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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086924
(43)【公開日】2024-06-28
(54)【発明の名称】シート誤用警報装置
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20240621BHJP
【FI】
B60N2/28
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024066658
(22)【出願日】2024-04-17
(62)【分割の表示】P 2022552623の分割
【原出願日】2021-03-03
(31)【優先権主張番号】202010141341.6
(32)【優先日】2020-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520144059
【氏名又は名称】バンビーノ プレツィオーソ スウィツァーランド アーゲー
【氏名又は名称原語表記】Bambino Prezioso Switzerland AG
【住所又は居所原語表記】Beim Bahnhof 5, 6312 Steinhausen, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジュ・ジアン・リウ
(72)【発明者】
【氏名】ジェンウェン・グオ
(57)【要約】
【課題】シートの誤用時に警報を発するシート誤用警報装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、シート誤用警報装置(100)を開示する。シート誤用警報装置(100)は、ベース(1)、シート(2)、警報機構(3)、およびスイッチ起動装置(4)を含む。シート(2)は、ベース(1)に対して前向きの位置と後ろ向きの位置を有する。警報機構(3)はスイッチ(31)を有する。スイッチ起動装置(4)は、シート(2)がベース(1)に対して前向き位置にある場合にスイッチ(31)を閉じて警報機構(3)に警報を発させる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース(1)と、
前記ベース(1)に対して前向き位置および後ろ向き位置を有するシート(2)と、
を備えるシート誤用警報装置(100)であって、
スイッチ(31)を有する警報機構(3)と、
前記シート(2)が前記ベース(1)に対して前記前向き位置に位置する場合に、前記警報機構(3)が警報を発するよう前記スイッチ(31)を閉じるよう起動するスイッチ起動装置(4)と、
を備え、
第1の穴(11)が前記ベース(1)および前記シート(2)の一方の側面に形成され、前記スイッチ(31)が前記第1の穴(11)に配置され、第2の穴(21)が前記ベース(1)および前記シート(2)の他方の側面に形成され、前記スイッチ起動装置(4)が駆動部材(41)を備え、前記駆動部材(41)が前記第2の穴(21)にスライド可能に配置されていることを特徴とする、シート誤用警報装置(100)。
【請求項2】
前記スイッチ起動装置(4)が弾性復帰部材(42)をさらに備え、前記弾性復帰部材(42)が前記駆動部材(41)および前記シート(2)の間に配置されて、弾性力を提供して前記第2の穴(21)から前記駆動部材(41)を排出することを特徴とする、請求項に記載のシート誤用警報装置(100)。
【請求項3】
前記シート(2)が前記ベース(1)に対して前記前向き位置に回転すると、第1の穴11が第2の穴21と整列し、弾性復帰部材42の弾性力により駆動部材41の端部が第2の穴21から押し出され、第1の穴11内に延在する、請求項2に記載のシート誤用警報装置(100)。
【請求項4】
第1の制限部(211)が前記第2の穴(21)の内壁に形成され、突起(411)が前記駆動部材(41)に形成され、前記弾性復帰部材(42)が前記第1の制限部(211)および前記突起(411)の間に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載のシート誤用警報装置(100)。
【請求項5】
固定ベース(212)が前記第2の穴(21)の前記内壁に固定され、前記第1の制限部(211)が前記固定ベース(212)から突出することを特徴とする、請求項4に記載のシート誤用警報装置(100)。
【請求項6】
第2の制限部(213)が前記固定ベース(212)に形成され、前記第1の制限部(211)から離間しており、前記突起(411)が前記第1の制限部(211)および前記第2の制限部(213)の間に位置することを特徴とする、請求項5に記載のシート誤用警報装置(100)。
【請求項7】
前記シート(2)が前記ベース(1)に対して前記前向き位置に配置されていない場合に、前記第1の穴(11)は前記第2の穴(21)と位置合わせされず、前記ベース(1)の側壁が前記駆動部材(41)を前記第2の穴(21)に押し込むことを特徴とする、請求項1に記載のシート誤用警報装置(100)。
【請求項8】
前記警報機構(3)が制御装置(32)および警報装置(33)を含み、前記スイッチ(31)、前記制御装置(32)、および前記警報装置(33)が互いに電気的に接続されて協働して警報回路を形成し、前記スイッチ(31)が起動して閉じる場合に、前記制御装置(32)が前記警報装置(33)を制御して、前記警報を発することを特徴とする、請求項1に記載のシート誤用警報装置(100)。
【請求項9】
前記警報装置(33)の警報時間が所定値に達すると、前記制御装置(32)は、前記警報装置(33)を制御して、前記警報の送出を停止することを特徴とする、請求項8に記載のシート誤用警報装置(100)。
【請求項10】
前記シート誤用警報装置(100)がヘッドレスト機構(5)をさらに備え、前記ヘッドレスト機構(5)が前記シート(2)に移動可能に配置され、前記警報機構(3)に電気的に接続され、前記スイッチ(31)を閉じるよう起動するように前記シート(2)が前記ベース(1)に対して前記前向き位置に位置する場合に、前記シート(2)に対する前記ヘッドレスト機構(5)の高さにより、前記警報機構(3)が選択的に警報を発するために前記警報機構(3)を実行するかどうかが決定されることを特徴とする、請求項1に記載のシート誤用警報装置(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブル部分によるシート誤用警報装置に関する。
【背景技術】
【0002】
チャイルドシートは、車内の子どもの安全を確保するために設計されている。一般的にチャイルドシートは、車内に子供を座らせて拘束し、子供の安全を確保するために車内に組み込まれている。従来のチャイルドシートは、通常、ベースと、ベース上に回転可能に配置されたシートとを含む。シートはベースに対して前向きと後ろ向きがあり、用途に合わせて好みの位置に調節できる。安全上の理由から、シートを前向きに調整し、0~15ヶ月の子どもをシートに座らせることは禁止されている。但し、チャイルドシートには誤用警報機能がないため、誤って0~15ヶ月の子どもを前向きにシートに乗せてしまう事が多くある。したがって、車内の子供の安全に重大な危険をもたらす可能性がある。
【0003】
したがって、上記の問題を解決するシート誤用警報装置を設計する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、シートの誤用時に警報を発するシート誤用警報装置を提供することを目的とする。これは、請求項1に記載のシート誤用警報装置によって達成される。従属請求項は、対応するさらなる開発および改良に関連している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下の詳細な説明からより明確に分かるように、請求される本発明のシート誤用警報装置は、ベース、シート、警報機構、およびスイッチ起動装置を含む。シートは、ベースに対して前向きと後ろ向きがある。警報機構は、スイッチを有する。スイッチ起動装置は、シートがベースに対して前向きの位置にある場合に、警報機構が警報を送信するようにスイッチを閉じるように起動する。
【0006】
好ましくは、シートは、ベースに回転可能に接続される。
【0007】
好ましくは、警報機構は、ベースとシートの一方に配置され、スイッチ起動装置は、ベースとシートの他方に配置される。
【0008】
好ましくは、警報機構は、ベースに配置され、スイッチ起動装置はシートに配置される。
【0009】
好ましくは、第1の穴がベースの側面に形成され、スイッチが第1の穴に配置され、第2の穴がシートの側面に形成され、スイッチ起動装置が第2の穴を通して配置され、シートをベースに対して前向きの位置に回転させると、第1の穴が第2の穴と位置合わせされ、スイッチ起動装置の端部が第1の穴に伸び、スイッチを閉じるように起動する。
【0010】
好ましくは、スイッチ起動装置は、駆動部材と弾性復帰部材とを含み、駆動部材は、第2の穴にスライド可能に配置され、弾性復帰部材は、駆動部材とシートとの間に配置され、第2の穴から駆動部材を排出させるための弾性力を提供する。
【0011】
好ましくは、第2の穴の内壁に第1の制限部が形成され、駆動部材に突起が形成され、弾性復帰部材が第1の制限部と突起との間に配置される。
【0012】
好ましくは、第2の穴の内壁には固定ベースが固定され、第1の制限部は固定ベースから突出する。
【0013】
好ましくは、第2の制限部が固定ベースの上に形成され、第1の制限部から離間し、突起は、第1の制限部と第2の制限部との間に位置する。
【0014】
好ましくは、弾性復帰部材は、駆動部材を覆う。
【0015】
好ましくは、警報機構は、制御装置および警報装置を含み、スイッチ、制御装置、および警報装置は、互いに電気的に接続され、協働して警報回路を形成し、スイッチが起動され閉じられると、制御装置は、警報装置を制御して警報を発する。
【0016】
好ましくは、制御装置は、警報装置の警報時間が所定の値に達した後、警報の送出を停止するように警報装置を制御する。
【0017】
好ましくは、シート誤用警報装置は、ヘッドレスト機構をさらに備える。ヘッドレスト機構は、シート上に可動式に配置され、警報機構と電気的に接続されている。シートがベースに対して前向き位置にあり、スイッチが起動して閉じられる場合、シートに対するヘッドレスト機構の高さによって、警報機構が選択的に警報を発する警報機構を作動させるかどうかが決定される。
【0018】
好ましくは、ヘッドレスト機構は、ヘッドレストと、ヘッドレスト固定ベースと、ヘッドレスト起動スイッチとを含み、ヘッドレストは、シートの前側にスライド可能に配置され、シートに対して上方位置と下方位置との間でスライド可能であり、ヘッドレストは、ヘッドレスト固定ベースをヘッドレストと一緒にスライド可能にするためにシートの裏側に位置するヘッドレスト固定ベースに接続されるようにシートを貫通し、ヘッドレスト起動スイッチは、シートの裏側に配置され、警報機構に電気的に接続され、ヘッドレストがシートに対して下方位置にスライドすると、ヘッドレスト固定ベースがヘッドレスト起動スイッチを閉じて、警報機構が警報を発し、シートがベースに対して前向きの位置にある場合、スイッチを起動して閉じる。
【0019】
好ましくは、ヘッドレスト固定ベースは、ヘッドレスト起動スイッチに対応して突出する駆動リブを有し、駆動リブは、ヘッドレストがシートに対して下方位置にスライドする場合、ヘッドレスト起動スイッチを押して閉じる。
【0020】
好ましくは、ヘッドレストがシートに対する下方位置から離れてスライドし、ヘッドレスト固定ベースがヘッドレスト起動スイッチを閉じないようにする場合、警報装置は警報を発しない。
【0021】
好ましくは、ヘッドレスト機構は、ヘッドレストを含み、ヘッドレストは、シートの前側にスライド可能に配置され、上方位置と下方位置との間でスライド可能であり、ヘッドレストは、警報機構に電気的に接続されて警報回路を協働して形成し、ヘッドレストがシートに対して上方位置にスライドした場合に、ヘッドレストが警報回路を遮断して、警報装置が警報を送信しないようにする。
【0022】
従来技術と比較して、本発明は、シートがベースに対して前向きの位置にある場合にスイッチを閉じるようにスイッチを起動するため、スイッチ起動装置が警報機構のスイッチと整列する設計を採用する。このように、警報機構により、0~15ヶ月の子どもを前向きにシートに乗せないよう注意喚起することができる。このように、チャイルドシート使用時の安全性を向上させることができる。
【0023】
以下では、添付の図面を参照して、例として本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明のシート誤用警報装置の図である。
図2】本発明のシート誤用警報装置のベースの拡大図である。
図3図2の「A」領域の拡大図である。
図4】上部カバーを省略した後のシート誤用警報装置のベースの内部図である。
図5】本発明のシート誤用警報装置のシートの図である。
図6図5の「B」領域の拡大図である。
図7】本発明のシート誤用警報装置の断面図である。
図8図7の「C」領域の拡大図である。
図9】シート誤用警報装置のヘッドレストが上方位置にスライドする図である。
図10】シート誤用警報装置のヘッドレストが下方位置にスライドする図である。
図11図9のシート誤用警報装置の背面図である。
図12図11のヘッドレスト起動スイッチ、スイッチ、制御装置、警報装置の回路図である。
図13図11のヘッドレスト固定ベースを下方位置にスライドさせた図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0026】
図1図7及び図8を参照されたい。本発明のシート誤用警報装置100は、ベース1、シート2、警報機構3、スイッチ起動装置4を備える。シート2は、ベース1に対して前向き位置と後ろ向き位置がある。具体的には、シート2は、ベース1に回転可能に連結されている。このように、シート2は、ベース1に対してシート2を回転させることにより、前向き位置または後ろ向き位置に調整することができるが、本発明はこれに限定されない。例えば、シート2は、ベース1に着脱可能に連結することができる。このようにシート2をベース1から取り外し、前向き位置または後ろ向き位置に移動させ、ベース1に組み付けることができる。警報機構3は、ベース1とシート2の一方に配置され、スイッチ起動装置4は、ベース1とシート2の他方に配置される。警報機構3は、スイッチ31を有する。シート2がベース1に対して前向き位置に回転すると、スイッチ起動装置4が作動してスイッチ31が閉じ、警報機構3が警報を発する。この実施形態では、警報機構3はベース1に配置され、スイッチ起動装置4はシート2に配置されている。ベース1に対してシート2を前向き位置に回転させると、スイッチ起動装置4が回転して警報機構3のスイッチ31と位置合わせされ、スイッチ31を閉じて警報機構3を作動し、前向きの位置にあるシート2に0~15か月の子供を乗せないようにユーザーに注意を促すために、警報を発する。別の実施形態では、同じ警報効果を達成するために、警報機構3をシート2に配置し、スイッチ起動装置4をベース1に配置することができる。
【0027】
図2図3及び図8を参照されたい。ベース1の側面には第1の穴11が形成されており、スイッチ31は、第1の穴11に配置されている。シート2の側面には第2の穴21が形成されており、スイッチ起動装置4は、第2の穴21を通して配置されている。ベース1に対してシート2を前向き位置に回転させると、第1の穴11が第2の穴21と整列し、スイッチ起動装置4の端部が第1の穴11内に延在し、スイッチ31を作動して閉じる。
【0028】
図5図8を参照されたい。この実施形態では、スイッチ起動装置4は、駆動部材41と弾性復帰部材42とを含む。駆動部材41は、第2の穴21内にスライド可能に配置される。弾性復帰部材42は、駆動部材41とシート2との間に配置され、駆動部材41を第2の穴21から排出させる弾性力を付与する。弾性復帰部材42は、従来技術で一般的に見られる従来の圧縮ばねであり得る。シート2がベース1に対して後向き位置にある場合、ベース1の側壁が駆動部材41を第2の穴21に押し込み、弾性復帰部材42を駆動部材41により圧縮させる。シート2がベース1に対して前向き位置に回転すると、第1の穴11が第2の穴21と整列し、弾性復帰部材42の弾性力により駆動部材41の端部が第2の穴21から押し出され、ベース1の第1の穴11内に延在する。駆動部材41はもはやベース1の側壁によって押されていないので、駆動部材41はスイッチ31を閉じて警報機構3に警報を送信させる。なお、スイッチ起動装置4の設計は上記実施形態に限定されず、本発明は、スイッチ起動装置が弾性変形可能な部材である別の実施形態の設計を採用できることを意味する。具体的には、第2の穴21の内壁に第1の制限部211が形成され、駆動部材41に突起411が形成される。突起411は、駆動部材41の中間部に形成され、弾性復帰部材42は、第1の制限部211と突起411との間に配置される。より具体的には、第2の穴21の内壁に固定ベース212が固定され、第1の制限部211が固定ベース212から突出し、弾性復帰部材42が駆動部材41を覆う。第1の制限部211の設計は、上記実施形態に限定されない。例えば、本発明は、第1の制限部211が第2の穴21の内壁から直接突出する設計を採用することができる。さらに、第2の制限部213が固定ベース212から突出し、第1の制限部211から離間し、突起411は、第1の制限部211と第2の制限部213との間に位置する。このように、駆動部材41の突起411を制限する第2の制限部213により、駆動部材41を第2の穴21内に部分的に拘束し、弾性復帰部材42によって提供される弾性力を介して駆動部材41が第2の穴21から完全に排出されるのを防止することができる。
【0029】
図2および図4を参照されたい。この実施形態では、警報機構3は、制御装置32と警報装置33とを含む。スイッチ31、制御装置32、警報装置33は互いに電気的に接続され、協働して警報回路を形成する。スイッチ31が閉じられると、制御装置32は、警報装置33を制御して警報を発する。具体的には、制御装置32は、ベース1に配置され、ベース1の中間部分に配置され、警報装置33は、ベース1の外側前端に配置され、スイッチ31は、制御装置にワイヤで制御装置32と警報装置33に電気的に接続される。制御装置32には電源が配置されている。制御装置32と警報装置33の関連説明は、従来技術で一般的に見られるので省略する。また、制御装置32は、警報装置33の警報時間が所定値に達した後、警報装置33を制御して警報の送出を停止する。例えば、所定値は、2秒、3秒、または4秒として設定することができるが、これらに限定されない。このように、シート2がベース1に対して前向き位置に回転し、駆動部材41がスイッチ31を閉じて警報回路を導通させると、制御装置32は、警報装置33を制御して警報を発信する。警報装置33の警報時間が所定値に達した後、制御装置32は、次に駆動部材41がスイッチ31を作動させるまで、警報装置33の警報を停止するように制御する。
【0030】
シート誤用警報装置100の動作についての詳細な説明は、図1から図8に従って以下のように提供される。
【0031】
シート2がベース1に対して後向き位置にある場合、第1の穴11と第2の穴21とがずれて、ベース1の側壁が駆動部材41を第2の穴21に押し込むと、駆動部材41によって弾性復帰部材42が圧縮される。この時、スイッチ31は開いた状態であり、警報装置33は警報を発しない。シート2がベース1に対して前向き位置に回転すると、第1の穴11が第2の穴21と整列し、弾性復帰部材42の弾性力により駆動部材41の端部が第2の穴21から押し出され、ベース1の第1の穴11内に延在する。駆動部材41はもはやベース1の側壁によって押されていないので、駆動部材41はスイッチ31を起動して閉じて、警報回路を動作させる。このとき、制御装置32は、警報装置33を制御して警報を発し、前向きのシート2に0~15ヶ月までの子供を乗せないよう注意させる。警報装置33の警報時間が所定値に達した後、制御装置32は、次に駆動部材41がスイッチ31を作動させるまで、警報装置を制御して警報の送出を停止する。
【0032】
要するに、本発明は、ベース1とシート2の一方に警報機構3を配置し、ベース1とシート2の他方にスイッチ起動装置4を配置する設計を採用する。ベース1に対してシート2が前向き位置に回転すると、スイッチ起動装置4が回転して警報機構3のスイッチ31と整列し、スイッチ31を閉じて警報機構3を作動させて警報を発し、前向きの位置にあるシート2に0~15か月の子供を乗せないようにユーザーに注意を促す。このように、本発明はチャイルドシート使用時の操作上の安全性を向上させる。
【0033】
さらに、図9図10及び図11を参照されたい。図9は、シート誤用警報装置100のヘッドレスト101が上方にスライドした図である。図10は、シート誤用警報装置100のヘッドレスト101が下方にスライドした状態を示す図である。図11は、図9のシート誤用警報装置100の背面図である。図9図10図11に示すように、シート誤用警報装置100は、ヘッドレスト機構5をさらに備えることができる。ヘッドレスト機構5はシート2上に移動可能に配置され、警報機構3に電気的に接続されている。したがって、シート2がベース1に対して前向き位置にあり、スイッチ31を閉じるように起動する場合、シート2に対するヘッドレスト機構5の高さが、警報機構3が警報を発するか否かを選択するよう警報機構3を動作させるかどうかを決定することができる。例えば、ヘッドレスト機構5は、ヘッドレスト101、ヘッドレスト固定ベース102、ヘッドレスト起動スイッチ103を含むことができるが、本発明はこれに限定されない。ヘッドレスト101は、シート2の前側Fにスライド可能に配置され、シート2に対して図9に示す高い位置と図10に示す低い位置との間でスライド可能であるが、本発明は、それに限定されない。ヘッドレスト101は、シート2を貫通してシート2の裏側Bに位置するヘッドレスト固定ベース102に接続されており、ヘッドレスト固定ベース102は、ヘッドレスト101と共にシート2に対してスライド可能である。ヘッドレスト起動スイッチ103は、シート2の裏側Bに配置され、警報機構3に電気的に接続されている。具体的には、図11のヘッドレスト起動スイッチ103、スイッチ31、制御装置32、警報装置33の回路図である図12に示すように、ヘッドレスト起動スイッチ103は、スイッチ31、制御装置32及び警報装置33と協働して警報回路104を形成する。さらに、図11のヘッドレスト固定ベース102が下方位置にスライドした図である図13を参照されたい。実際の運用では、図13に示すように、ヘッドレスト固定ベース102は、ヘッドレスト起動スイッチ103を押して閉じるために、ヘッドレスト起動スイッチ103に対応するよう突出する駆動リブ105を有するが、本発明はこれに限定されない。
【0034】
前述のように、シート2がベース1に対して前向き位置に回転すると、弾性復帰部材42が駆動部材41を駆動して、第2の穴21から排出され、次にベース1の第1の穴11内に延び、スイッチ31を閉じるように起動する。この際、前述の回路設計により、ユーザーがさらにヘッドレスト101をシート2に対して、図10に示すように下方位置(0~15ヶ月の子供のヘッドレスト位置に相当する。つまりユーザーは1~15ヶ月の子供を前向き位置のシートに乗せる意図があることを意味する)までスライドさせると、ヘッドレスト固定ベース102は、駆動リブ105がヘッドレスト起動スイッチ103を押して作動する位置まで同期してスライドすることができる(図13に示すように)。このように、駆動部材41がスイッチ31を押して閉じ、ヘッドレスト固定ベース102がヘッドレスト起動スイッチ103を押して閉じる2段通電設計により、警報回路104を閉じた状態にすることができ、制御装置32が警報装置33を制御して警報(例えば、光または音)を発することができる。したがって、シート誤用警報装置100は、前向き位置にあるシート2に0~15ヶ月の子供を乗せないように、より正確に注意喚起することができる。
【0035】
一方、シート2がベース1に対して前向き位置に回転し、ヘッドレスト101が下方位置から離れてスライドする(例えば図11に示すように上方位置(生後15ヶ月以上の子供のヘッドレスト位置に相当)に上方へスライドする上方へスライドする。これは、ユーザーが前向き位置のシート2に0~15ヶ月の子供を乗せる意図がないことを意味する)と、ヘッドレスト固定ベース102がヘッドレスト起動スイッチ103から離れており、ヘッドレスト起動スイッチ103を閉じるように作動させることができないので、警報回路104は開いた状態にある。したがって、警報装置33は警報を発しない。
【0036】
さらに、本発明は回路遮断設計を採用することができる。簡単に言えば、この設計では、ヘッドレスト機構5は、ヘッドレスト101のみを含めることができる。ヘッドレスト101は、警報機構3に電気的に接続され、協働して警報回路を形成し、ヘッドレスト101が、より高い位置にスライドする(15ヶ月以上の子供のヘッドレスト位置に対応する。これは、ユーザーが0~15ヶ月の子供を前向き位置のシート2に乗せる意図がないことを意味する)と、それに応じてヘッドレスト101は警報回路を遮断することができる(回路遮断設計に関する関連説明は従来技術で一般的に見られ、本明細書では省略される)。このように、シート2が前向き位置でも後ろ向き位置でも警報機構3は警報を発しないので、ユーザーがシート2を操作する際に不必要なトラブルを防止することができる。
【0037】
当業者は、本発明の教示を維持しながら、装置および方法の多数の修正および変更を行うことができることを容易に理解するであろう。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0038】
1 ベース
2 シート
3 警報機構
4 スイッチ起動装置
5 ヘッドレスト機構
11 第1の穴
21 第2の穴
31 スイッチ
32 制御装置
33 警報装置
41 駆動部材
42 弾性復帰部材
100 シート誤用警報装置
101 ヘッドレスト
102 ヘッドレスト固定ベース
103 ヘッドレスト起動スイッチ
104 警報回路
105 駆動リブ
211 第1の制限部
212 固定ベース
213 第2の制限部
411 突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【外国語明細書】