IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヤンマーホールディングス株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086774
(43)【公開日】2024-06-28
(54)【発明の名称】作業車両の制御方法
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/26 20060101AFI20240621BHJP
【FI】
E02F9/26 B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024060215
(22)【出願日】2024-04-03
(62)【分割の表示】P 2020148750の分割
【原出願日】2020-09-04
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】出口 貴司
(72)【発明者】
【氏名】川口 大輔
(57)【要約】
【課題】有用な作業車両の制御方法を提供する。
【解決手段】油圧ショベル1(作業車両)の制御方法において、シートベルトの着用を検知の間、第1報知処理が報知装置100によって実行される。前記第1報知処理を実行後、前記シートベルトの着用を検知の間、所定時間経過を条件に、前記第1報知処理に代え、第2報知処理が実行される。前記第1報知処理は聴覚情報を発報することを含む。
【選択図】図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両の制御方法であって、
シートベルトの着用を検知の間、報知装置に第1報知処理を実行させることと、
前記第1報知処理を実行後、前記シートベルトの着用を検知の間、所定時間経過を条件に、前記第1報知処理に代え、第2報知処理を実行することと、
を有し、
前記第1報知処理が聴覚情報を発報することを含む、作業車両の制御方法。
【請求項2】
前記第2報知処理が前記第1報知処理に比べて、操作者に注意を促す度合いを示す報知レベルが低いことを有する、請求項1記載の作業車両の制御方法。
【請求項3】
前記第2報知処理が聴覚情報を含まない、請求項1または2に記載の作業車両の制御方法。
【請求項4】
前記報知装置は、表示部を有し、
前記第1報知処理と前記第2報知処理が前記表示部に視覚情報を表示すること含む、請求項1から3の何れか1項に記載の作業車両の制御方法。
【請求項5】
前記第1報知処理と前記第2報知処理において、前記視覚情報を点灯表示する、請求項4記載の作業車両の制御方法。
【請求項6】
前記第1報知処理において、視覚情報を点滅表示し、
前記第2報知処理において、視覚情報を点灯表示する請求項4記載の作業車両の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、建設機械において、シートベルトの装着、カットオフレバー(ゲートロックレバー)のロック位置、建設機械の傾斜等、に基づいて、オペレータに警告(報知)を行う技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-145626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、建設機械などの作業車両を運転、操作する操作者は、作業車両による作業箇所を目視で確認すべく、作業車両のエンジンをかけた状態で、また、カットオフレバーを降ろしたまま(降車せずに)、座席から立ち上がろうとする場合がある。このような場合に、報知を継続して行い、操作者に対して着座の注意を執拗に行うことは、報知の理由を十分に理解した上で行動している操作者(上記の例では座席から立ち上がって目視確認をしようとする操作者)に煩わしさを与える。その結果、操作者が上記行動を起こしにくくなる。つまり、作業において必要な操作者の行動が、報知によって阻害されるおそれがある。
【0005】
本発明は、有用な作業車両の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の作業車両の制御方法は、シートベルトの着用を検知の間、報知装置に第1報知処理を実行させることと、前記第1報知処理を実行後、前記シートベルトの着用を検知の間、所定時間経過を条件に、前記第1報知処理に代え、第2報知処理を実行することと、を有し、前記第1報知処理が聴覚情報を発報することを含む。
【0007】
また、前記報知装置は、表示部を有し、前記第1報知処理と前記第2報知処理が前記表示部に視覚情報を表示することを含んでもよい。
【発明の効果】
【0008】
上記の構成によれば、作業において必要な操作者の行動が、報知によって阻害されるおそれを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の一形態に係る作業車両の一例である油圧ショベルの概略の構成を示す側面図である。
図2】上記油圧ショベルに適用される報知装置の概略の構成を示すブロック図である。
図3】上記報知装置が備えるモニタの表示画面の一例を示す説明図である。
図4】上記モニタの表示画面の他の例を示す説明図である。
図5】操作者にシートベルトの着用を促すアイコンの表示の一例を示す説明図である。
図6】上記アイコンの表示の他の例を示す説明図である。
図7】上記アイコンの表示のさらに他の例を示す説明図である。
図8】上記アイコンの表示のさらに他の例を示す説明図である。
図9】上記アイコンの表示のさらに他の例を示す説明図である。
図10】上記アイコンの表示のさらに他の例を示す説明図である。
図11】上記アイコンの表示のさらに他の例を示す説明図である。
図12】操作者に操縦席への着座を促すアイコンの表示の一例を示す説明図である。
図13】上記アイコンの表示の他の例を示す説明図である。
図14】上記アイコンの表示のさらに他の例を示す説明図である。
図15】上記アイコンの表示のさらに他の例を示す説明図である。
図16】上記アイコンの表示のさらに他の例を示す説明図である。
図17】上記アイコンの表示のさらに他の例を示す説明図である。
図18】上記アイコンの表示のさらに他の例を示す説明図である。
図19】上記報知装置における動作の一例を示すフローチャートである。
図20図19の動作における検知信号および表示の切り替えタイミングを示すタイミングチャートである。
図21】上記報知装置における動作の他の例を示すフローチャートである。
図22図21の動作における検知信号および表示の切り替えタイミングを示すタイミングチャートである。
図23】表示部が各センサに共通の視覚情報を表示する場合のタイミングチャートである。
図24】上記報知装置における動作のさらに他の例を示すフローチャートである。
図25図24の動作における検知信号および表示の切り替えタイミングを示すタイミングチャートである。
図26】上記報知装置における動作のさらに他の例を示すフローチャートである。
図27図26の動作における検知信号および表示の切り替えタイミングを示すタイミングチャートである。
図28】表示部に表示する視覚情報の組み合わせの例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。まず、本実施形態の報知装置が適用される作業車両の概要について説明する。
【0011】
〔1.作業車両〕
図1は、本実施形態の作業車両の一例である油圧ショベル1の概略の構成を示す側面図である。油圧ショベル1は、下部走行体2と、作業機3と、上部旋回体4と、を備える。
【0012】
ここで、図1において、方向を以下のように定義する。まず、下部走行体2が直進する方向を前後方向とし、そのうちの一方側を「前」とし、他方側を「後」とする。図1では、例として、ブレード23に対して走行モータ22側を「前」として示す。また、前後方向に垂直な横方向を左右方向とする。このとき、操縦席41aに座ったオペレータ(操作者)から見て左側を「左」とし、右側を「右」とする。さらに、前後方向および左右方向に垂直な重力方向を上下方向とし、重力方向の上流側を「上」とし、下流側を「下」とする。
【0013】
下部走行体2は、左右一対のクローラ21と、左右一対の走行モータ22と、を備える。各走行モータ22は、油圧モータである。左右の走行モータ22が、左右のクローラ21をそれぞれ駆動することにより、油圧ショベル1を前後進させることができる。下部走行体2には、整地作業を行うためのブレード23と、ブレードシリンダ23aとが設けられる。ブレードシリンダ23aは、ブレード23を上下方向に回動させる油圧シリンダである。
【0014】
作業機3は、ブーム31、アーム32、およびバケット33を備える。ブーム31、アーム32、およびバケット33を独立して駆動することにより、土砂等の掘削作業を行うことができる。すなわち、作業車両としての油圧ショベル1は、作業を行う作業機3を備える。
【0015】
ブーム31は、ブームシリンダ31aによって回動される。ブームシリンダ31aは、基端部が上部旋回体4の前部に支持され、伸縮自在に可動する。アーム32は、アームシリンダ32aによって回動される。アームシリンダ32aは、基端部がブーム31の先端部に支持され、伸縮自在に可動する。バケット33は、バケットシリンダ33aによって回動される。バケットシリンダ33aは、基端部がアーム32の先端部に支持され、伸縮自在に可動する。ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、およびバケットシリンダ33aは、油圧シリンダにより構成される。
【0016】
上部旋回体4は、下部走行体2に対して旋回ベアリング(不図示)を介して旋回可能に構成される。上部旋回体4には、操縦部41、旋回台42、旋回モータ43、機関室44等が配置される。上部旋回体4は、油圧モータである旋回モータ43の駆動により、旋回ベアリングを介して旋回する。
【0017】
上部旋回体4には、複数の油圧ポンプ(図示せず)が配置される。各油圧ポンプは、機関室44の内部のエンジンまたは電動モータ(図示せず)によって駆動される。各油圧ポンプは、油圧モータ(例えば左右の走行モータ22、旋回モータ43)、および油圧シリンダ(例えばブレードシリンダ23a、ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、バケットシリンダ33a)に作業油(圧油)を供給する。任意の油圧ポンプから作動油が供給されて駆動される油圧モータおよび油圧シリンダを、まとめて油圧アクチュエータまたは単にアクチュエータと呼ぶ。
【0018】
操作者が乗車する操縦部41には、操縦席41aが配置される。操縦席41aの周囲には、操作部41bが配置される。操作部41bは、各種のレバー、スイッチ、ボタン等で構成される。操作者が操縦席41aに着座して操作部41bを操作することにより、油圧アクチュエータが駆動される。これにより、下部走行体2の走行、ブレード23による整地作業、作業機3による掘削作業、上部旋回体4の旋回、等を行うことができる。すなわち、作業車両としての油圧ショベル1は、作業機3を操作するための操作部41bが配置され、操作者が乗車する操縦部41を備える。
【0019】
特に、操作部41bを構成する各種のレバーには、油圧アクチュエータを駆動するための操作レバー41b1のほか、カットオフレバー41b2が含まれる。カットオフレバー41b2は、操縦席41aの近傍に上下に回動可能に設けられる。操作者がカットオフレバー41b2を押し下げると、後述するカットオフセンサ53(図2参照)がONとなり、操作レバー41b1を操作して所定のアクチュエータを駆動させることが可能となる。一方、操作者がカットオフレバー41b2を引き上げると、カットオフセンサ53がOFFとなり、操作者が操作レバー41b1を操作してもアクチュエータの駆動が不可能な状態となる。操作者は、操縦部41から降りようとするとき、カットオフレバー41b2を引き上げてアクチュエータを駆動不能にしてから、操縦席41aから退座する。
【0020】
〔2.報知装置〕
本実施形態の作業車両としての油圧ショベル1は、図2に示す報知装置100を備える。図2は、報知装置100の概略の構成を示すブロック図である。報知装置100は、検知部50と、報知部60と、計時部70と、制御部80と、記憶部90と、を備える。
【0021】
(2-1.検知部)
検知部50は、操作者の操縦部41(図1参照)での乗車状態を検知する各種のセンサを含んで構成される。すなわち、報知装置100は、操作者の乗車状態を検知する検知部50を備える。
【0022】
検知部50は、シートベルトセンサ51と、着座センサ52と、カットオフセンサ53とを有する。シートベルトセンサ51は、操作者がシートベルトを着用しているか否かを検知する。シートベルトセンサ51は、操作者がシートベルトを着用したときにOFFとなり、操作者がシートベルトを着用していないときにONとなる検知信号を出力する。これにより、制御部80は、シートベルトセンサ51からの検知信号に基づいて、操作者のシートベルトの着用状態(着用/非着用)を判断することができる。
【0023】
着座センサ52は、操作者が操縦席41aに着座しているか否かを検知する。着座センサ52は、操作者が操縦席41aに着座したときにOFFとなり、操作者が操縦席41aに着座していないときにONとなる検知信号を出力する。これにより、制御部80は、着座センサ52からの検知信号に基づいて、操作者の着座状態(着座/非着座)を判断することができる。
【0024】
カットオフセンサ53は、上述したカットオフレバー41b2の回動位置を検知する。カットオフセンサ53は、カットオフレバー41b2が押し下げられている(下方に回動されている)とONとなり、カットオフレバー41b2が引き上げられている(上方に回動されている)とOFFとなる検知信号を出力する。カットオフレバー41b2が押し下げられているとき、上述のようにアクチュエータは駆動可能な状態となるため、操作者が操縦席41aに着座していることが考えられる。一方、カットオフレバー41b2が引き上げられているとき、アクチュエータは駆動不能な状態となるため、操作者が操縦席41aから退座していることが考えられる。したがって、制御部80は、カットオフセンサ53からの検知信号に基づいてカットオフレバー41b2の回動位置を判断することにより、操作者が操縦部41に乗車しているか否かを判断することができる。
【0025】
(2-2.報知部)
報知部60は、検知部50の検知結果に基づいて報知処理を実行する。ここで、報知処理とは、報知によって操作者に注意を促すことを言う。すなわち、報知装置100は、検知部50の検知結果に基づいて、操作者に注意を促す報知処理を実行する報知部60を備える。上記の報知処理は、例えば表示、発報(音の発生)、振動の発生等によって実現することができる。
【0026】
このような報知処理には、第1報知処理と、第2報知処理とが含まれる。第1報知処理と第2報知処理とでは、報知レベルが互いに異なる。ここで、報知レベルとは、操作者に注意を促す度合い(注意喚起の度合い)を指す。例えば、報知レベルが高いとは、操作者に注意を促す度合いが高く、報知の必要性が高いことを指す。一方、報知レベルが低いとは、操作者に注意を促す度合いが低く、報知の必要性が低いことを指す。
【0027】
本実施形態では、第2報知処理は、第1報知処理よりも報知レベルが低く、第1報知処理よりも注意を促す度合いが低くなっている。すなわち、報知部60が実行する報知処理は、第1報知処理と、第1報知処理よりも、操作者に注意を促す度合いを示す報知レベルが低い第2報知処理と、を含む。
【0028】
以下、報知部60の具体的な構成について説明する。報知部60は、表示部61と、発報部62と、振動発生部63と、を有する。
【0029】
<2-2-1.表示部>
表示部61は、モニタ61aと、ランプ61bと、を有する。モニタ61aは、例えば映像を表示する液晶表示装置で構成され、操縦部41において操縦席41aの近傍に配置される。例えば、モニタ61aは、油圧ショベル1に搭載されたカメラ(図示せず)で撮影された画像、稼働時間、エンジン回転数等に関する情報のほか、操作者の乗車状態に応じた情報など、各種の情報を表示する。
【0030】
図3は、モニタ61aの表示画面の一例を示す説明図である。同図では、アイコンV1と、アイコンV2とを含む視覚情報Vが上記表示画面の右側方の領域に表示された状態を示している。なお、上記表示画面の残りの領域には、上述したカメラの撮影画像および各種の情報が表示される。
【0031】
アイコンV1は、操作者がシートベルトを着用していないことが図2のシートベルトセンサ51によって検知されたときに、操作者にシートベルトの着用を促す情報として表示される視覚情報である。アイコンV2は、操作者が操縦席41aに着座していないことが図2の着座センサ52によって検知されたときに、操作者に着座を促す情報として表示される視覚情報である。このようにモニタ61aは、操作者に注意を促す報知処理において、図2の検知部50の検知結果に応じた視覚情報Vを表示する。このことから、報知部60は表示部61を有し、表示部61は、報知処理において、検知部50の検知結果に応じた視覚情報Vを表示すると言うことができる。
【0032】
図4は、モニタ61aの表示画面の他の例を示す説明図である。同図では、操作者にシートベルトの着用を促す情報の表示と、操作者に操縦席41aへの着座を促す情報の表示とを、1種類の視覚情報Vの表示で行う場合を示している。例えば、操作者にシートベルトの着用を促す報知を行う場合と、操作者に操縦席41aへの着座を促す報知を行う場合とで、表示する視覚情報Vの点滅速度(点灯と消灯との時間間隔)を変える、または視覚情報Vの表示色を変えることにより、1種類の(共通の)視覚情報Vの表示で、上記2種類の報知を区別して行うことができる。また、例えば、操作者にシートベルトの着用を促す報知を行う場合に、表示する視覚情報Vの点滅速度を変える、または視覚情報Vの表示色を変えることにより、報知レベルの異なる報知を行うことができる。なお、同一の視覚情報Vを用いて、上記2種類の報知を区別することなく、報知処理を行ってもよい。また、報知処理における視覚情報Vの表示の詳細については後述する。
【0033】
図2で示すランプ61bは、例えば複数の色を発光するLED(発光ダイオード)で構成される。操作者にシートベルトの着用を促す報知を行う場合と、操作者に操縦席41aへの着座を促す報知を行う場合とで、発光する光の点滅速度を変える、または発光する光の色を変えることにより、上記2種類の報知を区別して行うことができる。なお、発光する光を共通化して、上記2種類の報知を区別することなく、報知処理を行ってもよい。また、例えば、操作者にシートベルトの着用を促す報知を行う場合に、発光する光の点滅速度を変える、または発光する光の色を変えることにより、上記2種類の報知のそれぞれにおいて、報知レベルの異なる報知を行うことができる。
【0034】
<2-2-2.発報部>
発報部62は、報知処理において、検知部50の検知結果に応じた聴覚情報を発報する。このような発報部62は、音を発するブザー62aと、音声によるアナウンス、つまり、文章を電子音で出力する音声出力部62bと、を有する。したがって、ブザー62aが発する音や、音声出力部62bから出力される音声が、上記聴覚情報を構成する。例えば、操作者がシートベルトを着用していないことがシートベルトセンサ51によって検知されたとき、発報部62は一定周波数の音を継続して発する。一方、操作者が操縦席41aに着座していないことが着座センサ52によって検知されたとき、発報部62は一定周波数の音を間欠的に発する。これにより、操作者は、上記音(聴覚情報)を聞いて、検知部50の検知結果(例えば、操作者がシートベルトを着用していないこと、または操作者が着座していないこと)を容易に認識することができる。なお、同一の音を発報することにより、上記2種類の報知を区別することなく、報知処理を行ってもよい。
【0035】
また、操作者にシートベルトの着用を促す報知を行う場合でも(または操作者に操縦席41aへの着座を促す報知を行う場合でも)、ブザー62aが発する音の周波数や音の発生間隔等を調整する、または音声出力部62bから出力される音声の内容を変えることにより、報知レベルの異なる報知を行うことができる。
【0036】
<2-2-3.振動発生部>
振動発生部63は、操作者によって操作される操作レバー41b1を振動させるバイブレータで構成される。なお、ここでの振動には、継続的な振動と、散発的な振動(押圧)との両方が含まれるとする。振動発生部63は、報知処理において、検知部50の検知結果に応じて操作レバー41b1を振動させる。
【0037】
例えば、操作者がシートベルトを着用していないことがシートベルトセンサ51によって検知されたとき、振動発生部63は操作レバー41b1を所定期間継続して振動させる。一方、操作者が操縦席41aに着座していないことが着座センサ52によって検知されたとき、振動発生部63は操作レバー41b1を所定期間間欠的に振動させる。操作レバー41b1の振動は、たとえ操縦席41aに操作者が着座していなくても、操作者が操作レバー41b1に触れている限り、操作者に物理的に伝達される。したがって、操作者は、操作レバー41b1の振動により、検知部50の検知結果(例えば、操作者がシートベルトを着用していないこと、または操作者が着座していないこと)を容易に認識することができる。
【0038】
また、操作者にシートベルトの着用を促す報知を行う場合でも(または操作者に操縦席41aへの着座を促す報知を行う場合でも)、振動発生部63による振動の周波数や、振動の発生間隔等を調整することにより、報知レベルの異なる報知を行うことができる。
【0039】
(2-3.計時部、制御部、記憶部)
計時部70は、報知部60が報知処理を実行する報知時間を計測する。このような計時部70は、例えばタイマーで構成される。すなわち、本実施形態の報知装置100は、報知部60が報知処理を実行する報知時間を計測する計時部70を備える。
【0040】
制御部80は、報知装置100および油圧ショベル1(図1参照)の各部の動作を制御する。制御部80は、ECU(Electronic Control Unit)と呼ばれる電子制御ユニットで構成される。
【0041】
記憶部90は、制御部80の動作プログラムや各種の情報を記憶するメモリである。このような記憶部90は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ等を含んで構成される。
【0042】
〔3.視覚情報の表示例〕
次に、上記した表示部61のモニタ61aに表示する視覚情報の表示例について説明する。
【0043】
図5図11は、操作者にシートベルトの着用を促すアイコンV1の表示例をそれぞれ示す。図5は、アイコンV1の点灯状態および消灯状態を示している。アイコンV1の点灯により、操作者にシートベルトの着用を促すことができる。
【0044】
図6は、アイコンV1を、点滅速度を変えて表示した状態をそれぞれ示している。アイコンV1の点灯速度を変えることにより、報知レベルを変えることができる。つまり、点滅速度の遅い点滅1の状態よりも、点滅速度の速い点滅2の状態のほうが、操作者に注意を促す効果が高いため、報知レベルが高くなる。つまり、アイコンV1の点灯速度を速くすることにより、シートベルトの着用に関する報知レベルを上げることができる。
【0045】
また、アイコンV1の点滅速度が遅い場合でも、アイコンV1を常時点灯させる場合に比べると、操作者に注意を促す効果が高い。このため、アイコンV1を点滅表示させることにより、単に点灯させる場合に比べて、シートベルトの着用に関する報知レベルを上げることができる。
【0046】
図7は、アイコンV1を、色(例えば色相)を変えて表示した状態をそれぞれ示している。より詳しくは、点灯1では、アイコンV1を緑色で表示し、点灯2では、アイコンV1を黄色で表示し、点灯3では、アイコンV1を赤色で表示している。一般的に、緑色よりも黄色、黄色よりも赤色で表示を行うほうが、信号を表す色に倣って、操作者に注意を促す効果が高いと言える。したがって、緑色、黄色、赤色の順に、報知レベルは増大する。つまり、アイコンV1の表示色を変えることにより、シートベルトの着用に関する報知レベルを変えることができる。
【0047】
図8は、アイコンV1を、明るさ(明度)を変えて表示した状態をそれぞれ示している。より詳しくは、点灯1では、アイコンV1を暗く表示し(完全に消灯ではない)、点灯3では、アイコンV1を明るく表示し、点灯2では、点灯1と点灯3との間の明るさでアイコンV1を表示している。アイコンV1が明るくなればなるほど、操作者はアイコンV1を視認しやすくなり、操作者に注意を促す効果が高くなる。したがって、アイコンV1の明るさが増大するにつれて、報知レベルは増大すると言える。つまり、アイコンV1の明るさを変えることにより、シートベルトの着用に関する報知レベルを変えることができる。
【0048】
なお、本実施形態では、色相または明度を変えることによって、アイコンV1の表示色を変えているが、彩度を変えることによってアイコンV1の表示色を変えてもよい。また、色相、彩度、明度のうちの2以上の要素を同時に変えることにより、アイコンV1の表示色を変えてもよい。つまり、アイコンV1の表示色は、色相、彩度、明度の少なくともいずれかを変えることによって調整されてもよい。
【0049】
図9は、アイコンV1を、大きさを変えて表示した状態をそれぞれ示している。より詳しくは、点灯1では、アイコンV1を小さく(縮小して)表示し、点灯3では、アイコンV1を大きく(拡大して)表示し、点灯2では、点灯1と点灯3との間の大きさでアイコンV1を表示している。アイコンV1が大きくなればなるほど、操作者はアイコンV1を視認しやすくなり、操作者に注意を促す効果が高くなる。したがって、アイコンV1の大きさが増大するにつれて、報知レベルは増大すると言える。つまり、アイコンV1の大きさを変えることにより、シートベルトの着用に関する報知レベルを変えることができる。
【0050】
図10は、アイコンV1を、形状を変えて表示した状態をそれぞれ示している。より詳しくは、点灯1では、アイコンV1を、操作者が着座してシートベルトを着用した状態のイラスト(形状A)で表示し、点灯2では、アイコンV1を、シートベルトの連結部分のイラスト(形状B)で表示し、点灯3では、アイコンV1を、「SEAT BELT」の文字を含むイラスト(形状C)で表示している。点灯1(形状A)、点灯2(形状B)、点灯3(形状C)の順に、操作者はアイコンV1を見てシートベルトの着用の必要性を認識しやすくなる。このことから、点灯1(形状A)、点灯2(形状B)、点灯3(形状C)の順に、操作者に注意を促す効果が高くなり、報知レベルが増大すると言える。つまり、アイコンV1の形状を変えることにより、シートベルトの着用に関する報知レベルを変えることができる。
【0051】
図11は、アイコンV1を、装飾の有無、または異なる装飾の付加によって表示した状態をそれぞれ示している。より詳しくは、点灯1では、アイコンV1を装飾なしで表示し、点灯2および3では、アイコンV1を装飾ありで表示している。このとき、点灯2および3では、装飾を互いに異ならせている。特に、点灯3の装飾は「!!」(装飾A)であり、点灯2の装飾「!」(装飾B)よりも目立つ装飾となっている。装飾の有無および異なる装飾の付加により、点灯1(装飾なし)、点灯2(装飾A)、点灯3(装飾B)の順に、操作者に注意を促す効果が高くなり、報知レベルが増大する。つまり、アイコンV1における装飾の有無および異なる装飾の付加により、シートベルトの着用に関する報知レベルを変えることができる。
【0052】
図12図18は、操作者に操縦席41aへの着座を促すアイコンV2の表示例をそれぞれ示す。図12は、アイコンV2の点灯状態および消灯状態を示している。アイコンV2の点灯により、操作者に着座を促すことができる。
【0053】
図13は、アイコンV2を、点滅速度を変えて表示した状態をそれぞれ示している。アイコンV2の点灯速度を変えることにより、報知レベルを変えることができる。つまり、点滅速度の遅い点滅1の状態よりも、点滅速度の速い点滅2の状態のほうが、操作者に注意を促す効果が高いため、報知レベルが高くなる。つまり、アイコンV2の点灯速度を速くすることにより、着座に関する報知レベルを上げることができる。
【0054】
また、アイコンV2の点滅速度が遅い場合でも、アイコンV2を常時点灯させる場合に比べると、操作者に注意を促す効果が高い。このため、アイコンV2を点滅表示させることにより、単に点灯させる場合に比べて、着座に関する報知レベルを上げることができる。
【0055】
図14は、アイコンV2を、色(例えば色相)を変えて表示した状態をそれぞれ示している。より詳しくは、点灯1では、アイコンV2を緑色で表示し、点灯2では、アイコンV2を黄色で表示し、点灯3では、アイコンV2を赤色で表示している。一般的に、緑色よりも黄色、黄色よりも赤色で表示を行うほうが、信号を表す色に倣って、操作者に注意を促す効果が高いと言える。したがって、緑色、黄色、赤色の順に、報知レベルは増大する。つまり、アイコンV2の表示色を変えることにより、着座に関する報知レベルを変えることができる。
【0056】
図15は、アイコンV2を、明るさ(明度)を変えて表示した状態をそれぞれ示している。より詳しくは、点灯1では、アイコンV2を暗く表示し(完全に消灯ではない)、点灯3では、アイコンV2を明るく表示し、点灯2では、点灯1と点灯3との間の明るさでアイコンV2を表示している。アイコンV2が明るくなればなるほど、操作者はアイコンV2を視認しやすくなり、操作者に注意を促す効果が高くなる。したがって、アイコンV2の明るさが増大するにつれて、報知レベルは増大すると言える。つまり、アイコンV2の明るさを変えることにより、着座に関する報知レベルを変えることができる。
【0057】
なお、本実施形態では、色相または明度を変えることによって、アイコンV2の表示色を変えているが、彩度を変えることによってアイコンV2の表示色を変えてもよい。また、色相、彩度、明度のうちの2以上の要素を同時に変えることにより、アイコンV2の表示色を変えてもよい。つまり、アイコンV2の表示色は、色相、彩度、明度の少なくともいずれかを変えることによって調整されてもよい。
【0058】
図16は、アイコンV2を、大きさを変えて表示した状態をそれぞれ示している。より詳しくは、点灯1では、アイコンV2を小さく(縮小して)表示し、点灯3では、アイコンV2を大きく(拡大して)表示し、点灯2では、点灯1と点灯3との間の大きさでアイコンV2を表示している。アイコンV2が大きくなればなるほど、操作者はアイコンV2を視認しやすくなり、操作者に注意を促す効果が高くなる。したがって、アイコンV2の大きさが増大するにつれて、報知レベルは増大すると言える。つまり、アイコンV2の大きさを変えることにより、着座に関する報知レベルを変えることができる。
【0059】
図17は、アイコンV2を、形状を変えて表示した状態をそれぞれ示している。より詳しくは、点灯1では、アイコンV2を、操縦席41aを左側方から見たときのイラスト(形状A)で表示し、点灯2では、アイコンV2を、操縦席41aを斜め前方から見たときのイラスト(形状B)で表示し、点灯3では、アイコンV2を、「SIT DOWN」の文字を含むイラスト(形状C)で表示している。点灯1(形状A)、点灯2(形状B)、点灯3(形状C)の順に、操作者はアイコンV2を見て着座の必要性を認識しやすくなる。このことから、点灯1(形状A)、点灯2(形状B)、点灯3(形状C)の順に、操作者に注意を促す効果が高くなり、報知レベルが増大すると言える。つまり、アイコンV2の形状を変えることにより、着座に関する報知レベルを変えることができる。
【0060】
図18は、アイコンV2を、装飾の有無、または異なる装飾の付加によって表示した状態をそれぞれ示している。より詳しくは、点灯1では、アイコンV2を装飾なしで表示し、点灯2および3では、アイコンV2を装飾ありで表示している。このとき、点灯2および3では、装飾を互いに異ならせている。特に、点灯3の装飾は「!!」(装飾A)であり、点灯2の装飾「!」(装飾B)よりも目立つ装飾となっている。装飾の有無および異なる装飾の付加により、点灯1(装飾なし)、点灯2(装飾A)、点灯3(装飾B)の順に、操作者に注意を促す効果が高くなり、報知レベルが増大する。つまり、アイコンV2における装飾の有無および異なる装飾の付加により、着座に関する報知レベルを変えることができる。
【0061】
なお、視覚情報Vとして、アイコンV1のみをモニタ61aに表示し、アイコンV1の表示において、点滅速度、色(色相、明度)、大きさ、形状、装飾等を2種類以上変化させてもよい。このようにすることで、図4で示したように、1種類の視覚情報Vの表示で(例えばアイコンV2を表示しなくても)、シートベルトの着用を促す報知と、着座を促す報知とを行うことができるとともに、各報知において、報知レベルを異ならせることができる。なお、この点の詳細については後述する(図23参照)。
【0062】
〔4.報知処理動作〕
次に、本実施形態の報知処理の動作について説明する。図19は、本実施形態の報知装置100における動作の一例を示すフローチャートである。また、図20は、図19の動作において、検知部50から出力される検知信号および表示部61(モニタ61a)における表示の切り替えタイミングを示すタイミングチャートである。
【0063】
操作者が操縦部41に乗車し、油圧ショベル1のエンジンを始動させた後、検知部50の着座センサ52が操作者の操縦席41aへの着座を検知し(S1)、シートベルトセンサ51がシートベルトの着用を検知し(S2)、カットオフレバー41b2がアクチュエータの駆動可能位置(ここでは「作業位置」とも称する)にあることをカットオフセンサ53が検知すると(S3)、報知部60は、制御部80の制御のもとで以下の報知処理を実行する。
【0064】
すなわち、操作者が操縦席41aから立ち上がったこと(非着座)を着座センサ52が検知するか、操作者がシートベルトを外したこと(非着用)をシートベルトセンサ51が検知し(S4)、その検知時点から所定時間が経過すると(S6)、報知部60は第1報知処理を実行する(S7)。
【0065】
例えば図20では、時刻t1でシートベルトの非着用が検知されてから所定時間経過後の時刻t3において、報知部60は第1報知処理を実行する。具体的には、報知部60の表示部61aは、アイコンV1を赤色で点滅表示することにより、第1報知処理を実行する(例えば図6の「点滅1」参照)。
【0066】
また、時刻t6で非着座が検知されてから所定時間経過後の時刻t8において、報知部60は第1報知処理を実行する。具体的には、報知部60の表示部61aは、アイコンV2を赤色で点滅表示することにより、第1報知処理を実行する(例えば図13の「点滅1」参照)。
【0067】
次に、図19において、S7での第1報知処理の報知時間が所定時間を経過するまでは、報知部60は第1報知処理を継続して行う。そして、第1報知処理の報知時間が所定時間を超えると(S8)、報知部60は第2報知処理を実行する(S9)。つまり、報知部60は、S4での検知部50の検知結果に基づいて第1報知処理を行った後、第1報知処理を第2報知処理に切り替える。特に、報知部60は、第1報知処理を行った後、第1報知処理の報知時間に応じて、第1報知処理を第2報知処理に切り替える。
【0068】
例えば図20では、時刻t3で開始された第1報知処理を、時刻t3から所定時間経過後の時刻t5において第2報知処理に切り替える。具体的には、報知部60の表示部61aは、アイコンV1を赤色で点灯させることにより、第2報知処理を実行する(例えば図7の「点灯3」参照)。また、図20では、時刻t8で開始された第1報知処理を、時刻t8から所定時間経過後の時刻t10において第2報知処理に切り替える。具体的には、報知部60の表示部61aは、アイコンV2を赤色で点灯させることにより、第2報知処理を実行する(例えば図14の「点灯3」参照)。つまり、表示部61は、第1報知処理と第2報知処理とで、視覚情報V(アイコンV1、V2)の表示状態を切り替える。
【0069】
その後、操作者の操縦席41aへの着座を着座センサ52が検知し、かつ、操作者のシートベルトの着用をシートベルトセンサ51が検知した場合には(S14)、報知部60は第2報知処理を終了する(S15)。例えば図20では、時刻t8においてシートベルトの着用をシートベルトセンサ51が検知したため、時刻t8において表示部61はアイコンV1を消灯し(非表示にし)、第2報知処理を終了する。同様に、時刻t11において操作者の着座を着座センサ52が検知したため、時刻t11において表示部61はアイコンV2を消灯し(非表示にし)、第2報知処理を終了する。
【0070】
そして、カットオフレバー41b2がアクチュエータの駆動不能位置(ここでは「非作業位置」とも称する)にあることをカットオフセンサ53が検知すると(S16)、報知部60は、一連の報知処理を終了する。一方、S16で、カットオフセンサ53がカットオフレバー41b2の非作業位置を検知しない場合は、上述したS4以降の処理が繰り返される。
【0071】
以上のように、報知部60は、第1報知処理を行った後、第1報知処理を第2報知処理に切り替える(S7~S9)。第2報知処理(例えばアイコンの点灯による報知)では、報知レベルが第1報知処理(例えばアイコンの点滅による報知)よりも低いため、報知による操作者への注意喚起の度合いが第1報知処理よりも低減される。これにより、操作者の乗車状態に応じて報知処理が継続する場合でも、報知によって操作者が受ける煩わしさを低減することができる。したがって、作業に必要な操作者の行動が、報知によって阻害される事態を低減することができる。例えば操作者は、油圧ショベル1のエンジンをかけた状態で、シートベルトを外したり、操縦席41aから立ち上がって、油圧ショベル1による作業箇所を目視で確認する行動を、報知による煩わしさをほとんど感じることなく行うことができる。
【0072】
特に、本実施形態では、報知部60は、計時部70によって計測される第1報知処理の報知時間に応じて、第1報知処理を第2報知処理に切り替える(S7~S9)。この場合、第1報知処理から一定時間経過後、後述するような、操作者の操作による報知処理の切替指示がなくても、第2報知処理が自動的に実行されるため、利便性を向上させることができる。
【0073】
また、報知部60の表示部61は、報知処理において、検知部50の検知結果に応じた視覚情報V(アイコンV1、アイコンV2)を表示する(図3参照)。これにより、操作者は、検知部50の検知結果を、表示部61で表示された視覚情報Vを見て容易に認識することができる。例えば、操作者は、視覚情報Vを見て、シートベルトの非着用または操縦席41aへの非着座が検知されたことを容易に認識することができる。
【0074】
また、表示部61は、第1報知処理と第2報知処理とで視覚情報Vの表示状態を切り替える(図19の「点滅、点灯」参照)。これにより、第1報知処理と第2報知処理とで、視覚情報Vの表示による操作者への注意喚起の度合い、つまり、上述した報知レベルを容易に異ならせることができる。
【0075】
特に、表示部61は、第1報知処理において、視覚情報V(アイコンV1、V2)を点滅表示し、第2報知処理において、視覚情報V(アイコンV1,V2)を点灯表示する(図19参照)。この場合、第1報知処理では、視覚情報Vの点滅表示により、操作者への注意喚起の度合いが相対的に上がるため、操作者は検知部50の検知結果を認識することが容易となる。一方、第2報知処理では、視覚情報Vの点灯表示により、操作者への注意喚起の度合いが相対的に下がるため、操作者が報知によって受ける煩わしさを低減することができる。
【0076】
また、検知部50は、シートベルトセンサ51および着座センサ52を有する(図2参照)。そして、表示部61は、シートベルトセンサ51および着座センサ52の検知結果に対応して、アイコンV1およびV2を表示する(図3参照)。つまり、検知部50は、検知対象が異なる複数のセンサを有し、表示部61は、各センサの検知結果ごとに視覚情報Vを表示する。これにより、操作者は、各センサのそれぞれの検知結果を、視覚情報V(アイコンV1、V2)を見て容易に認識することができる。つまり、操作者は、センサごとに報知の有無を容易に認識することができる。
【0077】
〔5.第1報知処理および第2報知処理での表示例〕
以上では、第1報知処理と第2報知処理とを、視覚情報Vの点滅表示と点灯表示とによって異ならせる例について説明したが、表示する視覚情報Vの色を異ならせることによって、第1報知処理と第2報知処理とを異ならせてもよい。具体例を挙げて説明すると、以下の通りである。
【0078】
例えば、表示部61は、第1報知処理では、アイコンV1を赤色で表示し(図7の「点灯3」参照)、第2報知処理では、アイコンV1を黄色で表示してもよい(図7の「点灯2」参照)。また、表示部61は、第1報知処理では、アイコンV1を相対的に明るい色で表示し(図8の「点灯3」参照)、第2報知処理では、アイコンV1を相対的に暗い色で表示してもよい(図8の「点灯1」参照)。
【0079】
同様に、表示部61は、第1報知処理では、アイコンV2を赤色で表示し(図14の「点灯3」参照)、第2報知処理では、アイコンV2を黄色で表示してもよい(図14の「点灯2」参照)。また、表示部61は、第1報知処理では、アイコンV2を相対的に明るい色で表示し(図15の「点灯3」参照)、第2報知処理では、アイコンV2を相対的に暗い色で表示してもよい(図15の「点灯1」参照)。
【0080】
つまり、これらの場合、表示部61は、第1報知処理において表示した視覚情報Vとは異なる色の視覚情報Vを、第2報知処理において表示すると言える。
【0081】
このように、第1報知処理と第2報知処理とで、表示する視覚情報Vの色を異ならせた場合、操作者は、第1報知処理で表示された視覚情報Vと、第2報知処理で表示された視覚情報Vとを区別して認識することが容易となる。また、色の違いによって報知レベルの違いを表すことが容易であるため(例えば図7の緑色、黄色、赤色など)、第1報知処理と第2報知処理とで報知レベルを確実に異ならせるとともに、第1報知処理よりも報知レベルの低い第2報知処理を確実に実現することが可能となる。
【0082】
また、表示する視覚情報Vの形態を異ならせることによって、第1報知処理と第2報知処理とを異ならせてもよい。具体例を挙げて説明すると、以下の通りである。ここで、視覚情報Vの形態には、視覚情報Vの形状、大きさ、装飾の有無(付加/削除)が含まれるとする。
【0083】
例えば、表示部61は、第1報知処理では、アイコンV1を最も大きく表示し(図9の「点灯3」参照)、第2報知処理では、アイコンV1を最も小さく表示してもよい(図9の「点灯1」参照)。また、表示部61は、第1報知処理では、アイコンV1を図10の点灯3(形状C)で表示し、第2報知処理では、アイコンV1を図10の点灯1(形状A)で表示してもよい。さらに、表示部61は、第1報知処理では、アイコンV1を図11の点灯3(装飾B)で表示し、第2報知処理では、アイコンV1を図11の点灯1(装飾なし)で表示してもよい。
【0084】
同様に、表示部61は、第1報知処理では、アイコンV2を最も大きく表示し(図16の「点灯3」参照)、第2報知処理では、アイコンV2を最も小さく表示してもよい(図16の「点灯1」参照)。また、表示部61は、第1報知処理では、アイコンV2を図17の点灯3(形状C)で表示し、第2報知処理では、アイコンV2を図17の点灯1(形状A)で表示してもよい。さらに、表示部61は、第1報知処理では、アイコンV2を図18の点灯3(装飾B)で表示し、第2報知処理では、アイコンV2を図18の点灯1(装飾なし)で表示してもよい。
【0085】
つまり、これらの場合、表示部61は、第1報知処理において表示した視覚情報Vとは異なる形態の視覚情報Vを、第2報知処理において表示すると言える。
【0086】
このように、第1報知処理と第2報知処理とで、表示する視覚情報Vの形態(形状、大きさ、装飾の有無/種類)を異ならせた場合、操作者は、第1報知処理で表示された視覚情報Vと、第2報知処理で表示された視覚情報Vとを区別して認識することが容易となる。また、形態の違いによって報知レベルの違いを表すことが容易であるため(例えば図10の形状A~Cなど)、第1報知処理と第2報知処理とで報知レベルを確実に異ならせるとともに、第1報知処理よりも報知レベルの低い第2報知処理を確実に実現することが可能となる。
【0087】
〔6.予備報知について〕
図21は、本実施形態の報知装置100における動作の他の例を示すフローチャートである。また、図22は、図21の動作において、検知部50から出力される検知信号および表示部61(モニタ61a)における表示の切り替えタイミングを示すタイミングチャートである。図21では、S7の第1報知処理を行う前に、S5の第3報知処理を行う点で、図19で示した動作とは異なっている。以下、図19および図20と異なる点のみ説明する。
【0088】
S4において、操作者の非着座またはシートベルトの非着用が検知部50によって検知されると、報知部60は直ちに第3報知処理を実行する(S5)。つまり、報知部60は、検知部50の検知結果に基づいて、報知処理(S7の第1報知処理)の前に、予備報知処理としての第3報知処理を実行する。
【0089】
例えば、図22では、時刻t1でシートベルトの非着用が検知されると、報知部60は第3報知処理を実行する。具体的には、報知部60の表示部61aは、アイコンV1を点灯表示することにより、第3報知処理を実行する(例えば図7の「点灯2」参照)。また、時刻t6で非着座が検知されると、報知部60は第3報知処理を実行する。具体的には、報知部60の表示部61aは、アイコンV2を点灯表示することにより、第3報知処理を実行する(例えば図14の「点灯2」参照)。
【0090】
そして、S4での検知部50の検知時点から所定時間が経過すると(S6)、報知部60は第1報知処理を実行する(S7)。
【0091】
第1報知処理では、上述のように、報知部60の表示部61は、視覚情報(アイコンV1、V2)を点滅表示する。操作者への注意喚起の度合いは、視覚情報Vを点灯表示する場合よりも、点滅表示する場合のほうが高く、操作者は後者のほうが視覚情報Vを認識しやすい。このため、視覚情報Vを点灯表示する第3報知処理は、視覚情報Vを点滅表示する第1報知処理よりも、報知レベルが低いと言える。
【0092】
上記のように、S7での報知処理(第1報知処理)の前に、S5にて第3報知処理が予備報知処理として実行されることにより、操作者は、将来的に第1報知処理が実行されるおそれがあることを前もって認識しながら、シートベルトを外して目視での確認作業を行うことができ、急な第1報知処理によって操作者が戸惑う事態を低減することができる。
【0093】
また、第3報知処理は、第1報知処理よりも報知レベルが低く、注意喚起の度合いが低いため、第3報知処理という予備報知によって操作者に煩わしさを与える事態を低減することができる。
【0094】
〔7.共通の視覚情報の表示について〕
図23は、報知処理(第1報知処理、第2報知処理)および予備報知処理(第3報知処理)で表示部61が表示する視覚情報Vを、検知部50を構成する各センサに共通の視覚情報(アイコン)で表示する場合のタイミングチャートを示している。例えば、図21で示したフローチャートにおいて、表示部61は、S5の第3報知処理では、アイコンV1を赤色で点灯させる表示を行い(例えば図7の「点灯3」参照)、S7の第1報知処理では、アイコンV1を赤色で遅く点滅させる表示を行い(例えば図6の「点滅1」参照)、S9の第2報知処理では、アイコンV1を赤色で点灯させる表示を行う(例えば図7の「点灯3」参照)。ここで、第2報知処理は、シートベルトセンサ51および着座センサ52の少なくとも一方の検知信号がONであるときに(シートベルトの非着用および非着座の少なくとも一方がセンサで検知されているときに)実行されるとする。
【0095】
上述したように、検知部50は、シートベルトセンサ51および着座センサ52を有する(図2参照)。この場合、表示部61は、シートベルトセンサ51および着座センサ52の検知結果を、共通の視覚情報V(例えばアイコンV1)で表示する(図4参照)。つまり、検知部50は、検知対象が異なる複数のセンサを有し、表示部61は、各センサの検知結果を共有の視覚情報Vで表示する。この構成では、いずれかのセンサによる検知結果(非着用/非着座)を、最小限の数の視覚情報Vの表示によって操作者に認識させることができる。このような視覚情報Vの表示は、表示部61の表示画面が小さい、表示画面中で視覚情報Vの表示領域(スペース)が限られている、などの一定の制約がある場合に非常に有効となる。
【0096】
〔8.事象識別について〕
図24は、本実施形態の報知装置100における動作のさらに他の例を示すフローチャートである。また、図25は、図24の動作において、検知部50から出力される検知信号および表示部61(モニタ61a)における表示の切り替えタイミングを示すタイミングチャートである。図24では、S9の第2報知処理において、事象変化があった場合、つまり、検知部50の各センサでの検知結果に変化があった場合に、その変化を識別できるように、第2報知処理の報知レベルを変化させる点で、図21で示した動作とは異なっている。以下、図21図23と異なる点のみ説明する。
【0097】
S9で報知部60が第2報知処理を実行した後、検知部50の検知状態の変化があった場合には(S10)、報知部60は第2報知処理の報知レベルを検知結果に応じて変化させる(S12)。そして、S10以降の処理を繰り返し、S13にて、検知部50の検知状態が全て、検知ONから検知OFFに変化した場合、およびS10にて検知状態の変化が所定時間なかった場合には、上述したS14に移行する。
【0098】
例えば、図25の時刻t5~t6では、シートベルトセンサ51によってシートベルトの非着用のみが検知されている(ベルト検知ON、着座検知OFF)。この場合、報知部60の表示部61は、緑色のアイコンV1を視覚情報Vとして表示する(図7の「点灯1」参照)。時刻t6において、さらに着座センサ52によって非着座が検知されると(ベルト検知ON、着座検知ON)、表示部61は、赤色のアイコンV1を視覚情報Vとして表示する(図7の「点灯3」参照)。アイコンV1の表示色を緑色から赤色に変更することにより、操作者への注意喚起の効果が上がる。つまり、この場合、第2報知処理の報知レベルが上がる。
【0099】
時刻t8において、シートベルトセンサ51によってシートベルトの着用が検知されると(ベルト検知OFF,着座検知ON)、表示部61は、黄色のアイコンV1を視覚情報Vとして表示する(図7の「点灯2」参照)。アイコンV1の表示色を赤色から黄色に変更することにより、操作者への注意喚起の効果が下がる。つまり、この場合、第2報知処理の報知レベルが下がる。時刻t13において、着座センサ52によって着座が検知されると、検知部50での各センサの検知状態が全て検知OFFの状態となるため、S14に移行する。
【0100】
以上のように、報知部60は、検知部50による検知結果に応じて、第2報知処理の報知レベルを変化させる。これにより、操作者は、検知部50による検知結果が変化したことを、第2報知処理による報知(視覚情報Vの表示)によって容易に認識することができる。つまり、検知部50が検知する事象を、第2報知処理による報知によって操作者が容易に識別することができる。
【0101】
〔9.検知状態変化時の報知処理〕
図26は、本実施形態の報知装置100における動作のさらに他の例を示すフローチャートである。また、図27は、図26の動作において、検知部50から出力される検知信号および表示部61(モニタ61a)における表示の切り替えタイミングを示すタイミングチャートである。図26では、S9の第2報知処理において、事象変化があった場合に、さらに第4報知処理を実行する点で、図24で示した動作とは異なっている。以下、図24および図25と異なる点のみ説明する。
【0102】
S9で報知部60が第2報知処理を実行した後、検知部50の検知状態の変化があった場合には(S10)、報知部60は第4報知処理を実行する(S11)。その後、報知部60は、第2報知処理の報知レベルを検知結果に応じて変化させる(S12)。そして、S10以降の処理を繰り返し、S13にて、検知部50の検知状態が全て、検知ONから検知OFFに変化した場合、およびS10にて検知状態の変化が所定時間なかった場合には、上述したS14に移行する。
【0103】
例えば、図27の時刻t5~t6では、シートベルトセンサ51によってシートベルトの非着用のみが検知されている(ベルト検知ON、着座検知OFF)。この場合、報知部60の表示部61は、緑色のアイコンV1を視覚情報Vとして表示する(図7の「点灯1」参照)。時刻t6において、さらに着座センサ52によって非着座が検知されると(ベルト検知ON、着座検知ON)、表示部61は、第4報知処理として、アイコンV1を高速で点滅表示させる(図6の「点滅2」参照)。アイコンV1の高速での点滅表示により、操作者への注意喚起の効果が格段に上がる。つまり、この場合、第4報知処理によって報知レベルが格段に上がる。
【0104】
その後、時刻t7では、時刻t6からの検知部50の検知状態の変化がないため、表示部61は、第2報知処理として、赤色のアイコンV1を視覚情報Vとして表示する(図7の「点灯3」参照)。アイコンV1の高速点滅から赤色表示への変更により、報知レベルは一旦下がるが、時刻t5~t6の第2報知処理よりも報知レベルは高い。
【0105】
時刻t8において、シートベルトセンサ51によってシートベルトの着用が検知されると(ベルト検知OFF,着座検知ON)、表示部61は、第4報知処理として、アイコンV1を再度高速で点滅表示させる(図6の「点滅2」参照)。アイコンV1の高速での点滅表示により、報知レベルは再度上がる。
【0106】
その後、時刻t9では、時刻t8からの検知部50の検知状態の変化がないため、表示部61は、第2報知処理として、黄色のアイコンV1を視覚情報Vとして表示する(図7の「点灯2」参照)。アイコンV1の高速点滅から黄色表示への変更により、報知レベルは一旦下がるが、時刻t5~t6の第2報知処理よりも報知レベルは高い。時刻t13において、着座センサ52によって着座が検知されると、検知部50での各センサの検知状態が全て検知OFFの状態となるため、S14に移行する。
【0107】
以上のように、報知部60は、検知部50による検知結果が変化したときに、検知結果が変化したことを示す報知処理を第4報知処理として実行する。これにより、操作者は、検知部50による検知結果が変化したことを、第4報知処理による報知によって容易に認識することができる。
【0108】
図27では、第4報知処理の報知レベルは、第1報知処理の報知レベルよりも高いが(図27の縦軸参照)、第1報知レベルの報知レベルと同じであってもよい。つまり、この場合、第4報知処理の報知レベルは、第1報知処理の報知レベル以上であると言える。このように第4報知処理の報知レベルを設定することにより、操作者は、検知部50による検知結果が変化したことを、第4報知処理による報知によって確実に認識することができる。
【0109】
図28は、上述した第1報知処理~第4報知処理において、表示部61に表示する視覚情報V(アイコンV1)の組み合わせの例を示している。同図に示すように、視覚情報Vの表示の仕方を変えることにより、第1報知処理よりも報知レベルの低い第2報知処理を実行することができる。また、第1報知処理よりも報知レベルの低い第3報知処理を実現することができる。さらに、報知レベルが第1報知処理以上である第4報知処理を実現することができる。
【0110】
以上で説明したように、本実施形態の作業車両としての油圧ショベル1は、上述した報知装置100と、図1で示した作業機3と、操縦部41と、を備える。これにより、操作者は、油圧ショベル1のエンジンをかけた状態でも、シートベルトを外したり、操縦席41aから立ち上がって、油圧ショベル1による作業箇所を目視で確認する行動を、報知による煩わしさをほとんど感じることなく行うことができる。
【0111】
〔10.その他〕
本実施形態では、報知部60が、計時部70によって計時される第1報知処理の報知時間に応じて、第1報知処理を第2報知処理に切り替える例について説明したが、報知処理の切り替えは、このような例には限定されない。例えば、報知部60は、操作者の操作に基づいて、報知処理の切り替えを行ってもよい。
【0112】
具体的には、報知部60は、操作者により操作レバー41aまたはスイッチ(不図示)等が操作されたときに生ずる信号(操作信号)に基づいて、第1報知処理を第2報知処理に切り替えてもよい。この場合、例えば、操作レバー41aの操作量、スイッチのON/OFF切換、エンジン回転数を変更するアクセルダイヤル(不図示)のボリューム操作量、モニタ61aの画面切替操作等によって発生する操作信号が制御部80に入力され、上記操作信号に応じた制御部80からの制御信号に基づき、報知部60において報知処理の切り替えが行われる。
【0113】
また、報知部60は、操作者の操作によって作業機3等が動作したときの動作量等に基づいて、報知処理を切り替えてもよい。例えば、操作者の操作により作業機3が動作した場合、ブーム31、アーム32、バケット33に設けられた角度センサまたは加速度センサ(いずれも不図示)による検出信号、ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、バケットシリンダ33aの圧力を検出する圧力センサ(不図示)、もしくは、ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、バケットシリンダ33aの伸縮を検出するストロークセンサ(不図示)による検出信号が制御部80に入力され、制御部80において、これらの検出信号に基づいて、作業機3の動作量が認識される。上記動作量に基づく制御信号が制御部80から報知部60に入力されることにより、報知部60は、上記動作量に基づいて報知処理の切り替えを行うことができる。
【0114】
その他、報知処理を切り替える切替スイッチを別途設け、この切替スイッチの操作をトリガーとして、報知部60が報知処理を切り替えてもよい。例えば、報知処理を切り替え可能な切替ボタンを、タッチパネル式のモニタ61aの画面に表示させ、操作者が画面上で上記切替ボタンを押圧したときに、報知部60が報知処理を切り替えるようにしてもよい。また、モニタ61aとは別に機械式の切替ボタンを設け、操作者が上記切替ボタンを押圧することによって報知部60が報知処理を切り替えるようにしてもよい。
【0115】
本実施形態で説明した構成、処理、表示等を適宜組み合わせて、報知処理を行うことも勿論可能である。
【0116】
なお、本実施形態では、作業車両として、建設機械である油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、作業車両は油圧ショベルに限定されず、ホイルローダなどの他の建設機械であってもよい。また、作業車両は、コンバイン等の農業機械であってもよい。
【0117】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で拡張または変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0118】
本発明は、例えば建設機械および農業機械に利用可能である。
【符号の説明】
【0119】
1 油圧ショベル(作業車両)
3 作業機
41 操縦部
50 検知部
60 報知部
61 表示部
70 計時部
100 報知装置
V 視覚情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28