(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008727
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】表示方法、表示システム、サーバおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/20 20230101AFI20240112BHJP
G06K 7/14 20060101ALI20240112BHJP
G06K 17/00 20060101ALI20240112BHJP
G16Y 10/45 20200101ALI20240112BHJP
H04M 11/00 20060101ALN20240112BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
G06K7/14 017
G06K17/00 022
G16Y10/45
H04M11/00 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022110836
(22)【出願日】2022-07-08
(71)【出願人】
【識別番号】000100539
【氏名又は名称】アース製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100207778
【弁理士】
【氏名又は名称】阿形 直起
(72)【発明者】
【氏名】織田 大介
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 博之
(72)【発明者】
【氏名】近藤 光
(72)【発明者】
【氏名】大澤 慶治
【テーマコード(参考)】
5K201
5L049
【Fターム(参考)】
5K201BA02
5K201ED05
5K201EF05
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】消耗品の利用者に個人情報を登録させることなく、利用者にとって簡易な方法で消耗品の交換時期を利用者に示すことを可能とするサーバ等を提供する。
【解決手段】サーバは、消耗品の交換時期を通信端末に表示させるためのサーバであって、通信端末が消耗品に表示された識別子を撮像することによって取得された消耗品の種別に関する情報を通信端末から取得する取得部と、利用者の通信端末に対する操作を要することなく、消耗品の種別に関する情報に基づいて消耗品の交換時期を特定する特定部と、消耗品の交換時期を登録サーバに送信することにより、登録サーバに、消耗品の交換時期を通信端末に表示されるカレンダーに予定として登録するための登録データを生成させる送信部と、を有する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末、第1サーバおよび第2サーバを有し、消耗品の交換時期を前記通信端末に表示させる表示システムによって実行される表示方法であって、
前記通信端末が、前記消耗品に表示された識別子を撮像することにより、前記識別子に含まれる前記消耗品の種別に関する情報および前記第1サーバへの接続情報を取得するステップと、
前記通信端末が、前記接続情報に基づいて前記消耗品の種別に関する情報を前記第1サーバに送信するステップと、
前記第1サーバが、利用者の前記通信端末に対する操作を要することなく、前記消耗品の種別に関する情報に基づいて前記消耗品の交換時期を特定するステップと、
前記第1サーバが、前記消耗品の交換時期を前記第2サーバに送信するステップと、
前記第2サーバが、前記消耗品の交換時期を前記通信端末に表示されるカレンダーに予定として登録するための登録データを生成するステップと、
前記登録データに基づいて、前記消耗品の交換を前記予定としてカレンダーに登録するステップと、
前記通信端末が、前記カレンダーと、前記消耗品の交換の予定とを画面に表示するステップと、
を含む表示方法。
【請求項2】
前記第2サーバは、利用者ごとに一つまたは複数のカレンダーを記憶しており、
前記通信端末は、前記消耗品の種別に関する情報とともに、前記通信端末の利用者のカレンダーの識別情報を前記第1サーバに送信し、
前記第1サーバは、前記消耗品の交換時期とともに、前記カレンダーの識別情報を前記第2サーバに送信し、
前記第2サーバは、前記消耗品の交換時期を、前記識別情報が示すカレンダーに予定として登録するための前記登録データを生成する、
請求項1に記載の表示方法。
【請求項3】
前記表示システムは、複数の第2サーバを有し、
前記通信端末は、前記消耗品の種別に関する情報とともに、前記通信端末のオペレーティングシステムの種類を前記第1サーバに送信し、
前記第1サーバは、前記消耗品の交換時期を、前記複数の第2サーバのうち、前記オペレーティングシステムの種類に基づいて特定される第2サーバに送信する、
請求項1に記載の表示方法。
【請求項4】
前記接続情報は、前記消耗品の種別ごとに異なる、
請求項1に記載の表示方法。
【請求項5】
通信端末、第1サーバおよび第2サーバを有し、消耗品の交換時期を前記通信端末に表示させる表示システムであって、
前記通信端末は、
前記消耗品に表示された識別子を撮像することにより、前記識別子に含まれる前記消耗品の種別に関する情報および前記第1サーバへの接続情報を取得する取得部と、
前記接続情報に基づいて前記消耗品の種別に関する情報を前記第1サーバに送信する端末送信部と、
カレンダーに予定を登録する登録部と、
前記カレンダーと、前記登録された予定とを画面に表示する表示部と、を有し、
前記第1サーバは、
利用者の前記通信端末に対する操作を要することなく、前記消耗品の種別に関する情報に基づいて前記消耗品の交換時期を特定する特定部と、
前記消耗品の交換時期を前記第2サーバに送信する第1サーバ送信部と、を有し、
前記第2サーバは、前記消耗品の交換時期を前記通信端末に表示されるカレンダーに予定として登録するための登録データを生成する生成部を有し、
前記登録部は、前記登録データに基づいて、前記消耗品の交換を前記予定としてカレンダーに登録し、
前記表示部は、前記カレンダーと、前記消耗品の交換の予定とを画面に表示する、
表示システム。
【請求項6】
消耗品の交換時期を通信端末に表示させるためのサーバであって、
前記通信端末が前記消耗品に表示された識別子を撮像することによって取得された前記消耗品の種別に関する情報を前記通信端末から取得する取得部と、
利用者の前記通信端末に対する操作を要することなく、前記消耗品の種別に基づいて前記消耗品の交換時期を特定する特定部と、
前記消耗品の交換時期を登録サーバに送信することにより、前記登録サーバに、前記消耗品の交換時期を前記通信端末に表示されるカレンダーに予定として登録するための登録データを生成させる送信部と、
を有するサーバ。
【請求項7】
消耗品の交換時期を通信端末に表示させるためのコンピュータのプログラムであって、
前記通信端末が前記消耗品に表示された識別子を撮像することによって取得された前記消耗品の種別を前記通信端末から取得し、
利用者の前記通信端末に対する操作を要することなく、前記消耗品の種別に基づいて前記消耗品の交換時期を特定し、
前記消耗品の交換時期を登録サーバに送信することにより、前記登録サーバに、前記消耗品の交換時期を前記通信端末に表示されるカレンダーに予定として登録するための登録データを生成させる、
ことを前記コンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消耗品の交換時期を表示するための表示方法、表示システム、サーバおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
薬剤が時間をかけて気化することにより長期間にわたって効果を及ぼす、気化性の防虫剤のような消耗品が広く使用されている。これらの消耗品は、利用者が自ら薬剤を散布する必要がないという点で利便性に優れている。他方で、全ての薬剤が気化して効果がなくなったとしても利用者がそのことに気付きにくいため、これらの消耗品には、適切な時期に交換がされない場合があるという問題点がある。
【0003】
特許文献1には、消耗品にNFC回路が設けられたステッカーを貼付することにより消耗品の交換時期を管理する管理システムが記載されている。特許文献1の管理システムは、NFC回路の識別情報と、ユーザによって設定されたアラーム情報とをクラウドサーバに登録し、アラームの設定時刻になると、クラウドサーバがユーザのスマートフォンにメッセージを送信することが記載されている。特許文献1に記載の管理システムによれば、ユーザが消耗品の交換を忘れることが防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の管理システムでは、ユーザが自らアラームの時刻を設定する必要があり、ユーザにとって煩雑である。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、消耗品の利用者に個人情報を登録させることなく、利用者にとって簡易な方法で消耗品の交換時期を利用者に示すことを可能とする表示方法、表示システム、サーバおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る表示方法は、通信端末、第1サーバおよび第2サーバを有し、消耗品の交換時期を通信端末に表示させる表示システムによって実行される表示方法であって、通信端末が、消耗品に表示された識別子を撮像することにより、識別子に含まれる消耗品の種別に関する情報および第1サーバへの接続情報を取得するステップと、通信端末が、接続情報に基づいて消耗品の種別に関する情報を第1サーバに送信するステップと、第1サーバが、利用者の通信端末に対する操作を要することなく、消耗品の種別に関する情報に基づいて消耗品の交換時期を特定するステップと、第1サーバが、消耗品の交換時期を第2サーバに送信するステップと、第2サーバが、消耗品の交換時期を通信端末に表示されるカレンダーに予定として登録するための登録データを生成するステップと、登録データに基づいて、消耗品の交換を予定としてカレンダーに登録するステップと、通信端末が、カレンダーと、消耗品の交換の予定とを同一画面に表示するステップと、を含む。
【0008】
また、表示方法において、第2サーバは、利用者が異なる複数のカレンダーを記憶しており、通信端末は、消耗品の種別に関する情報とともに、通信端末の利用者のカレンダーの識別情報を第1サーバに送信し、第1サーバは、消耗品の交換時期とともに、カレンダーの識別情報を第2サーバに送信し、第2サーバは、消耗品の交換時期を、識別情報が示すカレンダーに予定として登録するための登録データを生成することが好ましい。
【0009】
また、表示方法において、表示システムは、複数の第2サーバを有し、通信端末は、消耗品の種別に関する情報とともに、通信端末のオペレーティングシステムの種類を第1サーバに送信し、第1サーバは、消耗品の交換時期を、複数の第2サーバのうち、オペレーティングシステムの種類に基づいて特定される第2サーバに送信することが好ましい。
【0010】
また、表示方法において、接続情報は、消耗品の種別ごとに異なることが好ましい。
【0011】
本発明に係る表示システムは、通信端末、第1サーバおよび第2サーバを有し、消耗品の交換時期を通信端末に表示させる表示システムであって、通信端末は、消耗品に表示された識別子を撮像することにより、識別子に含まれる消耗品の種別に関する情報および第1サーバへの接続情報を取得する取得部と、接続情報に基づいて消耗品の種別に関する情報を第1サーバに送信する端末送信部と、カレンダーに予定を登録する登録部と、カレンダーと、登録された予定とを同一画面に表示する表示部と、を有し、第1サーバは、利用者の通信端末に対する操作を要することなく、消耗品の種別に関する情報に基づいて消耗品の交換時期を特定する特定部と、消耗品の交換時期を第2サーバに送信する第1サーバ送信部と、を有し、第2サーバは、消耗品の交換時期を通信端末に表示されるカレンダーに予定として登録するための登録データを生成する生成部を有し、登録部は、登録データに基づいて、消耗品の交換を予定としてカレンダーに登録し、表示部は、カレンダーと、消耗品の交換の予定とを同一画面に表示する。
【0012】
本発明に係るサーバは、消耗品の交換時期を通信端末に表示させるためのサーバであって、通信端末が消耗品に表示された識別子を撮像することによって取得された消耗品の種別に関する情報を通信端末から取得する取得部と、利用者の通信端末に対する操作を要することなく、消耗品の種別に関する情報に基づいて消耗品の交換時期を特定する特定部と、消耗品の交換時期を登録サーバに送信することにより、登録サーバに、消耗品の交換時期を通信端末に表示されるカレンダーに予定として登録するための登録データを生成させる送信部と、を有する。
【0013】
本発明に係るプログラムは、消耗品の交換時期を通信端末に表示させるためのコンピュータのプログラムであって、通信端末が消耗品に表示された識別子を撮像することによって取得された消耗品の種別に関する情報を通信端末から取得し、利用者の通信端末に対する操作を要することなく、消耗品の種別に関する情報に基づいて消耗品の交換時期を特定し、消耗品の交換時期を登録サーバに送信することにより、登録サーバに、消耗品の交換時期を通信端末に表示されるカレンダーに予定として登録するための登録データを生成させる、ことをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る表示方法、表示システム、サーバおよびプログラムは、消耗品の利用者に個人情報を登録させることなく、利用者にとって簡易な方法で消耗品の交換時期を利用者に示すことを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図5】防虫剤テーブルT1のデータ構造を示す図である。
【
図6】カレンダーテーブルT2のデータ構造を示す図である。
【
図10】表示処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明及びその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0017】
図1は、表示システム1の概略構成を示す図である。表示システム1は、気化性の防虫剤Pの交換時期を利用者の通信端末に表示させるためのシステムである。表示システム1は、通信端末2、受付サーバ3および複数の登録サーバ4を有する。通信端末2は、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末またはPC(Personal Computer)等の情報処理端末である。受付サーバ3および複数の登録サーバ4は、サーバまたはPC等の情報処理装置である。通信端末2、受付サーバ3および複数の登録サーバ4は、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続される。受付サーバ3は第1サーバおよびサーバの一例であり、登録サーバ4は第2サーバの一例である。
【0018】
複数の登録サーバ4のそれぞれは、カレンダーサービスを提供する。カレンダーサービスは、利用者によって登録された予定をカレンダーに重畳して表示したり、登録された予定に関する通知を送信したりすることにより、利用者の予定管理を支援するサービスである。利用者は、登録サーバ4と通信する通信端末2を用いて、予定をカレンダーに登録し、登録された予定をカレンダーに重畳して表示させ、または予定に関する通知を受信することができる。複数の登録サーバ4は、相互に異なる種類のカレンダーサービスを提供する。異なる種類のカレンダーサービスは、異なる提供者によって提供されるカレンダーサービスである。異なる種類のカレンダーサービスは、同一の提供者によって提供され、対応する通信端末2のオペレーティングシステムの種類が異なるカレンダーサービスを含んでもよい。
【0019】
通信端末2には、登録サーバ4によって提供されるカレンダーサービスが利用可能となるように、所定のアプリケーションプログラム(カレンダーアプリ)が記憶されている。カレンダーアプリは、例えば、カレンダーサービスを提供するためにあらかじめ通信端末2にインストールされた、いわゆるネイティブアプリである。カレンダーアプリは、登録サーバ4によって都度生成されるカレンダーの表示データを表示するブラウザアプリでもよい。
【0020】
防虫剤Pには、バーコード、二次元コード等である識別子Cと、利用者が防虫剤Pの使用を開始するときに通信端末2を用いて識別子Cを撮像するように促す指示とが表示されている。識別子Cは、防虫剤Pの容器に表示されてもよく、容器に貼付されるラベルや容器を包む包装材に表示されてもよい。識別子Cは、それが表示されている防虫剤Pの種別に関する情報および受付サーバ3への接続情報を含む。接続情報は、例えばURL(Uniform Resource Locator)である。利用者は、防虫剤Pの使用を開始するときに、防虫剤Pに表示された指示に従い、通信端末2を操作して防虫剤Pに付された識別子Cを撮像する。通信端末2は、撮像された識別子Cを復号することにより、防虫剤Pの種別に関する情報および接続情報を取得する。通信端末2は、接続情報に基づいて、防虫剤Pの種別に関する情報を受付サーバ3に送信する。
【0021】
受付サーバ3は、通信端末2から送信された防虫剤Pの種別に関する情報に基づいて、防虫剤Pの交換時期を特定する。例えば、受付サーバ3は、防虫剤Pの種別に関する情報を通信端末2から受信した日時から、防虫剤Pの種別ごとにあらかじめ設定された使用期間が経過した時点を防虫剤Pの交換時期として特定する。受付サーバ3は、防虫剤の交換時期を登録サーバ4に送信する。
【0022】
登録サーバ4は、受付サーバ3から送信された防虫剤の交換時期をカレンダーに予定として登録するための登録データを生成し、通信端末2に送信する。利用者は、希望する場合には、通信端末2を操作して、登録データに含まれる防虫剤Pの交換時期を予定としてカレンダーに登録する。通信端末2は、予定がカレンダーに登録された後にカレンダーを表示する場合には、防虫剤の交換の予定をカレンダーと同一画面に表示する。
【0023】
これにより、利用者が通信端末2にカレンダーアプリを実行させてカレンダーを表示させるたびに防虫剤の交換時期が利用者に示されるため、利用者が防虫剤の交換を忘れることが防止される。カレンダーアプリは、通常、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末またはPC等である通信端末2にあらかじめインストールされているため、利用者は別途カレンダーアプリを通信端末2に記憶させる必要がない。また、利用者は、防虫剤Pに表示された識別子Cを撮像して受付サーバ3に接続する操作と、登録サーバ4から送信された登録データに含まれる防虫剤Pの交換時期をカレンダーに登録する操作をすれば足り、自ら交換時期を設定する必要がない。また、利用者は、予定を登録するために、自身のメールアドレスやカレンダーサービスのアカウント等の個人情報を登録する必要もない。したがって、利用者に個人情報を登録させることなく、利用者にとって簡易な方法で防虫剤の交換時期を利用者に示すことが可能となる。
【0024】
以下では、表示システム1の各構成要素について説明する。
【0025】
図2は、通信端末2の機能ブロック図である。通信端末2は、端末記憶部21、端末通信部22、表示部23、操作部24、撮像部25、端末処理部26を有する。
【0026】
端末記憶部21は、プログラムまたはデータを記憶するための構成であり、例えば、半導体メモリ装置を備える。端末記憶部21は、端末処理部26による処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。
【0027】
端末通信部22は、通信端末2を他の装置と通信可能にする構成であり、通信インタフェース回路を備える。端末通信部22が備える通信インタフェース回路は、有線LAN(Local Area Network)、無線LANまたはLTE(Long Term Evolution)等の通信インタフェース回路である。端末通信部22は、データを他の装置から受信して端末処理部26に供給するとともに、端末処理部26から供給されたデータを他の装置に送信する。
【0028】
表示部23は、画像を表示するための構成であり、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイを備える。表示部23は、端末処理部26から供給された表示データに基づいて画像を表示する。
【0029】
操作部24は、通信端末2に対するユーザの入力操作を受付けるための構成であり、例えば、キーパッド、キーボードまたはマウスを備える。操作部24は、表示部23と一体化されたタッチパネルを備えてもよい。操作部24は、ユーザの入力操作に応じた信号を生成して端末処理部26に供給する。
【0030】
撮像部25は、二次元に配列されたCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)からなる撮像素子を備える撮像センサと、A/D変換器とを備える。撮像部25は、端末処理部26からの指示に従って撮像を行い、静止画像または動画像を生成する。撮像センサは、アナログの画像信号を生成してA/D変換器に出力する。A/D変換器は、出力されたアナログの画像信号をA/D変換してデジタルの画像データを生成し、端末処理部26に出力する。
【0031】
端末処理部26は、通信端末2の動作を統括的に制御するデバイスであり、一つまたは複数のプロセッサおよびその周辺回路を備える。端末処理部26は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を備える。端末処理部26は、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を備えてもよい。端末処理部26は、端末記憶部21に記憶されているプログラム並びに端末通信部22および操作部24からの入力に基づいて通信端末2の各種処理が適切な手順で実行されるように、各構成の動作を制御するとともに、各種の処理を実行する。
【0032】
端末処理部26は、取得部261、端末送信部262、登録指示部263および表示制御部264を機能ブロックとして備える。これらの機能ブロックは、端末処理部26によって実行されるプログラムに基づいて実現される機能モジュールである。これらの機能ブロックは、通信端末2に実装されたファームウェアによって実現されてもよい。
【0033】
図3は、受付サーバ3の機能ブロック図である。受付サーバ3は、受付サーバ記憶部31、受付サーバ通信部32および受付サーバ処理部33を有する。
【0034】
受付サーバ記憶部31は、プログラムまたはデータを記憶するための構成であり、例えば、半導体メモリ装置を備える。受付サーバ記憶部31は、受付サーバ処理部33による処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。プログラムは、CD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等のコンピュータ読み取り可能かつ非一時的な可搬型記憶媒体から受付サーバ記憶部31にインストールされる。プログラムは、インターネット上のサーバに記憶され、ネットワークNを介してダウンロードされて受付サーバ記憶部31にインストールされてもよい。
【0035】
受付サーバ通信部32は、受付サーバ3を他の装置と通信可能にする構成であり、通信インタフェース回路を備える。受付サーバ通信部32が備える通信インタフェース回路は、有線LAN、無線LANまたはLTE等の通信インタフェース回路である。受付サーバ通信部32は、データを他の装置から受信して受付サーバ処理部33に供給するとともに、受付サーバ処理部33から供給されたデータを他の装置に送信する。
【0036】
受付サーバ処理部33は、受付サーバ3の動作を統括的に制御するデバイスであり、一つまたは複数のプロセッサおよびその周辺回路を備える。受付サーバ処理部33は、例えば、CPUを備える。受付サーバ処理部33は、GPU、DSP、LSI、ASIC、FPGA等を備えてもよい。受付サーバ処理部33は、受付サーバ記憶部31に記憶されているプログラムおよび受付サーバ通信部32からの入力に基づいて受付サーバ3の各種処理が適切な手順で実行されるように、各構成の動作を制御するとともに、各種の処理を実行する。
【0037】
受付サーバ処理部33は、種別受信部331、特定部332および交換時期送信部333を機能ブロックとして備える。これらの機能ブロックは、受付サーバ処理部33によって実行されるプログラムによって実現される機能モジュールである。これらの機能ブロックは、ファームウェアとして受付サーバ3に実装されてもよい。
【0038】
図4は、登録サーバ4の機能ブロック図である。登録サーバ4は、登録サーバ記憶部41、登録サーバ通信部42および登録サーバ処理部43を有する。
【0039】
登録サーバ記憶部41は、プログラムまたはデータを記憶するための構成であり、例えば、半導体メモリ装置を備える。登録サーバ記憶部41は、登録サーバ処理部43による処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。プログラムは、CD-ROM、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能かつ非一時的な可搬型記憶媒体から登録サーバ記憶部41にインストールされる。プログラムは、インターネット上のサーバに記憶され、ネットワークNを介してダウンロードされて登録サーバ記憶部41にインストールされてもよい。
【0040】
登録サーバ通信部42は、登録サーバ4を他の装置と通信可能にする構成であり、通信インタフェース回路を備える。登録サーバ通信部42が備える通信インタフェース回路は、有線LAN、無線LANまたはLTE等の通信インタフェース回路である。登録サーバ通信部42は、データを他の装置から受信して登録サーバ処理部43に供給するとともに、登録サーバ処理部43から供給されたデータを他の装置に送信する。
【0041】
登録サーバ処理部43は、登録サーバ4の動作を統括的に制御するデバイスであり、一つまたは複数のプロセッサおよびその周辺回路を備える。登録サーバ処理部43は、例えば、CPUを備える。登録サーバ処理部43は、GPU、DSP、LSI、ASIC、FPGA等を備えてもよい。登録サーバ処理部43は、登録サーバ記憶部41に記憶されているプログラムおよび登録サーバ通信部42からの入力に基づいて登録サーバ4の各種処理が適切な手順で実行されるように、各構成の動作を制御するとともに、各種の処理を実行する。
【0042】
登録サーバ処理部43は、交換時期受信部431、生成部432および登録部433を機能ブロックとして備える。これらの機能ブロックは、登録サーバ処理部43によって実行されるプログラムによって実現される機能モジュールである。これらの機能ブロックは、ファームウェアとして登録サーバ4に実装されてもよい。
【0043】
以下では、受付サーバ記憶部31および登録サーバ記憶部41に記憶されるデータについて説明する。
【0044】
図5は、受付サーバ記憶部31に記憶され、防虫剤に関する情報を管理する防虫剤テーブルT1のデータ構造を示す図である。防虫剤テーブルT1は、防虫剤の種別および使用期間を相互に関連付けて記憶する。種別は、防虫剤の種別を識別する情報であり、例えば防虫剤の名称、型番等である。使用期間は、防虫剤の使用の開始から推奨される交換時期までの期間である。防虫剤テーブルT1のデータは、防虫剤の製造者または販売者等によってあらかじめ適切に設定される。
【0045】
図6は、登録サーバ記憶部41に記憶され、カレンダーに関する情報を管理するカレンダーテーブルT2のデータ構造を示す図である。カレンダーテーブルT2は、カレンダーID、利用者ID、宛先、予定等を相互に関連付けて記憶する。カレンダーIDは、登録サーバ4に記憶される複数のカレンダーを識別する情報である。登録サーバ4は、複数の利用者に対してカレンダーサービスを提供するため、利用者ごとにカレンダーIDの異なる複数のカレンダーを記憶する。利用者IDは、関連付けられたカレンダーの利用者を識別する情報であり、利用者の氏名、メールアドレスその他の文字列である。なお、一人の利用者が複数のカレンダーを使用する場合には、複数のカレンダーに同一の利用者IDが関連付けられてもよい。宛先は、関連付けられた利用者に予定に関する通知を送信するための情報であり、例えば、プッシュ通知用のトークン、メールアドレス等である。予定は、関連付けられたカレンダーに登録された予定の日時、内容等の情報を含む。
【0046】
カレンダーテーブルT2のデータのうち、カレンダーIDおよび利用者のデータは、利用者がカレンダーサービスの利用を開始したときに、カレンダーサービスの提供者によって設定される。予定のデータは、利用者が通信端末2を操作することによって設定される。
【0047】
以下では、通信端末2に表示される画面について説明する。
【0048】
図7は、表示部23に表示される撮像画面G1を示す図である。撮像画面G1は、通信端末2の利用者によって撮像用のアプリケーションプログラムが実行された場合に表示される。撮像画面G1は、プレビュー領域G11および情報表示領域G12を含む。
【0049】
プレビュー領域G11には、撮像部25によって撮像されている画像がリアルタイムに表示される。
図7に示す例では、識別子Cが表示された防虫剤Pが撮像されてプレビュー領域G11に表示されている。識別子Cは、防虫剤Pの容器に印刷または貼付されることにより表示される。識別子Cは、防虫剤Pの種別に関する情報および受付サーバ3に接続するための接続情報を含む。識別子Cは、例えば防虫剤Pの種別に関する情報および接続情報を符号化したバーコードまたは二次元コードである。識別子Cは、防虫剤Pの種別に関する情報および接続情報を示す文字列でもよい。防虫剤の種別に関する情報は、防虫剤の種別ごとに異なる値を有する情報であり、例えば、JAN(Japanese Article Number)コードである。防虫剤の種別に関する情報は、防虫剤の種別を識別する、防虫剤の名称、型番等でもよい。接続情報は、例えば受付サーバ3のURLである。
【0050】
情報表示領域G12は、プレビュー領域G11に識別子Cが含まれる場合に表示される。情報表示領域G12には、識別子Cに含まれる情報が表示される。
図7に示す例では、情報表示領域G12には、接続情報である受付サーバ3のURLが表示されている。利用者が操作部24を操作して情報表示領域G12を選択すると、通信端末2は、表示されている受付サーバ3のURLを用いて防虫剤の種別に関する情報を受付サーバ3に送信する。なお、接続情報であるURLは、防虫剤Pの種別ごとに異なっていてもよい。この場合、通信端末2がそのURLに基づいて受付サーバ3に接続することにより、防虫剤Pの種別に関する情報が送信される。
【0051】
図8は、表示部23に表示される登録画面G2を示す図である。登録画面G2は、カレンダーアプリによって表示される画面であり、利用者が予定をカレンダーに登録するための画面である。登録画面G2は、利用者が撮像画面G1の情報表示領域G12を選択した後に、登録サーバ4から送信される登録データに基づいて表示される。登録画面G2は、予定表示領域G21、追加情報入力オブジェクトG22、登録オブジェクトG23、終了オブジェクトG24を含む。
【0052】
予定表示領域G21には、日時と、その日時に防虫剤の交換をすべきことを示す文字情報とが表示される。予定表示領域G21に表示された情報は、利用者の操作部24に対する操作によって編集可能である。追加情報入力オブジェクトG22は、利用者が文字情報を入力するためのオブジェクトであり、例えばテキストボックスである。追加情報入力オブジェクトG22は、利用者が防虫剤の交換に関する追加的な情報(例えば、防虫剤の設置場所)を入力するために用いられる。登録オブジェクトG23は、予定表示領域G21に表示された情報および追加情報入力オブジェクトG22に入力された情報を予定として利用者のカレンダーに登録するためのオブジェクトである。終了オブジェクトG24は、予定表示領域G21および追加情報入力オブジェクトG22の情報をカレンダーに登録することなく登録画面G2の表示を終了させるためのオブジェクトである。
【0053】
図9は、表示部23に表示されるカレンダー画面G3を示す図である。カレンダー画面G3は、カレンダーアプリによって表示される画面であり、利用者が登録された予定を管理するための画面である。カレンダー画面G3は、利用者が通信端末2を操作してカレンダーのアプリケーションプログラムを実行させたときに表示される。カレンダー画面G3は、利用者が登録画面G2の登録オブジェクトG23を選択したときに表示されてもよい。カレンダー画面G3は、カレンダー領域G31および予定オブジェクトG32を含む。
【0054】
カレンダー領域G31には、カレンダーが表示される。予定オブジェクトG32には、予定の内容が含まれる。予定オブジェクトG32は、予定の内容および日時を示すオブジェクトである。例えば、予定オブジェクトG32は、カレンダー領域G31の、予定の日時に対応する位置に重畳して配置される、予定の内容を示す文字列である。
図9に示す例では、カレンダーの「12月21日」に対応する位置に「防虫剤交換」の文字列である予定オブジェクトG32が表示されており、「12月21日」が防虫剤の交換時期であることが示されている。
【0055】
以下では、表示システム1によって実行される処理について説明する。
【0056】
図10は、表示システム1によって実行される表示処理の流れを示すシーケンス図である。表示処理は、表示システム1の各装置の処理部がプログラムを実行して他の構成と協働することにより実行される。
【0057】
最初に、通信端末2の取得部261は、防虫剤に表示された識別子を撮像することにより、識別子に含まれる防虫剤の種別に関する情報および受付サーバ3への接続情報を取得する(ステップS101)。取得部261は、撮像用のアプリケーションプログラムを実行する利用者の操作に応じて、撮像部25を制御して撮像画面G1を表示する。取得部261は、公知の二次元コード読取プログラムまたは光学文字認識プログラム等を用いて撮像画面G1のプレビュー領域G11に識別子Cが含まれているか否かを判定する。識別子Cが含まれている場合には、取得部261は、公知の二次元コード読取プログラムまたは光学文字認識プログラム等を用いて、識別子Cに含まれる防虫剤Pの種別に関する情報および接続情報を取得する。取得部261は、取得した接続情報を撮像画面G1の情報表示領域G12に表示する。
【0058】
次に、端末送信部262は、接続情報に基づいて防虫剤の種別に関する情報およびカレンダーに関する情報を受付サーバ3に送信する(ステップS102)。端末送信部262は、情報表示領域G12を選択する利用者の操作に応じて、端末通信部22を介して、接続情報に基づいて防虫剤の種別に関する情報を受付サーバ3に送信する。接続情報が防虫剤の種別ごとに異なるURLである場合には、端末送信部262は、そのURLに対してHTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエストを送信することにより、防虫剤の種別を送信する。
【0059】
また、端末送信部262は、通信端末2の利用者が利用するカレンダーに関する情報を受付サーバ3に送信する。カレンダーに関する情報は、通信端末2の利用者が利用するカレンダーサービスの種類を示す情報および利用者のカレンダーIDを含む。カレンダーサービスの種類を示す情報は、例えば通信端末2のオペレーティングシステムの種類を示す情報である。一般に、通信端末2のオペレーティングシステムの種類に応じて異なる種類のカレンダーサービスが提供されているため、カレンダーサービスの種類に関する情報として、通信端末2のオペレーティングシステムの種類を示す情報を用いることができる。
【0060】
次に、受付サーバ3の種別受信部331は、防虫剤の種別に関する情報およびカレンダーに関する情報を通信端末2から取得する(ステップS103)。種別受信部331は、受付サーバ通信部32を介して、防虫剤の種別に関する情報を受信することにより取得する。また、種別受信部331は、受付サーバ通信部32を介して、カレンダーに関する情報を受信することにより取得する。
【0061】
次に、特定部332は、防虫剤の種別に関する情報に基づいて防虫剤の交換時期を特定する(ステップS104)。特定部332は、防虫剤の種別に関する情報に基づいて防虫剤の種別を特定する。防虫剤の種別に関する情報がJANコードである場合、特定部332は、あらかじめ設定されたデータベースを参照して、JANコードに対応する防虫剤の種別を特定する。特定部332は、防虫剤テーブルT1を参照して、特定した種別の防虫剤の使用期間を特定する。特定部332は、防虫剤の種別に関する情報を受信した日時から使用期間が経過した時点を防虫剤の交換時期として特定する。防虫剤の種別に関する情報を受信した日時に代えて、通信端末2が識別子を撮像して防虫剤の種別に関する情報を取得した日時、通信端末2が防虫剤の種別に関する情報を送信した日時等の、防虫剤の使用の開始に近接する任意の日時が用いられてもよい。
【0062】
次に、交換時期送信部333は、防虫剤の種別および交換時期並びに利用者のカレンダーIDを登録サーバ4に送信する(ステップS105)。交換時期送信部333は、通信端末2の利用者が利用しているカレンダーサービスの種類に関する情報に基づいて、複数の登録サーバ4のうちから送信先の登録サーバ4を特定する。交換時期送信部333は、受付サーバ通信部32を介して、防虫剤の種別および交換時期並びに利用者のカレンダーIDを、送信先として特定された登録サーバ4に送信する。防虫剤の種別および交換時期並びにカレンダーIDは、例えば、送信先の登録サーバ4が提供する、カレンダーに予定を登録するためのAPI(Application Programming Interface)を介して送信される。
【0063】
次に、登録サーバ4の交換時期受信部431は、防虫剤の種別および交換時期並びにカレンダーIDを受付サーバ3から取得する(ステップS106)。交換時期受信部431は、登録サーバ通信部42を介して、防虫剤の種別および交換時期並びにカレンダーIDを受信することにより取得する。また、交換時期受信部431は、登録サーバ通信部42を介して、カレンダーサービスに関する情報を受信することにより取得する。
【0064】
次に、生成部432は、防虫剤の種別および交換時期をカレンダーに予定として登録するための登録データを生成する(ステップS107)。登録データは、予定の内容および日時を含むデータである。予定の内容は、取得した防虫剤の種別を含む文字列であり、例えば、「○○防虫剤の交換時期」のような文字列である。予定の日時は、取得した交換時期である。なお、予定の内容は、ステップS104において、受付サーバ3の特定部332によって生成されてもよい。この場合、ステップS105において、防虫剤の種別に代えて予定の内容が登録サーバ4に送信される。
【0065】
次に、登録部433は、登録データを通信端末2に送信する(ステップS108)。登録部433は、カレンダーテーブルT2において、カレンダーに関する情報として取得したカレンダーIDに関連付けられた宛先を取得する。登録部433は、登録サーバ通信部42を介して、取得した宛先に基づいて、登録データを通信端末2に送信する。
【0066】
次に、通信端末2の登録指示部263は、登録データに基づいて、防虫剤の交換を予定としてカレンダーに登録する(ステップS109)。登録指示部263は、端末通信部22を介して、登録データを登録サーバ4から受信する。登録指示部263は、登録データに基づいて、登録画面G2を表示部23に表示する。
【0067】
登録データは、通信端末2にカレンダーアプリを起動させて登録画面G2を表示させるための制御信号を含む。登録データを受信した通信端末2の登録指示部263は、登録データに含まれる制御信号に基づいてカレンダーアプリを起動する。また、登録指示部263は、登録データに含まれる制御信号に基づいて、登録データに含まれる予定を登録するための登録画面G2の表示データを生成し、表示部23に表示する。
【0068】
表示された登録画面G2の登録オブジェクトG23を選択する利用者の操作に応じて、登録指示部263は、端末通信部22を介して、登録指示を登録サーバ4に送信する。登録指示には、登録オブジェクトG23が選択されたときに予定表示領域G21に表示されていた防虫剤の交換の予定の内容、日時および追加情報入力オブジェクトG22に入力されていた情報が含まれる。登録サーバ通信部42を介して登録指示を受信した登録サーバ4の登録部433は、登録指示に含まれていた予定の内容、日時および追加的な情報を関連付けて、カレンダーテーブルT2に予定として記憶する。登録部433は、登録サーバ通信部42を介して、防虫剤の交換の予定がカレンダーテーブルT2に記憶されたことを示す応答信号を通信端末2に送信する。
【0069】
最後に、表示制御部264は、カレンダーと、防虫剤の交換の予定とを同一画面に表示する(ステップS110)。端末通信部22を介して応答信号を受信した表示制御部264は、カレンダー領域G31および防虫剤の交換の予定を示す予定オブジェクトG32を含むカレンダー画面G3を表示部23に表示する。
【0070】
表示処理のステップS103からステップS108までの処理は、利用者の通信端末2の操作部24に対する操作を要することなく実行される。すなわち、利用者は、通信端末2を操作して防虫剤に表示された識別子を撮像した後は、撮像画面G1の情報表示領域G12を選択する操作と、登録画面G2の登録オブジェクトG23を選択する操作とをすれば、防虫剤の交換の予定が登録される。したがって、利用者が自ら防虫剤の交換時期であることを示す文字情報を入力したり、交換時期の日時を設定したりする必要がなくなる。また、カレンダーアプリは、通常、通信端末2にあらかじめインストールされているため、利用者は別途カレンダーアプリを通信端末2に記憶させる必要がない。これにより、利用者の操作負担が低減される。
【0071】
以上説明したように、表示システム1は、通信端末2、受付サーバ3、登録サーバ4を有し、気化性の防虫剤の交換時期を通信端末2に表示させる。通信端末2は、防虫剤に表示された識別子を撮像することにより、識別子に含まれる防虫剤の種別に関する情報および受付サーバ3への接続情報を取得する取得部261と、接続情報に基づいて防虫剤の種別に関する情報を受付サーバ3に送信する端末送信部262と、カレンダーに予定を登録する登録指示部263とを有する。受付サーバ3は、利用者の通信端末2に対する操作を要することなく、防虫剤の種別に関する情報に基づいて防虫剤の交換時期を特定する特定部332と、防虫剤の交換時期を登録サーバ4に送信する交換時期送信部333とを有する。登録サーバ4は、防虫剤の交換時期を通信端末2に表示されるカレンダーに予定として登録するための登録データを生成する生成部432を有する。登録指示部263は、登録データに基づいて、防虫剤の交換を予定としてカレンダーに登録し、表示部23は、カレンダーと防虫剤の交換の予定とを同一画面に表示する。これにより、表示システム1は、防虫剤の利用者に個人情報を登録させることなく、利用者にとって簡易な方法で防虫剤の交換時期を利用者に示すことを可能とする。
【0072】
また、登録サーバ記憶部41は、利用者が異なる複数のカレンダーを記憶する。端末送信部262は、防虫剤の種別とともに、通信端末2の利用者のカレンダーの識別情報を受付サーバ3に送信する。交換時期送信部333は、防虫剤の交換時期とともに、通信端末2の利用者のカレンダーの識別情報を登録サーバ4に送信する。生成部432は、防虫剤の交換時期を、識別情報が示すカレンダーに予定として登録するための登録データを生成する。これにより、表示システム1は、受付サーバ記憶部31が利用者のカレンダーの識別情報を記憶していない場合であっても、防虫剤の交換時期を利用者に示すことを可能とする。
【0073】
また、表示システム1は、複数の登録サーバ4を有する。端末送信部262は、防虫剤の種別とともに、通信端末2のオペレーティングシステムの種類を受付サーバ3に送信する。交換時期送信部333は、防虫剤の交換時期を、複数の登録サーバ4のうち、オペレーティングシステムの種類に基づいて特定される登録サーバ4に送信する。これにより、表示システム1は、オペレーティングシステムの種類が相互に異なる複数の通信端末2の利用者に対して、同様に防虫剤の交換時期を示すことを可能とする。
【0074】
上述した説明では、カレンダーに登録された予定は登録サーバ記憶部41に記憶されるものとしたが、端末記憶部21にも記憶されてよい。この場合、通信端末2と登録サーバ4とが通信をすることにより、端末記憶部21に記憶された予定と登録サーバ記憶部41のカレンダーテーブルT2に記憶された予定が同期される。これにより、通信端末2と登録サーバ4との間の通信ができない場合でも、端末記憶部21に記憶された予定に基づいてカレンダー画面G3が表示可能となる。予定の同期は、例えば、登録画面G2において登録オブジェクトG23が選択されたときに行われる。予定の同期は、定期的に(例えば、一日に一度)実行されてもよい。
【0075】
上述した説明では、通信端末2の利用者が利用するカレンダーサービスの種類を示す情報は通信端末2のオペレーティングシステムの種類を示す情報であるものとしたが、このような例に限られない。カレンダーサービスの種類を示す情報は、カレンダーサービスを提供する登録サーバ4への接続情報であってもよい。登録サーバ4への接続情報は、例えばURLまたはIP(Internet Protocol)アドレスである。
【0076】
上述した説明では、表示処理のステップS105において、交換時期送信部333は複数の登録サーバ4のうちから送信先の登録サーバ4を特定し、特定された登録サーバ4に交換時期を送信するものとしたが、このような例に限られない。交換時期送信部333は、あらかじめ設定された複数の登録サーバ4に、同時に、または既定の順番にしたがって順次に交換時期を送信してもよい。
【0077】
上述した説明では、表示処理のステップS109において、通信端末2の表示部23に登録画面G2が表示されるものとしたが、このような例に限られない。通信端末2に複数のカレンダーアプリがインストールされている場合、登録指示部263は、登録画面G2を表示する前に、複数のカレンダーアプリのうちのいずれに予定を登録するかを選択する画面を表示してもよい。この場合、登録指示部263は、利用者によって選択されたカレンダーアプリに対応する登録画面G2を表示する。
【0078】
上述した説明では、表示処理のステップS110において、表示制御部264はカレンダーと防虫剤の交換の予定とを同一画面に表示するものとしたが、このような例に限られない。表示制御部264は、カレンダーと防虫剤の交換の予定とを異なる画面に表示してもよい。例えば、
図9に示すカレンダー画面G3の予定オブジェクトG32は予定の内容を示すオブジェクトではなく、何らかの予定があることのみを示すオブジェクトでもよい。この場合、表示制御部264は、利用者が通信端末2を操作して予定オブジェクトG32を選択したときに、例えば
図8に示す登録画面G2を表示部23に表示して予定の内容を表示してもよい。
【0079】
上述した受付サーバ3および登録サーバ4の機能は、それぞれ複数のサーバの組合せによって実現されてもよい。また、受付サーバ3および登録サーバ4の機能は、それぞれ一つまたは複数の仮想サーバによって実現されてもよい。
【0080】
上述した説明では、識別子は防虫剤の容器に表示されるものとしたが、このような例に限られない。例えば、識別子は、防虫剤の使用を開始するときに取り外される、防虫剤の外装パッケージに表示されてもよい。これにより、利用者が防虫剤の使用を開始するために外装パッケージを取り外すときに識別子が利用者に視認されるため、利用者が識別子を撮像する動機付けが生じやすくなる。また、識別子は、防虫剤の容器に、外装パッケージを取り外したときに初めて視認されるように表示されていてもよい。この場合も、利用者が外装パッケージを取り外したときに識別子が利用者に視認されるため、利用者が識別子を撮像する動機付けが生じやすくなる。また、識別子は、防虫剤の容器または外装パッケージに貼付されるラベルに表示されてもよい。
【0081】
上述した説明では、表示システム1は防虫剤の交換時期を通信端末2に表示させるものとしたが、このような例に限られない。表示システム1は、殺虫剤、芳香剤、消臭剤等の、定期または不定期に交換を要する任意の消耗品の交換時期を表示するために用いられてもよい。
【0082】
当業者は、本発明の精神および範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。例えば、上述した実施形態及び変形例は、本発明の範囲において、適宜に組み合わせて実施されてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 表示システム
2 通信端末
261 取得部
262 端末送信部
263 登録指示部
3 受付サーバ
331 種別受信部
332 特定部
333 交換時期送信部
4 登録サーバ
431 交換時期受信部
432 生成部
433 登録部