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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087401
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】傘ホルダ
(51)【国際特許分類】
   A47G 25/12 20060101AFI20240624BHJP
【FI】
A47G25/12 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202206
(22)【出願日】2022-12-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 掲載年月日 令和4年4月20日 掲載アドレス https://www.instagram.com/p/CcjqVqorNQh/
(71)【出願人】
【識別番号】522424429
【氏名又は名称】南幅 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100185476
【弁理士】
【氏名又は名称】宮下 桂輔
(72)【発明者】
【氏名】南幅 隆
【テーマコード(参考)】
3K099
【Fターム(参考)】
3K099AA24
3K099BA14
3K099CA35
3K099DA13
3K099DA17
3K099DA21
3K099EA40
(57)【要約】
【課題】
傘を手に持つことなく傘を保持してバッグ等に取り付けることを可能にするとともに、傘を保持しない時等は形状を変更してペットボトル等を保持してバッグ等に取り付けることを可能とする傘ホルダを提供することを目的とする。
【解決手段】
表面左上着脱部材3、表面左下着脱部材4、中間上部着脱部材5、中間下部着脱部材6、裏面右上着脱部材7及び裏面右下着脱部材8を設け、筒状底部材9と紐部材10を設ける。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状本体部(2)と、
前記シート状本体部(2)の表面の左端上部に設けられた表面左上着脱部材(3)と、
前記シート状本体部(2)の表面の左端下部に設けられた表面左下着脱部材(4)と、
前記シート状本体部(2)の表面の左端寄りの中間位置の上部に設けられた中間上部着脱部材(5)と、
前記シート状本体部(2)の表面の左端寄りの中間位置の下部に設けられた中間下部着脱部材(6)と、
前記シート状本体部(2)の裏面の右端上部に設けられた裏面右上着脱部材(7)と、
前記シート状本体部(2)の裏面の右端下部に設けられた裏面右下着脱部材(8)と、
前記シート状本体部(2)の下部であって、前記裏面右下着脱部材(8)の内側位置から前記中間下部着脱部材(6)付近位置に架けて設けられた筒状底部材(9)と、
前記筒状底部材(9)の筒状部内に挿通された紐部材(10)を備えることを特徴とする傘ホルダ(1)。
【請求項2】
前記紐部材(10)は、環状に設けられており、
前記紐部材(10)の前記筒状底部材(9)の筒状部外の部位に、前記紐部材(10)の長さを調節可能とする締付部材(11)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の傘ホルダ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傘を保持してバッグ等に取り付けること、及びペットボトル等を保持してバッグ等に取り付けることを可能とする傘ホルダに関し、具体的には、傘を保持する場合とペットボトル等を保持する場合で形状を変形可能な傘ホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、雨天時又は雨天が予想される際に外出する場合には傘を手に持って携行することが行われている。しかし、傘を手に持って携行する場合、片手の自由が奪われ煩わしく、傘の持ち方によっては傘の先端が周囲の者に当たる等の危険性もあり、また、出先に傘を置き忘れてしまう等の問題があった。
【0003】
特許文献1は、上の開口部を大きくする事により傘を入れ易くし下に向かって錐状に窄める事で傘を筒全体で保持し、下の開口部の円周に沿って設けた紐を結ぶ事で筒から傘が抜け落ちない機能と開口部が裂けるのを防止する機能を持たせ、筒に傘を挿入後に上の大きい方の開口部の円周に沿って設けた紐を左右に出してその紐を絞る事で保持する機能を持った傘用ホルダーを開示している。
【0004】
特許文献1の傘用ホルダーは、傘をホルダーに装着する場合、上下の紐を結ぶ必要があって煩雑であり、また、ペットボトル等を収容する袋形体に変形させる場合には、下の開口部を単に上に折り曲げる方法により行うため、袋形体の際の見た目が芳しくないという問題がある。
【0005】
特許文献2は、防水性のシート本体と、このシート本体を任意の傘を収納する袋状態と携帯用に折りたたんだ状態となる位置に各々取り付けられた面ファスナーやホック等の着脱具とより構成された携帯雨傘カバーを開示している。
【0006】
特許文献2の携帯雨傘カバーは、傘の柄の部分以外の全体を覆う構造のため、5対もの着脱具が必要であり、且つ携帯雨傘カバーの使用時には、これを三つ折りし、5対の着脱具を操作する必要があって煩雑であるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実用新案登録第3161247号公報
【0008】
【特許文献2】特開2007-105413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、傘を手に持つことなく傘を保持してバッグ等に取り付けることを可能にするとともに、傘を保持しない時等は形状を変更して携帯性を高めつつペットボトル等を保持してバッグ等に取り付けることを可能とする傘ホルダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様の傘ホルダ(1)は、シート状本体部(2)と、前記シート状本体部(2)の表面の左端上部に設けられた表面左上着脱部材(3)と、前記シート状本体部(2)の表面の左端下部に設けられた表面左下着脱部材(4)と、前記シート状本体部(2)の表面の左端寄りの中間位置の上部に設けられた中間上部着脱部材(5)と、前記シート状本体部(2)の表面の左端寄りの中間位置の下部に設けられた中間下部着脱部材(6)と、前記シート状本体部(2)の裏面の右端上部に設けられた裏面右上着脱部材(7)と、前記シート状本体部(2)の裏面の右端下部に設けられた裏面右下着脱部材(8)と、前記シート状本体部(2)の下部であって、前記裏面右下着脱部材(8)の内側位置から前記中間下部着脱部材(6)付近位置に架けて設けられた筒状底部材(9)と、前記筒状底部材(9)の筒状部内に挿通された紐部材(10)を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の態様の傘ホルダ(1)は、前記紐部材(10)は、環状に設けられており、前記紐部材(10)の前記筒状底部材(9)の筒状部外の部位に、前記紐部材(10)の長さを調節可能とする締付部材(11)が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の第1の態様によれば、表面左端部の上下部に着脱部材を設けるとともに、表面左端部寄りの中間位置の上下部に着脱部材を設けたことから、傘ホルダの使用時、即ち、傘ホルダの捲回時に、傘を保持するための形状とペットボトル等を保持するための形状に形状を変形することが可能となる。
また、筒状底部材と筒状底部材内に挿通された紐部材を設けたことから、傘及びペットボトル等を傘ホルダに保持した場合でも、傘ホルダの下部から傘及びペットボトル等が滑落してしまうのを防止することが可能となる。
【0013】
本発明の第2の態様によれば、紐部材を環状に設けるとともに、紐部材の長さを調節可能とする締付部材を設けたことから、紐部材の長さの調節が容易になり、また、これにより筒状底部材の形状の変更も容易となることから、より有効に保持した傘及びペットボトル等の滑落を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の傘ホルダを展開した状態のシート状本体部の一例を示す模式的正面図である。
図2図2は、本発明の傘ホルダを展開した状態のシート状本体部の一例を示す模式的背面図である。
図3図3は、本発明の傘ホルダを展開した状態の一例を示す正面図である。
図4図4は、本発明の傘ホルダを展開した状態の一例を示す背面図である。
図5図5は、本発明の傘ホルダの傘を保持する際の捲回した状態の一例を示す斜視図である。
図6図6は、本発明の傘ホルダに傘を保持した状態の一例を示す斜視図である。
図7図7は、本発明の傘ホルダの使用状態の一例を示す斜視図である。
図8図8は、本発明の傘ホルダの使用状態の一例を示す斜視図である。
図9図9は、本発明の傘ホルダにペットボトルを保持した状態の一例を示す拡大図である。
図10図10は、本発明の傘ホルダの使用状態の一例を示す斜視図である。
図11図11は、本発明の傘ホルダを捲回した状態の一例を示す底面図である。
図12図12は、本発明の傘ホルダを捲回した状態の一例を示す底面図である。
図13図13は、本発明の傘ホルダを捲回した状態の一例を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。
本発明において、「上」、「下」、「右」及び「左」の各用語は、図1及び3の正面図を基準としたものであり、図1及び図3における上方向が「上」であり、下方向が「下」であり、右方向が「右」であり、左方向が「左」である。したがって、図2及び4の背面図では、上方向が「上」であり、下方向が「下」であり、右方向が「左」であり、左方向が「右」である。なお、背面図の説明において、「左」を「背面視で右」、「右」を「背面視で左」という場合がある。
【0016】
本発明の傘ホルダ1は、図1乃至4に示す展開状態から、図5乃至13に示す捲回状態にして傘やペットボトル等を保持するものであり、必要に応じて、傘やペットボトル等を保持した状態の傘ホルダ1を図7、8及び10に示すようにバッグ等に取り付けて使用するものである。
【0017】
図1は、本発明の傘ホルダ1を展開した状態のシート状本体部2の一例を示す模式的正面図である。
後述するように、傘ホルダ1は、筒状底部材9が設けられているため、より厳密には展開状態において、図3に示すように、シート状本体部2の右下部位が内側に反った状態となる。
【0018】
図1乃至4に示すように、傘ホルダ1は、主としてシート状本体部2から構成される。
シート状本体部2は、合成繊維、天然繊維、布、革等の素材で構成することができる。
シート状本体部2の表面、即ち、傘ホルダ1の使用時(捲回時)に外側となる面は、好ましくは、撥水性の素材又は撥水加工を施した素材を用いることが望ましい。これにより、傘ホルダ1の表面、即ち、シート状本体部2の表面が濡れてしまった場合でも、容易に水分を除去することが可能となる。
また、シート状本体部2の裏面、即ち、傘ホルダ1の使用時(捲回時)に内側となる面は、好ましくは、マイクロファイバー等の吸水性を有する素材を用いることが望ましい。これにより、傘ホルダ1に雨に濡れた傘を保持した場合でも、傘に付着した水滴をシート状本体部2の内側で吸い取ることができ、水滴が下方に滴下してしまうのを防止することができる。
なお、シート状本体部2は、図1乃至4に示すように、展開可能であるため、傘ホルダ1の内部が濡れた場合でも、展開して内部を乾燥させることができる。
【0019】
シート状本体部2は、好ましくは、図1及び3に示すように、表面の左端寄りの中間位置に上下方向に延在する縦ベルト12と、縦ベルト12に直接的又は間接的に取り付けられた取付具13を設けることができる。
取付具13は、図7、8及び10に示すように、傘ホルダ1をバッグ等に取り付けるための部材であり、金属製、樹脂製等の物を用いることが可能であり、例えば、好適には所謂Dカンを用いることができる。
縦ベルト12は、合成繊維、天然繊維、布、革等の素材により構成され、傘ホルダ1に傘やペットボトル等を保持した状態で、傘ホルダ1を取付具13によりバッグ等に取り付けた場合に、傘やペットボトル等の荷重が傘ホルダ1における取付具13の取付位置に掛かることによる取付位置の破損を防止するための耐久性を向上させるための部材である。
【0020】
シート状本体部2は、好ましくは、図1及び3に示すように、表面の左端寄りの中間位置であって、上下方向中央位置に取り付けられ、当該位置から、右方向にシート状本体部2の右端部を突出するように延在する横ベルト14と、横ベルト14の左右端部に一対のバックル15aと15bを設けることができる。
横ベルト14は、合成繊維、天然繊維、布、革等の素材により構成される。
バックル15a・bは、金属製、樹脂製等の物を用いることが可能であり、バックル15aとバックル15bが係止して固定されるものである。また、バックル15aとバックル15bの一方又は双方に、横ベルト14の長さ調整機構が設けられていることが望ましい。横ベルト14の長さ調整機構とは、例えば、横ベルト14を挿通可能な少なくとも2つの間隙を備えた梯状の機構である。
図6乃至10に示すように、傘ホルダ1に傘やペットボトル等を保持する場合に、横ベルト14は、シート状本体部2の表面を捲回し、バックル15a・bによって長さが調整されつつ、バックル15a・bが係止することで固定される。これにより、傘ホルダ1に傘やペットボトル等を保持する場合の保持がより強固なものとなり、傘やペットボトル等が傘ホルダ1から脱落してしまうのをより有効に防止することが可能となる。
【0021】
図2は、本発明の傘ホルダ1を展開した状態のシート状本体部2の一例を示す模式的背面図である。
後述するように、傘ホルダ1は、筒状底部材9が設けられているため、より厳密には展開状態において、図4に示すように、シート状本体部2の右下部位が内側に反った状態となる。
図2に示す破線の矩形部分は、発明の説明のために描いたもので、後述する筒状底部材9を取り付ける場所の一例を示したものである。
【0022】
シート状本体部2は、好ましくは、図2及び4に示すように、裏面の左端部付近(背面視で右端部付近)の位置であって、上下方向中央位置から、右端部寄り(背面視で左端部寄り)の中間位置まで横方向に延在する滑止部材16を設けることができる。滑止部材16は、特に限定されるものではないが、例えば、樹脂製やゴム製の部材であり、好ましくは、弾力性を有するものを用いることが望ましく、具体的には、例えば、表面に凹凸加工を施す等により摩擦抵抗を高めたものが望ましい。滑止部材16を設けることにより、傘ホルダ1に傘やペットボトル等を保持する場合の保持がより強固なものとなり、傘やペットボトル等が傘ホルダ1から脱落してしまうのをより有効に防止することが可能となる。
【0023】
図1乃至4に示すように、シート状本体部2の表面の左端上部に表面左上着脱部材3、シート状本体部2の表面の左端下部に表面左下着脱部材4、シート状本体部2の表面の左端寄りの中間位置の上部に中間上部着脱部材5、シート状本体部2の表面の左端寄りの中間位置の下部に中間下部着脱部材6、シート状本体部2の裏面の右端上部に裏面右上着脱部材7、及びシート状本体部2の裏面の右端下部に裏面右下着脱部材8がそれぞれ設けられている。
【0024】
表面左上着脱部材3、表面左下着脱部材4、中間上部着脱部材5、中間下部着脱部材6、裏面右上着脱部材7及び裏面右下着脱部材8は、例えば、ボタン、ホック、面ファスナー等の着脱可能な物で構成することができる。
具体的には、傘ホルダ1は、シート状本体部2の裏面を内側にして捲回して、傘やペットボトル等を覆うようにして保持するものであり、表面左上着脱部材3と裏面右上着脱部材7が係止され、表面左下着脱部材4と裏面右下着脱部材8が係止され、中間上部着脱部材5と裏面右上着脱部材7が係止され、及び中間下部着脱部材6と裏面右下着脱部材8が係止されるものである。
より具体的には、シート状本体部2の裏面を内側にして捲回し、表面左上着脱部材3及び裏面右上着脱部材7と表面左下着脱部材4及び裏面右下着脱部材8を係止すると、平面視又は底面視において、シート状本体部2は比較的に大きな環状を形成するので、底面の直径が比較的に大きいペットボトル等を保持することが可能となる。
また、シート状本体部2の裏面を内側にして捲回し、中間上部着脱部材5及び裏面右上着脱部材7と中間下部着脱部材6及び裏面右下着脱部材8を係止すると、平面視又は底面視において、シート状本体部2は比較的に小さな環状を形成するので、直径が比較的に小さい傘を保持することが可能となる。
したがって、例えば、表面左上着脱部材3、表面左下着脱部材4、中間上部着脱部材5及び中間下部着脱部材6をメス型ホックで構成する場合は、裏面右上着脱部材7及び裏面右下着脱部材8はオス型ホックで構成され、その逆も当然可能である。結局、表面左上着脱部材3及び裏面右上着脱部材7、表面左下着脱部材4及び裏面右下着脱部材8、中間上部着脱部材5及び裏面右上着脱部材7、並びに中間下部着脱部材6及び裏面右下着脱部材8の組合せがそれぞれ係着可能に設けられていればよい。
【0025】
表面左上着脱部材3と裏面右上着脱部材7の間の長さ、及び表面左下着脱部材4と裏面右下着脱部材8の間の長さは、それぞれ、好ましくは24cm~28cmに設定することが望ましく、25cm~27cmに設定することがより望ましい。当該長さをこのような範囲とすることにより、傘ホルダ1を捲回してペットボトルを保持する場合に、シート状本体部2が適度な大きさの直径の環状を形成するので、ペットボトルが傘ホルダ1から滑落することを有効に防止することが可能となる。
【0026】
中間上部着脱部材5と裏面右上着脱部材7の間の長さ、及び中間下部着脱部材6と裏面右下着脱部材8の間の長さは、それぞれ、好ましくは15cm~19cmに設定することが望ましく、16cm~18cmに設定することがより望ましい。当該長さをこのような範囲とすることにより、傘ホルダ1を捲回して傘を保持する場合に、シート状本体部2が適度な大きさの直径の環状を形成するので、傘が傘ホルダ1から滑落することを有効に防止することが可能となる。
【0027】
図2及び4に示すように、シート状本体部2の下部であって、裏面右下着脱部材8の内側位置から中間下部着脱部材6付近位置に架けて筒状底部材9が設けられている。
筒状底部材9は、合成繊維、天然繊維布、布、革等の素材により構成される。
具体的には、筒状底部材9は、シート状本体部2の、例えば裏面の下部であって、裏面右下着脱部材8の内側位置から中間下部着脱部材6付近位置(具体的には、図2において破線で示す中間下部着脱部材6が設けられる付近の位置の裏側の位置、即ち、図2において破線の矩形で示す位置)に架けて縫合されている。
筒状底部材9は、筒状底部材9の左右端を結ぶ最短直線に沿ってシート状本体部2に取り付けられることが望ましい。
【0028】
図4及び11乃至13に示すように、筒状底部材9の筒状部内には、紐部材10が挿通されている。
紐部材10を比較的に大きな環状となるように結べば、図11に示すように、捲回状態の傘ホルダ1の底部は、比較的に大きな間隙を形成し、傘ホルダ1の底部は緩やかな環状を形成するため、表面左上着脱部材3及び裏面右上着脱部材7と表面左下着脱部材4及び裏面右下着脱部材8を係止した状態でもペットボトル等の出し入れを容易に行うことが可能となる。
また、紐部材10を比較的に小さな環状となるように結べば、ペットボトル等を傘ホルダ1内に収容した場合は、図12に示すように、捲回状態の傘ホルダ1の底部は、比較的に小さな間隙を形成するが、その他の底部の部位は筒状底部材9で覆われるため、ペットボトル等が傘ホルダ1から脱落することを防止することが可能となる。
また、紐部材10を比較的に小さな環状となるように結べば、傘を傘ホルダ1内に収容した場合は、図13に示すように、捲回状態の傘ホルダ1の底部は、間隙無く、筒状底部材9で覆われることができるため、傘が傘ホルダ1から脱落することを防止することが可能となる。
【0029】
本発明の好ましい態様では、紐部材10は、環状に設けられており、紐部材10の筒状底部材9の筒状部外の部位に、紐部材10の長さを調節可能とする締付部材11が設けられている。
上述の通り、紐部材10を結ぶことで形成する環状の大きさを紐部材10を結ぶ位置を変えて調整する、換言すれば、紐部材10の長さを調整することで、捲回状態の筒状底部材9の形状を変形し、これにより、捲回状態の傘ホルダ1の底部の間隙の大きさを変更することが可能であるが、好ましい態様のように、紐部材10を環状に設けておいて、且つ締付部材11を設けることで、紐部材10の長さの調整、具体的には、締付部材11の存在する位置から筒状底部材9側の紐部材10の部位で形成される環状の大きさの調整を行い、捲回状態の筒状底部材9の形状を変形、及び捲回状態の傘ホルダ1の底部の間隙の大きさの変更を行うことが容易となる。
なお、締付部材11の存在する位置から筒状底部材9側の紐部材10の部位で形成される環状の大きさを大きくすることを「紐部材10を長くする」、締付部材11の存在する位置から筒状底部材9側の紐部材10の部位で形成される環状の大きさを小さくすることを「紐部材10を短くする」という場合がある。
【0030】
締付部材11は、特に限定されるものではないが、例えば、嵌入孔及び貫通孔を有する略球状の本体部材と、本体部材の嵌入孔より嵌入する貫通孔を有する嵌入部材と、本体部材内に設けられ嵌入部材を本体部材外に押し戻す弾性部材から構成することができ、環状に設けられた紐部材10は、本体部材の貫通孔及び嵌入部材の貫通孔に挿通され、嵌入部材を指で押しつけ本体部材内に嵌入した状態では、締付部材11は、本体部材の貫通孔及び嵌入部材の貫通孔に紐部材10を挿通した状態で自由に紐部材10に沿って移動可能であり、したがって、紐部材10の長さを調節可能であり、嵌入部材から指を離せば、弾性部材が嵌入部材を本体部材外に押し戻すように作用するため、本体部材の貫通孔及び嵌入部材の貫通孔に挿通された紐部材10は、本体部材の貫通孔及び嵌入部材の貫通孔の間でロックされた状態となり、紐部材10の長さを調節した長さに維持することができるようになる。
【0031】
環状に設けた紐部材10の筒状底部材9の筒状部外の部位には、好ましくは、図3及び4並びに11乃至13に示すように、リング部材17を設けることができる。これにより、例えば、リング部材17に薬指等を引っ掛けておけば、同じ側の手の人差し指で締付部材11の本体部材を支えつつ、同じ側の親指で締付部材11の嵌入部材を押し付けることができるので、紐部材10の長さの調節を片手で容易に行うことが可能となる。
また、図8に示すように、リング部材17は、傘ホルダ1をバッグ等に取り付ける場合の部材として用いることも可能である。
【0032】
次に、傘ホルダ1の使用方法について説明する。
【0033】
傘を保持する場合は、まず、図5乃至8に示すように、シート状本体部2の裏面を内側にして捲回し、中間上部着脱部材5及び裏面右上着脱部材7と中間下部着脱部材6及び裏面右下着脱部材8を係止する。
ここで、中間上部着脱部材5及び裏面右上着脱部材7と中間下部着脱部材6及び裏面右下着脱部材8を係止して、シート状本体部2を略円柱状に形成した状態で傘を傘ホルダ1内に収容するようにしてもよいし、シート状本体部2の裏面に傘を載置したうえで、シート状本体部2の裏面を内側にして捲回し、中間上部着脱部材5及び裏面右上着脱部材7と中間下部着脱部材6及び裏面右下着脱部材8を係止することで傘を収容するようにしてもよい。
この際、紐部材10の長さは、予め長くしておく。
次いで、横ベルト14とバックル15a・bを設けた場合には、バックル15a・bで横ベルト14の長さを収容した傘を締め付けるように調節して、バックル15aとバックルbを係止する。
さらに、紐部材10を環状に設け且つ締付部材11を設けた場合には、図13に示すように、筒状底部材9内に挿通されている部分の紐部材10の長さを短くなるように締付部材11で紐部材10の長さを調節して、捲回状態の傘ホルダ1の底部を間隙無く筒状底部材9で覆うようにする。
必要に応じて、図7及び8に示すように、取付具13及びリング部材17の一方又は双方を利用して、傘を保持した傘ホルダ1をバッグ等に取り付ける。
【0034】
ペットボトル等を保持する場合は、まず、図9及び10に示すように、シート状本体部2の裏面を内側にして捲回し、表面左上着脱部材3及び裏面右上着脱部材7と表面左下着脱部材4及び裏面右下着脱部材8を係止する。
ここで、表面左上着脱部材3及び裏面右上着脱部材7と表面左下着脱部材4及び裏面右下着脱部材8を係止して、シート状本体部2を略円柱状に形成した状態でペットボトル等を傘ホルダ1内に収容するようにしてもよいし、シート状本体部2の裏面にペットボトル等を載置したうえで、シート状本体部2の裏面を内側にして捲回し、表面左上着脱部材3及び裏面右上着脱部材7と表面左下着脱部材4及び裏面右下着脱部材8を係止することでペットボトル等を収容するようにしてもよい。
次いで、横ベルト14とバックル15a・bを設けた場合には、バックル15a・bで横ベルト14の長さを収容したペットボトル等を締め付けるように調節して、バックル15aとバックルbを係止する。
さらに、紐部材10を環状に設け且つ締付部材11を設けた場合には、図12に示すように、筒状底部材9内に挿通されている部分の紐部材10の長さを短くなるように締付部材11で紐部材10の長さを調節して、捲回状態の傘ホルダ1の底部の間隙を小さく、且つ底部の大部分を筒状底部材9で覆うようにする。
必要に応じて、図10に示すように、取付具13を利用して、ペットボトル等を保持した傘ホルダ1をバッグ等に取り付ける。
【0035】
ここで、上述の通り、傘ホルダ1が、表面左端部の上下部に着脱部材3・4を備えるとともに、表面左端部寄りの中間位置の上下部に着脱部材5・6を備えたことから、傘ホルダ1の使用時、即ち、傘ホルダの捲回時に、傘を保持するための形状とペットボトル等を保持するための形状に形状を変形することが可能となっている。
また、筒状底部材9と筒状底部材9内に挿通された紐部材10を設けたことから、傘及びペットボトル等を傘ホルダ1に保持した場合でも、傘ホルダ1の下部から傘及びペットボトル等が滑落してしまうのを防止することが可能となっている。
【0036】
さらに本発明の好ましい態様では、紐部材10を環状に設けるとともに、紐部材10の長さを調節可能とする締付部材11が設けられていることから、紐部材10の長さの調節が容易になり、また、これにより筒状底部材9の形状の変更も容易となることから、より有効に保持した傘及びペットボトル等の滑落を防止することが可能となっている。
【符号の説明】
【0037】
1 傘ホルダ
2 シート状本体部
3 表面左上着脱部材
4 表面左下着脱部材
5 中間上部着脱部材
6 中間下部着脱部材
7 裏面右上着脱部材
8 裏面右下着脱部材
9 筒状底部材
10 紐部材
11 締付部材
12 縦ベルト
13 取付具
14 横ベルト
15 バックル
16 滑止部材
17 リング部材
図1
図2
図3
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図5
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