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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087461
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】バッテリモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/244 20210101AFI20240624BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20240624BHJP
   H01M 50/211 20210101ALI20240624BHJP
   H01M 50/262 20210101ALI20240624BHJP
   H01M 50/291 20210101ALI20240624BHJP
   H01M 50/264 20210101ALI20240624BHJP
   B60K 1/04 20190101ALI20240624BHJP
【FI】
H01M50/244 Z
H01M50/249
H01M50/211
H01M50/262 Z
H01M50/291
H01M50/264
B60K1/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202294
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】小山 重
(72)【発明者】
【氏名】藤井 元太郎
【テーマコード(参考)】
3D235
5H040
【Fターム(参考)】
3D235AA01
3D235BB25
3D235CC15
3D235EE63
3D235FF03
3D235FF43
3D235HH02
3D235HH03
3D235HH16
5H040AA03
5H040AA06
5H040AS04
5H040AT04
5H040AY03
5H040AY10
5H040CC20
5H040CC34
5H040CC35
5H040NN03
(57)【要約】
【課題】ラミネート型セルがセル膨張しても、バッテリモジュールと支持部材との固定部に応力が集中することを抑制できるバッテリモジュールを提供する。
【解決手段】バッテリモジュール10は、水平方向に積層された複数のラミネート型セル21と、中間プレート30と、一対のエンドプレート40と、積層方向に直交する第1方向において互いに対向する一対の拘束部材50と、を備える。積層方向及び第1方向に直交する第2方向おける複数のラミネート型セル21よりも外側には、積層方向に延在し、複数のラミネート型セル21の電極タブ212を覆うカバープレート60が設けられている。カバープレート60には、バッテリモジュール10をベース2aに固定する固定部62が設けられている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、支持部材に固定されるバッテリモジュールであって、
水平方向に積層された複数のラミネート型セルと、
前記複数のラミネート型セルの積層方向における中間部に設けられた中間プレートと、
前記複数のラミネート型セルの前記積層方向における両端部に設けられた一対のエンドプレートと、
前記積層方向に直交する第1方向において互いに対向し、前記一対のエンドプレートに連結されて前記複数のラミネート型セルを拘束する一対の拘束部材と、を備え、
各ラミネート型セルは、前記積層方向及び前記第1方向に直交する第2方向に延出する電極タブを有し、
前記第2方向における前記複数のラミネート型セルよりも外側には、前記積層方向に延在し、前記電極タブを覆うカバープレートが設けられており、
前記カバープレートは、前記中間プレート及び前記一対のエンドプレートのうち少なくとも一方に連結され、
前記カバープレートには、前記中間プレートよりも前記積層方向の一端側及び他端側において前記バッテリモジュールを前記支持部材に固定する第1固定部及び第2固定部が少なくとも設けられている、
バッテリモジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートは、少なくとも前記一対のエンドプレートに連結されている、
バッテリモジュール。
【請求項3】
請求項2に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートと各エンドプレートとの連結部は、前記第1方向における少なくとも一端側及び他端側に設けられている、
バッテリモジュール。
【請求項4】
請求項1に記載のバッテリモジュールであって、
前記中間プレートは、前記支持部材に固定される固定部を有する、
バッテリモジュール。
【請求項5】
請求項1に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートは、少なくとも前記中間プレートに連結されており、
前記中間プレートは、前記支持部材に固定される固定部を有する、
バッテリモジュール。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートの前記第1固定部及び前記第2固定部と、前記中間プレートの前記固定部とは、前記第1方向に締結部材が挿通可能な貫通孔を有し、
前記第1固定部及び前記第2固定部に設けられた前記貫通孔の直径は、前記中間プレートの前記固定部に設けられた前記貫通孔の直径よりも小さい、
バッテリモジュール。
【請求項7】
請求項1から4のいずれか1項に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートは、少なくとも前記中間プレートに連結されており、
前記カバープレートは、前記第1固定部と前記第2固定部との間に設けられた第3固定部をさらに含む、
バッテリモジュール。
【請求項8】
請求項7に記載のバッテリモジュールであって、
前記第3固定部は、前記第2方向から見たとき、前記中間プレートと重なる位置に設けられ、
前記カバープレートの前記第1固定部、前記第2固定部、及び前記第3固定部は、前記第1方向に締結部材が挿通可能な貫通孔を有し、
前記第1固定部及び前記第2固定部に設けられた前記貫通孔の直径は、前記第3固定部に設けられた前記貫通孔の直径よりも小さい、
バッテリモジュール。
【請求項9】
請求項2又は3に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートの前記第1固定部及び前記第2固定部は、前記第2方向から見たとき、前記一対のエンドプレートに重なる位置に設けられている、
バッテリモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両などに搭載されるバッテリモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する二次電池に関する研究開発が行われている。
【0003】
二次電池として、ラミネート型セルや角型セルが知られている。例えば、特許文献1には、ラミネート型セルを積層した蓄電モジュールが開示されている。また、特許文献2には、角型セルを有する蓄電モジュールが開示されている。特許文献2の蓄電モジュールを車体フレームに取り付ける際、一対のエンドプレートをブラケットを介して車体フレームに取り付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7142063号公報
【特許文献2】特許第6184938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の蓄電モジュールでは、ラミネート型セルのセル膨張により、高い圧力がエンドプレートに加わる。複数のラミネート型セルが積層される蓄電モジュールにおいて、特許文献2のように一対のエンドプレートを車体フレームに固定すると、セル膨張により、エンドプレートと車体フレームとの固定部に応力が集中する。このため、固定部近傍に補強構造を設けることがあるが、部品点数が増加したり、構造が大型化したりする。
【0006】
本発明は、支持部材に取り付けられるバッテリモジュールであって、ラミネート型セルが膨張しても、バッテリモジュールと支持部材との固定部に応力が集中することを抑制するバッテリモジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
車両に搭載され、支持部材に固定されるバッテリモジュールであって、
水平方向に積層された複数のラミネート型セルと、
前記複数のラミネート型セルの積層方向における中間部に設けられた中間プレートと、
前記複数のラミネート型セルの前記積層方向における両端部に設けられた一対のエンドプレートと、
前記積層方向に直交する第1方向において互いに対向し、前記一対のエンドプレートに連結されて前記複数のラミネート型セルを拘束する一対の拘束部材と、を備え、
各ラミネート型セルは、前記積層方向及び前記第1方向に直交する第2方向に延出する電極タブを有し、
前記第2方向における前記複数のラミネート型セルよりも外側には、前記積層方向に延在し、前記電極タブを覆うカバープレートが設けられており、
前記カバープレートは、前記中間プレート及び前記一対のエンドプレートのうち少なくとも一方に連結され、
前記カバープレートには、前記中間プレートよりも前記積層方向の一端側及び他端側において前記バッテリモジュールを前記支持部材に固定する第1固定部及び第2固定部が少なくとも設けられている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ラミネート型セルがセル膨張しても、バッテリモジュールと支持部材との固定部に応力が集中することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の各実施形態のバッテリモジュール10が搭載されるバッテリパック1の内部構造を示す概略斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態のバッテリモジュール10の分解斜視図である。
図3】ラミネート型セル21の斜視図である。
図4】水平方向に積層された複数のラミネート型セル21、及び各ラミネート型セル21の電極タブ212を接続するバスバー22を示す斜視図である。
図5】バッテリケース2のベース2aに取り付けられた第1実施形態のバッテリモジュール10を前方から見たときの概略図である。
図6】第2実施形態のバッテリモジュール10の部分斜視図である。
図7】第3実施形態のバッテリモジュール10の部分斜視図である。
図8】第3実施形態のバッテリモジュール10の変形例であり、中間プレート30Cに沿って切った断面図である。
図9】一対のエンドプレート40Xをベース2aに固定したバッテリモジュールXを前方から見たときの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の各実施形態のバッテリモジュールについて、図面を参照して説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとし、以下の説明において、説明を簡単にするため、便宜上、前後、左右、上下を設定し、図面に前方をFr、後方をRr、左方をL、右方をR、上方をU、下方をD、として示す。
【0011】
《第1実施形態》
先ず、本発明の第1実施形態のバッテリモジュール10について説明する。
【0012】
バッテリモジュール10は、車両(不図示)に搭載されるものであり、図1に示すように、バッテリケース2のベース2aに固定されて支持される。ベース2aは、例えば、バッテリケース2に設けられたフレーム部材やバッテリケース2の底壁である。ベース2aには複数の(ここでは4つの)バッテリモジュール10が支持されており、複数のバッテリモジュール10は不図示の電気接続部材を介して互いに電気的に接続されている。また、バッテリモジュール10が蓄える電力は、例えば車両の駆動源となるモータ等に供給される。ここで、バッテリモジュール10及びバッテリケース2は、バッテリパック1を構成する。
【0013】
図2に示すように、バッテリモジュール10は、ラミネート型セル21が複数積層されたセル積層体20と、中間プレート30と、一対のエンドプレート40と、一対の拘束部材50と、カバープレート60と、を備える。
【0014】
ラミネート型セル21は、例えば、固体電池である。固体電池からなるラミネート型セル21は、図3に示すように、正極タブ21aが連結された正極と、負極タブ21bが連結された負極と、正極と負極との間に配置された固体電解質と、これらを収容するラミネートフィルム21cと、を有しており、固体電解質を介した正極と負極との間のリチウムイオンの授受により充放電を行う。また、ラミネート型セル21の周縁にはシール部211が設けられている。正極タブ21aは、ラミネート型セル21の長手方向における一端側にあるシール部211から延出しており、負極タブ21bは、ラミネート型セル21の長手方向における他端側にあるシール部211から延出している。なお、以下では、正極タブ21aと負極タブ21bとをまとめて電極タブ212とも称する。
【0015】
固体電解質としては、リチウムイオン伝導性及び絶縁性を有するものであれば特に制限は無く、一般的に全固体型リチウムイオン電池に用いられる材料を用いることができる。例えば、硫化物固体電解質材料、酸化物固体電解質材料、リチウム含有塩などの無機固体電解質や、ポリエチレンオキシドなどのポリマー系の固体電解質、リチウム含有塩やリチウムイオン伝導性のイオン液体を含むゲル系の固体電解質等を挙げることができる。固体電解質材料の形態としては、特に制限は無いが、例えば粒子状を挙げることができる。
【0016】
セル積層体20は、図4に示すように、複数のラミネート型セル21が水平方向に積層されて構成される。本実施形態では、各ラミネート型セル21は、電極タブ212が前後方向に延出するようにして配置される。各ラミネート型セル21は、バスバー22を介して電気的に接続されている。具体的に説明すると、隣接するラミネート型セル21、21同士がバスバー22を介して並列接続されており、さらに隣接する他のラミネート型セル21、21がこのバスバー22を介して並列接続されている。すなわち、並列接続されたラミネート型セル21、21とこれに隣接するラミネート型セル21、21が直列に接続されている。
【0017】
バスバー22は、板状部材であり、2つの開口部22aを有する。1つの開口部22aを挿通する負極タブ21bと、バスバー22の一方側から延びる負極タブ21bとが一方側から90°折り曲げて抜け止めされ、もう1つの開口部22aを挿通する正極タブ21aと、バスバー22の他方側から延びる正極タブ21aとが他方側から90°折り曲げて抜け止めされ、1つの開口部22aを挿通した負極タブ21bともう1つの開口部22aを挿通した正極タブ21aとが重ね合わされた状態で、各タブ21b、21b、21a、21aがバスバー22に接合される。なお、バッテリモジュール10を構成する複数のラミネート型セル21は、全てのセルが直列に接続されていてもよく、接続方式は限定されるものではない。
【0018】
図2に戻って、中間プレート30は、複数のラミネート型セル21の積層方向(ここでは左右方向)における中間部に設けられている。中間プレート30は、ラミネート型セル21の長手方向(ここでは前後方向)及び短手方向(ここでは上下方向)において、ラミネート型セル21の長さと略同一の長さを有する。ここでは、中間プレート30は、複数のラミネート型セル21の積層方向における中央位置に1つ設けられており、セル積層体20を2つに分割している。なお、中間プレート30を2つ以上設けてセル積層体20を3つ以上に分割してもよい。
【0019】
一対のエンドプレート40は、複数のラミネート型セル21の積層方向における両端部に設けられている。一対のエンドプレート40は、ラミネート型セル21の長手方向及び短手方向において、ラミネート型セル21の長さと略同一の長さを有する。各ラミネート型セル21は経年劣化等によって膨張し、セル積層体20は積層方向に膨張(以下、セル膨張とも称する)する。一対のエンドプレート40は、セル膨張による積層方向の膨張力を受け止める。
【0020】
一対の拘束部材50は、上下方向において互いに対向し、一対のエンドプレート40に連結されて複数のラミネート型セル21を拘束する。ここでは、一対の拘束部材50は、プレート形状を有し、複数のラミネート型セル21、中間プレート30、及び一対のエンドプレート40を上下方向から覆っている。一対の拘束部材50及び一対のエンドプレート40は、例えば溶接により連結される。ここで、一対の拘束部材50は、複数のラミネート型セル21を拘束しているが、セル膨張によるセル積層体20の積層方向の寸法拡大を禁止するものではない。一対の拘束部材50は、積層方向の寸法拡大をある程度許容するよう、積層方向に伸び得る。
【0021】
カバープレート60は、前後方向において複数のラミネート型セル21よりも外側に設けられ、積層方向に延在している。カバープレート60は、前後方向において互いに対向して2つ設けられている。カバープレート60は、前後方向から見たとき、電気絶縁性を有するバスバーカバー23を介して、バスバー22及び各ラミネート型セル21の電極タブ212を覆い、バスバー22及び電極タブ212を保護する。
【0022】
第1実施形態では、カバープレート60は、中間プレート30に連結されている。具体的には、図2及び図5に示すように、カバープレート60には、積層方向における中央位置に連結部61が設けられている。連結部61は、ボルト等の締結部材B1を介して中間プレート30に締結される。具体的には、連結部61は前後方向から締結部材B1が挿通される貫通孔を有し、締結部材B1を中間プレート30に設けられたねじ孔31にねじ込むことで、カバープレート60は中間プレート30に連結される。
【0023】
ところで、バッテリモジュールをベース2aに固定する際、図9に示すように、一対のエンドプレート40Xとベース2aとが固定される場合を想定する。図9についてより具体的に説明すると、一対のエンドプレート40Xの下端部に積層方向に延出するフランジ部41Xが設けられており、フランジ部41Xにベース2aとの固定部42Xが設けられている。固定部42Xは、ボルト等の締結部材B0が挿通される貫通孔を有し、締結部材B0をベース2aに設けられた固定部2b(ここでは、ねじ孔)にねじ込むことで、バッテリモジュール10Xとベース2aとが固定される。
【0024】
図9に示す構成では、複数のラミネート型セル21が積層方向に膨張すると、一対のエンドプレート40Xはベース2aに固定されているので、一対のエンドプレート40Xには積層方向に大きな膨張力が加わる。よって、特にバッテリモジュール10Xとベース2aとの固定部である固定部42X及び固定部2bに応力が集中する。また、固定部42Xは、一対のエンドプレート40Xの下端部に設けられているので、一対のエンドプレート40Xの上端部における積層方向の変位はある程度許容されるものの、一対のエンドプレート40Xの下端部における積層方向の変位は制限される。よって、セル膨張により一対のエンドプレート40Xに加わる面圧力は、上下方向において偏りが生じる。
【0025】
第1実施形態では、図2及び図5に示すように、カバープレート60には、中間プレート30よりも積層方向の一端側(右側)及び他端側(左側)においてバッテリモジュール10をベース2aに固定する2つの固定部62(第1固定部621及び第2固定部622)が設けられている。固定部62は、例えば上下方向からボルト等の締結部材B2が挿通可能な貫通孔を有し、該貫通孔はカバープレート60の上端から下端にかけて貫通している。ベース2aに設けられた固定部2b(ねじ孔)とカバープレート60の固定部62とに締結部材B2を挿入することで、バッテリモジュール10がバッテリケース2に固定される。
【0026】
前述のとおり、カバープレート60は積層方向と直交する前後方向において複数のラミネート型セル21よりも外側に設けられているので、カバープレート60に固定部62を設けることで、固定部62にセル膨張による応力が集中することを抑制できる。また、固定部62にセル膨張による応力が集中することを抑制できるので、例えば、固定部62近傍に補強構造を別途設ける(例えば、ベース2aに補強構造を設ける)必要がなく、バッテリモジュール10をベース2aに取り付ける構造に関して、部品点数の増加や構造の大型化を抑制できる。
【0027】
さらに、一対のエンドプレート40にはベース2aに固定される固定部が設けられていないので、セル膨張により一対のエンドプレート40に加わる面圧力は、上下方向において偏りが小さくなる。よって、一対のエンドプレート40及び一対の拘束部材50は、複数のラミネート型セル21をより均一に拘束することができる。
【0028】
さらに、2つの固定部62(第1固定部621及び第2固定部622)は、カバープレート60の積層方向における両端部に設けられているので、積層方向において、安定にバッテリモジュール10をベース2aに固定することができる。
【0029】
《第2実施形態》
続いて、本発明の第2実施形態であるバッテリモジュール10について説明する。なお、複数のラミネート型セル21及び一対の拘束部材50は、第1実施形態と共通であるので、共通の符号を付してその説明を省略する。
【0030】
第2実施形態のバッテリモジュール10は、図6に示すように、中間プレート30Aと、一対のエンドプレート40Aと、カバープレート60Aと、を備える。なお、中間プレート30A、一対のエンドプレート40A、及びカバープレート60Aは、第1実施形態の中間プレート30、一対のエンドプレート40、及びカバープレート60と同様に配置されるので、これらの配置に関する説明の詳細は省略する。
【0031】
第2実施形態においても、カバープレート60Aは、前後方向において複数のラミネート型セル21よりも外側に設けられ、積層方向に延在している。そして、カバープレート60Aには、中間プレート30Aよりも積層方向の一端側(右側)及び他端側(左側)においてバッテリモジュール10をベース2aに固定する2つの固定部62A(第1固定部621A及び第2固定部622A)が設けられている。このような構成により、第2実施形態においても第1実施形態と同様に、固定部62Aにセル膨張による応力が集中することを抑制できる。
【0032】
第2実施形態のカバープレート60Aは、第1実施形態のカバープレート60とは異なり中間プレート30Aには連結されておらず、一対のエンドプレート40Aに連結されている。具体的に説明すると、カバープレート60Aには、積層方向における両端位置に、一対のエンドプレート40Aに連結される連結部63Aが設けられている。連結部63Aは、ボルト等の締結部材B3が挿通可能な貫通孔を有する。また、一対のエンドプレート40Aには、前後方向における両端部から積層方向に延出する折り曲げ部41Aが設けられている。折り曲げ部41Aには、締結部材B3がねじ込まれるねじ孔(不図示)が形成されている。連結部63Aの貫通孔及び折り曲げ部41Aのねじ孔に締結部材B3を挿入して、カバープレート60Aが一対のエンドプレート40Aに連結される。
【0033】
第1実施形態のバッテリモジュール10では、一対のエンドプレート40とカバープレート60とが連結されていないので、車両の振動に伴って一対のエンドプレート40が中間プレート30を中心に上下方向に揺動し得る。第2実施形態のバッテリモジュール10では、一対のエンドプレート40Aとカバープレート60Aとが連結されているので、車両の振動に伴って生じる一対のエンドプレート40Aの上下方向の揺動を低減できる。
【0034】
カバープレート60Aの連結部63Aは、上下方向において一端側(上側)及び他端側(下側)に設けられている。これにより、セル膨張によって一対のエンドプレート40に加わる面圧力は、上下方向において偏りが小さくなり、複数のラミネート型セル21をより均一に拘束することができる。
【0035】
第2実施形態では、第1固定部621A及び第2固定部622Aは、それぞれ積層方向において一対のエンドプレート40Aから所定の距離を空けて設けられている。
【0036】
第2実施形態では、中間プレート30Aは、ベース2aに固定される固定部32Aを有する。換言すると、バッテリモジュール10は、カバープレート60Aの固定部62Aだけではなく中間プレート30Aの固定部32Aにおいても、ベース2aに固定されている。中間プレート30Aの固定部32Aは、ボルト等の締結部材B4が上下方向から挿通可能な貫通孔を有する。固定部32Aを挿通した締結部材B4がベース2aに設けられたねじ孔を有する固定部(不図示)にねじ込まれることで、中間プレート30Aとベース2aとが固定される。このように、中間プレート30Aに固定部32Aを設けることで、バッテリモジュール10をより安定してベース2aに固定することができる。
【0037】
カバープレート60Aの第1固定部621A及び第2固定部622Aに設けられた貫通孔の直径は、中間プレート30Aの固定部32Aに設けられた貫通孔の直径よりも小さい。このように、カバープレート60Aの第1固定部621A及び第2固定部622Aに設けられた貫通孔の直径を小さくすることで、カバープレート60Aの厚さ(即ち前後方向の長さ)が大きくなることを抑制できる。よって、複数のラミネート型セル21の長手方向(前後方向)の寸法を大きくすることができ、バッテリモジュール10全体のエネルギー密度を高めることができる。
【0038】
《第3実施形態》
続いて、本発明の第3実施形態であるバッテリモジュール10について説明する。なお、複数のラミネート型セル21及び一対の拘束部材50は、第1実施形態と共通であるので、共通の符号を付してその説明を省略する。
【0039】
第3実施形態のバッテリモジュール10は、図7に示すように、中間プレート30Bと、一対のエンドプレート40Bと、カバープレート60Bと、を備える。ここで、中間プレート30Bは、第1実施形態の中間プレート30と同じ構成である。また、一対のエンドプレート40Bは、第2実施形態の一対のエンドプレート40Aと同じ構成であり、折り曲げ部41Aに相当する折り曲げ部41Bを有する。なお、中間プレート30B、一対のエンドプレート40B、及びカバープレート60Bは、第1実施形態の中間プレート30、一対のエンドプレート40、及びカバープレート60と同様に配置されるので、これらの配置に関する説明の詳細は省略する。
【0040】
第3実施形態においても、カバープレート60Bは、前後方向において複数のラミネート型セル21よりも外側に設けられ、積層方向に延在している。そして、カバープレート60Bには、中間プレート30Bよりも積層方向の一端側(右側)及び他端側(左側)においてバッテリモジュール10をベース2aに固定する2つの固定部62B(第1固定部621B及び第2固定部622B)が設けられている。このような構成により、第3実施形態においても第1実施形態及び第2実施形態と同様に、固定部62Bにセル膨張による応力が集中することを抑制できる。
【0041】
第3実施形態のカバープレート60Bは、中間プレート30Bと一対のエンドプレート40Bとの両方に連結されている。具体的に説明すると、カバープレート60Bには、積層方向における一対のエンドプレート40Bの折り曲げ部41Bに対応する位置に、一対のエンドプレート40Bに連結される連結部63Bが設けられている。連結部63Bの構成は連結部63Aの構成と同じであるので、説明は省略する。カバープレート60Bの連結部63Bの貫通孔及び折り曲げ部41Bのねじ孔に締結部材B5を挿入して、カバープレート60Bが一対のエンドプレート40Bに連結される。また、カバープレート60Bには、中間プレート30Bに設けられたねじ孔31B(中間プレート30のねじ孔31に相当)の位置に連結部61Bが設けられている。連結部61Bは、カバープレート60Bの積層方向における中央位置において、カバープレート60Bの上端から立設しており、前後方向から締結部材B6が挿通される貫通孔を有する。締結部材B6を中間プレート30Bのねじ孔31Bにねじ込むことで、カバープレート60Bは中間プレート30Bに連結される。
【0042】
このように、カバープレート60Bは、中間プレート30Bと一対のエンドプレート40Bとの両方に連結されているので、バッテリモジュール10全体の剛性が向上する。
【0043】
ところで、前述のとおり、カバープレート60Bは一対のエンドプレート40Bに連結されているので、第2実施形態のバッテリモジュール10と同様に、車両の振動に伴って生じる中間プレート30Bを中心とした一対のエンドプレート40Bの上下方向の揺動を低減できる。ここで、カバープレート60Bの連結部63B及び一対のエンドプレート40Bの折り曲げ部41Bには、一対のエンドプレート40Bの揺動を低減させる際に、第1固定部621B及び第2固定部622Bを支点としたモーメントが加わる。
【0044】
第3実施形態では、第2実施形態とは異なり、第1固定部621B及び第2固定部622Bは、前後方向から見たとき、一対のエンドプレート40Bに重なる位置に設けられている。第2実施形態と比較すると、第1固定部621B及び第2固定部622Bから連結部63B及び折り曲げ部41Bまでの距離が近いので、第1固定部621B及び第2固定部622Bを支点とした連結部63B及び折り曲げ部41Bに加わるモーメントを小さくすることができる。さらに、第1固定部621B及び第2固定部622Bは、前後方向から見たとき、複数のラミネート型セル21に重ならない位置に設けられるので、複数のラミネート型セル21の長手方向の寸法を大きくすることができ、バッテリモジュール10全体のエネルギー密度を高めることができる。
【0045】
また、第3実施形態では、カバープレート60Bの固定部62Bは、前後方向から見たとき、第1固定部621Bと第2固定部622Bとの間に設けられた第3固定部623Bを含む。第3固定部623Bは、ボルト等の締結部材B7が上下方向から挿通可能な貫通孔を有する。第3固定部623Bを挿通した締結部材B7がベース2aに設けられたねじ孔である固定部(不図示)にねじ込まれることで、カバープレート60Bはベース2aに固定される。このように、第1固定部621B及び第2固定部622Bに加えて第3固定部623Bを設けることで、バッテリモジュール10をベース2aにより安定して固定することができる。
【0046】
固定部62Bについてより詳しく説明すると、第3固定部623Bは、前後方向から見たとき、中間プレート30Bと重なる位置に設けられている。そして、第1固定部621B及び第2固定部622Bに設けられた貫通孔の直径は、第3固定部623Bに設けられた貫通孔の直径よりも小さい。このように、カバープレート60Bの第1固定部621B及び第2固定部622Bに設けられた貫通孔の直径を小さくすることで、カバープレート60Bの厚さ(即ち前後方向の長さ)が大きくなることを抑制できる。よって、複数のラミネート型セル21の長手方向(前後方向)の寸法を大きくすることができ、バッテリモジュール10全体のエネルギー密度を高めることができる。
【0047】
(変形例)
続いて、前述した第3実施形態のバッテリモジュール10の変形例について説明する。
【0048】
変形例のバッテリモジュール10では、第3実施形態のカバープレート60Bに第3固定部623Bを設ける代わりに、図8に示すように、中間プレート30Cに固定部32Cを設ける。中間プレート30Cの固定部32Cは、ボルト等の締結部材B8が上下方向から挿通可能な貫通孔を有する。固定部32Cを挿通した締結部材B8がベース2aに設けられたねじ孔を有する固定部2bにねじ込まれることで、中間プレート30Cとベース2aとが固定される。このように、中間プレート30Cに固定部32Cを設けることによっても、バッテリモジュール10をより安定してベース2aに固定することができる。
【0049】
なお、本変形例において、カバープレート60Cには、第3実施形態のカバープレート60Bの連結部61Bの代わりに、中間プレート30Cに連結される連結部61Cが設けられている。連結部61Cは、前後方向から締結部材B9が挿通される貫通孔を有する。締結部材B9を中間プレート30Cの前面に設けられたねじ孔31Cにねじ込むことで、カバープレート60Cは中間プレート30Cに連結される。
【0050】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0051】
例えば、前述した各実施形態では、バッテリモジュール10をバッテリケース2のベース2aに取り付けたが、これに限られず、バッテリモジュール10を支持する部材であればよい。例えば、バッテリモジュール10を車体フレームに取り付けてもよい。
【0052】
また、前述した各実施形態では、カバープレート60、60A、60B、60Cを前後方向において互いに対向して2つ設けたが、これに限られない。カバープレート60、60A、60B、60Cを前側及び後側のいずれか一方のみに設ける構成であってもよい。
【0053】
また、前述した各実施形態では、一対の拘束部材50はプレート形状を有していたがこれに限られない。一対の拘束部材50は、複数のラミネート型セル21を拘束できるものであればよく、例えばバンド状であってもよい。また、一対の拘束部材50と一対のエンドプレート40との連結は溶接に限られず、例えばボルト等の締結部材を用いて連結してもよい。
【0054】
また、前述した第1実施形態では、カバープレート60に第1固定部621及び第2固定部622を設けたが、第1固定部621と第2固定部622との間に第3固定部をさらに設けてもよい。これにより、バッテリモジュール10をより安定してベース2aに固定することができる。
【0055】
また、前述した第2実施形態では、第1固定部621A及び第2固定部622Aをそれぞれ積層方向において一対のエンドプレート40Aから所定の距離を空けて設けたが、これに限られない。例えば、第1固定部621A及び第2固定部622Aを、第3実施形態の第1固定部621B及び第2固定部622Bのように、前後方向から見たとき、一対のエンドプレート40Aに重なる位置に設けてもよい。
【0056】
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0057】
(1) 車両に搭載され、支持部材(ベース2a)に固定されるバッテリモジュール(バッテリモジュール10)であって、
水平方向に積層された複数のラミネート型セル(複数のラミネート型セル21)と、
前記複数のラミネート型セルの積層方向(左右方向)における中間部に設けられた中間プレート(中間プレート30、30A、30B、30C)と、
前記複数のラミネート型セルの前記積層方向における両端部に設けられた一対のエンドプレート(一対のエンドプレート40、40A、40B)と、
前記積層方向に直交する第1方向(上下方向)において互いに対向し、前記一対のエンドプレートに連結されて前記複数のラミネート型セルを拘束する一対の拘束部材(拘束部材50)と、を備え、
各ラミネート型セルは、前記積層方向及び前記第1方向に直交する第2方向(前後方向)に延出する電極タブ(電極タブ212)を有し、
前記第2方向における前記複数のラミネート型セルよりも外側には、前記積層方向に延在し、前記電極タブを覆うカバープレート(カバープレート60、60A、60B、60C)が設けられており、
前記カバープレートは、前記中間プレート及び前記一対のエンドプレートのうち少なくとも一方に連結され、
前記カバープレートには、前記中間プレートよりも前記積層方向の一端側及び他端側において前記バッテリモジュールを前記支持部材に固定する第1固定部(第1固定部621、621A、621B)及び第2固定部(第2固定部622、622A、622B)が少なくとも設けられている、
バッテリモジュール。
【0058】
(1)によれば、バッテリモジュールには、エンドプレートや拘束部材とは別に、電極タブを覆うカバープレートが設けられている。また、カバープレートにはバッテリモジュールを支持部材に固定する第1固定部及び第2固定部が少なくとも設けられている。カバープレートは、積層方向と直交する第2方向において複数のラミネート型セルよりも外側に設けられているので、バッテリモジュールと支持部材との固定部にセル膨張による応力が集中することを抑制できる。
【0059】
(2) (1)に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートは、少なくとも前記一対のエンドプレートに連結されている、
バッテリモジュール。
【0060】
(2)によれば、一対のエンドプレートとカバープレートとが連結されているので、車両の振動に伴って生じる一対のエンドプレートの第1方向の揺動を低減できる。
【0061】
(3) (2)に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートと各エンドプレートとの連結部(連結部63A,63B)は、前記第1方向における少なくとも一端側及び他端側に設けられている、
バッテリモジュール。
【0062】
(3)によれば、セル膨張によって一対のエンドプレートに加わる面圧力は、第1方向において偏りが小さくなる。よって、複数のラミネート型セルをより均一に拘束することができる。
【0063】
(4) (1)に記載のバッテリモジュールであって、
前記中間プレートは、前記支持部材に固定される固定部(固定部32A,32C)を有する、
バッテリモジュール。
【0064】
(4)によれば、カバープレートの第1固定部及び第2固定部のほかに中間プレートにも支持部材に固定される固定部が設けられているので、バッテリモジュールをより安定して支持部材に固定することができる。
【0065】
(5) (1)に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートは、少なくとも前記中間プレートに連結されており、
前記中間プレートは、前記支持部材に固定される固定部(固定部32A,32C)を有する、
バッテリモジュール。
【0066】
(5)によれば、カバープレートが中間プレートに連結され、且つ、カバープレートの第1固定部及び第2固定部のほかに中間プレートにも支持部材に固定される固定部が設けられているので、バッテリモジュールをより安定して支持部材に固定することができる。
【0067】
(6) (4)又は(5)に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートの前記第1固定部及び前記第2固定部と、前記中間プレートの前記固定部とは、前記第1方向に締結部材が挿通可能な孔を有し、
前記カバープレートの前記第1固定部及び前記第2固定部に設けられた前記孔の直径は、前記中間プレートの前記固定部に設けられた前記孔の直径よりも小さい、
バッテリモジュール。
【0068】
(6)によれば、カバープレートの第1固定部及び第2固定部に設けられた孔の直径は、中間プレートの固定部に設けられた孔の直径よりも小さいので、カバープレートの厚さが大きくなることを抑制できる。これにより、複数のラミネート型セルの第2方向における寸法を大きくすることができ、バッテリモジュール全体のエネルギー密度を高めることができる。
【0069】
(7) (1)から(4)のいずれか1項に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートは、少なくとも前記中間プレートに連結されており、
前記カバープレートは、前記第1固定部と前記第2固定部との間に設けられた第3固定部(第3固定部623B)をさらに含む、
バッテリモジュール。
【0070】
(7)によれば、カバープレートは第1固定部及び第2固定部のほかに第3固定部を含むので、バッテリモジュールをより安定して支持部材に固定することができる。
【0071】
(8) (7)に記載のバッテリモジュールであって、
前記第3固定部は、前記第2方向から見たとき、前記中間プレートと重なる位置に設けられ、
前記カバープレートの前記第1固定部、前記第2固定部、及び前記第3固定部は、前記第1方向に締結部材が挿通可能な貫通孔を有し、
前記第1固定部及び前記第2固定部に設けられた前記貫通孔の直径は、前記第3固定部に設けられた前記貫通孔の直径よりも小さい、
バッテリモジュール。
【0072】
(8)によれば、第1固定部及び第2固定部に設けられた孔の直径は、中間プレートと重なる位置に設けられた第3固定部に設けられた孔の直径よりも小さいので、カバープレートの厚さが大きくなることを抑制できる。これにより、複数のラミネート型セルの第2方向における寸法を大きくすることができ、バッテリモジュール全体のエネルギー密度を高めることができる。
【0073】
(9) (2)又は(3)に記載のバッテリモジュールであって、
前記カバープレートの前記第1固定部及び前記第2固定部は、前記第2方向から見たとき、前記一対のエンドプレートに重なる位置に設けられている、
バッテリモジュール。
【0074】
(9)によれば、第1固定部及び第2固定部は、一対のエンドプレートとカバープレートとの連結部近傍に配置されるので、第1固定部及び第2固定部を支点とした連結部に加わるモーメントを小さくすることができる。
【符号の説明】
【0075】
2a ベース(支持部材)
10 バッテリモジュール
21 複数のラミネート型セル21
212 電極タブ
30,30A,30B,30C 中間プレート
32A,32C 固定部
40,40A,40B 一対のエンドプレート
50 拘束部材
60,60A,60B,60C カバープレート
621,621A,621B 第1固定部
622,622A,622B 第2固定部
623B 第3固定部
63A,63B 連結部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9