(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087393
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】車両用衝撃吸収部材
(51)【国際特許分類】
F16F 7/12 20060101AFI20240624BHJP
【FI】
F16F7/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202194
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】000241496
【氏名又は名称】豊田鉄工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106781
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 稔也
(72)【発明者】
【氏名】若尾 優志
(72)【発明者】
【氏名】鈴森 理生
(72)【発明者】
【氏名】小田 恒明
【テーマコード(参考)】
3J066
【Fターム(参考)】
3J066AA02
3J066AA23
3J066BD05
3J066BF09
3J066BG05
(57)【要約】
【課題】エネルギ吸収性能を向上できる。
【解決手段】車両用衝撃吸収部材20は、第1方向(前後方向L)に延在する本体部40と、第1方向における本体部40の先端を覆うとともに衝突荷重を受ける受け部50とを有する。受け部50は、本体部40よりも低い剛性を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延在する本体部と、
前記第1方向における前記本体部の先端を覆うとともに衝突荷重を受ける受け部と、を有し、
前記受け部は、前記本体部よりも低い剛性を有する、
車両用衝撃吸収部材。
【請求項2】
前記本体部は、強化繊維に樹脂を含浸させて形成された複数の繊維強化樹脂層が前記第1方向に直交する面方向に互いに積層された板状であり、前記面方向において曲がった形状の曲げ部を有し、
前記面方向における前記本体部の断面は、開断面である、
請求項1に記載の車両用衝撃吸収部材。
【請求項3】
前記曲げ部は、前記面方向において屈曲した形状の屈曲部であり、
前記受け部の先端面は、前記第1方向において前記屈曲部と重なる部分に、切欠部を有する、
請求項2に記載の車両用衝撃吸収部材。
【請求項4】
前記受け部は、前記第1方向の先端側ほど先細の断面形状を有する、
請求項2に記載の車両用衝撃吸収部材。
【請求項5】
前記受け部は、熱可塑性の樹脂製である、
請求項2に記載の車両用衝撃吸収部材。
【請求項6】
前記第1方向における前記本体部の基端に設けられ、前記受け部と同一の樹脂製の台座部と、
前記台座部と前記受け部とを連結するとともに、前記受け部と同一の樹脂製の連結部と、を有し、
前記連結部は、前記本体部の表面に設けられている、
請求項5に記載の車両用衝撃吸収部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用衝撃吸収部材に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、圧縮荷重を受ける金属製または樹脂製の中空円筒体のエネルギ吸収構造が開示されている。中空円筒体は、トリガと、中空円筒部と、複数の溝とを有している。トリガは、中空円筒体の開口端部に設けられ、開口端に近づくほど外周側に位置するように傾斜している。中空円筒部は、トリガに対して開口端とは反対側に連なっている。複数の溝は、トリガと中空円筒部とにおいて軸線方向に沿って延びるとともに、周方向において互いに間隔をあけて設けられている。溝のうち中空円筒部に形成される部分は、中空円筒部を厚さ方向において貫通していない。
【0003】
中空円筒体に対して軸荷重が作用すると、中空円筒部には、曲げモーメントが作用するとともに、周方向に沿って溝を押し開く引っ張り力が作用する。これにより、中空円筒部の溝には、亀裂が生ずるようになる。この亀裂は、軸荷重の作用により、軸線方向において進行する。また、トリガは、上記曲げモーメントの作用により、開口端側から外周側に曲がることで、渦巻き状に巻回されて変形する。このようにして、渦巻き状の変形と亀裂の進展とにより、エネルギが吸収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の中空円筒体においては、軸荷重を受けた際に初期荷重が急激に増大するため、中空円筒部が座屈しやすい。このため、エネルギ吸収性能を向上させる上で改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための車両用衝撃吸収部材は、第1方向に延在する本体部と、前記第1方向における前記本体部の先端を覆うとともに衝突荷重を受ける受け部と、を有し、前記受け部は、前記本体部よりも低い剛性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、一実施形態の車両用衝撃吸収部材の断面図である。
【
図4】
図4は、
図1の車両用衝撃吸収部材の本体部の層構成を示す斜視断面図である。
【
図5】
図5(a)は、変形前の衝撃吸収部材の断面図であり、
図5(b)は、変形後の衝撃吸収部材の断面図である。
【
図6】
図6は、本実施形態及び比較例の衝撃吸収部材の変位量と荷重との関係をそれぞれ示すグラフである。
【
図7】
図7は、本実施形態及び比較例の衝撃吸収部材の変位量と荷重との関係をそれぞれ示すグラフである。
【
図8】第1変更例の車両用衝撃吸収部材の斜視図である。
【
図9】第2変更例の車両用衝撃吸収部材の斜視図である。
【
図10】第3変更例の車両用衝撃吸収部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、
図1~
図7を参照して、車両用衝撃吸収部材(以下、衝撃吸収部材20という)の一実施形態について説明する。
以降において、車両の前後方向を前後方向Lとし、車両の方向を車幅方向Wとし、車両が水平面上に位置しているときの車両の上下方向を上下方向Zとして説明する。また、前後方向Lにおける前側及び後側を、それぞれ単に「前側」及び「後側」とし、上下方向Zにおける上側及び下側を、それぞれ単に「上側」及び「下側」として説明する。
【0009】
図1に示すように、車両の前部には、前側から順に、バンパリインフォースメント10、衝撃吸収部材20、及びフロントサイドメンバ11が設けられている。すなわち、衝撃吸収部材20は、前後方向Lにおいてバンパリインフォースメント10とフロントサイドメンバ11とにより挟まれている。
【0010】
図1~
図3に示すように、衝撃吸収部材20は、第1方向に延在する本体部40と、第1方向における本体部40の先端を覆うとともに衝突荷重を受ける受け部50とを有する。受け部50は、本体部40よりも低い剛性を有する。本実施形態では、前後方向Lが、[課題を解決するための手段]における第1方向に相当する。また、衝撃吸収部材20は、台座部30と連結部60とを有する。
【0011】
以下、衝撃吸収部材20の各構成について詳細に説明する。
<本体部40>
図4に示すように、本体部40は、強化繊維42に樹脂43を含浸させて形成された複数の繊維強化樹脂層41が第1方向(前後方向L)に直交する面方向において互いに積層された板状であることが好ましい。また、本体部40は、上記面方向において屈曲した形状の屈曲部44を有することが好ましい。
【0012】
繊維強化樹脂層41は、シート状に配置された複数の強化繊維42に熱可塑性の樹脂43を含浸させて形成されている。繊維強化樹脂層41を構成する複数の強化繊維42は、長繊維であり、単一方向に延在している。
【0013】
強化繊維42は、ガラス繊維であることが好ましい。樹脂43は、ポリプロピレンまたはナイロンであることが好ましい。
複数の繊維強化樹脂層41は、互いに溶着されている。互いに隣り合う繊維強化樹脂層41の強化繊維42同士は、互いに直交して延在していることが好ましい。
【0014】
上記面方向における本体部40の断面は、開断面であることが好ましい。
図2及び
図3に示すように、上記面方向における本体部40の断面の形状は、第1方向(前後方向L)の全体にわたって同一である。本実施形態の本体部40の断面の形状は、略W字状である。本体部40は、都合6つの屈曲部44a~44fを有する。
【0015】
<受け部50>
図1~
図3に示すように、受け部50は、本体部40の先端、すなわち前端に沿って延在している。受け部50は、本体部40の先端の延在方向の全体に設けられていることが好ましい。本実施形態の受け部50は、略W字状である。
【0016】
受け部50は、第1方向の先端側ほど、すなわち前側ほど先細な断面形状を有する。詳しくは、受け部50は、本体部40の板厚方向における一端に位置する先端面51と、同板厚方向における先端面51の他端に連なる傾斜面52とを有している。先端面51は、第1方向(前後方向L)に直交する平面上に位置している。本実施形態の先端面51は、上記板厚方向において上記W字の外側に位置している。
【0017】
受け部50は、熱可塑性の樹脂製であることが好ましい。熱可塑性の樹脂は、例えば樹脂43と同様であることが好ましい。
<台座部30>
図1~
図3に示すように、台座部30は、第1方向における本体部40の基端、すなわち本体部40の後端に設けられている。台座部30は、受け部50と同一の樹脂製であることが好ましい。
【0018】
台座部30は、ベース部31、支持突部32、及びカラー34を有している。
ベース部31は、略長方形板状である。
支持突部32は、ベース部31の前面から前方に突出している。支持突部32は、本体部40の後端部が収容されて固定される溝部33を有する(
図1参照)。
【0019】
ベース部31及び支持突部32は、上記樹脂により一体成形されている。
ベース部31の4つの角部には、前後方向Lに貫通する筒状のカラー34が一体に設けられている。カラー34には、台座部30をフロントサイドメンバ11の前端面に固定するためのボルト(図示略)が挿通される。
【0020】
<連結部60>
図2及び
図3に示すように、連結部60は、台座部30と受け部50とを連結する。連結部60は、本体部40の表面に設けられている。連結部60は、受け部50と同一の樹脂製であることが好ましい。
【0021】
本実施形態の連結部60は、2つの第1連結部61と、3つの第2連結部62とを有する。
第1連結部61は、上記面方向における本体部40の延在方向の両端に1つずつ設けられている。2つの第1連結部61は、第1方向に延在している。
【0022】
第2連結部62は、本体部40の屈曲部44aと屈曲部44bとの間、本体部40の屈曲部44cと屈曲部44dとの間、及び本体部40の屈曲部44eと屈曲部44fとの間であって上記W字の外側の面に1つずつ設けられている。3つの第1連結部61は、第1方向に延在している。
【0023】
次に、本実施形態の衝撃吸収部材20の製造手順について説明する。
まず、本体部40の製造手順について説明する。
複数の繊維強化樹脂層41を互いに溶着することで積層体が形成される。続いて、積層体を加熱するとともにプレス型(いずれも図示略)によってプレスすることで、上記面方向において曲がった形状の屈曲部44を有する本体部40が成形される。
【0024】
次に、本体部40及びカラー34を成形型にインサートした状態で、成形型の成形面と本体部40及びカラー34とにより形成されるキャビティに溶融樹脂(いずれも図示略)を注入する。これにより、本体部40の表面に、台座部30、連結部60、及び受け部50が一体に成形される。
【0025】
次に、本実施形態の作用について説明する。
車両が正面衝突すると、衝突に伴う荷重(以下、衝突荷重という)が、バンパリインフォースメント10を介して受け部50に作用する。ここで、本体部40の先端が、本体部40よりも剛性の低い受け部50により覆われているので、受け部50が本体部40に破壊の起点を作るようになる。これにより、本体部40の先端が受け部50により覆われていない場合に比べて、衝突荷重を受けた際の初期荷重が低減されるようになる。これにより、本体部40が座屈することを抑制できる。
【0026】
ここで、上記面方向における本体部40の断面が開断面であるため、
図5(a)に示す状態から、
図5(b)に示すように、本体部40が外側に開くように変形するようになる。なお、
図5(b)では、受け部50の図示を省略している。
【0027】
次に、
図6及び
図7を参照して、本実施形態の衝撃吸収部材20と比較例の衝撃吸収部材の変位と荷重との関係についての圧縮試験の結果について説明する。
図6において、常温環境下における本実施形態の衝撃吸収部材20の荷重変位曲線を実線にて示す。また、
図6において、常温環境下における比較例の衝撃吸収部材の荷重変位曲線を破線にて示す。また、
図6において、常温環境下における座屈発生時における比較例の衝撃吸収部材の荷重変位曲線を一点鎖線にて示す。なお、比較例の衝撃吸収部材は、受け部50及び連結部60を有していない点において本実施形態の衝撃吸収部材と異なっている。
【0028】
図6に示すように、本実施形態の衝撃吸収部材20によれば、比較例の衝撃吸収部材に比べて、初期荷重が半分ほどに低減されているといえる。
図7において、低温環境下における本実施形態の衝撃吸収部材20の荷重変位曲線を実線にて示す。また、
図7において、低温環境下における比較例の衝撃吸収部材の荷重変位曲線を一点鎖線にて示す。また、
図7において、常温環境下における比較例の衝撃吸収部材の荷重変位曲線を破線にて示す。なお、比較例の衝撃吸収部材は、受け部50を有していない点において本実施形態の衝撃吸収部材と異なっている。なお、ここでの低温環境下の低温とは、マイナス30度である。また、常温環境下の常温とは、23度である。
【0029】
図7に示すように、低温環境下における比較例の荷重変位曲線と常温環境下における比較例の荷重変位曲線とを比較すると、低温環境下においては、常温環境下に比べて初期荷重が増大するといえる。これに対して、本実施形態の衝撃吸収部材20によれば、常温環境下の比較例の衝撃吸収部材に比べて、初期荷重が低減されているといえる。
【0030】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)衝撃吸収部材20は、第1方向に延在する本体部40と、第1方向における本体部40の先端を覆うとともに衝突荷重を受ける受け部50とを有する。受け部50は、本体部40よりも低い剛性を有する。
【0031】
こうした構成によれば、本体部40の先端が、本体部40よりも剛性の低い受け部50により覆われているので、衝突荷重が受け部50に作用した際に、受け部50が本体部40に破壊の起点を作るようになる。これにより、本体部40の先端が受け部50により覆われていない場合に比べて、衝突荷重を受けた際の初期荷重が低減されるようになる。これにより、本体部40が座屈することを抑制できる。したがって、エネルギ吸収性能を向上できる。
【0032】
(2)本体部40は、強化繊維42に樹脂43を含浸させて形成された複数の繊維強化樹脂層41が第1方向に直交する面方向において互いに積層された板状であり、面方向において屈曲した形状の屈曲部44を有する。面方向における本体部40の断面は、開断面である。
【0033】
こうした構成によれば、面方向における本体部40の断面が開断面であるため、衝突荷重を受けることで本体部40が外側に開くように変形するようになる。このため、衝突荷重を受けた際の第1方向における本体部40の変位量、すなわちストロークが大きくなる。これにより、エネルギ吸収性能を一層向上できる。
【0034】
(3)受け部50は、第1方向の先端側ほど先細の断面形状を有する。
こうした構成によれば、受け部50の先端に対して衝突荷重が作用することで、本体部40の板厚方向において受け部50の先端が位置する側に向けて本体部40が変形するようになる。これにより、本体部40が外側に開くように変形することが促進されるようになる。したがって、エネルギ吸収性能をより一層向上できる。
【0035】
(4)受け部50は、熱可塑性の樹脂製である。
こうした構成によれば、インサート成形により受け部50を形成できるので、本体部40に対して受け部50を取り付ける工程が不要となる。したがって、衝撃吸収部材20を容易に形成することができる。
【0036】
(5)第1方向における本体部40の基端に設けられ、受け部50と同一の樹脂製の台座部30と、台座部30と受け部50とを連結するとともに、受け部50と同一の樹脂製の連結部60とを有する。連結部60は、本体部40の表面に設けられている。
【0037】
こうした構成によれば、台座部30と受け部50とをインサート成形により同時に形成することができる。また、台座部30と受け部50とが連結部60を介して連結されているので、受け部50を本体部40及び台座部30に対して強固に固定することができる。
【0038】
<変更例>
上記実施形態は、例えば以下のように変更して実施することもできる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0039】
・第1連結部61及び第2連結部62のうちのいずれか一方を省略することができる。
・第1連結部61及び第2連結部62の双方、すなわち連結部60を省略することができる。
【0040】
・受け部50をゴムなどの樹脂以外の材料によって形成することもできる。要するに、受け部50は、本体部40よりも低い剛性を有するものであればよい。
・
図8に示すように、受け部150の先端面151を、上記板厚方向において上記W字の内側に設けるようにしてもよい。なお、受け部150は、本体部40の板厚方向における先端面151とは反対側に傾斜面152を有している。
【0041】
・受け部50は、第1方向の先端側ほど先細の断面形状を有するものに限定されない。例えば
図9に示すように、受け部250の先端面251は、第1方向において屈曲部44a~44fと重なる部分に、切欠部253を有するものであってもよい。この場合、受け部250の先端面251の切欠部253が破壊の起点となることで、本体部40が外側に開くように変形することが促進されるようになる。これにより、エネルギ吸収性能をより一層向上できる。
【0042】
・
図10に示すように、第1方向における受け部350の厚みを、上記W字の幅方向の中央部ほど大きくするようにしてもよい。
・上記実施形態及び各変更例では、本体部40の断面の形状がVが2つ並んだW字状のものについて例示したが、本体部の断面形状をVが3つ以上並んだ形状「VVV」にすることもできるし、V字状やU字状などに適宜変更することができる。
【0043】
・上記実施形態及び各変更例では、曲げ部を屈曲部44として具体化したが、曲げ部は、屈曲していないものであってもよい。
・上記面方向における本体部の断面は、円形などの閉断面であってもよい。
【0044】
上記各実施形態は、以下の付記に記載する構成を含む。
[付記1]
第1方向に延在する板状の本体部と、前記第1方向における前記本体部の先端を覆うとともに衝突荷重を受ける受け部と、を有し、前記受け部は、前記本体部よりも低い剛性を有する、車両用衝撃吸収部材。
【0045】
[付記2]
前記本体部は、強化繊維に樹脂を含浸させて形成された複数の繊維強化樹脂層が互いに積層された板状であり、前記第1方向に直交する面方向において曲がった形状の曲げ部を有し、前記面方向における前記本体部の断面は、開断面である、[付記1]に記載の車両用衝撃吸収部材。
【0046】
[付記3]
前記曲げ部は、前記面方向において屈曲した形状の屈曲部であり、前記受け部の先端面は、前記第1方向において前記屈曲部と重なる部分に、切欠部を有する、[付記2]に記載の車両用衝撃吸収部材。
【0047】
[付記4]
前記受け部は、前記開断面の外側ほど前記第1方向の先端側に位置する先細状である、[付記2]または[付記3]に記載の車両用衝撃吸収部材。
【0048】
[付記5]
前記受け部は、樹脂製である、[付記2]から[付記4]のいずれか1つに記載の車両用衝撃吸収部材。
【0049】
[付記6]
前記第1方向における前記本体部の基端に設けられ、前記受け部と同一の樹脂製の台座部と、前記台座部と前記受け部とを連結するとともに、前記受け部と同一の樹脂製の連結部と、を有し、前記連結部は、前記本体部の表面に設けられている、[付記5]に記載の車両用衝撃吸収部材。
【符号の説明】
【0050】
10…バンパリインフォースメント
11…フロントサイドメンバ
20…衝撃吸収部材
30…台座部
31…板部
32…支持突部
33…溝部
34…カラー
40…本体部
41…繊維強化樹脂層
42…強化繊維
43…樹脂
44a~44f…曲げ部
50,150,250,350…受け部
51,151,251…先端面
52,152…傾斜面
60…連結部
61…第1連結部
62…第2連結部
253…切欠部