(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087421
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】ピッキングシステムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20240624BHJP
B65G 47/52 20060101ALI20240624BHJP
G05D 1/43 20240101ALI20240624BHJP
B25J 5/00 20060101ALI20240624BHJP
【FI】
B65G1/00 501C
B65G47/52 101Z
G05D1/02 T
B25J5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202243
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
【テーマコード(参考)】
3C707
3F022
3F044
5H301
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707BS26
3C707CS08
3C707HS27
3C707KT02
3C707KT04
3C707KT05
3C707WA16
3F022AA15
3F022CC03
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3F022LL01
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3F022QQ11
3F022QQ17
3F022QQ20
3F044AA01
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3F044CE49
5H301AA01
5H301BB05
5H301BB14
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301GG08
5H301GG09
(57)【要約】
【課題】集荷の効率化を図る。
【解決手段】実施形態の一態様に係るピッキングシステムは、荷物を収容可能な第1車体を有し、第1レーンに沿って移動する第1カートロボットと、荷物を収容可能な第2車体を有し、第1レーンの外側に位置する第2レーンに沿って移動しつつ、並走する第1カートロボットから荷物を受け取って第2車体に収容する第2カートロボットとを備え、第1車体は、並走する第2車体と対向する位置に第1開口部を有するとともに、第1開口部を開閉可能な第1側壁を有し、第2車体は、並走する第1車体と対向する位置に第2開口部を有するとともに、第2開口部を開閉可能な第2側壁を有し、第1側壁および第2側壁を開き、第1開口部および第2開口部を介して第1車体から第2車体へ荷物を移載する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を収容可能な第1車体を有し、第1レーンに沿って移動する第1カートロボットと、
前記荷物を収容可能な第2車体を有し、前記第1レーンの外側に位置する第2レーンに沿って移動しつつ、並走する前記第1カートロボットから前記荷物を受け取って前記第2車体に収容する第2カートロボットと
を備え、
前記第1車体は、並走する前記第2車体と対向する位置に第1開口部を有するとともに、前記第1開口部を開閉可能な第1側壁を有し、
前記第2車体は、並走する前記第1車体と対向する位置に第2開口部を有するとともに、前記第2開口部を開閉可能な第2側壁を有し、
前記第1側壁および前記第2側壁を開き、前記第1開口部および前記第2開口部を介して前記第1車体から前記第2車体へ前記荷物を移載する、ピッキングシステム。
【請求項2】
前記第1側壁は、下端部に設けられた回転軸を中心に回動することによって前記第1開口部を開閉し、
前記第1側壁を開いて前記第1車体と前記第2車体とを前記第1側壁を介して連結させることにより、前記第1開口部、前記第1側壁および前記第2開口部を介して前記第1車体から前記第2車体へ前記荷物を移載する、請求項1に記載のピッキングシステム。
【請求項3】
前記第1車体は、前記第1車体に収容された前記荷物を前記第1開口部に向かって押し出す押出部を備え、
前記第1側壁を開いて前記第1車体と前記第2車体とを前記第1側壁を介して連結させた後、前記押出部を用いて前記第1車体に収容された前記荷物を前記第1開口部に向かって押し出すことにより、前記第1車体から前記第2車体へ前記荷物を移載する、請求項2に記載のピッキングシステム。
【請求項4】
前記第1車体は、前記荷物が載置される第1底部を備え、
前記第1底部は、ローラを備える、請求項3に記載のピッキングシステム。
【請求項5】
前記第1側壁は、前記第2開口部に向かって下り傾斜する、請求項3に記載のピッキングシステム。
【請求項6】
前記第2車体は、前記荷物が載置される第2底部を備え、
前記第2底部は、前記第2開口部から下り傾斜する、請求項5に記載のピッキングシステム。
【請求項7】
前記第1車体は、
前記荷物が載置される第1底部と、
前記第1底部を前記第2車体に向かって移動させる移動部と
を備え、
前記移動部を用いて前記第1底部を前記第2車体の内部に進入させることにより、前記第1車体から前記第2車体へ前記荷物を移動させる、請求項1に記載のピッキングシステム。
【請求項8】
前記第1底部は、コンベアを備え、
前記移動部を用いて前記第1底部を前記第2車体の内部に進入させた後、前記コンベアを用いて前記荷物を前記第2車体に移載する、請求項7に記載のピッキングシステム。
【請求項9】
荷物を収容可能な第1車体を有し、第1レーンに沿って移動する第1カートロボットを制御して、前記荷物をピックアップするピックアップ手順と、
前記荷物を収容可能な第2車体を有し、前記第1レーンの外側に位置する第2レーンに沿って移動する第2カートロボットと前記第1カートロボットとを制御して、前記第1カートロボットと前記第2カートロボットとを並走させつつ前記第1車体に収容された前記荷物を前記第2車体に移載する移載手順と
をコンピュータに実行させ、
前記第1車体は、並走する前記第2車体と対向する位置に第1開口部を有するとともに、前記第1開口部を開閉可能な第1側壁を有し、
前記第2車体は、並走する前記第1車体と対向する位置に第2開口部を有するとともに、前記第2開口部を開閉可能な第2側壁を有し、
前記移載手順は、前記第1側壁および前記第2側壁を開き、前記第1開口部および前記第2開口部を介して前記第1車体から前記第2車体へ前記荷物を移載する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ピッキングシステムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、管理区域内で物品の搬送を行うピッキングシステムにおいて、所定の集荷計画に基づき、管理区域に配置された複数の棚を自律走行により巡回移動し、棚に対する物品の集荷を行って所定のピッキングステーションまで物品を搬送するカートロボットを備えたピッキングシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カートロボットを自律走行させて倉庫内の荷物をピッキングして予め定めた位置まで運ぶ場合において、1台のカートロボットが荷物のピッキングから予め定めた位置までの運搬を担当するのでは効率が悪い。
【0005】
本開示は、集荷の効率化を図ることができるピッキングシステムおよびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一態様に係るピッキングシステムは、荷物を収容可能な第1車体を有し、第1レーンに沿って移動する第1カートロボットと、荷物を収容可能な第2車体を有し、第1レーンの外側に位置する第2レーンに沿って移動しつつ、並走する第1カートロボットから荷物を受け取って第2車体に収容する第2カートロボットとを備え、第1車体は、並走する第2車体と対向する位置に第1開口部を有するとともに、第1開口部を開閉可能な第1側壁を有し、第2車体は、並走する第1車体と対向する位置に第2開口部を有するとともに、第2開口部を開閉可能な第2側壁を有し、第1側壁および第2側壁を開き、第1開口部および第2開口部を介して第1車体から第2車体へ荷物を移載する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、集荷の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施の形態に係るピッキングシステムが適用された倉庫のフロアの平面図である。
【
図2】
図2は、本実施の形態に係る第1カートロボットの斜視図である。
【
図3】
図3は、本実施の形態に係る第2カートロボットの斜視図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る第1車体の構成例を示す模式図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る第2車体の構成例を示す模式図である。
【
図6】
図6は、情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、コントロールセンタの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、第1カートロボットによるバスケットのピックアップ処理制御ルーチンを示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、第1実施形態に係るバスケットの受け渡し方法の動作例を示す図である。
【
図10】
図10は、第1実施形態に係るバスケットの受け渡し方法の動作例を示す図である。
【
図11】
図11は、第1実施形態に係るバスケットの受け渡し方法の動作例を示す図である。
【
図12】
図12は、第2実施形態に係る第1車体の構成例を示す模式図である。
【
図13】
図13は、第3実施形態に係る第1車体の構成例を示す模式図である。
【
図14】
図14は、第3実施形態に係る第2車体の構成例を示す図である。
【
図15】
図15は、第3実施形態に係るバスケットの受け渡し方法の動作例を示す図である。
【
図16】
図16は、第3実施形態に係るバスケットの受け渡し方法の動作例を示す図である。
【
図17】
図17は、第3実施形態に係るバスケットの受け渡し方法の動作例を示す図である。
【
図18】
図18は、第4実施形態に係る第2開口部の開閉方法を説明するための図である。
【
図19】
図19は、第5実施形態に係る第2車体の構成例を示す模式図である。
【
図20】
図20は、情報処理装置またはコントロールセンタとして機能するコンピュータのハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本実施の形態に係るピッキングシステム1が適用された倉庫のフロア50の平面図である。
図1に示すように、ピッキングシステム1は、複数の第1カートロボット51と、複数の第2カートロボット52とを含む。また、ピッキングシステム1は、貯蔵部54と、ドッキングステーション68と、複数の倉庫内センサ群70とを含む。また、ピッキングシステム1は、コントロールセンタ3を備える。
【0011】
ピッキング作業とは、必要な品物を集める(ピックアップする)仕事のことである。ピッキングスタッフ(本実施の形態では、複数の第1カートロボット51および複数の第2カートロボット52)は、倉庫内の品物を出荷するために欠かせない役割を持つため、あらゆるジャンルの倉庫に配置される。なお、カートロボットに限らず、人型ロボットであってもよい。
【0012】
例えば、予め指示されたリストや注文書を基に、指定の品物を集め、まとめたものを検品担当者や梱包担当者へと受け流していくのがピッキングスタッフの主な仕事である。倉庫規模が大きいほど、保管されている品物の種類や数も膨大で、そのため、多数のピッキングスタッフがフロア50内を移動することになる。
【0013】
図1に示されるフロア50には、貯蔵部(倉庫、棚等)54が設けられ、複数のバスケット56が、貯蔵されている。バスケット56は、ピッキング作業によって集められる品物(荷物)である。この貯蔵部54の周囲を、第1カートロボット51および第2カートロボット52が移動するようになっている。
【0014】
第1カートロボット51および第2カートロボット52は、バスケット56の受け渡しを行う。受け渡しは、貯蔵部54からバスケット56を取り出すことを含む。
【0015】
第1カートロボット51は、低速レーン58(第1レーンの一例)に沿って移動するカートロボットである。第2カートロボット52は、第1カートロボット51よりも高速で移動するカートロボットであり、高速レーン60(第2レーンの一例)に沿って移動する。
【0016】
低速レーン58および高速レーン60は、たとえば後述するコントロールセンタ3によって設定される移動経路である。低速レーン58は、たとえば集荷計画に応じて、すなわち、ピックアップする荷物の収容場所に応じて変更され得る。
【0017】
高速レーン60は、始点と終点とが繋がった経路、すなわち、循環路である。高速レーン60は、循環路の外側に向かってカーブするカーブ部601を有する。本実施例において、高速レーン60は、2つのカーブ部601と、これらカーブ部601を繋ぐ2つの直進部602とを有する。直進部602は、高速レーン60のうち直線的に延びる部分のことである。なお、高速レーン60は、必ずしも直進部602を有することを要しない。たとえば、高速レーン60は、平面視円形もしくは楕円形の循環路であってもよい。
【0018】
第2カートロボット52は、かかる高速レーン60を一定方向(
図1では時計回り)に周回する。一例として、第2カートロボット52は、高速レーン60に沿って時速20kmでノンストップ走行しつつ、低速レーン58を移動する第1カートロボット51からバスケット56を受け取って後述する第2車体64(
図5参照)に収容する。
【0019】
図1では、複数の第2カートロボット52が同一の高速レーン60に沿って移動する場合の例を示しているが、複数の第2カートロボット52は、各々異なる高速レーン60に沿って移動してもよい。
【0020】
低速レーン58は、貯蔵部54の外側且つ高速レーン60の内側に設定される。つまり、低速レーン58は、貯蔵部54と高速レーン60との間に設定される。第1カートロボット51は、かかる低速レーン58に沿って一定方向に移動する。具体的には、低速レーン58は、貯蔵部54に近接するピックアップ区間59と、高速レーン60に近接し且つ高速レーン60と並走する並走区間61とを含んでおり、第1カートロボット51は、貯蔵部54と高速レーン60との間を蛇行走行する。具体的には、第1カートロボット51は、貯蔵部54へ接近して離隔した後、高速レーン60に接近して離隔するように蛇行走行する。
【0021】
第1カートロボット51は、ピックアップ区間59において一時的に減速、または、停止して、貯蔵部54からバスケット56のピックアップを行う。また、第1カートロボット51は、並走区間61において第2カートロボット52へバスケット56を渡す。
【0022】
図1に示す例では、ピックアップ区間59と並走区間61とが交互に位置する場合の例を示しているが、本例に限らず、たとえば、複数のピックアップ区間59の後に並走区間61が位置していてもよい。つまり、第1カートロボット51は、貯蔵部54における複数の異なる場所からバスケット56をピックアップした後で、ピックアップした複数のバスケット56を第2カートロボット52に渡してもよい。
【0023】
図1に示す例では、複数の第1カートロボット51が同一の低速レーン58に沿って移動する場合の例を示しているが、複数の第1カートロボット51は、各々異なる低速レーン58に沿って移動してもよい。また、第1カートロボット51の走行は、蛇行走行に限られるものではない。
【0024】
図1に示す例では、低速レーン58を循環路として示している。すなわち、
図1では、第1カートロボット51が同じ場所から出発して同じ場所に戻ってくる場合の例を示している。本例に限らず、第1カートロボット51は必ずしも同じ場所に戻ることを要しない。
【0025】
第1カートロボット51および第2カートロボット52による一連のピッキング作業の概要について説明する。まず、第1カートロボット51は、低速レーン58を低速で走行しつつ貯蔵部54からバスケット56をピックアップする。その後、第1カートロボット51は、加速しながら並走区間61に向かい、時速20kmでリレーのバトン渡しの要領で、第2カートロボット52と並走しながら、ノンストップで、第2カートロボット52へバスケット56を受け渡す。なお、第1カートロボット51と、第2カートロボット52とのバスケット56の受け渡しは、第1カートロボット51および第2カートロボット52が停止した状態で行われてもよい。
【0026】
フロア50には、貯蔵部54に対応して、ドッキングステーション68が設置されている。ドッキングステーション68は、高速レーン60と低速レーン58との結合点となっている。
【0027】
ドッキングステーション68には、たとえば、20本のアームを備え、第2カートロボット52からバスケット56を受け取る機能を有している。
【0028】
ドッキングステーション68では、第2カートロボット52が、一時的に、例えば、時速2km/hまで減速し、例えば、1分以内にバスケット56をドッキングステーション68に渡して、再加速する。
【0029】
フロア50には、カメラ、LiDARを含む倉庫内センサ群70が天井や壁に設置されている。
【0030】
これらの倉庫内センサ群70は、常に、第2カートロボット52、および、第1カートロボット51の車間距離、および、速度を計測する。倉庫内センサ群70は、最高性能のカメラ、ソリッドステートLiDAR(light Detection And Ranging)、マルチカラーレーザ同軸変位計、又はその他様々なセンサの少なくとも1つを含む。また、倉庫内センサ群70は、振動計、サーモカメラ、硬度計、レーダー、LiDAR、高画素・望遠・超広角・360度・高性能カメラ、ビジョン認識、微細音、超音波、振動、赤外線、紫外線、電磁波、温度、湿度、スポットAI天気予報、高精度マルチチャネルGPS、低高度衛星情報、および、ロングテールインシデントAI dataなどを含んでもよい。倉庫内センサ群70は、複数のセンサを含んでもよい。
【0031】
倉庫内センサ群70は、上記の情報のほかに、画像、距離、振動、熱、匂い、色、音、超音波、紫外線、又は赤外線等を検知してもよい。他に倉庫内センサ群70が検知する情報としては、第1カートロボット51および第2カートロボット52の重心移動、第1カートロボット51および第2カートロボット52が設置される床の材質の検知、外気温度の検知、外気湿度の検知、床の上下横斜め傾き角度の検知、水分量の検知等が挙げられる。倉庫内センサ群70は、これらの検知を例えばナノ秒毎に実施する。
【0032】
計測された各情報は、第1カートロボット51および第2カートロボット52を制御するための情報として利用される。たとえば、計測された各情報は、第1カートロボット51および第2カートロボット52を相互にシンクロナイズするための情報として利用される。
【0033】
また、第1カートロボット51および第2カートロボット52にも、それぞれの車体(カートボディ)に、カメラ、LiDARを含む車体センサ群72が設置されており(後述する
図2および
図3参照)、車間距離がカート台数の割り算の等間隔となるように制御することで、必要な車間距離(例えば、3m以上)を空けるための予測が可能となっている。
【0034】
上記ピッキングシステム1では、フロア50内の第1カートロボット51および第2カートロボット52が完全にシンクロしたテンポで作業を行うため、干渉(接触や衝突)等の事故が生じにくい。また、ピッキング作業を行うため、時間的無駄を最大限なくすことができる。
【0035】
コントロールセンタ3は、フロア50全体を制御する。コントロールセンタ3は、第1カートロボット51および第2カートロボット52が集荷する商品に関する集荷リストの作成、移動ルートの作成等を行い、作成した各種情報に基づいて、第1カートロボット51および第2カートロボット52を制御する。
【0036】
次に、第1カートロボット51および第2カートロボット52の構成の一例について
図2および
図3を参照して説明する。
図2は、本実施の形態に係る第1カートロボット51の斜視図である。
図3は、本実施の形態に係る第2カートロボット52の斜視図である。
【0037】
図2に示すように、第1カートロボット51は、複数のバスケット56を載置可能な第1車体63を備える。第1車体63は、たとえば、上方が開口する箱形に形成される。第1車体63には、複数の駆動輪63aが設けられる。各駆動輪63aには、モータがそれぞれ設けられる。各駆動輪63aの回転速度は、モータによって調整される。第1車体63は、各駆動輪63aの回転速度が調整されることで、前後方向、左右方向、および、斜め方向に走行可能である。また、第1車体63は、各駆動輪63aの回転速度が調整されることで、360度回転可能である。
【0038】
上述したように、第1車体63には、カメラ、LiDARを含む複数の車体センサ群72が設置される。複数の車体センサ群72は、たとえば、第1車体63の上辺の四隅に設置される。
【0039】
また、第1カートロボット51は、複数(ここでは2つ)のピッキングアーム62を備える。複数のピッキングアーム62は、第1車体63に取り付けられる。複数のピッキングアーム62の基端部が、第1車体63に取り付けられることで、複数のピッキングアーム62は、第1車体63に固定される。
【0040】
複数のピッキングアーム62は、貯蔵部54からバスケット56を取り出して第1車体63に載置する作業に用いられるアームである。複数のピッキングアーム62は、第1カートロボット51がピックアップ区間59に位置している状態において、第1カートロボット51の第1車体63の両側のうち貯蔵部54と対向する側に設けられる。
【0041】
ピッキングアーム62は、複数の腕部と、複数の関節部を有する。関節部は、たとえば、2つの腕部の間に設けられ、2つの腕部を相対的に回転可能に接続する。各関節部は、モータを有する。各関節部によって、腕部が相対的に回転することで、ピッキングアーム62は、伸縮し、360度回転可能となる。
【0042】
ピッキングアーム62の先端部には、バスケット56を保持する保持部65が設けられる。保持部65は、たとえば、吸引パッドにバスケット56を吸い付けることでバスケット56を保持する吸着ハンドであってもよい。また、保持部65は、たとえば、バスケット56を把持することでバスケット56を保持する把持ハンドであってもよい。また、保持部65は、たとえば、バスケット56に設けられた金属部分を磁力によって保持する磁力ハンドであってもよい。
【0043】
ピッキングアーム62は、バスケット56のピッキング等の作業に基づき、三次元に移動するため、第1車体63に設置された車体センサ群72の監視領域を横切るおそれがある。
【0044】
この三次元の移動に伴い、車体センサ群72の何れかに死角が発生することがある。ピッキングアーム62は、不規則に移動し、特に、先端部に近いほどその移動軌跡量が大きい。さらに、車体センサ群72の死角は、時系列で変化する。
【0045】
そこで、ピッキングアーム62の先端部には、小型のカメラ、LiDAR等のアームセンサ群74が取り付けられてもよい。アームセンサ群74を設けることで、第1車体63の車体センサ群72の死角を無くすことができる。
【0046】
また、例えば、アームセンサ群74の種類として、温度センサや硬度センサ等を付加することで、バスケット56の受け渡し(把持)の際の、把持強度等を設定することができる。把持強度等の設定により、バスケット56の変形や損傷を抑制することができる。
【0047】
倉庫内センサ群70、車体センサ群72、及びアームセンサ群74としては、最高性能のカメラ、ソリッドステートLiDAR、マルチカラーレーザ同軸変位計、又はその他様々なセンサ群が採用され得る。また他には、振動計、サーモカメラ、硬度計、レーダー、LiDAR、高画素・望遠・超広角・360度・高性能カメラ、ビジョン認識、微細音、超音波、振動、赤外線、紫外線、電磁波、温度、湿度、スポットAI天気予報、高精度マルチチャネルGPS、低高度衛星情報、又はロングテールインシデントAI data等が挙げられる。
【0048】
なお、倉庫内センサ群70、車体センサ群72、及びアームセンサ群74は、上記の情報のほかに、画像、距離、振動、熱、匂い、色、音、超音波、紫外線、又は赤外線等を検知する。他に倉庫内センサ群70、車体センサ群72、及びアームセンサ群74が検知する情報としては、第1カートロボット51および第2カートロボット52の重心移動、第1カートロボット51および第2カートロボット52が設置される床の材質の検知、外気温度の検知、外気湿度の検知、床の上下横斜め傾き角度の検知、水分量の検知等が挙げられる。倉庫内センサ群70、車体センサ群72、及びアームセンサ群74は、これらの検知を例えばナノ秒毎に実施する。
【0049】
図3に示すように、第2カートロボット52は、複数のバスケット56を載置可能な第2車体64を備える。第2車体64は、たとえば、上方が開口する箱形に形成される。第2車体64には、複数の駆動輪64aが設けられる。各駆動輪64aには、モータがそれぞれ設けられる。各駆動輪64aの回転速度は、モータによって調整される。第2車体64は、各駆動輪64aの回転速度が調整されることで、前後方向、左右方向、および、斜め方向に走行可能である。また、第2車体64は、各駆動輪64aの回転速度が調整されることで、360度回転可能である。
【0050】
上述したように、第2車体64には、カメラ、LiDARを含む複数の車体センサ群72が設置される。複数の車体センサ群72は、たとえば、第2車体64の上辺の四隅に設置される。
【0051】
次に、第1カートロボット51が備える第1車体63の構成例について
図4を参照して説明する。
図4は、第1実施形態に係る第1車体63の構成例を示す模式図である。
【0052】
図4に示すように、第1カートロボット51の第1車体63は、第1開口部631と、第1側壁632とを有する。第1開口部631は、並走区間61(
図1参照)において並走する第2カートロボット52の第2車体64と対向する位置に設けられる。第1開口部631は、少なくとも1つのバスケット56が挿通可能な大きさに形成されていればよい。
【0053】
第1側壁632は、第1開口部631を開閉可能な側壁である。具体的には、第1側壁632は、下端部に設けられた回転軸633を中心に回動することによって第1開口部631を開閉することができる。第1実施形態において、第1側壁632は、垂直に起立した状態となることで、第1開口部631を閉じることができる。また、第1側壁632は、垂直に起立した状態から第1車体63の外方に傾倒することで、第1開口部631を開くことができる。第1実施形態において、第1側壁632は、第1開口部631を基準として90度以上の角度で開くことができる。
【0054】
第1側壁632は、第1開口部631を閉じた状態のときに第1車体63の内方に面する壁面に、柵634を有する。柵634は、第1側壁632の上記壁面における第1車体63の進行方向後端に設けられる。
【0055】
また、第1車体63は、バスケット56が載置される第1底部635を備える。第1実施形態において、第1底部635は、複数のローラ636を備える。複数のローラ636は、第1車体63の進行方向に沿って延在する回転軸まわりに回転する。
【0056】
また、第1車体63は、第1車体63に収容されたバスケット56を第1開口部631に向かって押し出す押出部637を備える。第1実施形態において、押出部637は、たとえば、接触体637aと、伸縮機構637bとを備える。伸縮機構637bの一端は、第1開口部631の反対側に位置する壁面に設けられ、他端には、接触体637aが取り付けられる。かかる押出部637は、伸縮機構637bを用いて接触体637aを進退させることにより、バスケット56を第1開口部631に向かって押し出すことができる。
【0057】
次に、第2カートロボット52が備える第2車体64の構成例について
図5を参照して説明する。
図5は、第1実施形態に係る第2車体64の構成例を示す模式図である。
【0058】
図5に示すように、第2カートロボット52の第2車体64は、第2開口部641と、第2側壁642とを有する。第2開口部641は、並走区間61(
図1参照)において並走する第1カートロボット51の第1車体63と対向する位置に設けられる。第2開口部641は、少なくとも1つのバスケット56が挿通可能な大きさに形成されていればよい。
【0059】
第2側壁642は、第2開口部641を開閉可能な側壁である。具体的には、第2側壁642は、下端部に設けられた回転軸643を中心に回動することによって第2開口部641を開閉することができる。第1実施形態において、第2側壁642は、垂直に起立した状態となることで、第2開口部641を閉じることができる。また、第2側壁642は、垂直に起立した状態から第2車体64の外方に傾倒することで、第2開口部641を開くことができる。
【0060】
また、第2車体64は、バスケット56が載置される第2底部645を備える。第2底部645は、第2開口部641から下り傾斜している。
【0061】
第1カートロボット51および第2カートロボット52は、情報処理装置15を備える。
図6は、情報処理装置15の機能構成の一例を示すブロック図である。
図6に示すように、情報処理装置15は、情報取得部150と、制御部152と、情報蓄積部154とを備える。
【0062】
情報取得部150は、車体センサ群72およびアームセンサ群74によって検知された情報を取得する。情報取得部150は、倉庫内センサ群70によって検知された情報を取得する。情報取得部150は、第1カートロボット51および第2カートロボット52の動作を指示する指令装置(例えば、コントロールセンタ3)などから送信される信号を取得する。
【0063】
制御部152は、指令装置などから送信され、情報取得部150によって取得された信号に基づいて、第1車体63、第2車体64およびピッキングアーム62等の動作を制御する。
【0064】
制御部152は、情報取得部150が取得した情報とAI(Artificial Intelligence)とを用いてピッキングアーム62の動作を制御する。制御部152は、ピッキングアーム62の各関節部のモータを制御する。
【0065】
また、制御部152は、情報取得部150が取得した情報とAIとを用いて、第1車体63および第2車体64の動作を制御する。制御部152は、第1車体63の各駆動輪63aおよび第2車体64の各駆動輪64aのモータを制御する。制御部152は、車体センサ群72、アームセンサ群74および倉庫内センサ群70によって検知された情報を用いて、第1車体63および第2車体64の動作を制御する。
【0066】
情報蓄積部154には、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子などの記憶媒体によって実現される。情報蓄積部154は、制御部152によって実行される各種のプログラムを記憶する。情報蓄積部154は、情報取得部150によって取得された情報を記憶する。
【0067】
次に、
図7を用いて、コントロールセンタ3の構成例について説明する。
図7は、コントロールセンタ3の機能構成の一例を示すブロック図である。コントロールセンタ3は、
図6に示すように、情報取得部101と、制御部102と、情報蓄積部103とを備える。
【0068】
情報取得部101は、発注リストに関する情報を取得する。情報取得部101は、第1カートロボット51および第2カートロボット52から自身の状態に関する情報を取得する。状態に関する情報は、たとえば実行中のタスク等を含む。情報取得部101は、倉庫内センサ群70によって検知された情報を取得する。
【0069】
制御部102は、情報取得部101が取得した情報とAIとを用いて、第1カートロボット51および第2カートロボット52の動作を制御する。例えば、制御部102は、第1カートロボット51および第2カートロボット52毎に集荷リストおよび移動ルート(低速レーン58および高速レーン60)を含んだ集荷計画情報を作成する。集荷リストには、たとえば、集荷すべきバスケット56の識別情報、集荷すべきバスケット56が載置されている場所、バスケット56の集荷順序等が含まれていてもよい。また、集荷計画情報には、第1カートロボット51から第2カートロボット52へのバスケット56の受け渡しを行うタイミングや受け渡しを行う相手の識別情報等が含まれていてもよい。
【0070】
情報蓄積部103には、たとえば、RAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子などの記憶媒体によって実現される。情報蓄積部154は、制御部102によって実行される各種のプログラムを記憶する。情報蓄積部103は、情報取得部101によって取得された情報を記憶する。
【0071】
コントロールセンタ3の制御部102は、作成した集荷計画情報を第1カートロボット51および第2カートロボット52に送信する。そして、第1カートロボット51および第2カートロボット52の制御部152は、受信した集荷計画情報に従って第1車体63、第2車体64およびピッキングアーム62等を制御する。
【0072】
例えば、制御部152は、以下の各処理を実行する。
【0073】
(1)バスケット56を保持することが可能なようにピッキングアーム62およびその先端の保持部65を駆動する。
(2)貯蔵部54等の作業台の高さに合うように、上下に駆動する。
(3)転倒を防ぐために、バランスを取る。
(4)移動時の車輪の駆動を制御する。
【0074】
図8は、第1カートロボット51によるバスケット56のピックアップ処理制御ルーチンを示すフローチャートである。
【0075】
図8に示すように、第1カートロボット51は、コントロールセンタ3から集荷計画情報を受け付けると(ステップS100)、低速レーン58に沿って、第1移動速度(例えば、5km/h)で目的地への移動を開始する(ステップS101)。
【0076】
つづいて、第1カートロボット51は、車体センサ群72またはアームセンサ群74による検出結果に基づき、目的のバスケット56を検出したか否かを判定する(ステップS102)。この処理において、第1カートロボット51は、目的のバスケット56を検出した場合(ステップS102,Yes)、ピッキングアーム62を用いてバスケット56をピックアップして第1車体63に載置する(ステップS103)。
【0077】
つづいて、第1カートロボット51は、第2移動速度(例えば、20km/h)で並走区間61に向かって移動し(ステップS104)、並走区間61において第2カートロボット52とドッキング(並走)させる(ステップS105)。
【0078】
つづいて、第1カートロボット51から第2カートロボット52へバスケット56を受け渡す(ステップS106)。第1カートロボット51から第2カートロボット52へのバスケット56の受け渡し方法については後述する。
【0079】
その後、第1カートロボット51は、移動速度を第1移動速度に戻し、次の指令を待つため、このルーチンは終了する。
【0080】
次に、第1カートロボット51から第2カートロボット52へのバスケット56の受け渡し方法の一例について
図9~
図11を参照して説明する。
図9~
図11は、第1実施形態に係るバスケット56の受け渡し方法の動作例を示す図である。
【0081】
まず、
図9に示すように、第1カートロボット51および第2カートロボット52が並走している状態において、第1車体63の第1側壁632と、第2車体64の第2側壁642とを開く。具体的には、第2側壁642を開いた後に、第1側壁632を開く。第1側壁632および第2側壁642を開いた状態において、第1側壁632の先端は第2車体64の内部に位置し、第2側壁642の先端は第1車体63の内部に位置する。
【0082】
第1車体63の第1底部635は、第2車体64の第2底部645よりも高い位置に設けられる。また、上述したように、第1側壁632は、第1開口部631を基準として90度以上の角度で開くことができる。これにより、第1側壁632および第2側壁642が開くことにより、第1車体63の第1開口部631から第2車体64の第2開口部641に向かって下り傾斜する第1側壁632を介して第1車体63と第2車体64とが連結された状態となる。
【0083】
つづいて、
図10に示すように、第1車体63の押出部637を用いて第1車体63に収容されたバスケット56を第1開口部631に向かって押し出す。これにより、バスケット56は、第1開口部631を介して第1車体63の外部に押し出される。第1車体63の第1底部635は、複数のローラ636を有しているため、バスケット56をスムーズに押す出すことができる。第1車体63の外部に押し出されたバスケット56は、第2車体64の第2開口部641に向かって第1側壁632を下っていく。第1側壁632には柵634が設けられているため、バスケット56の第1側壁632からの落下を好適に抑制することができる。
【0084】
その後、
図11に示すように、バスケット56は、第2開口部641を介して第2車体64の内部に収容される。第2車体64の第2底部645は、第2開口部641から下り傾斜しているため、バスケット56が第2開口部641から第2車体64の外部に飛び出てしまうことを好適に抑制することができる。
【0085】
その後、第1側壁632を閉じ、第2側壁642を閉じる。これにより、第1カートロボット51から第2カートロボット52へのバスケット56の移載が完了する。
【0086】
このように、第1実施形態に係るピッキングシステム1は、第1車体63の第1開口部631および第2車体64の第2開口部641を介して第1車体63から第2車体64へバスケット56を移載する。かかる移載方法によれば、側壁を乗り越えてバスケット56を受け渡す必要がないため、例えば、第1車体63および第2車体64の上方の開口部を介してバスケット56の受け渡しを行う場合と比較して、バスケット56の受け渡しを効率良く行うことができる。したがって、第1実施形態に係るピッキングシステム1によれば、効率良くバスケット56をピッキングして予め定めた位置まで運搬することができる。
【0087】
ここでは、第1車体63の第1底部635が複数のローラ636を備える場合の例を示したが、第1底部635は、必ずしも複数のローラ636を備えることを要しない。たとえば、第1底部635は、モータ等の駆動源を有するコンベアを備えていてもよい。この場合、第1車体63は、たとえば押出部637を用いずともバスケット56を第1車体63から取り出すことができる。
【0088】
また、ここでは、押出部637が接触体637aおよび伸縮機構637bを備える場合の例を示したが、押出部637の構成は上記の例に限定されない。たとえば、押出部637は、バスケット56に向かって圧縮気体を送り出すことにより、空気圧によってバスケット56を押し出す構成であってもよい。また、押出部637は、たとえばピッキングアーム62のようなアームであってもよい。
【0089】
(第2実施形態)
図12は、第2実施形態に係る第1車体63の構成例を示す模式図である。
図12に示すように、第1車体63は、第1底部635の傾斜角度を変更する角度調整部639を備えていてもよい。具体的には、角度調整部639は、第1底部635(複数のローラ636)の角度を水平状態と、第1開口部631に向かって下り傾斜した傾斜状態との間で調整することができる。
【0090】
第2実施形態に係るピッキングシステム1は、並走区間61において第1カートロボット51から第2カートロボット52へバスケット56を受け渡す場合に、第1側壁632および柵634を開いた後、角度調整部639を用いて第1底部635を傾斜させる。これにより、バスケット56は、複数のローラ636上を滑り降りて第1開口部631から第1カートロボット51の外部(第1側壁632)に移動する。
【0091】
このように、第1底部635は、第1開口部631に向かって下り傾斜していてもよい。かかる構成によれば、たとえば押出部637を用いずともバスケット56を第1車体63から取り出すことができる。
【0092】
なお、ここでは、第1底部635が角度調整部639によって角度調整可能に構成される場合の例を示したが、第1車体63は、必ずしも角度調整部639を備えることを要しない。すなわち、第1底部635は、常に第1開口部631に向かって下り傾斜した状態であってもよい。この場合、バスケット56は、第1側壁632が開かれることで、第1車体63の内部からローラ636を転がって第1側壁632へ移動することができる。
【0093】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る第1車体63および第2車体64の構成例について
図13および
図14を参照して説明する。
図13は、第3実施形態に係る第1車体63の構成例を示す模式図である。
図14は、第3実施形態に係る第2車体64の構成例を示す図である。
【0094】
図13に示すように、第3実施形態に係る第1車体63は、昇降可能な第1側壁632を備えている。具体的には、第3実施形態に係る第1側壁632は、上昇することによって第1開口部631を開き、下降することによって第1開口部631を閉じることができる。
【0095】
また、第1車体63は、第1底部635を第2車体64に向かって水平に移動させる移動部651を備える。具体的には、移動部651は、第1車体63の外部である受渡位置と、第1車体63の内部である収容位置との間で第1底部635を水平移動させることができる。
【0096】
第3実施形態に係る第1底部635は、載置されたバスケット56を第2カートロボット52の第2開口部641へ向けて搬送するコンベア652を備える。コンベア652は、たとえばベルトコンベアであり、モータ等の駆動源を用いてバスケット56を搬送することができる。
【0097】
図14に示すように、第2車体64は、昇降可能な第2側壁642を備えている。具体的には、第3実施形態に係る第2側壁642は、上昇することによって第2開口部641を開き、下降することによって第2開口部641を閉じることができる。
【0098】
次に、第3実施形態に係るバスケット56の受け渡し方法について
図15~
図17を参照して説明する。
図15~
図17は、第3実施形態に係るバスケット56の受け渡し方法の動作例を示す図である。
【0099】
まず、
図15に示すように、第1カートロボット51および第2カートロボット52が並走している状態において、第1車体63の第1側壁632と、第2車体64の第2側壁642とを開く。
【0100】
つづいて、
図16に示すように、移動部651を用いて第1底部635を水平移動させることにより、第1底部635を第2車体64の内部に進入させる。その後、
図17に示すように、コンベア652を用いてバスケット56を第2車体64に向けて移動させる。これにより、バスケット56は、第2車体64に移載される。
【0101】
ここでは、第1底部635がコンベア652を備える場合の例を示したが、第1底部635は、必ずしもコンベア652を備えることを要しない。たとえば、第1底部635は、第1実施形態において説明した複数のローラ636を備える構成であってもよい。この場合、第1車体63は、たとえば、第1実施形態において説明した押出部637を備えていてもよい。
【0102】
(第4実施形態)
図18は、第4実施形態に係る第2開口部641の開閉方法を説明するための図である。上述したように、第2カートロボット52は、高速レーン60を一定方向に周回するため、第2カートロボット52がカーブ部601を走行しているときに第2カートロボット52内のバスケット56に加わる遠心力の方向は一定である。具体的には、バスケット56には常に高速レーン60の外方に向かって遠心力が加わる。このため、バスケット56は、高速レーン60の内方に向かって開口する第2開口部641からは落下しにくい。
【0103】
そこで、
図18に示すように、第2カートロボット52は、カーブ部601を走行中において、第2側壁642を開いた状態を維持してもよい。これにより、第1カートロボット51から第2カートロボット52へバスケット56を受け渡す際に、第2側壁642を開くのに要する時間を省略することができることから、バスケット56の受け渡しをより効率良く行うことができる。
【0104】
また、上述したように、第2カートロボット52の第2底部645は、第2開口部641から下り傾斜しているため、バスケット56が第2側壁642から落下してしまうことをより好適に抑制することができる。
【0105】
一方、
図18に示す高速レーン60のように、直線的に延びる直進部602を有する場合、直進部602においてはバスケット56には高速レーン60の外方に向かう遠心力は加わらない。そこで、第2カートロボット52は、直進部602を走行中においては第2側壁642を用いて第2開口部641を塞いでもよい。これにより、直進部602においてバスケット56が落下してしまうことを好適に抑制することができる。
【0106】
(第5実施形態)
図19は、第5実施形態に係る第2車体64の構成例を示す模式図である。
図19に示すように、第2車体64は、必ずしも第2側壁642を備えることを要しない。たとえば、高速レーン60が平面視円形または楕円形である場合、第2カートロボット52が周回している間、第2車体64の内部に収容されているバスケット56には、常に高速レーン60の外方に向かう遠心力が加わることになる。このため、第2側壁642を備えない場合、つまり、第2開口部641が常に開いた状態であっても、第2開口部641からバスケット56が落下してしまうことを抑制することができる。
【0107】
上述してきたように、実施形態に係るピッキングシステム(一例として、ピッキングシステム1)は、荷物(一例として、バスケット56)を収容可能な第1車体(一例として、第1車体63)を有し、第1レーン(一例として、低速レーン58)に沿って移動する第1カートロボット(一例として、第1カートロボット51)と、荷物を収容可能な第2車体(一例として、第2車体64)を有し、第1レーンの外側に位置する第2レーン(一例として、高速レーン60)に沿って移動しつつ、並走する第1カートロボットから荷物を受け取って第2車体に収容する第2カートロボット(一例として、第2カートロボット52)とを備える。第1車体は、並走する第2車体と対向する位置に第1開口部(一例として、第1開口部631)を有するとともに、第1開口部を開閉可能な第1側壁(一例として、第1側壁632)を有する。第2車体は、並走する第1車体と対向する位置に第2開口部(一例として、第2開口部641)を有するとともに、第2開口部を開閉可能な第2側壁(一例として、第2側壁642)を有する。実施形態に係るピッキングシステムは、第1側壁および第2側壁を開き、第1開口部および第2開口部を介して第1車体から第2車体へ荷物を移載する。
【0108】
したがって、実施形態に係るピッキングシステムによれば、第1カートロボットおよび第2カートロボットの互いに対向する開口部を介して荷物の受け渡しを行うことで、効率良く荷物をピッキングして予め定めた位置まで運搬することができる。
【0109】
第1側壁は、下端部に設けられた回転軸(一例として、回転軸633)を中心に回動することによって第1開口部を開閉してもよい。実施形態に係るピッキングシステムは、第1側壁を開いて第1車体と第2車体とを第1側壁を介して連結させることにより、第1開口部、第1側壁および第2開口部を介して第1車体から第2車体へ荷物を移載してもよい。これにより、第1カートロボットから第2カートロボットへ効率良く荷物を受け渡すことできる。
【0110】
第1車体は、第1車体に収容された荷物を第1開口部に向かって押し出す押出部(一例として、押出部637)を備えていてもよい。実施形態に係るピッキングシステムは、第1側壁を開いて第1車体と第2車体とを第1側壁を介して連結させた後、押出部を用いて第1車体に収容された荷物を第1開口部に向かって押し出すことにより、第1車体から第2車体へ荷物を移載してもよい。これにより、第1カートロボットから第2カートロボットへ効率良く荷物を受け渡すことできる。
【0111】
第1車体は、荷物が載置される第1底部を備えていてもよい。第1底部は、ローラを備えていてもよい。これにより、第1カートロボットから第2カートロボットへ効率良く荷物を受け渡すことできる。
【0112】
第1側壁は、第2開口部に向かって下り傾斜していてもよい。これにより、第1カートロボットから第2カートロボットへ効率良く荷物を受け渡すことできる。
【0113】
第2車体は、荷物が載置される第2底部を備えていてもよい。第2底部は、第2開口部から下り傾斜していてもよい。これにより、荷物が第2開口部から落ちてしまうことを好適に抑制することができる。
【0114】
第1車体は、荷物が載置される第1底部と、第1底部を第2車体に向かって移動させる移動部とを備えていてもよい。実施形態に係るピッキングシステムは、移動部を用いて第1底部を第2車体の内部に進入させることにより、第1車体から第2車体へ荷物を移動させてもよい。これにより、第1カートロボットから第2カートロボットへ効率良く荷物を受け渡すことできる。
【0115】
第1底部は、コンベアを備えていてもよい。実施形態に係るピッキングシステムは、移動部を用いて第1底部を第2車体の内部に進入させた後、コンベアを用いて荷物を第2車体に移載してもよい。これにより、第1カートロボットから第2カートロボットへ効率良く荷物を受け渡すことできる。
【0116】
(情報処理装置15およびコントロールセンタ3の実施態様)
図20は、情報処理装置15またはコントロールセンタ3として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、および/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつか又は全てに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0117】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、およびグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、およびICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブおよびDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブおよびソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230およびキーボードのような入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0118】
CPU1212は、ROM1230およびRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0119】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/又はプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0120】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、および/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0121】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0122】
例えば、通信がコンピュータ1200および外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0123】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0124】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0125】
上記したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0126】
本実施形態におけるフローチャートおよびブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表してよい。特定の段階および「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、およびプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、および他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0127】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0128】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでもよい。
【0129】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0130】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0131】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0132】
1 ピッキングシステム
3 コントロールセンタ
15 情報処理装置
50 フロア
51 第1カートロボット
52 第2カートロボット
54 貯蔵部
56 バスケット
58 低速レーン
59 ピックアップ区間
60 高速レーン
61 並走区間
62 ピッキングアーム
63 第1車体
64 第2車体
68 ドッキングステーション
601 カーブ部
602 直進部
631 第1開口部
632 第1側壁
633 回転軸
635 第1底部
636 ローラ
637 押出部
641 第2開口部
642 第2側壁
643 回転軸
645 第2底部