(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087093
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】枠部材及び当該枠部材を備える表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240624BHJP
H04N 5/645 20060101ALI20240624BHJP
H05K 7/18 20060101ALI20240624BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
H04N5/645
H05K7/18 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201678
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】楊 懿文
【テーマコード(参考)】
5G435
【Fターム(参考)】
5G435AA06
5G435BB05
5G435BB12
5G435EE05
5G435GG42
(57)【要約】
【課題】組み立て精度を向上させた枠部材を提供する。
【解決手段】枠部材は、前方に向けて画像を表示する表示面を有する矩形板状の表示パネルの第1辺に沿う第1壁部と、第1壁部の前端から延びて表示面の縁を覆い第1辺に沿う方向における第1端部を有する第1前板部と、第1前板部と一体に設けられ第1端部から第1辺に沿う方向に突出する突出部と、を有する第1枠部と、第1辺と交差する前記表示パネルの第2辺に沿う第2壁部と、第2壁部の前端から延びて表示面の縁を覆い第2辺に沿う方向における第2端部を有する第2前板部と、第2端部の面に設けられ、突出部が挿入された場合に第1前板部と第2前板部とが前後方向において互いに動かないよう規制される被挿入部と、を有する第2枠部と、を含む。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に向けて画像を表示する表示面を有する矩形板状の表示パネルの第1辺に沿う第1壁部と、前記第1壁部の前端から延びて前記表示面の縁を覆い前記第1辺に沿う方向における第1端部を有する第1前板部と、前記第1前板部と一体に設けられ前記第1端部から前記第1辺に沿う方向に突出する突出部と、を有する第1枠部と、
前記第1辺と交差する前記表示パネルの第2辺に沿う第2壁部と、前記第2壁部の前端から延びて前記表示面の縁を覆い前記第2辺に沿う方向における第2端部を有する第2前板部と、前記第2端部の面に設けられ、前記突出部が挿入された場合に前記第1前板部と前記第2前板部とが前後方向において互いに動かないよう規制される被挿入部と、を有する第2枠部と、
を含む、枠部材。
【請求項2】
前記被挿入部は、前記突出部が挿入された場合に、前方側で前記突出部に対向する部分と、後方側で前記突出部に対向する部分とを有する、請求項1に記載の枠部材。
【請求項3】
前記突出部は、前記第2前板部の後面における前記第2辺に沿う方向の幅よりも大きい前記第2辺に沿う方向の幅を持つ部分を前記第2前板部の前面側の方に有し、
前記第2前板部の後面には、前記被挿入部として、前記第2端部から前記第1辺に沿った方向に延びる溝が設けられており、前記溝は、前記第2前板部の前記後面における前記第2辺に沿う方向の幅よりも大きい前記第2辺に沿う方向の幅を持つ部分を前記第2前板部の前面側の方に有する、請求項1又は2に記載の枠部材。
【請求項4】
前記第2辺に沿う方向における前記突出部の幅は前方から後方に向かって徐々に小さくなっており、
前記溝は、前記第2前板部の前後方向に延びる2つの側壁を有し、前記2つの側壁のそれぞれは、前記第2辺に沿う方向における前記溝の幅が前方から後方に向かって徐々に小さくなるように傾斜している、請求項3に記載の枠部材。
【請求項5】
前記突出部は、前面側において前記第2辺に沿う方向における幅が部分的に大きくなるよう前記第2辺に沿う方向における両端に飛び出し部がそれぞれ設けられており、
前記溝は、前記飛び出し部が挿入できるよう前記第2辺に沿う方向における前記溝の幅が部分的に大きくされた部位を有する、請求項3に記載の枠部材。
【請求項6】
前記突出部の前面と、前記突出部の前記前面に対向する前記溝の面と、の間に接着部材が配置されている、請求項3に記載の枠部材。
【請求項7】
前記第1前板部と一体に固定され、前記第1前板部の後面から後方に向かって延びる第1固定板部と、
前記第2前板部と一体に固定され、前記第2前板部の後面から後方に向かって延びる第2固定板部と、を有し、
前記第1固定板部は、前記第1端部及び前記突出部を有し、
前記第2固定板部は、前記第2端部及び前記被挿入部を有する、請求項1に記載の枠部材。
【請求項8】
前記被挿入部は、前記第2端部に設けられた開口から前記第1辺に沿った方向に延びる孔であり、
前記孔は、前記突出部が挿入される入口である前記開口が前記突出部の先端部の断面より大きくされており、前記開口の反対側の奥側に向かって前記突出部の先端部の断面に近づくように徐々に小さくされている、請求項7に記載の枠部材。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の枠部材と、
前記表示パネルと、を備える表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、枠部材及び当該枠部材を備える表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、表示装置は、表示パネルを取り囲むように設けられた枠部材を備えている。表示装置の大型化に伴い、枠部材を一体の部材で構成することは困難となり、複数の枠部を連結して1つの枠部材とすることが一般的となっている。例えば、特許文献1に開示された表示装置用フレームは、矩形状の表示装置の4つの辺にそれぞれ設けられた4つの長尺状のフレーム部材を含んでいる構成が開示されている。4つのフレーム部材のそれぞれには、表示パネルの周縁端部を覆う支持部と、支持部に設けられた結合部と、が設けられている。表示装置の4つの角において、2つのフレーム部材の端部に設けられたそれぞれの結合部が互いに接している。L字状の締結部材が、それら2つのフレーム部材のそれぞれの結合部に挿入され、2つのフレーム部材が相互に結合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1に開示された表示装置用フレームによれば、締結部材によって、2つのフレーム部材のそれぞれの支持部が締結されており、それぞれの支持部の位置関係が表示パネルの表面に垂直な方向において互いに変わらないようにされている。それによって、表示パネルの曲がりなどの要因により、それぞれのフレーム部材が表示パネルの表面に垂直な方向に屈曲する力を受けた場合でも、結合部において、それぞれの支持部の間に段差が生じたり2つのフレーム部材の間に隙間が開いたりすることを抑制している。しかしながら、それぞれの支持部を結合する構造において、2つのフレーム部材のそれぞれの支持部と1つの締結部材との合計3つの部品の位置を合わせる必要があるため、それら3つの部品のそれぞれの形状ばらつき又は変形によって、表示装置用フレームの組み立て精度が低下するという問題がある。
【0005】
本開示は、表示パネルの表示面の縁を覆う前板部を有する複数の枠部を含む枠部材において、2つの枠部のそれぞれの前板部どうしを互いに動かないよう規制する構造を少ない部品点数で実現し、枠部材の組み立て精度を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る枠部材は、前方に向けて画像を表示する表示面を有する矩形板状の表示パネルの第1辺に沿う第1壁部と、第1壁部の前端から延びて表示面の縁を覆い第1辺に沿う方向における第1端部を有する第1前板部と、第1前板部と一体に設けられ第1端部から第1辺に沿う方向に突出する突出部と、を有する第1枠部と、第1辺と交差する前記表示パネルの第2辺に沿う第2壁部と、第2壁部の前端から延びて表示面の縁を覆い第2辺に沿う方向における第2端部を有する第2前板部と、第2端部の面に設けられ、突出部が挿入された場合に第1前板部と第2前板部とが前後方向において互いに動かないよう規制される被挿入部と、を有する第2枠部と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態1に係る、表示装置の概略図である。
【
図2】
図1の表示装置において、第1枠部と第2枠部との接続箇所を示す斜視図である。
【
図3】
図2において、第1枠部と第2枠部とを接続する前の場合を示す斜視図である。
【
図4】
図2の表示装置を別方向から見た場合を示す斜視図である。
【
図5】
図4において、第1枠部と第2枠部とを接続する前の場合を示す斜視図である。
【
図6】実施形態1に係る、第1枠部と第2枠部とを接続する前の場合を示す斜視図である。
【
図7】実施形態1に係る、第1枠部と第2枠部とを接続した後の場合を示す斜視図である。
【
図8】実施形態1に係る、第1枠部と第2枠部とを固定した後の場合を示す斜視図である。
【
図9】
図6の第1枠部を前側から見た平面図である。
【
図10】
図6の第1枠部を上側から見た平面図である。
【
図11】
図6の第2枠部を下側から見た平面図である。
【
図12】
図7のXII-XII断面の断面図である。
【
図13】実施形態1の変形例に係る、
図12と同じ位置の断面を示す断面図である。
【
図14】実施形態2に係る、第1枠部と第2枠部とを接続する前の場合を示す斜視図である。
【
図18】実施形態2に係る、
図12と同じ位置の断面を示す断面図である。
【
図19】実施形態3に係る、第1枠部と第2枠部とを接続する前の場合を示す斜視図である。
【
図20】実施形態3に係る、第1枠部と第2枠部とを接続した後の場合を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0009】
<実施形態1>
図1は、本開示の実施形態1の表示装置100の概略図である。以下の説明では、
図1の左下側、右上側、左上側、右下側、上側、下側を、それぞれ、表示装置100の前側、後側、左側、右側、上側、下側とする。
【0010】
<表示装置>
本開示の表示装置100は、例えば、液晶表示装置である。表示装置100は、有機ELを用いたOLEDであってもよいし、量子ドット発光素子を用いたQLED等であってもよい。
【0011】
表示装置100は、矩形板状の表示パネル200と、表示パネル200の外周に取り付けられた枠部材300と、を備えている。
図1において、表示パネル200の前側の面が、前方に向けて画像及び映像を表示する表示面201である。
【0012】
枠部材300は、第1枠部310、第2枠部320、第3枠部330、及び第4枠部340の4つの枠部から構成されており、4つの枠部は、表示パネル200の4つの辺にそれぞれ取り付けられている。
図1では、表示パネル200の左辺に第1枠部310が、表示パネル200の上辺に第2枠部320が、表示パネル200の下辺に第3枠部330が、表示パネル200の右辺に第4枠部340が、それぞれ取り付けられている。枠部材300を構成する材料としては、例えば、金属又はプラスチック樹脂等を用いることができる。
【0013】
<表示パネルと第1枠部及び第2枠部との固定構造>
以下、
図2~
図5を参照して、表示パネル200と第1枠部310及び第2枠部320との固定構造について説明する。
図2は、
図1の表示装置100において、第1枠部310と第2枠部320との接続箇所を示す斜視図であり、より具体的には、
図1の表示装置100における左上の角部付近を拡大した図である。
図3は、
図2において、第1枠部310及び第2枠部320を、表示パネル200に固定する前の場合を示す斜視図である。
図2及び
図3の左側、右側、上側、下側、手前側、奥側が、それぞれ、表示装置100の左側、右側、前側、後側、下側、上側に対応する。
【0014】
図4は、
図2の表示装置100を別方向から見た場合を示す斜視図であり、より具体的には、
図2の視点に対して、表示装置100の角部を挟んで反対側の視点から見た図である。
図5は、
図4において、第1枠部310及び第2枠部320を、表示パネル200に固定する前の場合を示す斜視図である。
図4及び
図5の左側、右側、上側、下側、手前側、奥側が、それぞれ、表示装置100の右側、左側、前側、後側、上側、下側に対応する。
【0015】
<表示パネル>
図3及び
図5から分かるように、表示パネル200は、表示面201の反対側の後面を支持する矩形状の支持部202と、支持部202の4つの外辺から後方に向かって延びるように設けられた板状の複数の側板部203と、を含んでいる。詳しくは後述するが、複数の側板部203のそれぞれは、4つの枠部のそれぞれを固定するための締結部501を有している。
【0016】
<第1枠部>
図2~
図5から分かるように、第1枠部310は、表示パネル200の左辺である第1辺204に取り付けられる。第1枠部310は、第1辺204に沿う第1壁部312と、第1壁部312の前端から延びて表示面201の縁を覆う第1前板部311と、第1前板部311と一体に設けられ第1端部313から第1辺204に沿う方向に突出する突出部314と、を有している。
【0017】
図4及び
図5から分かるように、第1壁部312は、その端部が前後方向及び上下方向に向けられた板状の部分であって、右側の主面が複数の側板部203の内の1つに向かいあっている。第1壁部312は、ネジ500によって、側板部203に固定される。より詳しくは、
図5に示されるように、第1壁部312は、ネジ500のネジ部が貫通する穴を有している。第1壁部312の穴を貫通したネジ500が側板部203の締結部501に締結されて、第1壁部312と側板部203とが固定される。それによって、第1枠部310が、表示パネル200に取り付けられる。
【0018】
図5から分かるように、締結部501は、側板部203の主面から突出した円筒の先端部に設けられてもよい。それによって、第1壁部312と側板部203との間に隙間を確保して、後述するアングル部材400を後方から第1枠部310と第2枠部320との間に挿入することができる。
【0019】
第1前板部311は、第1壁部312の端部の内、前端から左右方向に延びた板状の部分であって、右方向に延びた部分が表示面201の縁を覆っている。第1前板部311は、第1辺204に沿う方向において第1端部313を有する。
図3には、例えば、第1辺204に沿う方向である上下方向において、第1前板部311の上端部が第1端部313である場合が示されている。
【0020】
突出部314は、第1前板部311と一体に設けられ、第1端部313から第1辺204に沿う方向に突出する板状の部分である。突出部314の左右方向の幅は、第1前板部311の左右方向の幅よりも小さくされている。突出部314の前後方向の厚さは、第1前板部311の前後方向の厚さよりも小さくされている。詳しくは後述するが、突出部314は、第2枠部320の被挿入部324に挿入される部分である。
【0021】
<第2枠部>
図2~
図5から分かるように、第2枠部320は、表示パネル200の上辺である第2辺205に取り付けられる。第2枠部320は、第2辺205に沿う第2壁部322と、第2壁部322の前端から延びて表示面201の縁を覆う第2前板部321と、第2端部323の面に設けられ突出部314が挿入される被挿入部324と、を有している。
【0022】
図3~
図5から分かるように、第2壁部322は、その端部が左右方向及び上下方向に向けられた板状の部分であって、下側の主面が複数の側板部203の内の1つに向かいあっている。図示しないが、第2壁部322は、第1壁部312と同様に、ネジ500によって、側板部203に固定される。それによって、第2枠部320が、表示パネル200に取り付けられる。
【0023】
第2前板部321は、第2壁部322の端部の内、前端から上下方向に延びた板状の部分であって、下方向に延びた部分が表示面201の縁を覆っている。第2前板部321は、第2辺205に沿う方向において第2端部323を有する。
図3には、例えば、第2辺205に沿う方向である左右方向において、第2前板部321の左端部が第2端部323である場合が示されている。
【0024】
図3に示すように、被挿入部324は、第2端部323の面に設けられており、第1枠部310と第2枠部320とを接続した場合に突出部314が挿入される構造となっている。詳細は後述するが、被挿入部324に突出部314が挿入された場合に、第1前板部311と第2前板部321とは、前後方向において互いに動かないように規制される。それによって、突出部314を有する第1枠部310と、被挿入部324を有する第2枠部320という、2つの部品によって、第1前板部311と第2前板部321との間に段差又は隙間が生じることを抑制できる。さらに、2つの部品のみで第1前板部311と第2前板部321とが前後方向において互いに動かないよう規制する構造を実現することで、第1枠部310と第2枠部320とを接続する際の組み立て精度を高く保つことができる。
【0025】
図2に示すように、枠部材300の前面側において、4つの枠部材を互いに接続する4つの角部において、枠部材の間に段差が生じないようにするために、第1前板部311と第2前板部321とは前後方向において概ね同じ厚さとされる。また、表示装置100としての美観及び枠部材300の影を表示面201にかかりにくくする観点から、強度的に許容できる範囲において第1前板部311及び第2前板部321の前後方向の厚さはできるだけ小さいことが好ましい。
【0026】
図3及び
図5に示すように、前側から見てL字状のアングル部材400が、第1枠部310と第2枠部320との間に設けられている。アングル部材400は、ネジ500を締結するための締結部501を有している。例えば、アングル部材400は、ネジ500によって予め第2壁部322に固定されて第2枠部320と一体とされている。
図4及び
図5から分かるように、被挿入部324に突出部314が挿入されて、第1枠部310と第2枠部320とを接続した状態で、第1壁部312の穴を貫通したネジ500がアングル部材400の締結部501に締結される。それによって、第1枠部310と第2枠部320とが接続された状態で固定される。アングル部材400を構成する材料としては、例えば、金属を用いることができる。
【0027】
アングル部材400は第1壁部312に予め固定されていてもよい。また、第1枠部310と第2枠部320とを接続した後に、アングル部材400を後方から第1枠部310と第2枠部320との間に挿入して、第1枠部310と第2枠部320とを固定してもよい。さらに、アングル部材400で第1枠部310と第2枠部320とを固定した後に第1枠部310と第2枠部320とを複数の側板部203のそれぞれに固定してもよい。また、第1枠部310と第2枠部320とを複数の側板部203のそれぞれに固定した後に、アングル部材400を後方から第1枠部310と第2枠部320との間に挿入し、第1枠部310と第2枠部320とを固定してもよい。
【0028】
<第1枠部及び第2枠部の詳細な構造>
以下、
図6~
図8を参照して、第1枠部310及び第2枠部320の詳細な構造について説明する。
図6は、実施形態1に係る、第1枠部310と第2枠部320とを接続する前の場合を示す斜視図である。具体的には、
図6は、
図3の表示パネル200とアングル部材400とを省略した図であり、後方側から見た視点となっている。
図7は、実施形態1に係る、第1枠部310と第2枠部320とを接続した後の場合を示す斜視図である。
図8は、実施形態1に係る、第1枠部310と第2枠部320とをアングル部材400によって固定した後の場合を示す斜視図である。
図6~
図8の左側、右側、上側、下側、手前側、奥側が、それぞれ、第1枠部310及び第2枠部320の右側、左側、前側、後側、下側、上側に対応する。また、
図3から明らかなように、上下方向とは第1辺204に沿う方向であり、左右方向とは第2辺205に沿う方向である。
【0029】
<第1枠部の詳細構造>
以下、
図6~
図8の第1枠部310について、
図9及び
図10を参照して詳しく説明する。
図9は、
図6の第1枠部310を前側から見た平面図である。
図9の左側、右側、上側、下側が、それぞれ、第1枠部310の左側、右側、上側、下側に対応する。
図10は、
図6の第1枠部310を上側から見た平面図である。
図10の左側、右側、上側、下側が、それぞれ、第1枠部310の左側、右側、後側、前側に対応する。
【0030】
図9に示すように、第1前板部311には、上側の第1端部313から上方向に突出する突出部314が設けられている。突出部314は、上側の先端部315から第2枠部320の被挿入部324に挿入されるようになっている。
【0031】
図10に示すように、前後方向において、突出部314の厚さは、第1前板部311の厚さよりも小さくなっている。例えば、突出部314の前面は、第1前板部311の前面よりも後方になっている。
【0032】
図10において、突出部314は、上側から見て前面側と後面側とで左右方向の幅が異なっている。具体的には、突出部314は前面側から後面側に向かって左右方向の幅が徐々に小さくなるように、上側から見て左端部の面および右端部の面のそれぞれが傾斜している。それによって、突出部314の上側から見た形状は概ね台形状となっている。
【0033】
<第2枠部の詳細構造>
以下、
図6~
図8の第2枠部320について、
図11を参照して詳しく説明する。
図11は、
図6の第2枠部320を下側から見た平面図である。
図11の左側、右側、上側、下側が、それぞれ、第2枠部320の左側、右側、前側、後側に対応する。
【0034】
図11に示すように、第2前板部321には、右側の第2端部323に、第1枠部310の突出部314が挿入される被挿入部324が設けられている。
図6及び
図11において、例えば、被挿入部324は、第2前板部321の後面に設けられた上下方向に延びる溝324となっている。以下、被挿入部324を溝324とも称する。
【0035】
図11に示すように、第2前板部321を下側から見た場合、溝324の形状は第2前板部321の後面の一部が前側に凹んだ凹部形状であり、溝324の左端及び右端のそれぞれに側壁328が形成されている。言い換えると、前後方向における第2前板部321の厚さが、溝324において部分的に小さくなっている。
【0036】
図11において、溝324は、下側から見て前面側と後面側とで左右方向の幅が異なっている。具体的には、溝324は、前面側から後面側に向かって左右方向の幅が徐々に小さくなるように、下側から見て、左端及び右端のそれぞれの側壁328が傾斜している。それによって、溝324の下側から見た形状は、突出部314と同様に概ね台形状となっている。
【0037】
<第1枠部と第2枠部との詳細な接続構造>
以下、
図7及び
図12を参照して、第1枠部310と第2枠部320とが接続された場合の詳細な構造を説明する。
図12は、
図7のXII-XII断面の断面図である。
【0038】
図7に示すように、例えば、第1端部313及び第2端部323のそれぞれは、前側から見て、上下方向又は左右方向に対する斜めの形状となっている。第1端部313と第2端部323とを隙間のないように互いに当接させることで、第1枠部310と第2枠部320とがおおよそ90度の角部をなす。その場合に、突出部314の全体が被挿入部324に挿入されて、第1枠部310と第2枠部320とが接続される。
【0039】
被挿入部324は、突出部314が挿入された場合に、前方側で突出部314に対向する部分を有している。例えば、実施形態1において、
図12に示すように、被挿入部324である溝324の内部における第2前板部321の後面が、前方側で突出部314の前面に対向している。これによって、枠部材300の角部において、第1端部313を前方向に動かす力、又は、第2端部323を後方向に動かす力がかかった場合に、突出部314の前面と溝324の内部における第2前板部321の後面とが押し合い、第1前板部311と第2前板部321とが前後方向において互いに動かないよう規制される。それによって、第1前板部311と第2前板部321との間に段差又は隙間が生じることが抑制される。
【0040】
図12に示すように、実施形態1において、突出部314の後面は第1前板部311の後面と同一面上となっている。これによって、突出部314の前後方向の厚さをできるかぎり大きくして強度を高くできる。また、被挿入部324が第2前板部321の後面に設けられた溝324であることで、突出部314が被挿入部324に挿入された場合に、突出部314の後面と、溝324の外側の第2前板部321の後面とが概ね同一面となっている。これによって、
図2に示すように、前面から見た平面視において、第1前板部311と第2前板部321とが表示面201の表示面201の縁を覆う部分に突出部314及び溝324を設けたとしても、第1前板部311の後面及び第2前板部321の後面と、表示面201との間に隙間が生じないようにできる。したがって、突出部314及び溝324の左右方向の幅を大きくすることができ、第1前板部311と第2前板部321との間に段差又は隙間が生じることをさらに抑制することができる。
【0041】
さらに、突出部314は、左右方向において、その後面における幅よりも大きい幅を持つ部分を前面側に有している。言い換えると、前後方向において、溝324の外側における第2前板部321の後面と同じ位置における突出部314の左右方向の幅に対し、第2前板部321の後面よりも前面側の位置において、突出部314の左右方向の幅が大きくなる部分が存在している。
【0042】
被挿入部324は、突出部314が挿入された場合に、後方側で突出部314に対向する部分を有している。例えば、実施形態1において、
図12に示すように、被挿入部324である溝324は、突出部314に対応して、前後方向において、溝324の外側における第2前板部321の後面と同じ位置における溝324の左右方向の幅に対し、第2前板部321の後面よりも前面側の位置において、溝324の左右方向の幅が大きくなる部分が存在している。したがって、溝324の部分的に左右方向に幅が大きくなった部分の前方側で向いた成分を有する左右の傾斜面が、後方側で突出部314の部分的に左右方向に幅が大きくなった部分の後方側に向いた成分を有する左右の傾斜面に対向している。それによって、突出部314に被挿入部324を挿入した状態で、枠部材300の角部において、第1端部313を後方向に動かす力、又は、第2端部323を前方向に動かす力がかかった場合に、突出部314の部分的に左右方向に幅が大きくなった部分の後方側に向いた面と、溝324の部分的に左右方向に幅が大きくなった部分の前方側に向いた面とが押し合い、第1前板部311と第2前板部321とが前後方向において互いに動かないよう規制される。上述の構成によって、第1前板部311及び第2前板部321に対して、前後方向に動かすような力がどのようにかかったとしても、第1前板部311と第2前板部321との間に段差又は隙間が生じることを抑制できる。
【0043】
突出部314と被挿入部324との断面形状は、概ね同形状とされることが好ましい。
図12には、突出部314の断面と被挿入部324の断面とがそれぞれ概ね同じ台形状となっており、突出部314が被挿入部324に挿入された場合に、断面において、それらの間に大きな隙間が生じないようにされている。
【0044】
図12において、例えば、突出部314及び溝324のそれぞれの断面形状が概ね台形状となっている構成が開示されている。言い換えると、左右方向における突出部314の幅は前方から後方に向かって徐々に小さくなっている。また、溝324は、第2前板部321の前後方向に延びる2つの側壁328を有しており、2つの側壁328のそれぞれは、左右方向における溝324の幅が前方から後方に向かって徐々に小さくなるように傾斜している。それによって、枠部材300の角部において、第1端部313を後方向に動かす力、又は、第2端部323を前方向に動かす力がかかった場合に、突出部314の左右の端部の傾斜面のそれぞれと、溝324の2つの側壁328の傾斜面のそれぞれとが互いに押し合い、第1前板部311と第2前板部321とが前後方向において互いに動かないよう規制される。
【0045】
被挿入部324が、突出部314が挿入された場合に、前方側で突出部314に対向する部分と、後方側で突出部314に対向する部分とを有していれば、突出部314及び被挿入部324の形状は適宜変更できる。例えば、突出部314の前後方向の厚さを小さくしても強度的に許容できるのであれば、突出部314の後面を第1前板部311の後面よりも前面側にしてもよく、被挿入部324が第2端部323の面に設けられ上下方向に延びる穴であってもよい。その場合は、突出部314及び被挿入部324の前後方向における幅を部分的に変化させることなく、第1前板部311及び第2前板部321に対して、前後方向に動かすような力がどのようにかかったとしても、第1前板部311と第2前板部321との間に段差又は隙間が生じることを抑制できる。
【0046】
図8に示すように、第1枠部310と第2枠部320とを接続した後に、アングル部材400を第1枠部310と第2枠部320との間に挿入する。アングル部材400をネジ500によって第1壁部312及び第2壁部322に固定することで、第1枠部310と第2枠部320とが固定される。
【0047】
<変形例>
図13は、実施形態1の変形例に係る、
図12と同じ位置の断面を示す断面図である。
図13において、突出部314の前面と突出部314の前面に対向する溝324の面との間には、接着部材600が配置されている。接着部材600によって、突出部314の前面と突出部314の前面に対向する溝324の面とが強固に接着され、第1前板部311と第2前板部321との間に段差又は隙間が生じることをさらに抑制することができる。接着部材600は、例えば、両面テープであってもよく、液状の接着剤を塗布して硬化させたものであってもよい。
【0048】
<実施形態2>
以下、
図14~
図18を参照して、本開示の実施形態2に係る第1枠部310及び第2枠部320の詳細な構造について説明する。実施形態2は、突出部314及び被挿入部324の形状が実施形態1とは異なる。以下、上述した実施形態と共通する事項については、同一の符号を付し、必要でない説明は繰り返さない。
【0049】
図14は、実施形態2に係る、第1枠部310と第2枠部320とを接続する前の場合を示す斜視図である。
図14の左側、右側、上側、下側、手前側、奥側が、それぞれ、第1枠部310及び第2枠部320の左側、右側、前側、後側、下側、上側に対応する。なお、実施形態2に係る、第1枠部310と第2枠部320とを接続する後の場合は、実施形態1に係る
図7と外観が変わらないため図示を省略する。
【0050】
<実施形態2の第1枠部の詳細構造>
以下、
図14の第1枠部310について、
図15及び
図16を参照して詳しく説明する。
図15は、
図14の第1枠部310を前側から見た平面図である。
図15の左側、右側、上側、下側が、それぞれ、第1枠部310の左側、右側、上側、下側に対応する。
図16は、
図14の第1枠部310を上側から見た平面図である。
図16の左側、右側、上側、下側が、それぞれ、第1枠部310の左側、右側、後側、前側に対応する。
【0051】
図15に示すように、突出部314は、先端部315付近に、左右方向における幅が部分的に大きくなるように、左右方向における両端部に飛び出し部316がそれぞれ設けられている。
【0052】
前後方向において、飛び出し部316のそれぞれの厚さは、突出部314の厚さよりも小さくされている。
図16に示すように、飛び出し部316の後面が突出部314の後面よりも前方になっている。それによって、突出部314は、飛び出し部316がある前面側において、左右方向の幅が部分的に大きくなっている。言い換えると、先端部315において、飛び出し部316を含む突出部314を上側から見た形状は、概ねT字状となっている。
【0053】
<実施形態2の第2枠部の詳細構造>
以下、
図14の第2枠部320について、
図17を参照して詳しく説明する。
図17は、
図14の第2枠部320を下側から見た平面図である。
図17の左側、右側、上側、下側が、それぞれ、第2枠部320の左側、右側、前側、後側に対応する。
【0054】
図17に示すように、第2前板部321には、右側の第2端部323に、第1枠部310の突出部314が挿入される被挿入部324が設けられている。
図14において、被挿入部324は、第2前板部321の後面に設けられた上下方向に延びる溝324となっている。
【0055】
図17に示すように、第2前板部321を下側から見た場合、溝324の形状は飛び出し部316が挿入できるように、前面側において、左右方向における幅が部分的に大きくされた部位を有している。言い換えると、溝324は、飛び出し部316を含む突出部314が挿入できるように、下側から見て概ねT字状となっている。
【0056】
<実施形態2の第1枠部と第2枠部との詳細な接続構造>
以下、
図18を参照して、実施形態2に係る、第1枠部310と第2枠部320とが接続された場合の詳細な構造を説明する。
図18は、実施形態2に係る、第1枠部310と第2枠部320とが接続された場合において、実施形態1に係る
図7のXII-XII断面と同じ位置の断面図である。
【0057】
図18において、飛び出し部316を含む突出部314の前面は、溝324の内部における第2前板部321の後面に対向している。これによって、枠部材300の角部において、第1端部313を前方向に動かす力、又は、第2端部323を後方向に動かす力がかかった場合に、突出部314の前面と溝324の内部における第2前板部321の後面とが押し合い、第1前板部311と第2前板部321とが前後方向において互いに動かないよう規制される。それによって、第1前板部311と第2前板部321との間に段差又は隙間が生じることが抑制される。
【0058】
さらに、2つの飛び出し部316のそれぞれの後面と、溝324の前面側において部分的に左右方向の幅が大きくなった部分における前方側に向いた面とが対向している。それによって、突出部314に被挿入部324を挿入した状態で、枠部材300の角部において、第1端部313を後方向に動かす力、又は、第2端部323を前方向に動かす力がかかった場合に、2つの飛び出し部316のそれぞれの後面と、溝324の部分的に左右方向に幅が大きくなった部分の前方側に向いた面とが押し合い、第1前板部311と第2前板部321とが前後方向において互いに動かないよう規制される。上述の構成によって、第1前板部311及び第2前板部321に対して、それらを前後方向に動かすような力がどのようにかかったとしても、第1前板部311と第2前板部321との間に段差又は隙間が生じることを抑制できる。
【0059】
図15に示すように、実施形態2では、飛び出し部316が先端部315付近に設けられている場合を例示しているが、飛び出し部316が第1端部313付近に設けられていてもよく、突出部314の上下方向における全体に渡って設けられていてもよい。例えば、飛び出し部316を突出部314の上下方向における全体に渡って設けることによって強度が向上し、第1前板部311と第2前板部321との間に段差又は隙間が生じることをさらに抑制することができる。
【0060】
<実施形態3>
以下、
図19~
図25を参照して、本開示の実施形態3に係る第1枠部310及び第2枠部320の詳細な構造について説明する。実施形態3は、突出部314及び被挿入部324の形状が実施形態1又は実施形態2とは異なる。以下、上述した実施形態と共通する事項については、同一の符号を付し、必要でない説明は繰り返さない。
【0061】
図19は、実施形態3に係る、第1枠部310と第2枠部320とを接続する前の場合を示す斜視図である。
図20は、実施形態3に係る、第1枠部310と第2枠部320とを接続した後の場合を示す斜視図である。
図19及び
図20の左側、右側、上側、下側、手前側、奥側が、それぞれ、第1枠部310及び第2枠部320の左側、右側、前側、後側、下側、上側に対応する。
【0062】
<実施形態3の第1枠部の詳細構造>
以下、
図19及び
図20の第1枠部310について、
図21及び
図22を参照して詳しく説明する。
図21は、
図19の第1枠部を前側から見た平面図である。
図21の左側、右側、上側、下側が、それぞれ、第1枠部310の左側、右側、上側、下側に対応する。
図22は、
図19の第1枠部310を上側から見た平面図である。
図22の左側、右側、上側、下側が、それぞれ、第1枠部310の左側、右側、後側、前側に対応する。
【0063】
図19に示すように、第1固定板部317は、第1前板部311と一体に固定され、第1前板部311の後面から後方に向かって延びている。第1固定板部317は、例えば、左右方向側に主面を有する板であって、前方端部が第1前板部311の後面に繋がっている。第1固定板部317の上端が第1端部313となっており、その第1端部313から上方向に突出部314が突出している。
【0064】
図21に示すように、突出部314は、第1前板部311から上方向に突出している。
図19及び
図20に示すように、突出部314は、上側の先端部315から第2枠部320の被挿入部324に挿入されるようになっている。
【0065】
図22において、先端部315を上側から見た場合に、突出部314が概ね矩形状となっている場合を例示している。詳しくは後述するが、突出部314を上側から見た形状は、下側から見て矩形状の開口327を有する貫通孔である被挿入部324に対応した形状となっている。
【0066】
なお、第1壁部312を側板部203に固定する場合において、第1固定板部317は、左右方向において、表示パネル200に干渉しないように設けられる。例えば、実施形態1の
図5に示すように、第1壁部312と側板部203との間に隙間を開ける構成の場合、第1固定板部317の左右方向の寸法及び位置を、第1固定板部317が隙間の間に収まるようにすればよい。また、第1固定板部317は、
図22に示された構造に限定されず、例えば、第1固定板部317の右側の主面と、第1壁部312の左側の主面との間に隙間を設けず、第1固定板部317と第1前板部311及び第1壁部312とが一体となっていてもよい。
【0067】
<実施形態3の第2枠部の詳細構造>
以下、
図19及び
図20の第2枠部320について、
図23を参照して詳しく説明する。
図23は、
図19の第2枠部320を下側から見た平面図である。
図23の左側、右側、上側、下側が、それぞれ、第2枠部320の左側、右側、前側、後側に対応する。
【0068】
図19及び
図23に示すように、第2固定板部325は、第2前板部321と一体に固定され、第2前板部321の後面から後方に向かって延びている。第2固定板部325は、例えば、上下方向側に主面を有する板であって、前方端部が第2前板部321の後面に繋がっている。第2固定板部325の下面が第2端部323となっており、その第2端部323には被挿入部324が設けられている。
図19及び
図23において、例えば、被挿入部324は、第2固定板部325を貫通する、上下方向に延びた孔326である。
【0069】
なお、第2壁部322を側板部203に固定する場合において、第2固定板部325は、左右方向及び上下方向において、表示パネル200に干渉しないように設けられる。例えば、第2固定板部325の全体について、上側から見た場合に、第1壁部312と側板部203との隙間の間に重なっているように、第2固定板部325の寸法と位置とを設定すればよい。
【0070】
<実施形態3の第1枠部と第2枠部との詳細な接続構造>
以下、
図20、
図24及び
図25を参照して、第1枠部310と第2枠部320とが接続された場合の詳細な構造を説明する。
図24は、
図20のXXIV-XXIV断面の断面図である。
図24は、簡単のため、突出部314及び第2固定板部325のみを示している。
図25は、
図20のXXV-XXV断面の断面図である。
【0071】
図20及び
図24に示すように、第1枠部310と第2枠部320とが接続された場合、突出部314は、第2端部323に設けられた開口327を入口として、先端部315から孔326を貫通するように挿入される。それによって、第1枠部310と第2枠部320とがおおよそ90度の角部を成すようにして接続される。
【0072】
図25に示すように、突出部314の前面は、孔326の内部における第2固定板部325の後側に向いた面に対向しており、突出部314の後面は、孔326の内部における第2固定板部325の前側に向いた面に対向している。これによって、枠部材300の角部において、第1前板部311及び第2前板部321に対して、前後方向に動かすような力がどのようにかかったとしても、突出部314と第2固定板部325とが押し合い、第1前板部311と第2前板部321とが前後方向において互いに動かないよう規制される。それによって、第1前板部311と第2前板部321との間に段差又は隙間が生じることが抑制される。
【0073】
また、実施形態3は、実施形態1及び実施形態2とは異なり、突出部314及び孔326を含む第2固定板部325のそれぞれの大きさが、第1前板部311及び第2前板部321のそれぞれの前後方向の厚さによる制限を受けないので、強度を向上させるための寸法変更の自由度が高くなる。
【0074】
図25に示すように、突出部314と孔326との断面形状は、概ね同形状とされることが好ましい。
図25には、突出部314の断面と孔326の断面とがそれぞれ概ね同じ矩形状となっており、突出部314が孔326に挿入された場合に、断面において、それらの間に大きな隙間が生じないようにされている。
【0075】
<孔の開口の詳細な構造>
図24及び
図25に示すように、孔326は、突出部314が挿入される入口である第2端部323の開口327が突出部314の先端部315の断面より大きくされている。そして、孔326は、開口327の反対側の奥側に向かって突出部314の先端部315の断面に近づくように徐々に小さくされている。
図24において、開口327の反対側の奥側とは、孔326の上側である。
【0076】
例えば、
図24には、孔326の下側端部付近において、孔326が開口327から上側に向けて徐々に小さくなるように、孔326の左右の内側面に傾斜が設けられている。
図25に示すように、孔326の上下の内側面にも同様の傾斜が設けられている。それによって、孔326に対して、と突出部314を挿入しやすくなり、第1枠部310と第2枠部320との接続を容易にすることができる。
【0077】
上述のように、本開示の実施形態において、枠部材300を構成する4つの枠部のうち、第1枠部310及び第2枠部320並びにそれらの接続構造を説明したが、本開示はそれら2つの枠部に限定されるものではなく、枠部材300を構成する第1枠部310、第2枠部320、第3枠部330、及び第4枠部340並びにそれら4つの枠部を互いに接続する構造の全てに適用できる。
【0078】
なお、本開示は、上述の実施形態及び変形例の構成に限定されるものではなく、上述した実施形態及び変形例で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成できる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0079】
100:表示装置
200:表示パネル
201:表示面
202:支持部
203:側板部
204:第1辺
205:第2辺
300:枠部材
310:第1枠部
320:第2枠部
330:第3枠部
340:第4枠部
311:第1前板部
312:第1壁部
313:第1端部
314:突出部
315:先端部
316:飛び出し部
317:第1固定板部
321:第2前板部
322:第2壁部
323:第2端部
324:被挿入部(溝)
325:第2固定板部
326:孔
327:開口
328:側壁
400:アングル部材
500:ネジ
501:締結部
600:接着部材