トリスに由来するか又はトリスに構造的に関連する化合物を含み得る。
【0038】
本明細書で使用される場合、「等張性」とは、医薬製剤のような溶液中のイオンのイオン強度又は濃度を指す。等張性は、多くの場合、モル濃度(「M」)で測定される。本明細書で使用される場合、「等張溶液」、「等張製剤」、「等張医薬製剤」及び「等張」である医薬製剤とは、体液で見出されるイオンの同一又は類似の濃度を有する溶液又は製剤を指す。
【0039】
本明細書で使用される場合、「生理学的pH」とは、約7.4のpHを指す。
【0040】
本明細書で使用される場合、「浸透圧性」及び「重量オスモル濃度」とは、医薬製剤のような溶液の浸透圧を指す。浸透圧性は、多くの場合、本明細書中で相互交換可能に用いることができる容積オスモル濃度(「Osm/L」又は「OsM」)又は重量オスモル濃度(「Osm/kg」)で測定される。凝固点降下を測定する場合、観察される値は、溶液の重量オスモル濃度である。等張性とは対照的に、浸透圧性は、存在する場合、溶液の容積オスモル濃度又は重量オスモル濃度がその等張性よりも高いような溶液中の非イオン化溶質を説明する。本明細書に記載の液体医薬製剤の容積オスモル濃度は、例えば、蒸気圧法を使用して測定することができる。
【0041】
本明細書で使用される場合、「等浸透圧性液」、「等浸透圧性製剤」、「等浸透圧性医薬製剤」及び「等浸透圧性」である医薬製剤とは、体液中で見出されるのと同一又は類似の溶質の濃度を有する溶液又は製剤を指す。ある実施形態では、「等浸透圧性」である液体医薬製剤は、約275mOsM~約350mOsMの範囲の容積オスモル濃度を有し得るか、又は製剤の重量オスモル濃度が約275mOsm/kg~約350mOsm/kgの範囲である場合である。
【0042】
本明細書で使用される場合、「容積オスモル濃度調整剤」及び「浸透圧剤」は、液体医薬製剤の容積オスモル濃度を調節するために本明細書に記載の液体医薬製剤に添加され得る薬学的に許容される化合物を指す。
【0043】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」とは、毒物学的視点から医薬適用で用いるのに許容され、有効成分と有害に相互作用しない物質を指す。従って、薬学的に許容される担体は、製剤中の他の成分と適合し、生物学的に許容されるものである。特定の実施形態において、補充的な有効成分も医薬組成物に配合することができる。
【0044】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される賦形剤」は、対象への活性剤の投与及び対象による吸収を補助する物質を指し、患者に重大な有害の毒物学的影響を引き起こすことなく、本発明の組成物に含めることができる。薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例には、水、NaCl、通常の生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、エマルジョン(例えば、油/水又は水/油エマルジョンなど)、乳酸リンゲル液、通常のスクロース、通常のグルコース、結合剤、充填剤、崩壊剤、潤滑剤、コーティング、甘味料、香料、食塩溶液(リンガー液など)、アルコール、油、ゼラチン、炭水化物(ラクトース、アミロース又はデンプンなど)、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリジン及び着色剤などが含まれる。そのような調製物は、滅菌することができ、必要に応じて、潤滑剤、保存剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝液、着色剤及び/又は本発明の化合物と有害に反応しない芳香族物質などの補助剤と混合することができる。賦形剤及び担体の例については、Martin, Remington's Pharmaceutical Sciences, 15th Ed., Mack Publ.Co., Easton, PA (1975)を参照されたい。
【0045】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、リン酸緩衝生理食塩水、水、エマルジョン(例えば、油/水又は水/油エマルジョンなど)及び様々なタイプの湿潤剤など、標準的な医薬担体のいずれかを指す。組成物は、安定化剤及び保存剤も含み得る。担体、安定化剤及びアジュバントの例については、Martin, Remington's Pharmaceutical Sciences, 15th Ed., Mack Publ.Co., Easton, PA [1975]を参照されたい。
【0046】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、対象に投与した際、本発明の化合物又はその活性代謝物若しくはその残基を提供することができる、本発明の化合物の任意の薬学的に許容される塩(例えば、酸又は塩基)を指す。当業者に公知であるように、本発明の化合物の「塩」は、無機又は有機の酸及び塩基に由来し得る。酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ベンゼンスルホン酸などが含まれるが、これらに限定されない。シュウ酸などの他の酸は、それ自体、薬学的に許容されないが、本発明の化合物及びそれらの薬学的に許容される酸付加塩を得るための中間体として有用な塩の調製に使用され得る。
【0047】
塩基の例には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)水酸化物、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)水酸化物、アンモニア及び式NW4
+の化合物(ここで、Wは、C1~4アルキルなどである)が含まれるが、これらに限定されない。
【0048】
塩の例には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パルモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩などが含まれるが、これらに限定されない。塩の他の例には、Na+、NH4
+及びNW4
+(ここで、Wは、C1~4アルキル基である)などの適切なカチオンと共に構成された本発明の化合物のアニオンが含まれる。
【0049】
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、有益な又は所望の結果をもたらすのに十分な組成物(例えば、本発明の液体医薬製剤)の量を指す。有効量は、1つ以上の投与、適用又は投与量で投与することができ、特定の製剤又は投与経路に限定されることを意図するものではない。
【0050】
本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療すること」及び「治療」という用語は、状態、疾患、障害などの改善をもたらすか又はその症状を改善する、例えば軽減、低減、調節、改善若しくは排除する任意の効果を含む。
【0051】
本明細書で使用される「治療有効量」という句は、対象において何らかの所望の治療効果を生じるのに有効な組成物(例えば、本発明の液体医薬製剤)の量を意味する。
【0052】
本明細書で使用される場合、(心不全における)「うっ血」という用語は、心拍出量の低下につながる心充満圧の増加をもたらす細胞外体液蓄積の徴候及び症状の存在である。この心拍出量の低下は、神経ホルモンの活性化によってさらに悪化し、腎臓のナトリウムと水の結合力の上昇を生じ、その結果、血漿量が増加する。
【0053】
本明細書で使用される場合、「体液過剰」、「容量過負荷」及び「循環血液量過多」は、血液中に過剰な体液がある病状を説明し得る。過剰な体液、主に塩分及び水分が体全体に蓄積し、その結果、体重が増加し得る。
【0054】
説明全体を通して、組成物及びキットが特定の構成要素を有するか、包含するか若しくは含むと記載される場合、又はプロセス及び方法が特定のステップを有するか、包含するか若しくは含むと記載される場合、記載された構成要素から本質的になるか又はそれらからなる本発明の組成物及びキットがあり、記載された処理ステップから本質的になるか又はそれからなる本発明によるプロセス及び方法があることがさらに企図される。
【0055】
一般的に、パーセンテージを指定する組成物は、特に明記しない限り、重量による。さらに、変数が定義を伴わない場合、変数の以前の定義が優先される。
【0056】
フロセミドの液体医薬製剤
本明細書で使用される場合、一態様において、本発明は、フロセミド又はその薬学的に許容される塩の液体医薬製剤を提供する。
【0057】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、一般的に、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0058】
様々な実施形態において、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、エタノール、ベンジルアルコール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。特定の実施形態において、PEGは、約3000g/mol~約3700g/molの重量平均分子量を有する。特定の実施形態において、ポリソルベートは、ポリソルベート80である。特定の実施形態において、PVPは、約4000g/mol~約6000g/molの重量平均分子量を有する。特定の実施形態において、シクロデキストリンは、β-シクロデキストリンである。
【0059】
特定の実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約0.1%(w/w)~約30%(w/w)、約0.5%(w/w)~約30%(w/w)、約1%(w/w)~約30%(w/w)、約1.5%(w/w)~約30%(w/w)、(w/w)、約2%(w/w)~約30%(w/w)、約2.5%(w/w)~約30%(w/w)、約3%(w/w)~約30%(w/w)、約3.5%(w/w)~約30%(w/w)、約4%(w/w)~約30%(w/w)、約4.5%(w/w)~約30%(w/w)、約5%(w/w)~約30%(w/w)、約10%(w/w)~約30%(w/w)、約15%(w/w)~約30%(w/w)、約20%(w/w)~約30%(w/w)、約25%(w/w)~約30%(w/w)、約0.1%(w/w)~約25%(w/w)、約0.1%(w/w)~約20%(w/w)、約0.1%(w/w)~約15%(w/w)、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)、約0.1%(w/w)~約5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約4.5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約4%(w/w)、約0.1%(w/w)~約3.5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約3%(w/w)、約0.1%(w/w)~約2.5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約25%(w/w)、約0.5%(w/w)~約20%(w/w)、約0.5%(w/w)~約15%(w/w)、約0.5%(w/w)~約10%(w/w)、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約25%(w/w)、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約15%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約25%(w/w)、約1.5%(w/w)~約20%(w/w)、約1.5%(w/w)~約15%(w/w)、約1.5%(w/w)~約10%(w/w)、約1.5%(w/w)~約5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約25%(w/w)、約2%(w/w)~約20%(w/w)、約2%(w/w)~約15%(w/w)、約2%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約2%(w/w)~約2.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約25%(w/w)、約2.5%(w/w)~約20%(w/w)、約2.5%(w/w)~約15%(w/w)、約2.5%(w/w)~約10%(w/w)、約2.5%(w/w)~約5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約25%(w/w)、約3%(w/w)~約20%(w/w)、約3%(w/w)~約15%(w/w)、約3%(w/w)~約10%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)、約3%(w/w)~約3.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約25%(w/w)、約3.5%(w/w)~約20%(w/w)、約3.5%(w/w)~約15%(w/w)、約3.5%(w/w)~約10%(w/w)、約3.5%(w/w)~約5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約25%(w/w)、約4%(w/w)~約20%(w/w)、約4%(w/w)~約15%(w/w)、約4%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約4%(w/w)~約4.5%(w/w)、約4.5%(w/w)~約25%(w/w)、約4.5%(w/w)~約20%(w/w)、約4.5%(w/w)~約15%(w/w)、約4.5%(w/w)~約10%(w/w)、約4.5%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約25%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約5%(w/w)~約15%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約10%(w/w)~約25%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約10%(w/w)~約15%(w/w)、約15%(w/w)~約25%(w/w)、約15%(w/w)~約20%(w/w)又は約20%(w/w)~約25%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約1.5%(w/w)~約30%(w/w)である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約5%(w/w)~約15%(w/w)である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である。
【0060】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約0.1%(w/w)、約0.25%(w/w)、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、約8%(w/w)、約9%(w/w)、約10%(w/w)、約11%(w/w)、約12%(w/w)、約13%(w/w)、約14%(w/w)、約15%(w/w)、約16%(w/w)、約17%(w/w)、約18%(w/w)、約19%(w/w)、約20%(w/w)、約21%(w/w)、約22%(w/w)、約23%(w/w)、約24%(w/w)、約25%(w/w)、約26%(w/w)、約27%(w/w)、約28%(w/w)、約29%(w/w)又は約30%(w/w)であり得る。
【0061】
特定の実施形態において、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、ベンジルアルコールを含む。特定の実施形態において、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、NMPを含む。特定の実施形態において、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、NMP及びベンジルアルコールを含む。
【0062】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)ベンジルアルコール;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0063】
特定の実施形態において、液体医薬製剤は、N-メチル-ピロリドン(NMP)をさらに含む。
【0064】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)ベンジルアルコール;
(iii)N-メチル-ピロリドン(NMP);及び
(iv)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0065】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)、約0.5%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約10%(w/w)、約3%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約0.1%(w/w)~約5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約4%(w/w)、約0.1%(w/w)~約3%(w/w)、約0.1%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)又は約4%(w/w)~約5%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である。
【0066】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.1%(w/w)、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、約8%(w/w)、約9%(w/w)又は約10%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約4%(w/w)である。
【0067】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)、約0.5%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約10%(w/w)、約3%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約0.1%(w/w)~約5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約4%(w/w)、約0.1%(w/w)~約3%(w/w)、約0.1%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)又は約4%(w/w)~約5%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)~約1%(w/w)である。
【0068】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)又は約10%(w/w)であり得る。いくつかの実施形態において、液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.5%(w/w)である。
【0069】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)N-メチル-ピロリドン(NMP);及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0070】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中のNMPの量は、約1%(w/w)~約25%(w/w)、約2.5%(w/w)~約25%(w/w)、約5%(w/w)~約25%(w/w)、約7.5%(w/w)~約25%(w/w)、約10%(w/w)~約25%(w/w)、約12.5%(w/w)~約25%(w/w)、約15%(w/w)~約25%(w/w)、約20%(w/w)~約25%(w/w)、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約15%(w/w)、約1%(w/w)~約12.5%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約7.5%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約2.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約20%(w/w)、約2.5%(w/w)~約15%(w/w)、約2.5%(w/w)~約12.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約10%(w/w)、約2.5%(w/w)~約7.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約5%(w/w)~約15%(w/w)、約5%(w/w)~約12.5%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約7.5%(w/w)、約7.5%(w/w)~約20%(w/w)、約7.5%(w/w)~約15%(w/w)、約7.5%(w/w)~約12.5%(w/w)、約7.5%(w/w)~約10%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約10%(w/w)~約15%(w/w)、約10%(w/w)~約12.5%(w/w)、約12.5%(w/w)~約20%(w/w)、約12.5%(w/w)~約15%(w/w)、約12.5%(w/w)~約20%(w/w)、約12.5%(w/w)~約15%(w/w)又は約15%(w/w)~約20%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のNMPの量は、約1%(w/w)~約25%(w/w)である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のNMPの量は、約5%(w/w)~約10%(w/w)である。
【0071】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中のNMPの量は、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)、約10%(w/w)、約12.5%(w/w)、約15%(w/w)、約20%(w/w)又は約25%(w/w)であり得る。
【0072】
特定の実施形態において、液体医薬製剤は、ベンジルアルコールをさらに含む。
【0073】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)又は約3%(w/w)~約4%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約1%(w/w)~約3%(w/w)である。
【0074】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)又は約5%(w/w)であり得る。
【0075】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中の薬学的に許容される緩衝液の濃度は、約25mM~約500mM、約30mM~約500mM、約40mM~約500mM、約50mM~約500mM、約75mM~約500mM、約100mM~約500mM、約150mM~約500mM、約200mM~約500mM、約200mM~約500mM、約250mM~約500mM、約300mM~約500mM、約350mM~約500mM、約400mM~約500mM、約450mM~約500mM、約25mM~約450mM、約25mM~約400mM、約25mM~約350mM、約25mM~約300mM、約25mM~約250mM、約25mM~約200mM、約25mM~約150mM、約25mM~約100mM、約25mM~約75mM、約25mM~約50mM、約25mM~約40mM、約25mM~約30mM、約30mM~約450mM、約30mM~約400mM、約30mM~約350mM、約30mM~約300mM、約30mM~約250mM、約30mM~約200mM、約30mM~約150mM、約30mM~約100mM、約30mM~約75mM、約30mM~約50mM、約30mM~約40mM、約40mM~約450mM、約40mM~約400mM、約40mM~約350mM、約40mM~約300mM、約40mM~約250mM、約40mM~約200mM、約40mM~約150mM、約40mM~約100mM、約40mM~約75mM、約40mM~約50mM、約50mM~約450mM、約50mM~約400mM、約50mM~約350mM、約50mM~約300mM、約50mM~約250mM、約50mM~約200mM、約50mM~約150mM、約50mM~約100mM、約50mM~約75mM、約75mM~約450mM、約75mM~約400mM、約75mM~約350mM、約75mM~約300mM、約75mM~約250mM、約75mM~約200mM、約75mM~約150mM、約75mM~約100mM、約100mM~約450mM、約100mM~約400mM、約100mM~約350mM、約100mM~約300mM、約100mM~約250mM、約100mM~約200mM、約100mM~約150mM、約150mM~約450mM、約150mM~約400mM、約150mM~約350mM、約150mM~約300mM、約150mM~約250mM、約150mM~約200mM、約200mM~約450mM、約200mM~約400mM、約200mM~約350mM、約200mM~約300mM、約200mM~約250mM、約250mM~約450mM、約250mM~約400mM、約250mM~約350mM、約250mM~約300mM、約300mM~約450mM、約300mM~約400mM、約300mM~約350mM、約350mM~約450mM、約350mM~約400mM又は約400mM~約450mMであり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中の薬学的に許容される緩衝液の濃度は、約25mM~約250mMである。特定の実施形態において、液体医薬製剤中の薬学的に許容される緩衝液の濃度は、約25mM~約100mMである。
【0076】
様々な実施形態において、薬学的に許容される緩衝液は、ヒスチジン、クエン酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される緩衝剤を含む。
【0077】
特定の実施形態において、緩衝剤は、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態において、トロメタミンの薬学的に許容される塩は、トロメタミン塩酸塩である。
【0078】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;
(iii)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0079】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;
(iii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のN-メチル-ピロリドン(NMP);
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0080】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約1%(w/w)~約25%(w/w)のN-メチル-ピロリドン(NMP);
(iii)約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0081】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM~約250mM、約50mM~約250mM、約75mM~約250mM、約100mM~約250mM、約125mM~約250mM、約150mM~約250mM、約175mM~約250mM、約200mM~約250mM、約225mM~約250mM、約25mM~約225mM、約25mM~約200mM、約25mM~約175mM、約25mM~約150mM、約25mM~約125mM、約25mM~約100mM、約25mM~約75mM、約25mM~約50mM、約50mM~約225mM、約50mM~約200mM、約50mM~約175mM、約50mM~約150mM、約50mM~約125mM、約50mM~約100mM、約50mM~約75mM、約75mM~約225mM、約75mM~約200mM、約75mM~約175mM、約75mM~約150mM、約75mM~約125mM、約75mM~約100mM、約100mM~約225mM、約100mM~約200mM、約100mM~約175mM、約100mM~約150mM、約100mM~約125mM、約125mM~約225mM、約125mM~約200mM、約125mM~約175mM、約125mM~約150mM、約150mM~約225mM、約150mM~約200mM、約150mM~約175mM、約150mM~約250mM、約175mM~約225mM、約175mM~約200mM又は約200mM~約225mMであり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM~約250mMである。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM~約100mMである。
【0082】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM、約50mM、約75mM、約100mM、約125mM、約150mM、約175mM、約200mM、約225mM又は約250mMであり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約50mMである。
【0083】
様々な実施形態において、本明細書に記載される液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約50mg/mL~約250mg/mL、約60mg/mL~約250mg/mL、約70mg/mL~約250mg/mL、約80mg/mL~約250mg/mL、約90mg/mL~約250mg/mL、約100mg/mL~約250mg/mL、約120mg/mL~約250mg/mL、約140mg/mL~約250mg/mL、約160mg/mL~約250mg/mL、約180mg/mL~約250mg/mL、約200mg/mL~約250mg/mL、約50mg/mL~約200mg/mL、約50mg/mL~約180mg/mL、約50mg/mL~約160mg/mL、約50mg/mL~約140mg/mL、約50mg/mL~約120mg/mL、約50mg/mL~約100mg/mL、約50mg/mL~約90mg/mL、約50mg/mL~約80mg/mL、約50mg/mL~約70mg/mL、約50mg/mL~約60mg/mL、約60mg/mL~約200mg/mL、約60mg/mL~約180mg/mL、約60mg/mL~約160mg/mL、約60mg/mL~約140mg/mL、約60mg/mL~約120mg/mL、約60mg/mL~約100mg/mL、約60mg/mL~約90mg/mL、約60mg/mL~約80mg/mL、約60mg/mL~約70mg/mL、約70mg/mL~約200mg/mL、約70mg/mL~約180mg/mL、約70mg/mL~約160mg/mL、約70mg/mL~約140mg/mL、約70mg/mL~約120mg/mL、約70mg/mL~約100mg/mL、約70mg/mL~約90mg/mL、約70mg/mL~約80mg/mL、約80mg/mL~約200mg/mL、約80mg/mL~約180mg/mL、約80mg/mL~約160mg/mL、約80mg/mL~約140mg/mL、約80mg/mL~約120mg/mL、約80mg/mL~約100mg/mL、約80mg/mL~約90mg/mL、約90mg/mL~約200mg/mL、約90mg/mL~約180mg/mL、約90mg/mL~約160mg/mL、約90mg/mL~約140mg/mL、約90mg/mL~約120mg/mL、約90mg/mL~約100mg/mL、約100mg/mL~約200mg/mL、約100mg/mL~約180mg/mL、約100mg/mL~約160mg/mL、約100mg/mL~約140mg/mL、約100mg/mL~約120mg/mL、約120mg/mL~約200mg/mL、約120mg/mL~約180mg/mL、約120mg/mL~約160mg/mL、約120mg/mL~約140mg/mL、約140mg/mL~約200mg/mL、約140mg/mL~約180mg/mL、約140mg/mL~約160mg/mL、約160mg/mL~約200mg/mL、約160mg/mL~約180mg/mL又は約180mg/mL~約200mg/mLであり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約50mg/mL~約250mg/mL、約60mg/mL~約250mg/mL、約70mg/mL~約250mg/mL又は約80mg/mL~約250mg/mLである。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約80mg/mL~約250mg/mLである。
【0084】
様々な実施形態において、本明細書に記載される液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL超、約50mg/mL超、約60mg/mL超、約70mg/mL超、約80mg/mL超、約90mg/mL超、約100mg/mL超、約120mg/mL超、約140mg/mL超、約160mg/mL超、約180mg/mL超、約200mg/mL超、約220mg/mL超又は約250mg/mL超であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL超である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約50mg/mL超である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約60mg/mL超である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約70mg/mL超である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約80mg/mL超である。
【0085】
様々な実施形態において、本明細書に記載される液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL、約50mg/mL、約60mg/mL、約70mg/mL、約80mg/mL、約90mg/mL、約100mg/mL、約120mg/mL、約140mg/mL、約160mg/mL、約180mg/mL、約200mg/mL、約220mg/mL又は約250mg/mLであり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約100mg/mLである。
【0086】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)100mg/mLのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約4%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iii)約50mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含む。
【0087】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)100mg/mLのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約4%(w/w)のベンジルアルコール;
(iii)約0.5%(w/w)のN-メチル-ピロリドン;及び
(iv)約50mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含む。
【0088】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約30%(w/w)の、エタノール、ベンジルアルコール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)約25mM~約500mMの、ヒスチジン、クエン酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLであり、及び液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である。
【0089】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤のpHは、約5.5~約8.5、約6~約8.5、約6.5~約8.5、約7~約8.5、約7.5~約8.5、約8~約8.5、約5.5~約8、約5.5~約7.5、約5.5~約7、約5.5~約6.5、約5.5~約6、約6~約8、約6~約7.5、約6~約7、約6~約6.5、約6.5~約8、約6.5~約7.5、約6.5~約7、約7~約8、約7~約7.5又は約7.5~約8であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である。特定の実施形態において、液体医薬製剤のpHは、約7~約8である。特定の実施形態において、液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0090】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤のpHは、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8又は約8.5であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤のpHは、約7.4である。
【0091】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤のpHは、5.5±0.1、6±0.1、6.5±0.1、7±0.1、7.5±0.1、8±0.1又は8.5±0.1であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤のpHは、約7.4±0.1である。
【0092】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)ベンジルアルコール;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0093】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)N-メチル-ピロリドン(NMP);及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0094】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)ベンジルアルコール;
(iii)N-メチル-ピロリドン(NMP);及び
(iv)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0095】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iii)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0096】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のN-メチル-ピロリドン;
(iii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0097】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約1%(w/w)~約25%(w/w)のN-メチル-ピロリドン;
(iii)約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0098】
様々な実施形態において、本明細書に記載される液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mL、約10mg/mL~約100mg/mL、約5mg/mL~約50mg/mL、約5mg/mL~約40mg/mL、約5mg/mL~約30mg/mL、約5mg/mL~約20mg/mL、約5mg/mL~約10mg/mL、約10mg/mL~約50mg/mL、約10mg/mL~約40mg/mL、約10mg/mL~約30mg/mL、約10mg/mL~約20mg/mL、約20mg/mL~約100mg/mL、約30mg/mL~約100mg/mL、約40mg/mL~約100mg/mL、約50mg/mL~約100mg/mL、約20mg/mL~約50mg/mL、約20mg/mL~約40mg/mL、約20mg/mL~約30mg/mL、約30mg/mL~約50mg/mL、約30mg/mL~約40mg/mL又は約40mg/mL~約50mg/mLであり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約20mg/mL~約100mg/mLである。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約20mg/mLである。
【0099】
様々な実施形態において、本明細書に記載される液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL超、約10mg/mL超、約20mg/mL超、約30mg/mL超、約40mg/mL超、約50mg/mL超、約60mg/mL超、約70mg/mL超、約80mg/mL超、約90mg/mL超又は約100mg/mL超であり得る。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL超である。特定の実施形態において、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約20mg/mL超である。
【0100】
様々な実施形態において、本明細書に記載される液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL、約10mg/mL、約20mg/mL、約30mg/mL、約40mg/mL、約50mg/mL、約60mg/mL、約70mg/mL、約80mg/mL、約90mg/mL又は約100mg/mLであり得る。
【0101】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤は、薬学的に許容されるpH調整剤をさらに含む。特定の実施形態において、薬学的に許容されるpH調整剤は、酢酸、クエン酸、フマル酸、塩酸、リンゴ酸、硝酸、リン酸、プロピオン酸、硫酸、酒石酸、アンモニア溶液、炭酸アンモニウム、ジエタノールアミン、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、トロラミン又はそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される。特定の実施形態において、薬学的に許容されるpH調整剤は、水酸化ナトリウム又は塩酸である。
【0102】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤は、容積オスモル濃度調整剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、容積オスモル濃度調整剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、イソソルビド、マンニトール、キシリトール又はそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される。特定の実施形態では、容積オスモル濃度調整剤は、塩化ナトリウムである。
【0103】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤は、1つ以上の追加の薬学的に許容される担体、賦形剤又は希釈剤をさらに含み得る。非経口投与のための液状担体の例としては、水、(一価アルコール及び多価アルコール、例えばグリセロールを含めた)アルコール及びそれらの誘導体並びに油(例えば、分別ヤシ油及び落花生油)が挙げられる。いくつかの実施形態において、担体は、オレイン酸エチル及びミリスチン酸イソプロピルなどの油性エステルである。そのような担体の例は、当業者によく知られており、例えばRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, ed. Alfonso R. Gennaro (Lippincott Williams & Wilkins, Baltimore, Md. (2000))に記載されたもののような許容される医薬的手法に従って調製することができる。例えば、(本明細書中では相互交換可能に用いられる)液状媒体又は液状担体は、溶液、懸濁液及びエマルジョンのような本明細書に記載の液体医薬製剤を調製することにおいて用いることができる。特定の実施形態において、薬学的に許容される担体は、無菌担体である。
【0104】
特定の実施形態において、液体医薬製剤は、水;pH調整剤;及び容積オスモル濃度調整剤の1つ以上を含む。特定の実施形態において、pH調整剤は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩酸及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、容積オスモル濃度調整剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0105】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤は、可溶化剤、乳化剤、緩衝液、保存剤、甘味剤、香味剤、懸濁剤、増粘剤、着色剤、粘度調節剤、安定化剤及び浸透圧調節剤などの他の適切な薬学的に許容される添加剤をさらに含み得る。
【0106】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤は、第2の治療剤をさらに含む。特定の実施形態において、フロセミドは、本明細書に記載の液体医薬製剤中に存在する唯一の治療剤である。
【0107】
様々な実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤は、約100mOsm/kg~約1600mOsm/kg、約200mOsm/kg~約1600mOsm/kg、約400mOsm/kg~約1600mOsm/kg、約800mOsm/kg~約1600mOsm/kg、約1200mOsm/kg~約1600mOsm/kg、約100mOsm/kg~約1200mOsm/kg、約100mOsm/kg~約800mOsm/kg、約100mOsm/kg~約400mOsm/kg、約100mOsm/kg~約200mOsm/kg、約200mOsm/kg~約1200mOsm/kg、約200mOsm/kg~約800mOsm/kg、約200mOsm/kg~約400mOsm/kg、約400mOsm/kg~約1200mOsm/kg、約400mOsm/kg~約800mOsm/kg又は約800mOsm/kg~約1200mOsm/kgの範囲の容積オスモル濃度を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤は、約200mOsm/kg~約400mOsm/kgの範囲の容積オスモル濃度を有する。
【0108】
特定の実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤は、約275mOsm/kg~約350mOsm/kgの範囲の容積オスモル濃度を有する。特定の実施形態において、本明細書に記載の液体医薬製剤は、等浸透圧性である。
【0109】
フロセミドの単位液体医薬製剤
本明細書に記載される場合、一態様において、本発明は、フロセミド又はその薬学的に許容される塩の単位液体医薬製剤を提供する。
【0110】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、一般的に、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含む。
【0111】
様々な実施形態において、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、エタノール、ベンジルアルコール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。特定の実施形態において、PEGは、約3000g/mol~約3700g/molの重量平均分子量を有する。特定の実施形態において、ポリソルベートは、ポリソルベート80である。特定の実施形態において、PVPは、約4000g/mol~約6000g/molの重量平均分子量を有する。特定の実施形態において、シクロデキストリンは、β-シクロデキストリンである。
【0112】
特定の実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約0.1%(w/w)~約30%(w/w)、約0.5%(w/w)~約30%(w/w)、約1%(w/w)~約30%(w/w)、約1.5%(w/w)~約30%(w/w)、(w/w)、約2%(w/w)~約30%(w/w)、約2.5%(w/w)~約30%(w/w)、約3%(w/w)~約30%(w/w)、約3.5%(w/w)~約30%(w/w)、約4%(w/w)~約30%(w/w)、約4.5%(w/w)~約30%(w/w)、約5%(w/w)~約30%(w/w)、約10%(w/w)~約30%(w/w)、約15%(w/w)~約30%(w/w)、約20%(w/w)~約30%(w/w)、約25%(w/w)~約30%(w/w)、約0.1%(w/w)~約25%(w/w)、約0.1%(w/w)~約20%(w/w)、約0.1%(w/w)~約15%(w/w)、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)、約0.1%(w/w)~約5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約4.5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約4%(w/w)、約0.1%(w/w)~約3.5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約3%(w/w)、約0.1%(w/w)~約2.5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約25%(w/w)、約0.5%(w/w)~約20%(w/w)、約0.5%(w/w)~約15%(w/w)、約0.5%(w/w)~約10%(w/w)、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約25%(w/w)、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約15%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約25%(w/w)、約1.5%(w/w)~約20%(w/w)、約1.5%(w/w)~約15%(w/w)、約1.5%(w/w)~約10%(w/w)、約1.5%(w/w)~約5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約25%(w/w)、約2%(w/w)~約20%(w/w)、約2%(w/w)~約15%(w/w)、約2%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約2%(w/w)~約2.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約25%(w/w)、約2.5%(w/w)~約20%(w/w)、約2.5%(w/w)~約15%(w/w)、約2.5%(w/w)~約10%(w/w)、約2.5%(w/w)~約5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約25%(w/w)、約3%(w/w)~約20%(w/w)、約3%(w/w)~約15%(w/w)、約3%(w/w)~約10%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)、約3%(w/w)~約3.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約25%(w/w)、約3.5%(w/w)~約20%(w/w)、約3.5%(w/w)~約15%(w/w)、約3.5%(w/w)~約10%(w/w)、約3.5%(w/w)~約5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約25%(w/w)、約4%(w/w)~約20%(w/w)、約4%(w/w)~約15%(w/w)、約4%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約4%(w/w)~約4.5%(w/w)、約4.5%(w/w)~約25%(w/w)、約4.5%(w/w)~約20%(w/w)、約4.5%(w/w)~約15%(w/w)、約4.5%(w/w)~約10%(w/w)、約4.5%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約25%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約5%(w/w)~約15%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約10%(w/w)~約25%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約10%(w/w)~約15%(w/w)、約15%(w/w)~約25%(w/w)、約15%(w/w)~約20%(w/w)又は約20%(w/w)~約25%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約1.5%(w/w)~約30%(w/w)である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約5%(w/w)~約15%(w/w)である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である。
【0113】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤の量は、約0.1%(w/w)、約0.25%(w/w)、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、約8%(w/w)、約9%(w/w)、約10%(w/w)、約11%(w/w)、約12%(w/w)、約13%(w/w)、約14%(w/w)、約15%(w/w)、約16%(w/w)、約17%(w/w)、約18%(w/w)、約19%(w/w)、約20%(w/w)、約21%(w/w)、約22%(w/w)、約23%(w/w)、約24%(w/w)、約25%(w/w)、約26%(w/w)、約27%(w/w)、約28%(w/w)、約29%(w/w)又は約30%(w/w)であり得る。
【0114】
特定の実施形態において、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、ベンジルアルコールを含む。特定の実施形態において、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、NMPを含む。特定の実施形態において、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、NMP及びベンジルアルコールを含む。
【0115】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中の薬学的に許容される緩衝液の濃度は、約25mM~約500mM、約30mM~約500mM、約40mM~約500mM、約50mM~約500mM、約75mM~約500mM、約100mM~約500mM、約150mM~約500mM、約200mM~約500mM、約200mM~約500mM、約250mM~約500mM、約300mM~約500mM、約350mM~約500mM、約400mM~約500mM、約450mM~約500mM、約25mM~約450mM、約25mM~約400mM、約25mM~約350mM、約25mM~約300mM、約25mM~約250mM、約25mM~約200mM、約25mM~約150mM、約25mM~約100mM、約25mM~約75mM、約25mM~約50mM、約25mM~約40mM、約25mM~約30mM、約30mM~約450mM、約30mM~約400mM、約30mM~約350mM、約30mM~約300mM、約30mM~約250mM、約30mM~約200mM、約30mM~約150mM、約30mM~約100mM、約30mM~約75mM、約30mM~約50mM、約30mM~約40mM、約40mM~約450mM、約40mM~約400mM、約40mM~約350mM、約40mM~約300mM、約40mM~約250mM、約40mM~約200mM、約40mM~約150mM、約40mM~約100mM、約40mM~約75mM、約40mM~約50mM、約50mM~約450mM、約50mM~約400mM、約50mM~約350mM、約50mM~約300mM、約50mM~約250mM、約50mM~約200mM、約50mM~約150mM、約50mM~約100mM、約50mM~約75mM、約75mM~約450mM、約75mM~約400mM、約75mM~約350mM、約75mM~約300mM、約75mM~約250mM、約75mM~約200mM、約75mM~約150mM、約75mM~約100mM、約100mM~約450mM、約100mM~約400mM、約100mM~約350mM、約100mM~約300mM、約100mM~約250mM、約100mM~約200mM、約100mM~約150mM、約150mM~約450mM、約150mM~約400mM、約150mM~約350mM、約150mM~約300mM、約150mM~約250mM、約150mM~約200mM、約200mM~約450mM、約200mM~約400mM、約200mM~約350mM、約200mM~約300mM、約200mM~約250mM、約250mM~約450mM、約250mM~約400mM、約250mM~約350mM、約250mM~約300mM、約300mM~約450mM、約300mM~約400mM、約300mM~約350mM、約350mM~約450mM、約350mM~約400mM又は約400mM~約450mMであり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中の薬学的に許容される緩衝液の濃度は、約25mM~約250mMである。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中の薬学的に許容される緩衝液の濃度は、約25mM~約100mMである。
【0116】
様々な実施形態において、薬学的に許容される緩衝液は、ヒスチジン、クエン酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される緩衝剤を含む。
【0117】
特定の実施形態において、緩衝剤は、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩である。
【0118】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)ベンジルアルコール;及び
(iii)トロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含む。
【0119】
特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、N-メチル-ピロリドン(NMP)をさらに含む。
【0120】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)N-メチル-ピロリドン(NMP);
(iii)ベンジルアルコール;及び
(iv)トロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含む。
【0121】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のフロセミド又はその薬学的に許容される塩の量は、約20mg~約200mg、約40mg~約200mg、約60mg~約200mg、約80mg~約200mg、約100mg~約200mg、約120mg~約200mg、約140mg~約200mg、約160mg~約200mg、約180mg~約200mg、約20mg~約180mg、約20mg~約160mg、約20mg~約140mg、約20mg~約120mg、約20mg~約100mg、約20mg~約80mg、約20mg~約60mg、約20mg~約40mg、約40mg~約180mg、約40mg~約160mg、約40mg~約140mg、約40mg~約120mg、約40mg~約100mg、約40mg~約80mg、約40mg~約60mg、約60mg~約180mg、約60mg~約160mg、約60mg~約140mg、約60mg~約120mg、約60mg~約100mg、約60mg~約80mg、約80mg~約180mg、約80mg~約160mg、約80mg~約140mg、約80mg~約120mg、約80mg~約100mg、約100mg~約180mg、約100mg~約160mg、約100mg~約140mg、約100mg~約120mg、約120mg~約180mg、約120mg~約160mg、約120mg~約140mg、約140mg~約180mg、約140mg~約160mg又は約160mg~約180mgであり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミド又はその薬学的に許容される塩の量は、約20mg~約200mg、約40mg~約200mg、約60mg~約200mg又は約80mg~約200mgである。いくつかの実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミド又はその薬学的に許容される塩の量は、約80mg~約200mgである。
【0122】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg又は約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩を含む。
【0123】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)、約0.5%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約10%(w/w)、約3%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約0.1%(w/w)~約5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約4%(w/w)、約0.1%(w/w)~約3%(w/w)、約0.1%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)又は約4%(w/w)~約5%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である。
【0124】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.1%(w/w)、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、約8%(w/w)、約9%(w/w)又は約10%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約4%(w/w)である。
【0125】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iii)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0126】
特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、N-メチル-ピロリドン(NMP)をさらに含む。
【0127】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)、約0.5%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約10%(w/w)、約3%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約0.1%(w/w)~約5%(w/w)、約0.1%(w/w)~約4%(w/w)、約0.1%(w/w)~約3%(w/w)、約0.1%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)又は約4%(w/w)~約5%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)~約10%(w/w)である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)~約1%(w/w)である。
【0128】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.1%(w/w)、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)又は約10%(w/w)であり得る。いくつかの実施形態において、単位液体医薬製剤中のNMPの量は、約0.5%(w/w)である。
【0129】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;
(iii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のN-メチル-ピロリドン(NMP);及び
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0130】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)N-メチル-ピロリドン(NMP);及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0131】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のNMPの量は、約1%(w/w)~約25%(w/w)、約2.5%(w/w)~約25%(w/w)、約5%(w/w)~約25%(w/w)、約7.5%(w/w)~約25%(w/w)、約10%(w/w)~約25%(w/w)、約12.5%(w/w)~約25%(w/w)、約15%(w/w)~約25%(w/w)、約20%(w/w)~約25%(w/w)、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約15%(w/w)、約1%(w/w)~約12.5%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約7.5%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約2.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約20%(w/w)、約2.5%(w/w)~約15%(w/w)、約2.5%(w/w)~約12.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約10%(w/w)、約2.5%(w/w)~約7.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約5%(w/w)~約15%(w/w)、約5%(w/w)~約12.5%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約7.5%(w/w)、約7.5%(w/w)~約20%(w/w)、約7.5%(w/w)~約15%(w/w)、約7.5%(w/w)~約12.5%(w/w)、約7.5%(w/w)~約10%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約10%(w/w)~約15%(w/w)、約10%(w/w)~約12.5%(w/w)、約12.5%(w/w)~約20%(w/w)、約12.5%(w/w)~約15%(w/w)、約12.5%(w/w)~約20%(w/w)、約12.5%(w/w)~約15%(w/w)又は約15%(w/w)~約20%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のNMPの量は、約1%(w/w)~約25%(w/w)である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のNMPの量は、約5%(w/w)~約10%(w/w)である。
【0132】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のNMPの量は、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)、約10%(w/w)、約12.5%(w/w)、約15%(w/w)、約20%(w/w)又は約25%(w/w)であり得る。
【0133】
特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、ベンジルアルコールをさらに含む。
【0134】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)又は約3%(w/w)~約4%(w/w)であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約1%(w/w)~約3%(w/w)である。
【0135】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のベンジルアルコールの量は、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)又は約5%(w/w)であり得る。
【0136】
いくつかの実施形態において、トロメタミンの薬学的に許容される塩は、トロメタミン塩酸塩である。
【0137】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約30%(w/w)の、エタノール、ベンジルアルコール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)約25mM~約500mMの、ヒスチジン、クエン酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、トロメタミン又はその薬学的に許容される塩及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLであり、及び液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である。
【0138】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;
(iii)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0139】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;
(iii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のN-メチル-ピロリドン(NMP);
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0140】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約1%(w/w)~約25%(w/w)のN-メチル-ピロリドン(NMP);
(iii)約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。
【0141】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM~約250mM、約50mM~約250mM、約75mM~約250mM、約100mM~約250mM、約125mM~約250mM、約150mM~約250mM、約175mM~約250mM、約200mM~約250mM、約225mM~約250mM、約25mM~約225mM、約25mM~約200mM、約25mM~約175mM、約25mM~約150mM、約25mM~約125mM、約25mM~約100mM、約25mM~約75mM、約25mM~約50mM、約50mM~約225mM、約50mM~約200mM、約50mM~約175mM、約50mM~約150mM、約50mM~約125mM、約50mM~約100mM、約50mM~約75mM、約75mM~約225mM、約75mM~約200mM、約75mM~約175mM、約75mM~約150mM、約75mM~約125mM、約75mM~約100mM、約100mM~約225mM、約100mM~約200mM、約100mM~約175mM、約100mM~約150mM、約100mM~約125mM、約125mM~約225mM、約125mM~約200mM、約125mM~約175mM、約125mM~約150mM、約150mM~約225mM、約150mM~約200mM、約150mM~約175mM、約150mM~約250mM、約175mM~約225mM、約175mM~約200mM又は約200mM~約225mMであり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM~約250mMである。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM~約100mMである。
【0142】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約25mM、約50mM、約75mM、約100mM、約125mM、約150mM、約175mM、約200mM、約225mM又は約250mMであり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のトロメタミン又はその薬学的に許容される塩の濃度は、約50mMである。
【0143】
様々な実施形態において、本明細書に記載される単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約50mg/mL~約250mg/mL、約60mg/mL~約250mg/mL、約70mg/mL~約250mg/mL、約80mg/mL~約250mg/mL、約90mg/mL~約250mg/mL、約100mg/mL~約250mg/mL、約120mg/mL~約250mg/mL、約140mg/mL~約250mg/mL、約160mg/mL~約250mg/mL、約180mg/mL~約250mg/mL、約200mg/mL~約250mg/mL、約50mg/mL~約200mg/mL、約50mg/mL~約180mg/mL、約50mg/mL~約160mg/mL、約50mg/mL~約140mg/mL、約50mg/mL~約120mg/mL、約50mg/mL~約100mg/mL、約50mg/mL~約90mg/mL、約50mg/mL~約80mg/mL、約50mg/mL~約70mg/mL、約50mg/mL~約60mg/mL、約60mg/mL~約200mg/mL、約60mg/mL~約180mg/mL、約60mg/mL~約160mg/mL、約60mg/mL~約140mg/mL、約60mg/mL~約120mg/mL、約60mg/mL~約100mg/mL、約60mg/mL~約90mg/mL、約60mg/mL~約80mg/mL、約60mg/mL~約70mg/mL、約70mg/mL~約200mg/mL、約70mg/mL~約180mg/mL、約70mg/mL~約160mg/mL、約70mg/mL~約140mg/mL、約70mg/mL~約120mg/mL、約70mg/mL~約100mg/mL、約70mg/mL~約90mg/mL、約70mg/mL~約80mg/mL、約80mg/mL~約200mg/mL、約80mg/mL~約180mg/mL、約80mg/mL~約160mg/mL、約80mg/mL~約140mg/mL、約80mg/mL~約120mg/mL、約80mg/mL~約100mg/mL、約80mg/mL~約90mg/mL、約90mg/mL~約200mg/mL、約90mg/mL~約180mg/mL、約90mg/mL~約160mg/mL、約90mg/mL~約140mg/mL、約90mg/mL~約120mg/mL、約90mg/mL~約100mg/mL、約100mg/mL~約200mg/mL、約100mg/mL~約180mg/mL、約100mg/mL~約160mg/mL、約100mg/mL~約140mg/mL、約100mg/mL~約120mg/mL、約120mg/mL~約200mg/mL、約120mg/mL~約180mg/mL、約120mg/mL~約160mg/mL、約120mg/mL~約140mg/mL、約140mg/mL~約200mg/mL、約140mg/mL~約180mg/mL、約140mg/mL~約160mg/mL、約160mg/mL~約200mg/mL、約160mg/mL~約180mg/mL又は約180mg/mL~約200mg/mLであり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約50mg/mL~約250mg/mL、約60mg/mL~約250mg/mL、約70mg/mL~約250mg/mL又は約80mg/mL~約250mg/mLである。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約80mg/mL~約250mg/mLである。
【0144】
様々な実施形態において、本明細書に記載される単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL超、約50mg/mL超、約60mg/mL超、約70mg/mL超、約80mg/mL超、約90mg/mL超、約100mg/mL超、約120mg/mL超、約140mg/mL超、約160mg/mL超、約180mg/mL超、約200mg/mL超、約220mg/mL超又は約250mg/mL超であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL超である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約50mg/mL超である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約60mg/mL超である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約70mg/mL超である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約80mg/mL超である。
【0145】
様々な実施形態において、本明細書に記載される単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL、約50mg/mL、約60mg/mL、約70mg/mL、約80mg/mL、約90mg/mL、約100mg/mL、約120mg/mL、約140mg/mL、約160mg/mL、約180mg/mL、約200mg/mL、約220mg/mL又は約250mg/mLであり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約100mg/mLである。
【0146】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤のpHは、約5.5~約8.5、約6~約8.5、約6.5~約8.5、約7~約8.5、約7.5~約8.5、約8~約8.5、約5.5~約8、約5.5~約7.5、約5.5~約7、約5.5~約6.5、約5.5~約6、約6~約8、約6~約7.5、約6~約7、約6~約6.5、約6.5~約8、約6.5~約7.5、約6.5~約7、約7~約8、約7~約7.5又は約7.5~約8であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤のpHは、約7~約8である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0147】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤のpHは、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8又は約8.5であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤のpHは、約7.4である。
【0148】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤のpHは、5.5±0.1、6±0.1、6.5±0.1、7±0.1、7.5±0.1、8±0.1又は8.5±0.1であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤のpHは、約7.4±0.1である。
【0149】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iii)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び単位液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0150】
様々な実施形態において、単位液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のN-メチル-ピロリドン;
(iii)約0.1%(w/w)~約10%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び単位液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0151】
様々な実施形態において、液体医薬製剤は、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)約1%(w/w)~約25%(w/w)のN-メチル-ピロリドン;
(iii)約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のベンジルアルコール;及び
(iv)約25mM~約250mMのトロメタミン又はその薬学的に許容される塩
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mLであり、及び単位液体医薬製剤のpHは、約5.5~約6.5である。
【0152】
様々な実施形態において、本明細書に記載される単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約100mg/mL、約10mg/mL~約100mg/mL、約5mg/mL~約50mg/mL、約5mg/mL~約40mg/mL、約5mg/mL~約30mg/mL、約5mg/mL~約20mg/mL、約5mg/mL~約10mg/mL、約10mg/mL~約50mg/mL、約10mg/mL~約40mg/mL、約10mg/mL~約30mg/mL、約10mg/mL~約20mg/mL、約20mg/mL~約100mg/mL、約30mg/mL~約100mg/mL、約40mg/mL~約100mg/mL、約50mg/mL~約100mg/mL、約20mg/mL~約50mg/mL、約20mg/mL~約40mg/mL、約20mg/mL~約30mg/mL、約30mg/mL~約50mg/mL、約30mg/mL~約40mg/mL又は約40mg/mL~約50mg/mLであり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約20mg/mL~約100mg/mLである。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL~約20mg/mLである。
【0153】
様々な実施形態において、本明細書に記載される単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL超、約10mg/mL超、約20mg/mL超、約30mg/mL超、約40mg/mL超、約50mg/mL超、約60mg/mL超、約70mg/mL超、約80mg/mL超、約90mg/mL超又は約100mg/mL超であり得る。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL超である。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約20mg/mL超である。
【0154】
様々な実施形態において、本明細書に記載される単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約5mg/mL、約10mg/mL、約20mg/mL、約30mg/mL、約40mg/mL、約50mg/mL、約60mg/mL、約70mg/mL、約80mg/mL、約90mg/mL又は約100mg/mLであり得る。
【0155】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、薬学的に許容されるpH調整剤をさらに含む。特定の実施形態において、薬学的に許容されるpH調整剤は、酢酸、クエン酸、フマル酸、塩酸、リンゴ酸、硝酸、リン酸、プロピオン酸、硫酸、酒石酸、アンモニア溶液、炭酸アンモニウム、ジエタノールアミン、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム又はトロラミンからなる群から選択される。特定の実施形態において、薬学的に許容されるpH調整剤は、水酸化ナトリウム又は塩酸である。
【0156】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、容積オスモル濃度調整剤をさらに含む。特定の実施形態において、容積オスモル濃度調整剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、イソソルビド、マンニトール、キシリトール又はそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される。特定の実施形態では、容積オスモル濃度調整剤は、塩化ナトリウムである。
【0157】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、1つ以上の追加の薬学的に許容される担体、賦形剤又は希釈剤をさらに含み得る。非経口投与のための液状担体の例としては、水、(一価アルコール及び多価アルコール、例えばグリセロールを含めた)アルコール及びそれらの誘導体並びに油(例えば、分別ヤシ油及び落花生油)が挙げられる。そのような担体の例は、当業者によく知られており、例えばRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, ed. Alfonso R. Gennaro (Lippincott Williams & Wilkins, Baltimore, Md. (2000))に記載されたもののような許容される医薬的手法に従って調製することができる。例えば、(本明細書中では相互交換可能に用いられる)液状媒体又は液状担体は、溶液、懸濁液及びエマルジョンのような本明細書に記載の液体医薬製剤を調製することにおいて用いることができる。
【0158】
特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、水;pH調整剤;及び容積オスモル濃度調整剤の1つ以上を含む。特定の実施形態において、pH調整剤は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩酸及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、容積オスモル濃度調整剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0159】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、可溶化剤、乳化剤、緩衝液、保存剤、甘味剤、香味剤、懸濁剤、増粘剤、着色剤、粘度調節剤、安定化剤及び浸透圧調節剤などの他の適切な薬学的に許容される添加剤をさらに含み得る。
【0160】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、第2の治療剤をさらに含む。特定の実施形態において、フロセミドは、本明細書に記載の単位液体医薬製剤中に存在する唯一の治療剤である。
【0161】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、約100mOsm/kg~約1600mOsm/kg、約200mOsm/kg~約1600mOsm/kg、約400mOsm/kg~約1600mOsm/kg、約800mOsm/kg~約1600mOsm/kg、約1200mOsm/kg~約1600mOsm/kg、約100mOsm/kg~約1200mOsm/kg、約100mOsm/kg~約800mOsm/kg、約100mOsm/kg~約400mOsm/kg、約100mOsm/kg~約200mOsm/kg、約200mOsm/kg~約1200mOsm/kg、約200mOsm/kg~約800mOsm/kg、約200mOsm/kg~約400mOsm/kg、約400mOsm/kg~約1200mOsm/kg、約400mOsm/kg~約800mOsm/kg又は約800mOsm/kg~約1200mOsm/kgの範囲の容積オスモル濃度を有し得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、約200mOsm/kg~約400mOsm/kgの範囲の容積オスモル濃度を有する。
【0162】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、約275mOsm/kg~約350mOsm/kgの範囲の容積オスモル濃度を有し得る。特定の実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、等浸透圧性である。
【0163】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、約0.05mL~約40mL、約0.1mL~約40mL、約0.5mL~約40mL、約1mL~約40mL、約2mL~約40mL、約5mL~約40mL、約10mL~約40mL、約20mL~約40mL、約0.05mL~約20mL、約0.05mL~約10mL、約0.05mL~約5mL、約0.05mL~約2mL、約0.05mL~約1mL、約0.05mL~約0.5mL、約0.05mL~約0.1mL、約0.1mL~約20mL、約0.1mL~約10mL、約0.1mL~約5mL、約0.1mL~約2mL、約0.1mL~約1mL、約0.1mL~約0.5mL、約0.5mL~約20mL、約0.5mL~約10mL、約0.5mL~約5mL、約0.5mL~約2mL、約0.5mL~約1mL、約1mL~約20mL、約1mL~約10mL、約1mL~約5mL、約1mL~約2mL、約2mL~約20mL、約2mL~約10mL、約2mL~約5mL、約5mL~約20mL、約5mL~約10mL又は約10mL~約20mLの体積を有する。特定の実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、約0.5mL~約20mLの体積を有する。特定の実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、約0.5mL~約10mLの体積を有する。
【0164】
様々な実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、約0.05mL、約0.1mL、約0.5mL、約1mL、約1.5mL、約2mL、約2.5mL、約3mL、約3.5mL、約4mL、約4.5mL、約5mL、約6mL、約7mL、約8mL、約9mL、約10mL、約20mL又は約40mLの体積を有する。特定の実施形態において、本明細書に記載の単位液体医薬製剤は、約3.5mL又は約10mLの体積を有する。
【0165】
治療方法
一態様では、本明細書に記載の液体医薬製剤又は単位液体医薬製剤は、うっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧などであるが、これらに限定されない様々な疾患及び障害の治療又は予防であって、それを必要とする患者における治療又は予防のために使用され得る。
【0166】
様々な実施形態において、方法は、本明細書に記載の液体医薬製剤を患者に投与することを含み、ここで、液体医薬製剤は、一般的に、
(i)フロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約250mg/mLである。特定の実施形態において、液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である。
【0167】
様々な実施形態において、方法は、本明細書に記載の単位液体医薬製剤を患者に投与することを含み、ここで、単位液体医薬製剤は、一般的に、
(i)約10mg~約200mgのフロセミド又はその薬学的に許容される塩;
(ii)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤;及び
(iii)薬学的に許容される緩衝液
を含み、ここで、単位液体医薬製剤中のフロセミドの濃度は、約40mg/mL~約200mg/mLである。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤のpHは、約6.5~約8.5である。
【0168】
特定の実施形態において、液体医薬製剤は、第2の治療剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、液体医薬製剤及び第2の治療剤は、レジメンの一部として、同時に、一緒に又は別々に若しくは異なる時間に別々に投与される。
【0169】
特定の実施形態において、液体医薬製剤は、適切には皮下投与を含む、注入、注射又は移植によることを含めて非経口投与することができる。例えば、液体医薬製剤は、例えば、皮下注射若しくは送達又は静脈内注射若しくは送達によって投与することができる。いくつかの実施形態において、液体医薬製剤は、患者に静脈内投与される。いくつかの実施形態において、液体医薬製剤は、皮下注射又は皮下注入によって患者に投与される。いくつかの実施形態において、液体医薬製剤は、オンボディ型皮下送達システムを使用する皮下注入によって患者に投与される。いくつかの実施形態において、液体医薬製剤は、装着型皮下送達システムを使用する皮下注入によって患者に投与される。いくつかの実施形態において、液体医薬製剤は、ポンプ装置を使用する皮下注入によって患者に投与される。いくつかの実施形態において、ポンプ装置は、マイクロポンプ装置又はパッチ装置である。いくつかの実施形態において、ポンプ装置は、パッチ装置である。
【0170】
特定の実施形態において、液体医薬製剤は、約0.5時間、約1.0時間、約1.5時間、約2.0時間、約4.0時間又は約8.0時間にわたって皮下注入によって患者に投与される。
【0171】
特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、第2の治療剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、単位液体医薬製剤及び第2の治療剤は、レジメンの一部として、同時に、一緒に又は別々に若しくは異なる時間に別々に投与される。
【0172】
特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、適切には皮下投与を含む、注入、注射又は移植によることを含めて非経口投与することができる。例えば、単位液体医薬製剤は、例えば、皮下注射若しくは送達又は静脈内注射若しくは送達によって投与することができる。いくつかの実施形態において、単位液体医薬製剤は、患者に静脈内投与される。いくつかの実施形態において、単位液体医薬製剤は、皮下注射又は皮下注入によって患者に投与される。いくつかの実施形態において、単位液体医薬製剤は、オンボディ型皮下送達システムを使用する皮下注入によって患者に投与される。いくつかの実施形態において、単位液体医薬製剤は、装着型皮下送達システムを使用する皮下注入によって患者に投与される。特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、ポンプ装置を使用する皮下注入によって患者に投与される。いくつかの実施形態において、ポンプ装置は、マイクロポンプ装置又はパッチ装置である。いくつかの実施形態において、ポンプ装置は、パッチ装置である。
【0173】
特定の実施形態において、単位液体医薬製剤は、約0.5時間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約4時間又は約8時間にわたって皮下注入によって患者に投与される。
【0174】
本明細書に開示される疾患又は障害の治療又は予防のために投与する場合、有効用量は、利用される特定の化合物又は治療的組み合わせ、投与の形態及び治療される疾患の重症度並びに治療される個体に関連する様々な身体的因子のような多くの因子に依存して変化し得ることが理解され得る。治療用途において、本明細書に記載の液体医薬製剤又は単位液体医薬製剤は、疾患又は障害及びその合併症の症状を治癒又は少なくとも部分的に改善するのに十分な量において、前記疾患又は障害にすでに罹患している患者に提供され得る。具体的な個体の治療で用いられる用量は、典型的には、主治医によって主観的に決定されなければならない。関連する変数は、特定の疾患及び状態並びに患者のサイズ、年齢及び応答パターンを含む。いくつかの実施形態において、疾患又は障害及びその合併症の症状を治癒又は少なくとも部分的に改善するのに十分な量が有効量である。いくつかの実施形態において、疾患又は障害及びその合併症の症状を治癒又は少なくとも部分的に改善するのに十分な量が治療有効量である。
【0175】
キット
一態様では、本発明は、うっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧などであるが、これらに限定されない様々な疾患及び障害の治療又は予防であって、それを必要とする患者における治療又は予防のためのキットを提供する。
【0176】
様々な実施形態において、キットは、本明細書に記載の液体医薬製剤を含む。特定の実施形態において、キットは、1単位用量以上の液体医薬製剤を含む。特定の実施形態において、キットは、医療装置をさらに含む。特定の実施形態において、キットは、本発明の疾患又は障害を治療するための説明書をさらに含む。
【0177】
様々な実施形態において、キットは、本明細書に記載の単位液体医薬製剤を含む。特定の実施形態において、キットは、1単位以上の液体医薬製剤を含む。いくつかの実施形態において、キットは、1単位、2単位、3単位又はそれを超える単位の液体医薬製剤を含む。特定の実施形態において、キットは、医療装置をさらに含む。特定の実施形態において、キットは、本発明の疾患又は障害を治療するための説明書をさらに含む。
【0178】
いくつかの医療装置が医薬製剤の自己投与を容易とするために提案されてきた。装置は、投与される本明細書に記載の液体医薬製剤を含有する、例えばそれを予め充填された貯蔵器を含み得る。例えば、マイクロポンプは、少量の液体医薬製剤の正確な皮下投与を提供することができる。そのようなマイクロポンプは、コンパクトで携帯型であり得る。医薬製剤の皮下送達又は投与に有用な別のタイプの装置は、多くの場合、パッチ装置、オンボディ型、皮下送達システム又は装着型皮下送達システム(例えば、ポンプパッチ装置)と称される。パッチ装置は、通常、患者の皮膚に直接的に付着される。
【0179】
従って、様々な実施形態において、マイクロポンプ又はパッチ装置のような医療装置は、医薬製剤を含有する貯蔵器、患者の皮膚への取り出し可能な挿入用に構成された皮下注射針、貯蔵器と流体連絡している入口及び皮下注射針と流体連絡している出口を有するマイクロポンプ、貯蔵器から皮下注射針に医薬製剤を送達するためにマイクロポンプを制御し、それにより、医薬製剤が患者に皮下投与されるように構成された制御システム並びに貯蔵器、皮下注射針、マイクロポンプ及び制御システムを支持するためのハウジングを含むことができ、ハウジングは、携帯型であり、患者の皮膚との接触に適合している。貯蔵器内に含まれる液体医薬製剤は、本明細書に記載の液体医薬製剤又は単位液体医薬製剤のいずれかであり得る。
【0180】
ある実施形態において、医療装置は、単体構造のものであり得る。そのような医療装置は、単回又は一回使用のためのものであり得る。特定の実施形態において、医療装置は、多ピースの構成のものであり得る。そのような医療装置において、使い捨て可能又は再使用可能な部分又は構成要素が存在し得る。例えば、貯蔵器を画定するか又はそれを含むハウジングは、医療装置の使い捨て可能又は再使用可能な構成要素であり得る。いくつかの実施形態において、貯蔵器を画定するか又はそれを含む使い捨て可能又は再使用可能なハウジングは、本教示の医薬製剤を含有することができる。様々な実施形態において、皮下注射針は、医療装置の使い捨て構成要素であり得る。
【0181】
特定の実施形態において、医療装置は、ポンプ装置である。いくつかの実施形態において、ポンプ装置は、マイクロポンプ装置又はパッチ装置である。いくつかの実施形態において、ポンプ装置は、パッチ装置である。特定の実施形態において、医療装置は、針及び注射器セット、自動注射器、単回使用の固定用量注射ペン、複数回使用の固定用量注射ペン、単回使用の可変用量注射ペン又は複数回使用の可変用量注射ペンを含む群から選択される。
【実施例0182】
実施例
ここで一般的に説明されている本発明は、以下の実施例を参照することにより、より容易に理解されるであろう。これは、本発明の特定の態様及び実施形態を説明することのみを目的としており、本発明を限定することを意図するものではない。
【0183】
実施例1.液体医薬製剤中のフロセミドの溶解度に対するpHの影響
フロセミドの溶解度は、2つの緩衝液強度(50及び200mM)でpH=6.0~8.5のpH範囲にわたって6つの緩衝液で測定された。試験した緩衝液は、表1に見出される。
【0184】
【0185】
実験の設定:
混合物が飽和するまで(およそ50mg/mL)、固体フロセミド(およそ100mg)を緩衝液(2mL)に加えた。
【0186】
スクリーニングI:pHは、調製時及び各時点で塩基(NaOH、1M)を使用して調整された。
【0187】
スクリーニングII:溶解性は、最初の調製時に超音波処理(20分間)によって補助され、次いで塩基(NaOH、1M又は12M)を使用してpHを調整した(超音波処理後のみ)。
【0188】
試料を周囲条件下で48時間にわたってタンブルし、光から保護した。
【0189】
t=2時間、t=24時間及びt=48時間で遠心分離によって試料から固形物を除去し、上清の外観、pH、容積オスモル濃度及び回収率(HPLCアッセイ)について試験した。
【0190】
結果:
実験の結果を表2及び表3に示す。
【0191】
【0192】
【0193】
【0194】
溶解度は、(より高い緩衝液強度で)緩衝液のタイプに依存して決定され、pH値の増加と共に増加することが観察された。
【0195】
pHスクリーニングラウンドI
フロセミドの溶解度は、最初に、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム及びトロメタミン/HCl緩衝液で50mMの濃度において測定された。
【0196】
APIにより、48時間にわたってpH≧7.4の試験試料で大幅なpHシフトが観察された。このシフトは、各時点で観察され、緩衝媒体中のフロセミドの溶解速度が遅いことを示した。
【0197】
pH7.4及び8.5の場合、pHがおよそpH=7にシフトしているため、最大平衡溶解度を測定できなかった(APIシフト)。pH=6.0において、pHシフトは、観察されなかった。
【0198】
一般に、溶解度は、より高いpH値で上昇することが観察された。フロセミドは、およそ40mg/mLの最高の溶解度を示した。全てのタイプの緩衝液が同様の溶解度を生じるようであった。
【0199】
全ての試料は、低張性であることが観察され、フロセミドの溶解度の増加により、より高いpHで容積オスモル濃度が増加した。
【0200】
pHスクリーニングラウンドII
フロセミドのpH溶解度は、pH=6.0~8.5のpH範囲にわたり、ヒスチジン/HCl、クエン酸塩及びトロメタミンと共に、先の緩衝液中において、200mMの増加した緩衝液強度で測定された。さらに、APIの溶解を促進し、研究全体を通してpHシフトを最小限に抑えるために、pH調整の前に試験試料を超音波処理した。
【0201】
研究全体を通してわずかなpHシフト(0.4pH単位)のみが観察され、これは、緩衝液の強度の増加と、溶解速度を増加させる最初の超音波処理とによるものである可能性が高い。
【0202】
超音波処理によって誘発される可能性が高い過飽和は、特定の緩衝液でt=2時間及びt=24時間で観察された。
【0203】
全ての試験緩衝液は、pH=6.0で低い溶解度を生じ、より高いpHで8mg/mLの溶解度をサポートすることが示された。
【0204】
リン酸カリウムは、より高いpHでリン酸ナトリウムよりも高い溶解度(2倍)を生じるようであった。
【0205】
トロメタミンベースの緩衝液は、より高いpH(およそ40mg/mL)で最大の溶解度を生じた。
【0206】
一般に、API濃度の上昇は、容積オスモル濃度の上昇と相関していた。この傾向からの一部の逸脱は、リン酸ナトリウム試験溶液について報告されている。
【0207】
実施例2.液体医薬製剤中のフロセミドの溶解度に対する賦形剤の影響
フロセミドの溶解度は、GRAS/安全と見なされ、皮下投与に適合する賦形剤(単剤又は混合物)の製剤スペースをカバーするように設計されたビヒクルで測定された。pH溶解度の研究から、リード緩衝液成分としてトロメタミンが選択された。実施したスクリーニングの概要を表4に示す。
【0208】
【0209】
実験の設定:
混合物が飽和するまで、固体フロセミドを緩衝液(2mL)に加えた。溶解性は、最初の調製時に超音波処理(20分間)によって補助され、次いで塩基(NaOH、12M)を使用してpHを調整した(超音波処理後のみ)。
【0210】
試料を周囲条件で48時間にわたってタンブルし、光から保護した。
【0211】
t=2時間、t=24時間及びt=48時間で遠心分離によって試料から固形物を除去し、上清の外観、pH、容積オスモル濃度及び回収率(HPLCアッセイ)について試験した。
【0212】
結果:
実験の結果を表5、表6、表7及び表8に示す。
【0213】
研究I及びIIの溶解度は、低pH値及び大幅なpHシフトのために測定できなかった。
【0214】
【0215】
【0216】
【0217】
【0218】
賦形剤の溶解度研究(研究1及び2)
強塩基(NaOH)を使用して、pH7.4に調整された緩衝されていない賦形剤溶液中のフロセミドの溶解度を測定する試みがなされた。試料調製時にpHが安定していなかったため、溶解度を測定できなかった(研究1)。
【0219】
pH調整なしで賦形剤溶液中のフロセミド溶解度を測定する試みがなされた。全ての試験試料は、非常に低い溶解度(定量限界未満)を示し、これは、APIのpKaによって駆動される低いpHによるものである可能性が高かった。
【0220】
賦形剤の溶解度研究(研究3)
フロセミドの溶解度は、pH7.4の賦形剤緩衝液(トロメタミン)で測定された。N-メチル-ピロリドン(NMP、20%)は、48時間にわたって維持された最高の溶解度(およそ87mg/mL)を報告した。飽和が達成されなかったため、最大溶解度を測定できなかった。
【0221】
研究全体を通して、特定の条件でpH変動(最大0.7pH単位)が観察された。
【0222】
ベンジルアルコール(BA、2%)、グリセリン(20%)及びポリエチレングリコール(4%)は、48時間にわたって維持された最高のフロセミド溶解度(およそ60~75mg/mL)をもたらした。
【0223】
一部の製剤は、有機物含有量のため、容積オスモル濃度を正確に測定できなかった。
【0224】
賦形剤の溶解度研究(研究4)
最高の溶解度を生じるのに必要なNMP、ベンジルアルコール及び緩衝液(トロメタミン)の最適量を決定するために、完全な要因DOE研究を実施した。様々な賦形剤の組み合わせから生じる潜在的な相乗効果も調査された。
【0225】
研究全体を通して、小さいpH変動(最大0.3pH単位)が観察された。
【0226】
最高の溶解度(>120mg/mL)は、常により高いNMP濃度(20%)で達成された。
【0227】
2%のベンジルアルコールと組み合わせた5%のNMPの最小濃度は、100mg/mLを超える溶解度を生じることが報告された。
【0228】
フロセミドの溶解度は、大量のNMP及びBAで最も高く、比較的緩衝液の強度の影響を受けなかった。
【0229】
低NMPレベルでは、緩衝液濃度が高くなると、溶解度がわずかに高くなるようであった。
【0230】
NMPの効果は、低BAレベルでより強く、BAの効果は、低NMPレベルでより強かった。いずれも共溶媒であり、同じ機序でフロセミドを溶解する可能性が高い。
【0231】
試験ビヒクルの有機物含有量のため、容積オスモル濃度を適切に測定できなかった。
【0232】
賦形剤の溶解度研究(研究5)
フロセミドの溶解度は、pH6.0の賦形剤緩衝液(トロメタミン)で測定された。
【0233】
研究全体を通して、小さいpH変動(最大0.4pH単位)が観察された。
【0234】
溶解度は、およそ3~10mg/mLの範囲であった。N-メチル-ピロリドン(20%)は、48時間にわたって維持された最高の溶解度(およそ10mg/mL)をもたらした。
【0235】
全ての溶液が濁っているように見え、これは、各溶液の飽和を示した。
【0236】
試験ビヒクルの有機物含有量のため、容積オスモル濃度を適切に測定できなかった。
【0237】
賦形剤の溶解度研究(研究6)
フロセミドの溶解度は、pH4.0、5.0、6.0及び7.4の賦形剤緩衝液(N-メチル-ピロリドン、ベンジルアルコール、トロメタミン)で測定された。
【0238】
pH4.0の試験試料では、0.7単位のpH変動が観察された。
【0239】
溶解度は、pH6~7.4で有意に増加した。観察されたフロセミドの最大溶解度は、pH7.4でおよそ210mg/mLであった。
【0240】
全ての溶液が濁っているように見え、これは、溶液の飽和を示した。試験試料は、高濃度(およそ200mg/mL)で粘度が増加するようであった。
【0241】
試験ビヒクルの有機物含有量のため、容積オスモル濃度を適切に測定できなかった。
【0242】
実施例3.フロセミド液体製剤の製造プロセス(107mg/mLのフロセミド、50mMのトロメタミン、10%(w/v)のN-メチル-ピロリドン、2%(w/v)のベンジルアルコール)
次の例では、107mg/mLのフロセミド液体製剤を調製するための製造プロセスが説明される。
【0243】
30.5gのトロメタミン(USP)、500.5gのN-メチル-ピロリドン(USP)及び100.0gのベンジルアルコール(USP)を秤量し、5Lのメスフラスコに加えた。これにおよそ2.5Lの超純水を加え、次いでマグネチックスターラーバーを使用して撹拌した。固体物質が溶解したら、537.5gのフロセミド(USP)を加え、懸濁液を生成した。さらにおよそ30分間撹拌した後、10N水酸化ナトリウム溶液を使用して、懸濁液/溶液のpHを7.4に調整した(約181.0mLの10N水酸化ナトリウム溶液を要する)。撹拌をさらに30分間続け、その後、溶液の体積を、超純水を使用した体積とした。最後に、溶液のpHが検証され、7.5であることがわかった。
【0244】
参照による組み込み
本明細書で参照される各特許文献及び科学論文の開示全体は、あらゆる目的のために参照により援用される。
【0245】
均等物
本開示は、その趣旨又は必須の特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化され得る。従って、これまでの実施形態は、全ての点において、本明細書中に記載された本開示について、限定的であるよりむしろ例示的であると考えられる。従って、本開示の範囲は、これまでの記載によるものよりむしろ添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び均等性の範囲内に該当する全ての変形形態は、その中に含まれることが意図される。
前記pH調整剤は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩酸及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;及び前記容積オスモル濃度調整剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項17に記載の液体医薬製剤又は単位液体医薬製剤。
前記1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、エタノール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の液体医薬製剤。
前記1つ以上の薬学的に許容される賦形剤が、エタノール、グリセリン、N-メチル-ピロリドン(NMP)、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリソルベート、ポリビニルピロリドン(PVP)、シクロデキストリン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項10に記載の単位液体医薬製剤。
前記単位液体医薬製剤が、0.5mL、1mL、1.5mL、2mL、2.5mL、3mL、又は3.5mLの体積を有する、請求項10~13のいずれか一項に記載の単位液体医薬製剤。
前記医療装置が、針及び注射器セット、自動注射器、単回使用の固定用量注射ペン、複数回使用の固定用量注射ペン、単回使用の可変用量注射ペン、並びに複数回使用の可変用量注射ペンを含む群から選択される、請求項15に記載の単位液体医薬製剤。
水;pH調整剤;及び容積オスモル濃度調整剤の1つ以上をさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の液体医薬製剤又は請求項10~16のいずれか一項に記載の単位液体医薬製剤。
前記pH調整剤は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩酸及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;及び前記容積オスモル濃度調整剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項17に記載の液体医薬製剤又は単位液体医薬製剤。
うっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧の治療を、それを必要とする患者において行う方法であって、請求項1~9、17、18のいずれか一項に記載の液体医薬製剤又は請求項10~18のいずれか一項に記載の単位液体医薬製剤を前記患者に投与することを含む方法。
請求項1~9、17、18のいずれか一項に記載の液体医薬製剤又は請求項10~18のいずれか一項に記載の単位液体医薬製剤と、うっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧を治療するための説明書とを含む、うっ血、浮腫、体液過剰又は高血圧の治療のためのキット。