(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008695
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】光コネクタ、光コネクタモジュールおよび光コネクタの製造方法
(51)【国際特許分類】
G02B 6/26 20060101AFI20240112BHJP
G02B 6/36 20060101ALI20240112BHJP
【FI】
G02B6/26
G02B6/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022110758
(22)【出願日】2022-07-08
(71)【出願人】
【識別番号】000208765
【氏名又は名称】株式会社エンプラス
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今 亜耶乃
【テーマコード(参考)】
2H036
2H137
【Fターム(参考)】
2H036JA02
2H036LA03
2H036LA08
2H036QA18
2H036QA23
2H036QA49
2H036QA56
2H137BA15
2H137BA20
2H137BC02
2H137BC07
2H137BC08
2H137BC10
2H137CA13A
2H137CA25A
2H137CA49
2H137CA75
2H137CC03
2H137CD33
2H137CD45
(57)【要約】
【課題】光伝送体の端部の位置を容易に調整できる光コネクタを提供すること。
【解決手段】光コネクタは、複数の光伝送体と、フェルールとを有する。フェルールは、複数の光伝送体を第1の方向に整列させるための整列部と、整列部で整列された複数の光伝送体の端面と対向するように配置され、複数の光伝送体から出射された光を入射させるための第1面と、第1面で入射した光を外部に出射させるための第2面と、整列部および第1面の間に配置され、整列部で整列された複数の光伝送体の端部に対応する非接触領域を含み、複数の光伝送体が非接触領域に接触することなく配置される凹部と、光伝送体に接触する押圧面で複数の光伝送体を押圧することで複数の光伝送体の端面の位置を第1面に対して調整するための蓋と、を有する。平面視したときの押圧面の領域は、非接触領域の領域よりも小さい。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光伝送体と、前記複数の光伝送体が保持されるフェルールとを有する光コネクタであって、
前記フェルールは、
前記複数の光伝送体を第1の方向に整列させるための整列部と、
前記整列部で整列された前記複数の光伝送体の端面と対向するように配置され、前記複数の光伝送体から出射された光を入射させるか、または前記光コネクタの内部を進行した光を外部に出射させるための第1面と、
前記第1面で入射した光を外部に出射させるか、または外部からの光を入射させるための第2面と、
前記整列部および前記第1面の間に配置され、前記整列部で整列された前記複数の光伝送体の端部に対応する非接触領域を含み、前記複数の光伝送体が前記非接触領域に接触することなく配置される凹部と、
前記光伝送体に接触する押圧面で前記複数の光伝送体を押圧することで前記複数の光伝送体の端面の位置を前記第1面に対して調整するための蓋と、
を有し、
平面視したときの前記押圧面の領域は、前記非接触領域の領域よりも小さい、
光コネクタ。
【請求項2】
前記蓋の前記押圧面の外縁部と、前記押圧面と同じ高さにある前記凹部の内側面との間の距離は、0.1mm以上である、請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項3】
前記押圧面には、前記複数の光伝送体を整列させるための複数の溝が配置されている、請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項4】
前記蓋において、前記押圧面と、前記押圧面と反対側に配置された、外部機器により押圧されるための被押圧面とは、平行である、請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項5】
前記凹部は、前記蓋を支持するための平面である第1接触面を有し、
前記蓋は、前記第1接触面と接触するための平面である第2接触面を有し、
前記押圧面は、前記第2接触面に対して傾斜している、
請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項6】
前記複数の第1面は、前記凹部の内側面に配置されている、請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項7】
平面視したとき、前記蓋は、前記凹部よりも小さい、請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項8】
前記凹部の底面は、平面である、請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項9】
前記凹部内に配置された接着剤をさらに有する、請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項10】
前記複数の光伝送体の端面と、前記複数の第1面とは、それぞれ離間している、請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項11】
前記光伝送体と、前記整列部と、前記第1面と、前記第2面と、前記凹部と、前記蓋とは、それぞれ2組ずつ配置され、
一方の前記光伝送体と、前記整列部と、前記第1面と、前記第2面と、前記凹部と、前記蓋とは、前記フェルールの第1の面に配置され、
他方の前記光伝送体と、前記整列部と、前記第1面と、前記第2面と、前記凹部と、前記蓋とは、前記フェルールの第1の面と反対側の第2面に配置さている、
請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項12】
請求項1に記載の光コネクタを含む、光コネクタモジュール。
【請求項13】
請求項1~11に記載の光コネクタの製造方法であって、
前記複数の光伝送体の端部を前記凹部内に配置しつつ、前記整列部で前記複数の光伝送体を第1の方向に整列させる工程と、
前記凹部に接着剤を充填する工程と、
前記複数の光伝送体の端部が配置された前記凹部に蓋を配置する工程と、
前記複数の光伝送体の端面から出射された光が前記複数の第1面に入射するように、または前記複数の第1面から出射された光が前記複数の光伝送体の端面に入射するように、前記蓋を前記複数の光伝送体に向かって押圧して、前記複数の光伝送体の端面を位置合わせする工程と、
前記接着剤を硬化させて前記位置合わせした前記複数の光伝送体の端面の位置を固定する工程と、
を有する、光コネクタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光コネクタ、光コネクタモジュールおよび光コネクタの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
以前から、面発光レーザ(例えば、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser))などの発光素子から出射された光を伝送する光通信の分野では、容量を拡大するために複数の光伝送体が用いられている。そして、光伝送体同士を光学的に結合させるための光コネクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、光ファイバと、位置決め部品とを有する、光コネクタモジュールが記載されている。位置決め部品は、挿入孔と、レンズと、嵌合凹部とを有する。特許文献1に記載の光コネクタモジュールでは、光ファイバの先端面が嵌合凹部の側面に当接するまで光ファイバを挿入孔に挿入する。このとき、光ファイバの先端には、接着剤が配置されているため、光ファイバの先端は、嵌合凹部の側面に固定される。特許文献1に記載の光コネクタモジュールでは、光ファイバから出射された光は、嵌合凹部の側面から位置決め部材に入射し、レンズから外部に出射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の光コネクタモジュールでは、光ファイバを挿入孔に挿入した後に、光ファイバの端部の位置を調整できない。
【0006】
本発明の目的は、光伝送体の端部の位置を容易に調整できる光コネクタを提供することである。また、本発明の別の目的は、当該光コネクタを有する光コネクタモジュールを提供することである。さらに、本発明の別の目的は、当該光コネクタの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光コネクタは、複数の光伝送体と、前記複数の光伝送体が保持されるフェルールとを有する光コネクタであって、前記フェルールは、前記複数の光伝送体を第1の方向に整列させるための整列部と、前記整列部で整列された前記複数の光伝送体の端面と対向するように配置され、前記複数の光伝送体から出射された光を入射させるか、または前記光コネクタの内部を進行した光を外部に出射させるための第1面と、前記第1面で入射した光を外部に出射させるか、または外部からの光を入射させるための第2面と、前記整列部および前記第1面の間に配置され、前記整列部で整列された前記複数の光伝送体の端部に対応する非接触領域を含み、前記複数の光伝送体が前記非接触領域に接触することなく配置される凹部と、前記光伝送体に接触する押圧面で前記複数の光伝送体を押圧することで前記複数の光伝送体の端面の位置を前記第1面に対して調整するための蓋と、を有し、平面視したときの前記押圧面の領域は、前記非接触領域の領域よりも小さい。
【0008】
本発明の光コネクタモジュールは、本発明の光コネクタを含む。
【0009】
本発明の光コネクタの製造方法は、本発明の光コネクタの製造方法であって、前記複数の光伝送体の端部を前記凹部内に配置しつつ、前記整列部で前記複数の光伝送体を第1の方向に整列させる工程と、前記凹部に接着剤を充填する工程と、前記複数の光伝送体の端部が配置された前記凹部に蓋を配置する工程と、前記複数の光伝送体の端面から出射された光が前記複数の第1面に入射するように、または前記複数の第1面から出射された光が前記複数の光伝送体の端面に入射するように、前記蓋を前記複数の光伝送体に向かって押圧して、前記複数の光伝送体の端面を位置合わせする工程と、前記接着剤を硬化させて前記位置合わせした前記複数の光伝送体の端面の位置を固定する工程と、
を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、フェルール内において光伝送体の端部の位置を容易に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態1に係る光コネクタの斜視図である。
【
図2】
図2A~Dは、実施の形態1に係る光コネクタの構成を示す図である。
【
図3】
図3A、Bは、実施の形態1におけるフェルールの斜視図である。
【
図4】
図4A~Dは、実施の形態1におけるフェルールの構成を示す図である。
【
図5】
図5A~Dは、固定部材の構成を示す図である。
【
図7】
図7は、光コネクタの組み立て方法を説明するための断面図である。
【
図8】
図8は、実施の形態1に係る光コネクタの製造方法を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本発明の実施の形態2に係る光コネクタの斜視図である。
【
図10】
図10A~Dは、実施の形態2に係る光コネクタの構成を示す図である。
【
図11】
図11A、Bは、実施の形態2におけるフェルールの斜視図である。
【
図12】
図12A~Dは、実施の形態2におけるフェルールの構成を示す図である。
【
図14】
図14は、本発明の実施の形態3に係る光コネクタの斜視図である。
【
図15】
図15A~Dは、実施の形態3に係る光コネクタの構成を示す図である。
【
図16】
図16A、Bは、実施の形態3におけるフェルールの斜視図である。
【
図17】
図17A~Dは、実施の形態3におけるフェルールの構成を示す図である。
【
図19】
図19は、光コネクタの組み立て方法を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態に係る光コネクタおよび光コネクタモジュールについて、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
[実施の形態1]
(光コネクタの構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光コネクタ100の斜視図である。
図2Aは、固定部材133を除いた光コネクタ100の平面図であり、
図2Bは正面図であり、
図2Cは、右側面図であり、
図2Dは、
図2Aに示されるA-A線の断面図である。
【0014】
なお、以下の説明では、光伝送体110が並列に配置される方向(第2面123が配列されている方向)を「第1の方向」または「X方向」とし、光伝送体110が延在する方向を「第2の方向」または「Y方向」とし、X方向およびY方向に直交する方向を「第3の方向」または「Z方向」とする。また、光コネクタ100の組み立てにおいて、接着剤Gを注入する側を上側(上面)とし、その反対側を下側(下面)とする。なお、上側および下側は、実際の使用時における方向を意味しているものではなく、本実施の形態における説明のために規定している。
【0015】
図1および
図2A~Dに示されるように、実施の形態1に係る光コネクタ100は、光伝送体110と、フェルール120とを有する。本実施の形態に係る光コネクタ100は、ハウジング、スプリングクランプ構造部などとともに、光コネクタモジュールとして使用できる(図示省略)。本実施の形態における光コネクタ100は、2個1組(一対)で使用されて光伝送体110同士を光学的に接続してもよいし、フォトニック集積回路と、光伝送体110とを光学的に接続してもよい。本実施の形態では、複数の光伝送体110を保持した一方の光コネクタ100に対して、他の複数の光伝送体110を保持した他方の光コネクタ100を接続し、複数の光伝送体110同士を光学的に結合させる。
【0016】
光伝送体110の種類は、特に限定されない。光伝送体110の種類の例には、光ファイバ、光導波路が含まれる。本実施の形態では、光伝送体110は、光ファイバである。また、光ファイバは、シングルモード方式でもよいし、マルチモード方式でもよい。光伝送体110の端面は、光伝送体110の延在方向に直交する平面(XZ平面)に対して傾斜していることが好ましい。本実施の形態では、当該平面に対する傾斜角度は、例えば8°である。光伝送体110の数は、複数であれば限定されない。本実施の形態では、光伝送体110の数は、16本である。光伝送体110の端部は、フェルール120に固定される。
【0017】
(フェルールの構成)
図3A、Bおよび
図4A~Dは、本発明の実施の形態1に係る蓋125を取り外したフェルール120の構成を示す図である。
図3Aは、フェルール120を正面側から見た斜視図であり、
図3Bは、フェルール120を背面側から見た斜視図である。
図4Aは、固定部材133を除いたフェルール120の平面図であり、
図4Bは、正面図であり、
図4Cは、右側面図であり、
図4Dは、
図4Aに示されるA-A線の断面図である。
【0018】
図3A、Bおよび
図4A~Dに示されるように、フェルール120は、略直方体形状の部材である。フェルール120は、整列部121と、複数の第1面122と、複数の第2面123と、固定用凹部(凹部)124と、蓋125(
図6参照)とを有する。
【0019】
フェルール120は、複数の光伝送体110の一方の端部に固定されている。フェルール120は、光通信に用いられる波長の光に対して透光性を有する材料を用いて形成される。フェルール120の材料の例には、ウルテム(登録商標)などのポリエーテルイミド(PEI)や環状オレフィン樹脂などの透明な樹脂が含まれる。また、フェルール120は、例えば射出成形により製造されうる。
【0020】
整列部121は、複数の光伝送体110を第1の方向(X方向)に整列させ、保持する。整列部121の構成は、複数の光伝送体110の端部を第1の方向(X方向)に整列させ適切な位置に保持できれば特に限定されない。整列部121の構成は、光伝送体110を押さえつけて保持する構成でもよいし、光伝送体110の端部を挿入されて保持する構成でもよい(実施の形態2、3参照)。本実施の形態では、整列部121は、光伝送体110を押さえつけて保持する構成である。本実施の形態では、整列部121は、整列用凹部131と、複数の第1溝132と、固定部材133とを有する。
【0021】
整列用凹部131は、フェルール120の上面に開口している。本実施の形態では、整列用凹部131は、固定用凹部(凹部)124と一体として形成されている。整列用凹部131の底面には、複数の第1溝132が配置されている。
【0022】
第1溝132は、複数の光伝送体110を第1の方向(X方向)に整列させる。複数の第1溝132は、第2の方向(Y方向)に延在している。第1溝132の数は、設置される光伝送体110の数以上であればよい。本実施の形態では、第1溝132の数は、16本である。第1溝132の断面形状は、特に限定されない。第1溝132は、V字溝でもよいし、U字溝でもよい。本実施の形態では、第1溝132は、V字溝である。第1溝132の深さは、第1溝132に光伝送体110を配置した状態において、光伝送体110の上端部が第1溝132(凸条)の上端部よりも上に位置するような深さが好ましい。第1溝132は、フェルール120の裏面と平行に配置されてもよいし、フェルール120の裏面に対して傾斜して配置されていてもよい。本実施の形態では、第1溝132は、フェルール120の裏面に対して平行に配置されている。
【0023】
【0024】
固定部材133は、複数の光伝送体110を第1溝132に向かって押圧し、固定する。固定部材133の構成は、上記の機能を発揮できれば特に限定されない。
図5A~Dに示されるように、本実施の形態では、固定部材133は、固定部材本体133aと、押圧部133bと、係合穴133cとを有する。固定部材本体133aは、全体として板状に形成されており、その両端部が下向きに折れ曲がっている。固定部材本体133aの下面には押圧部133bが配置されており、固定部材本体133aの両端部にはフェルール120の側面に配置された係合突起133dに係合する係合穴133cがそれぞれ配置されている。複数の第1溝132に複数の光伝送体110をそれぞれ配置した状態で、係合突起133dが係合穴133cを係合するように固定部材133を配置することで、複数の光伝送体110が第1溝132に固定される。
【0025】
固定用凹部(凹部)124は、整列部121で整列された複数の光伝送体110の端部に対応する非接触領域を含み、複数の光伝送体110の端部が配置されるとともに、接着剤G(
図7参照)が充填される。固定用凹部124は、整列部121により光伝送体110が整列されたときに、固定用凹部124のXY平面と平行な底面124a(非接触領域)に光伝送体110が接触しない深さに形成されている。すなわち、本実施の形態では、光伝送体110が整列部121により整列した状態において、固定用凹部124の底面124aは、光伝送体110の最下部よりもフェルール120の裏面側に配置されている。このようにすることで、蓋125により光伝送体110をフェルール120の裏面側に押し込むことができる。ここで、非接触領域とは、複数の光伝送体110を固定用凹部124に配置したときの複数の光伝送体110に対応する空間の一部を意味する。なお、底面124aは、フェルール120の最も裏面側に配置された平面である。
【0026】
複数の第1面122は、整列部121により整列された複数の光伝送体110の端面と対向して配置されている。第1面122は、複数の光伝送体110から出射された光を入射させて第2面123に向かわせるか、または第2面123で入射しフェルール120の内部を進行した光を複数の光伝送体110の端面に向けて光を出射させる。第1面122の形状は、上記の機能を発揮できれば特に限定されない。第1面122は、凸面でもよいし、平面でもよい。本実施の形態では、第1面122は、平面である。第1面122は、固定用凹部124の内側面の一部に配置されている。第1面122は、フェルール120の表面に近づくにつれて第2面123に近づくように傾斜していてもよいし、フェルール120の裏面に対して垂直でもよい。本実施の形態では、第1面122は、フェルール120の表面に近づくにつれて第2面123に近づくように傾斜している。
【0027】
第1面122が配置される面は、フェルール120の表面に近づくにつれて第2面123に近づくように傾斜していてもよいし、フェルール120の裏面に対して垂直でもよい。本実施の形態では、第1面122が配置される面は、フェルール120の表面に近づくにつれて第2面123に近づくように傾斜している。第1面122の傾斜角度は、光伝送体110の端面の傾斜角度と同じことが好ましい。
【0028】
すなわち、本実施の形態では、複数の第1面122と、複数の第1面122が配置される面とは、同一平面となるように構成されている。第1面122および第1面122が配置される面の傾斜角度は、Z方向を0°とした場合に例えば3~8°の範囲内であり、5~8°が好ましい。本実施の形態では、第1面122および第1面122が配置される面の傾斜角度は、Z方向を0°とした場合に8°である。
【0029】
また、固定用凹部124に複数の光伝送体110の端部を配置したとき、複数の光伝送体110の端面は、複数の第1面122とそれぞれ離間していることが好ましい。光伝送体110の端面と、第1面122とが接触すると、光伝送体110の端面の位置を調整するときに、光伝送体110の端面または第1面122が破損してしまうことがある。
【0030】
複数の第2面123は、第1面122で入射した光を他の光コネクタに向けて出射させるか、または他の光コネクタからの光を入射させて第1面122に向かわせる。第2面123の形状は、上記の機能を発揮できれば特に限定されない。第2面123は、凸面でもよいし、平面でもよい。本実施の形態では、第2面123は、凸面である。第2面123は、フェルール120の正面に配置されている。第2面123の平面視形状は、特に限定されない。第2面123の平面視形状は、円形でもよいし、矩形でもよい。本実施の形態では、第2面123の平面視形状は、円形である。また、第2面123の数は、光伝送体110の数と同じ数である。すなわち、本実施の形態では、第2面123の数は、16個である。
【0031】
【0032】
蓋125は、複数の光伝送体110を押圧し、複数の光伝送体110の端面の高さを調整する。蓋125は、少なくともその一部が固定用凹部124に収容される。蓋125の形状は、上記の機能を発揮できれば特に限定されない。
図6A~Dに示されるように、本実施の形態では、蓋125の形状は、直方体である。本実施の形態の蓋125は、固定用凹部124に全て収容されるようになっている。蓋125は、複数の光伝送体110を押圧するための押圧面125aと、押圧面125aと反対側に配置され、外部機器により押圧される被押圧面125bと、押圧面125aおよび被押圧面125bをつなぐ側面125cとを有する。蓋125は、直方体であるため、押圧面125aと、被押圧面125bとは、平行である。
【0033】
蓋125は、固定用凹部124に収容される。蓋125の押圧面125aの外縁部と、押圧面125aと同じ高さにある固定用凹部124の内側面との間の距離は、0.1mm以上であることが好ましい。押圧面125aの外縁部と、固定用凹部124の内側面との距離が0.1mm以上であると、水平方向(XY方向)にも蓋125を移動させることができるため、光伝送体110の位置をより高精度に調整できる。また、平面視したとき、蓋125は、固定用凹部124よりも小さい。なお、光伝送体110に延在方向(Y方向)における押圧面125aの幅は、0.4mm~2.5mmの範囲内が好ましい。
【0034】
接着剤G(
図7参照)は、固定用凹部124内において、光伝送体110の端面が第1面122と対向した状態で光伝送体110を固定する。接着剤Gは、熱硬化樹脂でもよいし、紫外線硬化樹脂でもよい。本実施の形態では、接着剤Gは、透光性を有する紫外線硬化樹脂である。なお、本明細書では、接着剤Gとは、硬化前の状態と、硬化後の状態とを意味する。
【0035】
(光コネクタの製造方法)
ここで、光コネクタ100の製造方法について説明する。
図7は、光コネクタ100の製造方法を説明するための断面図である。
図8は、光コネクタ100の製造方法を示すフローチャートである。
【0036】
光コネクタ100は、例えば、以下の方法で製造できる。
図7および
図8に示されるように、光コネクタ100の製造方法は、光伝送体110を一列に整列させる工程(S110)と、接着剤Gを充填する工程(S120)と、蓋を配置する工程(S130)と、位置合わせする工程(S140)と、固定する工程(S150)とを有する。
【0037】
光伝送体110を一列に整列する工程(S110)では、光伝送体110の端部(端面)が固定用凹部124内において第1面122に対向するように、複数の光伝送体110を複数の第1溝132にそれぞれ配置する。次いで、固定部材133で光伝送体110を第1溝132に対して押圧し、固定する。このとき、複数の光伝送体110の端部は、固定用凹部124内の底面から離れた位置に配置されている。また、光伝送体110はわずかに湾曲可能に構成されているため、光伝送体110の端面が第1面122に対して位置ずれする場合がある。
【0038】
接着剤Gを充填する工程(S120)では、複数の光伝送体110の端部が配置された固定用凹部124に接着剤Gを充填する。このとき、接着剤Gは、光伝送体110を覆うように充填されることが好ましい。
【0039】
蓋125を配置する工程(S130)では、接着剤Gを充填された固定用凹部124に蓋125を配置する。
【0040】
位置合わせする工程(S140)では、光伝送体110の端面と、第1面122とを対向させる。具体的には、複数の光伝送体110の端面から出射された光が複数の第1面122に適切に入射するか否か、または複数の第1面122から出射された光が複数の光伝送体110の端面に適切に入射するか否かをモニターしながら、蓋125を複数の光伝送体110の端部に向かって押圧し、複数の第1面122と複数の光伝送体110の端面とを位置合わせする。たとえば、モニター結果を確認しながら外部機器が蓋125の被押圧面125bを押圧し、押圧面125aが光伝送体110を押圧することで、光伝送体110の端面が第1面122と適切に対向するように調整する。
【0041】
固定する工程(S150)では、接着剤Gを硬化させて位置合わせした複数の光伝送体110の端面の位置を固定する。本実施の形態では、光伝送体110の端面と、第1面122とを対向させた状態で、紫外線を照射し接着剤Gを硬化する。
【0042】
以上の工程により、フェルール120に対して光伝送体110を固定して光コネクタ100を組み立てることができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、光伝送体110を一列に配置する工程(S110)、接着剤Gを充填する工程(S120)、蓋125を配置する工程(S130)、位置合わせする工程(S140)の順番に行ったが、最終的に光コネクタ100を組み立てることができれば、この順番に限定されない。例えば、複数の光伝送体110を一列に整列させる工程(S110)の前に、接着剤Gを充填する工程(S120)を行ってもよいし、接着剤Gを充填させる工程(S120)の前に、蓋125を配置する工程(S130)を行ってもよい。
【0044】
(効果)
本実施の形態の光コネクタ100によれば、複数の光伝送体110の端部が固定用凹部の底面に接触しておらず、かつ蓋125を有するため、複数の光伝送体110の端面の高さを簡単に調整できる。
【0045】
[実施の形態2]
(光コネクタの構成)
次に、実施の形態2に係る光コネクタ200について説明する。本実施の形態に係る光コネクタ200は、整列部221の構成のみが実施の形態1の光コネクタ100と異なる。実施の形態1と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。そこで、以下の説明では、主として、フェルール220について説明する。
【0046】
【0047】
図9および
図10A~Dに示されるように、実施の形態1に係る光コネクタ200は、光伝送体110と、フェルール220とを有する。本実施の形態に係る光コネクタ200は、ハウジング、スプリングクランプ構造部などとともに、光コネクタモジュールとして使用できる(図示省略)。
【0048】
(フェルールの構成)
図11A、Bおよび
図12A~Dは、本発明の実施の形態2に係る蓋225を取り外したフェルール220の構成を示す図である。
図11Aは、フェルール220を正面側から見た斜視図であり、
図11Bは、フェルール220を背面側から見た斜視図である。
図12Aは、フェルール220の平面図であり、
図12Bは、正面図であり、
図12Cは、側面図であり、
図12Dは、
図12Aに示されるA-A線の断面図である。
【0049】
図11A、Bおよび
図12A~Dに示されるように、フェルール220は、整列部221と、複数の第1面122と、複数の第2面123と、固定用凹部(凹部)124と、蓋225(
図13参照)とを有する。第1面122と、第2面123と、固定用凹部124とは、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0050】
整列部221は、複数の光伝送体110を一列に整列させ、保持する。本実施の形態の整列部221は、光伝送体110の端部を挿入されて保持する構成である。本実施の形態では、整列部221は、壁234と、複数の貫通孔235とを有する。
【0051】
壁234は、フェルール220において固定用凹部124の背面側に配置されており、複数の光伝送体110を挿入される貫通孔235が形成されている部分である。
【0052】
複数の貫通孔235は、所定の間隔となるように複数の光伝送体110を配置する。貫通孔235の大きさは、光伝送体110が挿入できる大きさであればよい。貫通孔235の一方は固定用凹部124に開口しており、他方は、フェルール220の背面側に開口している。本実施の形態では、貫通孔235は、円柱形状に形成されている。なお、本実施の形態においても、整列部221で整列された複数の光伝送体110の端部がその底面に接触することなく配置される。すなわち、本実施の形態では、光伝送体110が整列部221により整列した状態において、固定用凹部124の底面は、貫通孔235の底部よりもフェルール220の裏面側に配置されている。これより、光伝送体110をフェルール220の裏面側に押し込むことができる。なお、本実施の形態において、貫通孔235は、複数の光伝送体110に対応して複数配置されているが、1つの長穴でもよい。
【0053】
【0054】
図13A~Dに示されるように、蓋225は、複数の光伝送体110を押圧し、複数の光伝送体110の端面の高さを調整する。本実施の形態では、蓋225の形状は、略直方体である。蓋225は、複数の光伝送体110と接触する押圧面125aと、押圧面125aと反対側に配置され、外部機器により押圧される被押圧面125bとを有する。押圧面125aには、複数の第2溝225dが配置されている。
【0055】
第2溝225dは、第2の方向(Y方向)に延在している。第2溝225dの数は、設置される光伝送体110の数以上であればよい。本実施の形態では、第2溝225dの数は、16本である。第2溝225dの断面形状は、特に限定されない。第2溝225dは、V字溝でもよいし、U字溝でもよい。本実施の形態では、第2溝225dは、V字溝である。第2溝225dの深さは、蓋225で光伝送体110の端面の位置(高さ)を調整した状態であって、第1溝132と接触しない深さが好ましい。第2溝225dは、押圧面125aと平行に配置されてもよいし、押圧面125aに対して傾斜していてもよい。本実施の形態では、第2溝225dは、押圧面125aと平行に配置されている。第2溝225dは、第1溝132と対応するように配置されている。すなわち、本実施の形態では、第2溝225dの数は、16本である。
【0056】
本実施の形態に係る光コネクタ200の製造方法は、光伝送体110を貫通孔235の背面側の開口部から挿入すること以外は、実施の形態1と同様である。
【0057】
(効果)
本実施の形態に係る光コネクタ200は、実施の形態1の光コネクタ100と同様の効果を有する。また、本実施の形態に係る光コネクタ200では、固定部材133を有さないため、部品点数を減らすことで、コストを削減できる。
【0058】
[実施の形態3]
(光コネクタの構成)
次に、実施の形態3に係る光コネクタ300について説明する。本実施の形態に係る光コネクタ300は、固定用凹部(凹部)324および蓋325の構成のみが実施の形態2の光コネクタ200と異なる。実施の形態2と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。そこで、以下の説明では、主として、フェルール320について説明する。
【0059】
【0060】
図14および
図15A~Dに示されるように、実施の形態3に係る光コネクタ300は、光伝送体110と、フェルール320とを有する。本実施の形態に係る光コネクタ300は、ハウジング、スプリングクランプ構造部などとともに、光コネクタモジュールとして使用できる(図示省略)。
【0061】
(フェルールの構成)
図16A、Bおよび
図17A~Dは、本発明の実施の形態3に係る蓋325を取り外したフェルール320の構成を示す図である。
図16Aは、フェルール320を正面側から見た斜視図であり、
図16Bは、フェルール320を背面側から見た斜視図である。
図17Aは、フェルール320の平面図であり、
図17Bは、正面図であり、
図17Cは、側面図であり、
図17Dは、
図17Aに示されるA-A線の断面図である。
【0062】
図16A、Bおよび
図17A~Dに示されるように、フェルール320は、整列部221と、複数の第1面122と、複数の第2面123と、固定用凹部(凹部)324と、蓋325(
図18参照)とを有する。第1面122と、第2面123とは実施の形態1と同様であり、整列部221は実施の形態2と同様であるため、その説明を省略する。
【0063】
固定用凹部324は、複数の光伝送体110の端部が配置されるとともに、接着剤Gが充填される。固定用凹部324は、整列部221により光伝送体110が整列されたときに、その底面124aに光伝送体110が接触しない深さに形成されている。固定用凹部324は、第1凹部324bと、第2凹部324cとを有する。
【0064】
第1凹部324bは、フェルール320の裏面側に配置されている。第1凹部324bには、複数の光伝送体110の端部が配置されるとともに、蓋325の一部が収容される。第1凹部324bは、第2凹部324cの底部に開口している。
【0065】
第2凹部324cは、フェルール320の表面側に配置されている。第2凹部324cには、蓋325の一部が収容される。第2凹部324cの底部には、第1凹部324bが開口している。第2凹部324cの底面は、蓋325の第2接触面325gと接触し、蓋325を支持するための第1接触面324dである。
【0066】
第1接触面324dは、第2の方向(Y方向)に沿う直線に対して傾斜した平面である。本実施の形態では、第1接触面324dは、フェルール120の裏面に近づくにつれて第2面123に近づくように傾斜している。第1接触面324dの傾斜角度は、とくに限定されない。押圧面125aを大きく上下移動させたい場合には、第1接触面324dの傾斜角度を大きくすればよい。一方、押圧面125aを小さく上下移動させたい場合には、第1接触面324dの傾斜角度を小さくすればよい。第1接触面324dの傾斜角度は、0.1~10°の範囲内である。なお、本実施の形態では、第1接触面324dの傾斜角度は、2°である。
【0067】
【0068】
図18A~Dに示されるように、蓋325は、複数の光伝送体110を押圧し、複数の光伝送体110の端面の高さを調整する。蓋325は、少なくともその一部が固定用凹部324に収容される。本実施の形態では、蓋325は、第1蓋325eと、第2蓋325fとを有する。第1蓋325eは、光伝送体110を押圧する押圧面125aを有する。第2蓋325fは、外部機器により押圧される被押圧面125bを有する。第2蓋325fの平面視形状は、第1蓋325eよりも大きく形成されている。第2蓋325fの下面は、固定用凹部324の第1接触面324dに接触する第2接触面325gである。
【0069】
第2接触面325gは、押圧面125aに対して傾斜した平面である。本実施の形態では、第1接触面324dは、蓋325を固定用凹部324に収容した状態において、フェルール120の裏面に近づくにつれて第2面123に近づくように傾斜している。第2接触面325gの傾斜角度は、とくに限定されない。押圧面125aを大きく上下移動させたい場合には、第2接触面325gの傾斜角度を大きくすればよい。一方、押圧面125aを小さく上下移動させたい場合には、第2接触面325gの傾斜角度を小さくすればよい。押圧面125aに対する第2接触面325gの傾斜角度は、0.1~10°の範囲内である。なお、本実施の形態では、当該傾斜角度は、2°であり、第1接触面324dの傾斜角度と同じである。
【0070】
図19は、実施の形態3に係る光コネクタ300の製造方法を説明するための図である。
図19に示されるように、本実施の形態に係る光コネクタ300の製造方法では、蓋325を第2の方向(Y方向)スライドすることにより光伝送体110の端面の位置を調整している。具体的には、蓋325を第2の方向(Y方向;
図19における右側)に向かって移動させると、押圧面125aは、上側に移動する。一方、蓋325を第2の方向(Y方向;
図19における光側)に向かって移動させると、押圧面125aは、下側に移動する。このようにして、複数の光伝送体110の端面と、第1面122とが対向するように、光伝送体110の位置を調整する。
【0071】
(効果)
本実施の形態に係る光コネクタ300は、実施の形態1の光コネクタ100および実施の形態2の光コネクタ200と同様の効果を有する。また、本実施の形態に係る光コネクタ300は、押圧面125aに対して第2接触面325gが傾斜しているため、蓋325をスライドさせるだけで、光伝送体110の端面の位置を調整できる。
【0072】
なお、実施の形態1において、第2溝225dを有する蓋225を使用してもよいし、実施の形態2において、第2溝225dを有しない蓋125を使用してもよい。
【0073】
[実施の形態4]
次に、実施の形態4に係る光コネクタについて説明する。本実施の形態に係る光コネクタは、フェルールの第1の面(例えば、表面)と、フェルールの第2の面(例えば、裏面)との両方で光伝送体をそれぞれ固定する。なお、ここでは、特に本実施の形態に係る光コネクタについては図示しない。
【0074】
本実施の形態に係る光コネクタは、光伝送体110と、整列部121と、第1面122と、第2面123と、凹部124と、蓋125とは、それぞれ2組ずつ配置されている。一方の光伝送体110と、整列部121と、第1面122と、第2面123と、凹部124と、蓋125とは、フェルールの第1の面に配置されている。ここで、第1の面とは、フェルールの外形を規定する面を意味する。本実施の形態では、第1の面は、表面である。他方の光伝送体110と、整列部121と、第1面122と、第2面123と、凹部124と、蓋125とは、フェルールの第1の面と反対側の第2面に配置さている。ここで、第2の面とは、第1の面とは、反対側に配置された面である。
【0075】
本実施の形態では、一方の光伝送体110と、整列部121と、第1面122と、第2面123と、凹部124と、蓋125と、他方の光伝送体110と、整列部121と、第1面122と、第2面123と、凹部124と、蓋125とは、実施の形態1における光コネクタ100のそれぞれと同じである。なお、実施の形態2における光コネクタ200の各構成要素を用いてもよいし、実施の形態3における光コネクタ300の各構成要素を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明に係る光コネクタおよび光コネクタモジュールは、光伝送体を用いた光通信に有用である。
【符号の説明】
【0077】
100、200、300 光コネクタ
110 光伝送体
120、220、320 フェルール
121、221 整列部
122 第1面
122 第1溝
123 第2面
124、324 固定用凹部(凹部)
124a 底面
125、225、325 蓋
125a 押圧面
125b 被押圧面
125c 側面
131 整列用凹部
132 第1溝
133 固定部材
133a 固定部材本体
133b 押圧部
133c 係合穴
133d 係合突起
225d 第2溝
234 壁
235 貫通孔
324b 第1凹部
324c 第2凹部
324d 第1接触面
325e 第1蓋
325f 第2蓋
325g 第2接触面
G 接着剤