(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008711
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】コンテンツを管理するためのシステム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240112BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022110792
(22)【出願日】2022-07-08
(71)【出願人】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(72)【発明者】
【氏名】小林 繁議
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC22
(57)【要約】
【課題】 コンテンツの価値の向上を支援する。
【解決手段】
本発明の一実施形態に係るコンテンツ管理サーバ10は、通信ネットワーク20を介してトークン管理サーバ22及びユーザ端末30と通信可能に接続されており、当該ユーザ端末30を操作するユーザに対して、コンテンツを管理するコンテンツ管理サービスを提供する。当該サーバ10は、コンテンツ付与条件を充足するユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられたトークンを発行し、現実世界のイベントに関するイベント情報に基づく第2コンテンツを生成し、上記第1コンテンツに代えて、当該2コンテンツをトークンに関連付けるから、ユーザは、付与された第1コンテンツが、現実世界のイベントに関する情報に基づいて生成される第2コンテンツに変化することを楽しむことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、コンテンツを管理するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、
ブロックチェーン上で管理される非代替性のトークンであって、第1条件を充足するユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられた前記トークンを発行するステップと、
現実世界のイベントに関するイベント情報を取得するステップと、
前記イベント情報に少なくとも基づく第2コンテンツを生成し、前記第1コンテンツに代えて、前記第2コンテンツを前記トークンに関連付けるステップと、を実行する、
システム。
【請求項2】
前記第1コンテンツは、複数のユーザ間で共通のコンテンツであり、
前記第2コンテンツは、前記複数のユーザ間で相互に異なるコンテンツである、
請求項1のシステム。
【請求項3】
前記第1条件は、前記ユーザが所定情報を入力することを含む、
請求項1のシステム。
【請求項4】
前記第1条件は、前記ユーザが所定商品を購入することを含む、
請求項1のシステム。
【請求項5】
前記所定商品は、前記イベントのチケットを含む、
請求項4のシステム。
【請求項6】
前記関連付けるステップは、第2条件の充足に応じて、前記第2コンテンツを前記トークンに関連付けることを含む、
請求項1のシステム。
【請求項7】
前記第2条件は、前記イベントの会場に前記ユーザが入場することを含む、
請求項6のシステム。
【請求項8】
前記第2条件は、前記イベントが終了することを含む、
請求項6のシステム。
【請求項9】
前記関連付けるステップは、前記イベント情報を含む画像を前記第2コンテンツとして生成することを含む、
請求項1のシステム。
【請求項10】
前記イベント情報は、前記イベントの結果を含み、
前記関連付けるステップは、前記イベントの結果に対応する画像を前記第2コンテンツとして生成することを含む、
請求項1のシステム。
【請求項11】
前記イベント情報は、前記ユーザに関連付けられたユーザ関連イベント情報を含み、
前記関連付けるステップは、前記ユーザ関連イベント情報に少なくとも基づいて前記第2コンテンツを生成することを含む、
請求項1のシステム。
【請求項12】
前記ユーザ関連イベント情報は、前記イベントにおける前記ユーザの位置に関する情報を含み、
前記関連付けるステップは、前記ユーザの前記位置に対応する画像を前記第2コンテンツとして生成することを含む、
請求項11のシステム。
【請求項13】
前記ユーザ関連イベント情報は、前記ユーザの前記イベントに関する購入商品に関する情報を含み、
前記関連付けるステップは、前記ユーザの前記購入商品に対応する画像を前記第2コンテンツとして生成することを含む、
請求項11のシステム。
【請求項14】
1又は複数のコンピュータによって実行され、コンテンツを管理するための方法であって、
ブロックチェーン上で管理される非代替性のトークンであって、第1条件を充足するユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられた前記トークンを発行するステップと、
現実世界のイベントに関するイベント情報を取得するステップと、
前記イベント情報に少なくとも基づく第2コンテンツを生成し、前記第1コンテンツに代えて、前記第2コンテンツを前記トークンに関連付けるステップと、を備える、
方法。
【請求項15】
コンテンツを管理するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、
ブロックチェーン上で管理される非代替性のトークンであって、第1条件を充足するユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられた前記トークンを発行するステップと、
現実世界のイベントに関するイベント情報を取得するステップと、
前記イベント情報に少なくとも基づく第2コンテンツを生成し、前記第1コンテンツに代えて、前記第2コンテンツを前記トークンに関連付けるステップと、を実行する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを管理するためのシステム、方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、オンラインゲーム等において、アイテム等のデジタルコンテンツがユーザに付与されることがある。例えば、下記特許文献1は、アイテムの内容が認識されない状態で当該アイテムをユーザに付与し、アイテムに関連する現実世界のイベントの所定の時期(例えば、野球の試合の公式戦の開幕日等)が到来すると、アイテムの内容を認識可能とすることを開示している。こうした仕組みは、アイテムの内容が認識可能となる時期が近づくに従って、ユーザの期待感を高めることを可能とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような従来の仕組みは、現実世界のイベントの所定の時期の到来に応じてデジタルコンテンツの内容を認識可能とするものの、コンテンツの内容自体は、イベントの内容に応じて変動するものではなかった。現実世界のイベントの内容の反映は、デジタルコンテンツの価値を向上させ得ると考えられる。
【0005】
本発明の実施形態は、コンテンツの価値の向上を支援することを目的の一つとする。本発明の実施形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るシステムは、1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、コンテンツを管理するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、ブロックチェーン上で管理される非代替性のトークンであって、第1条件を充足するユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられた前記トークンを発行するステップと、現実世界のイベントに関するイベント情報を取得するステップと、前記イベント情報に少なくとも基づく第2コンテンツを生成し、前記第1コンテンツに代えて、前記第2コンテンツを前記トークンに関連付けるステップと、を実行する。
【0007】
本発明の一実施形態に係る方法は、1又は複数のコンピュータによって実行され、コンテンツを管理するための方法であって、ブロックチェーン上で管理される非代替性のトークンであって、第1条件を充足するユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられた前記トークンを発行するステップと、現実世界のイベントに関するイベント情報を取得するステップと、前記イベント情報に少なくとも基づく第2コンテンツを生成し、前記第1コンテンツに代えて、前記第2コンテンツを前記トークンに関連付けるステップと、を備える。
【0008】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、コンテンツを管理するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、ブロックチェーン上で管理される非代替性のトークンであって、第1条件を充足するユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられた前記トークンを発行するステップと、現実世界のイベントに関するイベント情報を取得するステップと、前記イベント情報に少なくとも基づく第2コンテンツを生成し、前記第1コンテンツに代えて、前記第2コンテンツを前記トークンに関連付けるステップと、を実行する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の様々な実施形態は、コンテンツの価値の向上を支援する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ管理サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図。
【
図2】ユーザ情報テーブル151が管理する情報を例示する図。
【
図3】コンテンツ情報テーブル153が管理する情報を例示する図。
【
図4】イベント情報テーブル155が管理する情報を例示する図。
【
図5】保有コンテンツ管理テーブル157が管理する情報を例示する図。
【
図9】コンテンツ管理サーバ10とトークン管理サーバ22との間で行われる処理を例示するシーケンス図。
【
図11】カードの初期画像を確定画像に変化させる際にサーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
【
図13】カードの初期画像が確定画像に変化した後のカード閲覧画面80を例示する図。
【
図14】複数のカードが一覧表示されているカード閲覧画面80を例示する図。
【
図15】ユーザ間でのカードの取引の成立に応じてサーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一の又は類似する構成要素に対しては同一の参照符号が付され得る。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ管理サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。サーバ10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク20を介して、トークン管理サーバ22及びユーザ端末30と通信可能に接続されている。
図1においては、1つのユーザ端末30のみが図示されているが、サーバ10は、複数のユーザ端末30と通信可能に接続されている。サーバ10は、ユーザ端末30を操作するユーザに対して、コンテンツを管理するコンテンツ管理サービスを提供する。コンテンツ管理サーバ10は、本発明のシステムの全部又は一部を実装する装置の一例である。
【0013】
本実施形態において、コンテンツ管理サービスにおいて管理されるコンテンツは、様々な種類のデジタルコンテンツを含む。例えば、コンテンツは、カード、キャラクタ、及び、アイテム等を含む。
【0014】
まず、コンテンツ管理サーバ10のハードウェア構成について説明する。コンテンツ管理サーバ10は、一般的なコンピュータとして構成されており、
図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0015】
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0016】
入出力I/F13は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0017】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0018】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。例えば、ストレージ15は、
図1に示すように、コンテンツ管理サービスのユーザに関する情報を管理するユーザ情報テーブル151と、コンテンツ管理サービスにおいて管理されるコンテンツに関する情報を管理するコンテンツ情報テーブル153と、現実世界のイベントに関する情報を管理するイベント情報テーブル155と、ユーザが保有する個別のコンテンツに関する情報を管理する保有コンテンツ管理テーブル157と、ユーザに付与されるコンテンツ自体を格納するコンテンツデータベース159とを有する。また、例えば、ストレージ15は、本発明の一実施形態に係るサーバ側プログラム40を記憶する。当該プログラム40は、コンテンツ管理サーバ10を、コンテンツ管理サービスを提供するためのシステムの全部又は一部として機能させるためのプログラムである。サーバ側プログラム40の少なくとも一部は、後述する端末側プログラム42を介して、ユーザ端末30において実行されるように構成され得る。
【0019】
本実施形態において、コンテンツ管理サーバ10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、サーバ10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
【0020】
このように構成されたコンテンツ管理サーバ10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有するように構成することができ、ユーザ端末30にインストールされている端末側プログラム42からの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をユーザ端末30に対して送信する。ユーザ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が出力される。
【0021】
次に、ユーザ端末30のハードウェア構成について説明する。ユーザ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、
図1に示すように、コンピュータプロセッサ31と、メインメモリ32と、入出力I/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0022】
コンピュータプロセッサ31は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0023】
入出力I/F33は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0024】
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0025】
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。また、ストレージ35は、端末側プログラム42を記憶する。当該プログラム42は、ウェブブラウザ、又は、その他のアプリケーション(例えば、本実施形態のコンテンツ管理サービス用のアプリケーション等)として構成され、上述したように、サーバ側プログラム40の少なくとも一部を実行するように構成され得る。
【0026】
本実施形態において、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用端末等として構成され得る。
【0027】
このように構成されたユーザ端末30を操作するユーザは、ストレージ35等にインストールされている端末側プログラム42を介したサーバ10との通信を実行することによって、サーバ10が提供するコンテンツ管理サービスを利用することができる。
【0028】
次に、このように構成されたコンテンツ管理サーバ10が有する機能について説明する。サーバ10のコンピュータプロセッサ11は、
図1に示すように、メインメモリ12に読み込まれたプログラム(例えば、サーバ側プログラム40の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、管理機能制御部111、及び、コンテンツ管理部113として機能するように構成されている。
【0029】
管理機能制御部111は、コンテンツ管理サービスの管理機能の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、管理機能制御部111は、管理機能に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をユーザ端末30に対して送信し、ユーザ端末30において出力される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をユーザ端末30に対して送信する。管理機能制御部111によって制御される管理機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、ユーザアカウントの管理等を含む。
【0030】
コンテンツ管理部113は、コンテンツの管理に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、コンテンツ管理部113は、コンテンツの管理に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をユーザ端末30に対して送信し、ユーザ端末30において出力される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をユーザ端末30に対して送信する。
【0031】
本実施形態において、コンテンツ管理部113は、コンテンツ付与条件を充足するユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられたNFT(Non-Fungible Token、ブロックチェーン上で管理される非代替性のトークン)としてのトークンを発行するように構成されている。例えば、コンテンツ管理部113は、当該ユーザのトークン管理用アカウント(例えば、ユーザ情報テーブル151において管理される。)、及び、第1コンテンツのデータのURLを伴って、こうしたトークンの発行をトークン管理サーバ22に対して要求する。トークン管理サーバ22は、一般的なコンピュータとしてのハードウェア構成を有し、ブロックチェーン上で発行される、代替性及び非代替性のトークンを管理する機能を有する。こうしたトークンは、例えば、イーサリアムのプラットフォーム上で管理される。トークン管理サーバ22は、例えば、サーバ10から取得したトークン管理用アカウントを所有者とすると共に同じくサーバ10から取得したURLを参照先とするトークンを発行する。トークンの発行に応じて、例えば、保有コンテンツ管理テーブル157において、ユーザ、トークン、及び、第1コンテンツに関する情報が登録される。
【0032】
本実施形態において、トークンに関連付けられるコンテンツは、様々な形式のデータとして実装され、例えば、画像(静止画像、又は、動画像)、又は、音声として実装される。コンテンツのデータ(電子ファイル)は、例えば、コンテンツデータベース159において格納される。
【0033】
また、コンテンツ管理部113は、現実世界のイベントに関するイベント情報を取得するように構成されている。例えば、コンテンツ管理部113は、ユーザによって入力される情報に基づいてイベント(例えば、当該ユーザが参加又は観覧するイベント等)を特定し、当該イベント情報をイベント情報テーブル155から取得する。
【0034】
また、コンテンツ管理部113は、取得したイベント情報に少なくとも基づく第2コンテンツを生成し、上記第1コンテンツに代えて、当該第2コンテンツを上記トークンに関連付けるように構成されている。例えば、コンテンツ管理部113は、上記トークンの参照先のURLのデータを、第1コンテンツのデータから第2コンテンツのデータに変更する(同じファイル名で上書きする)。
【0035】
このように、本実施形態におけるコンテンツ管理サーバ10は、コンテンツ付与条件を充足するユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられたトークン(NFT)を発行し、現実世界のイベントに関するイベント情報に基づく第2コンテンツを生成し、上記第1コンテンツに代えて、当該2コンテンツをトークンに関連付けるから、ユーザは、付与された第1コンテンツが、現実世界のイベントに関する情報に基づいて生成される第2コンテンツに変化することを楽しむことができる。さらに、こうしたコンテンツは、NFTに関連付けて管理されるから、トークンの取引所等での取引が可能となり得る。このように、サーバ10は、コンテンツの価値の向上を支援する。
【0036】
本実施形態において、トークンの発行の際に当該トークンに関連付けられる上記第1コンテンツは、複数のユーザ間で共通のコンテンツとし、イベント情報に基づいて生成される第2コンテンツは、複数のユーザ間で相互に異なるコンテンツとしてもよい。こうした構成は、ユーザが、ユーザ間で共通のコンテンツからユーザ間で相互に異なるコンテンツへの変化を楽しむことを可能とする。
【0037】
本実施形態において、上述したコンテンツ付与条件は、様々な条件を含み得る。例えば、コンテンツ付与条件は、ユーザがコンテンツの購入手続を完了することを含む。
【0038】
また、コンテンツ付与条件は、ユーザが所定情報を入力することを含む。この場合、コンテンツ管理部113は、例えば、ユーザによる所定情報の入力に応じて、当該ユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられたトークンを発行する。所定情報は、コンテンツを獲得するための情報と言うこともでき、例えば、ユーザに付与される個別のコンテンツを識別するための情報(例えば、シリアル番号等)を含み、当該情報は、例えば、対象のイベントに参加するためのチケット、又は、当該イベントに関係する商品等に付随して、当該ユーザに提供される。こうした構成は、ユーザによる情報の入力に応じたコンテンツの付与を可能とする。
【0039】
また、例えば、コンテンツ付与条件は、ユーザが所定商品を購入することを含む。この場合、コンテンツ管理部113は、例えば、ユーザによる所定商品の購入を認識すると(例えば、所定商品を購入したユーザとして、当該ユーザを特定可能な情報が入力されると)、当該ユーザを所有者とすると共に第1コンテンツが関連付けられたトークンを発行する。所定商品は、コンテンツを獲得するための商品と言うこともでき、例えば、対象のイベントのチケットを含む。こうした構成は、ユーザによる商品の購入に応じたコンテンツの付与を可能とする。
【0040】
本実施形態において、第1コンテンツに代えて第2コンテンツをトークンに関連付けること、つまり、関連付けられるコンテンツの変化が、コンテンツ変化条件の充足に応じて行われるようにしてもよい。コンテンツ変化条件は、ユーザに関連付けられた条件であってもよいし、イベントに関連付けられた条件であってもよいし、その他の条件であってもよい。
【0041】
例えば、コンテンツ変化条件は、対象のイベントの会場にユーザが入場することを含む。この場合、コンテンツ管理部113は、例えば、イベント会場へのユーザの入場を認識すると(例えば、イベント会場に入場したユーザとして、当該ユーザを特定可能な情報が入力されると)、当該ユーザが保有するトークンに関連付けられた第1コンテンツに代えて、第2コンテンツを関連付ける。ユーザが保有するトークンに関する情報は、例えば、保有コンテンツ管理テーブル157において管理されている。こうした構成は、イベント会場への入場に応じて、コンテンツを変化させることを可能とする。
【0042】
また、例えば、コンテンツ変化条件は、対象のイベントが終了することを含む。この場合、コンテンツ管理部113は、例えば、イベントの終了を認識すると(例えば、現在日時がイベントの終了後の所定日時に到達すると、又は、イベントの終了を示す情報が入力されると)、当該イベントに関するトークンに関連付けられた第1コンテンツに代えて、第2コンテンツを関連付ける。イベントとトークンとの対応関係は、例えば、保有コンテンツ管理テーブル157において管理される。こうした構成は、イベントの終了に応じて、コンテンツを変化させることを可能とする。
【0043】
本実施形態において、イベント情報に基づく第2コンテンツの生成は、様々な態様で実現され得る。例えば、コンテンツ管理部113は、イベント情報を含む画像を第2コンテンツとして生成するように構成される。この場合、イベント情報は、当該イベントを特定可能な様々な情報(開催日時、会場名等)を含む。こうした構成は、イベント情報を含む画像を第2コンテンツとしてユーザに付与することを可能とする。
【0044】
本実施形態において、イベント情報は、対象のイベントの結果を含むように構成することができ、この場合、コンテンツ管理部113は、当該イベントの結果に対応する画像を第2コンテンツとして生成するように構成され得る。例えば、イベントの結果は、スポーツ等の試合の結果(例えば、勝敗、スコア、及び、ハイライトシーン等)を含み、第2コンテンツは、こうした結果に関する情報を含むように生成される。こうした構成は、イベントの結果に対応する画像を第2コンテンツとしてユーザに付与することを可能とする。
【0045】
また、イベント情報は、ユーザに関連付けられたイベント情報であるユーザ関連イベント情報を含むように構成することができ、この場合、コンテンツ管理部113は、当該ユーザ関連イベント情報に少なくとも基づいて第2コンテンツを生成するように構成され得る。ユーザ関連イベント情報は、例えば、ユーザ情報テーブル151、又は、保有コンテンツ管理テーブル157等において管理される。こうした構成は、ユーザに関連付けられたイベント情報に基づく第2コンテンツを当該ユーザに付与することを可能とする。
【0046】
ユーザ関連イベント情報は、イベントに関する情報のうちのユーザ単位の様々な情報を含む。例えば、ユーザ関連イベント情報は、イベントにおけるユーザの位置(例えば、観覧席)に関する情報を含み、この場合、コンテンツ管理部113は、ユーザの位置に対応する画像(例えば、ユーザの席からの視界の画像を含む画像等)を第2コンテンツとして生成するように構成され得る。こうした構成は、イベントにおけるユーザの位置に対応する画像を第2コンテンツとして当該ユーザに付与することを可能とする。
【0047】
また、例えば、ユーザ関連イベント情報は、ユーザが購入したイベントに関する商品に関する情報を含み、この場合、コンテンツ管理部113は、こうした購入商品に対応する画像(例えば、購入商品の画像を含む画像等)を第2コンテンツとして生成するように構成され得る。こうした構成は、ユーザの購入商品に対応する画像を第2コンテンツとして当該ユーザに付与することを可能とする。
【0048】
次に、このような機能を有する本実施形態のコンテンツ管理サーバ10の一態様としての具体例について説明する。この例において、コンテンツ管理サーバ10は、プロスポーツの特定のチームのファン向けサービスを提供し、当該サービスは、電子的なトレーディングカードを管理する機能を有する。
【0049】
まず、この例において、各テーブルが管理する情報について説明する。
図2は、この例において、ユーザ情報テーブル151が管理する情報を例示する。この例におけるユーザ情報テーブル151は、ファン向けサービスを利用するユーザに関する情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザアカウント」に対応付けて、アカウント名、及び、生年月日等を含む「基本情報」、「トークン管理用アカウント」等の情報を管理する。
【0050】
トークン管理用アカウントは、トークン管理サーバ22が提供するトークン管理サービス用のアカウントである。この例におけるトークン管理サービスは、イーサリアムのプラットフォームを用いたトークンの管理が行われ、トークン管理用アカウントには、対応するユーザのイーサリアムアドレスが関連付けられている。トークン管理用アカウントは、ウォレットと呼ばれることもある。
【0051】
図3は、この例において、コンテンツ情報テーブル153が管理する情報を例示する。この例におけるコンテンツ情報テーブル153は、ファン向けサービスのカード管理機能において提供される各カードの基本画像(デザイン)に関する情報を管理し、図示するように、試合会場を識別する「会場ID」、及び、試合会場における観客席の区分を示す「席区分」の組合せに対応付けて、基本画像の画像ファイルのURLである「画像URL」等の情報を管理する。基本画像の画像ファイルは、ストレージ15等において管理される。このように、この例では、カードの基本画像として、試合会場及び席区分の組合せ毎に異なる画像(例えば、席区分に対応するエリアから見た試合会場の風景画像等)が予め設定されている。
【0052】
図4は、この例において、イベント情報テーブル155が管理する情報を例示する。この例におけるイベント情報テーブル155は、対象のチームの個別の試合に関する情報を管理し、図示するように、個別の試合を識別する「イベントID」に対応付けて、「日時」、試合会場を識別する「会場ID」、試合結果としてのスコアに関する情報である「スコア情報」、試合結果としてのMVP(最優秀選手)に関する情報である「MVP情報」等の情報を管理する。スコア情報、及び、MVP情報は、試合の終了後、所定タイミングで登録される。
【0053】
図5は、この例において、保有コンテンツ管理テーブル157が管理する情報を例示する。この例における保有コンテンツ管理テーブル157は、ユーザが保有する個別のカードに関する情報を管理し、図示するように、個別のカードの個体を識別する「シリアル番号」に対応付けて、対応する試合を識別する「イベントID」、「席区分」、「席番号」、このカードを保有するユーザを識別する「保有ユーザアカウント」、対応するトークンを識別する「トークンID」、対応するトークンの参照先の画像(カードの画像)のURLである「トークン参照先URL」等の情報を管理する。
【0054】
この例では、保有コンテンツ管理テーブル157において、ユーザに対して付与される予定の複数のカードのシリアル番号、対応するイベントID、席区分、及び、席番号が予め登録されており、詳しくは後述するが、各カードのユーザへの付与に応じて、保有ユーザアカウント、トークンID、及び、トークン参照先URLが設定される。
【0055】
以上、この例において、各テーブルが管理する情報について説明した。次に、この例において、コンテンツ管理サーバ10が実行する処理、及び、ユーザ端末30において出力される画面等について説明する。
【0056】
図6は、ユーザ端末30において出力されるトップ画面50を例示する。当該画面50は、この例のファン向けサービスを利用する際の起点となる画面であり、図示するように、試合のチケットを購入するためのチケット購入ボタン52と、カード管理機能を介して付与されるカードを管理するためのカード管理ボタン54とを有する。チケット購入ボタン52が選択されると、対象のチームの試合のチケットを購入するための図示しない画面が出力され、ユーザは、当該画面を介して、チケットを購入することができる。
【0057】
カード管理ボタン54が選択されると、
図7に例示するカード管理画面60が、トップ画面50に代えて出力される。当該画面60は、図示するように、カードを取得するためのカード取得ボタン62と、ユーザが保有するカードを閲覧するためのカード閲覧ボタン64とを有する。
【0058】
カード取得ボタン62が選択されると、
図8に例示するシリアル番号入力画面70が、カード管理画面60に代えて出力される。当該画面70は、図示するように、シリアル番号入力領域72と、確定ボタン74とを有する。この例では、チケットを購入したユーザに対して、カードのシリアル番号が通知され(例えば、ユーザ端末30において出力される画面、又は、電子メール等のメッセージを介して通知され、又は、紙のチケットに印刷される。)、ユーザは、通知されたシリアル番号をシリアル番号入力領域72に入力する。確定ボタン74が選択されると、ユーザに対してカードが付与される。
【0059】
図9は、シリアル番号入力画面70の確定ボタン74の選択に応じて、コンテンツ管理サーバ10とトークン管理サーバ22との間で行われる処理を例示するシーケンス図である。まず、コンテンツ管理サーバ10が、トークン管理サーバ22に対して、トークンの発行依頼を送信する(ステップS100)。トークンの発行依頼は、図示するように、対応するユーザ(シリアル番号を入力したユーザ)のトークン管理用アカウント、及び、トークンの参照先のURLを伴って行われる。対応するユーザのトークン管理用アカウントは、ユーザ情報テーブル151において管理されている。また、トークンの参照先のURLは、シリアル番号の値に基づいて生成され、カードの個体毎に異なる値が設定される。トークンの参照先のURLは、コンテンツデータベース159(ストレージ15内の所定フォルダ)内に位置するように生成される。
【0060】
続いて、トークンの発行依頼を受信したトークン管理サーバ22が、トークンを発行する(ステップS110)。具体的には、コンテンツ管理サーバ10から受信したトークン管理用アカウントが所有すると共に、同じく受信したURLを参照先とするNFTを発行する。参照先のURLは、NFTのメタデータの一部としてブロックチェーン上に記録される。また、NFTの発行に応じて、トークン管理サーバ22からコンテンツ管理サーバ10に対して、発行されたNFTを識別するトークンIDが送信される。
【0061】
続いて、コンテンツ管理サーバ10は、トークン管理サーバ22からのトークンIDを受信し(ステップS120)、トークンを登録する(ステップS130)。具体的には、保有コンテンツ管理テーブル157において、対応するカード(入力されたシリアル番号によって特定される)の保有ユーザアカウント、トークンID、及び、トークン参照先URLが設定される。
【0062】
そして、コンテンツ管理サーバ10は、トークンの参照先のURLに初期画像の画像ファイルを設定する(ステップS140)。この例では、初期画像として固定の画像が予め設定されており、初期画像の画像ファイルは、ストレージ15等において管理されている。ステップS140では、当該初期画像の画像ファイルが、トークンの参照先URLに対応するパス及びファイル名で保存される。
【0063】
図7のカード管理画面60に戻り、カード閲覧ボタン64が選択されると、
図10に例示するカード閲覧画面80が、当該画面60に代えて出力される。当該画面80は、図示するように、ユーザが保有するカードを一覧表示する一覧表示領域82と、戻るボタン84とを有する。一覧表示領域82は、各々が個別のカードに対応する1又は複数の個別表示領域821が配置されるように構成されている。
図10の例では、一覧表示領域82において、1つの個別表示領域821のみが配置されている。当該領域821は、対応するカードの画像を表示する。
図10の例において、個別表示領域821に表示されているカードの画像は初期画像であり、「COMING SOON」というテキストを含む図柄から成る。
【0064】
この例では、カードの初期画像は、対応する試合の終了後の所定タイミング(例えば、所定時刻)において、確定画像に変化する。
図11は、カードの初期画像を確定画像に変化させる際にサーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。これらの処理は、試合の終了後の所定時刻に実行される。なお、試合の終了後、オペレータによる指示入力に応じて、これらの処理が実行されるようにしてもよい。
【0065】
サーバ10は、まず、図示するように、対象の試合のイベント情報を取得する(ステップS200)。具体的には、対象の試合の日時、会場ID、スコア情報、及び、MVP情報が、イベント情報テーブル155から取得される。上述したように、スコア情報、及び、MVP情報は、試合の終了後、オペレータによって登録されている。
【0066】
次に、サーバ10は、対象の試合の複数のカードを特定する(ステップS210)。具体的には、保有コンテンツ管理テーブル157のイベントIDを参照することによって、対象の試合の複数のカードが特定される。
【0067】
続いて、サーバ10は、特定された各カードの確定画像を生成し、対応するトークンの参照先の画像として上書きする(ステップS220)。確定画像は、具体的には、会場ID及び席区分の組合せによって特定される基本画像を背景とし、当該背景画像に対して、シリアル番号、試合の日時、会場名、席番号、スコア情報、及び、MVPの選手の画像を付加することによって生成される。席区分、及び、席番号は、保有コンテンツ管理テーブル157において管理されている。また、上述したように、会場ID及び席区分の組合せに応じた基本画像の画像ファイルのURLは、コンテンツ情報テーブル153において管理されている。生成された確定画像の画像ファイルは、対応するトークンの参照先のURLに対応するパス及びファイル名の基本画像の画像ファイルに対して上書き保存される。
【0068】
図12は、確定画像200を例示する。当該画像200は、図示するように、基本画像である背景画像202と、当該背景画像202の中心付近に重ねて配置されたMVPの選手画像204と、背景画像202の左上隅に位置し、シリアル番号を表示するシリアル番号表示オブジェクト206と、背景画像202の左下隅に位置し、試合の日時、会場、席番号、及び、スコア情報を表示する基本情報表示オブジェクト208とを有する。
【0069】
図13は、
図10に例示したカード閲覧画面80において表示されていたカードの初期画像が、確定画像に変化した後のカード閲覧画面80を例示する。この状態のカード閲覧画面80では、確定画像のカードを表示する個別表示領域821において、拡大ボタン822が配置される。当該ボタン822が選択されると、対応するカードの画像が拡大表示される。
【0070】
図14は、複数のカードが一覧表示されているカード閲覧画面80を例示する。このように、ユーザは、自身が保有する複数のカード(確定画像に変化する前の初期画像のカードを含む。)をまとめて確認することができる。
【0071】
また、この例では、コンテンツ管理サーバ10が提供するファン向けサービス内で、ユーザ間でのカードの取引が行われる。カードの取引は、例えば、譲渡人であるユーザが対象のカードのシリアル番号及び譲受人のユーザアカウントを特定して取引の申込を行った後、譲受人のユーザが承認することによって成立する。こうした取引は、ユーザ端末30において出力される図示しない画面を介して行われる。
【0072】
図15は、ユーザ間でのカードの取引の成立に応じて、サーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。サーバ10は、まず、図示するように、取引対象のカードのサービス内での保有者を変更する(ステップS300)。具体的には、保有コンテンツ管理テーブル157において、対応するカードの保有ユーザアカウントが、譲渡人から譲受人へと変更される。
【0073】
続いて、サーバ10は、対応するトークンの所有者を変更する(ステップS310)。具体的には、コンテンツ管理サーバ10が、トークン管理サーバ22に対して、対応するトークンの所有者の変更依頼を送信する。変更依頼は、対象のトークンのトークンID及び譲受人のトークン管理用アカウントを伴って行われる。この依頼を受信したトークン管理サーバ22は、対象のトークンの所有者を譲受人のトークン管理用アカウントに変更する。こうしたトークンの所有者の変更は、ブロックチェーン上に記録される。
【0074】
上述した例において、トークン管理サーバ22からの要求に応じて、ファン向けサービス内でのカードの保有者を変更するようにしてもよい。例えば、トーク管理サーバ22が提供するトークン管理サービスにおいて、トークンの所有者が変更された場合に、トークンID及び譲受人のトークン管理用アカウントを伴う依頼を受信すると、受信したトークンIDに対応するカードの保有者を、同じく受信したトークン管理用アカウントに対応するユーザに変更する(保有コンテンツ管理テーブル157の保有ユーザアカウントを変更する。)ようにしてもよい。
【0075】
上述した例では、トークンの管理機能をトークン管理サーバ22が有するようにしたが、トークンの管理機能をコンテンツ管理サーバ10が有するようにしてもよい。
【0076】
上述した例では、初期画像として固定の画像が設定されるようにしたが、本実施形態の他の例では、複数のユーザ間で異なる画像(例えば、購入したチケットの席区分に応じた画像等)が初期画像として設定される。
【0077】
上述した例では、シリアル番号を入力したユーザに対してカードが付与されるようにしたが、シリアル番号以外の他の情報を入力したユーザに対してカードが付与されるようにしてもよい。また、こうした情報の入力は、カードを付与する条件の一例であって、本実施形態の他の例では、その他の条件を充足したユーザに対してカードが付与される。例えば、対象のチーム又は試合に関する所定商品(例えば、観戦チケットを含む。)を購入したユーザに対してカードが付与されるようにしてもよい。この場合、サーバ10が、ユーザによる所定商品の購入を認識すると、サーバ10とサーバ22との間で
図9に例示した処理が行われる。
【0078】
上述した例では、カードの初期画像は、対応する試合の終了後の所定タイミングにおいて確定画像に変化するようにしたが、カードの画像が変化する条件は、その他の条件であってもよい。例えば、本実施形態の他の例では、ユーザが試合会場に入場すると、当該ユーザが保有するカードの初期画像が確定画像に変化する。試合会場への入場は、例えば、観戦チケットに含まれる識別コードの読み取り、又は、ユーザ端末30の位置情報等に基づいて判断される。また、この場合の確定画像は、試合結果に関する情報が除外される。なお、試合の終了後、試合結果に関する情報が、確定画像に追加される(新たな確定画像で上書きされる)ようにしてもよい。
【0079】
上述した例では、確定画像は、基本画像の背景に対して、シリアル番号、試合の日時、会場名、席番号、スコア情報、及び、MVPの選手の画像が付加されるようにしたが、確定画像の構成は、これに限定されず、例えば、試合のハイライトシーンの画像が付加されるようにしてもよい。また、例えば、ユーザが購入した商品(対象のチームや試合に関する商品)に関する情報を確定画像に付加するようにしてもよい。こうしたユーザの購入商品に関する情報は、例えば、当該商品を販売するウェブサイトを介して提供され、又は、当該商品を販売する店舗によって入力される。
【0080】
以上説明した本実施形態に係るコンテンツ管理サーバ10は、コンテンツ付与条件を充足するユーザ(例えば、カードのシリアル番号を入力したユーザ)を所有者とすると共に第1コンテンツ(例えば、初期画像のカード)が関連付けられたトークン(NFT)を発行し、現実世界のイベント(例えば、スポーツの試合)に関するイベント情報に基づく第2コンテンツ(例えば、確定画像のカード)を生成し、上記第1コンテンツに代えて、当該2コンテンツをトークンに関連付けるから、ユーザは、付与された第1コンテンツが、現実世界のイベントに関する情報に基づいて生成される第2コンテンツに変化することを楽しむことができる。さらに、こうしたコンテンツは、NFTに関連付けて管理されるから、トークンの取引所等での取引が可能となり得る。このように、サーバ10は、コンテンツの価値の向上を支援する。
【0081】
本発明の他の実施形態において、上述した実施形態におけるコンテンツ管理サーバ10が有する機能の一部又は全部は、コンテンツ管理サーバ10及びユーザ端末30が協動することによって実現され、又は、ユーザ端末30によって実現され得る。
【0082】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0083】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0084】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。
【符号の説明】
【0085】
10 コンテンツ管理サーバ
11 コンピュータプロセッサ
111 管理機能制御部
113 コンテンツ管理部
15 ストレージ
151 ユーザ情報テーブル
153 コンテンツ情報テーブル
155 イベント情報テーブル
157 保有コンテンツ管理テーブル
159 コンテンツデータベース
22 トークン管理サーバ
30 ユーザ端末
40 サーバ側プログラム
42 端末側プログラム
50 トップ画面
60 カード管理画面
70 シリアル番号入力画面
80 カード閲覧画面
200 確定画像