IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社LIXILグループの特許一覧

<>
  • 特開-ゲートウェイ及び情報処理システム 図1
  • 特開-ゲートウェイ及び情報処理システム 図2
  • 特開-ゲートウェイ及び情報処理システム 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086889
(43)【公開日】2024-06-28
(54)【発明の名称】ゲートウェイ及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/28 20060101AFI20240621BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALN20240621BHJP
【FI】
H04L12/28 500
H04Q9/00 311J
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024064660
(22)【出願日】2024-04-12
(62)【分割の表示】P 2021062893の分割
【原出願日】2021-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(72)【発明者】
【氏名】倉林 慶太
(72)【発明者】
【氏名】田代 達一郎
(72)【発明者】
【氏名】宮内 隆
(72)【発明者】
【氏名】宇野 舞
(72)【発明者】
【氏名】松田 光佑
(72)【発明者】
【氏名】藤田 淳子
(72)【発明者】
【氏名】大野 宏孝
(57)【要約】
【課題】利便性を向上させたゲートウェイ等を提供する。
【解決手段】建物内に設けられる複数種類のデバイスと有線又は無線で情報を送受信する第1通信部と、インターネット回線を介してサーバ装置と情報を送受信する第2通信部と、第1通信部を介して1つ以上のデバイスと情報を送受信して建物内のエネルギーを管理するエネルギー管理部と、温度センサ、湿度センサ、建物の開閉体が開状態か否かを検知する開閉センサ、照度センサ、及び人体検出センサの少なともいずれかのセンサからの情報であるセンサ情報を第1通信部から受信するセンサ管理部と、センサ管理部で受信したセンサ情報に基づいて、複数種類のデバイスのうち、開閉体を電動で開閉させる電動開閉装置の少なくとも1つを、第2通信部を介して制御するデバイス動作管理部と、を備え、エネルギー管理部、センサ管理部、及びデバイス動作管理部は、一体化されている、ゲートウェイである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物内に設けられる複数種類のデバイスと有線又は無線で情報を送受信する第1通信部と、
インターネット回線を介してサーバ装置と情報を送受信する第2通信部と、
前記第1通信部を介して1つ以上の前記デバイスと情報を送受信して前記建物内のエネルギーを管理するエネルギー管理部と、
温度センサ、湿度センサ、前記建物の開閉体が開状態か否かを検知する開閉センサ、照度センサ、及び人体検出センサの少なともいずれかのセンサからの情報であるセンサ情報を前記第1通信部から受信するセンサ管理部と、
前記センサ管理部で受信した前記センサ情報に基づいて、前記複数種類のデバイスのうち、前記開閉体を電動で開閉させる電動開閉装置の少なくとも1つを、前記第2通信部を介して制御するデバイス動作管理部と、
を備え、
前記エネルギー管理部、前記センサ管理部、及び前記デバイス動作管理部は一体化され、HEMSとホームオートメーションとセンサネットワークとが相互に連携可能となっている、
ゲートウェイ。
【請求項2】
前記エネルギー管理部は、前記第1通信部を介して、前記デバイスが消費するエネルギーの情報を含むエネルギー情報を受信し、受信した前記エネルギー情報に基づいて、前記デバイスによるエネルギーの消費が抑制されるように1つ以上の前記電動開閉装置を制御する、
請求項1に記載のゲートウェイ。
【請求項3】
前記センサ管理部は、前記第2通信部を介して前記センサ情報を前記サーバ装置に送信する、
請求項1又は請求項2に記載のゲートウェイ。
【請求項4】
前記デバイス動作管理部は、前記センサ管理部から得られた前記センサ情報に基づいて所定の条件を満たすか否かを判定し、前記所定の条件を満たす場合には、前記所定の条件に対応付けられた前記電動開閉装置の動作を実行させる、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のゲートウェイ。
【請求項5】
前記エネルギー管理部によって管理される前記デバイスは、スマートメータ、蓄電装置、又は太陽光発電システムのいずれかである、
請求項1又は請求項2に記載のゲートウェイ。
【請求項6】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のゲートウェイを有する通信インターフェースと、
インターネット回線を介して前記通信インターフェースと情報を送受信するサーバ装置と、
を備える情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲートウェイ及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
住宅内の家電機器をネットワーク化し、家電機器の消費エネルギーを管理するHEMS(Home Energy Management System)が提案されている(特許文献1等)。例えば、HEMSでは、家電機器の消費電力をHEMS用のゲートウェイを介してネットワーク上のサーバ装置に送信し、ユーザの携帯情報端末などから家電機器の消費電力を閲覧することができる。
【0003】
近年では、建物内に設置された温度センサや人体検知センサなどのセンサの検知結果をサーバ装置などに提供するセンサネットワークシステムや、サーバ装置からの信号などの情報をトリガーとして家電機器を制御するホームオートメーションシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-155855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、センサネットワークシステムやホームオートメーションシステムには、それぞれ専用のゲートウェイが使用されているのが現状である。例えば、1つの建物において、HMES、センサネットワークシステム、及びホームオートメーションシステムを構築するには、3つのゲートウェイを使用する必要があり、利便性の観点から改善の余地がある。
【0006】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、利便性を向上させたゲートウェイ及び情報処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、建物内に設けられる複数種類のデバイスと有線又は無線で情報を送受信する第1通信部と、インターネット回線を介してサーバ装置と情報を送受信する第2通信部と、前記第1通信部を介して1つ以上の前記デバイスと情報を送受信して前記建物内のエネルギーを管理するエネルギー管理部と、温度センサ、湿度センサ、前記建物の開閉体が開状態か否かを検知する開閉センサ、照度センサ、及び人体検出センサの少なともいずれかのセンサからの情報であるセンサ情報を前記第1通信部から受信するセンサ管理部と、前記センサ管理部で受信した前記センサ情報に基づいて、前記複数種類のデバイスのうち、前記開閉体を電動で開閉させる電動開閉装置の少なくとも1つを、前記第2通信部を介して制御するデバイス動作管理部と、を備え、前記エネルギー管理部、前記センサ管理部、及び前記デバイス動作管理部は一体化され、HEMSとホームオートメーションとセンサネットワークとが相互に連携可能となっている、ゲートウェイである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの概略構成図。
図2】本実施形態のゲートウェイの概略構成図。
図3】本実施形態のサーバ装置の概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の概略構成図である。本実施形態に係る情報処理システム1は、ユーザがスマートフォンなどの通信端末を用いて、ユーザの建物100に設けられたデバイス200をインターネット経由で遠隔操作したり、デバイス200の情報を取得したりするホームネットワークシステムである。建物100は、マンションや一軒家などの住宅、病院、施設などである。本実施形態では、建物100がユーザの住宅である場合について説明する。
【0010】
建物100に設けられたデバイス200は、建物100の敷地内の1つ以上の空間に設置された家電機器やセンサ等である。
【0011】
家電機器は、例えば、照明機器、空調機器、洗濯機、冷蔵庫、テレビ、スマートスピーカ、電動窓、電動シャッター、電動ブラインド、電動カーテン、電子錠、インターフォン、給湯器、太陽光発電システム、スマート分電盤、スマートメータ、給湯設備、蓄電装置、室内又は室外を撮影するカメラなどである。センサは、例えば、温度センサ、湿度センサ、建物の開閉体が開状態か否かを検知する開閉センサ、照度センサ、人検出センサなどである。建物の開閉体とは、ドア、窓、玄関などである。
【0012】
建物100内には、例えば、リビング、キッチン、浴室、玄関、子供部屋、書斎、および寝室などの複数の空間がある。例えば、この複数の空間のそれぞれに、1つ以上のデバイス200が設置される。
【0013】
図1に示すように、情報処理システム1は、通信インターフェース10及びサーバ装置20を備える。通信インターフェース10は、ルータ11及びゲートウェイ12を備える。通信インターフェース10は、例えば、建物100内に設置される。
【0014】
ルータ11は、インターネット回線NWを介してサーバ装置20に接続される。ルータ11は、無線又は有線(例えば、有線LAN)を介してゲートウェイ12に接続される。ルータ11は、サーバ装置20とゲートウェイ12との間の情報を中継する。
【0015】
ゲートウェイ12は、1つ以上のデバイス200が有線又は無線で接続されている。本実施形態のゲートウェイ12は、複数のデバイス200が有線又は無線で接続されている。
【0016】
図2は、本実施形態のゲートウェイ12の概略構成図である。ゲートウェイ12は、例えば、第1通信部30、第2通信部31、エネルギー管理部32、センサ管理部33、及びデバイス動作管理部34を備える。これらの構成要素は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integrated circuit)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。記憶装置は、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはRAM(Random Access Memory)等により構成される。
【0017】
第1通信部30は、建物100内に設けられる1つ以上のデバイス200と有線又は無線で情報を送受信する。例えば、第1通信部30は、建物100内に設けられる複数のデバイス200と有線又は無線で情報を送受信する。第1通信部30と複数のデバイス200との伝送路は、無線通信の伝送路(例えば、無線LAN)であってもよいし、有線通信の伝送路であってもよいし、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。第1通信部30と複数のデバイス200との伝送路は、例えば、省電力広域ネットワーク(LPWAN:LPWAN:Low-power Wide-area Network)を用いてもよいし、短距離無線通信規格であるZigBee(登録商標)、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等を用いてもよい。第1通信部30と複数のデバイス200との伝送路は、すべて同一の伝送路でなくてもよい。
【0018】
第1通信部30は、例えば異なる複数の通信方式の通信機能を有する。複数のデバイス200の中には、無線通信の通信方式が他のデバイスと異なるデバイスがある。第1通信部30は、複数のデバイス200の中に無線通信の通信方式が異なるデバイスが複数ある場合であっても、複数のデバイス200のそれぞれと通信できるように構成されている。
【0019】
第2通信部31は、インターネット回線NWを介してサーバ装置20と情報を送受信する。例えば、第2通信部31は、ルータ11を介してサーバ装置20と情報を送受信する。
【0020】
エネルギー管理部32は、第1通信部30を介して1つ以上のデバイス200と情報を送受信して建物100内のエネルギーを管理する。エネルギー管理部32は、HEMSのコントローラの機能を有する。
【0021】
エネルギー管理部32は、複数のデバイス200のうち、HEMSに対応する機器(以下、「HEMS機器」という。)と第1通信部30を介してHEMS機器の制御又は監視を行う。HEMS機器は、例えばスマートメータ、太陽光発電システム、蓄電装置、空調装置、照明器具、給湯装置、冷蔵庫、電動カーテン、電動シャッター、テレビ等を含む。ただし、HEMS機器は、これらの機器に限定されない。
【0022】
例えば、エネルギー管理部32は、第1通信部30を介してHEMS機器が消費するエネルギーの情報を含むエネルギー情報を受信する。エネルギー管理部32は、受信したエネルギー情報に基づいて、HEMS機器によるエネルギーの消費が抑制されるように1つ以上のHEMS機器を制御する。エネルギーは、電気、ガス、水の少なくともいずれかである。
【0023】
一例として、エネルギー管理部32は、第1通信部30を介してスマートメータで計測された電力量、蓄電装置の蓄電量、太陽光発電システムの発電電力などの情報を含むエネルギーの情報を受信する。エネルギー管理部32は、この受信したエネルギー情報を第2通信部31からルータ11を介してサーバ装置20に送信する。エネルギー管理部32は、スマートメータで計測された電力量を抑制するように、蓄電装置の蓄電量や太陽光発電システムの発電電力を空調装置、照明器具、給湯装置、冷蔵庫などに供給させたり、HEMS機器の不要な動作を停止させたりする。
【0024】
センサ管理部33は、複数のデバイス200のうち、温度センサ、湿度センサ、開閉センサ、照度センサ、及び人体検出センサの少なともいずれかのセンサからの情報であるセンサ情報を、第1通信部30を介して受信する。センサ管理部33は、受信したセンサ情報を、第2通信部31を介してサーバ装置20に送信する。センサ管理部33は、受信したセンサ情報を、デバイス動作管理部34に出力してもよい。センサ管理部33は、複数のデバイス200からセンサ情報を受信して他の装置または機能部へ送信するセンサネットワークシステムの機能を有する。
【0025】
デバイス動作管理部34は、何らかの信号をトリガーとしてデバイス200(家電機器)の動作を制御するホームオートメーションシステムの機能を備える。例えば、デバイス動作管理部34は、センサ管理部33で受信したセンサ情報に基づいて、複数のデバイス200のうち、1つ以上の家電機器を、第2通信部31を介して制御する。デバイス動作管理部34が制御するデバイス200は、家電機器であればよく、HEMS機器であってもよいし、HEMS機器ではない家電機器であってもよい。
【0026】
例えば、デバイス動作管理部34は、センサ管理部33が受信したセンサ情報に基づいて所定の条件を満たすか否かを判定する。デバイス動作管理部34は、所定の条件を満たす場合には、所定の条件に対応付けられた家電機器の動作を実行させる。所定の条件は、ユーザによって任意に設定可能である。所定の条件は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0027】
例えば、所定の条件は、室内の温度が所定値を下回るという条件であり、この条件には、空調機の暖房を起動するという動作の情報が対応付けられている。この場合には、デバイス動作管理部34は、センサ管理部33からの温度センサの検出結果が所定値を下回るか否かを判定し、温度センサの検出結果が所定値を下回った場合には、第1通信部30を介して空調装置の暖房運転を開始させる。
【0028】
例えば、所定の条件は、室内に人が存在しているという条件であり、この条件には、室内の照明装置を点灯させるという動作の情報が対応付けられている。この場合には、デバイス動作管理部34は、人体検知センサからの信号に基づいて室内に人が存在するか否かを判定する。デバイス動作管理部34は、人体検知センサからの信号に基づいて室内に人が存在すると判定した場合には、その部屋の照明機器を点灯させる。ただし、所定の条件は、上述の例には限定されない。
【0029】
デバイス動作管理部34におけるデバイス200の制御のトリガーは、センサ情報に限定されず、例えば、サーバ装置20からの情報であってもよい。例えば、デバイス動作管理部34は、サーバ装置20から取得する制御指令に基づいて、デバイス200の動作を制御してもよい。例えば、デバイス動作管理部34は、サーバ装置20から制御指令を取得すると、その制御指令に基づいて、1つ以上のデバイス200の動作を制御する。例えば、制御指令とは、デバイス200を特定する情報と、そのデバイス200を動作させたりデバイス200の動作を停止させたりするなどのそのデバイスに対する動作指示と、を含む指令情報である。
【0030】
デバイス動作管理部34は、予め設定されたルールに従って、デバイス200の動作を制御してもよい。例えば、デバイス動作管理部34は、予め設定された設定時刻になった場合には、お風呂への給湯を開始したり、電動シャッターを閉状態に制御したりしてもよい。
【0031】
エネルギー管理部32、センサ管理部33、及びデバイス動作管理部34は、1つのゲートウェイ12において一体化されている。これにより、建物100に対してHMES、センサネットワークシステム、及びホームオートメーションシステムを構築する場合に、それぞれのゲートウェイを使用する必要がなく、1つのゲートウェイ12で構築可能であり、利便性が向上する。
【0032】
エネルギー管理部32、センサ管理部33、及びデバイス動作管理部34のそれぞれは、互いに連携可能である。センサ管理部33で得られたセンサ情報は、ルータ11やサーバ装置20を介してエネルギー管理部32又はデバイス動作管理部34に送信されるのではなく、センサ管理部33からエネルギー管理部32又はデバイス動作管理部34に直接的に送信される。これにより、ゲートウェイ12は、デバイス200への制御を迅速に実行することができる。
【0033】
本実施形態のサーバ装置20の一例について説明する。サーバ装置20は、インターネット上やクラウド上に配置されてもよい。サーバ装置20は、インターネット回線NWを介してルータ11に接続される。サーバ装置20は、インターネット回線NWを介してゲートウェイ12と種々の情報を送受する。サーバ装置20は、ユーザの通信端末300と有線又は無線で通信する。
【0034】
通信端末300は、例えば、ユーザが携帯可能な携帯通信端末である。例えば、通信端末300は、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末及びノートパソコンのいずれかである。通信端末300は、ウェアラブル端末等であてもよい。通信端末300は、ユーザが携帯可能であるか否かには特に限定されない。例えば、通信端末300は、コンピュータであってもよい。
【0035】
ユーザは、通信端末300を操作して所定のアプリケーションを起動させてユーザ認証を実行することでサーバ装置20と通信端末300とが通信可能になる。通信端末300は、サーバ装置20からエネルギー情報及びセンサ情報の少なくともいずれかの情報を取得し、取得した情報を通信端末300の表示画面に表示させることができる。これにより、ユーザは、建物100内のエネルギーの消費量やデバイス200の動作状態、建物100内の状況を把握することができる。
【0036】
サーバ装置20と通信端末300との通信は、無線通信の伝送路(例えば、無線LAN)であってもよいし、有線通信の伝送路であってもよいし、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。サーバ装置20と通信端末300との通信は、例えば、省電力広域ネットワークを用いてもよいし、短距離無線通信規格であるZigBee、WiFi、Bluetooth等を用いてもよい。
【0037】
ユーザは、通信端末300を操作することでサーバ装置20を経由してゲートウェイ12に制御指令を送信することができる。したがって、ユーザは、通信端末300を操作することで建物100の任意のデバイス200の動作を遠隔から制御することができる。
【0038】
図3は、本実施形態のサーバ装置20の概略構成図である。図3に示すように、サーバ装置20は、格納部21及び制御部22を備える。
【0039】
格納部21には、ユーザ情報と通信制御装置(例えば、ゲートウェイ12)の識別情報とが対応付けられた対応情報が格納されている。ユーザ情報とは、ユーザに関する情報であればよく、例えば、ユーザ情報とは、情報処理システム1が提供するサービスを利用するユーザの情報である。ユーザ情報は、予め格納部21に登録されている。例えば、ユーザ情報は、サーバ装置20にログインするための情報であって、ユーザの識別情報(例えば、ID)とパスワードとを有する。
【0040】
制御部22は、通信端末300からのユーザの認証要求に応じてユーザ認証を実行する。例えば、制御部22は、ユーザの認証要求に含まれる情報が、格納部21に格納されている複数のユーザ情報のいずれかと一致するか否かを判定するユーザ認証を実行する。制御部22は、ユーザ認証が成功すると、そのユーザ情報に対応付けられたゲートウェイ12と接続する。
【0041】
制御部22は、ユーザ認証が完了すると、通信端末300と携帯電話回線網などの移動体通信網を介して情報を送信したり、受信したりする。例えば、制御部22は、インターネット回線NW2を介してゲートウェイ12からエネルギー情報及びセンサ情報の少なくともいずれかの情報を受信し、その受信した情報を通信端末300に送信する。制御部22は、通信端末300から制御指令を受信すると、その制御指令を、インターネット回線を介してゲートウェイ12に送信する。
【0042】
本実施形態のゲートウェイ12は、HEMS、ホームオートメーション、センサネットワークのそれぞれに使用されるゲートウェイの機能を一体化した構成を備える。これにより、ユーザは、1つのゲートウェイ12を購入することで、HEMS、ホームオートメーション、及びセンサネットワークなどの多様なサービスが利用でき、利便性が向上する。ゲートウェイ12は、HEMS、ホームオートメーション、センサネットワークのそれぞれの機能を独立させるのではなく、相互に連携させることができる。
【0043】
ホームオートメーション及びセンサネットワークのそれぞれのゲートウェイを用いる場合には、サーバ装置がセンサ情報に基づいてデバイス200の制御を実行する。例えば、サーバ装置は、インターネット回線を介してセンサ情報をセンサネットワークのゲートウェイから取得し、その取得したセンサ情報に基づいて建物内のデバイスを制御するようにホームオートメーションのゲートウェイに指令を送信する。ホームオートメーションのゲートウェイは、その指令を受信すると、その指令に従ってデバイス200を制御する。
【0044】
本実施形態のゲートウェイ12は、センサ情報に基づいてデバイス200を制御するにあたって、サーバ装置20にセンサ情報を送信しなくてもよい。本実施形態のゲートウェイ12は、サーバ装置からの指令を受信せずに、自らセンサ情報に基づいてデバイス200の制御を実行するか否かを判定する。本実施形態のゲートウェイ12は、デバイス200の制御を実行すると判定した場合に、そのデバイス200の制御を実行する。このような構成により、センサ情報によるデバイス200の制御をより迅速に行うことができる。
【0045】
本実施形態のゲートウェイ12は、第1通信部30を介して1つ以上のデバイス200と情報を送受信して建物100内のエネルギーを管理する。ゲートウェイ12は、複数のデバイス200のうち、温度センサ、湿度センサ、開閉センサ、照度センサ、及び人体検出センサの少なともいずれかのセンサからのセンサ情報を第1通信部30から受信する。これにより、ゲートウェイ12は、受信したセンサ情報に基づいて、複数のデバイス200のうち、1つ以上の家電機器を、第2通信部31を介して制御する。これにより、HEMS、ホームオートメーション、センサネットワークのそれぞれに応じて複数のゲートウェイを用いずに1つのゲートウェイ12で、HEMS、ホームオートメーション、及びセンサネットワークの3つ機能を実現できる。
【0046】
以上、この開示の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0047】
上述の所定の条件は、ユーザの通信端末300によって設定可能である。例えば、ユーザは、通信端末300を用いてサーバ装置20にログインして、所定の条件とその条件に対応するデバイス200の動作の情報とを入力する。サーバ装置20は、通信端末300によって入力された所定の条件とその条件に対応するデバイス200の動作の情報とをゲートウェイ12に登録する。
【符号の説明】
【0048】
1…情報処理システム、10…通信インターフェース、11…ルータ、12…ゲートウェイ、20…サーバ装置、30…第1通信部、31…第2通信部、32…エネルギー管理部、33…センサ管理部、34…デバイス動作管理部
図1
図2
図3