(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008733
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】屋内ゴルフ練習場
(51)【国際特許分類】
A63B 69/36 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
A63B69/36 522A
A63B69/36 522K
A63B69/36 515F
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022110848
(22)【出願日】2022-07-08
(71)【出願人】
【識別番号】514108768
【氏名又は名称】ゴルフライフ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140408
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康介
(72)【発明者】
【氏名】田島 光敏
(57)【要約】
【課題】練習効率が高く、また、コストを抑えることが可能な屋内ゴルフ練習場を提供する。
【解決手段】屋内に設けられた矩形型のゴルフ練習場であって、入口側に設けられた利用者が練習する練習エリア10と、入口から見て正面奥側に利用者が打ち出したゴルフボールを捕球する捕球ネットが設けられたネットブースエリア20とを備える。入口のある正面壁102の室内方向には、利用者のスイングを映すことが可能な所定の大きさのステレンスミラー110が設けられる。練習エリア10において正面壁102と略直交して設けられた側面壁104には、ネットブース20側には鏡面型情報端末106が設けられる。鏡面型情報端末106の正面壁側には利用者のスイングを映すことが可能な所定の大きさのステレンスミラー112が設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内に設けられた矩形型の屋内ゴルフ練習場であって、
入口側に設けられた利用者が練習する練習エリアと、
前記入口から見て正面奥側に前記利用者が打ち出したゴルフボールを捕球する捕球ネットが設けられたネットブースエリアとを備え、
前記入口のある正面壁の室内方向には、前記利用者のスイングを映すことが可能な所定の大きさのステレンスミラーが設けられ、
前記練習エリアにおいて前記正面壁と略直交して設けられた側面壁には、前記ネットブース側には鏡面型情報端末が設けられ、前記鏡面型情報端末の前記正面壁側には前記利用者のスイングを映すことが可能な所定の大きさのステレンスミラーが設けられていることを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【請求項2】
請求項1に記載の屋内ゴルフ練習場であって、
前記練習エリアの天井に設けられた的画像照射装置が設けられ、
前記的画像照射装置が、前記ネットブースエリアに設けられた前記捕球ネットに対して、大きさを変更自在な的画像を照射することを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【請求項3】
請求項2に記載の屋内ゴルフ練習場であって、
前記的画像照射装置は、複数の的画像を照射することが可能であることを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【請求項4】
請求項1に記載の屋内ゴルフ練習場であって、
前記練習エリアの天井に設けられたガイド画像照射装置が設けられ、
前記ガイド画像照射装置は、前記練習エリアの底面にゴルフスイング練習用のガイド画像を照射することを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【請求項5】
請求項1に記載の屋内ゴルフ練習場であって、
前記ガイド画像照射装置は、前記練習エリアの底面に複数のゴルフスイング練習用のガイド画像を照射することを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【請求項6】
請求項1に記載の屋内ゴルフ練習場であって、
前記練習エリアの床には、前記ネットブースエリアとの境界近くにボールトレイを設置可能なボールトレイ設置空間が設けられ、
前記ボールトレイの側壁の高さはゴルフボールの直径の約3分の2以上の高さであり、
前記ネットブースエリアの床は、
前記利用者から見て奥行き方向に向かって高く所定の角度で傾斜しており、
前記利用者から見て水平方向では、前記ゴルフボール籠設置空間が低くなるように傾斜していることを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内ゴルフ練習場に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴルフ練習場は屋外のものが多く、周囲を防護ネットで囲まれ、実際のゴルフボールを打つ練習を行っていた。このため、ゴルフ練習場を作るためには広い土地が必要とされていた。
【0003】
また、近年、シミュレーションゴルフが普及し、屋内でゴルフの練習が行われるようになってきた。これは、屋内ゴルフ練習場に設置された各種センサーによって、ゴルフボールを打った時のヘッドスピードや、ボールの飛ぶ方向や回転を計測し、ゴルフボールの弾道を計算する。屋内ゴルフ練習場は、屋外ゴルフ練習場と比べると必要とされる面積が少ないため、徐々に数が増えてきている。
【0004】
このように、屋内ゴルフ練習場は、屋外のゴルフ練習場と比べ、会社帰りなどに容易に利用することができる。このため、気軽にゴルフを楽しむ利用者が増えている傾向にある(特許文献1)。
【0005】
そして、ゴルフのスキルアップのためには、利用者のフォームの確認が重要である。このため、ゴルフ練習場ではレッスンプロによる指導が行われる。また、利用者のフォームを録画して、利用者自ら自分のフォールを確認できるようなサービスも提供されてきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、レッスンプロなどによるフォームの確認サービスを提供しようとした場合、人を雇うことになるため、コストも高くなり、また、勤務時間の制限があるため、24時間サービスを提供することが難しい。
【0008】
また、ゴルフスイングのチェックをする場合、利用者の後方や正面など複数の視点から確認したほうが技術向上のためには好ましい。例えば、利用者の後方から確認する場合、スイング中にシャフトが地面と平行となった時点のクラブのフェース角度を確認するとともに、利用者の前傾角度を確認する。また、利用者の正面から確認する場合、グリップの位置や、頭の位置や動きなどを確認する。このように、見る方向によって確認するポイントが異なっている。
【0009】
また、利用者のスイングフォームを録画して確認する場合で、複数の方向から録画して確認した方が技術向上のためには好ましい。しかし、複数の方向から録画するためには、複数の録画カメラを設置する必要があり、練習場の建設コストが向上してしまう。
【0010】
また、録画カメラよりも設置コストが比較的安い鏡を使ってフォームを確認することも可能であるが、設置スペースが取られること、狭い室内の場合ゴルフクラブがぶつかって破損する可能性があること、一方向でしかフォームが確認することができないという課題があった。
【0011】
本発明は、上述した課題を解決するために練習効率が高く、また、コストを抑えることが可能な屋内ゴルフ練習場を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1) 屋内に設けられた矩形型の屋内ゴルフ練習場であって、
入口側に設けられた利用者が練習する練習エリアと、
前記入口から見て正面奥側に前記利用者が打ち出したゴルフボールを捕球する捕球ネットが設けられたネットブースエリアとを備え、
前記入口のある正面壁の室内方向には、前記利用者のスイングを映すことが可能な所定の大きさのステレンスミラーが設けられ、
前記練習エリアにおいて前記正面壁と略直交して設けられた側面壁には、前記ネットブース側には鏡面型情報端末が設けられ、前記鏡面型情報端末の前記正面壁側には前記利用者のスイングを映すことが可能な所定の大きさのステレンスミラーが設けられていることを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【0013】
利用者は、ネットブースエリアに設けられた捕球ネットに向かってゴルフボールを打ち出す。その際に、正面壁の室内方向に設けられたステレンスミラーに、利用者の後方から見たスイングが映し出される。そして、側面壁に設けられたステレンスミラーには、正面から見たスイングと、正面壁のステレンスミラーに映し出されたスイングを同時に確認することができる。このように、複数のステレンスミラーを組み合わせることにより、一度に様々な角度から利用者のスイングを確認できる。
【0014】
通常の鏡を使った場合、鏡が割れてしまって、利用者が怪我をしてしまうような事故が発生し、また、事故のために従業員が対応する必要がある。しかし、ステレンスミラーを用いることによって、誤って鏡が割れるといった事故を防ぎ、利用者にとってより安心な屋内練習場を提供できる。これによって、メンテナンスコストが低下する。さらに、鏡面型情報端末に、プロのスイングやアドバイスなどが表示される。例えば、鏡面型情報端末にプロのスイングを表示させつつ、ステレンスミラーに映った自分のスイングを見ることによって練習効率を向上できる。このように、練習効率が高く、コストを抑えることが可能な屋内ゴルフ練習場を提供することができる。
【0015】
(2) (1)に記載の屋内ゴルフ練習場であって、
前記練習エリアの天井に設けられた的画像照射装置が設けられ、
前記的画像照射装置が、前記ネットブースエリアに設けられた前記捕球ネットに対して、大きさを変更自在な的画像を照射することを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【0016】
ネットブースエリアに設けられた捕球ネットに的画像が映し出される。この的画像を狙ってゴルフボールを打つ。さらに、的画像の大きさを自在にすることで難易度を変化できる。このため、利用者のレベルに合わせた難易度調整を行うことが可能であり、練習効率を向上できる。また、利用者のレベルに応じて実際の的を交換する場合には、人手がかかりコストが向上するが、的画像を使うことによって、コストを低減することができる。
【0017】
(3) (2)に記載の屋内ゴルフ練習場であって、
前記的画像照射装置は、複数の的画像を照射することが可能であることを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【0018】
ゴルフ場では、障害物があるため高さ方向などの打ち分けを行う技術は重要である。複数の的画像を照射することで打ち分けの練習効率を向上できる。例えば、上下方向に3つの的画像を照射することによって、高さの打ち分けを練習できる。また、左右方向に3つの的画像を照射することによって、フックやスライスの打ち分けを練習することができ、練習効率を向上できる。さらに、利用者のニーズに応じて実際の的の位置を調整したり、増やしたりする場合には、人手がかかりコストが向上するが、的画像を使うことによって、これらのコストを低減することができる。
【0019】
(4) (1)に記載の屋内ゴルフ練習場であって、
前記練習エリアの天井に設けられたガイド画像照射装置が設けられ、
前記ガイド画像照射装置は、前記練習エリアの底面にゴルフスイング練習用のガイド画像を照射することを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【0020】
ゴルフのスイングを練習する際に、実際のゴルフクラブのスイングの軌道上にガイド画像を照射する。利用者は自分のスイング軌道と、ガイド画像との差異を認識しやすいため、練習効率が向上できる。
【0021】
(5) (1)に記載の屋内ゴルフ練習場であって、
前記ガイド画像照射装置は、前記練習エリアの底面に複数のゴルフスイング練習用のガイド画像を照射することを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【0022】
ゴルフのスイングを練習する際に、実際のゴルフクラブのスイングの軌道上に複数のガイド画像を照射する。例えば、フック用の軌道を示すガイド画像、スライス用の軌道を示すガイド画像、ストレート用の軌道を示すガイド画像などを照射することで、利用者は自分のスイング軌道と、ガイド画像との差異を認識しやすいため、練習効率が向上できる。また、例えば、フック用の的画像、スライス用の的画像、ストレート用の的画像が捕球ネットに照射されている場合、利用者のスイングと、ガイド画像との差異から、実際のゴルフボールの軌道がどのようになるかを利用者が体感することができ練習効率が向上できる。
【0023】
(6) (1)に記載の屋内ゴルフ練習場であって、
前記練習エリアの床には、前記ネットブースエリアとの境界近くにボールトレイを設置可能なボールトレイ設置空間が設けられ、
前記ゴルフボール籠の側壁の高さはゴルフボールの直径の約3分の2以上の高さであり、
前記ネットブースエリアの床は、
前記利用者から見て奥行き方向に向かって高く所定の角度で傾斜しており、
前記利用者から見て水平方向では、前記ボールトレイ設置空間が低くなるように傾斜していることを特徴とする屋内ゴルフ練習場。
【0024】
ネットブースに飛んだ打球がネットブースに設けられた傾斜によって、ボールトレイに移動するため、利用者はボール回収に気を使うことなく練習に集中できる。このため、練習効率が向上できる。また、傾斜を利用しているため、故障する可能性が低くメンテナンスコストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の平面図である。
【
図2】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の照射装置を示す模式図である。
【
図3】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の照射装置を示す模式図である。
【
図4】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の照射装置を示す模式図である。
【
図5】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の照射装置を示す模式図である。
【
図6】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場のガイド画像を示す平面図である。
【
図7】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場のネットブースを示す模式図である。
【
図8】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場のネットブースの傾斜を示す模式図である。
【
図9】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場のネットブースの傾斜を示す模式図である。
【
図10】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の一例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1に記載のように、本発明にかかる屋内ゴルフ練習場は、矩形型のゴルフ練習場である。屋内ゴルフ練習場は、奥行き5000センチメートル、幅3500センチメートルの矩形型である。入口のある正面壁102側には利用者が練習する練習エリア10が設けられている。入口から見て正面奥側にある壁202側にはネットブースエリア20が設けられている。練習エリア10には、略正方形のスイングスペース12と、パット練習スペース14と、ベンチ16とが設けられている。また、ネットブースエリア20に隣接する練習エリア10の床には、ボールトレイ60を設置可能なボールトレイ設置空間602が設けられている。また、練習エリア10は、奥行き2300センチメートル、幅3500センチメートルの矩形型の領域である。
【0027】
また、正面壁102の室内側には、ステレンスミラー110が設けられている。このステレンスミラーは高さ2100センチメートル、幅2500センチメートルの大きさである。しかし、本発明はこの大きさに限定されず、屋内ゴルフ練習場を設置する建物の大きさに合わせて、練習する利用者のスイングを映すことが可能な大きさであれば、どのような大きさであっても良い。
【0028】
側面壁104は、正面壁102と略直交して設けられている。側面壁104のネットブースエリア20側には鏡面型情報端末106(例えば、Mirror Fit(登録商標))が設けられている。さらに、鏡面型情報端末106の正面壁102側にはステレンスミラー112が設けられている。なお、本実形態において、鏡面型情報端末は幅600センチメートル、高さ2100センチメートル、またステレンスミラー112は、幅1900センチメートル、高さ2100センチメートルである。しかし、本発明はこの大きさに限定されず、鏡面型情報端末やステレンスミラーは、端末の大きさや屋内ゴルフ練習場を設置する建物の大きさに合わせて、練習する利用者のスイングを映すことが可能な大きさであれば、どのような大きさであっても良い。
【0029】
ネットブースエリア20は、ネットブースエリアは、奥行き2700センチメートル、幅3500センチメートルの矩形型の領域である。ネットブースエリア20には、ゴルフボールを捕球する捕球ネット204が設けられている。なお、屋内ゴルフ練習場、練習エリア、ネットブースエリアのサイズは屋内ゴルフ練習場を設置する建物に合わせて変更可能である。
【0030】
利用者は、ネットブースエリア20に設けられた捕球ネット204に向かってゴルフボールを打ち出す。その際に、正面壁110の室内方向に設けられたステレンスミラー110に、利用者の後方から見たスイングが映し出される。そして、側面壁104に設けられたステレンスミラー112には、正面から見たスイングと、正面壁のステレンスミラー110に映し出されたスイングを同時に確認することができる。このように、複数のステレンスミラーを組み合わせることにより、一度に様々な角度から利用者のスイングを確認できる。
【0031】
通常の鏡を使った場合、鏡が割れてしまって、利用者が怪我をしてしまうような事故が発生し、また、事故のために従業員が対応する必要がある。しかし、ステレンスミラー110やステレンスミラー112を用いることによって、誤って鏡が割れるといった事故を防ぎ、利用者にとってより安心な屋内練習場を提供できる。これによって、メンテナンスコストが低下する。さらに、鏡面型情報端末106に、プロのスイングやアドバイスやレッスン動画などが表示される。例えば、鏡面型情報端末106にプロのスイングを表示させつつ、ステレンスミラー112に映った自分のスイングを見ることによって練習効率を向上できる。さらに、鏡面型情報端末106に今までの利用者の利用歴や、利用者の過去のスイング動画を表示させることによって、練習効率を向上できる。
【0032】
このように、屋内ゴルフ練習場1は、屋内に設けられた矩形型の屋内ゴルフ練習場の一例である。また、このように、練習エリア10は、正面壁側に設けられた利用者が練習する練習エリアの一例である。また、このように、ステレンスミラー110は、正面壁102の室内方向に設けられた利用者のスイングを映すことが可能な所定の大きさのステレンスミラーの一例である。このように、鏡面型情報端末106は、練習エリアにおいて正面壁と略直交して設けられた側面壁に設けられたネットブース側には鏡面型情報端末の一例である。また、ステレンスミラー110は、鏡面型情報端末の正面壁側には利用者のスイングを映すことが可能な所定の大きさのステレンスミラーの一例である。また、ネットブースエリア20は、正面壁に対向する側に設けられ利用者が打ち出したゴルフボールを捕球する捕球ネットが設けられたネットブースエリアの一例である。
【0033】
図2や
図3に示すように、練習エリア20の天井30には、的画像照射装置SPが設けられている。的画像照射装置SPは、ネットブースエリア20に設けられた捕球ネット204に的画像32、的画像34、的画像36を照射する。
図2においては、ゴルフボールを高さで打ち分けるために、縦方向に3つ照射されているが、例えば、スライス用、フック用、ストレート用に横方向に3つ的画像を照射しても良い。また、的画像の数は3つに限定されず、細かい打ち分けを練習するために、5つや7つなど照射しても良い。さらに、的画像照射装置SPは、照射する的画像の大きさを自在に調整できる。本実施形態において、的画像照射装置SPはLED照明装置であるが、これに限定されず、液晶型や、反射型液晶型など他の方式の照明装置であってもよい。このように、的画像照射装置SPは、練習エリアの天井に設けられた的画像照射装置の一例である。このように、的画像照射装置SPは、ネットブースエリアに設けられた捕球ネットに対して、大きさを変更自在な的画像を照射する的画像照射装置の一例である。また、このように、的画像照射装置SPは、的画像照射装置は、複数の的画像を照射する的画像照射装置の一例である。
【0034】
ネットブースエリア20に設けられた捕球ネット204に的画像32、的画像34、的画像36が映し出される。この的画像を狙ってゴルフボールを打つ。さらに、的画像32などの大きさを自在にすることで難易度を変化できる。このため、利用者のレベルに合わせた難易度調整を行うことが可能であり、練習効率を向上できる。
【0035】
ゴルフ場では、障害物があるため高さ方向などの打ち分けを行う技術は重要である。複数の的画像を照射することで打ち分けの練習効率を向上できる。例えば、
図2のように、上下方向に3つの的画像(的画像32、的画像34、的画像36)を照射することによって、高さの打ち分けを練習できる。また、左右方向に3つの的画像を照射することによって、フックやスライスの打ち分けを練習することができる。仮に、捕球ネットに実際の的を設置した場合、的の大きさや、的の数や、位置を変更する場合、安全管理のため、施設管理者が行う必要がある。このため、運営コストが向上してしまう。
【0036】
図4、
図5に示すように練習エリア10の天井30におけるスイングスペース12のゴルフ用ティーカップ設置箇所の上部付近には、ガイド画像照射装置DLが設けられている。
図6に示すように、ガイド画像照射装置DLにより、ゴルフボールの打球の軌跡用のガイド画像42、スイング軌道用のガイド画像44、アウトサイドイン用のガイド画像46、インサイドアウト用のガイド画像48が照射されている。このように、ガイド画像照射装置は、練習エリアの天井に設けられたガイド画像照射装置の一例である。ガイド画像照射装置は、練習エリアの底面にゴルフスイング練習用のガイド画像を照射するガイド画像照射装置の一例である。また、ガイド画像照射装置は、練習エリアの底面に複数のゴルフスイング練習用のガイド画像を照射するガイド画像照射装置の一例である。
【0037】
現在、ゴルフのスイングを練習する際に、棒などのガイドを置くことがある。しかし、スイング中のゴルフクラブがぶつかると事故が起きる可能性があるため、実際のスイングの軌道から離れた場所にガイドを置くことが行われている。しかし、
図6のように、ゴルフのスイングを練習する際に、実際のゴルフクラブのスイングの軌道上にガイド画像を照射すると、利用者は自分のスイング軌道と、ガイド画像42、ガイド画像44、ガイド画像46、ガイド画像46との差異を認識しやすいため、練習効率が向上できる。
【0038】
ゴルフのスイングを練習する際に、実際のゴルフクラブのスイングの軌道上に複数のガイド画像を照射する。例えば、フック用の軌道のガイド画像、スライス用の軌道のガイド画像、ストレート用の軌道のガイド画像などを照射することで、利用者は自分のスイング軌道と、ガイドとの差異を認識しやすいため、練習効率が向上できる。また、例えば、フック用の的画像、スライス用の的画像、ストレート用の的画像が捕球ネット202に照射されている場合、利用者のスイングと、ガイド画像との差異から、実際のゴルフボールの軌道がどのようになるかを利用者が体感することができ練習効率が向上できる。
【0039】
図7に示すように、練習エリア10の床には、ネットブースエリア20との境界近くにボールトレイ60を設置可能なボールトレイ設置可能空間602が設けられている。本実施形態において、ボールトレイ設置可能空間602は、
図10に示すように、幅300ミリメートル、奥行き300ミリメートル、深さ185ミリメートルである。このボールトレイ設置空間602に、ボールトレイ60が設置される。ボールトレイ60は、幅290ミリメートル、奥行き290ミリメートルであり、側壁の高さは30ミリであり、持ち手がついている。なお、側壁の高さは、ゴルフボールの落下防止のため、ゴルフボールの直径の約3分の2以上の高さであればよい。
【0040】
図8は、利用者から見て水平方向の断面図である。ボールトレイ設置領域に向かって低くなるように、6度から9度の傾斜が付いている。また、
図9は、奥行き方向の断面図である。ボールトレイ設置領域に向かった低くなるように、6度から9度の傾斜が付いている。ネットブース20に飛んだ打球がネットブースに設けられた傾斜によって、ボールトレイ60に移動するため、利用者はボール回収に気を使うことなく練習に集中できる。このため、練習効率が向上できる。また、傾斜を利用しているため、故障する可能性が低くメンテナンスコストも低減できる。
【0041】
このように、ボールトレイ設置空間602は、練習エリアの床には、ネットブースエリアとの境界近くにボールトレイを設置可能なボールトレイ設置空間の一例である。また、ボールトレイ60は、ボールトレイの側壁の高さがゴルフボールの直径の約3分の2以上の高さであるボールトレイの一例である。ネットブースエリア20の床は、利用者から見て奥行き方向に向かって高く所定の角度で傾斜しており、利用者から見て水平方向では、ボールトレイ設置空間が低くなるように傾斜しているネットブースエリアの床の一例である。
【符号の説明】
【0042】
10 練習エリア
12 スイングスペース
14 パット練習スペース
16 ベンチ
102 正面壁
104 側面壁
106 鏡面型情報端末
110 112 ステレンスミラー
20 ネットブースエリア
202 壁
204 捕球ネット
30 天井
32 34 36 的画像
42 44 46 48 ガイド画像
60 ボールトレイ
602 ボールトレイ設置空間
SP 的画像照射装置
DL ガイド画像照射装置
【手続補正書】
【提出日】2022-08-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
【
図1】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の平面図である。
【
図2】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の照射装置を示す模式図である。
【
図3】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の照射装置を示す模式図である。
【
図4】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の照射装置を示す模式図である。
【
図5】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の照射装置を示す模式図である。
【
図6】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場のガイド画像を示す平面図である。
【
図7】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場のネットブースを示す模式図である。
【
図8】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場のネットブースの傾斜を示す模式図である。
【
図9】本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場のネットブースの傾斜を示す模式図である。
【
図10】
本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場のボールトレイとボールトレイ設置可能空間を示す模式図である。
【
図11】
本発明の実施形態にかかる屋内ゴルフ練習場の一例を示すイメージ図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
図1及び図11に記載のように、本発明にかかる屋内ゴルフ練習場は、矩形型のゴルフ練習場である。屋内ゴルフ練習場は、奥行き5000センチメートル、幅3500センチメートルの矩形型である。入口のある正面壁102側には利用者が練習する練習エリア10が設けられている。入口から見て正面奥側にある壁202側にはネットブースエリア20が設けられている。練習エリア10には、略正方形のスイングスペース12と、パット練習スペース14と、ベンチ16とが設けられている。また、ネットブースエリア20に隣接する練習エリア10の床には、ボールトレイ60を設置可能なボールトレイ設置空間602が設けられている。また、練習エリア10は、奥行き2300センチメートル、幅3500センチメートルの矩形型の領域である。