IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 楽天株式会社の特許一覧

特開2024-87216情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
<>
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図1
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図2
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図3A
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図3B
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図4
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図5A
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図5B
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図6
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087216
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240624BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201881
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 重幸
(72)【発明者】
【氏名】チャットパディヤイ サヤンタン
(72)【発明者】
【氏名】クーガ ヒマンシュ
(72)【発明者】
【氏名】カヤル チャンドライ
(72)【発明者】
【氏名】バイリ カリアン
(72)【発明者】
【氏名】リード ケード
(72)【発明者】
【氏名】アブロール サティアン
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L049CC20
5L050CC11
5L050CC20
(57)【要約】
【課題】ユーザの根源的な欲求を予測して、当該予測に応じて当該ユーザが興味を有するアイテムを決定する。
【解決手段】情報処理装置は、ユーザのユーザ特徴を取得し、該ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、該ユーザが属する欲求ステージを予測し、該ユーザに発生したライフイベントを検知し、該予測された欲求ステージと、該検知されたライフイベントとに基づいて、該ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのユーザ特徴を取得する取得手段と、
前記ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、前記ユーザが属する欲求ステージを予測する予測手段と、
前記ユーザに発生したライフイベントを検知する検知手段と、
前記予測された欲求ステージと、前記検知されたライフイベントとに基づいて、前記ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する決定手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザ特徴は、ウェブサービスにおける前記ユーザの行動履歴を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムは、1つ以上の商品と1つ以上のサービスの1つ以上を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記複数の欲求ステージは、人間の心理的欲求を表す階層的なステージで構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記検知手段は、ウェブサービスにおける前記ユーザの行動履歴に基づいて、前記ユーザのライフイベントを検知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定手段は、前記複数の欲求ステージのそれぞれの欲求ステージに対して定義された、複数のライフイベントそれぞれから1つ以上のアイテムへの有向グラフに基づいて、前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムを決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムを前記ユーザにレコメンドするレコメンデーション手段を更に有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記レコメンデーション手段は、前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムに関する広告を前記ユーザに提供する、
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ユーザのユーザ特徴を取得する取得工程と、
前記ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、前記ユーザが属する欲求ステージを予測する予測工程と、
前記ユーザに発生したライフイベントを検知する検知工程と、
前記予測された欲求ステージと、前記検知されたライフイベントとに基づいて、前記ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する決定工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
情報処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、該情報処理プログラムは、前記コンピュータに、
ユーザのユーザ特徴を取得する取得処理と、
前記ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、前記ユーザが属する欲求ステージを予測する予測処理と、
前記ユーザに発生したライフイベントを検知する検知処理と、
前記予測された欲求ステージと、前記検知されたライフイベントとに基づいて、前記ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する決定処理と、を含む処理を実行させるためのものである、
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関し、特に、ユーザの欲求の予測を適用した技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザに対して商品のレコメンドを行うにあたって、ユーザの欲求を正確に踏まえることが重要である。特許文献1には、ユーザの血糖値といった生体情報から、当該ユーザの潜在的な生理欲求を推定し、当該推定した生理欲求に基づいた商品やサービスに関する情報を当該ユーザに提示することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-071716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献に開示される技術によれば、ユーザが潜在的に欲している商品やサービスに関する情報を当該ユーザに提供して、当該ユーザの行動を支援することにより、当該ユーザの潜在的な欲求を満たすことが可能となる。
しかしながら、当該文献による技術では、ユーザの生体情報という限定的な情報から、ユーザの生理的欲求といった限定的な欲求を推定するに留まり、当該ユーザの深層心理における欲求を広範に推定することはできなかった。よって、当該ユーザの根源的な欲求に応じたサービスや商品を適切に決定し、レコメンデーションすることができなかった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザの根源的な欲求を予測して、当該予測に応じて当該ユーザが興味を有するアイテムを決定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明による情報処理装置の一態様は、ユーザのユーザ特徴を取得する取得手段と、前記ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、前記ユーザが属する欲求ステージを予測する予測手段と、前記ユーザに発生したライフイベントを検知する検知手段と、前記予測された欲求ステージと、前記検知されたライフイベントとに基づいて、前記ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する決定手段と、を有する。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明による情報処理方法の一態様は、ユーザのユーザ特徴を取得する取得工程と、前記ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、前記ユーザが属する欲求ステージを予測する予測工程と、前記ユーザに発生したライフイベントを検知する検知工程と、前記予測された欲求ステージと、前記検知されたライフイベントとに基づいて、前記ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する決定工程と、を有する。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明によるプログラムの一態様は、情報処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、該プログラムは、ユーザのユーザ特徴を取得する取得処理と、前記ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、前記ユーザが属する欲求ステージを予測する予測処理と、前記ユーザに発生したライフイベントを検知する検知処理と、前記予測された欲求ステージと、前記検知されたライフイベントとに基づいて、前記ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する決定処理と、を含む処理を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザの根源的な欲求を予測して、当該予測に応じて当該ユーザが興味を有するアイテムを決定することが可能となる。
上記した本発明の目的、態様および効果並びに上記されなかった本発明の目的、態様および効果は、当業者であれば添付図面および請求の範囲の記載を参照することにより下記の発明を実施するための形態から理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態による情報処理システムの構成例を示す。
図2図2は、実施形態による情報処理装置の機能構成例を示す。
図3A図3Aは、マズローの欲求階層段階を示す。
図3B図3Bは、マズローの欲求階層段階の各欲求ステージと、関連商品と関連ライフイベントとの対応付けの一例を示す。
図4図4は、欲求ステージ予測の概念図を示す。
図5A図5Aは、興味グラフの一例を示す。
図5B図5Bは、興味グラフの別の例を示す。
図6図6は、実施形態による情報処理装置により実行される全体の処理のフローチャートを示す。
図7図7は、実施形態による情報処理装置とユーザ装置のハードウェア構成例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための実施形態について詳細に説明する。以下に開示される構成要素のうち、同一機能を有するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、以下に開示される実施形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正または変更されるべきものであり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
[情報処理システムの構成例]
図1に、本実施形態による情報処理システムの構成例を示す。本情報処理システムは、その一例として、図1に示すように、ユーザu1により使用されるユーザ装置11と、情報処理装置10とを含んで構成される。なお、以下の説明において、ユーザ装置とユーザという語は同義に使用されうる。
【0013】
ユーザ装置11は、例えば、スマートフォンやタブレットといったデバイスであり、LTE(Long Term Evolution)等の公衆網や、無線LAN(Local Area Network)等の無線通信網を介して、情報処理装置10と通信可能に構成されている。ユーザ装置11は、液晶ディスプレイ等の表示部(表示面)を有し、各ユーザは、当該液晶ディスプレイに装備されたGUI(Graphic User Interface)により各種操作を行うことができる。当該操作は、指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、画面に表示された画像等のコンテンツに対する各種の操作を含む。
なお、ユーザ装置11は、図1に示すような形態のデバイスに限らず、タブレット端末やノート型のPCといったデバイスであってもよい。また、ユーザ装置11は、表示面を別に備えてもよい。
【0014】
ユーザu1は、情報処理装置10から、または、不図示の他の装置から情報処理装置10を介して提供されるウェブサービス(インターネット関連サービス)を利用することができる。これらのウェブサービスは、例えば、ユーザが、情報処理装置10や他の装置から提供されるAPI(Application Programming Interface)に利用登録することにより、当該ユーザにより利用されうる。
【0015】
本実施形態では、当該ウェブサービスは、オンラインモールやネットスーパー、あるいは、通信、金融、不動産、スポーツ、旅行に関するサービスを含むことができる。ユーザ装置11は、このようなウェブサービスを利用することにより、ユーザu1に関する情報を情報処理装置10に伝達することができる。
例えば、ユーザ装置11は、ユーザ装置11のIP(Internet Protocol)アドレスや、ユーザu1の住所やユーザu1の氏名(名字と名前)といった、ユーザ装置11やユーザu1に関する特徴の情報を、情報処理装置10へ伝達することができる。
また、ユーザ装置11は、GPS(Global Positioning System)衛星(不図示)から受信される信号等に基づいて測位計算を行い、当該計算により得られた情報を、ユーザ装置11の位置情報として生成し、情報処理装置10へ伝達することができる。
【0016】
情報処理装置10は、ユーザ装置11から各種情報を取得し、当該情報に基づいて、ユーザu1の欲求を予測するように構成される。本実施形態では、学習済みの学習モデル(後述する欲求ステージ予測モデル112)を用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、ユーザu1が属する欲求ステージを予測する。さらに、情報処理装置10は、当該予測した欲求ステージに基づいて、ユーザu1が興味を有するアイテム(1つ以上の商品と1つ以上のサービスの1つ以上)を決定し、当該決定したアイテムのレコメンデーションを行うように構成される。
【0017】
本実施形態において、アイテムとは、様々なサービスに関して提供可能な有形または無形の商品やサービスでありうる。例えば、金融(フィンテック)サービスに関しては、銀行口座、株式や投資信託や保険商品といった金融商品、暗号通貨、スマホアプリ決済等のアイテムが存在する。また、デジタルコンテンツサービスに関しては、映画やアニメといった動画コンテンツや、写真やイラストやテキストといった静止画コンテンツ等のアイテムが存在する。また、Eコマースサービスに関しては、ネットショッピングで扱う無形または有形の商品等のアイテムが存在する。また、トラベルサービスに関しては、ホテルやパックツアーや交通機関に関する情報や予約等のアイテムが存在する。また、モバイルサービスに関しては、モバイル機器、公衆網/インターネット接続、通信利用料金等のアイテムが存在する。また、広告およびメディアサービスに関しては、オフラインやオフラインの広告商品、ダイレクトメール、放送やインターネットを介した広告等のアイテムが存在する。また、カードサービスに関しては、クレジットカード決済やポイント取引等のアイテムが存在する。また、スポーツおよび文化サービスに関しては、スポーツイベントやコンサートといったイベントやイベントで販売される商品等のアイテムが存在する。
【0018】
[情報処理装置10の機能構成]
図2は、本実施形態による情報処理装置10の機能構成の一例を示す。
図2に示す情報処理装置10は、ユーザ特徴取得部101、欲求ステージ予測部102、興味グラフ管理部103、興味アイテム予測部104、レコメンデーション部105、学習モデル記憶部110、およびグラフ記憶部120を備える。学習モデル記憶部110は、それぞれ学習済みの、ユーザ特徴予測モデル111および欲求ステージ予測モデル112を記憶するように構成される。また、グラフ記憶部120は、興味グラフ121を記憶するように構成される。
【0019】
ユーザ特徴取得部101は、ユーザ装置11から、ユーザ装置11やユーザu1についての事実特徴(事実情報)を、ユーザ特徴として取得する。ユーザ特徴は、ユーザ装置11やユーザu1から実際に、または、客観的に得られる、事実に基づく特徴(情報)である。ユーザ特徴取得部101は例えば、ユーザ装置11から直接的にユーザ特徴を取得することができる。また、ユーザ特徴取得部101は、ユーザ装置11のユーザu1によりウェブサービスに登録された情報として、ユーザ特徴を取得することができる。ユーザ特徴には、ユーザを識別するユーザIDが紐づけられている。
【0020】
ユーザ特徴は、ユーザ装置のIPアドレス、ユーザの住所やユーザの氏名、ユーザが保持するクレジットカードの番号、ユーザのデモグラフィック情報(性別、年齢、居住地域、職業、家族構成等の人口統計学的なユーザ属性)等を含む。
また、ユーザ特徴は、ウェブサービス利用時における、ユーザの登録番号や登録名を含んでよい。また、ユーザ特徴は、通話履歴、ウェブサービス利用時における商品の配送先住所、サービスの利用により貯めることが可能なポイントに関する情報を含んでよい。また、ユーザ特徴は、ウェブサービスにおけるユーザの行動履歴(ウェブサービス利用時におけるユーザの行動履歴)を含んでよい。当該行動履歴は、ウェブサービスにおけるアイテムに対する、購入履歴、利用履歴(クリックの有無、クリック回数、閲覧時間と含む)、検索履歴、サービスへの登録履歴を含みうる。すなわち、当該行動履歴は、アイテムの情報を含みうる。また、ユーザ特徴は、当該行動履歴に対応した、ユーザの趣向を示すデータを含んでよい。
このように、ユーザ特徴は、ユーザ装置またはユーザ自身に関連する情報や、通信を介したウェブサービス利用に関する情報を含む、あらゆる情報を含むことができる。ユーザ特徴取得部101は、ユーザu1に対してこのようなユーザ特徴を取得する。
【0021】
また、ユーザ特徴取得部101は、取得したユーザu1のユーザ特徴を、学習済みのユーザ特徴予測モデル111に適用して、当該ユーザ特徴に対して推定されたユーザ特徴(推定ユーザ特徴(属性))も取得するように構成される。すなわち、ユーザ特徴取得部101により取得されるユーザu1のユーザ特徴は、ユーザu1のユーザ特徴(事実特徴)と推定ユーザ特徴を含みうる。
【0022】
ユーザ特徴予測モデル111は、ユーザu1のユーザ特徴(事実特徴)を入力として、複数のユーザ特徴それぞれがユーザu1に該当する(適合する)確率(該当確率)を出力するように構成される。当該複数のユーザ特徴は、複数のユーザ(不図示)から取得されたユーザ特徴を含む。ユーザ特徴取得部101は、該当確率から、最終的に、ユーザu1の推定ユーザ特徴を決定する。
【0023】
例えば、ユーザ特徴取得部101は、ユーザu1のユーザ特徴として、ユーザu1のデモグラフィック情報と過去のウェブサービスにおける購入履歴や趣向を示すデータをユーザ特徴予測モデル111に入力する。ユーザ特徴予測モデル111からは、該当確率として、ユーザu1が購入すると推定される複数のアイテムやユーザu1が有しうる複数の趣向や、ユーザu1の行動傾向や、ユーザu1の経済特徴それぞれに対する確率が出力される。そして、ユーザ特徴取得部101は、所定値以上の確率を有するアイテム、趣向、行動傾向、および/または経済特徴を、ユーザu1の推定ユーザ特徴として、取得することができる。行動傾向は、例えば、子を有するといったライフステージに関する特徴や、在宅勤務しているといったライフスタイルに関する特徴を含む。また、経済特徴は、ユーザu1および/またはユーザu1の世帯の所得の特徴を示し、高所得、中所得、または低所得で分類される。高所得、中所得、および低所得を分類するための所得閾値は、任意に設定されうる。
【0024】
欲求ステージ予測部102は、ユーザ特徴取得部101により取得されたユーザu1のユーザ特徴から、ユーザu1の欲求ステージを予測する。欲求ステージ予測部102は、予め設定された階層的な複数の欲求ステージのうち、ユーザu1が属する欲求ステージを、欲求ステージ予測モデル112を用いて予測する。当該階層的な複数の欲求ステージの一例は、人間の心理的欲求を表す階層的なステージである。本実施形態では、マズローの欲求階層段階(Maslow’s Hierarchy of Need Stage)を用いる。マズローの欲求階層段階は、人間の欲求を5段階の階層で理論化したものである。
【0025】
ここで、マズローの欲求階層段階について説明する。図3Aに、マズローの欲求階層段階を示す。マズローの法則によれば、人間の欲求は5つのステージ、(1)生理的欲求31、(2)安全の欲求32、(3)社会的欲求(所属と愛の欲求)33、(4)承認欲求34、および、(5)自己実現の欲求35、に分類される。図3Aに示すように、5つのステージ全体は、ピラミッド型を形成し、生理的欲求31が最も下位の(ベースとなる)欲求ステージに位置し、自己実現の欲求35が最も上位の欲求ステージに位置する。
【0026】
生理的欲求31は、最も基本的な欲求であり、最低限生命を維持するための本能的な欲求を指す。生理的欲求31の一例は、食事、睡眠、排せつを含む。一般的に、人間は、生理的欲求31だけに留まることはないが、他の動物は、生理的欲求31を超えることはほとんどない。
安全の欲求32は、心身ともに安全で、かつ経済的にも安定した環境で暮らしたいという欲求を指す。安全の欲求32の一例は、安全性、経済的安全性、良好な健康状態の維持、良好な生活水準、病気や不慮の事故などに対するセーフティーネット、を得ようとする欲求を含む。
社会的欲求33は、何らかの社会集団(コミュニティ)に所属して安心感を得たいという欲求を指し、「所属と愛の欲求」と称されることもある。社会的欲求33の一例は、孤独を避けたい、愛されたい、人と関わりたい、仲間外れになりたくない、という欲求を含む。
承認欲求34は、所属する社会集団(コミュニティ)において認められたい、影響力のある存在になりたいという欲求である。承認欲求34の一例は、SNS(ソーシャルネットワークサービス)での自分の投稿に「いいね!」を付けてほしいと願う欲求を含む。
自己実現の欲求35は、自分にしかできないことを成し遂げたい、自分の内面から出てくる願望を実現したいという欲求を指す。自己実現の欲求35の一例は、才能を開花させて発明をして人類に貢献したい、未知なる挑戦をしたい、という欲求を含む。
【0027】
本実施形態では、欲求ステージ予測部102は、図3Aに示す5段階の欲求ステージにおいて、ユーザu1が属する欲求ステージを、欲求ステージ予測モデル112を用いて予測する。欲求ステージの予測手順については、後述する。
【0028】
興味グラフ管理部103は、グラフ記憶部120に格納されている興味グラフ121を管理する。本実施形態では、興味グラフ121は、図3Aに示す5段階の欲求ステージの各欲求ステージについて、ユーザの興味を表現したグラフである。興味グラフ121については、後述する。
【0029】
興味アイテム予測部104は、欲求ステージ予測部102により予測されたユーザu1の欲求ステージに基づいて、ユーザu1の興味を予測して決定する。当該興味は、現在や近い将来の興味でありうる。なお、本実施形態では、「ユーザu1の興味」は、「ユーザu1が興味を有するアイテム(1つ以上の商品と1つ以上のサービスの1つ以上)」を意味するものとする。本実施形態では、興味アイテム予測部104は、ユーザu1においてライフイベントが発生したことをトリガとして、興味グラフ121に基づいて、ユーザu1の興味を予測する。ユーザu1の興味の予測手順については後述する。
【0030】
レコメンデーション部105は、興味アイテム予測部104により予測(決定)された、ユーザu1が興味を有するアイテムを、ユーザu1にレコメンドするための制御を行う。例えば、レコメンデーション部105は、ユーザu1が興味を有するアイテムに関する広告を、ユーザu1に提供する。
当該提供は、あらゆる出力処理であり得、通信I/F(図7の通信I/F77)を介した外部の装置への出力であってもよいし、表示部(図7の表示部76)への表示であってもよい。
【0031】
[欲求ステージの予測手順]
次に、欲求ステージ予測部102によるユーザu1の欲求ステージの予測手順について説明する。本実施形態では、欲求ステージ予測部102が、ユーザ特徴取得部101により取得されたユーザu1のユーザ特徴を、学習済みの欲求ステージ予測モデル112に適用して、ユーザu1の欲求ステージを予測する。欲求ステージ予測モデル112は、機械学習モデルであり、例えば、CatBoostをベースにした学習モデルである。あるいは、欲求ステージ予測モデル112は、XGBoostやLightGBMといった他のブースティングベースの学習モデルであってもよい。
【0032】
まず、欲求ステージ予測モデル112の学習処理について説明する。なお、学習処理は、情報処理装置10における1つ以上の処理部によって行われてもよいし、外部の装置によって行われてもよい。欲求ステージ予測モデル112は、各欲求ステージと、各欲求ステージに関連するアイテムを表す関連アイテム(関連商品または関連サービス)の対応付けに基づく学習データ(教師データ)を用いて学習される。図3Bに、図3Aに示すマズローの欲求階層段階の各欲求ステージと関連アイテムとの対応付けの一例を示す。当該対応付けには、各欲求ステージとの関連が強いライフイベント(関連ライフイベント)も含まれる。
【0033】
生理的欲求31に対応する関連アイテムの一例は、薬やモバイル接続である。健康的な生活を営むために薬(医療)は必須であり、また、現代の生活では、モバイル接続を備える(すなわち、通信可能な通信デバイスを有する)ことは必須であるという仮定に基づく。なお、図3Bでは、生理的欲求31に対応する関連ライフイベントは存在しないと仮定している。
【0034】
安全の欲求32に対応する関連ライフイベントの一例は、教育(一般的な高等教育)や、学業を終えた後の就業開始である。教育や就業は、心身ともに安全で、かつ経済的にも安定した環境で暮らすために発生するライフイベントであるという仮定に基づく。
安全の欲求32に対応する関連アイテムの一例は、保険や投資である。保険は、疾病や傷害が発生した場合であっても経済的に安定した生活を営むために加入する必要があるという仮定に基づく。また、投資は、所得に関係なく、さらに経済的に安定した生活を営むために行う必要があるという仮定に基づく。
【0035】
社会的欲求33に対応する関連ライフイベントの一例は、結婚や、子の誕生である。結婚や、子の誕生は、生理的欲求31と安全の欲求32が満たされたユーザが、コミュニティを創造して安心感を得たいという欲求を満たすために発生するライフイベントであるという仮定に基づく。
社会的欲求33に対応する関連アイテムの一例は、大衆車である。例えば、社会的欲求33に対応する関連ライフイベントとして、子の誕生が発生した場合に、車を保持することが便利であるという仮定に基づく。
【0036】
承認欲求34に対応する関連ライフイベントの一例は、出世や、海外赴任である。出世や、海外赴任は、社会的欲求33が満たされたユーザが、自身が属するコミュニティにおいて認められたいという欲求を満たすために発生するライフイベントであるという仮定に基づく。
承認欲求34に対応する関連アイテムの一例は、高級車、不動産、およびクレジットカードである。高級車、不動産、およびクレジットカードは、ユーザ自身の社会的地位の高さを表現できるアイテムであるという仮定に基づく。
【0037】
自己実現の欲求35に対応するライフイベントの一例は、社会人教育や、世界一周旅行である。社会人教育は、承認欲求34が満たされたユーザが、自分の内面から出てくる願望を実現したいという欲求を満たすために発生するライフイベントであるという仮定に基づく。世界一周旅行は、承認欲求34が満たされたユーザが、自分にしかできないことを成し遂げたいという欲求を満たすために発生するライフイベントであるという仮定に基づく。
自己実現の欲求35に対応する関連アイテムの一例は、趣味(趣味に関するアイテム)、旅行、および教育である。趣味、旅行、および教育は、承認欲求34が満たされたユーザが、更に理想的な自己イメージに自分を同一化させるためのアイテムであるという仮定に基づく。
【0038】
なお、図3Bに示す、各欲求ステージと、関連ライフイベントと関連アイテムとの対応付けは、上記のように仮定に基づいて生成されてもよい。あるいは、ベイジアンネットワークといった、過去の購入履歴から得られた、条件付き確率をベースとしたネットワークに基づいて生成されてもよい。
【0039】
学習段階では、複数のユーザ(不図示)のユーザ特徴が用いられる。当該複数のユーザのユーザ特徴は、ユーザ特徴取得部101により取得されるユーザu1のユーザ特徴と同様に、当該複数のユーザの事実特徴と推定特徴とを含む。複数のユーザのユーザ特徴は、ウェブサービスにおける行動履歴を含み、図3Bに示す対応付けに従って、当該行動履歴に含まれるアイテム(例えば、購入履歴や利用履歴に含まれるアイテム)と欲求ステージとを対応付ける。そして、複数のユーザのユーザ特徴と、欲求ステージ(正解データ)とを組み合わせた学習データを準備し、当該学習データを用いて、欲求ステージ予測モデル112が学習される。学習済みの欲求ステージ予測モデル112は、学習モデル記憶部110に格納される。学習済みの欲求ステージ予測モデル112は、任意のユーザのユーザ特徴を入力として、当該ユーザが属しうる複数の欲求ステージそれぞれに対する該当確率(0から1)を出力するように構成される。
【0040】
本実施形態では、欲求ステージ予測モデル112は、図3Aに示した5段階の欲求ステージの各欲求ステージに対する該当確率を出力するように構成される。具体的には、欲求ステージ予測モデル112は、任意のユーザのユーザ特徴を入力として、生理的欲求31、安全の欲求32、社会的欲求33、承認欲求34、自己実現の欲求35の各欲求ステージに該当する確率が出力されるように構成される。
【0041】
次に、予測処理について説明する。欲求ステージ予測部102は、ユーザ特徴取得部101により取得されたユーザu1のユーザ特徴を、欲求ステージ予測モデル112に入力して、出力された該当確率が最も高い欲求ステージを、ユーザu1が属する欲求ステージと予測する。本実施形態では、欲求ステージ予測部102は、欲求ステージ予測モデル112から出力された、生理的欲求31、安全の欲求32、社会的欲求33、承認欲求34、自己実現の欲求35の各欲求ステージに該当する確率のうち、最も高い欲求ステージを、ユーザu1が属する欲求ステージと予測する。
【0042】
図4に、欲求ステージ予測の概念図の一例を示す。図4において、ユーザ特徴取得部101により取得されたユーザ特徴40は、デモグラフィック情報401、購入履歴402、および経済特徴403を含む。デモグラフィック情報401は、ユーザu1の性別、年齢、居住地域、職業、家族構成等の人口統計学的なユーザ属性を示す。購入履歴402は、ユーザu1のウェブサービス上での購入履歴を指す。経済特徴403は、前述のように、ユーザ特徴取得部101により取得されたユーザu1のユーザ特徴(事実特徴)に基づいて、ユーザ特徴予測モデル111を用いて推定された推定ユーザ特徴に含まれる。
【0043】
欲求ステージ予測部102は、ユーザu1のユーザ特徴40を欲求ステージ予測モデル112に入力して、当該モデル112から出力された該当確率が最も高い欲求ステージを、ユーザu1が属する欲求ステージ41と予測する。本実施形態では、欲求ステージ予測部102は、生理的欲求31、安全の欲求32、社会的欲求33、承認欲求34、自己実現の欲求35のうちのいずれかの欲求ステージを、ユーザu1が属する欲求ステージ41として予測する。
なお、図4では、ユーザ特徴40は、デモグラフィック情報401、購入履歴402、および経済特徴403を含むように構成されているが、これに限定されない。すなわち、ユーザ特徴40は、デモグラフィック情報401、購入履歴402、および経済特徴403以外のユーザ特徴(事実特徴や推定特徴)を含んでもよい。
【0044】
ユーザ特徴、特に、ウェブサービスにおけるユーザの行動履歴は、一定期間(例えば、四半期や半期)観察することにより、その傾向が表れうる。よって、欲求ステージ予測部102は、一定期間に収集されたユーザu1のユーザ特徴を用いて、ユーザu1が属する欲求ステージを予測するように構成されてもよい。また、ユーザの欲求は時間と共に変化しうることから、欲求ステージ予測部102は、ユーザu1が属する欲求ステージを、定期的に予測するように構成されてもよい。
【0045】
[興味グラフの例]
次に、興味グラフ管理部103により管理される興味グラフ121について、図5A図5Bを参照して説明する。初期的に、興味グラフ121は、操作者により入力部(図7の入力部75)を介して入力されてもよいし、通信部(図7の通信I/F77)を介して入力されてもよい。あるいは、興味グラフ121は、予めシステムにおいて設定されていてもよいし、記憶部(図7のROM72やRAM73)に格納されている任意のプログラムによって設定されてもよい。
【0046】
興味グラフ121は、予め設定された複数の欲求ステージのそれぞれについて、作成されている。本実施形態では、興味グラフ121は、生理的欲求31、安全の欲求32、社会的欲求33、承認欲求34、自己実現の欲求35のそれぞれの欲求ステージについて、作成されている。
【0047】
図5Aに、興味グラフ121の一例として、興味グラフ121Aを示す。興味グラフ121Aは、欲求ステージ予測部102に予測されたユーザu1の欲求ステージが社会的欲求33である場合の、興味グラフ121の一例である。図5Aに示すように、興味グラフ121Aは、ライフイベント(ライフイベントノード)50を起点として、興味のあるアイテム(アイテムノード)51への有向接続を含むように構成された有向グラフである。
【0048】
興味グラフ121Aは、少なくとも部分的に、ライフイベント(原因)と、興味のあるアイテム(結果)との因果関係を尤度(確率)により表現したベイジアンネットワークを用いて構築されたグラフでありうる。よって、ライフイベントノードとアイテムノードとの各接続は、ライフイベント50が生じたユーザが、アイテム51に興味を持つ尤度を有しうる。当該尤度は0~1(1が最大の尤度(確率))により示される。尤度には、時間的条件といった制限条件や、拡張条件が課されてもよい。
これに代えて、あるいは、これに加えて、興味グラフ121Aは、少なくとも部分的に、マーケティング上の仮定や経験則に基づいて構築されたグラフでありうる。よって、ライフイベントノードとアイテムノードとの各接続は、必ずしも尤度を有さなくてもよい。
【0049】
興味グラフ121Aでは、「結婚する」というライフイベント(ライフイベント501)が生じたユーザは、0.9の尤度で3か月以内に旅行に行くこと(もしくは、旅行に興味を示すこと)が示されている(アイテムノード511)。ここで、「旅行」を示すアイテムノード511に対する尤度には、「3か月以内」という時間的条件が課されている。また、ライフイベント501が生じたユーザは、「モバイル接続」に関するアイテムを購入(契約)すること(もしくは、「モバイル接続」に興味があること)が示されている(アイテムノード512)。また、ライフイベント501が生じたユーザは、1の尤度で「保険」に加入すること(もしくは、「保険」に興味があること)が示されている(アイテムノード513)。ここで、「保険」を示すアイテムノード513に対する尤度には、「家族を含む」という拡張条件(すなわち、既に加入している保険に、家族を追加する)が課されている。
さらに、興味グラフ121Aでは、「車を買う」というライフイベント(ライフイベントノード502)が生じたユーザは、0.9の尤度で旅行に行くことが示されている(「旅行」514)。
【0050】
図5Aに示す興味グラフ121Aは、ライフイベント50と興味のあるアイテム51との接続で構成されているが、ユーザ特徴も含めて構成されてもよい。図5Bに、興味グラフ121の別の例として、興味グラフ121Bを示す。興味グラフ121Bは、図5Aに示す興味グラフ121Aに対して、ユーザ特徴との関係が追加されている。具体的には、図5Bに示すように、興味グラフ121Bは、ライフイベント(ライフイベントノード)50とユーザ特徴52(ユーザ特徴ノード)を起点として、興味のあるアイテム(アイテムノード)51への有向接続を含むように構成された有向グラフである。以下、興味グラフ121Aに対して追加された接続について説明する。
【0051】
興味グラフ121Bは、少なくとも部分的に、ユーザ特徴(原因)と、興味のあるアイテム(結果)との因果関係を尤度(確率)により表現したベイジアンネットワークを用いて構築されたグラフでありうる。よって、ユーザ特徴ノードとアイテムノードとの各接続は、ユーザ特徴40を有するユーザが、アイテム51に興味を持つ尤度を有しうる。当該尤度は0~1(1が最大の尤度(確率))により示される。
これに代えて、あるいは、これに加えて、興味グラフ121Bは、少なくとも部分的に、マーケティング上の仮定や経験則に基づいて構築されたグラフでありうる。よって、ユーザ特徴ノードとアイテムノードとの各接続は、必ずしも尤度を有さなくてもよい。
【0052】
例えば、興味グラフ121Bでは、ユーザ特徴52に「女性」を含むユーザ(ユーザ特徴ノード521)は、1.0の尤度で「旅行」(アイテムノード511、アイテムノード514)に興味を有することが示されている。同様に、ユーザ特徴52に「旅行が趣味」を含むユーザ(ユーザ特徴ノード522)も、「旅行」(アイテムノード511、アイテムノード514)に興味を有することが示されている。また、ユーザ特徴52に「年齢<30歳」を含むユーザ(ユーザ特徴ノード523)は、「保険」(アイテムノード513)に興味を示すことが示されている。
【0053】
図5Aに示す興味グラフ121Aや、図5Bに示す興味グラフ121Bのように構成される興味グラフ121は、グラフ記憶部120に格納される。興味グラフ管理部103は、新たな原因-結果データを取得する毎に、興味グラフ121を更新しうる。
【0054】
[ユーザの興味の予測手順]
次に、興味アイテム予測部104による予測手順について説明する。興味アイテム予測部104は、ユーザu1においてライフイベントが発生したことを検知した場合に、グラフ記憶部120に格納されている興味グラフ121に基づいて、ユーザu1の興味(すなわち、ユーザu1が興味を有するアイテム)を予測して決定する。興味アイテム予測部104は、ユーザu1におけるライフイベントの発生を、ウェブサービスにおけるユーザu1のユーザ特徴に含まれる行動履歴(検索履歴、購入履歴等)に基づいて検知することができる。
【0055】
例えば、ユーザ特徴取得部101により取得されたユーザu1のウェブサービスの行動履歴が、最近、車関連商品を頻繁に購入しているという購入履歴を含む場合、興味アイテム予測部104は、ユーザu1において、車を購入するというライフイベントが発生したと検知することができる。
また、例えば、ユーザ特徴取得部101により取得されたユーザu1のウェブサービスの行動履歴が、最近、ママサービス(育児支援サービス)への登録履歴を含む場合に、興味アイテム予測部104は、ユーザu1において、赤ちゃんを産むというライフイベントが発生したと検知することができる。
【0056】
興味アイテム予測部104は、検知したライフイベントに従って(検知したライフイベントに基づいて)、興味グラフ121に基づいて、ユーザu1の興味を予測する。例えば、ライフイベントが「結婚する」である場合、興味アイテム予測部104は、図5Aに示す興味グラフ121Aに基づいて、ユーザu1は、「旅行」、「モバイル接続」、および/または「保険」に興味があると予測することができる。興味グラフ121の各ノードの接続が尤度を有する場合は、尤度に応じて、すなわち、興味度合いの高い順に、ユーザu1が興味のあるアイテムを予測することができる。また、興味アイテム予測部104は、興味グラフ121Aに示される尤度に基づいて、ライフイベントに接続される1つ以上のアイテムのうち、尤度に基づいて1つ以上のアイテムを選択してもよい。
【0057】
例えば、興味アイテム予測部104は、興味グラフ121Aに基づいて、ユーザu1に、「結婚する」というライフイベント(ライフイベント501)が発生した場合に、ユーザu1は、「旅行」、「モバイル接続」、および「保険」すべてに興味を有すると予測することができる。あるいは、興味グラフ121Aにおいて、「結婚する」というライフイベントと接続されるアイテムのうち、「保険」の尤度が高い(=1)ことから、興味アイテム予測部104は、「保険」のみを選択してもよい。すなわち、興味アイテム予測部104は、ユーザu1は、「保険」に興味を有すると予測することができる。
【0058】
また、興味アイテム予測部104は、ユーザu1のユーザ特徴に基づいて検知可能なライフイベントに加えて、ユーザu1のユーザ特徴そのものを用いることにより、ユーザの興味をより正確に予測することができる。例えば、図5Bを参照すると、「結婚する」というライフイベントが発生したユーザu1のユーザ特徴が「女性」を含む場合、「旅行」を示すアイテムノード511への接続が、「モバイル接続」と「保険」を示すアイテムノード512、513より多い。よって、興味アイテム予測部104は、図5Bに示す興味グラフ121Bに基づいて、ユーザu1は、「旅行」、「モバイル接続」、および「保険」のうち、「旅行」により興味があると予測することができる。
このように、アイテムノードへの接続の数に従って、興味アイテム予測部104は、ユーザu1が興味を有するアイテムを予測することができる。さらに、アイテムノードへ尤度、もしくは尤度の合計(ライフイベントノードおよび/またはユーザ特徴ノードから、アイテムノードへ複数の尤度の接続が設定されている場合)に従って、興味アイテム予測部104は、ユーザu1が興味を有するアイテムを予測してもよい。
【0059】
興味アイテム予測部104は、このような手順で予測したユーザu1が興味を有する1つ以上のアイテムを、ユーザu1が興味を有する1つ以上のアイテムとして決定し、レコメンデーション部105へ、当該決定した1つ以上のアイテムの情報を出力(伝達)する。興味アイテム予測部104は、当該決定した1つ以上のアイテムの情報を、外部の装置へ出力するように構成されてもよい。
【0060】
[全体の処理の流れ]
図6に、本実施形態による情報処理装置10により実行される全体の処理のフローチャートを示す。図6の説明のために、図1に示した情報処理システムを参照する。学習済みの、ユーザ特徴予測モデル111および欲求ステージ予測モデル112は、学習モデル記憶部110に格納されているものとする。また、興味グラフ121は、グラフ記憶部120に格納され、興味グラフ管理部103により管理されているものとする。
【0061】
S61において、ユーザ特徴取得部101は、対象ユーザであるユーザu1のユーザ特徴(事実特徴)を取得する。また、ユーザ特徴取得部101は、当該事実特徴に基づいて、ユーザ特徴予測モデル111を用いて、ユーザu1に対して推定されたユーザ特徴(推定ユーザ特徴(属性))も取得しうる。
【0062】
S62において、欲求ステージ予測部102は、S61で取得されたユーザ特徴を用いて、所定の複数の欲求ステージのうち、ユーザu1が属する欲求ステージを、欲求ステージ予測モデル112を用いて予測する。上述したように、本施形態では、図3Aに示すマズローにより定義された5段階の欲求ステージモデルを使用する。よって、欲求ステージ予測部102は、図3Aに示す生理的欲求31、安全の欲求32、社会的欲求33、承認欲求34、自己実現の欲求35の5つの欲求ステージのうち、ユーザu1が属する欲求ステージを予測する。
【0063】
S63において、興味アイテム予測部104は、S62で予測された、ユーザu1が属する欲求ステージに対応する興味グラフ121を取得する。例えば、S62において、ユーザu1が属する欲求ステージが社会的欲求33と予測された場合に、興味アイテム予測部104は、社会的欲求33に対応する興味グラフ121(例えば、図5Aに示す興味グラフA)を取得する。
【0064】
S64において、興味アイテム予測部104は、ユーザu1におけるライフイベントの発生を待機する。前述したように、興味アイテム予測部104は、ユーザu1におけるライフイベントの発生を、ウェブサービスにおけるユーザu1のユーザ特徴に含まれる行動履歴(検索履歴、購入履歴等)に基づいて検知することができる。当該ライフイベントが発生すると(S64でYes)、S65において、興味アイテム予測部104は、発生したライフイベントに応じて、S63で取得した興味グラフ121に基づいてユーザu1が興味を有するアイテムを予測して決定する。例えば、興味アイテム予測部104は、図5Aに示す興味グラフ121Aに基づいて、「結婚する」というライフイベント(ライフイベント501)が発生したユーザu1が興味を有するアイテムは、「旅行」、「モバイル接続」、および「保険」であると予測しうる。興味アイテム予測部104は、予測(決定)した、ユーザu1が興味を有する1つ以上のアイテムの情報を、レコメンデーション部105へ出力する。
【0065】
S66において、レコメンデーション部105は、S65で予測された、ユーザu1が興味を有する1つ以上のアイテムを、ユーザu1にレコメンドするための制御を行う。例えば、レコメンデーション部105は、当該1つ以上のアイテムに関する広告をユーザu1に提供することによって、当該アイテムをユーザu1にレコメンドする。当該広告は、レコメンデーション部105が作成してもよいし、予め作成されている1つ以上の広告の中からレコメンデーション部105が選択してもよい。
【0066】
このように、本実施形態による情報処理装置は、ユーザの欲求を、ユーザの行動履歴を含むユーザ特徴を用いて、所定の複数の心理的欲求ステージから予測する。さらに、情報処理装置は、当該予測した欲求ステージに基づいて、ユーザにおいて発生したライフイベントに応じて、ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定し、当該アイテムをレコメンドする。これにより、ユーザの欲求に沿った、適切なアイテムの決定およびレコメンドを行うことができる。これは、ユーザ自身が気付いていない深層心理に基づく欲求に沿ったアイテムの決定およびレコメンデーションに相当する。すなわち、本実施形態によれば、ユーザの根源的な欲求に沿ったアイテムの決定およびレコメンデーションを行うことが可能となる。
【0067】
なお、興味アイテム予測部104は、ユーザu1が属する欲求ステージに依らず構築された興味グラフ121を取得し、検知したライフイベントに応じて、ユーザu1が興味を有するアイテムを予測して決定してよい。このとき、レコメンデーション部105は、ユーザu1が属する欲求ステージに応じたアイテムを予測されたアイテムから決定し、レコメンデーションを行ってよい。
【0068】
[情報処理装置10のハードウェア構成]
図7は、本実施形態による情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態による情報処理装置10は、単一または複数の、あらゆるコンピュータ、モバイルデバイス、または他のいかなる処理プラットフォーム上にも実装することができる。
図7を参照して、情報処理装置10は、単一のコンピュータに実装される例が示されているが、本実施形態による情報処理装置10は、複数のコンピュータを含むコンピュータシステムに実装されてよい。複数のコンピュータは、有線または無線のネットワークにより相互通信可能に接続されてよい。
【0069】
図7に示すように、情報処理装置10は、CPU71と、ROM72と、RAM73と、HDD74と、入力部75と、表示部76と、通信I/F77と、システムバス78とを備えてよい。情報処理装置10はまた、外部メモリを備えてよい。
CPU(Central Processing Unit)71は、情報処理装置10における動作を統括的に制御するものであり、データ伝送路であるシステムバス78を介して、各構成部(72~77)を制御する。
【0070】
ROM(Read Only Memory)72は、CPU71が処理を実行するために必要な制御プログラム等を記憶する不揮発性メモリである。なお、当該プログラムは、HDD(Hard Disk Drive)74、SSD(Solid State Drive)等の不揮発性メモリや着脱可能な記憶媒体(不図示)等の外部メモリに記憶されていてもよい。
RAM(Random Access Memory)73は、揮発性メモリであり、CPU71の主メモリ、ワークエリア等として機能する。すなわち、CPU71は、処理の実行に際してROM72から必要なプログラム等をRAM73にロードし、当該プログラム等を実行することで各種の機能動作を実現する。図2に示す学習モデル記憶部110とグラフ記憶部120は、RAM73で構成されうる。
【0071】
HDD74は、例えば、CPU71がプログラムを用いた処理を行う際に必要な各種データや各種情報等を記憶している。また、HDD74には、例えば、CPU71がプログラム等を用いた処理を行うことにより得られた各種データや各種情報等が記憶される。
入力部75は、キーボードやマウス等のポインティングデバイスにより構成される。
表示部76は、液晶ディスプレイ(LCD)等のモニターにより構成される。表示部76は、入力部75と組み合わせて構成されることにより、GUI(Graphical User Interface)として機能してもよい。
【0072】
通信I/F77は、情報処理装置10と外部の装置との通信を制御するインタフェースである。
通信I/F77は、ネットワークとのインタフェースを提供し、ネットワークを介して、外部の装置との通信を実行する。通信I/F77を介して、外部の装置との間で各種データや各種パラメータ等が送受信される。本実施形態では、通信I/F77は、イーサネット(登録商標)等の通信規格に準拠する有線LAN(Local Area Network)や専用線を介した通信を実行してよい。ただし、本実施形態で利用可能なネットワークはこれに限定されず、無線ネットワークで構成されてもよい。この無線ネットワークは、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)等の無線PAN(Personal Area Network)を含む。また、Wi-Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)や、WiMAX(登録商標)等の無線MAN(Metropolitan Area Network)を含む。さらに、LTE/3G、4G、5G等の無線WAN(Wide Area Network)を含む。なお、ネットワークは、各機器を相互に通信可能に接続し、通信が可能であればよく、通信の規格、規模、構成は上記に限定されない。
【0073】
図2に示す情報処理装置10の各要素のうち少なくとも一部の機能は、CPU71がプログラムを実行することで実現することができる。ただし、図2に示す情報処理装置10の各要素のうち少なくとも一部の機能が専用のハードウェアとして動作するようにしてもよい。この場合、専用のハードウェアは、CPU71の制御に基づいて動作する。
【0074】
[ユーザ装置11のハードウェア構成]
図1に示すユーザ装置11のハードウェア構成は、図7と同様でありうる。すなわち、ユーザ装置11は、CPU71と、ROM72と、RAM73と、HDD74と、入力部75と、表示部76と、通信I/F77と、システムバス78とを備えうる。ユーザ装置11は、情報処理装置10により提供された各種情報を、表示部76に表示し、GUI(入力部75と表示部76による構成)を介してユーザu1から受け付ける入力操作に対応する処理を行うことができる。
【0075】
なお、上記において特定の実施形態が説明されているが、当該実施形態は単なる例示であり、本発明の範囲を限定する意図はない。本明細書に記載された装置及び方法は上記した以外の形態において具現化することができる。また、本発明の範囲から離れることなく、上記した実施形態に対して適宜、省略、置換及び変更をなすこともできる。かかる省略、置換及び変更をなした形態は、請求の範囲に記載されたもの及びこれらの均等物の範疇に含まれ、本発明の技術的範囲に属する。
【0076】
本実施形態の開示は以下の構成を含む。
[1]ユーザのユーザ特徴を取得する取得手段と、前記ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、前記ユーザが属する欲求ステージを予測する予測手段と、前記ユーザに発生したライフイベントを検知する検知手段と、前記予測された欲求ステージと、前記検知されたライフイベントとに基づいて、前記ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する決定手段と、を有する、情報処理装置。
【0077】
[2]前記ユーザ特徴は、ウェブサービスにおける前記ユーザの行動履歴を含む、[1]に記載の情報処理装置。
【0078】
[3]前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムは、1つ以上の商品と1つ以上のサービスの1つ以上を含む、[1]または[2]に記載の情報処理装置。
【0079】
[4]前記複数の欲求ステージは、人間の心理的欲求を表す階層的なステージで構成される、[1]から[3]のいずれかに記載の情報処理装置。
【0080】
[5]前記検知手段は、ウェブサービスにおける前記ユーザの行動履歴に基づいて、前記ユーザのライフイベントを検知する、[1]から[4]のいずれかに記載の情報処理装置。
【0081】
[6]前記決定手段は、前記複数の欲求ステージのそれぞれの欲求ステージに対して定義された、複数のライフイベントそれぞれから1つ以上のアイテムへの有向グラフに基づいて、前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムを決定する、[1]から[5]のいずれかに記載の情報処理装置。
【0082】
[7]前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムを前記ユーザにレコメンドするレコメンデーション手段を更に有する、[1]から[6]のいずれかに記載の情報処理装置。
【0083】
[8]前記レコメンデーション手段は、前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムに関する広告を前記ユーザに提供する、[7]のいずれかに記載の情報処理装置。
【符号の説明】
【0084】
u1:ユーザ、10:情報処理装置、11:ユーザ装置、101:ユーザ特徴取得部、102:欲求ステージ予測部、103:興味グラフ管理部、104:興味アイテム予測部、105:レコメンデーション部、110:学習モデル記憶部、111:ユーザ特徴予測モデル、112:欲求ステージ予測モデル、120:グラフ記憶部、121:興味グラフ
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-11-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのユーザ特徴を取得する取得手段と、
前記ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、前記ユーザが属する欲求ステージを予測する予測手段と、
前記ユーザに発生したライフイベントを検知する検知手段と、
前記予測された欲求ステージと、前記検知されたライフイベントとに基づいて、前記ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する決定手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザ特徴は、ウェブサービスにおける前記ユーザの行動履歴を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムは、1つ以上の商品と1つ以上のサービスの1つ以上を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記複数の欲求ステージは、人間の心理的欲求を表す階層的なステージで構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記検知手段は、ウェブサービスにおける前記ユーザの行動履歴に基づいて、前記ユーザのライフイベントを検知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定手段は、前記複数の欲求ステージのそれぞれの欲求ステージに対して定義された、複数のライフイベントそれぞれから1つ以上のアイテムへの有向グラフに基づいて、前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムを決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムを前記ユーザにレコメンドするレコメンデーション手段を更に有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記レコメンデーション手段は、前記ユーザが興味を有する前記1つ以上のアイテムに関する広告を前記ユーザに提供する、
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
ユーザのユーザ特徴を取得する取得工程と、
前記ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、前記ユーザが属する欲求ステージを予測する予測工程と、
前記ユーザに発生したライフイベントを検知する検知工程と、
前記予測された欲求ステージと、前記検知されたライフイベントとに基づいて、前記ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する決定工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
情報処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、該情報処理プログラムは、前記コンピュータに、
ユーザのユーザ特徴を取得する取得処理と、
前記ユーザ特徴に基づいて、学習モデルを用いて、予め設定された複数の欲求ステージのうち、前記ユーザが属する欲求ステージを予測する予測処理と、
前記ユーザに発生したライフイベントを検知する検知処理と、
前記予測された欲求ステージと、前記検知されたライフイベントとに基づいて、前記ユーザが興味を有する1つ以上のアイテムを決定する決定処理と、を含む処理を実行させるためのものである、
情報処理プログラム。