(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087092
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/28 20060101AFI20240624BHJP
A47L 5/24 20060101ALI20240624BHJP
【FI】
A47L9/28 A
A47L5/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201676
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】井芹 崇樹
【テーマコード(参考)】
3B057
【Fターム(参考)】
3B057DA01
3B057DD01
(57)【要約】
【課題】ユーザが希望する運転強度で掃除機構に運転を開始させることができる掃除機を提供する。
【解決手段】掃除機は、運転を行う掃除機構と、操作を受け付ける操作部と、前記掃除機構に前記運転を行わせている間に前記操作が受け付けられるのに応答して、前記掃除機構に前記運転を行わせたまま、前記掃除機構の運転強度を示す情報を記憶し、次回以降に前記掃除機構に前記運転を行わせる場合に、前記情報に基づいて前記掃除機構に前記運転を行わせる制御部と、を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転を行う掃除機構と、
操作を受け付ける操作部と、
前記掃除機構に前記運転を行わせている間に前記操作が受け付けられるのに応答して、前記掃除機構に前記運転を行わせたまま、前記掃除機構の運転強度を示す情報を記憶し、次回以降に前記掃除機構に前記運転を行わせる場合に、前記情報に基づいて前記掃除機構に前記運転を行わせる制御部と、
を備える掃除機。
【請求項2】
前記掃除機構は、送風機を備え、
前記運転は、被掃除面から塵芥を吸い上げる風の送風を含み、
前記情報は、前記送風機の運転強度を示す情報を含み、
前記制御部は、前記送風機の運転強度を示す情報に基づいて前記送風機に前記送風を行わせる
請求項1に記載の掃除機。
【請求項3】
前記掃除機構は、掻き出し機構を備え、
前記運転は、被掃除面からの塵芥の掻き出しを含み、
前記情報は、前記掻き出し機構の運転強度を示す情報を含み、
前記制御部は、前記掻き出し機構の運転強度を示す情報に基づいて前記掻き出し機構に前記掻き出しを行わせる
請求項2に記載の掃除機。
【請求項4】
前記掃除機構は、掻き出し機構を備え、
前記運転は、被掃除面からの塵芥の掻き出しを含み、
前記情報は、前記掻き出し機構の運転強度を示す情報を含み、
前記制御部は、前記掻き出し機構の運転強度を示す情報に基づいて前記掻き出し機構に前記掻き出しを行わせる
請求項1に記載の掃除機。
【請求項5】
前記操作部は、キーを備え、前記キーを短押しする第1の操作を受け付け、
前記操作は、前記キーを長押しする第2の操作であり、
前記制御部は、前記第1の操作が受け付けられるのに応答して、前記情報を記憶する処理以外の処理を行う
請求項1から4までのいずれか一項に記載の掃除機。
【請求項6】
前記操作部は、第1のキー及び第2のキーを備え、前記第1のキーを押す第1の操作を受け付け、
前記操作は、前記第2のキーを押す第2の操作であり、
前記制御部は、前記第1の操作が受け付けられるのに応答して、前記情報を記憶する処理以外の処理を行う
請求項1から4までのいずれか一項に記載の掃除機。
【請求項7】
前記操作部は、第1の変更キー及び第2の変更キーを備え、
前記制御部は、前記掃除機構の運転強度を複数の運転強度の間で切り替え、前記第1の変更キーを短押しする操作が受け付けられるのに応答して、前記掃除機構の運転強度を1段階大きくし、前記第1の変更キーを長押しする操作が受け付けられるのに応答して、前記掃除機構の運転強度を最大にし、前記第2の変更キーを短押しする操作が受け付けられるのに応答して、前記掃除機構の運転強度を1段階小さくし、前記第2の変更キーを長押しする操作が受け付けられるのに応答して、前記掃除機構の運転強度を最小にする
請求項1から4までのいずれか一項に記載の掃除機。
【請求項8】
前記操作部は、第1の変更キー及び第2の変更キーを備え、
前記制御部は、前記掃除機構の運転強度を5つ以上の運転強度の間で切り替え、前記第1の変更キーを押す操作が受け付けられるのに応答して、前記掃除機構の運転強度を1段階大きくし、前記第2の変更キーを押す操作が受け付けられるのに応答して、前記掃除機構の運転強度を1段階小さくする
請求項1から4までのいずれか一項に記載の掃除機。
【請求項9】
前記制御部は、前記掃除機構に前記運転を行わせていない間に前記操作が受け付けられるのに応答して、次回以降に前記掃除機構に前記運転を開始させる際の前記掃除機構の開始運転強度を設定する設定モードに遷移する
請求項1から4までのいずれか一項に記載の掃除機。
【請求項10】
前記制御部は、次回以降に前記掃除機構に前記運転を行わせる場合に、前記情報により示される前記掃除機構の運転強度で前記掃除機構に前記運転を行わせる
請求項1から4までのいずれか一項に記載の掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、電気掃除機を開示する。当該電気掃除機においては、電気掃除機の運転が中断された後に電気掃除機の運転が再開される際に、停止前の強さで電動送風機の運転が再開される(要約)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された電気掃除機においては、電気掃除機の運転が再開される際の電動送風機の運転の強さが、電気掃除機の運転が中断される際の電動送風機の運転の強さである。しかし、電気掃除機の運転が中断される際の電動送風機の運転の強さで電気掃除機の運転を開始することをユーザが希望するとは限らない。このため、特許文献1に開示された電気掃除機においては、電気掃除機の運転が再開される際にユーザが希望する強さで電動送風機の運転を再開することができない可能性がある。又は、電気掃除機の運転を中断する際に電動送風機の運転の強さをユーザが希望する強さにする煩雑な操作が必要になる。
【0005】
本開示の一態様は、この問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、例えば、ユーザが希望する運転強度で掃除機構に運転を開始させることができる掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の掃除機は、運転を行う掃除機構と、操作を受け付ける操作部と、前記掃除機構に前記運転を行わせている間に前記操作が受け付けられるのに応答して、前記掃除機構に前記運転を行わせたまま、前記掃除機構の運転強度を示す情報を記憶し、次回以降に前記掃除機構に前記運転を行わせる場合に、前記情報に基づいて前記掃除機構に前記運転を行わせる制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態の掃除機を模式的に図示する斜視図である。
【
図2】第1実施形態の掃除機を模式的に図示する断面図である。
【
図3】第1実施形態の掃除機に備えられる操作部を模式的に図示する平面図である。
【
図4】第1実施形態の掃除機の制御系のブロック図である。
【
図5】第1実施形態の掃除機に備えられる第1の変更キー及び第2の変更キーを押すことによる、当該掃除機に備えられる掃除機構の状態の遷移を説明する図である。
【
図6】第1実施形態の掃除機に備えられるキーを押すことによる、当該掃除機に備えられる掃除機構の状態の遷移を説明する図である。
【
図7】第1実施形態の掃除機に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】第1実施形態の掃除機に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】第2実施形態の掃除機に備えられる第1の変更キー及び第2の変更キーを押すことによる、当該掃除機に備えられる掃除機構の状態の遷移を説明する図である。
【
図10】第2実施形態の掃除機に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図11】第2実施形態の掃除機に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図12】第3実施形態の掃除機に備えられる操作部のブロック図である。
【
図13】第3実施形態の掃除機に備えられる第1のキー及び第2のキーを押すことによる、当該掃除機に備えられる掃除機構の状態の遷移を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0009】
1 第1実施形態
1.1 掃除機の構造
図1は、第1実施形態の掃除機を模式的に図示する斜視図である。
【0010】
図1に図示される第1実施形態の掃除機1は、被掃除面から塵芥を掻き出し、被掃除面から塵芥を吸い上げる。掃除機1は、現在の運転強度を記憶することを指示する操作を受け付け、記憶した運転強度を次回以降に運転が開始される際の運転強度にする。
【0011】
掃除機1は、スティック掃除機である。掃除機1が、スティック掃除機以外の掃除機であってもよい。例えば、掃除機1が、キャニスタ掃除機、ハンディ掃除機等であってもよい。
【0012】
掃除機1は、ノズル11(吸込口体)、延長管12及び本体13を備える。
【0013】
ノズル11は、延長管12の一端に着脱することができる。延長管12の他端は、本体13に着脱することができる。ノズル11が延長管12の一端に装着され、延長管12の他端が本体13に装着された場合は、ノズル11が延長管12を介して本体13に接続される。
【0014】
ノズル11は、本体13に着脱することもできる。ノズル11が本体13に装着された場合は、ノズル11が延長管12を介さずに本体13に接続される。
【0015】
ノズル11には、吸込口及び第1の風路が形成される。吸込口は、第1の風路の一端にある。延長管12には、第2の風路が形成される。本体13には、第3の風路及び排出口が形成される。排出口は、第3の風路の他端にある。吸込口は、ノズル11が被掃除面上に置かれた場合に、被掃除面に対向する。
【0016】
ノズル11が延長管12を介して本体13に接続された場合は、第1の風路の他端が、第2の風路の一端に接続される。また、第2の風路の他端が、第3の風路の一端に接続される。これにより、吸込口から第1の風路、第2の風路及び第3の風路を順次に経由して排出口へ風を導くことができる。
【0017】
ノズル11が延長管12を介さずに本体13に接続された場合は、第1の風路の他端が、第3の風路の一端に接続される。これにより、吸込口から第1の風路及び第3の風路を順次に経由して排出口へ風を導くことができる。
【0018】
ノズル11は、被掃除面上に置かれる。このため、吸込口から排出口へ至る風が送風された場合は、送風された風により被掃除面から塵芥を吸い上げることができる。
【0019】
1.2 ノズルの構造
図1に図示されるように、ノズル11は、掻き出し機構21を備える。
【0020】
掻き出し機構21は、被掃除面から塵芥を掻き出す。
【0021】
図1に図示されるように、掻き出し機構21は、回転ブラシ31及びブラシモータ32を備える。
【0022】
回転ブラシ31は、吸込口に配置される。このため、回転ブラシ31は、ノズル11が被掃除面上に置かれた場合に、被掃除面に接触する。このため、回転ブラシ31は、回転して被掃除面から塵芥を掻き出す。
【0023】
ブラシモータ32は、供給された電力を消費して、回転ブラシ31を回転させる。
【0024】
1.3 本体の構造
図2は、第1実施形態の掃除機に備えられる本体を模式的に図示する断面図である。
【0025】
図2に図示されるように、本体13は、電池41、送風機42、操作部43及び回路基板44を備える。
【0026】
電池41は、送風機42、回路基板44及びブラシモータ32に電気的に接続される。電池41は、送風機42、回路基板44及びブラシモータ32に電力を供給する。電池41は、二次電池であり、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等である。電池41は、本体13の残余部に着脱可能である。電池41が、本体13の残余部に固定されてもよい。
【0027】
送風機42は、供給された電力を消費して、風を送風する。送風される風は、吸込口から排出口へ至る。このため、送風される風は、被掃除面から塵芥を吸い上げる。
【0028】
操作部43は、操作を受け付ける。操作部43は、ボタンスイッチを備える。操作部43が、ボタンスイッチ以外の操作部材を備えてもよい。例えば、操作部43が、ロータリスイッチ、ダイヤル、スライダ、タッチパネル等を備えてもよい。
【0029】
回路基板44は、送風機42、操作部43及びブラシモータ32に電気的に接続される。回路基板44は、電池41により供給された電力を消費して動作する。回路基板44は、操作部43により受け付けられた操作を検知し、検知した操作にしたがって送風機42及びブラシモータ32を制御する。これにより、回路基板44は、操作部43により受け付けられた操作にしたがって掃除機1の運転の内容を設定する。
【0030】
1.4 操作部の構造
図3は、第1実施形態の掃除機に備えられる操作部を模式的に図示する平面図である。
【0031】
図3に図示されるように、操作部43は、第1の変更キー51、第2の変更キー52及びキー53を備える。
【0032】
第1の変更キー51を押す操作は、掃除機1の運転強度を1段階大きくすることを指示する操作又は最大の運転強度で掃除機に運転を開始することを指示する操作である。第2の変更キー52を押す操作は、掃除機1の運転強度を1段階小さくすることを指示する操作又は最小の運転強度で掃除機1に運転を開始することを指示する操作である。キー53を短押しする第1の操作は、掃除機1に運転を開始又は終了することを指示する操作である。キー53を長押しする第2の操作は、掃除機1に現在の運転強度を記憶することを指示する操作である。
【0033】
第1の変更キー51、第2の変更キー52及びキー53は、ボタンスイッチである。
【0034】
1.5 制御系
図4は、第1実施形態の掃除機の制御系のブロック図である。
【0035】
図4に示されるように、掃除機1は、掃除機構61、操作部43及び制御部62を備える。
【0036】
掃除機構61は、被掃除面を掃除する運転を行う。
【0037】
図4に示されるように、掃除機構61は、掻き出し機構21及び送風機42を備える。掻き出し機構21は、被掃除面から塵芥を掻き出す。送風機42は、被掃除面から塵芥を吸い上げる風を送風する。このため、掃除機構61により行われる運転は、被掃除面からの塵芥の掻き出し及び被掃除面から塵芥を吸い上げる風の送風を含む。
【0038】
操作部43は、操作を受け付ける。
【0039】
図4に示されるように、操作部43は、第1の変更キー51、第2の変更キー52及びキー53を備える。
【0040】
操作部43により受け付けられる操作は、第1の変更キー51を押す操作、第2の変更キー52を押す操作、キー53を短押しする第1の操作及びキー53を長押しする第2の操作を含む。
【0041】
制御部62は、操作部43により受け付けられた操作に応じた運転を掃除機構61に行わせる。
【0042】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間にキー53を長押しする第2の操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61に運転を行わせたまま、掃除機構61の運転強度を示す情報71を記憶する。制御部62は、掃除機構61に運転を開始させるタイミングに情報71を記憶している場合は、記憶している情報71に基づいて掃除機構61に運転を行わせる。これにより、制御部62は、次回以降に掃除機構61に運転を行わせる場合に、情報71に基づいて掃除機構61に運転を行わせる。
【0043】
制御部62は、次回以降に掃除機構61に運転を行わせる場合に、情報71により示される掃除機構61の運転強度で掃除機構61に運転を行わせる。又は、制御部62は、次回以降に掃除機構61に運転を行わせる場合に、情報71により示される掃除機構61の運転強度を掃除機構61の温度その他の要因に応じて調整し、調整した掃除機構61の運転強度で掃除機構61に運転を行わせる。
【0044】
掃除機構61に運転を開始させる際の掃除機構61の運転強度が、掃除機1を提供する事業者により設定された運転強度である場合は、ユーザが希望する運転強度で掃除機構61に運転を開始させることができない可能性がある。
【0045】
また、掃除機構61に運転を開始させる際の掃除機構61の運転強度が、特許文献1に開示された電気掃除機と同様に掃除機構61に運転を終了させた際の掃除機構61の運転強度である場合も、ユーザが希望する運転強度で掃除機構61に運転を開始させることができない可能性がある。又は、掃除機構61に運転を終了させる際に掃除機構61の運転強度をユーザが希望する運転強度にする煩雑な操作が必要になる。
【0046】
これに対して、掃除機1においては、掃除機構61に運転を開始させる際の掃除機構61の運転強度が、キー53を長押しする第2の操作により選択される。これにより、次回以降に掃除機構61に運転を行わせる場合にユーザが希望する運転強度で掃除機構61に運転を開始させることができる。これにより、ユーザの使用シーン、使用環境に適した運転強度で掃除機構61に運転を開始させることができる。これにより、高い利便性を有する掃除機1を提供することができる。
【0047】
記憶される掃除機構61の運転強度を示す情報71は、掻き出し機構21の運転強度を示す情報81及び送風機42の運転強度を示す情報82を含む。制御部62は、掃除機構61に運転を行わせるタイミングに情報71を記憶している場合は、記憶している情報81に基づいて掻き出し機構21に掻き出しを行わせ、記憶している情報82に基づいて送風機42に送風を行わせる。
【0048】
制御部62は、次回以降に掃除機構61に運転を行わせる場合に、情報81により示される掻き出し機構21の運転強度で掻き出し機構21に掻き出しを行わせる。又は、制御部62は、次回以降に掃除機構61に運転を行わせる場合に、情報81により示される掻き出し機構21の運転強度を掻き出し機構21の温度その他の要因に応じて調整し、調整した掻き出し機構21の運転強度で掻き出し機構21に掻き出しを行わせる。
【0049】
制御部62は、次回以降に掃除機構61に運転を行わせる場合に、情報82により示される送風機42の運転強度で送風機42に送風を行わせる。又は、制御部62は、次回以降に掃除機構61に運転を行わせる場合に、情報82により示される送風機42の運転強度を送風機42の温度その他の要因に応じて調整し、調整した送風機42の運転強度で送風機42に送風を行わせる。
【0050】
掃除機構61の運転強度を示す情報71は、被掃除面から塵芥を除去する能力を示す。被掃除面から塵芥を除去する能力は、被掃除面から塵芥を掻き出す能力及び被掃除面から塵芥を吸い上げる能力を含む。掻き出し機構21の運転強度を示す情報81は、被掃除面から塵芥を掻き出す能力を示し、ブラシモータ32に印加される電圧の電圧値、ブラシモータ32に供給される電流の電流値、ブラシモータ32に供給される電力の電力値、ブラシモータ32に供給される電流のデューティ比、ブラシモータ32の回転数等である。送風機42の運転強度を示す情報82は、被掃除面から塵芥を吸い上げる能力を示し、送風機42に印加される電圧の電圧値、送風機42に供給される電流の電流値、送風機42に供給される電力の電力値、送風機42に供給される電流のデューティ比、送風機42に備えられるファンの回転数、送風機42により送風される風の強さ等である。掻き出し機構21の運転強度が大きいことは、ブラシモータ32の回転数が大きいこと等を意味する。送風機42の運転強度が大きいことは、送風機42に備えられるファンの回転数が大きいことを意味する。
【0051】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間にキー53を長押しする第2の操作が受け付けられた場合に掃除機構61の運転強度を示す情報71を既に記憶しているときは、掃除機構61の現在の運転強度を示す情報で既に記憶している情報71により示される掃除機構61の運転強度を更新する。
【0052】
掃除機構61の運転強度を示す情報71を記憶するトリガーとなる第2の操作が、キー53を長押しする操作以外の操作であってもよい。例えば、当該トリガーとなる第2の操作が、キー53以外のひとつのキーを押す操作又はキー53以外の複数のキーを同時に押す操作であってもよい。また、当該トリガーとなる第2の操作が、キー53を含む複数のキーを同時に押す操作であってもよい。
【0053】
制御部62は、回路基板44に実装される。制御部62は、マイクロコントローラ及び周辺回路を備える。マイクロコントローラは、プロセッサ及びメモリを備える。メモリには、制御プログラムが記憶される。プロセッサは、記憶された制御プログラムを実行してマイクロコントローラ及び周辺回路を制御部62として動作させる。マイクロコントローラにより行われる処理の全部又は一部が専用の電子回路により行われてもよい。
【0054】
1.6 第1の変更キー及び第2の変更キーを押すことによる掃除機構の状態の遷移
図5は、第1実施形態の掃除機に備えられる第1の変更キー及び第2の変更キーを押すことによる、当該掃除機に備えられる掃除機構の状態の遷移を説明する図である。
【0055】
第1実施形態においては、掃除機構61の運転中91及び運転停止中92で第1の変更キー51及び第2の変更キー52の機能が切り替えられる。
【0056】
図5に示されるように、制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)に、掃除機構61の運転強度を複数の運転強度101の間で切り替える。第1実施形態においては、複数の運転強度101は、第1の運転強度111、第2の運転強度112、第3の運転強度113、第4の運転強度114及び第5の運転強度115からなる5つの運転強度である。複数の運転強度101が、4つ以下の運転強度又は6つ以上の運転強度であってもよい。ただし、第1実施形態の利点は、複数の運転強度101が5つ以上の運転強度であり、掃除機構61の運転強度を複数の運転強度101の間で切り替えることが煩雑である場合に特に顕著に現れる。
【0057】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせていない間(運転停止中92)に第1の変更キー51を押す操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を最大の第1の運転強度111にして掃除機構61に運転を開始させる。
【0058】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせていない間(運転停止中92)に第2の変更キー52を押す操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を最小の第5の運転強度115にして掃除機構61に運転を開始させる。
【0059】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)に第1の変更キー51を押す操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を1段階大きくする。例えば、制御部62は、掃除機構61の運転強度が第5の運転強度115である場合は、第1の変更キー51を押す操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を第5の運転強度115より1段階大きい第4の運転強度114にする。
【0060】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)に第2の変更キー52を押す操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を1段階小さくする。例えば、制御部62は、掃除機構61の運転強度が第1の運転強度111である場合は、第2の変更キー52を押す操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を第1の運転強度111より1段階小さい第2の運転強度112にする。
【0061】
1.7 キーを押すことによる掃除機構の状態の遷移
図6は、第1実施形態の掃除機に備えられるキーを押すことによる、当該掃除機に備えられる掃除機構の状態の遷移を説明する図である。
【0062】
第1実施形態においては、掃除機構61の運転中91及び運転停止中92でキー53の機能が切り替えられる。また、キー53の短押し及び長押しでキー53の機能が切り替えられる。
【0063】
図6に示されるように、制御部62は、掃除機構61に運転を行わせていない間(運転停止中92)にキー53を短押しする第1の操作が受け付けられるのに応答して、記憶している掃除機構61の運転強度を示す情報71をメモリから読み出す処理121を行い、行った処理121により読み出した情報71により示される掃除機構61の運転強度で掃除機構61に運転を開始させる。これにより、制御部62は、掃除機構61に複数の運転強度101のいずれかで運転を開始させる。
【0064】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)にキー53を短押しする第1の操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61に運転を停止させる。
【0065】
また、制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)にキー53を長押しする第2の操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61に運転を行わせたまま、掃除機構61の運転強度を示す情報71をメモリに書き込む処理122を行う。これにより、制御部62は、情報71を記憶する。
【0066】
また、制御部62は、掃除機構61に運転を行わせていない間(運転停止中92)にキー53を長押しする第2の操作が受け付けられるのに応答して、設定モード123に遷移する。設定モード123は、次回以降に掃除機構61に運転を開始させる際の掃除機構61の開始運転強度を設定する。
【0067】
制御部62は、設定された時間未満の時間に渡ってキー53が押された場合にキー53が短押しされたと認識し、設定された時間以上の時間に渡ってキー53が押された場合にキー53が長押しされたと認識する。設定された時間は、例えば、1.5秒以上2.0秒以下である。制御部62が、キー53が単押しされた場合にキー53が短押しされたときに行う処理と同様の処理を行い、キー53が2度押しされた場合にキー53が長押しされたときに行う処理と同様の処理を行ってもよい。
【0068】
第1実施形態においては、制御部62は、キー53を短押しする第1の操作が受け付けられるのに応答して、情報71をメモリに書き込む処理122以外の処理を行い、キー53を長押しする第2の操作が受け付けられるのに応答して、処理122を行う。また、処理122以外の処理として、掃除機構61に運転を終了させる処理が選択されている。しかし、処理122以外の処理として、掃除機構61に運転を終了させる処理以外の処理が選択されてもよい。
【0069】
1.8 制御部により行われる処理の流れ
図7及び
図8は、運転中に第1実施形態の掃除機に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0070】
制御部62は、
図7及び
図8に示されるステップS101からS109までを実行する。
【0071】
ステップS101においては、制御部62が、第1の変更キー51を押す操作が受け付けられたか否かを判定する。第1の変更キー51を押す操作が受け付けられたと判定された場合は、ステップS102が実行される。第1の変更キー51を押す操作が受け付けられなかったと判定された場合は、ステップS104が実行される。
【0072】
ステップS102においては、制御部62が、掃除機構61の運転強度が最大の第1の運転強度111であるか否かを判定する。掃除機構61の運転強度が最大の第1の運転強度111であると判定された場合は、再びステップS101が実行される。掃除機構61の運転強度が最大の第1の運転強度111でないと判定された場合は、ステップS103が実行される。
【0073】
ステップS103においては、制御部62が、掃除機構61の運転強度を1段階大きくする。ステップS103が実行された後には、再びステップS101が実行される。
【0074】
ステップS101からS103までによれば、制御部62は、第1の変更キー51を押す操作が受け付けられ、掃除機構61の運転強度が最大の第1の運転強度111に達していない場合は、掃除機構61の運転強度を1段階大きくする。一方、制御部62は、第1の変更キー51を押す操作が受け付けられ、掃除機構61の運転強度が最大の第1の運転強度111に達している場合は、第1の変更キー51を押す操作を無視する。
【0075】
ステップS104においては、制御部62が、第2の変更キー52を押す操作が受け付けられたか否かを判定する。第2の変更キー52を押す操作が受け付けられたと判定された場合は、ステップS105が実行される。第2の変更キー52を押す操作が受け付けられなかったと判定された場合は、ステップS107が実行される。
【0076】
ステップS105においては、制御部62が、掃除機構61の運転強度が最小の第5の運転強度115であるか否かを判定する。掃除機構61の運転強度が最小の第5の運転強度115であると判定された場合は、再びステップS101が実行される。掃除機構61の運転強度が最小の第5の運転強度115でないと判定された場合は、ステップS106が実行される。
【0077】
ステップS106においては、制御部62が、掃除機構61の運転強度を1段階小さくする。ステップS106が実行された後には、再びステップS101が実行される。
【0078】
ステップS104からS106までによれば、制御部62は、第2の変更キー52を押す操作が受け付けられ、掃除機構61の運転強度が最小の第5の運転強度115に達していない場合は、掃除機構61の運転強度を1段階小さくする。一方、制御部62は、第2の変更キー52を押す操作が受け付けられ、掃除機構61の運転強度が最小の第5の運転強度115に達している場合は、第2の変更キー52を押す操作を無視する。
【0079】
ステップS107においては、制御部62が、キー53を押す操作が受け付けられたか否かを判定する。キー53を押す操作が受け付けられたと判定された場合は、ステップS108が実行される。キー53を押す操作が受け付けられなかったと判定された場合は、再びステップS101が実行される。
【0080】
ステップS108においては、制御部62が、受け付けられたキー53を押す操作がキー53を長押しする第2の操作であるか否かを判定する。キー53を押す操作がキー53を長押しする第2の操作であると判定された場合は、ステップS109が実行される。キー53を押す操作がキー53を長押しする第2の操作でない、すなわち、キー53を押す操作がキー53を短押しする第1の操作であると判定された場合は、制御部62が掃除機構61に運転を停止させる。
【0081】
ステップS109においては、制御部62が、現在の掃除機構61の運転強度を示す情報71をメモリに書き込む。これにより、次回以降に掃除機構61に運転を開始させる際に、キー53を長押ししたタイミングにおける掃除機構61の運転強度に応じた運転強度で掃除機構61に運転を行わせることができる。ステップS109が実行された後には、再びステップS101が実行される。
【0082】
ステップS107からS109までにより、制御部62は、キー53を短押しする第1の操作が受け付けられた場合に、掃除機構61に運転を停止させる。また、制御部62は、キー53を長押しする第2の操作が受け付けられた場合に、現在の掃除機構61の運転強度を示す情報71をメモリに書き込み、現在の掃除機構61の運転強度で掃除機構61に運転を継続させる。
【0083】
2 第2実施形態
以下では、第2実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第2実施形態においても採用される。
【0084】
図9は、第2実施形態の掃除機に備えられる第1の変更キー及び第2の変更キーを押すことによる、当該掃除機に備えられる掃除機構の状態の遷移を説明する図である。
【0085】
第2実施形態においては、掃除機1の運転中91及び運転停止中92で第1の変更キー51及び第2の変更キー52の機能が切り替えられる。また、第1の変更キー51及び第2の変更キー52の短押し及び長押しで第1の変更キー51及び第2の変更キー52の機能が切り替えられる。
【0086】
図9に示されるように、制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)に第1の変更キー51を短押しする操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を1段階大きくする。例えば、制御部62は、掃除機構61の運転強度が第5の運転強度115である場合は、第1の変更キー51を短押しする操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を第5の運転強度115より1段階大きい第4の運転強度114にする。
【0087】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)に第1の変更キー51を長押しする操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を最大の第1の運転強度111にする。第1の運転強度111は、第1の変更キー51を短押しすることにより選択可能な運転強度のうちの最大の運転強度である。制御部62が、第1の変更キー51を長押しする操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を第1の運転強度111より大きい運転強度にしてもよい。
【0088】
また、制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)に第2の変更キー52を短押しする操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を1段階小さくする。例えば、制御部62は、掃除機構61の運転強度が第1の運転強度111である場合は、第2の変更キー52を短押しする操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を第1の運転強度111より1段階小さい第2の運転強度112にする。
【0089】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)に第2の変更キー52を長押しする操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を最小の第5の運転強度115にする。第5の運転強度115は、第1の変更キー51を短押しすることにより選択可能な運転強度のうちの最小の運転強度である。制御部62が、第1の変更キー51を長押しする操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を第5の運転強度111より小さい運転強度にしてもよい。
【0090】
制御部62は、第1の変更キー51及び第2の変更キー52の各変更キーが設定された時間未満の時間に渡って押された場合に各変更キーが短押しされたと認識し、各変更キーが設定された時間以上の時間に渡って押された場合に各変更キーが長押しされたと認識する。設定された時間は、例えば、1.5秒以上2.0秒以下である。制御部62が、各変更キーが2度押しされた場合に各変更キーが長押しされたときに行う処理と同様の処理を行い、各変更キーが単押しされた場合に各変更キーが短押しされたときに行う処理と同様の処理を行ってもよい。
【0091】
図10及び
図11は、運転中に第2実施形態の掃除機に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0092】
制御部62は、
図10及び
図11に示されるステップS111からS123までを実行する。
【0093】
ステップS111においては、制御部62が、第1の変更キー51を押す操作が受け付けられたか否かを判定する。第1の変更キー51を押す操作が受け付けられたと判定された場合は、ステップS112が実行される。第1の変更キー51を押す操作が受け付けられなかったと判定された場合は、ステップS116が実行される。
【0094】
ステップS112においては、制御部62が、受け付けられた第1の変更キー51を押す操作が第1の変更キー51を長押しする操作であるか否かを判定する。第1の変更キー51を押す操作が第1の変更キー51を長押しする操作であると判定された場合は、ステップS113が実行される。第1の変更キー51を押す操作が第1の変更キー51を長押しする操作でないと判定された場合は、ステップS114が実行される。
【0095】
ステップS113においては、制御部62が、掃除機構61の運転強度を最大の第1の運転強度111にする。ステップS113が実行された後には、再びステップS111が実行される。
【0096】
ステップS114においては、制御部62が、掃除機構61の運転強度が最大の第1の運転強度111であるか否かを判定する。掃除機構61の運転強度が最大の第1の運転強度111であると判定された場合は、再びステップS111が実行される。掃除機構61の運転強度が最大の第1の運転強度111でないと判定された場合は、ステップS115が実行される。
【0097】
ステップS115においては、制御部62が、掃除機構61の運転強度を1段階大きくする。ステップS115が実行された後には、再びステップS111が実行される。
【0098】
ステップS111からS115までによれば、制御部62は、第1の変更キー51を短押しする操作が受け付けられ、掃除機構61の運転強度が最大の第1の運転強度111に達していない場合は、掃除機構61の運転強度を1段階大きくする。一方、制御部62は、第1の変更キー51を短押しする操作が受け付けられ、掃除機構61の運転強度が最大の第1の運転強度111に達している場合は、第1の変更キー51を短押しする操作を無視する。また、制御部62は、第1の変更キー51を長押しする操作が受け付けられた場合は、掃除機構61の運転強度を最大の第1の運転強度111にする。
【0099】
ステップS116においては、制御部62が、第2の変更キー52を押す操作が受け付けられたか否かを判定する。第2の変更キー52を押す操作が受け付けられたと判定された場合は、ステップS117が実行される。第2の変更キー52を押す操作が受け付けられなかったと判定された場合は、ステップS121が実行される。
【0100】
ステップS117においては、制御部62が、受け付けられた第2の変更キー52を押す操作が第2の変更キー52を長押しする操作であるか否かを判定する。第2の変更キー52を押す操作が第2の変更キー52を長押しする操作であると判定された場合は、ステップS118が実行される。第2の変更キー52を押す操作が第2の変更キー52を長押しする操作でないと判定された場合は、ステップS119が実行される。
【0101】
ステップS118においては、制御部62が、掃除機構61の運転強度を最小の第5の運転強度115にする。ステップS118が実行された後には、再びステップS111が実行される。
【0102】
ステップS119においては、制御部62が、掃除機構61の運転強度が最小の第5の運転強度115であるか否かを判定する。掃除機構61の運転強度が最小の第5の運転強度115であると判定された場合は、再びステップS111が実行される。掃除機構61の運転強度が最小の第5の運転強度115でないと判定された場合は、ステップS120が実行される。
【0103】
ステップS120においては、制御部62が、掃除機構61の運転強度を1段階小さくする。ステップS120が実行された後には、再びステップS111が実行される。
【0104】
ステップS116からS120までによれば、制御部62は、第2の変更キー52を短押しする操作が受け付けられ、掃除機構61の運転強度が最小の第5の運転強度115に達していない場合は、掃除機構61の運転強度を1段階小さくする。一方、制御部62は、第2の変更キー52を短押しする操作が受け付けられ、掃除機構61の運転強度が最小の第5の運転強度115に達している場合は、第2の変更キー52を短押しする操作を無視する。また、制御部62は、第2の変更キー52を長押しする操作が受け付けられた場合は、掃除機構61の運転強度を第5の運転強度115にする。
【0105】
ステップS121においては、制御部62が、キー53を押す操作が受け付けられたか否かを判定する。キー53を押す操作が受け付けられたと判定された場合は、ステップS122が実行される。一方、キー53を押す操作が受け付けられなかったと判定された場合は、ステップS111が実行される。
【0106】
ステップS122においては、制御部62が、受け付けられたキー53を押す操作がキー53を長押しする第2の操作であるか否かを判定する。キー53を押す操作がキー53を長押しする第2の操作であると判定された場合は、ステップS123が実行される。キー53を押す操作がキー53を長押しする第2の操作でない、すなわち、キー53を押す操作がキー53を短押しする第1の操作であると判定された場合は、制御部62は、掃除機構61に運転を停止させる。
【0107】
ステップS123においては、制御部62が、現在の掃除機構61の運転強度を示す情報71をメモリに書き込む。これにより、次回以降に掃除機構61に運転を開始させる際に、キー53を長押ししたタイミングにおける掃除機構61の運転強度に応じた運転強度で掃除機構61に運転を行わせることができる。ステップS123が実行された後には、再びステップS111が実行される。
【0108】
ステップS121からS123までにより、制御部62は、キー53を短押しする第1の操作が受け付けられた場合に、掃除機構61に運転を停止させる。また、制御部62は、キー53を長押しする第2の操作が受け付けられた場合に、現在の掃除機構61の運転強度を示す情報71をメモリに書き込み、現在の掃除機構61の運転強度で掃除機構61に運転を継続させる。
【0109】
3 第3実施形態
以下では、第3実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第1実施形態において採用される。
【0110】
図12は、第3実施形態の掃除機に備えられる操作部のブロック図である。
【0111】
第3実施形態においては、
図12に示されるように、操作部43は、第1の変更キー51、第2の変更キー52、第1のキー131及び第2のキー132を備える。
【0112】
図13は、第3実施形態の掃除機に備えられる第1の変更キー及び第2の変更キーを押すことによる、当該掃除機に備えられる掃除機構の状態の遷移を説明する図である。
【0113】
操作部43は、第1のキー131を押す第1の操作及び第2のキー132を押す第2の操作を受け付ける。
【0114】
図13に示されるように、制御部62は、掃除機構61に運転を行わせていない間(運転停止中92)に第1のキー131を押す第1の操作が受け付けられるのに応答して、記憶している掃除機構61の運転強度を示す情報71をメモリから読み出す処理121を行い、行った処理121により読み出した情報71により示される掃除機構61の運転強度で掃除機構61に運転を開始させる。これにより、制御部62は、掃除機構61に複数の運転強度101のいずれかで運転を開始させる。
【0115】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)に第1のキー131を押す第1の操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61に運転を停止させる。
【0116】
制御部62は、掃除機構61に運転を行わせている間(運転中91)に第2のキー132を押す第2の操作が受け付けられるのに応答して、掃除機構61の運転強度を示す情報71をメモリに書き込む処理122を行い、継続して掃除機構61に運転を行わせる。
【0117】
制御部62は、掃除機構61に運転を停止させている間(運転停止中92)に第2のキー132を押す第2の操作が受け付けられるのに応答して、設定モード123に遷移する。
【0118】
第3実施形態においては、制御部62は、第1のキー131を押す第1の操作が受け付けられるのに応答して、情報71をメモリに書き込む処理122以外の処理を行い、第2のキー132を押す第2の操作が受け付けられるのに応答して、処理122を行う。そして、処理122以外の処理として、掃除機構61に運転を終了させる処理が選択されている。しかし、処理122以外の処理として、掃除機構61に運転を終了させる処理以外の処理が選択されてもよい。
【0119】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0120】
1 掃除機、11 ノズル、12 延長管、13 本体、21 掻き出し機構、31 回転ブラシ、32 ブラシモータ、41 電池、42 送風機、43 操作部、44 回路基板、51 第1の変更キー、52 第2の変更キー、53 キー、61 掃除機構、62 制御部、71 情報、81 情報、82 情報、91 運転中、92 運転停止中、101 複数の運転強度、111 第1の運転強度、112 第2の運転強度、113 第3の運転強度、114 第4の運転強度、115 第5の運転強度、121 処理、122 処理、131 第1のキー、132 第2のキー。