(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087012
(43)【公開日】2024-06-28
(54)【発明の名称】イントロデューサシース
(51)【国際特許分類】
A61M 25/06 20060101AFI20240621BHJP
【FI】
A61M25/06 554
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024069991
(22)【出願日】2024-04-23
(62)【分割の表示】P 2023009983の分割
【原出願日】2016-01-07
(31)【優先権主張番号】15150304.2
(32)【優先日】2015-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】507116684
【氏名又は名称】アビオメド オイローパ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オカロル ギア
(72)【発明者】
【氏名】シース トルステン
(72)【発明者】
【氏名】アボウルホーセン ワリド
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、その長さに沿って切り離すことのできるイントロデューサシースを提供することである。
【解決手段】イントロデューサシース10は、遠位部分12および近位部分13を備えた管状本体11を含み近位部分13は、患者の身体の中に挿入されるように構成される。イントロデューサシースは、その長さに沿って縦方向に切り離すことができる。イントロデューサシース10は、更に支点21の周りを旋回可能である第1のハンドル15を少なくとも含む。第1のハンドル15は、第1の端部部分151と、レバーを形成するような自由な第2の端部部分152と、を有し、したがって、支点21の周りをハンドル15が旋回することよって、ハンドルの接触部分23が、管状本体11の遠位部分12に動作可能に連結されるそれぞれのカウンタ部分24に影響を及ぼす。それは、管状本体11の遠位部分12を破断させる破断力を作り出す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の身体におけるアクセスを提供するための、遠位部分(12)および近位部分(13)を備えた管状本体(11)を含むイントロデューサシース(10)であって、前記近位部分(13)は、前記患者の身体の中に挿入されるように構成され、それによって医療デバイス(100)が前記イントロデューサシース(10)を通して前記患者の身体の中に挿入されることができ、前記イントロデューサシース(10)は、その長さに沿って縦方向に切り離すのを容易にするために構築され、
前記イントロデューサシース(10)は、更に、
前記管状本体(11)の前記遠位部分(12)にヒンジを介して旋回可能に取り付けられ、支点(21)の周りを旋回可能である第1のハンドル(15)を少なくとも含み、前記第1のハンドル(15)は、第1の端部部分(151)と、レバーを形成するような自由な第2の端部部分(152)と、を有し、したがって、前記支点(21)の周りを前記第1のハンドル(15)が旋回することよって、前記第1のハンドル(15)の接触部分(23)が、前記管状本体(11)の前記遠位部分(12)に動作可能に連結されるカウンタ部分(24)に影響を及ぼし、それによって、前記管状本体(11)の前記遠位部分(12)を破断させる破断力が作り出される、ことを特徴とするイントロデューサシース(10)。
【請求項2】
請求項1に記載のイントロデューサシースであって、前記支点(21)は、前記第1のハンドル(15)の前記第1の端部部分(151)に偏心して配設され、前記接触部分(23)は、前記第1の端部部分(151)の縁部に配設され、前記接触部分(23)と前記支点(21)の間の距離は、前記第1のハンドル(15)の前記第2の端部部分(152)と前記支点(21)の間の距離よりも短い、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項3】
請求項2に記載のイントロデューサシースであって、前記支点(21)と前記接触部分(23)の間の距離は、前記支点(21)と、前記接触部分(23)に隣接する前記第1の端部部分(151)の前記縁部の一部分と、の間の距離よりも長い、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項4】
請求項2または3に記載のイントロデューサシースであって、前記第1のハンドル(15)の前記第1の端部部分(151)の前記縁部は、湾曲している、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のイントロデューサシースであって、第2のハンドル(16)を含む、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項6】
請求項5に記載のイントロデューサシースであって、2つの前記ハンドル(15,16)は、前記管状本体(11)に関して正反対に対向する、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項7】
請求項5または6に記載のイントロデューサシースであって、前記第1および第2のハンドル(15、16)は、前記管状本体(11)の前記遠位部分(12)に旋回可能に取り付けられる、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項8】
請求項5から7のいずれか1項に記載のイントロデューサシースであって、前記カウンタ部分は、前記第2のハンドル(16)の接触部分(24)である、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項9】
請求項8に記載のイントロデューサシースであって、前記第2のハンドル(16)の前記接触部分(24)は、前記第1のハンドル(15)の前記接触部分(23)に影響を及ぼす、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載のイントロデューサシースであって、前記ヒンジは、前記支点(21)に沿って配置された少なくとも1つのピン(81)と、前記ピン(81)を受容する少なくとも1つのキャビティ(84)と、を含む、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載のイントロデューサシースであって、前記第1のハンドル(15)は、応力を受けていない状態で、45度から90度の間の角度で、前記管状本体(11)の前記遠位部分(12)から、前記イントロデューサシース(10)の縦方向に延びている、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項12】
請求項11に記載のイントロデューサシースであって、前記第1のハンドル(15)は、応力を受けていない状態で、60度から80度の間の角度で、前記管状本体(11)の前記遠位部分(12)から、前記イントロデューサシース(10)の縦方向に延びている、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1項に記載のイントロデューサシースであって、前記第1のハンドル(15)は、前記管状本体(11)の前記遠位部分(12)に旋回可能に取り付けられ、したがって、前記管状本体(11)の前記近位部分(13)に向かう方向に旋回することは、前記遠位部分(12)を破断させる、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項に記載のイントロデューサシースであって、前記第1のハンドル(15)は、固定部材(18)に係合するように構成された係合部分(19)を含み、したがって、前記第1のハンドル(15)は、旋回するのを阻止される、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項15】
請求項14に記載のイントロデューサシースであって、前記固定部材(18)を更に含み、前記固定部材(18)は、前記第1のハンドル(15)の前記係合部分(19)と係合または係合解除されるように操作できる、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項16】
請求項15に記載のイントロデューサシースであって、前記固定部材(18)は固定キャップである、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項17】
請求項15または16に記載のイントロデューサシースであって、前記固定部材(18)は、ねじ、フック、またはクリップを用いて、前記第1のハンドル(15)の前記係合部分(19)と係合または係合解除されるように操作できる、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか1項に記載のイントロデューサシースであって、前記管状本体(11)の少なくとも前記遠位部分(12)は、所定の破断線を形成する縦ノッチ(17)を含む、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか1項に記載のイントロデューサシースであって、前記管状本体(11)の前記遠位部分(12)に止血バルブ(14)を含む、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項20】
請求項19に記載のイントロデューサシースであって、前記第1のハンドル(15)は、前記止血バルブ(14)に取り付けられる、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか1項に記載のイントロデューサシースであって、前記医療デバイスは、カテーテル(100)を含む、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【請求項22】
請求項21に記載のイントロデューサシースであって、前記医療デバイスは、カテーテル(100)の先端に配置される軸流型血液ポンプ(101)を含む、ことを特徴とするイントロデューサシース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の身体におけるアクセスを提供するためのイントロデューサシースに関する。
【背景技術】
【0002】
長期の血管アクセスは、頻繁な透析治療を必要とする患者のための透析、化学療法治療、または心室補助デバイスの使用を含めて、幾つかの医療の局面で使用される一般的な医療の手順である。様々なデバイスや様々な方法が患者の要求に応じて使用される。心室補助デバイスを必要とする患者における長期の血管アクセスは、開胸手順やダイレクト心血管アクセスを通して一般的である。
【0003】
最近、外傷性の開胸手術を回避する目的で、心血管系にアクセスするための末梢血管の使用に向けた動きがある。中心心血管の代わりの末梢血管の使用に向けた動きは、末梢的な使用のために特定的に設計される多数の特定デバイスやツールの開発を伴ってきた。血管イントロデューサは、末梢血管アクセスを可能にするために開発されてきた最も一般的なデバイスである。管へのアクセスを提供するために、イントロデューサシースは通常、特にダイレータの助けを借りて、管に直接穿刺される。
【0004】
いったんカテーテルなどの医療デバイスがイントロデューサシースを通して患者の管の中に挿入されると、イントロデューサシースは通常、用済みとなり、それを取り除くことが望ましい。しかしながら、医療デバイスは、動力源などの患者の身体の外部にあるデバイスに連結されることがあるので、イントロデューサシースは、単純に引っ込めることができず、医療デバイスから剥ぎ取らなければならない。普通、イントロデューサシースは、その長さに沿って縦方向に切り離され、その結果生じる部片が患者から取り除きできるようになっている。イントロデューサシースを裂くことの補助目的で、ハンドルが設けられることがあり、使用者、例えば、外科医が握って、破断力を適用することができる。通常、イントロデューサシースの遠位部分における止血バルブは、破断されなければならず、大きな初期力が必要とされる。この厄介な手順は、例えば、破断力を適用するためにハンドルを操作するときに医療デバイスが不注意で引っ込められる場合、面倒を引き起こして患者を傷つける可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、患者の身体へのアクセスを提供するための、その長さに沿って切り離すことのできるイントロデューサシースを提供することであり、操作が改善され、特に、イントロデューサシースを裂くために使用者が適用すべき破断力が軽減される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、添付の独立請求項において説明し、好適な実施形態は、従属請求項において特定する。
【0007】
本発明の1つの実施形態によれば、患者の身体におけるアクセス、特に、経皮的なアクセス、より具体的には、血管アクセスを提供するためのイントロデューサシースが提供される。イントロデューサシースは、遠位部分および近位部分を備えた管状本体を含み、近位部分は、管や他の体腔などの患者の身体の中に挿入されるように構成され、それによって医療デバイスがイントロデューサシースを通して患者の身体の中に挿入されることができる。例えば、医療デバイスは、患者の管の中に挿入されることがあり、軸流型血液ポンプに連結され得るカテーテルであることがある。他の場合では、イントロデューサシースは、トロカールのカニューレであることがある。イントロデューサシースは、その長さに沿って縦方向に切り離すのを容易にするために構築される。例えば、管状本体の少なくとも遠位部分は、所定の破断線を形成する縦ノッチなどの構造を含んでいてもよい。用語「近位(proximal)」は、心臓に向かう方向を指し、他方、用語「遠位(distal)」は、心臓から離れる方向を指す、ということが理解されるべきである。
【0008】
イントロデューサシースは、更に支点の周りを旋回可能である少なくとも1つのハンドルを含み、ハンドルは、第1の端部部分と、レバーを形成するような自由な第2の端部部分と、を有する。支点の周りをハンドルが旋回することよって、ハンドルの接触部分が、管状本体の遠位部分に動作可能に連結されるそれぞれのカウンタ部分に影響を及ぼし、それによって、管状本体の遠位部分を破断させる、裂く、または割る破断力が作り出される。てこの原理によって、旋回可能なハンドルは、イントロデューサシースを破断させるために使用者が適用しなければならない力を軽減することができる。力が軽減されるだけでなく、特に、人間工学の側面、例えば、使用者の手と腕の動きおよび位置に関して、イントロデューサシースの切り離し中の一般的な操作が、同じく改善される。それは、イントロデューサシースの管状本体に固定式に直接取り付けられるハンドルとは対照的に、旋回可能なハンドルが、使用者の適用した力をイントロデューサシースに間接的に伝達する、という事実に起因する。
【0009】
実施形態では、支点は、ハンドルの第1の端部部分に偏心して配設され、接触部分は、第1の端部部分の縁部に配設され、接触部分と支点の間の距離は、ハンドルの第2の端部部分と支点の間の距離よりも短くて、てこの原理を利用している。支点と接触部分の間の距離は、支点と、接触部分に隣接する第1の端部部分の縁部の一部分と、の間の距離よりも長いことが好ましい。ハンドルの第1の端部部分の縁部は、特定的に形状付けされ、例えば、湾曲していてもよい。換言すると、ハンドルの旋回は、ハンドルの接触部分をカウンタ部分の方に移動させて、ハンドルの旋回、即ち、特に、押すことまたは引くことが続くとき、カウンタ部分を押しのける。接触部分は、中立な位置、即ち、応力を受けていない状態でカウンタ部分に既に接触していてもよく、或いは、ハンドルの旋回するときにようやく接触するに至ってもよい。接触部分の形状によって、カウンタ部分は、イントロデューサシースの遠位部分が破断するまで、押しのけられる。
【0010】
代替的な実施形態では、支点は、第1および第2の端部部分の間に配設され、接触部分は、第1の端部部分の縁部に配設される。他の代替的な実施形態では、接触部分は、第1および第2の端部部分の間に配設され、支点は、第1の端部部分に配設される。
【0011】
一般的に、単一のハンドルが設けられさえすれば、破断力を作り出すために十分である。しかしながら、他のハンドルが設けられる場合、操作が改善されることもある。そういうことで、イントロデューサシースは、少なくとも1つの別のハンドルを含むことができ、2つのハンドルが設けられる場合、2つのハンドルは、管状本体に関して正反対に対向することが好ましい。別のハンドルは、管状本体の遠位部分に固定式に取り付けられてもよく、或いは、両ハンドルは、管状本体の遠位部分に旋回可能に取り付けられてもよい。場合により、2を超えた数のハンドル、例えば、3つまたは4つのハンドルは、設けることができ、イントロデューサシースの管状本体に関して対称に配置することができる。非対称に配置することが可能であることも理解されるであろう。単一のハンドルまたはハンドルのうちの1つに関して説明した特徴の全ては、2つ以上のハンドルが設けられる実施形態における別のハンドルまたは全てのハンドルに同じく妥当し得ると理解するものとする。
【0012】
カウンタ部分は、イントロデューサシースの遠位部分に配設し、特に、その一部にしてもよい。代替的に、2つのハンドルを有する実施形態では、ハンドルの一方と関連付けられたカウンタ部分は、ハンドルの他方の接触部分に、好ましくは、その逆に、してもよい。換言すると、2つのハンドルの接触部分は、相互に影響を及ぼすことができ、したがって、破断力が、イントロデューサシースの遠位部分に適用される。
【0013】
ハンドルは、ヒンジを介して管状本体の遠位部分に旋回可能に取り付けられてもよく、ヒンジは、支点に沿って配置された少なくとも1つのピンと、ピンを受容する少なくとも1つのキャビティと、を含むことが好ましい。ハンドルが、他のやり方で、イントロデューサシースの管状本体に旋回可能に取り付けられてもよいことが理解されるであろう。
【0014】
ハンドルは、応力を受けていない状態、即ち、外力の適用のない中立な状態で、イントロデューサシースの管状本体の遠位端部から異なった角度で延びることがある。2つのハンドルが設けられるケースでは、ハンドルは、対称に、即ち、同じ角度で、イントロデューサシースから延びることがある。しかしながら、2つのハンドルは、異なった角度で延びることもある。ハンドルは、45度から90度の間の角度で、或いは、45度より小さい角度で、イントロデューサシースから延びることがある。角度は、60度から80度の間、或いは、10度から30度の間に及ぶことが好ましい。角度が90度と等しくないケースでは、イントロデューサシースの本体の遠位端部または近位端部のどちらかの方を指し示していることがある。
【0015】
ハンドルは、使用者が押すまたは引くのどちらかにすることができる。換言すると、ハンドルは、管状本体の遠位部分に旋回可能に取り付けられることがあり、したがって、管状本体の近位部分に向かうまたは離れる方向に旋回することは、遠位部分を破断させる。ハンドルを押すこと、つまり、ハンドルを近位端部部分の方に旋回させることは、ハンドルを引くことが、患者の管からイントロデューサシースが不注意で引っ込められる原因となる場合があり、イントロデューサシースが管の中に押し戻すことができないという理由で問題を引き起こすことがある、という理由で、有利なことがある。
【0016】
好適な実施形態では、ハンドルは、不注意で作動するのを阻止するために固定されてもよい。この目的のため、ハンドルは、固定部材に係合するように構成された係合部分を含むことがあり、したがって、ハンドルは、旋回するのを阻止される。固定部材は、独立して設けられることができ、或いは、イントロデューサシースの中に含めることができ、固定部材は、ハンドルの係合部分と係合または係合解除されるように操作されることができる。固定部材は、ねじ、フック、もしくはクリップまたは他の適切な係合手段を用いて、ハンドルの係合部分と係合可能にすることができる。固定部材は、固定キャップにしてもよい。例えば、固定部材は、ハンドルを固定または解放するために回転してもよい。固定部材は、イントロデューサシースの中に挿入されるダイレータの一部にしてもよいことが理解されるであろう。
【0017】
実施形態では、イントロデューサシースは、管状本体の遠位部分に止血バルブを含む。止血バルブは、止血を提供する。換言すると、それは、イントロデューサシースの遠位端部をシールして、カテーテルなどの医療デバイスの挿入中に血液がバルブを通って流れるのを阻止する。バルブは、可撓性ディスクとして、または、逆止弁の機能を提供する他の構成で、構築され得る膜を含むことができる。少なくとも1つのハンドルは、止血バルブに取り付けられることが好ましく、したがって、破断力は、バルブを裂くようにバルブに直接適用することができる。バルブを裂くことは通常、イントロデューサシースの切り離し中に最も大きな力を必要とする。
【0018】
先の要約、並びに、次の好適な実施形態の詳細な説明は、添付した図面に関連して解釈するとき、より良く理解される。本開示を図解する目的のため、図面に言及する。しかしながら、本開示の範囲は、図面に開示した特定の実施形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】ダイレータ上に組み立てられたイントロデューサシースの実施形態を示す図である。
【
図2a】初期位置の
図1のイントロデューサシースの遠位部分の側面図である。
【
図2b】作動位置の
図1のイントロデューサシースの遠位部分の側面図である。
【
図3a】それぞれ初期位置(
図3aおよび4a)と作動位置(
図3bおよび4b)のイントロデューサシースの代替の実施形態の側面図である。
【
図3b】それぞれ初期位置(
図3aおよび4a)と作動位置(
図3bおよび4b)のイントロデューサシースの代替の実施形態の側面図である。
【
図4a】それぞれ初期位置(
図3aおよび4a)と作動位置(
図3bおよび4b)のイントロデューサシースの代替の実施形態の側面図である。
【
図4b】それぞれ初期位置(
図3aおよび4a)と作動位置(
図3bおよび4b)のイントロデューサシースの代替の実施形態の側面図である。
【
図5】イントロデューサシースの他の実施形態を示す図である。
【
図7】イントロデューサシースの他の実施形態を示す図である。
【
図8】イントロデューサシースの他の実施形態を示す図である。
【
図9a】それぞれ初期位置と作動位置の
図8のイントロデューサシースの断面図である。
【
図9b】それぞれ初期位置と作動位置の
図8のイントロデューサシースの断面図である。
【
図10a】イントロデューサシースの他の例の見方の異なる図である。
【
図10b】イントロデューサシースの他の例の見方の異なる図である。
【
図10c】イントロデューサシースの他の例の見方の異なる図である。
【
図11a】イントロデューサシースの他の例の見方の異なる図である。
【
図11b】イントロデューサシースの他の例の見方の異なる図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1を参照すると、実施形態に係るイントロデューサシース10が、ダイレータ20上に組み立てられて示されている。ダイレータ20の先細の先端201は、イントロデューサシース10の近位に延びる。ダイレータの遠位端部分202は、握って組立体を操作することができ、例えば、ガイドワイヤ用のポート203を含んでいてもよい。ダイレータおよびイントロデューサシース組立体は、例えば、セルディンガ技術によってアクセスされている患者の管の中に挿入することができる。他の実施形態では、組立体は、他の体腔へのアクセスを提供するためにカニューレおよびオブチュレータを有するトロカールにする場合があろう。イントロデューサシース10は、遠位部分12および近位部分13を備えた管状本体11を有する。止血バルブ14は、管状本体11の遠位部分12に配置され、止血を提供する、即ち、患者の管に挿入時に血液がイントロデューサシース10から流れ出るのを阻止する。1つの実施形態では、止血バルブは、止血シェル内部への組み立て時に血液の逆流を阻止する流体緊密シールを作り出すであろう2つ以上の別々の部片で作製されることがある。止血バルブは、「シリコーングランド」にされることがある。
【0021】
いったんカテーテルなどの医療デバイスが、ダイレータ20を引っ込めた後にイントロデューサシース10を通して挿入されたら、イントロデューサシース10を患者から取り除くことが望ましい。しかしながら、医療デバイスの存在のせいで、イントロデューサシース10は、引っ込めることができず、医療デバイスから切り離して剥ぎ取られなければならない。イントロデューサシース10の管状本体11は、その長さに沿って比較的小さい力で引き裂くことができるが、止血バルブ14は、比較的大きい力で割られなければならない。止血バルブ14を裂くことができるようにするために、バルブ14は、止血バルブ14の対向側に縦ノッチ17(
図1で1つだけ見える。単一のノッチが可能なこともある)を具備し、所定の破断線が形成される。ハンドル15および16は、破断力を止血バルブ14に適用してバルブ14が裂けるのを開始させるために設けられる。固定キャップまたは安全キャップ18は、下でより詳細に説明するように、ハンドル15および16が不注意で作動するのを阻止するために設けられる。この実施形態では両ハンドル15、16が旋回できることが好ましいが、ハンドルの一方が固定されてもよく、或いは、たった1つのハンドルが設けられるだけでもよい。
【0022】
図2aおよび2bは、止血バルブ14、ハンドル15、16、および固定キャップ18を含む
図1のイントロデューサシース10の遠位部分12の側面図を示す。ハンドル15および16は、それぞれ第1の端部部分151および161と自由な第2の端部部分152および162を有する。それらは、止血バルブ14から約70度の角度で延び、イントロデューサシース10の本体11の近位部分13から遠くを指し示している。ハンドル15および16は、
図6a~6cを参照して下でより詳細に説明するように、例えば、ヒンジを用いて旋回可能に止血バルブ14に取り付けられる。ハンドル15および16は、個々がレバーを形成し、それぞれ支点21および22の周りを旋回可能であり、特に、
図2aに矢印で示すように、イントロデューサシース10の本体11の近位部分13の方に旋回可能である。
【0023】
ハンドル15および16は、固定キャップ18と係合可能である、フックなどの係合部分19を有する。例えば、固定キャップ18は、フック19と係合する雌ねじを有していてもよく、或いは、バヨネットカップリングのようなフックと係合してもよい。固定キャップ18は、特に、
図1に示すようにダイレータ20上への組み立て時のイントロデューサシース10の挿入中にハンドル15および16が不注意で作動するのを阻止する。手順におけるこの段階の間、ハンドル15および16は、組立体の挿入に役立つために使用されることがあり、それは、望ましいわけではなく、この時点で止血バルブ14を裂くのに害を及ぼす。
【0024】
外科医が、イントロデューサシース10を患者から取り除くことを決定するとき、イントロデューサシース10は、2つの部片に切り離されて、イントロデューサシース10を通して挿入されている医療デバイスから剥ぎ取られなければならない。外科医は、そのときハンドル15および16が動作可能であるように固定キャップ18を解放することができる。この実施形態では、ハンドル15および16は、イントロデューサシース10の管状本体11の近位部分13の方に押し下げることができる。作動位置は、
図2に示されている。ハンドル15および16は、それぞれ支点21および22の周りを旋回し、したがって、接触部分23および24は、相互に影響を及ぼし、止血バルブ14を割る破断力がもたらされる。接触部分23および24が相互に影響を及ぼす場所は、
図2bに参照番号25で示されている。この実施形態では、接触部分23および24は、それぞれカウンタ部分として機能する。ハンドル15の接触部分23は、ハンドル16の接触部分24用のカウンタ部分として機能し、他方、ハンドル16の接触部分24は、ハンドル15の接触部分23用のカウンタ部分として機能する。ハンドル15および16の端部部分151および161における支点21および22の偏心位置と、端部部分151および161の独特に形状付けされた縁部と、によって、ハンドル15および16が旋回するとき、接触部分23および24は、相互に遠くに強制され、止血バルブ14をノッチ17に沿って割る破断力が作り出される。てこの原理によって、破断力を作り出すために外科医が適用すべき力は、軽減される。旋回可能なハンドルは、固定式に取り付けられたハンドルと比較して、操作を容易にする。
【0025】
図3aおよび3bは、ハンドル15’および16’の他の実施形態を示し、ハンドル15’および16’が、破断力を作り出すために、イントロデューサシース10の本体11の近位部分13から遠くに旋回可能であることを除いて、上述した実施形態と同様である。
図3aに示したように、初期位置は、
図2aの実施形態と実質上同じである。しかしながら、
図3bは、ハンドル15’および16’が、
図2bの実施形態と比較して支点21’および22’の周りを反対方向に旋回し、点25’で相互に影響を及ぼして、止血バルブ14をノッチ17に沿って割る破断力を作り出す、ということを示している。
【0026】
他の実施形態が
図4aおよび4bに示されており、上述した実施形態と同様である。
図2aおよび2bの実施形態におけるように、ハンドル15’’および16’’は、止血バルブ14を割る破断力を作り出すために、イントロデューサシース10の本体11の近位部分13の方にそれぞれ支点21’’および22’’の周りを旋回可能である。しかしながら、応力を受けていない状態では、ハンドル15’’および16’’は、他の実施形態と比較して異なった角度で、即ち、管状本体11にハンドル15’’および16’’がより接近している小さめの角度で、止血バルブ14から延びている。この「ロープロファイル構成」では、ハンドル15’’および16’’だけは、止血バルブ14を割るために、互いに押し付けられなければならない。この実施形態では、ハンドル15’’および16’’は、他の実施形態と比較して短い距離だけで移動する。しかしながら、このことは、少なくとも初期に止血バルブ14を割るために十分であり、イントロデューサシース10を引っ込める危険を軽減できるという理由で、有利なことがある。外科医は、イントロデューサシース10を手動で引き裂いて挿入された医療デバイスから剥ぎ取ることによって、イントロデューサシース10の切り離しを完了することができる。
【0027】
図5は、
図1、2aおよび2bの実施形態と同様であるイントロデューサシース10’の他の実施形態を示す。唯一の差異は、ハンドル15および16を固定してそれらの旋回を阻止するために、固定キャップ18(図示せず)によって係合することのできる係合部分19’の形状である。
図5の実施形態では、係合部分19’は、半円形を有し、ハンドル15および16から切り離された部片、例えば、射出成型した部片として形成される。
図7に示したイントロデューサシース10’’の実施形態では、係合部分19’’は、ハンドル15および16と一体的に形成される。
【0028】
図6a~6cは、ハンドル15および16と止血バルブ14の間のヒンジ連結の詳細を示している。一般に、ヒンジは、キャビティ84の中に回転可能に受容されてハンドル15および16がそれぞれ支点21および22の周りを旋回できるようにするピン81を含む。ヒンジは、細長い形状を有してピン81を支持するベース部分82を更に含む。
図6cに示したように、ベース部分82は、ハンドル15および16が止血バルブ14から脱落するのを阻止する。スロット83は、キャビティ84をアクセスするために設けられる。スロット83は、ベース部分82の幅に対応する幅を有し、細長いベース部分82がスロット83と整列する或る種の配向においてのみベース部分82がスロット83の中に挿入されるのを可能にする。
【0029】
イントロデューサシース30の他の実施形態が
図8、9aおよび9bに示されている。イントロデューサシース30は、管状本体31と、本体31の遠位部分32に配設された止血バルブ34と、を有する。ハンドル35および36は、止血バルブ34に旋回可能に取り付けられ、止血バルブ34を裂くのを助成する。先に説明した実施形態とは対照的に、ハンドル35および36は、相互に接触せず、相互に影響を及ぼさずに、破断力を作り出す。代わりに、ハンドル35および36は、それぞれ支点41および42を形成するヒンジを用いて、固定されたフレーム部分37に旋回可能に取り付けられる。この実施形態では、支点41および42は、ハンドル35および36の第1の端部部分351および361と第2の端部部分352および362の間のそれぞれに配設される。第1の端部部分351および361は、曲げられて、接触部分43および44が、止血バルブ34に配設されるカウンタ部分45および46にそれぞれ接触する。イントロデューサシース30の本体31の近位部分33から遠い方向にハンドル35および36を引くことは、それぞれカウンタ部分45および46をフレーム部分37から遠くに押圧して止血バルブ34を割る力を作り出す。この実施形態では、両ハンドル35および36は、独立して機能する。
【0030】
イントロデューサシース50の一例は、管状本体51と、ハンドル55および56を用いて切り離すことのできる止血バルブ54と、を有して
図10a~10cに開示される。この実施形態では、ハンドル55および56は、
図10cの矢印で示したように、ねじり力を適用して止血バルブ54を割るために使用される。縦ノッチ57および58は、止血バルブを2つの部片に裂くのを容易にする。
図10bおよび10cから明らかになるように、ハンドルは、止血バルブから45度の角度で延びており、操作を容易にするために、特に、患者の身体とハンドル55および56の間にハンドル55および56を握るための空間を提供するために、平面図で非対称に設計されている。
【0031】
図11aおよび11bは、管状本体71と、ハンドル75および76を用いて切り離すことのできる止血バルブ74と、を有する他の例のイントロデューサシース70を開示している。ハンドル75および76の個々は、それぞれウイング75a、75bおよび76a、76bを有する。破断力を止血バルブ74に適用する目的で、使用者は、ハンドル75および76を握って、
図11bの矢印で示したように、それらを反対方向にねじる。ハンドル75および76のねじりは、各ハンドルに2つのウイングを設けることによって容易になり、ハンドル75および76は、それぞれウイング75aおよび75bと76aおよび76bの間において管状本体71の縦軸に垂直に走っている回転軸を中心にねじられる。例えば、
図11aおよび11bを参照すると、ウイング75aは、「下方に」動くことができ、ウイング75bは、「上方に」動くことができ、ところが同時に、ウイング76aは、「上方に」動き、ウイング76bは、「下方に」動き、ねじり運動を作り出す。初期の破断力が適用された後、使用者は、ハンドル75および76において更に引いて、イントロデューサシース70を2つの部片に完全に切り離す。
【0032】
さて、
図12および13を参照すると、イントロデューサシース10の用途が示されている。イントロデューサシースは、上で開示した実施形態のいずれか1つに従うことができる。それは、心室補助デバイスを設けるべく、軸流型血液ポンプ101を、カテーテル100を用いて患者の管を通して患者の心臓の中に挿入するために使用される。血管アクセスは、患者の胸郭(
図12)または患者の股間(
図13)の末梢血管に配置することができる。
【0033】
本発明の好適な実施形態
以下の各段落では、本発明の好適な実施形態について開示する。
【0034】
[実施形態1]
患者の身体におけるアクセスを提供するための、遠位部分12および近位部分13を備えた管状本体11を含むイントロデューサシース10であって、近位部分13は、患者の身体の中に挿入されるように構成され、それによって医療デバイス100がイントロデューサシース10を通して患者の身体の中に挿入されることができ、イントロデューサシース10は、その長さに沿って縦方向に切り離すのを容易にするために構築され、
イントロデューサシース10は、更に支点21の周りを旋回可能である第1のハンドル15を少なくとも含み、第1のハンドル15は、第1の端部部分151と、レバーを形成するような自由な第2の端部部分152と、を有し、したがって、支点21の周りをハンドル15が旋回することよって、ハンドルの接触部分23が、管状本体11の遠位部分12に動作可能に連結されるそれぞれのカウンタ部分24に影響を及ぼし、それによって、管状本体11の遠位部分12を破断させる破断力が作り出される、イントロデューサシース10。
【0035】
[実施形態2]
支点21は、第1のハンドル15の第1の端部部分151に偏心して配設され、接触部分23は、第1の端部部分151の縁部に配設され、接触部分23と支点21の間の距離は、第1のハンドル15の第2の端部部分152と支点21の間の距離よりも短い、実施形態1に記載のイントロデューサシース。
【0036】
[実施形態3]
支点21と接触部分23の間の距離は、支点21と、接触部分23に隣接する第1の端部部分151の縁部の一部分と、の間の距離よりも長い、実施形態2に記載のイントロデューサシース。
【0037】
[実施形態4]
第1のハンドル15の第1の端部部分151の縁部は、湾曲している、実施形態2または3に記載のイントロデューサシース。
【0038】
[実施形態5]
支点41は、第1および第2の端部部分351、352の間に配設され、接触部分43は、第1の端部部分351の縁部に配設される、実施形態1に記載のイントロデューサシース。
【0039】
[実施形態6]
接触部分は、第1および第2の端部部分の間に配設され、支点は、第1の端部部分に配設される、実施形態1に記載のイントロデューサシース。
【0040】
[実施形態7]
第2のハンドル16を含み、2つのハンドル15、16は、管状本体11に関して正反対に対向することが好ましい、実施形態1から6のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0041】
[実施形態8]
第2のハンドルは、管状本体の遠位部分に固定式に取り付けられる、実施形態7に記載のイントロデューサシース。
【0042】
[実施形態9]
第1および第2のハンドル15、16は、管状本体11の遠位部分12に旋回可能に取り付けられる、実施形態7に記載のイントロデューサシース。
【0043】
[実施形態10]
カウンタ部分45、46は、イントロデューサシース30の遠位部分32の一部である、実施形態1から9のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0044】
[実施形態11]
カウンタ部分は、第2のハンドル16の接触部分24であり、第2のハンドル16の前記接触部分24は、第1のハンドル15の接触部分23に影響を及ぼすことが好ましい、実施形態7から10のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0045】
[実施形態12]
第1のハンドル15は、ヒンジを介して管状本体11の遠位部分12に旋回可能に取り付けられ、ヒンジは、支点21に沿って配置された少なくとも1つのピン81と、ピン81を受容する少なくとも1つのキャビティ84と、を含むことが好ましい、実施形態1から11のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0046】
[実施形態13]
第1のハンドル15は、応力を受けていない状態で、45度から90度、好ましくは、60度から80度の間の角度で、管状本体11の遠位部分12から延びている、実施形態1から12のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0047】
[実施形態14]
第1のハンドル15’’は、応力を受けていない状態で、45度より小さい、好ましくは、10度から30度の間の角度で、管状本体の遠位部分から延びている、実施形態1から12のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0048】
[実施形態15]
第1のハンドル15は、管状本体11の遠位部分12に旋回可能に取り付けられ、したがって、管状本体11の近位部分13に向かう方向に旋回することは、遠位部分12を破断させる、実施形態1から14のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0049】
[実施形態16]
第1のハンドル15’は、管状本体の遠位部分に旋回可能に取り付けられ、したがって、管状本体の近位部分から離れる方向に旋回することは、遠位部分を破断させる、実施形態1から14のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0050】
[実施形態17]
第1のハンドル15は、固定部材18に係合するように構成された係合部分19を含み、したがって、第1のハンドル15は、旋回するのを阻止される、実施形態1から16のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0051】
[実施形態18]
固定部材18を更に含み、固定部材18は、第1のハンドル15の係合部分19と係合または係合解除されるように操作できる、実施形態17に記載のイントロデューサシース。
【0052】
[実施形態19]
固定部材18は、ねじ、フック、またはクリップを用いて、第1のハンドル15の係合部分19と係合可能である、実施形態18に記載のイントロデューサシース。
【0053】
[実施形態20]
固定部材は、固定キャップ18である、実施形態18または19に記載のイントロデューサシース。
【0054】
[実施形態21]
管状本体11の少なくとも遠位部分12は、所定の破断線を形成する縦ノッチ17を含む、実施形態1から20のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0055】
[実施形態22]
管状本体11の遠位部分12に止血バルブ14を含む、実施形態1から21のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0056】
[実施形態23]
第1のハンドル15は、止血バルブ14に取り付けられる、実施形態22に記載のイントロデューサシース。
【0057】
[実施形態24]
医療デバイスは、カテーテル100を含む、実施形態1から23のいずれか1つに記載のイントロデューサシース。
【0058】
[実施形態25]
医療デバイスは、カテーテル100の先端に配置される軸流型血液ポンプ101を含む、実施形態24に記載のイントロデューサシース。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の身体におけるアクセスを提供するためのイントロデューサシース(70)であって、
遠位部分および近位部分を備えた管状本体(71)であって、前記近位部分は、前記患者の身体の中に挿入されるように構成され、それによって医療デバイス(100)が前記イントロデューサシース(70)を通して前記患者の身体の中に挿入され得る、管状本体(71)を備え、
前記イントロデューサシース(70)は、その長さに沿って縦方向に切り離すのを容易にするために構築され、
前記イントロデューサシース(70)は、更に、
第1のハンドル(75)および第2のハンドル(76)と、
前記管状本体(71)の前記遠位部分における止血バルブ(74)であって、前記第1のハンドル(75)および前記第2のハンドル(76)を用いて切り離される止血バルブ(74)と、を含み、
前記第1のハンドル(75)および前記第2のハンドル(76)は、反対方向にねじられることで、前記止血バルブ(74)に破断力を加えて、前記管状本体(71)の前記遠位部分を破断させる、ことを特徴とするイントロデューサシース(70)。
【請求項2】
請求項1に記載のイントロデューサシース(70)であって、前記第1のハンドル(75)および前記第2のハンドル(76)は、それぞれ2つのウイング(75a,75b,76a,76b)を有する、ことを特徴とするイントロデューサシース(70)。
【請求項3】
請求項2に記載のイントロデューサシース(70)であって、前記第1のハンドル(75)および前記第2のハンドル(76)は、前記管状本体(71)の縦軸に対して垂直に延びる回転軸を中心に、前記第1のハンドル(75)および前記第2のハンドル(76)それぞれの2つのウイング(75a,75b,76a,76b)の間でねじられる、ことを特徴とするイントロデューサシース(70)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のイントロデューサシース(70)であって、前記第1のハンドル(75)および前記第2のハンドル(76)は、前記管状本体(71)に関して正反対に対向する、ことを特徴とするイントロデューサシース(70)。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のイントロデューサシース(70)であって、前記管状本体(71)の少なくとも前記遠位部分は、所定の破断線を形成する縦ノッチを含む、ことを特徴とするイントロデューサシース(70)。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載のイントロデューサシース(70)であって、前記第1のハンドル(75)および前記第2のハンドル(76)は、前記止血バルブ(74)に取り付けられる、ことを特徴とするイントロデューサシース(70)。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載のイントロデューサシース(70)であって、前記医療デバイスは、カテーテル(100)を含む、ことを特徴とするイントロデューサシース(70)。
【請求項8】
請求項7に記載のイントロデューサシース(70)であって、前記カテーテル(100)の先端に軸流型血液ポンプ(101)が配置される、ことを特徴とするイントロデューサシース(70)。