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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087104
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】音発出装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 13/14 20060101AFI20240624BHJP
   G08B 15/00 20060101ALI20240624BHJP
   G08B 21/00 20060101ALI20240624BHJP
   G01H 17/00 20060101ALI20240624BHJP
【FI】
G08B13/14
G08B15/00
G08B21/00 A
G01H17/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201708
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】397019139
【氏名又は名称】上田技研産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111811
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】上田 全宏
【テーマコード(参考)】
2G064
5C084
5C086
【Fターム(参考)】
2G064AA01
2G064AA11
2G064AB02
2G064BA02
2G064BD02
2G064DD05
5C084AA03
5C084AA09
5C084BB04
5C084BB31
5C084CC31
5C084DD79
5C084DD81
5C084EE10
5C084HH01
5C084HH03
5C084HH12
5C084HH17
5C086AA28
5C086BA30
5C086CA22
5C086CA23
5C086DA40
5C086FA01
5C086FA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】賽銭箱に設置された場合には、賽銭箱や賽銭が盗まれそうになったときには警報音が発せられ、賽銭箱に賽銭が投入されたときには参拝者に心地よさや神聖さなどを呼び起こす音が発せられる音発出装置を提供する。
【解決手段】静止状態から状態変化し得る対象物に設置する音発出装置SGであって、対象物の水平方向の揺れおよび傾き変化の少なくとも一方を検知する第1センサSと、対象物の、装置が設置される面に対して垂直方向の振動を検知する第2センサSと、少なくとも2種類の音を発出するスピーカ6と、第1センサSが揺れ又は変化を検知したときと、第2センサSが振動を検知したときとで異なる音をスピーカ6から発出させる制御手段3と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静止状態から状態変化し得る対象物に設置する音発出装置であって、
前記対象物の水平方向の揺れおよび傾き変化の少なくとも一方を検知する第1センサと、
前記対象物の、装置が設置される面に対して垂直方向の振動を検知する第2センサと、
少なくとも2種類の音を発出するスピーカと、
第1センサが検知したときと、第2センサが検知したときとで異なる音を前記スピーカから発出させる制御手段と、
を有することを特徴とする音発出装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記スピーカが前記第2センサの検知信号による音を発出している間に、前記第1センサからの検知信号を受信したときは、前記スピーカから前記第1センサの検知信号による音を優先して発出させる請求項1記載の音発出装置。
【請求項3】
前記第1センサと、前記第2センサと、前記スピーカと、前記制御手段と、前記スピーカと前記制御手段とに電力を供給する電源と、前記電源からの電力供給を入切するスイッチとを収納する筐体をさらに備え可搬性を有する請求項1又は2記載の音発出装置。
【請求項4】
前記第1センサが球体を有し、前記球体の転動によって前記対象物の水平方向の揺れおよび傾き変化の少なくとも一方を検知する請求項1又は2記載の音発出装置。
【請求項5】
前記球体の密度が4.5g/cm以上である請求項4に記載の音発出装置。
【請求項6】
第1センサが、
上面に第1導電領域を有する第1板状部材と、
前記第1板状部材の上方に前記第1板状部材と離隔対向して配置され、上下方向に貫通し、内周面の少なくとも一部に第2導電領域を有する開口部が設けられた第2板状部材と、
前記第1板状部材の前記第1導電領域を転がり移動可能に配置され、前記開口部内に一部が位置し、少なくとも表面が導体である球体と、
を有し、
前記第1板状部材と第2板状部材との間隔が前記球体の直径よりも短く、
前記開口部の内径が前記球体の直径よりも短く、
前記球体は、前記開口部の内周面に接触しない第1状態と、前記開口部の内周面に接触した第2状態とに転がり移動可能とされている
請求項1又は2記載の音発出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は音発出装置に関し、より詳細には賽銭箱やドアなどに好適に設置される音発出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
参拝者が賽銭箱に賽銭を投入した際に、賽銭納受を知らせる音や読経や祝詞などが発せられると、当該参拝者は心地よさや神聖さ、荘厳さといったものを感じると考えられ、そのような音を発出する賽銭箱がこれまでから提案されている(例えば、特許文献1,2など)。
【0003】
一方で、賽銭箱から賽銭が盗まれるのを防止する、あるいは賽銭の入った賽銭箱そのものが盗まれるのを防止する等のため、これまでから種々の警報装置も提案されている。例えば、既存の賽銭箱等に取り付け可能な装置として、振動や揺れ、傾きを振り子の振れで検知する警報装置が提案されている(特許文献3など)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7-289414号公報
【特許文献2】実開平7-14985号公報
【特許文献3】特開平8-55285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1,2に提案の賽銭箱では賽銭等の盗難を確実に検知することはできない。一方、特許文献3の警報装置では、賽銭等の盗難を報知することはできるものの、賽銭箱に投入された賽銭の衝撃によって振り子が揺れて警報装置が作動して参拝者に不快な思いさせるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば、賽銭箱に設置した場合には、賽銭箱や賽銭が盗まれそうになったときには警報音が発せられ、賽銭箱に賽銭が投入されたときには参拝者に心地よさや神聖さなどを呼び起こす音が発せられる音発出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成する本発明の一態様に係る音発出装置は、静止状態から状態変化し得る対象物に設置する音発出装置であって、前記対象物の水平方向の揺れおよび傾き変化の少なくとも一方を検知する第1センサと、前記対象物の、装置が設置される面に対して垂直方向の振動を検知する第2センサと、少なくとも2種類の音を発出するスピーカと、第1センサが検知したときと、第2センサが検知したときとで異なる音を前記スピーカから発出させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
前記構成の音発出装置において、前記制御手段は、前記スピーカが前記第2センサの検知信号による音を発出している間に、前記第1センサからの検知信号を受信したときは、前記スピーカから前記第1センサの検知信号による音を優先して発出させるようにしてもよい。
【0009】
また前記構成の音発出装置において、前記第1センサと、前記第2センサと、前記スピーカと、前記制御手段と、前記スピーカと前記制御手段とに電力を供給する電源と、前記電源からの電力供給を入切するスイッチとを収納する筐体をさらに備え可搬性を有する構成としてもよい。
【0010】
また前記構成の音発出装置において、前記第1センサが球体を有し、前記球体の転動によって水平方向の揺れおよび傾き変化の少なくとも一方を検知する構成としてもよい。このとき、前記球体の密度は4.5g/cm以上であるのが好ましい。
【0011】
また前記構成の音発出装置において、第1センサが、上面に第1導電領域を有する第1板状部材と、前記第1板状部材の上方に前記第1板状部材と離隔対向して配置され、上下方向に貫通し、内周面の少なくとも一部に第2導電領域を有する開口部が設けられた第2板状部材と、前記第1板状部材の前記第1導電領域を転がり移動可能に配置され、前記開口部内に一部が位置し、少なくとも表面が導体である球体とを有し、前記第1板状部材と第2板状部材との間隔が前記球体の直径よりも短く、前記開口部の内径が前記球体の直径よりも短く、前記球体は、前記開口部の内周面に接触しない第1状態と、前記開口部の内周面に接触した第2状態とに転がり移動可能とされている構成であってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の音発出装置によれば、第1センサが、対象物の水平方向の揺れおよび傾き変化の少なくとも一方を検知したときと、第2センサが、装置が設置される面に対して垂直方向の振動を検知したときとで異なる音がスピーカから発出されるので、例えば、音発出装置が賽銭箱に設置された場合には、賽銭箱や賽銭が盗まれそうになったときには警報音が発せられる一方、賽銭箱に賽銭が投入されたときには鳥の鳴き声や水滴音などの参拝者に心地よさを呼び起こさせる賽銭納受対応音が発せられる。また、賽銭が投入された際に誤って警報音が発せられることは抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る音発出装置の一実施形態を示す概説図である。
図2】本発明に係る音発出装置の一例を示すブロック図である。
図3】本発明で使用可能な第1センサの一例を示す斜視図である。
図4図3の第1センサの組立図である。
図5図3の第1センサの垂直断面図である。
図6】本発明で使用可能な第2センサの一例を示す垂直断面図である。
図7図6の第2センサの組立図である。
図8図6の第2センサの筐体内の取り付け状態を示す垂直断面図である。
図9】本発明に係る音発出装置のフローチャート例である。
図10】本発明に係る音発出装置を賽銭箱に設置した場合の説明図である。
図11】第1センサの水平状態を調整する構造例の説明図である。
図12】本発明に係る音発出装置をドアに設置した場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る音発出装置について図に基づいてより詳細に説明するが本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。なお、本明細書における「上下方向」、「前後方向」、「左右方向」は、各図に示す「上下方向」、「前後方向」、「左右方向」を意味するものとする。
【0015】
(音発出装置)
図1に、本発明に係る音発出装置(以下、単に「装置」と記すことがある。)SGの一実施形態を示す概説図を示す。図1に示す装置SGは、直方体形状の筐体Cを有し、筐体C内には電源としての電池Baと、電池Baからの電力供給を入り切りするスイッチSWと、スピーカ6と、第1センサとS、第2センサSと、装置SGの作動状態を示すLED(Light Emitting Diode)7と、制御部(制御手段)3とが収納されている。
【0016】
図2に、図1の装置SGのブロック図を示す。電池Baからの電力はスイッチSWを通って制御部3、スピーカ6、LED7に供給される。制御部3は制御回路31とメモリ32、タイマー33とを有する。メモリ32にはタイマー33の設定時間や入出力の設定などが記憶される。第1センサS1および第2センサS2からの検知信号は制御部3に送信される。そして制御部3はそれらの検知信号に基づいてスピーカ6を作動させて所定の音を発出させる。また同時にLED7を点滅あるいは点灯させて対象物の状態変化を外部に報知する。以下、各部材について説明する。
【0017】
(第1センサS
本発明で使用する第1センサSは、装置SGが設置される対象物の水平方向の揺れおよび傾き変化の少なくとも一方を検知し、装置SGが設置される面に対して垂直方向の振動を検知し難いものであれば特に限定はなく従来公知のものが使用できる。第1センサSとしては、例えば、筒状の筐体の内底面と内側面とに端子が設けられ、筐体内に導電性の球体が入れられたセンサが使用できる。このような構造のセンサは、通常状態では、筐体の内底面の端子と内側面の端子とに球体が接触していて端子間は導通しているか、または内側面の端子に球体が接触せず端子間は導通していない。そして、水平方向の揺れや傾き変化が発生すると、球体が転動して内底面の端子と内側面の端子との間の導通が切断されるか、または両端子に球体が接触して端子間が導通する。この端子間の導通から非導通あるいは非導通から導通の変化によって揺れや傾き変化が検知される。またこのような構造のセンサでは鉛直方向の振動は検知し難い。
【0018】
図3に本発明に使用可能な第1センサSの一実施形態を示す斜視図を示し、図4にその組立図、図5に垂直断面をそれぞれ示す。これらの図に示す第1センサSは、平面視四角形の第1板状部材11と、第1板状部材11の上面に取り付けられた円筒状で絶縁性の周壁部材14と、周壁部材14内に転動可能に収容された球体13と、周壁部材14の上端面に第1板状部材11と略平行に取り付けられた、上下方向に貫通する開口部121を有する平面視四角形の第2板状部材12と、開口部121の上方を封鎖するように第2板状部材12に取り付けられた略半球状の蓋部材15とを有する。
【0019】
(第1板状部材11)
第1板状部材11は、導電性を有する金属材料から形成されている。したがって、第1板状部材11は上面全体が第1導電領域を構成する。金属材料としては、例えば、銅、タングステン、ニッケル、モリブデン、金、銀などの金属およびこれらの合金などが挙げられる。
【0020】
第1板状部材11の平面視略中央には、球体13の直径に対して格段に小さい、底面直径が球体13の直径の1/20~1/10程度の逆円錐形状の凹部111が形成されている。この凹部111によって後述する球体13が第1状態に位置決めされる。第1板状部材11の上面の左前の角部には第1板状部材11の外縁から外方に突出するように板状の端子112が設けられている。
【0021】
(第2板状部材12)
第2板状部材12は、第1板状部材11と略同一の外形を有し、導電性を有する金属材料から形成されている。そして必要により、導電性をより高めるために表面は金などの蒸着層が設けられていてもよい。第2板状部材12の平面視略中央部には上下方向に貫通する円形の開口部121が設けられている。開口部121の内径L図5に図示)は、後述する球体13の直径dよりも小さく設定されている。また第2板状部材12が導電性の金属材料から形成されていることから、開口部121の内周面の全体が第2導電領域を構成する。第2板状部材12の上面の左後の角部には第2板状部材12の外縁から外方に突出するように板状の端子122が設けられている。
【0022】
(球体13)
球体13は、鋼球の表面が金で蒸着されたものである。勿論、球体13自体が導電性を有する金属材料等から形成されていてもよい。球体13の直径d図5に図示)に特に限定はなく、第1センサSを使用する装置、あるいは当該装置が取り付けられる物の大きさや形状、検知する揺れの大きさや強さなどから適宜決定すればよいが、通常、5mm~50mm程度が好ましい。また球体13の密度についても特に限定はないが、第1センサSの取付対象物のゆっくりとした水平移動(揺れ)をも検知可能とする観点からは球体13はある程度の質量を有しているのが好ましい。すなわち、球体13の質量が大きければ、取付対象物が水平方向に低速で移動した場合、第1板状部材は移動する一方で球体13は慣性力によって移動しにくいので、結果的に第1状態から第2状態または第2状態から第1状態に球体13の状態が変化して第1センサSは取付対象物の移動を検知する。球体13の好ましい密度は4.5g/cm以上である。球体13の密度の好ましい上限値は10g/cmである。
【0023】
(周壁部材14)
周壁部材14は、球体13に非接触で球体13を周囲を囲む共に、第1板状部材11と第2板状部材12との間隔を定める役割を果たす。本実施形態では、周壁部材14は円筒形状を有し樹脂などの絶縁性を有する材料で構成されている。周壁部材14の内径D図5に図示)は球体13の直径d図5に図示)よりも大きい。周壁部材14の上下方向高さは球体13の直径dよりも短く設定される。すなわち、第1板状部材11と第2板状部材12との間隔H(図5に図示)は球体13の直径dよりも短く設定される。なお、周壁部材14の形状は円筒形状に限定されるものはなく、球体13に非接触で球体13を周囲を囲むことが可能な形状であればよい。
【0024】
(蓋部材15)
蓋部材15は、第2板状部材12の開口部121の上方を球体13と非接触で覆う役割を果たす。本実施形態では蓋部材15は略半球形状で、樹脂などの絶縁性を有する材料で構成されている。蓋部材15の形状は略半球形状に限定されるものはなく、開口部121の上方を球体13の上部に非接触で覆うことが可能な形状であればよい。
【0025】
(第1センサSの組立て)
上記部材から構成される第1センサSは、次のようにして組立られる。図4を参照して、まず、第1板状部材11の上面に周壁部材14の下端面が取り付けられる。このとき、周壁部材14は、平面視において周壁部材14の中心軸線上に第1板状部材11の凹部111が位置するように位置決めされる。第1板状部材11と周壁部材14の取付けは、接着剤の塗布など従来公知の取付手段を用いることができる。次いで、周壁部材14の内部に球体13が挿入される。そして、周壁部材14の上端面に第2板状部材12の下面が取り付けられる。このとき、第2板状部材12の開口部121内に球体13の上部が位置する。第2板状部材12と周壁部材14の取付けは、接着剤の塗布など従来公知の取付手段を用いることができる。次いで、蓋部材15が、第2板状部材12の開口部121の上方を覆うように取り付けられる。第2板状部材12と蓋部材15の取付けは、接着剤の塗布など従来公知の取付手段を用いることができる。なお、第2板状部材12が周壁部材14に取り付けられる前に、蓋部材15が第2板状部材12に取り付けられていてもよい。
【0026】
このような構造の第1センサSでは、通常状態が水平状態である場合、球体13は第1板状部材11の凹部111によって第2板状部材12の開口部121の内周面に接触しない第1状態に位置決めされている。このとき第1板状部材11と第2板状部材12とは間は導通不能である。そして、第1センサSに水平方向の揺れや傾き変化が生じると、球体13は転がり移動して第2板状部材12の開口部121の内周面に接触した第2状態となる。球体13が第2板状部材12の開口部121の内周面に接触すると、第1板状部材11と第2板状部材12と間は導通可能となる。第1センサSは、第1状態から第2状態への状態変化を揺れとして検知する。なお、第2状態への状態変化は一瞬であってもよく継続していてもよい。また逆に、通常状態が傾斜状態である場合、第1センサSは、球体13が第2状態から第1状態への状態変化を揺れや傾き変化として検知する。
【0027】
第1センサSの検知感度は、第2板状部材12の開口部121の内周面と球体13との距離や開口部121の大きさで調整可能である。具体的には、開口部121の大きさが同じである場合には、第1板状部材11と第2板状部材12との間隔Hを短くすれば、第2板状部材12の開口部121の内周面と球体13との距離が短くなり検知感度はよくなる。また第1板状部材11と第2板状部材12との間隔Hが同じである場合には、開口部121の内径L図5に図示)を小さくすれば、第2板状部材12の開口部121の内周面と球体13との距離が短くなり検知感度はよくなる。なお、本実施形態の第1センサSは第1板状部材11が略水平となるように配置されるのが好適である。
【0028】
本実施形態では、球体13は、第1板状部材11と、第2板状部材12と、周壁部材14と、蓋部材15とで構成される気密空間に収納されている。気密空間へはゴミや埃の侵入、雨水や湿気の浸入などが抑えられるので、球体13の転がり性や導電領域の導電性は長期間にわたって良好に保持され第1センサSの検知感度は良好に維持される。
【0029】
また周壁部材14を使用せず、例えばボルトとナットなどで第1板状部材11と第2板状部材12とを間隔Hを調整可能に取り付ければ、部材を交換することなく第1センサSの検知感度を第1板状部材11と第2板状部材12との間隔Hで調整することができるようになる。
【0030】
(第1センサSの他の実施形態)
前記実施形態では、第1板状部材11の上面の全体が第1導電領域とされていたが、球体13が転がり移動できる領域だけを導電性部材で形成して第1導電領域としてもよい。例えば、第1板状部材11の球体13が転がり移動できる領域に凹部を形成し、凹部に銅などの導電性の金属部材を第1板状部材11の上面と面一となるように取り付ける。あるいは、第1板状部材11の球体13が転がり移動できる領域を金などの金属を蒸着する。この場合、第1導電領域と端子112との間は従来公知の手段で導電可能に接続される。
【0031】
また前記実施形態では第2板状部材12も全体が導電性の金属材料で構成されていたが、第2板状部材12の開口部121の内周面だけを銅などの導電性の金属材料で構成する、あるいは金など金属を蒸着して第2導電領域としてもよい。この場合、第2導電領域と端子22との間は従来公知の手段で導電可能に接続される。
【0032】
(第2センサS
本発明で使用する第2センサSは、対象物の、装置SGが設置される面に対して垂直方向の振動を検知できるものであれば特に限定はなく従来公知のものを使用できる。例えば設置対象物が賽銭箱で、賽銭箱の内底面に装置SGが設置される場合、賽銭が投入されて賽銭箱の内底面に落下衝突したときの賽銭箱の内底面の振動を検知できるものである。
【0033】
本発明で使用できる第2センサSの一例を示す断面図を図6に、組立図を図7に示す。これらの図に示す第2センサSは、一対の電極部材21a,21bと、一対の電極部材21a,21bを離隔対向して保持する筒状で絶縁性のケース22と、一対の電極部材21a,21bとケース22とで形成される内部空間に転動可能に収納された、導電性を有する2個の球体23a,23bとを有する。
【0034】
一対の電極部材21a,21bは、円錐台形状で、上面に略半球状の凹部241a,241bを有する本体部24a,24bと、本体部24a,24bの底面側に形成された円板状の鍔状部25a,25bと、鍔状部25a,25bの本体部24a,24bと反対側面に形成された、鍔状部25a,25bの中心軸と中心軸を共有し、外方に突出した円柱状の端子部26a,26bとを有する。本体部と鍔状部25a,25b、端子部26a,26bとは、導電性部材によって一体に成形されている。もちろん、各々を導電性の別部材で形成した後に接続しても構わない。
【0035】
本体部24a,24bの凹部241a,241bの開口径D図6に図示)は、球体23a,23bの直径d図6に図示)よりも大きく設定される。電極部材21a,21bの鍔状部25a,25bの内側径は、ケース22の内径と同一又は若干小さく設定される。一対の電極部材21a,21bの各々が、本体部24a,24bが内方となるようにケース22の軸方向両端の開口に嵌め入れられると、鍔状部25a,25bの軸方向内側面がケース22の軸方向両端面に当接して、一対の電極部材21a,21bの軸方向および半径方向の位置決めがなされる。ケース22の軸方向の長さは、一対の電極部材21a,21bがケース22に取り付けられたときに、対向する凹部241a,241b間の最大長さL図6に図示)が球体23a,23bの直径dの2倍よりも長くなるように設定される。
【0036】
2個の球体23a,23bは導電性を有するものであればよく、例えば、鋼球の表面が金で蒸着されたものや、導電性を有する金属材料から形成されたものなどが使用できる。
【0037】
(組立て)
図7に示すように、第2センサSの組立は、ケース22の内部に2個の球体23a,23bが入れられた後、一対の電極部材21a,21bの各々が、電極部材21a,21bの本体部24a,24bが内方となるようにケース22の軸方向両端の開口に嵌め入れられる。これによってケース22の両端開口は封止される。組み立てられた第2センサSでは、一対の電極部材21a,21bとケース22とで形成される内部空間に2個の球体23a,23bが転動可能に収納される。
【0038】
第2センサSが静止状態のとき、その姿勢の如何に拘らず、2個の球体23a,23bは常に接触した状態で且つ一対の電極部材21a,21bに接触しているので、一対の電極部材21a,21bの端子部26a,26b間は導通状態となる。一方、振動が生じるとその振動方向の如何に拘らず、球体23a,23bが移動し、その際に球体23a,23b間が非接触となって一対の電極部材21a,21bの端子部26a,26b間は非導通となる。これにより、例えば、賽銭の落下による振動のような僅かな振動であっても第2センサSによって検知可能となる。
【0039】
このような構造のセンサーとしては、例えばMN530-02S(株式会社ジーデバイス社製)などが好適に使用できる。
【0040】
(取付け)
筐体C内部への第2センサSの取付けは、被設置対象物の僅かな振動をも検知可能にする観点から、例えば図8に示すような、針先が被設置対象物に当接した針状部材の他方端側に設置してもよい。図8は、図10に示す、装置SGを賽銭箱MBの賽銭受け部82に取り付けた場合の部分垂直断面図である。この図では、第2センサSは台座91に固定され、圧縮コイルバネ95で常に下方に付勢されている。具体的には、台座91は、板状部911と、板状部911の下面中央から垂直下方に延出した針状部912とを有する。第2センサSは板状部911の上面中央に設置固定されている。装置SGの筐体Cの下壁の所定位置に、上下方向に貫通する貫通孔99が形成されている。台座91の針状部912は筐体Cの貫通孔99を挿通して筐体Cから外方に突出している。針状部912の軸方向の長さは、台座91の板状部911の下面が筐体Cの内底面に当接した状態において、針状部912の筐体Cからの突出量が、装置SGを賽銭受け部82の内底面に取り付けるための接着剤90の層厚よりも数mm程度長くなるように設定されているのが好ましい。
【0041】
筐体Cの上壁には、皿ビス92が、貫通孔99の中心軸と中心軸が同軸となるように外方から内方に突出するように挿通され、第1ナット93によって筐体Cの上壁に固定されている。そして、皿ビス92のネジ部にはさらに第2ナット94が軸方向に移動可能に螺合している。皿ビス92のネジ部には圧縮コイルバネ95が外挿され、圧縮コイルバネ95の上端は第2ナット94に当接し、圧縮コイルバネ95の下端は台座91の上面に固定された第2センサSのケース22に当接している。これにより、第2センサSが固定された台座91は、圧縮コイルバネ95によって常に下方、すなわち台座91の針状部912が筐体Cから外方に突出する方向に付勢される。圧縮コイルバネ95による付勢力は、第2ナット94が皿ビス92のネジ部を軸方向に移動することによって調整できる。なお、第2センサSの取付けはこのような形態に限定されるものでははく、ネジや接着剤などの従来公知の固定部材で筐体Cに単に固定しても勿論構わない。
【0042】
(スピーカ6)
本発明で使用するスピーカ6は、少なくとも2種類の音が発出可能であれば特に限定はないく、例えば圧電型やダイナミック型、静電型、イオン型、マグネティク型などが使用できる。これらの中でも、発振回路によって周波数が調整される圧電型スピーカが消費電力の少なさ等の点から好ましく使用される。
【0043】
スピーカ6からは、例えば、装置SGが賽銭箱に設置される場合、第1センサS1が検知したときには賽銭箱の盗難を報知する音などの警戒・報知音が発せられ、第2センサS2が検知したときには賽銭箱に賽銭を入れた人が心地よさを感じる音あるいはお礼の音などが発せられる。このような音としては、例えば、ウグイスや鈴虫などの鳴き声、水琴窟の音、「ようこそお参り」といった音声などが挙げられる。
また装置SGがドアに設置される場合、第1センサS1が検知したときにはドアが開いたことを知らせるブザーやカウベルなどの音や「いらしゃいませ」といった音声が発せられ、第2センサS2が検知したときにはドアがノックされたことを知らせる風鈴や水音などの音などが発せられる。スピーカ6から発せられる音は、外部から入力してメモリ32に記憶させておけばよい。また3種類上の音を記憶させておき、センサ検知される毎に記憶された音を順に発するようにしてもよい。
【0044】
(スイッチSW)
本発明で使用するスイッチSWは、スイッチ本体とキーとから構成されるスイッチSWが好適に使用される。キーをスイッチ本体に装着しキーを操作することで電源から各電機部品への電気供給を入切することができる。スイッチ本体に挿入したキーを操作して電源供給を「入」状態とした後、スイッチ本体からキーを離脱させると、装置は「入」状態を保持し続ける。つまり、キーがないとスイッチを「切」状態にできない。なお、鍵穴からの水や埃などの侵入を防ぐためキー穴に防塵シャッターが設けられたものが好ましい。
【0045】
(筐体C)
筐体Cは、本発明を構成する各部材を収納できるものであれば大きさや形状などに特に限定はない。本発明の装置SGに可搬性を持たせる観点からは、筐体Cは小型・軽量であるのが望ましい。筐体Cの材質としては加工性や軽量性などの点からプラスチックが好適である。本発明の装置SGが設置される対象物は、例えば、賽銭箱やドアなどが想定されれ、屋外での使用も考えられるので、筐体Cは内部に水が浸入しない材質および構造であるのが好ましい。
【0046】
筐体Cには電池Baの交換を可能とする開閉可能な蓋部(不図示)が設けられている。また筐体CのスイッチSW及びLED7に対応する部分には開口(不図示)が設けられ、スイッチSWのキー着脱部及びLED7が筐体Cの表面に露出している。また図8に示すように、筐体Cの底壁には第2センサSが取り付けられた台座91の針状部912の針先が外方へ突出するための貫通孔99も設けられている。
【0047】
(フローチャート)
図9に音発出装置SGの制御フローチャート例を示す。スイッチSWが入れられると、各種の初期設定がなされる。すなわち、スピーカ6の停止、LED7の点灯、タイマー33のクリアがなされる(ステップS101)。その後タイマー33が60秒以上経過したかどうかが判断される(ステップS102)。すなわち、スイッチSWが入れられてから賽銭箱やドアなどの所望の被設置対象物に音発出装置SGが設置されるまでの作業時間として60秒の猶予時間が与えられる。この間、第1センサSおよび第2センサSによる揺れや振動などの検知の有無は判断されない。もちろん、この猶予時間は制御部3のメモリ32への設定入力によって変更可能である。
【0048】
タイマー33が60秒経過すると(ステップS102の「Y」)、LED7が消灯し(ステップS103)、第1センサSおよび第2センサSによる検知開始が報知される。具体的には、まず、第1センサSが被設置対象物の揺れや傾き変化を検知したかどうかが判断される(ステップS104)。すなわち、第1センサSがオン状態からオフ状態、またはオフ状態からオン状態に変化したかどうかが判断される。
【0049】
第1センサSが状態変化した場合は(ステップS104の「Y」)、被設置対象物に何らかの水平方向の揺れや傾き変化が生じたとして、タイマー33がクリアされ、LED7が点灯し、第2音が発音停止し、スピーカが第1音(例えば警報音)を発する(ステップS105)。そして、タイマー33が10秒以上経過したかどうかが判断される(ステップS106)。つまり10秒間スピーカ6は第1音を発し続け、LED74は点灯し続ける。タイマー33が10秒経過すると(ステップS106の「Y」)、タイマー33はクリアされ、LED7は消灯し、スピーカ6からの第1音は停止する(ステップS107)。次いで、タイマー33が3秒以上経過したかどうかが判断される(ステップS108)。タイマー33が3秒経過すると、ステップS104に戻って第1センサSの状態変化が再び判断される。
【0050】
一方、第1センサSが状態変化していない場合は(ステップS104の「N」)、次に第2センサSが検知したかどうかが判断される(ステップS109)。すなわち、被設置対象物に振動が発生したかどうかが判断される。第2センサSが振動を検知した場合は(ステップS109の「Y」)、タイマー33がクリアされ、スピーカ6から第2音(例えば鳥の鳴き声)が発される(ステップS110)。次に、第1センサSが検知したかどうか(ステップS111)、そして、タイマー33が3秒以上経過したかどうかが判断される(ステップS112)。タイマー33が3秒経過すると、ステップS104に戻って第1センサSの状態変化が再び判断される。一方、スピーカ6が第2音を発している間に、第1センサSが状態変化した場合には(ステップS111の「Y」)、ステップS105に戻ってタイマー33がクリアされ、第2音が発音停止し、スピーカ6から第1音が発される。
【0051】
このようなステップS104からステップS113までの上記の制御がスイッチSWが切られるまで繰り返し行われる。
【0052】
なお、音発出装置SGの上記制御においてタイマー33の設定時間などは外部入力操作によって所望の設定値に変更可能である。
【0053】
(使用例1)
本発明の音発出装置SGは、賽銭箱内に設置し盗難防止に使用することができる。図10は本発明に係る音発出装置SGが賽銭箱MBに設置された一例を示す斜視図である。
【0054】
賽銭箱MBは、上面開口で略直方体形状の箱本体81と、箱本体81の内底部に位置し、箱本体81に対して出し入れ可能な賽銭受け部82とを備える。箱本体81の上面開口部には、下面が水平面で左右方向に延在する三角柱811が、硬貨及び紙幣が通過可能な隙間を有して前後方向に所定間隔で設けられている。また、箱本体81の右側壁の下部には賽銭受け部82を出し入れ可能な収納開口812が設けられている。賽銭受け部82は上面開口の直方体形状であって、底面積は箱本体81の内底面と同じか僅かに小さく、高さは箱本体81の収納開口812の高さと同じか僅かに小さい。賽銭受け部82の高さは一般に数cm~十数cm程度の範囲で箱本体81の大きさに合わせて適宜決定される。そして、賽銭受け部82が収納開口812から箱本体81内に収納された状態において賽銭受け部82の右側壁と箱本体81の右側壁の外面は面一となるよう設定されている。
【0055】
このような構成の賽銭箱MBの賽銭受け部82内に音発出装置SGが載置される。音発出装置SGは、例えば、賽銭受け部82の内底壁に接着剤90(図8に図示)で取り付けられる。音発出装置SGのスイッチSWがオンにされるとLED7が点灯して制御の開始が報知される。図10に示した制御フローチャートが実行される場合には、スイッチSWがオンされてから60秒以内に、音発出装置SGが賽銭受け部82内に載置され賽銭受け部82は収納開口812から箱本体81内に収納されて、箱本体81と賽銭受け部82と間に掛け金83が設けられ丸カン84に南京錠(不図示)が取り付けられる。すなわちスイッチSWがオンされてから60秒以内は、第1センサSおよび第2センサSが揺れを検知してもスピーカ6は音を発しない、音発出装置SGが所定の位置に設置されるため猶予時間である。勿論、猶予時間は制御部3への外部入力設定により変更可能である。
【0056】
なお、音発出装置SGの設置にあたっては、第1センサSの第1板状部材11の上面が水平となるように音発出装置SGは設置されるのが望ましい。すなわち、第1板状部材11が水平状態で球体13が第1状態にあると、第1センサSは上下方向を除くあらゆる方向の揺れおよび傾き変化を検知可能となる。
【0057】
第1センサSの水平状態の調整は、例えば図11に示すような構造とすることによって行うことができる。図11に示す第1センサSは、周壁部材14の外周面から外方に略垂直に突出した軸部41を有する。軸部41は、筐体Cの壁に形成された外部と内部とを貫通する孔43を挿通し、外部に突出した軸部41の先端部に軸部41よりも大径の円柱状のツマミ42が設けられている。ツマミ42が回動されることによって第1センサSが揺動し、第1センサSの水平状態が調整可能とされる。
【0058】
このような音発出装置SGが設置された賽銭箱MBにおいて、賽銭箱MBが持ち上げられた場合や傾けられた場合、賽銭受け部82が箱本体81から引き出された場合には、音発出装置SGのスピーカ7が第1音としての警報音を所定時間(10秒間)発する。また従来の装置と異なって、音発出装置SGでは、賽銭受け部82が水平を維持しながらゆっくりと賽銭箱MBから引き出されたときでも、球体3が慣性力によって相対的に移動して音発出装置SGは賽銭受け部82の移動(揺れ)を検知しスピーカ7が警報音を発する。
【0059】
一方、賽銭が投入されて賽銭受け部82に落下すると、賽銭受け部82の底壁が振動する。第2センサSがこの振動を検知してスピーカ6から第2音としての賽銭納受対応音(鳥の鳴き声など)が発される。なお、第1センサSは上下方向の振動を検知し難く、賽銭が投入されて賽銭受け部82に落下してもスピーカ7が第1音としての警報音を発することは抑制される。
【0060】
(使用例2)
本発明の音発出装置SGはドアの開閉検知にも使用することができる。図12は本発明に係る音発出装置SGが回動式ドアDRに設置された一例を示す斜視図である。音発出装置SGはドアDRの取っ手HDの上方位置に取り付けられている。ドアDRが開閉されると第1センサSがドアDRの揺れを検知し音発出装置SGのスピーカ7が第1音(例えば、カウベルの音)を発する。音発出装置SGの設置位置はドアDRの開閉によって第1センサSが揺れる位置であれば特に限定はない。なお、前述のように、音発出装置SGの設置にあたっては、第1センサSの第1板状部材11の上面が水平となるように、図11に示す第1センサSのツマミ42が回動されて第1センサSが回動される。
【0061】
また、本使用例の場合、第2センサSが取り付けられた台座91の針状部912の針先は、装置SGが取り付けられたドアの鉛直面50に対して垂直に当接している。これにより第2センサSはドアの鉛直面50に対して垂直方向の振動を検知する。つまり、ドアDRがノックされると、第2センサSがドアDRの振動を検知しスピーカ7が第2音(例えば、鳥の鳴き声)を発する。
なお、音発出装置SGから発せられる第1音と第2音とは、ドアDRの開閉かドアDRのノックかが判別できる音であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明の音発出装置によれば、第1センサが、対象物の水平方向の揺れおよび傾き変化の少なくとも一方を検知したときと、第2センサが、装置が設置される面に対して垂直方向の振動を検知したときとで異なる音がスピーカから発出されるので、例えば、音発出装置が賽銭箱に設置された場合には、賽銭箱や賽銭が盗まれそうになったときには警報音が発せられ、賽銭箱に賽銭が投入されたときには鳥の鳴き声や水滴音などの参拝者に心地よさを呼び起こさせる賽銭納受対応音が発せられるようにできる。
【符号の説明】
【0063】
3 制御部(制御手段)
6 スピーカ
7 LED
11 第1板状部材
111 凹部
12 第2板状部材
121 開口部
13 球体
14 周壁部材
15 蓋体
C 筐体
球体の直径
周壁部材の内径
H 第1板状部材と第2板状部材との間隔
L 開口部の内径
第1センサ
第2センサ
Ba 電源
SG 音発出装置
SW スイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12