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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087233
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】シャッター装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/15 20060101AFI20240624BHJP
   E06B 9/17 20060101ALI20240624BHJP
【FI】
E06B9/15 Z
E06B9/17 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201928
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】000239714
【氏名又は名称】文化シヤッター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141243
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 靖夫
(72)【発明者】
【氏名】グエン・ヴァン・ヒエン
(72)【発明者】
【氏名】猪俣 聡
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シャッターカーテンの巻き取り時に、吊元部材に載ったスラットのカール部が巻取りシャフトにずれ落ち、スラットがシャフトに衝突する音鳴りを抑制可能なシャッター装置を提供する。
【解決手段】スラットを連結して構成されたシャッターカーテンの巻取りシャフトの外周に設けられた吊元部材を備えたシャッター装置であって、吊元部材は巻取りシャフトの円周方向に沿って固定される板状の本体部と、本体部の円周方向一端側に設けられ、シャッターカーテンの一端側に位置するスラットが連結される連結部とを備えた構成とされ、巻取りシャフトの円周方向には、一端が連結部に対して所定距離離間し、他端が、本体部の他端部と同じ位置で終端、又は、本体部の他端部と一続きの傾斜面を形成して終端、又は、本体部の他端部を超えて終端、又は、本体部の他端部を過ぎて折り返され、他端部の他端面に対向して終端する平板状のスペーサー部材を備えた構成とした。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スラットを連結して構成されたシャッターカーテンと、
前記シャッターカーテンを積層状態で巻き取る巻取りシャフトと、
前記巻取りシャフトの外周に設けられ、前記シャッターカーテンを前記巻取りシャフトに取り付けるための吊元部材と、を備えたシャッター装置であって、
前記吊元部材は、
巻取りシャフトの円周方向に沿って固定される板状の本体部と、
前記本体部の円周方向一端側に設けられ、前記シャッターカーテンの一端側に位置するスラットが連結される連結部と、を備えた構成とされ、
前記本体部の外周面に接して設けられ、
巻取りシャフトの回転軸方向には、前記本体部の長さ寸法と同じ寸法を有し、
巻取りシャフトの円周方向には、一端が前記連結部に対して所定距離離間し、
他端が、前記本体部の他端部と同じ位置で終端、又は、前記本体部の他端部と一続きの傾斜面を形成して終端、又は、前記本体部の他端部を超えて終端、又は、前記本体部の他端部を過ぎて折り返され、他端部の他端面に対向して終端する平板状のスペーサー部材を備えたことを特徴とするシャッター装置。












【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャッター装置に関し、特に、開閉体の開閉動作時における音鳴りを抑制可能としたシャッター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スラットと呼ばれる長尺な金属板を複数連結したシャッターカーテンを巻取りシャフトで巻き取ったり、繰り出したりすることで、開口部を開閉するシャッター装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-115511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シャッターカーテンは、巻取りシャフトに設けられた吊元部材を介して巻取りシャフトに取り付けられているため、巻取りシャフトに巻き取られる場合には、吊元部材の上を超えるようにして巻き取られている。
しかしながら、吊元部材は、巻取りシャフトの外周面における突起部となるため、シャッターカーテンの巻き取りにおいて段差を生じさせてしまう。吊元部材は、該吊元部材を巻取りシャフトに固定するための本体部の一端側にシャッターカーテンを構成するスラットのカール部を係合させるための連結部を備えた構成とされており、シャッターカーテンが巻取りシャフトに巻き取られる場合には、連結部が設けられていない逆側の端部から本体部にシャッターカーテンが巻き付けられることになる。このように吊元部材にシャッターカーテンが巻き付けられるときに、シャッターカーテンが巻き付けられる側の本体部の端部の近傍上に、スラット同士が連結するカール部が位置する場合に、吊元部材に載ったスラットのカール部が巻取りシャフトにずれ落ち、スラットがシャフトに衝突する音鳴りが発生してしまうという問題がある。
そこで本発明は、上記課題を解決するため、シャッターカーテンの巻き取り時に、吊元部材に載ったスラットのカール部が巻取りシャフトにずれ落ち、スラットがシャフトに衝突する音鳴りを抑制な可能なシャッター装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためのシャッター装置の構成として、スラットを連結して構成されたシャッターカーテンと、前記シャッターカーテンを積層状態で巻き取る巻取りシャフトと、前記巻取りシャフトの外周に設けられ、前記シャッターカーテンを前記巻取りシャフトに取り付けるための吊元部材と、を備えたシャッター装置であって、前記吊元部材は、巻取りシャフトの円周方向に沿って固定される板状の本体部と、前記本体部の円周方向一端側に設けられ、前記シャッターカーテンの一端側に位置するスラットが連結される連結部と、を備えた構成とされ、前記本体部の外周面に接して設けられ、巻取りシャフトの回転軸方向には、前記本体部の長さ寸法と同じ寸法を有し、巻取りシャフトの円周方向には、一端が前記連結部に対して所定距離離間し、他端が、前記本体部の他端部と同じ位置で終端、又は、前記本体部の他端部と一続きの傾斜面を形成して終端、又は、前記本体部の他端部を超えて終端、又は、前記本体部の他端部を過ぎて折り返され、他端部の他端面に対向して終端する平板状のスペーサー部材を備えた構成とした。
本構成によれば、シャッターカーテンの巻き取り時に、吊元部材に載ったスラットのカール部が巻取りシャフトにずれ落ち、スラットがシャフトに衝突する音鳴りを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】シャッター装置の平面図である。
図2】シャッターカーテン及び巻取り機構の縦断面図である。
図3】シャッターカーテンの取り付け部を示す図である。
図4】スペーサー部材の作用を示す図である。
図5】スペーサー部材の他の形態を示す図である。
図6】スペーサー部材の他の形態を示す図である。
図7】スペーサー部材の他の形態を示す図である。
図8】吊元部材及びスペーサー部材を巻取りシャフトに取り付けるための取付孔の他の形態を示す図である。
図9】吊元部材及びスペーサー部材を巻取りシャフトに取り付けるための取付孔の他の形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
【0008】
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係るシャッター装置の平面図、図2は、シャッターカーテン及び巻取り機構の縦断面の模式図である。
図1に示すように、シャッター装置10は、構造物躯体11に形成された開口部12に設置される。構造物躯体11とは、例えば住宅やビル、倉庫、工場等の構造物の内外を仕切る外壁や、構造物の内部において内部空間を仕切る内壁等である。開口部12は、構造物躯体11に開設され、内外を連通する空間として形成される。
【0009】
シャッター装置10は、概略、開口部12の幅方向の両側に互いに離間して立設されるガイドレール20;20と、ガイドレール20;20の長手方向に沿って移動し、開口部12を開放又は閉鎖する開閉体としてのシャッターカーテン30と、開口部12及びガイドレール20;20の上方に設けられるシャッターケース14と、シャッターケース14の内部に設けられ、シャッターカーテン30を巻き取る巻取りシャフト51と、シャッターカーテンの巻き取り時に、吊元部材に載ったスラットのカール部が巻取りシャフトにずれ落ち、スラットがシャフトに衝突する音鳴りを抑制するためのスペーサー部材80と、を備えた構成とされる。
【0010】
なお、本明細書において幅方向とは、シャッターカーテン30の開閉(上下)方向と直交する方向(左右方向)を示し、「奥行方向」とは、シャッターカーテン30の厚み(前後)方向を意味する。また、「巻取り方向」とは、シャッターカーテン30がガイドレール20;20に沿って上昇し、開口部12が開放する方向を示し、「繰出し方向」とは、シャッターカーテン30がガイドレール20;20に沿って降下し、開口部12が閉鎖する方向を示すものとする。
【0011】
図1に示すように、ガイドレール20;20は、構造物躯体11に対して長手方向が垂直となるように、一部が構造物躯体11に埋設された状態で立設される。ガイドレール20;20は、横断面略コ字状の内部構造を有する中空状の部材である。ガイドレール20;20同士は、コ字状の開口が互いに向き合うように配設され、シャッターカーテン30の幅方向両端部が挿入される。これにより、シャッターカーテン30の幅方向端部は、ガイドレール20;20によって開閉方向(上下方向)に案内される。
【0012】
図2に示すように、シャッターカーテン30は、複数のスラット31により構成される。各スラット31は、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウム等の金属からなり、開口部12の幅方向に沿って延在する板状の部材である。各スラット31における巻取り方向の端部(上端部)と繰出し方向の端部(下端部)には、それぞれ湾曲形状のカール部32;33を有するように形成される。
【0013】
カール部32は、巻取り機構50を構成する円筒状の巻取りシャフト51の径方向内側に向けて湾曲し、巻取り方向に隣接するスラット31に形成されたカール部33と係合する。カール部33は、巻取りシャフト51の径方向内側に湾曲し、繰出し方向に隣接するスラット31に形成されたカール部32と係合する。これにより、互いに隣接するスラット31同士は、それぞれのカール部32;33同士が係合することにより回転自在に連結される。
【0014】
図2に示すように、シャッターカーテン30の繰出し方向の端部には、座板35が係合される。座板35は、シャッターカーテン30の幅方向に沿って延在する断面視矩形状の板体であって、開口部12が全閉された状態において、床面や地面と接地する部分である。座板35は、例えば、図1に示すように、スラット31の幅方向寸法よりも短く、ガイドレール20;20間の寸法よりも僅かに短く設定され、その両端部がガイドレール20;20の内に飲み込まれることのない寸法として示してあるがこれに限定されない。
【0015】
シャッターカーテン30を巻取り方向又は繰り出し方向に動作させる巻取り機構50について概説する。図1図2に示すように、巻取り機構50は、シャッターケース14内に設置され、シャッターカーテン30を巻き取り、又は繰り出すための機構である。巻取り機構50は、例えば、シャッターケース14の一部を構成する左右のブラケット15;15と、左右のブラケット15;15間に架設される巻取りシャフト51と、巻取りシャフト51を巻取り方向又は繰出し方向に回転させるための図外のモーターとを備える。
【0016】
なお、巻取り機構50は、モーターを有する電動式の巻取り機構50を例示したが、例えば巻取りシャフト51の軸周りに介挿されるコイルばね等の付勢手段を用いた手動式の巻取り機構としても良い。
【0017】
巻取りシャフト51は、ガイドレール20;20の幅方向に延在する軸体であって、両端部にブラケット15;15に設けられた軸受け16によって回転可能に支持される軸首51Aと、軸首51Aと同軸に設けられ、シャッターカーテン30を外周に巻き取る筒状の巻胴51Bとを備える。
【0018】
一端側のブラケット15から突出する軸首51Aには、図外のモーターの回転力が入力される図外の伝達機構が設けられ、モーターの回転力が巻取りシャフト51に伝達可能とされる。
【0019】
図3は、シャッターカーテンの取り付け部を示す図である。
シャッターカーテン30は、巻胴51Bの円周面上に設けられた吊元部材58により巻取りシャフト51と連結される。例えば、吊元部材58は、巻取りシャフト51の回転軸Xの延長方向に複数箇所に設けられる。複数の吊元部材58が設けられる場合、例えば、巻取りシャフト51の両端側と中央側等として設けられる。なお、吊元部材58は、必ずしも巻取りシャフト51に対して複数箇所である必要はなく、巻取りシャフト51の長さを有するように一つであっても良い。
【0020】
吊元部材58は、本体部59と、連結部60とを備えた構成とされる。
本体部59及び連結部60は、例えば、金属製の一枚の板材を素材とし、板金加工などにより一体的に構成されている。本体部59は、図3(b)に示す平面視において矩形状とされる。連結部60は、本体部59を形成する一つの辺に沿って形成される。
【0021】
吊元部材58は、例えば、本体部59が巻胴51Bの外周面に密着するように湾曲して形成され、連結部60が巻取りシャフト51の軸線に沿うように形成されている。吊元部材58は、例えば、本体部59に巻取りシャフト51に固定するための取付孔64を備え、該取付孔64と巻胴51Bの円周面に開設された締結孔(図示なし)とを介して、ボルトナット等の締結手段により巻胴51Bに締結され、巻取りシャフト51に一体化される。取付孔64は、例えば、巻取りシャフト51の円周方向に沿う長孔として形成され、巻取りシャフト51に対する円周方向の位置が調整可能とされる。
【0022】
吊元部材58の繰り出し方向の端部には、カール状の連結部58Aが形成される。連結部58Aは、シャッターカーテン30を構成する複数のスラット31のうち、最も巻取り方向側に位置するスラット31のカール部32と係合する。
【0023】
スペーサー部材80は、吊元部材58の本体部59の外周に設けられる。スペーサー部材80は、例えば、本体部59の外周面に密着するように湾曲して形成されている。即ち、スペーサー部材80は、内周面の曲率半径が、吊元部材58の本体部59の外周面の曲率半径と同じになるように形成されている。
【0024】
また、図3(b)に示すように、スペーサー部材80は、巻取りシャフト51に取り付けられたときに、例えば、軸方向における長さ(80L~80R間)が吊元部材58の本体部59と同じ長さ(58L~58R間)、円周方向における長さ(繰り出し方向の端部81から巻き取り方向の端部82までの長さ)が、連結部60から所定距離離間し、吊元部材58の本体部59の巻き取り方向の端部62で一致して終端するように形成されている。
【0025】
スペーサー部材80は、例えば、吊元部材58に対して前述の位置関係を維持しつつ巻取りシャフト51の外周面に、吊元部材58とともに前述の固定手段により固定される。
例えば、スペーサー部材80は、吊元部材58の本体部59に設けられた取付孔64と同様に、巻取りシャフト51の円周方向に沿う長孔として形成された取付孔84を介して巻取りシャフト51に固定される。
【0026】
スペーサー部材80は、例えば、吊元部材58の取付孔64に取付孔84を重ね、取付孔64、取付孔84及び巻胴51Bの円周面に開設された締結孔(図示なし)に図外のボルトを貫通させ、ナットに締結させることで、吊元部材58と共締めして巻胴51Bに固定することにより巻取りシャフト51と一体化される。スペーサー部材80に取付孔84として設けられる長孔は、吊元部材58に取付孔64として設けられる長孔よりも全体として小さく形成され、吊元部材58に対する位置が調整可能とされる。
【0027】
図4は、スペーサー部材80の作用を示す図である。
本実施形態によれば、吊元部材58の本体部59の外周面にスペーサー部材80を設けたことにより、図4に示すように、巻取りシャフト51にシャッターカーテン30を巻き取るときに、スペーサー部材80の巻き取り方向の端部82近傍の外周面側に位置するカール部32;33が巻取りシャフト51から離れる方向に位置することになり、巻取りシャフト51周りにおけるシャッターカーテン30の遊びが少なくなり、カール部33が巻取りシャフト51に滑り落ちて衝突する音鳴りを抑制することができる。
【0028】
[実施形態2]
図5は、スペーサー部材80の他の形態を示す図である。実施形態1では、スペーサー部材80は、円周方向の寸法において本体部59の端部62と端部82とが同じ位置で終端するように形成するものとしたが、例えば、図5(a)に示すように、本体部59の端部62と、スペーサー部材80の端部82とが一続きの傾斜面を形成するように、本体部59の端部62と、スペーサー部材80の端部82とを傾斜面として形成しても良い。
【0029】
このように、本体部59の端部62とスペーサー部材80の端部82とを一続きの傾斜面として形成することにより、例えば、カール部33が巻取りシャフト51側に向けて滑ったとしても滑らかに滑るため、段差を落ちた時のような音鳴りを抑制することができる。
【0030】
[実施形態3]
図6は、スペーサー部材80の他の形態を示す図である。実施形態1では、スペーサー部材80は、円周方向の寸法において本体部59の端部で終端するように形成するものとしたが、例えば、図6に示すように、本体部59の端部62を超えて終端するように構成しても良い。
【0031】
本実施形態2によれば、スラット31同士が連結されるカール部32が、スペーサー部材80上に位置するので、カール部32をスペーサー部材80上に位置させることができるので、カール部33の巻取りシャフト51への落下を防止して音鳴りを抑制することができる。
【0032】
[実施形態4]
図7は、スペーサー部材80の他の形態を示す図である。実施形態2では、スペーサー部材80が、本体部59の端部を超えて終端するものとして説明したが、例えば、図7(a)に示すように、本体部59の端部を超える端部側を折り返し、スペーサー部材80の端部が本体部59の端部に接触するようにしても良い。
【0033】
なお、図7(a)に示すように、スペーサー部材80を形成し、吊元部材58に設ける場合には、例えば、図7(b)に示すように、例えば、吊元部材58の形成時に、スペーサー部材80として機能する部分を吊元部材58の本体部58と一体的に形成するようにしても良い。
【0034】
図7に示すように、実施形態4によれば、カール部32をスペーサー部材80上に位置させることができるとともに、本体部59が超えた部分にカール部32が載ったときに、撓むことなく確実に支持でき、音鳴りを防止することができる。
【0035】
[実施形態5]
図8図9は、吊元部材58及びスペーサー部材80を巻取りシャフト51に取り付けるための取付孔の他の形態を示す図である。
なお、上記実施形態では、吊元部材58及びスペーサー部材80は、巻取りシャフト51に対する円周方向の位置を調整可能となるように、吊元部材58の取付孔64やスペーサー部材80の取付孔84を、巻取りシャフト51の円周方向に沿う長孔として構成したが、図8に示すように、巻取りシャフト51の回転軸Xに沿う長孔として形成しても良い。
【0036】
[実施形態6]
また、吊元部材58の取付孔64やスペーサー部材80の取付孔84は、図9に示すように、円孔とし、複数設けるようにしても良い。このように吊元部材58の取付孔64やスペーサー部材80の取付孔84を円孔により形成する場合、図9に示すように、軸方向に並ぶ吊元部材58の取付孔64やスペーサー部材80の取付孔84が円周方向に漸次位置ずれして直線状に並ぶように設けると良い。
【0037】
吊元部材58の取付孔64やスペーサー部材80の取付孔84の形態は、例えば、複数の吊元部材58が設けられる位置に応じて異なるようにしても良い。
例えば、吊元部材58を巻取りシャフト51の両端と中央の3つに設ける場合、中央に設けられる吊元部材58の取付孔64やスペーサー部材80の取付孔84には、実施形態6で説明したように円孔とし、複数設けると良い。巻取りシャフト51は、例えば、開口部を全開とするようにシャッターカーテン30を巻き取ると撓むため、複数の円孔を斜めに形成して吊元部材58及びスペーサ部材80を巻取りシャフト51に固定することにより、巻取りシャフトに対する吊元部材58及びスペーサー部材80のずれを抑制することができる。
【0038】
また、前述(実施形態6)のように巻取りシャフト51に吊元部材58及びスペーサ部材80を固定した場合、巻取りシャフト51の両端に取り付ける吊元部材58やスペーサー部材80は、中央に設けた吊元部材58やスペーサー部材80に対する位置を調整して固定しやすいように、円周方向に沿う長孔や、回転軸Xに沿う長孔とすると良い。
【符号の説明】
【0039】
10 シャッター装置、
12 開口部、
14 シャッターケース、
20 ガイドレール、
30 シャッターカーテン、
31 スラット、
36 ガイド片、
80 スペーサー部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9